JP2003202517A - 立体画像表示装置 - Google Patents

立体画像表示装置

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JP2003202517A
JP2003202517A JP2001401804A JP2001401804A JP2003202517A JP 2003202517 A JP2003202517 A JP 2003202517A JP 2001401804 A JP2001401804 A JP 2001401804A JP 2001401804 A JP2001401804 A JP 2001401804A JP 2003202517 A JP2003202517 A JP 2003202517A
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polarization
polarizing
optical axis
image display
axis direction
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Application number
JP2001401804A
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English (en)
Inventor
Hideki Morishima
英樹 森島
Akinari Takagi
章成 高木
Toshiyuki Sudo
敏行 須藤
Yoshihiro Saito
義広 斉藤
Yutaka Nishihara
裕 西原
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の立体画像表示装置では、パララックス
バリアを左右の視差画像表示の切換に同期して水平方向
に振動させる等することが必要である。 【解決手段】 左右の視差画像を時分割で交互に表示す
る画像表示手段1を設け、この画像表示手段からの画像
光の射出側に、それぞれ、入射光の偏光方向に応じてこ
の入射光を透過および遮断する、偏光作用が固定された
2種類の偏光作用領域a,bを左右方向に交互に有する
第1および第2の偏光素子2,4と、画像表示手段の表
示面の略全体からの画像光の偏光状態を変換する偏光変
換素子3とを配置する。そして、画像表示手段における
視差画像の表示切り換えに同期して偏光変換素子におけ
る偏光変換状態を切り換える制御手段5を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体画像を観察さ
せることが可能な立体画像表示装置に関し、特にテレ
ビ、ビデオ、コンピューターモニタ、ゲームマシンなど
において立体画像表示を行うのに好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、立体画像表示装置としては、特許
第2778543号や第2882393号公報等にて開
示されているものがある。これら公報にて開示の立体画
像表示装置の一例としては、両眼視差情報を有する右眼
用画像と左眼用画像を時間的に交互に表示する表示装置
と、表示装置の前面に前後して配置された、表示装置に
表示された表示画像の上下方向と平行な方向に長いスト
ライプ状に光を透過させる領域と光を遮蔽する領域とが
交互に形成されている第1および第2のパララックスバ
リアと、観察者の右眼からは右眼用画像のみがかつ左眼
からは左眼用画像のみが観察されるように、右眼用画像
と左眼用画像の表示切り換えに同期して、第1のパララ
ックスバリアと第2のパララックスバリアの少なくとも
一方を表示画像の左右方向に移動させる移動機構とを備
えている。
【0003】また、上記公報にて開示の立体画像表示装
置は、例えば、両眼視差情報を有する右眼用画像と左眼
用画像を時間的に交互に表示する表示装置と、表示装置
の前面に配置された、表示装置に表示された表示画像の
上下方向と平行な方向に長いストライプ状に光を透過さ
せる領域と光を遮蔽する領域とが交互に形成されている
パララックスバリアと、パララックスバリアの前面また
は表示装置とパララックスバリアとの間に配置された、
表示装置に表示された表示画像の上下方向と平行な方向
に長いストライプ状に光を透過させる領域と光を遮蔽す
る領域とが交互に形成され、かつ、それらの領域を互い
に反転させることが可能な電子式シャッタアレイとを備
え、電子式光シャッタアレイにおいて、観察者の右眼か
らは右眼用画像のみがかつ左眼からは左眼用画像のみが
観察されるように、右眼用画像と左眼用画像の表示切り
換えに同期して上記光を透過させる領域と光を遮蔽する
領域とが切り換えられるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来の立体画像表示装置では、パララックスバリアを
左右の視差画像の表示切換えに同期するように水平方向
に振動させたり、視差画像の表示切換えに同期するよう
に電子式シャッタアレイの各縦ストライプ状の領域に電
圧をオン/オフして画像光の偏光状態を変えたりする必
要がある。
【0005】パララックスバリアを水平方向に振動させ
るためには、アクチュエータなどの部材が必要である。
また、その移動量も精密に制御しなくてはならない。こ
のため、コストの上昇や信頼性の低下などの問題があ
る。
【0006】さらに、電子式シャッタアレイの縦ストラ
イプ状の各領域に電圧をオン/オフする方法では、一般
に表示に用いられるLCDと同等なピッチの電極構造が
必要であり、電気回路自体も複雑になり、コストが上昇
するという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の立体画像表示装置では、左右の視差画像
を時分割で交互に表示する画像表示手段を設け、この画
像表示手段からの画像光の射出側に、それぞれ、入射光
の偏光方向に応じてこの入射光を透過および遮断する、
偏光作用が固定された第1および第2の偏光作用領域を
左右方向に交互に有する第1および第2の偏光素子と、
画像表示手段の表示面の略全体からの画像光の偏光状態
を変換する偏光変換素子とを配置する。そして、画像表
示手段における視差画像の表示切り換えに同期して偏光
変換素子における状態を切り換える制御手段を設けてい
る。
【0008】すなわち、画像表示手段の表示面全体から
の画像光の偏光状態を一括して変化させるための液晶な
どにより構成された偏光変換素子を用いることにより、
この偏光変換素子の構造および付随する電気回路を大幅
に簡素化し、立体画像表示装置としての信頼性を高める
と同時にコストを引き下げる。
【0009】具体的には、偏光変換素子に、例えば第1
の状態において、画像表示手段から発せられ、第1の偏
光素子における第1の偏光作用領域を透過して第2の偏
光素子における第1の偏光作用領域に入射した光と第1
の偏光素子における第2の偏光作用領域を透過して第2
の偏光素子における第2の偏光作用領域に入射した光と
を第2の偏光素子を観察者側に透過する偏光状態とする
とともに、他の光を第2の偏光素子を観察者側に透過し
ない偏光状態とし、第2の状態において、画像表示手段
から発せられ、第1の偏光素子における第2の偏光作用
領域を透過して前記第2の偏光素子における第1の偏光
作用領域に入射した光と第1の偏光素子における第1の
偏光作用領域を透過して第2の偏光素子における第1の
偏光作用領域に入射した光とを第2の偏光素子を観察者
側に透過する偏光状態とするとともに、他の光を第2の
偏光素子を観察者側に透過しない偏光状態とするよう液
晶等により構成する。
【0010】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は、本発明
の第1実施形態である立体画像表示装置の構成を示す斜
視図である。画像表示手段であるCRT等のディスプレ
イ1には、観察者の左右の眼の位置に相当する2視点に
対する視差画像(左眼用画像および右眼用画像)が時分
割で交互に表示される。
【0011】ディスプレイ1は、左右の視差画像を時分
割で交互に表示してもフリッカーが目立たないように十
分速い画像書き換え性能、例えば120Hzでの画像書
き換えが可能な性能を有するものを用いるのがよい。
【0012】ディスプレイ1の前面には、第1の偏光素
子2、偏光変換素子3および第2の偏光素子4が配置さ
れている。第1および第2の偏光素子2,4は、図2に
詳しく示すように、縦(上下方向に延びる)ストライプ
状で光学軸(透過する偏光の方向)が互いに直交する2
種類の偏光板(偏光作用領域a,b)を交互に水平(左
右)方向に配置して構成されている。なお、偏光作用領
域a,bはいずれも偏光作用が固定された(後述する偏
光変換素子3のように偏光作用が変化しない)ものであ
る。
【0013】偏光変換素子3は、FLC等、印加電圧を
切り換えることで十分高速に状態が変化するディスプレ
イ1の画面大相当の大きさを有する液晶層を、透明電極
およびカバーガラスで挟んで構成され、所定方向の偏光
成分の位相を、上記所定方向に直交する方向の偏光成分
の位相に対して、屈折率の異方性と液晶層の厚さによっ
て定められた値だけ遅延させる状態と位相差を与えない
状態とを切り換えられるものである。本実施形態では、
偏光変換素子3として、遅延後の位相差がπとなるもの
が用いられている。
【0014】この偏光変換素子3の状態切換えは、ディ
スプレイ1での左右の視差画像の表示切換えと同期して
行われる。例えば、ディスプレイ1から出力される画像
信号の垂直同期信号を偏光変換素子3の切換信号として
用いることができる。この場合、垂直同期信号から切換
信号を作る電気回路5から偏光変換素子に切換信号が送
られる。
【0015】図3は、偏光変換素子3をFLC(強誘電
液晶:Ferroelectric Liquid Crystal)で構成した際の
原理説明図である。FLCは、液晶が安定な2状態をと
ることが知られているが、安定な第1の状態の液晶のダ
イレクターをdirect1、安定な第2の状態のダイレクタ
ーをdirect2 とする。θは、2つのダイレクターのなす
角度である。
【0016】FLCは、ダイレクター方向およびこれに
直交する方向に光学軸を有している。FLCは、その材
料によりダイレクター間の角度θ、2軸方向の屈折率差
Δnが異なるが、現在ダイレクター間の角度θは、20
゜から50゜程度、屈折率差Δnは、0.1程度の材料
が知られている。
【0017】屈折率差Δn=0.1の材料により、位相
変換素子を構成した場合、使用する画像光の中心波長の
5倍の厚さの液晶層を用いればちょうどπの位相差が得
られる。
【0018】図3においてダイレクターdirect1に対し
て偏光方向が角度α傾いている直線偏光ρ1がこの偏光
変換素子を透過すると、FLCがダイレクターdirect1
である状態の場合、ダイレクターdirect1に対して角度
αだけ逆に傾いた方向に偏光方向がある直線偏光ρ2に
変換される。
【0019】一方、FLCがダイレクターdirect2であ
る第2の状態にある時、直線偏光ρ1が偏光変換素子を
透過すると、ダイレクターdirect2に対してα−θ傾い
ている直線偏光ρ3に変換される。
【0020】直線偏光ρ3とダイレクターdirect1との
傾きは、 θ−(α−θ)=2・θ−α であり、直線偏光ρ2とρ3の偏光のなす角は、 2・θ−α+α=2・θ となる。また、透過後の直線偏光のなす角度は、入射光
の偏光方向に関わらず、ダイレクター間のなす角θの2
倍となる。
【0021】ここでθ=45゜となるようなFLC材料
を選べば、入射光の偏光方向に関わらずFLCの第1と
第2の状態で射出する光を互いに直交する直線偏光とす
ることができる。
【0022】本実施形態において、ダイレクター間のな
す角をθ=45゜とし、画像光の中心波長を、例えば6
00nmに対して位相差πを与えるように液晶層の厚さ
を設定し、2つのダイレクターのうち1つの方向が図2
で示した偏光素子2,4の垂直方向の光学軸に一致する
ものとする。
【0023】本実施形態における各構成部材の働きを、
本実施形態の立体画像表示装置の平面図である図4およ
び図5を用いて説明する。なお、図1と共通する構成部
材には図1と同一符号を付す。
【0024】図4は、偏光変換素子3のダイレクターが
垂直方向であり、垂直および水平方向の直線偏光に対し
て偏光方向を変えない状態のときの説明図である。ディ
スプレイ1は、右眼画像を表示する。このとき画像光は
ランダム偏光である。
【0025】次に、画像光は、第1の偏光素子2に入射
し、その際に入射する縦ストライプ状領域が領域aであ
れば水平方向の直線偏光成分のみが、領域bであれば垂
直方向の直線偏光成分のみが透過する。
【0026】第1の偏光素子2を透過した画像光は、偏
光表示素子3を透過するが、図4の状態では偏光表示素
子3を透過しても、画像光において、直交する偏光成分
に位相差が与えられることはなく、画像光は、第1の偏
光素子2を透過した時点と同一の偏光分布を持ってい
る。
【0027】次に、画像光が第2の偏光素子4に入射す
る際、第1の偏光素子2で領域aを透過して水平方向の
直線偏光になっている画像光のうち、第2の偏光素子4
の領域aに入射する画像光のみが第2の偏光素子4を透
過し、第2の偏光素子4の領域bに入射した画像光は吸
収される。
【0028】同様に、第1の偏光素子2で領域bを透過
し、垂直方向の直線偏光になっている画像光のうち第2
の偏光素子7の領域bに入射する画像光のみが第2の偏
光素子4を透過し、第2の偏光素子の領域aに入射した
画像光は吸収される。
【0029】第1および第2偏光素子2,4の縦ストラ
イプ状領域a,bの水平ピッチをそれぞれ適正に決めて
おくと、画像光は観察者の右眼位置にのみ到達し、左眼
位置には到達しないようにすることができる。
【0030】図5は、ダイレクターが垂直方向から45
゜傾いており、垂直および水平方向の直線偏光をそれぞ
れ直交する直線偏光に変換する状態のときの説明図であ
る。ディスプレイ1は左眼画像を表示する。このとき画
像光はランダム偏光である。
【0031】次に、画像光は、第1の偏光素子2に入射
し、その際に入射する縦ストライプ状領域が領域aであ
れば水平方向の直線偏光成分のみが、領域bであれば垂
直方向の直線偏光成分のみが透過する。
【0032】第1の偏光素子2を透過した画像光は、偏
光表示素子3を透過する際、位相差πが与えられ、画像
光は、第1の偏光素子2を透過した時点と直交する直線
偏光成分のみを持つ偏光分布を持っている。
【0033】次に、画像光が第2の偏光素子4に入射す
る際、第1の偏光素子2で領域aを透過し、更に偏光変
換素子3を透過して垂直方向の直線偏光になっている画
像光のうち、第2の偏光素子4の領域bに入射する画像
光のみが第2の偏光素子4を透過し、第2の偏光素子の
領域aに入射した画像光は吸収される。
【0034】同様に、第1の偏光素子2で領域bを透過
し、更に偏光変換素子3を透過して水平方向の直線偏光
になっている画像光のうち、第2の偏光素子の領域aに
入射する画像光のみが第2の偏光素子4を透過し、第2
の偏光素子の領域bに入射した画像光は吸収される。結
果的に画像光は、観察者の左眼位置にのみ到達し、右眼
位置には到達しない。
【0035】本実施形態では、ディスプレイ1が右眼画
像を表示する1/120秒の間、偏光変換素子3は透過
光に対して直交する偏光成分に位相差を与えないように
制御され、ディスプレイ1が左眼画像を表示する1/1
20秒の間、偏光変換素子3は、透過光に対して直交す
る偏光成分に位相差πを与えるように制御され、1/1
20秒ごとにこの過程を繰り返す。
【0036】このため、観察者は、1/120秒ごと
に、右眼のみでの右眼画像の観察と左眼のみでの左眼画
像の観察とを高速で繰り返すことになり、これにより立
体画像の観察を行うことができる。
【0037】なお、各1/120秒期間においてディス
プレイ1の画面上のすべての画素からの画像光は、観察
者の左右どちらかの眼に到達しており、一般に知られて
いる立体画像表示方法であるパララックスバリアやレン
チキュラーなどを用いた方法のように画像表示素子の画
素の一部観察者の左右どちらかの眼により視認されない
状態は起こらない。
【0038】ここで、本明細書中の各実施形態におい
て、表示される視差画像の切換えに同期して画像光の偏
光を変化させる偏光変換素子は、前述したように画面全
体からの画像光に対して一括して異なる位相差を時分割
で与える素子であり、第1の偏光素子2および第2の偏
光素子4の縦ストライプ状領域に対応したストライプ構
造をとる必要はない。
【0039】後に詳しく述べるように、本明細書中の各
実施形態では、偏光によって所謂ダブルバリアを形成
し、時分割でこのダブルバリアを切り換えるのと同期し
て左右の視差画像をディスプレイなどの画像表示素子で
切り換えて観察面で分離して表示する。これにより、画
像表示素子のすべての画素による視差画像を観察者に表
示して立体画像を視認させるものである。
【0040】(第2実施形態)本実施形態では、第1実
施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形態は、
第2の偏光素子が縦ストライプ状で光学軸が直交する偏
光板を交互に水平方向に配置した偏光素子ではなく、光
に異なった位相を与える2種類の縦ストライプ状の領域
を水平方向に交互に配置して構成される偏光素子である
点で第1実施形態と異なる。
【0041】図6は、本実施形態に用いられる第2の偏
光素子を説明するための図である。縦ストライプ状の領
域cおよび領域dはそれぞれ、領域c,dに共通する、
所定方向の偏光成分の位相を、この所定方向に直交する
方向の偏光成分の位相に対してそれぞれ異なった値だけ
遅延させる又は進める偏光変換作用を持つ領域である。
そしてこのような縦ストライプ状の領域c,dが交互に
水平方向に配置されて第2の偏光素子4’が形成されて
いる。
【0042】具体的には、領域c,はそれぞれ、屈折率
に関して異方性を持つ樹脂などで構成され、与える位相
差に対応して樹脂層の厚さを変えることによって、領域
cと領域dがこれら領域を透過する光に与える位相差を
変えることができる。
【0043】ここで、本実施形態では、垂直、水平方向
にそれぞれ45゜傾いた2つの互いに直交する軸ζ,ξ
方向に偏光成分を分け、ξ方向の偏光成分を基準にして
考えたときに、ζ方向の偏光成分に与える位相差が領域
cと領域dとではπだけ異なるように構成している。
【0044】図7および図8は、本実施形態の立体画像
表示装置における各構成部材とその働きを説明する平面
図であり、第1実施形態と共通する構成要素には第1実
施形態と同符号を付している。
【0045】本実施形態が第1実施形態と異なる点は、
第2の偏光素子4’が上述したように光に異なった位相
を与える2種類の縦ストライプ状の領域を水平方向に交
互に配置して構成される偏光素子であることと、第2の
偏光素子4’の後側(画像光の射出側)に偏光板(第3
の偏光素子)6を配置した点である。
【0046】図7は偏光変換素子3が位相差を与えない
状態のときの説明図であり、図8は偏光変換素子3が位
相差πを与える状態の説明図である 。
【0047】ディスプレイ1は、左右の視差画像を時分
割で交互に表示する。このとき、画像光はランダム偏光
である。
【0048】画像光は、第1の偏光素子2に入射し、そ
の際に入射する縦ストライプ状領域が領域aであれば水
平方向の直線偏光成分のみが、領域bであれば垂直方向
の直線偏光成分のみが透過する。すなわち、第1実施形
態の第1の偏光素子と同じ偏光素子である。
【0049】水平方向の直線偏光と垂直方向の直線偏光
は、図5に示した垂直、水平方向に45゜傾いた2つの
互いに直交する軸ζ,ξ方向に偏光成分を分け、ξ方向
の偏光成分を基準にして考えると、ζ方向の偏光成分の
位相がπだけずれているとみなすことができる。
【0050】説明を簡単にするために、今、第2偏光素
子4’の領域cでは、位相差πを領域dでは、位相差0
を与える(位相差を付加しない)とする。
【0051】第1の偏光素子2で領域aを透過して水平
方向の直線偏光成分だけになった画像光のうち、第2の
偏光素子4’の領域cを透過した画像光は、偏光方向が
垂直方向の直線偏光となって偏光板6に入射し、第1の
偏光素子2で領域aを透過して水平方向の直線偏光成分
だけになった画像光のうち、第2の偏光素子4’の領域
dを透過した画像光は偏光方向が水平方向の直線偏光と
なって偏光板6に入射する。
【0052】また、第1の偏光素子2で領域bを透過し
て垂直方向の直線偏光成分だけになった画像光のうち、
第2の偏光素子4’の領域cに入射する画像光は偏光方
向が水平方向の直線偏光となって偏光板6に入射し、第
1の偏光素子2で領域bを透過して垂直方向の直線偏光
成分だけになった画像光のうち、第2の偏光素子の領域
dに入射する画像光は偏光方向が垂直方向の直線偏光と
なって偏光板6に入射する。
【0053】偏光板6の光学軸を垂直方向とすると、第
1の偏光素子の領域aを通って第2の偏光素子4’の領
域cを透過した画像光および第1の偏光素子2の領域b
を通って第2の偏光素子4’の領域dを透過した画像光
は、偏光板6を観察者方向に透過する。
【0054】一方、第1の偏光素子2の領域aを通って
第2の偏光素子4’の領域dを透過した画像光および第
1の偏光素子2の領域bを通って第2の偏光素子4’の
領域cを透過した画像光は偏光板6で吸収される。
【0055】第1および第2の偏光素子2,4の縦スト
ライプ状偏光板の領域の水平ピッチをそれぞれ適正に決
めておくと、画像光は観察者の右眼位置にのみ到達し、
左眼位置には到達しないようにすることができる。
【0056】図8は、偏光変換素子3が位相差πを与え
る状態のときの説明図である。偏光変換素子3が位相差
πを与える状態では、第1の偏光素子2で領域aを透過
して水平方向の直線偏光成分だけになって偏光変換素子
3で垂直方向の直線偏光になった画像光のうち、第2の
偏光素子4’の領域cを透過した画像光は偏光方向が水
平方向の直線偏光となって偏光板6に入射し、第1の偏
光素子2で領域aを透過して水平方向の直線偏光成分だ
けになって偏光変換素子3で垂直方向の直線偏光になっ
た画像光のうち、第2の偏光素子4’の領域dを透過し
た画像光は偏光方向が垂直方向の直線偏光となって偏光
板6に入射する。
【0057】また、第1の偏光素子2で領域bを透過し
て垂直方向の直線偏光成分だけになって偏光変換素子3
で水平方向の直線偏光になった画像光のうち、第2の偏
光素子4’の領域cを透過した画像光は偏光方向が垂直
方向の直線偏光となって偏光板6に入射し、第1の偏光
素子2で領域bを透過して垂直方向の直線偏光成分だけ
になって偏光変換素子3で水平方向の直線偏光になった
画像光のうち、第2の偏光素子4’の領域dを透過した
画像光は偏光方向が水平方向の直線偏光となって偏光板
6に入射する。
【0058】偏光板6の光学軸は垂直方向であるので、
第1の偏光素子2の領域aを通って第2の偏光素子4’
の領域dを透過した画像光および第1の偏光素子2の領
域bを通って第2の偏光素子4’の領域cを透過した画
像光は、偏光板6を観察者方向に透過する。
【0059】一方、第1の偏光素子2の領域aを通って
第2の偏光素子4’の領域cを透過した画像光および第
1の偏光素子2の領域bを通って第2の偏光素子4’の
領域dを透過した画像光は、偏光板6で吸収される。
【0060】第1および第2偏光素子2,4’の縦スト
ライプ状領域の水平ピッチをそれぞれ適正に決めておく
と、画像光は観察者の左眼位置にのみ到達し、右眼位置
には到達しないようにすることができる。
【0061】そして、ディスプレイ1に表示される左右
の視差画像の切換えと偏光変換素子3の切換えとを同期
させれば、立体画像を表示することができる。
【0062】(第3実施形態)本実施形態では、第1実
施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形態は、
第1の偏光素子が縦ストライプ状で光学軸が直交する偏
光板を交互に水平方向に配置した偏光素子ではなく、第
2実施形態で第2の偏光素子4’として用いたのと同様
に、光に異なった位相を与える2種類の縦ストライプ状
の領域を水平方向に交互に配置して構成される偏光素子
である点で第1実施形態と異なる。
【0063】図9および図10は、本実施形態の立体画
像表示装置の各構成部材とその働きを説明する平面図で
あり、第1実施形態と共通する構成要素には第1実施形
態と同符号を付している。
【0064】本実施形態が第1実施形態と異なる点は、
第1の偏光素子2’が上述したように光に異なった位相
を与える2種類の縦ストライプ状の領域を水平方向に交
互に配置して構成される偏光素子であることと、第1の
偏光素子2’の前側(ディスプレイ1と第1の偏光素子
2’との間)に偏光板(第3の偏光素子)7を配置した
点である。
【0065】図9は、偏光変換素子3が位相差を与えな
い状態のときの説明図であり、図10は、偏光変換素子
3が位相差πを与える状態のときの説明図である。
【0066】ディスプレイ1は、左右の視差画像を時分
割で交互に表示する。このとき画像光はランダム偏光で
あるが、偏光板7の作用により、画像光のうち垂直方向
の直線偏光成分のみが偏光板7を透過する。
【0067】画像光は、第1の偏光素子2に入射し、そ
の際に入射する縦ストライプ状領域が領域cであれば位
相差πが付加され、水平方向の直線偏光となる。また、
入射する縦ストライプ状領域が領域dであれば位相差0
が付加され(位相差を付加せず)、垂直方向の直線偏光
のままで透過する。透過した画像光の偏光分布は、第1
実施形態と同じである。したがって、第1実施形態と全
く同じ方法で立体画像を表示することができる。
【0068】(第4実施形態)本実施形態では、第1〜
第3実施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形
態は、第1および第2の偏光素子が縦ストライプ状で光
学軸が直交する偏光板を交互に水平方向に配置した偏光
素子ではなく、第2および第3実施形態で用いた、光に
異なった位相を与える2種類の縦ストライプ状の領域を
水平方向に交互に配置して構成される偏光素子である点
で第1〜第3実施形態と異なる。
【0069】図11および図12は、本実施形態の立体
画像表示装置の各構成部材とその働きを説明する平面図
であり、第1〜第3実施形態と共通する部材には同符号
を付している。
【0070】本実施形態が第1〜第3実施形態と異なる
点は、第1および第2の偏光素子2’,4’が光に異な
った位相を与える2種類の縦ストライプ状の領域を水平
方向に交互に配置して構成される偏光素子であること
と、第1の偏光素子2’の前側(ディスプレイ1と第1
の偏光素子2’との間)に偏光板7を、第2の偏光素子
4’の後側(画像光の射出側)に偏光板6をそれぞれ配
置した点である。
【0071】図11は、偏光変換素子3が位相差を与え
ない状態のときの説明図であり、図12は、偏光変換素
子3が位相差πを与える状態のときの説明図である。
【0072】ディスプレイ1は左右の視差画像を時分割
で交互に表示する。このとき画像光はランダム偏光であ
るが、偏光板7の作用により、画像光のうち垂直方向の
直線偏光成分だけが偏光板7を透過する。
【0073】画像光は、第1の偏光素子2に入射し、そ
の際に入射する縦ストライプ状領域が領域cであれば位
相差πが付加されて水平方向の直線偏光となり、領域d
であれば位相差0が付加されて垂直方向の直線偏光のま
まで透過する。
【0074】透過した画像光の偏光分布は、第1〜第3
実施形態と同じであり、また第1の偏光素子2’以降の
系の構成は、第2実施形態と同じである。このため、第
2実施形態と同じ方法で立体画像を表示することができ
る。
【0075】(第5実施形態)図13には、本発明の第
5実施形態である立体画像表示装置の構成を示す斜視図
であり、第1〜第4実施形態と共通する構成要素にはこ
れら実施形態と同符号を付している。
【0076】画像表示手段であるディスプレイ1には、
観察者の左右の眼の位置に相当する2視点に対する視差
画像が時分割で交互に表示される。
【0077】ディスプレイ1の前面(観察者側)には、
偏光板7が配置され、画像光のうち水平方向の直線成分
だけがこの偏光板7を透過する。
【0078】偏光板7の前面には、偏光変換素子3が配
置されている。この偏光変換素子3は、第1実施形態に
て説明したように、十分高速に所定方向の偏光成分の位
相を上記所定方向に直交する方向の偏光成分の位相に対
して定められた値だけ遅延させる状態と、位相差を与え
ない状態とに切り換えられる。なお、本実施形態では、
偏光変換素子3として、遅延後の位相差がπとなるもの
が用いられている。
【0079】この偏光変換素子3の状態切換えは、第1
実施形態にて説明したのと同様に、ディスプレイ1での
左右の視差画像の表示切換えと同期して行われる。例え
ば、ディスプレイ1から出力される画像信号の垂直同期
信号を偏光変換素子3の切換信号として用いることがで
きる。この場合、垂直同期信号から切換信号を作る電気
回路5から偏光変換素子に切換信号が送られる。
【0080】第1の偏光素子2’の前面には第2の偏光
素子4’が配置され、第2の偏光素子4’の前側には第
2の偏光板6が配置されている。なお、本実施形態の第
1および第2の偏光素子2’,4’は、いずれも光に異
なった位相を与える2種類の縦ストライプ状の領域を水
平方向に交互に配置して構成される偏光素子である本実
施形態の各構成部材の働きを図14および図15を用い
て説明する。なお、第1実施形態から第4実施形態と共
通する部材には同符号を付している。
【0081】図14は、偏光変換素子3が位相差を与え
ない状態のときの説明図である。ディスプレイ1は右眼
画像を表示する。このとき画像光はランダム偏光である
が、偏光板7により、画像光のうち水平方向の直線偏光
成分だけが偏光板7を透過する。
【0082】次に、画像光は偏光変換素子3を透過する
が、図14に示す状態では、偏光状態に変化はない。
【0083】次に、画像光は第1および第2の偏光素子
2’,4’を透過するが、第1および第2の偏光素子
2’,4’とも領域cを透過する光に対して位相差πを
付加し、領域dを透過する光には位相差0を付加する
(位相差を付加しない)。
【0084】したがって、第1の偏光素子2’で領域c
を透過して垂直方向の直線偏光になった画像光のうち、
第2の偏光素子4’の領域cを透過した画像光は偏光方
向が水平方向の直線偏光となって偏光板6に入射し、第
1の偏光素子2’で領域cを透過して垂直方向の直線偏
光になった画像光のうち、第2の偏光素子4’の領域d
を透過した画像光は偏光方向が垂直方向の直線偏光とな
って偏光板6に入射する。
【0085】また、第1の偏光素子2’で領域dを透過
して水平方向の直線偏光になった画像光のうち、第2の
偏光素子4’の領域cに入射する画像光は偏光方向が垂
直方向の直線偏光となって偏光板6に入射し、第1の偏
光素子2’で領域dを透過して水平方向の直線偏光成分
になった画像光のうち、第2の偏光素子2’の領域dに
入射する画像光は偏光方向が水平方向の直線偏光となっ
て偏光板6に入射する。
【0086】偏光板6の光学軸を水平方向とすると、第
1の偏光素子2’の領域cを通って第2の偏光素子の領
域cを透過した画像光および第1の偏光素子2’の領域
dを通って第2の偏光素子4’の領域dを透過した画像
光は、偏光板6を観察者方向に透過し、第1の偏光素子
2’の領域cを通って第2の偏光素子4’の領域dを透
過した画像光および第1の偏光素子2’の領域dを通っ
て第2の偏光素子4’の領域cを透過した画像光は偏光
板6で吸収される。
【0087】第1および第2偏光素子2’,4’の縦ス
トライプ状偏光板の領域の水平ピッチをそれぞれ適正に
決めておくと、画像光は観察者の右眼位置にのみ到達
し、左眼位置には到達しないようにすることができる。
【0088】図15は、偏光変換素子3が位相差πを与
える状態のときの説明図である。ディスプレイ1は左眼
画像を表示する。このとき画像光はランダム偏光である
が、偏光板7の作用により、画像光のうち水平方向の直
線偏光成分だけが偏光板7を透過する。
【0089】次に、画像光は、偏光変換素子3を透過す
るが、図15の状態では位相差πが与えられるので、画
面全体からの偏光状態が変化し、垂直方向の直線偏光と
なる。
【0090】次に画像光は、第1および第2の偏光素子
2’,4’を透過するが、第1および第2の偏光素子
2’,4’とも領域cを透過する際には位相差πが付加
され、領域dを透過する際には位相差0が付加される
(位相差が付加されない)。
【0091】したがって、第1の偏光素子2’の領域c
を透過して水平方向の直線偏光になった画像光のうち、
第2の偏光素子4’の領域cを透過した画像光は偏光方
向が垂直方向の直線偏光となって偏光板6に入射し、第
1の偏光素子2’の領域cを透過して水平方向の直線偏
光になった画像光のうち、第2の偏光素子4’の領域d
を透過した画像光は偏光方向が水平方向の直線偏光とな
って偏光板6に入射する。
【0092】また、第1の偏光素子2’の領域dを透過
して垂直方向の直線偏光になった画像光のうち、第2の
偏光素子4’の領域cに入射する画像光は偏光方向が水
平方向の直線偏光となって偏光板6に入射し、第1の偏
光素子2で領域dを透過して垂直方向の直線偏光成分に
なった画像光ののうち、第2の偏光素子4’の領域dに
入射する画像光は偏光方向が水平方向の直線偏光となっ
て偏光板6に入射する。
【0093】偏光板6の光学軸を水平方向とすると、第
1の偏光素子2’の領域cを通って第2の偏光素子2’
の領域dを透過した画像光および第1の偏光素子2’の
領域dを通って第2の偏光素子4’の領域cを透過した
画像光は、観察者方向に透過する。
【0094】一方、第1の偏光素子2’の領域cを通っ
て第2の偏光素子4’の領域cを透過した画像光および
第1の偏光素子2’の領域dを通って第2の偏光素子
4’の領域dを透過した画像光は偏光板6で吸収され
る。
【0095】第1および第2偏光素子2’,4’の縦ス
トライプ状偏光板の領域の水平ピッチをそれぞれ適正に
決めておくと、画像光は観察者の左眼位置にのみ到達
し、右眼位置には到達しないようにすることができる。
【0096】本実施形態では、上述した他の実施形態の
ように、ディスプレイ1が右眼画像を表示する1/12
0秒の間は、偏光変換素子3は透過光に対して直交する
偏光成分に位相差を与えないように制御され、ディスプ
レイ1が左眼画像を表示する1/120秒の間は、偏光
変換素子3は透過光に対して直交する偏光成分に位相差
πを与えるように制御され、1/120秒ごとにこの過
程を繰り返す。したがって、観察者は、1/120秒ご
とに、右眼のみでの右眼画像の観察と左眼のみでの左眼
画像の観察とを高速で繰り返すことになり、これにより
立体画像の観察を行うことができる。
【0097】(第6実施形態)本実施形態では、第5実
施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形態は、
第2の偏光素子が、光学軸が直交する縦ストライプ状の
偏光作用領域を交互に水平方向に配置した偏光素子であ
り、第5実施形態のように光に異なった位相を与える2
種類の縦ストライプ状の領域を水平方向に交互に配置し
て構成される偏光素子ではない点で第5実施形態と異な
る。
【0098】図16および図17は、本実施形態の立体
画像表示装置の各構成部材とその働きを説明する平面図
であり、第5実施形態と共通する部材には同符号を付し
ている。
【0099】図16は、偏光変換素子3が位相差を与え
ない状態のときの説明図であり、図17は、偏光変換素
子3が位相差πを与える状態のときの説明図である。
【0100】ディスプレイ1は、左右の視差画像を表示
する。このとき画像光はランダム偏光であるが、偏光板
7の作用により、画像光のうち垂直方向の直線偏光成分
だけが偏光板7を透過する。
【0101】画像光は、第1の偏光素子2’に入射し、
その際に入射する縦ストライプ状領域が領域cであれば
位相差πが付加されて水平方向の直線偏光となり、領域
dであれば位相差0が付加され(位相差が付加され
ず)、垂直方向の直線偏光のままで透過する。
【0102】透過した画像光の偏光分布は第1実施形態
と全く同じであるので、第1実施形態と全く同じ方法で
立体画像を表示することができる。
【0103】(各実施形態に共通する事項の説明) (1)偏光の取り扱いについて 各実施形態では直線偏光を使った場合のみ説明したが、
本発明の立体画像表示装置では、直線偏光以外でも成り
立つ場合があり、またそれに伴うメリットもある。
【0104】左右の視差画像の画像光を最終的に分離す
るのは第2の偏光素子4(第1実施形態)又は偏光板6
(第2〜第6実施形態)であり、画像光が偏光板に達す
る直前では、左右の視差画像の画像光は2つの直交する
直線偏光になっていることが望ましい。
【0105】しかし、画像光がディスプレイ1から第2
の偏光素子4又は偏光板6に至る間の途中の経路では、
必ずしも画像光が直線偏光である必要はなく、円偏光や
楕円偏光になっていてもよい場合がある。例えば、第5
実施形態を例にとり、画像光が直交する直線偏光ではな
い構成について説明する。
【0106】図16および図17に示す第5実施形態に
おいて、左右の画像光が直線偏光であることが望ましい
のは、最終的に左右の視差画像画像光を分離する偏光板
6の直前と偏光変換素子3に入射する直前である。
【0107】第5実施形態では、第1および第2の偏光
素子2’,4’は、2種類の位相差を与えるいわゆる位
相子を領域ごとに交互に配列して形成された素子である
が、この位相差を与える効果は予め定まった2つのζ、
ξ方向の直線偏光成分に定まった位相差を与えるもので
あり、入射する偏光の状態に関わらない。
【0108】つまり、第1および第2の偏光素子2’,
4’に入射する光が純偏光でありさえすれば、直線偏光
であっても円偏光や楕円偏光であってもζ、ξ方向の偏
光成分には、同じ位相差を与える。したがって、画像光
が純偏光であれば、どのような偏光状態であっても第1
および第2の偏光素子のどの領域を透過したかによって
画像光に異なる位相差が加わり、また左右の画像光にπ
の位相差があれば(さらに一般的に言えば、πの奇数倍
の位相差があれば)、適切な波長板を左右の画像光を透
過させることによって直交する直線偏光にして、偏光板
6で分離することができる。
【0109】図18は、第5実施形態の構成に幾つかの
部材を加えて円偏光を用いる構成を説明するための図で
ある。
【0110】ここでは、偏光変換素子3の直後に第1の
1/4波長板8を、第2の偏光素子4’の直後に第2の
1/4波長板9をそれぞれ配置する。
【0111】偏光変換素子3の2つの偏光変換状態によ
り、偏光変換素子3を透過し、第1の1/4波長板8を
透過した画像光は、右回り円偏光か左回り円偏光かどち
らかの偏光状態となる。
【0112】第1および第2の偏光素子2’,4’を透
過したあと、第2の1/4波長板9を透過した画像光
は、偏光板6に入射する直前では直交する2つの方向の
直線偏光になっており、その偏光方向によって偏光板6
を透過し又は偏光板6により吸収される。
【0113】ζ、ξ方向を基準座標にとり、ζを基準に
考えると、画像光はまず第1の偏光板で水平方向の直線
偏光となり、ξ方向の偏光成分はπずれている。画像光
は、次に偏光変換素子3を透過する。このとき偏光変換
素子3は、2つの偏光変換状態があり、第1の偏光変換
状態では、ξ方向の偏光成分にπの位相差を加え、第2
の偏光変換状態では位相差を加えないように設定でき
る。
【0114】第1の1/4波長板8は、ζ方向の偏光成
分にξ方向を基準に考えてπ/2の位相差を与える。
【0115】第1の偏光素子2’の領域cを透過した画
像光は、ζ方向の偏光成分にξ方向を基準に考えてπの
位相差が加わり、領域dを透過した画像光には、位相差
が加わらない。
【0116】第2の偏光素子4’の領域cを透過した画
像光は、ζ方向の偏光成分にξ方向を基準に考えて−π
の位相差が加わり、領域dを透過した画像光には位相差
が加わらない。
【0117】第2の1/4波長板9は、ζ方向の偏光成
分にξ方向を基準に考えて−π/2の位相差を与える。
【0118】これにより、偏光変換素子3が第1の偏光
変換状態のときに、ξ方向を基準に考えて、ζ方向の偏
光成分のうち第1の偏光素子の領域cおよび第2の偏光
素子の領域cを透過した光には、 π+π+π/2+π−π−π/2=2π の位相差があり、第1の偏光素子2’の領域c、第2の
偏光素子4’の領域dを透過した光には、 π+π+π/2−π/2=3π の位相差があり、第1の偏光素子2’の領域d、第2の
偏光素子4’の領域cを透過した光には、 π+π+π/2−π−π/2=π の位相差があり、第1の偏光素子2’の領域d、第2の
偏光素子4’の領域dを透過した光には、 π+π+π/2−π/2=2π の位相差がある。
【0119】したがって、偏光変換素子3が第1の偏光
変換状態のときに、第1の偏光素子2’の領域c、第2
の偏光素子4’の領域cを透過した画像光および第1の
偏光素子2’の領域d、第2の偏光素子4’の領域dを
透過視した画像光は、第2の1/4波長板9を通った
後、垂直方向の直線偏光になり、偏光板6で吸収され
る。また、第1の偏光素子2’の領域c、第2の偏光素
子4’の領域dを透過した画像光および第1の偏光素子
2’の領域d、第2の偏光素子4’の領域cを透過した
画像光は、第2の1/4波長板9を通った後、水平方向
の直線偏光になり、偏光板6を透過する。
【0120】一方、偏光変換素子3が第12の偏光変換
状態のとき、第1の偏光素子2’の領域c、第2の偏光
素子4’の領域cを透過した光には、 π+π/2+π−π−π/2=π の位相差があり、第1の偏光素子2’の領域c、第2の
偏光素子4’の領域dを透過した光には、 π+π/2−π−π/2=0 の位相差があり、第1の偏光素子2’の領域d、第2の
偏光素子4’の領域cを透過した光には、 π+π/2−π−π/2=0 の位相差があり、第1の偏光素子2’の領域d、第2の
偏光素子4’の領域dを透過した光には、 π+π/2−π/2=π の位相差がある。
【0121】したがって、偏光変換素子3が状態2のと
き、第1の偏光素子2’の領域c、第2の偏光素子4’
の領域cを透過した画像光および第1の偏光素子2’の
領域d、第2の偏光素子4’の領域dを透過した画像光
は、第2の1/4波長板9を通った後、水平方向の直線
偏光になり、偏光板6を透過する。
【0122】一方、第1の偏光素子2’の領域c、第2
の偏光素子4’の領域dを透過した画像光および第1の
偏光素子2’の領域d、第2の偏光素子4’の領域cを
透過した画像光は、第2の1/4波長板9を通った後、
垂直方向の直線偏光になり、偏光板6で吸収される。
【0123】このため、左右の視差画像を交互に時分割
で表示しながら、それに同期して偏光変換素子3の偏光
変換状態を切り換えれば、立体画像を表示することがで
きる。
【0124】以上のように構成した立体画像表示装置で
は、第1の偏光素子2’、第2の偏光素子4’、第2の
1/4波長板9および偏光板6を一体としたユニット
は、それよりもディスプレイ1側にあるディスプレイ
1、偏光板7、偏光変換素子3および第1の1/4波長
板8を一体としたユニットに対して光軸に垂直な面内に
おいて傾いていてもクロストークが発生しないというメ
リットがある。
【0125】これは、この立体画像表示装置を組み立て
る際に2つのユニット間の調整を容易にするほか、上記
2つのユニットを離して立体画像表示装置を構成する際
にも2つのユニット間の設置を、厳密な回転位置合わせ
を必要とせず、簡単に行えるなどのメリットがある。
【0126】ここで述べた構成において、第2の偏光素
子4’の領域cを透過した光に位相差+π、第2の1/
4波長板9で位相差+π/2を与えても、同様に立体画
像表示を行えるが、位相変換作用には波長分散があり、
この影響を軽減するためには以上説明した方法を用いる
方が望ましい。
【0127】また、第1および第2の1/4波長板8,
9の代わりに、任意の位相差を与える素子を設け、画像
光を楕円偏光としても波長板7,6で与える位相差の絶
対値が同じで符号が逆ならば同様にして立体画像の表示
を行うことができる。
【0128】(2) 立体表示に関するパラメータの関
係について 上記各実施形態では、偏光によって所謂ダブルバリアを
形成し、時分割でダブルバリアを切り換えるのと同期し
て左右の視差画像の表示を切り換えることにより、観察
面で左右の視差画像を分離して表示する。これにより、
ディスプレイ1のすべての画素により形成される視差画
像を観察者に表示して立体画像を視認させるものであ
る。
【0129】この際、ダブルバリアを構成するのは、第
1および第2の偏光素子であり、それぞれの領域a,b
又は領域c,dの水平幅は、第1および第2偏光素子の
それぞれにおいて等しい。この水平幅を水平ピッチと呼
ぶことにする。
【0130】図19を用いて、上記各実施形態の立体視
と観察距離等の説明を行う。図19では、左右の分離の
説明に必要な第1および第2の偏光素子2,4だけを表
示する。
【0131】第1の偏光素子2の縦ストライプ状偏光領
域の水平方向ピッチをH1、第2の縦ストライプ状偏光
領域の水平方向ピッチをH2とし、観察面での左右の観
察領域の分離幅をE、第2の偏光素子4から観察面まで
の距離をL0、第1の偏光素子2と第2の偏光素子4間
の光学的距離をL1とすると、幾何学的関係から以下の
関係式が成り立つ。
【0132】H1:E=L1:L0 …(h1) H1:H2=L1+L0:L0 …(h2) ここで、(h1)は、△A・B・Cと△ER・EL・C
の相似から、また(h2)は、△A・B・ERと△C
・P・ERの相似からそれぞれ導かれる。
【0133】(h1),(h2)をEとL1について解
くと E=H1・H2/(H1−H2) …(sol.1) L1=(H1−H2)・L0/H2 …(sol.2) を得る。
【0134】分離幅Eは、観察者の眼間距離程度(例え
ば、65mm)に設定することが普通だが、これよりも
若干大きくても問題はない。
【0135】(sol.1)は、分離間隔Eが第1およ
び第2の偏光素子2,4のピッチだけで決まることを示
しており、これらのピッチを製造上問題が無く、分離幅
が65mm程度で65mmを下回らない値を選ぶことが
できる。
【0136】例えば、H1=0.37mm、H2=0.
368mmとすると、E=68.08mmとなる。
【0137】上記各実施形態の立体画像表示装置では、
基本的にダブルバリアを用いたものであるため、クロス
トークを避け、左右の画像光を完全に分離するために
は、第1および第2の偏光素子のそれぞれの縦ストライ
プ状領域a,b(又はc,d)の水平方向の開口率を制
限することが必要になる。
【0138】また、ディスプレイ1の前面にバリアを配
置する構成のため、ディスプレイ1の配置によっては、
ディスプレイ1の一部がバリアに隠されて観察者から視
認されないおそれもある。
【0139】そこで、模式的な平面図である図20を用
いてクロストークを避けるための開口率の条件について
説明する。図20では、バリアの役目をする第1および
第2の偏光素子2,4のみを示し、この説明に直接関係
のない部材は省略している。
【0140】まずクロストークを避けるための第1の偏
光素子2および第2の偏光素子4のそれぞれの縦ストラ
イプ状領域a,b(又はc,d)の水平方向の開口率制
限に関して説明する。
【0141】第1および第2の偏光素子2,4の開口率
をそれぞれk1およびk2とする。第1の偏光素子2の
領域a(又はc)の開口の1つである、例えば開口A1
を通り、対応する第2の偏光素子4の領域a(又はc)
の開口のA2を透過した右視差画像の画像光が観察面で
照明するエリアは、開口A1の両端の点をp1,q1と
開口A2の両端の点をp2,q2とすると、p1,p2
を結ぶ直線およびq1,q2を結ぶ直線が観察面と交わ
る点r,sの間である。
【0142】この2直線が交わる点をc0とし、第1の
偏光素子2と点c0の距離をL’とすると、△p1・q
1・c0と△s・r・c0の相似と△p1・q1・c0
と△p2・q2・c0の相似により、 k1・H1:Wrs=L’:L0+L1−L’ …(h3) k1・H1:k2・H2=L’:L1−L’ …(h4) の関係式が得られる。
【0143】これを解くと、 L’=k1・H1・L1/(k1・H1+k2・H2) および Wrs=(k1+k2)・E を得る。
【0144】右視差画像の画像光が左眼観察領域にはみ
出さない条件は、 Wrs≦E であるので、クロストークを避ける開口率の条件は、 k1+k2≦1 となる。
【0145】実際に開口率を1以下にするためには、第
1および第2の偏光素子2,4の各縦ストライプ状の領
域の境界に光を遮断する細い縦ストライプ状のマスク領
域を形成すればよい。また、偏光素子とは別体のガラス
基板等にマスクを形成し、偏光素子と密着して配置して
もよい。
【0146】次に、画像全面が遮られない条件を模式的
な平面図である図21を用いて説明する。図21では、
バリアの役目をする第1および第2の偏光素子2,4と
ディスプレイ1の表示面だけを示し、この説明に直接関
係のない偏光板などの部材は省略している。ここで、観
察者の瞳径はDとする。
【0147】第1の偏光素子2から距離Lc1にある点
c1が、第1の偏光素子2のマスク部に遮られて観察面
において視認できないための条件は、第1の偏光素子2
の1つのマスク部の両端の点をpm1,qm1とし、点
c1と点pm1,pm1をそれぞれ結んだ2直線が観察
面と交わる点をpk1,qk1とすると、pk1とqk
1の間の距離が瞳径Dよりも大きいことである。
【0148】したがって、点c1が観察者に視認できる
ための条件は、逆にpk1とqk1の間の距離がDより
も小さいことであり、 (1−k1)・H1・(Lc1+L1+L0)/Lc1
<D を満たせばよい。
【0149】Lc1についてこれを解くと、 Lc1>(1−k1)・(L1+L0)・H1/(D−
(1−k1)・H1) が得られる。
【0150】同様に、第1の偏光素子2から距離Lc2
にある点c2が第2の偏光素子4のマスク部に遮られて
観察面において視認できないための条件は、第2の偏光
素子4の1つのマスク部の両端の点をpm2,qm2と
し、点c2とpm2,pm2をそれぞれ結んだ2直線が
観察面と交わる点をpk2,qk2とすると、pk1と
qk1の間の距離が瞳径Dよりも大きいことである。
【0151】したがって、点c2が観察者に視認できる
ための条件は、逆にpk2とqk2の間の距離がDより
も小さいことであり、 (1−k2)・H2・(Lc2+L1+L0)/(Lc
2+L1)<D を満たせばよい。
【0152】Lc2についてこれを解くと、 Lc2>{(1−k2)・H2・(L1+L0)−D・
L1}/(D−(1−k2)・H2) が得られる。
【0153】瞳の位置によって第1および第2の偏光素
子2,4のマスクに遮られる領域は変化するが、最も遮
蔽の効果が大きいのは、点c12のように第1および第
2の偏光素子2,4のマスクに隠されたときである。こ
のときの観察面上で遮蔽される領域は、点c12と第1
の偏光素子2との距離をLc12としたとき、 (1−k1)・H1・(Lc12+L1+L0)/Lc
12+(1−k2)・H2・(Lc12+L1+L0)
/(Lc12+L1) となる。
【0154】したがって、 (1−k1)・H1・(Lc12+L1+L0)/Lc
12+(1−k2)・H2・(Lc12+L1+L0)
/(Lc12+L1)<D を満たす、すべての点は、観察面でマスクに隠されるこ
とはない。この不等式をLc12について整理すると、 G2・Lc12・Lc12+G1・Lc12+G0<0 ただし、G0=(1−k1)・H1・L1・(L1+L
0) G1=(2・L1+L0)・(1−k1)・H1+(L
1+L0)・(1−k2)・H2−D・L1 G2=(1−k1)・H1+(1−k2)・H2−D となる。
【0155】ここで、H1,H2は、通常1mm以下で
あり、0<k1、k2<1であり、Dは3mm程度であ
るので、Lc12の2次の係数G2は負となり、左辺
は、上側に凸となる2次曲線を表し、左辺=0の2解の
両側のLc12の領域が不等式の解になる。
【0156】また、G0,G1,G2の符号により、左
辺=0の小さい方の解は負となる。
【0157】したがって、この不等式を満たす正である
Lc12の条件は、 Lc12>{−sqrt(G1*G1−4・G2・G0)−
G1}/(2・G2) となる。
【0158】例えば、H1=0.37mm、H2=0.
368mmとし、D=3mm、L0=650mmとする
と、L1=3.533mmとなり、k1=k2=0.5
として条件を計算すると、 Lc12>89.69 mm となる。したがって、この程度、ディスプレイ1と第1
の偏光素子2を離せば、観察面においてディスプレイ1
の画面全体の画像を観察させることができる。
【0159】(3)観察者の移動に対して観察領域を追
従させる方法について 上記各実施形態では、同様な方法を用いて観察者の移動
に追従した観察領域の移動を行うことができる。まず、
左右の追従の原理について図22を用いて説明する。図
22では、左右の分離の説明に必要な第1および第2の
偏光素子2,4だけを表示する。説明を簡単にするため
に、左右の分離間隔Eは、ちょうど左右の眼間距離に等
しいとする。
【0160】右眼および左眼が基準の位置Er,Elに
あるとき点Er,Elと第1および第2の縦ストライプ
状の領域の中心は、それぞれ1直線上に並ぶ。
【0161】例えば、点Erと第2の偏光素子4の1つ
の縦ストライプ状の領域の水平方向の中央点h2c1と
第1の偏光素子2の1つの縦ストライプ状の領域の水平
方向の中央点h1c1とが1直線上に並び、点Erと第
2の偏光素子4の別の縦ストライプ状の領域の水平方向
の中央点h2c2と第1の偏光素子2の別の縦ストライ
プ状の領域の水平方向の中央点h1c2とが1直線上に
並んでいる。
【0162】観察者が水平方向に移動して観察者の右眼
位置がEr’となったとき、上記の関係が崩れ、観察者
の両目は各々の観察領域の中央に位置しなくなる。観察
者の右眼に注目して、観察者の右眼が観察領域の中央に
なるように観察領域の移動を行うためには、第1の偏光
素子2または第2の偏光素子4を水平方向に移動すれば
よい。
【0163】第1の偏光素子2を固定して第2の偏光素
子4を移動させる場合は、点Er’と点h1c1とを結
んだ直線が第2の偏光素子4と交わる点h2c1’が対
応する縦ストライプ状領域の中央点になるように第2の
偏光素子4を移動させればよい。つまり、点h2c1と
点h2c1’間の長さと同じ距離だけ水平方向に移動さ
せればよい。
【0164】2点間の距離を「」を使って表し、例えば
「Er,Er’」で点ErとEr’間の距離を表すとす
れば、第2の偏光素子4の水平方向の移動量はX2は、 X2=「Er,Er’」・L1/(L0+L1) となる。
【0165】同様に考えて、第2の偏光素子4を固定
し、第1の偏光素子2を移動させる場合の移動量X1
は、 X1=「Er,Er’」・L1/L0 となる。
【0166】なお、分離間隔Eが眼間距離と異なる場合
でも観察者の移動量に対して同様に第1または第2の偏
光素子の移動量を決めてよい。
【0167】つぎに、観察者の前後移動に関する追従に
ついて説明する。前述した関係式、 E=H1・H2/(H1−H2) …(sol.1) L1=(H1−H2)・L0/H2 …(sol.2) が成り立っている。
【0168】観察者と第2の偏光素子4との距離L0が
変化した場合、第1の偏光素子2と第2の偏光素子4の
間隔L1を(sol.2)によって変化したL0に伴っ
て変えれば、左右の画像分離状態は維持される。特に、
(sol.1)で示されるように、分離間隔Eは、第1
および第2の偏光素子2,4の水平ピッチH1,H2だ
けによって定まり、L1,L0には依存しない。
【0169】つまり、L0に追従してL1を変えても、
分離間隔は変化せず左右の分離がなされる観察面が観察
者の移動した位置に前後方向に移動する。
【0170】したがって、複数のカメラで観察者をとら
え、対応点抽出を行って観察者の前後および水平方向の
位置を特定し、又は磁気等の方法で観察者の位置を特定
し、第1の偏光素子2および第2の偏光素子4のうち少
なくとも一方を駆動する位置制御機構によって、観察者
の位置に応じて第1および第2の偏光素子2,4を相対
的に水平方向または前後方向に移動させることにより、
観察領域を観察者に追従させることができる。
【0171】(4)各実施形態の立体画像表示装置の応
用方法について まず、上記各実施形態について成り立つ2D画像の表示
方法および2D画像と3D画像の混在表示方法について
説明する。上記各実施形態の立体画像表示装置は、左右
の視差画像を時分割で切り換えながら、この画像の切換
と同期して時分割で画像光に異なる位相を与える偏光変
換素子3と2枚の偏光素子2,4の働きによって左右の
視差画像の情報を持つ光(画像光)をそれぞれ左右の視
点位置に時分割で振り分けることにより、立体画像表示
を行うものである。
【0172】本発明の方法を用いる立体画像表示装置に
おいて2D画像を表示する際には、3D画像表示を行う
場合と異なり、2D画像を3D画像を表示するのと同じ
切換の速さで表示し、偏光変換素子3の切換は通常の3
D画像を表示するのと同様に画像切換えと同期して行え
ばよい。
【0173】例えば、上記各実施形態で示したように、
3D画像を表示する際に1/120秒ごとに左右の画像
を切り換えるのであれば、2D画像を表示する際には左
右の画像を1/120秒ごとに切り換える代わりに、同
じ2D画像を1/120秒ずつ2回表示するか、又は1
/60秒ごとに2D画像を切り換えて表示し、偏光変換
素子3の偏光作用の切り換えを、倍の1/120秒ごと
に同期させて行えばよい。
【0174】また、2D領域と3D領域が混在する画像
に関しては、2D画像部分においては左右共通の画像
を、3D画像部分については左右の視点に対応した視差
画像を1/120秒ごとに切り換えて表示し、この切換
えと同期して1/120秒ごとに偏光変換素子3の偏光
変換状態の切換えを行えば、2D/3Dの混在画像の表
示も全く同じ方法で行える。このため、立体画像表示装
置自体には構造上の何の変更を加える必要もない。
【0175】また、上記各実施形態では、ディスプレイ
1と2枚の偏光素子2,4との距離が前述した条件を満
たしている場合、つまりディスプレイ1と2枚の偏光素
子2,4のユニットから十分離れている場合には、ディ
スプレイ1と2枚の偏光素子2,4のユニットとの位置
合わせは厳密でなくともよい。
【0176】これを応用すると、上記第1〜第4実施形
態の構成を用いる場合、図23に示すように、ディスプ
レイ1と離して第1の偏光素子2、偏光変換素子3およ
び第2の偏光素子4からなるユニットCを配置する。そ
して、電気回路5から画像切換えの切換信号を無線でユ
ニットCに送り、ユニットCの偏光変換状態の切換えを
行えば、立体画像表示が可能である。この際、ユニット
Cを複数用いれば、複数の観察者Mが立体画像の観察を
行うことができる。
【0177】また、上記第5,6実施形態の構成を用い
る場合、図24に示すように、ディスプレイ1と偏光板
7と偏光変換素子3から離して、第1および第2の偏光
素子2,4と偏光板6からなるユニットC’を配置して
も立体画像を表示することが可能である。この場合も、
複数のユニットC’を用いれば複数の観察者Mが立体画
像の観察を行うことができる。
【0178】また、直交する光学軸を持つ偏光板を左右
の眼の前に配置し、必要に応じて左右に等しい位相差を
与える偏光素子を配置した通常の偏光眼鏡10を用いれ
ば、前述の第1および第2の偏光素子2,4等からなる
ユニットC’を用いなくても立体画像を観察することが
でき、観察者の好みに応じてどちらかの方法で立体画像
を表示するシステムを形成することができる。
【0179】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像表示手段の表示面全体からの画像光の偏光状態を一
括して変化させるための偏光変換素子を用いることによ
り、この偏光変換素子の構造および付随する電気回路を
大幅に簡素化することができ、立体画像表示装置として
の信頼性を高めると同時にコストを引き下げることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である立体画像表示装置
の構成を示す斜視図である。
【図2】上記第1実施形態の立体画像表示装置に用いら
れる偏光素子の構成を示す正面図である。
【図3】上記第1実施形態の立体画像表示装置に用いら
れる偏光変換素子をFLCで構成した場合の原理説明図
である。
【図4】上記第1実施形態の立体画像表示装置の平面図
である。
【図5】上記第1実施形態の立体画像表示装置の平面図
である。
【図6】本発明の第2実施形態である立体画像表示装置
に用いられる第2の偏光素子を説明するための図であ
る。
【図7】上記第2実施形態の立体画像表示装置の平面図
である。
【図8】上記第2実施形態の立体画像表示装置の平面図
である。
【図9】本発明の第3実施形態である立体画像表示装置
の平面図である。
【図10】上記第3実施形態の立体画像表示装置の平面
図である。
【図11】本発明の第4実施形態である立体画像表示装
置の平面図である。
【図12】上記第4実施形態の立体画像表示装置の平面
図である。
【図13】本発明の第5実施形態である立体画像表示装
置の構成を示す斜視図である。
【図14】上記第5実施形態の立体画像表示装置の平面
図である。
【図15】上記第5実施形態の立体画像表示装置の平面
図である。
【図16】本発明の第6実施形態である立体画像表示装
置の平面図である。
【図17】上記第6実施形態の立体画像表示装置の平面
図である。
【図18】上記第5実施形態の構成において円偏光を用
いる場合を説明するための図である。
【図19】上記各実施形態での立体視と観察距離等の説
明を行うための図である。
【図20】上記各実施形態でのクロストークを避ける開
口率の条件を説明するための図である。
【図21】上記各実施形態で画像全面が遮られない条件
を示すための模式的な平面図である。
【図22】上記各実施形態において観察者の移動に対し
て観察領域を追従させる方法を説明するための図であ
る。
【図23】上記第1〜第4実施形態の立体画像表示装置
の応用方法について説明する図である。
【図24】上記第5,6実施形態の立体画像表示装置の
応用方法について説明する図である。
【符号の説明】
1 ディスプレイ 2,2’ 第1の偏光素子 3 偏光変換素子 4,4’ 第2の偏光素子 5 電気回路 6 偏光板 7 偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須藤 敏行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 斉藤 義広 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 西原 裕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5C061 AA08 AA11 AB12

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の視差画像を時分割で交互に表示す
    る画像表示手段と、それぞれ偏光に対する作用が固定さ
    れた第1および第2の偏光作用領域を左右方向に交互に
    有する第1および第2の偏光素子と、 互いに偏光に対する作用が異なる第1および第2の状態
    に切り換え可能であり、前記画像表示手段からの画像光
    の偏光状態を変換する偏光変換素子と、 前記画像表示手段における視差画像の表示切り換えに同
    期するよう前記偏光変換素子の状態を切り換える制御手
    段とを有し、 前記偏光変換手段は、前記第1および第2の状態のそれ
    ぞれにおいて前記画像表示手段の画面略全体からの画像
    光の偏光方向を変換することを特徴とする立体画像表示
    装置。
  2. 【請求項2】 前記偏光変換素子は、 前記第1の状態において、前記画像表示手段から発せら
    れ、前記第1の偏光素子における第1の偏光作用領域を
    透過して前記第2の偏光素子における第1の偏光作用領
    域に入射した光と前記第1の偏光素子における第2の偏
    光作用領域を透過して前記第2の偏光素子における第2
    の偏光作用領域に入射した光とを前記第2の偏光素子を
    観察者側に透過する偏光状態とするとともに、他の光を
    前記第2の偏光素子を観察者側に透過しない偏光状態と
    し、 前記第2の状態において、前記画像表示手段から発せら
    れ、前記第1の偏光素子における第2の偏光作用領域を
    透過して前記第2の偏光素子における第1の偏光作用領
    域に入射した光と前記第1の偏光素子における第1の偏
    光作用領域を透過して前記第2の偏光素子における第1
    の偏光作用領域に入射した光とを前記第2の偏光素子を
    観察者側に透過する偏光状態とするとともに、他の光を
    前記第2の偏光素子を観察者側に透過しない偏光状態と
    することを特徴とする請求項1に記載の立体画像表示装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の偏光素子のうち少
    なくとも一方における第1および第2の偏光作用領域の
    光学軸が互いに直交することを特徴とする請求項2に記
    載の立体画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の偏光素子のうち少
    なくとも一方が透過する光の位相を変化させる作用を有
    するとともに、これら第1および第2の偏光素子の第1
    および第2の偏光作用領域がそれぞれ相互に共通する第
    1の光学軸方向とこの第1の光学軸方向に直交する第2
    の光学軸方向を有しており、 前記第1および第2の偏光素子における第1の偏光作用
    領域が前記第1の光学軸方向の偏光成分に対して前記第
    2の光学軸方向の偏光成分に与える位相差と、前記第1
    および第2の偏光素子における第2の偏光作用領域が前
    記第1の光学軸方向の偏光成分に対して前記第2の光学
    軸方向の偏光成分に与える位相差とが略πであることを
    特徴とする請求項2に記載の立体画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記偏光変換素子は、特定方向の偏光成
    分に前記特定方向に直交する方向の偏光成分に対して位
    相差を与える状態と、これら互いに直交する方向の2つ
    の偏光成分に位相差を与えない状態とに切り換わること
    を特徴とする請求項1に記載の立体画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記画像表示手段の側から順に、前記第
    1の偏光素子、前記偏光変換素子および前記第2の偏光
    素子が配置されていることを特徴とする請求項1に記載
    の立体画像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の偏光素子が、前記
    第1および第2の偏光作用領域の光学軸が互いに直交す
    るものであり、 前記偏光変換素子が、特定方向の偏光成分に前記特定方
    向に直交する方向の偏光成分に対して位相差を与える状
    態と、これら互いに直交する方向の2つの偏光成分に位
    相差を与えない状態とに切り換わるものであることを特
    徴とする請求項6に記載の立体画像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の偏光素子が、透過する光の位
    相を変化させる作用を有するとともに、前記第1および
    第2の偏光作用領域がそれぞれ相互に共通する第1の光
    学軸方向とこの第1の光学軸方向に直交する第2の光学
    軸方向を有しており、前記第1の偏光作用領域が前記第
    1の光学軸方向の偏光成分に対して前記第2の光学軸方
    向の偏光成分に与える位相差と、前記第2の偏光作用領
    域が前記第1の光学軸方向の偏光成分に対して前記第2
    の光学軸方向の偏光成分に与える位相差とを略πとする
    ものであり、 前記偏光変換素子が、特定方向の偏光成分に前記特定方
    向に直交する方向の偏光成分に対して位相差を与える状
    態と、これら互いに直交する方向の2つの偏光成分に位
    相差を与えない状態とに切り換わるものであり、 前記第2の偏光素子が、前記第1および第2の偏光作用
    領域の光学軸が互いに直交するものであり、 前記画像表示手段と前記第1の偏光素子との間に、所定
    方向の光学軸を有する第3の偏光素子を配置したことを
    特徴とする請求項6に記載の立体画像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記第1および第2の偏光素子が、透過
    する光の位相を変化させる作用を有するとともに、前記
    第1および第2の偏光作用領域がそれぞれ相互に共通す
    る第1の光学軸方向とこの第1の光学軸方向に直交する
    第2の光学軸方向を有しており、前記第1の偏光作用領
    域が前記第1の光学軸方向の偏光成分に対して前記第2
    の光学軸方向の偏光成分に与える位相差と、前記第2の
    偏光作用領域が前記第1の光学軸方向の偏光成分に対し
    て前記第2の光学軸方向の偏光成分に与える位相差とを
    略πとするものであり、 前記偏光変換素子が、特定方向の偏光成分に前記特定方
    向に直交する方向の偏光成分に対して位相差を与える状
    態と、これら互いに直交する方向の2つの偏光成分に位
    相差を与えない状態とに切り換わるものであり、 前記画像表示手段と前記第1の偏光素子との間に、所定
    方向の光学軸を有する第3の偏光素子を配置したことを
    特徴とする請求項6に記載の立体画像表示装置。
  10. 【請求項10】 前記画像表示手段の側から順に、前記
    偏光変換素子、前記第1の偏光素子および前記第2の偏
    光素子が配置されていることを特徴とする請求項1に記
    載の立体画像表示装置。
  11. 【請求項11】 前記偏光変換素子が、特定方向の偏光
    成分に前記特定方向に直交する方向の偏光成分に対して
    位相差を与える状態と、これら互いに直交する方向の2
    つの偏光成分に位相差を与えない状態とに切り換わるも
    のであり、 前記第1の偏光素子が、前記第1および第2の偏光作用
    領域の光学軸が互いに直交するものであり、 前記第2の偏光素子が、透過する光の位相を変化させる
    作用を有するとともに、前記第1および第2の偏光作用
    領域がそれぞれ相互に共通する第1の光学軸方向とこの
    第1の光学軸方向に直交する第2の光学軸方向を有して
    おり、前記第1の偏光作用領域が前記第1の光学軸方向
    の偏光成分に対して前記第2の光学軸方向の偏光成分に
    与える位相差と、前記第2の偏光作用領域が前記第1の
    光学軸方向の偏光成分に対して前記第2の光学軸方向の
    偏光成分に与える位相差とを略πとするものであり、 前記第2の偏光素子からの画像光の射出側に、所定方向
    の光学軸を有する第3の偏光素子を配置したことを特徴
    とする請求項10に記載の立体画像表示装置。
  12. 【請求項12】 前記偏光変換素子が、特定方向の偏光
    成分に前記特定方向に直交する方向の偏光成分に対して
    位相差を与える状態と、これら互いに直交する方向の2
    つの偏光成分に位相差を与えない状態とに切り換わるも
    のであり、 前記第1および第2の偏光素子が、透過する光の位相を
    変化させる作用を有するとともに、前記第1および第2
    の偏光作用領域がそれぞれ相互に共通する第1の光学軸
    方向とこの第1の光学軸方向に直交する第2の光学軸方
    向を有しており、前記第1の偏光作用領域が前記第1の
    光学軸方向の偏光成分に対して前記第2の光学軸方向の
    偏光成分に与える位相差と、前記第2の偏光作用領域が
    前記第1の光学軸方向の偏光成分に対して前記第2の光
    学軸方向の偏光成分に与える位相差とを略πとするもの
    であり、 前記第2の偏光素子からの画像光の射出側に、所定方向
    の光学軸を有する第3の偏光素子を配置したことを特徴
    とする請求項10に記載の立体画像表示装置。
  13. 【請求項13】 前記偏光変換素子が、特定方向の偏光
    成分に前記特定方向に直交する方向の偏光成分に対して
    位相差を与える状態と、これら互いに直交する方向の2
    つの偏光成分に位相差を与えない状態とに切り換わるも
    のであり、 前記第1の偏光素子が、透過する光の位相を変化させる
    作用を有するとともに、前記第1および第2の偏光作用
    領域がそれぞれ相互に共通する第1の光学軸方向とこの
    第1の光学軸方向に直交する第2の光学軸方向を有して
    おり、前記第1の偏光作用領域が前記第1の光学軸方向
    の偏光成分に対して前記第2の光学軸方向の偏光成分に
    与える位相差と、前記第2の偏光作用領域が前記第1の
    光学軸方向の偏光成分に対して前記第2の光学軸方向の
    偏光成分に与える位相差とを略πとするものであり、 前記第2の偏光素子が、前記第1および第2の偏光作用
    領域の光学軸が互いに直交するものであり、 前記画像表示手段と前記第1の偏光素子からの画像光の
    射出側に、所定方向の光学軸を有する第3の偏光素子を
    配置したことを特徴とする請求項10に記載の立体画像
    表示装置。
  14. 【請求項14】 前記第1および第2の偏光素子のうち
    少なくとも一方における前記第1および第2の偏光作用
    領域の開口率が1より小さいことを特徴とする請求項1
    に記載の立体画像表示装置。
  15. 【請求項15】 前記第1の偏光素子における前記第1
    および第2の偏光作用領域の左右方向の開口率をk1と
    し、前記第2の偏光素子における前記第1および第2の
    偏光作用領域の左右方向の開口率k2としたとき、k1
    +k2が1以下であることを特徴とする請求項14に記
    載の立体画像表示装置。
  16. 【請求項16】 前記画像表示手段と前記第1の偏光素
    子との光学的距離をLc1とし、前記第1の偏光素子と
    前記第2の偏光素子との光学的距離をL1とし、所定の
    観察面と前記第2の偏光素子との光学的距離をL0と
    し、前記第1の偏光素子における前記第1の偏光作用領
    域と第2の偏光作用領域との間の左右方向間隔をH1と
    し、前記第1の偏光素子における前記第1および第2の
    偏光作用領域の左右方向の開口率をk1とし、観察者の
    瞳の径をDとしたとき、 Lc1>(1−k1)・(L1+L0)・H1/{D−
    (1−k1)・H1} なる条件を満たすことを特徴とする請求項15に記載の
    立体画像表示装置。
  17. 【請求項17】 前記画像表示手段と前記第1の偏光素
    子との光学的距離をLc2とし、前記第1の偏光素子と
    前記第2の偏光素子との光学的距離をL1とし、所定の
    観察面と前記第2の偏光素子との光学的距離をL0と
    し、前記第2の偏光素子における前記第1の偏光作用領
    域と第2の偏光作用領域との間の左右方向間隔をH2と
    し、前記第2の偏光素子における前記第1および第2の
    偏光作用領域の左右方向の開口率をk2とし、観察者の
    瞳の径をDとしたとき、 Lc2>{(1−k2)・H2・(L1+L0)−D・
    L1}/{D−(1−k2)・H2} なる条件を満たすことを特徴とする請求項15に記載の
    立体画像表示装置。
  18. 【請求項18】 前記画像表示手段と前記第1の偏光素
    子との光学的距離をLc12とし、前記第1の偏光素子
    と前記第2の偏光素子との光学的距離をL1とし、所定
    の観察面と前記第2の偏光素子との光学的距離をL0と
    し、前記第2の偏光素子における前記第1の偏光作用領
    域と第2の偏光作用領域との間の左右方向間隔をH1と
    し、前記第2の偏光素子における前記第1の偏光作用領
    域と第2の偏光作用領域との間の左右方向間隔をH2と
    し、前記第2の偏光素子における前記第1および第2の
    偏光作用領域の左右方向の開口率をk2とし、観察者の
    瞳の径をDとしたとき、 Lc12≧{−sqrt(G1*G1−4・G2・G0)−G
    1}/(2・G2) 但し、G0=(1−k1)・H1・L1・(L1+L
    0) G1=(2・L1+L0)・(1−k1)・H1+(L
    1+L0)・(1−k2)・H2−D・L1 G2=(1−k1)・H1+(1−k2)・H2−D を満たすことを特徴とする請求項15に記載の立体画像
    表示装置。
  19. 【請求項19】 前記第1および第2の偏光素子のうち
    少なくとも一方に入射する左眼用および右眼用画像光が
    それぞれ、互いに回転方向が異なる楕円偏光であること
    を特徴とする請求項4,8,9,11〜13のいずれか
    に記載の立体画像表示装置。
  20. 【請求項20】 前記両画像光がそれぞれ円偏光である
    ことを特徴とする請求項19に記載の立体画像表示装
    置。
  21. 【請求項21】 観察者の位置を検出する検出手段と、
    この検出手段の検出結果に基づいて、前記第1および第
    2の偏光素子のうち少なくとも一方を、左右方向および
    前後方向のうち少なくとも一方に移動させる位置制御手
    段とを有することを特徴とする請求項1に記載の立体画
    像表示装置。
  22. 【請求項22】 前記位置制御手段は、前記検出手段に
    より観察者が左右方向に移動したことが検出されたとき
    は、前記第1および第2の偏光素子のうち少なくとも一
    方を左右方向に移動させることを特徴とする請求項21
    に記載の立体画像表示装置。
  23. 【請求項23】 前記位置制御手段は、前記検出手段に
    より観察者が前後方向に移動したことが検出されたとき
    は、前記第1および第2の偏光素子のうち少なくとも一
    方を前後方向に移動させることを特徴とする請求項21
    に記載の立体画像表示装置。
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