JP2003221118A - 搬送ガスを用いた粉粒体の搬送方法及び装置 - Google Patents
搬送ガスを用いた粉粒体の搬送方法及び装置Info
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Abstract
粉粒体であっても、プラグ単位で安定搬送できる方法及
び装置を提供することにある。 【解決手段】 前記粉粒体混合ガスを前記絞り部を通じ
て噴出させ、この噴出させた粉粒体混合ガスの配管内の
圧力が絞り部位置に比べて低下することによって、絞り
部から所定距離だけ前方に進んだ粉粒体失速位置にプラ
グを形成し、その後、プラグが成長するとともに、該プ
ラグを形成する粉粒体間を通過したガスが失う圧力損失
によって生じるプラグ前後の内圧差の増加に伴ってプラ
グを前方へ押し出す搬送力が増大していき、この搬送力
が、プラグと配管の内壁間で生じる摩擦力よりも大きく
なったとき、プラグが配管内を所定距離だけ前方に移動
し、その後再び、プラグの、形成、成長、搬送力の増加
及び前方への移動の過程が繰返し生じることによって粉
粒体をプラグ単位で搬送することを特徴とする。
Description
粉粒体の搬送方法及び装置に関するものであり、より詳
細には、搬送ガス以外のガス(以下、「2次ガス」とい
う。)を用いることなく低流量の搬送ガスのみで、配管
内に、粉粒体が配管を塞ぐまで沈降・堆積し続けて、い
わゆるプラグを形成することができ、しかも、搬送ガス
に対し高混合比の粉粒体や高比重の粉粒体であっても、
プラグ単位で安定搬送を可能にする技術に関するもので
ある。
製銑や製鋼等の上工程で用いられる従来の粉粒体搬送方
法としては、タンクローリーで代表されるバッチ式と、
連続式とに大別され、また、連続式はさらに、スクリュ
ーコンベヤーで代表される固定式、ベルトコンベヤーで
代表される循環式、及びガス搬送方式で代表される管路
式の3種類の方式に分類することができる。
は、搬送経路の自由度が大きく、大量かつ比較的長距離
の搬送が可能であり、しかも、高温・高圧容器内への搬
送ができるという有利な面を有している。また、ガス搬
送方式は、吸引式と圧送式に大別され、特に、圧送式は
さらに、低圧圧送式、高圧圧送式及びプラグ式の3種類
の方式に分類することができる。
度、管内平均流速が15〜30m/sで、粉粒体が配管中をほ
ぼ一様に分布する状態で搬送されるが、ガス圧が低いた
め、搬送ガスのポテンシャルエネルギーが低く、大量の
粉粒体を長距離搬送するには不向きである。
管内平均流速が15〜30m/sで、搬送ガス圧が高圧である
ため、搬送ガスに対し高混合比の粉粒体を長距離搬送す
ることができ、このため、高炉微粉炭吹込設備(PC
I)、鋳床脱珪設備及び溶銑予備処理(PTC)等で使用さ
れる各種の粉粒体を搬送するための手段として広く用い
られている。しかしながら、高圧圧送式は、粉粒体の搬
送速度が速いため、粉粒体が搬送中に破砕しやすくなる
とともに、配管が著しく摩耗するなどの問題点を有す
る。
に配管内に沈降・堆積して、いわゆるプラグ(栓)を形
成し、このプラグで区分した配管内の前後の静圧力差を
利用してプラグを前方に所定距離づつ前方に繰返し移動
させることによって、粉粒体をプラグ単位で搬送する方
式であり、他のガス搬送方式とは搬送原理が大きく異な
る。
搬送ガス自身も配管内を移動するため、動力ロスが大き
くなるが、プラグ式は、所要空気量が他の方式に比べて
1/2〜1/15と少ないため、粉粒体搬送に要する動力
が小さく搬送効率が高いという利点を有する。また、プ
ラグ式は、粉粒体の搬送速度が他の方式に比べて遅いた
め、粉粒体が搬送中に破砕されることは少なく、配管の
摩耗も生じにくいという利点も有する。
実例としては、食品や化粧品等の分野において高品質粉
粒体の破砕防止を目的とした低比重粉粒体の搬送にほぼ
限定されていたが、原理的には搬送効率の高いガス搬送
方式であることから、食品や化粧品等の分野以外の分
野、例えば、製鉄所内の高比重粉粒体を搬送するのにも
適用できれば、高搬送効率で搬送できるので有利であ
る。
特開昭57−117415号公報、特開平7−117846号公報に示
されているように、配管内に粉粒体を供給する初期段階
で2次ガスを噴出させてプラグを形成する方法や、搬送
途中の配管内で2次ガスを噴出させることによってプラ
グを形成する方法がある。
7に示すように、ブロータンク101内に収容した粉粒体1
02を搬送ガス103を用いて配管104内に導入し、配管104
の入口側の上部に設けたプレート105の背面に位置する
エアーナイフと呼ばれるスリット孔106から2次ガス107
をソレノイドバルブ108を制御してインターバル噴射さ
せることによってプラグ109を形成する方法である。か
かる方法は、2次ガス噴射孔であるスリット孔106が1つ
であり、制御も比較的簡便であるが、2次ガス107を制御
するソレノイドバルブ108の動作頻度が10回/分程度と
多いため、その使用寿命が平均で10ヵ月と短く、加え
て、プラグ109を形成する手段として2次ガス107を用い
ることは、搬送コストの上昇を招いていた。
8に示すように、配管111内に、さらに2次ガス112を噴
出するため多数個の噴出孔113を有する2次ガス供給用
配管114を配設し、噴出孔113間にプラグ115を形成する
2次ガス配管方式や、図9に示すように、配管121の各
ブロック122間に2次ガス供給弁123を設け、この供給弁
123を差圧コントローラー124により開閉することによっ
て、2次ガス125を噴出させ、一定長さのプラグ126を形
成する2次ガスコントロール方式がある。
ガス供給用配管114を搬送距離に比例して配設する必要
があるため、設備コストやメンテナンスコストが高くな
るため好ましくなく、加えて、2次ガス圧が下流側で低
下し、粉粒体が2次ガス供給用配管114内に逆流して噴
出孔113が閉塞する恐れがあり、噴出孔113が一旦閉塞す
ると復旧は困難になるという問題がある。また、2次ガ
スコントロール方式は、2次ガス供給弁123及び2次ガス
導入用配管を設けなければならず、設備コストが高くな
るため好ましくなく、加えて、制御も複雑になるという
問題点を有している。加えて、2次ガス配管方式と2次
ガスコントロール方式は、いずれもプラグを形成するた
めに2次ガスを用いなければならず、粉粒体を高効率で
搬送するには有効な方法とは言えなかった。
方法としては、図10に示すように、配管131に複数のバ
イパス管132を形成し、上流の高圧側から下流の低圧側
に搬送ガスの一部をバイパス管132を通じて低圧側に噴
出させることによって、一定長さのプラグ133を形成す
るバイパス式がある。しかしながら、バイパス式は、バ
イパス管132に粉粒体を含む搬送ガスが必然的に流入す
るため、バイパス管132が閉塞しやすく、一旦閉塞する
と復旧が困難で、プラグ133を形成することができなく
なり、粉粒体の搬送が困難になるという問題がある。
に2次ガスを用いることなく低流量の搬送ガスのみで、
配管内にプラグを形成することができ、かつ、搬送ガス
に対し高混合比の粉粒体や高比重の粉粒体であってもプ
ラグ単位で安定搬送することができる、搬送ガスを用い
た粉粒体の搬送方法及び装置を提供することにある。
式粉粒体搬送方法において、特に、エアーナイフ等の
ように2次ガスを用いることなく搬送ガスのみでプラグ
形成をできるようにして、プラグ形成装置のシンプル化
を図ること、及び高比重、具体的には0.7〜5.2×103k
g/m3の粉粒体であってもプラグ搬送を可能にすること
という2点を満たす新規プラグ形成技術を開発するた
め、種々の検討を行った。
成装置を開発するため、従来のプラグ式粉粒体搬送方法
の中で、比較的簡易な方法である上述したエアーナイフ
式粉粒体搬送方法におけるプラグ形成からプラグが搬送
されるまでのメカニズムを考察した。エアーナイフ式粉
粒体搬送方法の上記メカニズムは下記に示す〜の過
程(図11参照)を繰り返すことによって粉粒体がプラグ
単位で搬送されるものと考えられる。 搬送ガス140とともに送り出された粉粒体141は配管14
2内の上部に配設したプレート143の下方の管底位置から
前方へある長さにわたる管底域144に堆積する。 プレート143の手前側に配設したスリット145から管底
に向かって噴出された2次ガス146は、プレート143下方
の管底域144で増速され、管底に堆積していた粉粒体141
は上方に巻き上げられ、プラグ147を形成したのち、前
方へ移動する。 2次ガス146の噴出を停止した後、プラグ147は搬送ガ
ス140により移動していく。そして、上記の過程に戻
り、次の粉粒体141の堆積が始まる。
合、高混合比の粉粒体を低速で搬送することを考慮する
と、ガス流量を低減する必要があり、一方、プラグを形
成することを考慮すると、局所的にガスの流速を大きく
することが必要であり、よって、両者は相反するガスの
制御であるため、従来は、搬送ガスと2次ガスとを使い
分けることによって、これらの制御を可能にしていた。
次ガスを用いないで搬送ガスのみで行うための検討を行
った。その結果、上記ガスの制御を可能にするには、低
流量の搬送ガスを用いるとともに、プラグ形成のために
局所的に流速を増加させる手段を見出すことが重要であ
り、この手段としては、1次ガス流調弁を設け、この1
次ガス流調弁の開度を変化させて流速を変化させる流調
弁方式と、配管径を一部縮小して局所的に流速を変化さ
せる絞り方式とが有用であることがわかった。しかしな
がら、流調弁方式は、バルブ操作時の流速変化の応答性
に疑問が残り、また、装置のシンプル化を図るというこ
の発明の方針にも沿わなくなるため、好ましくない。
ことなく、また、制御も簡易に行うことができる。そこ
で、絞り方式の適用の可能性について検討を行った。図
1は、絞り方式によるプラグ形成メカニズムの概念を説
明するため、絞り方式のプラグ形成から成長に至る過程
の概略を示したものである。
とともに加速して粉粒体混合ガスの状態で絞り部2の前
方の配管4内に噴出し、絞り部2よりも内径の大きな配
管4内で搬送ガス3の流速が低下して、失速する位置5
で粉粒体1が管底6に沈降する。このとき、粉粒体混合
ガスの流速umixは、絞り部2位置では粉粒体1が移動
できずに停滞して配管4が閉塞する閉塞限界速度uc超
えで、かつ、前記失速位置5では、粉粒体1が配管4内
を浮遊することができる浮遊限界速度(サルテーション
速度)usu未満であることが必要であることがわかっ
た。
量が増加すると、配管4の断面全体を塞ぐプラグ7が形
成されるようになり、プラグ7は次第に配管4の長手方
向に成長していく。しかし、このプラグ7が移動を開始
しなければ、配管4の長手方向に成長したプラグ7によ
って配管4は完全に閉塞することになるから、上記の流
速umixで連続供給した粉粒体混合ガスによりプラグ7
が形成された後に、プラグ7が移動を開始できるかどう
かについて検討する必要がある。
7を形成する粉粒体間を通過したガスが失う圧力損失に
より発生するプラグ前後の内圧差(差圧)によって生じ
る力F1と、プラグ7と配管4の内壁間に生じる摩擦力F2
とがあり、前者は、プラグ7を前方に移動させようとす
る力(搬送力)であり、後者はプラグ7の移動を阻止す
る力である。
成長した時点で、プラグ前後の差圧による力F1が、プラ
グ7と配管4の内壁間に生じる摩擦力F2に打ち勝てば、
プラグ7は前方に移動できることを見出し、この発明を
完成することに成功した。
は、粉粒体を、搬送ガスと混合した粉粒体混合ガスの状
態で、搬送先へ搬送するための管路を形成する配管の入
口側に、配管の内径の0.3〜0.8とする内径を有する絞り
部を設け、前記粉粒体混合ガスを前記絞り部を通じて噴
出させ、前記絞り部から所定距離だけ前方に進んだ粉粒
体失速位置に粉粒体の沈降・堆積した粉粒体プラグを形
成させ、該粉粒体プラグ前後の内圧差の増加に伴う搬送
力により、当該粉粒体プラグを前方に移動させ、その後
再び、プラグの形成、プラグの成長、プラグ搬送力の増
加によるプラグの前方への移動の一連の過程を繰返し生
じさせることによって粉粒体をプラグ単位で搬送するこ
とを特徴とする。すなわち、粉粒体を、搬送ガスと混合
した粉粒体混合ガスの状態で、搬送先へ搬送するための
管路を形成する配管の入口側に、配管の内径に比べて小
さな内径を有する絞り部を設け、前記粉粒体混合ガスを
前記絞り部を通じて噴出させ、この噴出させた粉粒体混
合ガスの配管内の圧力が絞り部位置に比べて低下するこ
とによって、絞り部から所定距離だけ前方に進んだ粉粒
体失速位置に粉粒体が配管を塞ぐまで沈降・堆積し続け
て、いわゆるプラグを形成し、その後、プラグが配管の
長手方向に成長するとともに、該プラグを形成する粉粒
体間を通過したガスが失う圧力損失によって生じるプラ
グ前後の内圧差の増加に伴ってプラグを前方へ押し出す
搬送力が増大していき、この搬送力が、プラグと配管の
内壁間で生じる摩擦力よりも大きくなると、プラグが配
管内を所定距離だけ前方に移動し、その後再び、プラグ
の形成、プラグの成長、プラグ搬送力の増加、及びプラ
グの前方への移動の一連の過程を繰返し生じさせること
によって粉粒体をプラグ単位で搬送するものである。
で生じる摩擦力よりも大きくなったときとは、具体的に
は、プラグ前後の内圧差をΔP、配管断面積をAとする
と、前記搬送力はこれらの積ΔP×Aで表され、前記摩
擦力をfとすると、ΔP×A>fの関係にあることを意
味する。但し、ΔP=P0−(κβ)1/κ+1/κu
0 κ{κβ−(1+κ)u0 κ+1L}κ /κ+1、f=μwρ
bALg、P0:プラグの絞り部側に位置する配管内の圧
力、κ:比熱比、β:定数、u0:混合ガス速度、L:
プラグ長さ、μw:摩擦係数、ρ b:粉粒体の嵩密度、及
びg:重力加速度とする。
粒体を収容する貯蔵ホッパと、この貯蔵ホッパから取り
出した粉粒体を、搬送ガスと混合した粉粒体混合ガスの
状態で、搬送先へ搬送するための管路を形成する配管
と、この配管の出口側に連結し、粉粒体混合ガスを噴出
させる吐出部とを有する粉粒体搬送装置において、前記
配管の入口側に、配管の内径に比べて小さな内径を有す
る絞り部を設けることを特徴とする。
例について説明する。図2は、この発明に従う粉粒体の
搬送装置のフロー図である。図2に示す装置11は、粉粒
体12を収容する貯蔵ホッパ13と、この貯蔵ホッパ13から
取り出した粉粒体12を、搬送ガス14と混合した粉粒体混
合ガスの状態で、搬送先へ搬送するための管路を形成す
る配管15と、この配管15の出口側に連結し、粉粒体混合
ガスを噴出させる吐出部16とを有している。
を有していればよく特に限定はしないが、例えば図2に
示すようにブロータンクを用いることができる。吐出部
16は、粉粒体混合ガスを噴出させる形状を有していれば
よく、特に限定はしないが、この発明装置を鋳床脱珪設
備に適用する場合には、ランスが吐出部16となる。
の主な特徴は、前記配管15の入口側に、配管15の内径D
に比べて小さな内径dを有する絞り部17を設けることに
ある。
の内径をdとし、配管15の内径をDとした時、d=0.3
D〜0.8Dの関係であることが必要である。前記内径d
が0.3D未満では、プラグを移動させるだけの搬送力を
十分に得ることができなくなる恐れがあるからであり、
また、前記内径dが0.8Dを超えると、絞り部で局所的
に搬送ガス流速を高めることができなくなり、プラグ形
成が困難になる恐れがあるからである。また、絞り部17
の前方にはテーパ付き配管18を設け、この部分をベンチ
ュリー形状にすることが好ましく、図3中の角度θは3
〜40°の範囲が好ましい。前記角度θが3°未満では、
テーパ部分(いわゆるベンチュリー部)が長くなりす
ぎ、プラグ形成がテーパ部分で一部生じ、プラグ形成が
困難になる恐れがあるからである。また、前記角度θが
40°を超えると、プラグを移動させるだけの搬送力を十
分に得ることができなくなる恐れがあるからである。
説明する。まず、貯蔵ホッパ13から取り出した粉粒体12
を、搬送ガス14と混合した粉粒体混合ガスの状態で絞り
部17を通じて噴出させる。このとき、噴出させた粉粒体
混合ガスの配管15内の圧力は、絞り部17の位置での圧力
に比べて低下することによって、絞り部17から所定距離
だけ前方に進んだ粉粒体失速位置に粉粒体12が配管15を
塞ぐまで沈降・堆積し続けて、いわゆるプラグを形成す
る。
するとともに、該プラグを形成する粉粒体間を通過した
ガスが失う圧力損失によって生じるプラグ前後の内圧差
の増加に伴ってプラグを前方へ押し出す搬送力が増大し
ていく。そして、この搬送力が、プラグと配管の内壁間
で生じる摩擦力よりも大きくなったとき、プラグが配管
15内を所定距離だけ前方に移動することになる。
長、プラグ搬送力の増加、及びプラグの前方への移動の
一連の過程を繰返し生じさせることによって粉粒体12を
プラグ単位で少しずつ移動させていき、結果的に粉粒体
は安定に搬送されることになる。
ナイフ形成のための2次ガスを用いることなく低流量の
搬送ガスのみで、配管内にプラグを形成することがで
き、かつ、粉粒体をプラグ単位で安定搬送することを可
能にしたのである。
し、性能を評価したので以下で説明する。図2に示すよ
うな搬送装置11を用い、粉粒体12を収容する貯蔵ホッパ
13としてブロータンクを用い、搬送ガス14としては、圧
縮エアー(ガス圧:6.0×105Pa)を用い、配管5には、
粉粒体2の搬送状態の確認ができるように50A(内径
D:52.9mm)の透明アクリル管を用い、2.0mの長さに
わたって水平設置し、絞り部17としては、図3に示す形
状のノズル(ノズル径d:20mm)を採用した。このとき
のノズル17の断面積ANと配管15の断面積A0の比AN/A0は
0.143であった。また、流れの剥離を抑えるため、ノズ
ル17位置から120mmの長さにわたってテーパー付き配
管18とし、その広がり角度θを10〜20°とした。粉粒体
12には、焼結ダスト(平均粒子径ds:400μm、真密度
ρs:4.07×103kg/m3、嵩密度ρb:2.06×103kg/m3)を
用いた。また、搬送中の空気流量、各部配管圧力、粉粒
体の回収重量及び搬送状態は、それぞれフローセル式流
量計、デジタル圧力計、ロードセル及びビデオカメラに
て測定、記録、観察を行った。図4は、粉粒体12の搬送
を開始してからのノズル位置17での圧力変動(×105P
a)の経時変化を示したものであり、図5は、搬送され
てきた粉粒体12がロードセル19上の容器20に回収される
重量(kg)の経時変化を示したものである。
管内の圧力は、約2.0秒周期で変動しているのが認めら
れ、これは、先に述べたプラグの成長に伴う圧力上昇
と、プラグ移動に伴う圧力低下とを繰り返すプラグ輸送
メカニズムと一致している。また、図5に示す結果か
ら、搬送された粉粒体の回収重量もまた、約2.0秒間隔
で階段状に増加している様子が確認でき、このことか
ら、粉粒体が連続的ではなく断続的または脈動してバッ
チ式に搬送されていて、プラグ搬送が安定に行われてい
ることがわかる。尚、ノズル位置17での配管内の圧力
は、ピーク時でも0.4〜0.7×105Paと低圧であった。
と垂直設置を組み合わせた場合や、配管の内径を35.7mm
にした場合や、ノズルの内径を7、10、14mmにした場合
についても同様に実験を行ったが、これらの場合におい
ても、上述した場合と同様な周期的変化が認められ、問
題なくプラグ搬送が行われていることについても併せて
確認した。
果を用いて、搬送ガスに対する粉粒体の混合比を、配管
内のガス流速に対してプロットしたものである。図6に
示す結果から、前記粉粒体の混合比は、ノズル径が拡大
するとともに増加しており、ノズル径が20mmのとき、前
記混合比は96.3を達成した。よって、この発明の装置に
よって、高混合比で、しかも高比重の粉粒体を安定して
プラグ輸送できることが上記実験結果から明らかになっ
た。
例の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の
変更を加えることができる。
ることなく搬送ガスのみで、配管内にプラグを形成する
ことができるので、装置構成のシンプル化が図れる。ま
た、搬送ガスに対し高混合比の粉粒体や高比重の粉粒体
であってもプラグ単位で安定搬送することができる。さ
らに、粉粒体を搬送するために必要な搬送ガスの流量を
少なくできることから、搬送コストを低減することがで
きる。加えて、二次の搬送ガスが不要のため、コンプレ
ッサーの動力費が大幅に削減される。また、高固気比、
低速度のため、配管の摩耗がなく、メンテナンスコスト
も削減できる。尚、この発明の粉粒体の搬送方法は、粉
粒体を低流量の搬送ガスで搬送できるため、高混合比の
粉粒体の搬送が必要となるあらゆる分野に適用すること
ができる。例えば、製銑・製鋼分野では、溶銑中にコー
クス等の微粉炭を投入する高炉微粉炭吹込設備(PCI)
や、溶銑中に脱珪剤を投入するような鋳床脱珪設備や溶
銑予備処理(PTC)に適用する場合に、特に顕著な効果
を奏することができる。すなわち、溶銑中に脱珪剤をラ
ンスから投入する溶銑予備処理の場合を例に挙げて説明
すると、従来の脱珪剤の搬送は、高流量の搬送ガスを用
いた高圧圧送式の搬送方法を用いて行っていたため、高
流量の搬送ガスとともに脱珪剤が溶銑中に投入されるこ
とになり、その結果、投入された脱珪剤を溶銑中に十分
に混入させることができず、脱珪剤の一部が搬送ガスと
ともに大気中に舞い上がって粉塵となるため、脱珪剤の
歩留まりが低いものであったが、この発明の搬送方法を
適用すれば、投入したほとんどの脱珪剤を溶銑中に混入
させることができることから、歩留まりが向上するとと
もに粉塵の発生も抑制できるという顕著な効果を奏する
ことができる。
を説明するため、絞り方式のプラグ形成から成長に至る
過程の概略を示した図である。
である。
の圧力変動の経時変化を示す図である。
に回収される重量の経時変化を示す図である。
のガス流速に対してプロットしたものである。
めの図である。
めの図である。
明するための図である。
の図である。
明するための図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 粉粒体を、搬送ガスと混合した粉粒体混
合ガスの状態で、搬送先へ搬送するための管路を形成す
る配管の入口側に、配管の内径の0.3〜0.8とする内径を
有する絞り部を設け、前記粉粒体混合ガスを前記絞り部
を通じて噴出させ、前記絞り部から所定距離だけ前方に
進んだ粉粒体失速位置に粉粒体の沈降・堆積した粉粒体
プラグを形成させ、該粉粒体プラグ前後の内圧差の増加
に伴う搬送力により、当該粉粒体プラグを前方に移動さ
せ、その後再び、プラグの形成、プラグの成長、プラグ
搬送力の増加によるプラグの前方への移動の一連の過程
を繰返し生じさせることによって粉粒体をプラグ単位で
搬送することを特徴とする搬送ガスを用いた粉粒体の搬
送方法。 - 【請求項2】 粉粒体を収容する貯蔵ホッパと、この貯
蔵ホッパから取り出した粉粒体を、搬送ガスと混合した
粉粒体混合ガスの状態で、搬送先へ搬送するための管路
を形成する配管と、この配管の出口側に連結し、粉粒体
混合ガスを噴出させる吐出部とを有する粉粒体搬送装置
において、前記配管の入口側に、配管の内径に比べて小
さな内径を有する絞り部を設けることを特徴とする、搬
送ガスを用いた粉粒体の搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002019854A JP2003221118A (ja) | 2002-01-29 | 2002-01-29 | 搬送ガスを用いた粉粒体の搬送方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002019854A JP2003221118A (ja) | 2002-01-29 | 2002-01-29 | 搬送ガスを用いた粉粒体の搬送方法及び装置 |
Publications (1)
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---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105947680A (zh) * | 2016-05-30 | 2016-09-21 | 芜湖美威包装品有限公司 | 泡沫粉料的气力运输装置 |
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2002
- 2002-01-29 JP JP2002019854A patent/JP2003221118A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105947680A (zh) * | 2016-05-30 | 2016-09-21 | 芜湖美威包装品有限公司 | 泡沫粉料的气力运输装置 |
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