JP2003221771A - 繊維補強シート及びその製造方法と製造装置 - Google Patents
繊維補強シート及びその製造方法と製造装置Info
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Abstract
て、その二軸方向は繊維補強シートの長手方向に対し対
称方向であるものを提供する。 【解決手段】 繊維束2を一方向に引き揃え配列した繊
維シート3を一対の折り返しガイド部12に沿ってθ°
の傾きをもたせて重ねるように順番に折り返して巻き付
け、繊維シート3の方向が+θ°よりなる第1繊維シー
ト層4と−θ°よりなる第2繊維シート層5の二層から
構成された繊維補強シート1を製造するものである。
Description
ス繊維束、アラミド繊維束などの強化繊維束を用いた二
軸の繊維補強シート、その製造方法及び製造装置に関す
るものである。
維補強シートとしては、次のようなものが提案されてい
る。
並べたシートのことである。これは、単純な作業により
得られるシートであるが、一方向のみの強化となるた
め、種々の方向に同様な強度特性を得る等方性が得られ
ないという問題点がある。
大きさが限られているため、広範囲への適用が難しいと
いう問題点がある。また、積層作業が繁雑であるという
問題点がある。
みでシートを形成することが難しいという問題点があ
る。
ある。これは、補強方向が縦糸方向と横糸方向にある。
つまり、0°と90°方向に補強するものである。
材料コストが上がるという問題点がある。
が、等方性に欠けるという問題点がある。
積層時に積層角度を考慮した積層になる。また、積層シ
ートの大きさが限られているため、広範囲への適用が難
しいという問題点がある。さらに、積層作業が繁雑であ
るという問題点がある。
軸補強ステッチ基材) 三軸織物とは、0°、60°、120°方向に繊維が挿
入した織物である。
が上がるという問題点があるが、等方性は向上してい
る。
広くでき、繊維リッチな部分と樹脂リッチな部分に分か
れてしまうという問題点がある。
°、−45°、90°方向に繊維を配向した後、ステッ
チ糸で補強用繊維を一体化させたシートである。四方向
に補強されるため、等方性は向上している。また、製造
装置によっては、さらに多くの角度(例えば、+30
°、−30°、+60°、−30°)の配向を施せるも
のがある。
設備が高価になるという問題点がある。
題となる。特に、熱可塑性樹脂をマトリックスとする場
合は、含浸性、相性に問題点がある。
点がある。
針に繊維を引っ掛ける方式を用いるため、開繊糸などを
使用した場合に、シートの両端部で繊維幅が極端に変化
し狭まってしまうという問題点がある。
たシート材などは使用できないという問題点がある。
な多軸繊維補強シートの製造装置としては、従来より例
えば次のような発明が提案されている。
造する方法と装置に関するものである(WO01/63
033)。
同じであり、開繊糸の幅が狭まるという問題点がある。
トを使用することができないという問題点がある。
(特表2001−516406)。
せず、シートを切断して貼り合わせるものである。
°方向以外に繊維補強されたシート材を製造することが
可能となるが、この製造装置は大型であり設備コストが
かかるという問題点がある。
シートの挿入を行うため、加工速度を速くすることが困
難であり、シートコストを安くできないという問題点が
ある。
つ、+θ°方向の繊維シートと−θ°方向の繊維シート
層がばらけないように固定糸を採用しているものである
(特開平9−169070号)。
グシートを供給する繊維シートに使用することができな
いという問題点がある。
する方法を用いているため、この方法を用いると、供給
する繊維がシートの場合にシート幅が変形してしまうと
いう問題点がある。
シートにおいては、次の課題がある。
ある。すなわち、炭素繊維束などは太繊度になる程価格
が安くなるが、樹脂の含浸性が悪くなるという問題点が
ある。また、織物に使用すると織糸の屈曲が大きくなり
強度特性が低減するという問題点がある。
すなわち、繊維の補強方向を増やし、シートのどの方向
においても強度特性が略同じになるようにすることであ
る。但し、単純に繊維を種々の角度に積層したシートで
は、複合材料板材になった時に板材のそり、曲がりなど
の変形を生じてしまうという問題点がある。このため、
シートの長手方向およびシートの厚み方向での対称性な
どを考慮した繊維の積層が重要となる。
ような提案を行う。
二軸方向を補強した繊維補強シートであって、その二軸
方向は繊維補強シートの長手方向に対し対称方向である
ものを提供することである。
補強された疑似等方性の大型複合材料板を得ることが容
易となる。また、その積層順序を厚み方向で対称とすれ
ば、積層板としてのそりや曲がりも容易になくせる板材
を得ることができる。
能とするものを提供することである。すなわち、太繊維
度の繊維束は開繊によりシート化して使用することがで
き、材料コストの低減を実現できる。
用を可能とするものを提供することである。特に、熱可
塑性樹脂などの複合材料成形品の開発も行えるものを提
供する。
シート幅変化をなくし、これにより、樹脂含浸したシー
トなどの製造も可能となるものを提供することである。
繊維束がばらけず、かつ、ステッチ糸なしにシートとし
て存在させることができるものを提供することである。
補強シートであって、前記繊維補強シートの長手方向に
対して、繊維束を一方向に引き揃え配列した少なくとも
1枚の繊維シートを所定角度θ°(但し、0°<θ°<
90°である)の傾きを持たせて重なるように順番に折
り返して前記繊維シートを螺旋状に巻き付け、前記長手
方向に対して繊維シートの方向が+θ°よりなる第1繊
維シート層と前記長手方向に対して繊維シートの方向が
−θ°よりなる第2繊維シート層の二層から構成するこ
とを特徴とする繊維補強シートである。
と前記第2繊維シート層とが密着していることを特徴と
する請求項1記載の繊維補強シートである。
両耳部に位置する前記第1繊維シート層と前記第2繊維
シート層とが接着剤によって接着されて固定されている
ことを特徴とする請求項1から2記載の繊維補強シート
である。
する繊維束が、幅広く薄い状態に連続開繊した繊維束で
ある開繊糸であることを特徴とする請求項1から3記載
の繊維補強シートである。
融着糸、または、目止め剤を付着させた繊維束よりなる
ことを特徴とする請求項1から4記載の繊維補強シート
である。
可塑性樹脂を含浸させたプリプレグシートであることを
特徴とする請求項1から4記載の繊維補強シートであ
る。
硬化性樹脂を含浸させたプリプレグシートであることを
特徴とする請求項1から4記載の繊維補強シートであ
る。
と前記第2繊維シート層とが、加圧処理または加熱しな
がら加圧処理を行うことにより接着されていることを特
徴とする請求項5から7記載の繊維補強シートである。
5°であることを特徴とする請求項1から8記載の繊維
補強シートである。
複数枚並べられた状態で折り返されていることを特徴と
する請求項1から9記載の繊維補強シートである。
造方法であって、繊維束を一方向に引き揃え配列した少
なくとも1枚の繊維シートを、前記繊維補強シートの長
手方向に対して+θ°(但し、0°<θ°<90°であ
る)の傾きをもって引き出し第1繊維シート層を形成す
る第1工程と、前記形成した第1繊維シートを前記長手
方向に対して−θ°の傾きを持たせて折り返す第2工程
と、前記折り返した第1繊維シートを引き出し第2繊維
シート層を形成する第3工程と、前記形成した第2繊維
シートを前記長手方向に対して+θ°の傾きを持たせて
折り返す第4工程と、前記折り返した第2繊維シートを
引き出し第1繊維シート層を形成する第5工程と、前記
第2工程から第5工程を1サイクルとして繰り返して前
記繊維シートを螺旋状に巻き付け、前記繊維補強シート
を長手方向に延びるように製造することを特徴とする繊
維補強シートの製造方法である。
をBとし、前記1サイクルの工程で製造される繊維補強
シートの長さをLとし、繊維補強シートの幅をWとする
と、 W=B/(2×cosθ) L=B/sinθ であることを特徴とする請求項11記載の繊維補強シー
トの製造方法である。
n枚(n>1)並べられて折り返されることを特徴とす
る請求項11記載の繊維補強シートの製造方法である。
トの中でk枚目(1=<k=<n)の繊維シートの幅B
kとし、1サイクルの工程で製造される前記繊維補強シ
ートの長さをLとし、前記繊維補強シートの幅をWとす
ると、
トの製造方法である。
の両耳部における位置に一対の両面接着テープを長手方
向に配し、前記一対の両面接着テープを挟むようにして
前記繊維シートを折り返すことを特徴とする請求項11
から14記載の繊維補強シートの製造方法である。
層と前記第2繊維シート層とを接着させた後、前記両面
接着テープが存在する前記繊維補強シートの両耳部を切
断することを特徴とする請求項15記載の繊維補強シー
トの製造方法である。
成する繊維束が、幅広く薄い状態に連続開繊した繊維束
である開繊糸であることを特徴とする請求項11から1
6記載の繊維補強シートの製造方法である。
熱融着糸、または、目止め剤を付着させた繊維束よりな
ることを特徴とする請求項11から17記載の繊維補強
シートの製造方法である。
熱可塑性樹脂、または、熱硬化性樹脂を含浸させたプリ
プレグシートであることを特徴とする請求項11から1
7記載の繊維補強シートの製造方法である。
層と前記第2繊維シート層とを、加圧処理、または、加
熱しながら加圧処理を行うことにより接着することを特
徴とする請求項18と19記載の繊維補強シートの製造
方法である。
造装置であって、前記繊維補強シートの長手方向に沿っ
て配された一対の直線状の折り返しガイド手段と、繊維
束を一方向に引き揃え配列した少なくとも1枚の繊維シ
ートを供給する繊維シート供給手段と、前記繊維シート
供給手段から供給された前記繊維シートを前記一対の折
り返しガイド手段に対して所定角度θ°(但し、0°<
θ°<90°である)の傾きを持たせて当てつつ相対回
転させて、前記繊維シートを前記一対の折り返しガイド
手段の位置で順番にそれぞれ折り返して前記繊維シート
を螺旋状に巻き付け、前記長手方向に対して繊維シート
の方向が+θ°よりなる第1繊維シート層と前記長手方
向に対して繊維シートの方向が−θ°よりなる第2繊維
シート層の二層から構成する前記繊維補強シートを形成
する繊維シート積層手段と、前記形成された前記繊維補
強シートを回収する繊維補強シート回収手段と、を有す
ることを特徴とする繊維補強シートの製造装置である。
ガイド手段を固定し、前記繊維シート積層手段を回転さ
せることを特徴とする請求項21記載の繊維補強シート
の製造装置である。
ガイド手段を回転させ、前記繊維シート積層手段を固定
させることを特徴とする請求項21記載の繊維補強シー
トの製造装置である。
ガイド手段において、前記各折り返しガイド手段の両面
に沿って両面接着テープを供給するテープ供給手段を有
し、前記繊維補強シートの両耳部に位置する前記第1繊
維シート層と前記第2繊維シート層とが前記テープ供給
手段によって供給される両面接着テープによって接着さ
れて固定されることを特徴とする請求項21から23記
載の繊維補強シートの製造装置である。
ガイド手段は中空部を有し、前記供給手段によって供給
された接着テープから離れた離型シートを前記一対の折
り返しガイド手段の中空部を介して回収する離型シート
回収手段を有することを特徴とする請求項21から24
記載の繊維補強シートの製造装置である。
在する前記繊維補強シートの両耳部を切断する切断手段
を有することを特徴とする請求項24と25記載の繊維
補強シートの製造装置である。
手段が、前記繊維シートを巻回した繊維シート巻回手段
であることを特徴とする請求項21から26記載の繊維
補強シートの製造装置である。
手段が、前記繊維束を巻回した複数の繊維束巻回手段で
あることを特徴とする請求項21から26記載の繊維補
強シートの製造装置である。
手段が形成した繊維補強シートを、加圧処理、または、
加熱しながらの加圧処理を行い、前記第1繊維シート層
と前記第2繊維シート層とを接着させる加圧手段を有す
ることを特徴とする請求項21から28記載の繊維補強
シートの製造装置である。
記繊維補強シートの両面に離型フィルムを配し、これら
離型フィルムを介して加圧処理、または、加熱しながら
加圧処理を行うことを特徴とする請求項29記載の繊維
補強シートの製造装置である。
配向方向が±θ°方向であり、この繊維補強シートを用
いれば、疑似等方性があり、かつ、厚み方向において対
称積層となるので大型複合板材が実現することができ
る。
本発明の繊維補強シート1について、図1及び図2に基
づいて説明する。
面図であり、図2はその縦断面図である。
引き揃えた繊維シート3を、この繊維補強シート1の長
手方向に対して所定角度θ°(以下、巻き付け角度θと
いう)の傾きをもたせて重ねるように順番に折り返して
螺旋状に巻き付け、繊維シート3の方向が+θ°よりな
る第1繊維シート層4と、繊維シート3の方向が−θ°
よりなる第2繊維シート層5の二層から構成されたもの
であり、繊維補強シート1の両耳部には、第1繊維シー
ト層4と第2繊維シート層5とを接着するための両面接
着テープ6、6が存在している。
<θ°<90°であり、好適には15°=<θ°=<7
5°である。なお、θ°=0°の場合には繊維補強シー
ト1の長手方向になり、90°の場合には幅方向とな
る。
方性があり、かつ、厚み方向において対称積層となるの
で、大型複合板材を実現することができる。
めの製造装置についての各実施例を説明していく。
10について、図3から図8に基づいて説明する。
製造される繊維補強シート1の構造であり、図4は、製
造装置10の斜視図である。
する。
定義しておく。図4において、繊維補強シート1の長手
方向をZ軸方向、繊維補強シートの幅方向をX軸方向、
幅方向に対して直交する方向をY軸方向と設定する。
耳部の位置に相当する個所に、左右一対の折り返しガイ
ド部12が互いに平行にZ軸に沿って設けられている。
て図5も参照して説明する。
方形の筒体であり、その内部に中空部14を有してい
る。
って両面接着テープ16,18が下方へ供給されるよう
に、折り返しガイド部12の上部には一対のテープ供給
ロール20,22がそれぞれ配されている。このテープ
供給ロール20,22は、トルク制御モータTM4,T
M4によって一定のトルクによって回転する。
着テープ16,18から離れた2枚の離型紙24,26
を回収するための離型紙回収ロール28が配されてい
る。この離型紙回収ロール28は、トルク制御モータT
M3によって回転する。
について説明すると、折り返しガイド部12の前面及び
後面に沿ってそれぞれ供給されるが、この時に折り返し
ガイド部12と接する面は離型紙24,26が存在して
いるため、両面接着テープ16,18が折り返しガイド
部12に接着することがない。折り返しガイド部12の
下端の位置にくると、離型紙24,26が上方に折り返
され中空部14を通って離型紙回収ロール28に回収さ
れる。一方、離型紙24,26が剥がれた両面接着テー
プ16,18の面は互いに接着され、接着面が両側に露
出した一枚の両面接着テープ6となる。
様の構造となっている。
繊維束2を一方向に引き揃え配列したシート供給ロール
30が配されている(図7参照)。このシート供給ロー
ル30は、トルク制御モータTM1によって回転する。
このシート供給ロール30の回転軸は、繊維補強シート
1の長手方向、すなわち、Z軸に対して対してθ°の傾
きをもって配されている。
ール30を一体にして、一対の折り返しガイド部12の
外周において、X−Y平面に平行に回転可能なように積
層回転装置32が設けられている。
グギア34から外方に腕部材36が突出し、この腕部材
36の先端に角度θ°をもってトルク制御モータTM1
が配され、このトルク制御モータTM1の回転軸にシー
ト供給ロール30の回転軸が接続されている。
スピード制御モータSM2によってZ軸と平行な軸を中
心にして回転する。
維補強シート1を走行させるための一対の走行ロール4
0,42が設けられている。この走行ロール42は、回
転スピード制御モータSM1によって回転する。
維補強シート1を回収するためのシート回収ロール44
が配され、このシート回収ロール44はトルク制御モー
タTM2によって回転する。
る。
回転スピード制御モータSM1,SM2及びトルク制御
モータTM1,TM2,2個のTM3,4個のTM4が
接続され、それぞれ回転スピード及びトルクが制御され
ている。
48が設けられている。
補強シート1を製造する工程について説明する。
ール30から、繊維シート3をθ°の傾きをもって引き
出す。
維シート3を、例えば右側の折り返しガイド部12の位
置で折り返す。この場合に、折り返しガイド部12の下
端から突出している両面接着テープ6に接着するように
折り返す。この折り返しは、積層回転装置32のリング
ギア34を回転させると、折り返すことができる。繊維
シート3を折り返すと、両面接着テープ6の両面に接着
する。
ド部12によって繊維シート3を折り返すために、太繊
度の繊維束でも折り返すことができる。すなわち、太繊
維度の繊維束は開繊によりシート化しているが、折り返
しガイド部12に沿って折り返すことができる。
しガイド部12で折り返した繊維シート3をシート供給
ロール30から引き出しつつ+θ°の傾きをもって右側
の折り返しガイド部12から左側の折り返しガイド部1
2に向かって引き出す。これによって第1繊維シート層
4が形成できる。
ト層4を左側の折り返しガイド部12で折り返す。この
折り返しによって、左側の両面接着テープ6に接着され
る。
1繊維シート層4を、左側の折り返しガイド部12から
右側の折り返しガイド部12に向かってシート供給ロー
ル30によって引き出しながら、第2繊維シート層5を
形成する。
ト層5を右側の折り返しガイド部12で折り返す。右側
の折り返しガイド部12で第2繊維シート層5を折り返
すとその内側は右側の両面接着テープ6によって接着さ
れる。そして、第2工程と同様に第1繊維シート層4を
形成する。
1サイクルとして、このサイクルを繰り返して、一対の
折り返しガイド部12に繊維シート3を巻き付け角度θ
°の傾きをもって螺旋状に巻き付けて、図3に示すよう
な繊維補強シート1を製造する。
ロール40,42によって引っ張られつつ、シート回収
ロール44によって回収される。
が回転スピート制御モータSM2によって回転する回転
速度と、一対の走行ロール40,42を回転させる回転
スピート制御モータSM1の回転速度を合致させ、ま
た、両面接着テープ16,18を供給するトルク制御モ
ータTM3,TM4のトルクが、第1繊維シート層4と
第2繊維シート層5を積層して引っ張られるテンション
に合わす必要があり、さらに、シート回収ロール44を
走行させるトルク制御モータTM2のトルクは、その積
層される繊維補強シート1の回転スピートとテンション
に合わせる。この調整は、制御部46によって行う。そ
して、弛みがないように制御する。
2の回転により積層シート3が1回転する間に、回転ス
ピード制御モータSM1の回転は、繊維補強シート1を
L(1回転分の巻取り長さ)だけ送るように制御する。
取り長さLと、図3に示す繊維シート3の幅Bとの関係
は、 L=B/sinθ であり、繊維補強シート1の幅Wとの関係は、 W=B/(2×cosθ) である。
は、繊維シート3を供給するものとして図7に示すよう
にシート供給ロール30を使用したが、図8に示すよう
に、繊維束2を巻回したボビン31を複数個配列させ
て、繊維シート3として供給する構造であってもよい。
100について、図9に基づいて説明する。
対の走行ロール40,42からの繊維補強シート1をさ
らに加熱及び加圧するところにある。
の部分で、繊維補強シート1の両面に離型フィルム5
0,52を配し、繊維補強シート1に積層する。
て、複数の加熱加圧ロール54で両面から加圧及び加熱
する。
補強シート1の両耳部64,64を、一対のカッター5
6,58で切断して、その両耳部64,64を切断した
繊維補強シート1を離型フィルム50,52と共にシー
ト回収ロール44で回収する。
ータTM5に接続されたフィルム供給ロール60,62
によって供給される。
収ロール66,66によって回収される。なお、この両
耳部回収ロール66,66はトルク制御モータTM7に
よってそれぞれ回転する。
ート1としては、目止め剤やプリプレグシートよりなる
ものである。詳しくは、下記の実験例で説明する。
200について、図10に基づいて説明する。
10,100では、積層回転装置32を回転させる構造
であったが、本実施例の製造装置200では、シート供
給ロール30をθ°の傾きをもって固定し、一対の折り
返しガイド部12,12及び一対の走行ロール40,4
2及びシート回収ロール44を円盤状の円盤ギア68の
上に設け、この円盤ギア68を回転スピード制御モータ
SM2によって回転させることによって、シート供給ロ
ール30に対し相対回転させ、繊維補強シート1を製造
する。
実施例では、1枚の繊維シート1を折り返して第1繊維
シート層4と第2繊維シート層5を形成して繊維補強シ
ート1を製造したが、本実施例では、図11に示すよう
に、2枚の繊維シート3−1、3−2を交互に順次折り
返しながら、第1繊維シート層4と第2繊維シート層5
を形成し、繊維補強シート1を製造する。
の幅であり、B2は2枚目の繊維シート3−2の幅を表
している。
繊維シート3−1,3−2を交互に順次折り返して巻く
構造を示したが、これに限らず3枚以上の繊維シート3
を順次折り返して繊維補強シート1を製造してもよい。
2,3−3,3−4を使用して繊維補強シート1を製造
した場合の概略図である。
図が図13に示し、図13は、製造装置10を上面から
概略的に説明した図である。すなわち、X−Y平面を見
た図面である。
として、4本のシート供給ロール30が存在し、それぞ
れ45°毎に配置されている。そして、これら4本のシ
ート供給ロール30を、順番に同じ回転速度で一対の折
り返しガイド部12、12の周囲を回転させることによ
り、図12に示すような繊維補強シート1を製造するこ
とができる。
の繊維補強シート1の幅Wと、1サイクルの工程で製造
される繊維補強シート1の長さLは次のように表すこと
ができる。
の幅を意味しており、θは巻き付け角度である。
の製造装置10,100を用いて繊維補強シート1を実
験的に製造した場合について順番に説明する。
50S、三菱レイヨン株式会社製)を特許第30640
19号公報に記載された方法により、幅20mmに連続
開繊し、開繊した繊維束を幅方向に23本並べた目付4
0g/m2の幅460mmの一方向シートを作成して、
それを繊維シートとした。
25mmの±45°方向の繊維補強シートを作成するこ
とを試みた。なお、両面接着テープに幅18mmのもの
を使用した。
mの±45°方向の繊維補強シートを巻き取るように設
定した。なお、繊維シートが1回転する時間は10秒と
した(加工速度約3.9m/分に設定された)。
を巻き取るときに幅400mmの離型紙とともに巻き取
り(離型紙供給装置は図示していない)、製品の品質が
損なわれないようにした。
m製造した。
のたるみも生じていなかった。
で固定されていること、また離型紙とともに繊維補強シ
ートを巻き取ったことから、繊維束のばらけがなく、繊
維補強シートとしての形態安定性も良好であった。
好であった。
菱レイヨン株式会社製)を使用した。このプリプレグシ
ートは炭素繊維束(パイロフィルTR50S、三菱レイ
ヨン株式会社製)を一方向に並べ、エポキシ樹脂を含浸
させたものである。プリプレグシートの仕様は、炭素繊
維束の目付54g/m2、樹脂量(wt)37.5%、
厚み0.057mmである。
ットしたものを繊維シートとして使用した。
20mmの±30°方向の繊維補強シートを作成するこ
とを試みた。なお、両面接着テープには幅18mmのも
のを使用した。
mmの±30°方向の繊維補強シートを巻き取るように
設定した。
た(加工速度約3.32m/分に設定された)。
を巻き取るときに幅400mmの離型紙とともに巻き取
り(離型紙供給装置は図示していない)、製品の品質が
損なわれないようにした。
m製造した。
じていなかった。
走行ロールの加圧力により、+30°方向のプリプレグ
シートと−30°方向のプリプレグシートが接着した。
つまり、繊維補強シートの両耳部が両面接着テープで固
定されるだけでなく、+30°方向のプリプレグシート
と−30°方向のプリプレグシートシート全体が接着
し、一体化した繊維補強シートとなった。
はほとんどなく、品質は良好であった。
50S、三菱レイヨン株式会社製)を特許第30640
19号公報の記載の方法により、幅20mmに連続開繊
し、開繊した繊維束を幅方向に15本並べた目付40g
/m2の幅300mmの一方向シートを作成した。
ルム(エンブレムON−15、幅320mm、厚み15
μm、ユニチカ株式会社製)を使用した。
を、下側から順に、樹脂フィルム、一方向繊維シート、
樹脂フィルム、一方向繊維シート、樹脂フィルムの5層
に配置し、このシートに、連続して加熱しながら加圧す
る処理を行い、厚み約0.093mm、Vf(繊維体積
含有量)約50%の熱可塑性樹脂プリプレグシートを作
成した。
mmにカットして、繊維シートとした。繊維シートは2
本用意した。
繊維シートの供給は図11に示すように対角線上に配置
して2本用意した。
20mmの±45°方向の繊維補強シートを作成するこ
とを試みた。
用した。
mの±45°方向の繊維補強シートを巻き取るように設
定した。なお、繊維シートが1回転する時間は20秒と
した(加工速度約1.92m/分に設定された)。
を巻き取るときに幅400mmの離型フィルム(ガラス
クロス補強フッ素シート:チューコーフローGタイプフ
ァブリック、FGF−500−4、幅400mm、厚み
0.1mm、中興化成工業株式会社製)とともに巻き取
り(離型紙供給装置は図示していない)、製品の品質が
損なわれないようにした。
m製造した。
じていなかった。
で固定されていること、また離型フィルムとともに繊維
補強シートを巻き取ったことから、繊維補強シートとし
ての形態安定性も良好であった。
は良好であった。
よる±45°方向の繊維補強シートに対し、加熱しなが
ら加圧処理する方法を行った。すなわち、第2の実施例
の製造装置を用いた。
ルムごと引き出し(離型フィルムの上に±θ°方向の繊
維補強シートがのっている状態で引き出す)、その上面
つまり±45°方向の繊維補強シートの上側に離型フィ
ルム(実験例3で使用したものと同じ)を重ね合わせ
る。その後、ロール式の加熱加圧装置(第2の実施例の
製造装置100を参照)にて、一対の離型フィルムに挟
まれた±45°方向の繊維補強シートを約250℃に加
熱しながら加圧する処理を行った。
し、離型フィルムを剥離して、±45°方向の繊維補強
シートを約10m巻き取った。
じていなかった。
の繊維シートが接着し、一体化した繊維補強シートとな
った。
はほとんどなく、品質は良好であった。
は、疑似等方性を有し、かつ、厚み方向において対称積
層となるため、この繊維補強シートを用いると、大型複
合板材を実現することができる。
図である。
維補強シートの平面図である。
り、(b)は正面図である。
る。
概略図である。
た概略図である。
Claims (30)
- 【請求項1】繊維補強シートであって、 前記繊維補強シートの長手方向に対して、繊維束を一方
向に引き揃え配列した少なくとも1枚の繊維シートを所
定角度θ°(但し、0°<θ°<90°である)の傾き
を持たせて重なるように順番に折り返して前記繊維シー
トを螺旋状に巻き付け、 前記長手方向に対して繊維シートの方向が+θ°よりな
る第1繊維シート層と前記長手方向に対して繊維シート
の方向が−θ°よりなる第2繊維シート層の二層から構
成することを特徴とする繊維補強シート。 - 【請求項2】前記第1繊維シート層と前記第2繊維シー
ト層とが密着していることを特徴とする請求項1記載の
繊維補強シート。 - 【請求項3】前記繊維補強シートの両耳部に位置する前
記第1繊維シート層と前記第2繊維シート層とが接着剤
によって接着されて固定されていることを特徴とする請
求項1から2記載の繊維補強シート。 - 【請求項4】前記繊維シートを構成する繊維束が、 幅広く薄い状態に連続開繊した繊維束である開繊糸であ
ることを特徴とする請求項1から3記載の繊維補強シー
ト。 - 【請求項5】前記繊維シートが、 熱融着糸、または、目止め剤を付着させた繊維束よりな
ることを特徴とする請求項1から4記載の繊維補強シー
ト。 - 【請求項6】前記繊維シートが、 熱可塑性樹脂を含浸させたプリプレグシートであること
を特徴とする請求項1から4記載の繊維補強シート。 - 【請求項7】前記繊維シートが、 熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグシートであること
を特徴とする請求項1から4記載の繊維補強シート。 - 【請求項8】前記第1繊維シート層と前記第2繊維シー
ト層とが、 加圧処理または加熱しながら加圧処理を行うことにより
接着されていることを特徴とする請求項5から7記載の
繊維補強シート。 - 【請求項9】15°=<θ°=<75°であることを特
徴とする請求項1から8記載の繊維補強シート。 - 【請求項10】前記繊維シートが、複数枚並べられた状
態で折り返されていることを特徴とする請求項1から9
記載の繊維補強シート。 - 【請求項11】繊維補強シートの製造方法であって、 繊維束を一方向に引き揃え配列した少なくとも1枚の繊
維シートを、前記繊維補強シートの長手方向に対して+
θ°(但し、0°<θ<90°である)の傾きをもって
引き出し第1繊維シート層を形成する第1工程と、 前記形成した第1繊維シートを前記長手方向に対して−
θ°の傾きを持たせて折り返す第2工程と、 前記折り返した第1繊維シートを引き出し第2繊維シー
ト層を形成する第3工程と、 前記形成した第2繊維シートを前記長手方向に対して+
θ°の傾きを持たせて折り返す第4工程と、 前記折り返した第2繊維シートを引き出し第1繊維シー
ト層を形成する第5工程と、 前記第2工程から第5工程を1サイクルとして繰り返し
て前記繊維シートを螺旋状に巻き付け、前記繊維補強シ
ートを長手方向に延びるように製造することを特徴とす
る繊維補強シートの製造方法。 - 【請求項12】前記繊維シートの幅をBとし、前記1サ
イクルの工程で製造される繊維補強シートの長さをLと
し、繊維補強シートの幅をWとすると、 W=B/(2×cosθ) L=B/sinθ であることを特徴とする請求項11記載の繊維補強シー
トの製造方法。 - 【請求項13】前記繊維シートが、n枚(n>1)並べ
られて折り返されることを特徴とする請求項11記載の
繊維補強シートの製造方法。 - 【請求項14】前記n枚の繊維シートの中でk枚目(1
=<k=<n)の繊維シートの幅Bkとし、1サイクル
の工程で製造される前記繊維補強シートの長さをLと
し、前記繊維補強シートの幅をWとすると、 【数1】 であることを特徴とする請求項13記載の繊維補強シー
トの製造方法。 - 【請求項15】前記繊維補強シートの両耳部における位
置に一対の両面接着テープを長手方向に配し、 前記一対の両面接着テープを挟むようにして前記繊維シ
ートを折り返すことを特徴とする請求項11から14記
載の繊維補強シートの製造方法。 - 【請求項16】前記第1繊維シート層と前記第2繊維シ
ート層とを接着させた後、前記両面接着テープが存在す
る前記繊維補強シートの両耳部を切断することを特徴と
する請求項15記載の繊維補強シートの製造方法。 - 【請求項17】前記繊維シートを構成する繊維束が、 幅広く薄い状態に連続開繊した繊維束である開繊糸であ
ることを特徴とする請求項11から16記載の繊維補強
シートの製造方法。 - 【請求項18】前記繊維シートが、 熱融着糸、または、目止め剤を付着させた繊維束よりな
ることを特徴とする請求項11から17記載の繊維補強
シートの製造方法。 - 【請求項19】前記繊維シートが、 熱可塑性樹脂、または、熱硬化性樹脂を含浸させたプリ
プレグシートであることを特徴とする請求項11から1
7記載の繊維補強シートの製造方法。 - 【請求項20】前記第1繊維シート層と前記第2繊維シ
ート層とを、 加圧処理、または、加熱しながら加圧処理を行うことに
より接着することを特徴とする請求項18と19記載の
繊維補強シートの製造方法。 - 【請求項21】繊維補強シートの製造装置であって、 前記繊維補強シートの長手方向に沿って配された一対の
直線状の折り返しガイド手段と、 繊維束を一方向に引き揃え配列した少なくとも1枚の繊
維シートを供給する繊維シート供給手段と、 前記繊維シート供給手段から供給された前記繊維シート
を前記一対の折り返しガイド手段に対して所定角度θ°
(但し、0°<θ°<90°である)の傾きを持たせて
当てつつ相対回転させて、前記繊維シートを前記一対の
折り返しガイド手段の位置で順番にそれぞれ折り返して
前記繊維シートを螺旋状に巻き付け、前記長手方向に対
して繊維シートの方向が+θ°よりなる第1繊維シート
層と前記長手方向に対して繊維シートの方向が−θ°よ
りなる第2繊維シート層の二層から構成する前記繊維補
強シートを形成する繊維シート積層手段と、 前記形成された前記繊維補強シートを回収する繊維補強
シート回収手段と、 を有することを特徴とする繊維補強シートの製造装置。 - 【請求項22】前記一対の折り返しガイド手段を固定
し、 前記繊維シート積層手段を回転させることを特徴とする
請求項21記載の繊維補強シートの製造装置。 - 【請求項23】前記一対の折り返しガイド手段を回転さ
せ、 前記繊維シート積層手段を固定させることを特徴とする
請求項21記載の繊維補強シートの製造装置。 - 【請求項24】前記一対の折り返しガイド手段におい
て、 前記各折り返しガイド手段の両面に沿って両面接着テー
プを供給するテープ供給手段を有し、 前記繊維補強シートの両耳部に位置する前記第1繊維シ
ート層と前記第2繊維シート層とが前記テープ供給手段
によって供給される両面接着テープによって接着されて
固定されることを特徴とする請求項21から23記載の
繊維補強シートの製造装置。 - 【請求項25】前記一対の折り返しガイド手段は中空部
を有し、 前記供給手段によって供給された接着テープから離れた
離型シートを前記一対の折り返しガイド手段の中空部を
介して回収する離型シート回収手段を有することを特徴
とする請求項21から24記載の繊維補強シートの製造
装置。 - 【請求項26】前記接着テープが存在する前記繊維補強
シートの両耳部を切断する切断手段を有することを特徴
とする請求項24と25記載の繊維補強シートの製造装
置。 - 【請求項27】前記繊維シート供給手段が、 前記繊維シートを巻回した繊維シート巻回手段であるこ
とを特徴とする請求項21から26記載の繊維補強シー
トの製造装置。 - 【請求項28】前記繊維シート供給手段が、 前記繊維束を巻回した複数の繊維束巻回手段であること
を特徴とする請求項21から26記載の繊維補強シート
の製造装置。 - 【請求項29】前記繊維シート積層手段が形成した繊維
補強シートを、加圧処理、または、加熱しながらの加圧
処理を行い、前記第1繊維シート層と前記第2繊維シー
ト層とを接着させる加圧手段を有することを特徴とする
請求項21から28記載の繊維補強シートの製造装置。 - 【請求項30】前記加圧手段は、 前記繊維補強シートの両面に離型フィルムを配し、これ
ら離型フィルムを介して加圧処理、または、加熱しなが
ら加圧処理を行うことを特徴とする請求項29記載の繊
維補強シートの製造装置。
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