JP2003223839A - 電子式回路遮断器 - Google Patents

電子式回路遮断器

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JP2003223839A
JP2003223839A JP2002021748A JP2002021748A JP2003223839A JP 2003223839 A JP2003223839 A JP 2003223839A JP 2002021748 A JP2002021748 A JP 2002021748A JP 2002021748 A JP2002021748 A JP 2002021748A JP 2003223839 A JP2003223839 A JP 2003223839A
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load current
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circuit breaker
opening
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JP2002021748A
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Kazuya Aihara
和哉 藍原
Daisuke Nakamura
大輔 中村
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子式回路遮断器において、異常発熱からの焼
損事故等を未然に防止する。 【解決手段】内部温度(Tc)が、接点部の開極が必要
な許容温度(Tu)未満で設定基準値(Tref)以上
となるとき、負荷電流(I)と接点の開極しきい値電流
(Iref)との比較を行い、該負荷電流が該しきい値
電流以上のときに、該負荷電流と該しきい値電流に基づ
き第1の遅延時間を演算し、該内部温度と該基準値に基
づき補正係数(K)を演算し、さらに該第1の遅延時間
と該補正係数とから第2の遅延時間を演算し、該第2の
遅延時間に対応した信号を制御信号として出力する制御
手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子式回路遮断器の
開極制御に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な電流検出方式の電子式回
路遮断器の構成例を図7に示す。図7において、1は負
荷電流を通電する主回路導体、2は開閉用接点、3は、
主回路導体1及び開閉用接点部2を流れる電流を電子回
路で制御可能な値に変換するための変流器、4は全波整
流回路、5は定電圧ダイオード、6は電源トランジス
タ、7は平滑用コンデンサ、8は3端子レギュレータ、
9は電流検出用の検出抵抗器、10は遮断器全体を制御
するマイコン、11は信号増幅部、13は開閉用接点2
を駆動する引外し装置、14はトリガ回路、15は遮断
器が接続される機器等外部条件によって基準値などを設
定する外部特性設定部、20はドロッパ型電源回路であ
る。変流器3により微小な値に変換された電流は、全波
整流回路4で全波整流され、ドロッパ型電源回路20に
入力される。該ドロッパ型電源回路20では、該入力を
基に、マイコン10や、信号増幅部11中のオペアンプ
や、引外し装置13などの駆動用電源が生成される。さ
らに、変流器3の出力電流は、検出抵抗器9で電流から
電圧変換され、信号増幅部11で増幅され、マイコン1
0内のA/D変換器に取り込まれる。取り込まれた電圧
信号はA/D変換され、逐次平均化手法等により実効値
変換され、外部特性設定部15で設定されたしきい値と
比較されてレベル判定される。検出電流値が所定のレベ
ル以上の場合は、限時特性制御により、開閉用接点2を
開極するまでの遅延時間を算出される。該遅延時間に達
した後は、出力ポートよりトリガ信号が出力され、トリ
ガ回路14のサイリスタ等が駆動され、引外し装置13
に電力が供給され、上記開閉用接点2が開極される。ま
た、上記構成においては、信号増幅部11のオペアンプ
や、マイコン10や、引外し装置13等の駆動電源は、
変流器3の出力電流を基にドロッパ型電源回路20で生
成されるため、主回路導体1に負荷電流が流れず変流器
3の出力電流がない時には、マイコン10等の機能は停
止し、それまでの電流情報も失われてしまうのが一般的
である。
【0003】また、遮断器温度も検出して接点の開閉制
御を行う従来技術としては、例えば、特開平3−105
817号公報、特開平6−14448号公報、特公平4
−9010号公報、特開平5−91650号公報に記載
されたものがある。特開平3−105817号公報に
は、電流が予定しきい値を超えるときにトリップ命令を
出し、測定温度により時間遅延を変更する方式であっ
て、負荷電流としきい値電流との比較を優先させて行
い、時間遅延の変更を、ケース側の冷領域と接点側の熱
領域との温度差を検出し、該温度差に反比例させて行う
ようにした構成が記載されている。測定温度としきい値
温度との比較は行わない。特開平6−14448号公報
には、回路遮断器の引外し装置として、引外し機能部に
入力する負荷電流値情報と、電流しきい値情報と、遅延
時間情報とを、測定温度情報によって修正する技術が記
載され、遮断器内部の測定温度がしきい値を超えると
き、引外しを行わせるために、その測定温度の情報を修
正装置に供給して、設定されている修正係数を負荷電流
値、電流しきい値または遅延時間に加えてこれらを修正
する構成が記載されている。遅延時間は決定手段によっ
て決定するとされる。特公平4−9010号公報には、
電流情報をコンデンサに蓄え、該コンデンサの電圧から
遮断器温度を推定する技術が記載されている。特開平5
−91650号公報には、温度センサによる検出温度が
設定レベル以上となったときにトリガ信号を出力して引
外し装置を作動させる技術が記載されている。遅延時間
とその制御についての記載はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち、
図7の電流検出方式のものでは、遮断器の温度検知を行
わない方式のため、遮断器内部の異常、老朽化、電線接
続部の異常等による遮断器自身や電線の異常発熱を検出
することが不可能である。また、上記のように、負荷電
流が流れていないとマイコン等がリセットしてしまうた
め、遮断器や電線の熱的保護を行うことは困難であり、
該遮断器や電線の焼損事故を招くおそれがある。遮断器
温度も検出して接点の開閉制御を行う従来技術のうち、
例えば、特開平3−105817号公報記載の技術は、
測定温度としきい値温度との比較は行わない方式である
ため、温度に対応した遅延時間の制御自由度が低くなる
可能性がある。また、遮断器温度の測定もケース側の冷
領域内の温度を測定するための温度測定手段と、接点側
の熱領域内の温度を測定する温度測定手段との両方が必
要で、遮断器構成の複雑化やコストの増大化などのおそ
れもある。また、特開平6−14448号公報記載の技
術は、測定温度情報に従い、修正装置において、予め設
定されている修正係数を自動選択させ、設定電流しきい
値や遅延時間等を並行的に自動修正する構成のため、負
荷電流値や電流しきい値の変動に対応させて遅延時間を
変えられるようになっていない、またはその制御自由度
が低い。特公平4−9010号公報記載の技術は、あく
までも電流に対応した遮断器温度しか把握できない方式
である。特開平5−91650号公報記載の技術は、遅
延時間の制御技術は不明である。本発明の課題点は、上
記従来技術の状況に鑑み、電子式回路遮断器において、
構造の複雑化やコスト増大を抑えた構成下で、異常発熱
に基づく回路遮断器の焼損や、火災などを未然に防げる
ようにするために、(1)負荷電流値や電流しきい値の
変動に対応した電流情報と、測定温度や温度基準値に対
応した温度情報とに対応して遅延時間を変えられるよう
にすること、(2)特に、遮断器温度が許容温度値を超
えるときには、電流情報よりも、温度情報を優先させて
接点部の開極を行えるようにすること、等である。本発
明の目的は、かかる課題点を解決できる技術の提供にあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題点を解決するた
めに、本発明では、電子式回路遮断器において、基本的
には、遮断器温度を検出して得た温度情報と、負荷電流
を検出して得た電流情報とから接点駆動の遅延時間を求
め、少なくとも遮断器温度または負荷電流のいずれかが
設定許容値を超えた場合に、接点部を開極動作させる構
成とする。また、所定レベル以上の遮断器温度になった
ときは、警報を行えるようにする。具体的には、(1)
負荷電流(該当実施例:符号I)を検出し接点部の開極
しきい値電流(該当実施例:符号Iref)と比較し該
比較結果の信号を出力する負荷電流検出手段と、温度セ
ンサにより遮断器温度を検出し、該検出出力に基づき接
点部の内部温度(該当実施例:符号Tc)を演算すると
ともに、該演算した内部温度を基準値(該当実施例:符
号Tref)と比較して該比較結果を出力する温度計測
手段(該当実施例:符号12、10)と、上記負荷電流
検出手段及び上記温度計測手段の出力に基づく制御信号
を形成して出力する手段であって、上記内部温度(T
c)が、接点部の開極が必要な許容温度(該当実施例:
符号Tu)未満で上記基準値(Tref)以上となると
き、上記負荷電流(I)と上記開極しきい値電流(Ir
ef)との比較を行い、該負荷電流(I)が該開極しき
い値電流(Iref)以上のときに、該負荷電流(I)
と該開極しきい値電流(Iref)に基づき第1の遅延
時間を演算し、該内部温度(Tc)と該基準値(Tre
f)に基づき補正係数(該当実施例:符号K)を演算
し、さらに該第1の遅延時間と該補正係数とから第2の
遅延時間を演算し、該第2の遅延時間に対応した信号を
制御信号として出力する制御手段(該当実施例:符号1
0)と、該制御信号に基づき上記接点部を駆動する接点
駆動手段(該当実施例:符号13、14)とを備えた構
成とする。(2)上記(1)において、上記制御手段
を、上記内部温度が遮断器または接続電線の許容温度以
上となるときには可能な最短遅延時間を設定し、これに
対応する制御信号を形成して出力する構成とする。
(3)上記(1)において、上記温度計測手段を、上記
温度センサとして温度計測用ICを用い、基板上に配し
た該ICの周囲温度を検出し、該検出出力に基づき接点
部の内部温度(Tc)を演算する構成とする。(4)負
荷電流を検出する負荷電流検出手段と、接点部を含む遮
断器温度を検出または演算し、電気信号として出力する
温度計測手段(該当実施例:符号12)と、上記負荷電
流検出手段及び上記温度計測手段の出力に対応した制御
信号を形成し出力する制御手段と、該制御信号に基づき
上記接点部を駆動する接点駆動手段(該当実施例:符号
13、14)と、該制御信号が所定レベル以上の遮断器
温度に対応するとき、表示または音により警報を行う警
報手段、または外部の警報手段を動作させるための回路
を形成する警報用回路形成手段(該当実施例:符号1
0、17、16)とを備えた構成とする。(5)負荷電
流(I)を検出し接点部の開極しきい値電流(Ire
f)と比較し該比較結果の信号を出力する負荷電流検出
手段と、温度センサにより遮断器温度を検出し、該検出
出力に基づき接点部の内部温度(Tc)を演算するとと
もに、該演算した内部温度を基準値(Tref)と比較
して該比較結果を出力する温度計測手段(該当実施例:
符号12、10)と、上記負荷電流検出手段及び上記温
度計測手段の出力に基づく制御信号を形成して出力する
手段であって、上記内部温度(Tc)が、接点部の開極
が必要な許容温度(Tu)未満で上記基準値(Tre
f)以上となるとき、上記負荷電流(I)と上記開極し
きい値電流(Iref)との比較を行い、該負荷電流
(I)が該開極しきい値電流(Iref)以上のとき
に、該負荷電流(I)と該開極しきい値電流(Ire
f)に基づき第1の遅延時間を演算し、該内部温度(T
c)と該基準値(Tref)に基づき補正係数(K)を
演算し、さらに該第1の遅延時間と該補正係数とから第
2の遅延時間を演算し、該第2の遅延時間に対応した信
号を制御信号として出力する制御手段(該当実施例:符
号10)と、該制御信号に基づき上記接点部を駆動する
接点駆動手段(該当実施例:符号13、14)と、該制
御信号が所定レベル以上の内部温度に対応するとき、表
示または音により警報を行う警報手段、または外部の警
報手段を動作させるための回路を形成する警報用回路形
成手段(該当実施例:符号10、17、16)とを備え
た構成とする。(6)負荷電流(I)を検出し上記接点
部の開極しきい値電流(Iref)と比較し該比較結果
の信号を出力する負荷電流検出手段と、温度センサによ
り遮断器温度を検出し、該検出出力に基づき接点部の内
部温度(Tc)を演算するとともに、該演算した内部温
度を基準値(Tref)と比較して該比較結果を出力す
る温度計測手段(該当実施例:符号12、10)と、上
記負荷電流検出手段及び上記温度計測手段の出力に基づ
く制御信号を形成して出力する手段であって、上記内部
温度(Tc)が、接点部の開極が必要な許容温度(T
u)未満で上記基準値(Tref)以上となるとき、遅
延タイマ起動フラグが立っていない場合には、計測温度
値の温度レベル判定を行い、これに基づく遅延時間を決
定して、温度による遅延タイマ起動フラグを立て、遅延
タイマ起動フラグが立っている場合には再度、計測温度
レベル判定を行い、該判定の結果、温度レベル変更があ
る場合は遅延時間を再設定し、温度レベル変更がない場
合、または上記レベル変更がある場合であって遅延時間
を再設定した場合には、遅延時間から温度レベルに応じ
た値を減算し、遅延時間がゼロとなるとき、開極用接点
を開極するトリップ指令を制御信号として出力する制御
手段(該当実施例:符号10)と、該制御信号に基づき
上記接点部を駆動する接点駆動手段(該当実施例:符号
13、14)とを備えた構成とする。
【0006】上記制御手段は、過負荷電流通電時の遅延
時間の制御に遮断器の温度情報を反映させ、計測温度値
が所定のレベル以上の場合は遅延時間を短縮するように
制御する。特に、計測温度値が所定の許容レベル以上の
場合は、通電される負荷電流の値に関わらず、開極動作
を行うように制御し、電線や遮断器を異常過熱とそれに
よる焼損事故などから保護し、火災なども防止する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例につき、図
面を用いて説明する。図1〜図4は本発明の第1の実施
例の説明図である。図1は電子式回路遮断器の構成図、
図2は図1の構成におけるマイコンによる制御のメイン
ルーチンのフローチャート、図3は同じくサブルーチン
のフローチャート、図4は、計測温度値と回路遮断器の
動作特性の関係の説明図である。図1において、1は負
荷電流を通電する主回路導体、2は開閉用接点、3は、
主回路導体1及び開閉用接点部2を流れる電流を電子回
路で制御可能な値に変換するための変流器、4は全波整
流回路、5は定電圧ダイオード、6は電源トランジス
タ、7は平滑用コンデンサ、8は3端子レギュレータ、
9は電流検出用の検出抵抗器、10は遮断器全体を制御
する制御手段としてのマイコン、11は信号増幅部、1
2は遮断器温度を測定する温度計測用IC等から成る温
度計測部、13は開閉用接点2を駆動する接点駆動手段
(の一部)としての引外し装置、14、17はトリガ回
路、15は遮断器が接続される機器等外部条件によって
基準値などを設定する外部特性設定部、16はトリガ回
路17で駆動される警報用回路形成手段(の一部)とし
てのリレー、20はドロッパ型電源回路である。温度計
測部12の温度計測用ICは、遮断器内において、例え
ばプリント基板上に実装され、該IC周囲の温度を検知
して対応した信号を出力する。かかる構成において、変
流器3により微小な値に変換された電流は、全波整流回
路4で全波整流され、ドロッパ型電源回路20に入力さ
れる。該ドロッパ型電源回路20では、該入力を基に、
マイコン10や、信号増幅部11中のオペアンプや、温
度検出部12の温度計測用ICや、引外し装置13など
の駆動用電源が生成される。さらに、変流器3の出力電
流は、検出抵抗器9で電流信号から電圧信号に変換さ
れ、信号増幅部11で増幅され、マイコン10内のA/
D変換器に取り込まれる。温度計測部12からの出力信
号(温度情報信号)も、信号増幅部11で増幅された
後、マイコン10内のA/D変換器に取り込まれる。取
り込まれた上記電流情報信号と上記温度情報信号はとも
に、電圧信号としてA/D変換され、逐次平均化手法等
によりそれぞれ、電流演算部、温度演算部で実効値変換
され、限時特性制御部において、外部特性設定部15で
設定された基準値や設定されたしきい値と比較される。
温度演算部では温度計測用ICの周囲の温度情報信号か
ら接点部の内部温度が演算される。限時特性制御部にお
いて、比較の結果、内部温度が設定基準値以上となると
きは、負荷電流としきい値電流との比較を行い、該負荷
電流が該しきい値電流以上のときに、該負荷電流と該し
きい値電流に基づき第1の遅延時間を演算し、該内部温
度と該基準値温度に基づき補正係数を演算し、さらに該
第1の遅延時間と該補正係数とから第2の遅延時間を演
算し、該第2の遅延時間に対応した信号を制御信号とし
て出力する。該第2の遅延時間に達した後は、出力ポー
トAよりトリガ信号が出力され、トリガ回路14のサイ
リスタ等が駆動され、引外し装置13に電力が供給さ
れ、上記開閉用接点2が開極駆動される。また、上記内
部温度が設定基準値以上となるときは、限時特性制御部
からの信号が出力ポートBに入力され、該出力ポートB
からトリガ信号が出力されて、トリガ回路17に入力さ
れ、リレー16の接点がオン状態とされ、該接点に接続
された警報手段としての表示部を点灯や点滅などの表示
状態にする。表示により、回路遮断器が開極動作を行う
前に、回路遮断器や接続電線に温度余裕値が小さくなっ
たことを知らせることが可能となる。該警報手段は、表
示部による表示方式の他、例えば、音声を発生する音声
方式のものなどであってもよい。さらに、該警報手段
は、該回路遮断器内に組込まれていてもよいし、また
は、該回路遮断器の外部に接続されていてもよい。該警
報手段としては、内部温度が許容最高温度以上になると
きや、負荷電流(通電電流)がしきい値電流以上となる
ときには、表示が点滅状態になったり、音声を発生した
りするようにしてもよい。さらに、また、例えば、表示
と音声発生の両方が可能な構成とし、内部温度が設定基
準値以上となるときはランプ点灯等の表示を行い、負荷
電流がしきい値電流以上となるときには、上記表示に加
えさらに音声を発生するようにしてもよい。
【0008】図2、図3はそれぞれ、電流情報及び温度
情報に基づき上記マイコン10が行う制御のメインルー
チンとサブルーチンのフローチャートである。図2、図
3において、制御手順は以下のようになる。すなわち、 (1)イニシャライズ処理にて、各入出力ポートの設定
及び外部特性設定部の設定状況を読み込み、定格電流、
遅延時間等の設定を行う。また、設定したフレームに応
じた許容最高温度値Tu、基準温度値Trefの設定も
行う(ステップS1)。 (2)マイコン10のA/D変換器に入力した電流情報
及び温度情報をA/D変換し、さらに、電流演算部、温
度演算部で演算した後、読込みを行う(ステップS2、
S3)。 (3)計測温度のチェックルーチンの動作を開始する
(ステップS4)。 (4)A/D変換した計測温度値(温度演算部で演算し
た温度値)Tcのレベルを判定する。はじめに、回路遮
断器または接続電線のどちらか低い方の許容最高温度値
Tuと比較する(ステップS5)。 (5)比較の結果、計測温度値Tc≧許容最高温度Tu
の場合は、サブルーチン1へ移行し、マイコン出力ポー
トAからトリップ指令を出力し、トリガ回路14を介し
て引外し装置13を駆動して開閉用接点2を開極する
(ステップS6、S61)。また、リレー16の接点も
オン状態として、表示や音声などでの警報を可能にす
る。 (6)計測温度値Tc<許容最高温度Tuの場合は、通
電電流(負荷電流)が過負荷領域か否かをチェックす
る。この場合、通電電流が過負荷領域の場合は、ある定
めたエリアにフラグを立てるようにプログラムを構成し
ておき、そのエリアのフラグの有無をチェックするよう
にする(ステップS7)。 (7)過負荷領域電流通電フラグが立っているとされた
場合(ステップS8)は、真の遅延時間Tから通電電流
値に応じた値を減算し(ステップS9)た後、ゼロと比
較し(ステップS10)、遅延時間Tの値がゼロになっ
たとき(ステップS11)にサブルーチン1へ移行し、
マイコン出力ポートからトリップ指令を出力し、トリガ
回路14を介して引外し装置13を駆動して開閉用接点
2を開極する(ステップS12、S61)。 (8)過負荷領域電流通電フラグが立っていない場合
は、計測温度チェックルーチンにて計測温度値Tcと、
遅延時間を短縮するか否かの基準となる基準温度値Tr
efを比較する(ステップS13)。該基準温度値Tr
efとしては、許容最高温度値Tuには達していない
が、回路遮断器または接続電線にとって許容できる限界
温度を設定する。 (9)計測温度値Tc≧基準温度値Trefの場合(ス
テップS14)には、通電電流値Iのチェックを行い、
通電電流値Iと、規格値に基づき設定した開極動作電流
しきい値Irefとを比較する(ステップS15)。こ
のとき、リレー16の接点もオン状態として、表示や音
声などでの警報を可能にする。 (10)通電電流値I≧開極動作電流しきい値Iref
の場合は、サブルーチン3へ移行する(ステップS1
6)。リレー16の接点はオン状態として、表示や音声
などでの警報を可能にする。 (11)通電電流値(負荷電流値)I及び計測温度値T
cの大きさに応じた遅延時間Tを算出する。そのため
に、まず、通電電流値に応じた遅延時間T1を、
【0009】 T1=(I/Iref)・α …(数1) により演算する(ステップS17、S171)。ここ
で、αは、通電電流値に基づいて動作時間を算出するた
めの係数である。 (12)次に、計測温度値を考慮した真の遅延時間を算
出するための温度係数Kを、
【0010】 K=(Tref/Tc)・B …(数2) により演算する(ステップS172)。ここで、Bは、
計測温度値に基づいた温度係数Kを算出するための係数
である。 (13)次に、計測温度値を考慮した真の遅延時間Tを
【0011】 T=T1・K …(数3) により演算する(ステップS173)。つまり、通電電
流値に基づいて算出した遅延時間T1に、計測温度値を
考慮した温度係数Kを掛合わせることで、計測温度値に
基づいた真の遅延時間を求め、これによって回路遮断器
を制御する。 (14)過電流通電フラグをセットする(ステップS1
74)。 (15)メインルーチンに戻る(ステップS175)。 (16)計測温度値Tc<基準温度値Trefの場合
は、回路遮断器、接続電線とも温度的余裕があるため、
通電電流値をチェックする(ステップS18)。 (17)通電電流値I≧開極動作電流しきい値Iref
の場合(ステップS19)、上記数1により遅延時間T
1を求め(ステップS201)、上記数2の計測温度値
を考慮した温度係数Kは算出せず、K=1とし(ステッ
プS202)、上記遅延時間T1と上記温度係数K(=
1)とから真の遅延時間Tを求める(ステップS20
3)。これにより、真の遅延時間Tは、通電電流値Iに
のみ依存することになる。リレー16の接点はオン状態
として、表示や音声などでの警報を可能にする。 (18)過電流通電フラグをセットする(ステップS2
04)。 (19)メインルーチンに戻る(ステップS205)。
マイコン10は、上記制御手順をプログラムにより実行
する。
【0012】図4は、計測温度値Tcと回路遮断器の動
作特性の関係を示す図である。図4において、Taは、
回路遮断器の定常時温度上昇値であって、規格に基づい
た電線接続状態で、定格電圧印加、定格電流通電したと
きの基準周囲温度上昇値である。Trefは、温度安全
領域と遅延時間短縮領域とのしきい値となる基準温度値
である。Tuは回路遮断器または接続電線の許容最高温
度である。温度安全領域とは、回路遮断器及び接続電線
の温度上昇値にある程度の余裕があり、本温度範囲内で
あれば恒久的に電流通電が可能となる領域をいう。遅延
時間短縮領域とは、定格電流より大きい過負荷電流が通
電されているような場合であって、回路遮断器及び接続
電線の許容温度に余裕が少ないにもかかわらず、さらに
温度上昇する可能性が大きい場合に、接点開極までの遅
延時間を短縮するように制御する領域をいう。温度危険
領域とは、回路遮断器及び接続電線の許容最高温度以上
で、発煙発火の可能性があり、即刻接点を開極し、これ
以上の温度上昇はさせないように制御する領域をいう。
【0013】上記第1の実施例によれば、電子式回路遮
断器において、電流情報だけでなく温度情報にも基づい
て、接点部の開極までの遅延時間を変えることができ
る。特に、遮断器温度が許容温度値を超えるときには、
電流情報よりも、温度情報を優先させて接点部の開極を
行うことができる。構造の複雑化やコスト増大を抑えた
状態で上記を実現できる。異常発熱に基づく回路遮断器
の焼損や火災などを未然に防ぐことができる。また、計
測温度の異常値をリレー接点等により外部へ出力するこ
とで、遮断器温度の上昇状態も知ることができ、未然に
停電防止対策等も講ずることができる。断続的な過負荷
電流においても、焼損事故を未然に防止することが可能
となる。
【0014】図5、図6は本発明の第2の実施例の説明
図であって、制御手段としてのマイコンによる制御のメ
インルーチンとサブルーチンのフローチャートである。
本第2の実施例では、マイコンによる制御は、上記第1
の実施例の場合の制御に対し、計測温度値Tcと基準温
度値Trefとの比較のルーチン以降が異なる。つま
り、図5、図6におけるステップS1〜S14、S18
〜S19は、図2、図3におけるステップS1〜S1
4、S18〜S19と同様で、 (1)イニシャライズ処理にて、各入出力ポートの設定
及び外部特性設定部の設定状況を読み込み、定格電流、
遅延時間等の設定を行う。また、設定したフレームに応
じた許容最高温度値Tu、基準温度値Trefの設定も
行う(ステップS1)。 (2)マイコン10のA/D変換器に入力した電流情報
及び温度情報をA/D変換し、さらに、電流演算部、温
度演算部で演算した後、読込みを行う(ステップS2、
S3)。 (3)計測温度のチェックルーチンの動作を開始する
(ステップS4)。 (4)A/D変換した計測温度値(温度演算部で演算し
た温度値)Tcのレベルを判定する。はじめに、回路遮
断器または接続電線のどちらか低い方の許容最高温度値
Tuと比較する(ステップS5)。 (5)比較の結果、計測温度値Tc≧許容最高温度Tu
の場合は、サブルーチン1へ移行し、マイコン出力ポー
トAからトリップ指令を出力し、トリガ回路14を介し
て引外し装置13を励磁して開閉用接点2を開極する
(ステップS6、S61)。また、マイコン出力ポート
Bからのトリガ信号によりトリガ回路17を駆動し、リ
レー16の接点をオン状態として、表示や音声などでの
警報を可能にする。 (6)計測温度値Tc<許容最高温度Tuの場合は、通
電電流が過負荷領域か否かをチェックする。この場合、
通電電流が過負荷領域の場合は、ある定めたエリアにフ
ラグを立てるようにプログラムを構成しておき、そのエ
リアのフラグの有無をチェックするようにする(ステッ
プS7)。 (7)過負荷領域電流通電フラグが立っているとされた
場合(ステップS8)は、真の遅延時間Tから通電電流
値に応じた値を減算し(ステップS9)た後、ゼロと比
較し(ステップS10)、遅延時間Tの値がゼロになっ
たとき(ステップS11)にサブルーチン1へ移行し、
マイコン出力ポートAからトリップ指令を出力し、トリ
ガ回路14を介して引外し装置13を駆動して開閉用接
点2を開極する(ステップS12、S61)。 (8)過負荷領域電流通電フラグが立っていない場合
は、計測温度チェックルーチンにて計測温度値Tcと、
遅延時間を短縮するか否かの基準となる基準温度値Tr
efを比較する(ステップS13)。該基準温度値Tr
efとしては、許容最高温度値Tuには達していない
が、回路遮断器または接続電線にとって許容できる限界
温度を設定する。本第2の実施例では、この後、 (9)上記温度比較の結果、計測温度値Tc≧基準温度
値Trefの場合、つまり、計測温度値Tcが基準温度
値Tref以上の場合(ステップS14)には、サブル
ーチン5へ移行する(ステップS30)。また、マイコ
ン出力ポートBからのトリガ信号によりトリガ回路17
を駆動し、リレー16の接点をオン状態として、表示や
音声などでの警報を可能にする。サブルーチン5では、
通電電流値Iの大きさに関わらず、計測温度値Tcのレ
ベルに応じた遅延時間T2で開閉用接点2を開極するよ
うに制御する。
【0015】すなわち、サブルーチン5では、 (10)まず、計測温度値Tcによる遅延タイマ起動フ
ラグの「1」、「0」をチェックする(ステップS30
1)。 (11)該遅延タイマ起動フラグが立っていない場合、
つまり「0」の場合には、計測温度値Tcの温度レベル
判定を行い(ステップS309)、計測温度値Tcに基
づく遅延時間T2を決定する(ステップS310)。こ
の遅延時間T2は、計測温度値Tcと基準温度値Tre
fの比により決定してもよいし、基準温度値Trefと
許容最高温度Tuの間に、さらに細分化した判定用レベ
ルを設け、各温度レベルに対して遅延時間T2を予め設
定しておき、該当する温度レベル時の遅延時間T2に基
づき制御して設定するようにしてもよい。 (12)計測温度値Tcにのみ基づく遅延時間T2を設
定した後、温度による遅延タイマ起動フラグを立てる
(ステップS311)。 (13)上記ステップS302において、遅延タイマ起
動フラグが立っている場合、つまり「1」の場合には、
再度計測温度レベル判定を行う(ステップS303)。 (14)該判定の結果、以前の温度レベルと異なる場
合、つまり、レベル変更がある場合(ステップS30
4)は、遅延時間タイマ起動時からの経過時間を考慮し
て、遅延時間T2を再設定する(ステップS305)。 (15)以前の温度レベルと同じ場合つまりレベル変更
がない場合、または、上記レベル変更がある場合であっ
てステップS305における遅延時間T2の再設定した
場合には、遅延時間T2から温度レベルに応じた値を減
算する(ステップS306)。 (16)その後、遅延時間T2をチェックし(ステップ
S307)、遅延時間T2がゼロの場合(ステップS3
08)は、サブルーチン1へ移行し(ステップS1
2)、マイコン出力ポートAからトリップ指令を出力し
(ステップS61)、トリガ回路14を介し引外し装置
13を駆動して開極用接点2を開極する。 (17)上記ステップS308において遅延時間T2が
ゼロでない場合は、遅延時間T2を格納し、メインルー
チンへ戻る(ステップS312)。 (18)上記ステップS14において、計測温度値Tc
と基準温度値Trefの比較の結果、Tc≧Trefで
ない場合、つまり、Tc<Trefの場合は、回路遮断
器、接続電線とも温度的余裕があるため、通電電流値を
チェックする(ステップS18)。 (19)通電電流値I≧開極動作電流しきい値Iref
の場合(ステップS19)は、サブルーチン4に移行す
る(ステップS40)。マイコン出力ポートBからのト
リガ信号によりトリガ回路17を駆動し、リレー16の
接点をオン状態として、表示や音声などでの警報を可能
にする。
【0016】サブルーチン4では、 (20)通電電流値に応じた遅延時間T1を、上記数1
により演算する(ステップS401)。 (21)過電流通電フラグをセットする(ステップS4
02)。 (22)メインルーチンに戻る(ステップS403)。
マイコン10は、上記制御手順をプログラムにより実行
する。
【0017】上記第2の実施例によれば、上記第1の実
施例の場合と同様、電子式回路遮断器において、電流情
報だけでなく温度情報にも基づいて、接点部の開極まで
の遅延時間を制御することができる。遮断器温度が許容
温度値を超えるときには、電流情報よりも、温度情報を
優先させて接点部の開極を行うことができる。さらに、
計測温度値が基準温度値以上の場合には、通電電流値の
大きさに関わらず、計測温度値のレベルに応じた遅延時
間を設定するため、遮断器温度レベル対応のきめ細かい
接点部の制御が可能となる。このため、異常発熱に基づ
く回路遮断器の焼損や火災などを未然に防ぐことができ
る。また、遮断器温度の上昇状態も知ることができ、未
然に停電防止対策等も講ずることができる。断続的な過
負荷電流においても、焼損事故を未然に防止することが
可能となる。
【0018】上記図1の実施例構成では、マイコン10
の出力ポートBからの信号で、トリガ回路17を介しリ
レー16を駆動する構成としたが、本発明はこれに限定
されず、フォトカプラや、ソリッドステートリレー等の
半導体リレー等を駆動するようにしてもよい。
【0019】なお、特許請求の範囲に記載の発明で、上
記実施例に記載してある発明としては、電子式制御によ
り接点部を開閉して主回路の負荷電流を断続する電子式
回路遮断器の制御方法として、(1)負荷電流(該当実
施例:符号I)を検出し接点部の開極しきい値電流(該
当実施例:符号Iref)と比較し該比較結果の信号を
出力するステップと、温度センサにより遮断器温度を検
出し、該検出出力に基づき接点部の内部温度(該当実施
例:符号Tc)を演算するとともに、該演算した内部温
度を基準値(該当実施例:符号Tref)と比較して該
比較結果を出力するステップと、上記内部温度(Tc)
が、接点部の開極が必要な許容温度(該当実施例:符号
Tu)未満で上記基準値(Tref)以上となるとき、
上記負荷電流(I)と上記開極しきい値電流(Ire
f)との比較を行い、該負荷電流(I)が該開極しきい
値電流(Iref)以上のときに、該負荷電流(I)と
該開極しきい値電流(Iref)に基づき第1の遅延時
間を演算するステップと、該内部温度(Tc)と該基準
値(Tref)に基づき補正係数(該当実施例:符号
K)を演算するステップと、さらに該第1の遅延時間と
該補正係数とから第2の遅延時間を演算し、該第2の遅
延時間に対応した信号を制御信号として出力するステッ
プと、該制御信号に基づき上記接点部を駆動するステッ
プとを経て、接点部の開極を制御する制御方法、(2)
負荷電流(I)を検出し上記接点部の開極しきい値電流
(Iref)と比較し該比較結果の信号を出力するステ
ップと、温度センサにより遮断器温度を検出し、該検出
出力に基づき接点部の内部温度(Tc)を演算するとと
もに、該演算した内部温度を基準値(Tref)と比較
して該比較結果を出力するステップと、上記内部温度
(Tc)が、接点部の開極が必要な許容温度(Tu)未
満で上記基準値(Tref)以上となるとき、遅延タイ
マ起動フラグが立っていない場合には、計測温度値の温
度レベル判定を行い、これに基づく遅延時間を決定し
て、温度による遅延タイマ起動フラグを立てるステップ
と、遅延タイマ起動フラグが立っている場合には再度、
計測温度レベル判定を行い、該判定の結果、温度レベル
変更がある場合は遅延時間を再設定し、温度レベル変更
がない場合、または上記レベル変更がある場合であって
遅延時間を再設定した場合には、遅延時間から温度レベ
ルに応じた値を減算するステップと、遅延時間がゼロと
なるとき、開極用接点を開極するトリップ指令を制御信
号として出力するステップと、該制御信号に基づき上記
接点部を駆動するステップとを経て、接点部の開極を制
御する制御方法、などがあり、また、電子式制御により
接点部を開閉して主回路の負荷電流を断続する電子式回
路遮断器の制御用プログラムとしては、(3)マイコン
(該当実施例:符号10)に、負荷電流を検出し接点部
の開極しきい値電流と比較し該比較結果の信号を出力す
る手順と、温度センサにより遮断器温度を検出し、該検
出出力に基づき接点部の内部温度を演算するとともに、
該演算した内部温度を基準値と比較して該比較結果を出
力する手順と、上記内部温度が、接点部の開極が必要な
許容温度未満で上記基準値以上となるとき、上記負荷電
流と上記開極しきい値電流との比較を行い、該負荷電流
が該開極しきい値電流以上のときに、該負荷電流と該開
極しきい値電流に基づき第1の遅延時間を演算する手順
と、該内部温度と該基準値に基づき補正係数を演算する
手順と、さらに該第1の遅延時間と該補正係数とから第
2の遅延時間を演算し、該第2の遅延時間に対応した信
号を制御信号として出力する手順とを、接点部の開極制
御のために実行させる制御用プログラム、(4)マイコ
ン(該当実施例:符号10)に、負荷電流を検出し上記
接点部の開極しきい値電流と比較し該比較結果の信号を
出力する手順と、温度センサにより遮断器温度を検出
し、該検出出力に基づき接点部の内部温度を演算すると
ともに、該演算した内部温度を基準値と比較して該比較
結果を出力する手順と、上記内部温度が、接点部の開極
が必要な許容温度未満で上記基準値以上となるとき、遅
延タイマ起動フラグが立っていない場合には、計測温度
値の温度レベル判定を行い、これに基づく遅延時間を決
定して、温度による遅延タイマ起動フラグを立てる手順
と、遅延タイマ起動フラグが立っている場合には再度、
計測温度レベル判定を行い、該判定の結果、温度レベル
変更がある場合は遅延時間を再設定し、温度レベル変更
がない場合、または上記レベル変更がある場合であって
遅延時間を再設定した場合には、遅延時間から温度レベ
ルに応じた値を減算する手順と、遅延時間がゼロとなる
とき、開極用接点を開極するトリップ指令を制御信号と
して出力する手順とを、接点部の開極制御のために実行
させる制御用プログラム、などがある。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、異常発熱に基づく回路
遮断器の焼損や、火災などを未然に防ぐことができる。
また、遮断器温度の上昇状態も知ることができ、未然に
停電防止対策等も講ずることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としての電子式回路遮断
器の構成例を示す図である。
【図2】図1の構成におけるマイコン内部の制御メイン
ルーチンのフローチャートを示す図である。
【図3】図1の構成におけるマイコン内部の制御サブル
ーチンのフローチャートを示す図である。
【図4】計測温度値と回路遮断器の動作特性の関係を示
す図である。
【図5】本発明の第2の実施例の電子式回路遮断器にお
けるマイコン内部の制御メインルーチンのフローチャー
トを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例の電子式回路遮断器にお
けるマイコン内部の制御サブルーチンのフローチャート
を示す図である。
【図7】従来の電子式回路遮断器の構成例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…主回路導体、 2…開閉用接点、 3…変流器、
4…全波整流回路、5…定電圧ダイオード、 6…電源
トランジスタ、 7…平滑用コンデンサ、8…3端子レ
ギュレータ、 9…検出抵抗器、 10…マイコン、
11…信号増幅部、 12…温度計測部、 13…引外
し装置、 14、17…トリガ回路、 15…外部特性
設定部、 16…リレー、 20…ドロッパ型電源回
路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子式制御により接点部を開閉して主回路
    の負荷電流を断続する電子式回路遮断器において、 上記負荷電流を検出し上記接点部の開極しきい値電流と
    比較し該比較結果の信号を出力する負荷電流検出手段
    と、 温度センサにより遮断器温度を検出し、該検出出力に基
    づき接点部の内部温度を演算するとともに、該演算した
    内部温度を基準値と比較して該比較結果を出力する温度
    計測手段と、 上記負荷電流検出手段及び上記温度計測手段の出力に基
    づく制御信号を形成して出力する手段であって、上記内
    部温度が、接点部の開極が必要な許容温度未満で上記基
    準値以上となるとき、上記負荷電流と上記開極しきい値
    電流との比較を行い、該負荷電流が該開極しきい値電流
    以上のときに、該負荷電流と該開極しきい値電流に基づ
    き第1の遅延時間を演算し、該内部温度と該基準値に基
    づき補正係数を演算し、さらに該第1の遅延時間と該補
    正係数とから第2の遅延時間を演算し、該第2の遅延時
    間に対応した信号を制御信号として出力する制御手段
    と、 該制御信号に基づき上記接点部を駆動する接点駆動手段
    と、 を備え、負荷電流情報と温度情報に基づき、上記接点部
    の開極制御を行うことを特徴とする電子式回路遮断器。
  2. 【請求項2】上記制御手段は、上記内部温度が遮断器ま
    たは接続電線の許容温度以上となるときには可能な最短
    遅延時間を設定し、これに対応する制御信号を形成して
    出力する構成である請求項1に記載の電子式回路遮断
    器。
  3. 【請求項3】上記温度計測手段は、上記温度センサとし
    て温度計測用ICを用い、基板上に配した該ICの周囲
    温度を検出し、該検出出力に基づき接点部の内部温度を
    演算する構成である請求項1に記載の電子式回路遮断
    器。
  4. 【請求項4】電子式制御により接点部を開閉して主回路
    の負荷電流を断続する電子式回路遮断器において、 上記負荷電流を検出する負荷電流検出手段と、 接点部を含む遮断器温度を検出または演算し、電気信号
    として出力する温度計測手段と、 上記負荷電流検出手段及び上記温度計測手段の出力に対
    応した制御信号を形成し出力する制御手段と、 該制御信号に基づき上記接点部を駆動する接点駆動手段
    と、 該制御信号が所定レベル以上の遮断器温度に対応すると
    き、表示または音により警報を行う警報手段、または外
    部の警報手段を動作させるための回路を形成する警報用
    回路形成手段と、 を備え、負荷電流情報と温度情報とに基づく上記接点部
    の開極制御と、少なくとも該温度情報に基づく警報とを
    可能にした構成を特徴とする電子式回路遮断器。
  5. 【請求項5】電子式制御により接点部を開閉して主回路
    の負荷電流を断続する電子式回路遮断器において、 上記負荷電流を検出し上記接点部の開極しきい値電流と
    比較し該比較結果の信号を出力する負荷電流検出手段
    と、 温度センサにより遮断器温度を検出し、該検出出力に基
    づき接点部の内部温度を演算するとともに、該演算した
    内部温度を基準値と比較して該比較結果を出力する温度
    計測手段と、 上記負荷電流検出手段及び上記温度計測手段の出力に基
    づく制御信号を形成して出力する手段であって、上記内
    部温度が、接点部の開極が必要な許容温度未満で上記基
    準値以上となるとき、上記負荷電流と上記開極しきい値
    電流との比較を行い、該負荷電流が該開極しきい値電流
    以上のときに、該負荷電流と該開極しきい値電流に基づ
    き第1の遅延時間を演算し、該内部温度と該基準値に基
    づき補正係数を演算し、さらに該第1の遅延時間と該補
    正係数とから第2の遅延時間を演算し、該第2の遅延時
    間に対応した信号を制御信号として出力する制御手段
    と、 該制御信号に基づき上記接点部を駆動する接点駆動手段
    と、 該制御信号が所定レベル以上の内部温度に対応すると
    き、表示または音により警報を行う警報手段、または外
    部の警報手段を動作させるための回路を形成する警報用
    回路形成手段と、 を備え、負荷電流情報と温度情報とに基づく上記接点部
    の開極制御と、少なくとも該温度情報に基づく警報とを
    可能にした構成を特徴とする電子式回路遮断器。
  6. 【請求項6】電子式制御により接点部を開閉して主回路
    の負荷電流を断続する電子式回路遮断器において、 上記負荷電流を検出し上記接点部の開極しきい値電流と
    比較し該比較結果の信号を出力する負荷電流検出手段
    と、 温度センサにより遮断器温度を検出し、該検出出力に基
    づき接点部の内部温度を演算するとともに、該演算した
    内部温度を基準値と比較して該比較結果を出力する温度
    計測手段と、 上記負荷電流検出手段及び上記温度計測手段の出力に基
    づく制御信号を形成して出力する手段であって、上記内
    部温度が、接点部の開極が必要な許容温度未満で上記基
    準値以上となるとき、遅延タイマ起動フラグが立ってい
    ない場合には、計測温度値の温度レベル判定を行い、こ
    れに基づく遅延時間を決定して、温度による遅延タイマ
    起動フラグを立て、遅延タイマ起動フラグが立っている
    場合には再度、計測温度レベル判定を行い、該判定の結
    果、温度レベル変更がある場合は遅延時間を再設定し、
    温度レベル変更がない場合、または上記レベル変更があ
    る場合であって遅延時間を再設定した場合には、遅延時
    間から温度レベルに応じた値を減算し、遅延時間がゼロ
    となるとき、開極用接点を開極するトリップ指令を制御
    信号として出力する制御手段と、 該制御信号に基づき上記接点部を駆動する接点駆動手段
    と、 を備え、負荷電流情報と温度情報に基づき、上記接点部
    の開極制御を行うことを特徴とする電子式回路遮断器。
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