JP2003220758A - インクジェット記録材料およびインクジェット記録用インク - Google Patents

インクジェット記録材料およびインクジェット記録用インク

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JP2003220758A
JP2003220758A JP2002021991A JP2002021991A JP2003220758A JP 2003220758 A JP2003220758 A JP 2003220758A JP 2002021991 A JP2002021991 A JP 2002021991A JP 2002021991 A JP2002021991 A JP 2002021991A JP 2003220758 A JP2003220758 A JP 2003220758A
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JP2002021991A
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Koichi Sumioka
孝一 住岡
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フォトライクの高光沢と高いインク吸収性、及
び保存性が改良されたインクジェット記録用材料及び、
保存性が改良されたインクジェット記録用インクを提供
する。 【解決手段】支持体上に、無機微粒子を含有する多孔質
のインク受容層を設けたインクジェット記録材料におい
て、該インクジェット記録材料がカルボヒドラジドおよ
びその誘導体の少なくとも一種とカルボヒドラジドおよ
びその誘導体以外のヒドラジンおよびその誘導体の少な
くとも一種とを含有することを特徴とするインクジェッ
ト記録材料。そして該化合物を含有することを特徴とす
るインクジェット記録用インク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録材料およびインクジェット記録用インクに関し、更に
詳しくは、フォトライクな高い光沢を有し、インク吸収
性に優れ、かつ印字後の保存性が改良されたインクジェ
ット記録材料、および印字後の保存性が改良されたイン
クジェット記録用インクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式に使用される記
録材料として、通常の紙やインクジェット記録用紙と称
される支持体上に非晶質シリカやアルミナ等の顔料とポ
リビニルアルコール等の水溶性バインダーからなる多孔
質のインク吸収層を設けてなる記録材料が知られてい
る。
【0003】例えば、特開昭55−51583号、同5
6−157号、同57−107879号、同57−10
7880号、同59−230787号、同62−160
277号、同62−184879号、同62−1833
82号、及び同64−11877号公報等に開示のごと
く、シリカ等の含珪素顔料を水系バインダーと共に紙支
持体に塗布して得られる記録材料が提案されている。
【0004】また、特公平3−56552号、特開平2
−188287号、同10−81064号、同10−1
19423号、同10−175365号、同10−19
3776号、同10−203006号、同10−217
601号、同11−20300号、同11−20306
号、同11−34481号公報等には、気相法による合
成シリカ微粒子(以降、気相法シリカと称す)を用いる
ことが開示されている。そして特開平2−27667
1、同3−251488、同5−16517号公報等に
は、アルミナ水和物を用いる記録材料が示されている。
上記のような気相法シリカやアルミナ水和物は、一次粒
子の平均粒径が数nm〜数十nmの超微粒子であり、高
い光沢が得られるという特徴がある。
【0005】近年、フォトライクの記録シートが要望さ
れる中、益々光沢性が重要視されてきており、ポリオレ
フィン樹脂被覆紙(紙の両面にポリエチレン等のポリオ
レフィン樹脂をラミネートしたもの)やポリエステルフ
ィルム等の耐水性支持体上に気相法シリカやアルミナ等
を主体とするインク受容層が塗設された記録材料が有利
に用いられている。
【0006】以上述べた気相法シリカやアルミナ水和物
のような無機微粒子を用いた多孔質吸収型のインクジェ
ット記録材料は、水溶性ポリマーを主体として用いた膨
潤吸収型のインクジェット記録材料に比べて乾燥性およ
び定着性がはるかに優れる。これは、印字速度が従来に
比べて飛躍的に向上しつつあるフォトライクインクジェ
ットプリンタ対応の記録材料として非常に好ましい特性
である。しかし一方で、多孔質であるが故に大気中の酸
化性ガスの影響を受けやすく、印字後の画像が空気にさ
らされた場合、非常に退色しやすいという大きな問題を
抱えていた。加えて耐水性支持体においては、従来から
用いられてきた紙支持体と異なり支持体自体にインク吸
収能が全くないため、多孔質記録層の空隙率を高め、か
つ塗布量も多くしてインク吸収能を確保する必要があ
り、このような設計の結果、上述した画像のガス退色問
題が特に深刻となってきている。また光による退色は、
上記のようなインク受容層の構成に関わらない共通の問
題である。
【0007】このようなガスや光による退色を抑え、印
字画像の保存性を改良するという目的に対しては従来よ
り多数の提案がなされており、例えば特開昭57−74
193号、同57−87988号及び同62−2614
78号などには紫外線吸収剤を用いる方法が、また特開
昭57−74192号、同57−87989号、同60
−72785号、同61−146591号、同62−1
70381号、同62−61477号、特開平3−13
376号、同7−314882号、同8−25796
号、同9−267544号などには酸化防止剤や退色防
止剤を用いる方法が開示されている。しかしこれらの化
合物は、退色防止効果が小さいものや、防止効果が大き
くてもそれ自身が着色したり、あるいは記録色素を印字
直後の時点で変色させたりするなどの悪影響を及ぼすも
のなどが多く、実用上満足できるものではなかった。ま
た前述のようなガス退色と光退色それぞれに着目した場
合、その退色機構の違いのためか、いずれかに効果があ
っても、もう一方には全く効果がないか、場合によって
は悪影響を及ぼすといった化合物がほとんどであった。
【0008】一方特開昭61−154989号、特開平
7−314881号などには、特定の酸ヒドラジド誘導
体、セミカルバジド誘導体、カルボヒドラジド誘導体な
どのいわゆるヒドラジン誘導体を退色防止剤として用い
る方法が開示されている。これらの中には、ガス退色、
光退色のいずれにも効果を示す化合物がいくつか見受け
られるものの、それでもなお十分といえるものではなく
改良が望まれていた。また上記明細書中に、これらのヒ
ドラジン誘導体同士を併用した例は記載されておらず、
それらの組み合わせによる退色防止効果に対する影響に
関する知見は今までなかった。
【0009】以上のようにインク受容層に無機微粒子を
含有するフォトライクな多孔質型インクジェット記録材
料においては、高品位画像の画質を損なうことなく耐ガ
ス性、耐光性のいずれをも満足するような保存性向上対
策が切望されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、フォトライクの高光沢、高インク吸収性、高耐水性
及び保存性が改良されたインクジェット記録用材料およ
びインクジェット記録用インクを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、支
持体上に少なくとも一層のインク受容層を有するインク
ジェット記録材料において、該インクジェット記録材料
が、カルボヒドラジドおよびその誘導体の少なくとも一
種とカルボヒドラジドおよびその誘導体以外のヒドラジ
ンおよびその誘導体の少なくとも一種とを含有すること
を特徴とするインクジェット記録材料によって達成され
た。特にインク受容層が無機微粒子を含有する多孔質の
場合に効果的である。また、上記組み合わせの化合物を
インク中に含有させることによっても同様の効果が得ら
れる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録材料
は、少なくとも1層のインク受容層を有しており、該イ
ンク受容層は無機微粒子を主体に含有する、いわゆる空
隙タイプであっても、水溶性ポリマーを主体に含有する
膨潤タイプであっても良い。本発明において好ましくは
前者のタイプである。上記の空隙タイプは、皮膜中に形
成された空隙にインクを吸収させるものであり、高いイ
ンク吸収性を発現させるためには空隙容量を高める必要
がある。このため、支持体上には比較的多量の無機微粒
子を塗布する必要があり、また、親水性バインダー量は
空隙率を高めるために減量することが好ましい。
【0013】本発明に用いられる無機微粒子としては、
軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、
サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸
カルシウム、合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物、
珪酸マグネシウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグ
ネシウムなどが挙げられる。これらの中で、合成シリ
カ、アルミナ微粒子(アルミナ、アルミナ水和物)が好
ましく、特に気相法シリカ、アルミナ微粒子が好まし
い。これらは単独でも、あるいは組み合わせて用いても
よい。特に気相法シリカとアルミナ微粒子の組み合わせ
においては、同一層に混合あるいは別々の層にして積層
形態で用いることによって、画像濃度及び画像保存性の
向上が図れる。
【0014】本発明に好ましく用いられる気相法シリカ
は、乾式法シリカとも呼ばれ、一般的には火炎加水分解
法によって作られる。具体的には四塩化ケイ素を水素及
び酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られてい
る。気相法シリカは、日本アエロジル(株)からアエロ
ジル、トクヤマ(株)からQSタイプとして市販されて
おり入手することができる。一般的には気相法シリカは
凝集して適度な空隙を有する二次粒子となっており、5
0〜300nm程度の二次粒子になる迄超音波や高圧ホ
モジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で粉砕、分
散させたものがインク吸収性と光沢性が良好であり好ま
しい。
【0015】本発明に好ましく用いられるアルミナ微粒
子(アルミナ、及びアルミナ水和物)は、酸化アルミニ
ウムやその含水物であり、結晶質でも非晶質でもよく、
不定形や、球状、板状等の形態を有しているものが使用
される。アルミナとしては酸化アルミニウムのγ型結晶
であるγ−アルミナが好ましい。γ−アルミナは一次粒
子を10nm程度まで小さくすることが可能であるが、
通常は、数千から数万nmの二次粒子結晶を超音波や高
圧ホモジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で50
〜300nm程度まで粉砕したものが好ましく使用出来
る。アルミナ水和物はAl23・nH2O(n=1〜
3)の構成式で表される。nが1の場合がベーマイト構
造のアルミナ水和物を表し、nが1より大きく3未満の
場合が擬ベーマイト構造のアルミナ水和物を表す。アル
ミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシ
ドの加水分解、アルミニウム塩のアルカリによる中和、
アルミン酸塩の加水分解等の公知の製造方法により得ら
れる。
【0016】本発明の気相法シリカ、アルミナ、及びア
ルミナ水和物の一次粒子の平均粒径とは、分散された粒
子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100
個の粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子の粒径
として求めた。本発明で使用される気相法シリカの一次
粒子の平均粒径は5〜50nmであり、好ましくは5〜
30nmである。本発明のアルミナ、及びアルミナ水和
物の一次粒子の平均粒径は10〜50nmであり、好ま
しくは10〜30nmである。
【0017】本発明において、記録層で使用される無機
微粒子の量は8g/m2以上が好ましく、10〜30g/
m2の範囲がより好ましい。この範囲より少ないとインク
吸収性が劣り、多いとインク受容層の強度が低下し、製
造時や使用時に問題となりやすい。
【0018】本発明において、無機微粒子はインク受容
層中に主たる割合、すなわちインク受容層の全固形分に
対して無機微粒子を50重量%以上、好ましくは60重
量%以上、より好ましくは65重量%以上含有すること
が好ましい。
【0019】本発明において、無機微粒子とともに用い
られる親水性バインダーとしては、公知の各種バインダ
ーを用いることができるが、透明性が高くインクのより
高い浸透性が得られる親水性バインダーが好ましく用い
られる。親水性バインダーの使用に当たっては、親水性
バインダーがインクの初期の浸透時に膨潤して空隙を塞
いでしまわないことが重要であり、この観点から比較的
室温付近で膨潤性の低い親水性バインダーが好ましく用
いられる。特に好ましい親水性バインダーは完全または
部分ケン化のポリビニルアルコールまたはカチオン変性
ポリビニルアルコールである。
【0020】ポリビニルアルコールの中でも特に好まし
いのは、ケン化度が80以上の部分または完全ケン化し
たものである。平均重合度200〜5000のものが好
ましい。
【0021】また、カチオン変性ポリビニルアルコール
としては、例えば特開昭61−10483号に記載され
ているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウ
ム基をポリビニルアルコールの主鎖あるいは側鎖中に有
するポリビニルアルコールである。
【0022】本発明は、上記親水性バインダーと共に架
橋剤(硬膜剤)を用いることが好ましい。架橋剤の具体
的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒ
ドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペン
タンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチ
ル尿素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,
3,5−トリアジン、米国特許第3,288,775号
記載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニル
スルホン、米国特許第3,635,718号記載の如き
反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,73
2,316号記載の如きN−メチロール化合物、米国特
許第3,103,437号記載の如きイソシアナート
類、米国特許第3,017,280号、同2,983,
611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第
3,100,704号記載の如きカルボジイミド系化合
物類、米国特許第3,091,537号記載の如きエポ
キシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシア
ルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン
誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、ほう酸及び
ほう酸塩の如き無機架橋剤等があり、これらを1種また
は2種以上組み合わせて用いることができる。これらの
中でも、特にほう酸またはほう酸塩が好ましい。
【0023】本発明の好ましい態様によれば、耐水性支
持体上に、無機微粒子と組み合わせて、膜面pH3〜
6、好ましくはpH3〜5.5のインク受容層を有する
インクジェット記録材料に、本発明のカルボヒドラジド
およびその誘導体の少なくとも一種とカルボヒドラジド
およびその誘導体以外のヒドラジンおよびその誘導体の
少なくとも一種とを含有させることによって、光沢性、
インク吸収性、および印字後の保存性を著しく改良する
ことができる。
【0024】本発明の別の好ましい態様によれば、気相
法シリカまたはアルミナ微粒子と組み合わせて、膜面p
H3〜6、好ましくはpH3〜5.5のインク受容層に
カチオン性化合物を含有させたインクジェット記録材料
に、本発明のカルボヒドラジドおよびその誘導体の少な
くとも一種とカルボヒドラジドおよびその誘導体以外の
ヒドラジンおよびその誘導体の少なくとも一種とを含有
させることによって、光沢性、インク吸収性、および印
字後の保存性を著しく改良することができる。
【0025】本発明で用いられるカルボヒドラジド誘導
体は、同一分子中に同構造を一つまたは二つ以上有する
化合物であっても、あるいは同構造を分子主鎖または側
鎖に有するポリマーであってもよい。その好ましい例と
しては、下記化1で示される化合物が挙げられる。また
これに組み合わせるカルボヒドラジド誘導体以外のヒド
ラジン誘導体も、同様に同一分子中に同構造を一つまた
は二つ以上有する化合物であっても、あるいは同構造を
分子主鎖または側鎖に有するポリマーであってもよい。
そして好ましい例としては、下記化2で示される化合物
が挙げられる。
【0026】
【化1】
【0027】
【化2】
【0028】化1の式中、R1、R2、R5、R6はそれぞ
れ独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、ア
シル基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、オキサ
リル基、オキサモイル基を表す。またR1とR2、R5
6で互いに結合して複素環を形成してもよい。R3、R
4は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基を表す。
Xは、OまたはSを表す。
【0029】化2の式中、R11、R12、R13はそれぞれ
独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基を表
す。R14は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、
アミノ基、およびOR15を表す。R15は、水素原子、脂
肪族基、芳香族基、複素環基を表す。またR11とR12
互いに結合して複素環を形成してもよい。Lは2価の連
結基を表す。nは0または1を表す。
【0030】以下化1について説明する。R1、R2、R
5、R6はそれぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル
基、プロピル基、へキシル基、シクロヘキシル基、クロ
ロエチル基、ヒドロキシエチル基、ベンジル基などのア
ルキル基、アリル基、3−ブテニル基などのアルケニル
基、2−プロピニル基などのアルキニル基(以上脂肪族
基)、フェニル基、ナフチル基、4−メチルフェニル
基、3−アミノフェニル基、2−ブロモフェニル基、4
−ヒドロキシフェニル基などの芳香族基、ピリジン−4
−イル基、ピペリジン−4−イル基などの複素環基、ア
セチル基、プロピオニル基、ヘキサノイル基、ベンゾイ
ル基などのアシル基、ジメチルカルバモイル基、ジエチ
ルカルバモイル基などのカルバモイル基、メトキシカル
ボニル基、エトキシカルボニル基などのオキシカルボニ
ル基、エトキサリル基などのオキサリル基、ジメチルオ
キサモイル基、フェニルオキサモイル基などのオキサモ
イル基を表す。うち好ましいものは水素原子、炭素数4
個以下のアルキル基である。またR1とR2、R5とR6
互いに結合して形成する複素環の例としては、ピロリジ
ン環、ピペリジン環、ピぺラジン環、モルホリン環、
1,2,4−トリアゾール環等を挙げることができる。
【0031】また、R3、R4の具体例としてはそれぞれ
独立して水素原子、上記に示したR 1、R2、R5、R6
内の脂肪族基、芳香族基、複素環基などの置換基が同様
に挙げられる。うち好ましいものは、水素原子、炭素数
4個以下のアルキル基である。そしてXは、OまたはS
を表す。
【0032】以上述べたうち、R1、R2、R5、R6につ
いては、全てが同時に炭素数3個以下のアルキル基であ
るものや、R1とR2および/またはR5とR6とが結合し
て、環を形成しているものが特に好ましい。そしてR3
とR4については水素原子が特に好ましい。またXにつ
いては、Oが特に好ましい。
【0033】ついで化2について説明する。R11
12、R13はそれぞれ独立に水素原子、化1で述べたよ
うな脂肪族基、芳香族基、複素環基を表す。R14は水素
原子、化1で述べたような脂肪族基、芳香族基、複素環
基、周知の置換基(例えば化1で述べたような脂肪族
基、芳香族基、複素環基、アシル基、カルバモイル基、
オキシカルボニル基、オキサリル基、オキサモイル基や
ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基などの
ような置換基)を有していても良いアミノ基、およびO
15を表す。R15は、水素原子、化1で述べたような脂
肪族基、芳香族基、複素環基を表す。またR11とR12
互いに結合して、化1で述べたような複素環を形成して
もよい。Lはアルキレン基、アリーレン基、カルボニル
基、チオカルボニル基、オキサリル基、スルフィニル
基、スルホニル基、ホスホリル基など2価の連結基を表
す。nは0または1を表す。そして以上述べたうち、下
記化3で示されるセミカルバジド誘導体がより好まし
い。
【0034】
【化3】
【0035】化3の式中、R21、R22、R23はそれぞれ
独立に水素原子、化1で述べたような脂肪族基、芳香族
基、複素環基を表す。うち好ましいものは水素原子、炭
素数4個以下のアルキル基である。R24、R25はそれぞ
れ独立に水素原子、化1で述べたような脂肪族基、芳香
族基、複素環基、およびOR26を表す。ここでR26は、
水素原子、化1で述べたような脂肪族基、芳香族基、複
素環基、アシル基、カルバモイル基、オキシカルボニル
基、オキサリル基、オキサモイル基を表す。このR24
25で好ましいものは、水素原子、炭素数4以下のアル
キル基と、ヒドロキシ基(R26が水素原子の場合)、炭
素数4以下のアルコキシ基(R26が炭素数4以下のアル
キル基の場合)である。またR21とR22、R24とR25
互いに結合して化1で述べたような複素環を形成しても
よい。Yは、OまたはSを表す。
【0036】以上述べたうち、R21、R22については、
同時に炭素数3個以下のアルキル基であるものや、R21
とR22が結合して、環を形成しているものが特に好まし
く、R23については水素原子が特に好ましい。そしてR
24とR25については、どちらか一方が水素原子であり、
他方が炭素数4個以下のアルキル基あるいはヒドロキシ
基、メトキシ基であるものが特に好ましい。またYにつ
いては、Oが特に好ましい。
【0037】以下に本発明に用いられる代表的化合物
(化1についてはH1〜H12、化3についてはS1〜
S12)を例示するが、本発明はもちろんこれらに限定
されるものではない。
【0038】
【化4】
【0039】
【化5】
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】なおこれらの化合物は既知の合成法や、特
願2001−128984号、同2001−24512
5号明細書記載の合成法などを参考に合成できる。また
一部の化合物については、市販の化成品をそのまま使用
することができる。
【0043】本発明に用いられる化合物化1のインクジ
ェット記録材料中における含有量は、1〜50ミリモル
/m2が好ましく、2.5〜20ミリモル/m2がより好ま
しい。また併用する化3のインクジェット記録材料中に
おける含有量は、0.1〜20ミリモル/m2が好まし
く、0.2〜5ミリモル/m2がより好ましい。この組み
合わせにより、インクジェット出力画像の耐光性および
耐ガス性を同時にかつ著しく向上させることができる。
なおこの本発明の化合物化1および化3は、インクジェ
ット記録材料を構成する支持体、インク受容層、中間
層、下引き層、保護層中などに、それぞれ単独あるいは
混合して含有させることができるが、好ましくはインク
受容層中に混合して含有させる。またインク受容層が複
数層存在する場合は、これらを混合して、いずれか一層
に含有させてもよいし、複数の層に任意の割合で分配し
て含有させてもよい。またそれぞれを単独にいずれか一
層ずつに含有させてもよい。
【0044】本発明に用いられるカチオン性化合物とし
ては、例えばカチオン性ポリマーや水溶性金属化合物が
挙げられる。カチオン性ポリマーとしては、ポリエチレ
ンイミン、ポリジアリルアミン、ポリアリルアミン、ア
ルキルアミン重合物、特開昭59−20696号、同5
9−33176号、同59−33177号、同59−1
55088号、同60−11389号、同60−499
90号、同60−83882号、同60−109894
号、同62−198493号、同63−49478号、
同63−115780号、同63−280681号、特
開平1−40371号、同6−234268号、同7−
125411号、同10−193776号公報等に記載
された1〜3級アミノ基、4級アンモニウム塩基を有す
るポリマーが好ましく用いられる。これらのカチオンポ
リマーの分子量は、5,000以上が好ましく、更に
5,000〜10万程度が好ましい。
【0045】これらのカチオン性ポリマーの使用量は無
機微粒子に対して1〜10重量%、好ましくは2〜7重
量%である。
【0046】本発明に用いられる水溶性金属化合物とし
て、例えば水溶性の多価金属塩が挙げられる。カルシウ
ム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、ア
ルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、クロム、マグネ
シウム、タングステン、モリブデンから選ばれる金属の
水溶性塩が挙げられる。具体的には例えば、酢酸カルシ
ウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩
化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガンニ水和物、硫
酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化ア
ンモニウム銅(II)ニ水和物、硫酸銅、塩化コバルト、
チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六
水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和
物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニ
ッケル四水和物、硫酸アルミニウム、亜硫酸アルミニウ
ム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝
酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、
臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫
酸第二鉄、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫
酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化酸
化ジルコニウム八水和物、ヒドロキシ塩化ジルコニウ
ム、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化
マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和
物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウ
ムタングステン、12タングストりん酸n水和物、12タン
グストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドり
ん酸n水和物等が挙げられる。
【0047】本発明において、特に水溶性アルミニウム
化合物あるいは周期表4A族元素を含む水溶性化合物が
好ましい。水溶性アルミニウム化合物は、例えば無機塩
としては塩化アルミニウムまたはその水和物、硫酸アル
ミニウムまたはその水和物、アンモニウムミョウバン等
が知られている。さらに、無機系の含アルミニウムカチ
オンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合
物がある。特に、塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物
が好ましい。
【0048】前記塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物
とは、主成分が下記の一般式1、2又は3で示され、例
えば[Al6(OH)153+、[Al8(OH)204+
[Al13(OH)345+、[Al21(OH)603+、等
のような塩基性で高分子の多核縮合イオンを安定に含ん
でいる水溶性のポリ水酸化アルミニウムである。
【0049】 [Al2(OH)nCl6-nm 式1 [Al(OH)3nAlCl3 式2 Aln(OH)mCl(3n-m) 0<m<3n 式3
【0050】これらのものは多木化学(株)よりポリ塩
化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田
化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の
名で、また、(株)理研グリーンよりピュラケムWTの
名で、また他のメーカーからも同様の目的を持って上市
されており、各種グレードの物が容易に入手できる。本
発明ではこれらの市販品をそのままでも使用できるが、
pHが不適当に低い物もあり、その場合は適宜pHを調
節して用いることも可能である。
【0051】本発明に用いられる周期表4A族元素を含
む水溶性化合物は水溶性で有れば特に制限はないがチタ
ンまたはジルコニウムを含む水溶性化合物が好ましい。
例えばチタンを含む水溶性化合物としては塩化チタン、
硫酸チタンが、ジルコニウムを含む水溶性化合物として
は酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、オキシ塩化ジ
ルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、硝酸ジルコ
ニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウ
ム、炭酸ジルコニウム・アンモニウム、炭酸ジルコニウ
ム・カリウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム
化合物等が知られている。これらの化合物はpHが不適
当に低い物もあり、その場合は適宜pHを調節して用い
ることも可能である。本発明に於いて、水溶性とは常温
常圧下で水に1重量%以上溶解することを目安とする。
【0052】本発明において、上記水溶性の金属化合物
のインク受容層中の含有量は、無機微粒子に対して0.
1〜10重量%が好ましく、更に好ましくは1〜5重量
%である。
【0053】上記したカチオン性化合物は2種以上を併
用することができる。例えば、カチオン性ポリマーと水
溶性金属化合物を併用するのが好ましい。
【0054】本発明において、インク受容層の膜面pH
は、J.TAPPI紙パルプ試験方法N0.49に記載
の方法に従って、蒸留水を用い、30秒後に測定した表
面pHである。
【0055】インク受容層のpHは、塗布液の段階で調
整するのが好ましいが、塗布液のpHと塗布乾燥された
状態での膜面pHとは必ずしも一致しないため、塗布液
と膜面pHとの関係を予め実験等によって求めておくこ
とが所定の膜面pHにするために必要である。インク受
容層塗布液のpHは、酸またはアルカリを適当に組み合
わせて行われる。酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン
酸等の無機酸、酢酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸が
用いられ、アルカリとしては、水酸化ナトリウム、アン
モニア水、炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、または
弱アルカリとして、酢酸ナトリウム等の弱酸のアルカリ
金属塩が用いられる。
【0056】本発明のインク受容層は、更に皮膜の脆弱
性を改良するために各種油滴を含有することができる。
そのような油滴としては室温における水に対する溶解性
が0.01重量%以下の疎水性高沸点有機溶媒(例え
ば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレ
ジルホスフェート、シリコンオイル等)や重合体粒子
(例えば、スチレン、ブチルアクリレート、ジビニルベ
ンゼン、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレート等の重合性モノマーを一種以上重合させた粒
子)を含有させることができる。そのような油滴は好ま
しくは親水性バインダーに対して10〜50重量%の範
囲で用いることができる。
【0057】本発明において、インク受容層に界面活性
剤を添加することができる。用いられる界面活性剤はア
ニオン系、カチオン系、ノニオン系、ベタイン系のいず
れのタイプでもよく、また低分子のものでも高分子のも
のでもよい。1種もしくは2種以上界面活性剤をインク
受理層塗液中に添加するが、2種以上の界面活性剤を組
み合わせて使用する場合は、アニオン系のものとカチオ
ン系のものとを組み合わせて用いることは好ましくな
い。界面活性剤の添加量はインク受容層を構成するバイ
ンダー100gに対して0.001〜5gが好ましく、
より好ましくは0.01〜3gである。
【0058】本発明において、インク受容層には更に、
着色染料、着色顔料、インク染料の定着剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング
剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤などの公知の各種
添加剤を添加することもできる。
【0059】本発明に用いられる支持体としては耐水性
支持体が好ましい。耐水性支持体としては、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ジアセテート
樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイミド樹脂、セロハ
ン、セルロイド等のプラスチック樹脂フィルム、及び紙
の両面にポリオレフィン樹脂をラミネートした樹脂被覆
紙が挙げられる。本発明に用いられる耐水性支持体の厚
みは、約50〜300μm程度が好ましい。
【0060】本発明において好ましく用いられる樹脂被
覆紙を構成する原紙は、特に制限はなく、一般に用いら
れている紙が使用できるが、より好ましくは例えば写真
用支持体に用いられているような平滑な原紙が好まし
い。原紙を構成するパルプとしては天然パルプ、再生パ
ルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用
いられる。この原紙には一般に製紙で用いられているサ
イズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、
染料等の添加剤が配合される。
【0061】さらに、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光
増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面塗布さ
れていてもよい。
【0062】また、原紙の厚みに関しては特に制限はな
いが、紙を抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を
印加して圧縮するなどした表面平滑性の良いものが好ま
しく、その坪量は30〜250g/m2が好ましい。
【0063】樹脂被覆紙の樹脂としては、ポリオレフィ
ン樹脂や電子線で硬化する樹脂を用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
ペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレ
ン−プロピレン共重合体などのオレフィンの2つ以上か
らなる共重合体及びこれらの混合物であり、各種の密
度、溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独
にあるいはそれらを混合して使用できる。
【0064】また、樹脂被覆紙の樹脂中には、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔
料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミドなどの脂
肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシ
ウムなどの脂肪酸金属塩、イルガノックス1010、イ
ルガノックス1076などの酸化防止剤、コバルトブル
ー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルーな
どのブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファ
ストバイオレット、マンガン紫などのマゼンタの顔料や
染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などの各種の添加剤を
適宜組み合わせて加えるのが好ましい。
【0065】本発明において好ましく用いられる支持体
である樹脂被覆紙は、走行する原紙上にポリオレフィン
樹脂の場合は、加熱溶融した樹脂を流延する、いわゆる
押出コーティング法により製造され、その両面が樹脂に
より被覆される。また、電子線により硬化する樹脂の場
合は、グラビアコーター、ブレードコーターなど一般に
用いられるコーターにより樹脂を塗布した後、電子線を
照射し、樹脂を硬化させて被覆する。また、樹脂を原紙
に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理など
の活性化処理を施すことが好ましい。支持体のインク受
容層が塗布される面(表面)は、その用途に応じて光沢
面、マット面などを有し、特に光沢面が優位に用いられ
る。裏面に樹脂を被覆する必要はないが、カール防止の
点から樹脂被覆したほうが好ましい。裏面は通常無光沢
面であり、表面あるいは必要に応じて表裏両面にもコロ
ナ放電処理、火炎処理などの活性処理を施すことができ
る。また、樹脂被覆層の厚みとしては特に制限はない
が、一般に5〜50μmの厚味に表面または表裏両面に
コーティングされる。
【0066】本発明における支持体には帯電防止性、搬
送性、カール防止性などのために、各種のバックコート
層を塗設することができる。バックコート層には無機帯
電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バインダー、ラテッ
クス、硬化剤、顔料、界面活性剤などを適宜組み合わせ
て含有せしめることができる。
【0067】本発明において、インク受容層の塗布方法
は、特に限定されず、公知の塗布方法を用いることがで
きる。例えば、スライドリップ方式、カーテン方式、エ
クストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコーテ
ィング方式、ロッドバーコーティング方式等がある。
【0068】本発明において、インクジェット記録材料
には、少なくとも1つの無機微粒子を含有する層に加
え、さらにインク吸収層、インク定着層、中間層、保護
層等を設けてもよい。例えば、下層に水溶性ポリマー層
を塗設したり、上層に膨潤層や多孔質層を塗設しても良
い。特に下層の気相法シリカより少ない塗布量でアルミ
ナ水和物の多孔質上層を設けることにより印字濃度が高
く保存性に優れたインクジェット記録材料を得ることが
できる。
【0069】本発明の化合物は、インクジェット記録用
インク中に含有させることによっても、印字後の保存性
を大きく改良することが出来る。その含有量は、インク
組成物中において化1については0.1〜15重量%程
度が好ましく、0.2〜10重量%程度がより好まし
い。一方これに組み合わせる化2については0.02〜
10重量%程度が好ましく、0.05〜5重量%程度が
より好ましい。またインクに用いられる色材は、染料、
顔料のいずれであってもよいが、特に染料の場合に有効
である。
【0070】染料としては、直接染料、酸性染料、食用
染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染
料、反応分散染料など各種染料を使用することができ
る。
【0071】例えば染料の例としては、C.I.ダイレ
クトブラック−4、−9、−11、−17、−19、−
22、−32、−80、−151、−154、−16
8、−171、−194及び−195、C.I.ダイレ
クトブルー−1、−2、−6、−8、−22、−34、
−70、−71、−76、−78、−86、−142、
−199、−200、−201、−202、−203、
−207、−218、−236及び−287、C.I.
ダイレクトレッド−1、−2、−4、−8、−9、−1
1、−13、−15、−20、−28、−31、−3
3、−37、−39、−51、−59、−62、−6
3、−73、−75、−80、−81、−83、−8
7、−90、−94、−95、−99、−101、−1
10、−189及び−227、C.I.ダイレクトイエ
ロー−1、−2、−4、−8、−11、−12、−2
6、−27、−28、−33、−34、−41、−4
4、−48、−86、−87、−88、−135、−1
42及び−144、C.I.フードブラック−1及び−
2、C.I.アシッドブラック−1、−2、−7、−1
6、−24、−26、−28、−31、−48、−5
2、−63、−107、−112、−118、−11
9、−121、−172、−194及び−208、C.
I.アシッドブルー−1、−7、−9、−15、−2
2、−23、−27、−29、−40、−43、−5
5、−62、−78、−80、−81、−90、−10
2、−104、−111、−185及び−254、C.
I.アシッドレッド−1、−4、−8、−13、−1
4、−15、−18、−21、−26、−35、−3
7、−52、−249及び−257、C.I.アシッド
イエロー−1、−3、−4、−7、−11、−12、−
13、−14、−19、−23、−25、−34、−3
8、−41、−42、−44、−53、−55、−6
1、−71、−76及び−79、ブロジェットシアン
1、ブロジェットマゼンタ1、ブロジェットマゼンタ1
T、ボルジェットイエロー1G(以上Zeneca
社)、AE−SF VP344、Duasyn Bri
lliant Red F3BSF VP180(以上
ヘキスト社)、Basacid Black X34
liquid、Basacid Black X38
liquid、Basacid Red495 liq
uid、Basacid Blue 752 liqu
id、Basacid Blue 624 liqui
d、Basacid Blue765 liquid、
Basacid Yellow SE0840 liq
uid、Basacid Yellow SE0173
liquid、Basacid Yellow 09
9 liquid(以上BASF社)、Special
Black SP liquid、Special
Black HF(以上バイエル社)等が挙げられる。
これら染料は単独で、あるいは2種以上混合して、さら
にはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4原色の
他、赤、青、緑等のカスタムカラーに調色したものもの
を用いてもよい。
【0072】また、顔料を用いることも可能であり、例
えばカーボンブラック、ブリリアントーカミンBS、レ
ーキカーミンFB、ブリリアントファーストスカーレッ
ド、ジアゾイエロー、パーマネントレッドR、ファスト
イエロー10G、フタロシアニンブルー、ブルーレー
キ、ローダミンレーキ等を用いることができる。
【0073】これら色材の含有量は、全インク量に対し
て0.5〜20重量%の範囲、より好ましくは1〜10
重量%である。
【0074】本発明のインク組成物に用いられる水溶性
有機溶媒としては、保湿剤として作用するものを含有さ
せることができ、例えばエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコ
ール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、
1,5−ペンタンジオール等の多価アルコール類、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル等の多価アルコール誘導
体、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロ
ヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等の塩基性
溶媒、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルア
ルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類等が挙
げられる。これらの水溶性有機溶媒は、全インク量に対
して1〜40重量%の範囲で含有させるのが好ましい。
【0075】本発明のインク組成物には、次のような有
機溶剤をさらに含むこともできる。すなわち、イミダゾ
ール、メチルイミダゾール、ヒドロキシイミダゾール、
トリアゾール、ニコチンアミド、ジメチルアミノピリジ
ン、ε−カプロラクタム、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン、乳酸アミド、スルホラン、ジメチルスル
ホキシド、1,3−プロパンサルトン、カルバミン酸メ
チル、カルバミン酸エチル、1−メチロール−5,5−
ジメチルヒダントイン、ヒドロキシエチルピペラジン、
ピペラジン、エチレン尿素、プロピレン尿素、炭酸エチ
レン、炭酸プロピレン、ジメチルスルホキシド、N−メ
チル−2−ピロリジノン、アセトアミド、ホルムアミ
ド、ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等を含むことができる。
【0076】本発明のインク組成物には、色材の溶解、
分散状態をさらに安定化させるため、界面活性剤、分散
剤、包接化合物等を添加してもよい。界面活性剤として
は、ノニオン、アニオン、カチオンあるいは両性界面活
性剤のいずれを用いてもよいが、特にノニオン界面活性
剤が好ましい。ノニオン界面活性剤としては、例えばポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げ
られる。アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ア
ルキルナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、高
級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高
級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエー
テルの硫酸エステル塩、およびスルホン酸塩、高級アル
キルスルホンアミドのアルキルカルボン酸塩、スルホコ
ハク酸塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤として
は、第1級ないし第3級アミン塩、第4級アンモニウム
塩等が使用でき、両性界面活性剤としては、ベタイン、
スルホベタイン、サルフェートベタイン等が使用でき
る。
【0077】その他、アクリル酸/メタクリル酸/マレ
イン酸又はそれらの塩を単量体成分とする水溶性ポリマ
ー、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピ
ロリドン、ポリエチレングリコール、セルロース誘導
体、シクロデキストリン、大環状アミン類、クラウンエ
ーテル類、尿素、アセトアミド等を用いることができ
る。その他、必要に応じてpH調整剤、防カビ剤、キレ
ート剤、防腐剤、防錆剤、粘度調整剤あるいは導電剤等
を含有させることも可能である。
【0078】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限られるものではない。な
お、部とは固形分重量部を意味する。
【0079】実施例1 広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と針葉樹晒サルフ
ァイトパルプ(NBSP)の1:1混合物をカナディア
ン スタンダード フリーネスで300mlになるまで
叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤と
してアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5重量%、
強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0重量
%、カチオン化澱粉を対パルプ2.0重量%、ポリアミ
ドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5重量%添加
し、水で希釈して1%スラリーとした。このスラリーを
長網抄紙機で坪量170g/m2になるように抄造し、乾
燥調湿してポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙とした。抄
造した原紙に、密度0.918g/cm3の低密度ポリ
エチレン100重量%の樹脂に対して、10重量%のア
ナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組
成物を320℃で溶融し、200m/分で厚さ35μm
になるように押出コーティングし、微粗面加工されたク
ーリングロールを用いて押出被覆した。もう一方の面に
は密度0.962g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂
70重量部と密度0.918の低密度ポリエチレン樹脂
30重量部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶
融し、厚さ30μmになるように押出コーティングし、
粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆し
た。
【0080】上記ポリオレフィン樹脂被覆紙表面に高周
波コロナ放電処理を施した後、下引き層をゼラチンが5
0mg/m2となるように塗布乾燥して支持体を作成し
た。
【0081】気相法シリカとシャロールDC902Pを
含む水溶液を高圧ホモジナイザーで分散し、ポリビニル
アルコール等を加えて下記組成となるようなインク受容
層塗液を調整し、気相法シリカの塗布量が固形分で18
g/m2となるように塗布、乾燥してインクジェット記録
シートを作成した。尚、いずれの記録シートもインク受
容層の膜面pHが4.0になるように調整した。
【0082】 <記録シート1> 気相法シリカ(平均一次粒径7nm、BET法による比表面積300m2/g)100部 ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重縮合物 3部 (第一工業製薬(株)製、商品名シャロールDC902P) ポリビニルアルコール 23部 (商品名:PVA235、(株)クラレ製、ケン化度88%、平均重合度3500) ほう酸 4部 塩基性ポリ水酸化アルミニウム(ヒ゜ュラケムWT、理研グリーン製) 3部 両性界面活性剤 0.3部 (商品名:SWAM AM-2150、日本サーファクタント製)
【0083】<記録シート2>上記記録シート1のイン
ク受容層にカルボヒドラジドを6ミリモル/m2加えた。
【0084】<記録シート3>上記記録シート1のイン
ク受容層にセミカルバジドを6ミリモル/m2加えた。
【0085】<記録シート4>上記記録シート1のイン
ク受容層にアセトヒドラジドを6ミリモル/m2加えた。
【0086】<記録シート5>上記記録シート1のイン
ク受容層にH1を6ミリモル/m2加えた。
【0087】<記録シート6>上記記録シート1のイン
ク受容層にS9を6ミリモル/m2加えた。
【0088】<記録シート7>上記記録シート1のイン
ク受容層にH1を4ミリモル/m2、S1を2ミリモル/
m2加えた。
【0089】<記録シート8>上記記録シート1のイン
ク受容層にH1を4ミリモル/m2、S2を2ミリモル/
m2加えた。
【0090】<記録シート9>上記記録シート1のイン
ク受容層にH1を4ミリモル/m2、S4を2ミリモル/
m2加えた。
【0091】<記録シート10>上記記録シート1のイ
ンク受容層にH1を4ミリモル/m2、S9を2ミリモル
/m2加えた。
【0092】<記録シート11>上記記録シート1のイ
ンク受容層にH1を4ミリモル/m2、S10を2ミリモ
ル/m2加えた。
【0093】<記録シート12>上記記録シート1のイ
ンク受容層にH3を4ミリモル/m2、S10を2ミリモ
ル/m2加えた。
【0094】<記録シート13>上記記録シート1のイ
ンク受容層にH4を4ミリモル/m2、S10を2ミリモ
ル/m2加えた。
【0095】<記録シート14>上記記録シート1のイ
ンク受容層にH6を4ミリモル/m2、S10を2ミリモ
ル/m2加えた。
【0096】得られた各々のインクジェット記録シート
について、インク吸収性、耐水性、印字後の保存性(耐
光性及び耐ガス性)、及び光沢度を評価した。その結果
を表1に示す。
【0097】<インク吸収性>インクジェットプリンタ
ー(セイコーエプソン社製PM−880C)を用いて、
C、M、Yをそれぞれ100%で印字して、印字直後に
PPC用紙を印字部に重ねて軽く圧着し、PPC用紙に
転写したインク量の程度を目視で観察し、下記の基準で
評価した。 ○:全く転写しない。 ×:転写する。
【0098】<耐水性>幅100μmの細線を100μ
m間隔で印字し、1日放置した後で、35℃90%相対
湿度(RH)の条件下に2日間置いた後、細線の滲みを
下記の基準で評価した。 ○:ほとんど滲んでいなく、細線と細線の間隔が明確で
ある。 △:滲みがあるが、細線と細線の間が完全には潰れてい
ない。 ×:細線が滲み、細線と細線の間隔が無くなっている。
【0099】<耐光性>インクジェットプリンター(セ
イコーエプソン社製PM−880C)を用いてCYMK
のインクでそれぞれベタ印字を行い、アトラス社製サン
テストCPS光退色試験機にて600W/m2で100時
間照射した後、印字部の濃度を測定し、画像残存率(照
射後濃度/照射前の濃度)を求め、CMYK画像の内、
最も残存率が低いものを表示した。
【0100】<耐ガス性>上記耐光性試験と同様に印字
後、オゾンガス雰囲気下(20ppm)に室温で3時間
曝露した後、印字部の濃度を測定し、画像残存率(曝露
後濃度/曝露前の濃度)を求め、CMYK画像の内、最
も残存率が低いものを表示した。
【0101】<光沢度>JIS P−8142(紙及び
板紙の75度鏡面光沢度試験方法)に記載の方法に従っ
て測定した。
【0102】
【表1】 ───────────────────────────────── 記録シート インク吸収性 耐水性 保 存 性(%) 備考 耐光性 耐カ゛ス性 ───────────────────────────────── 1 ○ ○ 53 51 比較 2 ○ ○ 70 79 比較 3 ○ ○ 69 79 比較 4 ○ ○ 69 75 比較 5 ○ ○ 84 91 比較 6 ○ ○ 90 82 比較 7 ○ ○ 91 92 本発明 8 ○ ○ 91 92 本発明 9 ○ ○ 93 94 本発明 10 〇 〇 94 95 本発明 11 ○ ○ 94 95 本発明 12 ○ ○ 92 94 本発明 13 ○ ○ 92 93 本発明 14 ○ ○ 91 91 本発明 ─────────────────────────────────
【0103】光沢度は、いずれの記録シートも60〜6
5%で、高い光沢を示した。上記結果より、本発明のサ
ンプルは耐光性、耐ガス性ともに高い性能を有してお
り、その保存性に対する優位性は明らかである。即ち本
発明は、インク吸収性、耐水性および耐光性、耐ガス性
が同時に改良され、かつフォトライクな高光沢が得られ
る。
【0104】実施例2 実施例1に用いた気相法シリカを、平均一次粒径15n
m、アスペクト比5の平板状の擬ベーマイトに代える以
外は同様に試験した。その結果、インク吸収性、保存
性、光沢度においてほぼ同じ結果が得られた。
【0105】実施例3 実施例1の支持体としてポリエステルフイルムを用いる
以外は実施例1と同様に試験した結果、実施例1と同様
の結果を得た。
【0106】実施例4 実施例1の支持体上に下記2種類の組成のインク受容層
A、B塗布液を同時にスライドビード塗布装置で塗布し
乾燥した。下記に示す支持体に近い下層用のインク受容
層A、上層用のインク受容層B塗布液は、無機微粒子を
9重量%の固形分濃度になるように高圧ホモジナイザー
で分散した後調製した。これらの塗布液を、インク受容
層Aは気相法シリカが固形で16g/m2、インク受容層
Bの擬ベーマイトが4g/m2になるように塗布、乾燥し
た(記録シート1A)。
【0107】 <インク受容層A塗布液> 気相法シリカ 100部 (平均一次粒径7nm) ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重縮合物 4部 (第一工業製薬(株)製、商品名シャロールDC902P) ほう酸 4部 ポリビニルアルコール 20部 (ケン化度88%、平均重合度3500) 界面活性剤 0.3部 酢酸ジルコニウム 2部
【0108】 <インク受容層B塗布液> 擬ベーマイト 100部 (平均一次粒径15nm、アスペクト比5の平板状) ほう酸 4部 ポリビニルアルコール 20部 (ケン化度88%、平均重合度3500) 界面活性剤 0.3部 酢酸ジルコニウム 2部
【0109】塗布後の乾燥条件を下記に示す。5℃で3
0秒間冷却後、全固形分濃度が90重量%までを45℃
10%RHで乾燥し、次いで35℃10%RHで乾燥し
た。
【0110】インク受容層Aおよびインク受容層Bに実
施例1の記録シート2〜14で用いた化合物をそれぞれ
同様に添加して、記録シート2A〜14Aを作成した。
【0111】上記のようにして作成したインクジェット
記録シートについて下記の評価を行った。インク吸収
性、耐光性および耐ガス性は実施例1に従った。その結
果を表2に示す。
【0112】<印字部濃度>黒ベタ部の印字濃度をマク
ベス反射濃度計で測定し、5回測定の平均値で示した。
【0113】
【表2】 ───────────────────────────────── 記録シート インク吸収性 印字部 保 存 性(%) 備考 濃度 耐光性 耐カ゛ス性 ───────────────────────────────── 1 ○ 2.09 53 51 比較 1A ○ 2.21 53 50 比較 2A ○ 2.22 70 77 比較 3A ○ 2.21 71 76 比較 4A ○ 2.21 69 74 比較 5A ○ 2.22 84 90 比較 6A ○ 2.22 89 80 比較 7A ○ 2.21 92 91 本発明 8A ○ 2.22 91 91 本発明 9A ○ 2.22 93 94 本発明 10A 〇 2.21 94 94 本発明 11A 〇 2.22 94 94 本発明 12A 〇 2.21 92 93 本発明 13A 〇 2.22 92 91 本発明 14A 〇 2.22 91 90 本発明 ─────────────────────────────────
【0114】上記結果に示す通り、実施例1と同じく本
発明の優位性は明らかである。
【0115】実施例5 下記のインクジェット記録用インクを調製した。 [イエローインク−Y1] ダイレクトイエロー86 2.0g ジエチレングリコール 22.2g グリセリン 4.5g 純水で100mlに仕上げる。 [マゼンタインク−M1] ダイレクトレッド227 1.8g グリセリン 3.5g ジエチレングリコールモノブチルエーテル 21.5g 純水で100mlに仕上げる。 [シアンインク−C1] ダイレクトブルー199 2.4g エチレングリコール 16.1g グリセリン 9.5g 純水で100mlに仕上げる。
【0116】上記各色のインクY1、M1、C1にカル
ボヒドラジドを2.5g含有させ、比較例のインクY
2、M2、C2を得た。
【0117】上記各色のインクY1、M1、C1にH1
を2g、S1を0.5g含有させ、インクY3、M3、
C3を得た。
【0118】上記各色のインクY1、M1、C1にH1
を2g、S4を0.5g含有させ、インクY4、M4、
C4を得た。
【0119】上記各色のインクY1、M1、C1にH1
を2g、S5を0.5g含有させ、インクY5、M5、
C5を得た。
【0120】上記各色のインクY1、M1、C1にH1
を2g、S7を0.5g含有させ、インクY6、M6、
C6を得た。
【0121】上記各色のインクY1、M1、C1にH3
を2g、S1を0.5g含有させ、インクY7、M7、
C7を得た。
【0122】得られた各々のインクジェット記録用イン
クについて、インクジェットプリンター(キャノン社製
BJC−610JW)を使用し、実施例1で用いた記録
シート1に、上記C、M、Yをそれぞれ100%で印字
した。
【0123】上記のようにして作成したインクジェット
記録シートについて、実施例1と同様の保存性評価を行
ったところ、本発明のインクは、比較のインクより高い
耐光性と耐ガス性を示した。以上のように、本発明の化
合物をインク中に含有させることによっても保存性が改
良された。
【0124】
【発明の効果】本発明によれば、高インク吸収性、高耐
水性、高光沢でかつ保存性の改良されたフォトライクな
インクジェット記録材料およびインクジェット記録用イ
ンクが得られる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層のインク受容
    層を有するインクジェット記録材料において、該インク
    ジェット記録材料が、カルボヒドラジドおよびその誘導
    体の少なくとも一種と、カルボヒドラジドおよびその誘
    導体以外のヒドラジンおよびその誘導体の少なくとも一
    種とを含有することを特徴とするインクジェット記録材
    料。
  2. 【請求項2】 前記ヒドラジン誘導体がセミカルバジド
    およびその誘導体である請求項1記載のインクジェット
    記録材料。
  3. 【請求項3】 前記インク受容層が無機微粒子を含有す
    る請求項1記載のインクジェット記録材料。
  4. 【請求項4】 前記無機微粒子が一次粒子の平均粒径3
    0nm以下の気相法シリカまたはアルミナ微粒子であ
    る、請求項3記載のインクジェット記録材料。
  5. 【請求項5】 インク受容層が架橋剤で架橋されている
    請求項1または3記載のインクジェット記録材料。
  6. 【請求項6】 膜面pHが3〜6である請求項1〜5の
    いずれか一つに記載のインクジェット記録材料。
  7. 【請求項7】 さらにカチオン性化合物を含有する請求
    項1〜6のいずれか一つに記載のインクジェット記録材
    料。
  8. 【請求項8】 支持体が耐水性支持体である請求項1〜
    7のいずれか一つに記載のインクジェット記録材料。
  9. 【請求項9】 カルボヒドラジドおよびその誘導体の少
    なくとも一種と、カルボヒドラジドおよびその誘導体以
    外のヒドラジンおよびその誘導体の少なくとも一種とを
    含有することを特徴とするインクジェット記録用イン
    ク。
  10. 【請求項10】 前記ヒドラジン誘導体がセミカルバジ
    ドおよびその誘導体である請求項9記載のインクジェッ
    ト記録用インク。
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WO2005030888A1 (en) * 2003-09-29 2005-04-07 Fuji Photo Film Co., Ltd. Ink for inkjet printing, ink set for inkjet printing, inkjet recording material and producing method for inkjet recording material, and inkjet recording method.

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