JP2003206636A - 既設ベランダの改修を兼ねた耐震補強構造および工法 - Google Patents
既設ベランダの改修を兼ねた耐震補強構造および工法Info
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Abstract
ダを改修して再構築すると共に、更に既存建物の耐震性
能を向上させる既設ベランダの改修を兼ねた耐震補強構
造およびその工法の提供すること。 【解決手段】 既存建物1のベランダ2の外側に、基礎
5を築造すると共に、前記基礎5上に、プレキャスト製
柱18と、プレキャスト製ベランダ支持部付梁10が一
体化された外フレーム30を構築し、かつ前記梁18と
一体のベランダ支持部12を既存ベランダ2の下側に配
置すると共に、前記ベランダ支持部12と既設ベランダ
2を一体化して、既設ベランダ2を改修して再構築する
と共に、前記ベランダ支持部12を介して既存建物1に
作用する地震力を前記外フレーム30にも負担できるよ
うにしたことを特徴とする。
Description
れている既設ベランダの改修を兼ねた耐震補強構造およ
び工法に関する。
設ベランダについては、ベランダにクラックが発生して
いたり、防水が切れて雨漏りがするなどの対策として
は、既存建物の補修時に、サポートにより補強したり、
防水を施工しなおしたり、場合によっては、ベランダを
解体し、新たにベランダを作り直すしかなかった。
直す場合は、居住空間を狭くするとともに、工事期間中
建物の専用部分に作業者が立ち入ることになるので、居
住者にとって、居住空間が悪くなり、居住者の一時移転
等、問題点が多い。
ンダを解体することなく、ベランダを再構築する場合、
居住空間を狭くしないと同時に、工事期間中建物の専用
部分に立ち入らないですみ、更に既存建物の耐震性能を
向上させることができる既設ベランダの改修を兼ねた耐
震補強構造およびその工法を提供することを目的とす
る。
るために、請求項1の既設ベランダの改修を兼ねた耐震
補強構造においては、既存建物のベランダの外側に、基
礎を築造すると共に、前記基礎上に、プレキャスト製柱
と、プレキャスト製ベランダ支持部付梁とが一体化され
た外フレームを構築し、かつ前記梁と一体のベランダ支
持部を既存ベランダの下側に配置すると共に、前記ベラ
ンダ支持部と既設ベランダを一体化することにより、既
設ベランダを改修して再構築し、前記ベランダ支持部を
介して既存建物に作用する地震力を前記外フレームにも
負担できるようにしたことを特徴とする。
1に記載の既設ベランダの改修を兼ねた耐震補強構造に
おいて、既設ベランダの横方向に間隔をおいて貫通した
縦孔が設けられると共に、前記ベランダ支持部に、前記
貫通した縦孔に対向するように上向き開口凹部が設けら
れ、前記貫通した縦孔と上向き開口凹部とに渡って連結
部材が配置され、前記連結部材を埋め込むようにグラウ
トが充填硬化されて、ベランダ支持部と既設ベランダと
が一体化されていることを特徴とする。
項1または2のいずれかに記載の既設ベランダの改修を
兼ねた耐震補強構造において、上下方向に、プレキャス
ト製ベランダ支持部付梁と、プレキャスト製柱とが交互
に配置され、かつこれらに挿通されるように配置された
PC鋼材の緊張によりプレストレスが付与されて一体化
されていると共に、左右方向に直列に配置されたプレキ
ャスト製ベランダ支持部付梁に挿通されるように配置さ
れたPC鋼材の緊張により、プレキャスト製ベランダ支
持部付梁にプレストレスが付与されて一体化されている
ことを特徴とする。
請求項1〜3のいずれかに記載の既設ベランダの改修を
兼ねた耐震補強構造において、前記ベランダ支持部の凹
部に露出している横鉄筋の端部が、既存建物に埋め込み
固定されたアンカー部材に一端側を連結された連結鉄筋
に連結されていることを特徴とする。
求項1〜4のいずれかに記載の既設ベランダの改修を兼
ねた耐震補強構造において、前記ベランダ支持部と既設
ベランダとの間に、間隙が設けられ、その間隙にグラウ
トが充填硬化されて一体化されていることを特徴とす
る。
1〜5のいずれかに記載の既設ベランダの改修を兼ねた
耐震補強構造において、前記ベランダ支持部が既設ベラ
ンダの長手方向のほぼ全長に渡って配置されていること
を特徴とする。
兼ねた耐震補強工法においては、既存建物のベランダの
外側に、基礎を築造し、次いで前記基礎上に、プレキャ
スト製柱と、プレキャスト製ベランダ支持部付梁とが一
体化された外フレームを構築し、かつ前記梁と一体のベ
ランダ支持部を既存ベランダの下側に配置し、さらに前
記ベランダ支持部と既設ベランダを一体化することによ
り、既設ベランダを改修して再構築し、前記ベランダ支
持部を介して既存建物に作用する地震力を前記外フレー
ムにも負担できるようにしたことを特徴とする。
基づいて詳細に説明する。図1〜図8は本発明の一実施
形態を示すものであって、中高層等の鉄筋コンクリート
造共同住宅等の既存建物1における鉄筋コンクリート製
ベランダ2の外側に近接するように、地盤3に鉄筋コン
クリート製杭等の基礎杭4が左右方向に間隔をおいて前
記既存建物1と平行に複数設けられる。なお、前記基礎
5としては、基礎杭4を省略して直接基礎としてもよ
く、地盤条件および既設建物が低層・中高層であるかの
条件により、布基礎または独立基礎にするかも含めて適
宜設定され、後記のプレキャスト製部材(柱又は梁)が
垂直面に沿って建て込まれる。
れた鉄筋コンクリート製基礎5が設けられ、前記基礎5
には、左右方向に間隔をおいて予めPC鋼棒からなる縦
PC鋼材6a(6)の中間部が縦シース19内に配置さ
れ、前記縦PC鋼材6a(6)の下端部が鋼製支圧部材
7に係合する雌ねじ部材からなる鋼製係止金具8により
係止されて、基礎5に埋め込み固定されている。また、
前記縦PC鋼材6a(6)は基礎5の上面から所定の距
離上方に突出させ、その突出寸法が、前記縦PC鋼材6
(6a)を挿通しながら設置される後記のプレキャスト
鉄筋コンクリート製ベランダ支持部付梁10から突出し
ない寸法の場合は、図7に示すように、前記縦PC鋼材
6(6a)の上端部に設けられている雄ねじ部6cに、
後記のカプラー26により適宜PC鋼材が接続されて、
プレキャスト鉄筋コンクリート製ベランダ支持部付梁1
0から突出するような寸法に適宜設定される。
等の高さ調整用モルタル9が設けられ、隣り合う基礎5
の高さ調整用モルタル9の上面に渡って、断面ほぼ不等
辺逆L字状のプレキャスト鉄筋コンクリート製ベランダ
支持部付梁10における基端側梁部分11が載置され、
その基端側梁部分11の下部に一体に横方向に張り出す
ようにベランダ支持部12が設けられており、そのベラ
ンダ支持部12が、既存ベランダ2の下側に間隙をおい
て配置され、またベランダ支持部12の先端部が既存建
物1の梁21の前面に近接して配置されている。なお、
隣り合うプレキャスト鉄筋コンクリート製ベランダ支持
部付梁10の端部間には、シース15を除いた部分に間
隙調整および不陸調整を兼ねた目地調整用モルタル9が
設けられる。
の前面に近接するように配置され、ベランダ支持部12
の先端部下面は、既存ベランダ2の基端側の既存建物1
における梁21に固定された鋼製L形部材からなる支持
部材23を備えた仮受金具24に載置されて仮支持され
る。前記仮受金具24は、アンカー金具22とこれにボ
ルト25により固定される支持部材23とのより構成さ
れている。前記仮受金具24は、後に梁21とベランダ
支持部12の先端部間に下方からバックアップ材40を
圧入設置するため支持部材23の横方向の長さは比較的
短くされる。前記仮受金具24を取り付ける場合は、、
梁21に複数の横孔が間隔をおいて穿設されて、前記各
横孔に雌ねじを有する拡径用楔を内側に備えた拡径片付
アンカー金具22が挿入され、鋼製L形部材からなる支
持部材23の縦部分のボルト挿通用透孔に挿通されて前
記拡径用楔に螺合されたボルト25により拡径片が拡径
変形されて、横孔内壁面に圧着されてアンカー金具22
が固定され、また、同時に前記ボルト25により支持金
具23が梁21に予め固定されている。
1における基礎梁21または梁21には、予め現場にお
いて、左右方向に間隔をおいて横孔が穿設され、後施工
アンカー部材31が左右方向に所定の間隔をおいて固定
され、その後施工アンカー部材31の雌ねじ部には、連
結鉄筋32の基端部が螺合連結され、前記連結鉄筋32
の先端部は、ベランダ2の下面に間隔をおいてベランダ
巾方向の横方向に突出するように配置される。また、前
記連結鉄筋32の張り出し寸法は、ベランダ支持部12
における後記の凹部13内に収まるように設定されてい
る。ベランダ2の巾方向(前後方向)中間部には、前後
方向に間隔をおくと共に、左右方向に間隔をおいて、多
数の連結用縦貫通孔33が設けられ、また、ベランダ支
持部12には、前記連結用縦貫通孔33に対向するよう
に多数の連結用凹部35が設けられ、さらに、ベランダ
2には、グラウト注入用縦貫通孔34が設けられてい
る。
鉄筋コンクリート製ベランダ支持部付梁10の構成を説
明すると、基端側梁部分11には、上下方向に間隔をお
くと共に前後方向に間隔をおいて対角方向の位置、すな
わち前部の下部と、後部の下部に位置し、かつ左右端部
まで左右方向に延長する横向き配置の複数の横シース1
5が予め埋め込み固定されている。(図2、図3参照)
(既存建物側)上面には、左右方向に連続した凹部13
がベランダ支持部12の巾方向前部側に向って設けられ
ている。前記各凹部13の部分には、異形鉄筋等からな
る横鉄筋16の端部が露出した状態で、前記凹部13の
先端部付近まで横鉄筋16の端部が位置するように配置
されていると共に、その横鉄筋16の基端側は、前記ベ
ランダ支持部12に埋め込み固定されている。この実施
形態では、ベランダ支持部12の上面は、基端側から先
端部に向って低レベルになるように緩傾斜上面とされ、
既設ベランダ2の下面の傾斜面とほぼ平行に対向できる
ようにされている。
下両端部まで貫通するように上下方向に延長する縦向き
配置の縦シース17が予め埋め込み固定されている。前
記縦シース17の配置位置は、後に説明するプレキャス
ト鉄筋コンクリート製柱18に埋め込み配置されている
縦シース19の中心軸線に一致するように設けられてい
る。また、前記基端側梁部分11の上面には、左右方向
に間隔をおいて手摺脚部固定用の円柱状縦溝20が設け
られている。さらに前記ベランダ支持部12の上面に
は、前記のように、前後方向に間隔をおくと共に左右方
向に間隔をおいて多数の連結用凹部35が設けられてい
る。
ランダ支持部付き梁10は、前記縦PC鋼材6a(6)
を挿通しながら建て込まれ、前記PC鋼材6aを継ぎ足
して長くする場合には、図7に示すように、適宜カプラ
ー26により接続され、前記プレキャストコンクリート
製ベランダ支持部付き梁10が建て込まれた状態では、
縦PC鋼材6(6a)の接合端部を突出させた状態で、
次に接続されるPC鋼材6とカプラー26により接続で
きるように配置される。
ベランダ支持部付梁10が基礎5上に設置された後、前
記各プレキャスト鉄筋コンクリート製ベランダ支持部付
梁10の横シース15に渡って、横PC鋼材6b(6)
が挿通されて、緊張装置(図示を省略した)により緊張
されて、プレキャスト鉄筋コンクリート製ベランダ支持
部付梁10にプレストレスが導入された状態で、図8
(a)に示すように、横PC鋼材6b(6)の端部に係
合されたナット等の定着金具27により定着され、また
図8(b)に示すように、PC鋼材6の端部は、プレキ
ャスト鉄筋コンクリート製ベランダ支持部付梁10の端
部の凹部41にモルタル等の防食材料43が充填されて
埋め込まれて防錆処理が施される。
製ベランダ支持部付梁10が設置された後、前記プレキ
ャスト鉄筋コンクリート製ベランダ支持部付梁10の左
右方向の端部上面に高さ調整用モルタル9が設けられ
る。この前記高さ調整用モルタル9は、その上部に載置
されるプレキャスト鉄筋コンクリート製柱18における
縦シース19と前記縦シース17に接続できるように、
縦シース17を除く部分に設けられるか、適宜スペーサ
(図示を省略した)が設置される。
れて、前記プレキャスト鉄筋コンクリート製ベランダ支
持部付梁10の端部、または隣合う前記プレキャスト鉄
筋コンクリート製ベランダ支持部付梁10の端部に渡っ
て、前記縦PC鋼材6を挿通しながらプレキャスト鉄筋
コンクリート製柱18が載置され、図8の下部に示すよ
うに、前記柱18の上部から突出する縦PC鋼材6a
(6)は、これに螺合されたナットなどの定着金具28
が緊張用ジャッキからなる緊張装置(図示を省略)によ
り回動されて緊張された状態で定着されて、柱18が所
定の位置に建て込まれる。この実施形態のプレキャスト
鉄筋コンクリート製柱18は前後方向の中央部で左右方
向に間隔をおくと共に、上下方向に延長するように縦シ
ース17が埋め込み固定されている。
プラー26が介在されて新たなPC鋼材6が継ぎ足さ
れ、プレキャスト鉄筋コンクリート製柱18の上部に適
宜高さ調整用モルタル9が設けられ、プレキャスト鉄筋
コンクリート製ベランダ支持部付梁10の設置および横
シース15に挿通配置される横方向のPC鋼材6bの緊
張定着、およびプレキャスト鉄筋コンクリート製柱18
の設置および縦方向のPC鋼材6aの定着金具28によ
る緊張定着を行ない、最上階のプレキャスト鉄筋コンク
リート製ベランダ支持部付梁10に挿通された縦方向の
PC鋼材6aの上端部は、緊張装置(図示を省略した)
により縦方向のPC鋼材6全体が所定の値に緊張された
状態で、図7の上部に示すように、縦PC鋼材6の上端
部の凹部41内の上面に係合されたナット等の定着金具
27により定着され、前記凹部41内に充填された防食
材料43により防食処理される。このようにして、基礎
5上にプレキャスト製柱18と、プレキャスト製ベラン
ダ支持部付梁10とが一体化された外フレーム30が構
築される。
1との結合、および前記ベランダ支持部12と既存ベラ
ンダ2との結合について説明する。
16を溶接により結合するために、適宜ベランダ2が部
分的にはつられて(図示を省略した)、図2および図4
(a)に示すように、前記連結鉄筋32と横鉄筋16が
溶接により結合するか、あるいは前記のはつりと、前記
連結鉄筋32と横鉄筋16の溶接による結合をしない
で、これらに代えて、後記のグラウト39の充填硬化に
より鉄筋32,16がグラウト39を介して接合一体化
され、また、ベランダ2の各連結用貫通孔33とベラン
ダ支持部12の連結用凹部35に渡って、周側部に多数
の貫通した横透孔37を備えている短管からなる連結部
材38が配置され、また、ベランダ支持部12の先端部
と既存建物1の梁21の先端部間に合成樹脂製発泡材か
らなるバックアップ材40が設置された状態で、グラウ
ト注入用縦貫通孔34からモルタルからなるグラウト3
9が充填されて、ベランダ2の下面とベランダ支持部1
2の上面間、およびベランダ2の前面側ならびに前記連
結部材38の内外を埋め込むようにモルタル等のグラウ
ト39が充填されて硬化され、前記ベランダ支持部12
と既存建物1との結合、および前記ベランダ支持部12
と既存ベランダ2との結合一体化が図られる。
縦溝20に新たな手摺42の脚下端部が埋め込み固定さ
れる。また、シース17,19とPC鋼棒6a,6bの
間の間隙には、グラウトが充填される。
設ベランダ2を含む既存建物1を一体化して、既設ベラ
ンダ2を改修して再構築すると共に、前記ベランダ支持
部12を介して既存建物1に作用する地震力を前記外フ
レーム30にも負担できることができるように構成され
て、ベランダの改修を兼ねた耐震補強構造とされてい
る。
の手摺を撤去されて、プレキャスト鉄筋コンクリート製
ベランダ支持部付梁10側の位置に変更されるので、ベ
ランダの巾方向寸法を大きくすることができる。
持部12が既設ベランダ2の下面の長手方向のほぼ全長
に渡って配置されて支持するようにしているので、強固
に一体化させることができる。
ャスト鉄筋コンクリート製ベランダ支持部付梁10同士
と、プレキャスト鉄筋コンクリート製ベランダ支持部付
梁10とプレキャスト鉄筋コンクリート製柱18の目地
等はコーキング材により埋められる。また、図示を省略
するが、適宜、雨どい、界壁(隣りとの隔壁板)などが
取り付けられる。
説明する。既存建物1のベランダ2の外側に、必要に応
じ杭基礎4を築造した後、これに一体に鉄筋コンクリー
ト基礎5を築造するか、または地盤3に割り栗等を敷設
して、鉄筋コンクリート製基礎5を築造し、次いで前記
基礎5に支持させるように、適宜前記各調整用モルタル
9を設けて、PC鋼材6を挿通するようにプレキャスト
製ベランダ支持部付梁10を設置すると共にこれに挿通
されるPC鋼材6を緊張して定着金具28により前記梁
10にプレストレスを付与して設置し、またPC鋼材6
を挿通するようにプレキャストコンクリート製柱18を
設置してこれに挿通されるPC鋼材6を緊張して定着金
具28により定着して柱18の安定を図り、以下順次、
前記高さ調整用モルタル9と、プレキャスト製ベランダ
支持部付梁10および隣り合う端部側の調整用モルタル
9と、プレキャストコンクリート製柱18とを設けると
共にPC鋼材6(6a,6b)を緊張定着して、外フレ
ーム30を構築する。
一体化は、複数階ごとに行なってもよいが、前記ベラン
ダ支持部12と既存建物1を鉄筋相互の溶接による連
結、また前記ベランダ支持部12と既設ベランダ2をグ
ラウト39による一体化は、下部階から各階層ごとに順
次行なうのが、下方から順次上方に順次築造されていく
外フレーム30が既存建物1と一体化された状態で築造
されていくので好ましい。
鉄筋コンクリート製ベランダ支持部付梁10を仮支持す
る仮受金具24は、プレキャスト鉄筋コンクリート製ベ
ランダ支持部付梁10と既存ベランダ2とが一体化され
た後に、撤去してもよい。また、バックアップ材40
は、グラウト39が硬化した後に撤去してもよい。
するねじ付PC鋼棒またはPC鋼線を使用するのが、カ
プラー26により直列に連結できるので好ましい。
向の中間部に位置するプレキャスト鉄筋コンクリート製
ベランダ支持部付梁10またはプレキャスト鉄筋コンク
リート製柱18を、カプラー26とは別個のPC鋼棒か
らなるPC鋼材6に螺合されるナットにより緊張しなが
ら建て込むようにしたが、ナットを省略してカプラー2
6のみにより緊張しながら建て込んでもよい。
コンクリート製柱18を建て込んだ後、プレキャスト鉄
筋コンクリート製ベランダ支持部付梁10を前記柱18
に載置し、以下、プレキャスト鉄筋コンクリート製柱1
8とプレキャスト鉄筋コンクリート製ベランダ支持部付
梁10を交互に配設して一体化した外フレーム30を構
築してもよい。なお、プレキャスト鉄筋コンクリート製
柱18を直列に配置して、隣り合うの柱18にプレキャ
スト鉄筋コンクリート製ベランダ支持部付梁10の基端
側梁部分11を固定するようにしてもよく、この場合に
は、適宜プレキャスト鉄筋コンクリート製柱18に基端
側梁部分11を支持するための横方向に突出する支持部
を設けるとよい。また、図示の実施形態では、グラウト
注入用縦貫通孔34を適宜の間隔で複数箇所設けるよう
にしているが、グラウト注入用縦貫通孔34を設けない
で、多数の連結用貫通孔33の中から適宜選択された連
結用貫通孔33からグラウト材39を充填するようにし
てもよい。
することなく、既存建物の外側で基礎上に、プレキャス
ト製ベランダ支持部付梁とプレキャスト製柱とが一体化
された強固な外フレームを構築でき、かつ外フレームと
既設側ベランダとをベランダ支持部を介して一体化する
ので、既設ベランダを利用して比較的簡単な構造でベラ
ンダを改修して再構築することができ、しかも居住空間
を狭くすることなく、既存建物に一体化された外フレー
ムにより既存建物を耐震補強して、既存建物の耐震性能
を向上させることができる。
横方向に間隔をおいて貫通した縦孔が設けられると共
に、前記ベランダ支持部に、前記貫通した縦孔に対向す
るように上向き開口凹部が設けられ、前記貫通した縦孔
と上向き開口凹部とに渡って多数の透孔を有する連結部
材が配置され、前記連結部材を埋め込むようにグラウト
が充填硬化されて、ベランダ支持部と既設ベランダとが
一体化されていると、ベランダ支持部と既設側のベラン
ダとを強固に一体化することができるため、既存建物と
外フレームとを強固に一体化して、地震時に既存建物に
作用する地震力(水平力等)を外フレームにも負担させ
て、既存建物の耐震補強することができ、既存建物の耐
震性能を向上さえることができる。
プレキャスト製ベランダ支持部付梁と、プレキャスト製
柱とが交互に配置され、かつこれらに挿通されるように
配置されたPC鋼材によりプレストレスが付与されて一
体化されていると共に、左右方向に直列に配置されたプ
レキャスト製ベランダ支持部付梁に挿通されるように配
置されたPC鋼材により、プレキャスト製ベランダ支持
部付梁にプレストレスが付与されて一体化すると、容易
に梁と柱をPC鋼材により一体化することができ、また
横方向に直列配置の複数の梁を一体化することができ、
柱と梁が一体化した外フレームを容易に構成することが
できる。
持部の凹部に露出している横鉄筋の端部が、既存建物本
体に埋め込み固定されたアンカー部材に一端側を連結さ
れた連結鉄筋に連結すると、ベランダ支持部と既存建物
を容易連結することができる。また連結鉄筋を凹部内に
配置することができるため、ベランダ支持部により下階
とのデッドスペースを小さく抑えることができる。
支持部と既設ベランダとの間に、間隙が設けられ、その
間隙にグラウトが充填硬化されて一体化されていると、
簡単な手段によって、ベランダ支持部と既設ベランダと
を一体化することができる。
支持部が既設ベランダの長手方向全長に渡って配置され
ていると、既設ベランダ全体を安定した状態で、ベラン
ダ支持部により支持することができる。
の外側で基礎に支持されたプレキャスト製ベランダ支持
部付梁とプレキャスト製柱とで、外フレームを構築で
き、かつ外フレームと既設側ベランダとをベランダ支持
部を介して一体化するので、既設のベランダを解体する
ことなく、既設ベランダを利用して容易に短工期で経済
的にベランダを再構築することができ、さらに居住空間
を狭くしないと同時に、工事期間中建物の専用部分に立
ち入らないですみ、更に既存建物に一体化された外フレ
ームにより既存建物を耐震補強して、既存建物の耐震性
能を向上させることができる。
構造を実施した建物の正面図である。
1の縦断側面図である。
(b)は図3の一部を拡大した縦断側面図、(c)は
(b)の一部を拡大して示す図である。
ためのベランダ付近を拡大して示す一部切欠平面図であ
る。
付近を示す一部縦断側面図である。
縦断正面図、(b)は防錆処理をした状態を示す縦断正
面図である。
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 既存建物のベランダの外側に、基礎を築
造すると共に、前記基礎上に、プレキャスト製柱と、プ
レキャスト製ベランダ支持部付梁が一体化された外フレ
ームを構築し、かつ前記梁と一体のベランダ支持部を既
存ベランダの下側に配置すると共に、前記ベランダ支持
部と既設ベランダを一体化することにより、既設ベラン
ダを改修して再構築し、前記ベランダ支持部を介して既
存建物に作用する地震力を前記外フレームにも負担でき
るようにしたことを特徴とする既設ベランダの改修を兼
ねた耐震補強構造。 - 【請求項2】 既設ベランダの横方向に間隔をおいて貫
通した縦孔が設けられると共に、前記ベランダ支持部
に、前記貫通した縦孔に対向するように上向き開口凹部
が設けられ、前記貫通した縦孔と上向き開口凹部とに渡
って連結部材が配置され、前記連結部材を埋め込むよう
にグラウトが充填硬化されて、ベランダ支持部と既設ベ
ランダとが一体化されていることを特徴とする請求項1
に記載の既設ベランダの改修を兼ねた耐震補強構造。 - 【請求項3】 上下方向に、プレキャスト製ベランダ支
持部付梁と、プレキャスト製柱とが交互に配置され、か
つこれらに挿通されるように配置されたPC鋼材の緊張
によりプレストレスが付与されて一体化されていると共
に、左右方向に直列に配置されたプレキャスト製ベラン
ダ支持部付梁に挿通されるように配置されたPC鋼材の
緊張により、プレキャスト製ベランダ支持部付梁にプレ
ストレスが付与されて一体化されていることを特徴とす
る請求項1または2のいずれかに記載の既設ベランダの
改修を兼ねた耐震補強構造。 - 【請求項4】 前記ベランダ支持部の凹部に露出してい
る横鉄筋の端部が、既存建物に埋め込み固定されたアン
カー部材に一端側を連結された連結鉄筋に連結されてい
ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の既
設ベランダの改修を兼ねた耐震補強構造。 - 【請求項5】 前記ベランダ支持部と既設ベランダとの
間に、間隙が設けられ、その間隙にグラウトが充填硬化
されて一体化されていることを特徴とする請求項1〜4
のいずれかに記載の既設ベランダの改修を兼ねた耐震補
強構造。 - 【請求項6】 前記ベランダ支持部が既設ベランダの長
手方向のほぼ全長に渡って配置されていることを特徴と
する請求項1〜5のいずれかに記載の既設ベランダの改
修を兼ねた耐震補強構造。 - 【請求項7】 既存建物のベランダの外側に、基礎を築
造し、次いで前記基礎に支持させるように、プレキャス
ト製柱と、プレキャスト製ベランダ支持部付梁とで外フ
レームを構築し、かつ前記梁と一体のベランダ支持部を
既存ベランダの下側に配置し、さらに前記ベランダ支持
部と既設ベランダを一体化することにより、既設ベラン
ダを改修して再構築し、前記ベランダ支持部を介して既
存建物に作用する地震力を前記外フレームにも負担でき
るようにしたことを特徴とする既設ベランダの改修を兼
ねた耐震補強工法。
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