JP2003202329A - リポ多糖吸着体およびその用途 - Google Patents
リポ多糖吸着体およびその用途Info
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- JP2003202329A JP2003202329A JP2002266234A JP2002266234A JP2003202329A JP 2003202329 A JP2003202329 A JP 2003202329A JP 2002266234 A JP2002266234 A JP 2002266234A JP 2002266234 A JP2002266234 A JP 2002266234A JP 2003202329 A JP2003202329 A JP 2003202329A
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- lipopolysaccharide
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 新たなリポ多糖吸着体およびその用途を提供
することを目的とする。 【解決手段】 ポリエチレンイミンなどのアミノ基また
はイミノ基を有する化合物をポリエステル布などの担体
に吸着もしくは共有結合により固定化してなる、サルモ
ネラ菌、大腸菌などのグラム陰性菌のリポ多糖を吸着す
るためのリポ多糖吸着体は、検体中のリポ多糖をクロー
スイムノアッセイにより検出する検出方法に効果的に使
用することが出来るものである。
することを目的とする。 【解決手段】 ポリエチレンイミンなどのアミノ基また
はイミノ基を有する化合物をポリエステル布などの担体
に吸着もしくは共有結合により固定化してなる、サルモ
ネラ菌、大腸菌などのグラム陰性菌のリポ多糖を吸着す
るためのリポ多糖吸着体は、検体中のリポ多糖をクロー
スイムノアッセイにより検出する検出方法に効果的に使
用することが出来るものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リポ多糖吸着体お
よびその用途に関する。更に詳細には、ポリエチレンイ
ミンなどのアミノ基またはイミノ基を有する化合物をポ
リエステル布などの担体に固定化してなる、サルモネラ
菌、大腸菌などのグラム陰性菌のリポ多糖を吸着するた
めのリポ多糖吸着体、かかるリポ多糖吸着体を用いた、
検体中のリポ多糖をイムノアッセイにより検出する検出
方法等に関するものである。
よびその用途に関する。更に詳細には、ポリエチレンイ
ミンなどのアミノ基またはイミノ基を有する化合物をポ
リエステル布などの担体に固定化してなる、サルモネラ
菌、大腸菌などのグラム陰性菌のリポ多糖を吸着するた
めのリポ多糖吸着体、かかるリポ多糖吸着体を用いた、
検体中のリポ多糖をイムノアッセイにより検出する検出
方法等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酵素免疫法は、近年特に細菌汚染、環境
汚染物質、伝染病原体、細菌毒素等の種々の抗原を検定
する迅速かつ信頼性の高い方法として多用されている。
酵素免疫法は、抗体または抗原を担体(固相)上に固定
化し、それにサンプル中の検出しようとする抗原または
抗体を吸着させ、その抗原または抗体に特異的な酵素標
識抗体を反応させて、サンプル中の抗原または抗体を検
出する方法である。酵素免疫法では一般に、例えばポリ
スチレン、ポリビニールクロライド、ポリメタクリート
等の疎水性プラスチックで出来たマイクロプレート、ビ
ーズまたはチューブ表面上あるいは微粒子担体(磁性粒
子等)などに抗原または抗体を吸着固定化させ、この固
定化した抗原または抗体に検出しようとする抗体または
抗原を抗原抗体反応させて、サンプル中の抗原または抗
体を検出する方法が採用されている。しかしながら、こ
の方法では、マイクロプレート、ビーズなどの担体の表
面積が小さいため、抗原や抗体を固定化するために長時
間を要するという欠点がある。
汚染物質、伝染病原体、細菌毒素等の種々の抗原を検定
する迅速かつ信頼性の高い方法として多用されている。
酵素免疫法は、抗体または抗原を担体(固相)上に固定
化し、それにサンプル中の検出しようとする抗原または
抗体を吸着させ、その抗原または抗体に特異的な酵素標
識抗体を反応させて、サンプル中の抗原または抗体を検
出する方法である。酵素免疫法では一般に、例えばポリ
スチレン、ポリビニールクロライド、ポリメタクリート
等の疎水性プラスチックで出来たマイクロプレート、ビ
ーズまたはチューブ表面上あるいは微粒子担体(磁性粒
子等)などに抗原または抗体を吸着固定化させ、この固
定化した抗原または抗体に検出しようとする抗体または
抗原を抗原抗体反応させて、サンプル中の抗原または抗
体を検出する方法が採用されている。しかしながら、こ
の方法では、マイクロプレート、ビーズなどの担体の表
面積が小さいため、抗原や抗体を固定化するために長時
間を要するという欠点がある。
【0003】この問題を解決するため、疎水性繊維より
成るマクロ過疎性不織布、例えばポリエステル不織布
(Du Pont社SONTARA8100TM)を担体
とし、これにポリミキシンBを吸着させた吸着体を用
い、この吸着体に検体中のリポ多糖を吸着させ、吸着し
たリポ多糖を酵素標識抗体により検出して検体中のリポ
多糖を検定するクロースエンザイムイムノアッセイ(Cl
oth Enzyme Immunoassay:CEIA)が開発された(Blais a
nd Yamazaki US Pat.5,510,242,1996)。これは、我々
の衛生健康上、食品や畜産等で多く問題になっているグ
ラム陰性菌(サルモネラ菌、大腸菌、カンピロバクター
菌等)のリポ多糖がポリミキシンBに良く吸着すること
を利用したものである。リポ多糖の本体は、グラム陰性
菌細胞壁外膜の一部を構成しているリポ多糖(LPS)
で数種の糖が繰り返し配列する多糖部分と脂質であるリ
ピドAが2−ケト−3−デオキシオクトン酸(KDO)
を介して結合した分子であり、リピドAに毒性を有し内
毒素(endotoxin)とも言われているものである。これ
に対し外毒素(exotoxin)とは細菌が産生する強力な毒
素で菌外に出す蛋白質を指す。問題の前者のリポ多糖が
持つリン酸基と脂質部分がポリミキシンBの持つアミノ
基やアルコキシ基部分とお互いに結合しやすいと考えら
れる。
成るマクロ過疎性不織布、例えばポリエステル不織布
(Du Pont社SONTARA8100TM)を担体
とし、これにポリミキシンBを吸着させた吸着体を用
い、この吸着体に検体中のリポ多糖を吸着させ、吸着し
たリポ多糖を酵素標識抗体により検出して検体中のリポ
多糖を検定するクロースエンザイムイムノアッセイ(Cl
oth Enzyme Immunoassay:CEIA)が開発された(Blais a
nd Yamazaki US Pat.5,510,242,1996)。これは、我々
の衛生健康上、食品や畜産等で多く問題になっているグ
ラム陰性菌(サルモネラ菌、大腸菌、カンピロバクター
菌等)のリポ多糖がポリミキシンBに良く吸着すること
を利用したものである。リポ多糖の本体は、グラム陰性
菌細胞壁外膜の一部を構成しているリポ多糖(LPS)
で数種の糖が繰り返し配列する多糖部分と脂質であるリ
ピドAが2−ケト−3−デオキシオクトン酸(KDO)
を介して結合した分子であり、リピドAに毒性を有し内
毒素(endotoxin)とも言われているものである。これ
に対し外毒素(exotoxin)とは細菌が産生する強力な毒
素で菌外に出す蛋白質を指す。問題の前者のリポ多糖が
持つリン酸基と脂質部分がポリミキシンBの持つアミノ
基やアルコキシ基部分とお互いに結合しやすいと考えら
れる。
【0004】CEIAは、(1)反応表面が広いため反
応が早くサンプル量も多く使え、従って結果も明確に出
て検出感度も高く再現性に優れている;(2)高価で特
別な器具や設備が必要でなく、操作も簡単なのでどこで
も誰でも行える;(3)アッセイ中の布の洗浄が簡単で
早い;(4)原料である布やポリミキシンBは安定で長
期間保存が効きむしろ安価でもあるのでアッセイ自体も
安価になる;(5)ポリミキシンBを吸着させた布の作
成法が簡単である、などの種々の優れた点を有してる。
主な問題点としては、サンプルをポリミキシンB吸着布
にあてがう時、この布が適当に濡れていなければドット
ブロット法によるCEIAでは検定の際に明確なスポッ
トを形成しない場合があり、そのため実施する際には経
験を要し、また布が乾燥している場合はサンプルを吸収
しない、などの問題点が挙げられる。更にはポリミキシ
ンBは抗生物質であるため高価でその供給源も限られて
いるという問題点もある。
応が早くサンプル量も多く使え、従って結果も明確に出
て検出感度も高く再現性に優れている;(2)高価で特
別な器具や設備が必要でなく、操作も簡単なのでどこで
も誰でも行える;(3)アッセイ中の布の洗浄が簡単で
早い;(4)原料である布やポリミキシンBは安定で長
期間保存が効きむしろ安価でもあるのでアッセイ自体も
安価になる;(5)ポリミキシンBを吸着させた布の作
成法が簡単である、などの種々の優れた点を有してる。
主な問題点としては、サンプルをポリミキシンB吸着布
にあてがう時、この布が適当に濡れていなければドット
ブロット法によるCEIAでは検定の際に明確なスポッ
トを形成しない場合があり、そのため実施する際には経
験を要し、また布が乾燥している場合はサンプルを吸収
しない、などの問題点が挙げられる。更にはポリミキシ
ンBは抗生物質であるため高価でその供給源も限られて
いるという問題点もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決することにある。即ち、経験を要せず容易
にCEIAを実施することを可能にするリポ多糖吸着体
を提供することであり、そのCEIAがポリミキシンB
吸着布と同等あるいはそれ以上の測定感度を有し、リポ
多糖吸着体に用いる材料がポリミキシンBと比べ安価で
あり供給源も広く毒性も非常に低いリポ多糖吸着体を提
供することである。更に本発明の目的は、このようなリ
ポ多糖吸着体を用いたイムノアッセイによるリポ多糖の
検出方法を提供することにある。
問題点を解決することにある。即ち、経験を要せず容易
にCEIAを実施することを可能にするリポ多糖吸着体
を提供することであり、そのCEIAがポリミキシンB
吸着布と同等あるいはそれ以上の測定感度を有し、リポ
多糖吸着体に用いる材料がポリミキシンBと比べ安価で
あり供給源も広く毒性も非常に低いリポ多糖吸着体を提
供することである。更に本発明の目的は、このようなリ
ポ多糖吸着体を用いたイムノアッセイによるリポ多糖の
検出方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
ため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ポリミキシ
ンBに代わるものとして、例えばポリエチレンイミン
(PEI、polyethylenimin)をポリエステル布に固定化さ
せたPEI布が、上述のポリミキシンB布の全ての優れ
た点に加えて、更に乾燥した布にそのままサンプルをあ
てがってCEIAを実施することができ、更にポリミキ
シンB布と比べて同等またはそれ以上の測定感度が得ら
れることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明
は、アミノ基またはイミノ基を有する化合物を担体に固
定化してなるリポ多糖吸着体に関する。更に本発明は、
リポ多糖の存在が疑われる検体と上記リポ多糖吸着体を
接触させ、次いでリポ多糖吸着体に吸着したリポ多糖に
対する標識抗体を反応させてリポ多糖を検出することか
らなる、イムノアッセイによるリポ多糖の検出方法に関
する。
ため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ポリミキシ
ンBに代わるものとして、例えばポリエチレンイミン
(PEI、polyethylenimin)をポリエステル布に固定化さ
せたPEI布が、上述のポリミキシンB布の全ての優れ
た点に加えて、更に乾燥した布にそのままサンプルをあ
てがってCEIAを実施することができ、更にポリミキ
シンB布と比べて同等またはそれ以上の測定感度が得ら
れることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明
は、アミノ基またはイミノ基を有する化合物を担体に固
定化してなるリポ多糖吸着体に関する。更に本発明は、
リポ多糖の存在が疑われる検体と上記リポ多糖吸着体を
接触させ、次いでリポ多糖吸着体に吸着したリポ多糖に
対する標識抗体を反応させてリポ多糖を検出することか
らなる、イムノアッセイによるリポ多糖の検出方法に関
する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で担体に固定するために用
いるアミノ基またはイミノ基を有する化合物としては、
ポリアミン類、アルキレンアミン類、ポリイミン類、ア
ルキレンイミン類などが挙げられる。ポリアミン類とし
ては、ポリエチレンアミン、ポリプロリレンアミンなど
のポリアルキルアミン、ポリビニルアミン等が例示され
る。アルキレンアミン類としては、エチルアミン、プロ
ピルアミン、ブチルアミン、イミノビス(プロピルアミ
ン)などが例示される。ポリイミン類としては、ポリエ
チレンイミン、ポリプロピレンイミンなどのポリアルキ
ルイミン、ポリビニルイミン等が例示される。アルキレ
ンイミン類としては、エチレンイミン、ブチレンイミン
などが例示される。なかでも、ポリアルキルアミン、ポ
リビニルアミン、エチルアミン、イミノビス(プロピル
アミン)、ポリアルキルイミンおよびポリビニルイミン
が好ましく、特にポリエチレンイミンおよびイミノビス
(プロピルアミン)が好ましく、更には分子量200〜
100,000、特に分子量600〜2,000のポリ
エチレンイミンが特に好ましい。
いるアミノ基またはイミノ基を有する化合物としては、
ポリアミン類、アルキレンアミン類、ポリイミン類、ア
ルキレンイミン類などが挙げられる。ポリアミン類とし
ては、ポリエチレンアミン、ポリプロリレンアミンなど
のポリアルキルアミン、ポリビニルアミン等が例示され
る。アルキレンアミン類としては、エチルアミン、プロ
ピルアミン、ブチルアミン、イミノビス(プロピルアミ
ン)などが例示される。ポリイミン類としては、ポリエ
チレンイミン、ポリプロピレンイミンなどのポリアルキ
ルイミン、ポリビニルイミン等が例示される。アルキレ
ンイミン類としては、エチレンイミン、ブチレンイミン
などが例示される。なかでも、ポリアルキルアミン、ポ
リビニルアミン、エチルアミン、イミノビス(プロピル
アミン)、ポリアルキルイミンおよびポリビニルイミン
が好ましく、特にポリエチレンイミンおよびイミノビス
(プロピルアミン)が好ましく、更には分子量200〜
100,000、特に分子量600〜2,000のポリ
エチレンイミンが特に好ましい。
【0008】これらのアミノ基またはイミノ基を有する
化合物を固定化させる担体としては、ポリエステル、レ
ーヨンなどの繊維、ポリスチレン、ポリカーボネート、
ポリメチルメタクリレート、ポリビニルクロライドなど
のプラスチック等が挙げられる。これらの担体は、繊維
の場合には、織布または不織布の形態にあるものが挙げ
られる。具体的には、織布としてはレーヨン/ポリエス
テル布やポリエステル布が挙げられる。不織布としては
レーヨン/ポリエステル布やポリエステル布、最も適し
ている不織布としては、例えばデュポン社製のSONT
ARA8407 TMやSONTARA8100TMなどのポ
リエステル布が例示される。プラスチックの場合には、
マイクロプレート、ビーズ、チューブ、微粒子などの形
態にあるものが挙げられる。
化合物を固定化させる担体としては、ポリエステル、レ
ーヨンなどの繊維、ポリスチレン、ポリカーボネート、
ポリメチルメタクリレート、ポリビニルクロライドなど
のプラスチック等が挙げられる。これらの担体は、繊維
の場合には、織布または不織布の形態にあるものが挙げ
られる。具体的には、織布としてはレーヨン/ポリエス
テル布やポリエステル布が挙げられる。不織布としては
レーヨン/ポリエステル布やポリエステル布、最も適し
ている不織布としては、例えばデュポン社製のSONT
ARA8407 TMやSONTARA8100TMなどのポ
リエステル布が例示される。プラスチックの場合には、
マイクロプレート、ビーズ、チューブ、微粒子などの形
態にあるものが挙げられる。
【0009】本発明のリポ多糖吸着体は、上記したアミ
ノ基またはイミノ基を有する化合物を上記した担体に固
定化することによって得られる。固定化する方法はそれ
自体周知であり、例えば物理的吸着法、共有結合法、イ
オン結合法、包括法などの周知の方法を、用いる担体の
種類、具体的な使用目的に応じて任意に採用すればよ
い。例えば、ポリエチレンイミン(PEI)をポリエス
テル布に物理的に吸着させるには、PEI水溶液中にポ
リエステル布を30〜80℃、望ましくは40℃の温度
で5分〜18時間浸漬することによって行うことができ
る。この吸着法によって作製される吸着体は、吸着され
るPEI量はある程度限定され、吸着したPEIは徐々
に流失する欠点があるが、イムノアッセイ、例えばクロ
ースエンザイムイムノアッセイ(CEIA)に用いるに
は差し支え無い。ポリエステル布以外の担体について
も、周知の方法で同様にアミノ基またはイミノ基を有す
る化合物を物理的吸着により担体に固定化することがで
きる。また、例えば、ポリエステル布の担体に、PE
I、アルキルアミンなどを共有結合によって固定化する
ためには、無水のPEIやアルキルアミンなどをポリエ
ステル布に含浸し加温することによってエステルアミド
交換反応が起こり固定化できる。無水PEIは粘性が非
常に高いので低分子の無水アルコール、例えば無水エタ
ノールなど、あるいはジメチルスルホキシド(DMS
O)などに希釈して用いるのが好ましい。希釈させる際
の濃度としては任意の濃度でよいが、通常10〜90
%、特に70%程度が適当である。これらの溶液にポリ
エステル布を浸漬し加温することによって共有結合によ
り固定化される。浸漬加温する条件、例えば無水PEI
の濃度、温度、時間などによって布に導入されるPEI
の量をコントロール出来る。CEIAによって内毒素を
検出するのに用いる布は、分子量800の無水PEIを
2〜5分、110℃で反応させて得た布が適切である。
アルキルアミンやPEIを共有結合で固定化した布は、
これらの成分が流出することはないので、多量に固定化
することによって、水、生体液やワクチン製造液中に汚
染したリポ多糖や核酸分子(DNA)を除く目的に適し
ている。ポリエステル布以外の担体に、アルキルアミン
やPEIあるいは他の化合物を共有結合により固定化す
るには、例えばカルボジイミドのようなカップリング剤
を介する方法などの周知の方法を任意に採用することに
よって実施できる。本発明では、特に、アミノ基または
イミノ基を有する化合物としてポリエチレンイミンを用
い、担体としてポリエステル布またはポリエステル/レ
ーヨン布を用い、ポリエチレンイミンを吸着またはエス
テルアミド交換反応による共有結合でポリエステル布ま
たはポリエステル/レーヨン布に固定化してなるリポ多
糖吸着体が好ましい。
ノ基またはイミノ基を有する化合物を上記した担体に固
定化することによって得られる。固定化する方法はそれ
自体周知であり、例えば物理的吸着法、共有結合法、イ
オン結合法、包括法などの周知の方法を、用いる担体の
種類、具体的な使用目的に応じて任意に採用すればよ
い。例えば、ポリエチレンイミン(PEI)をポリエス
テル布に物理的に吸着させるには、PEI水溶液中にポ
リエステル布を30〜80℃、望ましくは40℃の温度
で5分〜18時間浸漬することによって行うことができ
る。この吸着法によって作製される吸着体は、吸着され
るPEI量はある程度限定され、吸着したPEIは徐々
に流失する欠点があるが、イムノアッセイ、例えばクロ
ースエンザイムイムノアッセイ(CEIA)に用いるに
は差し支え無い。ポリエステル布以外の担体について
も、周知の方法で同様にアミノ基またはイミノ基を有す
る化合物を物理的吸着により担体に固定化することがで
きる。また、例えば、ポリエステル布の担体に、PE
I、アルキルアミンなどを共有結合によって固定化する
ためには、無水のPEIやアルキルアミンなどをポリエ
ステル布に含浸し加温することによってエステルアミド
交換反応が起こり固定化できる。無水PEIは粘性が非
常に高いので低分子の無水アルコール、例えば無水エタ
ノールなど、あるいはジメチルスルホキシド(DMS
O)などに希釈して用いるのが好ましい。希釈させる際
の濃度としては任意の濃度でよいが、通常10〜90
%、特に70%程度が適当である。これらの溶液にポリ
エステル布を浸漬し加温することによって共有結合によ
り固定化される。浸漬加温する条件、例えば無水PEI
の濃度、温度、時間などによって布に導入されるPEI
の量をコントロール出来る。CEIAによって内毒素を
検出するのに用いる布は、分子量800の無水PEIを
2〜5分、110℃で反応させて得た布が適切である。
アルキルアミンやPEIを共有結合で固定化した布は、
これらの成分が流出することはないので、多量に固定化
することによって、水、生体液やワクチン製造液中に汚
染したリポ多糖や核酸分子(DNA)を除く目的に適し
ている。ポリエステル布以外の担体に、アルキルアミン
やPEIあるいは他の化合物を共有結合により固定化す
るには、例えばカルボジイミドのようなカップリング剤
を介する方法などの周知の方法を任意に採用することに
よって実施できる。本発明では、特に、アミノ基または
イミノ基を有する化合物としてポリエチレンイミンを用
い、担体としてポリエステル布またはポリエステル/レ
ーヨン布を用い、ポリエチレンイミンを吸着またはエス
テルアミド交換反応による共有結合でポリエステル布ま
たはポリエステル/レーヨン布に固定化してなるリポ多
糖吸着体が好ましい。
【0010】かくして得られる、アミノ基またはイミノ
基を有する化合物を担体に固定化してなる本発明のリポ
多糖吸着体は、サルモネラ菌、大腸菌、カンピロバクタ
ー菌等のグラム陰性菌のリポ多糖、即ち、グラム陰性菌
細胞壁外膜の一部を構成しているリポ多糖(LPS)を
効率良く吸着することができる。従って、本発明のリポ
多糖吸着体は、検体中のリポ多糖ひいてはそれを産生す
る微生物をイムノアッセイにより検出する検出方法に用
いることができる。このようなイムノアッセイとして
は、例えば、リポ多糖の存在が疑われる検体と本発明の
リポ多糖吸着体とを接触させて検体中のリポ多糖をリポ
多糖吸着体に吸着させて捕獲し、次いで吸着したリポ多
糖に対してリポ多糖に対する標識抗体を反応させ、リポ
多糖に結合した標識抗体を測定することによって、検体
中のリポ多糖を検出する方法が挙げられる。ここで用い
る標識抗体として、酵素で標識した抗体を用いる場合に
は、エンザイムイムノアッセイであり、同位元素で標識
した抗体を用いる場合には、ラジオイムノアッセイとな
る。より具体的には、リポ多糖吸着体として、例えばポ
リエステル布などにアミノ基またはイミノ基を有する化
合物を固定化したものを用い、標識抗体として、パーオ
キシダーゼなどの酵素で標識したリポ多糖に対する抗体
を用いる場合には、クロースエンザイムイムノアッセイ
(Cloth Enzyme Immunoassay:CEIA)となる。CEIA
については、Blais and Yamazaki
US Pat.5,510,242,1996に記載さ
れた方法が参考となる。本発明のリポ多糖吸着体をCE
IAに採用した場合には、従来の抗生物質であるポリミ
キシンBを吸着固定化した担体を用いる方法と比べ、検
出感度が同等もしくは10倍程度高くグラム陰性菌のリ
ポ多糖ひいてはグラム陰性菌そのものを検出でき、また
安価で安全で操作が容易な検出を可能とする。
基を有する化合物を担体に固定化してなる本発明のリポ
多糖吸着体は、サルモネラ菌、大腸菌、カンピロバクタ
ー菌等のグラム陰性菌のリポ多糖、即ち、グラム陰性菌
細胞壁外膜の一部を構成しているリポ多糖(LPS)を
効率良く吸着することができる。従って、本発明のリポ
多糖吸着体は、検体中のリポ多糖ひいてはそれを産生す
る微生物をイムノアッセイにより検出する検出方法に用
いることができる。このようなイムノアッセイとして
は、例えば、リポ多糖の存在が疑われる検体と本発明の
リポ多糖吸着体とを接触させて検体中のリポ多糖をリポ
多糖吸着体に吸着させて捕獲し、次いで吸着したリポ多
糖に対してリポ多糖に対する標識抗体を反応させ、リポ
多糖に結合した標識抗体を測定することによって、検体
中のリポ多糖を検出する方法が挙げられる。ここで用い
る標識抗体として、酵素で標識した抗体を用いる場合に
は、エンザイムイムノアッセイであり、同位元素で標識
した抗体を用いる場合には、ラジオイムノアッセイとな
る。より具体的には、リポ多糖吸着体として、例えばポ
リエステル布などにアミノ基またはイミノ基を有する化
合物を固定化したものを用い、標識抗体として、パーオ
キシダーゼなどの酵素で標識したリポ多糖に対する抗体
を用いる場合には、クロースエンザイムイムノアッセイ
(Cloth Enzyme Immunoassay:CEIA)となる。CEIA
については、Blais and Yamazaki
US Pat.5,510,242,1996に記載さ
れた方法が参考となる。本発明のリポ多糖吸着体をCE
IAに採用した場合には、従来の抗生物質であるポリミ
キシンBを吸着固定化した担体を用いる方法と比べ、検
出感度が同等もしくは10倍程度高くグラム陰性菌のリ
ポ多糖ひいてはグラム陰性菌そのものを検出でき、また
安価で安全で操作が容易な検出を可能とする。
【0011】CEIAにより検体中のリポ多糖の検出を
行う場合には、アミノ基またはイミノ基を有する化合物
を固定化した織布または不織布を、フィルターに固定
し、固定された織布または不織布に、リポ多糖の存在が
疑われる検体液を一回もしくは数回通過させて、CEI
Aを行うのが好ましい。このように織布または不織布を
フィルターに固定して検体液を一回もしくは複数回通過
させることにより、短時間で検体液中のリポ多糖を織布
または不織布に吸着させることができるため、検出時間
が短縮でき、また極めて低濃度のリポ多糖を含む検体液
でもその存在の有無を検出することができる。このよう
なCEIAは、フィルターおよび検体液を通過させるた
めの注射用シリンジ入れ口を備えたカートリッジを用い
て行うのが好ましい。このようなカートリッジの例を図
7に示した。図7には、使い捨てカートリッジ(上側)
と再使用カートリッジ(下側)を示した。使い捨てカー
トリッジは、フィルターと、PEIなどのアミノ基また
はイミノ基を有する化合物を固定化した織布または不織
布を備え、更に注射用シリンジ入れ口を備えたものであ
る。再使用カートリッジは、カートリッジの上側半分は
ねじによって開閉可能になっており、織布または不織布
が取替え可能になっているものである。図7に示されて
いるように、カートリッジの上側と下側には注射用シリ
ンジ入れ口を備えており、検体液を入れた注射器をこの
入口にセットして、検体液を繰り返し交互にフィルター
に固定された織布または不織布を通過させることによっ
て、検体液中のリポ多糖をより高濃度に吸着させること
ができ、極めて低濃度のリポ多糖を含む検体液でもその
存在の有無を検出することができる。また、注射用シリ
ンジ入れ口の上側と下側は、図7に示したように、ずれ
ていてもよく、この場合には、Dot blot法によ
りCEIAを行う時に上側から直接結果を観察できる利
点を有する。注射器を使用する方法に代えて、カートリ
ッジにぺリスタポンプを備えて検体液を相当時間通過さ
せることもできる。以上のようにして検体液を織布また
は不織布に通過させた後、そのままDotblot分析
に付してもよく、また織布または不織不を取り出して、
通常の方法により、標識抗体等を用いてリポ多糖の検出
を行うこともできる。
行う場合には、アミノ基またはイミノ基を有する化合物
を固定化した織布または不織布を、フィルターに固定
し、固定された織布または不織布に、リポ多糖の存在が
疑われる検体液を一回もしくは数回通過させて、CEI
Aを行うのが好ましい。このように織布または不織布を
フィルターに固定して検体液を一回もしくは複数回通過
させることにより、短時間で検体液中のリポ多糖を織布
または不織布に吸着させることができるため、検出時間
が短縮でき、また極めて低濃度のリポ多糖を含む検体液
でもその存在の有無を検出することができる。このよう
なCEIAは、フィルターおよび検体液を通過させるた
めの注射用シリンジ入れ口を備えたカートリッジを用い
て行うのが好ましい。このようなカートリッジの例を図
7に示した。図7には、使い捨てカートリッジ(上側)
と再使用カートリッジ(下側)を示した。使い捨てカー
トリッジは、フィルターと、PEIなどのアミノ基また
はイミノ基を有する化合物を固定化した織布または不織
布を備え、更に注射用シリンジ入れ口を備えたものであ
る。再使用カートリッジは、カートリッジの上側半分は
ねじによって開閉可能になっており、織布または不織布
が取替え可能になっているものである。図7に示されて
いるように、カートリッジの上側と下側には注射用シリ
ンジ入れ口を備えており、検体液を入れた注射器をこの
入口にセットして、検体液を繰り返し交互にフィルター
に固定された織布または不織布を通過させることによっ
て、検体液中のリポ多糖をより高濃度に吸着させること
ができ、極めて低濃度のリポ多糖を含む検体液でもその
存在の有無を検出することができる。また、注射用シリ
ンジ入れ口の上側と下側は、図7に示したように、ずれ
ていてもよく、この場合には、Dot blot法によ
りCEIAを行う時に上側から直接結果を観察できる利
点を有する。注射器を使用する方法に代えて、カートリ
ッジにぺリスタポンプを備えて検体液を相当時間通過さ
せることもできる。以上のようにして検体液を織布また
は不織布に通過させた後、そのままDotblot分析
に付してもよく、また織布または不織不を取り出して、
通常の方法により、標識抗体等を用いてリポ多糖の検出
を行うこともできる。
【0012】以上に説明した本発明のリポ多糖吸着体、
特にPEIなどを固定化したリポ多糖吸着体は重金属類
とキレート複合体を作るので、水、海水、工場廃水等よ
り重金属類を回収除去するのにも用いられる。また、水
や生体水より核酸分子(DNA)を除く目的にも使用す
ることができる。
特にPEIなどを固定化したリポ多糖吸着体は重金属類
とキレート複合体を作るので、水、海水、工場廃水等よ
り重金属類を回収除去するのにも用いられる。また、水
や生体水より核酸分子(DNA)を除く目的にも使用す
ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。本発明は実施例により、なんら限定されるもの
ではない。 実施例1ポリエチレンイミン(PEI)をポリエステル布に吸着
させることによるPEI吸着布の作成 5.5x8cmのポリエステル布(CEIAを行う際に
サンプルをピペットする場所をすでにプリントしてある
布を用いた)を70%アルコール中で約2−5分浸した
後ステンレス網上で蒸溜水をかけてアルコールを除き更
に熱湯蒸溜水をかけて洗い、プリントインクの油や布製
造中に起こる汚染を除いて、水を良く切った後ブロット
した布を十分浸す量(一枚当り5ml)の5% PEI
水溶液中に入れ、布に含まれる空泡を除いた後シールし
て40℃で2時間放置した。布を吸引フィルター上で蒸
溜水で良く洗った後風乾してPEI吸着布を作成した。
プリントしていない白地のポリエステル布の場合は20
%アルコールで洗うのみで、熱湯蒸溜水で洗う段階は必
要無かった。
明する。本発明は実施例により、なんら限定されるもの
ではない。 実施例1ポリエチレンイミン(PEI)をポリエステル布に吸着
させることによるPEI吸着布の作成 5.5x8cmのポリエステル布(CEIAを行う際に
サンプルをピペットする場所をすでにプリントしてある
布を用いた)を70%アルコール中で約2−5分浸した
後ステンレス網上で蒸溜水をかけてアルコールを除き更
に熱湯蒸溜水をかけて洗い、プリントインクの油や布製
造中に起こる汚染を除いて、水を良く切った後ブロット
した布を十分浸す量(一枚当り5ml)の5% PEI
水溶液中に入れ、布に含まれる空泡を除いた後シールし
て40℃で2時間放置した。布を吸引フィルター上で蒸
溜水で良く洗った後風乾してPEI吸着布を作成した。
プリントしていない白地のポリエステル布の場合は20
%アルコールで洗うのみで、熱湯蒸溜水で洗う段階は必
要無かった。
【0014】実施例2PEI水溶液中でのポリエステル布の処理時間の検討
PEI(MW25000)がポリエステル布に如何に早
く布に吸着して飽和に達するかを検討した。6x6mm
のポリエステル布を70%エチルアルコール中で約2−
5分浸した後、ステンレス網上で蒸溜水をかけてアルコ
ールを除き更に熱湯蒸溜水をかけて洗い水を良く切った
後ブロットした。布を十分浸す量の5%PEI(MW2
5000)水溶液中に入れ、布に含まれる空気泡を除い
た後シールして40℃で5分〜18時間の種々の時間放
置(インキュベーション)した。布を吸引フィルター上
蒸溜水で良く洗った後風乾した。得られたPEI吸着布
について、フェノールレッドが定量的にPEIと結合す
ることを利用したフェノールレッド法により吸着したP
EI量を定量した。即ち、PEI吸着布を乾燥後重量を
測定した後、1%フェノールレッド水溶液中に室温で3
0分放置後蒸溜水で良く洗いブロットし、次いで1ml
の0.1N NaOH中にフェノールレッドを抽出し、
559nm(A559)の吸光度を測った。1mlの
0.1N NaOH中の各種濃度のフェノールレッドを
用いて作成した検量線より吸着PEIを定量した。定量
結果は図1グラフに示した通りである。本実験に用いた
ポリエステル布のようにマクロ過疎性不織布は大きな表
面積を持ち吸着速度も早く、図1から明らかなように、
PEIのポリエステル布への吸着は2時間で飽和に達し
た。
く布に吸着して飽和に達するかを検討した。6x6mm
のポリエステル布を70%エチルアルコール中で約2−
5分浸した後、ステンレス網上で蒸溜水をかけてアルコ
ールを除き更に熱湯蒸溜水をかけて洗い水を良く切った
後ブロットした。布を十分浸す量の5%PEI(MW2
5000)水溶液中に入れ、布に含まれる空気泡を除い
た後シールして40℃で5分〜18時間の種々の時間放
置(インキュベーション)した。布を吸引フィルター上
蒸溜水で良く洗った後風乾した。得られたPEI吸着布
について、フェノールレッドが定量的にPEIと結合す
ることを利用したフェノールレッド法により吸着したP
EI量を定量した。即ち、PEI吸着布を乾燥後重量を
測定した後、1%フェノールレッド水溶液中に室温で3
0分放置後蒸溜水で良く洗いブロットし、次いで1ml
の0.1N NaOH中にフェノールレッドを抽出し、
559nm(A559)の吸光度を測った。1mlの
0.1N NaOH中の各種濃度のフェノールレッドを
用いて作成した検量線より吸着PEIを定量した。定量
結果は図1グラフに示した通りである。本実験に用いた
ポリエステル布のようにマクロ過疎性不織布は大きな表
面積を持ち吸着速度も早く、図1から明らかなように、
PEIのポリエステル布への吸着は2時間で飽和に達し
た。
【0015】実施例3種々の分子量のPEIのポリエステル布への吸着量の測
定 種々の分子量のPEIをポリエステル布へ吸着させその
飽和点を調べた。即ち、PEIは多くの分子量のものが
市販で得られるが、分子量が800、2000、250
00、70000のそれぞれのPEIの5%水溶液を用
い、40℃で2時間ポリエステル布を浸漬し、吸着した
PEI量をフェノールレッド法で調べた。得られた結果
を図2のグラフに示した。図2のグラフから分かるよう
に、分子量が2000、25000および70000の
PEIはほぼ同量の吸着を示したが、分子量800のP
EIは約その半分の量であった。どの布もCEIA用と
して適していた。特に分子量800のPEIを吸着させ
た布が最も適していた。
定 種々の分子量のPEIをポリエステル布へ吸着させその
飽和点を調べた。即ち、PEIは多くの分子量のものが
市販で得られるが、分子量が800、2000、250
00、70000のそれぞれのPEIの5%水溶液を用
い、40℃で2時間ポリエステル布を浸漬し、吸着した
PEI量をフェノールレッド法で調べた。得られた結果
を図2のグラフに示した。図2のグラフから分かるよう
に、分子量が2000、25000および70000の
PEIはほぼ同量の吸着を示したが、分子量800のP
EIは約その半分の量であった。どの布もCEIA用と
して適していた。特に分子量800のPEIを吸着させ
た布が最も適していた。
【0016】実施例4種々の分子量のPEIをポリエステル布へ吸着させたP
EI吸着布を用いたCEIAによリポ多糖の検出性能の
検討 分子量が800、2000、25000、70000の
PEIを用い、実施例1と同様にして、PEI吸着ポリ
エステル布を調製し、CEIAのドットブロット法によ
ってリポ多糖の検出性能を調べた。対照にポリミキシン
をポリエステル布に吸着させたポリミキシン吸着布を同
様の方法で調製しその検出性能を調べた。即ち、1cm
おきに5μlのサルモネラLPS(1μg/ml)サン
プルを5.5×8cmPEI吸着布およびポリミキシン
吸着布にあてがった。室温で15分放置後、粗粒子フィ
ルター上で吸引しながらPBST(リン酸サリンバッフ
ァーに0.05%のTween20を含む)で洗浄し
た。PEI吸着布およびポリミキシン吸着布の水分を吸
収紙で軽く除き、サルモネラLPSに対する抗体CSA
−1とパーオキシダーゼが連結したCSA−1コンジュ
ゲートの希釈液(50%グリセロール溶液中に該コンジ
ュゲートを0.1mg/mlの濃度で含むストック液
を、0.1% Blocker Caseinを含んだ
PBSで2000倍に希釈した)の4mlを加え、15
分放置後、同様にしてPBSTで洗浄した。これらの布
を各4mlのTMB試薬溶液(35mgの不溶性TMB
パウダー試薬を1mlの水に加えたもの)に5〜10分
浸漬した。PEIあるいはポリミキシンによって固定化
されたサルモネラLPSは、サルモネラLPSに対する
抗体とパーオキシダーゼが連結したCSA−1コンジュ
ゲートを結合固定し、パーオキシダーゼが基質であるT
MBに作用して、結局LPSが存在している布上の部位
に青いスポットが白地に浮かび上がって観察される。又
この布は、記録として長期保管できる。この方法によっ
て、PEI(MW800)布はLPSが10ng/ml
まで検出出来たが、ポリミキシン布も含めて100ng
/mlが限度であった。従ってどの分子量であってもP
EIを吸着させたPEI布はどれもCEIAに適してい
たが、PEI(MW800)布が他に比べて感度が良く
最も好ましかった。
EI吸着布を用いたCEIAによリポ多糖の検出性能の
検討 分子量が800、2000、25000、70000の
PEIを用い、実施例1と同様にして、PEI吸着ポリ
エステル布を調製し、CEIAのドットブロット法によ
ってリポ多糖の検出性能を調べた。対照にポリミキシン
をポリエステル布に吸着させたポリミキシン吸着布を同
様の方法で調製しその検出性能を調べた。即ち、1cm
おきに5μlのサルモネラLPS(1μg/ml)サン
プルを5.5×8cmPEI吸着布およびポリミキシン
吸着布にあてがった。室温で15分放置後、粗粒子フィ
ルター上で吸引しながらPBST(リン酸サリンバッフ
ァーに0.05%のTween20を含む)で洗浄し
た。PEI吸着布およびポリミキシン吸着布の水分を吸
収紙で軽く除き、サルモネラLPSに対する抗体CSA
−1とパーオキシダーゼが連結したCSA−1コンジュ
ゲートの希釈液(50%グリセロール溶液中に該コンジ
ュゲートを0.1mg/mlの濃度で含むストック液
を、0.1% Blocker Caseinを含んだ
PBSで2000倍に希釈した)の4mlを加え、15
分放置後、同様にしてPBSTで洗浄した。これらの布
を各4mlのTMB試薬溶液(35mgの不溶性TMB
パウダー試薬を1mlの水に加えたもの)に5〜10分
浸漬した。PEIあるいはポリミキシンによって固定化
されたサルモネラLPSは、サルモネラLPSに対する
抗体とパーオキシダーゼが連結したCSA−1コンジュ
ゲートを結合固定し、パーオキシダーゼが基質であるT
MBに作用して、結局LPSが存在している布上の部位
に青いスポットが白地に浮かび上がって観察される。又
この布は、記録として長期保管できる。この方法によっ
て、PEI(MW800)布はLPSが10ng/ml
まで検出出来たが、ポリミキシン布も含めて100ng
/mlが限度であった。従ってどの分子量であってもP
EIを吸着させたPEI布はどれもCEIAに適してい
たが、PEI(MW800)布が他に比べて感度が良く
最も好ましかった。
【0017】実施例5種々の濃度のPEIで吸着させたPEI吸着布を用いた
CEIAによるリポ多糖の検出性能の検討 種々の濃度のPEI(MW800)で吸着させた布でC
EIAのシグナルが最高になるPEI濃度を調べた。実
施例2と同様にしてPEI吸着ポリエステル布6x6m
mを調製した。但し、種々の濃度(1〜10mg/m
l)のPEI(M W800)水溶液50μl中40℃で
16時間の処理を行ってPEIを吸着させた。次いでC
EIAによりアッセイをおこなった。即ち、各吸着布に
サルモネラLPS(1μg/ml)5μlサンプルをあ
てがい室温で15分放置した。以下、実施例4と同様
に、PBSTで洗浄後、50μlのCSA−1コンジュ
ゲート希釈溶液に15分浸漬し、再びPBSTで洗浄し
た。これらの布を各1mlのTMB試薬(35mgの水
溶性TMBパウダー試薬を1mlの水に加えたもの)と
16x100−mm試験管中で30分間30℃の温水振
盪器で振盪した。250μlの2N硫酸を加えて反応を
止め450nmの吸光度を測った。調製した各布に対し
サルモネラLPSをあてがわないでCEIAを行った場
合を対照とした。得られた結果を図3に示した。図3に
示した結果から明らかな通り、ポリエステル布にPEI
を吸着させるのに4−6mg/mlのPEI溶液で十分
であることが判明した。サルモネラLPSをあてがわな
いでCEIAを行った対照実験の場合には、どの濃度の
PEI吸着布に於ても非常に低いシグナルを示したこと
はLPSがPEIと互いに密接に強い相互作用していて
PEI吸着布がCEIAに適している事を示している。
CEIAによるリポ多糖の検出性能の検討 種々の濃度のPEI(MW800)で吸着させた布でC
EIAのシグナルが最高になるPEI濃度を調べた。実
施例2と同様にしてPEI吸着ポリエステル布6x6m
mを調製した。但し、種々の濃度(1〜10mg/m
l)のPEI(M W800)水溶液50μl中40℃で
16時間の処理を行ってPEIを吸着させた。次いでC
EIAによりアッセイをおこなった。即ち、各吸着布に
サルモネラLPS(1μg/ml)5μlサンプルをあ
てがい室温で15分放置した。以下、実施例4と同様
に、PBSTで洗浄後、50μlのCSA−1コンジュ
ゲート希釈溶液に15分浸漬し、再びPBSTで洗浄し
た。これらの布を各1mlのTMB試薬(35mgの水
溶性TMBパウダー試薬を1mlの水に加えたもの)と
16x100−mm試験管中で30分間30℃の温水振
盪器で振盪した。250μlの2N硫酸を加えて反応を
止め450nmの吸光度を測った。調製した各布に対し
サルモネラLPSをあてがわないでCEIAを行った場
合を対照とした。得られた結果を図3に示した。図3に
示した結果から明らかな通り、ポリエステル布にPEI
を吸着させるのに4−6mg/mlのPEI溶液で十分
であることが判明した。サルモネラLPSをあてがわな
いでCEIAを行った対照実験の場合には、どの濃度の
PEI吸着布に於ても非常に低いシグナルを示したこと
はLPSがPEIと互いに密接に強い相互作用していて
PEI吸着布がCEIAに適している事を示している。
【0018】実施例6PEIをポリエステル布に反応させることによるPEI
反応布の作成 市販の分子量800と25000の無水PEIを用いて
ポリエステル布にPEIを反応させてPEI反応布を作
製した。分子量800と25000の無水PEIは粘性
が非常に高いので無水アルコール(一般に低分子アルコ
ールやDMSOでも可。安全面より無水エタノールが良
い)で70%に(どの%でも良いが10〜90%でもア
ルコールはポリエステルを少しずつ溶かすので〜70%
が適当である)に希釈し、実施例2と同様に洗浄した後
よく乾燥した5.5x8cmのポリエステル布全体に布
一枚当り4mlをガラス板上において満遍に塗布し、約
30分室温で放置後そのまま110℃のドライバス上に
移して2分から50分にわたりPEIの必要導入量に応
じて加熱し反応させた。加熱後布を水中に2時間〜一晩
室温で放置し、水を数回交換後吸引フィルター上蒸溜水
で良く洗った後風乾した。同様の方法条件で調製した6
x6mmの各布を実施例1のフェノールレッド法でPE
Iの導入程度を調べた。得られた結果を図4に示した。
図4から分かるように、反応時間が長くなるに従って、
導入されたPEIの量も上昇した。また、PEI反応布
を用いてドットブロット法によるCEIAにもっとも適
している布を吟味した結果、分子量800のPEIを2
〜5分間110℃で反応させて得られる布であった。他
の布もCEIAに用いることができるがBlocker
の濃度を0.2%以上用いる必要があり又それでもスポ
ットの下地が完全に白にならない為弱いシグナルを読み
取り難い問題があった。
反応布の作成 市販の分子量800と25000の無水PEIを用いて
ポリエステル布にPEIを反応させてPEI反応布を作
製した。分子量800と25000の無水PEIは粘性
が非常に高いので無水アルコール(一般に低分子アルコ
ールやDMSOでも可。安全面より無水エタノールが良
い)で70%に(どの%でも良いが10〜90%でもア
ルコールはポリエステルを少しずつ溶かすので〜70%
が適当である)に希釈し、実施例2と同様に洗浄した後
よく乾燥した5.5x8cmのポリエステル布全体に布
一枚当り4mlをガラス板上において満遍に塗布し、約
30分室温で放置後そのまま110℃のドライバス上に
移して2分から50分にわたりPEIの必要導入量に応
じて加熱し反応させた。加熱後布を水中に2時間〜一晩
室温で放置し、水を数回交換後吸引フィルター上蒸溜水
で良く洗った後風乾した。同様の方法条件で調製した6
x6mmの各布を実施例1のフェノールレッド法でPE
Iの導入程度を調べた。得られた結果を図4に示した。
図4から分かるように、反応時間が長くなるに従って、
導入されたPEIの量も上昇した。また、PEI反応布
を用いてドットブロット法によるCEIAにもっとも適
している布を吟味した結果、分子量800のPEIを2
〜5分間110℃で反応させて得られる布であった。他
の布もCEIAに用いることができるがBlocker
の濃度を0.2%以上用いる必要があり又それでもスポ
ットの下地が完全に白にならない為弱いシグナルを読み
取り難い問題があった。
【0019】実施例73,3’−イミノビス(プロピアミン) (IBPA)
布をポリエステル布に反応させることIBPA反応布の
作成 アルキルアミンであるIBPAをドラフト中、実施例6
と同様に洗浄乾燥した5.5x8cmのポリエステル布
に一枚当り4mlを満遍に塗布し80℃(室温〜100
℃でも可)のドライバス上で2分から40分(80℃
で、これ以上長くすると布が分解した)にわたりIBP
Aの必要導入量に応じて加熱した。反応後、布を水中に
2時間室温で放置し水を数回交換後、吸引フィルター上
蒸溜水で良く洗った後風乾した。3,3’−イミノビス
(N,N−ジメチルプロピルアミン)反応布も同じ条件
下で作成できた。どちらの布を用いてもドットブロット
法でLPSが100ng/mlまで検出出来た。
布をポリエステル布に反応させることIBPA反応布の
作成 アルキルアミンであるIBPAをドラフト中、実施例6
と同様に洗浄乾燥した5.5x8cmのポリエステル布
に一枚当り4mlを満遍に塗布し80℃(室温〜100
℃でも可)のドライバス上で2分から40分(80℃
で、これ以上長くすると布が分解した)にわたりIBP
Aの必要導入量に応じて加熱した。反応後、布を水中に
2時間室温で放置し水を数回交換後、吸引フィルター上
蒸溜水で良く洗った後風乾した。3,3’−イミノビス
(N,N−ジメチルプロピルアミン)反応布も同じ条件
下で作成できた。どちらの布を用いてもドットブロット
法でLPSが100ng/mlまで検出出来た。
【0020】実施例8PEI反応布のポリミキシン捕獲能の検定
分子量800のPEIを110℃で5分間反応させて得
られるPEI反応布のサルモネラLPS捕獲能をポリミ
キシン吸着布と比較した。即ち、実施例6と同様にして
分子量800のPEIを110℃で5分間反応させて調
製した6x6mm四方のPEI反応布と、実施例4の方
法で調製した6x6mmのポリミキシン吸着布に、サル
モネラLPS 5μl(10μg/ml)をスポットし
て、実施例5と同様にCEIAを行った。CEIAにお
いてはサンプルを布にあてがい室温で5〜25分間の各
種時間でサンプルと布を接触させた後、PBSTで洗浄
後に検出を行った。また、各サンプル小片布をTMB試
薬1ml中30℃で5分間振盪を行った。得られた結果
を図5に示した。図5から分かるように、PEI反応布
は2分以内にLPSを完全に捕獲するのに比べてポリミ
キシン吸着布は約15分でほぼ完全捕獲に達する。従っ
てPEI吸着布はポリミキシン吸着布より強い吸着性を
示し、そのため捕獲をきわめて早く完全に行うことがで
きる。これによりアッセイ時間を短縮する事を可能にす
る。
られるPEI反応布のサルモネラLPS捕獲能をポリミ
キシン吸着布と比較した。即ち、実施例6と同様にして
分子量800のPEIを110℃で5分間反応させて調
製した6x6mm四方のPEI反応布と、実施例4の方
法で調製した6x6mmのポリミキシン吸着布に、サル
モネラLPS 5μl(10μg/ml)をスポットし
て、実施例5と同様にCEIAを行った。CEIAにお
いてはサンプルを布にあてがい室温で5〜25分間の各
種時間でサンプルと布を接触させた後、PBSTで洗浄
後に検出を行った。また、各サンプル小片布をTMB試
薬1ml中30℃で5分間振盪を行った。得られた結果
を図5に示した。図5から分かるように、PEI反応布
は2分以内にLPSを完全に捕獲するのに比べてポリミ
キシン吸着布は約15分でほぼ完全捕獲に達する。従っ
てPEI吸着布はポリミキシン吸着布より強い吸着性を
示し、そのため捕獲をきわめて早く完全に行うことがで
きる。これによりアッセイ時間を短縮する事を可能にす
る。
【0021】実施例9PEI反応布のサルモネラLPSの検出感度の検定
PEI反応布とポリミキシン吸着布に対して種々の濃度
のサルモネラLPSを接触させて両者のサルモネラLP
Sの捕獲能、即ち検出感度を比較した。即ち、6x6m
m四方のPEI吸着布およびポリミキシン吸着布に各種
濃度のサルモネラLPSサンプル5μlをスポットし
た。以後、各サンプルは実施例5と同様にアッセイを行
った。得られた結果を図6に示した。図6のグラフから
分かるように、PEI反応布とポリミキシン吸着布のサ
ルモネラLPS捕獲能、即ち検出感度は同じ(ほぼ10
0ng/mlが限度)であったが、ドットブロット法で
はPEI反応布は更に10倍捕獲能、即ち検出感度が上
で10ng/mlのスポットまで確認された。
のサルモネラLPSを接触させて両者のサルモネラLP
Sの捕獲能、即ち検出感度を比較した。即ち、6x6m
m四方のPEI吸着布およびポリミキシン吸着布に各種
濃度のサルモネラLPSサンプル5μlをスポットし
た。以後、各サンプルは実施例5と同様にアッセイを行
った。得られた結果を図6に示した。図6のグラフから
分かるように、PEI反応布とポリミキシン吸着布のサ
ルモネラLPS捕獲能、即ち検出感度は同じ(ほぼ10
0ng/mlが限度)であったが、ドットブロット法で
はPEI反応布は更に10倍捕獲能、即ち検出感度が上
で10ng/mlのスポットまで確認された。
【0022】実施例10PEI反応布を用いた大腸菌LPSの検出
PEI反応布を用いて他のグラム陰性菌である大腸菌の
LPSもCEIAにより検出できるか否かを調べた。実
施例9と同様にE.coli O111 LPSを抽出
バッファーで各段階に希釈したサンプル5μlずつをP
EI反応布にあてがった。これにムリン抗E.coli
O111 IgMを反応させ更にこのIgMに抗ムリ
ンIgM−HRPコンジュゲートを反応させたのちドッ
トブロット法で発色させた。サルモネラLPSの場合と
同じくスポットも明快で10ng/mlまで検出が可能
であった。
LPSもCEIAにより検出できるか否かを調べた。実
施例9と同様にE.coli O111 LPSを抽出
バッファーで各段階に希釈したサンプル5μlずつをP
EI反応布にあてがった。これにムリン抗E.coli
O111 IgMを反応させ更にこのIgMに抗ムリ
ンIgM−HRPコンジュゲートを反応させたのちドッ
トブロット法で発色させた。サルモネラLPSの場合と
同じくスポットも明快で10ng/mlまで検出が可能
であった。
【0023】実施例11カートリッジを利用したCEIによるLPSの検出
a) PEI吸着布の作成
5.5x8cmのポリエステル布を10−100%アル
コール中で約2−5分浸した後、ステンレス網上で蒸溜
水をかけてアルコールを除き、更に熱湯蒸溜水をかけて
洗い水を良く切った後、ブロットした布を十分浸す量、
即ち、一枚当り5mlの5% PEI800水溶液中に
入れ布に含まれる空泡を除いた後、シールして40℃で
2から6時間放置した。布を吸引フィルター上蒸溜水で
良く洗った後風乾した。プリントしていない白地のポリ
エステル布の場合は熱湯蒸溜水で洗う段階は必要無かっ
た。 b) PEI反応布の作成 上記と同様に洗浄した後良く乾燥した布を、ガラス板上
で5.5x8cmのポリエステル布一枚当り4mlの7
0%無水PEI無水アルコール溶液を、布全体に満遍に
塗布し約30分室温で放置後、ドラフト中110℃のド
ライバス上で2分から数時間にわたりPEIの必要挿入
量に応じて加熱した。加熱後布を水中に2時間から一晩
室温で放置し水を数回交換後、吸引フィルター上蒸溜水
で良く洗った後風乾した。
コール中で約2−5分浸した後、ステンレス網上で蒸溜
水をかけてアルコールを除き、更に熱湯蒸溜水をかけて
洗い水を良く切った後、ブロットした布を十分浸す量、
即ち、一枚当り5mlの5% PEI800水溶液中に
入れ布に含まれる空泡を除いた後、シールして40℃で
2から6時間放置した。布を吸引フィルター上蒸溜水で
良く洗った後風乾した。プリントしていない白地のポリ
エステル布の場合は熱湯蒸溜水で洗う段階は必要無かっ
た。 b) PEI反応布の作成 上記と同様に洗浄した後良く乾燥した布を、ガラス板上
で5.5x8cmのポリエステル布一枚当り4mlの7
0%無水PEI無水アルコール溶液を、布全体に満遍に
塗布し約30分室温で放置後、ドラフト中110℃のド
ライバス上で2分から数時間にわたりPEIの必要挿入
量に応じて加熱した。加熱後布を水中に2時間から一晩
室温で放置し水を数回交換後、吸引フィルター上蒸溜水
で良く洗った後風乾した。
【0024】c) ポリミキシン布の作成
Blais and Yamazaki法により改良作
成した。ポリミキシンBスルフェート5mg/ml液中
で作成したポリミキシン布に水溶性ポリマー例えばポリ
エチレングリコール10,000をコートすることによ
り乾燥状態でサンプルを付けやすく改良した。 d) LPSサンプルの作法 精製されたサルモネラLPS液もしくはサルモネラLP
Sを含む鶏肉スープに0.5%コール酸ナトリウムを含
ませ、それを100℃で10分加熱してサンプルとし
た。 e) PEI−布をセットしたLPS濃縮吸着用カート
リッジ 図7に示すように、使い捨て用のカートリッジは6mm
直径の円形PEI−布をセットしたもので上下に注射用
シリンジ(例えば10ml容量)が差し込めるようにし
てあり、上方は中心より外れて位置していることにより
酵素抗体反応による色素の検定が出来る様になってい
る。他方、PEI−布が交換出来る再使用カートリッジ
はほぼ同様のデザインであるが、図7に示すごとくネジ
で上下の部分に分けられる様になっているため布が交換
できる。シリンジ容量以上ではぺリスタ チュウブポン
プを用いてサンプルを回転させる。
成した。ポリミキシンBスルフェート5mg/ml液中
で作成したポリミキシン布に水溶性ポリマー例えばポリ
エチレングリコール10,000をコートすることによ
り乾燥状態でサンプルを付けやすく改良した。 d) LPSサンプルの作法 精製されたサルモネラLPS液もしくはサルモネラLP
Sを含む鶏肉スープに0.5%コール酸ナトリウムを含
ませ、それを100℃で10分加熱してサンプルとし
た。 e) PEI−布をセットしたLPS濃縮吸着用カート
リッジ 図7に示すように、使い捨て用のカートリッジは6mm
直径の円形PEI−布をセットしたもので上下に注射用
シリンジ(例えば10ml容量)が差し込めるようにし
てあり、上方は中心より外れて位置していることにより
酵素抗体反応による色素の検定が出来る様になってい
る。他方、PEI−布が交換出来る再使用カートリッジ
はほぼ同様のデザインであるが、図7に示すごとくネジ
で上下の部分に分けられる様になっているため布が交換
できる。シリンジ容量以上ではぺリスタ チュウブポン
プを用いてサンプルを回転させる。
【0025】f) PEI−布カートリッジを用いた多
量のサンプル中の微量LPSの濃縮 上記のカートリッジの両側に10ml容量の注射用シリ
ンジを差し込み、その上方の入れ口からサンプル液を1
ml当り45秒かけて通過させ液を合計7回まで布を通
した。布をカートリッジ中から取りだしてPBSTでよ
く洗浄した。以下CEIA法に従ってアッセイを行っ
た。 g) CEIAによる検出 Blais and Yamazakiが確立した方法
によった。上記により作成したPEI布又はポリミキシ
ン布は6mm四方に切り、5μlのLPSサンプルを布
にあてがった。6mm直径円PEI−布交換可能カート
リッジに吸着させた場合は、カートリッジより取りだし
た。室温で15分放置後、粗粒子フィルター上吸引でP
BST(リン酸サリンバッファーに0.05%のTwe
en20を含む)で洗浄した。布の水分を吸収紙で軽く
除き、サルモネラLPSの場合、50μlのCSA−1
コンジュゲート(50%グリセロール溶液中0.1mg
/mlのストック液を2000倍に0.1%ブロッカー
カゼインを含んだPBSで希釈した)を加え、15分放
置後、同様にしてPBSTで洗浄した。これらの布を各
1mlの水溶性TMB試薬(35mg水溶性TMB粉末
を1mlの水に溶解)と16x100mm試験管中で5
から60分間、30℃の温水振盪器で振盪した。250
μlの2N硫酸を加えて反応を止め450nm
(A450)の吸光度を測った。 g) Dot blotアッセイによる検出 6mm直径円PEI−布交換可能カートリッジに吸着さ
せたPEI布を取りだした。以後上記と同じ条件で布を
処理し最後の段階では水不溶性TMB試薬(35mg水
不溶性TMB粉末を1mlの水に溶解)を用いて布上で
発色を5から10分間させ、粗粒子フィルター上吸引で
水で洗浄した。LPSが存在している所に吸着したHR
Pのパーオキシダーゼ活性で生じた青いスポットが白地
に浮かび上がって観察される。この布は長期レコードと
して保存出来る。使い捨てカートリッジを用いた場合は
上記と同様にシリンジを用いて反応過程を行い最終の色
素判定もカートリッジの上部より観察を行うことができ
る。
量のサンプル中の微量LPSの濃縮 上記のカートリッジの両側に10ml容量の注射用シリ
ンジを差し込み、その上方の入れ口からサンプル液を1
ml当り45秒かけて通過させ液を合計7回まで布を通
した。布をカートリッジ中から取りだしてPBSTでよ
く洗浄した。以下CEIA法に従ってアッセイを行っ
た。 g) CEIAによる検出 Blais and Yamazakiが確立した方法
によった。上記により作成したPEI布又はポリミキシ
ン布は6mm四方に切り、5μlのLPSサンプルを布
にあてがった。6mm直径円PEI−布交換可能カート
リッジに吸着させた場合は、カートリッジより取りだし
た。室温で15分放置後、粗粒子フィルター上吸引でP
BST(リン酸サリンバッファーに0.05%のTwe
en20を含む)で洗浄した。布の水分を吸収紙で軽く
除き、サルモネラLPSの場合、50μlのCSA−1
コンジュゲート(50%グリセロール溶液中0.1mg
/mlのストック液を2000倍に0.1%ブロッカー
カゼインを含んだPBSで希釈した)を加え、15分放
置後、同様にしてPBSTで洗浄した。これらの布を各
1mlの水溶性TMB試薬(35mg水溶性TMB粉末
を1mlの水に溶解)と16x100mm試験管中で5
から60分間、30℃の温水振盪器で振盪した。250
μlの2N硫酸を加えて反応を止め450nm
(A450)の吸光度を測った。 g) Dot blotアッセイによる検出 6mm直径円PEI−布交換可能カートリッジに吸着さ
せたPEI布を取りだした。以後上記と同じ条件で布を
処理し最後の段階では水不溶性TMB試薬(35mg水
不溶性TMB粉末を1mlの水に溶解)を用いて布上で
発色を5から10分間させ、粗粒子フィルター上吸引で
水で洗浄した。LPSが存在している所に吸着したHR
Pのパーオキシダーゼ活性で生じた青いスポットが白地
に浮かび上がって観察される。この布は長期レコードと
して保存出来る。使い捨てカートリッジを用いた場合は
上記と同様にシリンジを用いて反応過程を行い最終の色
素判定もカートリッジの上部より観察を行うことができ
る。
【0026】h) 結果と考察
1)6x6mmのPEI−布またはポリミキシン布に5
μlのサルモネラLPS10μg/mlをスポットして
1秒から15分間以内にPBSTで洗浄した。このシリ
ーズの布をCEIAすることにより2種の布のLPS吸
着の違いを計測し比較した。PEI−布は1秒で67
%、5秒で85%、5分で100%LPSを吸着した。
一方ポリミキシン布は1秒で27%、100%吸着する
のにほぼ15分かかった。この結果よりPEI−布はポ
リミキシン布より2倍以上速くLPSを吸着することが
判明した。 2)のLPSが入っている10mlサンプルを10ml
シリンジに入れ上記の濃縮法によりPEI−布カートリ
ッジを一度だけ3秒から20分かけて通すことによりP
EI−布に吸着したLPSをCEIAで計測すると、最
低1ml当り45秒かけて通過させれば100%吸着す
ることが判明した。 3)1mlもしくは10ml当り1pgより1μgのL
PSが入っているサンプルを上記の濃縮法によりPEI
−布カートリッジを通しdot blot法CEIAを
行った。これにより1mlのサンプルよりは1pgま
で、10mlのサンプルよりは10pgまで検出出来
た。サンプル量が多いほど感度は下がる傾向にあるが1
mlのサンプルでは1pgのLPSつまり約16菌体ま
で検出可能であった。 4)実状のサンプルに近い状態中に含まれているLPS
をこの濃縮法で検出可能かを調べるため,1μgのLP
Sを1mlもしくは10mlの鶏肉スープ(リプトン鶏
スープ、蛋白脂肪炭水化物としての固形分84mg/m
lを含む)中に含ませ上記の3)と同様に実験を行い吸
着したLPSをCEIAで比較した。1mlのサンプル
よりは84%、10mlのサンプルよりは37%のLP
Sが布に吸着されていた。一方同様にしてPBS緩衝液
中では1mlは97%、10mlでは84%が吸着し
た。10mlの鶏肉スープ中低い吸着率は微細不溶固形
成分が布に吸着したためLPS吸着が阻害されたためと
思われるが検出は充分可能であった。
μlのサルモネラLPS10μg/mlをスポットして
1秒から15分間以内にPBSTで洗浄した。このシリ
ーズの布をCEIAすることにより2種の布のLPS吸
着の違いを計測し比較した。PEI−布は1秒で67
%、5秒で85%、5分で100%LPSを吸着した。
一方ポリミキシン布は1秒で27%、100%吸着する
のにほぼ15分かかった。この結果よりPEI−布はポ
リミキシン布より2倍以上速くLPSを吸着することが
判明した。 2)のLPSが入っている10mlサンプルを10ml
シリンジに入れ上記の濃縮法によりPEI−布カートリ
ッジを一度だけ3秒から20分かけて通すことによりP
EI−布に吸着したLPSをCEIAで計測すると、最
低1ml当り45秒かけて通過させれば100%吸着す
ることが判明した。 3)1mlもしくは10ml当り1pgより1μgのL
PSが入っているサンプルを上記の濃縮法によりPEI
−布カートリッジを通しdot blot法CEIAを
行った。これにより1mlのサンプルよりは1pgま
で、10mlのサンプルよりは10pgまで検出出来
た。サンプル量が多いほど感度は下がる傾向にあるが1
mlのサンプルでは1pgのLPSつまり約16菌体ま
で検出可能であった。 4)実状のサンプルに近い状態中に含まれているLPS
をこの濃縮法で検出可能かを調べるため,1μgのLP
Sを1mlもしくは10mlの鶏肉スープ(リプトン鶏
スープ、蛋白脂肪炭水化物としての固形分84mg/m
lを含む)中に含ませ上記の3)と同様に実験を行い吸
着したLPSをCEIAで比較した。1mlのサンプル
よりは84%、10mlのサンプルよりは37%のLP
Sが布に吸着されていた。一方同様にしてPBS緩衝液
中では1mlは97%、10mlでは84%が吸着し
た。10mlの鶏肉スープ中低い吸着率は微細不溶固形
成分が布に吸着したためLPS吸着が阻害されたためと
思われるが検出は充分可能であった。
【0027】
【発明の効果】本発明により提供される、ポリエチレン
イミンなどのアミノ基またはイミノ基を有する化合物を
ポリエステル布などの担体に吸着もしくは共有結合によ
り固定化してなるリポ多糖吸着体は、グラム陰性菌のリ
ポ多糖を検出するクロースエンザイムイムノアッセイに
用いた場合は、従来の抗生物質であるポリミキシンBを
吸着固定した担体を用いる方法と比べ、サンプルを乾燥
した例えばポリエチレンイミン布にそのままあてがうこ
とが出来、検出感度が同等もしくは10倍程度高くグラ
ム陰性菌のリポ多糖、ひいてはグラム陰性菌そのものを
検出でき、また安価で、毒性が非常に低いため安全で操
作が容易な検出を可能とするものである。
イミンなどのアミノ基またはイミノ基を有する化合物を
ポリエステル布などの担体に吸着もしくは共有結合によ
り固定化してなるリポ多糖吸着体は、グラム陰性菌のリ
ポ多糖を検出するクロースエンザイムイムノアッセイに
用いた場合は、従来の抗生物質であるポリミキシンBを
吸着固定した担体を用いる方法と比べ、サンプルを乾燥
した例えばポリエチレンイミン布にそのままあてがうこ
とが出来、検出感度が同等もしくは10倍程度高くグラ
ム陰性菌のリポ多糖、ひいてはグラム陰性菌そのものを
検出でき、また安価で、毒性が非常に低いため安全で操
作が容易な検出を可能とするものである。
【図1】図1は、ポリエチレンイミン(PEI)水溶液
中でのポリエステル布の浸漬(インキュベーション)時
間を変えてPEI吸着量を調べたグラフである。
中でのポリエステル布の浸漬(インキュベーション)時
間を変えてPEI吸着量を調べたグラフである。
【図2】図2は、種々の分子量のPEI水溶液中にポリ
エステル布を2時間浸漬させた時の飽和PEI吸着量を
調べたグラフである。
エステル布を2時間浸漬させた時の飽和PEI吸着量を
調べたグラフである。
【図3】図3は、種々の濃度のPEI水溶液中にポリエ
ステル布を浸漬させて得たPEI吸着布を用いてクロー
スエンザイムイムノアッセイ(CEIA)によりリポポ
リサッカライド(LPS)を検出した結果を示すグラフ
である。
ステル布を浸漬させて得たPEI吸着布を用いてクロー
スエンザイムイムノアッセイ(CEIA)によりリポポ
リサッカライド(LPS)を検出した結果を示すグラフ
である。
【図4】図4は、110℃で加熱する反応時間を変えて
ポリエステル布へのPEIの導入量を調べたグラフであ
る。
ポリエステル布へのPEIの導入量を調べたグラフであ
る。
【図5】図5は、PEI反応布およびポリミキシン吸着
布を用いてCEIAによるサルモネラLPSの検出を行
う際に、布をLPSとの接触時間を変えて検出を行った
時のLPSの捕獲を比べたグラフである。
布を用いてCEIAによるサルモネラLPSの検出を行
う際に、布をLPSとの接触時間を変えて検出を行った
時のLPSの捕獲を比べたグラフである。
【図6】図6は、各種の濃度のサルモネラLPSに対し
てPEI反応布およびポリミキシン吸着布を用いたCE
IAにより検出を行った時の検出感度を示すグラフであ
る。
てPEI反応布およびポリミキシン吸着布を用いたCE
IAにより検出を行った時の検出感度を示すグラフであ
る。
【図7】図7は、CEIAに用いることができる使い捨
てカートリッジ(上側)と再使用カートリッジ(下側)
を示す。
てカートリッジ(上側)と再使用カートリッジ(下側)
を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 國武 雅司
熊本県熊本市渡鹿1丁目16 合同住宅1−
44
(72)発明者 宮崎 雅雄
東京都中央区八重洲2−7−2 理工協産
株式会社内
(72)発明者 井上 哲秀
東京都中央区八重洲2−7−2 理工協産
株式会社内
(72)発明者 平山 忠一
熊本県熊本市下南部三丁目11番地63号
Fターム(参考) 4G066 AC27B AD06B AD10B BA09
BA16 BA38 CA54 DA07
Claims (12)
- 【請求項1】 アミノ基またはイミノ基を有する化合物
を担体に固定化してなるリポ多糖吸着体。 - 【請求項2】 アミノ基またはイミノ基を有する化合物
がポリアミン類、アルキレンアミン類、ポリイミン類ま
たはアルキレンイミン類である請求項1のリポ多糖吸着
体。 - 【請求項3】 アミノ基またはイミノ基を有する化合物
がポリアルキルアミン、ポリビニルアミン、エチルアミ
ン、イミノビス(プロピルアミン)、ポリアルキルイミ
ンまたはポリビニルイミンである請求項1または2のリ
ポ多糖吸着体。 - 【請求項4】 アミノ基またはイミノ基を有する化合物
が分子量200〜100,000のポリエチレンイミン
である請求項1から3のいずれかのリポ多糖吸着体。 - 【請求項5】 担体が繊維またはプラスチックである請
求項1から4のいずれかのリポ多糖吸着体。 - 【請求項6】 担体が織布、不織布、マイクロプレー
ト、ビーズ、チューブまたは微粒子の形態にある請求項
1から5のいずれかのリポ多糖吸着体。 - 【請求項7】 ポリエチレンイミンをポリエステル布ま
たはポリエステル/レーヨン布に吸着またはエステルア
ミド交換反応による共有結合で固定化してなるリポ多糖
吸着体である請求項1から6のいずれかのリポ多糖吸着
体。 - 【請求項8】 検体中のリポ多糖またはそれを産生する
微生物をイムノアッセイにより測定するための請求項1
から7のいずれかのリポ多糖吸着体。 - 【請求項9】 リポ多糖の存在が疑われる検体と請求項
1から8のいずれかのリポ多糖吸着体を接触させ、次い
でリポ多糖吸着体に吸着したリポ多糖に対してリポ多糖
に対する標識抗体を反応させてリポ多糖を検出すること
からなる、イムノアッセイによるリポ多糖の検出方法。 - 【請求項10】 織布または不織布のリポ多糖吸着体を
用いてクロースエンザイムイムノアッセイ(Cloth Enzy
meb Immunoassay)により検出する請求項9の検出方
法。 - 【請求項11】 アミノ基またはイミノ基を有する化合
物を固定化した織布または不織布を、フィルターに固定
し、固定された織布または不織布に、リポ多糖の存在が
疑われる検体液を一回もしくは数回通過させて、クロー
スエンザイムイムノアッセイを行う請求項10の検出方
法。 - 【請求項12】 フィルターおよび検体液を通過させる
ための注射用シリンジ入れ口を備えたカートリッジを用
いて行う請求項11の検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002266234A JP2003202329A (ja) | 2001-10-30 | 2002-09-12 | リポ多糖吸着体およびその用途 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001332136 | 2001-10-30 | ||
JP2001-332136 | 2001-10-30 | ||
JP2002266234A JP2003202329A (ja) | 2001-10-30 | 2002-09-12 | リポ多糖吸着体およびその用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003202329A true JP2003202329A (ja) | 2003-07-18 |
Family
ID=27666637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002266234A Pending JP2003202329A (ja) | 2001-10-30 | 2002-09-12 | リポ多糖吸着体およびその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003202329A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010201345A (ja) * | 2009-03-03 | 2010-09-16 | Kazuo Teramoto | 多孔性吸着材 |
-
2002
- 2002-09-12 JP JP2002266234A patent/JP2003202329A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010201345A (ja) * | 2009-03-03 | 2010-09-16 | Kazuo Teramoto | 多孔性吸着材 |
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