JP2003220593A - 切り込み装置 - Google Patents

切り込み装置

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JP2003220593A
JP2003220593A JP2002013711A JP2002013711A JP2003220593A JP 2003220593 A JP2003220593 A JP 2003220593A JP 2002013711 A JP2002013711 A JP 2002013711A JP 2002013711 A JP2002013711 A JP 2002013711A JP 2003220593 A JP2003220593 A JP 2003220593A
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cutter blade
cutting device
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豊水 ▲苫▼田
Toyomizu Tomada
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TOMADA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
TOMADA SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鱧などの被加工物の大きさに関係なく最初から
最後まで被加工物に設定間隔の切り込みを入れる。 【解決手段】搬送装置3の搬送ベルト32が設定された
移送量だけ被加工物Wを間欠的に移送する際、支持装置
の支持体53が昇降すると同時に、切断装置4のカッタ
ー刃43が、搬送装置3の搬送ベルト32の移送方向と
直交する方向に往復移動して、被加工物Wに切り込みを
入れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鱧(はも)などの
切り込み装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、関西地方を中心に鱧が食され
ている。鱧は小骨が多く、そのままでは食用に適さない
ため、調理人により、皮1枚を残して1mm程度の間隔
をおいて切り込みを入れることで小骨を切断していた。
【0003】このように、鱧の骨き切りは、調理人によ
る手作業で行われているため、非常に手間がかかると同
時に、調理人の熟練度によっては、切り込み間隔が不揃
いとなったり、骨の切り残しが発生するなどの問題があ
った。
【0004】このような点に対応して、鱧の骨切りを行
う切り込み装置が提案されている。例えば、特公昭56
−17047号公報に記載されるように、公転かつ自転
可能な円形状の1枚または複数枚のカッター刃を用いて
搬送装置を介して間欠的に移送される鱧に切り込みを入
れるものや、特公平1−30068号公報に記載される
ように、回転軸に多数枚の円形状のカッター刃を固定
し、搬送装置を介して移送される鱧に切り込みを入れる
ものなどが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
切り込み装置においては、鼓状の支持ローラに搬送装置
から鱧を移し替るため、それらを橋渡しするプレートと
グリップローラが必要になる。このため、カッター刃と
グリップローラとの間に、少なくともグリップローラの
半径に相当する間隔分、鱧を支持することのできない部
分が発生し、カッター刃によって鱧に切り込みを入れる
際、それらの摩擦によりカッター刃近傍の鱧がねじれて
移動し、皮から身が剥離しやすいという欠点があった。
特に、この傾向は、生鱧の場合に顕著となる。また、前
述したように、カッター刃とグリップローラとの間に鱧
を押さえることのできない部分が発生するため、鱧に最
後まで切り込みを入れることができず、歩留りが低下す
るという欠点もあった。
【0006】また、後者の切り込み装置においては、カ
ッター刃間の間隔は、一定間隔以下に設定することがで
きない他、その調整も極めて困難である。また、一端側
カッター刃と他端側カッター刃との幅が一定であり、か
つ、簡単にカッター刃を増減することができないため、
鱧の大きさによっては対応することができないという欠
点がある。
【0007】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、鱧などの被加工物の大きさに関係なく最初
から最後まで被加工物に確実に設定間隔の切り込みを入
れることのできる切り込み装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、被加工物を設
定された移送量で間欠的に移送する搬送ベルトを備えた
搬送装置と、搬送装置の搬送ベルト上に載置された被加
工物に該被加工物の移送方向と直交する方向に移動しつ
つ切り込みを入れるカッター刃を備えた切断装置と、切
断装置のカッター刃に近接してその上流側に昇降自在に
設けられ、搬送装置の搬送ベルト上の被加工物を押圧支
持する支持体を備えた支持装置と、からなり、搬送装置
の搬送ベルトによる被加工物の間欠的な移送に連動して
支持装置の支持体を介して被加工物を押圧支持するとと
もに、切断装置のカッター刃を介して被加工物に切り込
みを入れることを特徴とするものである。
【0009】本発明によれば、搬送装置の搬送ベルトが
設定された移送量だけ被加工物を間欠的に移送すると
き、支持装置の支持体が昇降すると同時に、切断装置の
カッター刃が搬送装置の搬送ベルトの移送方向と直交す
る方向に往復移動する。すなわち、搬送装置が作動して
搬送ベルトを介して被加工物を移送するとき、支持装置
の支持体が上昇して被加工物の移送を許容するととも
に、切断装置のカッター刃が戻り、一方、搬送装置の作
動が停止するとき、支持装置の支持体が下降して被加工
物を押圧支持するとともに、切断装置のカッター刃が被
加工物に切り込みを入れる。
【0010】この結果、被加工物の移送方向に対して横
切る方向にカッター刃が始動して被加工物に切り込みを
入れることから、被加工物の大きさが変化しても対応す
ることができる。また、カッター刃によって切り込みを
入れる際、カッター刃の際まで被加工物を支持体によっ
て押圧支持することができることから、被加工物は、カ
ッター刃との摩擦によって移動することがなく、確実に
最初から最後まで切り込みを入れることができる。
【0011】本発明において、前記切断装置のカッター
刃に対向する位置において、搬送ベルトの裏面を支持す
る支持ローラが昇降自在に設けられていると、カッター
刃の刃先と搬送ベルトの表面との間隔を微調整すること
ができる。したがって、カッター刃による被加工物に対
する切り込み深さを調整することができる。
【0012】本発明において、前記カッター刃の先端
が、略楕円状もしくは略円形状の軌跡を描くように移動
すると、調理人が包丁によって切り込みを入れるときの
ように、被加工物に対してカッター刃が順次位置を変え
て切り込みを入れることから、被加工物に対するカッタ
ー刃の接触長さが小さくなり、摩擦による被加工物の剥
離を可及的に防止しつつ、円滑に切り込みを入れること
ができる。
【0013】本発明において、前記搬送ベルトの移送量
が可変であると、被加工物に対する被加工物の切り込み
間隔を調整することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0015】図1には、本発明の切り込み装置1の一実
施形態が示されている。
【0016】この切り込み装置1は、基台フレーム2に
設けられ、鱧などの被加工物W(図2参照)を設定され
た移送量ずつ間欠的に移送する搬送ベルト32を備えた
搬送装置3と、基台フレーム2に設けられ、搬送装置3
にて移送される被加工物Wにその移送方向と直交する方
向に移動して切り込みを入れる包丁状のカッター刃43
を備えた切断装置4と、切断装置4に近接する位置にお
いて、基台フレーム2に昇降自在に設けられ、搬送装置
3にて移送される被加工物Wを押圧支持する支持体53
を備えた支持装置5と、これらの搬送装置3、切断装置
4および支持装置5を連動して作動させる駆動装置6
と、から構成されている。
【0017】搬送装置3は、図2に示すように、基台フ
レーム2の前後方向(図2の左右方向)に間隔をおいて
それぞれ回転自在に軸支された搬送ローラ31,31
と、これらの搬送ローラ31,31に無端状に巻回され
た搬送ベルト32と、からなり、一方の搬送ローラ31
の回転軸33にスプロケット34が固定されている。そ
して、スプロケット34と、後述する出力軸866に固
定されたスプロケット35間に無端状のチェーン36が
巻回されており、出力軸866が回転することにより、
スプロケット35、チェーン36およびスプロケット3
4を介して回転軸33、すなわち、搬送ローラ31を回
転させ、搬送ベルト32上に載置された被加工物Wを上
流側から下流側に向けて(図2の右側から左側に向け
て)移送することができる。
【0018】一方、基台フレーム2には、回動部材21
が回動自在に軸支されており、この回動部材21には、
切断装置4のカッター刃43に対向する位置において、
搬送ベルト32の裏面に外周面が接して搬送ベルト32
を支持する支持ローラ37が回転自在に軸支されてい
る。また、基台フレーム2には、回動部材21の先端部
を支持する偏心ローラ22の回転軸23が回転自在に軸
支されており、この回転軸23の一端には、操作レバー
24が固定されている。このため、操作レバー24を回
動操作し、回転軸23を介して偏心ローラ22を回動さ
せることにより、偏心ローラ22の外周面が接する回動
部材21と回転軸23の回転中心との距離が変化し、回
動部材21、すなわち、支持ローラ37を昇降させるこ
とができ、カッター刃43の刃先と搬送ベルト32の表
面との間隔を微調整することができる。
【0019】なお、詳細には図示しないが、操作レバー
24の回動位置は、ボルトを介して固定することができ
る。
【0020】切断装置4は、図3に示すように、先端部
に水平方向に延びる長穴41aが形成されるとともに、
間隔をおいて一対のガイド溝41b,41bが上下方向
に形成された支持フレーム41と、支持フレーム41の
各ガイド溝41b,41bにそれぞれ摺動自在に嵌合さ
れたガイド42,42と、左右のガイド42,42にボ
ルトを介して固定された包丁状のカッター刃43(図6
乃至図14参照)と、からなり、支持フレーム41の基
端部が後述する回転盤91Lにボルトを介して固定され
るとともに、その先端部が長穴41aを通して回転盤9
1Rにボルトを介して連結されている。この場合、ボル
トは、長穴41aに沿って移動できるように連結されて
いる。
【0021】なお、各ガイド42は、支持フレーム41
に設けられた調整ボルト44を利用してガイド溝41b
の任意の位置に固定することができる。
【0022】支持装置5は、図3に示すように、ガイド
フレーム51と、ガイドフレーム51にそれぞれ摺動自
在に嵌挿されるとともに、各上端部にナットが螺合され
てガイドフレーム51からの抜け出しが防止された複数
本のボルト52と、ボルト52の下端に固定された板状
の支持体53と、各連結ボルト52に嵌挿されてガイド
フレーム51と支持体53間に配設されたスプリング5
4と、からなり、ガイドフレーム51が、後述する左右
のリニアベアリング108L,108Rにわたって固定
されている。また、支持体53は、前述した切断装置4
のカッター刃43の上流側に近接して配置され、スプリ
ング54の付勢力によりガイドフレーム51から離隔す
る方向に付勢されている。
【0023】なお、支持体53には、上下面を貫通する
複数個の開口(図示せず)が形成されているとともに、
その下面に多数個の角錐台状の突起53aが形成されて
おり、被加工物Wとの接触面積を小さくするとともに、
開口を通して空気の流通を図ることにより、支持体53
と被加工物Wとの密着が防止されている。
【0024】また、支持体53には、横方向に貫通して
ロッド55が嵌挿されており、ロッド55がボルト52
の下端部に挿通されることで支持体53に対してボルト
52が固定されている。
【0025】駆動装置6は、図4に詳細に示すように、
基台フレーム2に設置された電動モータMの駆動力をそ
れぞれ搬送装置3、切断装置4および支持装置5に伝動
するもので、共通駆動部7と、搬送装置3の第1駆動部
8と、切断装置4の第2駆動部9と、支持装置5の第3
駆動部10と、から構成されている。
【0026】図4において、共通駆動部7は、基台フレ
ーム2に設置された電動モータMと、電動モータMの出
力軸にチェーンベルト71を介して連結された左右方向
に延びる回転主軸72と、回転主軸72の左右両端に第
1変向機構73L,73Rを介してそれぞれ連結された
上下方向に延びる縦回転軸74L,74Rと、各縦回転
軸74L,74Rに第2変向機構75L,75Lを介し
てそれぞれ連結された前後方向に延びる左右の回転軸7
6L,76Rと、からなり、回転主軸72の各端部およ
び縦回転軸74L,74Rの下端部にそれぞれ固定され
て相互に噛み合う傘歯車(図示せず)により第1変向機
構73L,73Rが構成され、また、各縦回転軸74
L,74Rの上端部および各回転軸76L,76Rにそ
れぞれ固定されて相互に噛み合う傘歯車(図示せず)に
より第2変向機構75L,75Rが構成されている。こ
の場合、各回転軸76L,76Rは、同一方向に同一回
転速度で回転するように設定されている。
【0027】したがって、電動モータMが駆動すると、
チェーンベルト71を介して回転主軸72が回転すると
ともに、第1変向機構73L,73Rを介して各縦回転
軸74L,74Rが回転し、さらに、第2変向機構75
L,75Rを介して各回転軸76L、76Rがそれぞれ
回転することになる。
【0028】搬送装置3の第1駆動部8は、共通駆動部
7の右方の回転軸76Rの後端に設けられた回転盤81
と、回転盤81の偏心位置に固定された連結ピン82
と、連結ピン82に上端部が回転自在に連結された上下
方向に延びる連結ロッド83と、連結ロッド83の下端
部に揺動方向変換機構84、具体的には、アーム84
1、連結軸842、アーム843およびリンク844を
介して回転自在に連結された揺動アーム85と、揺動ア
ーム85の下端部が連結された減速機86と、からな
り、減速機86の出力軸866に前述したスプロケット
35が固定されている。
【0029】ここで、減速機86は、図5に示すよう
に、ワンウエイクラッチ861、傘歯車862,863
および平歯車864,865を備え、ワンウエイクラッ
チ861に揺動アーム85が連結されるとともに、平歯
車865に出力軸866が固定されている。このため、
揺動アーム85の左右方向の揺動のうち、一方向の揺動
をワンウエイクラッチ861を介して傘歯車862に伝
動し、揺動アーム85の揺動角度に相当する角度だけ傘
歯車862を回転させ、さらに、傘歯車863および平
歯車864,865により順に減速して出力軸866を
設定角度だけ回転させるようになっている。
【0030】この際、ワンウェイクラッチ861の回転
方向は、出力軸866が回転した際、搬送ベルト32上
の被加工物Wを上流側から下流側に向かって移送するよ
うに設定されている。
【0031】したがって、前述したように、電動モータ
Mが駆動すれば、左右の回転軸76L,76Rが回転す
ることにより、回転盤81が回転し、その回転中心から
オフセットした位置に固定された連結ピン82が回転
し、連結ピン82に連結された連結ロッド83が上下方
向に昇降する。そして、連結ロッド83の昇降を、アー
ム841、連結軸842、アーム843およびリンク8
44からなる揺動方向変換機構84を介して揺動アーム
85の左右方向の揺動に変換した後、揺動アーム85の
左右一方向の揺動を減速機86のワンウェイクラッチ8
61を介して出力軸866の設定角度の回転に変換し、
スプロケット35、チェーン36およびスプロケット3
4を介して搬送ローラ31を設定角度だけ回転させて、
搬送ベルト32を設定された移送量ずつ間欠的に移送さ
せることができる。
【0032】なお、回転盤81には、その半径方向に沿
って図示しないガイド溝が形成されており、ガイド溝に
沿って連結ピン82が摺動自在に嵌合されて、ガイド溝
に固定可能となっている。したがって、回転盤81に対
する連結ピン82のオフセット量、すなわち、連結ロッ
ド83の固定位置をガイド溝の範囲内で無段階に変更す
ることができる。このため、回転盤81に対する連結ピ
ン82の固定位置を調整することにより、連結ロッド8
3の昇降ストロークが調整され、揺動方向変換機構84
を介して揺動アーム85の揺動角、すなわち、減速機8
6の出力軸866の回転角を調整することができ、最終
的に搬送ベルト32の移送量を調整することができる。
【0033】この実施形態においては、回転盤81のガ
イド溝の中心に連結ピン82を位置させて連結ロッド8
3を連結した場合は、搬送ベルト32の移送量を0に設
定することができ、右後回転盤81のガイド溝の先端に
連結ピン82を位置させて連結ロッド83を連結した場
合は、搬送ベルト32を5mmずつ移送することができ
る。
【0034】切断装置4の第2駆動部9は、共通駆動部
7の左右の回転軸76L,76Rの前端にそれぞれ設け
られた回転盤91L,91Rと、左右の回転盤91L,
91Rの偏心位置にそれぞれ回転自在に連結された取付
部材92L,92Rと、からなり、左方の回転盤91L
の取付部材92Lに切断装置4の支持フレーム41の基
端部がボルトにて固定され、また、右方の回転盤91R
の取付部材92Rに支持フレーム41の先端部がその長
穴41aに沿って移動できるように、長穴41aを通し
てボルトにて連結されている。そして、各回転盤91
L,91Rには、その回転中心に関して取付部材92
L,92Rと点対称位置にカウンターウェイト93L,
93Rがそれぞれ固定されており、偏心位置に取付部材
92L,92Rが固定されて回転する回転盤91L,9
1Rの振動を抑制するようにしている。
【0035】この実施形態においては、左右の取付部材
92L,92Rは、回転盤91L,91Rに対するオフ
セット量によっても異なるが、カッター刃43の刃先が
長さ300mmについて3mm程度下方に膨出して湾曲
するように形成されていることを考慮して、左方の取付
部材92Lに対して右方の取付部材92Rが約90度先
行するように設定されている。
【0036】したがって、前述したように、電動モータ
Mが駆動すると、左右の回転軸76L,76Rが回転す
ることにより、左右の回転盤91L,91Rが同方向に
回転する。各回転盤91L,91Rが回転すれば、切断
装置4の支持フレーム41の基端部は、回転盤91Lの
回転中心と取付部材92L間のオフセット量を半径とし
て円運動する。一方、切断装置4の支持フレーム41の
先端部は、その基端部の円運動に伴って長穴41aに沿
って左右方向に往復移動すると同時に、回転盤91Rの
回転中心と取付部材92R間のオフセット量の2倍の距
離を昇降する。
【0037】この結果、カッター刃43は、先下がりの
状態で下降しつつ右側に移動し(図6および図7参
照)、カッター刃43の先部が被加工物Wに切り込みを
入れ(図8参照)、次いで、カッター刃43は、先部が
上昇し、略水平状態で下降しつつ右側に移動し、カッタ
ー刃43の中央部が被加工物Wに切り込みを入れ(図9
参照)、さらに、カッター刃43は、基部が下降し、刃
先を略水平状態に維持して右側に移動し、カッター刃4
3の基部が被加工物Wに切り込みを入れた後(図10参
照)、カッター刃43は、略水平状態で上昇しつつ右側
に移動し(図11および図12参照)、次いで、カッタ
ー刃43は、先部が下降しつつ左側に移動して(図13
参照)元の位置に戻ることになり、結局、図14に示す
ように、カッター刃43は、あたかも調理人が鱧の骨切
りを行う際の包丁の作動軌跡と同様な軌跡を描くことに
なる。
【0038】ここで、図14のカッター刃43に付した
添字1乃至8は、図6乃至図13におけるカッター刃4
3の各位置を示している。
【0039】このように、被加工物Wに対してカッター
刃43が順次位置を変えて切り込みを入れることから、
被加工物Wに対するカッター刃43の接触長さが小さく
なり、摩擦による被加工物Wの剥離を可及的に防止する
ことができると同時に、円滑に切り込みを入れることが
できる。
【0040】この場合、搬送装置3が作動を停止してい
る間に切断装置4による被加工物Wの切り込みを行うよ
うにタイミングが設定されている。
【0041】支持装置5の第3駆動部10は、共通駆動
部7の左方の回転軸76Lの後端に設けられた回転盤1
01と、回転盤101の偏心位置に固定された連結ピン
102と、連結ピン102に上端部が回転自在に連結さ
れた上下方向に延びる連結ロッド103と、連結ロッド
103の下端部に一端部が回転自在に連結された揺動ア
ーム104と、基台フレーム2に回転自在に軸支され、
揺動アーム104の他端部が連結された左右方向に延び
る連結軸105と、連結軸105の両端部にそれぞれ一
端部が連結されたアーム106L,106Rと、各アー
ム106L、106Rの各他端部にそれぞれ下端部が回
転自在に連結された上下方向に延びる連結ロッド107
L,107Rと、連結ロッド107L,107Rの上端
部に回転自在に連結され、基台フレーム2に設けられた
ガイドロッド25に沿って摺動自在に嵌挿されたリニア
ベアリング108L,108Rと、から構成され、左右
のリニアベアリング108L,108Rにわたって支持
装置5のガイドフレーム51が固定されている。
【0042】したがって、前述したように、電動モータ
Mが駆動すると、左右の回転軸76L,76Rが回転す
ることにより、回転盤101が回転し、その回転中心か
らオフセットした位置に固定された連結ピン102が回
転し、連結ピン102に連結された連結ロッド103が
上下方向に昇降する。そして、連結ロッド103の昇降
を揺動アーム104の揺動に変換した後、連結軸105
を介して左右のアーム106L,106Rの同調する揺
動に変換し、さらに、左右のアーム106L,106R
の揺動をそれぞれ連結ロッド107L、107Rを介し
てガイドロッド25,25に沿うリニアベアリング10
8L、108Rの昇降に変換する。この結果、左右のリ
ニアベアリング108L、108Rに固定された支持装
置5が昇降作動するものである。
【0043】この場合、搬送装置3が作動を停止してい
る間に支持装置5による被加工物Wの押圧支持を行うよ
うにタイミングが設定されている。
【0044】次に、このように構成された切り込み装置
1の作動を鱧の骨切りを行う場合を例に説明する。
【0045】まず、切断装置4のガイド42にカッター
刃43を固定した後、回転盤91L,91Rの一方を回
転させ、カッター刃43の移動軌跡を確認し、支持フレ
ーム41に対して左右のガイド42,42を調整ボルト
44を利用して昇降させ、カッター刃43の刃先と搬送
ベルト32の表面との間隔が鱧Wの皮1枚を残すように
調整する。
【0046】このような準備作業が終了すれば、搬送ベ
ルト32上に鱧Wを載せ、図示しない始動スイッチを操
作すれば、電動モータMが回転し、その駆動力を回転主
軸72、第1変向機構73L,73R、縦回転軸74
L,74R、第2変向機構75L,75Rを介して左右
の回転軸76L,76Rを同方向に同一速度で回転させ
る。
【0047】ここで、回転軸76L,76Rが1回転す
れば、回転盤81も1回転することにより、回転盤81
に対する連結ピン82のオフセット量の2倍の距離を連
結ロッド83が昇降する。連結ロッド83の昇降は、揺
動アーム841、連結軸842、アーム843およびリ
ンク844からなる揺動方向変換機構84を介して揺動
アーム85を左右方向に揺動させることから、減速機8
6のワンウェイクラッチ861を介してその一方向の揺
動のみを傘歯車862,863および平歯車864,8
65に伝動し、出力軸866を設定角度だけ回転させ
る。そして、スプロケット35、チェーン36およびス
プロケット34を介して搬送ローラ31を設定角度だけ
回転させることにより、搬送ベルト32が設定された移
送量だけ鱧Wを移送させる。
【0048】一方、回転軸76L,76Rが1回転すれ
ば、回転盤101も1回転することにより、回転盤10
1に対する連結ピン102のオフセット量の2倍の距離
を連結ロッド103が昇降する。連結ロッド103の昇
降は、揺動アーム104および連結軸105を介して左
右のアーム106L,106Rを同調して設定角度だけ
揺動させ、左右のアーム106L,106Rに連結され
た連結ロッド107L,107Rを介してリニアベアリ
ング108L、108Rをガイドロッド25,25に沿
ってそれぞれ昇降させる。このため、リニアベアリング
108L,108Rにわたって固定された支持装置5が
昇降する。支持装置5が下降すれば、搬送ベルト32上
に載置された鱧Wを支持体53がスプリング52を圧縮
しつつ押圧し、鱧Wをスプリング52の付勢力によって
移動しないように押圧支持する。この際、支持体53
は、カッター刃43に近接して配置されているため、カ
ッター刃43が切り込みを入れる位置の際まで鱧Wを確
実に押圧支持することができる。
【0049】なお、支持体53には、上下方向に多数の
開口が形成されるとともに、その下面に多数の角錐台状
の突起53aが形成されていることにより、鱧Wを押圧
支持しても鱧Wと支持体53間の空気の流通を確保する
ことができ、支持体53が上昇するとき、鱧Wが支持体
53の下面に密着して持ち上げられることを防止してい
る。
【0050】また、回転軸76L,76Rが1回転すれ
ば、その前端に設けられた回転盤91L,91Rも1回
転する。この際、回転盤91L,91Rに取付部材92
L,92Rを介して取り付けられた切断装置4の支持フ
レーム41は、その基端部が回転盤91Lの回転中心と
取付部材92L間のオフセット量を半径として円運動す
る一方、その先端部は、基端部の円運動に伴って長穴4
1aに沿って左右方向に往復移動すると同時に、回転盤
91Rの回転中心と取付部材92R間のオフセット量の
2倍の距離を昇降する。このため、カッター刃43の先
端は、左下方から右上方に向かって略楕円を描くように
移動し(図14参照)、その前半の移動で鱧Wに1回切
り込みを入れる。この間、支持装置5は下降して、搬送
ベルト32との間で鱧Wを支持体53を介して押圧支持
している。
【0051】このように、電動モータMの1回転につい
て、搬送装置3の搬送ベルト32が設定された移送量だ
け鱧Wを間欠的に移送するとき、支持装置5の支持体5
3が昇降すると同時に、切断装置4のカッター刃43が
搬送装置3の搬送ベルト32の移送方向を横切る方向に
往復移動する。すなわち、電動モータMが180度回転
するとき、搬送ベルト32によって鱧Wを移送する一
方、支持装置5の支持体53が上昇して鱧Wの移送を許
容するとともに、切断装置4のカッター刃43が戻り、
その後、電動モータMがさらに180度回転するとき、
鱧Wの移送を停止する一方、支持装置5の支持体53が
下降して鱧Wを押圧支持するとともに、切断装置4のカ
ッター刃43が鱧Wに切り込みを入れることになる。
【0052】ここで、鱧Wに対する切り込み深さを調整
する場合は、操作レバー24を回動操作し、操作レバー
24に連結された回転軸23を介して偏心ローラ22を
回動させることにより、回動部材21、すなわち、支持
ローラ37を昇降させることができる。この結果、支持
ローラ37を介して搬送ベルト32を若干上下方向に昇
降させて、カッター刃43の刃先との間隔を微調整する
ことができ、確実に皮1枚を残して切り込みを入れるこ
とができる。
【0053】また、鱧Wに対する切り込み間隔を調整す
る場合は、回転盤81の図示しないガイド溝に沿って連
結ピン82を移動させることにより、搬送装置3の移送
量を調整することができる。この場合、ガイド溝に目盛
りを付すことにより、移送量を簡単に把握することがで
きる。
【0054】このような作動を連続して行なうことによ
り、鱧Wの最初から最後までにわたって設定間隔の切り
込みを入れることができる。この際、鱧Wの移送方向に
対して横切る方向にカッター刃43が往復始動して切り
込みを入れることから、鱧Wの大きさが変化しても対応
することができる。また、カッター刃43による切り込
みを入れる際、カッター刃43の際まで鱧Wを支持体5
3によって押圧支持することができることから、鱧W
は、カッター刃43との摩擦によって移動することがな
く、身を剥離させることなく確実に切り込みを入れるこ
とができる。
【0055】なお、前述した実施形態においては、被加
工物Wとして鱧の骨切りを行なう場合を説明したが、い
かに切込みを入れる場合に用いてもよい。
【0056】また、インバータ制御により電動モータM
の回転数を簡単に増減することができることから、被加
工物Wの性状、例えば、生物、冷凍物、解凍物に合わせ
て適宜の回転数を設定することができる。
【0057】さらに、前述した実施形態においては、左
方の取付部材92Lに対して右方の取付部材92Rが約
90度先行するように、回転盤91L,91Rに取付部
材92L,92Rを設けた場合を説明したが、カッター
刃43の形状や、回転盤91L,91Rに対する取付部
材92L,92Rのオフセット量などにより、位相差を
任意に設定することができる。この場合、位相差が小さ
くなるように取付部材92L,92Rを設けた場合、カ
ッター刃43の刃先は、略楕円から略円状に軌跡を描く
ことになる。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、鱧などの
被加工物の大きさに関係なく最初から最後まで被加工物
に確実に設定間隔の切り込みを入れることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切り込み装置の一実施形態を示す正面
図である。
【図2】図1の切り込み装置を構成する搬送装置を模式
的に示す側面図である。
【図3】図1の切り込み装置を構成する切断装置および
支持装置の正面図である。
【図4】図1の切り込み装置の駆動装置を模式的に示す
概略斜視図である。
【図5】図4の駆動装置の減速機を説明する平面図であ
る。
【図6】切断装置の作動を一部省略して示す工程図であ
る。
【図7】切断装置の作動を一部省略して示す工程図であ
る。
【図8】切断装置の作動を一部省略して示す工程図であ
る。
【図9】切断装置の作動を一部省略して示す工程図であ
る。
【図10】切断装置の作動を一部省略して示す工程図で
ある。
【図11】切断装置の作動を一部省略して示す工程図で
ある。
【図12】切断装置の作動を一部省略して示す工程図で
ある。
【図13】切断装置の作動を一部省略して示す工程図で
ある。
【図14】切断装置のカッター刃の作動軌跡を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 切り込み装置 2 基台フレーム 3 搬送装置 32 搬送ベルト 37 支持ローラ 4 切断装置 41 支持フレーム 43 カッター刃 5 支持装置 51 ガイドフレーム 53 支持体 6 駆動装置 7 共通駆動部 8 第1駆動部 9 第2駆動部 10 第3駆動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B26D 1/30 B26D 1/30 501M

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物を設定された移送量で間欠的に
    移送する搬送ベルトを備えた搬送装置と、搬送装置の搬
    送ベルト上に載置された被加工物に該被加工物の移送方
    向と直交する方向に移動しつつ切り込みを入れるカッタ
    ー刃を備えた切断装置と、切断装置のカッター刃に近接
    してその上流側に昇降自在に設けられ、搬送装置の搬送
    ベルト上の被加工物を押圧支持する支持体を備えた支持
    装置と、からなり、搬送装置の搬送ベルトによる被加工
    物の間欠的な移送に連動して支持装置の支持体を介して
    被加工物を押圧支持するとともに、切断装置のカッター
    刃を介して被加工物に切り込みを入れることを特徴とす
    る切り込み装置。
  2. 【請求項2】 前記切断装置のカッター刃に対向する位
    置において、搬送ベルトの裏面を支持する支持ローラが
    昇降自在に設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の切り込み装置。
  3. 【請求項3】 前記カッター刃の先端が、略楕円状もし
    くは略円形状の軌跡を描くように移動することを特徴と
    する請求項1記載の切り込み装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送ベルトの移送量が可変であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の切り込み装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009172745A (ja) * 2007-12-28 2009-08-06 Seiko:Kk 紙葉類断裁装置
CN105936055A (zh) * 2016-06-06 2016-09-14 徐利 一种蚯蚓宰杀机
CN107549282A (zh) * 2017-08-21 2018-01-09 海宁杜氏进出口有限公司 一种鳝鱼自动剔骨机
JP7437636B1 (ja) 2022-11-04 2024-02-26 有限会社和田技研 スライサ

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