JP2003205286A - スラッジ回収方法、及びスラッジ回収装置 - Google Patents

スラッジ回収方法、及びスラッジ回収装置

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JP2003205286A
JP2003205286A JP2002005435A JP2002005435A JP2003205286A JP 2003205286 A JP2003205286 A JP 2003205286A JP 2002005435 A JP2002005435 A JP 2002005435A JP 2002005435 A JP2002005435 A JP 2002005435A JP 2003205286 A JP2003205286 A JP 2003205286A
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Japan
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sludge
liquid
containing liquid
tank
cylinder
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JP2002005435A
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Ukon Wada
右近 和田
Akio Ishimaru
昭夫 石丸
Toru Sunaga
徹 須永
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Nihon Parkerizing Co Ltd
Parker Corp
Parker Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nihon Parkerizing Co Ltd
Parker Corp
Parker Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラッジをスラッジ含有液から分離するに際
して、スラッジと共に回収される液分を出来るだけ少な
くし、その後の処理が容易になる技術を提供することで
ある。 【解決手段】 浮上分散しているスラッジ含有液からス
ラッジを回収する方法において、スラッジ含有液を渦巻
状に流動させる工程と、渦巻中心部に設けられている上
側の口径が下側の口径より大きなラッパ形状の筒体上部
からスラッジを取り込む工程と、筒体の上面をスラッジ
含有液の液面から7cm以内に保持する工程とを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排水処理技術、特
に湿式塗装ブースの循環水に含まれる塗料ミスト(スラ
ッジ)を浮上分散させ、該スラッジを水と共に回収する
一方、該水を再使用する技術に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】一般に、自動車工場な
どにおける湿式塗装ブースでは、被塗布物に付着しなか
った塗料ミストは水で捕集される。そして、捕集された
塗料ミストは、例えばアルキド−メラミン樹脂、ポリエ
ステル樹脂などの熱硬化型樹脂の塗料から構成されてお
り、未硬化であることから、強い粘着性を有している。
このような粘着性の高い塗料ミストが循環水中に捕集さ
れていると、粘性により凝集生成した塗料スラッジが循
環ポンプや配管内に付着し、終には循環不能に陥ってし
まう。
【0003】そこで、このような問題を解決する為、従
来では、循環水に所望の処理剤が添加され、スラッジを
不粘着化し、回収している。
【0004】例えば、特公昭47−13215号公報や
特開平5−57278号公報に示される通り、凝集剤を
添加して凝集させ、ベンチュリー部で空気が多く巻き込
まれるように浮力を高め、浮上凝集した塗料スラッジを
回収する技術が提案されている。尚、浮上凝集剤として
は、例えば特開平5−253574号公報に示されるよ
うなポリアクリルアミドと炭酸ナトリウム等のアルカリ
源とを併用する手法が知られている。
【0005】そして、浮上分散したスラッジは、例えば
特開平7−185394号公報に記載の塗料スラッジ分
離装置などで分離・回収される。
【0006】この特開平7−185394号公報に記載
の塗料スラッジ分離装置は、塗料スラッジ含有液を流入
させて槽内の貯留過程で塗料スラッジを浮上分離する分
離槽を設け、その分離槽内の浮上塗料スラッジを槽内表
層部の液と共に流入させる集積ピットを設け、その集積
ピットから塗料スラッジを集積ピット内の液と共に吸入
して送出する吸入送出口を集積ピット内の液中に浸漬す
る位置に配置し、前記吸入送出口による集積ピット内の
液の吸入送出に伴って集積ピット内に流入口から流入す
る液に集積ピット内のうち縦軸芯に対して偏心した個所
側に向かう流入方向性を付与することにより集積ピット
内の液を前記縦軸芯周りで旋回流動させる旋回手段を設
けてある塗料スラッジ分離装置であって、前記集積ピッ
トの内周壁面を、流入液旋回流動方向で上流側に位置す
る部分ほど縦軸芯からの距離が大きくなる状態に構成し
てある。
【0007】しかしながら、この塗料スラッジ分離装置
は、スラッジの分離効率が悪いものであった。すなわ
ち、塗料スラッジ分離装置で分離されたスラッジは、次
工程の固液分離装置で分離される。この固液分離装置に
送られたスラッジに水分が多く含まれていると、固液分
離効率が悪い。従って、塗料スラッジ分離装置によりス
ラッジと共に取り込む水分を出来るだけ少なくすること
が大事であるものの、この点に関する要請に十分には答
えられていない。
【0008】従って、本発明が解決しようとする課題
は、スラッジをスラッジ含有液から分離するに際して、
スラッジと共に回収される液(水)分を出来るだけ少な
くし、その後の処理が容易になる技術を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するための研究を鋭意推し進めて行く中で、特開平
7−185394号公報に記載の塗料スラッジ分離装置
の如く、塗料スラッジ含有液を渦巻状に旋回流動させ、
その渦巻部の中心部から吸い取ることによってスラッジ
を回収する手法は、基本的に好ましい手法であることが
判って来た。しかしながら、特開平7−185394号
公報に記載の塗料スラッジ分離装置では、集積ピットの
形状や集積ピットの設置高さについての考察がなされて
おらず、これらのポイントに対する開発がなされていな
いことから、スラッジと共に回収される水分量が多くな
っていることを見出すに至った。
【0010】例えば、特開平7−185394号公報に
記載の塗料スラッジ分離装置においては、その実施例に
おいて、集積ピットの上面をスラッジ含有液の液面から
20cmも下に設定されているが、このように設定して
いると、浮上分散しているスラッジと共に回収される水
分量が多く、すなわち(回収スラッジ量)/(回収水分
量)が小さく、その後の固液分離装置の負担が大きくな
ってしまうことが判った。そして、種々の検討を重ねて
行った結果、集積ピット(スラッジ排出筒体)の上面を
スラッジ含有液の液面から7cm以内に設定することが
効果的であることを見出すに至った。
【0011】又、集積ピット(スラッジ排出筒体)の形
状についても、円筒形であるよりも、ラッパ形状である
ことが効果的なことを見出すに至った。
【0012】上記のような知見を基にして本発明が達成
されたものであり、前記の課題は、浮上分散しているス
ラッジ含有液からスラッジを回収する方法において、ス
ラッジ含有液を渦巻状に流動させる工程と、渦巻中心部
に設けられている上側の口径が下側の口径より大きなラ
ッパ形状の筒体上部からスラッジを取り込む工程と、筒
体の上面をスラッジ含有液の液面から7cm以内に保持
する工程とを具備することを特徴とするスラッジ回収方
法によって解決される。
【0013】又、スラッジ回収槽と、前記スラッジ回収
槽内にスラッジ含有液が渦巻状となるよう供給されるス
ラッジ含有液供給手段と、前記スラッジ回収槽内に設け
られたスラッジ排出筒体とを具備してなり、前記スラッ
ジ排出筒体の内形を、上側の口径が下側の口径より大き
なラッパ形状に構成したことを特徴とするスラッジ回収
装置によって解決される。
【0014】又、スラッジ回収槽と、前記スラッジ回収
槽内にスラッジ含有液が供給されるスラッジ含有液供給
手段と、前記スラッジ回収槽内に設けられたスラッジ排
出筒体と、前記スラッジ排出筒体の上面をスラッジ回収
槽内の液面から7cm以内に保持する保持手段とを具備
することを特徴とするスラッジ回収装置によって解決さ
れる。
【0015】特に、スラッジ回収槽と、前記スラッジ回
収槽内にスラッジ含有液が渦巻状となるよう供給される
スラッジ含有液供給手段と、前記スラッジ回収槽内に設
けられたスラッジ排出筒体と、前記スラッジ排出筒体の
上面をスラッジ回収槽内の液面から7cm以内に保持す
る保持手段とを具備してなり、前記スラッジ排出筒体の
内形を、上側の口径が下側の口径より大きなラッパ形状
に構成したことを特徴とするスラッジ回収装置によって
解決される。
【0016】すなわち、上記のように構成させている
と、スラッジ排出筒体からスラッジ含有液を吸い込んで
回収するに際して、(回収スラッジ量)/(回収水分
量)が大きくなり、つまり回収物におけるスラッジ量が
相対的に多く、その後の固液分離装置における負担が軽
減される。
【0017】上記本発明において、スラッジ回収槽は、
内形周囲が円形状であることが好ましい。これによっ
て、スラッジ回収に際して、スラッジ含有液を渦巻状に
流動させることが容易であるからによる。又、スラッジ
回収槽は、下部側がテーパー状であるのが好ましい。こ
のようにしておくことによって、スラッジが溜まって
も、メンテナンスが容易になる。
【0018】又、上記本発明において、スラッジ回収槽
の内部には、スラッジ含有液供給手段からのスラッジ含
有液を中心部側に矯正するテーパー板が設けられてなる
ことが好ましい。これによって、中心部位置に設置され
たスラッジ排出筒体にスラッジ含有液を流動させること
が容易であるからによる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明になるスラッジ回収方法
は、浮上分散しているスラッジ含有液からスラッジを回
収する方法において、スラッジ含有液を渦巻状に流動さ
せる工程と、渦巻中心部に設けられている上側の口径が
下側の口径より大きなラッパ形状の筒体上部からスラッ
ジを取り込む工程と、筒体の上面をスラッジ含有液の液
面から7cm以内に保持する工程とを具備する。
【0020】本発明になるスラッジ回収装置は、スラッ
ジ回収槽と、前記スラッジ回収槽内にスラッジ含有液が
渦巻状となるよう供給されるスラッジ含有液供給手段
と、前記スラッジ回収槽内に設けられたスラッジ排出筒
体とを具備してなり、前記スラッジ排出筒体の内形を、
上側の口径が下側の口径より大きなラッパ形状に構成し
てなる。或いは、スラッジ回収槽と、前記スラッジ回収
槽内にスラッジ含有液が供給されるスラッジ含有液供給
手段と、前記スラッジ回収槽内に設けられたスラッジ排
出筒体と、前記スラッジ排出筒体の上面をスラッジ回収
槽内の液面から7cm以内に保持する保持手段とを具備
する。又は、スラッジ回収槽と、前記スラッジ回収槽内
にスラッジ含有液が渦巻状となるよう供給されるスラッ
ジ含有液供給手段と、前記スラッジ回収槽内に設けられ
たスラッジ排出筒体と、前記スラッジ排出筒体の上面を
スラッジ回収槽内の液面から7cm以内に保持する保持
手段とを具備してなり、前記スラッジ排出筒体の内形
を、上側の口径が下側の口径より大きなラッパ形状に構
成してなる。スラッジ回収槽は、特に、内形周囲が円形
状である。又、下部側がテーパー状になっている。スラ
ッジ回収槽の内部には、スラッジ含有液供給手段からの
スラッジ含有液を中心部側に矯正するテーパー板が特に
設けられる。
【0021】本発明は、特に、浮上分散したスラッジの
回収に用いられる。浮上分散剤は湿式塗装ブース循環水
に添加、例えばセピオライトを含む湿式塗装ブース循環
水に添加される。
【0022】セピオライトは、鉱物であって、天然品又
は精製加工品からなる粉末又はペレット状で供給され、
純分80〜90wt%、SiO 53〜68wt%、
MgO21〜25wt%、Al0.1〜4wt%
の組成からなり、建浴剤として初期添加される。この添
加量(有効成分量)は、一般的には、循環総水量に対し
て0.05〜0.3wt%であって、循環水のMg硬度
を50〜200ppm、pHを7〜9とするものである
ことが好ましい。これによって、塗料ミストは、充分に
不粘着化され、高分散状態となる。尚、セピオライト
は、連続回収により損失が考えられる為、必要に応じ
て、損失分を定期的に補給することが好ましい。
【0023】塗料ミストが循環水と接触し、セピオライ
トの吸着作用によって無電荷に分散した塗料スラッジ
は、循環水によって、塗装ブースから効率良く循環ピッ
トに排出される。この排出口付近に浮上分散剤を連続的
に滴下することにより、分散した塗料スラッジがアニオ
ン性電荷の影響を受けて不安定となり、軽質なセピオラ
イトと空気とを核として結合し、不粘着化を完全にして
浮上分散する。浮上分散した塗料スラッジは、ラテック
スが球状高分子であり、解擬集性を有さないので粗大化
し難く、容易に崩れる状態にある為、フロートポンプ、
バキューム、スキマー、吸込管などで連続的に吸引する
ことが可能になる。又、詰まりの問題も解消される。
【0024】淫上分散剤としては各種のものが考えられ
るが、ラテックス(又は、ガラス転移点が40〜70℃
の重合体)とシリカゾルとを含有するものも好ましい。
ラテックスとしては、例えば水100重量部に、非変性
スチレン−ブタジエン共重合休、非変性ビニルピリジン
−スチレン−ブタジエン共重合体、カルボキシ変性スチ
レン−ブタジエン共重合体、非変性アクリロニトリル−
ブタジエン共重合体、カルボキシ変性アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体、カルボキシ変性メタクリル酸メ
チル−ブタジエン共重合体などのラテックス、中でもカ
ルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合体を1〜15
重量部添加したものが好ましいものとして挙げられる。
そして、ガラス転移点(Tg)が40〜70℃のものが
特に望ましい。これは、Tgが40℃未満の低いもので
は、樹脂反応が常温下では速すぎ、塗料スラッジが液表
面で直ちに架橋して粗大化し易いことや、製品自体が薬
注タンク内で造膜し易いからである。逆に、Tgが70
℃を越えて高すぎる場合には、樹脂反応が常温下で遅す
ぎ、ラテックス中の可塑剤により固液分離性が低下する
傾向があるからである。シリカゾルには、酸性アニオン
タイプ(pH2〜4、シリカ固形分20〜30wt
%)、塩基性アニオンタイプ(pH9〜10.5、シリ
カ固形分20〜41wt%、NaO固形分0.6wt
%以下)、カチオン性タイプ(pH4〜5、シリカ固形
分20〜22wt%)などが有る。しかし、ラテックス
(ガラス転移点が40〜70℃の重合体)との相溶性か
ら、塩基性アニオンタイプのシリカゾルが好ましい。
【0025】そして、上記発明における回収工程により
回収されたスラッジ含有水を固液分離装置によりスラッ
ジと水とに分離し、分離水は再利用に供される。
【0026】以下、更に具体的に説明する。
【0027】図1は湿式塗装ブースにスラッジ回収装置
が併設された全体の概略図、図2は要部の概略図であ
る。
【0028】各図中、1は、上部が円筒形状で、かつ、
下部が逆円錐台形状のスラッジ回収槽(循環ピット)で
ある。
【0029】循環ピット1内の中央部には、上側の口径
が下側の口径より大きなラッパ形状(逆円錐台形状)に
構成されてなるスラッジ排出用の筒体2が配置されてい
る。特に、筒体2は、筒体2の上端に設けられたフラン
ジ2a上面(上部開口部、スラッジ含有水の流入面)が
循環ピット1内のスラッジ含有液の液面2b下から7c
m以内に保持されるように保持機構(図示せず)に取り
付けられている。尚、液面2bは変動する場合もあるか
ら、この変動に追随して筒体2は上下動可能(上下動し
た場合でも、前記7cm以内の規定は維持)なようにな
っている。
【0030】循環ピット1には、後述の湿式塗装ブース
10からのスラッジ含有水が循環ピット1の内壁に沿っ
て流入させられるようにスラッジ含有水供給パイプ3が
設けられている。尚、このスラッジ含有水供給パイプ3
は、その出口3aから排出されたスラッジ含有水が循環
ピット1の内壁面に沿って流動するよう設けられたもの
である。又、循環ピット1には、図2からも判る通り、
テーパー板4が設けられており、スラッジ含有水供給パ
イプ3から排出されたスラッジ含有水はテーパー板4に
よって中央部側に矯正させられる。
【0031】筒体2の下部にはポンプ5が繋がれてい
る。そして、ポンプ5の吸引力により、筒体2の上部開
口部から、液面上に浮上分散して存在する物質(具体的
には、浮上分散剤の作用によって液面上に浮上分散させ
られた塗料スラッジ、及び共存する液(水))が、パイ
プ6を介して吸引・回収される。
【0032】尚、スラッジ含有水は、スラッジ含有水供
給パイプ3の排出力によって循環ピット1の内壁に沿っ
て流入させられており、かつ、中央部に設けられたラッ
パ形状の筒体2を介してポンプ5の力で吸引されている
から、渦巻きのように流動している。尚、筒体2の上部
開口部の設定位置は比較的浅いから、循環ピット1の下
部側においては上部側ほど旋回流が形成されておらず、
循環ピット1内のスラッジの浮上分散具合は良好であ
る。
【0033】循環ピット1からパイプ6を介してポンプ
5の力により吸引回収された塗料スラッジは遠心分離装
置(固液分離装置)7に送り込まれる。そして、遠心分
離装置7によって、固形分と水とに分離される。固形分
はコンテナ8に排出される。水分はパイプ9を介して循
環ピット1内に戻される。
【0034】尚、固液分離装置はスクリューデカンター
型の遠心分離装置を用いたが、フィルターなどの濾過機
や回収槽を設けて上部を自動的に掻き取るスラッジセパ
レーターを用いるものでも良い。
【0035】10は湿式塗装ブースである。湿式塗装ブ
ース10の構成は周知なものであっても良いので、詳細
な説明は省略される。尚、湿式塗装ブース10の循環配
管11にはポンプ12の作動により循環ピット1内の水
が供給されるようになっている。又、ポンプ12の力に
よって循環配管13にも送水される。
【0036】上記処理ラインにおいて、先ず、セピオラ
イト粉末(SPAIN/TOLSA社製、平均粒径325メッシ
ュ)を循環水中のセピオライト濃度が0.1wt%とな
るように、循環ピット1の循環水中に建浴剤として投入
した。
【0037】そして、上記処理ラインの駆動下、スプレ
ーガンを用いて自動車ボディ用上塗り塗料(アルキドー
メラミン焼付塗料、不揮発分48%)を、150cc/
分の吐出量で塗装ブース10中に総量20Kg噴霧し
た。
【0038】又、同時に、浮上分散剤タンクから循環ピ
ット1の循環水中に浮上分散剤を滴下した。浮上分散剤
は、カルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合体(T
g60℃、有効成分量42wt%)15wt%と塩基性
シリカゾル(シリカ固形分20wt%、NaO固形分
0.6wt%以下)30wt%とからなる配合の水溶液
である。そして、この水溶液(浮上分散剤)が、塗料ミ
ストの10wt%となるように循環ピット1に滴下され
た。尚、浮上分散剤の供給量はセピオライトの濃度の
0.1wt%と等しくなるように、そして供給量に達した
時点で供給は停止された。
【0039】そして、ポンプ5の力によりスラッジ含有
水を吸引回収した。
【0040】上記において、筒体2のフランジ2a上面
をスラッジ含有液の液面2bから4cm,6cm,8c
m,12cm,15cm下に設定した場合について、回
収水中のスラッジ濃度を調べた。その結果を、下記の表
−1に示す。
【0041】 表−1 水面から筒体上面までの距離 回収水中のスラッジ濃度 4cm 10300ppm 6cm 9400ppm 8cm 3000ppm 12cm 2900ppm 15cm 3100pp これによれば、筒体2の上面を深く沈めてしまうと、ス
ラッジを吸引回収すると言うよりも、水を吸引回収して
しまうものになる。すなわち、遠心分離装置(固液分離
装置)7の負担が重くなり、効率が悪いものとなる。
【0042】これに対して、筒体2のフランジ2a上面
が7cm以内の深さであるよう沈められていると、回収
物中におけるスラッジ濃度が格段に高い。従って、この
後工程における遠心分離装置(固液分離装置)7の負担
が軽くなり、効率が良いと言える。又、筒体2の上部開
口部の設定位置が浅いから、循環ピット1の下部側にお
いては上部側ほど旋回流が形成されず、循環ピット1内
のスラッジの浮上分散具合が良好であった。
【0043】尚、筒体2のフランジ2a上面が浅すぎる
と、回収されるスラッジ濃度は高いものの、例えば水面
下0.1cmに設定されていると、回収されるスラッジ
絶対量が少なくなり、この意味で効率が悪くなる。従っ
て、1cm(更には、2cm)より深い位置に設定する
ことも大事であった。
【0044】又、筒体として、上記実施形態の如くのラ
ッパ形状の代わりに、円筒形状のものを用意し、両者の
比較を行った。その結果、ラッパ形状の筒体を用いた場
合には、円筒形状の筒体を用いた場合に比べ、スラッジ
の回収効率に優れていた。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、塗料スラッジを効率良
く回収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スラッジ回収装置全体の概略図
【図2】要部の概略図
【符号の説明】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 右近 東京都中央区日本橋一丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 (72)発明者 石丸 昭夫 東京都中央区日本橋二丁目16番9号 パー カーエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 須永 徹 東京都中央区日本橋人形町二丁目22番1号 株式会社パーカーコーポレーション内 Fターム(参考) 4D051 AA00 AB03 DD18 DD23 4D059 AA30 BE01 BE37 CA28

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮上分散しているスラッジ含有液からス
    ラッジを回収する方法において、 スラッジ含有液を渦巻状に流動させる工程と、 渦巻中心部に設けられている上側の口径が下側の口径よ
    り大きなラッパ形状の筒体上部からスラッジを取り込む
    工程と、 筒体の上面をスラッジ含有液の液面から7cm以内に保
    持する工程とを具備することを特徴とするスラッジ回収
    方法。
  2. 【請求項2】 スラッジ回収槽と、 前記スラッジ回収槽内にスラッジ含有液が渦巻状となる
    よう供給されるスラッジ含有液供給手段と、 前記スラッジ回収槽内に設けられたスラッジ排出筒体と
    を具備してなり、 前記スラッジ排出筒体の内形を、上側の口径が下側の口
    径より大きなラッパ形状に構成したことを特徴とするス
    ラッジ回収装置。
  3. 【請求項3】 スラッジ回収槽と、 前記スラッジ回収槽内にスラッジ含有液が供給されるス
    ラッジ含有液供給手段と、 前記スラッジ回収槽内に設けられたスラッジ排出筒体
    と、 前記スラッジ排出筒体の上面をスラッジ回収槽内の液面
    から7cm以内に保持する保持手段とを具備することを
    特徴とするスラッジ回収装置。
  4. 【請求項4】 スラッジ回収槽は、内形周囲が円形状で
    あることを特徴とする請求項2又は請求項3のスラッジ
    回収装置。
  5. 【請求項5】 スラッジ回収槽は、下部側がテーパー状
    であることを特徴とする請求項2〜請求項4いずれかの
    スラッジ回収装置。
  6. 【請求項6】 スラッジ回収槽の内部には、スラッジ含
    有液供給手段からのスラッジ含有液を中心部側に矯正す
    るテーパー板が設けられてなることを特徴とする請求項
    2〜請求項5いずれかのスラッジ回収装置。
  7. 【請求項7】 スラッジ排出筒体の内形は、上側の口径
    が下側の口径より大きなラッパ形状に構成されてなるこ
    とを特徴とする請求項3のスラッジ回収装置。
  8. 【請求項8】 スラッジ排出筒体から排出されるスラッ
    ジの液分を分離する固液分離手段が更に設けられている
    ことを特徴とする請求項2〜7いずれかのスラッジ回収
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011194306A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Kurita Water Ind Ltd 湿式塗装ブース循環水の処理方法
US11090678B2 (en) 2016-09-29 2021-08-17 Trinity Industrial Corporation Exhaust/drainage mechanism

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