JP2003210595A - マルチリーフコリメータ及びそれを用いた放射線治療装置 - Google Patents

マルチリーフコリメータ及びそれを用いた放射線治療装置

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JP2003210595A JP2002015698A JP2002015698A JP2003210595A JP 2003210595 A JP2003210595 A JP 2003210595A JP 2002015698 A JP2002015698 A JP 2002015698A JP 2002015698 A JP2002015698 A JP 2002015698A JP 2003210595 A JP2003210595 A JP 2003210595A
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Shusaku Yamazaki
秀作 山崎
Yoshiharu Kaneshima
義治 金島
Osamu Azuma
修 東
Atsushi Tezuka
厚 手塚
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    • A61N5/10X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy
    • A61N5/1042X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy with spatial modulation of the radiation beam within the treatment head

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 照射野を患部の輪郭に十分に合致させるマル
チリーフコリメータ及びそれを用いた放射線治療装置を
提供する。 【解決手段】 放射線の照射方向D3に沿って複数段で
配置されるコリメータブロック33を備え、コリメータ
ブロック33は、放射線の照射野と略平行に移動し得る
複数のリーフ体35を並べて構成されると共に、一方の
コリメータブロック33のリーフ体35は、他方のコリ
メータブロック33のリーフ体35,35同士の間に位
置するよう、ずらして配置される。これにより、放射線
の照射方向D3から見てリーフ体35のピッチを狭くす
るので、照射野の輪郭を細密化し、照射野の輪郭を患部
の輪郭に十分に合致させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマルチリーフコリメ
ータ及びそれを用いた放射線治療装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、癌の治療に陽子線又は重粒子線等
の粒子線を用いた放射線治療が行なわれるようになって
おり、従来の放射線治療を行うための放射線治療装置の
一例としては図6に示すようなものがある。
【0003】図6中、1は散乱体であって、図示してな
い加速器から輸送された直径数mm程度の細いビームを
治療する患部8全体に照射できるようビーム径を照射野
径まで拡大するための機器である。散乱体1としては、
単一散乱体、二重散乱体等があり、ビームの視野を拡大
する方法としては散乱体1を用いる方法以外にワブラー
法がある。
【0004】2はファインディグレーダであって、散乱
体1で散乱して拡大、形成されたビーム3の照射野に挿
入して患部8に対するビームエネルギを単一に減少させ
照射深さを調整するよう、散乱体1の下方に配置された
機器であり、軽元素により構成されている。又、ファイ
ンディグレーダ2はビーム3の照射方向から見て厚さを
替え得るよう、オフセット調整機構を備えている。照射
深さの調整はファインディグレーダ2を用いず加速器で
エネルギを調整するようにしても良い。
【0005】4はリッジフィルタであって、治療する患
部8の深さ方向に一様に線量を付与するために単一エネ
ルギ(速度)であるビーム3にエネルギ変調を加えるよ
う、ファインディグレーダ2の下方に配置された機器で
ある。すなわち、加速器から輸送されるビーム3はエネ
ルギ誤差の小さい(例えば、±0.1%)ものであり、
直接患部8に照射すると、深さ方向に幅の狭い領域(例
えば、数mm〜1cm)に集中して線量を付与すること
になるため、これを変調する必要があり、この変調にリ
ッジフィルタ4が用いられる。リッジフィルタ4の代り
に回転モデュレータを用いることもできる。
【0006】5は開口部の面積を調整し得るようにした
四葉の第一コリメータであって、治療する患部8周囲の
正常組織への線量付与をなくすためリッジフィルタ4の
下方に配置された機器である。第一コリメータ5はビー
ム3の照射方向から見て、治療する患部8の輪郭に大ま
かに合うよう、ビーム3をコリメートするようになって
いる。第一コリメータ5の厚さは、治療する患部8の外
方に照射される虞のある粒子線が完全に遮断される厚さ
とする。
【0007】6はボーラスであって、治療する患部8の
底部に線量を付与する境界を合わせるための補償フィル
タ及び患者の骨、皮膚等の凹凸の影響をなくすための補
償フィルタとして機能するよう、第一コリメータ5の下
方に配置された機器である。
【0008】7は開口部の面積の固定された最終コリメ
ータのマルチリーフコリメータであって、治療する患部
8の輪郭を実現するよう構成されている。マルチリーフ
コリメータ7の厚さも、治療する患部8の外方に照射さ
れる虞のある粒子線が完全に遮断される厚さとする。
【0009】上述の放射線治療装置を用いて患部8の放
射線治療を行なう場合には、予め、図示してない加速器
から輸送された直径数mm程度の細いビーム3は、散乱
体1で拡大されて治療する患部8全体を照射できる照射
野幅のビーム3となり、拡大されたビーム3は、リッジ
フィルタ4で照射深さを調整され、次いで、第一コリメ
ータ5で患部8の大きさに大まかに合うようコリメート
される。
【0010】又、第一コリメータ5でコリメートされた
ビーム3は、ボーラス6に輸送され、ボーラス6では、
治療する患部8に付与される線量が、患部8の底部にお
ける境界に合うように調整されると共に患者の骨や皮膚
の凹凸の影響をなくすよう調整され、続いて、マルチリ
ーフコリメータ7において治療する患部8の輪郭に合う
よう調整され、しかる後、患部8の全体に照射される。
【0011】ここで、ビーム3を調整するマルチリーフ
コリメータ7には種々の形状のものがあり、一例のマル
チリーフコリメータ7は、図7〜図10に示す如く、ビ
ーム3の照射軸中心Oを通る線を基準線Sとして線対称
となるよう左右方向D1へ二分割された左右一対のコリ
メータブロック9を備えると共に、各コリメータブロッ
ク9は、左右方向D1に対し直交する方向の前後方向D
2(基準線Sの方向)に並べた短冊状の多数のリーフ体
10により構成されている。而して、各リーフ体10
は、左右方向D1へ延在して上端面にラック溝11を形
成すると共に、ビーム3の照射方向(厚さ方向)D3の
中途位置で屈曲してビーム3の照射方向D3と略平行な
側面にラビリンス構造の凸部12を形成している。又、
リーフ体10は、下部13を下方ガイド材14に支持さ
せると共に上部15を上方ガイド部材16に支持させ、
且つラック溝11を、リーフ体10の側方のモータ17
に歯車18を介して噛合させることにより、夫々個別に
患部8に対応して左右方向D1(基準線Sを垂直線とす
る方向)へ位置調整し得るようになっている。更に、図
8中、19はリーフ体10,10同士の間に位置する隙
間を示している。
【0012】斯かるマルチリーフコリメータ7を用いて
患部8を放射線治療する場合には、先ず、モータ17で
リーフ体10を移動させることによりマルチリーフコリ
メータ7の基準線S上に患部8の輪郭と略合致する開口
20を形成して照射野(ビーム3の照射範囲)を決定
し、図6に示す散乱体1、ファインディグレーダ2、リ
ッジフィルタ4、第一コリメータ5、ボーラス6を通っ
たビーム3を、マルチリーフコリメータ7の開口20に
通して患部8に照射させる。
【0013】ここで、マルチリーフコリメータ7の開口
20をビーム3が通過する際において、マルチリーフコ
リメータ7の他の部分では、図10に示す如く、ビーム
3を上部15及び凸部12で遮断している。
【0014】一方、図11、図12に示す如く、他の一
例のマルチリーフコリメータ21は、先の一例と略同様
に、短冊状の多数のリーフ体22により構成される左右
一対のコリメータブロック23を備えており、各リーフ
体22は、左右方向へ延在して上端面にラック溝24を
形成すると共に、ビーム3の照射方向(厚さ方向)D3
に沿って前後方向D2へ交互に屈曲してビーム3の照射
方向と略平行な側面にコルゲーション構造の凸部25を
複数形成している。又、リーフ体22は、下部26を下
方ガイド材27に支持させると共に上部28を上方ガイ
ド材29に支持させ、且つラック溝24を、モータ(図
示せず)に歯車30を介して噛合させることにより、夫
々個別に患部8に対応して左右方向へ位置調整し得るよ
うになっている。更に、図中、31はリーフ体22,2
2同士の間に位置する隙間を示している。
【0015】斯かるマルチリーフコリメータ21を用い
て患部8を放射線治療する場合には、先の一例と略同様
に、先ず、モータでリーフ体22を移動させることによ
りマルチリーフコリメータ21の基準線上に患部8の輪
郭と略合致する開口(図示せず)を形成して照射野(ビ
ーム3の照射範囲)を決定し、図6に示す散乱体1、フ
ァインディグレーダ2、リッジフィルタ4、第一コリメ
ータ5、ボーラス6を通ったビーム3を、マルチリーフ
コリメータ21の開口に通して患部8に照射させる。
【0016】ここで、他の一例のマルチリーフコリメー
タ21の開口をビーム3が通過する際において、マルチ
リーフコリメータ21の他の部分では、図12に示す如
く、ビーム3を上部28及び複数の凸部25で遮断して
いる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マルチリーフコリメータ7,21により形成される開口
20の周囲のなめらかさは、リーフ体10,22のピッ
チや幅に依存するため、開口20による照射野を患部8
の輪郭に十分に合致させることができず、放射線治療の
際には患部8の周辺部の組織に影響を与える虞があっ
た。又、従来のマルチリーフコリメータ7,21のリー
フ体10,22は、側面にラビリンス構造の凸部12や
コルゲーション構造の凸部25を備える複雑な形状であ
るため、加工が困難であり、製造コストが非常に高いと
いう問題点があった。更に、一対のコリメータブロック
9を隣接させることにより開口20を閉じた際には、図
13に示す先の一例のマルチリーフコリメータ7の開口
20の如く、閉じた開口20からビーム3の漏れを生じ
るという問題があった。
【0018】本発明は、上述の実情に鑑み、照射野を患
部の輪郭に十分に合致させるマルチリーフコリメータ及
びそれを用いた放射線治療装置を提供することを目的と
してなしたものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、放
射線の照射方向に沿って複数段で配置されるコリメータ
ブロックを備え、該コリメータブロックは、放射線の照
射野と略平行に移動し得る複数のリーフ体を並べて構成
されると共に、一方のコリメータブロックのリーフ体
は、他方のコリメータブロックのリーフ体同士の間に位
置するよう、ずらして配置されたことを特徴とするマル
チリーフコリメータ、に係るものである。
【0020】本発明の請求項2は、一方のコリメータブ
ロックのリーフ体は、他方のコリメータブロックのリー
フ体に対して半ピッチずらして配置された請求項1記載
のマルチリーフコリメータ、に係るものである。
【0021】本発明の請求項3は、コリメータブロック
は、リーフ体の移動方向に対する垂直線で線対称になる
よう一対に構成されると共に、前記リーフ体の移動によ
り一対のコリメータブロックの間に開口を形成し得るよ
う構成された請求項1又は2記載のマルチリーフコリメ
ータ、に係るものである。
【0022】本発明の請求項4は、リーフ体を移動させ
る駆動源を、リーフ体の移動方向の同軸上に備えた請求
項1、2又は3記載のマルチリーフコリメータ、に係る
ものである。
【0023】本発明の請求項5は、請求項1、2、3又
は4記載のマルチリーフコリメータを備えることにより
照射野を患部の輪郭に合致させるよう構成したことを特
徴とするマルチリーフコリメータを用いた放射線治療装
置、に係るものである。
【0024】本発明においては、コリメータブロックを
放射線の照射方向に沿って複数段で配置し、且つ一方の
コリメータブロックのリーフ体を、他方のコリメータブ
ロックのリーフ体同士の間に位置するよう、ずらして配
置したので、放射線の照射方向から見てリーフ体のピッ
チや幅は狭くなり、照射野の輪郭を細密化することがで
きる。又、一方のコリメータブロックのリーフ体は、他
方のコリメータブロックのリーフ体同士の間に位置する
ので、放射線の照射方向に対してリーフ体同士の間の隙
間を確実に塞ぐと共に、リーフ体の凹凸を不要にするよ
うリーフ体を単純な形状にし、加工を容易にして製造コ
ストを低減することができる。
【0025】本発明の請求項2の如く、一方のコリメー
タブロックのリーフ体は、他方のコリメータブロックの
リーフ体に対して半ピッチずらして配置されると、放射
線の照射方向から見てリーフ体のピッチや幅は最も狭く
なり、照射野の輪郭を一層細密化することができる。
【0026】本発明の請求項3の如く、コリメータブロ
ックは、リーフ体の移動方向に対する垂直線で線対称に
なるよう一対に構成されると共に、前記リーフ体の移動
により一対のコリメータブロックの間に開口を形成し得
るよう構成されると、開口を閉じた際には、一方の一対
のコリメータブロックが閉じた開口の部分と、他方の一
対のコリメータブロックが閉じた開口の部分とを互い違
いに配置させることにより、閉じた開口の部分からの放
射線の漏れを低減することができる。
【0027】本発明の請求項4の如く、リーフ体を移動
させる駆動源を、リーフ体の移動方向の同軸上に備える
と、駆動源は、隣接する他のリーフ体に対して邪魔にな
りにくい配置になるので、リーフ体の設置を容易にし、
製造コストを一層低減すると共にリーフ体の配置の自由
度を向上させることができる。
【0028】本発明の請求項5の如く、放射線治療装置
を、請求項1、2、3又は4記載のマルチリーフコリメ
ータを備えることにより照射野を患部の輪郭に合致させ
るよう構成すると、照射野の輪郭を細密化するので、照
射野を患部の輪郭に十分に合致させ、結果的に、放射線
治療の際に患部の周辺部の組織に影響を与えることを適
切に防止できる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0030】図1〜図5は本発明のマルチリーフコリメ
ータ及びそれを用いた放射線治療装置を実施する形態例
である。
【0031】放射線治療装置には、図1〜図5に示す如
く、マルチリーフコリメータ32を備えており、マルチ
リーフコリメータ32は、ビーム3(放射線)の照射方
向D3に沿って上下二段で配置される上段のコリメータ
ブロック33及び下段のコリメータブロック33を備
え、上下段の夫々のコリメータブロック33,33は、
ビーム3の照射軸中心Oを通る線を基準線Sとして線対
称となるよう左右方向D1へ二分割された左右一対に構
成されると共に、左右一対の夫々の部位を、左右方向D
1に対し直交する方向の前後方向D2(基準線Sの方
向)に所定の隙間34を介して並べた短冊状の多数のリ
ーフ体35により構成されている。ここで、リーフ体3
5,35同士の間に位置する隙間34は、リーフ体35
の幅より小さい間隔ならばどの様な間隔でもよい。
【0032】上下段の夫々のコリメータブロック33を
構成するリーフ体35は、左右方向D1へ延在して形成
されると共に、下段のコリメータブロック33のリーフ
体35は、ビーム3の照射方向D3から見て、上段のコ
リメータブロック33におけるリーフ体35同士の間に
位置して隙間34を塞ぐよう、上段のコリメータブロッ
ク33のリーフ体35に対して半ピッチずらして千鳥状
に配置されている。ここで、下段のコリメータブロック
33のリーフ体35は、支持フレーム36の中央ガイド
材37及び下方ガイド材38により上下方向から支持さ
れると共に、上段のコリメータブロック33のリーフ体
35は、支持フレーム36の中央ガイド材37及び上方
ガイド材39により上下方向から支持されており、左右
方向D1(基準線Sを垂直線とする方向)へ移動可能に
配置されている。
【0033】又、リーフ体35は、外側面に締結溝40
を形成することにより締結溝40にナット41を備え、
ナット41には、支持フレーム36の軸受42に支持さ
れる軸転可能なネジロッド43を締結し、ネジロッド4
3の外方には、カップリング44を介してネジロッド4
3を軸転させる駆動源のモータ45を備えている。ここ
で、駆動源のモータ45は、リーフ体35の移動方向と
同軸上に位置するよう、支持フレーム36に固定された
連結部材46により支持されている。
【0034】以下、本発明を実施する形態例の作用を説
明する。
【0035】マルチリーフコリメータ32を用いた放射
線治療装置により患部8を放射線治療する場合には、先
ず、モータ45の駆動によりネジロッド43及びナット
41を介してリーフ体35を移動させることによりマル
チリーフコリメータ32の基準線S上に患部8の輪郭と
略合致する開口47を形成して照射野(ビーム3の照射
範囲)を決定し、図6に示す散乱体1、ファインディグ
レーダ2、リッジフィルタ4、第一コリメータ5、ボー
ラス6を通ったビーム3を、マルチリーフコリメータ3
2の開口47に通して患部8に照射させる。
【0036】ここで、マルチリーフコリメータ32の開
口47をビーム3が通過する際において、マルチリーフ
コリメータ32の他の部分では、図4に示す如く、ビー
ム3を、上段のマルチリーフコリメータ32のリーフ体
35で遮断すると共に、リーフ体35,35同士の隙間
34を通過するビーム3を、下段のマルチリーフコリメ
ータ32のリーフ体35で遮断している。
【0037】このように、コリメータブロック33を放
射線の照射方向D3に沿って上下二段で配置し、且つ下
段のコリメータブロック33のリーフ体35を、上段の
コリメータブロック33のリーフ体35,35同士の間
に位置するよう、ずらして配置したので、放射線の照射
方向D3から見てリーフ体35のピッチや幅は狭くな
り、照射野の輪郭を細密化するよう開口47の周囲のな
めらかさを向上させることができる。又、下段のコリメ
ータブロック33のリーフ体35は、上段のコリメータ
ブロック33のリーフ体35,35同士の間に位置する
ので、放射線の照射方向D3に対してリーフ体35,3
5同士の間の隙間34を確実に塞ぐと共に、リーフ体3
5の凹凸を不要にするようリーフ体35を単純な形状に
し、加工を容易にして製造コストを低減することができ
る。
【0038】下段のコリメータブロック33のリーフ体
35は、上段のコリメータブロック33のリーフ体35
に対して半ピッチずらして配置されると、放射線の照射
方向D3から見てリーフ体35のピッチや幅は最も狭く
なり、照射野の輪郭を一層細密化することができる。
【0039】コリメータブロック33は、リーフ体35
の移動方向に対する垂直線で線対称になるよう一対に構
成されると共に、前記リーフ体35の移動により一対の
コリメータブロックの間に開口47を形成し得るよう構
成されると、開口47を閉じた際には、下段の一対のコ
リメータブロック33,33が閉じた開口47の部分
と、上段の一対のコリメータブロック33,33が閉じ
た開口47の部分とを互い違いに配置させることによ
り、閉じた開口47の部分からの放射線の漏れを低減
し、放射線を適切に使用することができる。
【0040】リーフ体35を移動させるモータ45を、
リーフ体35の移動方向の同軸上に備えると、モータ4
5の配置が、隣接する他のリーフ体35に対して邪魔に
なりにくい配置になるので、リーフ体35の設置を容易
にし、製造コストを一層低減すると共にリーフ体35の
配置の自由度を向上させることができる。
【0041】放射線治療装置は、マルチリーフコリメー
タ32を備えることにより照射野を患部8の輪郭に合致
させるよう構成されると、照射野の輪郭を細密化するの
で、照射野を患部8の輪郭に十分に合致させ、結果的
に、放射線治療の際に患部8の周辺部の組織に影響を与
えることを適切に防止できる。
【0042】なお、本発明の図示例では、上段のコリメ
ータブロックのリーフ体と下段のコリメータブロックの
リーフ体とは上述の如く同じ形状でなく、異なる大きさ
や形状でもよいこと、リーフ体をずらす配置は半ピッチ
ずらす位置に限定されるものでなく、リーフ体同士の隙
間を塞ぐならばどのような配置でもよいこと、その他、
本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加
え得ることは勿論である。
【0043】
【発明の効果】本発明のマルチリーフコリメータ及びそ
れを用いた放射線治療装置によれば、下記の如き、種々
の優れた効果を奏し得る。
【0044】I)コリメータブロックを放射線の照射方
向に沿って複数段で配置し、且つ一方のコリメータブロ
ックのリーフ体を、他方のコリメータブロックのリーフ
体同士の間に位置するよう、ずらして配置したので、放
射線の照射方向から見てリーフ体のピッチや幅は狭くな
り、照射野の輪郭を細密化することができる。又、一方
のコリメータブロックのリーフ体は、他方のコリメータ
ブロックのリーフ体同士の間に位置するので、放射線の
照射方向に対してリーフ体同士の間の隙間を確実に塞ぐ
と共に、リーフ体の凹凸を不要にするようリーフ体を単
純な形状にし、加工を容易にして製造コストを低減する
ことができる。
【0045】II)本発明の請求項2の如く、一方のコ
リメータブロックのリーフ体は、他方のコリメータブロ
ックのリーフ体に対して半ピッチずらして配置される
と、放射線の照射方向から見てリーフ体のピッチや幅は
最も狭くなり、照射野の輪郭を一層細密化することがで
きる。
【0046】III)本発明の請求項3の如く、コリメ
ータブロックは、リーフ体の移動方向に対する垂直線で
線対称になるよう一対に構成されると共に、前記リーフ
体の移動により一対のコリメータブロックの間に開口を
形成し得るよう構成されると、開口を閉じた際には、一
方の一対のコリメータブロックが閉じた開口の部分と、
他方の一対のコリメータブロックが閉じた開口の部分と
を互い違いに配置させることにより、閉じた開口の部分
からの放射線の漏れを低減することができる。
【0047】IV)本発明の請求項4の如く、リーフ体
を移動させる駆動源を、リーフ体の移動方向の同軸上に
備えると、駆動源の配置が、隣接する他のリーフ体に対
して邪魔になりにくい配置になるので、リーフ体の設置
を容易にし、製造コストを一層低減すると共にリーフ体
の配置の自由度を向上させることができる。
【0048】V)本発明の請求項5の如く、放射線治療
装置を、請求項1、2、3又は4記載のマルチリーフコ
リメータを備えることにより照射野を患部の輪郭に合致
させるよう構成すると、照射野の輪郭を細密化するの
で、照射野を患部の輪郭に十分に合致させ、結果的に、
放射線治療の際に患部の周辺部の組織に影響を与えるこ
とを適切に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチリーフコリメータの実施の形態
例を示す平面図である。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】図2のIII−III方向矢視図である。
【図4】図2のマルチリーフコリメータに放射線が照射
された状態を示す概略図である。
【図5】図1のV−V方向におけるマルチリーフコリメ
ータに放射線が照射された状態を示す概略図である。
【図6】一般的な放射線治療装置の概要を示す正面図で
ある。
【図7】従来のマルチリーフコリメータの一例を示す平
面図である。
【図8】図7のVIII−VIII方向矢視図である。
【図9】従来のマルチリーフコリメータにおけるモータ
の配置を示す平面図である。
【図10】図8のマルチリーフコリメータに放射線が照
射された状態を示す概略図である。
【図11】従来のマルチリーフコリメータの他の一例を
示す正面図である。
【図12】図11のマルチリーフコリメータに放射線が
照射された状態を示す概略図である。
【図13】図7のXIII−XIII方向におけるマル
チリーフコリメータに放射線が照射された状態を示す概
略図である。
【符号の説明】
3 ビーム(放射線) 8 患部 32 マルチリーフコリメータ 33 コリメータブロック 34 隙間 35 リーフ体 45 モータ(駆動源) 47 開口 D3 照射方向 S 基準線(垂直線)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金島 義治 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東京エンジニアリング センター内 (72)発明者 東 修 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 (72)発明者 手塚 厚 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東京エンジニアリング センター内 Fターム(参考) 4C082 AA01 AC02 AC05 AE01 AG24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線の照射方向に沿って複数段で配置
    されるコリメータブロックを備え、該コリメータブロッ
    クは、放射線の照射野と略平行に移動し得る複数のリー
    フ体を並べて構成されると共に、一方のコリメータブロ
    ックのリーフ体は、他方のコリメータブロックのリーフ
    体同士の間に位置するよう、ずらして配置されたことを
    特徴とするマルチリーフコリメータ。
  2. 【請求項2】 一方のコリメータブロックのリーフ体
    は、他方のコリメータブロックのリーフ体に対して半ピ
    ッチずらして配置された請求項1記載のマルチリーフコ
    リメータ。
  3. 【請求項3】 コリメータブロックは、リーフ体の移動
    方向に対する垂直線で線対称になるよう一対に構成され
    ると共に、前記リーフ体の移動により一対のコリメータ
    ブロックの間に開口を形成し得るよう構成された請求項
    1又は2記載のマルチリーフコリメータ。
  4. 【請求項4】 リーフ体を移動させる駆動源を、リーフ
    体の移動方向の同軸上に備えた請求項1、2又は3記載
    のマルチリーフコリメータ。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載のマルチリ
    ーフコリメータを備えることにより照射野を患部の輪郭
    に合致させるよう構成したことを特徴とするマルチリー
    フコリメータを用いた放射線治療装置。
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