JP2003218737A - パス検出装置 - Google Patents

パス検出装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有効パスの検出精度が高いパス検出装置を提
供する。 【解決手段】 各サブキャリアチャネルについて、電力
測定器6は複数パイロットシンボルの同相加算を行い、
平均化された電力遅延プロファイルを出力する。累積確
率計算器13が受信レベルの累積確率値63%を計数した
とき、平均熱雑音電力検出器14は、そのときの受信レ
ベルを平均熱雑音電力とみなす。重み付け器15は、こ
れに重み係数を乗算したものを閾値とする。パス選択器
7は、電力測定器6から出力される電力遅延プロファイ
ルの受信レベルが閾値を超えた測定タイミングにおいて
のみ、各サブキャリアチャネルに対応したマッチドフィ
ルタ20,…,2Nc-1から出力される受信I信号およびQ
信号を、位相補償およびRake合成器30,…,3Nc-1
出力してRake合成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信におけ
るパス検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多重伝搬路環境においては、1つの送信
局から送信された波が複数の伝搬経路を経ることによ
り、遅延時間の異なる複数の到来波となって受信局に到
来する。直接拡散符号分割多元接続(DS-CDMA:Multica
rrier Direct Sequence Code Division Multiple Acces
s)方式においては、Rake合成を行うことによって、マ
ルチパスを積極的に利用した受信が可能となる。このよ
うなRake合成を行うパスを選択するために、パス検出装
置が用いられる。
【0003】図4は、従来のパス検出装置を模式的に示
すブロック構成図である。図中、2はマッチドフィルタ
であり、符号拡散された受信信号が基準周波数信号と直
交復調されることにより得られた、複素ベースバンド信
号、言い換えれば、受信I相信号および受信Q相信号を
入力して、拡散符号のレプリカとの相関をとることによ
り逆拡散を行う。逆拡散された受信信号は、拡散符号の
チップ周期毎に、位相補償およびRake合成器3およびパ
ス検出装置7に出力される。位相補償およびRake合成部
3は、逆拡散された受信信号に含まれた複数のパスの各
シンボルの相関出力のタイミングを一致させて、チャネ
ル推定値の複素共役を乗算して合成することにより、位
相補償および最大比合成を行う。各パスのチャネル推定
は、具体的には、各パスにおけるパイロットシンボルの
振幅および位相の測定値から、各パスのデータシンボル
の時点におけるチャネル推定をする。
【0004】パス検出装置21は、受信信号の電力遅延
プロファイルを測定することにより、個々の到来波(パ
ス)を検出し、希望波信号のパスのみをRake合成するよ
うに位相補償およびRake合成器3を制御する。パス検出
装置21は、電力測定器22、パス選択器7、閾値設定
器23を有している。電力測定器22は、逆拡散された
信号の受信電力レベルを測定する。その出力は、電力遅
延プロファイルとなる。閾値設定部23は、電力遅延プ
ロファイルから熱雑音成分(干渉成分を含む)の平均電
力Paveを推定し、この推定値に基づいてパス選択部7に
対して閾値を設定する。パス選択部7は、電力遅延プロ
ファイルの複数の相関値出力の中から、閾値設定部23
において設定された閾値を超えるものを、希望波信号を
含んでいる有効なパスであるとして選択し、位相補償お
よびRake合成部3に出力する。
【0005】図5は、送信信号のフレームフォーマット
の構成図である。1フレームはNFスロットからなり、各
スロットは、先頭部に挿入された複数NP個のパイロット
シンボルPと、その後の複数ND個のデータシンボルとか
ら構成されている。以下、従来のパス検出方法について
詳述する。従来の第1のパス検出方法としては、図4に
示したパス検出装置21が、パイロットシンボルの電力
遅延プロファイルに基づいて行う。1スロット中のパイ
ロットシンボル数を複数個とすることにより、同相加算
を行ってパス検出精度を上げている。
【0006】図6は、従来の第1のパス検出方法を説明
するための電力遅延プロファイルの模式的説明図であ
る。拡散符号の1周期(nチップ)を横軸にとり、チッ
プ周期毎の測定タイミング(サンプルタイミング)にお
ける受信レベルを縦軸にとっている。1拡散符号周期に
おける測定タイミングの数は、拡散率に等しい数(拡散
符号のチップ数)である。オーバサンプリングを行う場
合は、さらにオーバサンプリング倍の数になる。 (1) 測定タイミング毎に、Np個のパイロットシンボル
の受信信号を同相加算する。すなわち、Np個のパイロッ
トシンボルの受信I信号を加算(I=I1+I2+…+I Np
して2乗した値(I2)と、Np個のパイロットシンボルの
各受信Q信号を加算(Q=Q1+Q2+…+QNp)して2乗し
た値(Q2)とを加算した値(I2+Q2)を、上述した各測
定タイミングにおける受信電力レベルとする。 (2) 電力遅延プロファイルにおけるn個の測定タイミン
グ中から、最も受信電力レベルの大きなm個(mはRake受
信に寄与するパスの数、フィンガー数)の受信電力レベ
ルを除いた残りの(n−m)個の受信電力レベルを時間平
均して、これを平均熱雑音電力レベルPaveとする。 (3) 所定値ΔPを用いてPave×ΔPを閾値に設定する。
この閾値よりも大きなパスを有効パスとすることによ
り、熱雑音電力のみのパスの受信信号をRake合成しない
ようにする。
【0007】移動通信においては、受信機に到来するマ
ルチパス数は、通信の状況に応じて変化するため、Rake
受信に寄与するパスの数をmに固定する方法では、平均
熱雑音電力レベルPaveが正確に測定できない。そのた
め、有効パスの推定精度が悪くなる。特に、マルチパス
がmよりも多く到来した場合、Paveの計算に希望波信号
のパスが含まれてしまうため、Paveが実際よりも大きく
なってしまう。ΔPは一般に固定値に設定されるため、
結果としてPave×ΔPの値が上昇し、本来有効であるは
ずのパスが無効であると判定してしまうおそれがある。
【0008】また、図示を省略するが、パス検出の第2
の従来技術として次のような方法が、特開平10−33
6072号公報等で知られている。パイロットシンボル
の電力遅延プロファイルに基づいてパス検出を行う。遅
延プロファイルの中から最小受信信号電力Sminおよび最
大受信信号電力Smaxを検出する。最小受信信号電力Smin
に対し、閾値Δnoise[dB]を設定し、最大受信信号電
力Smaxに対して閾値ΔRake[dB]を設定する。L個の信
号成分のうち、受信信号電力S(l)(1≦l≦L)が、 S(l)≧max{Smin+Δnoise,Smax−ΔRake} を満たす信号成分を選択する。
【0009】閾値Δnoiseの設定により、熱雑音(干渉
成分を含む)のみの測定タイミングの受信信号レベルを
Rake合成しないようにする。閾値ΔRakeの設定により、
一時的に低下したパスであってもRake合成に使用できる
ように、有効なSINR(Signalto Interference Noise Ra
tio)を有するマルチパスであればRake合成する。とこ
ろが、伝搬環境が変化すれば、希望波の受信レベルも熱
雑音レベルも大きく変化する。ところが、上述したΔRa
ke,Δnoiseは固定値であるから、これらを適切に選択
しなかった場合、パス検出が適切に行われなくなる。
【0010】また、パス検出の第3の従来技術として次
のような方法が、特開2000−78110号公報等で
知られている。 (1)マッチドフィルタ2の出力から直接に求められる、
パイロット信号を含む受信信号の電力遅延プロファイル
に巡回積分を施すことにより、受信信号レベルの平均化
を行う。 (2)(1)で求めた電力遅延プロファイルから、平均値およ
び標準偏差を求め、標準偏差に所定の重み付けを施した
値に平均値を加算して閾値を得る。平均化された受信信
号電力がこの閾値よりも大きなパスを有効パスとして選
択する。
【0011】ところが、電力遅延プロファイルから平均
値および標準偏差を求める際、全ての受信信号から求め
るので、有効なパスの希望波信号も含まれる。したがっ
て、希望波信号の受信電力の大きさによって、受信レベ
ルの平均値および標準偏差が変動する。ところが、本来
求めたい値は、熱雑音(干渉成分を含む)の平均値およ
び標準偏差であるから、適切な閾値の推定が困難であ
る。
【0012】上述した説明でのパス検出装置21は、DS
-CDMA用のものであった。最近、第4世代の移動通信シ
ステム用にマルチキャリア直接拡散符号分割多元接続
(MC/DS-CDMA:Multicarrier Direct Sequence Code Di
vision MultipleAccess)方式が検討されており、例え
ば、Shinsuke Hara,"Overview of MulticarrierCDMA",I
EEE Communication Magazine Dec.1997,p.126-133のFi
g.4などで知られている。このMC/DS-CDMAは、互いに直
交周波数関係にある複数のサブキャリアを用い、送信デ
ータを各サブキャリアチャネルに分配して各サブキャリ
アを変調するとともに、各変調信号を同一かまたは異な
る拡散符号系列で拡散し、拡散された変調信号を合成し
て送信信号とするものである。このMC/DS-CDMAにおいて
も、マルチパスを有効に利用するためにRake合成を行う
にはパス検出装置が必要である。なお、各変調信号を異
なる拡散符号系列で拡散してもよい。
【0013】図7は、MC/DS-CDMA通信システムに用いる
送信機および受信機の概要構成を示すブロック構成図で
ある。図7(a)はブロック構成を示し、図7(b)は
送信シンボル系列を示す。説明を簡単にするために、1
次変調はBPSK(Binary Phase Shift Keying)とし、か
つ、受信側では、受信I信号のみを用いて位相変動を考
慮しない。図7(a)の送信側において、31は直並列
変換器である。図7(b)に示すように、送信シンボル
列は、パイロットシンボルも含み、サブキャリアの総数
Ncを1単位として送信シンボルを分配し、各サブキャリ
アチャネルの送信シンボル系列を乗算器320,321
……32Nc-1に出力し、拡散符号系列c0(t),c
1(t),…,cNc-1(t)と乗算し、サブキャリアチャネ
ル毎に符号拡散する。33はIFFT(高速逆フーリエ変
換)部であって、サブキャリアチャネル対応に乗算器3
0,341,……34Nc-1を有し、符号拡散された送信
シンボルを、サブキャリアチャネル毎にそれぞれの直交
キャリアcos(2πf0t),cos(2πf1t),……,cos(2
πfNc-1t)と乗算する。各乗算出力は、合成器35にお
いて合成されて送信信号s(t)となる。
【0014】一方、受信側において、受信信号r(t)
は、FFT(高速フーリエ変換部)36に入力され、乗算
器370,371,……,37Nc-1に供給され、各直交キ
ャリアcos(2πf0t),cos(2πf1t),……,cos(2π
fNc-1t)と乗算されて、各サブキャリアチャネルの受信
信号が出力される。この受信信号は、乗算器380,3
1,……,38Nc-1において、拡散符号レプリカc
0(t),c1(t),…,cNc-1(t)と乗算されて逆拡散
され、低域通過フィルタ(LPF)390,391,……,
39Nc-1を通して不要周波数成分が除去され、判定器4
0,401,……,40Nc -1において、1次変調BPSKに
対応した2値化がなされる。判定器400,401,…
…,40Nc-1の出力は、並直列(P/S)変換器5にお
いて、送信データビット列と同じ受信データビット列が
出力される。
【0015】上述したMC/DS-CDMAの個々のサブキャリア
チャネルに注目すれば、従来のDS-CDMAと同様である。
したがって、個々のサブキャリアチャネルについて、上
述した従来のRake合成およびパス検出装置をそのまま使
用することが可能である。しかし、上述したように、従
来のパス検出装置には問題があった。また、MC/DS-CDMA
のマルチキャリアを有効に利用したパス検出装置が望ま
れていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、有効パスの検出
精度が高いパス検出装置を提供することを目的とするも
のである。また、マルチキャリアを有効に利用すること
により、有効パスの検出精度が高いMC/DS-CDMAに適した
パス検出装置を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
おいては、受信された直接拡散信号の電力遅延プロファ
イルの受信レベル測定値に応じて、希望波信号を含む有
効なパスを検出するパス検出装置であって、前記受信レ
ベル測定値の累積確率を計算する累積確率計算手段と、
計算された前記累積確率のうち、前記希望波信号を含ま
ない領域での所定の累積確率値をもつ受信レベルを検出
し、該所定の受信レベルに基づいて、前記希望波信号が
含まれる領域と含まれない領域とを判別するための閾値
を設定する閾値設定手段と、前記受信レベル測定値が前
記閾値を超えるタイミングのパスを、前記希望波信号を
含む有効なパスとして検出するパス検出手段を有するも
のである。したがって、希望波信号を含むパスの影響を
受けない閾値を用いて有効パスを検出するので、希望波
信号であるパスの受信レベルが変動しても、また、到来
するマルチパス数が変化しても、有効パスの推定精度が
悪くならないので、パス検出が適切に行われる。また、
熱雑音の累積確率分布に基づいた閾値を用いて有効パス
を検出することになるので、熱雑音レベルの変動があっ
ても、有効パスの推定精度が悪くならないので、パス検
出が適切に行われる。なお、符号分割多元接続通信シス
テムにおける受信信号は、上述した直接拡散信号となる
が、必ずしも符号分割多元接続システムに限られず、例
えば、1対1通信システムにおける直接拡散受信信号で
あってもよい。また、上述した閾値設定手段は、希望波
信号を含まない領域での所定の累積確率値をもつ受信レ
ベルに基づいて平均熱雑音電力レベルを推定し、この推
定平均熱雑音電力レベルに所定値を乗算するなどの重み
付けをすることにより、希望波信号が含まれる領域と含
まれない領域とを判別するための閾値を設定するように
してもよい。
【0018】請求項2に記載の発明においては、直交す
る複数キャリアが同じかまたは異なる拡散符号で直接拡
散されて受信されたマルチキャリア直接拡散信号の少な
くとも1つのサブキャリアチャネルの電力遅延プロファ
イルに基づいた受信レベル測定値に応じて、希望波信号
を含む有効なパスを検出するパス検出装置であって、前
記受信レベル測定値の累積確率を計算する累積確率計算
手段と、計算された前記累積確率のうち、前記希望波信
号を含まない領域での所定の累積確率値をもつ受信レベ
ルを検出し、該所定の受信レベルに基づいて、前記希望
波信号が含まれる領域と含まれない領域とを判別するた
めの閾値を設定する閾値設定手段と、前記受信レベル測
定値が前記閾値を超えるタイミングのパスを、前記希望
波信号を含む有効なパスとして検出するパス検出手段を
有するものである。したがって、希望波信号を含むパス
の影響を受けない閾値を用いて有効パスを検出するの
で、希望波信号であるパスの受信レベルが変動しても、
また、到来するマルチパス数が変化しても、有効パスの
推定精度が悪くならないので、パス検出が適切に行われ
る。また、熱雑音の累積分布に基づいて閾値を用いて有
効パスを検出することになるので、熱雑音レベルの変動
があっても、有効パスの推定精度が悪くならないので、
パス検出が適切に行われる。また、検出された有効パス
は、上述した少なくとも1つのサブキャリアチャネルに
限るものとしてもよいが、マルチパスは、全てのサブキ
ャリアチャネルについて同一になることから、検出され
た有効パスは、全てのサブキャリアチャネルに共通のも
のとすることができる。なお、マルチキャリア符号分割
多元接続通信システムにおける受信信号は、上述したマ
ルチキャリア直接拡散信号となるが、必ずしもマルチキ
ャリア符号分割多元接続システムに限られず、例えば、
1対1通信システムにおけるマルチキャリア直接拡散受
信信号であってもよい。また、上述した閾値設定手段
は、希望波信号を含まない領域での所定の累積確率値を
もつ受信レベルに基づいて平均熱雑音電力レベルを推定
し、この推定平均熱雑音電力レベルに所定値を乗算する
などの重み付けをすることにより、希望波信号が含まれ
る領域と含まれない領域とを判別するための閾値を設定
するようにしてもよい。
【0019】請求項3に記載の発明においては、請求項
2に記載のパス検出装置において、前記累積確率計算手
段は、複数の前記サブキャリアチャネルにおける前記電
力遅延プロファイルの受信レベル測定値を1つの電力遅
延プロファイルとしてまとめたものについて前記累積確
率を計算するものである。したがって、単一のサブキャ
リアチャネルの受信レベル測定値について累積確率を計
算するよりも測定値のサンプル数が増加するので、累積
確率の精度が向上する。その結果、有効パスの推定精度
が向上する。なお、全てのサブキャリアチャネルにおけ
る前記電力遅延プロファイルの受信レベル測定値を1つ
の電力遅延プロファイルとしてまとめたものについて前
記累積確率を計算するとよい。
【0020】請求項4に記載の発明においては、請求項
2または3に記載のパス検出装置において、前記パス検
出手段は、複数の前記サブキャリアチャネルにおける前
記電力遅延プロファイルの受信レベル測定値を該複数の
サブキャリアチャネルについて平均化したものが前記閾
値を超えるタイミングのパスを、前記希望波信号を含む
有効なパスとして検出するものである。したがって、単
一のサブキャリアチャネルの受信レベル測定値よりも、
平均化により受信レベル測定値に含まれる熱雑音成分の
分散が小さくなるので、閾値との適切な比較ができるの
で、有効パスの推定精度が悪くならない。なお、全ての
サブキャリアチャネルにおける電力遅延プロファイルの
受信レベル測定値を、全てのサブキャリアチャネルにつ
いて平均化するとよい。
【0021】請求項5に記載の発明においては、請求項
1から4までのいずれか1項に記載のパス検出装置にお
いて、前記閾値設定手段は、計算された前記累積確率の
うち、前記希望波信号を含まない領域での所定の累積確
率値をもつ受信レベルを検出し、該所定の受信レベルに
基づいて、前記希望波信号が含まれる領域と含まれない
領域とを判別するための閾値を設定するのに代えて、計
算された前記累積確率のうち、前記希望波信号を含まな
い領域の第1から第N(Nは2以上の整数)までの所定
の累積確率をもつ第1から第Nまでの所定の前記受信レ
ベルを検出し、該第1から第Nまでの所定の受信レベル
に基づいて、前記希望波信号が含まれる領域と含まれな
い領域とを判別するための閾値を設定するものである。
したがって、複数の所定の累積確率に基づいて閾値を設
定しているので、計算された累積確率のばらつきなどの
不確かさの影響が軽減されて適切な閾値を設定すること
ができるので、有効パスの推定精度が向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
をMC/DS-CDMAに適用した場合について説明する。しか
し、マルチキャリアを必ずしも用いる必要のない構成に
ついては、DS-CDMAにも適用可能である。図1は、本発
明をMC/DS-CDMA方式に適用した実施の一形態を示すブロ
ック構成図である。送信側の構成は図7と同様であるの
で説明を省略する。各サブキャリアチャネルは、それぞ
れ、図5に示したフレームフォーマットで送信される。
すなわち、パイロットシンボルは、各サブキャリアチャ
ネルにおいて、同じタイミングで同数挿入されて送信さ
れるとする。
【0023】図中、従来技術を説明するために用いた図
4,図7と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略
する。20,21,……,2Nc-1は、サブキャリアチャネ
ル対応に設けられたマッチドフィルタ、30,31,…
…,3Nc-1はサブキャリアチャネル対応に設けられた位
相補償およびRake合成器、4はパス検出器、6は電力測
定器、8は閾値設定器、90,……,9Nc-1はサブキャ
リアチャネル対応に設けられた同相加算器、100,…
…,10Nc-1はサブキャリアチャネル対応に設けられた
電力計算器、11は平均化器、12はデータ格納器、1
3は累積確率計算器、14は平均熱雑音電力検出器、1
5は重み付け器である。
【0024】直交復調されて得られた受信I信号および
受信Q信号は、FFT部1に入力されて、サブキャリアチャ
ネル毎の受信I信号,受信Q信号に変換され、位相補償お
よびRake合成器30,31,……,3Nc-1に出力されると
ともに、電力測定器6内の各同相加算器90,……,9
Nc-1に出力される。位相補償およびRake合成器30
1,……,3Nc-1においては、選択されたパスの位相
補償およびRake合成を行い、1次変調に対応したデータ
判定(デマッピング)を行ってP/S変換器5に出力す
る。P/S変換器5は、各サブキャリアチャネルでデータ
判定された受信データを並直列変換して、送信データ系
列に対応した受信データ系列を出力する。
【0025】この実施形態の第1の特徴は、複数のサブ
キャリアチャネルの電力遅延プロファイルから全サブキ
ャリアチャネルに共通の1つの電力遅延プロファイルを
求めることにある。その結果、電力遅延プロファイルの
サンプル数がサブキャリアチャネル数倍だけ多く取れる
ので、後述する累積確率計算の信頼性が高くなる。累積
確率分布から閾値を決定しているので、閾値の精度が向
上し、その結果受信品質が向上する。また、電力遅延プ
ロファイルのサンプル数が多く取れるので、図5に示し
たように、1フレームが複数スロットで構成されている
とき、例えば、1フレームの最初のスロットのパイロッ
トシンボルについてのみ電力遅延プロファイルを計算し
ても、累積確率計算をするのに十分な数のサンプルが得
られるので、サンプル数の点だけからいえば、1フレー
ム中の後続するスロットにわたって電力遅延プロファイ
ルを計算しなくてもよい。
【0026】電力測定器6においては、各サブキャリア
チャネルについて、従来技術で説明したように、同相加
算器90,91,……,9Nc-1において、1スロットを単
位として、連続する複数個のパイロットシンボルを測定
タイミング毎に連続する複数シンボルにわたって同相加
算を行い、同相加算した後のI相成分,Q相成分の各出力
を、各電力計算器100……,10Nc-1において、I相成
分を2乗しQ相成分を2乗し、両者を加算することによ
り、電力遅延プロファイルを計算する。
【0027】平均化器8において、全サブキャリアチャ
ネルについて平均化することにより、全サブキャリアチ
ャネルに共通の1つの電力遅延プロファイルとして、1
スロットにつき、(拡散率)×(オーバサンプリング
数)個のサンプル値を出力する。さらに、複数スロット
(例えば、1フレーム)のパイロット信号の電力遅延プ
ロファイルを用いて、時間方向の電力平均を行ってもよ
い。上述した説明では、全てのサブキャリアチャネルの
電力遅延プロファイルを用いたが、単に複数のサブキャ
リアチャネルの電力遅延プロファイルを用いるだけで
も、1つのサブキャリアチャネルだけを用いた場合より
も、累積確率の値の信頼性が高くなる。
【0028】この実施形態の第2の特徴は、算出された
電力遅延プロファイルから累積確率を計算し、ある累積
確率となる受信レベルを求め、この受信レベルに基づい
て平均熱雑音電力レベルPaveを推定する点にある。電力
測定器6から出力される電力遅延プロファイルは、閾値
設定器8にも出力されて、各測定タイミングの受信レベ
ルのサンプル値がデータ格納器12に記憶される。累積
確率計算器13は、所定の測定期間、例えば1スロット
内のパイロット信号の1周期にわたって、各測定タイミ
ングの受信レベルのサンプル値が格納されている。その
中で、受信レベルの低いものから順番に、受信レベルの
値が大きくなる毎に出現個数を累積計数して行く。
【0029】格納されるサンプルの総数は予め決まって
いる。例えば1スロット内のパイロット信号の1周期に
わたって格納されるサンプルの総数は、拡散率(拡散符
号のチップ数)×オーバーサンプリング数×マルチキャ
リア数である。上述した累積計数した値をサンプルの総
数で割れば、累積確率となる。したがって、上述した累
積計数は、累積確率計算と実質的に同じである。以後、
累積確率で説明するが、累積計数値そのものについて評
価しても、累積確率の評価と実質的に同じである。
【0030】図2は、受信電力レベルの累積確率分布を
示す第1のグラフである。図中、横軸は受信レベルであ
って、例えば、平均熱雑音電力レベルなどを0[dB]に
とった相対受信レベル[dB]で表す。縦軸は、累積確率
分布[%、ただし、対数スケールの%]である。熱雑音
分布は理論的にわかっており、例えば、レイリー分布と
なる。有効パスの信号を含んだサンプルが存在しないと
仮定すれば、図中、一点鎖線より左側の領域の実線と右
側の領域の破線とで示すような累積確率分布を示す。こ
の場合、熱雑音確率分布の平均値レベルである平均熱雑
音電力レベルPaveを与える累積確率は63%となる。シミ
ュレーションあるいは実測値に基づいて累積確率分布の
テーブルを設定してもよい。
【0031】しかし、実際は有効パスの信号成分を含ん
だサンプルが受信レベルの高い側の領域に存在する。し
たがって、ある程度受信レベルが大きくなると、累積確
率の上昇が緩やかになる(図中一点鎖線より右側の領域
の実線)。拡散符号のチップ数を1000程度とし、マ
ルチパスの数が4程度であるとすると、希望波信号を含
んだ有効パスのサンプル数よりも、熱雑音信号のみのサ
ンプル数が十分多いことになる。したがって、図1に示
した累積確率計算器13が累積確率値63%を計数したと
き、平均熱雑音電力検出器14は、そのときの受信レベ
ルを検出して平均熱雑音電力レベルPaveとみなす。この
平均熱雑音電力レベルPaveには、有効なパスの信号成分
が含まれていないので、正確に平均熱雑音電力レベルPa
veを算出することができる。また、後述するように、こ
れに重み付けを行った値を閾値とすれば、熱雑音電力の
みのサンプルをRake合成しないようにし、有効なパスの
サンプルだけをRake合成することが可能となる。
【0032】重み付け器15は、平均熱雑音電力レベル
Paveに、予め設定した重み係数ΔPを乗算(リニアスケ
ールの場合に乗算し、デシベル換算では10log10(ΔP)
を加算する)したものをパス選択のための閾値としてパ
ス選択器7に出力する。この閾値は、希望波信号が含ま
れる領域と含まれない領域とを判別するためのものであ
る。したがって、パス選択器7は、平均熱雑音電力レベ
ルPaveにΔPを乗算した値よりも大きな電力であるパス
を有効パスとして選択する。すなわち、1拡散符号周期
内において、電力測定器6から出力される受信レベルが
閾値を超えたときの測定タイミングにおいてのみ、各サ
ブキャリアチャネルに対応したマッチドフィルタ20
1,……,2Nc-1から出力される受信I信号およびQ信
号(パイロットシンボルおよびデータシンボル)を、位
相補償およびRake合成器30,31,……,3Nc-1に出力
してRake合成させる。正確に算出された平均熱雑音電力
レベルPaveを用いるので、有効パスの推定精度が向上
し、Rake合成による受信品質が向上する。
【0033】上述した所定値ΔPの値は、実験的に決め
てもよいし、累積分布の標準偏差などを利用して理論的
に決定してもよい。また、所定の累積確率の値に対応す
る受信レベル自体が直接的に閾値となるようにすること
も可能である。しかし、閾値となる受信レベルを、例え
ば、累積確率が90%程度のところになるように設定する
と、この領域では希望波を含む有効なパスが含まれてい
る可能性がある。したがって、このような閾値の受信レ
ベルに対応した累積確率の値を直接的に検出すると、有
効なパスの影響を受ける不適切な閾値を与える場合があ
る。したがって、一旦、希望波の信号が含まれていない
ことが確からしい受信レベルに対応した累積確率を検出
して、そのときの受信レベルに所定値を乗算(リニア計
算)するなどして重み付けすることにより、閾値を設定
した方が、正確な閾値を得ることができる。
【0034】上述した説明では、累積確率計算によって
平均熱雑音電力レベルPaveを求め、予め設定した重み計
数ΔPを乗算することにより最終的にパス選択のための
閾値を決定した。マルチパス数が十分少ない場合、平均
熱雑音電力レベルPaveを、累積確率値63%を計算するこ
とにより求めることができる。しかし、累積確率値63%
に相当するレベルの信号に希望波成分が含まれる場合が
ないとは限らない。そこで、平均熱雑音電力レベルPave
以外の「ある受信レベル」(PaveよりもΔ1dB低いレベ
ル)を予め設定しておき、対応する累積確率の値(CDF1
%)を検出してもよい。すなわち、累積確率計算器13
が、累積確率の値(CDF1%)を算出したとき、平均熱雑
音電力検出器14は、このときの受信レベルの測定値
に、平均熱雑音電力レベルPaveとの差に相当する所定値
(Δ1dB)を加算することにより、平均熱雑音電力レベ
ルPaveを出力する。重み付け器15は、これにΔPを乗
算する(リニア計算)ことにより、先に説明した閾値と
同じ閾値を出力する。
【0035】上述した説明では、平均熱雑音電力レベル
Paveを求めてから閾値を設定しているが、希望波信号を
含まない領域での所定の累積確率値をもつ「ある受信レ
ベル」を検出し、この所定の「ある受信レベル」に重み
付けを行うことによって、直ちに、希望波信号が含まれ
る領域と含まれない領域とを判別するための閾値を設定
してもよい。例えば、累積確率が所定値(CDF1%)にな
るときの、「ある受信レベル」(PaveよりもΔ1dB低い
レベル)にΔ1+10log(ΔP)を加算する(対数計算)
ことによって、直ちに、希望波信号が含まれる領域と含
まれない領域とを判別するための閾値を設定する。
【0036】「ある受信レベル」としては、例えば、平
均熱雑音電力レベルPaveよりも2dB低いレベル(累積確
率は約50%)にしたり、Paveよりも10dB低いレベル(累
積確率は約10%)にしたり、Paveよりも20dB低いレベル
(累積確率は約1%)にしたりできる。しかし、余りに
も受信レベルを下げすぎても、受信レベルが存在しなか
ったり、レベルが小さいものから順に計算する場合、サ
ンプル数が不足して統計的な信頼性が得られなかったり
する点に留意する必要がある。上述した累積確率分布
は、電力計算に使用するサブキャリア数が増減した場合
は、サンプルの総数が増減するだけであるので、分布曲
線は変化しない。一方、パイロットシンボルの同相加算
数Npを増減すると、加算したことにより、受信レベルは
10log(Np)[dB]大きくなり、分布曲線の形状は変化
しないが右方向にシフトする。
【0037】図3は、受信電力レベルの累積確率分布を
示す第2のグラフである。この図を参照して、平均熱雑
音電力レベルPaveを求める他の方法を説明する。図2と
同様に、横軸は受信レベル[dB]、縦軸は累積確率[対
数スケールの%]である。図1に示した平均熱雑音電力
検出器14は、累積確率計算器13が出力する複数の累
積確率値を検出し、それぞれに対応した「ある受信レベ
ル」の値から、平均熱雑音電力レベルPaveを推定する。
図3に示すように、累積確率値としてCDF1,CDF2,…
…,CDFN(Nは2以上の整数)を予め設定し、それぞれ
に対応する受信レベルは、Paveか、あるいはそれより
も、それぞれΔ1,Δ2,……,ΔN小さい値であるとす
る。
【0038】このように、累積確率分布が、なるべく、
63%以下、あるいは、63%未満の小さな点を複数点選択
しておき、それぞれの累積確率に対応する受信レベルに
基づいて、平均熱雑音電力レベルPave、あるいは閾値を
推定するようにすれば、1点だけでは推定が不確かであ
った累積確率が、より確実に、平均熱雑音電力レベルPa
ve、ひいては、閾値を高精度に設定できる。拡散符号の
チップ数が少ない場合には有効である。具体的な推定方
法として種々の形態が考えられるが、ここでは一例を説
明するに止める。選択点数は4点とする。
【0039】累積確率CDF1における受信レベルがP1であ
ったとすると、これから推定される平均熱雑音電力レベ
ルPave1の値は、次式の通りとなる。 Pave1=P1+Δ1 他の累積確率CDF2〜CDF4についても同様に、次式の通り
となる。 Pave2=P2+Δ2 Pave3=P3+Δ3 Pave4=P4+Δ4 上述したPave1〜Pave4は、理論的には等しくなるはずで
あるが、測定値のばらつきにより必ずしも一致しない。
そこで、これらを仮の平均熱雑音電力レベルとみなし
て、次のような平均熱雑音電力レベルPaveの推定計算を
行う。Pave1〜Pave4の中から任意の複数個(2個)を次
々に選んで、誤差が所定値、例えば、1%以内であれ
ば、その2つは信頼できる推定値であるとみて、その2
つの平均値を平均熱雑音電力レベルPaveと推定する。ま
た、Pave1〜Pave4中の任意の2個の誤差が最小である2
つの平均値を平均熱雑音電力レベルPaveと推定してもよ
い。
【0040】この平均熱雑音電力レベルPaveを求める方
法においても、平均熱雑音電力レベルPaveを求めること
なく、希望波信号を含まない領域での複数の所定の累積
確率値をもつ複数の「ある受信レベル」を検出し、この
複数の所定の「ある受信レベル」にそれぞれの重み付け
を行うことによって、直ちに、希望波信号が含まれる領
域と含まれない領域とを判別するための閾値を設定して
もよい。例えば、累積確率CDF1〜CDF4に対応する複数の
ある受信レベルP1〜P4に基づいて、複数の仮の閾値P1
(Δ1+10log(ΔP)),P2+(Δ2+10log(ΔP)),
P3+(Δ3+10log(ΔP)),P4+(Δ4+10log(Δ
P))(いずれも、対数計算)を求め、それらの中か
ら、任意の複数個を次々に選んで、誤差が所定値、例え
ば、1%以内であれば、その2つは信頼できる推定値で
あるとみて、その2つの平均値を、希望波信号が含まれ
る領域と含まれない領域とを判別するための閾値とす
る。また、それらの中から、任意の2個の誤差が最小で
ある2つの平均値を希望波信号が含まれる領域と含まれ
ない領域とを判別するための閾値としてもよい。
【0041】なお、上述した説明では、有効パスのデー
タを逆拡散するための相関器と、パス検出用の電力測定
を行うための相関器を共通のマッチドフィルタで実現し
ていた。しかし、有効パスのデータを逆拡散するための
相関器と、パス検出用の電力測定を行うための相関器と
を別に設けてもよい。また、逆拡散をするための相関器
としてマッチドフィルタを用いたが、これに代えて、ス
ライディング相関器を用いてもよい。ただし、スライデ
ィング相関器は、1つのパスの相関値を出力するのに拡
散符号の1周期を要する。特に、パス選択に用いる相関
器として使用する場合、時分割処理、あるいは、複数の
スライディング相関器の並列動作等によって複数のパス
検出を行う必要がある。
【0042】上述した説明では、MC/DS-CDMA方式を前提
とし、全てのサブキャリアチャネルの電力遅延プロファ
イルを1つの電力遅延プロファイルとみなし、そこから
累積確率分布を求めて閾値を決定し、全てのサブキャリ
アチャネルの電力遅延プロファイルの平均値と比較する
ことにより、パス選択をしている。しかし、全てのサブ
キャリアチャネルでなくても、1または複数の電力遅延
プロファイルを1つの電力遅延プロファイルとみなし、
そこから累積確率分布を求めて累積確率分布を求めて閾
値を決定したり、およびまたは、1または複数のサブキ
ャリアチャネルの、電力遅延プロファイルの平均値と閾
値とを比較したりしてもよい。その場合、検出された有
効パスは、上述した少なくとも1つのサブキャリアチャ
ネルに限るものとしてもよいが、マルチパスは、全ての
サブキャリアチャネルについて同一になることから、検
出された有効パスは、全てのサブキャリアチャネルに共
通のものとすることができる。
【0043】また、DS-CDMA方式用のパス検出装置にお
いても、1チャネルの電力遅延プロファイルしか得られ
ないものの、上述した累積確率によるパス検出をするこ
とにより、希望波信号を含んだ有効パスの受信信号を、
熱雑音のみの受信信号から閾値で切り分けることによ
り、品質の良いRake合成を行うことできる。サンプル数
が十分取れずに累積確率分布のばらつきが見られる場合
には、複数スロットあるいは複数フレームにわたってパ
イロットシンボルの遅延プロファイルを測定して格納し
てもよい。
【0044】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、本発
明によれば、有効パスの選択をするための閾値を正確に
設定することができ、有効パスの検出精度が向上すると
いう効果がある。また、本発明によれば、MC/CDMA方式
に適用した場合、マルチキャリアを有効に利用すること
ができ、有効パスの検出精度が向上するという効果があ
る。これらの結果、Rake合成の受信品質が向上すること
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をMC/DS-CDMA方式に適用した実施の一形
態を示すブロック構成図である。
【図2】受信電力レベルの累積確率分布を示す第1のグ
ラフである。
【図3】受信電力レベルの累積確率分布を示す第2のグ
ラフである。
【図4】従来のパス検出装置を模式的に示すブロック構
成図である。
【図5】送信信号のフレームフォーマットの構成図であ
る。
【図6】従来の第1のパス検出方法を説明するための電
力遅延プロファイルの模式的説明図である。
【図7】MC/DS-CDMAの送信機および受信機の概要を示す
ブロック構成図である。
【符号の説明】
1…FFT部、20〜2Nc-1…マッチドフィルタ、30〜3
Nc-1…位相補償およびRake合成器、4…パス検出器、5
…P/S変換器、6…電力測定器、7…パス選択器、8…
閾値設定器、90〜9Nc-1…同相加算器、100〜10
Nc-1…電力計算器、11…平均化器、12…データ格納
器、13…累積確率計算器、14…平均熱雑音電力検出
器、15…重み付け器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信された直接拡散信号の電力遅延プロ
    ファイルの受信レベル測定値に応じて、希望波信号を含
    む有効なパスを検出するパス検出装置であって、 前記受信レベル測定値の累積確率を計算する累積確率計
    算手段と、 計算された前記累積確率のうち、前記希望波信号を含ま
    ない領域での所定の累積確率値をもつ受信レベルを検出
    し、該所定の受信レベルに基づいて、前記希望波信号が
    含まれる領域と含まれない領域とを判別するための閾値
    を設定する閾値設定手段と、 前記受信レベル測定値が前記閾値を超えるタイミングの
    パスを、前記希望波信号を含む有効なパスとして検出す
    るパス検出手段、 を有することを特徴とするパス検出装置。
  2. 【請求項2】 直交する複数キャリアが同じかまたは異
    なる拡散符号で直接拡散されて受信されたマルチキャリ
    ア直接拡散信号の少なくとも1つのサブキャリアチャネ
    ルの電力遅延プロファイルに基づいた受信レベル測定値
    に応じて、希望波信号を含む有効なパスを検出するパス
    検出装置であって、 前記受信レベル測定値の累積確率を計算する累積確率計
    算手段と、 計算された前記累積確率のうち、前記希望波信号を含ま
    ない領域での所定の累積確率値をもつ受信レベルを検出
    し、該所定の受信レベルに基づいて、前記希望波信号が
    含まれる領域と含まれない領域とを判別するための閾値
    を設定する閾値設定手段と、 前記受信レベル測定値が前記閾値を超えるタイミングの
    パスを、前記希望波信号を含む有効なパスとして検出す
    るパス検出手段、 を有することを特徴とするパス検出装置。
  3. 【請求項3】 前記累積確率計算手段は、複数の前記サ
    ブキャリアチャネルにおける前記電力遅延プロファイル
    の受信レベル測定値を1つの電力遅延プロファイルとし
    てまとめたものについて前記累積確率を計算する、 ことを特徴とする請求項2に記載のパス検出装置。
  4. 【請求項4】 前記パス検出手段は、複数の前記サブキ
    ャリアチャネルにおける前記電力遅延プロファイルの受
    信レベル測定値を該複数のサブキャリアチャネルについ
    て平均化したものが前記閾値を超えるタイミングのパス
    を、前記希望波信号を含む有効なパスとして検出する、 ことを特徴とする請求項2または3に記載のパス検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記閾値設定手段は、計算された前記累
    積確率のうち、前記希望波信号を含まない領域での所定
    の累積確率値をもつ受信レベルを検出し、該所定の受信
    レベルに基づいて、前記希望波信号が含まれる領域と含
    まれない領域とを判別するための閾値を設定するのに代
    えて、計算された前記累積確率のうち、前記希望波信号
    を含まない領域の第1から第N(Nは2以上の整数)ま
    での所定の累積確率をもつ第1から第Nまでの所定の前
    記受信レベルを検出し、該第1から第Nまでの所定の受
    信レベルに基づいて、前記希望波信号が含まれる領域と
    含まれない領域とを判別するための閾値を設定する、こ
    とを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記
    載のパス検出装置。
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