JP2003209060A - プラズマcvd装置のクリーニング方法 - Google Patents

プラズマcvd装置のクリーニング方法

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JP2003209060A JP2002007147A JP2002007147A JP2003209060A JP 2003209060 A JP2003209060 A JP 2003209060A JP 2002007147 A JP2002007147 A JP 2002007147A JP 2002007147 A JP2002007147 A JP 2002007147A JP 2003209060 A JP2003209060 A JP 2003209060A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Si系薄膜を高速かつ高品質に低コストで製
膜することができる熱触媒体を内蔵したプラズマCVD
装置を簡便にクリーニングすることを目的とする。 【解決手段】 プラズマ生起用電源に接続されたガス噴
出穴を有する電極よりも上流側に、加熱用電源に接続さ
れた高融点金属からなる熱触媒体が配設されたガス導入
経路を設けるとともに、このガス導入経路とは別に熱触
媒体が配設されていないガス導入経路を設けたプラズマ
CVD装置のクリーニング方法において、前記熱触媒体
が配設されたガス導入経路からキャリアガスを導入し、
前記熱触媒体が配設されていないガス導入経路からクリ
ーニングガスを導入し、前記クリーニングガスを前記プ
ラズマ生起用電源で生起されるプラズマを用いて活性化
させて装置内に付着した膜を除去したり、前記熱触媒体
が配設されたガス導入経路からクリーニングガスとして
2ガスを導入し、このH2ガスを前記プラズマ生起用電
源で生起されるプラズマ及び前記熱触媒体の双方を用い
て活性化させて装置内に付着した膜を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は装置内に付着した膜
のクリーニング方法に関し、特に、薄膜Si系太陽電池
に代表されるSi系薄膜を高速で高品質に製膜できる熱
触媒体を内蔵したプラズマCVD装置のクリーニング方
法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】結晶
質Si膜の高速で高品質な製膜は、特に薄膜Si系太陽
電池の低コスト化に不可欠である。結晶質Si膜の低温
製膜法としては、大別してプラズマCVD法と触媒CV
D法(Cat−CVD法、ホットワイヤーCVD法も同
様)とがある。ともに比較的低温度で結晶質Si膜が得
られる利点があり、これまでに活発な研究開発がなされ
てきた。
【0003】しかし、現状ではこれらの製膜法では、高
速と高品質が両立しておらず、本発明者らはかねてから
プラズマCVD法と触媒CVD法との融合化を検討し、
特願2000−130858号でその基本構造を開示し
た。すなわち、プラズマCVD装置において、プラズマ
発生領域よりも上流側のガス経路にW等からなる熱触媒
体を配設し、この触媒体で活性化させたガスをプラズマ
発生領域に導入して製膜するものである。この製膜法に
よれば、高速と高品質を両立させることが可能となり、
低コスト薄膜Si系太陽電池の実現が期待される。
【0004】ところで、プラズマ発生領域よりも上流側
のガス経路に熱触媒体を配設したプラズマCVD法に限
らず、各種製膜装置においては、製膜中に基板以外の装
置内部の部材にも膜が付着する。この付着した膜は厚く
なると剥離して素子の欠陥原因になったり、製膜中の活
性ガスと反応して膜品質を変化させたりするため、装置
を適宜クリーニングする必要がある。
【0005】装置のクリーニング方法としては、装置内
面に防着板等の部材を設置して、この防着板に膜を付着
させて、これを定期的に交換する方法がある。しかし、
この方法では装置を大気開放する必要があるため、生産
性に問題がある。
【0006】これに対し、装置内にクリーニングガスを
導入してプラズマや熱エネルギーの作用で付着膜と反応
させ、付着膜を気体状の生成物にして排気除去するクリ
ーニング方法がある。この方法では、装置を大気開放す
る必要がないため、生産性において有利である。しか
も、細部に付着した膜も除去できるため効果的である。
【0007】このクリーニング方法としては、プラズマ
CVD装置の場合、製膜後、適当なタイミングで装置に
NF3やCF4といったクリーニングガスを導入してプラ
ズマを発生させてクリーニングガスを活性化させ、これ
により付着膜を除去する。
【0008】また、触媒CVD装置の場合、製膜後、適
当なタイミングで装置にNF3やCF4といったクリーニ
ングガスを導入して触媒体を適当な温度に加熱してクリ
ーニングガスを活性化させ、これにより付着膜を除去す
る。この触媒CVD装置のクリーニング方法としては、
例えば特開2000−49436号及び特開2000−
49437号に開示されており、触媒体を2000℃以
上に加熱するか、あるいは表面が白金で構成された触媒
体を用いなければ、触媒体自体がクリーニングガスと反
応して細線化するため、生産装置に適用することができ
ないことが開示されている。
【0009】プラズマ発生領域よりも上流側のガス経路
に熱触媒体を配設したプラズマCVD装置でクリーニン
グを行うには、装置にNF3やCF4といったクリーニン
グガスを導入して、プラズマ及び/又は加熱された触媒
体でクリーニングガスを活性化させ、これにより付着膜
を除去することが考えられる。活性化手段としてプラズ
マのみを用いる場合、活性化したクリーニングガスと触
媒体とが反応して細線化するのを防止するため、触媒体
表面に白金を用いる必要がある。また、活性化手段とし
て加熱された触媒体を用いる場合、触媒体温度を200
0℃以上に加熱するか、触媒体表面に白金を用いる必要
がある。
【0010】いずれにしても、触媒体温度を2000℃
以上に加熱するか、触媒体表面に白金を用いる必要があ
るが、触媒体の支持部においては熱が逃げやすいため、
その部分を2000℃以上に保持するには、その支持機
構が複雑となり、装置のコストアップの要因となる。ま
た、触媒体表面に白金を用いた場合、非常に高価な材料
であることから、当然装置のコストアップの要因とな
る。さらに、プラズマ発生領域よりも上流側のガス経路
に熱触媒体を配設したプラズマCVD装置では、触媒体
がプラズマ生起用電源に接続された電極よりも上流側に
設置されているため、そこで活性化されたクリーニング
ガスが装置内に行き渡る前に活性度を失うため、触媒体
のみによる活性化ではクリーニング効果が弱い。
【0011】本発明は、このような背景のもとになされ
たものであり、Si系薄膜を高速かつ高品質に低コスト
で製膜することができる熱触媒体を内蔵したプラズマC
VD装置のクリーニング方法を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係るプラズマCVD装置のクリーニング
方法は、プラズマ生起用電源に接続されたガス噴出穴を
有する電極よりも上流側に、加熱用電源に接続された高
融点金属からなる熱触媒体が配設されたガス導入経路を
設けるとともに、このガス導入経路とは別に熱触媒体が
配設されていないガス導入経路を設けたプラズマCVD
装置のクリーニング方法において、前記熱触媒体が配設
されたガス導入経路からキャリアガスを導入し、前記熱
触媒体が配設されていないガス導入経路からクリーニン
グガスを導入し、前記クリーニングガスを前記プラズマ
生起用電源で生起されるプラズマを用いて活性化させて
装置内に付着した膜を除去することを特徴とする。
【0013】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記熱触媒体が配設されてないガス導入経路の
噴出穴が、前記プラズマ生起用電源に接続されたガス噴
出穴を有する電極部分に併設されていることが望まし
い。
【0014】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記熱触媒体が配設されてないガス導入経路の
噴出穴が、前記プラズマ生起用電源に接続されたガス噴
出穴を有する電極部分以外に設けられていることが望ま
しい。
【0015】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記クリーニングガスがフッ素系ガス又は塩素
系ガスを含むことが望ましい。
【0016】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記フッ素系ガスがF2、CHF3、SF6、N
3、CF4、C26、C38、C58、ClF3、C2
lF 5のうち少なくとも1種を含むことが望ましい。
【0017】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記塩素系ガスがCl2、CCl4、ClF3
2ClF5のうち少なくとも1種を含むことが望まし
い。
【0018】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記キャリアガスがH2ガス及び/又は不活性
ガスを含むことが望ましい。
【0019】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記不活性ガスがN2、Ar、Heを含むこと
が望ましい。
【0020】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記キャリアガスを前記熱触媒体で加熱するこ
とが望ましい。
【0021】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記キャリアガスを加熱する際の前記熱触媒体
の温度が1200℃以上であることが望ましい。
【0022】また、請求項11に係るプラズマCVD装
置のクリーニング方法では、プラズマ生起用電源に接続
されたガス噴出穴を有する電極よりも上流側に、加熱用
電源に接続された高融点金属からなる熱触媒体が配設さ
れたガス導入経路を設けるとともに、このガス導入経路
とは別に熱触媒体が配設されていないガス導入経路を設
けたプラズマCVD装置のクリーニング方法において、
前記熱触媒体が配設されたガス導入経路からクリーニン
グガスとしてH2ガスを導入し、このH2ガスを前記プラ
ズマ生起用電源で生起されるプラズマ及び前記熱触媒体
の双方を用いて活性化させて装置内に付着した膜を除去
することを特徴とする。
【0023】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記クリーニングガスを活性化させる際の前記
熱触媒体の温度が1800℃以上であることが望まし
い。
【0024】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、除去すべき膜が付着した部材の温度を200℃
以下にしてクリーニングすることが望ましい。
【0025】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記装置内に付着した膜がSi系膜又はC系膜
であることが望ましい。
【0026】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記クリーニングガスを活性化させる際の前記
プラズマ生起用電源が高周波電源であることが望まし
い。
【0027】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記高周波電源の周波数が10〜200MHz
であることが望ましい。
【0028】上記プラズマCVD装置のクリーニング方
法では、前記熱触媒体がW、Ta、Moのうち少なくと
も1つを含む材料からなることが望ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、請求項1に係る発明の実施
形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、高周波
電源1aに接続された平板状のシャワー電極1bからガ
スを噴出させて製膜する熱触媒体を内蔵したプラズマC
VD装置1cを示している。電極1bの形状は平板状に
限られたものではなく、ラダー型等を用いることもでき
る。
【0030】排気系には真空ポンプ1dが配設されてお
り、ポンプ1dの前段に配置される圧力調整バルブ(不
図示)で圧力を調整する。
【0031】シャワー電極1bの上流側には加熱用電源
1iに接続された高融点金属からなる熱触媒体1jが配
設されたガス導入経路1gと、熱触媒体1jが配設され
ていないガス導入経路1hとを設けている。熱触媒体1
jが配設されていないガス導入経路1hを通過するクリ
ーニングガス1eは、熱触媒体に接触することなくシャ
ワー電極1bのガス噴出穴1nから噴出される。また、
この熱触媒体1jが配設されていないガス導入経路1h
は、シャワー電極1b内に設ける必要はなく、製膜室内
の適当な場所に設置できる。この導入経路1hは製膜時
にはSiH4等の原料ガスの導入経路として利用でき
る。
【0032】熱触媒体1jが配設されたガス導入経路1
gは、少なくとも熱触媒体1jが配設されていないガス
導入経路1hとはシャワー電極1bを通過するまで分離
されている。熱触媒体1jは直流電源1iに接続されて
いる。この熱触媒体1jが配設されたガス導入経路1g
は製膜時にはH2等の希釈ガスの導入経路として利用で
きる。
【0033】熱触媒体1jには、W、Ta、Mo等の高
融点金属材料を用い、加熱用電源1iから電流を供給す
ることで発熱させて高温化させる。熱触媒体1jの形状
は線状でも面状でもよい。
【0034】次に、図1の装置を参照して、製膜及びク
リーニング方法を説明する。基板ヒーターを兼ねるサセ
プター1l上に被製膜用基板1kを配置して、排気系に
より、所定の圧力まで真空排気する。基板1kの温度が
所望の温度まで上昇したら、熱触媒体1jが配設されて
いないガス導入経路1hから原料ガスとしてのSiH4
を導入するとともに、熱触媒体1jが配設されたガス導
入経路1gから希釈ガスとしてのH2を導入する。圧力
調整バルブ(不図示)で所定の圧力に制御した後、熱触
媒体1jを1200℃程度以上に加熱してH2を活性化
させる。しかる後に、プラズマを生起させると基板1k
上にはSi膜が製膜される。所望の膜厚が堆積した時点
で、プラズマ生起用電極1b、触媒体1jへのエネルギ
ーの供給と、ガスの供給を停止し、装置内を真空排気し
た後、基板1kを取り出す。
【0035】以上の製膜を行うと、装置1cの内壁、サ
セプター1l、シャワー電極1b等にSiを主成分とす
る膜(粉体)が付着する。この付着した膜(粉体)は厚
くなると剥離して素子の欠陥原因になったり、製膜中の
活性ガスと反応して膜品質を変化させたりするため、装
置を適宜クリーニングする必要がある。
【0036】クリーニングは、装置1c内を真空排気し
た後、熱触媒体1jが配設されていないガス導入経路1
hからクリーニングガスとして例えばNF3を導入する
とともに、熱触媒体1jが配設されたガス導入経路1g
からキャリアガスとしてArを導入する。圧力調整バル
ブ(不図示)で所定の圧力に制御した後、プラズマを生
起させてクリーニングガスを活性化させる。このクリー
ニング開始手順としては、活性化したクリーニングガス
が熱触媒体1jに接触しないようにすればよく、少なく
ともプラズマ生起用電極1bへエネルギーを供給する前
にキャリアガスを供給する。この活性ガスは装置1c内
に付着した膜(粉体)と反応し、気体状物質に変換させ
る。この気体状物質が排気系で外部に排気されることに
よりクリーニングされる。所定時間経過後、プラズマ生
起用電極1bへのエネルギーの供給と、ガスの供給を停
止してクリーニングを終了する。このクリーニング停止
手順としては、触媒体1jへ活性化したクリーニングガ
スが接触しないようにすればよく、プラズマ生起用電極
1bへのエネルギーの供給と、クリーニングガスの供給
を停止し、所定時間経過後、キャリアガスの供給を停止
する。
【0037】この実施形態でのクリーニング手順は、本
発明の一例であり、これに限られるものではない。
【0038】本発明のクリーニング方法では、クリーニ
ングガスの種類やクリーニング条件を適宜調整すること
によりSiNx、SiOx等のSi系膜やアモルファスカ
ーボン、ダイヤモンドライクカーボン等のC系膜のクリ
ーニングに適用することができる。
【0039】クリーニングガスとしても付着膜の種類、
処理条件等により、適宜選択されるが、特にフッ素系ガ
ス、塩素系ガスが好適に用いられ、この中でもF2、C
HF3、SF6、NF3、CF4、C26、C38、C
58、ClF3、C2ClF5、Cl 2、CCl4を用いる
のが好ましい。これらのガスは100%として用いて
も、また、Ar、He等のガスで希釈したものを用いて
もよい。
【0040】また、キャリアガスとしてはArの他、不
活性ガスであるN2、He及びH2を用いることもでき
る。この場合、キャリアガスを熱触媒体で加熱すること
で間接的にクリーニングガスを加熱することができ、特
別な機構無しでクリーニング効果を向上させることがで
きる。当然ながら、熱触媒体が配設されてないガス導入
経路に加熱機構を設けて加熱することもできる。キャリ
アガスは加熱しない場合あり、ヒーターで加熱するなど
触媒体以外で加熱することも可能である。
【0041】触媒体を加熱する場合、触媒体の温度は1
200℃以上であることが望ましい。1200℃以上で
あれば、キャリアガスとしてのH2は活性化し、エッチ
ング効果を付加することができる。
【0042】次に、請求項11に係る発明の実施形態を
説明する。成膜装置と成膜方法は請求項1に係る発明の
実施形態で説明したものと同じである。特に、膜品質を
維持することを主目的とする場合、製膜毎にクリーニン
グを行うことが望ましい。クリーニングガスとして製膜
に用いないガスを用いる場合、ガスのパージ等に時間が
かかり、タクトを上げることが難しくなる。この場合、
製膜に用いるガスであるH2を用いてクリーニングを行
うことができれば、このような問題は生じない。
【0043】クリーニングは、装置1c内を真空排気し
た後、熱触媒体1jが配設されたガス導入経路1gから
2を導入する。圧力調整バルブ(不図示)で所定の圧
力に制御した後、プラズマを生起させると同時に触媒体
1jを加熱してクリーニングガスであるH2を活性化さ
せる。クリーニング開始手順としては、触媒体1jの加
熱が先でも、プラズマ生起が先でもよい。ただし、触媒
体1jの温度を触媒体1jの抵抗値で制御する場合は、
プラズマ生起でノイズが発生しやすいため、触媒体1j
の加熱を先に行う方が望ましい。この活性水素は装置1
c内に付着した膜(粉体)と反応し、気体状物質に変換
させる。この気体状物質が排気系で外部に排気されるこ
とによりクリーニングされる。所定時間経過後、プラズ
マ生起用電極1b、触媒体1jへのエネルギーの供給
と、ガスの供給を停止してクリーニングを終了する。
【0044】この実施形態でのクリーニング手順は、本
発明の一例であり、これに限られるものではない。
【0045】本発明のクリーニング方法では、クリーニ
ング条件を適宜調整することでSiNx、SiOx等のS
i系膜やアモルファスカーボン、ダイヤモンドライクカ
ーボン等のC系膜のクリーニングに適用することができ
る。
【0046】触媒体1jの温度は1800℃以上である
ことが望ましい。高温であればあるほどH2の活性度は
向上するが、特に1800℃以上であれば原子状水素へ
の分解が進むため、エッチング効果を向上させることが
可能となる。
【0047】また、活性水素でエッチング効果を引き出
そうとする場合、被エッチング膜の温度が200℃以下
であるとその効果が顕著となる。200℃以下とするの
は触媒体以外の全ての部材とするのが望ましいが、基板
加熱ヒーター1l等の部材は常時高温に保たれており、
クリーニング毎に温度を下げるのはタクト上は好ましく
ない。一方、これら高温部材に付着した膜は製膜中の活
性ガスと反応する度合いが比較的低いため、剥離等によ
る影響が出ない範囲であればクリーニングしなくてもよ
い。このため、膜品質に影響する膜が付着した部材につ
いては200℃以下にするのが望ましい。
【0048】触媒体1jの材質としてはW、Ta、Mo
の少なくとも1つを含むことが望ましい。その他の高融
点金属を用いることもできるが、上記材質が比較的安価
で加工性にも優れており、触媒体として適当である。
【0049】プラズマを生起させるための電源(不図
示)としては、高周波電源が望ましい。その周波数とし
ては、10MHz以上200MHz以下であることが望
ましい。特に高周波であれば、プラズマ密度も高くなる
ことからクリーニングガスの活性度も向上し、クリーニ
ング効果も向上する。さらに、この高周波電源は製膜用
プラズマに用いる電源と共有するのが装置のコスト低減
には有効であり、この意味からも10〜200MHzが
最適である。
【0050】なお、本実施形態では、容量結合型のプラ
ズマCVD装置を例にとって説明したが、それ以外のプ
ラズマCVD装置、例えば誘導結合型プラズマCVD装
置、マイクロ波による表面波プラズマを用いたプラズマ
CVD装置、ECRプラズマCVD装置、ヘリコン波プ
ラズマCVD装置などに応用しても同様な効果が得られ
ることは容易に推察される。
【0051】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る熱触媒体
を内蔵したプラズマCVD装置のクリーニング方法で
は、熱触媒体が配設されたガス導入経路からキャリアガ
スを導入し、前記熱触媒体が配設されていないガス導入
経路からクリーニングガスを導入して、前記クリーニン
グガスをプラズマを用いて活性化させるようにしたこと
から、触媒体が活性化したクリーニングガスと反応して
細線化することなく付着膜を効果的に除去することが可
能になる。
【0052】また、請求項11に係る熱触媒体を内蔵し
たプラズマCVD装置のクリーニング方法では、熱触媒
体が配設されたガス導入経路からH2ガスを導入し、H2
ガスをプラズマ及び加熱された熱触媒体を用いて活性化
させるようにしたことから、クリーニングガスを用いた
ときに必要なパージが不要となり、タクトを落とすこと
なく付着膜を除去することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマCVD装置のクリーニング方
法の一形態を説明するための図である。
【符号の説明】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA02 BC56A BC59A BC60A CD10 DA06 EA03Y EE03 4K030 DA06 EA03 JA06 JA10 JA18 KA17 KA25 KA46 LA16 5F045 AA08 AC00 AC02 EB02 EB06

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ生起用電源に接続されたガス噴
    出穴を有する電極よりも上流側に、加熱用電源に接続さ
    れた高融点金属からなる熱触媒体が配設されたガス導入
    経路を設けるとともに、このガス導入経路とは別に熱触
    媒体が配設されていないガス導入経路を設けたプラズマ
    CVD装置のクリーニング方法において、前記熱触媒体
    が配設されたガス導入経路からキャリアガスを導入し、
    前記熱触媒体が配設されていないガス導入経路からクリ
    ーニングガスを導入し、前記クリーニングガスを前記プ
    ラズマ生起用電源で生起されるプラズマを用いて活性化
    させて装置内に付着した膜を除去することを特徴とする
    プラズマCVD装置のクリーニング方法。
  2. 【請求項2】 前記熱触媒体が配設されてないガス導入
    経路の噴出穴が、前記プラズマ生起用電源に接続された
    ガス噴出穴を有する電極部分に併設されていることを特
    徴とする請求項1に記載のプラズマCVD装置のクリー
    ニング方法。
  3. 【請求項3】 前記熱触媒体が配設されてないガス導入
    経路の噴出穴が、前記プラズマ生起用電源に接続された
    ガス噴出穴を有する電極部分以外に設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載のプラズマCVD装置のク
    リーニング方法。
  4. 【請求項4】 前記クリーニングガスがフッ素系ガス又
    は塩素系ガスを含むことを特徴とする請求項1に記載の
    プラズマCVD装置のクリーニング方法。
  5. 【請求項5】 前記フッ素系ガスがF2、CHF3、SF
    6、NF3、CF4、C26、C38、C58、ClF3
    2ClF5のうち少なくとも1種を含むことを特徴とす
    る請求項4に記載のプラズマCVD装置のクリーニング
    方法。
  6. 【請求項6】 前記塩素系ガスがCl2、CCl4、Cl
    3、C2ClF5のうち少なくとも1種を含むことを特
    徴とする請求項4に記載のプラズマCVD装置のクリー
    ニング方法。
  7. 【請求項7】 前記キャリアガスがH2ガス及び/又は
    不活性ガスを含むことを特徴とする請求項1に記載のプ
    ラズマCVD装置のクリーニング方法。
  8. 【請求項8】 前記不活性ガスがN2、Ar、Heを含
    むことを特徴とする請求項7に記載のプラズマCVD装
    置のクリーニング方法。
  9. 【請求項9】 前記キャリアガスを前記熱触媒体で加熱
    することを特徴とする請求項1に記載のプラズマCVD
    装置のクリーニング方法。
  10. 【請求項10】 前記キャリアガスを加熱する際の前記
    熱触媒体の温度が1200℃以上であることを特徴とす
    る請求項9に記載のプラズマCVD装置のクリーニング
    方法。
  11. 【請求項11】 プラズマ生起用電源に接続されたガス
    噴出穴を有する電極よりも上流側に、加熱用電源に接続
    された高融点金属からなる熱触媒体が配設されたガス導
    入経路を設けるとともに、このガス導入経路とは別に熱
    触媒体が配設されていないガス導入経路を設けたプラズ
    マCVD装置のクリーニング方法において、前記熱触媒
    体が配設されたガス導入経路からクリーニングガスとし
    てH2ガスを導入し、このH2ガスを前記プラズマ生起用
    電源で生起されるプラズマ及び前記熱触媒体の双方を用
    いて活性化させて装置内に付着した膜を除去することを
    特徴とするプラズマCVD装置のクリーニング方法。
  12. 【請求項12】 前記クリーニングガスを活性化させる
    際の前記熱触媒体の温度が1800℃以上であることを
    特徴とする請求項11に記載のプラズマCVD装置のク
    リーニング方法。
  13. 【請求項13】 除去すべき膜が付着した部材の温度を
    200℃以下にしてクリーニングすることを特徴とする
    請求項11に記載のプラズマCVD装置のクリーニング
    方法。
  14. 【請求項14】 前記装置内に付着した膜がSi系膜又
    はC系膜であることを特徴とする請求項1又は請求項1
    1に記載のプラズマCVD装置のクリーニング方法。
  15. 【請求項15】 前記クリーニングガスを活性化させる
    際の前記プラズマ生起用電源が高周波電源であることを
    特徴とする請求項1又は請求項11に記載のプラズマC
    VD装置のクリーニング方法。
  16. 【請求項16】 前記高周波電源の周波数が10〜20
    0MHzであることを特徴とする請求項15に記載のプ
    ラズマCVD装置のクリーニング方法。
  17. 【請求項17】 前記熱触媒体がW、Ta、Moのうち
    少なくとも1つを含む材料からなることを特徴とする請
    求項1又は請求項11に記載のプラズマCVD装置のク
    リーニング方法。
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JP2014146826A (ja) * 2010-07-15 2014-08-14 Tokyo Electron Ltd 薄膜形成装置の洗浄方法、薄膜形成方法、及び、薄膜形成装置

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