JP2003214823A - フォトセンサシステム及びその駆動制御方法 - Google Patents

フォトセンサシステム及びその駆動制御方法

Info

Publication number
JP2003214823A
JP2003214823A JP2002012384A JP2002012384A JP2003214823A JP 2003214823 A JP2003214823 A JP 2003214823A JP 2002012384 A JP2002012384 A JP 2002012384A JP 2002012384 A JP2002012384 A JP 2002012384A JP 2003214823 A JP2003214823 A JP 2003214823A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensor
subject
image
row
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002012384A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetoshi Akao
英俊 赤尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2002012384A priority Critical patent/JP2003214823A/ja
Publication of JP2003214823A publication Critical patent/JP2003214823A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Image Input (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被写体の不正又は異常な載置が行われた場合
に、当該載置状態を検出して所要の報知を行うようにす
る。 【解決手段】 コントローラ150は、ダブルゲート型
フォトセンサ10からなるフォトセンサを二次元配列し
て構成されたフォトセンサアレイ100の有効読取面内
に該有効読取面よりも小サイズの検出エリア302を設
定し、該検出エリア302に載置された被写体の画像を
読み取る際に、検出エリア302内に前記被写体の周縁
部分の画像が含まれているか否かを判定し、被写体の周
縁部分の画像が含まれていることか判定された場合に所
定の報知動作を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトセンサシス
テム及びその駆動制御方法に関し、特に、複数のセンサ
がマトリクス状又はライン状に配列されたセンサアレイ
を備え、該センサアレイを走査駆動することにより、被
写体の画像パターンを読み取るフォトセンサシステム及
びその駆動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷物や写真、あるいは、指紋等
の微細な凹凸形状等の2次元の画像パターンを読み取る
技術として、例えば、光電変換素子(フォトセンサ)等
のセンサをマトリクス状又はライン状に配列して構成さ
れるセンサアレイを走査駆動することにより、所定の検
知面上に載置、接触された被写体の画像パターンを読み
取る画像読取装置が知られている。
【0003】ここで、フォトセンサアレイとしては、一
般に、CCD(Charge Coupled Device)等の固体撮像
デバイスが用いられている。CCDは、周知の通り、フ
ォトダイオードや薄膜トランジスタ(TFT:Thin Fil
m Transistor)等のフォトセンサを複数配列した構成を
有し、各フォトセンサの受光部に照射された光量に対応
して発生する電子−正孔対の電荷量を、水平走査回路及
び垂直走査回路により検出し、照射光の輝度を検知す
る。このようなCCDを用いたフォトセンサシステムに
おいては、走査された各フォトセンサを選択状態にする
ための選択トランジスタを個別に設ける必要があるた
め、フォトセンサアレイを構成する画素数を増加させる
と、それにしたがってシステム自体が大型化してしまう
という問題を有していた。
【0004】そこで、近年、このような問題を解決する
ための構成として、フォトセンサ自体にフォトセンス機
能と選択トランジスタ機能とを持たせた、いわゆる、ダ
ブルゲート構造を有する薄膜トランジスタ(以下、「ダ
ブルゲート型フォトセンサ」という)をフォトセンサシ
ステムに適用して、システムの小型化、及び、画素の高
密度化を図る試みがなされている。
【0005】このようなフォトセンサシステムは、概
略、ガラス基板等の透明な基板の一面側にトップゲート
電極及びボトムゲート電極を備えたダブルゲート型フォ
トセンサをマトリクス状に二次元配列するとともに、該
ダブルゲート型フォトセンサの周囲を透明な材料で覆っ
てフォトセンサアレイを構成し、例えば、本フォトセン
サシステムを指紋認証システムに適用した場合、図26
(a)に示すように、フォトセンサアレイ1の背面(フ
ォトセンサアレイ1の下方)側に設けられた面光源4か
ら照射光(バックライト光)4aを入射面1bを介して
照射して、フォトセンサアレイ1の一面側(フォトセン
サアレイ1の上方)に設けられた検知面1aに載置、接
触された指3(被写体)の2次元画像の画像パターン
(すなわち、指の指紋パターン等)に応じて反射した光
(反射光)を、各ダブルゲート型フォトセンサ2により
受光して明暗情報として検出し、上記2次元画像を読み
取るものである。
【0006】ここで、フォトセンサシステムにおいて
は、フォトセンサアレイの有効読取面(センサ領域)全
域ではなく、有効読取面よりも狭い特定領域(以下、
「検出エリア」という)について、被写体の画像パター
ンを読み取る動作を実行するように構成又は駆動制御さ
れているものがある。すなわち、図26(b)に示すよ
うに、フォトセンサアレイ1の有効読取面5を256行
×196列(すなわち、256×196個のフォトセン
サにより構成)の領域とした場合、例えば、64行目〜
191行目と67列目〜130列目の範囲(128行×
64列)の検出エリア6について、被写体画像(指紋画
像等)の読み取りが行われる。これにより、被写体が上
記検出エリア6の全域を覆って載置されている限り、フ
ォトセンサアレイ1や被写体(指3)の大きさに左右さ
れることなく、その画像パターン(指紋パターン)を高
い確率で確実に撮像することができる。
【0007】そして、上述したダブルゲート型フォトセ
ンサを適用したフォトセンサシステムによる画像読み取
り動作は、フォトセンサアレイの各行ごとのダブルゲー
ト型フォトセンサへのリセットパルスの印加による初期
化終了時から読み出しパルスが印加されるまでの電荷蓄
積期間(光蓄積期間)において、各ダブルゲート型フォ
トセンサごとに蓄積されるキャリヤ(正孔)の蓄積量に
対応する出力電圧(ドレイン電圧)を読み出すことによ
り、明暗情報を検出する一連の動作ステップ(リセット
動作→電荷蓄積動作→プリチャージ動作→読み出し動
作)により被写体画像の読み取りが行われる。
【0008】具体的には、ダブルゲート型フォトセンサ
は、電荷蓄積期間の間に受光した光の総量に応じた電荷
を蓄積し、その蓄積電荷を所定の読み出し期間で外部に
出力する。読み出される電荷の量は、明度データからな
る画素値で表され、一般に画素値は、最小電荷量から最
大電荷量までの間を離散化した値で表される。例えば、
256段階(ステップ)に離散化した場合は、画素値0
で黒レベル(最も暗いレベル)を表し、画素値255で
白レベル(最も明るいレベル)を表すとともに、その間
の画素値1〜画素値254で中間階調レベルを表す。
【0009】なお、上述した一連の動作ステップは、フ
ォトセンサシステムに上記ダブルゲート型フォトセンサ
を適用した場合に限らず、周知のフォトダイオードやフ
ォトトランジスタ等をフォトセンサとして適用した場合
においても、同様のステップが実行される。また、上述
したダブルゲート型フォトセンサ、及び、フォトセンサ
アレイの具体的な構成及び動作については、後述する発
明の実施の形態において詳しく説明する。
【0010】ところで、被写体画像の画像パターンに応
じて各フォトセンサにより受光される光量等に基づいて
被写体画像の明暗情報を検出するフォトセンサシステム
(例えば、上述したようなダブルゲート型フォトセンサ
を適用したフォトセンサシステム)においては、当然の
ことながら、被写体(指等)の画像パターン(指紋パタ
ーン)を良好な画質で読み取ることが求められる。
【0011】すなわち、上述したような指紋認証システ
ムにおける指紋パターンの読み取りにおいては、指紋の
山線と呼ばれる凸状部ではバックライト光4aのほとん
どが反射されるのに対して、谷線と呼ばれる凹状部では
バックライト光4aの透過、乱反射が生じ、反射光量
(すなわち、フォトセンサの受光光量)が減少するとい
う光学的な特性に基づいて、上記反射光量の差を利用し
て、それぞれの画素値を異ならせ、適切なしきい値を用
いて二値化することにより、例えば、山線を白色、谷線
を黒色とするモノクロ画像を得ることができる。
【0012】ここで、凸状部(山線)と凹状部(谷線)
の画素値を異ならせるためには、フォトセンサの画像読
取感度、すなわち、電荷蓄積期間(光蓄積期間)を最適
化する必要があるが、この画像読取感度は、被写体の状
態、例えば、指3の乾燥具合や湿り具合によっても異な
るし、しかもその乾燥具合なども個人差がある上、当該
個人の体調や外光照度等の周辺環境または季節等によっ
ても様々に変化するため、最適な画像読取感度(電荷蓄
積期間)を一義的に決定することはできず、そのときの
被写体の状態等に合わせて動的かつ適切に設定する必要
がある。
【0013】そこで、このようなフォトセンサに適切な
画像読取感度(電荷蓄積期間)を設定する手法として、
正規の被写体画像の読み取り動作とは別に、画像読取感
度を調整、設定するための画像読み取り動作(以下、便
宜的に「感度調整用読み取り動作」という)を行い、そ
の結果に基づいて最適な感度を設定する場合がある。
【0014】このような感度調整動作の具体的な方法と
しては、詳しくは後述するが、例えば、フォトセンサが
マトリクス状に配列されたフォトセンサアレイを構成す
る行ごとのフォトセンサに対して、異なる画像読取感度
(電荷蓄積期間)を順次設定して、フォトセンサアレイ
に対応する1画面分の画像読み取り動作を行い、所定の
調整用画像(正規の被写体画像であってもよい)を複数
の画像読取感度で略同時に読み取り(感度調整用読み取
り動作)、各行の読取画像のなかで最も大きなダイナミ
ックレンジ(すなわち、各行における最小画素値と最大
画素値の差;データ範囲)が得られた行の電荷蓄積期間
を抽出して、正規の画像読み取り時における画像全体の
電荷蓄積期間(画像読取感度)として決定する、という
手法が知られている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなフォトセンサシステムにおける感度調整方法や
画像読取方法においては、次に示すような問題を有して
いた。 (1)上述したようなフォトセンサシステムにおいて、
検知面1aに被写体(指3)を載置して画像パターンを
読み取る動作を実行するが、この際、図27(a)に示
すように、フォトセンサアレイ1に設定された検出エリ
ア6aが被写体(指3)よりも広く設定されている場
合、あるいは、図27(b)に示すように、検出エリア
6bが被写体(指3)よりも小さく設定されている場合
であっても、図27(c)に示すように、被写体(指
3)の載置位置(又は、領域)が検出エリア6bに対し
て特に規定されていない場合には、その載置位置が検出
エリア6bに対してずれる場合がある。
【0016】このような場合、検出エリア6の一部が被
写体(指3)に覆われず、露出した状態となるため、こ
の露出した領域(以下、「外光入射領域」と記す;図2
7に示した検出エリア6a、6bの斜線領域)からフォ
トセンサシステム周辺の外光が入射することになる。こ
こで、外光照度が、本来被写体に反射して各フォトセン
サに入射する光量よりも高い場合には、外光入射領域に
位置するフォトセンサに入射する光量が過大となって、
その画素値(明度データ)が極端に大きくなる。
【0017】これにより、上述したような感度調整動作
において、フォトセンサアレイの行ごとのフォトセンサ
に異なる画像読取感度を順次設定して、調整用画像(又
は、被写体画像)を読み取ることにより得られた読取画
像に対して、行ごとのダイナミックレンジが最大となる
行に設定された画像読取感度(電荷蓄積期間)を最適感
度として決定する手法を適用している場合には、外光入
射領域に位置するフォトセンサに過大な光量の光(外
光)が入射することになるため、当該フォトセンサを含
む行の上記ダイナミックレンジが大きくなり、感度調整
用読み取り動作においては、調整用画像(又は、被写体
画像)の画像パターンに応じた反射光による本来の最大
のダイナミックレンジの行とは異なる行に設定された画
像読取感度が最適感度として誤って抽出され、また、正
規の画像読み取り動作においては、例えば、指紋照合の
精度を大きく損なうという問題を有していた。
【0018】(2)一方、このような検出エリアにおけ
る被写体の載置領域以外の領域(外光入射領域)に外光
が入射することによる問題を解決するために、上述した
感度調整用読み取り動作や正規の被写体画像の読み取り
動作の際に、上記検出エリアを予めフォトセンサアレイ
の中央付近に設定するとともに、被写体の大きさに比較
して十分小さく設定する手法が考えられるが、この場
合、検出エリアの面積が狭くなることにより、読取画像
を構成するデータ量が不十分となるため、フォトセンサ
システムを上述したような指紋照合システムに適用した
場合、指紋の照合精度が低下するという問題を有してい
る。また、上記検出エリアを十分に小さくした場合であ
っても、被写体の載置位置や載置方向が検出エリアに対
して特に規定されていない場合には、上述した問題点
(1)と同様に、被写体の載置位置が検出エリアに対し
てずれることにより、適切に最適感度を設定することが
できないという問題を有している。
【0019】(3)さらに、上述した感度調整方法とは
異なり、フォトセンサアレイを構成する各フォトセンサ
における隣接画素間の差分絶対値を算出し、該差分に基
づいて検出エリアの被写体の載置位置を特定して、感度
調整動作時において外光入射領域に入射する外光の影響
を回避する手法も知られている。ここで、上記隣接画素
間の差分絶対値は、例えば、指等の被写体が載置された
領域においては、被写体画像の画像パターン(指紋パタ
ーン)に応じて、比較的大きな変化(すなわち、輝度変
化)を示すが、単調な外光が入射する領域においては、
画素間の輝度変化が緩やかであるので、この差分絶対値
の変化傾向から検出エリアにおける被写体の載置領域と
外光入射領域とを判別して、各領域に位置するフォトセ
ンサに入射する光に基づいて、適切な画像読取感度の設
定を行うことができる。
【0020】しかしながら、このような感度調整方法に
おいても、被写体が載置された領域に特性不良等を示す
フォトセンサ(異常画素)が存在した場合には、当該フ
ォトセンサにおける画素値に基づいて、最適感度を誤認
して抽出する可能性があるという問題を有していた。こ
のように、従来のフォトセンサシステムにあっては、検
出エリアへの被写体の不正又は異常な載置状態に関わら
ず、一連の画像読み取り動作及び照合等の所定の画像処
理を実行するように構成されていたため、種々の問題を
有しており、未だ改善の余地があった。
【0021】そこで、本発明は、上述した問題点に鑑
み、被写体の検出エリアへの不正又は異常な載置状態を
判別して所要の報知を行い、感度調整用読み取り動作に
おける不適切な感度設定や、正規の画像読み取り動作に
おける誤動作の発生等を抑制して、良好な画像読み取り
動作を実現することができるフォトセンサシステム及び
その駆動制御方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のフォトセ
ンサシステムは、複数のフォトセンサからなるフォトセ
ンサアレイを備え、該フォトセンサアレイ上の検知面に
載置された被写体の画像を読み取るフォトセンサシステ
ムにおいて、前記読み取られた被写体の画像の所定の行
における画素相互の画素値から算出された差分絶対値に
基づき前記被写体の周縁部分を抽出する周縁部抽出手段
を備えたことを特徴としている。請求項2記載のフォト
センサシステムは、請求項1記載のフォトセンサシステ
ムにおいて、前記周縁部抽出手段は、前記画素相互の画
素値の差分絶対値が極大となる領域を、前記被写体の周
縁部分として抽出することを特徴としている。請求項3
記載のフォトセンサシステムは、請求項1記載のフォト
センサシステムにおいて、前記周縁部抽出手段は、前記
画素相互の画素値の差分絶対値が極大となり、かつ、該
差分絶対値の一次微分値が0となる領域を、前記被写体
の周縁部分として抽出することを特徴としている。
【0023】請求項4記載のフォトセンサシステムは、
請求項1乃至3のいずれかに記載のフォトセンサシステ
ムにおいて、前記周縁部抽出手段は、前記フォトセンサ
アレイの有効読取面内に予め設定された所定の検出エリ
アに属する特定の行における前記画素相互の画素値の差
分絶対値を算出することを特徴としている。請求項5記
載のフォトセンサシステムは、請求項1乃至3のいずれ
かに記載のフォトセンサシステムにおいて、前記周縁部
抽出手段は、少なくとも、前記フォトセンサアレイの有
効読取面内に予め設定された所定の検出エリアに属する
全ての行における前記画素相互の画素値の差分絶対値を
算出することを特徴としている。
【0024】請求項6記載のフォトセンサシステムは、
請求項4又は5記載のフォトセンサシステムにおいて、
前記周縁部抽出手段は、前記検出エリアに属する行にお
ける特定の画素相互の画素値の差分絶対値を算出するこ
とを特徴としている。請求項7記載のフォトセンサシス
テムは、請求項6記載のフォトセンサシステムにおい
て、前記周縁部抽出手段は、前記検出エリアに属する行
における複数画素分離間した前記画素相互の画素値の差
分絶対値を算出することを特徴としている。
【0025】請求項8記載のフォトセンサシステムは、
請求項1乃至7のいずれかに記載のフォトセンサシステ
ムにおいて、前記フォトセンサシステムは、前記周縁部
抽出手段により抽出された前記被写体の周縁部分と、前
記フォトセンサアレイの有効読取面内に予め設定された
所定の検出エリアとの位置関係を比較して、前記周縁部
分が前記検出エリア内に属するか否かを判定する周縁部
判定手段を備えていることを特徴としている。
【0026】請求項9記載のフォトセンサシステムは、
請求項8記載のフォトセンサシステムにおいて、前記フ
ォトセンサシステムは、前記周縁部判定手段により前記
周縁部分が前記検出エリア内に属すると判定された場合
に、所定の報知動作を行う報知手段を備えていることを
特徴としている。請求項10記載のフォトセンサシステ
ムは、請求項8又は9記載のフォトセンサシステムにお
いて、前記フォトセンサシステムは、画像読取感度設定
のために、前記フォトセンサアレイを構成する行ごとに
設定される画像読取感度を順次変化させながら前記被写
体の画像を読み取る感度調整用読み取り動作を行うもの
であって、前記周縁部判定手段は、少なくとも前記感度
調整用読み取り動作時に前記判定動作を行うことを特徴
としている。
【0027】請求項11記載のフォトセンサシステム
は、請求項10記載のフォトセンサシステムにおいて、
前記検出エリアは、前記感度調整用読み取り動作におけ
る最適な画像読取感度を抽出する処理のための対象領域
であることを特徴としている。請求項12記載のフォト
センサシステムは、請求項8又は9記載のフォトセンサ
システムにおいて、前記周縁部判定手段は、前記被写体
の正規の画像読み取り動作時に前記判定動作を行うこと
を特徴としている。
【0028】請求項13記載のフォトセンサシステム
は、請求項1乃至12のいずれかに記載のフォトセンサ
システムにおいて、前記フォトセンサは、半導体層から
なるチャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びド
レイン電極と、少なくとも前記チャネル領域の上方及び
下方に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極
及び第2のゲート電極とを有し、前記第1のゲート電極
又は前記第2のゲート電極のいずれか一方を光照射側と
して、該光照射側から照射された光の量に対応する電荷
が前記チャネル領域に発生、蓄積される構成を有してい
ることを特徴としている。
【0029】請求項14記載のフォトセンサシステムの
駆動制御方法は、複数のフォトセンサからなるフォトセ
ンサアレイを備え、該フォトセンサアレイ上の検知面に
載置された被写体の画像を読み取るフォトセンサシステ
ムの駆動制御方法において、前記読み取られた被写体の
画像の所定の行における画素相互の画素値の差分絶対値
を算出するステップと、前記差分絶対値に基づき、前記
フォトセンサアレイの所定の領域における前記被写体の
周縁部の存在を判定するステップと、を含むことを特徴
としている。請求項15記載のフォトセンサシステムの
駆動制御方法は、請求項14記載のフォトセンサシステ
ムの駆動制御方法において、前記被写体の周縁部の存在
を判定するステップは、前記画素相互の画素値の差分絶
対値の極大値を検出するステップと、前記フォトセンサ
アレイの所定の領域において前記極大値を検出した場合
に、被写体の周縁部が存在すると判定するステップと、
を含むことを特徴としている。
【0030】請求項16記載のフォトセンサシステムの
駆動制御方法は、請求項14又は15記載のフォトセン
サシステムの駆動制御方法において、前記被写体の画像
の所定の行における画素相互の画素値の差分絶対値を算
出するステップは、前記フォトセンサアレイの有効読取
面内に予め設定された所定の検出エリアに属する特定の
行における複数画素分離間した前記画素相互の画素値の
差分絶対値を算出することを特徴としている。
【0031】請求項17記載のフォトセンサシステムの
駆動制御方法は、請求項14乃至16のいずれかに記載
のフォトセンサシステムの駆動制御方法において、前記
被写体の周縁部分が、前記フォトセンサアレイの有効読
取面内に予め設定された所定の検出エリア内に存在する
か否かを比較するステップと、前記被写体の周縁部分
が、前記検出エリア内に存在する場合に、前記被写体が
前記検知面に対して不正又は異常な位置に載置されてい
ると判断して、所定の報知動作を行うステップと、をさ
らに含むことを特徴としている。
【0032】請求項18記載のフォトセンサシステムの
駆動制御方法は、請求項14乃至17のいずれかに記載
のフォトセンサシステムの駆動制御方法において、画像
読取感度設定のために、前記フォトセンサアレイを構成
する行ごとに設定される画像読取感度を順次変化させな
がら前記被写体の画像を読み取る感度調整用読み取り動
作時に実行されることを特徴している。請求項19記載
のフォトセンサシステムの駆動制御方法は、請求項14
乃至17のいずれかに記載のフォトセンサシステムの駆
動制御方法において、前記被写体の正規の画像読み取り
動作時に実行されることを特徴としている。
【0033】すなわち、本発明に係るフォトセンサシス
テム及びその駆動制御方法は、フォトセンサを複数配列
して構成されるフォトセンサアレイを備えたフォトセン
サシステムにおいて、被写体の画像を読み取る正規の画
像読み取り動作、又は、感度調整用読み取り動作に先立
って単独で、もしくは、該正規の画像読み取り動作や感
度調整用読み取り動作と合一的に、被写体の載置状態を
検出して判定する動作(境界抽出動作、境界比較動作、
状態報知動作)を実行する。
【0034】具体的には、被写体画像の所定の行におけ
る画素相互の画素値の差分絶対値を算出して、当該差分
絶対値の極大値を観測した場合に、フォトセンサアレイ
に予め設定された検出エリアに、被写体の周縁部分(被
写体載置領域と外光入射領域との境界)が存在すると判
定し、所定の報知動作を実行して、被写体が検知面(検
出エリア)に対して不正又は異常な状態で載置されてい
ることをフォトセンサシステムの利用者に報知する。
【0035】これにより、フォトセンサシステムの利用
者に対して、検知面(検出エリア)上の正しい位置への
被写体の置き直しを促し、以って、周辺外光に起因する
上記感度調整用読み取り動作における間違った画像読取
感度(電荷蓄積期間)の決定や、正規の画像読み取り動
作における画像処理(例えば、指紋照合処理等)の精度
低下や誤作動等の発生を回避して、信頼性の高いフォト
センサシステムを提供することができる。
【0036】ここで、上述した被写体の周縁部分(被写
体載置領域と外光入射領域との境界)の抽出、判定方法
として、特に、フォトセンサアレイの有効読取面内に予
め設定された検出エリアに属する特定の行における複数
画素分離間した画素相互の画素値の差分絶対値を算出
し、該差分絶対値が極大となり、かつ、差分絶対値の一
次微分値が0となる領域を被写体の周縁部分として抽出
して、該周縁部分が検出エリア内に属するか否かを判定
することにより、フォトセンサアレイを構成する各フォ
トセンサの素子欠陥や検知面へのゴミの付着等に起因す
る異常画素が存在する場合であっても、当該異常画素に
よる上記差分絶対値の異常を被写体の周縁部分と誤認す
ることを回避することができ、適切な画像読取感度の設
定処理や指紋照合処理等の画像処理を実現することがで
きる。
【0037】また、本発明に係るフォトセンサシステム
においては、フォトセンサアレイを構成するフォトセン
サとして、ダブルゲート型フォトセンサを適用すること
により、別途に選択トランジスタを設ける必要がなく、
フォトセンサアレイを薄型化して、フォトセンサシステ
ムを小型化することができるとともに、読取画素を高密
度化して被写体画像を高精細で読み取ることもできる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るフォトセン
サシステム及びその駆動制御方法の実施の形態につい
て、詳しく説明する。なお、以下に示す実施の形態にお
いては、本発明に係るフォトセンサシステムにダブルゲ
ート型フォトセンサを適用する場合について説明する
が、本発明はこれに限定されるものではなく、周知のフ
ォトダイオードや薄膜トランジスタ等からなるフォトセ
ンサを適用したものであってもよい。
【0039】<ダブルゲート型フォトセンサ>図1は、
ダブルゲート型フォトセンサの概略構成を示す断面構造
図である。図1(a)に示すように、ダブルゲート型フ
ォトセンサ10は、励起光(ここでは、可視光)が入射
されると電子−正孔対が生成されるアモルファスシリコ
ン等の半導体層(チャネル層)11と、半導体層11の
両端にそれぞれ設けられたnシリコンからなる不純物
層17、18と、不純物層17、18上に形成されたク
ロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択さ
れ、可視光に対して不透明のソース電極12及びドレイ
ン電極13と、半導体層11の上方(図面上方)にブロ
ック絶縁膜14及び上部(トップ)ゲート絶縁膜15を
介して形成されたITO(Indium-Tin-Oxide:インジウ
ム−スズ酸化物)等の透明導電層からなり、可視光に対
して透過性を示すトップゲート電極(第1のゲート電
極)21と、半導体層11の下方(図面下方)に下部
(ボトム)ゲート絶縁膜16を介して形成されたクロ
ム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択され、
可視光に対して不透明なボトムゲート電極(第2のゲー
ト電極)22と、を有して構成されている。そして、こ
のような構成を有するダブルゲート型フォトセンサ10
は、ガラス基板等の透明な絶縁性基板19上に形成され
ている。
【0040】ここで、図1(a)において、トップゲー
ト絶縁膜15、ブロック絶縁膜14、ボトムゲート絶縁
膜16、及び、トップゲート電極21上に設けられる保
護絶縁膜20は、いずれも半導体層11を励起する可視
光に対して、高い透過率を有する材質、例えば、窒化シ
リコンや酸化シリコン等により構成されることにより、
図面上方から入射する光のみを検知する構造を有してい
る。
【0041】すなわち、ダブルゲート型フォトセンサ1
0は、半導体層11を共通のチャネル領域として、半導
体層11、ソース電極12、ドレイン電極13及びトッ
プゲート電極21により形成される上部MOSトランジ
スタと、半導体層11、ソース電極12、ドレイン電極
13及びボトムゲート電極22により形成される下部M
OSトランジスタとからなる2つのMOSトランジスタ
の組み合わせた構造が、ガラス基板等の透明な絶縁性基
板19上に形成されている。
【0042】なお、このようなダブルゲート型フォトセ
ンサ10は、一般に、図1(b)に示すような等価回路
により表される。ここで、TGはトップゲート電極21
と電気的に接続されたトップゲート端子、BGはボトム
ゲート電極22と電気的に接続されたボトムゲート端
子、Sはソース電極12と電気的に接続されたソース端
子、Dはドレイン電極13と電気的に接続されたドレイ
ン端子である。
【0043】次いで、上述したダブルゲート型フォトセ
ンサの駆動制御方法について、図面を参照して説明す
る。図2は、ダブルゲート型フォトセンサの基本的な駆
動制御方法の一例を示すタイミングチャートであり、図
3は、ダブルゲート型フォトセンサの動作概念図であ
り、図4は、ダブルゲート型フォトセンサの出力電圧の
光応答特性を示す図である。ここでは、上述したダブル
ゲート型フォトセンサの構成(図1)を適宜参照しなが
ら説明する。
【0044】まず、リセット動作においては、図2、図
3(a)に示すように、ダブルゲート型フォトセンサ1
0のトップゲート端子TGにパルス電圧(以下、「リセ
ットパルス」と記す;例えば、Vtg=+15Vのハイレ
ベル)φTを印加して、半導体層11、及び、ブロック
絶縁膜14における半導体層11との界面近傍に蓄積さ
れているキャリヤ(ここでは、正孔)を放出する(リセ
ット期間Trst)。
【0045】次いで、電荷蓄積動作においては、図2、
図3(b)に示すように、トップゲート端子TGにロー
レベル(例えば、Vtg=−15V)のバイアス電圧φT
を印加することにより、リセット動作を終了し、キャリ
ヤ蓄積動作(電荷蓄積動作)による電荷蓄積期間Taが
スタートする。電荷蓄積期間Taにおいては、トップゲ
ート電極21側から入射した光量に応じて半導体層11
の入射有効領域、すなわち、キャリヤ発生領域で電子−
正孔対が生成され、半導体層11、及び、ブロック絶縁
膜14における半導体層11との界面近傍、すなわち、
チャネル領域周辺に正孔が蓄積される。
【0046】そして、プリチャージ動作においては、図
2、図3(c)に示すように、電荷蓄積期間Taに並行
して、プリチャージパルスφpgに基づいてドレイン端子
Dに所定の電圧(プリチャージ電圧)Vpgを印加し、ド
レイン電極13に電荷を保持させる(プリチャージ期間
Tprch)。次いで、読み出し動作においては、図2、図
3(d)に示すように、プリチャージ期間Tprchを経過
した後、ボトムゲート端子BGにハイレベル(例えば、
Vbg=+10V)のバイアス電圧(読み出し選択信号;
以下、「読み出しパルス」と記す)φBを印加すること
(選択状態)により、ダブルゲート型フォトセンサ10
をON状態にする(読み出し期間Tread)。
【0047】ここで、読み出し期間Treadにおいては、
チャネル領域に蓄積されたキャリヤ(正孔)が逆極性の
トップゲート端子TGに印加されたVtg(−15V)を
緩和する方向に働くため、ボトムゲート端子BGのVbg
(+15V)によりnチャネルが形成され、ドレイン電
流に応じてドレイン端子Dの電圧(ドレイン電圧)VD
は、図4(a)に示すように、プリチャージ電圧Vpgか
ら時間の経過とともに徐々に低下する傾向を示す。
【0048】すなわち、電荷蓄積期間Taにおける電荷
蓄積状態が明状態の場合には、図3(d)に示すよう
に、チャネル領域に入射光量に応じたキャリヤ(正孔)
が捕獲されているため、トップゲート端子TGの負バイ
アスを打ち消すように作用し、この打ち消された分だけ
ボトムゲート端子BGの正バイアスによって、ダブルゲ
ート型フォトセンサ10はON状態となる。そして、こ
の入射光量に応じたON抵抗に従って、図4(a)に示
すように、ドレイン電圧VDは、低下することになる。
【0049】一方、電荷蓄積状態が暗状態で、チャネル
領域にキャリヤ(正孔)が蓄積されていない場合には、
図3(e)に示すように、トップゲート端子TGに負バ
イアスをかけることによって、ボトムゲート端子BGの
正バイアスが打ち消され、ダブルゲート型フォトセンサ
10はOFF状態となり、図4(a)に示すように、ド
レイン電圧(ドレインライン103の電圧)VDが、ほ
ぼそのまま保持されることになる。
【0050】したがって、図4(a)に示したように、
ドレイン電圧VDの変化傾向は、トップゲート端子TG
へのリセットパルスφTの印加によるリセット動作の終
了時点から、ボトムゲート端子BGに読み出しパルスφ
Bが印加されるまでの時間(電荷蓄積期間Ta)に受光
した光量に深く関連し、蓄積されたキャリヤが多い場合
(明状態)には急峻に低下する傾向を示し、また、蓄積
されたキャリヤが少ない場合(暗状態)には緩やかに低
下する傾向を示す。そのため、読み出し期間Treadがス
タートして、所定の時間経過後のドレイン電圧VD(=
Vrd)を検出することにより、あるいは、所定のしきい
値電圧を基準にして、その電圧に至るまでの時間を検出
することにより、ダブルゲート型フォトセンサ10に入
射した光(照射光)の光量が換算される。
【0051】なお、図2に示したタイミングチャートに
おいて、プリチャージ期間Tprchの経過後、図3
(f)、(g)に示すように、ボトムゲート端子BGに
ローレベル(例えば、Vbg=0V)を印加した状態(非
選択状態)を継続すると、ダブルゲート型フォトセンサ
10はOFF状態を持続し、図4(b)に示すように、
ドレイン電圧VDは、プリチャージ電圧Vpgに近似する
電圧を保持する。このように、ボトムゲート端子BGへ
の電圧の印加状態により、ダブルゲート型フォトセンサ
10の読み出し状態を選択、非選択状態に切り替える選
択機能が実現される。
【0052】<フォトセンサシステム>次いで、上述し
たダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して構成さ
れるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシステム
について、図面を参照して説明する。図5は、ダブルゲ
ート型フォトセンサを2次元配列して構成されるフォト
センサアレイを備えたフォトセンサシステムの概略構成
図である。
【0053】図5に示すように、フォトセンサシステム
は、大別して、多数のダブルゲート型フォトセンサ10
を、例えば、n行×m列(n、mは任意の自然数)のマ
トリクス状に配列したフォトセンサアレイ100と、各
ダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端子T
G(トップゲート電極21)及びボトムゲート端子BG
(ボトムゲート電極22)を各々行方向に接続して伸延
するトップゲートライン101及びボトムゲートライン
102と、各ダブルゲート型フォトセンサ10のドレイ
ン端子D(ドレイン電極13)を列方向に接続したドレ
インライン(データライン)103と、ソース端子S
(ソース電極12)を列方向に接続するとともに、接地
電位に接続されたソースライン(コモンライン)104
と、トップゲートライン101に接続されたトップゲー
トドライバ110と、ボトムゲートライン102に接続
されたボトムゲートドライバ120と、ドレインライン
103に接続されたコラムスイッチ131、プリチャー
ジスイッチ132、アンプ133からなるドレインドラ
イバ130と、を有して構成されている。
【0054】ここで、トップゲートライン101は、図
1に示したトップゲート電極21とともに、ITO等の
透明導電層で一体的に形成され、ボトムゲートライン1
02、ドレインライン103並びにソースライン104
は、それぞれボトムゲート電極22、ソース電極12、
ドレイン電極13と同一の励起光に不透明な材料で一体
的に形成されている。また、ソースライン104には、
後述するプリチャージ電圧Vpgに応じて設定される定電
圧Vssが印加されるが、接地電位(GND)であっても
よい。
【0055】なお、図5において、φtgは、リセット電
圧及び光キャリア蓄積電圧のいずれかとして選択的に出
力されるパルス信号φT1、φT2、…φTk、…φT
nを生成するための制御信号であり、φbgは、読み出し
電圧及び非読み出し電圧のいずれかとして選択的に出力
されるパルス信号φB1、φB2、…φBk、…φBn
を生成するための制御信号、φpgは、プリチャージ電圧
Vpgを印加するタイミングを制御するプリチャージパル
スである。
【0056】このような構成において、トップゲートド
ライバ110からトップゲートライン101を介して、
トップゲート端子TGに信号φTk(kは任意の自然
数;k=1、2、・・・n)を印加することにより、フ
ォトセンス機能が実現され、ボトムゲートドライバ12
0からボトムゲートライン102を介して、ボトムゲー
ト端子BGに信号φBkを印加し、ドレインライン10
3を介して検出信号をドレインドライバ130に取り込
んで、シリアルデータ又はパラレルデータの出力電圧V
outとして出力することにより、選択読み出し機能が実
現される。
【0057】上述したフォトセンサシステムの駆動制御
方法は、基本的には、上述したダブルゲート型フォトセ
ンサの駆動制御方法(図2参照)を1処理サイクルとし
て、フォトセンサアレイを構成するマトリクスの行数分
シリアル(時系列的)に繰り返すことにより実現される
が、例えば、読取精度を高精細化するためにフォトセン
サアレイを高密度化した場合には、被写体画像の読取所
要時間が増大して、フォトセンサシステムの実用化の面
で好ましくない。そこで、ダブルゲート型フォトセンサ
を用いたフォトセンサシステムにおいては、例えば、上
述した特開2001−148807号公報等に記載され
ているように、以下に示すような駆動制御方法を適用す
ることにより読取所要時間を大幅に短縮することができ
る。
【0058】図6は、上述したフォトセンサシステムの
駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。
ここでは、図5に示したフォトセンサシステムの構成を
適宜参照しながら、駆動制御方法を説明する。図6に示
すように、まず、トップゲートドライバ110からトッ
プゲートライン101を介して、リセットパルスφT
1、φT2、…φTk-1、φTk、…φTn(kは任意
の自然数;k=1、2、・・・n)を順次印加して、リ
セット期間Trstをスタートし、各行ごとのダブルゲー
ト型フォトセンサ10を初期化する。
【0059】次いで、リセットパルスφT1、φT2、
…φTk-1、φTk、…φTnが順次立ち下がり、リセ
ット期間Trstが終了することにより、電荷蓄積期間T
aがスタートして、各行ごとのダブルゲート型フォトセ
ンサ10に入射される光量に応じてチャネル領域に電荷
(正孔)が発生し、蓄積される。ここで、図6に示すよ
うに、電荷蓄積期間Ta内に並行して、ドレインドライ
バ130にプリチャージパルスφpgを印加することによ
り、プリチャージ期間Tprchをスタートし、ドレインラ
イン103にプリチャージ電圧Vpgを印加して各行ごと
のダブルゲート型フォトセンサ10のドレイン電極に所
定の電圧を保持させるプリチャージ動作が行われる。
【0060】次いで、電荷蓄積期間Ta及びプリチャー
ジ期間Tprchが終了したダブルゲート型フォトセンサ1
0に対して、他の行におけるリセット動作、プリチャー
ジ動作及び読み出し動作のための各信号の印加タイミン
グと時間的に重ならないタイミングで、各行ごとにボト
ムゲートドライバ120からボトムゲートライン102
を介して、読み出しパルスφB1、φB2、…φBk-
1、φBk、…φBnを順次印加して、読み出し期間Tr
eadをスタートし、各行ごとのダブルゲート型フォトセ
ンサ10に蓄積された電荷に対応するドレイン電圧VD
1、VD2、VD3、…VDmの変化を、ドレインドラ
イバ130により、各ドレインライン103を介して同
時に検出し、シリアルデータ又はパラレルデータからな
る出力電圧Voutとして読み出す。
【0061】ここで、本駆動制御方法においては、行ご
とのリセットパルスφT1、φT2、φT3、…φT
n、読み出しパルスφB1、φB2、φB3、…φB
n、及び、プリチャージパルスφpgの印加タイミングの
間隔(Tdelay)を、次の(1)式に示すように、リセ
ットパルスによるリセット期間Trstと、読み出しパル
スによる読み出し期間Treadと、プリチャージパルスに
よるプリチャージ期間Tprchとの合計時間、又は、それ
以上に設定する。 Tdelay=Trst+Tprch+Tread ・・・(1)
【0062】これにより、リセット動作、プリチャージ
動作、読み出し動作が時間的に重なって実行されること
がなく、さらに、各行ごとの処理サイクルの一部を時間
的にオーバーラップさせることができるので、全ての行
におけるリセット動作が終了する前に読み出し動作を行
うことができ、2次元画像の読み出し動作を良好に実行
しつつ、当該読出所要時間を大幅に短縮することができ
る。
【0063】<2次元画像読取装置>次に、本発明に係
るフォトセンサシステムを適用した2次元画像読取装置
の一実施形態について、図面を参照して説明する。な
お、以下に示す実施形態においては、フォトセンサとし
て、上述したダブルゲート型フォトセンサを適用し、ト
ップゲート電極を第1のゲート電極として電圧(リセッ
トパルス)を印加することにより、フォトセンス機能を
実現するとともに、ボトムゲート電極を第2のゲート電
極として電圧(読み出しパルス)を印加することによ
り、チャネル領域に蓄積された電荷量を読み出す機能を
実現するものとして説明する。
【0064】図7は、本発明に係るフォトセンサシステ
ムを適用した2次元画像読取装置の全体構成を示すブロ
ック図である。なお、ここでは、図1、図5に示したダ
ブルゲート型フォトセンサ及びフォトセンサシステムの
構成を適宜参照しながら説明する。また、図5に示した
フォトセンサシステムと同等の構成については、同一の
符号を付して、その説明を簡略化又は省略する。
【0065】図7に示すように、本実施形態に係る2次
元画像読取装置は、大別して、図5に示したフォトセン
サシステムと同様に、ダブルゲート型フォトセンサ10
を2次元配列して構成されるフォトセンサアレイ100
と、ダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端
子TGに所定のタイミングで、所定のトップゲート電圧
(リセットパルス)を印加するトップゲートドライバ1
10と、ダブルゲート型フォトセンサ10のボトムゲー
ト端子BGに所定のタイミングで、所定のボトムゲート
電圧(読み出しパルス)を印加するボトムゲートドライ
バ120と、ダブルゲート型フォトセンサ10へのプリ
チャージ電圧の印加及びドレイン電圧の読み出しを行う
コラムスイッチ131、プリチャージスイッチ132、
アンプ133からなるドレインドライバ130と、読み
出されたドレイン電圧(アナログ信号)をデジタル信号
からなる画像出力信号(画像データ)に変換するアナロ
グ−デジタル変換器(以下、「A/Dコンバータ」と記
す)140と、フォトセンサアレイ100による被写体
画像の読み取り動作制御や画像データの照合、加工等の
所定の処理を実行する外部機能部200とのデータのや
り取り等を行うとともに、2次元画像読取装置の全体動
作を制御して、上述した画像読み取り動作及び後述する
被写体の載置状態の検出・判定動作(すなわち、本発明
に係るフォトセンサシステムの駆動制御方法)を実行制
御する機能を備えたコントローラ(周縁部抽出手段、周
縁部判定手段)150と、コントローラ150のワーク
エリアとして用いられ、読取画像データや画像読取感度
の設定等に関連する処理データ等を一時的に記憶(格
納)するRAM160と、コントローラ150の制御プ
ログラムや制御用各種データを保持するROM170
と、少なくとも、後述する被写体位置判定動作により、
被写体が不正な位置に載置されていることを2次元画像
読取装置の利用者に報知するための警告ランプ等の発光
デバイスや表示デバイス、警告音発生用スピーカ、ブザ
ー等の振動デバイス等からなる報知デバイス(報知手
段)180と、を有して構成されている。ここで、フォ
トセンサアレイ100、トップゲートドライバ110、
ボトムゲートドライバ120、ドレインドライバ130
は、図5に示したフォトセンサシステムと同等の構成及
び機能を有しているので、その詳細な説明を省略する。
【0066】コントローラ150は、トップゲートドラ
イバ110及びボトムゲートドライバ120に制御信号
φtg、φbgを出力することにより、図2及び図6に示し
たように、トップゲートドライバ110及びボトムゲー
トドライバ120の各々から、フォトセンサアレイ10
0を構成する各ダブルゲート型フォトセンサ10のトッ
プゲート端子TG及びボトムゲート端子BGに所定の信
号電圧(リセットパルスφTk、読み出しパルスφB
k)を印加する動作を制御する。
【0067】また、コントローラ150は、被写体画像
の読み取り動作において、プリチャージスイッチ132
にプリチャージパルスφpgを出力することにより、各ダ
ブルゲート型フォトセンサ10のドレイン端子Dにプリ
チャージ電圧Vpgを印加し、読み取られた被写体の画像
パターンに対応して各ダブルゲート型フォトセンサ10
に蓄積された電荷量に応じたドレイン電圧(データライ
ン電圧)VDがコラムスイッチ131により検出され、
アンプ133及びA/Dコンバータ140を介してデジ
タル信号に変換されて、画像出力信号として入力され
る。コントローラ150は、この画像出力信号に対し
て、所定の画像処理を施したり、RAM160への書き
込み、読み出しを行うとともに、画像データの照合や加
工等の所定の処理を実行する外部機能部200に対する
インターフェースとしての機能をも備えている。
【0068】さらに、コントローラ150は、後述する
ように、トップゲートドライバ110及びボトムゲート
ドライバ120に出力する制御信号を変更制御すること
により、被写体の状態や外光照度等の周辺環境に対応し
て被写体画像を最適に読み込むことができる読取感度、
すなわち、ダブルゲート型フォトセンサ10の最適な電
荷蓄積時間Taを設定する機能、及び、この感度調整動
作や正規の画像読み取り動作に先立って単独で、もしく
は、感度調整動作中や正規の画像読み取り動作中に、被
写体が載置された領域と載置されていない領域との境界
を検出し(境界抽出動作)、該境界が存在する位置に基
づいて被写体の載置状態(載置位置)の良否を判定し
(境界比較動作)、不正又は異常な位置(又は、領域)
への載置が行われた場合に、報知デバイス180を駆動
(点灯、表示、鳴動等)する所要の報知を行う(状態報
知動作)機能を有している。
【0069】<コントローラ>以下に、本発明に係るフ
ォトセンサシステムに適用されるコントローラの構成及
び動作について、図面を参照して、さらに詳しく説明す
る。まず、コントローラの具体的な装置構成について説
明する。図8は、本実施形態に係るフォトセンサシステ
ムに適用されるコントローラの一構成例を示す概念的な
構成図である。
【0070】図8に示すように、本実施形態におけるコ
ントローラ150は、トップゲートドライバ110やボ
トムゲートドライバ120、プリチャージスイッチ13
2における動作を制御するデバイスコントローラ151
と、RAM160やROM170との間でデータの書き
込み/読み出し等を行い、各種データを管理するデータ
コントローラ152と、これらのコントローラ151、
152を所定の制御プログラムにしたがって統括すると
ともに、外部機能部200等とのインターフェースを担
い、制御信号のやり取りを行うメインコントローラ15
3と、を有している。
【0071】また、コントローラ150は、フォトセン
サアレイ100からA/Dコンバータ140を介してデ
ジタル信号として入力される画像データに基づいて、任
意の行における特定の画素(例えば、隣接画素、あるい
は、複数画素ごと)の画素値(明度データ)を抽出する
とともに、後述する加算器155において算出される特
定の画素相互(隣接画素相互、もしくは、複数画素相
互)の画素値の差分絶対値(データ差分絶対値)から極
大値を抽出するデータ比較器154と、データ比較器1
54から入力された特定の画素における画素値(明度デ
ータ)に基づいて、該画素相互の差分絶対値を算出する
加算器155と、フォトセンサアレイ100から入力さ
れる画像データや、上記データ比較器154及び加算器
155を介して処理された画像データや明度データ、デ
ータ差分絶対値の極大値等のデータを、必要に応じてR
AM160への書き込みや読み出し、あるいは、データ
比較器154や加算器155への再入力、もしくは、デ
ータコントローラ152を介しての外部機能部200へ
の出力等を切換制御するデータセレクタ156と、デー
タコントローラ152から出力される制御信号に基づい
て、フォトセンサアレイ100の読取感度を最適化する
ように、デバイスコントローラ151からトップゲート
ドライバ110及びボトムゲートドライバ120に出力
する制御信号φtg、φbgのタイミングを設定制御する感
度設定レジスタ157と、を有している。
【0072】なお、感度設定レジスタ157によりフォ
トセンサアレイ100、トップゲートドライバ110及
びボトムゲートドライバ120に設定される最適な画像
読取感度の設定方法については後述するが、上述したコ
ントローラ150に備えられたデータ比較器154及び
加算器155等を利用して、例えば、データ比較器15
4により、フォトセンサアレイ100から入力される画
像データに基づいて、各行を構成する画素相互の画素値
(明度データ)を比較し、その最大値及び最小値を抽出
するとともに、加算器155により該最大値及び最小値
の差分に基づいて算出される各行ごとのダイナミックレ
ンジ(すなわち、明度データのデータ範囲)、もしく
は、各行ごとのダイナミックレンジ相互の差分(すなわ
ち、一次微分値)から極大値や最小値を適宜抽出し、該
極大値や最小値となるダイナミックレンジを有する行を
特定すること等により、当該行に設定された画像読取感
度(電荷蓄積期間)を最適値として決定するように制御
するものであってもよい。
【0073】<フォトセンサシステムの駆動制御方法
(コントローラの処理動作)>次に、上述したような構
成を有するコントローラを備えたフォトセンサシステム
の駆動制御方法(コントローラの処理動作)について、
図面を参照して説明する。図9は、本発明に係るフォト
センサシステムに適用されるコントローラにより実現さ
れる基本となる被写体の載置状態の検出・判定動作(境
界抽出動作、境界比較動作及び状態報知動作)の一実施
形態を示すフローチャートである。また、図10は、本
実施形態に係る被写体の載置状態の検出・判定動作に適
用される画素値(明度データ)の差分絶対値の算出処理
において、対象となる特定画素を示す概念図であり、図
11は、本実施形態に係る被写体の載置状態の検出・判
定動作に適用される画素値(明度データ)の差分絶対値
の算出処理において、対象となる行及びその算出方法を
示す概念図である。なお、ここでは、上述した従来技術
に示した場合と同様に、フォトセンサアレイ100の有
効読取面30を、256行×196列(すなわち、25
6×196個のダブルゲート型フォトセンサ10により
構成)の領域とし、検出エリア40を、64行目〜19
1行目と67列目〜130列目の範囲(128行×64
列)の領域とした場合について、上述したフォトセンサ
システム及びコントローラの構成(図7、図8)を適宜
参照しながら説明する。
【0074】上述したように、本実施形態に係るコント
ローラ150は、フォトセンサシステムにおける感度調
整動作や正規の画像読み取り動作に先立って単独で、も
しくは、感度調整動作や正規の画像読み取り動作と合一
的に、以下に示すような被写体の載置状態の検出・判定
動作(境界抽出動作、境界比較動作及び状態報知動作)
を順次実行するように、フォトセンサシステムの各構成
を制御する。ここで、以下に示す一連の処理手順は、例
えば、コントローラ150によって、上記ROM170
にあらかじめ格納された制御プログラムがRAM160
にロードされて、実行されることにより実現される。
【0075】本実施形態に係るフォトセンサシステムの
駆動制御方法は、具体的には、図9に示すように、ま
ず、メインコントローラ153により被写体画像の正規
の読み取り動作、もしくは、該正規の読み取り動作にお
ける画像読取感度を設定する感度設定用読み取り動作に
先立って、あるいは、上記各読み取り動作と合一的に、
上記フォトセンサアレイ100を構成する各行のフォト
センサを順次駆動して、被写体画像を読み取る動作を実
行する(S101)。この被写体画像の読み取り動作
は、具体的には、デバイスコントローラ151からトッ
プゲートドライバ110、ボトムゲートドライバ12
0、プリチャージスイッチ132に出力され、設定され
る各制御信号及び画像読取感度(初期値)に基づいて、
上述した画像読み取り動作と同様に、フォトセンサアレ
イ100の一面側に設けられた検知面に載置された被写
体の画像パターン(指の指紋パターン)を、フォトセン
サアレイ100を構成する任意の行(全行又は特定の
行)について、順次読み取る動作を行う。この画像読み
取り動作により得られた画像データは、一旦データセレ
クタ156を介してRAM160に格納されるか、もし
くは、直接データ比較器154に直接入力される。
【0076】次いで、データコントローラ152により
制御されるデータ比較器154により、フォトセンサア
レイ100を構成する各行において、フォトセンサアレ
イ100(検知面)に予め行範囲及び列範囲が設定され
た検出エリア6の列範囲(67列目〜130列目;後述
する図10(a)参照)に属する特定の画素(フォトセ
ンサ)により検出された画素値(明度データ)を抽出す
る(S102)。
【0077】次いで、データコントローラ152により
制御される加算器155により、行ごとに抽出された特
定画素の画素値(明度データ)相互の差分絶対値を算出
する(S103)。算出された各差分絶対値は、データ
セレクタ156を介してRAM160に格納される。こ
こで、画素値の差分絶対値の算出対象となる特定画素
は、例えば、図10(a)、(b)に示すように、各行
において上記検出エリア40の列範囲(67列目〜13
0列目)に属し、相互に隣接する画素同士であってもよ
いし、例えば、図10(c)に示すように、10画素ご
とのように、任意の複数画素おきに配置されている画素
同士であってもよい。
【0078】また、差分絶対値の算出対象となる行及び
その算出方法は、例えば、図11(a)に示すように、
検出エリア40の行範囲に属する全ての行(64行目〜
191行目)について、当該行範囲の一端側の行から他
端側の行まで順次、差分絶対値を算出するものであって
もよいし、図11(b)に示すように、検出エリア40
の行範囲に属する特定の行(例えば、検出エリア40の
行範囲の上限及び下限近傍の70行目及び185行目、
及び、中心行である128行目)についてのみ、差分絶
対値を算出するものであってもよいし、図11(c)に
示すように、フォトセンサアレイ100を構成する全て
の行(1行目〜256行目)について、一端側から他端
側まで順次、差分絶対値を算出するものであってもよ
い。なお、具体例について、後述する。
【0079】次いで、各行の特定画素間で算出され、R
AM160に格納された各差分絶対値を、再びデータセ
レクタを介してRAMから読み出し、データ比較器に入
カして、行ごとに差分絶対値を相互に比較し、極大とな
る差分絶対値を抽出する(S104)。ここで、極大値
が存在し、該差分絶対値が抽出された場合には、当該差
分絶対値に係る特定画素の行番号及び列番号を、データ
セレクタ156を介してRAM160に格納する。
【0080】上述したステップS104において、差分
絶対値の極大値が存在した場合には、メインコントロー
ラ153は、フォトセンサアレイ100の有効読取面3
0内(詳しくは、フォトセンサアレイ100の有効読取
面30のうち、検出エリア40に属する列範囲の領域)
に、被写体が載置されていない領域との境界(すなわ
ち、被写体載置領域と外光入射領域との境界)があると
判断する(S105)。
【0081】一方、上述したステップS104におい
て、差分絶対値の極大値が存在しない場合には、メイン
コントローラ153は、フォトセンサアレイ100の有
効読取面30のうち、少なくとも、検出エリア40内
に、上記境界がなく、検出エリア40全域を覆うように
被写体が正常に載置されていると判断して(S10
9)、感度設定動作や被写体の正規の読み取り動作等の
他の画像読み取り動作の処理に移行する(S110)。
【0082】次いで、上述したステップS104、S1
05において、フォトセンサアレイ100の有効読取面
30内に、上記境界があると判断した場合には、RAM
160に格納された差分絶対値の極大値(すなわち、上
記境界)に係る特定画素の行番号、及び、予めRAM1
60もしくはROM170に格納された検出エリア40
を規定する領域情報(行範囲及び列範囲のうち、行範
囲)を、データセレクタ156を介して読み出し、デー
タ比較器154に入カして、上記特定画素の行番号と検
出エリア40を規定する行範囲(64行目〜191行
目)を相互に比較し(S106)、特定画素の行番号が
上記行範囲に含まれている場合には、メインコントロー
ラ153は、検出エリア40内に上記境界(被写体載置
領域と外光入射領域との境界)があり、被写体が検出エ
リア40に対して不正又は異常な位置(又は、領域)に
載置されていると判断する(S107)。このとき、メ
インコントローラ153は、例えば、所定のフラグ(位
置ずれ判定フラグ)をONにする制御を行う。
【0083】一方、上述したステップS106におい
て、特定画素の行番号が上記行範囲に含まれていない場
合には、メインコントローラ153は、検出エリア40
内に上記境界がなく、検出エリア40全域を覆うように
被写体が正常に載置されていると判断して(S10
9)、他の画像読み取り動作の処理に移行する(S11
0)。このとき、メインコントローラ153は、例え
ば、位置ずれ判定フラグをOFFするように制御を行
う。
【0084】次いで、上述したステップS106、S1
07において、被写体が検出エリア40に対して不正又
は異常な位置(又は、領域)に載置されていると判断し
た場合(すなわち、位置ずれ判定フラグがONの場合)
には、メインコントローラ153は、警告ランプやスピ
ーカ、ブザー等の報知デバイス180を駆動して、上記
一連の動作処理により判断された被写体の不正又は異常
な載置状態を、フォトセンサシステムの利用者に視覚や
聴覚等を通して報知する(S108)。
【0085】<画像感度の設定処理への適用例>次に、
上述した一連の処理手順を有する被写体の載置状態の検
出・判定動作を、フォトセンサシステムにおける被写体
の正規の画像読み取り動作、もしくは、該画像読み取り
動作とは別個独立したタイミングで実行される画像読取
感度の設定処理(感度調整用読み取り動作)と合一的に
実行する場合について、図面を参照して具体的に説明す
る。なお、ここでは、検出エリア40に属する特定の行
(例えば、図11(b)に示したように、70行、12
8行及び185行目)についてのみ、画素値(明度デー
タ)の差分絶対値を算出して、被写体の載置状態の良否
を判定する場合について、詳しく説明する。
【0086】図12は、本発明に係るフォトセンサシス
テムの駆動制御方法(上述した被写体の載置状態の検出
・判定動作)を含む画像感度の設定処理における一具体
例を示すフローチャートである。また、図13は、本実
施形態に適用される感度設定処理時に得られる読取画像
の一例を示す概略図であり、図14は、本実施形態に適
用される感度設定処理時に参照される画像読取感度(フ
ォトセンサの電荷蓄積期間)の参照テーブルの一例を示
す概念図である。なお、ここでは、図7、図8に示した
フォトセンサシステムの構成及び図9に示した被写体の
載置状態の検出・判定動作を適宜参照しながら説明す
る。
【0087】ここで、図12におけるフローチャートに
示された一連の処理手順は、例えば、ROM170に予
め格納された制御プログラムに基づいて実行される。こ
の制御プログラムは、コントローラ150によってRO
M170からRAM160にロードされて実行されるこ
とにより、本実施形態における特有の機能、すなわち、
フォトセンサアレイを構成する各ダブルゲート型フォト
センサ10に周辺環境等に応じた最適な画像読取感度
(電荷蓄積期間Ta)を設定する機能や、この画像読取
感度の設定動作中における被写体の載置状態の良否を判
定し、不正又は異常な載置状態である場合に所定の報知
動作を実行する機能を実現するように構成されている。
【0088】まず、本実施形態に係るフォトセンサアレ
イ100により撮影された被写体画像について、図13
を参照して具体的に説明する。図13に示すように、本
具体例においては、256行×196列、すなわち、2
56×196個のダブルゲート型フォトセンサ10によ
り被写体(例えば、指)が撮影されて、被写体画像(図
13では、指紋画像)301が得られる。ここで、25
6行×196列は、フォトセンサアレイ100の有効読
取面の大きさに相当する。フォトセンサアレイ100
は、この大きさを最大撮影範囲として被写体を撮影する
ことができるが、感度設定のための読み取り動作(感度
調整用読み取り動作)や正規の画像読み取り動作におい
ては、上記の最大サイズ(256行×196列)よりも
小さな特定領域(以下「検出エリア」という)302を
規定し、この検出エリア302を画像読み取り動作の対
象領域に設定することもできる。
【0089】本具体例に適用される検出エリア302
は、特に限定しないが、例えば、行方向の範囲を64行
目〜191行目までの128行とし、且つ、列方向の範
囲を67列目〜130列目までの64行とする128行
×64列の大きさを有しており、図12のフローチャー
トは、この検出エリア302の枠内に含まれる被写体画
像(図13では、指紋画像)に対して、所要の処理を実
行する。なお、図13に示す“PNA”や特定の行番号
(“96”、“160”)及び指紋画像の濃度変化など
については、以降、適宜な時点で説明を加える。
【0090】以下、図12に示したフローチャートにつ
いて詳しく説明するが、このフローチャートを含む後述
の各フローチャートの構成や、それらのフローチャート
における各々の処理ステップの内容は、本具体例におけ
る特有の処理機能、すなわち、ダブルゲート型フォトセ
ンサ10の最適な電荷蓄積期間Taを設定する機能や、
この設定動作中における被写体の載置状態(載置位置)
の良否を判定し、不正又は異常な載置が検出された場合
に警告ランプ等の報知デバイス180を点灯駆動する等
の報知機能を実現するための一例を示すに過ぎず、本発
明に係るフォトセンサシステムの駆動制御方法はこれに
限定されるものではない。
【0091】本具体例に係る画像感度設定処理は、図1
2のフローチャートに示すように、まず、行番号指定用
の変数iに初期値1をセットして初期化する(ステップ
S201)。次に、i行用の電荷蓄積期間を所定の参照
テーブル(電荷蓄積期間の参照テーブル;詳しくは、後
述する)からルックアップ(参照)して感度設定レジス
タ157にセット(ステップS202)した後、上述し
たフォトセンサシステム(ダブルゲート型フォトセン
サ)の駆動制御方法に基づいて、トップゲートドライバ
110、ボトムゲートドライバ120、ドレインドライ
バ130(コラムスイッチ131及びプリチャージスイ
ッチ132)等を駆動して、フォトセンサアレイ100
のi行の画像データを読み込む(ステップS203)。
【0092】ここで、各行の画像読取感度を抽出するた
めの参照テーブル303は、あらかじめROM170に
格納されているものであり、例えば、図14に示すよう
に、横軸を行番号i、縦軸を電荷蓄積期間として、行番
号iに比例して各行のダブルゲート型フォトセンサに設
定される電荷蓄積期間が長くなるように特性(この例で
は線形特性)が設定されている。なお、参照テーブル3
03に設定される特性は、上記線形特性に限定されず、
例えば、行番号をグループ化して各グループごとに共通
の電荷蓄積期間を与えることにより、実質的に行番号i
が多くなるほど(1→256)、長い電荷蓄積期間とな
るような特性とするようにしてもよい。
【0093】したがって、フローチャートのステップS
202で参照される電荷蓄積期間は、変数iの値に対応
したものとなり、変数iを初期値1から最大値(25
6)まで+1ずつ順次カウントアップ(後述するステッ
プS207、ステップS208)させることにより、ス
テップS202で参照される電荷蓄積期間が最短値から
最長値まで段階的に変化することとなる。その結果、ス
テップS203において取り込まれたi行ごとの画像デ
ータは、i=1のときに最も暗く、i=256のときに
最も明るくなり、且つ、その間(i=2〜255)で明
度データが段階的に増加することとなるため、概略、図
13に示したような感度調整用指紋画像を得ることがで
きる。なお、このような感度調整用指紋画像を得るため
の画像読取感度の設定方法及び画像読み取り動作の具体
例については、後述する。
【0094】ここで、画像感度設定処理の対象画像を、
図13の検出エリア302の枠内の画像に設定した場合
にあっては、上記の感度調整用指紋画像(被写体画像3
01)のうち検出エリア302の枠内の画像のみを抽出
(又は、検出エリア302の枠から外れた画像を除外)
する必要がある。したがって、本具体例においては、ス
テップS203において、i行の画像データを取り込ん
だ後、ステップS204において、変数iの値が検出エ
リア302の行方向の範囲(64行〜191行)に入っ
ているか否かを判定し、入っているときだけ、後述する
「ダイナミックレンジ算出処理」(ステップS205)
を実行する。
【0095】一方、変数iの値が検出エリア302の行
方向の範囲(64行〜191行)に入っていないことを
判定したときは、変数iを+1する(ステップS20
7)。そして、当該変数iが最大の行番号imax(=
256)以下であるか否か(i>imax)を判定し
(ステップS208)、最大の行番号imax(=25
6)以下である(すなわち、i>imaxでない)と判
定した場合には、再び上述したステップS202以降を
繰り返し実行し、一方、最大の行番号imax(=25
6)以下でない(すなわち、i>imax)と判定した
場合には、感度調整用指紋画像のすべての行の画像デー
タを取り込んだと判断して、後述する「正規電荷蓄積期
間決定処理」(ステップS209)を実行した後、フロ
ーチャートを終了する。
【0096】なお、上述したフローチャートにおいて、
ダイナミックレンジ算出処理(ステップS205)の後
に、上述した被写体の載置状態の検出・判定動作(図
9)に対応する一連の処理動作が実行される。すなわ
ち、ステップS206において、上記ダイナミックレン
ジの算出対象となっている行番号(変数i)が、被写体
の載置状態の検出・判定動作のために予め規定された特
定行であるか否かが判断され、変数iの値が検出エリア
302の特定行(例えば、検出エリア302の下端付近
の任意行、中央付近の任意行、上端付近の任意行等であ
って、その一例は、図11(b)に示した;以下、後述
する図20においては、L1〜L3と記す)に一致した
ときにのみ、後述する「被写体位置ずれ判定処理」(ス
テップS210)を実行する。そして、その判定結果に
応じて設定される所定のフラグ(位置ずれ判定フラグ)
がONの場合(ステップS211)に所定の位置ずれ報
知動作(例えば、警告ランプやブザー等の報知デバイス
180駆動制御を行う(ステップS212)。
【0097】したがって、検出エリア302のすべての
行番号について後述の「被写体位置ずれ判定処理」(ス
テップS210)を実行する態様の場合には、当然なが
らステップS206は必要とせず、ダイナミックレンジ
算出処理(ステップS205)の後に、直接「被写体位
置ずれ判定処理」(ステップS210)及びその関連動
作が実行される。なお、本具体例に示すように、“特定
行”に限定して「被写体位置ずれ判定処理」(ステップ
S210)を実行することにより、当該処理に係わるオ
ーバヘッドを軽減することができる。したがって、オー
バヘッドを無視できる場合には、図11(a)、(c)
に示した場合と同様に、検出エリア302に属する全
行、もしくは、フォトセンサアレイ100を構成する全
行を指定して当該処理(被写体位置ずれ判定処理)を行
うものであってもよい。
【0098】以下、上述した一連の画像読取感度設定処
理に適用される主要な処理動作について、詳しく説明す
る。 <ダイナミックレンジ算出処理>本具体例に適用される
ダイナミックレンジ算出処理においては、概略、感度調
整用読み取り動作により読み込まれた各行の画像データ
が、アンプ133及びA/Dコンバータ140を介して
デジタル信号に変換され、被写体画像の明暗パターンに
対応した明度データ(画素値)としてデータ比較器15
4に入力される。
【0099】そして、データ比較器154に入力された
明度データは、各行ごとに最大値及び最小値が抽出され
て加算器155に出力される。具体的には、被写体画像
における白と黒との間を、例えば256階調に設定し、
各行ごとに含まれる最大値を示す明度データ(最も明る
い階調を有する画素)、及び、最小値を示す明度データ
(最も暗い階調を有する画素)を抽出する。次いで、加
算器155は、各行ごとの明度データの最大値及び最小
値の差分、すなわち、ダイナミックレンジを演算し、そ
の結果をデータセレクタ156を介して、RAM160
に一旦格納する。このようなダイナミックレンジの算出
処理を検出エリア302に属する全ての行について実行
する。
【0100】図15は、本具体例に適用されるダイナミ
ックレンジ算出処理(ステップS205)を説明するた
めのフローチャートである。図15のフローチャートに
示すように、まず、画素(列)番号指定用の変数jに初
期値1をセットして初期化し(ステップS301)、変
数jの値が検出エリア302の列方向の範囲(67列〜
130列)に入っているか否かを判定する(ステップS
302)。変数jの値が検出エリア302の列方向の範
囲に入っていない場合には、本具体例に係るフローチャ
ートを終了して、図12に示したフローチャートに復帰
し、変数jの値が検出エリア302の列方向の範囲に入
っている場合は、以降の処理を実行する。
【0101】すなわち、変数jが検出エリア302の最
小列番号(=67)に一致しているか否かを判定し(ス
テップS303)、一致している場合は、検出エリア3
02の最初の画素値(明度データ)であると判断して、
その画素値を最大画素値用の変数Gmaxと最小画素値用
の変数Gminとに設定する(ステップS304、S30
5)。
【0102】次いで、変数Gmaxに設定された画素値と
変数jの列番号における画素値とを比較し(ステップS
306)、Gmaxの設定値よりも変数jの列番号におけ
る画素値が大きい場合には、その画素値でGmaxの設定
値を更新し(ステップS307)、次いで、変数Gmin
に設定された画素値と変数jの列番号における画素値と
を比較し(ステップS308)、Gminの設定値よりも
変数jの列番号における画素値が小さい場合には、その
画素値でGminの設定値を更新する(ステップS30
9)。
【0103】次いで、上記一連の変数Gmax、Gminに基
づく比較、更新処理を実行した後、変数jを+1して
(ステップS310)、当該変数jが検出エリア302
における最大の列番号(=130)以下であるか否か
(j>130)を判定し(ステップS311)、最大の
列番号(=130)以下である(すなわち、j>130
でない)と判定した場合には、再び上述したステップS
306以降を繰り返して実行し、一方、最大の列番号
(=130)以下でない(すなわち、j>130)と判
定した場合には、検出エリア302の最大列番号に達し
たと判断して、変数GmaxとGminに基づいて、加算器1
55によりその差分、すなわち、ダイナミックレンジを
算出して(ステップS312)、変数Gmax、Gminとと
もにその結果(ダイナミックレンジ)をデータセレクタ
156を介して、RAM160の所定のテーブルに格納
した後(ステップS313)、フローチャートを終了す
る。
【0104】したがって、このフローチャートによれ
ば、変数jを初期値1から検出エリア302の最大列番
号(=130)まで変化させる間に、そのときの行番号
指定用の変数iで指定された行データの最大画素値がG
maxに設定されるとともに、当該行データの最小画素値
がGminに設定され、且つ、その変数Gmax、Gmin及び
ダイナミックレンジが変数i(行番号)ごとに所定のテ
ーブル(行番号−画像読取感度対応テーブル)に格納さ
れる。
【0105】<最適電荷蓄積期間決定処理>図16は、
本具体例に適用される正規電荷蓄積期間決定処理(ステ
ップS209)を説明するためのフローチャートであ
る。本具体例に適用される正規電荷蓄積期間決定処理に
おいては、図16のフローチャートに示すように、ま
ず、RAM160に保持(格納)されている上記行番号
−画像読取感度対応テーブルから行ごとのダイナミック
レンジを、データセレクタ156を介して読み出し、再
び加算器155に入力して、隣接する行相互のダイナミ
ックレンジの差分(一次微分値)を演算する。この結果
は、データセレクタ156を介して、RAM160の行
番号−画像読取感度対応テーブルに格納される(ステッ
プS401)。
【0106】次いで、RAM160に格納された各行ご
とのダイナミックレンジのデータ群、及び、ダイナミッ
クレンジの一次微分値のデータ群をデータセレクタ15
6を介して読み出して、データ比較器154に入力し、
ダイナミックレンジが極大となり、かつ、ダイナミック
レンジの一次微分値が最小、すなわち、0又は最も0に
近くなる行番号を抽出する(ステップS402)。
【0107】次いで、抽出された行番号に基づいて、R
AM160に格納された行番号−画像読取感度対応テー
ブルを参照して、当該行に設定されている画像読取感
度、すなわち、ダブルゲート型フォトセンサの電荷蓄積
期間を抽出する。そして、メインコントローラ153
は、データコントローラ152を介して感度設定レジス
タ157を書き換え制御し、上記抽出された画像読取感
度(電荷蓄積期間)を更新設定して、感度調整用読み取
り動作を終了する。これにより、最適な画像読取感度が
設定されて(ステップS403)、この画像読取感度に
基づいて正規の被写体画像の読み取り動作が実行され
る。
【0108】<感度調整用読み取り動作の具体例>図1
7は、本具体例に係る感度調整用読み取り動作により得
られた特定の行における各画素ごとの画素値(明度デー
タ)の変化の一例を示すグラフであり、図18は、各行
ごとのダイナミックレンジ(最大及び最小の明度データ
の差)の変化と、ダイナミックレンジの一次微分値の変
化との関係を示すグラフであり、図19は、感度調整用
読み取り動作により得られたダイナミックレンジの一次
微分値と、行番号−画像読取感度対応テーブルとの関係
を示す図である。
【0109】上述した感度調整用読み取り動作において
は、図13に示したように、指紋の画像データが、例え
ば256行×196列のマトリクスで読み出され、行番
号に比例して、画像読取感度が高く(電荷蓄積期間が長
く)なるように設定されているので、行番号が大きくな
るほど外光の影響を受けて指紋の凹凸パターンPNAが
かすれて(薄れて)、あるいは、見えなくなる程度に明
るい画像として読み取られる(図13上方領域)。逆
に、行番号が小さくなるほど、画像読取感度が低く(電
荷蓄積期間が短く)設定されるので、指紋の凹凸パター
ンPNAが黒ずんで、あるいは、見えなくなる程度に暗
い画像として読み取られる(図13下方領域)。
【0110】このような画像データにおいて、最適感度
となる行を抽出するために用いる感度判定対象範囲とし
ては、指紋の凹凸パターンPNAに対応した良好なコン
トラストを有する領域に限定することが、コントローラ
150における処理負担の軽減上、好ましい。ここで
は、一例として、図13に示した場合と同様に、64行
目〜191行目の行範囲、及び、67列目〜130列目
の列範囲からなる領域を感度判定対象範囲(すなわち、
検出エリア302)に設定した場合の感度設定処理につ
いて説明する。
【0111】図13に示した感度判定対象範囲におい
て、任意の行、例えば、64、96、160、191行
目の画素値(明度データ)の変化を抽出してグラフ化す
ると、図17に示すように、上記行範囲のうち、191
行目(図中、破線で示す)及び160行目(図中、細線
で示す)においては、感度が高く設定されているため、
明度データが高い値(上限値;概ね220〜225)に
収束してしまい、画像データとして情報(明暗パター
ン)が無いに等しい状態になっている。
【0112】一方、96行目(図中、太線で示す)にお
いては、全列において明度データが上限又は下限で収束
することなく、画像データの明暗パターンに対応した比
較的大きな上下方向への変位を有している。また、64
行目(図中、一点鎖線で示す)においては、感度が低く
設定されているため、明度データがほぼ低い値(下限
値;概ね35)に収束してしまい画像データとして情報
が無いに等しい状態になっている。ここで、明度データ
値が大きいほど明るく、小さいほど暗い画像データであ
ることを示している。
【0113】図17に示したような各行ごとの明度デー
タの分布に対して、例えば、図15に示したダイナミッ
クレンジ算出処理を適用して最大値及び最小値を抽出
し、その差分を演算してダイナミックレンジ(データ範
囲)を求めると、図18(a)に示すように、所定の行
において極大値MAを有する分布が得られる。さらに、
例えば、図16に示した最適電荷蓄積期間の決定処理を
適用して、ダイナミックレンジの分布に対する一次微分
を演算して、その変化の傾向を求めると、図18(b)
に示すように、上記極大値MAを示す行において一次微
分値が0(又は、最小;図中、MBで示す)となる。こ
のとき、図18(a)、(b)において、ダイナミック
レンジが極大を示し、かつ、その一次微分が最小となる
行の明度データは、指紋の凹凸パターンに対応した良好
なコントラストを有する画像データであり、当該行に最
適な画像読取感度が設定されていると判断することがで
きる。
【0114】そして、図19に示すように、上記ダイナ
ミックレンジが極大(例えば、図中Rk)を示し、か
つ、その一次微分が最小(例えば、図中Dk-1)となる
行(図中、Lk-1、Lk)について、RAM160に格納
された行番号−画像読取感度対応テーブルを参照するこ
とにより、当該行Lk-1、Lkに設定されている画像読取
感度、すなわち、ダブルゲート型フォトセンサの電荷蓄
積期間Tk-1、Tkが抽出され、被写体の正規の画像読み
取り動作における読取感度の最適値として決定される。
ここで、上述した感度設定レジスタ157には、最適な
画像読取感度として、抽出された2つの電荷蓄積期間T
k-1、Tkに基づいて決定される設定値、例えば、電荷蓄
積期間Tk-1、Tkの平均値等が設定されるように書き換
え制御される。
【0115】なお、図18(a)、(b)に示したダイ
ナミックレンジ及び一次微分値の分布においては、ダイ
ナミックレンジが極大値MAとなる行の一次微分値が0
(MB)となる場合について説明したが、現実には、一
次微分値が0となる行が存在しない場合もあるので、最
適感度に設定された行を抽出する際の条件は、ダイナミ
ックレンジが極大を示し、かつ、その一次微分が最小と
なる(すなわち、0に最も近い値を示す)行を抽出する
ことが望ましい。
【0116】<被写体の位置ずれ判定処理の具体例>次
に、本具体例に適用される被写体の位置ずれ判定処理
(上述した被写体の載置状態検出・判定動作)について
説明する。図20は、本具体例に適用される被写体の位
置ずれ判定処理の原理を示す概念図であり、図21は、
本具体例に適用される被写体の位置ずれ判定処理のフロ
ーチャートを示す図である。
【0117】図20においては、被写体としての指と、
検出エリア302との関係が不正又は異常な位置関係に
ある例を示している。すなわち、被写体である指が検出
エリア302に対して若干斜めに載置されているととも
に、若干左下方向にずれて載置されていることにより、
検出エリア302の全域を指により覆われておらず、指
紋パターン304の周縁の一部が検出エリア302の内
側に入り込んでいる例を示している。このような位置関
係の場合、上述した従来技術にあっては、外光の影響を
受けて読取感度の設定処理において誤った感度が設定さ
れたり、被写体の正規の画像読み取り動作後の照合処理
において照合結果の誤りを生じる等の不都合を招くとい
う欠点がある。
【0118】これに対して、本具体例に係る被写体の位
置ずれ判定処理においては、図11(b)及び図10
(c)に示したように、検出エリア302の特定行L
1、L2、L3について、それぞれ複数画素ごと(例え
ば、列番号が10画素分離間する画素ごと)に、当該画
素における画素値(明度データ)相互の差分の絶対値を
算出し、その画素間の差分絶対値の変化が「極大値」と
なる領域(画素位置)、もしくは、画素間の差分絶対値
の一次微分値が0となる領域が、検出エリア302内で
検出された場合に、被写体が不正又は異常な状態(検出
エリア302の全域を完全に覆うように被写体が正しく
載置されていない状態)で載置されているものと判断
し、所要の報知動作を行うように構成又は駆動制御され
る。
【0119】すなわち、本具体例に適用される被写体の
位置ずれ判定処理においては、図21のフローチャート
に示すように、まず、位置ずれフラグがONになってい
る場合はリセット(OFFに)して位置ずれフラグをO
FFに設定する(ステップS501、S502)。次い
で、列指定用の変数jに初期値1をセットして初期化し
(ステップS503)、変数jの値が検出エリア302
の列方向の範囲(67列〜130列)に入っているか否
かを判定する(ステップS504)。変数jの値が検出
エリア302の列方向の範囲に入っていない場合には、
本具体例に係るフローチャートを終了して、図12に示
したフローチャートに復帰し、変数jの値が検出エリア
302の列方向の範囲に入っている場合は、以降の処理
を実行する。
【0120】まず、変数jの値(列番号)が、例えば、
10で割り切れるか否かを判定し(ステップS50
5)、10で割り切れる番号列の画素(特定画素)の場
合には、当該画素の画素値(明度データ)を抽出し、当
該画素と10画素離間して隣り合う画素における画素値
(明度データ)との差分絶対値を算出して、データセレ
クタ156を介して、RAM160の各特定行(変数
i)ごとの列番号−差分絶対値対応テーブルに格納する
(S506)。このように、任意の複数画素ごとの画素
値(明度データ)相互の差分絶対値を算出することによ
り、隣接する画素の画素値相互の差分絶対値を算出する
場合に比較して、比較的粗い画素の集まりを処理対象と
することができるので、被写体の画像パターン(例え
ば、指紋パターン)における細かな画素値変化を検出す
ることを抑制して、後述する被写体の周縁(被写体の載
置領域と外光入射領域との境界)における画素値変化を
良好に検出することができる。したがって、上述した変
数jの値を除算するための除数10は、一例にすぎず、
被写体の画像パターンにおける細かな画素値変化の影響
を抑制することができるものであれば、他の任意の値で
あってもよい。
【0121】次いで、変数jを+1して更新し(ステッ
プS507)、当該変数jが検出エリア302における
最大の列番号(=130)以下であるか否か(j>13
0)を判定し(ステップS508)、最大の列番号(=
130)以下である(すなわち、j>130でない)と
判定した場合には、再び上述したステップS504以降
を繰り返して実行する。
【0122】一方、最大の列番号(=130)以下でな
い(すなわち、j>130)と判定した場合には、検出
エリア302の最大列番号に達したと判断して、RAM
160に保持(格納)されている上記列番号−差分絶対
値対応テーブルから特定画素相互の画素値(明度デー
タ)の差分絶対値を、データセレクタ156を介して読
み出し、再び加算器155に入力して、相互に隣接する
差分絶対値の一次微分値を演算する。この結果は、デー
タセレクタ156を介して、RAM160の列番号−差
分絶対値対応テーブル(後述する図22(a)参照)に
格納される(ステップS401)。
【0123】次いで、RAM160に格納された各特定
行ごとの差分絶対値のデータ群、及び、差分絶対値の一
次微分値のデータ群をデータセレクタ156を介して読
み出して、データ比較器154に入力し、差分絶対値が
極大、又は、差分絶対値の一次微分値が0になる条件を
満たす領域(列番号)が存在するか否か判定する(ステ
ップS510)。
【0124】ここで、検出エリア302内の複数の特定
行において、上記条件を満たす領域が存在する場合に
は、被写体(指)の載置位置がずれて、検出エリア30
2の全域を覆うように正しく載置されておらず、検出エ
リア302内に被写体の周縁となる領域(被写体の載置
領域と外光入射領域との境界)が存在するものと判定し
て、所要の報知動作を行うために、位置ずれフラグをO
Nにセット(ステップS511)してフローチャートを
終了する。一方、上記条件を満たす領域が存在しない場
合には、被写体(指)が検出エリア302の全域を覆う
ように正しく載置されているものと判定して、本具体例
に係るフローチャートを終了して、図12に示したフロ
ーチャートに復帰する。なお、被写体の位置ずれ判定の
原理については、詳しく後述する。
【0125】図22は、上述した被写体の位置ずれ判定
処理により得られた特定画素間の差分絶対値の値
(D70、D80、D90、・・・・、D120)とその隣接画素間
の一次微分値(K70-80、K80-90、・・・・、K110-120
との関係、及び、被写体画像(指紋画像)の周縁を示す
図であり、図23は、特定画素間の差分絶対値の変化
と、その隣接画素間の一次微分値の変化との関係を示す
グラフである。
【0126】上述した図20(a)においては、指紋画
像の周縁部分(実際の指紋画像は図22(b)を参照)
が、検出エリア302内の特定行内、例えば、L2及び
L3に存在し、これにより、後述する被写体の位置ずれ
判定の原理に基づいて、図20(b)に示すように、周
縁部分において特定画素の画素値(明度データ)に急峻
な変化が観測され、図20(c)に示すように、当該特
定画素間の差分絶対値が極大値を示す。したがって、図
22(a)に示した差分絶対値(D70、D80、D90、・・
・・、D120)のなかに極大値(例えば、図23(a)に
示す極大値Dma)がある場合には、検出エリア302内
に指紋画像の周縁部分が存在する不正又は異常な載置状
態にあるものと判断することができる。また、その極大
値(Dma)が存在する特定行(詳しくは、極大値を示す
対応する特定画素)における上記差分絶対値の一次微分
値(K70-80、K80-90、・・・・、K110-120)が0(例え
ば、図23(b)に示すDmb)となる場合には、上記被
写体の載置状態の判断を裏付けることができ、被写体の
載置状態を適切に判断することができる。
【0127】<被写体の位置ずれ判定の原理>上述した
ように、本具体例に係る被写体の位置ずれ判定処理は、
画像読取感度の設定処理(感度調整用読み取り動作)と
合一的に実行されるため、図20(a)に示すように、
特定行L1〜L3の各々に設定される画像読取感度(電
荷蓄積期間)は、その特定行の行番号の関係がL1<L
2<L3であるから、前記の図14に示した参照テーブ
ル(電荷蓄積期間テーブル)303に基づいて、L1の
電荷蓄積期間が短く、L2の電荷蓄積期間がそれに次
ぎ、L3の電荷蓄積期間が長くなるように設定される。
【0128】したがって、各特定行L1、L2及びL3
の画素値(明度データ)は、図20(b)に示すよう
に、暗→明の順番でL1→L2→L3と並ぶことにな
る。ここで、図20に示した例においては、指紋画像の
周縁が特定行L2及びL3に存在しているので、指紋画
像の周縁よりも内側の部分における画素値は、指紋の紋
様(山線や谷線)に対応して比較的微小に変化するが、
指紋画像の周縁の画素値は急峻に暗状態から明状態へと
変化する。この周縁部分における画素値の変化は、実際
には指表皮の半透明部分において乱反射が生じることに
より、周縁近傍においてなだらかに上昇変化した後、急
上昇に至るという特異性を有している。したがって、画
像処理によってこの特異性を検出することにより、検出
エリア302内に指紋画像の周縁が入っているか否か、
すなわち、被写体としての指の不正又は異常な載置状態
を適切に判断することができる。
【0129】本具体例においては、この判定原理に基づ
いて、特定行(例えば、L1、L2及びL3の各特定
行)ごとの特定画素間の差分絶対値を演算し、該差分絶
対値の極大値が観測された場合に、被写体の周縁部分の
画像が含まれていると判断(被写体の不正又は異常な載
置状態を判断)するようにしたものであり、より好まし
くは、さらに、特定行における上記差分絶対値の一次微
分値を演算し、上記差分絶対値の極大値の観測ととも
に、その一次微分値が0となる領域が観測された場合
に、特定行(検出エリア302内)に被写体の周縁部分
の画像が含まれていると判断するようにしたものであ
る。
【0130】したがって、本実施形態に係るフォトセン
サシステム及びその駆動制御方法によれば、検出エリア
302への被写体の不正又は異常な載置状態を的確に検
出して、フォトセンサシステムの利用者に所要の報知動
作を行うことにより、被写体を検出エリア302の全域
を覆う正しい載置位置への置き直しを促すことができる
ので、感度調整用読み取り動作に際して、外光がフォト
センサアレイのセンサ領域に入射することに起因する誤
った画像読取感度(電荷蓄積期間)の設定を回避するこ
とができ、また、被写体の正規の読み取り動作にあって
は、適切な画像読取感度で、かつ、周囲の外光の影響を
受けることなく、良好な画質の被写体の画像パターンを
得ることができるので、例えば、指紋照合の精度を良好
に維持できる。
【0131】また、本実施形態に係るフォトセンサシス
テム及びその駆動制御方法においては、特定行に属する
特定画素の画素値(明度データ)の差分絶対値における
極大値の有無を検出するとともに、特定画素相互の差分
絶対値の一次微分値が0となる領域の有無を検出した場
合に、検出エリア302内に被写体の周縁部分が含まれ
ていると判断する処理手順を含むことにより、検出エリ
ア302を構成する各画素(ダブルゲート型フォトセン
サ)の素子欠陥(特性異常)や検知面へのゴミの付着等
に起因する異常画素が存在する場合であっても、当該異
常画素による上記画素値の異常を、被写体の周縁部分と
誤認することがなく、適切な画像読取感度の設定処理や
指紋照合処理を実現することができる。
【0132】なお、上述した具体例に係る感度調整用読
み取り動作においては、以下に示す画像読取感度(電荷
蓄積期間)の設定方法及び画像読み取り動作を良好に適
用することができる。以下、図面を参照して説明する。
図24は、本具体例に係る感度調整用読み取り動作に良
好に適用することができる画像読取感度(電荷蓄積期
間)の設定方法の一例を示すタイミングチャートであ
る。ここでは、図7及び図8に示したフォトセンサシス
テムの構成を適宜参照しながら説明する。
【0133】図24に示すように、本適用例に係る画像
読取感度の設定方法は、まず、複数のダブルゲート型フ
ォトセンサ10を行方向に接続するトップゲートライン
101の各々に対して、同時にリセットパルスφT1、
φT2、…φTnを印加してリセット期間Trstを同時
にスタートし、各行ごとのダブルゲート型フォトセンサ
10を初期化する。
【0134】次いで、リセットパルスφT1、φT2、
…φTnが同時に立ち下がり、リセット期間Trstが終
了することにより、全ての行におけるダブルゲート型フ
ォトセンサ10の電荷蓄積期間T1、T2、…Tn-1、Tn
が一斉にスタートして、各行ごとのダブルゲート型フォ
トセンサ10に入射される光量に応じてチャネル領域に
電荷(正孔)が発生し、蓄積される。
【0135】ここで、各行ごとに設定される電荷蓄積期
間T1、T2、…Tn-1、Tnは、図24に示すように、各
行ごとに所定の遅れ時間Tdelay分ずつ段階的に変化さ
せるように、上記コントローラ150(デバイスコント
ローラ151)によりプリチャージ信号φpg及び読み出
しパルスφB1、φB2、…φBnの印加タイミングを
制御する。これにより、上述した具体例に示したような
感度調整用読み取り動作において、被写体画像を構成す
る各行ごとに異なる読取感度(すなわち、行数分の異な
る読取感度)で読み取られた画像データ(図13参照)
を、1回の被写体画像(一画面)の読み込みにより取得
することができる。
【0136】なお、本実施形態に適用可能な画像読取感
度(電荷蓄積期間)の設定方法は、上述した各具体例に
限定されるものではなく、被写体画像を異なる読取感度
で読み取り、画像データを取得できるものであれば、例
えば、リセット動作→電荷蓄積動作→プリチャージ動作
→読み出し動作の一連の処理サイクルを、読取感度を順
次変更して時系列的に複数回繰り返して、異なる読取感
度による画像データを取得するものでもあってもよい
し、さらに他の方法であってもよい。
【0137】<フォトセンサシステムの他の構成例>な
お、上述した実施形態に係るフォトセンサシステム及び
その駆動制御方法においては、フォトセンサアレイ(特
に、検出エリア)を構成する各画素により検出される画
素値(明度データ)に含まれる高周波成分を除去するた
めに、以下に示すような構成及び処理動作を適用するこ
ともできる。
【0138】図25は、本実施形態に係るフォトセンサ
システムに適用されるコントローラの他の構成例を示す
概念的な構成図である。ここで、上述したコントローラ
(図8参照)と同等の構成については、同一の符号を付
して、その説明を簡略化又は省略する。すなわち、本構
成例に係るコントローラは、図25に示すように、図8
に示したコントローラ150へのA/Dコンバータ14
0からの画像データの入力部に、各画素により検出され
る画素値の異常を除去するための異常値除去部190が
負荷された構成を有している。
【0139】異常値除去部190は、フォトセンサアレ
イ100からA/Dコンバータ140を介してデジタル
信号として入力される画像データに基づいて、特定の画
素値(明度データ)をフーリエ変換するフーリエ変換部
191と、フーリエ(周波数)変換された上記画素値か
ら、異常値に対応する高周波成分を除去するフィルタ部
192と、高周波成分が除去された画素値を逆フーリエ
変換する逆フーリエ変換部193と、を有して構成され
ている。
【0140】そして、このような構成を有するコントロ
ーラにおいて、異常値除去部190に入力された画素値
(明度データ)は、まず、各行ごとに得られる画素値の
データ範囲(すなわち、コントラスト)に基づいて、フ
ーリエ変換部191においてフーリエ変換されて、画素
値の変動幅(振幅)を表す周波数成分の分布が求めら
れ、次いで、変換された周波数成分のうち、所定値以上
の高周波成分を除去する処理が実行される。
【0141】具体的には、例えば、ローパスフィルタに
より構成されるフィルタ部192を通過させることによ
り所定の高周波成分を除去する。さらに、高周波成分が
除去された周波数成分の分布を逆フーリエ変換部193
により逆フーリエ変換することにより、行番号ごとのデ
ータ範囲が求められる。この高周波成分が除去された画
素値(明度データ)は、図8に示したコントローラ15
0と同等の構成を有するデータ比較器155やデータセ
レクタ156等に入力される。
【0142】このような異常値除去部190による一連
の異常値除去動作によれば、元の明度データから異常値
やノイズに対応する高周波成分、すなわち、急峻な変動
を有し、被写体の画像パターンに対応した明度データの
主要な変化傾向から逸脱した異常値が除去されるので、
被写体が載置された領域においては、行番号に対して滑
らかに変化する成分(主要な変化傾向)のみが抽出され
る。
【0143】これにより、本実施形態に係るフォトセン
サシステム及びその駆動制御方法においては、上述した
ような画素値(明度データ)のダイナミックレンジによ
り画像読取感度の最適値を求める処理(図15に示した
ダイナミックレンジ算出処理)に先立って、フーリエ変
換を行い、異常値やノイズに対応する高周波成分を除去
することにより、画素値(明度データ)に含まれる異常
値を予め除去することができるので、行番号に対する明
度データのコントラストの分布傾向から大きく逸脱する
異常値が排除されて、主要な分布傾向を示す平滑化され
た画素値のみが抽出される。
【0144】したがって、各画素において検出される画
素値(測定データ)に依存して離散的に変動するノイズ
成分やフォトセンサアレイ100上の検知面に付着した
比較的大きな異物、ダブルゲート型フォトセンサの素子
欠陥等により、被写体画像に複数行にまたがる異常画素
が含まれている場合であっても、指紋パターンに対応し
た良好な明度データ(又は、コントラスト)を有する行
を確実に抽出して、最適な電荷蓄積期間を決定すること
ができるので、良好な被写体画像(指紋画像)を読み取
ることができ、誤作動が少なく信頼性の高いフォトセン
サシステムを提供することができる。
【0145】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るフォ
トセンサシステム及びその駆動制御方法によれば、ダブ
ルゲート型フォトセンサ等のフォトセンサを複数配列し
て構成されるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサ
システムにおいて、被写体の画像を読み取る正規の画像
読み取り動作、又は、感度調整用読み取り動作に先立っ
て単独で、もしくは、該正規の画像読み取り動作や感度
調整用読み取り動作と合一的に、被写体の載置状態を検
出して判定する動作、すなわち、被写体画像の所定の行
における画素相互の画素値の差分絶対値を算出して、当
該差分絶対値の極大値を観測した場合に、フォトセンサ
アレイに予め設定された検出エリアに、被写体の周縁部
分が存在すると判定する動作を実行することにより、検
知面(検出エリア)に対して被写体が不正又は異常な状
態で載置されていることをフォトセンサシステムの利用
者に対して報知することができるので、検知面(検出エ
リア)上の正しい位置への被写体の置き直しを促し、以
って、周辺外光に起因する上記感度調整用読み取り動作
における間違った画像読取感度の決定や、正規の画像読
み取り動作における画像処理の精度低下や誤作動等の発
生を回避して、信頼性の高いフォトセンサシステムを提
供することができる。
【0146】ここで、上述した被写体の周縁部分の抽
出、判定方法として、フォトセンサアレイの有効読取面
内に予め設定された検出エリアに属する特定の行におけ
る複数画素分離間した画素相互の画素値の差分絶対値を
算出し、該差分絶対値が極大となり、かつ、差分絶対値
の一次微分値が0となる領域を被写体の周縁部分として
抽出して、該周縁部分が検出エリア内に属するか否かを
判定することにより、フォトセンサアレイを構成する各
フォトセンサの素子欠陥や検知面へのゴミの付着等に起
因する異常画素が存在する場合であっても、当該異常画
素による上記差分絶対値の異常を被写体の周縁部分と誤
認することを回避することができるので、適切な画像読
取感度の設定処理や指紋照合処理等の画像処理を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフォトセンサシステムに適用可能
なダブルゲート型フォトセンサの概略構成を示す断面構
造図である。
【図2】ダブルゲート型フォトセンサの基本的な駆動制
御方法の一例を示すタイミングチャートである。
【図3】ダブルゲート型フォトセンサの動作概念図であ
る。
【図4】ダブルゲート型フォトセンサの出力電圧の光応
答特性を示す図である。
【図5】ダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して
構成されるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシ
ステムの概略構成図である。
【図6】図5に示したフォトセンサシステムの駆動制御
方法の一例を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明に係るフォトセンサシステムを適用した
2次元画像読取装置の全体構成を示すブロック図であ
る。
【図8】本実施形態に係るフォトセンサシステムに適用
されるコントローラの一構成例を示す概念的な構成図で
ある。
【図9】本発明に係るフォトセンサシステムに適用され
るコントローラにより実現される被写体の載置状態の検
出・判定動作の一実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図10】本実施形態に係る被写体の載置状態の検出・
判定動作に適用される画素値(明度データ)の差分絶対
値の算出処理の対象となる特定画素を示す概念図であ
る。
【図11】本実施形態に係る被写体の載置状態の検出・
判定動作に適用される画素値(明度データ)の差分絶対
値の算出処理の対象となる行及びその算出方法を示す概
念図である。
【図12】本発明に係るフォトセンサシステムの駆動制
御方法を含む画像感度の設定処理における一具体例を示
すフローチャートである。
【図13】本実施形態に適用される感度設定処理時に得
られる読取画像の一例を示す概略図である。
【図14】本実施形態に適用される感度設定処理時に参
照される画像読取感度(フォトセンサの電荷蓄積期間)
の参照テーブルの一例を示す概念図である。
【図15】本具体例に適用されるダイナミックレンジ算
出処理(ステップS205)を説明するためのフローチ
ャートである。
【図16】本具体例に適用される正規電荷蓄積期間決定
処理(ステップS209)を説明するためのフローチャ
ートである。
【図17】本具体例に係る感度調整用読み取り動作によ
り得られた特定の行における各画素ごとの画素値(明度
データ)の変化の一例を示すグラフである。
【図18】各行ごとのダイナミックレンジ(最大及び最
小の明度データの差)の変化と、ダイナミックレンジの
一次微分値の変化との関係を示すグラフである。
【図19】感度調整用読み取り動作により得られたダイ
ナミックレンジの一次微分値と、行番号−画像読取感度
対応テーブルとの関係を示す図である。
【図20】本具体例に適用される被写体の位置ずれ判定
処理の原理を示す概念図である。
【図21】本具体例に適用される被写体の位置ずれ判定
処理のフローチャートを示す図である。
【図22】上述した被写体の位置ずれ判定処理により得
られた特定画素間の差分絶対値の値とその隣接画素間の
一次微分値との関係、及び、被写体画像(指紋画像)の
周縁を示す図である。
【図23】特定画素間の差分絶対値の変化と、その隣接
画素間の一次微分値の変化との関係を示すグラフであ
る。
【図24】本具体例に係る感度調整用読み取り動作に良
好に適用することができる画像読取感度(電荷蓄積期
間)の設定方法の一例を示すタイミングチャートであ
る。
【図25】本実施形態に係るフォトセンサシステムに適
用されるコントローラの他の構成例を示す概念的な構成
図である。
【図26】従来技術におけるフォトセンサシステムの指
紋認証システムへの適用を示す概念的な断面図及び検出
エリアの概念図である。
【図27】従来技術におけるフォトセンサシステムの検
知面(検出エリア)への被写体(指)の載置状態を示す
概念図である。
【符号の説明】
3 指(被写体) 10 ダブルゲート型フォトセンサ(フォトセン
サ) 40、302 検出エリア 100 フォトセンサアレイ 150 コントローラ(周縁部抽出手段、周縁部判定
手段) 153 メインコントローラ 154 データ比較器 155 加算器 160 RAM 170 ROM 180 報知デバイス(報知手段) 190 異常値除去部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/786 H01L 27/14 C 5F110 H04N 1/04 106 29/78 612Z 5L096 5/335 617N 613Z Fターム(参考) 2F065 AA51 BB02 CC02 DD08 FF04 JJ03 JJ26 NN12 NN13 NN17 QQ03 QQ13 QQ16 QQ24 QQ25 QQ27 QQ29 QQ31 SS09 4M118 AA10 AB01 BA05 CA11 CA34 CB14 DB09 DD12 FB09 FB13 GB15 5B047 AA25 AB02 BA02 BB04 BC15 CA02 CA14 CA23 CB22 DC06 DC09 5C024 CX54 GY31 5C072 AA01 EA08 FB19 FB25 FB28 UA06 VA10 WA04 5F110 AA30 BB10 DD02 EE03 EE04 EE06 EE07 EE30 FF02 FF03 GG02 GG15 HK03 HK04 HK06 HK09 HK21 NN02 NN12 NN23 NN24 5L096 BA15 CA14 FA06 FA14 GA07

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のフォトセンサからなるフォトセン
    サアレイを備え、該フォトセンサアレイ上の検知面に載
    置された被写体の画像を読み取るフォトセンサシステム
    において、 前記読み取られた被写体の画像の所定の行における画素
    相互の画素値から算出された差分絶対値に基づき前記被
    写体の周縁部分を抽出する周縁部抽出手段を備えたこと
    を特徴とするフォトセンサシステム。
  2. 【請求項2】 前記周縁部抽出手段は、前記画素相互の
    画素値の差分絶対値が極大となる領域を、前記被写体の
    周縁部分として抽出することを特徴とする請求項1記載
    のフォトセンサシステム。
  3. 【請求項3】 前記周縁部抽出手段は、前記画素相互の
    画素値の差分絶対値が極大となり、かつ、該差分絶対値
    の一次微分値が0となる領域を、前記被写体の周縁部分
    として抽出することを特徴とする請求項1記載のフォト
    センサシステム。
  4. 【請求項4】 前記周縁部抽出手段は、前記フォトセン
    サアレイの有効読取面内に予め設定された所定の検出エ
    リアに属する特定の行における前記画素相互の画素値の
    差分絶対値を算出することを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載のフォトセンサシステム。
  5. 【請求項5】 前記周縁部抽出手段は、少なくとも、前
    記フォトセンサアレイの有効読取面内に予め設定された
    所定の検出エリアに属する全ての行における前記画素相
    互の画素値の差分絶対値を算出することを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載のフォトセンサシステ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記周縁部抽出手段は、前記検出エリア
    に属する行における特定の画素相互の画素値の差分絶対
    値を算出することを特徴とする請求項4又は5記載のフ
    ォトセンサシステム。
  7. 【請求項7】 前記周縁部抽出手段は、前記検出エリア
    に属する行における複数画素分離間した前記画素相互の
    画素値の差分絶対値を算出することを特徴とする請求項
    6記載のフォトセンサシステム。
  8. 【請求項8】 前記フォトセンサシステムは、前記周縁
    部抽出手段により抽出された前記被写体の周縁部分と、
    前記フォトセンサアレイの有効読取面内に予め設定され
    た所定の検出エリアとの位置関係を比較して、前記周縁
    部分が前記検出エリア内に属するか否かを判定する周縁
    部判定手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至
    7のいずれかに記載のフォトセンサシステム。
  9. 【請求項9】 前記フォトセンサシステムは、前記周縁
    部判定手段により前記周縁部分が前記検出エリア内に属
    すると判定された場合に、所定の報知動作を行う報知手
    段を備えていることを特徴とする請求項8記載のフォト
    センサシステム。
  10. 【請求項10】 前記フォトセンサシステムは、画像読
    取感度設定のために、前記フォトセンサアレイを構成す
    る行ごとに設定される画像読取感度を順次変化させなが
    ら前記被写体の画像を読み取る感度調整用読み取り動作
    を行うものであって、 前記周縁部判定手段は、少なくとも前記感度調整用読み
    取り動作時に前記判定動作を行うことを特徴とする請求
    項8又は9記載のフォトセンサシステム。
  11. 【請求項11】 前記検出エリアは、前記感度調整用読
    み取り動作における最適な画像読取感度を抽出する処理
    のための対象領域であることを特徴とする請求項10記
    載のフォトセンサシステム。
  12. 【請求項12】 前記周縁部判定手段は、前記被写体の
    正規の画像読み取り動作時に前記判定動作を行うことを
    特徴とする請求項8又は9記載のフォトセンサシステ
    ム。
  13. 【請求項13】 前記フォトセンサは、半導体層からな
    るチャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレ
    イン電極と、少なくとも前記チャネル領域の上方及び下
    方に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及
    び第2のゲート電極とを有し、 前記第1のゲート電極又は前記第2のゲート電極のいず
    れか一方を光照射側として、該光照射側から照射された
    光の量に対応する電荷が前記チャネル領域に発生、蓄積
    される構成を有していることを特徴とする請求項1乃至
    12のいずれかに記載のフォトセンサシステム。
  14. 【請求項14】 複数のフォトセンサからなるフォトセ
    ンサアレイを備え、該フォトセンサアレイ上の検知面に
    載置された被写体の画像を読み取るフォトセンサシステ
    ムの駆動制御方法において、 前記読み取られた被写体の画像の所定の行における画素
    相互の画素値の差分絶対値を算出するステップと、 前記差分絶対値に基づき、前記フォトセンサアレイの所
    定の領域における前記被写体の周縁部の存在を判定する
    ステップと、を含むことを特徴とするフォトセンサシス
    テムの駆動制御方法。
  15. 【請求項15】 前記被写体の周縁部の存在を判定する
    ステップは、前記画素相互の画素値の差分絶対値の極大
    値を検出するステップと、前記フォトセンサアレイの所
    定の領域において前記極大値を検出した場合に、被写体
    の周縁部が存在すると判定するステップと、を含むこと
    を特徴とする請求項14記載のフォトセンサシステムの
    駆動制御方法。
  16. 【請求項16】 前記被写体の画像の所定の行における
    画素相互の画素値の差分絶対値を算出するステップは、
    前記フォトセンサアレイの有効読取面内に予め設定され
    た所定の検出エリアに属する特定の行における複数画素
    分離間した前記画素相互の画素値の差分絶対値を算出す
    ることを特徴とする請求項14又は15記載のフォトセ
    ンサシステムの駆動制御方法。
  17. 【請求項17】 前記フォトセンサシステムの駆動制御
    方法は、 前記被写体の周縁部分が、前記フォトセンサアレイの有
    効読取面内に予め設定された所定の検出エリア内に存在
    するか否かを比較するステップと、 前記被写体の周縁部分が、前記検出エリア内に存在する
    場合に、前記被写体が前記検知面に対して不正又は異常
    な位置に載置されていると判断して、所定の報知動作を
    行うステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項
    14乃至16のいずれかに記載のフォトセンサシステム
    の駆動制御方法。
  18. 【請求項18】 前記フォトセンサシステムの駆動制御
    方法は、画像読取感度設定のために、前記フォトセンサ
    アレイを構成する行ごとに設定される画像読取感度を順
    次変化させながら前記被写体の画像を読み取る感度調整
    用読み取り動作時に実行されることを特徴とする請求項
    14乃至17のいずれかに記載のフォトセンサシステム
    の駆動制御方法。
  19. 【請求項19】 前記フォトセンサシステムの駆動制御
    方法は、前記被写体の正規の画像読み取り動作時に実行
    されることを特徴とする請求項14乃至17のいずれか
    に記載のフォトセンサシステムの駆動制御方法。
JP2002012384A 2002-01-22 2002-01-22 フォトセンサシステム及びその駆動制御方法 Pending JP2003214823A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002012384A JP2003214823A (ja) 2002-01-22 2002-01-22 フォトセンサシステム及びその駆動制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002012384A JP2003214823A (ja) 2002-01-22 2002-01-22 フォトセンサシステム及びその駆動制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003214823A true JP2003214823A (ja) 2003-07-30

Family

ID=27649607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002012384A Pending JP2003214823A (ja) 2002-01-22 2002-01-22 フォトセンサシステム及びその駆動制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003214823A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012111664A1 (ja) * 2011-02-15 2012-08-23 富士通フロンテック株式会社 認証装置、認証プログラム、および認証方法
JP5685272B2 (ja) * 2011-02-15 2015-03-18 富士通フロンテック株式会社 認証装置、認証プログラム、および認証方法
JP2018098663A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 キヤノン株式会社 画像処理装置、方法及びプログラム
WO2019003037A1 (ja) * 2017-06-27 2019-01-03 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置および電子部品

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012111664A1 (ja) * 2011-02-15 2012-08-23 富士通フロンテック株式会社 認証装置、認証プログラム、および認証方法
JP5685272B2 (ja) * 2011-02-15 2015-03-18 富士通フロンテック株式会社 認証装置、認証プログラム、および認証方法
US9245168B2 (en) 2011-02-15 2016-01-26 Fujitsu Frontech Limited Authentication apparatus, authentication program, and authentication method
JP2018098663A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 キヤノン株式会社 画像処理装置、方法及びプログラム
WO2019003037A1 (ja) * 2017-06-27 2019-01-03 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置および電子部品
JPWO2019003037A1 (ja) * 2017-06-27 2020-07-02 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置および電子部品
US11367739B2 (en) 2017-06-27 2022-06-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and electronic component
JP7139327B2 (ja) 2017-06-27 2022-09-20 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置および電子部品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100850106B1 (ko) 광센서 장치 및 그 구동 제어 방법
KR100394570B1 (ko) 포토센서 시스템 및 그 구동제어 방법
JP2003256820A (ja) 画像読取装置及びその感度設定方法
JP5134688B2 (ja) 光学的タッチセンサー式装置における周囲光の補正
TWI283366B (en) Input sensor containing display device and method for driving the same
AU2002311625A1 (en) Photosensor system and drive control method thereof
US6867811B2 (en) Photosensor system and drive control method thereof
JP3455761B2 (ja) フォトセンサシステムの感度調整装置及びその感度調整方法
JP2003214823A (ja) フォトセンサシステム及びその駆動制御方法
JP4081641B2 (ja) 2次元画像読取装置の感度調整装置及びその感度調整方法
JP2003234945A (ja) フォトセンサシステム及びその駆動制御方法
KR102552966B1 (ko) 휴대용 단말기 및 그 구동 방법
JP3116950B1 (ja) フォトセンサシステムの感度調整装置及びその感度調整方法
WO2005064923A1 (ja) 電子カメラ
KR20220087586A (ko) 입력 감지 장치 및 입력 감지 장치의 보정 방법
JP4257768B2 (ja) 2次元画像読取装置の感度調整装置及びその感度調整方法
JP3922509B2 (ja) フォトセンサシステム及びその感度設定方法
US20030090583A1 (en) Photosensor system and drive control method for the same
JP2003242493A (ja) 画像読取装置及びその感度設定方法
US20130003144A1 (en) Portable ccd contact scanner
JP2003187234A (ja) 画像読み取り装置及び画像読み取り方法
JP4238609B2 (ja) 画像読取装置及びその駆動調整方法
JP3455760B2 (ja) フォトセンサシステム及びその感度設定方法並びにその異常検出方法
JP2002077522A (ja) 2次元画像読取装置及びその駆動制御方法
JP3713701B2 (ja) フォトセンサ装置及びその駆動制御方法