JP2003212594A - 琺瑯用フリットおよび琺瑯製品の製造方法、並びに琺瑯用フリットおよび琺瑯製品 - Google Patents
琺瑯用フリットおよび琺瑯製品の製造方法、並びに琺瑯用フリットおよび琺瑯製品Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 琺瑯製品の原料である琺瑯用フリットは、天
然又は合成のガラス原料を溶解炉で溶解してガラス化
し、急冷して粗破砕し、微粉砕することによって製造さ
れている。しかし、ガラス原料をガラス状に溶解させる
ためには1500℃程度の高温に加熱する必要があり、
製造コストが高くなるという問題がある。そこで、本発
明は、安価に琺瑯用フリットおよび琺瑯製品を提供する
ことを課題とする。 【解決手段】 廃ガラスカレットを微粉砕して琺瑯用フ
リットとすることを特徴とする琺瑯用フリットの製造方
法による。また、好ましくは、前記廃ガラスカレット
が、蛍光灯より分離したガラスであることを特徴とする
琺瑯用フリットの製造方法による。
然又は合成のガラス原料を溶解炉で溶解してガラス化
し、急冷して粗破砕し、微粉砕することによって製造さ
れている。しかし、ガラス原料をガラス状に溶解させる
ためには1500℃程度の高温に加熱する必要があり、
製造コストが高くなるという問題がある。そこで、本発
明は、安価に琺瑯用フリットおよび琺瑯製品を提供する
ことを課題とする。 【解決手段】 廃ガラスカレットを微粉砕して琺瑯用フ
リットとすることを特徴とする琺瑯用フリットの製造方
法による。また、好ましくは、前記廃ガラスカレット
が、蛍光灯より分離したガラスであることを特徴とする
琺瑯用フリットの製造方法による。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、琺瑯用フリットや
琺瑯製品、およびこれらの製造方法に関する。
琺瑯製品、およびこれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】琺瑯製品は、鉄などの金属材料の表面に
ガラス層が形成されたものであり、耐薬品性、耐食性等
に優れた性質を有しており、従来、一般家庭における調
理器具や浴槽等の琺瑯製品として用いられているだけで
なく、化学プラントなどにおける反応機やタンク等の各
種工業用機器としても多用されている。斯かる琺瑯製品
の表面に形成されるガラス層は、琺瑯用フリットと呼ば
れる所定のガラス成分の粉末を含んだスリップ(釉薬)
を金属材料に塗布し、これを乾燥、焼成して所定の厚み
に形成されるものである。
ガラス層が形成されたものであり、耐薬品性、耐食性等
に優れた性質を有しており、従来、一般家庭における調
理器具や浴槽等の琺瑯製品として用いられているだけで
なく、化学プラントなどにおける反応機やタンク等の各
種工業用機器としても多用されている。斯かる琺瑯製品
の表面に形成されるガラス層は、琺瑯用フリットと呼ば
れる所定のガラス成分の粉末を含んだスリップ(釉薬)
を金属材料に塗布し、これを乾燥、焼成して所定の厚み
に形成されるものである。
【0003】従来、このガラス層のもととなる琺瑯用フ
リットは、シリカ、炭酸カルシウムなどの天然又は合成
のガラス原料を秤量して調合し、溶解炉で溶解してガラ
ス化し、これを水中投入するか又はローラーにかけて急
冷(クエンチング)して粗破砕し、さらに乾燥させた
後、ボールミル等による微粉砕を行うことによって製造
されている。
リットは、シリカ、炭酸カルシウムなどの天然又は合成
のガラス原料を秤量して調合し、溶解炉で溶解してガラ
ス化し、これを水中投入するか又はローラーにかけて急
冷(クエンチング)して粗破砕し、さらに乾燥させた
後、ボールミル等による微粉砕を行うことによって製造
されている。
【0004】しかしながら、このような琺瑯用フリット
の製造方法によれば、調合したガラス原料をガラス状に
溶解させるために1500℃程度の高温に加熱する必要
があり、多量のエネルギーを消費するために製造コスト
が高くなるという問題がある。また、その結果、斯かる
琺瑯用フリットを用いてガラス層を形成した琺瑯製品
も、高価になる。
の製造方法によれば、調合したガラス原料をガラス状に
溶解させるために1500℃程度の高温に加熱する必要
があり、多量のエネルギーを消費するために製造コスト
が高くなるという問題がある。また、その結果、斯かる
琺瑯用フリットを用いてガラス層を形成した琺瑯製品
も、高価になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、こ
のような従来技術における問題点に鑑み、安価に琺瑯用
フリットおよび琺瑯製品を提供することを課題とする。
のような従来技術における問題点に鑑み、安価に琺瑯用
フリットおよび琺瑯製品を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、廃ガラスカレットを微粉砕して琺瑯用フ
リットとすることを特徴とする琺瑯用フリットの製造方
法を提供する。また、前記廃ガラスカレットが、蛍光灯
より分離したガラスであることを特徴とする琺瑯用フリ
ットの製造方法を提供する。さらに、本発明は、蛍光灯
よりガラスを分離し、該ガラスより真空加熱法によって
不純物を除去し、さらに該ガラスを微粉砕して琺瑯用フ
リットとすることを特徴とする琺瑯用フリットの製造方
法を提供する。また、本発明は、斯かる方法で琺瑯用フ
リットを製造し、さらに該琺瑯用フリットに水およびミ
ル添加物を混合してスリップとし、該スリップを金属材
料に塗布し、焼成することを特徴とする琺瑯製品の製造
方法を提供する。また、本発明は、廃ガラスカレットが
含有されてなることを特徴とする琺瑯用フリットを提供
し、さらに該廃ガラスカレットが、蛍光灯より分離した
ガラスであることを特徴とする琺瑯用フリットを提供す
る。さらに、金属材料の表面に、該琺瑯用フリットを含
有してなるガラス層が形成されてなることを特徴とする
琺瑯製品を提供する。
め、本発明は、廃ガラスカレットを微粉砕して琺瑯用フ
リットとすることを特徴とする琺瑯用フリットの製造方
法を提供する。また、前記廃ガラスカレットが、蛍光灯
より分離したガラスであることを特徴とする琺瑯用フリ
ットの製造方法を提供する。さらに、本発明は、蛍光灯
よりガラスを分離し、該ガラスより真空加熱法によって
不純物を除去し、さらに該ガラスを微粉砕して琺瑯用フ
リットとすることを特徴とする琺瑯用フリットの製造方
法を提供する。また、本発明は、斯かる方法で琺瑯用フ
リットを製造し、さらに該琺瑯用フリットに水およびミ
ル添加物を混合してスリップとし、該スリップを金属材
料に塗布し、焼成することを特徴とする琺瑯製品の製造
方法を提供する。また、本発明は、廃ガラスカレットが
含有されてなることを特徴とする琺瑯用フリットを提供
し、さらに該廃ガラスカレットが、蛍光灯より分離した
ガラスであることを特徴とする琺瑯用フリットを提供す
る。さらに、金属材料の表面に、該琺瑯用フリットを含
有してなるガラス層が形成されてなることを特徴とする
琺瑯製品を提供する。
【0007】本発明に係る琺瑯用フリットおよび琺瑯製
品の製造方法によれば、琺瑯を構成するガラス層の成分
に近い廃ガラスカレットを琺瑯用フリットとして活用す
ることにより、ガラス原料の溶解のための熱エネルギー
が節約でき、安価に琺瑯用フリットおよび琺瑯製品を製
造することが可能となる。
品の製造方法によれば、琺瑯を構成するガラス層の成分
に近い廃ガラスカレットを琺瑯用フリットとして活用す
ることにより、ガラス原料の溶解のための熱エネルギー
が節約でき、安価に琺瑯用フリットおよび琺瑯製品を製
造することが可能となる。
【0008】また、蛍光灯より分離されたガラスを用い
た場合には、該ガラスが非常に薄い薄片状であるため微
粉砕がきわめて容易となり、微粉砕に要する設備および
時間を節約し、より一層低コストで琺瑯用フリットおよ
び琺瑯製品を製造することができる。さらに、該ガラス
より真空加熱法によって不純物を除去した場合には、焼
成の際に水銀および有機物等の不純物が気化して琺瑯製
品のガラス層に泡が生成するという不具合を、より確実
に防止することができるという効果がある。
た場合には、該ガラスが非常に薄い薄片状であるため微
粉砕がきわめて容易となり、微粉砕に要する設備および
時間を節約し、より一層低コストで琺瑯用フリットおよ
び琺瑯製品を製造することができる。さらに、該ガラス
より真空加熱法によって不純物を除去した場合には、焼
成の際に水銀および有機物等の不純物が気化して琺瑯製
品のガラス層に泡が生成するという不具合を、より確実
に防止することができるという効果がある。
【0009】尚、本発明において、琺瑯とは、金属材料
表面にガラス層が形成されてなる広義の琺瑯を意味し、
より具体的には、ガラス層が1mm以上の厚みを有し主
に耐食性が要求される工業用途に供されるグラスライニ
ングと、ガラス層が1mmに満たないような薄さで形成
され、主に食器や家電製品などに供される狭義の琺瑯と
の双方を含む。また、廃ガラスカレットとは、飲料用容
器等として使用されるガラス瓶や、窓ガラス等として使
用される板ガラス、理化学機器や医療機器等に使用され
たガラス、或いは、蛍光灯のような電気製品等に使用さ
れたガラスで、回収され粗破砕されたものをいう。
表面にガラス層が形成されてなる広義の琺瑯を意味し、
より具体的には、ガラス層が1mm以上の厚みを有し主
に耐食性が要求される工業用途に供されるグラスライニ
ングと、ガラス層が1mmに満たないような薄さで形成
され、主に食器や家電製品などに供される狭義の琺瑯と
の双方を含む。また、廃ガラスカレットとは、飲料用容
器等として使用されるガラス瓶や、窓ガラス等として使
用される板ガラス、理化学機器や医療機器等に使用され
たガラス、或いは、蛍光灯のような電気製品等に使用さ
れたガラスで、回収され粗破砕されたものをいう。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る琺瑯用フリッ
トと琺瑯製品、およびこれらの製造方法に関し、好まし
い実施の形態について詳細に説明する。
トと琺瑯製品、およびこれらの製造方法に関し、好まし
い実施の形態について詳細に説明する。
【0011】琺瑯用フリットの製造方法の一実施形態と
しては、まず、廃ガラスカレットを洗浄等の前処理を施
して廃ガラスカレットに付着した有機物等の不純物を除
去し、次いで、該廃ガラスカレットを粉砕機によって所
定の粒度まで微粉砕し、その粉砕の際にミル添加物を加
えることにより、琺瑯用フリットとする方法が挙げられ
る。
しては、まず、廃ガラスカレットを洗浄等の前処理を施
して廃ガラスカレットに付着した有機物等の不純物を除
去し、次いで、該廃ガラスカレットを粉砕機によって所
定の粒度まで微粉砕し、その粉砕の際にミル添加物を加
えることにより、琺瑯用フリットとする方法が挙げられ
る。
【0012】廃ガラスカレットとしては、SiO2、C
aOおよびNa2Oなどを主成分とする一般的なガラス
材であれば特に限定されず、ガラス瓶や板ガラス、その
他各種ガラス製品を用いることができる。中でも、蛍光
灯より分離したガラスは、厚みが1mm以下であり、こ
れを破砕すると薄肉の鱗片状のカレットを得ることがで
きる。斯かる鱗片状カレットは、従来の方法において溶
解したガラスをロールクエンチングして得られるものと
形状が非常に似ており、粉砕機による微粉砕が極めて容
易となるという効果がある。また、蛍光灯のガラスを用
いる場合、不純物が蛍光粉および水銀であると予め分か
っており、またこれらの不純物は簡単な方法でガラスか
ら除去することが可能である点で好ましい。
aOおよびNa2Oなどを主成分とする一般的なガラス
材であれば特に限定されず、ガラス瓶や板ガラス、その
他各種ガラス製品を用いることができる。中でも、蛍光
灯より分離したガラスは、厚みが1mm以下であり、こ
れを破砕すると薄肉の鱗片状のカレットを得ることがで
きる。斯かる鱗片状カレットは、従来の方法において溶
解したガラスをロールクエンチングして得られるものと
形状が非常に似ており、粉砕機による微粉砕が極めて容
易となるという効果がある。また、蛍光灯のガラスを用
いる場合、不純物が蛍光粉および水銀であると予め分か
っており、またこれらの不純物は簡単な方法でガラスか
ら除去することが可能である点で好ましい。
【0013】蛍光灯よりガラスを分離するための好まし
い方法としては、蛍光灯の口金部分を切除し、次いでガ
ラスの内部に付着した蛍光粉や水銀等を空気流の噴出或
いは吸引によって除去することにより、ガラスを分離す
る方法が挙げられる。
い方法としては、蛍光灯の口金部分を切除し、次いでガ
ラスの内部に付着した蛍光粉や水銀等を空気流の噴出或
いは吸引によって除去することにより、ガラスを分離す
る方法が挙げられる。
【0014】また、このようにして分離されたガラス
に、不純物として微量の水銀や有機物が付着している場
合には、このような不純物をできるだけ除去しておくこ
とが好ましい。よって、分離したガラスを真空加熱法に
よって処理し、付着した不純物を除去しておくことが好
ましい。真空加熱法とは、前記ガラスを密閉容器本体内
に収容する工程と、該密閉容器本体内を負圧にする初期
吸引工程と、該密封容器本体内を前記ガラスに付着した
水銀が蒸発する温度まで加熱する加熱工程と、該密閉容
器本体内に発生した水銀ガスを吸引する水銀ガス吸引工
程と、該密閉容器本体内にキャリアガスを供給するキャ
リアガス供給工程とを含む方法である。さらに、該真空
加熱法においては、初期吸引工程の後に、前記密閉容器
本体内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給工程と、
前記密閉容器本体内を再度負圧にする2次吸引工程とを
含むことが好ましく、また、前記水銀ガス吸引工程及び
キャリアガス供給工程は、同時又は交互に行うことが好
ましく、また、前記加熱工程は、前記容器本体を回転さ
せながら行うことが好ましい。
に、不純物として微量の水銀や有機物が付着している場
合には、このような不純物をできるだけ除去しておくこ
とが好ましい。よって、分離したガラスを真空加熱法に
よって処理し、付着した不純物を除去しておくことが好
ましい。真空加熱法とは、前記ガラスを密閉容器本体内
に収容する工程と、該密閉容器本体内を負圧にする初期
吸引工程と、該密封容器本体内を前記ガラスに付着した
水銀が蒸発する温度まで加熱する加熱工程と、該密閉容
器本体内に発生した水銀ガスを吸引する水銀ガス吸引工
程と、該密閉容器本体内にキャリアガスを供給するキャ
リアガス供給工程とを含む方法である。さらに、該真空
加熱法においては、初期吸引工程の後に、前記密閉容器
本体内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給工程と、
前記密閉容器本体内を再度負圧にする2次吸引工程とを
含むことが好ましく、また、前記水銀ガス吸引工程及び
キャリアガス供給工程は、同時又は交互に行うことが好
ましく、また、前記加熱工程は、前記容器本体を回転さ
せながら行うことが好ましい。
【0015】斯かる真空加熱法によれば、水銀の酸化を
有効に防止しつつ、従来よりも低温での処理が可能とな
り、低コストで且つ効率的に、清浄な蛍光灯由来の廃ガ
ラスカレットを得ることができる。よって、該真空加熱
法によって処理した廃ガラスカレットを使用することに
より、不純物の含有が極めて少ない高品質な琺瑯用フリ
ットを安価に製造することができる。
有効に防止しつつ、従来よりも低温での処理が可能とな
り、低コストで且つ効率的に、清浄な蛍光灯由来の廃ガ
ラスカレットを得ることができる。よって、該真空加熱
法によって処理した廃ガラスカレットを使用することに
より、不純物の含有が極めて少ない高品質な琺瑯用フリ
ットを安価に製造することができる。
【0016】廃ガラスカレットの粉砕には、従来、ガラ
ス材料を溶解し粗破砕(クエンチング)したものの微粉
砕に用いる粉砕機を使用することができ、より具体的に
は、ボールミル、振動ミル等を例示することができる。
微粉砕後のフリットの粒径は、従来と同様に数十μm程
度とすればよい。
ス材料を溶解し粗破砕(クエンチング)したものの微粉
砕に用いる粉砕機を使用することができ、より具体的に
は、ボールミル、振動ミル等を例示することができる。
微粉砕後のフリットの粒径は、従来と同様に数十μm程
度とすればよい。
【0017】そして、該粉砕機によって廃ガラスカレッ
トを微粉砕する際には、琺瑯の用途にあわせた成分調整
を行うべく、ミル添加物を添加する。より具体的には、
廃ガラスカレットの微粉砕と同時にミル添加物を粉砕機
に添加し、混合することが好ましい。また、ミル添加物
としては、前記廃ガラスカレット中に琺瑯のガラス層と
して不足している他の酸化物やその原料、顔料、あるい
は分散剤などを挙げることができる。
トを微粉砕する際には、琺瑯の用途にあわせた成分調整
を行うべく、ミル添加物を添加する。より具体的には、
廃ガラスカレットの微粉砕と同時にミル添加物を粉砕機
に添加し、混合することが好ましい。また、ミル添加物
としては、前記廃ガラスカレット中に琺瑯のガラス層と
して不足している他の酸化物やその原料、顔料、あるい
は分散剤などを挙げることができる。
【0018】次に、琺瑯製品の製造方法の一実施形態に
ついて説明する。まず、上述のようにして琺瑯用フリッ
トを製造した後、該琺瑯用フリットに水および施工性を
向上させる成分などを添加し、スリップ(釉薬)を調製
する。そして、予め表面をブラストした金属材料に、前
記スリップをスプレー等によって塗布する。そして、該
スリップを乾燥させた後、800〜900℃程度の温度
で焼成する。さらに、このようなスリップの塗布、乾
燥、焼成を5〜7回程度繰り返すことにより、金属材料
表面に厚み1〜1.5mm程度のガラス層を有する琺瑯
製品を製造することができる。
ついて説明する。まず、上述のようにして琺瑯用フリッ
トを製造した後、該琺瑯用フリットに水および施工性を
向上させる成分などを添加し、スリップ(釉薬)を調製
する。そして、予め表面をブラストした金属材料に、前
記スリップをスプレー等によって塗布する。そして、該
スリップを乾燥させた後、800〜900℃程度の温度
で焼成する。さらに、このようなスリップの塗布、乾
燥、焼成を5〜7回程度繰り返すことにより、金属材料
表面に厚み1〜1.5mm程度のガラス層を有する琺瑯
製品を製造することができる。
【0019】また、狭義の琺瑯製品とする場合には、ス
リップの塗布、乾燥、焼成を1〜3回程度繰り返すこと
により、金属材料表面に厚み40〜50μm程度のガラ
ス層を形成することができる。
リップの塗布、乾燥、焼成を1〜3回程度繰り返すこと
により、金属材料表面に厚み40〜50μm程度のガラ
ス層を形成することができる。
【0020】斯かる琺瑯用フリットおよび琺瑯製品の製
造方法によれば、秤量したガラス原料の熔解および粗破
砕が不要となり、安価に琺瑯用フリットを製造すること
が可能となる。特に、蛍光灯より分離したガラスを廃ガ
ラスカレットとして用いた場合には、溶解が不要となる
だけでなく微粉砕が極めて容易となるという利点を有す
る。
造方法によれば、秤量したガラス原料の熔解および粗破
砕が不要となり、安価に琺瑯用フリットを製造すること
が可能となる。特に、蛍光灯より分離したガラスを廃ガ
ラスカレットとして用いた場合には、溶解が不要となる
だけでなく微粉砕が極めて容易となるという利点を有す
る。
【0021】また、本発明に係る琺瑯用フリットを用い
てガラス層を形成する際には、該琺瑯用フリットを、う
わぐすりとして調製し、使用することが好ましい。廃ガ
ラスカレットの成分は、琺瑯用フリットのうわぐすりの
成分にきわめて近く、若干の成分調整にて利用できると
いう利点を有するからである。
てガラス層を形成する際には、該琺瑯用フリットを、う
わぐすりとして調製し、使用することが好ましい。廃ガ
ラスカレットの成分は、琺瑯用フリットのうわぐすりの
成分にきわめて近く、若干の成分調整にて利用できると
いう利点を有するからである。
【0022】尚、本発明に係る琺瑯用フリットおよび琺
瑯製品の製造方法においては、廃ガラスカレットのみを
用いて琺瑯用フリットを製造する場合に限定されず、従
来の溶解工程および急冷破砕工程を経たフリットと混合
することも可能である。
瑯製品の製造方法においては、廃ガラスカレットのみを
用いて琺瑯用フリットを製造する場合に限定されず、従
来の溶解工程および急冷破砕工程を経たフリットと混合
することも可能である。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る琺瑯用フリ
ットと琺瑯製品およびその製造方法によれば、廃ガラス
カレットを有効に活用することにより、新たなガラス原
料が不要となるだけでなく、ガラス原料の溶解という高
エネルギーを要する工程が不要となり、琺瑯用フリット
および琺瑯製品を安価に提供することが可能となる。
ットと琺瑯製品およびその製造方法によれば、廃ガラス
カレットを有効に活用することにより、新たなガラス原
料が不要となるだけでなく、ガラス原料の溶解という高
エネルギーを要する工程が不要となり、琺瑯用フリット
および琺瑯製品を安価に提供することが可能となる。
【0024】また、廃ガラスカレットとして、蛍光灯よ
り分離されたガラスを用いた場合には、該カレットの微
粉砕が極めて容易となり、より一層安価に琺瑯用フリッ
トおよび琺瑯製品を提供することが可能となる。
り分離されたガラスを用いた場合には、該カレットの微
粉砕が極めて容易となり、より一層安価に琺瑯用フリッ
トおよび琺瑯製品を提供することが可能となる。
Claims (7)
- 【請求項1】 廃ガラスカレットを微粉砕して琺瑯用フ
リットとすることを特徴とする琺瑯用フリットの製造方
法。 - 【請求項2】 前記廃ガラスカレットが、蛍光灯より分
離したガラスであることを特徴とする請求項1記載の琺
瑯用フリットの製造方法。 - 【請求項3】 蛍光灯よりガラスを分離し、該ガラスよ
り真空加熱法によって不純物を除去し、さらに該ガラス
を微粉砕して琺瑯用フリットとすることを特徴とする琺
瑯用フリットの製造方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の方法に
よって琺瑯用フリットを製造し、該琺瑯用フリットに水
およびミル添加物を混合してスリップとし、該スリップ
を金属材料に塗布し、焼成することを特徴とする琺瑯製
品の製造方法。 - 【請求項5】 廃ガラスカレットが含有されてなること
を特徴とする琺瑯用フリット。 - 【請求項6】 前記廃ガラスカレットが、蛍光灯より分
離したガラスであることを特徴とする請求項5記載の琺
瑯用フリット。 - 【請求項7】 金属材料の表面に、請求項5又は6記載
の琺瑯用フリットを含有してなるガラス層が形成されて
なることを特徴とする琺瑯製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002015713A JP2003212594A (ja) | 2002-01-24 | 2002-01-24 | 琺瑯用フリットおよび琺瑯製品の製造方法、並びに琺瑯用フリットおよび琺瑯製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002015713A JP2003212594A (ja) | 2002-01-24 | 2002-01-24 | 琺瑯用フリットおよび琺瑯製品の製造方法、並びに琺瑯用フリットおよび琺瑯製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003212594A true JP2003212594A (ja) | 2003-07-30 |
Family
ID=27652014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002015713A Pending JP2003212594A (ja) | 2002-01-24 | 2002-01-24 | 琺瑯用フリットおよび琺瑯製品の製造方法、並びに琺瑯用フリットおよび琺瑯製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003212594A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110269615A1 (en) * | 2010-04-28 | 2011-11-03 | The Catholic University Of America | Compositions and methods for converting hazardous waste glass into non-hazardous products |
US11440832B2 (en) | 2016-11-10 | 2022-09-13 | Nippon Sheet Glass Company, Limited | Glass filler and method for producing the same |
-
2002
- 2002-01-24 JP JP2002015713A patent/JP2003212594A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110269615A1 (en) * | 2010-04-28 | 2011-11-03 | The Catholic University Of America | Compositions and methods for converting hazardous waste glass into non-hazardous products |
US9827457B2 (en) | 2010-04-28 | 2017-11-28 | The Catholic University Of America | Compositions and methods for converting hazardous waste glass into non-hazardous products |
US11440832B2 (en) | 2016-11-10 | 2022-09-13 | Nippon Sheet Glass Company, Limited | Glass filler and method for producing the same |
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