JP2003209244A - 固体撮像装置及びその製造方法 - Google Patents

固体撮像装置及びその製造方法

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JP2003209244A
JP2003209244A JP2002006639A JP2002006639A JP2003209244A JP 2003209244 A JP2003209244 A JP 2003209244A JP 2002006639 A JP2002006639 A JP 2002006639A JP 2002006639 A JP2002006639 A JP 2002006639A JP 2003209244 A JP2003209244 A JP 2003209244A
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barrier layer
charge transfer
region
channel
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JP2002006639A
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English (en)
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Kiyobumi Inatomi
清文 稲富
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電荷転送領域に関して他のセンサ部からの漏
れ電荷を原因とする点欠陥を防止できるようにすると共
に、信号電荷の転送効率を向上できるようにする。 【解決手段】 チャネルストッパCS1に沿って素子形
成領域に設けられた所定の幅の電荷転送領域B及びこの
領域Bに沿って配置された複数のセンサ部PDijと、
このセンサ部PDijによって発生される信号電荷qを
制御するために電荷転送方向に並設された電荷転送用及
び電荷読出し用の電極G1i、G2iと、この電極G1
iの直下の電荷転送領域Bに沿って設けられると共にセ
ンサ部PDijの信号電荷読出し側に設けられたチャネ
ルピンチCP1ijと、このチャネルピンチCP1ij
と対峙したチャネルストッパCS1側であって、電極G
2iの直下のチャネルストッパCS1に沿って設けられ
たチャネルピンチCP2ijとを備えるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフレームトランスフ
ァ方式、インターライントランスファ方式及びフレーム
インターライントランスファ方式の電荷結合撮像素子に
適用して好適な固体撮像装置及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】詳しくは、電荷転送領域や光電変換用の受
光素子を画定する複数の素子分離用障壁層を有した半導
体基板において、電荷転送領域に係る素子分離用障壁層
の配置構造を工夫して、一方の幅調整用障壁層から電荷
転送領域の一端に至る幅と、他方の幅調整用障壁層から
電荷転送領域の他端に至る幅とほぼ同一にできるように
すると共に、受光素子から水平転送レジスタ等に至る全
域に渡って均等な電荷転送領域幅を維持できるようにし
たものである。
【0003】
【従来の技術】近年、学校、家庭や放送局などにおいて
ビデオカメラ及びデジタルスチルカメラが使用される場
合が多くなってきた。この種のカメラで不可欠なのが固
体撮像装置である。固体撮像装置は光電変換素子として
のCCD(Charge CoupledDevice:電荷結合素子)
撮像素子を二次元状に配置したものである。ここで、C
CD撮像素子とは、フォトダイオードやMOSキャパシ
タなどからなる単位素子を規則正しく並べた構造の半導
体デバイスをいう。固体撮像装置は半導体基板表面に蓄
積されたある電荷のひとかたまりをMOSキャパシタの
電極の並びに沿って移動する機能を有している。
【0004】つまり、固体撮像装置は半導体基板上に複
数のフォトダイオード(以下で単にセンサ部という)、
MOSキャパシタ、垂直転送レジスタ、水平転送レジス
タ及び電荷検出アンプなどを有している。そして、光を
固体撮像装置の受光面に照射すると、その光がセンサ部
によって信号電荷に変換された後に、その信号電荷がM
OSキャパシタに蓄積される。MOSキャパシタに蓄積
された信号電荷は、垂直転送レジスタや水平転送レジス
タによって転送され、最終段の電荷検出アンプで信号電
荷が検出されてアナログ撮像信号となって読み出され
る。
【0005】図11はこの種の固体撮像装置10のセン
サ部の構造例を示す領域拡大上面図である。図11に示
す固体撮像装置10は半導体基板上にセンサ部PD3
1,PD32、PD41及びPD42を有している。こ
の半導体基板には複数のチャネルストッパ(バリア)C
S1、CS2・・・が設けられ、素子形成領域Aを画定
するようになされる。
【0006】チャネルストッパCS1は列方向に沿って
行単位に設けられ、一方のチャネルストッパCS1と他
方のチャネルストッパCS2との間が行単位の素子形成
領域Aとなっている。チャネルストッパCS1,CS2
等はp+型の不純物領域から構成され、列方向にライン
状に配置されている。
【0007】この例で一方のチャネルストッパCS1に
沿って幅w2の電荷転送領域B’が設けられ、垂直転送
レジスタを構成するようになされる。電荷転送領域B’
はn型の不純物領域から構成されている。この電荷転送
領域B’に沿うようにしてセンサ部PD22,PD3
2,PD42等が並設されている。
【0008】電荷転送領域B’と各々のセンサ部PD2
2,PD32,PD42等の一方の端部間は読出しゲー
ト部15を構成し、これらのセンサ部PD22,PD3
2,PD42等の他方の端部は他のチャネルストッパC
S2に沿うようになされている。図11においてP1は
信号電荷qの読出し方向であり、P2は信号電荷qの転
送方向である。
【0009】この電荷転送領域B’上には電荷転送用及
び電荷読出し用の電極G13,G14,G23、G24
等が電荷転送方向P2に並ぶように設けられ、センサ部
PD22,PD32,PD42等によって発生される信
号電荷qの読出し転送制御をするようになされる。電荷
読出し用の電極G23,G24は電荷転送時にも機能す
る。図11おいて電荷読出し用の電極G23,G24は
2点鎖線で示し、電荷転送用の電極G13,G14は波
線で示している。
【0010】また、センサ部PD22,PD32,PD
42(以下でPDijともいう)等の信号電荷読出し側
の電荷転送領域B’にはチャネルピンチCP132やC
P142等が設けられる。例えば、チャネルピンチCP
132は電荷転送用の電極G13の直下の電荷転送領域
B’の内側に沿って設けられており、電荷転送時にセン
サ部PD32からの信号電荷qの誤読出し及び電荷転送
時の電荷漏洩を防止するようになされる。
【0011】チャネルピンチCP142は電荷転送用の
電極G14の直下の電荷転送領域BB’の内側に沿って
設けられており、電荷転送時にセンサ部PD42からの
信号電荷qの誤読出し及び電荷転送時の電荷漏洩を防止
するようになされる。チャネルピンチ(以下で幅調整用
障壁層ともいう)CP132、CP142等はp+型の
不純物領域から構成され、電荷転送領域B’内に孤島状
に配置されている。
【0012】なお、図12は図11に示した固体撮像装
置10の問題点を説明する構造例を示すX1−X2矢視
断面図である。図12において、w0はチャネルストッ
パCS1の幅であり、w2は電荷転送領域B’の幅であ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来方式の
固体撮像装置10によれば、以下のような問題がある。 固体撮像装置10の小型化及び多画素化に伴い単位
素子自体も非常に小さく形成しなくてはならない。従っ
て、センサ部PDij等の比例縮小化により益々、チャ
ネルストッパCS1、CS2等により規定される素子形
成領域Aを狭くせざるを得ない。
【0014】 素子形成領域Aが狭くなると電荷転送
領域B’も狭くせざるを得なくなる。一般に電荷転送領
域B’の幅w2は広い方が電荷転送効率がよいことが知
られている。従って、素子形成領域Aが狭くなる中で電
荷転送領域B’を最も広く確保するためには、チャネル
ストッパ自体の幅w0を狭く(薄く)する方法が考えら
れる。
【0015】しかしながら、図12に示すチャネルスト
ッパ自体の幅w0を狭くするとナローチャネル効果によ
り、例えば、センサ部PD32の信号電荷読出し時に隣
接するセンサ部PD31からの信号電荷の誤読出し原因
となる。ナローチャネル効果とはチャネルストッパ(バ
リア)等の薄膜(層)に電界が異常集中することによる
崩壊現象をいう。
【0016】 従って、電荷転送領域B’の幅w2を
何らの工夫無しに広げてしまうと、センサ部PD32の
読出しゲート部15に対峙するチャネルストッパ(以下
で素子分離用障壁層ともいう)自体の幅w0が狭くなる
ことから、ナローチャネル効果により、点欠陥の発生原
因となる。点欠陥とは電荷の漏れを原因とし、一方は
暗、他方は明となる現象をいう。
【0017】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、電荷転送領域の素子分離用障
壁層の配置構造を工夫して他の受光素子からの漏れ電荷
を原因とする点欠陥を防止できるようにすると共に、信
号電荷の転送効率を向上できるようにした固体撮像装置
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題は、素子形
成領域を画定する複数の素子分離用障壁層を有した半導
体基板と、この半導体基板の素子分離用障壁層に沿って
素子形成領域に設けられた所定の幅の電荷転送領域及び
該電荷転送領域に沿って配置された複数の光電変換用の
受光素子と、この受光素子によって発生される信号電荷
を制御するために電荷転送方向に並設された電荷読出し
用及び電荷転送用の電極と、電荷転送用の電極の直下の
電荷転送領域に沿って設けられると共に受光素子の信号
電荷読出し側に設けられた第1の幅調整用障壁層と、こ
の第1の幅調整用障壁層と対峙した素子分離用障壁層側
であって、電荷読出し用の電極の直下の素子分離用障壁
層に沿って設けられた第2の幅調整用障壁層とを備える
ことを特徴とする固体撮像装置によって解決される。
【0019】本発明に係る固体撮像装置によれば、電荷
転送領域や光電変換用の受光素子を画定する複数の素子
分離用障壁層を有した半導体基板において、第2の幅調
整用障壁層と第2の幅調整用障壁層の間で対峙する位置
に第1の幅調整用障壁層が配置され、第1の幅調整用障
壁層と第1の幅調整用障壁層の間で対峙する位置に第2
の幅調整用障壁層が配置された、素子分離用障壁層を基
準とする千鳥掛け状障壁層構造を採ることができる。
【0020】従って、第1の幅調整用障壁層から電荷転
送領域の一端に至る幅と、第2の幅調整用障壁層から電
荷転送領域の他端に至る幅とほぼ同一にすることがで
き、受光素子から水平転送レジスタ等に至る全域に渡っ
て均等な電荷転送領域(垂直転送レジスタ)の幅を維持
することができる。信号電荷の転送効率が向上する。
【0021】また、当該受光素子の読出しゲート部に対
峙する部分に関しては素子分離用障壁層+第2の幅調整
用障壁層による二重構造の厚みを確保できるので、信号
読出し時に他の受光素子から電荷読出し用の電極下への
電荷の漏れを素子分離用障壁層+第2の幅調整用障壁層
によって阻止することができる。他の受光素子からの漏
れ電荷を原因とする点欠陥を防止できる。もちろん、信
号読出し時に第1の幅調整用障壁層によって当該受光素
子から電荷転送用の電極下への電荷の漏れを阻止するこ
とができる。
【0022】本発明に係る固体撮像装置の製造方法は半
導体基板に複数の素子分離用障壁層を形成して素子形成
領域を画定する工程と、半導体基板の素子分離用障壁層
に沿って素子形成領域に所定の幅の電荷転送領域を形成
する工程と、電荷転送領域に沿って複数の光電変換用の
受光素子を形成する工程と、受光素子の信号電荷読出し
側の所定の位置に第1の幅調整用障壁層を形成する工程
と、第1の幅調整用障壁層と対峙した素子分離用障壁層
側の所定の位置に第2の幅調整用障壁層を形成する工程
と、受光素子によって発生される信号電荷を制御するた
めの電荷読出し用及び電荷転送用の電極を電荷転送方向
に並べて形成する工程とを有し、予め電荷読出し用の電
極の形成領域直下の素子分離用障壁層に沿って第1の幅
調整用障壁層を配置し、かつ、電荷転送用の電極の形成
領域直下の電荷転送領域に沿わせて第2の幅調整用障壁
層を配置することを特徴とするものである。
【0023】本発明に係る固体撮像装置の製造方法によ
れば、第2の幅調整用障壁層と第2の幅調整用障壁層の
間において対峙する位置に第1の幅調整用障壁層が配置
され、第1の幅調整用障壁層と第1の幅調整用障壁層の
間で対峙する位置において第2の幅調整用障壁層が配置
された、素子分離用障壁層を基準とする千鳥掛け状障壁
層構造の固体撮像装置を再現性良く製造することができ
る。これにより、信号電荷の転送効率をより一層向上可
能な高信頼度の固体撮像装置を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係る固体撮像
装置及びその製造方法の一実施の形態について、図面を
参照しながら説明をする。図1は本発明に係る実施形態
としての固体撮像装置100の構成例を示す平面図であ
る。
【0025】この実施形態では電荷転送領域や光電変換
用の受光素子を画定する複数の素子分離用障壁層を有し
た半導体基板において、電荷転送領域に係る素子分離用
障壁層の配置構造を工夫して、一方の幅調整用障壁層か
ら電荷転送領域の一端に至る幅と、他方の幅調整用障壁
層から電荷転送領域の他端に至る幅とほぼ同一にできる
ようにすると共に、受光素子から水平転送レジスタ等に
至る全域に渡って均等な電荷転送領域幅を維持できるよ
うにし、更に、他の受光素子からの漏れ電荷を原因とす
る点欠陥を防止できるようにすると共に、信号電荷の転
送効率を向上できるようにしたものである。
【0026】図1に示す固体撮像装置100は白黒及び
カラー画像を撮像するためのフレームトランスファ方
式、インターライントランスファ方式及びフレームイン
ターライントランスファ方式の電荷結合撮像素子等に適
用して極めて好適である。図1において、インターライ
ントランスファ方式(以下で単にIT方式という)の固
体撮像装置100は電荷結合撮像素子を構成するHAD
(Hole AccumulatedDiode)型のセンサ部PDij
(i=1〜6、j=1〜4)、4個の垂直転送レジスタ
Vj(j=1〜4)、1個の水平転送レジスタ11、1
個の電荷検出アンプ12を備えている。
【0027】センサ部PDijは図示しない半導体基板
にマトリクス状に配置され、受けた光を検出し光電変換
して信号電荷を発生するようになされる。この例では図
を簡略化するためにセンサ部PDijに関しては4行×
6列の場合を示している。列方向に並んだ各々のセンサ
部PDijには垂直転送レジスタ(垂直CCD)Vjが
接合され、例えば2相のクロック信号φV1、φV2に
基づいて信号電荷をセンサ部PDijから読み出すと共
に、この信号電荷を結合して水平転送レジスタ(水平C
CD)11の方向へ転送するようになされる。垂直転送
レジスタVjは行単位に設けられる。
【0028】4個の垂直転送レジスタV1〜V4の各々
の終端部には水平転送レジスタ11が接続され、各々の
垂直転送レジスタV1〜V4から転送されてくる信号電
荷を結合して電荷検出アンプ12へ転送するようになさ
れる。水平転送レジスタ11の終端部には電荷検出アン
プ12(フローティングデフュージョンアンプ)が接続
されている。電荷検出アンプ12はフローティングデフ
ュージョンFDと呼ばれるコンデンサCfd及びn型の電
界効果トランジスタTfdから成るソースフォロア回路1
2Aを有している。電荷検出アンプ12では水平転送レ
ジスタ11から転送されてくる信号電荷をコンデンサC
fdに充電し、この充電電圧をソースフォロア回路12A
で検出しアナログ撮像信号Soutとして出力するように
なされる。コンデンサCfdに充電された信号電荷はリセ
ットされる。
【0029】図2は図1に示した固体撮像装置100の
センサ部PD31,PD32,PD41及びPD42の
構成例を示す拡大上面図である。図2に示す固体撮像装
置100は半導体基板21を有している。この半導体基
板21には素子分離用障壁層の一例となる複数のチャネ
ルストッパ(バリア)CS1、CS2・・・が設けら
れ、素子形成領域A等を画定するようになされる。チャ
ネルストッパCS1は列方向に沿って行単位に設けら
れ、一方のチャネルストッパCS1と他方のチャネルス
トッパCS2との間が行単位の素子形成領域Aとなって
いる。
【0030】これらのチャネルストッパCS1,CS2
・・・等は列方向にライン状に配置され、垂直転送レジ
スタVjを構成する電荷転送領域からの信号電荷qがこ
ぼれないように電位的なガードレール(障壁層)を形成
する機能を有している。信号電荷qが電子であれば、チ
ャネルストッパCS1,CS2・・・は濃いp+型の不
純物領域で形成される。一般に垂直転送レジスタが約5
〜15V程度の電位で動作するので、チャネルストッパ
CS1,CS2は接地GND電位に固定される。
【0031】この例で一方のチャネルストッパCS1に
沿って所定の幅の電荷転送領域Bが設けられ、図1で説
明した垂直転送レジスタVjを構成するようになされ
る。電荷転送領域Bはn型の不純物領域から構成され、
列方向に河川状に配置されている。この電荷転送領域B
に沿うようにして光電変換用の受光素子の一例となるセ
ンサ部PD22,PD32,PD42等が並設されてい
る。
【0032】電荷転送領域Bと各々のセンサ部PD2
2,PD32,PD42等の一方の端部間は読出しゲー
ト部15を構成し、これらのセンサ部PD22,PD3
2,PD42等の他方の端部は他のチャネルストッパC
S2に沿うようになされている。図2においてP1は信
号電荷qの読出し方向であり、P2は信号電荷qの転送
方向である。
【0033】この電荷転送領域B上には電荷転送用及び
電荷読出し用の電極G1i,G2i(i=1〜6)が電
荷転送方向に並ぶように設けられ、センサ部PD22,
PD32,PD42等によって発生される信号電荷qの
読出し転送制御をするようになされる。電荷読出し用の
電極G2iは電荷転送時にも機能する。図2において電
荷読出し用の電極G2iは2点鎖線で示し、電荷転送用
の電極G1iは波線で示している。各々電極G1i,G
2iは多結晶シリコン(ポリシリコン)に所定の不純物
を含有して構成され、多層構造を成している。この例で
は電荷転送用の電極G1iが一層目を成し、電荷読出し
用の電極G2iが2層目を成している。
【0034】また、センサ部PD22,PD32,PD
42等の信号電荷読出し側の電荷転送領域Bには第1の
幅調整用障壁層の一例となるチャネルピンチCP1ij
(i=1〜6、j=1〜4)が設けられる。例えば、チ
ャネルピンチCP132は電荷転送用の電極G13の直
下の電荷転送領域Bに沿って設けられている。このよう
にしたのは電荷転送時にセンサ部PD32からの信号電
荷qの誤読出し及び電荷転送時の電荷漏洩を防止するた
めである。
【0035】チャネルピンチCP142は電荷転送用の
電極G14の直下の電荷転送領域Bに沿って設けられて
いる。このようにすると、電荷転送時にセンサ部PD4
2からの信号電荷qの誤読出し及び電荷転送時の電荷漏
洩をチャネルピンチCP142によって防止できる。チ
ャネルピンチCP132、CP142等はp+型の不純
物領域から構成され、電荷転送領域B内に孤島状に配置
されている。
【0036】このチャネルピンチCP132と対峙した
チャネルストッパCS1側には第2の幅調整用障壁層の
一例となるチャネルピンチCP2ij(i=1〜6、j
=1〜4)が、電荷読出し用の電極G23の直下のチャ
ネルストッパCS1に沿って設けられている。
【0037】例えば、チャネルピンチCP231はセン
サ部PD32からの信号電荷qの読出し時に、左隣りの
センサ部PD31からの信号電荷qの誤読出し及び電荷
転送時の電荷漏洩を防止するためである。同様にして、
チャネルピンチCP221はセンサ部PD22からの信
号電荷qの読出し時に、左隣りのセンサ部PD21から
の信号電荷qの誤読出し及び電荷転送時の電荷漏洩を防
止するためである。チャネルピンチCP221やCP2
31はp+型の不純物領域から構成され、チャネルスト
ッパCS1に沿って出島状に配置されている。これらの
チャネルピンチCP132、CP142、CP221、
CP231はポテンシャルに差を付けて信号電荷qを転
送し易くする機能を有している。
【0038】また、図2において、w1は電荷転送領域
Bの幅である。幅w11はチャネルピンチCP131か
ら電荷転送領域Bの一端に至る幅である。幅w12はチ
ャネルピンチCP231から電荷転送領域Bの他端に至
る幅である。この例では幅w11と幅w12とをほぼ同
一にすることができ、第1列目のセンサ部PD11から
水平転送レジスタ11に至る全域に渡って均等な電荷転
送領域Bの幅w1が維持される。
【0039】このことで従来方式に比べて信号電荷転送
量が増加し転送効率が向上する。転送効率とは信号電荷
qの転送に関してどれだけ完全に信号電荷qを水平転送
レジスタ11等へ転送できるかを示す割合をいう。電荷
転送領域Bの幅w1が狭かったり、転送電界が小さかっ
たり、ポテンシャルデイップを生じていると転送効率が
劣化する。信号電荷転送量とは垂直転送レジスタVjが
転送することの最大電荷量をいう。最大電荷量は電極面
積とポテンシャル井戸の深さに比例し、画素サイズが小
さくなると信号電荷転送量が減少する傾向にある。
【0040】図3は図2に示したセンサ部PD32の構
造例を示すY1−Y2矢視断面図である。図3に示す固
体撮像装置100は半導体基板の一例となるN型のシリ
コン基板(N−sub)21を有している。このN型シ
リコン基板21にはP型の埋め込み層(以下でP−WE
LLという)22が設けられる。P−WELL22はN
型シリコン基板21に広範囲にp型の不純物を拡散して
形成したものである。
【0041】このP−WELL22にはチャネルストッ
パCS1,CS2・・・等が設けられ、素子形成領域A
を画定するようになされる。この例で一方のチャネルス
トッパCS1と他方のチャネルストッパCS2との間が
行単位の素子形成領域Aとなっている。チャネルストッ
パCS1及びチャネルピンチCP231等はp+型の不
純物領域から構成されており、これらの不純物領域は接
地(GND)して使用される。
【0042】チャネルピンチCP231はチャネルスト
ッパCS1から電荷転送領域Bへ食い込むように設けら
れ、センサ部PD32の読出しゲート部15の前面付近
に対峙するチャネルストッパCS1の側壁に配置されて
いる。電荷転送領域Bは幅がw1である。従来例の電荷
転送領域Bの幅w2に対してw1>w2とすることがで
きる。これはチャネルストッパCS1を基準としたと
き、チャネルピンチCP131とチャネルピンチCP1
42の間で対峙する位置に、チャネルストッパCS1に
沿ってチャネルピンチCP231が配置された千鳥掛け
状障壁層構造を採用しているからである。
【0043】センサ部PD32はP+NPN接合素子
(フォトダイオード)を構成するために、N型シリコン
基板21のP−WELL22にn型の不純物領域23が
設けられ、このn型の不純物領域23上にp+型の不純
物領域24が接合される。このp+型の純物領域24上
が受光窓部25となされている。
【0044】これらのセンサ部PD32及び電荷転送領
域Bが設けられたN型シリコン基板21上にはゲート絶
縁膜26を介在して電荷読出し用の電極G23が設けら
れている。電荷読出し用の電極G23等の上部及び側部
はSiO2等の絶縁性の膜27により絶縁される。これ
らの電極上には図示しない層間絶縁膜が設けられ、この
層間絶縁膜上にはアルミニウム等の遮光部材が覆われ、
スミアと呼ばれるノイズ発生を防止している。この遮光
部材を開口した部分によって上述の受光窓部25が画定
されている。
【0045】この受光窓部25に光を照射すると、この
光がセンサPD32によって受光される。センサPD3
2では受けた光をn型の不純物領域23内で光電変換し
て信号電荷qを発生するようになされる。信号電荷qは
n型の不純物領域23の浅い部分に集まる。そして、電
荷読出し用の電極G23にパルス信号が印加されると、
n型の不純物領域23から電荷転送領域B(垂直転送レ
ジスタ)へ信号電荷qが読み出される。余剰電荷はn型
の不純物領域23からP−WELL22を通過してN型
シリコン基板21に抜けるようになされる。
【0046】次に、図4を参照して固体撮像装置100
の動作原理を説明する。図4は固体撮像装置100の信
号電荷読出し時の動作例を示すポテンシャル(I-II−I
II)特性図である。図4に示す横軸は基板水平方向や基
板深さ方向等の位置であり、図4中に境界線Lを定義し
たときに、その境界線Lの左側は基板水平方向であり、
その右側は基板深さ方向である。基板水平方向に関して
は、左からチャネルストップCSj+チャネルピンチC
P2ij、垂直転送レジスタVj、読出しゲート部1
5、センサ部PD32であり、基板深さ方向に関しては
n型の不純物領域23、P−WELL22、シリコン基
板21(N−Sub)を示している。縦軸はポテンシャ
ル(電位)である。ポテンシャル特性はI-II−IIIを結
ぶ線分で示している。
【0047】図4に示す特性図によれば、P−WELL
22でポテンシャル特性線が隆起している。この極大点
が信号電荷qのオーバーフローを規定するOFBポテン
シャルΦOFBである。また、n型の不純物領域23でポ
テンシャル特性線が凹状に落ち込んでいる。この極小点
が信号電荷qの検出を規定するセンサポテンシャルΦs
である。n型の不純物領域23のポテンシャル特性線の
左側の隆起部分は信号電荷qの読出しを規定するチャネ
ルポテンシャルΦROGである。
【0048】この例で、図3に示したセンサPD32に
光を受けると、ポテンシャル特性線の極大点のΦOFBよ
り浅いところで発生した信号電荷(電子)qはn型の不
純物領域23の極小点のΦsに転がり落ち、n型の不純
物領域23内に蓄積される。このn型の不純物領域23
内に蓄積された信号電荷qは電荷読出し用の電極G23
の電位を高く(ハイ・レベルに)することで電荷転送領
域B(垂直転送レジスタVj)へ読み出される(Read
out)。
【0049】つまり、ハイ・レベルの読み出し電圧φV
2が電荷読出し用の電極G23に印加されると、チャネ
ルポテンシャルΦROGが、センサ部PD32のN−WE
LL22の蓄積ポテンシャルΦsより深くなり、いわゆ
る、チャネルが開いた状態になる。このチャネルオープ
ンによって、信号電荷qが電荷転送領域B(垂直転送レ
ジスタVj)に読み出される。
【0050】この例では当該センサ部PD32の読出し
ゲート部15に対峙する部分が、チャネルストッパCS
1+チャネルピンチCP231による二重構造の障壁と
なされ、この部分を従来例と同等程度の厚みを確保でき
るので、信号読出し時に他のセンサ部PD31から電荷
読出し用の電極G23下への電荷の漏れを二重構造の障
壁によって阻止することができる。また、オーバーフロ
ーポテンシャルΦOFBと読み出しゲートのチャネルポテ
ンシャルΦROGとの関係ではΦOFB>ΦROGを維持するよ
うに、N型シリコン基板21に基板電圧Vsubが供給さ
れる。
【0051】なお、垂直転送レジスタVjに読み出され
た信号電荷qは、信号電荷転送用の電極G14を中間電
位φV1=「Mid」(ミッド)レベルにしたり、それ
よりも低い電位φV1=ロー・レベルにすることによ
り、図1に示した水平転送レジスタ11の方向へ信号電
荷qが転送される。そして、その信号電荷qは図1に示
した水平転送レジスタ11を通って電荷検出アンプ12
に至り、この電荷検出アンプ12で検出増幅された後
に、アナログ撮像信号Soutとなって出力端子13から
出力される(図1参照)。
【0052】次に、本発明に係る固体撮像装置100の
製造方法について説明をする。図5〜図11は固体撮像
装置100の形成例を示す工程図である。
【0053】この例では千鳥掛け状障壁層を有するIT
方式の固体撮像装置100を製造する場合を想定する。
これを前提にして、まず、半導体基板の一例となる図5
Aに示すようなN型シリコン基板21にP−WELL2
2を形成する。P−WELL22は次のように形成され
る。まず、N型シリコン基板21をLOCOS法等によ
り素子分離してフィールド酸化膜(図示せず)及びゲー
ト酸化膜26を形成する。
【0054】その後、N型シリコン基板21上に図示し
ないレジストを塗布し、その後、P−WELL用の開口
部を有するマスクを使用してレジストを感光しパターニ
ングにする。そして、このレジストをマスクにし、イオ
ンインプラを使用して所定のエネルギーにより、砒素
(As)やリン(P)等のV価の不純物イオンを所定ド
ーズ量だけN型シリコン基板21に打ち込むようになさ
れる。これにより、N型シリコン基板21にP−WEL
L22を形成することができる。
【0055】その後、図5Bに示すN型シリコン基板2
1のP−WELL22に複数のチャネルストッパCS1
を形成して素子形成領域A,B,C・・・を画定する。
チャネルストッパCS1は次のように形成される。ま
ず、N型シリコン基板21上に図示しないレジストを塗
布し、チャネルストッパCS1用の開口部を有するマス
クを使用してレジストを感光しパターニングにする。
【0056】このレジストをマスクにして、イオンイン
プラを使用して所定のエネルギーによりV価の不純物イ
オンを所定ドーズ量だけ打ち込むようになされる。これ
により、P−WELL22で複数のチャネルストッパ用
のp+型の不純物領域を形成することができ、このチャ
ネルストッパCS1、CS2・・・等により区切られた
素子形成領域A1,A2,A3・・・を画定することが
できる。
【0057】その後、図6Aに示すP−WELL22の
チャネルストッパCS1に沿った素子形成領域A1に所
定の幅w1の電荷転送領域Bを形成する。電荷転送領域
Bは次のように形成される。まず、N型シリコン基板2
1上に図示しないレジストを塗布し、その後、電荷転送
領域用の開口部を有するマスクを使用してレジストを感
光しパターニングにする。このレジストをマスクにし
て、イオンインプラを使用して所定のエネルギーによ
り、ボロン(B)等のIII価の不純物イオンを所定ドー
ズ量だけ打ち込むようになされる。これにより、チャネ
ルストッパCS1及びCS2に区切られた素子形成領域
A1等に電荷転送領域Bを形成することができる。
【0058】そして、図6Bに示す電荷転送領域Bと、
チャネルストッパCS2の間に沿って複数のセンサ部P
Dijを形成する。電荷転送領域Bとセンサ部PDij
との間には読出しゲート部15を確保するようにする。
センサ部PD32等は次のように形成される。まず、N
型シリコン基板21上に図示しないレジストを塗布し、
その後、HADセンサ用のマトリクス状の開口部を有す
るマスクを使用してレジストを感光しパターニングにす
る。
【0059】このレジストをマスクにして、イオンイン
プラを使用して所定のエネルギーによりIII価の不純物
イオンを所定ドーズ量だけ打ち込むようになされる。こ
れにより、チャネルストッパCS1,CS2に区切られ
た素子形成領域A1等にセンサ部用のn型の不純物領域
23を形成することができる。その後、n型の不純物領
域23にp+型の不純物領域24が形成される。これに
より、P+NPN接合素子(フォトダイオード)を構成
するセンサ部PD32が形成される。p+型の不純物領
域24は以下のチャネルピンチCP1ijやCP2ij
と同時に形成してもよい。
【0060】図7Aではセンサ部PDijの信号電荷読
出し側の所定の位置にチャネルピンチCP1ijを形成
する。このとき、予め図示しない電荷読出し用の電極G
2iの形成(予定)領域直下のチャネルストッパCS1
に沿ってチャネルピンチCP1ijを配置するようにな
される。チャネルピンチCP1ijは次のように形成さ
れる。
【0061】まず、N型シリコン基板21上に図示しな
いレジストを塗布し、その後、第1のチャネルピンチ用
のマトリクス状の開口部を有するマスクを使用してレジ
ストを感光しパターニングにする。このレジストをマス
クにして、イオンインプラを使用して所定のエネルギー
によりV価の不純物イオンを所定ドーズ量だけ打ち込む
ようになされる。これにより、図7Aで波線で示す電荷
転送領域Bの所定の位置にチャネルピンチCP1ij用
のp+型の不純物領域を形成することができる。
【0062】そして、図7Bに示すチャネルピンチCP
1ijと対峙したチャネルストッパCS1側の所定の位
置にチャネルピンチCP2ijを形成する。このとき、
図示しない電荷転送用の電極G1iの形成(予定)領域
直下の電荷転送領域Bに沿わせてチャネルピンチCP2
ijを配置するようになされる。チャネルピンチCP2
ijは次のように形成される。
【0063】まず、N型シリコン基板21上に図示しな
いレジストを塗布し、その後、第2のチャネルピンチ用
のマトリクス状の開口部を有するマスクを使用してレジ
ストを感光しパターニングにする。このレジストをマス
クにして、イオンインプラを使用して所定のエネルギー
によりV価の不純物イオンを所定ドーズ量だけ打ち込む
ようになされる。これにより、電荷転送領域Bでチャネ
ルストッパCS1に沿った所定の位置にチャネルピンチ
CP2ij用のp+型の型の不純物領域を形成すること
ができる。
【0064】この時点で、図8に示すチャネルストッパ
CS1を基準とする千鳥掛け状障壁層構造を電荷転送領
域B内に有したN型シリコン基板21が得られる。千鳥
掛け状障壁層はチャネルピンチCP2ijとチャネルピ
ンチCP2ijの間において対峙する位置にチャネルピ
ンチCP1ijが配置され、チャネルピンチCP1ij
とチャネルピンチCP1ijの間で対峙する位置におい
てチャネルピンチCP2ijが配置された構造を有する
ものである。
【0065】この例では、チャネルストッパCS1、チ
ャネルピンチCP1ij、チャネルピンチCP2ijを
各々分けて形成する場合について説明したが、これに限
られることはない。例えば、図9に示すようなチャネル
ストッパ用のライン状開口部201、第1のチャネルピ
ンチCP1ij用の孤島状開口部202、第2のチャネ
ルピンチCP2ij用の出島状開口部203を有する1
枚のマスク200を予め準備し、このマスク200を使
用して、所定のエネルギーによりV価の不純物イオンを
所定ドーズ量だけ打ち込むようにして、ライン状のチャ
ネルストッパCS1,CS2・・・と、孤島状のチャネ
ルピンチCP1ijと、出島状のチャネルピンチCP2
ijとを同時に形成してもよい。
【0066】その後、図10に示すN型シリコン基板2
1に電荷読出し用及び電荷転送用の電極G13,G14
やG23,G24等を形成する。これらの電極G13,
G14,G23,G24は多結晶シリコンを使用して形
成する。電荷転送用の電極13,G14は次のように形
成する。まず、図10に示すN型シリコン基板21のゲ
ート酸化膜26上に、CVD装置等を使用して多結晶シ
リコン(第1層目)を堆積して所定の膜厚を得るように
なされる。
【0067】そして、図示しない多結晶シリコン膜上に
レジストを塗布し、更に、電荷転送電極用の開口部を有
するマスクを使用してレジストを感光しパターニングに
する。このレジストをマスクにして、不要部分の多結晶
シリコン膜を除去する。その後、必要に応じてイオンイ
ンプラを使用して所定のエネルギーにより所望の不純物
イオンを所定ドーズ量だけ打ち込むようになされる。こ
れにより、電荷転送用の電極13,G14等を形成する
ことができる。
【0068】その後、N型シリコン基板21上に電荷読
出し用の電極G23,G24を形成する。電極G23,
G24は次のように形成する。まず、電荷転送用の電極
G13,G14等が形成されたN型シリコン基板21の
ゲート酸化膜26上に、CVD装置等を使用して多結晶
シリコン(第2層目)を堆積し所定の膜厚を得るように
なされる。
【0069】その後、図示しない多結晶シリコン膜上に
レジストを塗布し、更に、電荷読出し電極用の開口部を
有するマスクを使用してレジストを感光しパターニング
にする。このレジストをマスクにして、不要部分の多結
晶シリコン膜を除去する。その後、必要に応じてイオン
インプラを使用して所定のエネルギーにより不純物イオ
ンをドーズ量だけ打ち込むようになされる。
【0070】これにより、電荷転送用及び電荷読出し用
の電極G13,G14,G23,G24を電荷転送方向
P2に並べて形成することができる。このような工程を
経ると千鳥掛け状障壁層構造を有する固体撮像装置10
0を再現性良く製造することができる。なお、固体撮像
装置100の動作時には電極G23,G24(G2i)
に電荷読出し用のパルス信号φV2が供給され、電極G
13,G14(G1i)には電荷転送用のパルス信号φ
V1が供給される。センサ部PDijによって発生され
る信号電荷qを制御するためである。
【0071】このように、本発明に係る実施形態として
の固体撮像装置100及びその製造方法によれば、電荷
転送領域Bやセンサ部PDijを画定する複数のチャネ
ルストッパCS1,CS2・・・を有したN型シリコン
基板21において、チャネルピンチCP221とチャネ
ルピンチCP231の間で対峙する位置にチャネルピン
チCP132が配置され、チャネルピンチCP132と
チャネルピンチCP142の間で対峙する位置にチャネ
ルピンチCP231が配置された、チャネルストッパC
S1を基準とする千鳥掛け状障壁層構造を採ることがで
きる。
【0072】従って、チャネルピンチCP132から電
荷転送領域Bの一端に至る幅w11と、チャネルピンチ
CP231から電荷転送領域Bの他端に至る幅w12と
ほぼ同一にすることができ、第1列目のセンサ部PD1
1から水平転送レジスタ11等に至る全域に渡って均等
な電荷転送領域B(垂直転送レジスタ)の幅w1を維持
することができる。
【0073】しかも、この千鳥掛け状障壁層構造によっ
て垂直転送レジスタVjの幅w1を従来方式に比べてw
1−w2だけ広げることができたので、信号電荷qの転
送許容量が増加し、信号電荷qの転送効率を向上させる
ことができる。なお、信号電荷qの転送許容量が不足す
る場合はチャネルピンチCP1ij、CP2ijの幅や
比率を変更することで対応すればよい。これにより、水
平転送レジスタ11において電荷蓄積容量を確保するこ
とができる。
【0074】また、当該センサ部PD32の読出しゲー
ト部15に対峙する部分に関しては、チャネルストッパ
CS1+チャネルピンチCP231等による二重構造の
厚みを確保できるので、信号読出し時に他のセンサ部P
D31から電荷読出し用の電極G23下への電荷の漏れ
をチャネルストッパCS1+チャネルピンチCP231
によって阻止することができる。換言すると、チャネル
ピンチCP231でナローチャネル効果を防止すること
ができ、他のセンサ部PD31等からの漏れ電荷を原因
とする点欠陥を防止できる。
【0075】もちろん、信号読出し時にチャネルピンチ
CP132によって当該センサ部PD32から電荷転送
用の電極G13下への電荷の漏れを阻止することができ
る。このことでも信号電荷qの転送効率を向上させるこ
とができた。これにより、高信頼度の固体撮像装置10
0を提供することができる。
【0076】この実施形態ではインターライントランス
ファ方式の固体撮像装置100の場合について説明した
が、これに限られることはなく、フレームトランスファ
方式やフレームインターライントランスファ方式の固体
撮像装置100にも適用できることは言うまでもない。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る固体
撮像装置によれば、電荷転送領域や光電変換用の受光素
子を画定する複数の素子分離用障壁層を有した半導体基
板において、電荷転送用の電極の直下の電荷転送領域に
沿って設けられると共に受光素子の信号電荷読出し側に
設けられた第1の幅調整用障壁層と、この第1の幅調整
用障壁層と対峙した素子分離用障壁層側であって、電荷
読出し用の電極の直下の素子分離用障壁層に沿って設け
られた第2の幅調整用障壁層とを備えるものである。
【0078】この構造によって、第2の幅調整用障壁層
と第2の幅調整用障壁層の間において対峙する位置に第
1の幅調整用障壁層が配置され、第1の幅調整用障壁層
と第1の幅調整用障壁層の間で対峙する位置において第
2の幅調整用障壁層が配置された、素子分離用障壁層を
基準とする千鳥掛け状障壁層構造を採ることができる。
従って、第1の幅調整用障壁層から電荷転送領域の一端
に至る幅と、第2の幅調整用障壁層から電荷転送領域の
他端に至る幅とほぼ同一にすることができ、受光素子か
ら水平転送レジスタ等に至る電荷転送領域(垂直転送レ
ジスタ)全域に渡って均等な幅を維持することができ
る。信号電荷の転送効率が向上する。
【0079】また、当該受光素子の読出しゲート部に対
峙する部分に関しては素子分離用障壁層+第2の幅調整
用障壁層による二重構造の厚みを確保できるので、信号
読出し時に他の受光素子から電荷読出し用の電極下への
電荷の漏れを素子分離用障壁層+第2の幅調整用障壁層
によって阻止することができる。他の受光素子からの漏
れ電荷を原因とする点欠陥を防止できる。もちろん、信
号読出し時に第1の幅調整用障壁層によって当該受光素
子から電荷転送用の電極下への電荷の漏れを阻止するこ
とができる。これにより、高信頼度の固体撮像装置を提
供できる。
【0080】本発明に係る固体撮像装置の製造方法によ
れば、電荷転送領域に沿って複数の光電変換用の受光素
子を形成し、この受光素子の信号電荷読出し側の所定の
位置に第1の幅調整用障壁層を形成し、更に、第1の幅
調整用障壁層と対峙した素子分離用障壁層側の所定の位
置に第2の幅調整用障壁層を形成し、その後、受光素子
を制御するための電荷読出し用及び電荷転送用の電極を
電荷転送方向に並べて形成する際に、予め電荷読出し用
の電極の形成領域直下の素子分離用障壁層に沿って第1
の幅調整用障壁層を配置し、かつ、電荷転送用の電極の
形成領域直下の電荷転送領域に沿わせて第2の幅調整用
障壁層を配置するようになされる。
【0081】この構成によって、第2の幅調整用障壁層
と第2の幅調整用障壁層の間において対峙する位置に第
1の幅調整用障壁層が配置され、第1の幅調整用障壁層
と第1の幅調整用障壁層の間で対峙する位置において第
2の幅調整用障壁層が配置された、素子分離用障壁層を
基準とする千鳥掛け状障壁層構造の固体撮像装置を再現
性良く製造することができる。これにより、信号電荷の
転送効率をより一層向上可能な高信頼度の固体撮像装置
を提供することができる。
【0082】この発明はフレームトランスファ方式、イ
ンターライントランスファ方式及びフレームインターラ
イントランスファ方式の電荷結合撮像素子に適用して極
めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態としての固体撮像装置1
00の全体構成例を示す平面図である。
【図2】図1に示したセンサ部PD31,PD32,P
D41及びPD42の構成例を示す拡大上面図である。
【図3】図2に示したセンサ部PD32の構造例を示す
Y1−Y2矢視断面図である。
【図4】固体撮像装置100の信号電荷読出し時の動作
例を示すポテンシャル(I-II−III)特性図である。
【図5】A及びBは固体撮像装置100の形成例(その
1)を示す工程図である。
【図6】A及びBは固体撮像装置100の形成例(その
2)を示す工程図である。
【図7】A及びBは固体撮像装置100の形成例(その
3)を示す工程図である。
【図8】A及びBは固体撮像装置100の形成例(その
4)を示す工程図である。
【図9】チャネルストッパやピンチ等の形成時のマスク
200の構成例を示すイメージ図である。
【図10】固体撮像装置100の形成例(その5)を示
す断面図である。
【図11】従来例に係る固体撮像装置10の構造例を示
す上面図である。
【図12】固体撮像装置10の問題点を説明する構造例
を示すX1−X2矢視断面図である。
【符号の説明】
11・・・水平転送レジスタ、12・・・電荷検出アン
プ、21・・・N型シリコン基板(半導体基板)、22
・・・P−WELL、23・・・n型の不純物領域、2
4・・・p+型の不純物領域、25・・・受光窓部、2
6・・・ゲート酸化膜、27・・・絶縁性の膜、PDi
j・・・センサ部(受光素子)、A・・・素子形成領
域、B・・・電荷転送領域、Vj・・・垂直転送レジス
タ、CS1,CS2,CSj・・・チャネルストッパ
(素子分離障壁層)、CP132,CP142,CP1
ij・・・チャネルピンチ(第1の幅調整用障壁層)、
CP231,CP1241,CP2ij・・・チャネル
ピンチ(第2の幅調整用障壁層)、G13,G14,G
1i・・・電荷転送用の電極、G23,G24,G2i
・・・電荷読出し用の電極、100・・・固体撮像装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子形成領域を画定する複数の素子分離
    用障壁層を有した半導体基板と、 前記半導体基板の素子分離用障壁層に沿って前記素子形
    成領域に設けられた所定の幅の電荷転送領域及び該電荷
    転送領域に沿って配置された複数の光電変換用の受光素
    子と、 前記受光素子によって発生される信号電荷を制御するた
    めに電荷転送方向に並設された電荷読出し用及び電荷転
    送用の電極と、 前記電荷転送用の電極の直下の電荷転送領域に沿って設
    けられると共に前記受光素子の信号電荷読出し側に設け
    られた第1の幅調整用障壁層と、 前記第1の幅調整用障壁層と対峙した素子分離用障壁層
    側であって、前記電荷読出し用の電極の直下の素子分離
    用障壁層に沿って設けられた第2の幅調整用障壁層とを
    備えることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の幅調整用障壁層は、 当該受光素子の読出しゲート部に対峙した素子分離用障
    壁層側であって、前記電荷読出し用の電極の直下に設け
    られて成ることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像
    装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板に複数の素子分離用障壁層を
    形成して素子形成領域を画定する工程と、 前記半導体基板の素子分離用障壁層に沿って前記素子形
    成領域に所定の幅の電荷転送領域を形成する工程と、 前記電荷転送領域に沿って複数の光電変換用の受光素子
    を形成する工程と、 前記受光素子の信号電荷読出し側の所定の位置に第1の
    幅調整用障壁層を形成する工程と、 前記第1の幅調整用障壁層と対峙した素子分離用障壁層
    側の所定の位置に第2の幅調整用障壁層を形成する工程
    と、 前記受光素子によって発生される信号電荷を制御するた
    めの電荷読出し用及び電荷転送用の電極を電荷転送方向
    に並べて形成する工程とを有し、 予め前記電荷読出し用の電極の形成領域直下の素子分離
    用障壁層に沿って前記第1の幅調整用障壁層を配置し、
    かつ、 前記電荷転送用の電極の形成領域直下の電荷転送領域に
    沿わせて前記第2の幅調整用障壁層を配置することを特
    徴とする固体撮像装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記素子分離用障壁層、第1及び第2の
    幅調整用障壁層に関して同一のマスクを使用して同時に
    形成することを特徴とする請求項3に記載の固体撮像装
    置の製造方法。
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