JP2003204115A - 半導体レーザ装置、半導体レーザモジュールおよび光ファイバ増幅器 - Google Patents

半導体レーザ装置、半導体レーザモジュールおよび光ファイバ増幅器

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JP2003204115A
JP2003204115A JP2002310170A JP2002310170A JP2003204115A JP 2003204115 A JP2003204115 A JP 2003204115A JP 2002310170 A JP2002310170 A JP 2002310170A JP 2002310170 A JP2002310170 A JP 2002310170A JP 2003204115 A JP2003204115 A JP 2003204115A
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layer
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semiconductor
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English (en)
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Jiyunji Yoshida
順自 吉田
Takeshi Wakizaka
剛 脇坂
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温調モジュールを用いずとも、増幅用光ファ
イバにおける利得が平坦である半導体レーザ装置、半導
体レーザモジュール、およびこれらを用いた光増幅器を
提供する。 【解決手段】 n側電極11の上にn−基板1、n−バ
ッファ層2、GRIN−SCH−MQW活性層3、p−
スペーサ層4、p−クラッド層6、p−コンタクト層
7、p側電極10の順に積層する。また、n−バッファ
層2の上部と、GRIN−SCH−MQW活性層3とp
−スペーサ層4は、レーザ光出射方向に対して垂直方向
の幅がn−基板1よりも狭くしてp−ブロッキング層
8、n−ブロッキング層9とが配置されている。p−ス
ペーサ層4内部には第1の回折格子13と、第2の回折
格子14とが配置されている。また、第1の回折格子1
3、第2の回折格子14と、p側電極10との間には、
非注入層5が挿入されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光通信における
信号光の増幅に関し、温調モジュールを用いずとも、半
導体レーザ装置から出射したレーザ光の増幅用光ファイ
バにおける信号光の増幅利得が平坦である半導体レーザ
装置、半導体レーザモジュール、およびこれらを用いた
光増幅器に関するものである。特にEDFAにおいて
は、信号光の増幅利得が平坦である光増幅器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットをはじめとする光
通信の発展に伴い、長距離に渡って光信号を伝送するた
めに、伝送用光ファイバの途中に光ファイバ増幅器を配
置することが広くおこなわれている。この光ファイバ増
幅器は、光ファイバ中を信号光が伝送する途上におい
て、強度の低下した信号光を増幅することによって信号
光の強度を回復する。具体的には、エルビウムイオンを
添加した光ファイバ(以下「EDF」と言う)に、98
0nm付近若しくは1480nm付近の波長を有する励
起光を入射させることで、EDF内部においては波長が
1550nmの光が増幅される。光通信においては、他
の波長と比較して伝送損失が少ない1550nm付近の
光を信号光として用いることが一般的であるため、信号
光はEDFに入射することによって増幅され、信号強度
も回復する。
【0003】図35は、980nm付近の励起光に対す
るEDFの吸収係数を示すグラフである。このグラフに
よれば、波長が約978nmの励起光に対してもっとも
EDFの吸収係数が高く、信号光の増幅利得も大きくな
ることが分かる。したがって、たとえば978nmの波
長の光を励起光としてEDFに入射する構造とすれば高
い利得を有する光ファイバ増幅器を実現することができ
る。
【0004】しかし、現実の光ファイバ増幅器に用いる
励起光源の選択には慎重を期す必要がある。従来、励起
光源に一般的に用いられるのはファブリ・ペロー型の半
導体レーザ装置であるが、ファブリ・ペロー型半導体レ
ーザの発振波長は活性層の温度や注入電流に強く依存す
る。半導体レーザ装置は連続発振をおこなうにしたがっ
て、レーザ光を出射する活性層の温度が上昇する。
【0005】これに対して、図35からも分かるよう
に、励起光源の波長が変化した場合にはEDFの吸収係
数も変化する。したがって波長が変動する励起光源では
信号光の増幅に関して均一な利得を得ることは難しい。
【0006】特に、ファブリ・ペロー型の半導体レーザ
装置では、活性層の温度が1度上昇することによって発
振波長は0.4nm程度長波長側にシフトする。したが
って、発振波長978nmの半導体レーザ装置を励起光
源として用い、非発光再結合等によって活性層の温度が
20度上昇した場合、発振波長は986nmに変化す
る。図35を参照すると、発振波長の変化に起因してE
DFの吸収係数は5dBから3dB程度に低下する。し
たがって、レーザの発振波長が温度により変化すること
により、EDFAの利得帯域が変動し、平坦な利得を実
現するのが困難になるといった問題が生じる。
【0007】励起光の波長を一定に保つために、温調モ
ジュール上に半導体レーザ装置を配置する構造を含み、
半導体レーザ装置の活性層の温度を制御することができ
る半導体レーザモジュール(以下、従来技術1と言う)
を使用する技術が用いられてきた。たとえば、従来技術
1には、電子冷却器上に配置した半導体レーザ装置およ
び特定波長のみを通過させる光フィルタを含む半導体レ
ーザモジュールが開示されている。従来技術1は、特定
波長のレーザ光の強度を維持するために、フォトダイオ
ードから出力された電気信号に基づいて半導体レーザ装
置の活性層の温度を制御することで、励起光の波長を一
定に保持している(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】一方、電子冷却装置を用いない半導体レー
ザモジュール(以下、「従来技術2」と言う)について
も提案がおこなわれている。従来技術2では、ファブリ
・ペロー型の半導体レーザモジュールを2つ用いた励起
光源が提案されている。これは、図36に示すように、
所定の基準温度で発振波長λ1を有するファブリ・ペロ
ー半導体レーザモジュール201と、同様に基準温度で
発振波長λ2を有するファブリ・ペロー半導体レーザモ
ジュール202から出射したレーザ光を50/50カプ
ラ203で合成する。そして、波長λ1、λ2を有するレ
ーザ光を分岐して、さらにWDMカプラ206で信号光
204と合成したうえで増幅用光ファイバ207に入射
する。ここで、増幅用光ファイバ207はEDFからな
るとする。すなわち、波長λ1、λ2の2種類のレーザ光
を励起光として用いることで信号光204を増幅する構
造となっている。なお、従来技術2において、ファブリ
・ペロー半導体レーザモジュール201、202は電子
冷却装置を備えておらず、活性層の温度調節をおこなう
ことはできないものとする。
【0009】ここで、増幅のメカニズムについて図35
を参照して説明する。2つの異なる波長λ1、λ2の励起
光によって信号光の増幅をおこなう場合には、EDFの
吸収係数は波長λ1における吸収係数αと、波長λ2にお
ける吸収係数βの和α+βで表される。
【0010】一方、ファブリ・ペロー半導体レーザモジ
ュール201、202は、使用時には非発光再結合電流
等に起因して活性層の温度が上昇する。したがって、上
述したように発振波長はλ1、λ2から長波長側にシフト
する。ここで、半導体レーザモジュール201、202
の温度はΔT(K)だけ上昇し、発振波長がΔλ(=
0.4×ΔT)(nm)だけ長波長側にシフトするもの
とする。
【0011】図35のグラフで示すように、波長が長波
長側にシフトすることによってEDFの吸収係数はα→
α'、β→β'と変化し、全体としての吸収係数はα'+
β'となる。グラフからも分かるように、吸収係数が極
大となる波長λ0に対して、λ1<λ0<λ2となるように
ファブリ・ペロー半導体レーザモジュール201、20
2の発振波長を設定しておくと、α'>α、β'<βの関
係となるため、各吸収係数α(T)、β(T)の変化量
の絶対値が同等の値であれば、吸収係数は、α+β=
α'+ β'となり、EDFの吸収係数は活性層の温度に
よらずに一定の値となる。このように活性層の温度Tに
対して常に吸収係数の和α(T)+β(T)が一定とな
るようにλ1およびλ2を設定した2つの半導体レーザモ
ジュールを用い、温調モジュールや波長モニタ部を設け
ることなしに、温度の変化にかかわらず信号光204は
一定の増幅利得を得ることができる(例えば、非特許文
献1参照)。
【0012】
【特許文献1】特開平10−79551号公報
【0013】
【非特許文献1】P. Vavassori, R. Sotgiu, "New EDFA
pumping scheme insensitiveto 980 nm diode lasers
temperature variation", OTuB3, 2001 Technical Dige
st on Optical Amplifiers and Their Applications, J
uly 2001, Stresa, Italy
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術1の
ような構造の半導体レーザモジュールを用いた場合、確
かに波長は安定化するものの半導体レーザモジュールの
構造は複雑化し、製造コストが増大し、動作も煩雑化す
る。特に、電子冷却装置は電流によって半導体レーザ装
置を冷却するため、半導体レーザモジュールを動作させ
るための消費電力の観点からも妥当ではない。さらに、
レーザ光の特定波長成分の強度を測定するためのフォト
ダイオードおよびフォトダイオードの出力値に基づいて
電子冷却装置の制御をおこなう制御部も電流によって動
作するため、消費電力はさらに増大する。
【0015】また、構造が複雑化することから製造時の
歩留まりも低下し、使用中に故障する割合も高くなる。
光ファイバ増幅器は長期間に渡って使用することを前提
としているため、製品の寿命が長い方が望ましい。
【0016】また、従来技術2にも問題点がある。あら
かじめ波長λ1の値が波長λ0に近接するように設定して
おくと、温度の上昇に伴い発振波長λ1+Δλが波長λ0
よりも大きくなる。波長λ0を越えた場合には、吸収係
数α(T)は減少に転じるため、吸収係数β(T)の減
少分を相殺することはできなくなり、利得を一定に保持
することはできない。
【0017】利得を一定に保持する観点から吸収係数α
(T)が単調増加関数とするためには、波長λ1を小さ
な値に設定する必要があり、その分吸収係数(α(T)
+β(T))は減少し、信号光増幅の際の利得も減少す
る。従来技術1では活性層の温度調節が完璧におこなえ
れば吸収係数が最大にするために発振波長の値をλ0
設定することが可能であるため、従来技術1と比較して
従来技術2は利得の点で劣るという問題がある。
【0018】さらに、活性層の温度変化に対する利得の
平坦化も容易ではない。上述の通り、従来技術2におい
て、励起光源にはファブリ・ペロー型半導体レーザ装置
を用いているため、温度変化に対する波長の変動幅は大
きい。したがって、広い波長の変動幅全体に渡り吸収係
数の和α(T)+β(T)が一定となるような波長
λ 1、λ2を決定するのは現実には難しいという問題があ
る。たとえば、図35に示した場合でも厳密には吸収係
数α(T)の増加する割合と、吸収係数β(T)の減少
する割合は等しくなく、吸収係数β(T)の減少の割合
の方が大きいために吸収係数の和α(T)+β(T)は
温度Tの上昇につれて、減少することが分かる。
【0019】本発明は上記従来技術の課題に鑑みてなさ
れたもので、温調モジュールを用いずとも、増幅用光フ
ァイバにおけるレーザ光の吸収係数が温度変化に対して
平坦であって、信号光の増幅における利得が平坦である
半導体レーザ装置、半導体レーザモジュール、およびこ
れらを用いた光ファイバ増幅器を提供することを目的と
する。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、請求項1にかかる半導体レーザ装
置は、第1導電型の半導体基板と、該半導体基板上に積
層された第1導電型の半導体バッファ層と、該半導体バ
ッファ層上に積層された活性層と、該活性層上に積層さ
れた第1の電極と、前記半導体基板下面に配置された第
2の電極とを有する半導体レーザ装置において、前記活
性層と前記第1の電極との間に積層された第2導電型の
スペーサ層と、該第2導電型のスペーサ層の一部領域に
配置された第1の中心波長を有するレーザ光について波
長選択性を有する第1の回折格子と、前記第2導電型の
スペーサ層の一部領域に配置された第2の中心波長を有
するレーザ光について波長選択性を有する第2の回折格
子とを備え、出射する前記第1の中心波長を有するレー
ザ光および前記第2の中心波長を有するレーザ光が複数
の発振縦モードを有することを特徴とする。
【0021】この請求項1の発明によれば、2種類の回
折格子を設けた構成としたために、2つの異なる中心波
長を有し、各レーザ光が複数の発振縦モードを有する半
導体レーザ装置を提供することができる。
【0022】また、請求項2にかかる半導体レーザ装置
は、第1導電型の半導体基板と、該半導体基板上に積層
された第1導電型の半導体バッファ層と、該半導体バッ
ファ層上に積層された活性層と、該活性層上に積層され
た第1の電極と、前記半導体基板下面に配置された第2
の電極とを有する半導体レーザ装置において、前記半導
体バッファ層と前記活性層との間に積層された第1導電
型のスペーサ層と、前記第1導電型のスペーサ層の一部
領域に配置された第1の中心波長を有するレーザ光につ
いて波長選択性を有する第1の回折格子と、前記第1導
電型のスペーサ層の一部領域に配置された第2の中心波
長を有するレーザ光について波長選択性を有する第2の
回折格子とを備え、出射する前記第1の中心波長を有す
るレーザ光および前記第2の中心波長を有するレーザ光
が複数の発振縦モードを有することを特徴とする。
【0023】この請求項2の発明によれば、活性層の下
部に2種類の回折格子を設けた構造としたために、2つ
の異なる中心波長を有し、各レーザ光が複数の発振縦モ
ードを有する半導体レーザ装置を提供することができ
る。
【0024】また、請求項3にかかる半導体レーザ装置
は、第1導電型の半導体基板と、該半導体基板上に積層
された第1導電型の半導体バッファ層と、該半導体バッ
ファ層上に積層された活性層と、該活性層上に配置され
た第1の電極と、前記半導体基板下面に配置された第2
の電極とを有する半導体レーザ装置において、前記半導
体バッファ層と前記活性層との間に積層された第1導電
型のスペーサ層と、前記第1導電型のスペーサ層の一部
領域に配置された第1の中心波長について波長選択性を
有する第1の回折格子と、前記活性層と前記第1の電極
との間に積層された第2導電型のスペーサ層と、前記第
2導電型のスペーサ層の一部領域に配置された第2の中
心波長について波長選択性を有する第2の回折格子とを
備え、出射する前記第1の中心波長を有するレーザ光お
よび前記第2の中心波長を有するレーザ光が複数の発振
縦モードを有することを特徴とする。
【0025】この請求項3の発明によれば、第1の回折
格子と、第2の回折格子が、活性層と平行方向に連続す
る構造ではなく、異なるスペーサ層の内部に配置される
構成としたため、第1の回折格子と第2の回折格子が複
合共振器を構成することを防止できる。
【0026】また、請求項4にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記第1の回折格子および前
記第2の回折格子と、前記第1の電極との間に、非電流
注入層を配置したことを特徴とする。
【0027】この請求項4の発明によれば、第1の回折
格子および第2の回折格子に対して注入電流が流入する
ことがないため、第1の回折格子および第2の回折格子
を構成する各格子の屈折率変化を防止することができ、
出射波長の変化を抑制することができる。
【0028】また、請求項5にかかる半導体レーザ装置
は、半導体基板の一部領域上に積層された第1のスペー
サ層と、該第1のスペーサ層内の一部領域に配置され、
第1の中心波長を有する第1のレーザ光について波長選
択性を有する第1の回折格子と、前記第1のスペーサ層
上に積層された第1の活性層と、該第1の活性層上に配
置された第1の電極とを備えた第1のストライプ構造
と、前記半導体基板の他の領域上に積層された第2のス
ペーサ層と、該第2のスペーサ層内の一部領域に配置さ
れ、第2の中心波長を有する第2のレーザ光について波
長選択性を有する第2の回折格子と、前記第2のスペー
サ層上に積層された第2の活性層と、該第2の活性層上
に配置された第2の電極とを備えた第2のストライプ構
造と、を備え、前記第1のレーザ光および前記第2のレ
ーザ光が、複数の発振縦モードを有することを特徴とす
る。
【0029】この請求項5の発明によれば、第1のスト
ライプ構造および第2のストライプ構造において、それ
ぞれ活性層の下に回折格子を配置したために、2つの異
なる中心波長を有し、複数の発振縦モードを有するレー
ザ光を発振することができる。
【0030】また、請求項6にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記第1の電極と、前記第2
の電極は、互いに電気的に接続され、前記第1の活性層
と前記第2の活性層とに注入される電流の密度が略等し
いことを特徴とする。
【0031】この請求項6の発明によれば、第1の電極
と、第2の電極が互いに導通しているため、第1のスト
ライプ構造に注入される電流と、第2のストライプ構造
に注入される電流とを、同一の電流源で制御することが
できる。
【0032】また、請求項7にかかる半導体レーザ装置
は、半導体基板の一部領域上に積層された第1の活性層
および第1の中心波長を有するレーザ光について波長選
択性を有する第1の回折格子を備えた第1のストライプ
構造と、前記半導体基板の他の領域上に積層された第2
の活性層および第2の中心波長を有するレーザ光につい
て波長選択性を有する第2の回折格子を備えた第2のス
トライプ構造とを備え、前記第1のストライプ構造およ
び前記第2のストライプ構造の少なくとも一方におい
て、レーザ光出射側端面および/またはレーザ光反射側
端面近傍に光導波路層を備え、該光導波路層内に前記第
1または第2の回折格子が配設されたことを特徴とす
る。
【0033】この請求項7の発明によれば、光導波路層
を新たに設け、光導波路層内に回折格子を配設する構造
としたため、回折格子を活性層等と独立に設けることが
可能であり、設計・作製の自由度を大きくすることがで
きる。
【0034】また、請求項8にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記第1の中心波長と前記第
2の中心波長との差は、3nm以上であることを特徴と
する。
【0035】この請求項8の発明によれば、波長差を3
nm以上とする構成としたことで、第1の中心波長を有
する複数の縦発振モードからなるレーザ光と、第2の中
心波長を有する複数の発振縦モードからなるレーザ光が
重なることなく、2つの独立したレーザ光として発振す
ることができる。
【0036】また、請求項9にかかる半導体レーザ装置
は、上記の発明において、前記第1の中心波長および前
記第2の中心波長は、レーザ発振時において940nm
以上、1020nm以下であることを特徴とする。
【0037】この請求項9の発明によれば、中心波長を
限定することで、エルビウム添加ファイバを用いた光増
幅器に使用する際に励起光源として効果的に信号光の増
幅をおこなうことができる。
【0038】また、請求項10にかかる半導体レーザ装
置は、上記の発明において、レーザ発振時において、前
記第1の中心波長は、増幅用光ファイバの吸収係数が極
大となる波長以下であり、前記第2の中心波長が、増幅
用光ファイバの吸収係数が極大となる波長以上であるこ
とを特徴とする。
【0039】この請求項10の発明によれば、第1の中
心波長が増幅用光ファイバの吸収係数が極大となる波長
以下とし、第2の中心波長が極大となる波長以上とする
ことで、増幅器の励起光源として用いた場合に、第1の
中心波長のレーザ光の入射による吸収係数と、第2の中
心波長のレーザ光の入射による吸収係数との和が均一な
値とすることができる。
【0040】また、請求項11にかかる半導体レーザ装
置は、上記の発明において、前記第1の回折格子と前記
第2の回折格子とは、結合係数と回折格子長との積が
0.3以下であることを特徴とする。
【0041】この請求項11の発明によれば、半導体レ
ーザ装置の構造が、第1および第2の回折格子におい
て、回折格子長と結合係数との積が0.3以下となるこ
とから、キンク現象の発生を効果的に抑制することがで
きる。
【0042】また、請求項12にかかる半導体レーザ装
置は、上記の発明において、前記第1の回折格子のレー
ザ光出射面側端部と前記第2の回折格子のレーザ光出射
面側端部との少なくとも一方が、レーザ光出射面と接触
することを特徴とする。
【0043】この請求項12の発明によれば、回折格子
のレーザ光出射面側端部がレーザ光出射面と接触する構
造とすることで、複合モード発振が抑制できる。
【0044】また、請求項13にかかる半導体レーザモ
ジュールは、請求項1〜12のいずれか一つに記載の半
導体レーザ装置と、前記半導体レーザ装置から出射され
たレーザ光を外部に導波する光ファイバと、前記半導体
レーザ装置の光出力を測定する光検出器とを備えたこと
を特徴とする。
【0045】この請求項13の発明によれば、温調モジ
ュールおよび温度モニタ部を半導体レーザモジュールに
含まない構成としたため、製造にかかるコストの低減、
製造工程の単純化、歩留まりの向上を図ることができ
る。
【0046】また、請求項14にかかる半導体レーザモ
ジュールは、上記の発明において、光ファイバ側からの
反射戻り光の入射を抑制するアイソレータをさらに備え
たことを特徴とする。
【0047】この請求項14の発明によれば、アイソレ
ータを設けた構成としたため、光ファイバからの戻り光
が半導体レーザ装置に入射することを防止することがで
きる。
【0048】また、請求項15にかかる半導体レーザモ
ジュールは、請求項1〜12のいずれか一つに記載の半
導体レーザ装置と、前記半導体レーザ装置からの前記第
1の中心波長を有するレーザ光が入射される第1のポー
トと、前記半導体レーザ装置からの前記第2の中心波長
を有するレーザ光が入射される第2のポートと、前記第
1のポートから入射される前記第1の中心波長を有する
レーザ光と前記第2のポートから入射される前記第2の
中心波長を有するレーザ光とが合波されて出射される第
3のポートとを備えたレーザ光合成手段と、該レーザ光
合成手段の前記第3のポートから出射されるレーザ光を
受光し、外部に送出する光ファイバと、をさらに備えた
ことを特徴とする。
【0049】この請求項15の発明によれば、第1およ
び第2のストライプ構造を有する半導体レーザを使用
し、第1、第2、第3のポートを用いることで第1の中
心波長を有するレーザ光と、第2の中心波長を有するレ
ーザ光を合波することができる。
【0050】また、請求項16にかかる半導体レーザモ
ジュールは、上記の発明において、前記半導体レーザ装
置と前記第1のポートおよび前記第2のポートとの間に
配置され、該半導体レーザ装置から出射された前記第1
の中心波長を有するレーザ光と前記第2の中心波長を有
するレーザ光が入射され、前記第1の中心波長を有する
レーザ光と前記第2の中心波長を有するレーザ光との間
隔を広げるように分離させる第1レンズと、前記第1レ
ンズを通過した前記第1の中心波長を有するレーザ光と
前記第2の中心波長を有するレーザ光のいずれか一方の
みが入射され、入射されたレーザ光の偏波面を所定の角
度回転させる偏光回転手段とをさらに備えたことを特徴
とする。
【0051】この請求項16の発明によれば、偏光回転
手段をさらに設けることで、第1の中心波長を有するレ
ーザ光と、第2の中心波長を有するレーザ光とを合波し
た光の偏波を抑制することができる。
【0052】また、請求項17にかかる光ファイバ増幅
器は、請求項1〜12のいずれか一つに記載の半導体レ
ーザ装置、あるいは請求項13〜16のいずれか一つに
記載の半導体レーザモジュールを用いた励起光源と、信
号光と励起光とを合成するためのカプラと、増幅用光フ
ァイバとを備えたことを特徴とする。
【0053】この請求項17の発明によれば、光増幅器
に2種類の異なる波長を有するレーザ光を励起光として
用いる構成としたため、これらの波長における吸収係数
の和が一定となるような光増幅器を提供することができ
る。
【0054】また、請求項18にかかる光ファイバ増幅
器は、第1の中心波長を有し、複数の発振縦モードを有
するレーザ光を選択する第1の回折格子を備えた半導体
レーザ装置を含む第1の半導体レーザモジュールと、第
2の中心波長を有し、複数の発振縦モードを有するレー
ザ光を選択する第2の回折格子を備えた半導体レーザ装
置を含む第2の半導体レーザモジュールと、前記第1の
半導体レーザモジュールから出射されるレーザ光と前記
第2の半導体レーザモジュールとから出射されるレーザ
光とを合波する第1のカプラと、前記第1のカプラで合
波された光と信号光とを合波する第2のカプラと、増幅
用光ファイバとを備えたことを特徴とする。
【0055】この請求項18の発明によれば、それぞれ
個別の中心波長を有し、複数の発振縦モードを有するレ
ーザ光を出射する半導体レーザ装置を使用したことで、
温度変化に対する波長の変化が少なく、2つのレーザ光
を励起光として用いることで光増幅ファイバの増幅利得
を温度変化に対して安定化させることができる。
【0056】また、請求項19にかかる光ファイバ増幅
器は、上記の発明において、前記増幅用光ファイバが、
エルビウム添加ファイバであることを特徴とする。
【0057】この請求項19の発明によれば、増幅用光
ファイバがエルビウム添加ファイバとなるよう構成した
ため、980nm付近の発振波長を有するレーザ光を励
起光源として有効に活用することができる。
【0058】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態にかかるレーザモジュールについて詳細に説
明する。図面の記載において同一あるいは類似部分には
同一あるいは類似の符号を付している。また、図面は模
式的なものであり、装置の構成部分の大きさ、比率等は
現実のものとは異なることに留意するべきである。ま
た、図面の相互の間でも互いの寸法の関係や比率が異な
る部分が含まれていることはもちろんである。
【0059】(実施の形態1)実施の形態1にかかる半
導体レーザ装置について説明する。図1は、実施の形態
1にかかる半導体レーザ装置の概要構成を示す斜めから
見た破断図である。また、図2は、実施の形態1にかか
る半導体レーザ装置の構成を示す側面断面図である。ま
た、図3は、実施の形態1にかかる半導体レーザ装置の
構成を示す正面断面図である。
【0060】実施の形態1にかかる半導体レーザ装置
は、n−基板1と、n−バッファ層2と、GRIN−S
CH−MQW(Graded Index-Separate Confinement He
tero structure Multi Quantum Well: 分布屈折率分
離閉じこめ単一量子井戸)活性層3と、p−スペーサ層
4と、p−クラッド層6と、p−コンタクト層7と、p
側電極10とが下から順に積層されている。また、n−
基板1の下部にはn側電極11が配置されている。
【0061】また、GRIN−SCH−MQW活性層3
およびp−スペーサ層4と、n−バッファ層2の上部
は、図3に示すようにメサストライプ状の構造となって
おり、これらの部分の幅(図3における横方向)はn−
基板1に比べて狭い構造となっている。また、GRIN
−SCH−MQW活性層3およびp−スペーサ層4と、
n−バッファ層2上部に隣接してp−ブロッキング層8
およびn−ブロッキング層9が配置され、注入される電
流をブロックする機能を有する。このため、本実施の形
態1にかかる半導体レーザ装置は、GRIN−SCH−
MQW活性層3を流れる電流の密度が高められ、高い発
光効率を有する。特に本実施の形態において、高出力動
作の点から、活性層を構成する量子井戸層に1パーセン
トの圧縮歪を有する圧縮歪量子井戸構造を用いた。な
お、1パーセントを超える歪量を井戸層に用いると、蓄
えられた歪エネルギーにより、結晶欠陥が生じること問
題となる。したがって、良質な半導体結晶を得る上で、
量子井戸を構成するバリア層に井戸層とは、反対の引張
歪を導入した歪補償構造が有効である。
【0062】また、図2に示すように、実施の形態1に
かかる半導体レーザ装置は、出射側端面および反射側端
面にそれぞれ低反射膜15および高反射膜16を備え
る。高反射膜16は、反射率80パーセント以上の光反
射率を有する。一方、低反射膜15は、出射側端面にお
けるレーザ光の反射を防止するためのものである。した
がって、出射側端面および低反射膜15における光反射
率は2パーセント以下、望ましくは1パーセント以下で
ある。
【0063】なお、n−バッファ層2はバッファ層とし
ての役割以外に、クラッド層としての機能も有する。n
−バッファ層2およびp−クラッド層6がクラッド層と
して機能することで、本実施の形態1にかかる半導体レ
ーザ装置はダブルへテロ構造を有し、発光に寄与するキ
ャリアを効果的にGRIN−SCH−MQW活性層3に
閉じこめることによって発光効率が向上する。
【0064】また、実施の形態1にかかる半導体レーザ
装置のレーザ光出射方向(図2における横方向)の長さ
は1300μmとする。レーザ光出射方向の長さは他の
値であってもよいが、800μm以上であることが望ま
しい。800μm以上としたのは、800μm以下だと
単一モードでレーザ発振し、後述する複数の発振縦モー
ドを得ることができにくいためである。
【0065】さらに、p−スペーサ層4の内部であっ
て、実施の形態1にかかる半導体レーザ装置のレーザ光
出射面の近傍には、第1の回折格子13および第2の回
折格子14とが、レーザ光出射面から見て第1の回折格
子13、第2の回折格子14の順に配置されている。
【0066】第1の回折格子13および第2の回折格子
14を構成する各格子は、p型の半導体材料で構成され
ており、第1の回折格子13および第2の回折格子14
は、それぞれ異なる周期からなる各格子の配列によって
形成される。第1の回折格子13のレーザ光出射面側の
端部は、実施の形態1にかかる半導体レーザ装置のレー
ザ光出射面に接していることが望ましいが、第1の回折
格子13および第2の回折格子14のレーザ光出射面側
端部がレーザ光出射面から100μm以内の距離に位置
するならば、レーザ光出射面から離れていてもよい。
【0067】なお、第1の回折格子13および第2の回
折格子14は、レーザ光出射方向におけるそれぞれの回
折格子長と、回折格子の結合係数の積が0.3以下であ
ることが望ましい。回折格子長と結合係数の積が0.3
よりも大きくなると注入電流に対するレーザ光強度の線
形性の乱れであるいわゆるキンク現象が発生するおそれ
があるためである。
【0068】そして、第1の回折格子13および第2の
回折格子14の上部であって、p−コンタクト層7とp
側電極10との間には、非注入層5が配置されている。
非注入層5は、絶縁膜からなり、p側電極10から注入
された電流が、第1の回折格子13および第2の回折格
子14とに流入することを防止する機能を有する。な
お、本実施例では、非注入層5を絶縁膜で構成したが、
半導体を用いた非注入層であってもよい。
【0069】次に、実施の形態1にかかる半導体レーザ
装置の動作および効果について、説明する。この半導体
レーザ装置は、p側電極10からn側電極11に向かっ
て電流を注入することによって、GRIN−SCH−M
QW活性層3でキャリアの再結合が生じ、誘導放出光が
発生する。ここで発生する誘導放出光は、ある程度スペ
クトルに幅があり、第1の回折格子13、第2の回折格
子14によって波長選択をおこなう。第1の回折格子1
3および第2の回折格子14は、周囲のp−スペーサ層
4と屈折率が異なる格子から形成され、所定の周期を有
することから、所定の中心波長を選択する。本実施の形
態1においては、第1の回折格子13は971nmを中
心波長とする複数の発振縦モードを有するレーザ光を選
択し、第2の回折格子14は、979nmを中心波長と
する複数の発振縦モードを有するレーザ光を選択するも
のとする。
【0070】したがって、図4に示すように、本実施の
形態1にかかる半導体レーザ装置はλ1(=971n
m)を中心波長とする複数の発振モードを有するレーザ
光と、λ2(=979nm)を中心波長とする複数の発
振縦モードを有するレーザ光を出射する。
【0071】次に、GRIN−SCH−MQW活性層3
の温度に対する波長の変化について、図6を参照して説
明する。図6のグラフにおいて、直線l1は本実施の形
態1にかかる半導体レーザ装置の温度変化に対する波長
のシフトを示し、直線l2は、従来技術にかかるファブ
リ・ペロー型の半導体レーザ装置の温度変化に対する波
長のシフトを示す。なお、本実施の形態1にかかる半導
体レーザ装置は、中心波長が異なる2本のレーザ光が出
射される構造を有するが、これら2本のレーザ光はとも
に直線l1の傾向にしたがって波長がシフトする。従来
のファブリ・ペロー型の半導体レーザ装置の発振波長変
化が温度に対して0.4nm/Kであるのに対して、本
実施の形態1にかかる半導体レーザ装置の発振波長変化
は0.1nm/Kと、波長のシフト量は1/4ですむ。
【0072】このような波長シフトの相違が生じるの
は、以下の理由による。すなわち、従来のファブリ・ペ
ロー型の半導体レーザ装置は、発振波長が主に活性層を
構成する半導体結晶の禁制帯幅によって規定されるた
め、温度変化による波長の変化が大きい。しかし、本実
施の形態1にかかる半導体レーザ装置は、発振波長は第
1の回折格子13および第2の回折格子14によって選
択され、本実施の形態1にかかる半導体レーザ装置の発
振波長のシフトは、第1の回折格子13および第2の回
折格子14を構成する格子の屈折率およびp−スペーサ
層4の屈折率変化に主として依存することとなる。その
ため、本実施の形態1にかかる半導体レーザ装置は、フ
ァブリ・ペロー型の半導体レーザ装置と比較して、発振
波長の変化率は小さく、温度依存性を少なくすることが
できる。
【0073】また、本実施の形態1にかかる半導体レー
ザ装置は、GRIN−SCH−MQW活性層3において
生じる光から第1の回折格子13および第2の回折格子
14で特定波長のレーザ光を選択する。ここで、第1の
回折格子13と、第2の回折格子14は双方ともp−ス
ペーサ層4内部に配置されていることから、第1の回折
格子13と、第2の回折格子14の温度はほぼ同一とな
り、温度変化によって変動する屈折率も同一となる。し
たがって、第1の回折格子13で選択される複数の発振
縦モードを有するレーザ光と、第2の回折格子14で選
択される複数の発振縦モードを有するレーザ光とは、温
度変化に対して同じだけ波長がシフトし、双方の波長の
差を同一に保つことができる。
【0074】さらに、本実施の形態1にかかる半導体レ
ーザ装置は、第1の回折格子13と、第2の回折格子1
4の上部に非注入層5を設けている。そのため、第1の
回折格子13および第2の回折格子14に対しては、注
入電流が流入することがない。したがって、第1の回折
格子13および第2の回折格子14の温度変化を抑制す
ることができ、第1の回折格子13および第2の回折格
子14を構成する各格子の屈折率変化を抑え、出射波長
の変化をさらに低減することができる。
【0075】なお、本実施の形態1にかかる半導体レー
ザ装置は、上述の構造に限定されるものではない。たと
えば、本実施の形態1にかかる半導体レーザ装置におい
ては、n−バッファ層2が、クラッド層としての機能も
有するものとしているが、n−バッファ層2とは別にG
RIN−SCH−MQW活性層3の下にn−クラッド層
を積層してもよい。
【0076】また、ダブルへテロ構造をとらなくとも回
折格子による波長選択は可能であるため、活性層とその
他の層との間にバンド幅について差異がないいわゆるホ
モ接合レーザ、もしくはシングルへテロレーザの構造を
とることも可能である。同様の理由から、活性層はGR
IN−SCH−MQW構造以外でも、発光再結合が可能
な構造であればよい。また同様に、本実施の形態1にお
いては、GRIN−SCH−MQW活性層3に効率的に
キャリアを注入するためにp−ブロッキング層8と、n
−ブロッキング層9を配置する構造としているが、これ
らを省略した構造としても、波長選択は可能である。さ
らに、非注入層5が存在しない場合であっても、回折格
子による波長選択は可能であるため、非注入層5を省略
した形態とすることも可能である。また、非注入層5
を、絶縁膜でなく、たとえば、n型半導体または、n型
半導体とp型半導体の積層構造であるnpn構造で構成
してもよいし、p側電極10が、第1の回折格子13お
よび第2の回折格子14の上部に存在しない構造として
も良い。
【0077】さらに、上述の例における導電型を逆にす
ることも可能である。すなわち、基板、バッファ層、を
p型とし、スペーサ層、クラッド層をn型としてもよ
い。その場合は第1の回折格子13および第2の回折格
子14も導電型をn型にする必要がある。
【0078】次に、本実施の形態1にかかる半導体レー
ザ装置の変形例について、説明する。変形例にかかる半
導体レーザ装置は、図7に示すように、GRIN−SC
H−MQW活性層18の下部に、n−スペーサ層17が
配置されている。そして、n−スペーサ層17の内部
に、n−からなる第1の回折格子19および第2の回折
格子20が配置され、波長選択をおこなう構造となって
いる。このように、GRIN−SCH−MQW活性層1
8の下部に第1の回折格子19および第2の回折格子2
0を配置する構造としても、上述した実施の形態1にか
かる半導体レーザ装置と同等の機能を果たすことが可能
である。
【0079】(実施の形態2)次に、実施の形態2にか
かる半導体レーザ装置について説明する。なお、実施の
形態2において、実施の形態1にかかる半導体レーザ装
置の構成と同一符号を付した部分については、同等の機
能を有するものとする。
【0080】実施の形態2にかかる半導体レーザ装置
は、図8に示すように、下から順にn−基板1と、n−
バッファ層2と、n−スペーサ層21と、GRIN−S
CH−MQW活性層3と、p−スペーサ層22と、p−
クラッド層6と、p−コンタクト層7と、p側電極10
とが積層され、n−基板1の下部にはn側電極11が配
置されている。また、図10に示すように、n−スペー
サ層21、GRIN−SCH−MQW活性層3、p−ス
ペーサ層22は、レーザ出射方向に対して垂直方向の幅
がn−基板1よりも狭く、これらの層に隣接してp−ブ
ロッキング層8、n−ブロッキング層9が順に配置され
ている。また、図9に示すように、実施の形態2にかか
る半導体レーザ装置のレーザ光出射側端面には低反射膜
15が配置され、レーザ光反射側端面には高反射膜16
が配置されている。ここで、低反射膜15は、出射端面
からの反射の影響を抑制すべく2パーセント以下、より
好適には1パーセント以下の反射膜が用いられる。
【0081】また、n−スペーサ層21の内部において
は、n型の第1の回折格子23がレーザ光の出射方向と
平行な方向に配置されている。ここで、導電型をn型と
したのは、p型とすることによってn−スペーサ層21
の内部でpn接合を形成して電流の流れを妨げることを
防止するためである。第1の回折格子23は、GRIN
−SCH−MQW活性層3で生じる光に対して選択性を
有する。なお、第1の回折格子23のレーザ光出射方向
端部は、低反射膜15に接する構造とすることが望まし
いが、回折格子として波長選択機能を有するためには、
低反射膜15とn−スペーサ層21との境界面と、第1
の回折格子23のレーザ光出射方向端部との間の距離が
100μm以下であればよい。
【0082】さらに、p−スペーサ層22の内部におい
て、p型の第2の回折格子24が第1の回折格子23の
場合と同様にレーザ光の出射方向と平行な方向に配置さ
れている。第二の回折格子は、第一の回折格子とは異な
る一定の波長の光に対して選択性を有する。また、端部
が低反射膜15と接する構造が望ましいが、回折格子と
しての機能を果たすことが可能な100μm以下の距離
であれば、低反射膜15から離れた構造となっていても
よい。
【0083】次に、本実施の形態2にかかる半導体レー
ザ装置の動作および効果について、説明する。図8にお
けるp側電極10から注入された電流によって、GRI
N−SCH−MQW活性層3において、電子とホールが
再結合し、誘導放出によりレーザ光が生ずる。ここで発
生するレーザ光のスペクトルには、ある程度幅があるた
め、第1の回折格子23、第2の回折格子24によって
波長選択をおこなう。第1の回折格子23および第2の
回折格子24は、それぞれ周囲と屈折率の異なる格子か
ら形成され、所定の周期性を有するため、所定の中心波
長を有する複数の発振縦モードからなるレーザ光を選択
する。
【0084】上述の通り、第1の回折格子23はn−ス
ペーサ層21内に配置され、第2の回折格子24は、第
1の回折格子23とは異なりp−スペーサ層22内に配
置されている。複数の回折格子がレーザ波長発振方向に
平行に並んだ場合、回折格子が互いに影響を及ぼしあ
い、複合共振器を形成する可能性がある。しかし、本実
施の形態2にかかる半導体レーザ装置においては、第1
の回折格子23と第2の回折格子24はGRIN−SC
H−MQW活性層3の上下に配置されており、複合共振
器を形成する可能性はない。したがって、本実施の形態
2にかかる半導体レーザ装置は、注入電流に対して出射
するレーザ光強度の線形性の乱れであるいわゆるキンク
現象の発生を効果的に防止することができる。
【0085】また、本実施の形態2にかかる半導体レー
ザ装置は、実施の形態1における半導体レーザ装置と同
様に、複数の発振縦モードを有し、回折格子によって波
長選択をおこなう。また、温度変化に対する波長のシフ
トも、図6に示す通りとなり、ファブリ・ペロー型の半
導体レーザ装置と比較して波長のシフトが小さいという
利点を有する。
【0086】なお、本実施の形態2にかかる半導体レー
ザ装置について、実施の形態1と同様に非注入層を設け
ても良い。その場合、第1の回折格子23および第2の
回折格子24に流入する電流を抑制できるため、さらに
出射波長の変化を抑制することができる。
【0087】(変形例1)つぎに、実施の形態2の変形
例1について説明する。変形例1にかかる半導体レーザ
装置は、いわゆるリッジ型の構造を備えた半導体レーザ
装置において、第1の回折格子および第2の回折格子を
備えたものである。図11は、変形例1にかかる半導体
レーザ装置の構造を示す正面図であり、図12は、図1
1のA−A線断面図である。
【0088】図11に示すように、変形例1にかかる半
導体レーザ装置は、n−基板25上にn−クラッド層2
6、n−スペーサ層27、GRIN−SCH−MQW活
性層28、p−スペーサ層29、p−クラッド層30が
順次積層された構造を有する。p−クラッド層30は、
上部において、レーザ光出射方向と垂直な方向の幅が狭
まったいわゆるリッジ構造を有する。p−クラッド層3
0上部のリッジ構造上面上にはp−コンタクト層31が
積層され、p−コンタクト層31上の一部領域を除いて
表面全体を覆うように絶縁層32が積層され、絶縁層3
2上および上記したp−コンタクト層31上の一部領域
上にはp側電極33が積層されている。また、n−基板
25の下面にはn側電極34が配置されている。なお、
変形例1において実施の形態1、2と同様の名称を付し
た部分は、特に言及しない限り同等の機能を果たすもの
とする。
【0089】n−基板25はn型のGaAsによって形
成され、n−クラッド層26およびn−スペーサ層27
はn型のAlGaAsによって形成される。また、p−
スペーサ層29およびp−クラッド層30はp型のAl
GaAsによって形成され、p−コンタクト層31はp
型不純物を大量にドープしたGaAsによって形成され
る。
【0090】さらに、n−スペーサ層27内であって、
p−クラッド層30上部のリッジ構造に対応した領域に
は第1の回折格子35が配置されている。同様に、p−
スペーサ層29内であって、p−クラッド層30上部の
リッジ構造に対応した領域には第2の回折格子36が配
置されている。第1の回折格子35および第2の回折格
子36は、実施の形態2における回折格子と同様の構造
によって形成される。例えば、第1の回折格子35は、
λ1(=971nm)を中心波長とする複数の発振モー
ドを有するレーザ光を選択し、第2の回折格子36は、
λ2(=979nm)を中心波長とする複数の発振縦モ
ードを有するレーザ光を選択するよう形成されている。
【0091】また、図12に示すように、レーザ光出射
側(図12における右側)端面上には低反射膜38が配
置され、反射側(図12における左側)端面上には高反
射膜39が配置されている。
【0092】p側電極33は、図示を省略した外部電源
に接続され、かかる外部電源から流入する電流は、p側
電極33とp−コンタクト層31との界面から浸入し、
p−クラッド層30上部のリッジ構造を通過してGRI
N−SCH−MQW活性層28に流入する。このため、
リッジ構造の幅に対応した領域に電流が流れることとな
り、注入された電流の密度を高めて高い発光効率を実現
することができ、第1の回折格子35および第2の回折
格子36によって複数の発振縦モードを有するレーザ光
を選択することが可能である。
【0093】(変形例2)つぎに、変形例2にかかる半
導体レーザ装置について説明する。変形例2にかかる半
導体レーザ装置は、自己整合型(Self Alignment Struc
ture)レーザに回折格子を組み込んだ構造を有する。図
13は変形例2にかかる半導体レーザ装置の構造を示す
正面図であり、図14は、図13のB−B線断面図であ
る。
【0094】図13に示すように、変形例2にかかる半
導体レーザ装置は、n−基板40上にn−クラッド層4
1、n−スペーサ層42、GRIN−SCH−MQW活
性層43、p−スペーサ層44、第1のp−クラッド層
45を順次積層した構造を有する。また、第1のp−ク
ラッド層45上の一部領域には第2のp−クラッド層4
6が積層され、他の領域にはエッチングストップ層4
7、電流ブロック層48が積層されている。さらに、第
2のp−クラッド層46および電流ブロック層48上に
は、第3のp−クラッド層49、p−コンタクト層50
およびp側電極51が順次積層されている。また、n−
基板40の下面にはn側電極52が配置されている。
【0095】n−基板40は、例えばn型のGaAs基
板によって形成され、n−クラッド層41およびn−ス
ペーサ層42はn型のAlGaAsによって形成され
る。また、p−スペーサ層44、第1のp−クラッド層
45、第2のp−クラッド層46、第3のp−クラッド
層49はp型のAlGaAsによって形成される。さら
に、エッチングストップ層はInAsPまたはGaAs
によって形成され、電流ブロック層48は、n型のAl
GaAsによって形成され、p−コンタクト層50はp
型不純物を高濃度にドープしたGaAsによって形成さ
れる。
【0096】また、図14に示すように、n−スペーサ
層42内であって、第2のp−クラッド層46の下部領
域には第1の回折格子54が配置され、p−スペーサ層
44内であって、第2のp−クラッド層46の下部領域
には第2の回折格子55が配置されている。これら回折
格子はp型のGaAsによって形成され、それぞれ所定
の波長を中心とした複数の発振縦モードを有するレーザ
光を選択する。また、図14に示すように、レーザ光を
出射する側(図14における右側)端面上には低反射膜
56が配置され、反射側端面上には高反射膜57が配置
されている。
【0097】変形例2にかかる半導体レーザ装置は、電
流ブロック層48を設けたことでp側電極51から流入
する電流が狭窄される構造を有する。従って、GRIN
−SCH−MQW活性層43のうち第2のp−クラッド
層46下部に対応した領域にのみ流れ込むこととなり、
GRIN−SCH−MQW活性層43に流入する電流の
密度を向上させることによって発光効率を向上させてい
る。そして、高い効率で発生する光について第1の回折
格子54および第2の回折格子55でそれぞれ所定の波
長を中心とした複数の発振縦モードを備えたレーザ光を
選択している。
【0098】以上、実施の形態1および実施の形態2、
さらには変形例に渡って本発明にかかる半導体レーザ装
置について説明したが、本発明は上記のものに限定され
ることはない。例えば、実施の形態2の変形例1、変形
例2の構造と、実施の形態1の構造とを組み合わせた構
造としても良い。具体的には、変形例1の構造を備えた
半導体レーザ装置において、n−スペーサ層27を省略
し、p−スペーサ層29内に第1の回折格子および第2
の回折格子を配置する構造としても良い。また、実施の
形態2および変形例1、2にかかる半導体レーザ装置に
おいて、第1の回折格子および第2の回折格子の上部に
電流非注入層を設けて第1の回折格子および第2の回折
格子に電流が流入しない構造としても良い。
【0099】(実施の形態3)つぎに、この発明の実施
の形態3にかかる半導体レーザ装置について、説明す
る。図15は、実施の形態3にかかる半導体レーザ装置
の正面断面図を示し、図16(a)は、図15における
C−C線断面図を示し、図16(b)は、図15におけ
るD−D線断面図を示す。
【0100】本実施の形態3にかかる半導体レーザ装置
は、図15に示すように、n−基板61上にn−クラッ
ド層62が積層されている。また、図15におけるC−
C線上においては下部GRIN−SCH層63a、活性
層64a、上部GRIN−SCH層65a、p−スペー
サ層72aがメサ状に積層されている。これらを総称し
てストライプ73aとする。同様に、D−D線上には下
部GRIN−SCH層63b、活性層64b、上部GR
IN−SCH層65b、p−スペーサ層72bがメサ状
に積層されている。これらを総称してストライプ73b
とする。ストライプ73aとストライプ73bとは空間
的に分離されており、ストライプ73a、ストライプ7
3b以外の部分にはn−クラッド層62上にp−ブロッ
キング層69、n−ブロッキング層70が順に積層さ
れ、注入電流がストライプ73aおよびストライプ73
bにのみ流入する構造となっている。また、上部GRI
N−SCH層65a、65bおよびn−ブロッキング層
70上にはp−クラッド層66が積層され、p−クラッ
ド層66上には順にp−コンタクト層67、p側電極6
8が積層されている。また、n−基板61の下面にはn
側電極71が配置されている。さらに、図16(a)、
(b)に示すようにp−スペーサ層72a、72bの内
部の一部領域には、それぞれ第1の回折格子74aおよ
び第2の回折格子74bが配置されている。
【0101】n−クラッド層62は、クラッド層として
の機能およびバッファ層としての機能を果たすためのも
のである。クラッド層として機能することで、n−クラ
ッド層62およびp−クラッド層66によってストライ
プ73a、ストライプ73bを上下から挟み込むことで
本実施の形態3にかかる半導体レーザ装置はダブルへテ
ロ構造を有し、キャリアを効果的に閉じ込めることで高
い発光効率を有する。
【0102】ストライプ73aのうち、下部GRIN−
SCH層63a、活性層64a、上部GRIN−SCH
層65aの積層構造は、活性層64aが多重量子井戸構
造の時にいわゆるGRIN−SCH−MQW(Graded I
ndex-Separate ConfinementHetero structure Multi Qu
antum Well:分布屈折率分離閉じこめ多重量子井戸)活
性層を形成する。また、活性層64aが単一量子井戸構
造の時にはGRIN−SCH−SQW(Graded Index-S
eparate Confinement Hetero structure Single Quantu
m Well:分布屈折率分離閉じこめ単一量子井戸)活性層
を形成する。これにより、より効果的にキャリアを閉じ
込めることが可能で、本実施の形態3にかかる半導体レ
ーザ装置はダブルへテロ構造とあわせて高い発光効率を
有する。ストライプ73bの構造も同様である。
【0103】活性層64a、64bは、たとえば、n−
基板61に対する格子不整合率が0.5パーセントから
1.5パーセントの範囲において圧縮歪み量子井戸構造
を採用し、かつ井戸数が5個程度の多重量子井戸構造を
使用するのが、InP基板上に形成したGaInAsP
系半導体レーザの場合、高出力化の観点から有利であ
る。これに対して、GaAs基板上に形成したGaIn
As系半導体レーザやGaInAsP系半導体レーザの
場合は、井戸数が一個又は、二個程度の量子井戸構造が
使用される。なお、歪み量子井戸構造として、その障壁
層を井戸層の歪みと反対の引っ張り歪みを導入してなる
歪み補償構造とすれば、等価的に格子整合条件を満たす
ことができるため、井戸層の格子不整合度に関しては上
限を設けることは必要ではない。
【0104】また、上述した通り、ストライプ73aに
含まれるp−スペーサ層72aは、図16(a)に示す
ようにその内部の一部領域において、第1の回折格子7
4aを含む構造を有する。また、ストライプ73bに含
まれるp−スペーサ層72bは、図16(b)に示すよ
うに内部の一部領域において、第2の回折格子74bを
含む構造を有する。
【0105】第1の回折格子74aおよび第2の回折格
子74bを構成する各格子は、p型半導体で構成されて
おり、第1の回折格子74aおよび第2の回折格子74
bは、それぞれ異なる周期からなる各格子の配列によっ
て形成される。第1の回折格子74aおよび第2の回折
格子74bのレーザ光出射面側の端部は、実施の形態3
にかかる半導体レーザ装置の出射側端面に接しているこ
とが望ましいが、第1の回折格子74aおよび第2の回
折格子74bのレーザ光出射面側端部がレーザ光出射面
から100μm以内の距離に位置するならば、レーザ光
出射面から離れていてもよい。
【0106】なお、第1の回折格子74aおよび第2の
回折格子74bは、レーザ光出射方向に対する回折格子
長と、回折格子の結合係数の積がそれぞれ0.3以下で
あることが望ましい。回折格子長と結合係数の積が0.
3よりも大きくなると注入電流に対するレーザ光強度の
線形性の乱れであるいわゆるキンク現象が発生するおそ
れがあるためである。
【0107】高反射膜76は、反射率80パーセント以
上、好ましくは98パーセント以上の光反射率を有す
る。一方、低反射膜75は、出射側端面におけるレーザ
光の反射を防止するためのものである。したがって、低
反射膜75は反射率の低い膜構造からなり、光反射率は
2パーセント以下、望ましくは1パーセント以下の膜構
造からなる。ただし、低反射膜75の光反射率は、半導
体レーザ装置のレーザ光出射方向の長さに応じて最適化
される。
【0108】次に、実施の形態3にかかる半導体レーザ
装置の動作について、説明する。まず、基本的なレーザ
発振についてストライプ73aに電流が注入される場合
について概説し、ストライプ73aおよびストライプ7
3bによってレーザ発振されることによる特徴につい
て、説明する。
【0109】この半導体レーザ装置は、p側電極68か
らn側電極71に向かって電流を注入することによっ
て、活性層64aでキャリアの再結合が生じ、誘導放出
光によりレーザ光が発生する。ここで発生するレーザ光
のスペクトルには、ある程度幅があり、第1の回折格子
74aによって中心波長の選択をおこなう。第1の回折
格子74aは、周囲のp−スペーサ層72aと屈折率が
異なる格子から形成され、所定の周期を有することか
ら、所定の中心波長を選択する。その結果、図3で示す
ように、ストライプ73aからは所定波長のスペクトル
81を中心として、スペクトル82、スペクトル83な
どからなる複数の発振縦モードを有するレーザ光が出射
される。このことは、ストライプ73bについても同様
で、ストライプ73bにおいても第2の回折格子74b
によって中心波長の選択がおこなわれる。ここで、選択
されるレーザ光の中心波長は、第1の回折格子74aお
よび第2の回折格子74bの周期等により決定され、ス
トライプ73aで選択される中心波長の値と、ストライ
プ73bで選択される中心波長の値は互いに異なるよう
に第1の回折格子74aおよび第2の回折格子74bを
構成する。
【0110】本実施の形態3においては、活性層64
a、64bの温度が摂氏0度の場合に第1の回折格子7
4aは971nmを中心波長とする複数の発振縦モード
を有するレーザ光を選択し、第2の回折格子74bは、
979nmを中心波長とする複数の発振縦モードを有す
るレーザ光を選択するように第1の回折格子74aおよ
び第2の回折格子74bを構成している。
【0111】したがって、実施の形態1と同様、図4に
示すように、本実施の形態3にかかる半導体レーザ装置
は、λ1(=971nm)を中心波長とする複数の発振
モードを有するレーザ光と、λ2(=979nm)を中
心波長とする複数の発振縦モードを有するレーザ光を出
射する。
【0112】次に、実施の形態1と同様に、本実施の形
態3にかかる半導体レーザ装置と、従来の単一モード発
振をおこなう半導体レーザ装置との発振スペクトルの比
較をおこなう。図5において、(a)は従来の単一モー
ド発振をおこなう半導体レーザの発振スペクトルで、
(b)は本実施の形態3にかかる半導体レーザ装置の発
振スペクトルを表す。なお、注入電流の値は(a)、
(b)双方において同一であり、中心波長((a)にお
ける発振波長)の値も同一であるとする。
【0113】次に、実施の形態1と同様に活性層64
a、64bの温度変化に対する波長の変化について、図
6を参照して説明する。図6のグラフにおいて、直線l
1は本実施の形態3にかかる半導体レーザ装置の温度変
化に対する波長のシフトを示し、直線l2は、従来技術
にかかるファブリ・ペロー型の半導体レーザ装置の温度
変化に対する波長のシフトを示す。なお、本実施の形態
3にかかる半導体レーザ装置は、中心波長が異なる2本
のレーザ光が出射される構造を有するが、これら2本の
レーザ光はともに直線l2の傾向にしたがって波長がシ
フトする。従来のファブリ・ペロー型の半導体レーザ装
置の発振波長変化が温度に対して0.4nm/Kである
のに対して、本実施の形態3にかかる半導体レーザ装置
の発振波長変化は0.1nm/Kと、波長のシフト量は
1/4ですむ。
【0114】このような波長シフトの相違が生じるの
は、以下の理由による。すなわち、従来のファブリ・ペ
ロー型の半導体レーザ装置は、発振波長が主に活性層を
構成する半導体結晶の禁制帯幅によって規定されるた
め、温度変化による波長の変化が大きい。しかし、本実
施の形態3にかかる半導体レーザ装置は、発振波長は第
1の回折格子74aおよび第2の回折格子74bによっ
て選択され、本実施の形態3にかかる半導体レーザ装置
の発振波長のシフトは、第1の回折格子74aおよび第
2の回折格子74bを構成する格子の屈折率およびp−
スペーサ層72a、72bの屈折率変化に主として依存
することとなる。そのため、本実施の形態3にかかる半
導体レーザ装置は、ファブリ・ペロー型の半導体レーザ
装置と比較して、発振波長の変化率は小さく、温度依存
性を少なくすることができる。
【0115】また、本実施の形態3にかかる半導体レー
ザ装置は、活性層64a、64bにおいて生じる光から
第1の回折格子74aおよび第2の回折格子74bで特
定波長のレーザ光を選択する。ここで、ストライプ73
a、73bは同一のp側電極68から電流が注入される
ことから、ストライプ73a、73bに対する注入電流
はほぼ同じ値となり、温度上昇もほぼ同一となる。した
がって、温度変化によって変動する屈折率も同一とな
る。そのため、第1の回折格子74aで選択される複数
の発振縦モードを有するレーザ光と、第2の回折格子7
4bで選択される複数の発振縦モードを有するレーザ光
とは、温度変化に対して同じだけ波長がシフトし、双方
の中心波長の差を同一に保つことができる。
【0116】(変形例1)次に、実施の形態3にかかる
半導体レーザ装置の変形例1について、図17に正面断
面図を示す。この変形例1は、ストライプ73aとスト
ライプ73bの間に分離溝85を形成し、分離溝85の
表面上に絶縁膜84を堆積させた構造を有する。したが
って、p側電極は、それぞれストライプ73a上に配置
されたp側電極68aと、ストライプ73b上に配置さ
れたp側電極68bとに分離した構造となっている。こ
のような構造としたことにより、以下のような利点を有
する。
【0117】すなわち、p側電極68a、68bに分離
したことで、p側電極68aから注入される電流と、p
側電極68bから注入される電流とを別々に制御するこ
とができる。また、p−ブロッキング層69およびn−
ブロッキング層70の存在により注入された電流はスト
ライプ73a、73b以外の領域に流れることはない。
【0118】このため、p側電極68aから注入される
電流を制御することで、ストライプ73aに流れ込む電
流の値を制御することができ、p側電極68bから注入
される電流を制御することで、ストライプ73bに流れ
込む電流の値を制御することができる。したがって、そ
れぞれに流れ込む電流の値が同一となるように制御すれ
ば、ストライプ73aに流入する電流と、ストライプ7
3bに流入する電流を正確に同一値に維持することがで
きる。また、あえて注入する電流値に差が生じるように
注入電流の制御をおこなうことで、発振するレーザ光の
中心波長間の波長の差を変化させることもできる。
【0119】(変形例2)次に、実施の形態3にかかる
半導体レーザ装置の変形例2について、図18にその正
面断面図を示し、図19(a)に図18のE−E線断面
図を、図19(b)にF−F線断面図を示す。
【0120】この変形例2は、ストライプ88aにおい
て、n−スペーサ層86aを下部GRIN−SCH層6
3aの下部に配置し、ストライプ88bにおいて、n−
スペーサ層86bを下部GRIN−SCH層63bの下
部に配置している。また、図19(a)に示すように、
n−スペーサ層86a内部の一部領域には回折格子87
aが配置され、図19(b)に示すように、n−スペー
サ層86b内部の一部領域には回折格子87bが配置さ
れている。ここで、回折格子87a、87bはn型半導
体からなる。このような構造としても回折格子87a、
87bにより所定の中心波長を選択することが可能で、
複数の発振縦モードを有するレーザ光を発振することが
できる。
【0121】(変形例3)さらに、実施の形態3にかか
る半導体レーザ装置の変形例3について説明する。図2
0は変形例3の構造を示す正面図であり、図21
(a)、図21(b)は、それぞれ図20におけるG−
G線断面図およびH−H線断面図を示す。変形例にかか
る半導体レーザ装置は、リッジ型構造の半導体レーザ装
置において、複数のストライプ101a、101bを設
けた構造を有する。変形例3において、実施の形態3と
同様の名称を付した部分については、特に断らない限り
同様の機能を有するものとする。
【0122】この変形例3にかかる半導体レーザ装置
は、図20に示すように、n−基板91上にn−クラッ
ド層92、下部GRIN−SCH層93、活性層94、
上部GRIN−SCH層95、p−スペーサ層96、p
−クラッド層97が順次積層された構造を有する。p−
クラッド層97は上部領域において、それぞれストライ
プ101a、ストライプ101bに対応してリッジ構造
を形成しており、それぞれのリッジ構造上面上にはp−
コンタクト層98a、98bが配設されている。そし
て、p−コンタクト層98a、98bの一部領域を除い
て、p−クラッド層97およびp−コンタクト層98
a、98b上には絶縁層99が積層され、絶縁層99上
にはp側電極100が配置されている。また、n−基板
91の下面にはn側電極102が配置されている。
【0123】そして、図21(a)に示すように、p−
スペーサ層96内部であって、ストライプ101aに対
応した領域には回折格子103aが配置されている。同
様に、図21(b)に示すように、p−スペーサ層96
内部であってストライプ101bに対応した領域には回
折格子103bが配置されている。回折格子103a、
103bは、それぞれ上記した回折格子と同様に、所定
の波長を中心とした複数の発振縦モードを有するレーザ
光を選択する機能を有する。
【0124】(変形例4)次に、実施の形態3にかかる
半導体レーザ装置の変形例4について説明する。図22
は、変形例4にかかる半導体レーザ装置の構造を示す正
面図であり、図23(a)、図23(b)は、それぞれ
図22のI−I線およびJ−J線における断面図であ
る。なお、変形例4において実施の形態3と同様の名称
を付した部分は、特に断らない限り、同様の機能を有す
るものとする。
【0125】変形例4にかかる半導体レーザ装置は、S
AS型の半導体レーザ装置であって、ストライプ124
a、124bを備えた構造を有する。具体的には、変形
例4にかかる半導体レーザ装置は、図22に示すよう
に、n−基板110上にn−クラッド層111、下部G
RIN−SCH層112、活性層113、上部GRIN
−SCH層114、p−スペーサ層115、第1のp−
クラッド層116が順次積層された構造を有する。
【0126】また、第1のp−クラッド層116上に
は、ストライプ124a、124bに対応した領域上に
それぞれ第2のp−クラッド層117a、117bが積
層され、他の領域上にエッチングストップ層118、電
流ブロック層119が順次積層されている。さらに、第
2のp−クラッド層117a、117bおよび電流ブロ
ック層119上には第3のp−クラッド層120、p−
コンタクト層121、p側電極122が順次積層されて
いる。
【0127】さらに、図23(a)、図23(b)にそ
れぞれ示すように、p−スペーサ層115内部であっ
て、ストライプ124a、124bにそれぞれ対応した
領域には回折格子125a、125bが配置されてい
る。回折格子125a、125bは、それぞれ所定の中
心波長に対して複数の発振縦モードを有するレーザ光を
選択する構造を有する。
【0128】(変形例5)次に、変形例5にかかる半導
体レーザ装置について概説する。変形例5にかかる半導
体レーザ装置は、実施の形態3および変形例1〜4と同
様に複数のストライプ構造を備え、少なくとも一のスト
ライプ構造において、出射側端面近傍および反射側端面
近傍に光導波路層を備えた構造を有する。
【0129】図24は、変形例5にかかる半導体レーザ
装置の一のストライプ構造の断面構造を示す図である。
図24に示すように、変形例5にかかる半導体レーザ素
子は、少なくとも一のストライプ構造について、反射側
端面近傍にn−クラッド層62、光導波路層128b、
p−クラッド層66の積層構造を備える。また、出射側
端面近傍には、n−クラッド層62、光導波路層128
aおよび光導波路層129、p−クラッド層66の積層
構造を備え、光導波路層128a内には回折格子74a
が配設されている。
【0130】光導波路128a、128bは活性層64
aで生じたレーザ光を動はするためのものであり、光導
波路層129は、独立した位相調整層として機能するた
めのものである。光導波路層128a、128b、12
9は、活性層64で生じたレーザ光を吸収することを防
ぐため、活性層64よりも禁制帯幅の広い半導体材料に
よって形成されている。
【0131】なお、光導波路層128a、128bはい
ずれか一方のみが配置された構造としても良く、光導波
路層129は省略することも可能である。また、回折格
子74aは、光導波路層128aのみならず、光導波路
層128b等の内部であって、活性層64a近傍であれ
ばいずれの場所であっても配置することが可能である。
さらに、図24では光導波路層128a、128b、1
29には電流が注入されない構造としているが、光導波
路層128a、128b、129の上にp側電極68と
絶縁され、別個独立して電流注入可能な電極を新たに設
けても良い。
【0132】なお、本実施の形態3および変形例にかか
る半導体レーザ装置は、上述の構造に限定されるもので
はない。たとえば、ダブルへテロ構造をとらなくとも回
折格子による波長選択は可能であるため、活性層とその
他の層との間にバンド幅について差異がない、いわゆる
ホモ接合レーザ、もしくはシングルへテロレーザの構造
をとることも可能である。同様の理由から、活性層はG
RIN−SCH−MQW構造以外でも、発光再結合が可
能な構造であればよい。また同様に、本実施の形態3に
おいては、活性層64a、64bに効率的にキャリアが
注入できるようにp−ブロッキング層69と、n−ブロ
ッキング層70を配置する構造としているが、これらを
省略した構造としても、中心波長の選択は可能である。
【0133】さらに、上述の例における導電型を逆にす
ることも可能である。すなわち、基板、バッファ層をp
型とし、スペーサ層、クラッド層をn型としてもよい。
その場合は第1の回折格子74aおよび第2の回折格子
74bも導電型をn型にする必要がある。また、第1の
回折格子74aおよび第2の回折格子74bの上部であ
って、p側電極68と、p−コンタクト層67との間に
電流非注入層を設けても良い。電流非注入層を設けるこ
とで、第1の回折格子74aおよび第2の回折格子74
bに電流が流入することを抑制でき、第1の回折格子7
4aおよび第2の回折格子74bを構成する各格子の屈
折率変化による出射波長の変動を抑制することができ
る。ここで、電流非注入層の材料としては、絶縁膜が望
ましいが、他にもn型半導体などを用いることができ
る。また、第1の回折格子74aおよび第2の回折格子
74bの上部にp側電極68を配置しない構造としても
良い。
【0134】(実施の形態4)次に、実施の形態4にか
かる半導体レーザモジュールについて、説明する。本実
施の形態4にかかる半導体レーザモジュールは、実施の
形態1または2にかかる半導体レーザ装置を用いた構造
を有する。具体的には、図25に示すように、半導体レ
ーザモジュールは、パッケージ131内部にベース13
2が配置され、ベース132上にはレーザマウント13
3を介して半導体レーザ装置134と、マウント137
を介してフォトダイオード138と、レンズホルダー1
35を介して第1レンズ136とがそれぞれ配置されて
いる。また、パッケージ131はレーザ光出射方向(図
25における右方向)に開口部を有し、開口部付近には
レンズホルダー139を介して第2レンズ140が配置
され、さらに開口部は、フェルールスリーブ141、フ
ェルール142を介して光ファイバ143に接続してい
る。さらに、パッケージ131は上部を蓋部144に覆
われ、パッケージ131の内部は、外気にふれることの
ない密封構造となっている。
【0135】ベース132は、CuW(タングステン
銅)からなり、実施の形態4にかかる半導体レーザモジ
ュール内部の各部材を保持する機能を有する。ベース1
32の素材をCuWとしたのは、半導体レーザ装置13
4において発生する熱をパッケージ131、ひいては半
導体レーザモジュールの外部に効果的に放出するためで
ある。したがって、良好な熱伝導性を有し、半導体レー
ザモジュール内部の各部材を保持するために十分な強度
を有する材料であれば、CuW以外であってもベース1
32の材料として用いることができる。
【0136】レーザマウント133は、半導体レーザ装
置134を保持するためのものである。ここで、レーザ
マウント133は、半導体レーザ装置134で発生する
熱をベース132に伝導して熱を逃がす機能を有する。
したがって、本実施の形態4においては、レーザマウン
ト133の材料として窒化アルミニウム(AlN)を用
いているが、上述の条件を満たすならば、他の部材から
なるものでもよい。
【0137】なお、上述のベース132およびレーザマ
ウント133は、半導体レーザ装置134の活性層にお
いて発生する熱を外部に放出してレーザ発振が困難にな
る程の高温状態を回避するためのもので、厳密な温度調
整をおこなうものではない。したがって、半導体レーザ
装置134の温度を一定に保持するいわゆる温調モジュ
ールとは機能において明らかに相違する。
【0138】半導体レーザ装置134は、実施の形態1
または2にかかる半導体レーザ装置からなる。したがっ
て、半導体レーザ装置134は、異なる中心波長を有
し、複数の発振縦モードを有するレーザ光を同時に出力
する。
【0139】フォトダイオード138は、半導体レーザ
装置134から後方に出射するレーザ光の光強度に応じ
て電気信号を出力し、半導体レーザ装置134の光強度
をモニタするためのものである。フォトダイオード13
8から出力される電気信号の強度が一定となるように、
半導体レーザ装置134に注入する電流の量を調整する
ことで、光強度を一定に維持する。
【0140】第1レンズ136は、半導体レーザ装置1
34から前方に出射されるレーザ光を平行光にするため
のものであり、第2レンズ140は、レーザ光を光ファ
イバ143と結合するためのものである。
【0141】本実施の形態4にかかる半導体レーザモジ
ュールは、活性層の温度変化によって発振波長が変動す
ることを前提として設計されている。したがって、波長
を一定に保持するための温調モジュール、温度モニタ部
は本実施の形態4にかかる半導体レーザモジュールの内
部には配置されない。これらの部品を省略することがで
きるために、実施の形態4にかかる半導体レーザモジュ
ールにおいては、パッケージ131の内部の容積を小さ
くすることができ、半導体レーザモジュールの小型化を
実現することができる。さらに、従来よりも構成部品を
少なくしたことによって、製造工程が簡略化し、歩留ま
りも向上する。また、半導体モジュール1台あたりのコ
ストも低く抑えることができる。さらには、半導体レー
ザモジュールとして使用されている間にも故障の可能性
を低減できるため、長期に渡って使用することが可能で
ある。
【0142】また、本実施の形態4にかかる半導体レー
ザモジュールは、半導体レーザ装置134として、実施
の形態1または2にかかる半導体レーザ装置を用いる。
これらの半導体レーザ装置は、中心波長が異なり、それ
ぞれ複数の縦発振モードを有するレーザ光を同時に出射
する。したがって、後述する実施の形態4にかかる光フ
ァイバ増幅器のように、2本のレーザ光を必要とする装
置に使用する場合、半導体レーザモジュールは1台のみ
で装置を構成することができる。このことによって、装
置を構成する部品数を少なくし、コストを抑えることが
できる。
【0143】(実施の形態5)次に、実施の形態5につ
いて、説明する。実施の形態5にかかる半導体レーザモ
ジュールは、実施の形態3で説明した、複数のストライ
プ構造を備えた半導体レーザ装置をモジュール化したも
のである。図26は、実施の形態5にかかる半導体レー
ザモジュールの構成を示す側面断面図であり、図27
は、実施の形態5にかかる半導体レーザモジュールの構
成を模式化して示す説明図である。本実施の形態5にか
かる半導体レーザモジュールは、実施の形態3にかかる
半導体レーザ装置を用いてレーザモジュールを構成して
いる。
【0144】図26に示すように、実施の形態5にかか
る半導体レーザモジュールは、内部を気密封止したパッ
ケージ131と、そのパッケージ131内に設けられ、
レーザ光を出射する半導体レーザ装置134と、フォト
ダイオード138と、第1レンズ136と、プリズム1
45と、半波長板(偏光回転手段)146と、偏波合成
部材(PBC:Polarization Beam Combiner)147
と、光ファイバ143とを有する。
【0145】半導体レーザ装置134は、実施の形態3
において説明したように、間隔を隔てて長手方向に互い
に同一平面上に平行に形成されたストライプ73aおよ
びストライプ73bを有し、ストライプ73a及びスト
ライプ73bの端面からそれぞれ第1のレーザ光K1及
び第2のレーザ光K2を出射する。図27に示すK1お
よびK2は、それぞれストライプ73aおよびストライ
プ73bから出射されるビームの中心の軌跡を示す。ビ
ームは、図27に破線で示すように、この中心のまわり
にある広がりをもって伝搬する。ストライプ73aおよ
びストライプ73bとの間隔は、例えば約40μm程度
である。
【0146】半導体レーザ装置134はレーザマウント
133上に固定して取り付けられる。なお、半導体レー
ザ装置134は、ヒートシンク(図示せず)上に固定し
て取り付けられ、そのヒートシンクがレーザマウント1
33上に固定して取り付けられていてもよい。
【0147】フォトダイオード138は、半導体レーザ
装置134の後側(図26では左側)端面から出射され
たモニタ用のレーザ光を受光する。フォトダイオード1
38は、マウント137に固定して取り付けられてい
る。
【0148】第1レンズ136は、半導体レーザ装置1
34の前側(図26では右側)端面から出射された第1
のレーザ光K1と第2のレーザ光K2とが入射され、第
1のレーザ光K1と第2のレーザ光K2との間隔を広げ
るように、それぞれの光を異なる焦点位置(F1,F
2)に集光させる作用をもつ。
【0149】第1レンズ136は、レンズホルダー13
5によって保持されている。第1レンズ136は、スト
ライプ73aから出射された第1のレーザ光K1の光軸
とストライプ73bから出射された第2のレーザ光K2
の光軸とが、第1レンズ136の中心軸を挟んでほぼ対
称になるように位置決めされるのが好ましい。これによ
って、第1のレーザ光K1および第2のレーザ光K2
が、ともに収差の小さい領域である第1レンズ136の
中心軸近傍を通過するため、レーザ光の波面の乱れがな
くなり、光ファイバ143との光結合効率が高くなる。
その結果、より高出力の半導体レーザモジュールが得ら
れる。なお、球面収差の影響を抑えるためには、第1レ
ンズ136は、球面収差が小さく光ファイバ143との
結合効率が高くなる非球面レンズを用いるのが好まし
い。
【0150】プリズム145は、第1レンズ136と偏
波合成部材147との間に配設され、入射された第1の
レーザ光K1および第2のレーザ光K2を、互いの光軸
をほぼ平行にして出射する。プリズム145は、BX7
(ホウケイ酸クラウンガラス)等の光学ガラスで作られ
ている。第1レンズ136から非平行に伝搬する第1お
よび第2のレーザ光K1、K2の光軸が、プリズム14
5の屈折により平行とされているため、このプリズム1
45の後方に配置される偏波合成部材147の作製が容
易になるとともに、偏波合成部材147を小型化し半導
体レーザモジュールを小型にすることが可能となる。
【0151】図28(a)はプリズム145の構成を示
す側面図、(b)はその平面図である。図28に示すよ
うに、プリズム145は、その全長L1が約1.0mm
であり、平坦状に形成された入射面と、所定角度θ(θ
は32.1°±0.1°)に傾斜した出射面を有する。
【0152】半波長板146は、プリズム145を通過
した第1のレーザ光K1と第2のレーザ光K2のうち、
第1のレーザ光K1のみが入射され、入射された第1の
レーザ光K1の偏波面を90度回転させる。
【0153】偏波合成部材147は、第1のレーザ光K
1が入射される第1のポート147aと、第2のレーザ
光K2が入射される第2のポート147bと、第1のポ
ート147aから入射される第1のレーザ光K1と第2
のポート147bから入射される第2のレーザ光K2と
が合波されて出射される第3のポート147cとを有す
る。偏波合成部材147は、例えば、第1のレーザ光K
1を常光線として第3のポート147cに伝搬させると
ともに、第2のレーザ光K2を異常光線として第3のポ
ート147cに伝搬させる複屈折素子である。偏波合成
部材147が複屈折素子の場合、複屈折率性が高くレー
ザ光間の分離幅を大きくとれるように、例えばTiO2
(ルチル)で作られる。
【0154】本実施の形態5においてはプリズム14
5、半波長板146および偏波合成部材147は、同一
のホルダー部材148に固定されている。図29(a)
はプリズム145、半波長板146及び偏波合成部材1
47を固定するホルダー部材148を示す平面図、
(b)はその側面断面図、(c)はその正面図である。
図29に示すように、ホルダー部材148は、YAGレ
ーザ溶接が可能な材料(例えばSUS403,304
等)で作られ、その全長L2は約7.0mmであり、全
体がほぼ円柱状に形成されている。ホルダー部材148
に内部に収容部148aが形成され、その収容部148
aにプリズム145、半波長板146および偏波合成部
材147がそれぞれ固定される。ホルダー部材148の
上部は開口され、その下部は平坦状に形成されている。
【0155】これによって、偏波合成部材147の第1
のポート147aから入射する第1のレーザ光K1およ
び第2のポート147bから入射する第2のレーザ光K
2をともに第3のポート147cから出射するように、
プリズム145、偏波合成部材147の中心軸C1周り
の位置を調整することが非常に容易になる。
【0156】偏波合成部材147と光ファイバ143と
の間には、偏波合成部材147の第3のポート147c
から出射されるレーザ光を光ファイバ143に光結合さ
せる第2レンズ140が配設されている。第1のレーザ
光K1および第2のレーザ光K2は、第1レンズ136
と第2レンズ140との間で焦点(F1,F2)を結ぶ
ように第1レンズ136が位置合わせされている。これ
によって、第1のレーザ光K1および第2のレーザ光K
2が第1レンズ136を通過後、分離する(図27中の
距離D'が十分大きな値となる)ために必要な伝搬距離
Lが短くなるため、半導体レーザモジュールの光軸方向
の長さを短くすることができる。その結果、例えば高温
環境下における半導体レーザ装置134と光ファイバ1
43との光結合の径時安定性が優れた、信頼性の高い半
導体レーザモジュールを提供できる。
【0157】半導体レーザ装置134を固定したレーザ
マウント133と、フォトダイオード138を固定した
マウント137とは、断面ほぼL字形状のベース132
上に半田付けして固定される。ベース132は、半導体
レーザ装置134の発熱に対する放熱性を高めるために
CuW系合金等で作られているのが好ましい。
【0158】次に、実施の形態5にかかる半導体レーザ
モジュールの動作について説明する。半導体レーザ装置
134のストライプ73aおよびストライプ73bの前
側端面からそれぞれ出射された第1のレーザ光K1およ
び第2のレーザ光K2は、第1レンズ136を通過し、
交差した後、間隔が広がりプリズム145に入射され
る。プリズム145に入射した時の第1のレーザ光K1
と第2のレーザ光K2との間隔(D)は約460μmで
ある。プリズム145によって第1のレーザ光K1と第
2のレーザ光は平行となって出射し(両者の間隔は約5
00μmになる)、第1のレーザ光K1は半波長板14
6に入射され、偏波面を90度回転させた後、偏波合成
部材147の第1のポート147aに入射され、第2の
レーザ光K2は偏波合成部材147の第2のポート14
7bに入射される。
【0159】偏波合成部材147では、第1のポート1
47aから入射される第1のレーザ光K1と第2のポー
ト147bから入射される第2のレーザ光K2とが合波
されて第3のポート147cから出射される。
【0160】偏波合成部材147から出射されたレーザ
光は、第2レンズ140によって集光され、フェルール
142によって保持された光ファイバ143の端面に入
射され外部に送出される。
【0161】一方、半導体レーザ装置134の後側端面
から出射されたモニタ用のレーザ光は、フォトダイオー
ド138によって受光され、フォトダイオード138の
受光量等を算出することにより半導体レーザ装置134
の光出力等を調整する。
【0162】このように、実施の形態5にかかる半導体
レーザモジュールによれば、2つのレーザ光を出射させ
る2つのストライプを備えた1個の半導体レーザ装置1
34だけを用いているので、半導体レーザ装置134の
位置決め時間が短くなる。その結果、半導体レーザモジ
ュールの製造時間を短縮化できる。
【0163】また、実施の形態5にかかる半導体レーザ
モジュールは、温調モジュールを備えない構成となって
いるため、その分製造が容易であり、製造時間を短縮化
することができる。さらに、温調モジュールを制御する
ために必要な温度検知素子や、付随する配線が必要ない
ため、この点でも製造が容易で、製造コストを低減する
ことができる。
【0164】さらに、従来は2つの半導体レーザ装置か
らそれぞれ全く異なる軸方向に光が出射されるため、そ
のそれぞれの軸方向でのパッケージの反り等を考慮して
半導体レーザモジュールを設計しなければ、環境温度の
変化等によって生じたパッケージの反りによる光出力変
動を抑制できなかったが、本実施形態例の構成によれ
ば、1個の半導体レーザ装置から出力される2つの光は
ほぼ同じ方向に伝搬されるため、パッケージの反りの影
響を1方向においてのみ抑制することにより、光ファイ
バ143から出力される光の強度の安定化を図ることが
できる。
【0165】また、1個の半導体レーザ装置から2つの
光を出力することにより、これら2つの光はパッケージ
の反り等に対して、光ファイバ143との結合効率が同
じ傾向で変動する。従って、温度変動等があった場合で
も光ファイバ143から出力される光の偏光度が安定化
する。
【0166】以上、実施の形態1−3で記述した半導体
レーザ素子を用いたレーザモジュールの実施の形態4、
5において記述したが、これらに実施形態において、モ
ジュールの外部からのコンポーネントの反射を抑制する
ためには、モジュールパッケージ内にアイソレータを組
みこむことがより好ましい。
【0167】また、本実施の形態において、低価格ED
FA用励起光源として冷却装置を用いない980nm帯
レーザモジュールを記述したが、冷却装置を用いない1
480nm帯レーザモジュールにおいても温度変化によ
る波長変化は、EDFAを構成する上で同様に問題であ
り、この波長においても回折格子の構成を最適化するこ
とにより、本発明は容易に適用できる。特に、複数のス
トライプを有するレーザモジュールでは、単一のストラ
イプを有するレーザモジュールよりも放熱性に優れるた
めより高い波長安定性が得られる。さらに、低価格集中
型ラマン増幅器用励起光源として波長1360−152
0nm帯の14XXnm励起光源を実現する上でも、本
発明が適用できることは言うまでもない。
【0168】特にラマン増幅器は、増幅媒体である光フ
ァイバのはEDFよりも長くなるためにファイバの非線
型効果の一つである、誘導ブリュリアン散乱による励起
光の後方散乱が問題になる。この後方散乱が生じると励
起光出力が実効的に低下して所望のラマン利得が得られ
なくなるといった問題が生じる。誘導ブリュリアン散乱
は、励起光の発振縦モード一本あたりの線幅とモード本
数に依存する。すなわち、誘導ブリュリアン散乱が生じ
る光出力は、レーザの発信縦モードの線幅が誘導ブリュ
リアン散乱光のスペクトル幅以下の線幅では、数ミリワ
ット程度であるが、スペクトル幅以上の線幅では、線幅
の増加とともに大きくなり、発振縦モード本数が多いほ
ど大きくなる。したがって、本発明を用いることで発振
縦モード本数の多い、誘導ブリュリアン散乱の影響をう
けない低価格の集中型ラマン増幅器用励起光源が実現で
きる。
【0169】(実施の形態6)次に、実施の形態6にか
かる光ファイバ増幅器について、説明する。実施の形態
6にかかる光ファイバ増幅器は、実施の形態4または実
施の形態5にかかる半導体レーザモジュールを用いた構
造からなる。図30に、実施の形態6にかかる光ファイ
バ増幅器の構造を模式的に示す。実施の形態6にかかる
光ファイバ増幅器は、励起光源として機能する半導体レ
ーザモジュール151と、半導体レーザモジュール15
1から出射された励起光と信号光152とを合成するW
DMカプラ154と、信号光152を増幅する増幅用光
ファイバ155とを有する。また、信号光152がWD
Mカプラ154に入射する手前にはアイソレータ153
が配置され、増幅用光ファイバ155の後にはアイソレ
ータ157が配置されている。
【0170】信号光152は、信号光源から出射され、
光ファイバ中を伝送してきた光であって、その波長は1
550nmとする。また、WDMカプラ154は、信号
光152と、半導体レーザモジュール151から出射さ
れた励起光を合成し、増幅用光ファイバ155に出力す
る。また、アイソレータ153は、WDMカプラ154
の方から反射してくる光を遮り、雑音等を抑える働きを
する。また、フィルタ156は、増幅用光ファイバ15
5に入射した励起光が、伝達用の光ファイバに入射する
のを防止するためのものである。また、アイソレータ1
57は、増幅用光ファイバ155を反射光から遮るため
のものである。
【0171】増幅用光ファイバ155は、本実施の形態
6においてはエルビウム添加光ファイバ(EDF)を用
いている。EDFは、光ファイバに対してエルビウムイ
オン(Er3+)を添加したもので、980nm程度もし
くは1480nm程度の波長の光を吸収してエルビウム
イオン中の電子が励起される性質を有する。この電子が
1550nmの波長を有する信号光152を増幅する。
EDFにおける980nm程度の波長の光に対する吸収
係数については、図31に示すとおりである。
【0172】半導体レーザモジュール151は、上述し
たとおり、実施の形態4または実施の形態5にかかるレ
ーザモジュールからなる。これは、既に述べたとおり、
中心波長が異なり、複数の発振縦モードを有する2本の
レーザ光を出射するもので、それぞれのレーザ光の中心
波長λ1、λ2はそれぞれ摂氏0度において、971n
m、979nmである。
【0173】次に、本実施の形態6にかかる光ファイバ
増幅器の動作について、概説する。まず、半導体レーザ
モジュール151から中心波長λ1、λ2の2本のレーザ
光が出射され、WDMカプラ154を通過して増幅用光
ファイバ155に入射する。増幅用光ファイバ155
は、980nm付近の波長を有する光によって励起され
る性質を有するため、入射した2本のレーザ光によって
増幅用光ファイバ155は励起される。その際に、信号
光152がアイソレータ153、WDMカプラ154を
経て増幅用光ファイバ155に入射する。信号光152
は1550nmの波長を有するため、増幅用光ファイバ
155によって信号光152は増幅され、増幅された信
号光152は、アイソレータ157を経て出力される。
【0174】ここで、本実施の形態6にかかる光ファイ
バ増幅器を構成する半導体レーザモジュール151は、
温調モジュールを備えないため、レーザ発振をおこなう
に伴い、非発光再結合電流等に起因して、温度が上昇す
る。それに伴い、λ1、λ2も長波長側にシフトする。図
31は、増幅用光ファイバ155を構成するEDFの励
起光波長に対する吸収係数の変化を示すグラフである。
ここで、摂氏0度における中心波長がλ1(=971n
m)のレーザ光においては、吸収係数の値はαであり、
中心波長がλ2(=979nm)のレーザ光においては
吸収係数の値はβである。ここで、実施の形態6にかか
る光ファイバ増幅器を構成する半導体レーザモジュール
151はレーザ発振をおこなう際に最高で摂氏70度に
まで温度が上昇するものとする。一方、半導体レーザモ
ジュール151から出射されるレーザ光の温度に対する
波長の変化は0.1nm/Kであることを考慮すると、
摂氏70度において、波長はそれぞれλ1'(=978n
m)、λ2'(=986nm)にまで変化する。波長の変
化に応じて、増幅用光ファイバ155の吸収係数はそれ
ぞれα'、β'に変化する。
【0175】ここで、増幅用光ファイバ155全体の吸
収係数は、それぞれのレーザ光に対する吸収係数の和で
表される。したがって、増幅用光ファイバ155全体の
吸収係数は、摂氏0度においてはα+β、摂氏70度に
おいてはα'+β'となる。図31のグラフからも分かる
ように、α+β≒α'+β'が成立する。また、点A1
ら点A2におけるグラフの傾きと、点B1から点B2にお
けるグラフの傾きの大きさはほぼ等しいため、摂氏0度
から70度までのあらゆる温度Tにおいて、α(T)+
β(T)はほぼ均一な値を維持することができる。増幅
用光ファイバ155の吸収係数と信号光152の増幅利
得は相関関係にあるため、本実施の形態6にかかる光フ
ァイバ増幅器は、半導体レーザモジュール151が温調
モジュールを備えないにも関わらず、温度変化に対して
均一な利得で信号光152を増幅することができる。
【0176】また、図6で示したように波長の温度変化
率が従来技術より小さいため、従来技術にかかる図18
と比較して、λ1、λ2をよりλ0に近い値にすることが
でき、吸収係数の和も大きくすることができる。なお、
従来のファブリ・ペロー型の半導体レーザ装置を用いた
場合、温度変化に対する波長シフトは0.4nm/Kで
ある。そのため、摂氏0度から70度の範囲で光ファイ
バ増幅器を使用した場合、0度<T(度)<70度を満
たすあらゆる温度Tにおいて極大となる波長以下に発振
波長を抑えるためには、摂氏0度におけるレーザ光の波
長λ1は、950nm程度にする必要がある。950n
mにおける吸収係数は低い値であり、本実施の形態6に
かかる光ファイバ増幅器と比較してdB単位で4ポイン
トほど、すなわち40パーセントほどの利得しか有さな
い。したがって、実施の形態6にかかる光ファイバ増幅
器は、従来技術と比較して高い利得で信号光152を増
幅することができるといえる。
【0177】また、半導体レーザモジュール151から
発生する中心波長が異なり、それぞれ複数の発振縦モー
ドを有する2本のレーザ光は同一の活性層から出射す
る。したがって、複数の半導体レーザ装置を用いた場合
のように、レーザ光出射時の温度がレーザ光ごとに異な
ることもない。
【0178】また、本実施の形態6にかかる光ファイバ
増幅器は、半導体レーザモジュール151が1台のみで
2本のレーザ光を発振する励起光源として機能し、ま
た、半導体レーザモジュール151は内部に温調モジュ
ールおよび波長を一定に保つための波長モニタ部を必要
としない。さらに、従来のように2台の半導体レーザ装
置から出射されるレーザ光を合成するための50/50
カプラも、本実施の形態6においては必要ない。したが
って、光ファイバ増幅器を構成する部材の数を削減する
ことが可能で、構造が単純化して製造工程が簡素化され
ると共に、製品寿命の増大および製造にかかるコストを
低減することができる。
【0179】(実施の形態7)次に、実施の形態7にか
かる光ファイバ増幅器について、説明する。図32は、
光ファイバ増幅器の構造を示す模式図である。実施の形
態7にかかる光ファイバ増幅器は、所定の中心波長を有
し、複数の発振縦モードを有する半導体レーザ装置を備
えた2つの半導体レーザモジュール161、162から
なる励起光源と、2つのレーザモジュールから出射され
たレーザ光を合波し、それぞれのレーザ光を成分に有す
る励起光を2つに分離する50/50カプラ163と、
一方の励起光と信号光164とを合波するWDMカプラ
166と、増幅用光ファイバ167とを有する。また、
他方の励起光と信号光169とを合波するWDMカプラ
171と、増幅用光ファイバ172とを有する。
【0180】信号光164は、信号光源から出射され、
光ファイバ中を伝送してきた光であって、その波長は1
550nmとする。また、WDMカプラ166は、半導
体レーザモジュール161、162から出射され、50
/50カプラ163で合波された励起光と信号光164
とを合成し、増幅用光ファイバ167に出力する。同様
に、WDMカプラ171は、信号光169と励起光とを
合波し、増幅用光ファイバ172に出力する。また、ア
イソレータ165、170は、それぞれWDMカプラ1
66、171の方から反射してくる光を遮り、雑音等を
抑える働きをする。また、アイソレータ168、173
は、それぞれ増幅用光ファイバ167、172を反射光
から遮るためのものである。
【0181】増幅用光ファイバ167、172は、本実
施の形態7においてはエルビウム添加光ファイバ(ED
F)を用いている。EDFは、光ファイバに対してエル
ビウムイオン(Er3+)を添加したもので、980nm
程度もしくは1480nm程度の波長の光を吸収してエ
ルビウムイオン中の電子が励起される性質を有する。こ
の電子が1550nmの波長を有する信号光164、1
69を増幅する。EDFにおける980nm程度の波長
の光に対する吸収係数については、図34に示すとおり
である。
【0182】励起光源である半導体レーザモジュール1
61、162を構成する半導体レーザ装置について、説
明する。図33は、実施の形態7にかかる光ファイバ増
幅器の励起光源として用いられる半導体レーザ装置の構
造を示す図である。
【0183】この半導体レーザ装置は、n−基板174
上に、n−クラッド層175、GRIN−SCH−MQ
W活性層176、p−スペーサ層177、p−クラッド
層178、p−コンタクト層179、p側電極180が
順次積層されている。GRIN−SCH−MQW活性層
176は、下部GRIN−SCH層と、活性層と、上部
GRIN−SCH層の積層構造で構成されている。ま
た、n−基板174の下部にはn側電極184が配置さ
れている。さらに、n−クラッド層175上部、GRI
N−SCH−MQW活性層176およびp−スペーサ層
177はメサ状に加工され、このメサ形状部分に隣接し
てp−ブロッキング層181、n−ブロッキング層18
2が積層されており、メサ形状部分以外の領域で漏れ電
流が発生するのを防止している。
【0184】また、p−スペーサ層177内部の一部領
域には回折格子183が配置されており、所定の中心波
長を有し、複数の発振縦モードを有するレーザ光を選択
する。レーザ光を選択するメカニズムについては、実施
の形態1〜3にかかる半導体レーザ装置と同様である。
また、選択される中心波長についても、実施の形態1〜
3にかかる半導体レーザ装置と同様である。
【0185】次に、本実施の形態7にかかる光ファイバ
増幅器の動作について、図32を参照して説明する。ま
た、理解を容易にするため、信号光164を増幅する部
分についてのみ説明する。なお、以下に展開する議論
は、信号光169を増幅する部分についても同様に適用
できる。
【0186】まず、半導体レーザモジュール161から
中心波長λ1の第1のレーザ光が出射され、半導体レー
ザモジュール162から中心波長λ2の第2のレーザ光
が出射される。そして、第1のレーザ光と第2のレーザ
光は、50/50カプラ163で合波され、λ1(=9
71nm)、λ2(=979nm)の波長を有する励起
光が50/50カプラ163から出射される。
【0187】その後、励起光は、WDMカプラ166に
入射する。信号光164はアイソレータ165を通過し
てWDMカプラ166に入射し、励起光と合波される。
そして、合波された光は、増幅用光ファイバ167に入
射する。
【0188】増幅用光ファイバ167は、980nm付
近の波長を有する光によって励起される性質を有し、入
射した2本のレーザ光によって増幅用光ファイバ167
は励起される。また、信号光164は増幅用光ファイバ
167の利得帯域である1550nmの波長を有するた
め、増幅用光ファイバ167によって信号光164は増
幅され、増幅された信号光164は、アイソレータ16
8を経て出力される。
【0189】ここで、本実施の形態7にかかる光ファイ
バ増幅器を構成する半導体レーザモジュール161、1
62は、温調モジュールを備えないため、レーザ発振を
おこなうに伴い、非発光再結合電流等に起因して、温度
が上昇する。それに伴い、λ 1、λ2も長波長側にシフト
する。図34は、増幅用光ファイバ167を構成するE
DFの励起光波長に対する吸収係数の変化を示すグラフ
である。ここで、摂氏0度における中心波長がλ1(=
971nm)のレーザ光においては、吸収係数の値はα
であり、中心波長がλ2(=979nm)のレーザ光に
おいては吸収係数の値はβである。ここで、実施の形態
7にかかる光ファイバ増幅器を構成する半導体レーザモ
ジュール161、162はレーザ発振をおこなう際に最
高で摂氏70度にまで温度が上昇し得るものとする。一
方、半導体レーザモジュール161、162から出射さ
れるレーザ光の温度に対する波長の変化は0.1nm/
Kであることを考慮すると、摂氏70度において、波長
はそれぞれλ1'(=978nm)、λ2'(=986n
m)にまで変化する。波長の変化に応じて、増幅用光フ
ァイバ167の吸収係数の値はそれぞれα'、β'に変化
する。
【0190】ここで、増幅用光ファイバ167全体の吸
収係数は、それぞれのレーザ光に対する吸収係数の和で
表される。したがって、増幅用光ファイバ167全体の
吸収係数は、摂氏0度においてはα+β、摂氏70度に
おいてはα'+β'となる。図34のグラフからも分かる
ように、α+β≒α'+β'が成立する。また、点A1
ら点A2におけるグラフの傾きと、点B1から点B2にお
けるグラフの傾きの大きさはほぼ等しいため、摂氏0度
から70度までのあらゆる温度Tにおいて、吸収係数の
和α(T)+β(T)はほぼ均一な値を維持することが
できる。増幅用光ファイバ167の吸収係数と信号光1
64の増幅利得は相関関係にあるため、本実施の形態7
にかかる光ファイバ増幅器は、半導体レーザモジュール
161、162が温調モジュールを備えないにも関わら
ず、温度変化に対して均一な利得で信号光164を増幅
することができる。
【0191】また、従来技術にかかる図35と比較すれ
ば明らかなように、実施の形態7にかかる光ファイバ増
幅器は、吸収係数のグラフの極大となる波長付近でレー
ザ光の波長が変化しているため、吸収係数の値そのもの
も大きい値となる。なお、従来のファブリ・ペロー型の
半導体レーザ装置を用いた場合、温度変化に対する波長
シフトは0.4nm/Kである。そのため、摂氏0度か
ら70度の範囲で光ファイバ増幅器を使用した場合、0
度<T(度)<70度を満たすあらゆる温度Tにおいて
極大となる波長以下に発振波長を抑えるためには、摂氏
0度におけるレーザ光の波長λ1は、950nm程度に
する必要がある。950nmにおける吸収係数は低い値
であり、本実施の形態7にかかる光ファイバ増幅器と比
較してdB単位で4ポイントほど、比で表すと40パー
セントほどの利得しか有さない。したがって、実施の形
態7にかかる光ファイバ増幅器は、従来技術と比較して
高い利得で信号光164を増幅することができるといえ
る。
【0192】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、2種類の回折格子を設けた構成としたために、
2つの異なる中心波長を有し、各レーザ光が複数の発振
縦モードを有する半導体レーザ装置を提供することがで
きるという効果を奏する。
【0193】また、請求項2の発明によれば、活性層の
下部に2種類の回折格子を設けた構造としたために、2
つの異なる中心波長を有し、各レーザ光が複数の発振縦
モードを有する半導体レーザ装置を提供することができ
るという効果を奏する。
【0194】また、請求項3の発明によれば、第1の回
折格子と、第2の回折格子が、活性層と平行方向に連続
する構造ではなく、異なるスペーサ層の内部に配置され
る構成としたため、第1の回折格子と第2の回折格子が
複合共振器を構成することを防止できるという効果を奏
する。
【0195】また、請求項4の発明によれば、第1の回
折格子および第2の回折格子に対して注入電流が流入す
ることがないため、第1の回折格子および第2の回折格
子を構成する各格子の屈折率変化を防止することがで
き、出射波長の変化を抑制することができるという効果
を奏する。
【0196】また、請求項5の発明によれば、第1のス
トライプ構造および第2のストライプ構造において、そ
れぞれ活性層の下に回折格子を配置したために、2つの
異なる中心波長を有し、複数の発振縦モードを有するレ
ーザ光を発振することができるという効果を奏する。
【0197】また、請求項6の発明によれば、第1の電
極と、第2の電極が互いに導通しているため、第1のス
トライプ構造に注入される電流と、第2のストライプ構
造に注入される電流とを、同一の電流源で制御すること
ができるという効果を奏する。
【0198】また、請求項7の発明によれば、光導波路
層を新たに設け、光導波路層内に回折格子を配設する構
造としたため、回折格子を活性層等と独立に設けること
が可能であり、設計・作製の自由度を大きくすることが
できるという効果を奏する。
【0199】また、請求項8の発明によれば、波長差を
3nm以上とする構成としたことで、第1の中心波長を
有する複数の縦発振モードからなるレーザ光と、第2の
中心波長を有する複数の発振縦モードからなるレーザ光
が重なることなく、2つの独立したレーザ光として発振
することができるという効果を奏する。
【0200】また、請求項9の発明によれば、中心波長
を限定することで、エルビウム添加ファイバを用いた光
増幅器に使用する際に励起光源として効果的に信号光の
増幅をおこなうことができるという効果を奏する。
【0201】また、請求項10の発明によれば、第1の
中心波長が増幅用光ファイバの吸収係数が極大となる波
長以下とし、第2の中心波長が極大となる波長以上とす
ることで、増幅器の励起光源として用いた場合に、第1
の中心波長のレーザ光の入射による吸収係数と、第2の
中心波長のレーザ光の入射による吸収係数との和が均一
な値とすることができるという効果を奏する。
【0202】また、請求項11の発明によれば、半導体
レーザ装置の構造が、第1および第2の回折格子におい
て、回折格子長と結合係数との積が0.3以下となるこ
とから、キンク現象の発生を効果的に抑制することがで
きるという効果を奏する。
【0203】また、請求項12の発明によれば、回折格
子のレーザ光出射面側端部がレーザ光出射面と接触する
構造とすることで、波長選択が容易におこなえることが
できるという効果を奏する。
【0204】また、請求項13の発明によれば、温調モ
ジュールおよび温度モニタ部を半導体レーザモジュール
に含まない構成としたため、製造にかかるコストの低
減、製造工程の単純化、歩留まりの向上を図ることがで
きるという効果を奏する。
【0205】また、請求項14の発明によれば、アイソ
レータを設けた構成としたため、光ファイバからの戻り
光が半導体レーザ装置に入射することを防止することが
できるという効果を奏する。
【0206】また、請求項15の発明によれば、第1お
よび第2のストライプ構造を有する半導体レーザを使用
し、第1、第2、第3のポートを用いることで第1の中
心波長を有するレーザ光と、第2の中心波長を有するレ
ーザ光を合波することができるという効果を奏する。
【0207】また、請求項16の発明によれば、偏光回
転手段をさらに設けることで、第1の中心波長を有する
レーザ光と、第2の中心波長を有するレーザ光とを合波
した光の偏波を抑制することができるという効果を奏す
る。
【0208】また、請求項17の発明によれば、光増幅
器に2種類の異なる波長を有するレーザ光を励起光とし
て用いる構成としたため、これらの波長における吸収係
数の和が一定となるような光増幅器を提供することがで
きるという効果を奏する。
【0209】また、請求項18の発明によれば、それぞ
れ個別の中心波長を有し、複数の発振縦モードを有する
レーザ光を出射する半導体レーザ装置を使用したこと
で、温度変化に対する波長の変化が少なく、2つのレー
ザ光を励起光として用いることで光増幅ファイバの増幅
利得を温度変化に対して安定化させることができるとい
う効果を奏する。
【0210】また、請求項19の発明によれば、増幅用
光ファイバがエルビウム添加ファイバとなるよう構成し
たため、980nm若しくは1480nm付近の発振波
長を有するレーザ光を励起光源として有効に活用するこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる半導体レーザ装置の構造
を示す、斜めから見た破断図である。
【図2】実施の形態1にかかる半導体レーザ装置の構造
を示す側面断面図である。
【図3】実施の形態1にかかる半導体レーザ装置の構造
を示す正面断面図である。
【図4】実施の形態1にかかる半導体レーザ装置から出
射されたレーザ光のスペクトルを示すグラフである。
【図5】実施の形態1にかかる半導体レーザ装置から出
射されたレーザ光と、従来の単一モードのレーザ光とを
比較したグラフである。
【図6】温度変化に対する出射波長のシフトについて、
実施の形態1にかかる半導体レーザ装置と従来のファブ
リ・ペロー型レーザを比較したグラフである。
【図7】実施の形態1の変形例にかかる半導体レーザ装
置の構造を示す、斜めから見た破断図である。
【図8】実施の形態2にかかる半導体レーザ装置の構造
を示す、斜めから見た破断図である。
【図9】実施の形態2にかかる半導体レーザ装置の構造
を示す側面断面図である。
【図10】実施の形態2にかかる半導体レーザ装置の構
造を示す正面断面図である。
【図11】実施の形態2の変形例1にかかる半導体レー
ザ装置の構造を示す、斜めから見た破断図である。
【図12】図11に示した半導体レーザ装置のA−A線
断面図である。
【図13】実施の形態2の変形例2にかかる半導体レー
ザ装置の構造を示す正面断面図である。
【図14】図13に示した半導体レーザ装置のB−B線
断面図である。
【図15】実施の形態3にかかる半導体レーザ装置の構
造を示す正面断面図である。
【図16】(a)は、図15に示した半導体レーザ装置
のC−C線断面図であり、(b)は、図15に示した半
導体レーザ装置のD−D線断面図である。
【図17】実施の形態3の変形例1にかかる半導体レー
ザ装置の構造を示す正面断面図である。
【図18】実施の形態3の変形例2にかかる半導体レー
ザ装置の構造を示す正面断面図である。
【図19】(a)は、図18に示した半導体レーザ装置
のE−E線断面図であり、(b)は、図18に示した半
導体レーザ装置のF−F線断面図である。
【図20】実施の形態3の変形例3にかかる半導体レー
ザ装置の構造を示す正面断面図である。
【図21】(a)は、図20に示した半導体レーザ装置
のG−G線断面図であり、(b)は、図20に示した半
導体レーザ装置のF−F線断面図である。
【図22】実施の形態3の変形例4にかかる半導体レー
ザ装置の構造を示す正面断面図である。
【図23】(a)は、図22に示した半導体レーザ装置
のI−I線断面図であり、(b)は、図22に示した半
導体レーザ装置のJ−J線断面図である。
【図24】実施の形態3の変形例5にかかる半導体レー
ザ装置の一方のストライプ構造を示す側面断面図であ
る。
【図25】実施の形態4にかかる半導体レーザモジュー
ルの構造を示す側面断面図である。
【図26】実施の形態5にかかる半導体レーザモジュー
ルの構造を示す側面断面図である。
【図27】実施の形態5にかかる半導体レーザモジュー
ルの構造を模式化して示す説明図である。
【図28】(a)は、プリズムの構成を示す側面図であ
り、(b)は、その平面図である。
【図29】(a)は、プリズム、半波長板および偏波合
成部材を固定するホルダを示す平面図であり、(b)は
その側面断面図であり、(c)はその正面図である。
【図30】実施の形態6にかかる光ファイバ増幅器の構
造を示す模式図である。
【図31】実施の形態6にかかる光ファイバ増幅器の励
起光の波長と増幅用光ファイバの吸収係数との関係を示
すグラフである。
【図32】実施の形態7にかかる光ファイバ増幅器の構
造を示す模式図である。
【図33】実施の形態7にかかる光ファイバ増幅器を構
成する半導体レーザ装置の構造を示す、斜めから見た破
断図である。
【図34】実施の形態7にかかる光ファイバ増幅器の励
起光の波長と増幅用光ファイバの吸収係数との関係を示
すグラフである。
【図35】従来技術にかかる光ファイバ増幅器の励起光
の波長と増幅用光ファイバの吸収係数との関係を示すグ
ラフである。
【図36】従来技術にかかる光増幅器の構造を示す模式
図である。
【符号の説明】
1 n−基板 2 n−バッファ層 3 GRIN−SCH−MQW活性層 4 p−スペーサ層 5 非注入層 6 p−クラッド層 7 p−コンタクト層 8 p−ブロッキング層 9 n−ブロッキング層 10 p側電極 11 n側電極 13 第1の回折格子 14 第2の回折格子 15 低反射膜 16 高反射膜 17 n−スペーサ層 18 GRIN−SCH−MQW活性層 19 第1の回折格子 20 第2の回折格子 21 n−スペーサ層 22 p−スペーサ層 23 第1の回折格子 24 第2の回折格子 25 n−基板 26 n−クラッド層 27 n−スペーサ層 28 GRIN−SCH−MQW活性層 29 p−スペーサ層 30 p−クラッド層 31 p−コンタクト層 32 絶縁層 33 p側電極 34 n側電極 35 第1の回折格子 36 第2の回折格子 38 低反射膜 39 高反射膜 40 n−基板 41 n−クラッド層 42 n−スペーサ層 43 GRIN−SCH−MQW活性層 44 p−スペーサ層 45 第1のp−クラッド層 46 第2のp−クラッド層 47 エッチングストップ層 48 電流ブロック層 49 第3のp−クラッド層 50 p−コンタクト層 51 p側電極 52 n側電極 54 第1の回折格子 55 第2の回折格子 56 低反射膜 57 高反射膜 61 n−基板 62 n−クラッド層 63a、63b 下部GRIN−SCH層 64a、64b 活性層 65a、65b 上部GRIN−SCH層 66 p−クラッド層 67 p−コンタクト層 68、68a、68b p側電極 69 p−ブロッキング層 70 n−ブロッキング層 71 n側電極 72a、72b p−スペーサ層 73a、73b ストライプ 74a、74b 回折格子 84 絶縁膜 85 分離溝 86a、86b n−スペーサ層 87a、87b 回折格子 88a、88b ストライプ 91 n−基板 92 n−クラッド層 93 下部GRIN−SCH層 94 活性層 95 上部GRIN−SCH層 96 p−スペーサ層 97 p−クラッド層 98a、98b p−コンタクト層99 絶縁層 100 p側電極 101a、101b ストライプ 102 n側電極 103a、103b 回折格子 110 n−基板 111 n−クラッド層 112 下部GRIN−SCH層 113 活性層 114 上部GRIN−SCH層 115 p−スペーサ層 116 第1のp−クラッド層 117a、117b 第2のp−クラッド層 118 エッチングストップ層 119 電流ブロック層 120 第3のp−クラッド層 121 p−コンタクト層 122 p側電極 124a、124b ストライプ 125a、125b 回折格子 131 パッケージ 132 ベース 133 レーザマウント 134 半導体レーザ装置 135 レンズホルダー 136 第1レンズ 137 マウント 138 フォトダイオード 139 レンズホルダー140 第2レンズ 141 フェルールスリーブ 142 フェルール 143 光ファイバ 144 蓋部 145 プリズム 146 半波長板 147a〜147c ポート 147 偏波合成部材 148 ホルダー部材 148a 収容部 151 半導体レーザモジュール 152 信号光 153 アイソレータ 154 WDMカプラ 155 増幅用光ファイバ 156 フィルタ 157 アイソレータ 161、162 半導体レーザモジュール 163 50/50カプラ 164 信号光 165 アイソレータ 166 WDMカプラ 167 増幅用光ファイバ 168 アイソレータ 169 信号光 171 カプラ 172 増幅用光ファイバ 173 アイソレータ 174 n−基板 175 n−クラッド層 176 GRIN−SCH−MQW活性層 177 p−スペーサ層 178 p−クラッド層 179 p−コンタクト層 180 p側電極 181 p−ブロッキング層 182 n−ブロッキング層 183 回折格子 184 n側電極 201 ファブリ・ペロー半導体レーザモジュール 202 ファブリ・ペロー半導体レーザモジュール 203 50/50カプラ 204 信号光 206 WDMカプラ 207 増幅用光ファイバ
フロントページの続き Fターム(参考) 5F072 AB09 AK06 PP07 RR01 YY17 5F073 AA22 AA46 AA64 AA74 AA87 AB15 AB27 AB28 BA02 CA12 CA16 EA04 EA15 FA02 FA15 GA12 GA22

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板と、該半導体基
    板上に積層された第1導電型の半導体バッファ層と、該
    半導体バッファ層上に積層された活性層と、該活性層上
    に積層された第1の電極と、前記半導体基板下面に配置
    された第2の電極とを有する半導体レーザ装置におい
    て、 前記活性層と前記第1の電極との間に積層された第2導
    電型のスペーサ層と、 該第2導電型のスペーサ層の一部領域に配置された第1
    の中心波長を有するレーザ光について波長選択性を有す
    る第1の回折格子と、 前記第2導電型のスペーサ層の一部領域に配置された第
    2の中心波長を有するレーザ光について波長選択性を有
    する第2の回折格子とを備え、 出射する前記第1の中心波長を有するレーザ光および前
    記第2の中心波長を有するレーザ光が複数の発振縦モー
    ドを有することを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 第1導電型の半導体基板と、該半導体基
    板上に積層された第1導電型の半導体バッファ層と、該
    半導体バッファ層上に積層された活性層と、該活性層上
    に積層された第1の電極と、前記半導体基板下面に配置
    された第2の電極とを有する半導体レーザ装置におい
    て、 前記半導体バッファ層と前記活性層との間に積層された
    第1導電型のスペーサ層と、 前記第1導電型のスペーサ層の一部領域に配置された第
    1の中心波長を有するレーザ光について波長選択性を有
    する第1の回折格子と、 前記第1導電型のスペーサ層の一部領域に配置された第
    2の中心波長を有するレーザ光について波長選択性を有
    する第2の回折格子とを備え、 出射する前記第1の中心波長を有するレーザ光および前
    記第2の中心波長を有するレーザ光が複数の発振縦モー
    ドを有することを特徴とする半導体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 第1導電型の半導体基板と、該半導体基
    板上に積層された第1導電型の半導体バッファ層と、該
    半導体バッファ層上に積層された活性層と、該活性層上
    に配置された第1の電極と、前記半導体基板下面に配置
    された第2の電極とを有する半導体レーザ装置におい
    て、 前記半導体バッファ層と前記活性層との間に積層された
    第1導電型のスペーサ層と、 前記第1導電型のスペーサ層の一部領域に配置された第
    1の中心波長について波長選択性を有する第1の回折格
    子と、 前記活性層と前記第1の電極との間に積層された第2導
    電型のスペーサ層と、 前記第2導電型のスペーサ層の一部領域に配置された第
    2の中心波長について波長選択性を有する第2の回折格
    子とを備え、 出射する前記第1の中心波長を有するレーザ光および前
    記第2の中心波長を有するレーザ光が複数の発振縦モー
    ドを有することを特徴とする半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の回折格子および前記第2の回
    折格子と、前記第1の電極との間に、非電流注入層を配
    置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに
    記載の半導体レーザ装置。
  5. 【請求項5】 半導体基板の一部領域上に積層された第
    1のスペーサ層と、該第1のスペーサ層内の一部領域に
    配置され、第1の中心波長を有する第1のレーザ光につ
    いて波長選択性を有する第1の回折格子と、前記第1の
    スペーサ層上に積層された第1の活性層と、該第1の活
    性層上に配置された第1の電極とを備えた第1のストラ
    イプ構造と、 前記半導体基板の他の領域上に積層された第2のスペー
    サ層と、該第2のスペーサ層内の一部領域に配置され、
    第2の中心波長を有する第2のレーザ光について波長選
    択性を有する第2の回折格子と、前記第2のスペーサ層
    上に積層された第2の活性層と、該第2の活性層上に配
    置された第2の電極とを備えた第2のストライプ構造
    と、 を備え、前記第1のレーザ光および前記第2のレーザ光
    が、複数の発振縦モードを有することを特徴とする半導
    体レーザ装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の電極と、前記第2の電極は、
    互いに電気的に接続され、前記第1の活性層と前記第2
    の活性層とに注入される電流の密度が略等しいことを特
    徴とする請求項5に記載の半導体レーザ装置。
  7. 【請求項7】 半導体基板の一部領域上に積層された第
    1の活性層および第1の中心波長を有するレーザ光につ
    いて波長選択性を有する第1の回折格子を備えた第1の
    ストライプ構造と、 前記半導体基板の他の領域上に積層された第2の活性層
    および第2の中心波長を有するレーザ光について波長選
    択性を有する第2の回折格子を備えた第2のストライプ
    構造とを備え、前記第1のストライプ構造および前記第
    2のストライプ構造の少なくとも一方において、レーザ
    光出射側端面および/またはレーザ光反射側端面近傍に
    光導波路層を備え、該光導波路層内に前記第1または第
    2の回折格子が配設されたことを特徴とする半導体レー
    ザ装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の中心波長と前記第2の中心波
    長との差は、3nm以上であることを特徴とする請求項
    1〜7のいずれか一つに記載の半導体レーザ装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の中心波長および前記第2の中
    心波長は、レーザ発振時において940nm以上、10
    20nm以下であることを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれか一つに記載の半導体レーザ装置。
  10. 【請求項10】 レーザ発振時において、前記第1の中
    心波長は、増幅用光ファイバの吸収係数が極大となる波
    長以下であり、前記第2の中心波長が、増幅用光ファイ
    バの吸収係数が極大となる波長以上であることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれか一つに記載の半導体レーザ
    装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の回折格子と前記第2の回折
    格子とは、結合係数と回折格子長との積が0.3以下で
    あることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに
    記載の半導体レーザ装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の回折格子のレーザ光出射面
    側端部と前記第2の回折格子のレーザ光出射面側端部と
    の少なくとも一方が、レーザ光出射面と接触することを
    特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の半導
    体レーザ装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか一つに記載
    の半導体レーザ装置と、 前記半導体レーザ装置から出射されたレーザ光を外部に
    導波する光ファイバと、 前記半導体レーザ装置の光出力を測定する光検出器と、 を備えたことを特徴とする半導体レーザモジュール。
  14. 【請求項14】 光ファイバ側からの反射戻り光の入射
    を抑制するアイソレータをさらに備えたことを特徴とす
    る請求項13に記載の半導体レーザモジュール。
  15. 【請求項15】 請求項1〜12のいずれか一つに記載
    の半導体レーザ装置と、 前記半導体レーザ装置からの前記第1の中心波長を有す
    るレーザ光が入射される第1のポートと、前記半導体レ
    ーザ装置からの前記第2の中心波長を有するレーザ光が
    入射される第2のポートと、前記第1のポートから入射
    される前記第1の中心波長を有するレーザ光と前記第2
    のポートから入射される前記第2の中心波長を有するレ
    ーザ光とが合波されて出射される第3のポートとを備え
    たレーザ光合成手段と、 該レーザ光合成手段の前記第3のポートから出射される
    レーザ光を受光し、外部に送出する光ファイバと、 をさらに備えたことを特徴とする半導体レーザモジュー
    ル。
  16. 【請求項16】 前記半導体レーザ装置と前記第1のポ
    ートおよび前記第2のポートとの間に配置され、該半導
    体レーザ装置から出射された前記第1の中心波長を有す
    るレーザ光と前記第2の中心波長を有するレーザ光が入
    射され、前記第1の中心波長を有するレーザ光と前記第
    2の中心波長を有するレーザ光との間隔を広げるように
    分離させる第1レンズと、 前記第1レンズを通過した前記第1の中心波長を有する
    レーザ光と前記第2の中心波長を有するレーザ光のいず
    れか一方のみが入射され、入射されたレーザ光の偏波面
    を所定の角度回転させる偏光回転手段と、 をさらに備えたことを特徴とする請求項15に記載の半
    導体レーザモジュール。
  17. 【請求項17】 請求項1〜12のいずれか一つに記載
    の半導体レーザ装置、あるいは請求項13〜16のいず
    れか一つに記載の半導体レーザモジュールを用いた励起
    光源と、 信号光と励起光とを合成するためのカプラと、 増幅用光ファイバと、 を備えたことを特徴とする光ファイバ増幅器。
  18. 【請求項18】 第1の中心波長を有し、複数の発振縦
    モードを有するレーザ光を選択する第1の回折格子を備
    えた半導体レーザ装置を含む第1の半導体レーザモジュ
    ールと、 第2の中心波長を有し、複数の発振縦モードを有するレ
    ーザ光を選択する第2の回折格子を備えた半導体レーザ
    装置を含む第2の半導体レーザモジュールと、 前記第1の半導体レーザモジュールから出射されるレー
    ザ光と前記第2の半導体レーザモジュールとから出射さ
    れるレーザ光とを合波する第1のカプラと、 前記第1のカプラで合波された光と信号光とを合波する
    第2のカプラと、増幅用光ファイバと、 を備えたことを特徴とする光ファイバ増幅器。
  19. 【請求項19】 前記増幅用光ファイバが、エルビウム
    添加ファイバであることを特徴とする請求項17または
    18に記載の光ファイバ増幅器。
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