JP2003218825A - マルチキャリア通信システム及び通信装置 - Google Patents

マルチキャリア通信システム及び通信装置

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JP2003218825A
JP2003218825A JP2002011810A JP2002011810A JP2003218825A JP 2003218825 A JP2003218825 A JP 2003218825A JP 2002011810 A JP2002011810 A JP 2002011810A JP 2002011810 A JP2002011810 A JP 2002011810A JP 2003218825 A JP2003218825 A JP 2003218825A
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subcarrier
coefficient
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JP2002011810A
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Yoshihiro Matsuno
吉宏 松野
Kenzo Nakamura
賢蔵 中村
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より少ない演算量で複数の狭帯域サブキャリ
アを含むマルチキャリア信号を生成するマルチキャリア
通信システムを提供する。 【解決手段】 帯域制限処理部は、サブキャリア別に直
列並列変換された送信用信号を狭帯域化する帯域制限を
行う。係数テーブル10は、狭帯域化した送信用信号を
任意の周波数間隔のサブキャリアとするために、該サブ
キャリアの中心周波数を定義する係数を格納する。マル
チキャリア信号生成処理部11は、狭帯域化した送信用
信号を基に、係数テーブル10より係数α、βを参照し
た再帰的プロセスを用いて、係数α、βで定まる周波数
間隔となるサブキャリアを含むマルチキャリア信号を生
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の移動局と
マルチキャリア通信を行う複数の基地局を備えたマルチ
キャリア通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、無線通信システムとして占有する
周波数帯域を少なくマルチキャリア通信を行う方法の一
つに、各サブキャリアに対して狭帯域化を行う方法があ
る。この狭帯域化の処理を行うと、OFDM(直交周波
数分割多重)方式などに用いられている高速フーリエ変
換アルゴリズムのような効率的な演算処理を適用しても
思うような効果が得られない。このため、個別にサブキ
ャリアに対応する中心周波数を乗算する演算が必要にな
る。つまり、マルチキャリア通信システムは、サブキャ
リア毎に乗算処理と中心周波数を生成する正弦波値の係
数テーブルを必要とする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
は、狭帯域化したサブキャリアを用いるマルチキャリア
通信システムにおいては、サブキャリア毎に乗算処理を
必要とするため演算量が大きくなるという問題があっ
た。
【0004】この発明は、上述した事情を考慮してなさ
れたもので、より少ない演算量で複数の狭帯域サブキャ
リアを含むマルチキャリア信号を生成するマルチキャリ
ア通信システム及び通信装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した課
題を解決すべくなされたもので、本発明によるマルチキ
ャリア通信システムにおいては、無線通信において複数
のサブキャリアを用いたマルチキャリア通信システムで
あって、サブキャリア別に直列並列変換された送信用信
号を狭帯域化する帯域制限を行う帯域制限手段と、狭帯
域化した送信用信号を任意の周波数間隔のサブキャリア
とするために、該サブキャリアの中心周波数を定義する
係数を格納する係数テーブルと、狭帯域化した送信用信
号を基に、係数テーブルより係数を参照した再帰的プロ
セスを用いて、係数により定まる周波数間隔となるサブ
キャリアを含むマルチキャリア信号を生成するマルチキ
ャリア信号生成手段とを具備することを特徴とする。
【0006】これにより、本発明によるマルチキャリア
通信システムは、狭帯域化したサブキャリアを用いるの
で、与えられた周波数帯域を有効に使用することができ
る。また、再帰的プロセスを用いてマルチキャリア信号
を生成するので、各サブキャリアへ中心周波数を乗算す
る際の演算量を減少することができる。
【0007】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、帯域制限手段は、ロールオフ係数が
2の−N乗(Nは任意の自然数)であり、1シンボル当
りのサンプリング数が2のM乗(Mは任意の自然数)で
あるナイキストフィルタを用いて帯域制限を行うことを
特徴とする。これにより、本発明によるマルチキャリア
通信システムは、サブキャリアを生成する際の離散時間
信号処理に対して適当な柔軟性を持つことができる。
【0008】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、マルチキャリア信号生成手段は、任
意の周波数に対して、係数テーブルから参照する係数に
よって定まる周波数間隔となる中心周波数のサブキャリ
アを含むマルチキャリア信号を生成することを特徴とす
る。これにより、本発明によるマルチキャリア通信シス
テムは、種々の周波数に対応する変調システムを簡便に
構成することができる。
【0009】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、任意の周波数のチャネルを基に、他
の空きチャネルを検索する際に、係数テーブルから参照
する係数によって定まる周波数間隔で、該周波数チャネ
ルを中心に正方向および負方向へ再帰的な検索を行うチ
ャネル検索手段を更に具備することを特徴とする。これ
により、本発明によるマルチキャリア通信システムは、
正方向または負方向のどちらへも検索することができる
ので、効率よくチャネルの検索を行うことができる。
【0010】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、上記マルチキャリア信号生成手段
は、サブキャリアの中心周波数を、係数テーブルから参
照する係数によって定まる周波数間隔により再帰的に選
択する周波数選択手段を更に具備することを特徴とす
る。これにより、本発明によるマルチキャリア通信シス
テムは、種々の周波数間隔を組み合わせてマルチキャリ
ア信号を生成することができる。
【0011】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、上記マルチキャリア信号生成手段
は、係数テーブルから参照する係数によって定まる周波
数間隔で、マルチキャリア信号に含むサブキャリアの数
を増減するサブキャリア数制御手段を更に具備すること
を特徴とする。これにより、本発明によるマルチキャリ
ア通信システムは、サブキャリアの増減を簡便に行うこ
とができる。
【0012】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、係数テーブルは、マルチキャリア信
号生成手段が生成するマルチキャリア信号において、隣
接するサブキャリアの周波数が直交する周波数間隔にな
る係数を格納し、受信側において、直交するマルチキャ
リア信号を2つに分離する直交信号分離手段を更に具備
することを特徴とする。これにより、本発明によるマル
チキャリア通信システムは、復調システムにおいて、信
号処理を行う周期を半分にすることができる。
【0013】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、上記係数テーブルに格納されるサブ
キャリアの周波数間隔を定める複数種類の係数から、サ
ブキャリアの周波数帯域を任意に調節する係数を選択す
る係数選択手段を更に具備することを特徴とする。これ
により、本発明によるマルチキャリア通信システムは、
任意の周波数帯域を使用してマルチキャリア通信を行う
ことができる。
【0014】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、上記マルチキャリア通信システム
は、複数の移動局および複数の基地局から成り、移動局
と基地局間の通信品質に関する情報である通信品質情報
と、移動局と通信可能な基地局の使用周波数帯域に関す
る情報である使用周波数帯域情報とを考慮して、基地局
と移動局間の通信で用いるサブキャリアを選択するサブ
キャリア選択手段を更に具備することを特徴とする。こ
れにより、本発明によるマルチキャリア通信システム
は、通信品質や空き周波数帯域を考慮して、より効率よ
いサブキャリアの選択を行うことができる。
【0015】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、上記サブキャリア選択手段は、基地
局の周辺の基地局からの接続制御情報を更に考慮して基
地局と移動局間の通信で用いるサブキャリアを選択する
ことを特徴とする。これにより、本発明によるマルチキ
ャリア通信システムは、周辺の基地局における接続制御
情報を考慮して通信に使用するサブキャリアを選択する
ことができる。
【0016】また、本発明による通信装置においては、
上述したマルチキャリア通信システムに用いる通信装置
であって、上記再帰的プロセスの繰り返し処理の単位で
あって、一つのサブキャリアについての処理を行う単位
処理手段を具備し、所定数の単位処理手段を多段接続す
ることで、所定数のサブキャリアについて処理すること
を特徴とする。これにより、本発明による通信装置は、
使用するサブキャリア数の増減に対して、単位処理手段
を増減することで対応することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明する。ただし、以下の実施の形態は特許請
求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、ま
た実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの
すべてが発明の解決手段に必要であるとは限らない。ま
ず、本発明の一実施形態であるマルチキャリア通信シス
テムを構成する基地局および移動局が具備する、マルチ
キャリア信号を送信するための送信器の概略構成につい
て図を用いて説明する。
【0018】図1は、本発明の一実施形態であるマルチ
キャリア通信システムを構成する基地局および移動局が
具備する送信器の概略構成を示すブロック図である。図
において符号1は、シリアルなデータ系列である送信用
信号を、所定の数のパラレルなデータ系列へ変換する処
理を行う直列並列変換回路である。2は、直列並列変換
された送信用信号に所定の変調処理を行う変調回路であ
る。3は、変調回路2の出力した送信用信号を所定のロ
ールオフ係数Rであるナイキストフィルタにより狭帯域
化する帯域制限処理部である。
【0019】尚、帯域制限処理部3は、ロールオフ係数
Rが2の−N乗(Nは任意の自然数)であり、1シンボ
ル当りのサンプリング数が2のM乗(Mは任意の自然
数)であるナイキストフィルタを用いる。これにより、
高速フーリエ変換を適用しても効果的ではなくなるが、
離散時間信号処理に対して適当な柔軟性を持つことがで
きる。また、図1に示すように、本実施形態は説明を簡
便にするため、サブキャリア数を4つにしているがこの
限りではなく、多数のサブキャリアを制御してよい。
【0020】4は、再帰的プロセスを用いて、各サブキ
ャリアに応じた中心周波数を乗算し、乗算後の各サブキ
ャリアを加算する処理と、全てのサブキャリアを加算後
に搬送波周波数を乗算する処理を行う再帰的プロセス送
信処理部である。5は、再帰的プロセス送信処理部4が
出力するディジタル信号をアナログ信号へ変換するD/
A変換器である。D/A変換器5によってアナログ信号
に変換された送信信号は、アンテナから無線電波として
発信される。
【0021】次に、上述した再帰的プロセス送信処理部
4の詳細な構成について図を用いて説明する。図2は、
本発明の一実施形態におけるマルチキャリア通信システ
ムの具備する再帰的プロセス送信処理部4の内部構成の
概略を示すブロック図である。図において、10は、各
サブキャリアに応じた中心周波数を生成する係数α、β
と搬送波用の周波数を生成する係数γ、λの値を格納す
る係数テーブルである。
【0022】ここで、周波数を生成する係数の具体例に
ついて図を用いて以下に説明する。図7は、本発明の一
実施形態におけるマルチキャリア通信システムの具備す
る係数テーブル10に格納する係数α、βの具体例を示
す図である。図に示すように、サンプリング数M=8
で、ロールオフ係数R=0.25である時、係数テーブ
ル10のテーブルサイズP=32である。このテーブル
サイズPは以下の(式1)より求まる。 (C/(A+B))×B … (式1) 但し、A、Bは、ロールオフ係数R=A/Bとなる自然
数であり、A、Bは互いに素である。Cは、サンプリン
グ数MとA+Bの最小公倍数である。
【0023】尚、サブキャリアの周波数間隔が異なる場
合は、複数種類をテーブル10は、異なる周波数間隔別
にα、βを格納する。また、係数テーブル10は、γ、
λについても同様のデータを搬送波周波数に応じて格納
する。
【0024】11は、帯域制限処理部3が狭帯域化した
送信用信号(実数成分Xn、虚数成分Yn:nはサブキ
ャリア数)に、係数テーブル10より参照した係数α、
β(各サブキャリアの中心周波数)を乗算し、乗算後の
各サブキャリアを加算して、係数γ、β(搬送波周波
数)を乗算する演算処理部11aを具備することで、上
述した再帰的プロセスの計算を行って、係数α、βで定
まる周波数間隔となるサブキャリアを含むマルチキャリ
ア信号Zを生成するマルチキャリア信号生成処理部であ
る。尚、演算処理部11aの詳細な構成については後述
する。
【0025】尚、マルチキャリア信号生成処理部11
は、係数テーブル10から参照する係数α、βによって
定まる周波数間隔を基に、演算に使用する係数α、β
(サブキャリアの中心周波数)を、再帰的に選択する周
波数選択処理部11bと、係数テーブル10から参照す
る係数α、βによって定まる周波数間隔で、マルチキャ
リア信号に含むサブキャリアの数を増減するサブキャリ
ア数制御部11cを具備する。また、係数テーブル10
は、マルチキャリア信号生成処理部11が生成するマル
チキャリア信号において、隣接するサブキャリアの周波
数が直交する周波数間隔になる係数α、βを格納する。
これにより、上述した本実施形態の送信器は、狭帯域直
交マルチキャリア変調を行うことができる。
【0026】12は、任意の周波数のチャネルを基に、
他の空きチャネルを検索する際に、係数テーブル10か
ら参照する係数α、βによって定まる周波数間隔で、該
周波数チャネルを中心に正方向および負方向へ再帰的な
検索を行うチャネル検索処理部である。13は、係数テ
ーブル10に格納されるサブキャリアの周波数間隔を定
める複数種類の係数α、βから、サブキャリアの周波数
帯域を任意に調節する係数α、βを選択する係数選択処
理部である。14は、移動局と基地局間の通信品質に関
する情報である通信品質情報と、移動局と通信可能な基
地局の使用周波数帯域に関する情報である使用周波数帯
域情報とを考慮して、基地局と移動局間の通信で用いる
サブキャリアを、チャネル検索処理部12が検索したチ
ャネル(サブキャリア)の中より選択するサブキャリア
選択処理部である。また、サブキャリア選択部14は、
基地局の周辺の基地局からの接続制御情報を考慮して基
地局と移動局間の通信で用いるサブキャリアを選択す
る。
【0027】以上に示したように、再帰的プロセス送信
処理部4は、係数テーブル10を参照して、係数α、β
により定まる周波数間隔で再帰的プロセスを用いた種々
の送信処理を行う。これにより、無線システムにおい
て、通信に用いるチャネル(周波数)の特定が簡便にな
るという効果が得られる。また、再帰的プロセスを用い
ているので、乗算によって各サブキャリアを処理する際
に、計算量を大幅に軽減することができる。
【0028】次に、上述した演算処理部11aの構成に
ついて図を用いて説明する。図3は、本発明の一実施形
態におけるマルチキャリア通信システムの具備する演算
処理部11aの構成の概略を示すブロック図である。図
に示すように、演算処理部11aは、4つのサブキャリ
ア(X0−Y0、X1−Y1、X2−Y2、X3−Y
3)に対して、係数テーブル10より参照する係数α、
βを乗算し、加減算を行う処理を繰り返す。具体的に
は、X0−Y0に中心周波数を乗算した結果からX1−
Y1に中心周波数を乗算した結果を求め、X1−Y1に
中心周波数を乗算した結果からX2−Y2に中心周波数
を乗算した結果を求めるというように、演算処理部11
aは、再帰的プロセスを用いて送信信号であるマルチキ
ャリア信号Zを算出する。
【0029】また、図3において、符号100は、各サ
ブキャリアを処理するのに必要な乗算器、加算器、減算
器の組み合わせから成る、サブキャリア単位で処理可能
な単位演算部(単位処理手段)である。ここで、処理す
るサブキャリア数を増加したい場合は、増加したい数だ
け単位演算部100を多段接続すればよい。このよう
に、再帰的プロセスを用いることで、マルチキャリア通
信システムにおいて、送信処理するサブキャリア数の変
更に合せてハードウェアの構成を変更することが簡便に
なる。
【0030】次に、本発明の一実施形態であるマルチキ
ャリア通信システムを構成する基地局および移動局が具
備する、マルチキャリア信号を受信するための受信器の
概略構成について図を用いて説明する。
【0031】図4は、本発明の一実施形態であるマルチ
キャリア通信システムを構成する基地局および移動局が
具備する受信器の概略構成を示すブロック図である。図
において符号20は、アンテナが受信した受信信号に帯
域制限をかけるバンドバスフィルタである。21は、受
信信号の搬送波周波数と同じ周波数で発信する発振器で
ある。22は、受信信号と発振器21で発信する周波数
信号とを乗算する乗算器である。23は、発振器21で
発信した周波数信号をπ/2遅らせる位相遅延回路であ
る。これらの、発振器21、乗算器22、位相遅延回路
23により構成されるものが直交信号分離処理部2Aで
ある。直交信号分離処理部2Aは、受信したマルチキャ
リア信号が直交していることを利用して実数成分と虚数
成分の2つに分離する処理をおこなう。
【0032】24は、直交信号分離処理部2Aが分離し
たアナログ信号である受信信号を、ディジタル信号であ
るマルチキャリア信号Zへ変換するA/D変換器であ
る。尚、直交信号分離処理部2Aの分離処理により、A
/D変換器24以降の信号処理の周期および信号の帯域
が2分の1になる。これにより、A/D変換器24や以
後の信号処理装置において、高速化による精度の劣化が
なく、低速処理用の安価なデバイスを用いることができ
る。25は、A/D変換器24の出力するマルチキャリ
ア信号Zの高周波数成分をカットするローバスフィルタ
である。
【0033】26は、再帰的プロセスを用いて、ローバ
スフィルタ25の出力したマルチキャリア信号Zに、搬
送波周波数および各サブキャリアに応じた中心周波数を
乗算し、各サブキャリアの実数成分および虚数成分を取
り出す処理を行う再帰的プロセス受信処理部である。
尚、再帰的プロセス受信処理部26は、上述した係数テ
ーブル10を具備し、各サブキャリアに応じた中心周波
数として、係数テーブル10より係数α、βを参照し、
搬送波周波数として係数γ、λを参照して乗算処理を行
う。27は、再帰的プロセス受信処理部26の出力する
各サブキャリア信号を積分する積分回路である。尚、再
帰的プロセス受信処理部26の詳細な構成については後
述する。
【0034】28は、積分後の受信信号をロールオフ係
数Rおよびサンプリング数Mであるナイキストフィルタ
により狭帯域化する帯域制限処理部である。29は、変
更回路2で行った変調処理を復調する復調回路である。
30は、パラレルなデータ系列である受信信号を、シリ
アルなデータ系列へ変換して、変調前の信号である出力
データ系列を出力する並列直列変換回路である。
【0035】次に、上述した再帰的プロセス受信処理部
26の内部構成について図を用いて説明する。図5は、
本発明の一実施形態におけるマルチキャリア通信システ
ムの具備する再帰的プロセス受信処理部26の内部構成
の概略を示すブロック図である。図において、31は、
ローパスフィルタ25の出力であるマルチキャリア信号
Zへ係数テーブル10より参照した係数γ、βを乗算し
て搬送波周波数成分を除去し、搬送周波数成分を除去し
た信号へ、係数テーブル10より参照した係数α、βを
乗算して各サブキャリアの中心周波数成分を除去する演
算処理部31aを具備することで、再帰的プロセスの計
算を行って、マルチキャリア信号Zから係数α、βで定
まる周波数間隔となるサブキャリア信号(実数成分X
n、虚数成分Yn:nはサブキャリア数)を抽出するマ
ルチキャリア信号復調処理部である。尚、上述した演算
処理部31aの詳細な構成については後述する。
【0036】また、マルチキャリア信号復調処理部31
は、係数テーブル10から参照する係数α、βによって
定まる周波数間隔を基に、マルチキャリア信号Zから抽
出するサブキャリアの中心周波数を、再帰的に選択する
周波数選択処理部31bと、係数テーブル10から参照
する係数α、βによって定まる周波数間隔で、マルチキ
ャリア信号Zから抽出するサブキャリアの数を増減する
サブキャリア数制御部31cを具備する。また、係数テ
ーブル10は、マルチキャリア信号復調処理部31が抽
出するマルチキャリア信号において、隣接するサブキャ
リアの周波数が直交する周波数間隔になる係数α、βを
格納する。これにより、上述した本実施形態の受信器
は、狭帯域直交マルチキャリア復調を行うことができ
る。
【0037】32は、任意の周波数のチャネルを基に、
他の空きチャネルを検索する際に、係数テーブル10か
ら参照する係数α、βによって定まる周波数間隔で、該
周波数チャネルを中心に正方向および負方向へ再帰的な
検索を行うチャネル検索処理部である。33は、移動局
と基地局間の通信品質に関する情報である通信品質情報
と、移動局と通信可能な基地局の使用周波数帯域に関す
る情報である使用周波数帯域情報とを考慮して、基地局
と移動局間の通信で用いるサブキャリアを選択するサブ
キャリア選択処理部である。
【0038】以上に示したように、再帰的プロセス受信
処理部26は、係数テーブル10を参照して、係数α、
βにより定まる周波数間隔で再帰的プロセスを用いた種
々の受信処理を行う。これにより、無線システムにおい
て、マルチキャリア信号Zから抽出するサブキャリアの
特定が簡便になるという効果が得られる。また、再帰的
プロセスを用いているので、乗算によって各サブキャリ
アを処理する際に、計算量を大幅に軽減することができ
る。
【0039】次に、上述した演算処理部31aの構成に
ついて図を用いて説明する。図6は、本発明の一実施形
態におけるマルチキャリア通信システムの具備する演算
処理部31aの構成の概略を示すブロック図である。図
に示すように、まず、演算処理部31aは、受信信号で
あるマルチキャリア信号Zの実数成分Xと、虚数成分Y
に搬送波周波数成分を除去する係数γ、λを乗算する。
次に、演算処理部31aは、搬送波周波数成分を除去し
た信号へ係数テーブル10より参照する係数α、βを乗
算し、加減算を行う処理により4つのサブキャリア(X
0−Y0、X1−Y1、X2−Y2、X3−Y3)を算
出する。この時、演算処理部31aは、算出したX3−
Y3へ係数α、βを乗算し、加減算を行ってX2−Y2
を算出し、算出したX2−Y2へ係数α、βを乗算し、
加減算を行ってX1−Y1を算出するというように、演
算処理部31aは、再帰的プロセスを用いてマルチキャ
リア信号Zから各サブキャリア信号を抽出する。
【0040】また、図6において、符号101は、各サ
ブキャリアを処理するのに必要な乗算器、加算器、減算
器の組み合わせから成る、サブキャリア単位で処理可能
な単位演算部(単位処理手段)である。ここで、処理す
るサブキャリア数を増加したい場合は、増加したい数だ
け単位演算部101を多段接続すればよい。このよう
に、再帰的プロセスを用いることで、マルチキャリア通
信システムにおいて、受信処理するサブキャリア数の変
更に合せてハードウェアの構成を変更することが簡便に
なる。
【0041】次に、上述したような直交したサブキャリ
アの生成および抽出を再帰的プロセスで行っている場合
に、チャネル検索処理部12およびチャネル検索処理部
32において有効なチャネルの検索方法を以下に示す。
図8は、本発明の一実施形態におけるマルチキャリア通
信システムの具備するチャネル検索処理部12およびチ
ャネル検索処理部32の有効なチャネル検索方法の概念
を示す図である。図に示すように、チャネル検索処理部
12およびチャネル検索処理部32が行う有効な検索方
法として検索方法1と検索方法2の2種類がある。
【0042】図8の検索方法1は、Sub(0)のサブ
キャリア中心周波数(チャネル)からSub(1)、S
ub(2)、Sub(3)の各サブキャリア中心周波数
(チャネル)へチャネル検索を行う順番は、図中の番号
で示す順番で行う。この検索方法1は、Sub(0)の
左側へ順に検索して、左側の端まで検索したら、Sub
(0)の右側へ順に検索を行う方法である。図8の検索
方法2は、Sub(0)のサブキャリア中心周波数(チ
ャネル)からSub(1)、Sub(2)、Sub
(3)の各サブキャリア中心周波数(チャネル)へチャ
ネル検索を行う順番は、図中の番号で示す順番で行う。
この検索方法2は、Sub(0)の左側と右側へ交互に
検索を行う方法である。
【0043】次に、上述したようなチャネル検索処理部
12およびチャネル検索処理部32におけるチャネルの
検索方法の有効性を一般的な概念を用いて説明する。図
9は、本発明の一実施形態におけるマルチキャリア通信
システムの具備するチャネル検索処理部12およびチャ
ネル検索処理部32のチャネル検索方法の概念を示す図
である。図において、チャネル検索処理部12およびチ
ャネル検索処理部32が行う検索方法1が“深さ優先探
索型”であり、検索方法2が“幅優先探索型”のであ
る。
【0044】“深さ優先探索型”とは、頂点を一つ選
び、出発点とする。この頂点に必要な処理を施した後、
そこから出る辺のうちの1本を選んで、その先の頂点を
訪問する。この頂点からも辺を選んでその先に移動す
る。以下、同様に行き止まりになるまで進んで行く。行
き止まりというのは、辺が1本も出ていない場合や辺の
先の頂点が訪問済みだった場合である。行き止まりにな
ったら、前の頂点に引き返して、まだ調べていない辺の
中から1本を選んで同様に調べる。頂点から出ている全
ての辺を調べ終わったときにも、行き止まりの場合と同
様に一つ前の頂点に戻る。この手順で、全ての頂点とそ
れから出る辺を調べ終わったら、探索は終了である。
【0045】“幅優先探索型”とは、最初の頂点を訪問
した後、この頂点から到達可能な頂点(レベル1の頂
点)を順番に訪問する。これが終わったら、レベル1の
頂点のいずれかから到達可能な頂点(レベル2の頂点)
を調べる。以下、同様に、同じレベルの頂点を調べ終わ
ってから次のレベルに移るということを繰り返す。もち
ろん、一度訪問した頂点を二度と訪問しないようにす
る。
【0046】チャネル検索においては、親ノード以外の
ノードには枝分かれのない木構造として考えられるの
で、検索方法1のような検索方法よりも検索方法2のよ
うな検索方法の方が向いている。それは、検索方法2の
方が検索終了までに必要なステップ数が少ないことでも
証明される。また、一般的に検索方法2は、元の位置に
戻る操作と探索場所を記憶する領域が多く必要である。
しかし、チャネルの検索においては、枝分かれがないの
で記憶しておく情報が少なくて済み、更に検索方法2を
用いて好適となる。
【0047】尚、上記に示した図2および図5の各処理
部は専用のハードウェアにより実現されるものであって
もよく、また、各処理部はメモリおよびCPU(中央演
算装置)により構成され、各処理部の機能を実現する為
のプログラムをメモリにロードして実行することにより
その機能を実現させるものであってもよい。また、上記
メモリは、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、
フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CD−RO
M等の読み出しのみが可能な記録媒体、RAM(Ran
dom Access Memory)のような揮発性
のメモリ、あるいはこれらの組み合わせによるコンピュ
ータ読み取り、書き込み可能な記録媒体より構成される
ものとする。
【0048】次に、上述したマルチキャリア通信システ
ムの送信動作について図を用いて説明する。図10は、
本発明の一実施形態によるマルチキャリア通信システム
の送信動作を示すフロー図である。まず、通信に使用す
る周波数帯域を基に、係数選択処理部13が、係数テー
ブル10に格納されるサブキャリアの周波数間隔を定め
る複数種類の係数α、βから、サブキャリアの周波数帯
域を任意に調節する係数α、βを選択する(ステップS
1)。次に、チャネル検索処理部12が、止まり木チャ
ネルを基に、他の空きチャネルを検索する際に、係数選
択処理部13の選択した係数α、βによって定まる周波
数間隔で、該周波数チャネルを中心に正方向および負方
向へ再帰的な検索を行う(ステップS2)。
【0049】次に、サブキャリア選択処理部14は、通
信品質情報と、使用周波数帯域情報と、周辺の基地局か
らの接続制御情報を考慮して、基地局と移動局間の通信
で用いるサブキャリアを、チャネル検索処理部12が検
索したチャネル(サブキャリア)の中より選択する(ス
テップS3)。次に、送信したいデータを含む送信用信
号を直列並列変換回路1へ入力することで、直列並列変
換回路1は、シリアルなデータ系列である送信用信号
を、8つのパラレルなデータ系列へ変換する(ステップ
S4)。
【0050】次に、変調回路2は、直列並列変換された
送信用信号に所定の変調処理を行う。次に、帯域制限処
理部3は、変調回路2の出力した送信用信号を所定のロ
ールオフ係数Rであるナイキストフィルタにより狭帯域
化する(ステップS5)。次に、マルチキャリア信号生
成処理部11は、演算処理部11aにて再帰的プロセス
の演算を行って、係数α、βで定まる周波数間隔となる
サブキャリアを含むマルチキャリア信号Zを生成する
(ステップS6)。このとき、係数選択処理部13が複
数の係数を選択している場合、周波数選択処理部11b
は、係数テーブル10から、演算に使用する係数α、β
を、係数選択処理部13の選択した複数の係数を組み合
せて再帰的に選択する。
【0051】次に、D/A変換器5は、再帰的プロセス
送信処理部4が生成したマルチキャリア信号をアナログ
信号に変換して、図示していないが出力アンプを介して
アンテナよりアナログ化されたマルチキャリア信号が発
信される(ステップS7)。以上により、マルチキャリ
ア通信システムは、狭帯域直交マルチキャリア変調を行
ったデータを送信することができる。
【0052】次に、上述した本発明の実施形態であるマ
ルチキャリア通信システムについて、その効果を模式的
に示す図を用いて説明する。図11は、本発明の一実施
形態によるマルチキャリア通信システムの効果を模式的
に示すシステム構成図である。図に示すように、3つの
基地局A、B、Cが各基地局の無線電波到達エリア1
a、2a、3aが大きく重なるように配置されている。
図11のように基地局が配置された無線通信システム
に、本発明の一実施形態におけるマルチキャリア通信シ
ステムを用いることの有効性を以下に説明する。
【0053】本実施形態によるマルチキャリア通信シス
テムでは、サブキャリアを独立要素として扱うことか
ら、複数エリアが重複するような環境下(図のエリア
A、エリアB)において、複数のサブキャリアグループ
からその一部のサブキャリアを利用することが可能にな
る。そこで、各サブキャリアグループの中から利用可能
なサブキャリアを選択するためには、できるだけ簡便な
手法によってサブキャリアの中心周波数を特定する必要
がある。そこで、本実施形態のマルチキャリア通信シス
テムであれば、サブキャリアの中心周波数が単一周波数
間隔で配置されていることから、この間隔を単位として
サブキャリアを再帰的探索することで、少ない係数と簡
便な演算によって、上述したシステムが実現可能にな
る。
【0054】また、図2および図5において各種処理を
行う処理部の機能を実現する為のプログラムをコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体
に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み
込ませ、実行することにより各処理を行っても良い。な
お、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや
周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0055】また、「コンピュータ読み取り可能な記録
媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、
ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシス
テムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことを
いう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」
とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の
通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバ
やクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発
メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持
しているものも含むものとする。
【0056】また、上記プログラムは、このプログラム
を記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝
送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により
他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここ
で、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネ
ット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回
線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体
のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能
の一部を実現する為のものであっても良い。さらに、前
述した機能をコンピュータシステムに既に記録されてい
るプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆ
る差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。以
上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も
含まれる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるマル
チキャリア通信システムにおいては、無線通信において
複数のサブキャリアを用いたマルチキャリア通信システ
ムであって、サブキャリア別に直列並列変換された送信
用信号を狭帯域化する帯域制限を行う帯域制限手段と、
狭帯域化した送信用信号を任意の周波数間隔のサブキャ
リアとするために、該サブキャリアの中心周波数を定義
する係数を格納する係数テーブルと、狭帯域化した送信
用信号を基に、係数テーブルより係数を参照した再帰的
プロセスを用いて周波数間隔となるサブキャリアを含む
マルチキャリア信号を生成するマルチキャリア信号生成
手段とを具備するので、狭帯域化したサブキャリアを用
いるので、与えられた周波数帯域を有効に使用すること
ができる。また、再帰的プロセスを用いてマルチキャリ
ア信号を生成するので、各サブキャリアへ中心周波数を
乗算する際の演算量を減少することができる。
【0058】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、帯域制限手段は、ロールオフ係数が
2の−N乗(Nは任意の自然数)であり、1シンボル当
りのサンプリング数が2のM乗(Mは任意の自然数)で
あるナイキストフィルタを用いて帯域制限を行うので、
サブキャリアを生成する際の離散時間信号処理に対して
適当な柔軟性を持つことができる。
【0059】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、マルチキャリア信号生成手段は、任
意の周波数に対して、係数テーブルから参照する係数に
よって定まる周波数間隔となる中心周波数のサブキャリ
アを含むマルチキャリア信号を生成するので、種々の周
波数に対応する変調システムを簡便に構成することがで
きる。
【0060】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、任意の周波数のチャネルを基に、他
の空きチャネルを検索する際に、係数テーブルから参照
する係数によって定まる周波数間隔で、該周波数チャネ
ルを中心に正方向および負方向へ再帰的な検索を行うチ
ャネル検索手段を更に具備するので、正方向または負方
向のどちらへも検索することができるので、効率よくチ
ャネルの検索を行うことができる。
【0061】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、上記マルチキャリア信号生成手段
は、サブキャリアの中心周波数を、係数テーブルから参
照する係数によって定まる周波数間隔により再帰的に選
択する周波数選択手段を更に具備するので、種々の周波
数間隔を組み合わせてマルチキャリア信号を生成するこ
とができる。
【0062】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、上記マルチキャリア信号生成手段
は、係数テーブルから参照する係数によって定まる周波
数間隔で、マルチキャリア信号に含むサブキャリアの数
を増減するサブキャリア数制御手段を更に具備するの
で、サブキャリアの増減を簡便に行うことができる。
【0063】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、係数テーブルは、マルチキャリア信
号生成手段が生成するマルチキャリア信号において、隣
接するサブキャリアの周波数が直交する周波数間隔にな
る係数を格納し、受信側において、直交するマルチキャ
リア信号を2つに分離する直交信号分離手段を更に具備
するので、復調システムにおいて、信号処理を行う周期
を半分にすることができる。
【0064】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、上記係数テーブルに格納されるサブ
キャリアの周波数間隔を定める複数種類の係数から、サ
ブキャリアの周波数帯域を任意に調節する係数を選択す
る係数選択手段を更に具備するので、任意の周波数帯域
を使用してマルチキャリア通信を行うことができる。
【0065】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、上記マルチキャリア通信システム
は、複数の移動局および複数の基地局から成り、移動局
と基地局間の通信品質に関する情報である通信品質情報
と、移動局と通信可能な基地局の使用周波数帯域に関す
る情報である使用周波数帯域情報とを考慮して、基地局
と移動局間の通信で用いるサブキャリアを選択するサブ
キャリア選択手段を更に具備するので、通信品質や空き
周波数帯域を考慮して、より効率よいサブキャリアの選
択を行うことができる。
【0066】また、本発明によるマルチキャリア通信シ
ステムにおいては、上記サブキャリア選択手段は、基地
局の周辺の基地局からの接続制御情報を更に考慮して基
地局と移動局間の通信で用いるサブキャリアを選択する
ので、周辺の基地局における接続制御情報を考慮して通
信に使用するサブキャリアを選択することができる。
【0067】また、本発明による通信装置においては、
上述したマルチキャリア通信システムに用いる通信装置
であって、上記再帰的プロセスの繰り返し処理の単位で
あって、一つのサブキャリアについての処理を行う単位
処理手段を具備し、所定数の単位処理手段を多段接続す
ることで、所定数のサブキャリアについて処理するの
で、使用するサブキャリア数の増減に対して、単位処理
手段を増減することで対応することができる。これによ
り、マルチキャリア通信システムで使用するサブキャリ
ア数の増減に合せて簡便に低コストでシステムを変更す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態であるマルチキャリア通
信システムを構成する基地局および移動局が具備する送
信器の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施形態におけるマルチキャリア
通信システムの具備する再帰的プロセス送信処理部4の
内部構成の概略を示すブロック図である。
【図3】 本発明の一実施形態におけるマルチキャリア
通信システムの具備する演算処理部11aの構成の概略
を示すブロック図である。
【図4】 本発明の一実施形態であるマルチキャリア通
信システムを構成する基地局および移動局が具備する受
信器の概略構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の一実施形態におけるマルチキャリア
通信システムの具備する再帰的プロセス受信処理部26
の内部構成の概略を示すブロック図である。
【図6】 本発明の一実施形態におけるマルチキャリア
通信システムの具備する演算処理部31aの構成の概略
を示すブロック図である。
【図7】 本発明の一実施形態におけるマルチキャリア
通信システムの具備する係数テーブル10に格納する係
数α、βの具体例を示す図である。
【図8】 本発明の一実施形態におけるマルチキャリア
通信システムの具備するチャネル検索処理部12および
チャネル検索処理部32の有効なチャネル検索方法の概
念を示す図である。
【図9】 本発明の一実施形態におけるマルチキャリア
通信システムの具備するチャネル検索処理部12および
チャネル検索処理部32のチャネル検索方法の概念を示
す図である。
【図10】 本発明の一実施形態によるマルチキャリア
通信システムの送信動作を示すフロー図である。
【図11】 本発明の一実施形態によるマルチキャリア
通信システムの効果を模式的に示すシステム構成図であ
【符号の説明】
1 直列並列変換回路 2 変調回路 3 帯域制限処理部 4 再帰的プロセス送信処理部 10 係数テーブル 11 マルチキャリア信号生成処理部 11a、31a 演算処理部 11b、31b 周波数選択処理部 11c、31c サブキャリア数制御部 12、32 チャネル検索処理部 13 係数選択処理部 14、33 サブキャリア選択処理部 2A 直交信号分離処理部 24 A/D変換器 26 再帰的プロセス受信処理部 28 帯域制限処理部 31 マルチキャリア信号復調処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 賢蔵 東京都武蔵野市吉祥寺本町一丁目8番10号 三菱マテリアル株式会社移動体事業開発 センター内 Fターム(参考) 5K022 DD01 DD23

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線通信において複数のサブキャリアを
    用いたマルチキャリア通信システムであって、 前記サブキャリア別に直列並列変換された送信用信号を
    狭帯域化する帯域制限を行う帯域制限手段と、 狭帯域化した前記送信用信号を任意の周波数間隔の前記
    サブキャリアとするために、該サブキャリアの中心周波
    数を定義する係数を格納する係数テーブルと、 狭帯域化した前記送信用信号を基に、前記係数テーブル
    より前記係数を参照した再帰的プロセスを用いて前記周
    波数間隔となる前記サブキャリアを含むマルチキャリア
    信号を生成するマルチキャリア信号生成手段とを具備す
    ることを特徴とするマルチキャリア通信システム。
  2. 【請求項2】 前記帯域制限手段は、ロールオフ係数が
    2の−N乗(Nは任意の自然数)であり、1シンボル当
    りのサンプリング数が2のM乗(Mは任意の自然数)で
    あるナイキストフィルタを用いて帯域制限を行うことを
    特徴とする請求項1に記載のマルチキャリア通信システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記マルチキャリア信号生成手段は、任
    意の周波数に対して、前記係数テーブルから参照する前
    記係数によって定まる周波数間隔となる中心周波数の前
    記サブキャリアを含むマルチキャリア信号を生成するこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマルチ
    キャリア通信システム。
  4. 【請求項4】 任意の周波数のチャネルを基に、他の空
    きチャネルを検索する際に、前記係数テーブルから参照
    する前記係数によって定まる周波数間隔で、該周波数チ
    ャネルを中心に正方向および負方向へ再帰的な検索を行
    うチャネル検索手段を更に具備することを特徴とする請
    求項1から請求項3のいずれかに記載のマルチキャリア
    通信システム。
  5. 【請求項5】 前記マルチキャリア信号生成手段は、 前記サブキャリアの中心周波数を、前記係数テーブルか
    ら参照する前記係数によって定まる周波数間隔により再
    帰的に選択する周波数選択手段を更に具備することを特
    徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のマル
    チキャリア通信システム。
  6. 【請求項6】 前記マルチキャリア信号生成手段は、 前記係数テーブルから参照する前記係数によって定まる
    周波数間隔で、前記マルチキャリア信号に含む前記サブ
    キャリアの数を増減するサブキャリア数制御手段を更に
    具備することを特徴とする請求項1から請求項5のいず
    れかに記載のマルチキャリア通信システム。
  7. 【請求項7】 前記係数テーブルは、前記マルチキャリ
    ア信号生成手段が生成する前記マルチキャリア信号にお
    いて、隣接する前記サブキャリアの周波数が直交する周
    波数間隔になる前記係数を格納し、 受信側において、直交する前記マルチキャリア信号を2
    つに分離する直交信号分離手段を更に具備することを特
    徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のマル
    チキャリア通信システム。
  8. 【請求項8】 前記係数テーブルに格納される前記サブ
    キャリアの周波数間隔を定める複数種類の前記係数か
    ら、前記サブキャリアの周波数帯域を任意に調節する前
    記係数を選択する係数選択手段を更に具備することを特
    徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のマル
    チキャリア通信システム。
  9. 【請求項9】 前記マルチキャリア通信システムは、複
    数の移動局および複数の基地局から成り、 前記移動局と前記基地局間の通信品質に関する情報であ
    る通信品質情報と、前記移動局と通信可能な前記基地局
    の使用周波数帯域に関する情報である使用周波数帯域情
    報とを考慮して、前記基地局と前記移動局間の通信で用
    いる前記サブキャリアを選択するサブキャリア選択手段
    を更に具備することを特徴とする請求項1から請求項8
    のいずれかに記載のマルチキャリア通信システム。
  10. 【請求項10】 前記サブキャリア選択手段は、前記基
    地局の周辺の基地局からの接続制御情報を更に考慮して
    前記基地局と前記移動局間の通信で用いる前記サブキャ
    リアを選択することを特徴とする請求項9に記載のマル
    チキャリア通信システム。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項10のいずれかに
    記載のマルチキャリア通信システムに用いる通信装置で
    あって、 前記再帰的プロセスの繰り返し処理の単位であって、一
    つのサブキャリアについての処理を行う単位処理手段を
    具備し、 所定数の前記単位処理手段を多段接続することで、前記
    所定数のサブキャリアについて処理することを特徴とす
    る通信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012519434A (ja) * 2009-03-02 2012-08-23 聯發科技股▲ふん▼有限公司 マルチキャリア直交周波数分割多重(ofdm)システム中のキャリア形態を伝える装置と方法

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US8804631B2 (en) 2009-03-02 2014-08-12 Mediatek Inc. Method and apparatus for communicating carrier configuration in multi-carrier OFDM systems
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