JP2003222646A - 周波数分析装置 - Google Patents

周波数分析装置

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JP2003222646A JP2002023783A JP2002023783A JP2003222646A JP 2003222646 A JP2003222646 A JP 2003222646A JP 2002023783 A JP2002023783 A JP 2002023783A JP 2002023783 A JP2002023783 A JP 2002023783A JP 2003222646 A JP2003222646 A JP 2003222646A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間フーリエ変換の際に、受信信号を広帯
域化するに伴う計算量の増大を抑え、周波数分布を効率
よく正確に算出することを目的とする。 【解決手段】 互いに微少時間Δτだけずれた2つの信
号系列を生成し、この2つの信号系列の位相差を算出す
ることで、周波数帯域全域を走査することなく、一部分
を走査するだけでエイリアジング成分を排して、真の周
波数成分を正確に算出する周波数分析装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信した信号の周
波数分布を短時間フーリエ変換によって分析する周波数
分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーダなどの無線信号を受信し、その信
号の周波数成分を短時間フーリエ変換によって分析する
周波数分析装置においては、レーダ送信波の周波数ホッ
ピング等に対応するため、分析する周波数帯域が広いこ
とが望まれる。
【0003】ところで、一般的に時間間隔τでAD変換
した信号は、元々の信号の周波数fのほかに、f+r/
τ(rは整数)の信号成分を持つことが知られている。
この成分をエイリアジングと呼ぶ。このエイリアジング
の影響を避けながら周波数帯域を広帯域化するために
は、帯域の逆数に比例してデータを細かい時間間隔で変
換した信号を扱う必要がある。これは即ち、扱うデータ
量が周波数帯域に比例して多くのデータに対する処理を
行う必要があることを表す。例えば、周波数帯域を16
倍にする場合、AD変換される信号の時間間隔も1/1
6細かくする必要があり、このため扱うデータ数は16
倍になる。短時間フーリエ変換を効率的に行うFFTア
ルゴリズムにおいては、データ数がZであるとすると、
そのデータ数Zに対して計算量はZlogZに比例し
て増大することが知られており、データ数ZをY倍にす
ると、その計算量は(ZYlogZY)/(Zlog
Z)=Y×(1+(logY/logZ))とな
る。一例として、Z=128、Y=16の場合、約25
倍の計算量が要求され、この処理負荷の増大が広帯域信
号の分析を困難にしている。
【0004】また、短時間フーリエ変換には、窓関数に
よる畳込み演算によって真の周波数成分が拡散してしま
い精度良く周波数の算出ができない等の問題がある。
【0005】以下に、短時間フーリエ変換を用いた従来
の周波数分析装置について説明し、まずエイリアジング
の発生による問題点を明らかにする。図19は従来の周
波数分析装置の構成を示している。図において、1は受
信される電波信号から、監視する対象の周波数成分のみ
を選択する帯域フィルタ、2はアナログ信号を一定の時
間間隔でサンプリングし、デジタル信号に変換するAD
変換器、3はデジタル信号に変換された入力信号を順次
記録するメモリ、4はメモリ3に記録された信号を一定
の長さずつ読み出し、窓関数を乗じて重み付けを行う重
み付け手段、5は重み付けされた一定の長さの信号に順
次フーリエ変換を行い、周波数分析を行うフーリエ変換
手段、6は分析結果を出力する表示装置である。
【0006】次に、動作について説明する。図19に示
した周波数分析装置は、短時間フーリエ変換の原理を使
用して受信する信号の周波数分布を算出するものであ
る。短時間フーリエ変換については、貴家仁志「マルチ
レート信号処理」(昭晃堂)pp.149〜153等の
文献で説明されているが、次のようなものである。
【0007】図20に示したように、短時間フーリエ変
換は、信号に有限な長さの窓関数を乗じて切り出し、そ
れをフーリエ変換するという処理技法である。図20
(a)はサンプリングにより得られた実際の信号列であ
り、(b)が窓関数の形状、(c)が信号列と窓関数と
の畳込み演算により得られる重み付け後の信号であり、
(d)はそれぞれをフーリエ変換して周波数成分に直し
た図であり、(e)は各時間における周波数成分を並べ
た時間変化を表す図である。窓関数を時間に従いシフト
し、処理を繰り返すことで時間と周波数の情報を調べ
る。
【0008】短時間フーリエ変換は算術的には以下のよ
うに表現できる。クロック周期τでサンプリングされた
信号をs(n)、窓関数をg(n)(g(n)はn=
0,τ,2τ,…,(N−1)τで0でない)とする。
s(n)は図20(a)に、g(n)は図20(b)に
示したような波形であるとする。ここで、g(n)をN
τずつシフトした関数g(n−kN)を考え、このg
(n−kN)とs(n)を乗ずることで式(1)のよう
にkブロック目の信号s(n)を抽出する。 s(n)=g(n−kN)s(n) (1) である。図20(c)にs(n)を示す。
【0009】(1)式のs(n)をフーリエ変換する
処理が、短時間フーリエ変換である。従って、s
(n)の短時間フーリエ変換は、
【数1】 である。ただし、ω=2πp/Nτである。これより、
【数2】 である。(3)式は入力信号s(n)について、周波数
p/Nτにおける周波数成分を表すものである。
【0010】g(n)は窓関数と呼ばれるもので、例え
ば、次のようなハニング窓関数などが一般的に用いられ
る。 g(n)=1/2{1+cos2π/N(n−N/
2)} ただし、n=0〜N−1、それ以外のnではg(n)=
【0011】図19は、以上の原理を実現する短時間フ
ーリエ変換を用いた周波数分析装置の構成である。例え
ば、無線信号が受信されると、適当な中間周波数信号に
変換され帯域フィルタ1に入力される。帯域フィルタ1
では入力信号について、分析対象とする周波数帯の信号
のみを取り出し、A/D変換器2ではこの取り出した信
号について適当な時間間隔τでサンプリングして、デジ
タル信号に変換する。このデジタル変換した信号列が上
述のs(n)であり、s(n)は順次メモリ3に記憶さ
れる。なお、以下、A/D変換については、IおよびQ
チャネルを使用するなどにより、信号が複素数として取
得されることを想定するが、これは、信号が実数として
サンプリングされる場合に比べると、サンプリング間隔
が2倍で良い他は本質的な違いはない。
【0012】重み付け手段4では、メモリ2に記録され
た信号を順次読み出し、信号列s(n)に窓関数g
(n)を掛け合わせ(1)式に表されたような演算を行
い、高速フーリエ変換手段5では、重み付けの行われた
信号s(n)に対し、順次(3)式の処理を行い、各
時点での信号に含まれる周波数成分を分析し、その結果
は表示装置6に表示する。
【0013】以上のように、従来の周波数分析装置は、
短時間フーリエ変換を使用して受信される電波信号の周
波数分布を求めている。ここで、短時間フーリエ変換の
性質を考えると、(3)式の性質から以下の特徴が導き
出せる。
【0014】短時間フーリエ変換を行った結果、周波数
f=p/Nτ(pは整数)となり、離散的な値を持つ。
その内、最も高い周波数はp=N−1のときの(N−
1)/Nτである。即ち、サンプリング定理により、エ
イリアジングの発生しない周波数範囲は1/τである。
即ち、分析しようとする最大周波数をfとすると、f
<1/τならば、周波数の特定が可能であることを意
味する。周波数1/τはナイキスト周波数ともいう。
【0015】また、(3)式の右辺は、
【数3】 のような関係が成り立つ。ここでrは整数である。これ
は、真の周波数p/Nτからr/τだけずれた周波数に
同一の値を持った成分が現れることを意味する。即ち、
図21に示したように、本来の信号の周波数の他に、そ
こから1/τごとにエイリアジングと呼ばれる周波数成
分が発生する。
【0016】帯域フィルタ1によって分析する周波数成
分の範囲を1/τ以下に制限すればこのようなエイリア
ジングの発生を防ぐことができる。しかし、上述のよう
に周波数分析装置には分析周波数の広帯域化が望まれる
が、これにより、帯域フィルタの通過させる周波数範囲
を1/τ(τはサンプリング間隔)より広帯域化すれ
ば、それだけ多くのエイリアジングが生じ、信号の真の
周波数と分離することができない。以上が、エイリアジ
ング発生による問題点である。
【0017】次に、上述したように、有限の時間範囲で
窓関数によって畳込み演算を行うことで原理的にスペク
トルが拡散する誤差について説明する。即ち、g(n)
のフーリエ変換をG(2πp/Nτ)とすると、 また、(1)式および(2)式から、s(n)のフーリ
エ変換をS(ω)とすると、
【数4】 ここで、便宜上m=n−kNのように置換すると、
【数5】 従って、G(ω)が複数の値を持つことから、短時間フ
ーリエ変換で計算される周波数分布は、真の周波数の周
囲に、窓関数の性質にしたがって拡散する。この拡散の
様子を示したものを図22に示す。図22(a)は信号
の元の周波数分布であり、(b)は窓関数によって拡散
した周波数分布を表す。拡散した各成分の強度の和は、
(8)式の畳込み演算の性質から元の信号の強度に一致
する。また、その拡散の程度は窓関数g(n)の性質に
よるが、性質の良いハニング窓関数であっても、真の周
波数の高低に3つの拡散成分が発生することは免れな
い。
【0018】この拡散成分を抑え真のスペクトルを算出
する周波数分析装置の一例として、例えば、特開平6−
160445号公報に示された周波数分析装置がある。
図23に特開平6−160445号公報の周波数分析装
置を示す。図中、1はAD変換器、2はメモリ、3は窓
関数重み付け手段、4は高速フーリエ変換手段、5は高
速フーリエ変換器4の出力側に設けられたスペクトル補
間判定手段、6は表示器、7は補間判定手段5の判定結
果によりスペクトル補間を実行するスペクトル補間手
段、8はスペクトル補間手段7によって算出したスペク
トルの周波数、振幅、位相データを時間軸データに逆変
換する逆フーリエ変換器、9は逆フーリエ変換器8で逆
フーリエ変換した時間軸データを累積する累積器、11
は累積器9によって累積された累積結果をメモリ2から
読み出される時間データから減算し、この減算結果を再
び窓関数重み付け手段3に入力する減算器、12はスペ
クトル補間手段7によって算出した周波数領域データを
累積する累積器、13はこの累積器12に累積した周波
数領域データを減算器11で減算した残差データを再度
高速フーリエ変換して得られた周波数領域データS
(t)に加算する加算器である。
【0019】この周波数分析装置では、フーリエ変換し
て得られた離散周波数スペクトルの中で3本の周波数ス
ペクトルが互いに隣接して存在し、しかもその上位と下
側のスペクトルの位相がほぼ同じであったら、この3本
のスペクトルは真のスペクトルが分散されているものと
判定し、補間処理によりその真のスペクトルの周波数と
振幅、位相を求める。
【0020】この真のスペクトルデータを累積器12に
累積するとともに、逆フーリエ変換して時間軸データに
逆変換し、この時間軸データを累積器9で累積し、その
累積データを入力データ列から減算するから、補間処理
により真のスペクトル線を算出したあとでは残差エネル
ギーが低下し、線スペクトルは広がりを持つことはな
く、線スペクトルとして表示される。この結果、スペク
トル分解能が向上する。また、補間処理により振幅、位
相も真値近くに近似して算出するから振幅値および位相
も正確に測定することができる。
【0021】しかし、この場合、フィードバックループ
により累積したデータを繰り返し減算して真の周波数成
分を取り出していく構成であるため、値が収束するまで
に何回もサンプリングを行う必要があり、時間がかか
り、また、フィードバックループを無くした場合は、微
少信号を抽出できない。
【0022】また、上記の例では真の周波数の周辺の周
波数を正しく3つ選択できることが必要だが、真の周波
数が、離散周波数値のほぼ中間に存在した場合、例え
ば、n/Nτと(n+1)/Nτの中間の場合、真の周
波数に最も近い周波数を(n+1)/Nτと誤判定しや
すく、真の周波数の周辺の3つの周波数を間違えてn/
Nτ、(n+1)/Nτ、(n+2)/Nτのように選
んでしまうことが起こりやすいため、実際の周波数算出
は不安定になりやすい。
【0023】さらに、この場合、真の周波数の算出方法
は特開平6−160445号公報の(14)式などのよ
うに引き算が主体であり、sinやcosが0の付近で
は計算結果が不安定であり、周波数算出に誤差が出やす
い。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な問題点を解決するためになされたもので、短時間フー
リエ変換の際に、受信信号を広帯域化するに伴う計算量
の増大を抑え、周波数分布を効率よく正確に算出するこ
とを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる周波数分
析装置は、周波数分析すべきアナログ入力信号を一定の
周波数帯域に制限する帯域フィルタと、上記帯域制限さ
れたアナログ入力信号を第一の時間間隔で順次デジタル
データ列に変換するAD変換器と、上記AD変換器によ
って変換された入力データ列を順次記憶するメモリと、
上記メモリに記憶された入力データ列から上記第一の時
間間隔よりも長い第二の時間間隔を持った第一の分配デ
ータ列、およびこの第一の分配データ列から上記第一の
時間間隔ずつ遅れた第二の分配データ列とを抽出するデ
ータ分配手段と、上記第一の分配データ列に所定の窓関
数を乗算し、重み付けを行う第一の重み付け手段と、こ
の重み付けされた第一の分配データ列をフーリエ変換
し、第一の周波数領域データに変換する第一の高速フー
リエ変換手段と、上記第二の分配データ列に所定の窓関
数を乗算し、重み付けを行う第二の重み付け手段と、こ
の重み付けされた第二の分配データ列をフーリエ変換
し、第二の周波数領域データに変換する第二の高速フー
リエ変換手段と、上記第一または第二の周波数領域デー
タの各周波数ごとに信号が存在するかを検出する信号検
出手段と、信号が検出された場合、上記第一および第二
の周波数領域データの位相を比較して真の周波数を算出
するエイリアジング判定手段とを備えるものである。
【0026】また、周波数分析すべきアナログ入力信号
を一定の周波数帯域に制限する帯域フィルタと、上記帯
域制限されたアナログ入力信号を2つに分配する信号分
配器と、上記分配された一方のアナログ入力信号を一定
の時間間隔でデジタル信号に変換し、第一の分配データ
列を生成する第一のA/D変換器と、上記分配された他
方のアナログ入力信号を、上記第一のA/D変換器のデ
ジタル変換より上記一定の時間間隔より短い時間間隔だ
け遅れて、一定の時間間隔でデジタル信号に変換し、第
二の分配データ列を生成する第二のA/D変換器と、上
記第一の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み付
けを行う第一の重み付け手段と、この重み付けされた第
一の分配データ列をフーリエ変換し、第一の周波数領域
データに変換する第一の高速フーリエ変換手段と、上記
第二の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み付け
を行う第二の重み付け手段と、この重み付けされた第二
の分配データ列をフーリエ変換し、第二の周波数領域デ
ータに変換する第二の高速フーリエ変換手段と、上記第
一または第二の周波数領域データを各周波数ごとに信号
が存在するかを検出する信号検出手段と、信号が検出さ
れた場合、上記第一および第二の周波数領域データを比
較することで、エイリアジングの影響を排除し、真の周
波数を算出するエイリアジング判定手段とを備えるもの
である。
【0027】また、周波数分析すべきアナログ入力信号
を一定の周波数帯域に制限する帯域フィルタと、上記帯
域制限されたアナログ入力信号を第一の時間間隔で順次
デジタルデータ列に変換するAD変換器と、上記AD変
換器によって変換された入力データ列を順次記憶するメ
モリと、上記メモリに記憶された入力データ列から上記
第一の時間間隔よりも長い第二の時間間隔を持った第一
の分配データ列と、この第一の分配データ列から上記第
一の時間間隔ずつ遅れた第二の分配データ列と、この第
一の分配データ列から上記第一および第二の時間間隔と
は異なる第三の時間間隔ずつ遅れた第三の分配データ列
とを抽出するデータ分配手段と、上記第一の分配データ
列に所定の窓関数を乗算し、重み付けを行う第一の重み
付け手段と、この重み付けされた第一の分配データ列を
フーリエ変換し、第一の周波数領域データに変換する第
一の高速フーリエ変換手段と、上記第二の分配データ列
に所定の窓関数を乗算し、重み付けを行う第二の重み付
け手段と、この重み付けされた第二の分配データ列をフ
ーリエ変換し、第二の周波数領域データに変換する第二
の高速フーリエ変換手段と、上記第三の分配データ列に
所定の窓関数を乗算し、重み付けを行う第三の重み付け
手段と、この重み付けされた第三の分配データ列をフー
リエ変換し、第三の周波数領域データに変換する第三の
高速フーリエ変換手段と、上記第一または第二または第
三の周波数領域データの各周波数ごとに信号が存在する
かを検出する信号検出手段と、信号が検出された場合、
上記第一、第二、第三の周波数領域データのいずれか2
つの単位時間当たりの位相差を比較して、信号が検出さ
れた周波数における信号成分が単一か否かを判定し、信
号成分が単一の場合のみ真の周波数を算出するエイリア
ジング判定手段とを備えるものである。
【0028】また、周波数分析すべきアナログ入力信号
を一定の周波数帯域に制限する帯域フィルタと、上記帯
域制限されたアナログ入力信号を第一の時間間隔で順次
デジタルデータ列に変換するAD変換器と、上記AD変
換器によって変換された入力データ列を順次記憶するメ
モリと、上記メモリに記憶された入力データ列から上記
第一の時間間隔よりも長い第二の時間間隔を持った第一
の分配データ列と、この第一の分配データ列から上記第
一の時間間隔ずつ遅れた第二の分配データ列と、この第
一の分配データ列から上記第一および第二の時間間隔と
は異なる第三の時間間隔ずつ遅れた第三の分配データ列
とを抽出するデータ分配手段と、上記第一の分配データ
列に所定の窓関数を乗算し、重み付けを行う第一の重み
付け手段と、この重み付けされた第一の分配データ列を
フーリエ変換し、第一の周波数領域データに変換する第
一の高速フーリエ変換手段と、上記第二の分配データ列
に所定の窓関数を乗算し、重み付けを行う第二の重み付
け手段と、この重み付けされた第二の分配データ列をフ
ーリエ変換し、第二の周波数領域データに変換する第二
の高速フーリエ変換手段と、上記第三の分配データ列に
所定の窓関数を乗算し、重み付けを行う第三の重み付け
手段と、この重み付けされた第三の分配データ列をフー
リエ変換し、第三の周波数領域データに変換する第三の
高速フーリエ変換手段と、上記第一または第二または第
三の周波数領域データの各周波数ごとに信号が存在する
かを検出する信号検出手段と、信号が検出された場合、
上記第一、第二、第三の各周波数における周波数領域デ
ータを要素とする行列に、当該信号が検出された周波数
から上記第二の時間間隔の逆数の整数倍ずつずれた複数
の周波数を要素とする行列の逆行列を乗算することで真
の周波数を算出するエイリアジング判定手段とを備える
ものである。
【0029】また、周波数分析すべきアナログ入力信号
を一定の周波数帯域に制限する帯域フィルタと、上記帯
域制限されたアナログ入力信号を第一の時間間隔であら
かじめ決められた一定回数だけ順次デジタルデータに変
換するAD変換器と、上記AD変換器によって変換され
た入力データを順次記憶するメモリと、上記メモリに記
憶された入力データから上記第一の時間間隔を持ったデ
ータを抽出してなる第一の分配データ列、および上記第
一の時間間隔に上記デジタル変換した一定の回数を掛け
た数の二分の一より短い第二の時間間隔ずつ上記第一の
分配データ列より遅れた第二の分配データ列とを抽出す
るデータ分配手段と、上記第一の分配データ列に所定の
窓関数を乗算し、重み付けを行う第一の重み付け手段
と、この重み付けされた第一の分配データ列をフーリエ
変換し、第一の周波数領域データに変換する第一の高速
フーリエ変換手段と、上記第二の分配データ列に所定の
窓関数を乗算し、重み付けを行う第二の重み付け手段
と、この重み付けされた第二の分配データ列をフーリエ
変換し、第二の周波数領域データに変換する第二の高速
フーリエ変換手段と、上記第一または第二の周波数領域
データの各周波数ごとに信号が存在するかを検出する信
号検出手段と、信号が検出された場合、上記第一および
第二の周波数領域データの位相を比較して、この位相が
同じの場合、真の周波数を算出し、算出した周波数にお
いて当該信号強度を足し合せていく処理を行う畳込み効
果判定手段とを備えるものである。
【0030】また、周波数分析すべきアナログ入力信号
を一定の周波数帯域に制限する帯域フィルタと、上記帯
域制限されたアナログ入力信号を第一の時間間隔であら
かじめ定められた一定回数だけ順次デジタルデータ列に
変換するAD変換器と、上記AD変換器によって変換さ
れた入力データ列を順次記憶するメモリと、上記メモリ
に記憶された入力データから上記第一の時間間隔を持っ
たデータを抽出してなる第一の分配データ列、および上
記第一の時間間隔に上記デジタル変換した一定の回数を
掛けた数の二分の一より短い第二の時間間隔ずつ上記第
一の分配データ列より遅れた第二の分配データ列と、上
記第一の時間間隔に上記デジタル変換した一定の回数を
掛けた数の二分の一より短かく、かつ上記第一および第
二の時間間隔とは異なる第三の時間間隔ずつ上記第一の
分配データ列より遅れた第三の分配データ列とを抽出す
るデータ分配手段と、上記第一の分配データ列に所定の
窓関数を乗算し、重み付けを行う第一の重み付け手段
と、この重み付けされた第一の分配データ列をフーリエ
変換し、第一の周波数領域データに変換する第一の高速
フーリエ変換手段と、上記第二の分配データ列に所定の
窓関数を乗算し、重み付けを行う第二の重み付け手段
と、この重み付けされた第二の分配データ列をフーリエ
変換し、第二の周波数領域データに変換する第二の高速
フーリエ変換手段と、上記第三の分配データ列に所定の
窓関数を乗算し、重み付けを行う第三の重み付け手段
と、この重み付けされた第三の分配データ列をフーリエ
変換し、第三の周波数領域データに変換する第三の高速
フーリエ変換手段と、上記第一または第二または第三の
周波数領域データいずれかの各周波数ごとに信号が存在
するかを検出する信号検出手段と、信号が検出された場
合、上記第一、第二、第三の周波数領域データのいずれ
か2つの単位時間当たりの位相差を比較して、信号が検
出された周波数における信号成分が単一か否かを判定
し、信号成分が単一の場合のみ上記第一および第二の周
波数領域データの位相を比較して、この位相が同じの場
合、真の周波数を算出し、算出した周波数において当該
信号強度を足し合せていく処理を行う畳込み効果判定手
段とを備えるものである。
【0031】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本発明の実施の形
態1について説明する。本実施の形態1に係わる周波数
分析装置は、A/D変換された信号から微少タイミング
ずらしてサンプルして得られた2系列の信号列をそれぞ
れ短時間フーリエ変換処理して局所的な周波数分布を求
めるものである。また、その際生じるエイリアジングを
微少タイミングずらしたことにより生じる信号列間の位
相差を検出することで真の周波数を特定するものであ
る。
【0032】以下、詳細について説明する。図1は本実
施の形態1に係わる周波数分析装置の構成を表すブロッ
ク図である。図1において、図19と同じ構成要素には
同じ符号を付す。7はメモリ3内に記録した信号のデー
タからサンプリングタイミングのわずかに異なる2つの
データ列を抽出、分配するデータ分配手段、8はフーリ
エ変換結果から各周波数に関して信号の存在を判定する
信号検出手段、9は信号検出手段8で判定された信号の
存在する周波数に関して、2つの短時間フーリエ変換の
結果を比較してエイリアジングの影響を排除し、正しい
周波数を算出するエイリアジング判定手段である。
【0033】図2は本実施の形態1に係わる周波数分析
装置のサンプリング方法を表す図である。図2に示した
通り、時間間隔Δτでサンプリングしたデータの中か
ら、適当な時間間隔τの信号列s(n)と、当該s
(n)の各信号からΔτだけ遅れた信号列sΔ(n)を
考える。信号の周波数をf(=p/Nτ,pは整数)と
すると、信号列s(n)とsΔ(n)とは、位相遅れ2
πfΔτが発生するため、
【数6】 の関係が成立する。ここで、係数exp(2πjfΔ
τ)は定数であるため、重み付け、フーリエ変換とあっ
た短時間フーリエ変換の各プロセスによって変化するこ
とはなく、信号列sΔ(n)は、s(n)に対して一様
な周波数fによる位相差を持つ。このため、sΔ(n)
のフーリエ変換をSTFTΔ(2πp/Nτ)とする
と、
【数7】 (10)式より、STFT(2πp/Nτ)≠0となる
周波数fに対して、元のデータ列s(n)と、微少時間
Δτだけずらしてサンプリングを行ったデータ列s
Δ(n)のそれぞれの短時間フーリエ変換を比較する
と、係数exp(2πjfΔτ)の違いとなる。従っ
て、(10)式を変形すると、
【数8】 であり、(11)式右辺の各FFT成分については、そ
れぞれ間隔τのデータを使用しているため、pに対する
周波数fは、 f=p/Nτ,(p+N)/Nτ,(p+2N)/Nτ
… のいずれかである。従って、rを整数としてf=(p+
rN)/Nτのように表現でき、(11)式は、
【数9】 である。その際、−2πjrNΔτ/Nτの項によって
位相が一回転しない場合は、rを一意に求めることがで
きる。即ち、
【数10】 を満たす場合である。(12)式を変形すると、 1/Δτ>r/τ (14) の関係が得られる。1/Δτは本実施の形態1の周波数
分析装置の特定可能な周波数の範囲である。rが余り
に大きい場合には(14)式を満たすことができなくな
るため、帯域フィルタ1で適当な周波数帯域を選択す
る。
【0034】図3に(13)式の関係を表すグラフを示
す。図3は縦軸を振幅、横軸を周波数とした周波数分析
結果の図である。周波数の値は離散値でその最小単位は
1/Nτである。また、1/Δτがこの周波数分析装置
で分析できる最大の周波数であり、1/Δτより上の周
波数が入力されないように帯域フィルタ1で帯域制限す
る。一方、サンプリング間隔τの信号列s(n)を短時
間フーリエ変換するのであるから、エイリアジングの発
生しない周波数範囲は1/τである関係上、真の信号周
波数から1/τずつずれたところにエイリアジングが発
生する。
【0035】図では例えば、周波数(p+2N)/Nτ
に真の信号成分がある場合である。信号列s(n)およ
びsΔ(n)から見るとエイリアジングの発生しない周
波数範囲は1/τであるのに対し、帯域フィルタ1から
入力される受信信号はその周波数範囲を超えているの
で、(11)式の右辺を実測によって求め、そこから左
辺のpおよびrを求める。
【0036】以上が、本実施の形態1に係わる周波数分
析装置の原理である。図1の周波数分析装置は以上の原
理に基いて短時間フーリエ変換を行うものである。受信
した電波を適当な中間周波数に変換した受信信号が、帯
域フィルタ1に入力され、帯域制限される。A/D変換
器では、選択された信号をナイキスト周波数の逆数以下
である適当な短い時間間隔Δτでサンプリングし、メモ
リ3に順次蓄積する。データ分配手段7では、メモリに
蓄積した信号からそれぞれ適当な間隔τの2系列の信号
列s(n)およびsΔ(n)を選択し、それぞれ重み付
け手段4aおよび4bに分配する。重み付け手段4aお
よび4bにおいて窓関数による重み付けがなされた後、
フーリエ変換手段5aおよび5bに入力される。フーリ
エ変換手段5aおよび5bでは、重み付けされたs
(n)およびsΔ(n)のフーリエ変換を行い、(2)
式のように、STFT(ω)およびSTFTΔ(ω)を
求める。
【0037】信号検出手段8ではフーリエ変換手段5a
の出力STFT(ω)の結果を調べ、信号の存在する周
波数を判定し、それらの周波数をエイリアジング判定手
段9に通知する。エイリアジング判定手段9では、ST
FT(ω)およびSTFTΔ(ω)を比較し、(10)
式の左辺exp(2πjfΔτ)を算出する。
【0038】信号検出手段8およびエイリアジング判定
手段9で行う処理を図4に示したフローチャートにした
がって説明する。まず、信号検出手段8で離散値の各周
波数f=(p+rN)/Nτをp=0(ステップ10
0)から順番に信号が存在するかの判定が行われる(ス
テップ101)。そして、信号が未検出ならば、そのと
きのp(今の場合、p=0)に対して、全てのrについ
て受信信号の周波数成分が0である(ステップ10
2)。即ち、p=0で信号が未検出であれば、そのエイ
リアジングの可能性がある周波数f=N/Nτ,2N/
Nτ,3N/Nτ,…における振幅=0ということであ
る。
【0039】一方、p=0で信号が検出された場合は、
STFT(ω)およびSTFTΔ(ω)から(11)式
を満足するrを算出する(ステップ103)。そして、
算出された値以外のrについての受信信号の周波数成分
は0である(ステップ104)。例えば、r=3と算出
された場合は、それ以外の周波数f=(3+N)/N
τ,(3+2N)/Nτ,(3+4N)/Nτ,…にお
ける振幅=0ということである。
【0040】そして、p=0のとき、信号が検出、また
は未検出いずれかの場合の処理が終了すると、次の周波
数、即ちp=1(ステップ105)の場合について、同
様の処理を行う。その際、p≧Nであれば、演算する部
分が重なってしまうため、p≧Nであれば分析を終了
し、p<Nの場合のみステップ101に戻る(ステップ
106)。
【0041】このように、p=0からNまで、即ち離散
値の周波数fを0から1/τまで信号の有無を検出する
だけで、実際は図3の0からr/τまでの信号帯域を
分析することになるので、全ての周波数を分析する必要
がなく、計算量が大幅に軽減することができる。
【0042】例えば、サンプル数N=128の場合に、
周波数帯域を16倍に広げることを考えると、(1)従
来の周波数分析装置で周波数帯域を16倍に広げる場合
フーリエ変換を行うデータ数が16倍であるため、計算
量は(128×16)log(128×16)/16
log128倍、即ち25倍になる。(2)本実施の
形態1の周波数分析装置で周波数帯域を16倍に広げる
場合フーリエ変換を行うデータ数自体は変化がない。そ
して、2つの信号列s(n)とsΔ(n)をフーリエ変
換するため計算を2回行うためほぼ2倍である。ただ
し、(11)式の計算も行う必要があるが、これは高々
N回(今の場合128回)であり、フーリエ変換の計算
量と比べれば1/10程度であるため、計算量の増加に
はほとんど影響しない。このように、本実施の形態1の
周波数分析装置を用いれば、約12倍の計算負荷が軽減
できる。
【0043】以上のように、本実施の形態1では、時間
間隔τでサンプリングした信号列s(n)と、この信号
列s(n)から微少時間Δτだけずらして時間間隔τで
サンプリングした信号列sΔ(n)とをそれぞれ短時間
フーリエ変換し、比較することでΔτだけずらしたこと
により生じる位相差exp(2πjfΔτ)を算出す
る。この位相差によって、受信信号を広帯域化に伴って
生じるエイリアジングを利用して(11)式によりrを
求めることで、帯域フィルタ1から出力される周波数帯
域全てを走査しなくても受信信号の存在する周波数を算
出することができるため、広帯域化しても計算量の増大
を抑え、エイリアジングの効果を排除し、正確な周波数
分析結果を得ることができる。
【0044】実施の形態2.上記実施の形態1では、2
つの信号列s(n)、sΔ(n)を得るために、一律に
Δτでサンプリングしたデータ群の中から適当な時間間
隔τとなるデータを抽出してデータを分配する例を示し
たが、例えば、図5のように、タイミングのΔτだけ異
なるクロックでサンプリングを行う2つのA/D変換器
を使用して実現してもよい。
【0045】図6に本実施の形態2に係わる周波数分析
装置の装置構成を表すブロック図を示す。図1と同じ構
成要素には同じ符号を付す。10は信号分配器である。
本実施の形態2の周波数分析装置は図のように2つのA
/D変換器2a、2bを使用するが、無駄な信号をサン
プリングすることがなくなるため、メモリ3a、3bの
容量を小さくて済む。
【0046】以下、動作について説明する。帯域フィル
タ1は入力された受信信号を帯域制限して分析対象の周
波数信号のみ選択する。信号分配器10では、信号を2
つのA/D変換器2a、2bに分配する。各A/D変換
器2a、2bではそれぞれ時間間隔τでサンプリングを
行うが、例えば、A/D変換器2bの方がA/D変換器
2aよりもΔτだけ遅れたタイミングでサンプリングを
行う。これによって、実施の形態1で示したような2つ
の信号列s(n)およびsΔ(n)が生成され、順次メ
モリ3a、3bに記憶される。以下の動作は上記実施の
形態1の周波数分析装置の動作と同様である。それぞれ
の信号列の短時間フーリエ変換STFT(ω)、STF
Δ(ω)を比較し、(11)式からexp(2πjf
Δτ)を算出する。
【0047】以上のように、本実施の形態2では、帯域
制限した信号を予め分配してA/D変換器に入力するた
め、無駄な信号をサンプリングすることがなく、メモリ
の容量が小さくて済む。
【0048】実施の形態3.上記(11)式はそれぞれ
のpについてSTFT(ω)に含まれる信号が単一であ
る場合のみ成立する。従って、上記実施の形態1および
2では、受信信号の周波数分布が単一もしくは比較的疎
な場合のみ分析が可能であった。本実施の形態3では、
上記実施の形態1または2の周波数分析装置を用いた場
合に互いにエイリアジング成分となるような複数の周波
数成分が受信信号に含れていた場合、信号が複数のエイ
リアジング成分を含むか含まないかの判定を行い、含ま
ないと判定された場合にのみ分析を行う周波数分析装置
について説明する。
【0049】図7は本実施の形態3の周波数分析装置が
対象とする信号の周波数スペクトル図である。点線は実
際に測定されるスペクトル、実線は信号の真の周波数成
分を表す。図7のように上記実施の形態1および2の周
波数分析装置を用いた場合に、互いにエイリアジング成
分となるような独立した信号成分w、wが受信信号
に含まれていた場合、その周波数をf、fとする
と、
【数11】 また、
【数12】 これらの式をそれぞれフーリエ変換すると、
【数13】 また、
【数14】 である。
【0050】実際の信号から求まるのはSTFTΔ(2
πp/Nτ)およびSTFT(2πp/Nτ)の値のみ
である。従って、上記実施の形態1または2のようにS
TFTΔ(2πp/Nτ)/STFT(2πp/Nτ)
を求めても、w、wが混ざっているため正しい
、fの値を求めることができない。
【0051】そのために、本実施の形態3では、図8に
示したように周波数分析装置を、時間間隔τを持った一
つの信号系列s(n)と、そのs(n)に対してそれぞ
れ2つの異なる微少な時間差Δτ、Δτを持った信
号系列sΔ1(n)、sΔ2(n)を生成する構成と
し、それぞれ短時間フーリエ変換を行う。図において9
aは信号が単一か否かを判定しながら真の周波数を算出
するエイリアジング判定手段である。
【0052】ここで、エイリアジングの周波数をf
p/Nτ、f=(p+N)/Nτ、f=(p+2
N)/Nτ、…fr+1=(p+rN)/Nτ、また各
エイリアジング周波数における各信号強度をw
、w、…wとする。すると、信号が複数含まれ
ている場合を一般化して表現すると、
【数15】
【数16】 である。sΔ2(n)も(16)式のΔτを、それぞ
れΔτと置き換えたものと同様である。
【0053】ここで、例えば、周波数fに真の信号成
分が1つのみあるとすると、wのみが0以外の値を持
ち、かつw以外のw、w、w…wは全て0で
ある。
【0054】従って、その場合にs(n)、s
Δ1(n)、sΔ2(n)をフーリエ変換すると、それ
ぞれ、以下のようになる。
【数17】
【0055】逆に、信号成分が単一でなく、例えば、周
波数fの他に周波数fに信号成分wが存在してい
た場合は、そのフーリエ変換は(17)、(18)、
(19)式の代わりに、
【数18】
【0056】ここで、各信号列間の単位時間当たりの位
相差として以下の量を考える。
【数19】 ただし、(20)式において∠は位相を表す。例えば、
信号成分が周波数fに一つの場合、(17)〜(1
9)式の右辺を(21)式に代入すると、全て2πf
が得られるが、信号成分が周波数fおよびfにある
ような場合、(17a)〜(19a)式の右辺を(2
0)式に代入しても一定の値は得られない。そのため、
この(20)式を用いて信号成分が複数あるか否かを判
定する。
【0057】図8は本実施の形態3に係わる周波数分析
装置の構成を表すブロック図である。図1と同じ構成要
素には同じ符号を付す。1つの信号系列s(n)および
そのs(n)から時間ΔτおよびΔτだけずれた2
つの信号系列sΔ1(n)およびsΔ2(n)の計3つ
の信号系列をサンプリングし、それぞれ短時間フーリエ
変換する。そこから、信号検出手段8bおよびエイリア
ジング判定手段9bによって、上記(20)式のような
単位時間当たりの位相差を求め、信号が一つか否かを判
定しながら真の周波数を求める。
【0058】以下、図9に示したフローチャートに従っ
て、信号検出手段8bおよびエイリアジング判定手段9
bの動作を説明する。まず、信号検出手段8bで離散値
の各周波数f=(p+rN)/Nτをp=0(ステップ
200)から順番に信号が存在するかの判定が行われる
(ステップ201)。そして、信号が未検出ならば、そ
のときのp(今の場合、p=0)に対して、全てのrに
ついて受信信号の周波数成分が0である(ステップ20
2)。即ち、上記実施の形態1の場合と同様に、p=0
で信号が未検出であれば、そのエイリアジングの可能性
がある周波数f=N/Nτ,2N/Nτ,3N/Nτ,
…についての周波数成分も0ということである。
【0059】一方、p=0で信号が検出された場合は、
STFT(ω)、STFTΔ1(ω)、STFT
Δ2(ω)、STFTΔ3(ω)から(20)式を計算
し(ステップ204)、全て同じ値を算出するか判定す
る(ステップ205)。もし、(21)式の計算結果が
一致しないならば、上述したように信号成分が複数存在
することになるので、当該周波数の成分は不定である
(ステップ203)。一方、(20)式の結果が同じ値
ならば信号は1つであり、周波数の分析が可能であるの
で実施の形態1と同様に(11)式を満足するrを算
出する(ステップ206)。そして、算出したr以外
のrに対し、周波数(p+rN)/Nτの成分が0であ
る(ステップ207)。
【0060】以上、いずれかの処理が終わったら周波数
(p+rN)/Nτのpをp=p+1として、次の周波
数成分について同様の処理を行う(ステップ208)。
その際、p≧Nであれば、演算する部分が重なってしま
うため、p≧Nであれば分析を終了し、p<Nの場合の
みステップ201に戻る(ステップ209)。
【0061】このように、p=0からN−1まで、即ち
離散値の周波数fを0から1/τまで信号の有無を検出
するだけで、全ての周波数を分析する必要がなく、計算
量が大幅に軽減することができる。
【0062】また、信号がいくつあるか判定しながら周
波数分析を行うため、信号成分が複数ある場合でも、誤
った周波数を算出しない。
【0063】実施の形態4.本実施の形態4では、それ
ぞれ異なる時間だけずれた2つ以上の信号系列を短時間
フーリエ変換して、その離散値の各周波数に含まれる周
波数成分が1つか否かを判定し、複数の信号が含まれて
いてもエイリアジングの影響を除くことができる周波数
分析装置について説明する。
【0064】ここでは上記実施の形態3の図7のように
互いのエイリアジング成分となるような周波数に独立し
た複数の信号がある場合に、3つ信号系列を短時間フー
リエ変換する例を示す。
【0065】図10は本実施の形態4の周波数分析装置
の構成を表すブロック図である。図において、図8と同
じ構成要素には同じ符号を付す。9bは本実施の形態3
に係わるエイリアジング判定手段である。前記実施の形
態3と同様に、信号系列s(n)に対し複数の時間差Δ
τ、Δτ、Δτを持った信号系列sΔ1(n)、
Δ2(n)、sΔ3(n)をサンプリングして生成
し、短時間フーリエ変換を行う。ただし、ここで、Δτ
<Δτ<Δτであって、図7のr/τ<1/Δτ
であるとする。これら4つの信号系列の短時間フーリ
エ変換後のスペクトルSTFT(2πp/Nτ)、ST
FTΔ1(2πp/Nτ)、STFTΔ2(2πp/N
τ)、STFTΔ3(2πp/Nτ)それぞれについて
(11)式のような位相差を考える。
【0066】ここで、エイリアジングの性質として、真
の周波数から1/τごとにエイリアジング成分が生じる
ことから、エイリアジングの生じる可能性のある周波数
は、
【数20】 のように表現でき、この各周波数における振幅をw
、…wr+1とすれば、4つの信号系列は以下のよ
うな行列にて表現できる。
【数21】 として、 X=S・A (22) である。
【0067】ここで、行列Xの各要素については4つの
信号系列を実際に短時間フーリエ変換することで、その
値が得られ、また、行列Sの各要素についても、上述の
ようにエイリアジング成分の性質から各周波数が定めら
れるため、(21)各式中のpを固定すればその値が定
まる。従って、Sの一般逆行列を用いて、 A=S−1X=(SS)−1・S・X (22a) を計算することで、行列Aの各要素を求めることができ
る。
【0068】エイリアジング判定手段9bでは、以上の
ような原理に基づいて周波数0から1/τまでのpにつ
いて信号の有無を判定し、信号がある場合にはそのpに
ついて上記(23a)式によって行列Aの各要素を求め
る。
【0069】この過程をフローチャートにしたものが図
11である。以下、図に従って説明する。まず、(2
1)式のp=0から分析を開始する(ステップ30
0)。そして、信号の有無を確認するが(ステップ30
1)、例えば、信号がp=0のとき発見されなければ、
(21)式の各周波数において振幅=0、即ち、信号は
ない(ステップ302)として、pを1だけ増やして
(ステップ304)再びステップ301に戻って、信号
の有無を確認する。一方、信号が発見された場合には、
上述したように、(23a)式を用いて3つの信号系列
から行列Aの各要素、即ち、各周波数における振幅を計
算することで、信号成分が複数あっても正しく算出する
ことができる。そして、算出できたらpを1だけ増やし
て(ステップ304)再び信号の分析を行う。そして、
p=N−1まで分析したら、周波数0からr/τまで
分析が終わったことになるので、分析を終了する。
【0070】このように、周波数を0から1/τまで分
析するだけで、周波数0からr/τまで分析を行うこ
とになるため、信号を広帯域化しても効率のよい分析を
行うことができる。
【0071】また、エイリアジング成分と複数の真の周
波数成分とが重なりあっている場合でも、互いに異なる
微少時間だけずれた信号系列を3つ生成し、位相差を比
較することで、複数の周波数成分を分離して正しい周波
数を算出することができるため、正確な分析を行うこと
ができる。
【0072】以上の説明では、全ての信号成分を(2
2)式を用いて算出する例について示したが、(22)
式は(11)式に比べて計算量が多くなるため、実施の
形態3に示したように、信号を単一か否かを判定するス
テップを挿入し、信号が単一の場合には(11)式を用
いて周波数を算出するようにしてもよい。
【0073】図12に信号成分が単一か否かを判定しな
がら、信号成分を算出する場合のフローチャートを示
す。図11と異なる点は、ステップ404にて実施の形
態3で行ったように(20)式を用いて信号が単一か否
かを判定する点である。信号成分が単一ならば実施の形
態1と同様に算出し、複数ある場合は本実施の形態4で
上述したように(22)式を用いて全ての信号成分を算
出する。
【0074】なお、本実施の形態4では、生成する信号
系列を3つとしたため、周波数成分が2つ以内の場合に
対応できるが、重み付け手段と、高速フーリエ変換手段
を更に増やせば、さらに多くの周波数成分がエイリアジ
ング成分と重なっても正確に分離することができる。
【0075】以上のように、本実施の形態4では、生成
した3つの信号系列を短時間フーリエ変換し、エイリア
ジング成分の性質を利用して行列の要素を決定し、位相
差を比較して信号成分を算出するため、複数の信号が同
じ周波数に重なっている場合でも、互いに分離して算出
することができる。
【0076】実施の形態5.以上、実施の形態1〜4で
は、広帯域化に伴って発生するエイリアジング成分を排
除しつつ、計算量の増大を抑え効率のよい周波数分析装
置について説明したが、本実施の形態5では、窓関数の
効果による周波数成分の拡散による誤差を排除しつつ、
短時間のサンプリングで正確な周波数分析が可能な周波
数分析装置について説明する。
【0077】図13は本実施の形態5に係わる周波数分
析装置の装置構成を表すブロック図である。図において
図1と同じ構成要素には同じ符号を付す。11は畳込み
効果判定手段である。
【0078】以下、動作について説明する。帯域フィル
タ1で信号の周波数帯を適当な帯域に制限し、A/D変
換器2で適当な時間間隔τでサンプリングする。サンプ
リングしたデジタル信号はメモリ3に記憶し、データ分
配手段7によって、データを重み付け手段4a、4bに
分配し、一方の信号系列s(n)に対して、他方s
(n)に対してΔτだけずれたsΔ(n)が生成するよ
うにする。それぞれの重み付け手段4a、4bでは窓関
数による重み付けを行い、高速フーリエ変換手段5a、
5bにおいてフーリエ変換を行う。信号検出手段8では
フーリエ変換後の各周波数をチェックして信号の有無を
確認し、そして、畳込み効果判定手段11では、このフ
ーリエ変換後の周波数スペクトル同士の位相を比較する
ことで、真の周波数を特定する。
【0079】このように構成することで、短時間のサン
プリングで畳込みによる周波数成分の拡散を抑えること
ができ、連続波のみならず、断続波の場合でも、正確な
周波数スペクトルを得る。
【0080】ここで、窓関数による畳込みの効果には以
下に示すような特徴がある。即ち、(A)畳込みにより
拡散する各周波数の信号強度の和は元の信号強度にほぼ
一致する。(B)1つの信号成分(周波数f)から畳込
みにより拡散した各周波数成分について、(11)式は
同じ値を持つ。(C)ハニング窓関数を用いることで、
1つの信号の畳込みによる拡散の影響は、真の周波数周
辺の3つの周波数値に限定することができる。
【0081】(A)は、図23および、(8)式の説明
で示したように、畳込み演算の性質によるものである。
この場合、周波数は離散値を取るため、近似的に一致す
る。また、(B)については、STFT、STFTΔ
も同じ元の周波数成分を窓関数g(n)により拡散した
ものであるから相互の位相の関係は同じになり、即ち、
位相を表す(10)式が異なる値を取ることはないから
である。
【0082】従って、これらから畳込みによる周波数分
布の拡散を排除して正しい周波数分布を求めるには、検
出された周波数の信号成分が畳込みによる拡散の結果で
あることを(10)式により判定し、畳込みによる拡散
によると判定された場合には、拡散した各信号成分の信
号強度を足し合せ、(10)式のより求められた周波数
に足し合せた信号強度の信号成分があるとすればよい。
【0083】なお、(C)で示したように、周波数の拡
散はハニング窓関数を用いることで、真の周波数周辺の
3つの周波数値に限定することができる。そのため、Δ
τについて(10)式のfが一意の値を持つためには、
3つの周波数の幅の内で、(10)式左辺の位相が1回
転しないような値に限定する必要がある。即ち、exp
(2πjfΔτ)が、(p−1)/Nτ≦f<(p+
1)/Nτで一意となるには、 Δτ<Nτ/2 (23) であることが必要である。従って、本実施の形態5で
は、(23)式のようなΔτとなるよう、データ分配手
段7を動作させる。
【0084】図14に本実施の形態5の信号のサンプリ
ング方法を表す。また、フーリエ変換後の周波数スペク
トルを図15に示す。図15のように、本実施の形態5
はエイリアジングの影響を排除するための前記実施の形
態1から4までと異なり、Δτはτより長い時間間隔と
なっている。(23)式の条件からすれば、Δτはτよ
り短くても問題はないが、その場合、あまり短く取りす
ぎると、雑音の影響が出てくるため、Δτの間隔は適用
した各装置の特性に応じて定められる。
【0085】図16に本実施の形態5の信号検出手段8
と畳込み判定手段11の動作のフローチャートを示す。
まず、p=0から分析を開始し(ステップ500)、信
号の有無を検出する(ステップ501)。信号が検出さ
れた場合は、(10)式から左辺のfを算出する(ステ
ップ502)。このfにおける、信号強度に|STFT
(2πp/Nτ)|を加算する(ステップ503)。
これが周波数p/Nτにおける1サイクルであり、以上
が終了したらpの値を1増やして(ステップ504)、
再び信号の有無を確認してから(10)式を用いてfを
計算する。
【0086】上述したように、畳込みによって1の周波
数が3つの周波数に拡散するが、(10)式のfは同じ
値が出てくるため、同じfならば畳込みによる拡散で生
じたスペクトルであるとして、ステップ502および5
03の手順によって畳込みの影響を除去する。このよう
に従来例のように真の周波数周辺の周波数を3つ選択す
るのではなく、(10)式によってあらかじめ真の周波
数を求めて、この周波数における信号強度を足し合せて
いくため、真の周波数が離散周波数値のほぼ中間にあっ
ても、精度よく真の周波数を算出できる。これをp=0
〜Nまで行って(ステップ505)、分析可能範囲をす
べて分析する。
【0087】以上のように、本実施の形態5では、サン
プリングした信号から同時に2つの信号列を生成し、そ
れらの位相を比較することで、畳込みによってスペクト
ルが拡散する効果を抑え、また、加算を主体にして信号
強度を算出するため、正確な周波数分析を行う周波数分
析装置を得る。
【0088】実施の形態6.上記実施の形態5では、2
つの信号列を得るために、時間間隔τでサンプリングを
行った結果を記録し、その中から、適当なタイミングの
データをそれぞれ抽出し、2つの信号列の時間差がΔτ
となるようにしたものを示したが、本実施の形態6で
は、図17のように、タイミングのΔτだけ異なるクロ
ックでサンプリングを行う2つのA/D変換器を使用し
て実現してもよい。
【0089】図17に本実施の形態6に係わる周波数分
析装置の装置構成を表すブロック図で示す。図6と同じ
構成要素には同じ符号を付す。11は上記実施の形態5
と同様の畳込み効果判定手段である。本実施の形態6の
周波数分析装置は図のように2つのA/D変換器2a、
2bを使用するが、無駄な信号をサンプリングすること
がなくなるため、メモリ3a、3bの容量を小さくて済
む。
【0090】以下、動作について説明する。帯域フィル
タ1は入力された受信信号を帯域制限して分析対象の周
波数信号のみ選択する。信号分配器10では、信号を2
つのA/D変換器2a、2bに分配する。各A/D変換
器2a、2bではそれぞれ時間間隔τでサンプリングを
行うが、例えば、A/D変換器2bの方がA/D変換器
2aよりもΔτだけ遅れたタイミングでサンプリングを
行う。これによって、実施の形態5で示したような2つ
の信号列s(n)およびsΔ(n)が生成され、順次メ
モリ3a、3bに記憶される。以下の動作は上記実施の
形態5の周波数分析装置の動作と同様である。
【0091】以上のように、本実施の形態6では、帯域
制限した信号を予め分配してA/D変換器に入力するた
め、無駄な信号をサンプリングすることがなく、メモリ
の容量が小さくて済む。
【0092】実施の形態7.上記実施の形態5および6
では、受信信号の周波数分布が単一もしくは比較的疎な
場合のみ分析が可能であったが、本実施の形態7では同
じ周波数に畳込みによって拡散した異なる信号成分が重
なりあった場合でも、信号成分が単一か否かを判定し、
信号成分が単一の場合のみ分析を行う周波数分析装置に
ついて説明する。
【0093】図18は本実施の形態7の周波数分析装置
の装置構成を表すブロック図である。本実施の形態7で
は、信号系列を3つ用いてるため、実施の形態3の図8
と同じ構成要素には同じ符号を付す。11aは本実施の
形態7の特徴である、各周波数における信号成分が単一
か否かを判定しながら畳込みの効果を抑えて正しい周波
数を算出する畳込み効果判定手段である。
【0094】次に、動作について説明する。1つの信号
系列s(n)およびそのs(n)から時間Δτおよび
Δτだけずれた2つの信号系列sΔ1(n)およびs
Δ2(n)の計3つの信号系列をサンプリングし、それ
ぞれ短時間フーリエ変換する。そこから、信号検出手段
8および畳込み効果判定手段11aによって、上記実施
の形態3と同様に(21)式のような単位時間当たりの
位相差を求め、信号が一つか否かを判定しながら真の周
波数を求める。
【0095】以下、信号検出手段8および畳込み効果判
定手段11aの動作については、図19に示したフロー
チャートにしたがって説明する。まず、信号検出手段8
bで離散値の各周波数f=p/Nτをp=0(ステップ
600)から順番に信号が存在するかの判定が行われる
(ステップ601)。そして、信号が未検出ならば、p
=p+1(ステップ606)とし、次のpについて再び
信号が存在するか判定を行う。
【0096】一方、p=0で信号が検出された場合は、
STFT(ω)、STFTΔ1(ω)、STFT
Δ2(ω)、STFTΔ3(ω)から(20)式を計算
し(ステップ602)、全て同じ値を算出するか判定す
る(ステップ603)。もし、(21)式の計算結果が
一致しないならば、上述したように信号成分が複数存在
することになるので、当該周波数の成分は不定であると
して、次のpの値について信号の存在の有無を判定す
る。一方、(20)式がすべて同じ値ならば信号は1つ
であり、周波数の分析が可能であるので実施の形態5と
同様に(11)式を満足する周波数fを算出する(ステ
ップ604)。そして、算出した周波数fにおける信号
強度に補正を加える(ステップ605)。
【0097】以上、いずれかの処理が終わったら周波数
p/Nτのpをp=p+1として、次の周波数成分につ
いて同様の処理を行う(ステップ606)。その際、p
≧Nであれば、演算する部分が重なってしまうため、p
≧Nであれば分析を終了し、p<Nの場合のみステップ
501に戻る(ステップ607)。
【0098】以上のように、本実施の形態7では、信号
がいくつあるか判定しながら周波数分析を行うため、信
号の周波数成分が複数ある場合でも、誤った周波数を算
出せず、短時間のサンプリングで周波数分析が終了し、
また、加算を主体にして信号強度を算出するため、正確
な周波数分析を行うことが可能な周波数分析装置を得
る。
【0099】
【発明の効果】以上のように、本発明の周波数分析装置
は、サンプリングしたデジタルデータから同時に2つの
信号系列を生成し、この2つの信号系列を短時間フーリ
エ変換する。そして、それぞれの位相差を算出し、エイ
リアジングを利用して、周波数帯域全てを走査しなくて
も受信信号の存在する周波数を算出することができるた
め、分析すべき信号の周波数帯が広帯域化しても計算量
の増大を抑え、エイリアジングの効果を排除し、正確な
周波数分析結果を得ることができる。
【0100】また、帯域制限した信号を予め分配してA
/D変換器に入力するため、無駄な信号をサンプリング
することがなく、メモリの容量が小さくて済む。
【0101】また、生成した3つの信号系列を短時間フ
ーリエ変換し、各信号系列の単位時間当たりの位相差を
算出して各周波数において信号成分が単一か否かを判定
しながら分析を行うため、信号成分が複数ある場合で
も、誤った周波数を算出しない。
【0102】また、生成した3つの信号系列を短時間フ
ーリエ変換し、エイリアジング成分の性質を利用して行
列の要素を決定し、位相差を比較して信号成分を算出す
るため、複数の信号が同じ周波数に重なっている場合で
も、互いに分離して算出することができる。
【0103】また、加算によって信号強度を算出する畳
込み効果判定手段を設けたため、窓関数の効果による周
波数成分の拡散による誤差を排除し、正確な周波数分析
結果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係わる周波数分析装
置の構成を表すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係わる周波数分析装
置のサンプリング方法を表す図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係わる周波数分析装
置の周波数分析方法を表す図である。
【図4】 本発明の実施の形態1に係わる周波数分析装
置の周波数算出方法のフローチャートである。
【図5】 本発明の実施の形態2に係わる周波数分析装
置のサンプリング方法を表す図である。
【図6】 本発明の実施の形態2に係わる周波数分析装
置の装置構成を表すブロック図である。
【図7】 本発明の実施の形態3が対象とする周波数分
布を表す図である。
【図8】 本発明の実施の形態3に係わる周波数分析装
置の装置構成を表すブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態3に係わる周波数分析装
置の周波数算出方法のフローチャートである。
【図10】 本発明の実施の形態4に係わる周波数分析
装置の装置構成を表すブロック図である。
【図11】 本発明の実施の形態4に係わる周波数分析
装置の周波数算出方法のフローチャートである。
【図12】 本発明の実施の形態4に係わる周波数分析
装置の別の周波数算出方法のフローチャートである。
【図13】 本発明の実施の形態5に係わる周波数分析
装置の装置構成を表すブロック図である。
【図14】 本発明の実施の形態5に係わる周波数分析
装置のサンプリング方法を表す図である。
【図15】 本発明の実施の形態5に係わる周波数分析
結果の一例である。
【図16】 本発明の実施の形態5に係わる周波数分析
装置の周波数算出方法のフローチャートである。
【図17】 本発明の実施の形態6に係わる周波数分析
装置の装置構成を表すブロック図である。
【図18】 本発明の実施の形態7に係わる周波数分析
装置の装置構成を表すブロック図である。
【図19】 本発明の実施の形態7に係わる周波数分析
装置の周波数算出方法のフローチャートである。
【図20】 従来の周波数分析装置の装置構成を表すブ
ロック図である。
【図21】 短時間フーリエ変換の原理を表す図であ
る。(a)サンプリングにより生成された信号列であ
る。(b)窓関数の形状を表す図である。(c)上記生
成された信号列と窓関数とを畳込み演算によって重み付
けした後の図である。(d)それぞれの時間における周
波数分布を表す図である。(e)各時間における周波数
分布を並べて時間変化を見る図である。
【図22】 エイリアジングの効果を表す図である。
【図23】 窓関数との畳込みの効果を表す図である。
【図24】 従来の周波数分析装置を表すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 帯域フィルタ、 2、2a、2b A/D変換
器、3、3a、3b メモリ、 4a、4b 重み付
け手段、5a、5b 高速フーリエ変換手段、 6
表示器、7 データ分配手段、 8 信号検出手段、
9、9a エイリアジング判定手段、 10 信号分
配器、11、11a 畳込み効果判定手段。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数分析すべきアナログ入力信号を一
    定の周波数帯域に制限する帯域フィルタと、 上記帯域制限されたアナログ入力信号を第一の時間間隔
    で順次デジタルデータ列に変換するAD変換器と、 上記AD変換器によって変換された入力データ列を順次
    記憶するメモリと、 上記メモリに記憶された入力データ列から上記第一の時
    間間隔よりも長い第二の時間間隔を持った第一の分配デ
    ータ列、およびこの第一の分配データ列から上記第一の
    時間間隔ずつ遅れた第二の分配データ列とを抽出するデ
    ータ分配手段と、 上記第一の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第一の重み付け手段と、 この重み付けされた第一の分配データ列をフーリエ変換
    し、第一の周波数領域データに変換する第一の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第二の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第二の重み付け手段と、 この重み付けされた第二の分配データ列をフーリエ変換
    し、第二の周波数領域データに変換する第二の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第一または第二の周波数領域データの各周波数ごと
    に信号が存在するかを検出する信号検出手段と、 信号が検出された場合、上記第一および第二の周波数領
    域データの位相を比較して真の周波数を算出するエイリ
    アジング判定手段とを備えることを特徴とする周波数分
    析装置。
  2. 【請求項2】 周波数分析すべきアナログ入力信号を一
    定の周波数帯域に制限する帯域フィルタと、 上記帯域制限されたアナログ入力信号を2つに分配する
    信号分配器と、 上記分配された一方のアナログ入力信号を一定の時間間
    隔でデジタル信号に変換し、第一の分配データ列を生成
    する第一のA/D変換器と、 上記分配された他方のアナログ入力信号を、上記第一の
    A/D変換器のデジタル変換より上記一定の時間間隔よ
    り短い時間間隔だけ遅れて、一定の時間間隔でデジタル
    信号に変換し、第二の分配データ列を生成する第二のA
    /D変換器と、 上記第一の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第一の重み付け手段と、 この重み付けされた第一の分配データ列をフーリエ変換
    し、第一の周波数領域データに変換する第一の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第二の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第二の重み付け手段と、 この重み付けされた第二の分配データ列をフーリエ変換
    し、第二の周波数領域データに変換する第二の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第一または第二の周波数領域データを各周波数ごと
    に信号が存在するかを検出する信号検出手段と、 信号が検出された場合、上記第一および第二の周波数領
    域データを比較することで、エイリアジングの影響を排
    除し、真の周波数を算出するエイリアジング判定手段と
    を備えることを特徴とする周波数分析装置。
  3. 【請求項3】 周波数分析すべきアナログ入力信号を一
    定の周波数帯域に制限する帯域フィルタと、 上記帯域制限されたアナログ入力信号を第一の時間間隔
    で順次デジタルデータ列に変換するAD変換器と、 上記AD変換器によって変換された入力データ列を順次
    記憶するメモリと、 上記メモリに記憶された入力データ列から上記第一の時
    間間隔よりも長い第二の時間間隔を持った第一の分配デ
    ータ列と、この第一の分配データ列から上記第一の時間
    間隔ずつ遅れた第二の分配データ列と、この第一の分配
    データ列から上記第一および第二の時間間隔とは異なる
    第三の時間間隔ずつ遅れた第三の分配データ列とを抽出
    するデータ分配手段と、 上記第一の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第一の重み付け手段と、 この重み付けされた第一の分配データ列をフーリエ変換
    し、第一の周波数領域データに変換する第一の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第二の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第二の重み付け手段と、 この重み付けされた第二の分配データ列をフーリエ変換
    し、第二の周波数領域データに変換する第二の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第三の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第三の重み付け手段と、 この重み付けされた第三の分配データ列をフーリエ変換
    し、第三の周波数領域データに変換する第三の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第一または第二または第三の周波数領域データの各
    周波数ごとに信号が存在するかを検出する信号検出手段
    と、 信号が検出された場合、上記第一、第二、第三の周波数
    領域データのいずれか2つの単位時間当たりの位相差を
    比較して、信号が検出された周波数における信号成分が
    単一か否かを判定し、信号成分が単一の場合のみ真の周
    波数を算出するエイリアジング判定手段とを備えること
    を特徴とする周波数分析装置。
  4. 【請求項4】 周波数分析すべきアナログ入力信号を
    一定の周波数帯域に制限する帯域フィルタと、 上記帯域制限されたアナログ入力信号を第一の時間間隔
    で順次デジタルデータ列に変換するAD変換器と、 上記AD変換器によって変換された入力データ列を順次
    記憶するメモリと、 上記メモリに記憶された入力データ列から上記第一の時
    間間隔よりも長い第二の時間間隔を持った第一の分配デ
    ータ列と、この第一の分配データ列から上記第一の時間
    間隔ずつ遅れた第二の分配データ列と、この第一の分配
    データ列から上記第一および第二の時間間隔とは異なる
    第三の時間間隔ずつ遅れた第三の分配データ列とを抽出
    するデータ分配手段と、 上記第一の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第一の重み付け手段と、 この重み付けされた第一の分配データ列をフーリエ変換
    し、第一の周波数領域データに変換する第一の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第二の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第二の重み付け手段と、 この重み付けされた第二の分配データ列をフーリエ変換
    し、第二の周波数領域データに変換する第二の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第三の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第三の重み付け手段と、 この重み付けされた第三の分配データ列をフーリエ変換
    し、第三の周波数領域データに変換する第三の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第一または第二または第三の周波数領域データの各
    周波数ごとに信号が存在するかを検出する信号検出手段
    と、 信号が検出された場合、上記第一、第二、第三の各周波
    数における周波数領域データを要素とする行列に、当該
    信号が検出された周波数から上記第二の時間間隔の逆数
    の整数倍ずつずれた複数の周波数を要素とする行列の逆
    行列を乗算することで真の周波数を算出するエイリアジ
    ング判定手段とを備えることを特徴とする周波数分析装
    置。
  5. 【請求項5】 周波数分析すべきアナログ入力信号を一
    定の周波数帯域に制限する帯域フィルタと、 上記帯域制限されたアナログ入力信号を第一の時間間隔
    であらかじめ決められた一定回数だけ順次デジタルデー
    タに変換するAD変換器と、 上記AD変換器によって変換された入力データを順次記
    憶するメモリと、 上記メモリに記憶された入力データから上記第一の時間
    間隔を持ったデータを抽出してなる第一の分配データ
    列、および上記第一の時間間隔に上記デジタル変換した
    一定の回数を掛けた数の二分の一より短い第二の時間間
    隔ずつ上記第一の分配データ列より遅れた第二の分配デ
    ータ列とを抽出するデータ分配手段と、 上記第一の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第一の重み付け手段と、 この重み付けされた第一の分配データ列をフーリエ変換
    し、第一の周波数領域データに変換する第一の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第二の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第二の重み付け手段と、 この重み付けされた第二の分配データ列をフーリエ変換
    し、第二の周波数領域データに変換する第二の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第一または第二の周波数領域データの各周波数ごと
    に信号が存在するかを検出する信号検出手段と、 信号が検出された場合、上記第一および第二の周波数領
    域データの位相を比較して、真の周波数を算出し、算出
    した周波数において当該信号強度を足し合せていく処理
    を行う畳込み効果判定手段とを備えることを特徴とする
    周波数分析装置。
  6. 【請求項6】 周波数分析すべきアナログ入力信号を一
    定の周波数帯域に制限する帯域フィルタと、 上記帯域制限されたアナログ入力信号を第一の時間間隔
    であらかじめ定められた一定回数だけ順次デジタルデー
    タ列に変換するAD変換器と、 上記AD変換器によって変換された入力データ列を順次
    記憶するメモリと、 上記メモリに記憶された入力データから上記第一の時間
    間隔を持ったデータを抽出してなる第一の分配データ
    列、および上記第一の時間間隔に上記デジタル変換した
    一定の回数を掛けた数の二分の一より短い第二の時間間
    隔ずつ上記第一の分配データ列より遅れた第二の分配デ
    ータ列と、上記第一の時間間隔に上記デジタル変換した
    一定の回数を掛けた数の二分の一より短かく、かつ上記
    第一および第二の時間間隔とは異なる第三の時間間隔ず
    つ上記第一の分配データ列より遅れた第三の分配データ
    列とを抽出するデータ分配手段と、 上記第一の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第一の重み付け手段と、 この重み付けされた第一の分配データ列をフーリエ変換
    し、第一の周波数領域データに変換する第一の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第二の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第二の重み付け手段と、 この重み付けされた第二の分配データ列をフーリエ変換
    し、第二の周波数領域データに変換する第二の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第三の分配データ列に所定の窓関数を乗算し、重み
    付けを行う第三の重み付け手段と、 この重み付けされた第三の分配データ列をフーリエ変換
    し、第三の周波数領域データに変換する第三の高速フー
    リエ変換手段と、 上記第一または第二または第三の周波数領域データいず
    れかの各周波数ごとに信号が存在するかを検出する信号
    検出手段と、 信号が検出された場合、上記第一、第二、第三の周波数
    領域データのいずれか2つの単位時間当たりの位相差を
    比較して、信号が検出された周波数における信号成分が
    単一か否かを判定し、信号成分が単一の場合のみ上記第
    一および第二の周波数領域データの位相を比較して、真
    の周波数を算出し、算出した周波数において当該信号強
    度を足し合せていく処理を行う畳込み効果判定手段とを
    備えることを特徴とする周波数分析装置。
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