JP2003219498A - 電気音響変換器 - Google Patents

電気音響変換器

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JP2003219498A
JP2003219498A JP2002017649A JP2002017649A JP2003219498A JP 2003219498 A JP2003219498 A JP 2003219498A JP 2002017649 A JP2002017649 A JP 2002017649A JP 2002017649 A JP2002017649 A JP 2002017649A JP 2003219498 A JP2003219498 A JP 2003219498A
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diaphragm
electroacoustic transducer
voice coil
lead wire
fixed
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JP2002017649A
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Hajime Kitamura
肇 北村
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Star Micronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動電型の電気音響変換器において、その製造
工程の簡素化を図るとともにリード線の断線防止を図
る。 【解決手段】 振動板16の外周縁部16aを上面側か
ら支持する振動板支持部材22に取り付けられた1対の
端子部材24に、ボイスコイル18から延出する1対の
リード線18aを導通固定する。その際、各端子部材2
4の導通固定供用部を、フレーム20の下面に沿ってラ
ンド部24aとして形成する。これにより、従来のよう
にフレーム等を裏返すことを必要とせずに、各リード線
26を各端子部材22に導通固定できるようにし、製造
工程の簡素化を図る。また、従来のようにフレーム等を
裏返す作業中に断線が発生するのを未然に防止する。さ
らに、導通固定後も、従来のように各リード線18aの
一部がフレーム外部空間に露出した状態で配線されない
ようにし、人の指等が各リード線18aに触れて断線が
発生してしまうおそれをなくす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、いわゆる動電型
の電気音響変換器に関するものであり、特に、そのボイ
スコイルのコイル端末処理構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スピーカ等の電気音響変換器の一形式と
して、従来より動電型の電気音響変換器が知られてい
る。この動電型の電気音響変換器は、例えば特開平6−
178390号公報に開示されているように、一般に、
下面にボイスコイルが固定された振動板と、この振動板
の外周縁部を下面側から支持するフレームとを備えた構
成となっている。また、動電型の電気音響変換器におい
ては、ボイスコイルから延出する1対のリード線が、フ
レームの下面に取り付けられた1対の端子部材にハンダ
付け等により導通固定されている。
【0003】そして、このような動電型の電気音響変換
器の製造工程においては、振動板とボイスコイルとの接
着を行った後、両リード線を振動板の外周縁部からフレ
ームの外部へ引き出した状態で振動板とフレームとの接
着を行い、そして、これら一体化した振動板、ボイスコ
イルおよびフレームを一旦裏返した後、各リード線の端
部を各端子部材に導通固定するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の動電型の電気音響変換器においては、次のような問
題がある。
【0005】すなわち、電気音響変換器を製造する際、
振動板、ボイスコイルおよびフレームを裏返す必要があ
るため、製造工程が複雑なものとなってしまう。
【0006】また、振動板、ボイスコイルおよびフレー
ムを裏返す時点では、各リード線はその端部がフリーに
なっているので、フレーム等を裏返す作業中に断線が発
生するおそれがある。
【0007】さらに、各リード線を各端子部材に導通固
定した後も、これら各リード線は、その一部がフレーム
外部空間に露出した状態で配線されることとなるので、
人の指等が触れることによって断線が発生してしまうお
それがある。このため、電気音響変換器完成後において
も、その取扱いに十分注意を払うこと、あるいは断線防
止を図るための何らかの保護措置をとることが必要とな
ってしまう。
【0008】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、動電型の電気音響変換器において、
その製造工程の簡素化を図ることができ、かつリード線
の断線防止を図ることができる電気音響変換器を提供す
ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明は、各端子部材
における各リード線との導通固定供用部の配置に工夫を
施すことにより、上記目的達成を図るようにしたもので
ある。
【0010】すなわち、本願発明に係る電気音響変換器
は、振動板と、この振動板の下面に固定されたボイスコ
イルと、上記振動板の外周縁部を支持する振動板支持部
材と、この振動板支持部材に取り付けられ、上記ボイス
コイルから延出する1対のリード線が導通固定された1
対の端子部材と、を備えてなる電気音響変換器におい
て、上記振動板支持部材による上記振動板の支持が、該
振動板の上面側から行われており、上記各端子部材にお
ける上記各リード線との導通固定供用部が、上記振動板
支持部材の下面に沿ってプレート状に形成されている、
ことを特徴とするものである。
【0011】上記構成において、「下面」、「上面側」
等の方向性を示す用語は、電気音響変換器を構成する各
部材相互間の位置関係を明確にするために便宜上用いた
ものであり、これによって電気音響変換器を実際に使用
する際の方向性等が限定されるものではない。
【0012】上記「電気音響変換器」は、動電型の電気
音響変換器であれば、その種類は特に限定されるもので
はなく、例えば、小型のスピーカ、ブザー、マイクロホ
ン、レシーバ等が採用可能である。
【0013】上記「振動板」および「ボイスコイル」
は、動電型の電気音響変換器の構成要素として使用可能
なものであれば、その具体的構成は特に限定されるもの
ではない。
【0014】上記各「端子部材」は、その導通固定供用
部が振動板支持部材の下面に沿ってプレート状に形成さ
れた導電性部材であれば、その材質、形状等の具体的構
成は特に限定されるものではない。
【0015】上記「導通固定」とは、電気的に接続され
る態様で固定することを意味するものであって、その具
体的方法は特に限定されるものではなく、例えば、ハン
ダ付け、熱圧着等が採用可能である。
【0016】
【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に
係る電気音響変換器は、振動板の外周縁部を支持する振
動板支持部材に1対の端子部材が取り付けられており、
これら端子部材にボイスコイルから延出する1対のリー
ド線が導通固定されているが、振動板支持部材による振
動板の支持が該振動板の上面側から行われており、か
つ、各端子部材における各リード線との導通固定供用部
が振動板支持部材の下面に沿ってプレート状に形成され
ているので、次のような作用効果を得ることができる。
【0017】すなわち、電気音響変換器を製造する際、
振動板支持部材を従来のフレームのように裏返すことを
必要とせずに、各リード線を各端子部材に導通固定する
ことができるので、電気音響変換器の製造工程を簡素化
することができる。また、従来のようにフレーム等を裏
返す作業中に断線が発生するのを未然に防止することが
できる。さらに、各リード線を各端子部材に導通固定し
た後においても、従来のように各リード線の一部がフレ
ーム外部空間に露出した状態で配線されてしまうことを
なくすことができ、これにより人の指等が各リード線に
触れて断線が発生してしまうおそれをなくすことができ
る。
【0018】このように本願発明によれば、動電型の電
気音響変換器において、その製造工程の簡素化を図るこ
とができ、かつリード線の断線防止を図ることができ
る。
【0019】上記構成において、各リード線の各端子部
材への導通固定を熱圧着により行うようにすれば、この
導通固定をハンダ付けにより行うようにした場合に比し
て、鉛フリーとすることができ、またハンダ盛りスペー
スが不要となることから導通固定用の所要スペースを小
さくすることができ、さらに、導通固定の信頼性が高ま
ることから導通不良の発生率を大幅に低減することがで
きる。
【0020】ここで「熱圧着」とは、熱および押圧力を
加えることにより行われる接合方法を意味するものであ
る。この熱圧着の際の加熱方法は、各リード線の芯線が
上記押圧力により各導通固定供用部と接触する程度に各
リード線の絶縁被覆を溶融させることができるものであ
れば、特定の方法に限定されるものではなく、例えば、
両リード線間に通電することにより加熱する方法、各リ
ード線を挟む熱圧着用治具と各端子部材等との間に通電
して加熱する方法、あるいは、予め加熱された熱圧着用
治具を各リード線に押し当てる方法等が採用可能であ
る。
【0021】上記「振動板支持部材」の材質は特に限定
されるものではないが、該振動板支持部材を絶縁性部材
で構成すれば、振動板支持部材の表面に絶縁用被膜等を
形成することを必要とせずに、各端子部材を直接振動板
支持部材に取り付けることができる。
【0022】その際、振動板支持部材を合成樹脂成形品
からなる構成とし、各端子部材をインサート成形により
振動板支持部材と一体的に形成するようにすれば、各端
子部材の振動板支持部材への取付強度を十分に高めるこ
とができ、また、各端子部材の一部を電気音響変換器の
外部空間に臨ませることが容易に可能となる。
【0023】また上記構成において、各端子部材におけ
る導通固定供用部の下面を、振動板の外周縁部よりも下
方に位置させるようにすれば、各リード線を振動板から
離れた状態で配線することが容易に可能となる。そして
このようにすることにより、電気音響変換器の鳴動中に
各リード線が振動板と接触しないようにすることができ
るので、異音の発生を未然に防止することができる。ま
た、振動板との接触に起因する各リード線の断線発生の
おそれをなくすことができるので、電気音響変換器の耐
久性を向上させることができる。さらに、振動板の断面
形状の設計自由度を高めることもできる。
【0024】なお、各端子部材における導通固定供用部
の下面の、振動板の外周縁部に対する下方変位量は、特
に限定されるものではなく、電気音響変換器のサイズや
振動板の断面形状等に応じて適宜設定すればよいが、例
えば、0.1mm以上とするのが好ましく、0.2mm
以上とするのがより好ましい。
【0025】さらに上記構成において、振動板における
外周縁部とボイスコイルの上端に当接するボイスコイル
当接部との間に位置する環状領域を、これら外周縁部と
ボイスコイル当接部とを結ぶ環状面よりも上方側に形成
するようにすれば、各リード線を振動板から離れた状態
で配線することが一層容易に可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の
実施の形態について説明する。
【0027】図1は、本願発明の一実施形態に係る電気
音響変換器10を上向きに配置した状態で示す側断面図
であり、図2および3は、その平面図および底面図であ
る。
【0028】これらの図に示すように、本実施形態に係
る電気音響変換器10は、小型の動電型スピーカであっ
て、基板2に取り付けられた状態で使用されるようにな
っている。この電気音響変換器10は、振動板サブアッ
シ12とフレームサブアッシ14とが組み付けられてな
っている。
【0029】図4は、振動板サブアッシ12を単品で示
す底面図である。
【0030】この図にも示すように、振動板サブアッシ
12は、円形の外形形状を有する振動板16と、この振
動板16の下面にコイル支持部材20を介して固定され
たボイスコイル18と、振動板16の外周縁部16aを
上面側から支持する振動板支持部材22と、この振動板
支持部材22に取り付けられ、ボイスコイル18から延
出する1対のリード線18aが導通固定された1対の端
子部材24と、1対のダミー端子部材26とからなって
いる。
【0031】振動板16は、同心円状に形成された複数
の凹凸を有するダイヤフラム状の部材であって、合成樹
脂フィルムに熱プレス成形を施すことにより形成されて
いる。この振動板16における外周縁部16aとボイス
コイル18の上端に当接するボイスコイル当接部16b
とは、同一水平面上に位置する環状平面として形成され
ている。そして、この振動板16における外周縁部16
aとボイスコイル当接部16bとの間に位置する環状領
域16cは、上記環状平面よりも上方側に形成されてい
る。
【0032】振動板支持部材22は、一辺の長さが20
mm程度の略正方形の外形形状を有する合成樹脂成形品
であって、振動板16よりもやや径の小さい円形開口部
22aが形成されている。そして、この振動板支持部材
22には、その円形開口部22aに沿ってリング状の振
動板支持フランジ部22bが形成されるとともに、この
振動板支持フランジ部22bの外周側には、複数のカシ
メ片22cが円周方向に所定間隔をおいて形成されてい
る。そして、振動板16は、その外周縁部16aにおい
て振動板支持フランジ部22bに載置された状態で、カ
シメ片22cにより振動板支持部材22にカシメ固定さ
れている。
【0033】振動板支持部材22には、その振動板支持
フランジ部22bの外周側に4つのコーナ部22dが形
成されている。これら各コーナ部22dの下面22d1
は、振動板支持フランジ部22bよりも0.4〜0.8
mm程度下方に位置するように形成されている。
【0034】各端子部材24および各ダミー端子部材2
6は、金属板の曲げ加工品として構成されており、イン
サート成形により振動板支持部材22と一体的に形成さ
れている。各端子部材24は、振動板支持部材22の4
つのコーナ部22dのうち、互いに隣接する2つのコー
ナ部に配置されており、各ダミー端子部材26は、残り
2つのコーナ部に配置されている。そして、これら各端
子部材24および各ダミー端子部材26は、各コーナ部
22dから側方へ突出したのち下方へ延びるように形成
されている。
【0035】なお、各コーナ部22dには円形孔22e
が形成されているが、これら各円形孔22eは、振動板
支持部材22を射出成形する際、各端子部材24をイン
サートとして金型内の所定位置に位置決め保持するため
に該金型内に配置されるインサート保持部材により形成
されるものである。
【0036】図5は、図4のV-V 線断面図である。
【0037】この図にも示すように、各端子部材24に
は、各コーナ部22dの下面22d1に露出するランド
部24a(導通固定供用部)が、該下面22d1と面一
で形成されている。これら各端子部材24に対する各リ
ード線18aの導通固定は、各リード線18aを各ラン
ド部24aに熱圧着することにより行われている。この
熱圧着は、次のようにして行われるようになっている。
【0038】すなわち、まず、各円形孔22eに、その
上方から受け治具(金属ピン)を挿入し、この受け治具
の下端面をランド部24aの熱圧着予定位置の裏面に当
接させる。そして、リード線18aをランド部24aに
おける熱圧着予定位置を通るように配置する。その後、
熱圧着予定位置の下方に配置された熱圧着用治具(金属
ピン)を上昇させ、この熱圧着用治具によりリード線1
8aをランド部24aに所定押圧力で押し当てるととも
に、熱圧着用治具および受け治具間に瞬間的に(20〜
30msec程度)通電する。そして、このとき発生す
るジュール熱でリード線18aの絶縁被覆を600℃以
上に加熱して溶融させ、その芯線をランド部24aに接
触させた状態で、リード線18aをランド部24aに固
定(熱圧着)する。
【0039】なお、この熱圧着が完了した後、リード線
18aにおける熱圧着部よりも先端側の余長部分はカッ
トされるようになっている。そして、この熱圧着により
形成された各リード線18aの熱圧着部には、オーバコ
ート28が施されるようになっている。
【0040】上記熱圧着時に発生する熱は、ランド部2
4aから振動板支持部材22よりも熱伝導率の高い受け
治具へ速やかに伝達されるので、振動板支持部材22の
各コーナ部22dにおけるランド部24aの周辺部位が
溶けてしまうのが未然に防止される。また、熱圧着の
際、熱圧着用治具の押圧力は受け治具で受け止められる
ので、熱圧着用治具の押圧力によりランド部24aの下
面24a1がコーナ部22dの下面22d1に対して沈
み込んでしまうのが未然に防止される。
【0041】一方、各ダミー端子部材26は、単に電気
音響変換器10の基板への取付けを4本脚で安定して行
わせるために設けられるものであり、したがってランド
部は形成されていない。
【0042】図1および3に示すように、フレームサブ
アッシ14は、磁気回路ユニット30と、この磁気回路
ユニット30を支持するフレーム32とからなってい
る。
【0043】磁気回路ユニット30は、鋼製のベース3
4と、マグネット36と、鋼製のヨーク38と、リベッ
ト40とからなっている。
【0044】ベース34は、有底円筒状に形成されてお
り、その外周部には環状フランジ部34aが形成されて
おり、その底部には円形貫通孔34bが形成されてい
る。また、マグネット36およびヨーク38は、いずれ
もリング状に形成されており、ベース34の底面にこの
順で互いに同心となるように載置された状態で、貫通孔
40aを有する鳩目状のリベット40によりベース34
に固定されている。そしてこれにより、ヨーク38の外
周面とベース34の内周面との間に、ボイスコイル18
の下端部を収容する円筒状磁気間隙を全周同一幅で形成
するとともに、リベット40の貫通孔40aにより放音
孔を形成するようになっている。
【0045】フレーム32は、振動板支持部材22と略
同一の外形形状を有する合成樹脂成形品であって、円周
方向に所定間隔をおいて形成された複数のカシメ片32
aがベース34の環状フランジ部34aにカシメ固定さ
れることにより、磁気回路ユニット30を支持するよう
になっている。
【0046】振動板サブアッシ12とフレームサブアッ
シ14との組付けは、振動板支持部材22とフレーム3
2とを超音波溶着することにより行われるようになって
いる。
【0047】なお、振動板サブアッシ12には、その上
方側からカバー42が装着されている。このカバー42
は、金属板のプレス成形品であって、複数の放音孔42
aが所定配置で形成されている。そして、このカバー4
2の装着は、振動板支持部材22に形成された複数のカ
シメピン22fをカバー42にカシメ固定することによ
り行われている。
【0048】以上詳述したように、本実施形態に係る電
気音響変換器10は、振動板16の外周縁部16aを支
持する振動板支持部材22に1対の端子部材24が取り
付けられており、これら端子部材24にボイスコイル1
8から延出する1対のリード線18aが導通固定されて
いるが、振動板支持部材22による振動板18の支持が
該振動板18の上面側から行われており、かつ、各端子
部材24における各リード線18aとの導通固定供用部
がランド部24aとして振動板支持部材22における各
コーナ部22dの下面22d1に沿ってプレート状に形
成されているので、次のような作用効果を得ることがで
きる。
【0049】すなわち、電気音響変換器10を製造する
際、振動板支持部材22を従来のフレームのように裏返
すことを必要とせずに、各リード線18aを各端子部材
24に導通固定することができるので、電気音響変換器
10の製造工程を簡素化することができる。また、従来
のようにフレーム等を裏返す作業中に断線が発生するの
を未然に防止することができる。さらに、各リード線1
8aを各端子部材24に導通固定した後においても、従
来のように各リード線18aの一部がフレーム外部空間
に露出した状態で配線されてしまうことをなくすことが
でき、これにより人の指等が各リード線18aに触れて
断線が発生してしまうおそれをなくすことができる。
【0050】このように本実施形態によれば、動電型の
電気音響変換器において、その製造工程の簡素化を図る
ことができ、かつリード線の断線防止を図ることができ
る。
【0051】しかも本実施形態においては、各リード線
18aの各端子部材24への導通固定が熱圧着により行
われるので、この導通固定をハンダ付けにより行うよう
にした場合に比して、鉛フリーとすることができ、また
ハンダ盛りスペースが不要となることから導通固定用の
所要スペースを小さくすることができ、さらに、導通固
定の信頼性が高まることから導通不良の発生率を大幅に
低減することができる。
【0052】また本実施形態においては、振動板支持部
材22が合成樹脂成形品として構成されており、各端子
部材24がインサート成形により振動板支持部材22と
一体的に形成されているので、各端子部材24の振動板
支持部材22への取付強度を十分に高めることができ、
また、各端子部材24の脚部を電気音響変換器10の外
部空間に臨ませることが容易に可能となる。
【0053】さらに本実施形態においては、各端子部材
24におけるランド部24aの下面24a1が、振動板
16の外周縁部16aよりも0.4〜0.8mm程度下
方に位置しているので、各リード線18aを振動板16
から離れた状態で配線することが容易に可能となる。そ
してこれにより、電気音響変換器10の鳴動中に各リー
ド線18aが振動板16と接触しないようにすることが
できるので、異音の発生を未然に防止することができ
る。また、振動板16との接触に起因する各リード線1
8aの断線発生のおそれをなくすことができるので、電
気音響変換器10の耐久性を向上させることができる。
さらに、振動板16の断面形状の設計自由度を高めるこ
ともできる。
【0054】また本実施形態においては、振動板16に
おける外周縁部16aとボイスコイル当接部16bとの
間に位置する環状領域16cが、これら外周縁部16a
とボイスコイル当接部16bとを結ぶ環状平面よりも上
方側に形成されているので、各リード線18aを振動板
16から離れた状態で配線することが一層容易に可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る電気音響変換器を
上向きに配置した状態で示す側断面図
【図2】上記電気音響変換器を示す平面図
【図3】上記電気音響変換器を示す底面図
【図4】上記電気音響変換器を構成する振動板サブアッ
シを単品で示す底面図
【図5】図4のV-V 線断面図
【符号の説明】
2 基板 10 電気音響変換器 12 振動板サブアッシ 14 フレームサブアッシ 16 振動板 16a 外周縁部 16b ボイスコイル当接部 16c 環状領域 18 ボイスコイル 18a リード線 20 コイル支持部材 22 振動板支持部材 22a 円形開口部 22b 振動板支持フランジ部 22c カシメ片 22d コーナ部 22d1 下面 22e 円形孔 22f カシメピン 24 端子部材 24a ランド部(導通固定供用部) 24a1 下面 26 ダミー端子部材 28 オーバコート 30 磁気回路ユニット 32 フレーム 34 ベース 34a 環状フランジ部 34b 円形貫通孔 36 マグネット 38 ヨーク 40 リベット 40a 貫通孔 42 カバー 42a 放音孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動板と、この振動板の下面に固定され
    たボイスコイルと、上記振動板の外周縁部を支持する振
    動板支持部材と、この振動板支持部材に取り付けられ、
    上記ボイスコイルから延出する1対のリード線が導通固
    定された1対の端子部材と、を備えてなる電気音響変換
    器において、 上記振動板支持部材による上記振動板の支持が、該振動
    板の上面側から行われており、 上記各端子部材における上記各リード線との導通固定供
    用部が、上記振動板支持部材の下面に沿ってプレート状
    に形成されている、ことを特徴とする電気音響変換器。
  2. 【請求項2】 上記各リード線の上記各端子部材への導
    通固定が、熱圧着により行われている、ことを特徴とす
    る請求項1記載の電気音響変換器。
  3. 【請求項3】 上記振動板支持部材が、合成樹脂成形品
    からなり、 上記各端子部材が、インサート成形により上記振動板支
    持部材と一体的に形成されている、ことを特徴とする請
    求項1または2記載の電気音響変換器。
  4. 【請求項4】 上記各導通固定供用部の下面が、上記振
    動板の外周縁部よりも下方に位置している、ことを特徴
    とする請求項1〜3いずれか記載の電気音響変換器。
  5. 【請求項5】 上記振動板における上記外周縁部と上記
    ボイスコイルの上端に当接するボイスコイル当接部との
    間に位置する環状領域が、これら外周縁部とボイスコイ
    ル当接部とを結ぶ環状面よりも上方側に形成されてい
    る、ことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の電気
    音響変換器。
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