JP2003213591A - 非加熱注入パッケージ材における乾燥状態での折曲がり強度の改善 - Google Patents

非加熱注入パッケージ材における乾燥状態での折曲がり強度の改善

Info

Publication number
JP2003213591A
JP2003213591A JP2002009783A JP2002009783A JP2003213591A JP 2003213591 A JP2003213591 A JP 2003213591A JP 2002009783 A JP2002009783 A JP 2002009783A JP 2002009783 A JP2002009783 A JP 2002009783A JP 2003213591 A JP2003213591 A JP 2003213591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
web material
synthetic
web
phase
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002009783A
Other languages
English (en)
Inventor
Helen Viazmensky
ヘレン・ビアツメンスキ−
Peter Scott
ピ−タ−・スコット
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dexter Corp
Original Assignee
Dexter Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dexter Corp filed Critical Dexter Corp
Priority to JP2002009783A priority Critical patent/JP2003213591A/ja
Publication of JP2003213591A publication Critical patent/JP2003213591A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的折曲げ強度またはカシメ強度が強化さ
れた、新規で、改良形の非加熱密封不織繊維質ウェブ材
料を提供すること。 【解決手段】 天然繊維と0.5〜25%の合成材料を
含む繊維質の不織非加熱密封多孔性ウェブ材料。上記ウ
ェブ材料は、注入パッケージによく適している特性を持
つ。上記ウェブ材料は、改善された剛性および記憶特性
を持ち、その結果、機械的に形成され、カシメによる縫
い目は、有意に改善された強度を持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、概して、お茶、コ
ーヒーのような醸造飲料用の注入パッケージで使用する
ための繊維質のウェブ材料に関し、特に、折曲げた継ぎ
目の乾燥状態での強度が改善された、新規で、改良形の
繊維質の非加熱密封不織ウェブ材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ティーバッグおよびコーヒー・バッグの
ような醸造飲料用の注入パッケージは、通常、多孔質の
ウェブ材料内に飲料の前駆物質を包み込むことにより製
造される。上記注入パッケージは、沸騰しているお湯が
入っているカップまたはポットに入れられるか、または
別な方法としては、注入パッケージを空のカップまたは
ポットに入れて、その後で、沸騰したお湯が後から注が
れる。どちらの場合でも、沸騰したお湯は、ウェブ材料
を通ってバッグ内に入り、飲料の前駆物質を抽出し、抽
出された液はバッグを通って外へ出て醸造飲料となる。
【0003】注入パッケージは、通常、ミシン目状の孔
部または穿孔孔部は持っていないが、高度に多孔性の繊
維質の不織のウェブ材料から作られる。注入パッケージ
にとって特に好ましいのは、長い天然繊維を使用して、
傾斜ワイヤ製紙機械で製造した湿式繊維材料である。こ
れらのウェブ材料は、通常、軽量と優れた特性を特徴と
する、柔らかく、ティッシュのように薄い繊維質の材料
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】注入パッケージにとっ
ては、飲料前駆物質材料を注入できることは望ましいこ
とであるが、密封した注入パッケージからカップ内に固
体材料が物理的に溶け出すことは望ましいことではな
い。固体の飲料前駆物質材料が、密封注入パッケージか
ら醸造コンテナに溶け出すのを防止するために、不織ウ
ェブ材料の多孔性および「篩い分け」特性は、注意深く
制御される。もっと重要なことは、注入パッケージ内に
飲料前駆物質材料を保持するための縫い目は、注入パッ
ケージが開くのを防止しなければならないし、その後で
の醸造飲料への飲料前駆物質材料の望ましくない溶出を
防止するために、破れるようなことがあってはならな
い。
【0005】注入パッケージの縫い目の密封は、種々の
「加熱密封」でも、種々の「非加熱密封」であってもよ
い。加熱密封注入パッケージは、通常、2つの層または
相を含む不織ウェブ材料から作られる。2つの相の中の
1つは、通常、25重量%以上の融着性ポリマ性繊維を
含む。ウェブ材料は、融着性繊維を含む表面が接触する
ように織り曲げられる。熱および圧力を加えると、接触
している融着性の繊維が溶けて、流動状態になり、融着
し、ウェブ材料の複数の層を接合する加熱密封の縫い目
ができる。第2の層の表面は、融着性繊維を含んでいな
いので、溶融したポリマ性の繊維が、加熱密封縫い目を
形成するために使用する加熱ダイに付着するのを防止す
る働きをする。
【0006】対照的に、非加熱密封注入パッケージの場
合には、ウェブ材料の縁部は接合され、何回も折り曲げ
られ、注入パッケージを密封する、機械的にカシメられ
た縫い目を形成するために、この何回も折り曲げられた
部分がカシメられる。通常、非加熱密封注入パッケージ
用に使用される不織ウェブ材料は、植物性繊維からなる
1つの層を含み、融着性のポリマ性繊維を含まない。
【0007】場合により、カシメられた折曲げ部分のと
ころのウェブ材料が弱ったために、または注入パッケー
ジ内に存在するガスの膨張により、折り目上に加わる場
合がある圧力により、沸騰したお湯の中で、折り目が開
いて、非加熱密封注入パッケージの縫い目が開いてしま
うという問題が起こることがある。すでに説明したよう
に、縫い目の一部が開いた場合でも、お茶の葉のような
飲料前駆物質材料が、醸造飲料コンテナ内に物理的に放
出されるという、望ましくない事態が起こることにな
る。
【0008】当然のことであるが、注入パッケージの製
造に使用される繊維は、食品の包装に使用するために、
食品医薬品局(FDA)の認可をうけなければならな
い。
【0009】非加熱密封ウェブ材料に強度を与えるため
に、バインダとして合成繊維を使用することは周知であ
る。周知の合成バインダには、ほとんどすべてのバイン
ダ繊維が、溶融し、流動するのに十分な熱および圧力を
加えなければならない。その結果、上記合成バインダ
は、流動し、他のウェブ材料と融着し、冷却した場合、
ウェブを一緒に結合することになる。合成バインダに対
するこのような処理は、結果として得られるウェブ材料
の多孔性を劣化させる傾向がある。これらの合成バイン
ダ・ウェブ材料は、バッテリー・セル・セパレータのよ
うな用途に使用されるが、過去においては、食品の包装
に使用することは認められなかった。本発明者が知る限
りでは、合成バインダ繊維を含む、繊維質の非加熱密封
不織ウェブ材料は、注入パッケージを製造するために使
用されたことはない。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの目的は、
機械的折曲げ強度またはカシメ強度が強化された、新規
で、改良形の非加熱密封不織繊維質ウェブ材料を提供す
ることである。
【0011】本発明のもう1つの目的は、従来のウェブ
材料より強度の高い、機械的縫い目を供給するために、
現在の注入パッケージ密封装置で処理することができる
不織で繊維質のウェブ材料を提供することである。
【0012】本発明のさらにもう1つの目的は、より高
い機械的折曲げ強度を持つ一方で、従来の非加熱密封注
入ウェブ材料の望ましい多孔性および注入特性を保持し
ている不織で繊維質のウェブ材料を提供することであ
る。
【0013】本発明の他の特徴および利点は、以下のよ
り詳細な説明に、ハッキリと説明し、指摘することにす
る。
【0014】本発明によれば、機械的縫い目の丈夫さ
は、従来の非加熱密封タイプのウェブ材料に一定量の固
体の合成材料を加えることにより強化できることが分か
った。この目的のために使用する固体の合成材料は、合
成繊維とも、合成パルプとも呼ばれる。結果として得ら
れる非加熱密封不織ウェブ材料は、強化された剛性と強
化された記憶特性を持ち、そのため、従来の非加熱密封
ウェブ材料と比較した場合、カシメ強度が有意に増大す
る。折曲げ強度が増大したために、完成品の注入パッケ
ージのカシメによる密封の強度が増大する。
【0015】開示のある実施形態の場合には、繊維質の
非加熱密封ウェブ材料は、0.5〜25重量%、好適に
は、3〜10重量%の合成材料を含む1つの相からなる
多孔質のシート材料からできている。通常、6重量%の
合成材料が使用される。他の実施形態の場合には、合成
材料は、繊維質の複数の相からなる密封ウェブ材料の少
なくとも1つの相に混入される。内蔵合成材料は、結果
として得られるウェブ材料の0.5〜25重量パーセン
トである。好適には、複数の相からなる繊維質のウェブ
材料は、1〜10%、通常は6%の合成材料を含むこと
が好ましい。本発明の材料は、合成材料の実質的な活性
化を必要としない。さらに、合成材料の量がもっと多い
場合でも、本発明の不織ウェブ材料は、効果的な熱密封
縫い目を形成することができない。
【0016】説明のための、また例示としての実施形態
に記載し、例として説明した、一方の他方のそれぞれに
対する製品および必要な機能、特性、特徴および素子間
およびプロセスのステップとの関連についての下記の詳
細な開示を読めば本発明をよりよく理解することができ
るだろう。
【0017】
【発明の実施の形態】広い意味で、本発明は、天然繊維
および合成材料を含む、繊維質の不織で多孔質なウェブ
材料からなる。結果として得られるウェブ材料は、特
に、注入パッケージの生産に適している。本発明のウェ
ブ材料は、種々の非加熱密封性を持つものである。すな
わち、本発明のウェブ材料は、熱および圧力を加えた場
合に、有効な縫い目を形成することができない。それ
故、機械的固定を必要とする。すなわち、注入パッケー
ジを形成するためには、折曲げおよびカシメを必要とす
る。本発明のウェブ材料は、合成繊維またはパルプを使
用しない、従来の非加熱密封ウェブ材料と比較した場
合、その機械的密封強度は、驚くほど増大している。
【0018】本発明のウェブ材料に使用されている非常
に大量の繊維としては、周知の天然製紙繊維の中の任意
のもの、またはその混合物を使用することができる。本
発明のウェブ材料は、食品および飲料の用途に使用する
場合には、食品医薬品局(FDA)の認可を受けなけれ
ばならないし、好適には、ジュート、マニラ麻、サイザ
ル麻、大麻、ケナフおよびこれらの混合物のような、長
い天然繊維を含むことが好ましい。これらの長い天然繊
維は、長さが4〜7ミリの範囲内のほぼ同じ長さのもの
であり、短い繊維をほとんど含んでいない。長い繊維
は、どちらかといえば円筒形であり、少しテーパ状にな
っていて、溶液内に分散させると、少しカールしたり、
ねじれたりする傾向がある。漂白したクラフト紙または
漂白しないクラフト紙のような、もっと短い木材繊維
も、単独でまたは他のタイプの繊維と一緒に使用するこ
とができる。
【0019】種々のウェブは、これらの繊維から作るこ
とができ、本発明に従って使用することができる。この
ような材料は、極度に多孔質であり、非常に水分を吸い
やすいが、通常、ミシン目のような孔部を含んでいない
で、飲料前駆物質材料の細かい粒子を通すことができな
いが、このような材料からできている注入パッケージは
濾過または篩い分けを行う。
【0020】ある観点から見た場合、本発明は、上記天
然繊維のスラリを調製する。上記天然繊維およびこの天
然繊維のスラリへの調製の詳細は、当業者にとっては周
知のものである。このスラリに対して、ある量の合成材
料の分散が行われる。
【0021】合成材料は、ポリエステルであっても、ポ
リオレフィンであっても、またはこれらの混合物のよう
な熱可塑性材料であってもよい。合成材料は、短く切っ
た合成繊維、合成パルプまたはその混合物の繊維の形を
している合成材料を含むことができる。合成繊維は、比
表面積が小さく、従来の平滑な円筒形またはロッド状の
形をしている。合成繊維は、通常、1〜25ミリの長さ
を持ち、通常、0.5〜15デニールの太さを持ち、通
常、小さな表面積を持つ。合成繊維は、通常、溶融紡糸
のようなプロセスにより形成される。
【0022】合成パルプは、合成繊維よりも木材パルプ
にもっと似ている構造を持つポリオレフィンのような合
成熱可塑性材料である。すなわち、合成パルプは、平滑
で、ロッド状の形をしている従来の合成繊維とは対照的
に、広い表面積を持つミクロなフィブリルからなるミク
ロなフィブリル構造を持つ。合成熱可塑性のパルプ状の
材料は、製紙作業中に水性分散媒体全体に、非常によく
ランダムに分布するように分散させることができ、その
後で、結果として得られるシート製品内で非常に高度に
ランダムに分布する。注入シート材料の製造の際に特に
有利であることが分かったパルプとしては、分子量が高
く、メルト・インデックスが低い、高密度のポリオレフ
ィン類からできているパルプがある。
【0023】フィブリルは、ディスク・リファイナのよ
うな装置内で、高いせん断条件下で形成することができ
るし、または、そのモノマ材料から直接形成することも
できる。フィブリルの形成に関する特許としては、米国
特許第3,997,648号、4,007,247号お
よび4,010,229号がある。これらのプロセスに
より、結果として得られる分散は、天然セルローズ繊維
の大きさおよび形状に匹敵する、通常の大きさおよび形
状を持つ粒子からなり、通常、「合成パルプ」と呼ばれ
る。上記粒子は、不規則な表面形状を持ち、また1グラ
ム当り1平方メートル以上の表面積を持つが、1グラム
当り100平方メートル以上の表面積を持つこともでき
る。上記粒子は、ミクロなフィブリルからなるフィブリ
ルを含む形状と構造を示すが、粒子すべては、通常、1
〜20ミクロン(μ)の範囲内の幅を持つランダムな束
の形に、機械的に相互に絡まっている。通常、ポリエチ
レン、ポリプロピレンおよびこれらの混合物のようなポ
リオレフィン類のパルプ状の繊維は、全体の平均の長さ
が1〜1.5ミリであり、例えば、0.4〜2.5ミリ
の範囲内の、製紙技術によく適している長さの繊維を有
する。
【0024】合成繊維材料(繊維、パルプまたはその混
合物)が添加され、分散された天然繊維のスラリからな
る、結果として得られる「ファーニッシュ」が、同様に
通常の当業者にとって周知の方法で、傾斜ワイヤ製紙機
械の上に湿った状態で置かれる。結果として得られるウ
ェブ材料は、0.5〜25重量%、より好適には、1〜
10重量%、通常は、6重量%の合成材料を含む。本発
明のウェブ材料は、低い繊維濃度で、驚異的に増大した
カシメ強度を持っているが、この増大した強度は、1%
以下に弱められる。不織ウェブ材料内で使用されるこの
量の合成繊維材料は、ウェブ材料が、適当な熱密封縫い
目を形成することができるほど、十分なものでないこと
を理解されたい。それ故、本発明の不織材料は、熱密封
タイプのウェブ材料の代わりに使用することはできな
い。
【0025】すでに説明したように、本発明は、また、
複数の相からなる不織ウェブ材料にも適用することがで
きる。これに関連して、複数の相からなる繊維質のウェ
ブを製造するために、多数の異なる技術が使用されてき
た。複数の相からなるウェブ材料の製造の際に役に立つ
ことが分かっているこれら技術のうちの代表的な技術
は、米国特許第2,414,833号が開示している二
次ヘッド・ボックス技術である。そのプロセスによれ
ば、第2のファーニッシュは、一次ヘッド・ボックスを
通って流れ、傾斜しているウェブ形成ワイヤ・スクリー
ン上に、底部層または基板相として連続的に沈殿する。
頂部層または第2の相用の、第2のファーニッシュまた
はスラリは、傾斜しているワイヤ・スクリーン上の基板
相の沈殿の直後の位置または沈殿地点で、一次ヘッド・
ボックス内に導入される。このプロセスは、頂部相の繊
維が、一次ヘッド・ボックスを通って流れる基板繊維
と、若干相互に混ざり合うような方法で、傾斜トラフま
たは二次ヘッド・ボックスにより実行される。このよう
にして、基板繊維は、第2の相、すなわち、頂部相が沈
殿する前に、基板マットまたは相を供給する機会を持
つ。お分かりいただけると思うが、頂部相は、水性懸濁
液内の粒子の相互混合により形成された、インターフェ
ースにより基板相に固定される。通常、この方法で作ら
れたウェブは、傾斜しているワイヤ・スクリーンと接触
しているウェブの表面全体を覆っている第1の相を持
ち、一方、ウェブの対向する面は、量的に非常に多い頂
部相繊維を含む繊維の混合物を含む。そのため、複数の
相からなるシート材料の2つの相の間には明確な境界線
はない。しかし、複数の相からなるシートの頂部面また
は頂部相の上には、量的に非常に多い頂部相の繊維質材
料が存在する。もちろん、インターフェースの境界の中
心は、2つの異なるタイプの繊維の混合物からなる。本
発明は、また、3つまたはそれ以上の層からなるウェブ
もカバーすることを理解されたい。
【0026】上記米国特許第2,414,883号が開
示している技術またはプロセスは、好適に使用すること
ができるけれども、ウェブ材料の各相用のファーニッシ
ュを製造する際に使用する材料は異なっている。頂部相
および底部相用に使用する量的に非常に多い繊維は、上
記天然繊維からなる。頂部相は、通常、結果として得ら
れるウェブ材料の全坪量の、25〜35%を占めること
を理解されたい。頂部相スラリまたは底部相スラリの一
方または両方に上記合成材料が添加される。好適には、
上記合成材料は、頂部相に添加することが好ましい。結
果として得られる繊維質のウェブ材料(両方の相)は、
0.5〜25%、より好適には、1〜10%、通常、6
%の合成材料を含む。
【0027】ウェブが含んでいる水分を減らすために、
本発明の単一の相または複数の相からなる湿式製法によ
るウェブ材料は、乾燥ステップに掛けられる。上記乾燥
ステップは、真空乾燥、加熱乾燥シリンダの周囲面との
接触、ドライヤを通しての加熱処理または上記プロセス
の組合わせを含む。
【0028】加熱により密封することができるタイプの
ウェブ材料は、通常、合成繊維を完全に「活性化」する
ために、乾燥ステップの後で、追加の加熱溶融ステップ
に掛けられる。本明細書で使用する場合、活性化という
用語は、ある物質が、以降の化学的または物理的変化を
もっと急速にまたは完全に行えるように、上記物質にエ
ネルギーを与えることを意味する。活性化を行う前に
は、合成材料は、その活性化前のポリマ結晶性および物
理的形状を保持している。合成材料に熱を加え、合成材
料が活性化されると、合成材料の結晶構造が変化して、
同時に網状収縮(物理的収縮および皺形成)が起こる。
引き続き熱を加えると、合成材料はその融点に近づき、
同時に、結晶構造がさらに変化し、軟化のような物理的
変化が起こる。合成材料がその融点に達すると、セルロ
ズ性繊維または合成接触繊維と接触している点のところ
で、合成材料の限定的な溶融が起こる。過度の活性化ま
たは過度の溶融が起きるまで引き続き熱を加えると、合
成材料は、個々の部分に分裂する。それ故、活性化は、
非活性化と過度の熔融の間に連続して行われる。この材
料で、後で適当な加熱密封接合を行うためには、加熱密
封タイプの不織ウェブ材料を実質的に活性化する必要が
ある。
【0029】本発明のウェブ材料に対しては、乾燥ステ
ップだけが行われ、以降の加熱活性化ステップは必要と
しない。それ故、本発明のウェブ材料は、好適には、軽
度に活性化することが好ましい。本発明のウェブ材料を
もっと高度に活性化したり、過度の溶融するのは、あま
り好ましいことではない。本発明の材料を実質的に活性
化することは好ましくないのであるが、もっと高度に活
性化するか、または過度の溶融した場合には、本発明の
材料は、引き続き乾燥状態でのカシメによる縫い目の強
度が増大する。本発明の不織ウェブ材料は、実質的に活
性化されたか、または過度に溶融された場合でも、適当
な加熱密封結合を形成しないので、加熱密封タイプの不
織ウェブ材料の代わりに使用することはできないことに
留意されたい。
【0030】不織ウェブ材料強度を決めるための強力な
機構は、セルローズ性繊維の水素結合であると思われ
る。ある量のセルローズ性繊維を同じ量の合成材料で置
き換えると、ウェブ材料内の水素結合が少なくなり、そ
の結果、引張り強さが低下する。合成材料をその融点付
近または融点以上に活性化すると、接触点のところの合
成材料と接触繊維との間に弱い結合ができる。しかし、
この結合は、置き換えたセルローズ性材料の水素結合よ
り弱いもので、この場合も、完全にセルローズ性のウェ
ブ材料と比較した場合、結果として得られるウェブ材料
は、より弱いかまたは同じ強度しか示さない。
【0031】本発明のウェブ材料は、また、バインダと
して合成材料を使用する不織ウェブ材料とは区別され
る。処理中、合成バインダは、実質的に加熱され、流動
し、ウェブ材料内の結合が増大する。合成材料が実質的
に流動すると、上記材料およびバインダ・システムの場
合と比較した場合、通常、引張り強度が(20%以上)
増大する。上記材料の場合には、完全にセルローズ性の
ウェブ材料と比較した場合、合成材料の流動はもっと少
なく、強度はもっと弱いか等しい。
【0032】本発明のウェブ材料は、追加の従来の材料
および処理を含むことができる。一例を挙げると、スコ
ット他の米国特許第5,431,997号の材料および
処理を本発明のウェブ材料と一緒に使用することができ
る。上記米国特許は、引用によって本明細書の記載に援
用する。
【0033】任意の実施形態の場合には、好適には、本
発明のウェブ材料は、30〜100ミクロンの範囲内
の、もっと普通には、40〜60ミクロンの範囲内の厚
さを持つことが好ましい。本発明のウェブ材料は、好適
には、1平方メートル当り9〜19グラムの坪量(g/
)、より好適には、11〜16g/cmの坪量を
持つことが好ましい。通常、坪量は約12〜13g/c
である。合成材料は、結果として得られる乾燥状態
のウェブ重量の0.5〜25%、より好適には、1〜1
0%を占めることが好ましい。通常、合成材料は、結果
として得られるウェブ重量の6%を占める。
【0034】機械的縫い目の合否を決定する測定特性の
中の1つは、カシメによる機械的縫い目を開くために必
要な力の大きさの測定値であるカシメによる縫い目の強
度である。機械的縫い目が決しいて開かないようにする
ためには、乾燥状態のカシメによる縫い目の強度は、で
きるだけ強いことが望ましい。どの理論にも固執したく
ないのだが、合成材料は、本発明のウェブ材料に剛性と
「記憶」を与えるように思われる。このことはカシメに
よる縫い目の強度を増大する。
【0035】乾燥状態の縫い目の強度に対するある試験
方法の場合には、1インチ幅の試験用のサンプルを入手
するために、カシメによる縫い目を持つウェブ材料が切
り取られる。上記の切取りは、カシメによる縫い目が、
試験用サンプルの1インチ幅を水平に横切り、切除した
両側面に垂直になるように行われる。試験用サンプル
は、引張り試験装置にサンプルの頂部または底部の縁部
が固定アンカーに固定され、対向縁部がクロスヘッドに
固定された状態で装着される。カシメによる縫い目は、
固定されている頂部の縁部または底部の縁部に平行にな
っている。クロスヘッドは、試験対象の機械的縫い目に
対して垂直に直線的に変位することができる。クロスヘ
ッドは、予め定めた速度で、アンカーから遠ざかる方向
に移動するように配置されていて、試験用サンプルおよ
びカシメによる縫い目に、増大する引張り力を加える。
引張り試験装置は、試験用サンプル上に加えられた最大
引張り力を読み取り、記録する。上記の最大引張り力
は、機械的に折り曲げられ、カシメにより形成された縫
い目が切断した場合の力を示す。測定したカシメによる
縫い目の強度は、材料だけではなく、材料内に縫い目を
形成し、カシメを行うために使用する機械によっても異
なる。下記の例の場合に使用する試験装置の場合には、
カシメによる縫い目の強度が40グラム/インチ以下の
場合には、注入パッケージの縫い目しては不合格であ
り、通常のカシメ強度は40〜50g/inである。異
なる装置の場合には、カシメ強度が60〜150g/i
nである場合もある。従来の単一相のウェブ材料から入
手したカシメ強度と、同じ組成および坪量の従来複数の
相からなる材料から入手したカシメ強度との間には、有
意な差はない。
【0036】乾燥状態の加熱密封縫い目の強度を定量化
するための試験手順により、上記の機械的縫い目試験の
方法と類似の方法で、加熱密封した縫い目を分離するた
めに必要とした最大力を測定する。試験材料のストリッ
プを相互に接触している相を含む溶融することができる
繊維と一緒に半分に折り曲げる。加熱密封縫い目は、加
熱したプラテンにより、折り曲げた加熱密封ウェブ材料
を一緒に圧着することにより形成される。プラテンは、
375°Fに維持し、72psiの空気圧シリンダ圧力
を滞留時間が0.38秒に維持されているプラテン上に
加える。1インチ幅の試験用サンプルを入手するため
に、加熱密封した縫い目を、サンプルを横切って水平方
向に移動させて、加熱密封したサンプルを切断する。密
封していない頂縁部と底縁部を引張り試験装置のジョー
内に固定する。縫い目に増大する引張り力を加え、縫い
目を開くために必要な最大の力を記録する。最小合格加
熱密封強度は、少なくとも150g/inであり、通常
の加熱密封縫い目強度は、約300g/inである。
【0037】種々のウェブ材料を上記繊維から作ること
ができるが、各不織ウェブ材料が、注入包装内での使用
に適しているわけではないことを理解されたい。適当な
注入ウェブ材料は、多孔性、篩い分け特性および注入特
性の最小限度の組合わせを持っていなければならない。
理解し易くし、説明を分かり易くするために、ティーバ
ッグ等の製造の際に使用するための、加熱しないで密封
することができる多孔質の注入ウェブ材料への適用を例
に挙げて、本発明を以下に説明する。
【0038】加熱密封ウェブ材料の重要な「注入」特性
は、水をティーバッグ内に浸透させることができる速
度、お茶の液体がティーバッグから流れ出ることができ
る速度、および指定の時間内に行うことができる抽出の
程度に関連する。このことは、通常、それぞれ、「最初
の色」および「透過率」という用度で報告される。最初
の色を試験している場合には、試験対象の材料からでき
ているティーバッグは、水を沸騰させた後で、静かな蒸
留水内に注意深く入れられる。ストップウオッチを使用
して、最初の琥珀色の流れが、サンプルの底部に現れた
時間を記録する。最初の色が現れるまでの時間は、12
秒未満でなければならないが、この時間はできれば10
秒未満であることが好ましい。最初の色が現れるまでの
時間が、約5〜7秒である場合には、優れた注入特性を
示すものとみなされる。もちろん、もっと濃くて、もっ
と重い坪量の材料は、通常、もっと坪数の軽い材料よ
り、最初の色の数値がもっと高い。
【0039】透過率試験は、530muの波長のところ
で、マークソン・カロリーメータT−600モデルを使
用し、また1センチのセルを使用して、60秒浸漬した
後で醸造液の透過率を測定することにより行う。良好な
注入のための目標数値は、60台半ばの百分順位の範囲
内であり、その場合、注入が改善するにつれて透過率は
減少する。
【0040】本発明を概略説明してきたが、本発明をも
っと容易に理解してもらうために、説明のために下記に
いくつかの例を挙げる。これらの例は、別趣旨にハッキ
リと指定していない限りは、本発明の範囲を制限するも
のではない。別段の表示がない限り、すべての部は、乾
燥重量部で示してある。
【0041】合成材料を含んでいてもいなくても、すべ
ての試験からの材料は、処理中、水性乳液として適用し
たアクリル剤を含んでいた。アクリル剤は、周知の方法
で結果として得られるウェブ材料に強度を与えるものと
考える。また、上記米国特許第5,431,997号が
開示している他の水性剤も、本発明で使用できるものと
考える。
【0042】ウェブ材料の坪量は、その物理的特性に影
響を与える場合があるので、物理的試験結果を12.3
g/mという理論的な坪量に正規化した。正規化は、
比率を知るために、(この例の場合には、12.3g/
である)理論的な坪量を実際のウェブの坪量で割る
ことにより行った。正規化した物理的試験結果を入手す
るために、上記比率(または多孔性および砂の篩い分け
の結果に対する分配の逆数)に、物理的試験結果を掛け
た。物理的試験結果の正規化は、多孔性および砂の篩い
分けの結果を増大し、残りの結果を低減する効果があっ
た。報告した引張り強度は、機械の移動方向および機械
の移動方向に垂直な方向のウェブ材料の引張り強度の平
均である。 <例1>1つの単一相からなる、また5つの2つの相か
らなる繊維質の非加熱密封不織ウェブ材料を傾斜ワイヤ
製紙機械上で作った。2つの相からなる材料の場合に
は、頂部相は、結果として得られるウェブ材料の約25
%であり、この場合、底部相は残りの75%であった。
【0043】ファーニッシュの組成は、テーブルIに示
すように変動した。試験A3およびA5用の頂部相ファ
ーニッシュは、それぞれ、異なる基板相組成を持つ20
%のポリエチレン・パルプを含んでいた。ポリエチレン
・パルプは、試験A3およびA5用の全ウェブ材料組成
の約5%であった。
【0044】ファーニッシュA3からのウェブ材料は、
類似の従来のファーニッシュA2およびA4からの、従
来の材料に類似の多孔特性を示し、これら材料の中間の
篩い分け特性を示した。本発明の材料の乾燥状態のカシ
メによる縫い目の強度は、材料A2より約12%高く、
材料A4より20%高かった。
【0045】試験A5からのウェブ材料は、テーブルI
の他の不織ウェブ材料と比較した場合、乾燥状態で、か
なり高いカシメ強度を示した。ファーニッシュA5のウ
ェブ材料は、また、他の試験組成からのウェブ材料と比
較した場合、(材料A2を除いて)、類似の多孔性およ
びもっと高い篩い分け特性を示した。
【0046】試験A3の本発明の材料は、材料A2また
はA4より、低い平均引張り強度を示した。試験A5の
材料は、また、従来の不織ウェブ材料より低い平均引張
り強度を示した。本発明の材料の平均引張り強度結果
は、不織ウェブ内の合成材料の最小の活性化および接合
を証明している。
【0047】
【表1】 <例2>3つの単一相の繊維質の非加熱密封不織ウェブ
材料を傾斜ワイヤ製紙機械上で作った。単一相のウェブ
材料は、20%のケナフ繊維を20%のポリエチレン・
パルプ(試験B2)または20%のポリプロピレン・パ
ルプ(試験B3)により置き換えた点だけ異なってい
た。
【0048】テーブルIIの結果から分かるように、ケナ
フ繊維用の合成パルプ材料を少量置き代えた場合、乾燥
状態でのカシメ強度が、驚くほど大きく増大した。試験
B3は、乾燥状態でのカシメによる縫い目の強度を最も
よく改善したが、B1−B3試験材料グループ内で、最
大の多孔性および篩い分け特性を示した。
【0049】本発明のウェブ材料B2およびB3の両方
は、比較対象の材料より低い引張り強度を示した。この
低下した引張り強度は、この場合も、ウェブ内での合成
材料の限定された活性化と、合成材料の限定された溶融
を証明している。
【0050】
【表2】 <例3>試験B4の場合は、100%木材繊維を含む頂
部相を持つ、2つの相からなる不織ウェブ材料を形成し
た。試験B5の場合には、頂部相内で20%の木材繊維
を置換して、20%のポリエチレン・パルプを含む、試
験B4類似の2つの相からなる不織ウェブ材料を形成し
た。ポリエチレン・パルプは、試験B5の全ウェブ材料
組成の約5%であった。頂部相は、残りの75%を占め
る基板相を含む、結果として得られるウェブ材料の約2
5%であった。
【0051】テーブルIIIを見れば分かるように、頂部
相内で、25%の木材繊維を20%のポリエチレン・パ
ルプで置き換えると、結果として得られるウェブ材料の
乾燥状態でのカシメ強度が有意(約28%)増大し、篩
い分け特性が改善され、多孔性が低下した。試験B5の
材料に対する平均引張り強度は、機械の再現性を考慮し
た場合、比較対象の材料B4のそれに類似していた。
【0052】
【表3】 また、試験B1−B5からの材料の加熱密封縫い目強度
を試験した。サンプルB1およびB4は、溶融できる繊
維を含んでいたので、これらサンプルを標準または下記
の「積極的な」加熱密封試験条件に下に置いた場合、予
想通り、測定可能な結合は形成されなかった。最大20
%の合成繊維質材料を含んでいるサンプルB2、B3お
よびB5も、通常の試験条件の下で、有意な加熱密封縫
い目強度を示さなかった(結果は、テーブルIIまたはII
Iに示していない。)実際には、本発明のウェブ材料
は、すべての通常の試験条件の下で「べたべたした状
態」の証拠を示さなかった。
【0053】本発明のウェブ材料を「強制的に」加熱密
封しようとした際に、サンプルB1−B5に、積極的な
加熱密封縫い目強度試験を行った。試験温度は標準試験
の温度と同じであったが、シリンダ圧力を、試験装置の
最大可能圧力である、80psiに増大した。0.38
秒という通常の滞留時間、通常の滞留時間の2倍(0.
76秒)および通常の滞留時間の四倍(1.52秒)
で、加熱密封縫い目を形成しようと試みた。これらの積
極的な試験条件の下においても、溶融可能な繊維を含む
サンプルは、たった24〜70g/inの加熱密封縫い
目強度しか示さなかった。(テーブルIIおよびIIIの修
正DELAMの欄参照。)これらの接合強度は、通常の
試験条件の下での、通常の加熱密封可能なウェブ材料に
より達成した300g/inをかなり下回っていたし、
合格接合と見なす必要がある150g/inよりもかな
り下回っていた。それ故、異例の積極的な条件の下で、
本発明の材料を使用することにより、ある種の最低加熱
密封を行うことはできるが、これらの材料は、加熱密封
タイプのウェブ材料の代わりに使用するのに適していな
いし、または加熱密封装置の上で使用するのにも適して
いない。
【0054】合成材料を実質的に活性化した場合でも、
このウェブ材料が、通常の試験条件の下で、適当な加熱
密封縫い目接合を行うことは期待できない。加熱密封縫
い目強度が欠けているばかりでなく、通常の試験条件の
下でねばねばした状態を示すものが何もないことは、本
発明のウェブ材料内で、合成材料の活性化および最小限
度の熔融が行われていないことを証明している。 <例4>3つの2つの相からなる繊維質の、非加熱密封
不織ウェブ材料を作った。この例の材料の坪量は、他の
例の坪量よりも大きかった。例4の材料の頂部相は、結
果として得られるウェブ材料の約1/3であり、一方、
基板相は残りの2/3であった。
【0055】2つの相からなるウェブ材料が、ウェブ材
料(試験C1)と異なっていたのは、基板相内のケナフ
繊維が、3%のポリプロピレン繊維(試験C2)、また
は4.5%のポリプロピレン繊維(試験C3)により置
き換えられていたという点だけであった。合成繊維材料
は、各ウェブ材料組成の約2%(試験D2)であり、ま
た3%(試験C3)である。使用したポリプロピレン繊
維の平均の長さは5ミリであり、太さは約2.2デニー
ルであった。
【0056】テーブルIVの乾燥状態のカシメ強度は、2
1回の試験の平均である。このテーブルを見れば分かる
とおり、最小量の合成繊維を置き換えたことにより、試
験C2の材料の場合には、乾燥状態のカシメ強度が30
%以上、試験C3からの材料の場合には、乾燥状態のカ
シメ強度が70%という、驚くべきほどの強度の増大が
見られた。乾燥状態のカシメ強度のこの驚異的な改善が
達成されたが、比較対象の材料と比較した場合、本発明
のウェブ材料の残りの特性への影響は、比較的少なかっ
た。
【0057】
【表4】 <例5>3つの2つの相からなる繊維質の、非加熱密封
不織ウェブ材料を作った。頂部相は、結果として得られ
るウェブ材料の約25%であり、一方、基板相は残りの
75%であった。
【0058】2つの相からなるウェブ材料が、比較対象
のウェブ材料(試験D1)と異なっていたのは、頂部相
内の木材繊維が、40%のポリプロピレン・パルプ(試
験D2)、または40%のポリエステル繊維(試験D
3)により置き換えられていた点だけであった。合成繊
維材料は、試験D2およびD3の全ウェブ材料組成の約
10%であった。使用したポリエステル繊維の平均の長
さは5ミリであり、太さは約1.5〜2.0デニールで
あった。
【0059】テーブルVの結果を見れば分かるように、
試験D2の場合に、頂部相内の木材繊維を40%のポリ
プロピレン・パルプ材料で置き換えた場合には、乾燥状
態のカシメ強度が大きく増大した。試験D3の場合に、
木材繊維を40%のポリエステル繊維で置き換えた場合
には、試験D2の類似のポリプロピレン・パルプによる
置換よりも、乾燥状態のカシメ強度の増大が大きかっ
た。
【0060】試験D3からの材料の多孔性は、比較対象
の材料(試験D1)よりも大きかったが、試験D2から
の材料よりは小さかった。両方の試験材料D2およびD
3の篩い分けは、比較対象の材料より大きかったが、ポ
リエステル繊維で修正した材料は、ポリプロピレン・パ
ルプで修正した材料よりは幾分小さかった。
【0061】大量の合成材料を使用した場合でも、試験
材料D2およびD3の平均引張り強度は、比較対象の材
料より低かったことは注目すべきことであった。
【0062】
【表5】 上記例の結果は、不織天然繊維ウェブ材料のカシメによ
る機械的縫い目の強度は、合成材料を添加することによ
り増大することを示している。合成材料は、合成繊維で
あっても、合成パルプであっても、またはその混合物で
あってもよいし、熱可塑性材料および熱硬化性材料の両
方を含むことができる。さらに、上記効果は、最小量の
合成材料を添加することにより、広い範囲の合成材料濃
度で達成され、カシメによる機械的縫い目の強度が驚異
的に増大する。
【0063】当業者であれば理解することができると思
うが、本発明の開示から逸脱することなしに、上記の特
定の開示を種々の修正、適応および変化することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D21H 27/10 D21H 27/10 (72)発明者 ピ−タ−・スコット アメリカ合衆国、コネチカット州 06082、 エンフィ−ルド、シャノン・ドライブ 7 Fターム(参考) 3E067 AB23 AB24 BA12A BA18A BB01A BB06A BB15A BB16A BB22A CA08 CA30 EA01 FA01 FB17 FC01 GB20 3E086 AD01 BA02 BA04 BA14 BA15 BA19 BA29 BA43 BB85 CA40 DA08 4L055 AA01 AA07 AC06 AF16 AF17 AF33 AF44 AJ01 BD17 EA04 EA08 FA13 FA30 GA30 GA50

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維質の不織非加熱密封多孔性ウェブ材
    料であって、0.5〜25重量%の合成材料を含み、ま
    た前記ウェブ材料の残りが天然繊維であるウェブ材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のウェブ材料において、1
    〜10重量%の合成材料を含むウェブ材料。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のウェブ材料において、前
    記天然繊維が、ジュート、クラフト、マニラ麻、大麻、
    ケナフ、木材およびこれらの混合物からなるグループか
    ら選択されるウェブ材料。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のウェブ材料において、9
    〜19g/mの坪量を持つウェブ材料。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のウェブ材料において、前
    記合成材料が、熱的に完全に活性化されていないウェブ
    材料。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のウェブ材料において、前
    記合成材料が、ミクロフィブリル構造を持つ合成パルプ
    からなるウェブ材料。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のウェブ材料において、前
    記合成パルプが、ポリオレフィン材料からなるウェブ材
    料。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のウェブ材料において、前
    記合成材料が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
    ステルおよびこれらの混合物からなるグループから選択
    されるウェブ材料。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のウェブ材料において、第
    1の相と、前記第1の相に対して並置されている第2の
    相を含むウェブ材料。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のウェブ材料において、
    前記合成材料が、前記第1の相内か、または前記第2の
    相内に位置するウェブ材料。
  11. 【請求項11】 請求項1記載のウェブ材料において、
    前記天然繊維が、長く天然繊維からなるウェブ材料。
  12. 【請求項12】 請求項1記載のウェブ材料において、
    前記合成材料を含まない、同じ組成の繊維質の不織非加
    熱密封多孔性ウェブ材料よりも、少なくとも20%乾燥
    状態のカシメ強度が強いウェブ材料。
  13. 【請求項13】 請求項1記載のウェブ材料において、
    加熱密封結合を形成するには不十分な量の合成材料を含
    むウェブ材料。
  14. 【請求項14】 請求項1記載のウェブ材料において、
    6〜8秒の範囲内に最初の色を発色し、50〜75%の
    範囲内の%透過性を持つウェブ材料。
  15. 【請求項15】 繊維質の不織非加熱密封多孔性ウェブ
    材料からなる注入パッケージであって、0.5〜25重
    量%の活性化されていない、合成材料前記ウェブ材料を
    含み、前記ウェブ材料の残りの部分が天然繊維であっ
    て、前記ウェブ材料が、飲料前駆物質材料をその中に封
    じ込めるために、機械的に折り曲げられる注入パッケー
    ジ。
  16. 【請求項16】 乾燥状態のカシメ強度が強化された、
    繊維質の不織非加熱密封多孔性ウェブ材料を製造するた
    めのプロセスであって、 天然繊維のスラリを形成するステップと、 ファーニッシュを形成するために、前記スラリに加熱密
    封結合を形成するには不十分な量の合成材料を添加する
    ステップと、 ウェブを形成するために、前記ファーニッシュを湿った
    状態で広げるステップと、 前記ウェブ材料を形成するために、前記ウェブを乾燥さ
    せるステップとを含むプロセス。
  17. 【請求項17】 請求項16記載のプロセスにおいて、
    前記ウェブ材料が、0.5〜25%の合成材料を含むプ
    ロセス。
  18. 【請求項18】 請求項16記載のプロセスにおいて、
    前記ウェブ材料が、11〜17g/mの坪量を持ち、
    1〜10%の合成材料を含むプロセス。
  19. 【請求項19】 請求項16記載のプロセスにおいて、
    前記の繊維質の不織非加熱密封多孔性ウェブ材料が、第
    2の相に対して並置されている第1の相を含み、さら
    に、前記第1および第2の相の中の一方を形成するため
    に、追加のファーニッシュを湿った状態で広げるステッ
    プを含むプロセス。
  20. 【請求項20】 請求項16記載のプロセスにおいて、
    前記ウェブ材料が、6〜8秒の範囲内で最初の色を発色
    し、50〜75%の範囲内の%透過性を持つプロセス。
JP2002009783A 2002-01-18 2002-01-18 非加熱注入パッケージ材における乾燥状態での折曲がり強度の改善 Pending JP2003213591A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002009783A JP2003213591A (ja) 2002-01-18 2002-01-18 非加熱注入パッケージ材における乾燥状態での折曲がり強度の改善

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002009783A JP2003213591A (ja) 2002-01-18 2002-01-18 非加熱注入パッケージ材における乾燥状態での折曲がり強度の改善

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003213591A true JP2003213591A (ja) 2003-07-30

Family

ID=27647699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002009783A Pending JP2003213591A (ja) 2002-01-18 2002-01-18 非加熱注入パッケージ材における乾燥状態での折曲がり強度の改善

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003213591A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105912753A (zh) * 2016-04-01 2016-08-31 国家海洋局第二海洋研究所 基于强度折减法的海底边坡三维稳定性分析方法
JP2021520456A (ja) * 2018-04-04 2021-08-19 デルフォルトグループ、アクチエンゲゼルシャフトDelfortgroup Ag 改良された濾紙

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105912753A (zh) * 2016-04-01 2016-08-31 国家海洋局第二海洋研究所 基于强度折减法的海底边坡三维稳定性分析方法
CN105912753B (zh) * 2016-04-01 2019-05-14 国家海洋局第二海洋研究所 基于强度折减法的海底边坡三维稳定性分析方法
JP2021520456A (ja) * 2018-04-04 2021-08-19 デルフォルトグループ、アクチエンゲゼルシャフトDelfortgroup Ag 改良された濾紙
JP7305670B2 (ja) 2018-04-04 2023-07-10 デルフォルトグループ、アクチエンゲゼルシャフト 改良された濾紙

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6346612B2 (ja) 透明なフィルター材料
AU2004210563B2 (en) Filter material
US5173154A (en) Heat sealable tea bag paper and process of producing same
JPH07213832A (ja) 濾過材
EP0963489B1 (en) Porous web material
JP7305670B2 (ja) 改良された濾紙
US6139883A (en) Porous web material
JP2001522004A (ja) 溶封浸出性ウェブ材料およびその製造方法
US20030113411A1 (en) Beverage infusion packages and materials therefor
JP6619964B2 (ja) ヒートシール紙及びその製造方法
JPH1086970A (ja) ヒートシール性を有するフィルターパック用原紙
JP2003213591A (ja) 非加熱注入パッケージ材における乾燥状態での折曲がり強度の改善
EP1325979A1 (en) Non-heat seal infusion package material
JP2004359249A (ja) ティーバッグ
US20030119409A1 (en) Improved dry crimp strength in non-heat seal infusion package material
WO2002048443A1 (en) Infusion package material
EP1237447B1 (en) Beverage infusion packages and materials therefor
US20040048534A1 (en) Nonwoven material for infusion convenience packaging application
US20020160683A1 (en) Filter material with improved infusion characteristics
WO2002060781A1 (en) Nonwoven material for infusion convenience packaging application
AU2001233163A1 (en) Nonwoven material for infusion convenience packaging application
EP4314406A1 (en) Filter material for food packaging

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20041222

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070206

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070710

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02