JP2003221821A - 取水装置 - Google Patents

取水装置

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JP2003221821A
JP2003221821A JP2002213790A JP2002213790A JP2003221821A JP 2003221821 A JP2003221821 A JP 2003221821A JP 2002213790 A JP2002213790 A JP 2002213790A JP 2002213790 A JP2002213790 A JP 2002213790A JP 2003221821 A JP2003221821 A JP 2003221821A
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water
water intake
screen
water supply
intake device
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JP2002213790A
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Minoru Yoneda
稔 米田
Taisuke Hashimoto
泰典 橋本
Takayoshi Owada
隆義 大和田
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Mitsubishi Plastics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パイプラインへのゴミ類の侵入を防止しなが
ら、維持管理がほとんど不要であり、ゴミ類の処理も不
要な取水装置を提供する。 【解決手段】 給水路18の側壁18aに、底壁18b
より上方で、かつ、水面Lより下方に開口するように設
けた取水口22と、複数本の棒状部材24を互いに間隔
を設けて平行に配列したスクリーン23とを有し、該ス
クリーン23は、上流端23aを取水口22より上流側
の給水路底壁18bに実質的に隙間無く取り付け、下流
側に向かって上り方向に傾斜させるとともに、下流端2
3bを取水口22より上方で、かつ、水面Lより下方に
位置させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取水装置に関し、
詳しくは、開放型の給水路からパイプラインに用水を分
岐させる部分に設けられる取水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の水田では、河川を流れる水を幹線
給水路に導き、さらに、幹線給水路を流れる水を水田の
側縁に沿って設けられた開放型水路に導いて水田の各耕
作区に供給するようにしている。一方、近年の大区画圃
場整備事業では、大型作業機械の効率的運用のために、
従来の開放型水路ではなく、農道に給排水用のパイプラ
インを埋設し、幹線給水路等を流れる用水を各パイプラ
インに分岐させて水田の各耕作区に供給する形態が多く
用いられるようになってきている(例えば、特許文献1
参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−18957号公報(段落番
号0012、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、パイプライン
に用水を分岐供給する幹線給水路等が開放型の場合、水
路内に草や木切れ、プラスチックゴミ、空き缶、空き瓶
等のゴミ類が落下して用水に混入していることが多く、
これらのゴミ類がパイプライン内に侵入すると、パイプ
が閉塞されたり、弁等の操作に支障を来すことがある。
このため、開放型水路の多くには除塵機が設けられてお
り、この除塵機で前記ゴミ類を用水中から除去するよう
にしている。ところが、通常の除塵機は、用水中に設け
たスクリーンによってゴミ類を捕捉し、捕捉したゴミ類
をレーキ等によって水路外に取り出すようにしているた
め、取り出したゴミ類を分別して処理する必要がある。
【0005】したがって、パイプラインへのゴミ類の侵
入を防止するため、各パイプラインの取水部毎に除塵機
を設けた場合は、除塵機の維持管理だけでなく、取り出
したゴミ類を処理するためにも多大な工数、手間を必要
とし、これらに要する費用も多大なものとなってしま
う。特に、農業用水の場合は、ゴミ類が多く、これらを
完全に無くすことは不可能であるとの認識が一般的であ
る。
【0006】そこで本発明は、パイプラインへのゴミ類
の侵入を防止しながら、維持管理がほとんど不要であ
り、ゴミ類の処理も不要な取水装置を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の取水装置は、給水路を流れる用水をパイプ
ラインに分岐させるための取水口を、前記給水路の取水
可能位置に設けるとともに、該取水口を覆うようにして
スクリーンを設けた取水装置において、前記スクリーン
は、複数本の棒状部材を用水の流れ方向に平行な方向に
互いに間隔を設けて配列したスクリーン本体を有し、該
スクリーン本体は、その上流端が前記取水口の上流側で
給水路路壁に実質的に隙間無く取り付けられ、その下流
側を、該スクリーン本体上流端を取り付けた給水路路壁
から取水口の下流側に向けて延出し、下流端を給水路内
の用水中に配置したことを特徴としている。
【0008】さらに、本発明の取水装置では、前記スク
リーン本体の下流端側に用水の流れ方向に平行な方向の
平行部が設けられていること、前記スクリーン本体の傾
斜角度が用水の流れ方向に対して15〜30度の範囲で
あること、前記棒状部材の配置間隔が40〜100mm
の範囲であることを特徴としている。
【0009】また、前記取水口の前面に、複数本の棒状
部材を、前記スクリーンの棒状部材の配置間隔より狭い
配置間隔で互いに平行に配列した取水スクリーンを設け
たこと、前記取水スクリーンの棒状部材の配置間隔が、
20〜40mmの範囲であること、前記取水スクリーン
の前面に、該取水スクリーンの棒状部材に対して直交す
る方向に配置され、棒状部材に対して平行な方向に移動
可能なレーキを設けるとともに、該レーキの操作部を水
面上に突設したことを特徴としている。
【0010】さらに、前記取水口を、前記給水路の側壁
に、底壁より上方で、かつ、水面より下方に開口するよ
うに設けるとともに、前記スクリーン本体の上流端を前
記取水口より上流側の給水路底壁に実質的に隙間無く取
り付け、下流側に向かって上り方向に傾斜させ、下流端
を前記取水口より上方で、かつ、水面より下方に配置し
たことを特徴とし、前記スクリーン本体が、前記給水路
の全幅にわたって設けられていること、前記スクリーン
本体の下流端より上流側で、前記取水口より下流側に越
流堰が設けられていることを特徴としている。
【0011】また、前記スクリーン本体が、前記給水路
の幅方向において取水口設置側にのみ設けられ、取水口
設置側に対向する側壁方向のスクリーン本体側縁と給水
路底壁との間が遮水板で閉塞されていることを特徴とし
ている。
【0012】さらに、前記取水口を、前記給水路の側壁
に、底壁より上方で、かつ、水面より下方に開口するよ
うに設けるとともに、前記スクリーン本体の上流端を前
記取水口より上流側で取水口設置側の給水路側壁に実質
的に隙間無く取り付け、下流側に向かって取水口設置側
の側壁から対向する側壁に向かう方向に傾斜させ、下流
端を前記取水口より下流側の両側壁間に配置したことを
特徴とし、前記取水口が、屈曲した給水路の屈曲部下流
側で、かつ、屈曲部内方側の給水路側壁に設けられてい
ることを特徴としている。
【0013】また、前記取水口が、上下方向が狭く、水
平方向が広い偏平形状に形成されていること、前記取水
口が、前記給水路の底壁に開口していること、前記取水
口が、前記給水路の底壁に設けられた取水枡を介して設
けられていること、前記給水路の外部に前記取水口に連
通する受水槽を設け、該受水槽に前記パイプラインを接
続したこと、前記取水口を、前記給水路における落差工
の下段部に設けるとともに、前記スクリーン本体の上流
端を落差工の上段部から下流側に向けて下方に傾斜させ
た状態で配置したことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明の取水装
置の第1形態例を示すもので、図1は断面正面図、図2
は平面図である。また、図3は水田におけるパイプライ
ン潅漑の一例を示す概略平面図である。
【0015】まず、図3に示すように、水田10の内部
は畦畔11によって複数の耕作区12に区分されてお
り、側縁には農道13がそれぞれ設けられている。水田
10を挟んで一方の農道13には給水パイプ14が埋設
され、他方の農道には排水パイプ15が埋設されてい
る。また、各耕作区12の側縁には、給水パイプ14か
ら供給される用水を各耕作区12に供給するための給水
装置16と、各耕作区12内の余剰の用水を排水パイプ
15に排出する排水装置17とがそれぞれ設置されてい
る。給水パイプ14には幹線給水路18から用水が供給
され、排水パイプ15に排出された余剰水は幹線排水路
19に放出される。
【0016】幹線給水路18及び幹線排水路19は従来
と同様の開放型水路であって、幹線給水路18には河川
から水を引き込むための水路が接続しており、幹線排水
路19には放出された用水や雨水を河川に還流させるた
めの水路が接続している。そして、幹線給水路18にお
ける給水パイプ14及び排水パイプ15の接続部に、取
水装置21がそれぞれ設けられている。なお、本形態例
では、耕作区内に急速に用水を供給する場合を考慮して
排水パイプ15を幹線給水路18に接続し、その接続部
にも取水装置21を設けているが、排水パイプ15は幹
線給水路18に接続されていなくてもよい。
【0017】前記取水装置21は、図1及び図2に示す
ように、幹線給水路18の側壁18aに設けられた取水
口22と、上流端23aが幹線給水路18の底壁18b
に取り付けられたスクリーン23とで形成されている。
前記取水口22は、石、小石、砂、土等の沈殿物が取水
口22内に流入することを防止するため、底壁18bよ
り上方、例えば5cm以上、好ましくは10cm以上上
方に設けられており、また、空気が取水口22内に流入
することを防止するため、幹線給水路18の最低水位時
における水面Lより十分に下方で、さらに、前記スクリ
ーン23の下流側よりも下方に開口するように設けられ
ている。
【0018】前記スクリーン23は、複数本の棒状部材
24を互いに間隔を設けて平行に配列したスクリーン本
体を有するものであって、スクリーン本体上流端23a
は、底壁18bに固定された下部固定部材25と上部抑
え部材26とにより、底壁18bに対して隙間なく取り
付けられている。スクリーン23の下流側は、上流端2
3aから用水流れ方向下流側に向かって上り方向に傾斜
しており、スクリーン本体下流端23bは、前記取水口
22の上方で水面Lより下方に形成した平行部23cを
介して取水口22より下流にまで延びている。スクリー
ン23の最上部となる平行部23cの位置は、用水量が
少ないときでも常に水面下にあり、平行部23cの上方
を十分な量の用水が流れるように設定されている。
【0019】このスクリーン23は、幹線給水路18を
流れる用水の流水圧により、用水中を流れるゴミ類を棒
状部材24の傾斜に沿って上方に押し上げ、平行部23
cの上方を通して下流端23bから取水口22の下流側
に流し去るものである。したがって、スクリーン23に
おける各棒状部材24の形状、間隔、長さ及び傾斜角度
は、取水口22の大きさ及び取水量、用水の流速及び用
水中を流れるゴミ類の種類に応じてそれぞれ適宜設定さ
れる。
【0020】また、スクリーン23の途中に流れを横切
る方向の部材を補強用として設置すると、この補強部材
に草や藻等が絡みつくことがあるので、棒状部材24と
しては、上流端23aのみの支持で十分な強度を得られ
るものを使用することが好ましい。例えば、各種材質か
らなる丸棒や角棒を使用することもできるが、通常は、
金属製、特に耐食性に優れたステンレス鋼製のアングル
材(等辺山形鋼)が最適であり、頂辺部分を下流側に向
けて配置することが好ましい。
【0021】棒状部材24の傾斜角度は、例えば、用水
量が比較的豊富で比較的流速が高い場合には、30度あ
るいはそれ以上の傾斜角度にすることも可能であるが、
流速が低い場合は15度あるいはそれ以下にしなければ
ならないときがある。このとき、空き缶、特にスチール
缶のような比較的重量のあるものをスクリーン23に沿
って押し上げるためには、比較的流速が高い場合でも最
大の傾斜角度は30度程度が適当である。
【0022】一方、傾斜角度を小さくすると、下流端2
3bを取水口22の上方に位置させるために棒状部材2
4を長くしなければならず、例えば傾斜角度15度で下
流端23bを底壁18bから50cmの高さにするため
には約2mの長さを必要とし、これ以下の傾斜角度では
棒状部材24が長くなりすぎて強度的な問題も出てくる
ので、最小の傾斜角度は15度程度が適当である。した
がって、棒状部材24の傾斜角度は、用水の流れ方向に
対して15〜30度の範囲に設定すべきである。
【0023】また、棒状部材24の間隔(側壁との間隔
も同様)は、スクリーン23の下流側(背面及び下方)
にゴミ類が堆積することを防止するため、棒状部材間を
十分な量の用水が通過できるように設定すべきであり、
棒状部材24の形状及び幅寸法や用水の流速に応じて設
定することになる。通常は、用水流れ方向から見た棒状
部材24の幅寸法と同程度以上の間隔を設けておくこと
が好ましく、小さなゴミ類が多い場合には細めの棒状部
材24を使用して間隔を狭めることもできるが、棒状部
材24の強度等を考慮すると最小間隔は40mm程度が
適当である。逆に、水中を浮遊して流れるゴミ類がほと
んどない場合には、棒状部材24の間隔を100mm以
上に広げることも可能であるが、開放型水路におけるゴ
ミ類の混入を考慮すると、棒状部材24の最大間隔は1
00mmが適当であり、したがって、棒状部材24の配
置間隔は40〜100mmの範囲が適当である。
【0024】前記平行部23cは、棒状部材24を取水
口22より上方の位置でスクリーン下流側が用水の流れ
に平行になるように屈曲させたり、あるいは溶接等で他
の棒状部材を接合したりしたものであって、このような
平行部23cを設けることにより、スクリーン下流端2
3bにおける用水の流れを整流することができ、スクリ
ーン前面側に沿って上昇してきたゴミ類をスムーズに下
流側に流し去ることができる。この平行部23cは、必
要に応じて設けられるものであり、棒状部材24の傾斜
角度や用水の流速に応じて適宜選択すればよい。また、
傾斜部分と平行部23cとの間は、棒状部材の曲げ加工
等により曲線状態に形成してもよく、傾斜部分と平行部
とで異なる部材を用いることもできる。
【0025】このように形成した取水装置21は、上流
側から用水に同伴されて流れてきたゴミ類、特に、取水
口22を閉塞したり、パイプラインに極めて大きな影響
を与えるような比較的大きなゴミ、例えばポリ袋やPE
Tボトルのようなプラスチックゴミ、空き缶、大きな木
片、束状になった草や藻類等をスクリーン23で捕捉
し、水流の作用で傾斜に沿うようにスクリーン23の上
方に移動させ、スクリーン上端に位置する平行部23に
沿わせて下流側に流し去ることができる。すなわち、通
常の除塵機のようにゴミ類を捕集して用水中から除去す
るのではなく、ゴミ類が取水口22に流入しないように
して下流側に流し去るようにしているので、スクリーン
23の前面部分にゴミ類が堆積することがなくなり、堆
積したゴミ類の除去作業やゴミ処理が不要となる。
【0026】図4及び図5は、前記取水口の前面に設け
た取水スクリーンの一形態例を示すもので、図4は正面
図、図5は断面側面図である。なお、図4及び図5にお
いては、前記スクリーン23の図示を省略している。
【0027】取水スクリーン31は、取水口22の前面
に複数の棒状部材32を前記スクリーン23における棒
状部材24の間隔より狭い間隔で上下方向に平行に配列
したものであって、前記スクリーン23を通過した小さ
なゴミ類が取水口22内に流入することを防止するよう
にしている。取水スクリーン31における棒状部材32
は、あらかじめ保持部材33に所定間隔で組み付けられ
た状態で給水路側壁18aに固定されている。棒状部材
32の間隔は、用水中のゴミ類の状況によって異なり、
パイプラインへのゴミ類の流入を防止するためにはでき
るだけ狭い間隔にすることが好ましいが、間隔を狭くし
過ぎると取水時の抵抗となり、捕集されたゴミ類の除去
作業を頻繁に行わなければならなくなるので、20〜4
0mmの範囲が適当である。また、取水スクリーン31
の上下方向の寸法は、上端が幹線給水路18の最低水位
時における水面Lより十分に下方、すなわち、前記スク
リーン23における平行部23cより下方に位置するよ
うにしている。
【0028】さらに、本形態例では、前記取水スクリー
ン31の前面にレーキ34を設置し、取水スクリーン3
1に捕集されたゴミ類を簡単に取り除くことができるよ
うにしている。このレーキ34は、取水スクリーン31
の棒状部材32に対して直交する方向に配置されてお
り、該レーキ34の両端に操作部材35が水面上に突出
するように設けられ、その上端には把手部36が設けら
れるとともに、該操作部材35を上下方向に移動可能に
保持するガイド部材37が設けられている。なお、通常
時は、前記レーキ部材34を取水スクリーン31の最下
部に位置させておくようにする。
【0029】このような取水スクリーン31を設けるこ
とにより、取水口22を経てパイプラインにゴミ類が流
入することをより確実に防止できる。また、取水スクリ
ーン31を所定間隔で平行に配列した棒状部材32で形
成することにより、取水スクリーン31で捕集したゴミ
類の除去も容易に行うことができ、特に、取水スクリー
ン31の前面に前記レーキ34を設置することにより、
操作部である把手部36を上下に操作するだけで取水ス
クリーン31に堆積したゴミ類の除去を簡単に行うこと
ができる。そして、取水スクリーン31の上端を水面L
より下方に位置させておくことにより、取水スクリーン
31から除去したゴミ類を用水の流れによって下流に流
し去ることができるので、除去後のゴミ処理が不要であ
る。
【0030】なお、レーキ34を設置せずに、取水スク
リーン31のゴミ除去を熊手状の器具で行うことも可能
であり、また、棒状部材32を上下方向に向けて配列す
ることなく、ゴミ類の除去を適当な手段、器具で行えれ
ば、水平方向等に配列することもできる。
【0031】図6及び図7は、本発明の取水装置の第2
形態例を示すもので、図6は断面正面図、図7は平面図
である。なお、以下の説明において、前記第1形態例に
記載した取水装置の構成要素と同一の構成要素には同一
符号を付して詳細な説明は省略する。
【0032】本形態例は、幹線給水路18における水量
変動が大きい場合にも対応できるように、水面Lが低下
しても所定の取水性能を得られるように形成したもので
ある。すなわち、通常時の水面Lに対して低水量時の水
面Laが1/2程度に低下した場合に備えて、スクリー
ン23の傾斜角度を小さくして下流端23bが水面La
よりも数cm下方に位置するように形成するとともに、
取水口22は、給水路側壁18aへの開口部を上下方向
が狭く、水平方向が広い偏平形状の長方形に形成して給
水路底壁18bよりも高位置で、かつ、スクリーン23
よりも低位置にあり、しかも、開口面積が小さくならな
いようにしている。これにより、前述のスクリーン23
及び取水口22の作用効果を損なうことなく、低水量時
においても所定量の取水能力を得ることができる。な
お、この長方形状の取水口前面にも前記同様の取水スク
リーンを設けることができる。さらに、小さな円形や四
角形の取水口を複数個水平方向に並べるようにしてもよ
い。
【0033】また、本形態例に示すように、給水路18
の外部に取水口22に連通する受水槽27を設け、この
受水槽27に前記給水パイプ14のようなパイプライン
を接続するようにしてもよい。このとき、図6に示すよ
うに、受水槽27を給水路18より下方に配置し、その
下部に給水パイプ14(パイプライン)を接続すること
により、より安定した給水状態を得ることができる。
【0034】図8及び図9は、本発明の取水装置の第3
形態例を示すもので、図8は平面図、図9は断面正面図
である。本形態例では、前記同様に側壁18aに設けた
取水口22に対して、スクリーン23を縦置きとし、そ
の上流端23aを取水口22を設置した側の給水路側壁
18aに取り付けるとともに、下流端23b及び平行部
23cの位置を取水口側の側壁18aと取水口22に対
向する側壁18cとの間に位置させ、スクリーン23の
高さを底壁18bから水面Lより上方に位置させたもの
である。
【0035】スクリーン23をこのように設置すること
により、用水中のゴミ類はスクリーン23に沿って取水
口22に対向する側壁18c側に流れ、下流端23bか
ら下流に流れていく。したがって、本形態例において
も、比較的大きなゴミ類が取水口22を閉塞することを
防止できる。
【0036】図10は、本発明の取水装置の第4形態例
を示す平面図である。本形態例では、前記第2形態例に
示したものと同様に形成したスクリーン23を、取水口
22を設置した側壁18a側にのみ設けるとともに、ス
クリーン23の対向する側壁18c側に、スクリーン2
3の側縁と底壁18bとの間に略三角形状の遮水板29
を設けて閉塞したものである。
【0037】このように形成することにより、給水路1
8の取水口設置側(側壁18a側)を流れてきたゴミ類
は、スクリーン23で上方に押し上げられて下流端23
bから給水路下流側に流れ去り、側壁18c側を流れて
きたゴミ類は、遮水板29によりガイドされて用水の流
れに乗ってそのまま下流側に流れ去り、取水口側、すな
わち、スクリーン23の下面(背面)に回り込むことが
ないので、前記各形態例と同様にゴミ類が取水口22に
流入することを防止できる。このような遮水板29を設
けたスクリーン23は、給水路18の幅が広い場合の取
水装置に特に有効である。
【0038】図11及び図12は、本発明の取水装置の
第5形態例を示すもので、図11は平面図、図12は断
面正面図である。本形態例では、前記第3形態例に示し
たものと同様に、縦置きとしたスクリーン23を、取水
口22を設置した側の給水路側壁18aに設けて取水口
22を覆うようにするとともに、スクリーン23の高さ
Hを取水口22より僅かに上方までとし、スクリーン2
3の上端と側壁18aとの間を水平方向の遮水板29に
より閉塞したものである。これにより、第3形態例のも
のに比べてスクリーン本体の小型化を図れる。
【0039】図13は、本発明の取水装置の第6形態例
を示す平面図である。本形態例は、屈曲した給水路18
の屈曲部下流側において、屈曲部内方側の給水路側壁1
8dに、前記第5形態例に示したものと同様に形成した
スクリーン23を介して取水口22を設置した例を示し
ている。このように、取水口22及びスクリーン23を
屈曲部内方側の給水路側壁18dに設けることにより、
水流の遠心力によってゴミ等が屈曲部外方側に流れるの
で、スクリーン23の目詰まり発生を低減することがで
きる。
【0040】図14及び図15は、本発明の取水装置の
第7形態例を示すもので、図14は断面正面図、図15
は平面図である。本形態例では、前記取水口22を給水
路18の底壁18bに取水枡22aを介して設置した例
を示している。本形態例に示すスクリーン23には、前
記第4形態例に示したものと同様に、スクリーン23を
給水路18の幅方向全体に設けることなく、取水枡22
aの上部開口を覆うようにして側壁18a側に設けると
ともに、スクリーン23の側壁18c側を覆うようにし
て遮水板29を設けている。
【0041】このように給水路18の底壁18bに取水
口22を直接又は取水枡22aを介して設置することに
より、小規模な設備で給水路18の水面Lが低くなるよ
うな場合でも必要量の取水を行うことができる。なお、
この場合、石、砂利、砂等があると取水口22に侵入す
ることがあるので、河川等から給水路18への給水をポ
ンプ揚水により行う場合に適している。
【0042】図16及び図17は、本発明の取水装置の
第8形態例を示すもので、図16は断面正面図、図17
は平面図である。本形態例では、給水路18における取
水口22の下流側に越流堰41を設け、取水口22の部
分で低水量時でも十分な水位を得られるようにしたとき
のスクリーン23の設置例を示している。このような越
流堰41が設けられている場合には、スクリーン23の
スクリーン本体下流端23bを越流堰41の上方を越え
て下流側に延出させておくことにより、用水中を流れる
ゴミ類を越流堰41より下流側に流し去ることができ、
越流堰上流部分にゴミ類が堆積することを防止できる。
【0043】図18及び図19は、本発明の取水装置の
第9形態例を示すもので、図18は断面正面図、図19
は平面図である。本形態例は、傾斜がきつく、反復水利
用等を必要としている地域に適しているものであり、給
水路18に落差工があり、この部分から取水する例を示
している。この場合、落差工42の下段部に取水枡43
を設置して取水口22を設けるとともに、この取水枡4
3を覆うようにしてスクリーン23を設けている。すな
わち、スクリーン23の上流端23aは、落差工42の
上段部底壁42aに隙間なく取り付けられ、下流端23
bは、取水枡43の上方を超えて下流側まで延出してい
る。これにより、給水路18の上流側から流れてきたゴ
ミ類は、スクリーン23の上面を通過して下流側に流れ
去るので、取水枡43から取水口22にゴミ等が流入す
ることを防止できる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
比較的大きなゴミ類が取水口に流入したり、閉塞したり
することを防止できるとともに、ゴミ類を下流側に流し
去るようにしているので、ゴミ処理のような維持管理作
業を行う必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1形態例を示す取水装置の断面正
面図である。
【図2】 同じく平面図である。
【図3】 水田におけるパイプライン潅漑の一例を示す
概略平面図である。
【図4】 取水口の前面に設けた取水スクリーンの一形
態例を示す正面図である。
【図5】 同じく断面正面図である。
【図6】 本発明の第2形態例を示す取水装置の断面正
面図である。
【図7】 同じく平面図である。
【図8】 本発明の第3形態例を示す取水装置の平面図
である。
【図9】 同じく断面正面図である。
【図10】 本発明の第4形態例を示す取水装置の平面
図である。
【図11】 本発明の第5形態例を示す取水装置の平面
図である。
【図12】 同じく断面正面図である。
【図13】 本発明の第6形態例を示す取水装置の平面
図である。
【図14】 本発明の第7形態例を示す取水装置の断面
正面図である。
【図15】 同じく平面図である。
【図16】 本発明の第8形態例を示す取水装置の断面
正面図である。
【図17】 同じく平面図である。
【図18】 本発明の第8形態例を示す取水装置の断面
正面図である。
【図19】 同じく平面図である。
【符号の説明】
10…水田、11…畦畔、12…耕作区、13…農道、
14…給水パイプ、15…排水パイプ、16…給水装
置、17…排水装置、18…幹線給水路、18a…側
壁、18b…底壁、19…幹線排水路、21…取水装
置、22…取水口、22a…取水枡、23…スクリー
ン、23a…上流端、23b…下流端、23c…平行
部、24…棒状部材、25…下部固定部材、26…上部
抑え部材、27…受水槽、29…遮水板、31…取水ス
クリーン、32…棒状部材、33…保持部材、34…レ
ーキ、35…操作部材、36…把手部、37…ガイド部
材、41…越流堰、42…落差工、43…取水枡、L,
La…水面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大和田 隆義 東京都千代田区丸の内二丁目5番2号 三 菱樹脂株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水路を流れる用水をパイプラインに分
    岐させるための取水口を、前記給水路の取水可能位置に
    設けるとともに、該取水口を覆うようにしてスクリーン
    を設けた取水装置において、前記スクリーンは、複数本
    の棒状部材を用水の流れ方向に平行な方向に互いに間隔
    を設けて配列したスクリーン本体を有し、該スクリーン
    本体は、その上流端が前記取水口の上流側で給水路路壁
    に実質的に隙間無く取り付けられ、その下流側を、該ス
    クリーン本体上流端を取り付けた給水路路壁から取水口
    の下流側に向けて延出し、下流端を給水路内の用水中に
    配置したことを特徴とする取水装置。
  2. 【請求項2】 前記スクリーン本体の下流端側に、用水
    の流れ方向に平行な方向の平行部が設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の取水装置。
  3. 【請求項3】 前記スクリーン本体の傾斜角度が、用水
    の流れ方向に対して15〜30度の範囲であることを特
    徴とする請求項1記載の取水装置。
  4. 【請求項4】 前記棒状部材の配置間隔が、40〜10
    0mmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の取
    水装置。
  5. 【請求項5】 前記取水口の前面に、複数本の棒状部材
    を、前記スクリーンの棒状部材の配置間隔より狭い配置
    間隔で互いに平行に配列した取水スクリーンを設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の取水装置。
  6. 【請求項6】 前記取水スクリーンの棒状部材の配置間
    隔が、20〜40mmの範囲であることを特徴とする請
    求項5記載の取水装置。
  7. 【請求項7】 前記取水スクリーンの前面に、該取水ス
    クリーンの棒状部材に対して直交する方向に配置され、
    棒状部材に対して平行な方向に移動可能なレーキを設け
    るとともに、該レーキの操作部を水面上に突設したこと
    を特徴とする請求項5記載の取水装置。
  8. 【請求項8】 前記取水口を、前記給水路の側壁に、底
    壁より上方で、かつ、水面より下方に開口するように設
    けるとともに、前記スクリーン本体の上流端を前記取水
    口より上流側の給水路底壁に実質的に隙間無く取り付
    け、下流側に向かって上り方向に傾斜させ、下流端を前
    記取水口より上方で、かつ、水面より下方に配置したこ
    とを特徴とする請求項1記載の取水装置。
  9. 【請求項9】 前記スクリーン本体が、前記給水路の全
    幅にわたって設けられていることを特徴とする請求項8
    記載の取水装置。
  10. 【請求項10】 前記スクリーン本体の下流端より上流
    側で、前記取水口より下流側に越流堰が設けられている
    ことを特徴とする請求項9記載の取水装置。
  11. 【請求項11】 前記スクリーン本体が、前記給水路の
    幅方向において取水口設置側にのみ設けられ、取水口設
    置側に対向する側壁方向のスクリーン本体側縁と給水路
    底壁との間が遮水板で閉塞されていることを特徴とする
    請求項8記載の取水装置。
  12. 【請求項12】 前記取水口を、前記給水路の側壁に、
    底壁より上方で、かつ、水面より下方に開口するように
    設けるとともに、前記スクリーン本体の上流端を前記取
    水口より上流側で取水口設置側の給水路側壁に実質的に
    隙間無く取り付け、下流側に向かって取水口設置側の側
    壁から対向する側壁に向かう方向に傾斜させ、下流端を
    前記取水口より下流側の両側壁間に配置したことを特徴
    とする請求項1記載の取水装置。
  13. 【請求項13】 前記取水口が、屈曲した給水路の屈曲
    部下流側で、かつ、屈曲部内方側の給水路側壁に設けら
    れていることを特徴とする請求項12記載の取水装置。
  14. 【請求項14】 前記取水口が、上下方向が狭く、水平
    方向が広い偏平形状に形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の取水装置。
  15. 【請求項15】 前記取水口が、前記給水路の底壁に開
    口していることを特徴とする請求項1記載の取水装置。
  16. 【請求項16】 前記取水口が、前記給水路の底壁に設
    けられた取水枡を介して設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の取水装置。
  17. 【請求項17】 前記給水路の外部に前記取水口に連通
    する受水槽を設け、該受水槽に前記パイプラインを接続
    したことを特徴とする請求項1記載の取水装置。
  18. 【請求項18】 前記取水口を、前記給水路における落
    差工の下段部に設けるとともに、前記スクリーン本体の
    上流端を落差工の上段部から取水口より下流側に向けて
    下方に傾斜させた状態で配置したことを特徴とする請求
    項1記載の取水装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008031878A (ja) * 2006-07-27 2008-02-14 Michihiro Oe 漂流物流入防止兼集水装置
JP2019116781A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 日本エンヂニヤ株式会社 表流水の取水装置に設置される取水スクリーン
RU2730579C1 (ru) * 2019-09-23 2020-08-24 Федеральное государственное бюджетное научное учреждение "Российский научно-исследовательский институт проблем мелиорации" (ФГБНУ "РосНИИПМ") Водовыпуск из канала для подачи воды в капельную систему орошения

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