JP2003202303A - X線ct装置、x線ct装置の調整方法及びx線ct装置の調整用冶具 - Google Patents
X線ct装置、x線ct装置の調整方法及びx線ct装置の調整用冶具Info
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Abstract
置についての調整を容易化する。 【解決手段】 X線源1を搭載したXYテーブル6の操
作にともなって、被検査体5の回転軸近傍の金属線の投
影が移動する方向と移動量の計測値のみを用いて、演算
により徐々に理想的なX線焦点座標へ寄りつつ最適値を
求める。
Description
査体の内部構造を検査するX線CT装置、このX線CT
装置の調整方法及びX線CT装置の調整用冶具に関す
る。
X線管)と、このX線源よりX線焦点を経て出射される
X線を検出する検出器(センサ)とを備え、これらX線
源及び検出器の間に被検査体を設置して、この被検査体
の内部構造を検査するように構成されたX線CT装置が
提案されている。このX線CT装置においては、被検査
体は、被検査体回転基台上に設置される。
所定角度ずつ、或いは連続で回転させつつ、この被検査
体のX線像を撮像してゆき、得られたデータを再構成す
ることによって、立体像を再生することができる。
は、被検査体の大きさに合わせてX線焦点と被検査体の
距離を変更するため、被検査体回転基台をX線源に対す
る接離方向に移動する粗動機構を有するものがある。
検査体を支持する被検査体回転基台の構成としては、図
10に示すように、上端部が被検査体101が載置され
る載置部となされた回転シャフト102を、アンギュラ
コンタクトベアリング103のような、玉軸受、あるい
は、円筒コロ軸受けによって支持したものが一般的であ
る。
なX線CT装置においては、被検査体の大きさや形状が
異なる場合には、この被検査体の大きさや形状に応じ
て、粗動機構を動かし、拡大率を変える必要がある。そ
して、このようにして拡大率を変えた場合には、その都
度、被検査体の回転軸の位置についての調整が必要にな
る。
かについて、例えば、載置部上に載置した金属線からな
る調整用治具等を用いて、検出器(二次元検出器)の受
光面上のどこの座標に調整用冶具の影が投影されるかを
探さなければならず、著しく作業効率の悪いものとなっ
ている。仮に、その座標を受光面上で探し当てたとして
も、X線焦点から被検査体の回転軸へ下ろした垂線が検
出器の受光面に対して直交しているか否かを確認するの
は容易ではない。そのため、受光面における垂直方向に
比して水平方向が圧縮された状態の投影データが再構成
されてしまうことがある。
ろした垂線に受光面を直交させるために、検出器の角度
を調整すると、再構成の中心、すなわち、回転基台の回
転軸が受光面上へ投影されたときの水平方向の座標が、
受光面の水平方向について中央から大きくはずれてしま
い、再構成可能な領域が著しく狭くなってしまう。
転軸の相互間の距離を測定し、X線焦点座標を決定する
方法も考えられる。しかしながら、実際には、X線焦点
は、X線管の内部にあり、精密な計測は困難である。ま
た、検出器の受光面も、検出器の厚みの中にあって、精
密な位置の計測は困難である。さらに、回転基台の回転
軸も、実際には実体の無い仮想的な直線であり、その位
置の計測は困難である。したがって、特に、拡大率が大
きい場合には、測定誤差が大きくなり、計算結果にも影
響する。
は、必要に応じて作業者が回転基台に対して締結してい
る。したがって、これらの作業のために、電離放射線
(X線)遮蔽構造をその都度開閉することになるが、電
離放射線遮蔽構造の開閉は、極力避けるべきである。
させておけば、電離放射線遮蔽構造を開閉する必要はな
くなるのであるが、回転シャフト102内に調整用冶具
を内蔵させるには、玉軸受支持構造の軸中央に、少なく
とも直径30mm以上の空洞部を設ける必要がある。し
たがって、回転シャフト102の外径が、例えば40m
mである場合において、この回転シャフト102が十分
な剛性を有するものとすることが困難となってしまう。
マイクロフォーカスX線源を用いるX線CT装置にとっ
て、被検査体101の回転精度は、再構成時の重要なフ
ァクターであるので、回転シャフト102は十分な剛性
を有するものでなければならないのである。
た場合には、軸受のスパンもより大きくしなければコン
セントリシティを維持することができなくなるので、軸
受のスパンを大きくすることによって、回転基台の全体
が巨大化してしまう。
シャフト102へ動力を伝達するためのカップリング1
04を用いて、この回転シャフト102を高分解能イン
デックスモーター105に連結させている。このような
構造においては、連結シャフト102の全体を中空構造
にすることは困難である。
案されるものであって、拡大率を変えた場合において
も、被検査体の回転軸の位置についての調整が容易化さ
れたX線CT装置及びX線CT装置の調整方法を提供
し、また、電離放射線遮蔽構造を開閉することなく、被
検査体の回転軸の位置の調整に用いる調整用冶具が使用
できるようになされたX線CT装置の調整用冶具を提供
しようとするものである。
μm以下の固定したX線源を有しこのX線源とX線二次
元検出器との間に被検査体を設置しこの被検査体をX線
焦点からX線二次元検出器の受光面に降ろした垂線に直
交する回転軸を中心として回転させて得られる該被検査
体の投影データを再構成して該被検査体の内部微細構造
を10倍以上に拡大解析するX線CT装置において、上
述の課題を解決するため、上記X線源を、X軸がX線二
次元検出器の受光面に直交しY軸が該受光面に平行であ
り上記被検査体の回転中心とX線焦点との間の距離の3
倍以上のストローク及び1μm以下の停止位置精度を有
するXY軸駆動手段を備えたXYテーブルの上に搭載
し、上記被検査体が、上記XYテーブルにおけるXY平
面に対して直交するZ軸方向について1μm以下の停止
位置精度を有するZ軸駆動手段により移動操作される回
転基台上に載置されることとしたものである。
記X線源がXYテーブルの上に搭載されているので、回
転基台とX線源との位置関係の調整を容易に行うことが
できる。
法は、焦点サイズ5μm以下のX線源を有しこのX線源
とX線二次元検出器との間に被検査体を設置しこの被検
査体をX線焦点からX線二次元検出器の受光面に降ろし
た垂線に直交する回転軸を中心として回転させて得られ
る該被検査体の投影データを再構成して該被検査体の内
部微細構造を10倍以上に拡大解析するX線CT装置の
調整方法であって、上記X線源がX軸がX線二次元検出
器の受光面に直交しY軸が該受光面に平行であるXYテ
ーブルの上に搭載されており、上記被検査体が上記XY
テーブルにおけるXY平面に対して直交するZ軸方向に
ついて移動操作される回転基台上に載置される場合にお
いて、上記X線焦点から被検査体が載置される回転基台
の回転中心軸上に降ろした垂線をX´軸としこのX´軸
と直交し、かつ、上記回転基台の回転中心軸に直交する
直線をY´軸として空間座標系を定めたとき、上記回転
基台の回転中心軸から半径300μm以内の領域に、張
力によって直線状とした線径200μm未満の一様な太
さの金属線からなる調整用治具を、該回転基台に直立さ
せて該回転中心軸に平行として固定し、上記X線源の可
動ストローク内で上記調整用治具に最も近接させた初期
位置のX線焦点の位置を初回の投影探査点とし、上記X
線源よりX線を照射させ、上記調整用治具を上記回転基
台とともに回転させこの調整用治具の投影像が該投影像
の最大振幅の中点となる位置において該回転基台を静止
させ、上記XYテーブルをX軸について駆動してX線焦
点を上記調整用冶具から離間させ該調整用冶具の投影像
の上記X線二次元検出器の受光面上における移動量及び
移動方向を観察し、X線焦点を上記調整用冶具から離間
させたときの投影像の移動がない場合には調整終了と
し、X線焦点を上記調整用冶具から離間させたときの投
影像の移動がある場合には上記X線源を可動ストローク
内で上記調整用治具に最も近接した初回の投影探査点に
戻し上記XYテーブルをY軸について駆動してY軸上の
いずれかの方向へ初回オフセット量だけ移動させてこれ
を初回の調整起点とし、上記初回の調整起点より上記X
YテーブルをX軸について駆動してX線焦点を上記調整
用冶具から離間させ該調整用冶具の投影像の上記X線二
次元検出器の受光面上における移動量及び移動方向ΔA
を検出し上記XYテーブルをY軸について移動量ΔDだ
け移動させ上記XYテーブルをX軸について駆動してX
線焦点を上記調整用冶具に接近させ該調整用冶具の投影
像の上記X線二次元検出器の受光面上における移動量及
び移動方向ΔBを検出し、上記各移動量ΔA,ΔB,Δ
Dに基づいて上記X線焦点から上記調整用冶具タングス
テン線へ降ろした垂線が上記X軸に平行となるX線焦点
の位置を算出して該X線焦点の位置をY軸方向に移動さ
せて該X線焦点から該調整用冶具へ降ろした垂線を上記
X軸に平行とし、このときのX線焦点の位置を第2回の
投影探査点とし、以後、この投影探査点に基づいて、上
記回転基台の回転位置を上記調整用治具の投影像が該投
影像の最大振幅の中点となる位置に静止させ、上記X線
焦点を上記調整用冶具から離間させ、該調整用冶具の投
影像の上記X線二次元検出器の受光面上における移動が
ない場合には調整終了とし、該投影像の移動がある場合
には上記X線源を可動ストローク内で上記調整用治具に
最も近接した初期位置に戻し、Y軸上のいずれかの方向
へオフセット量だけ移動させて、これを次の調整起点と
し、この調整起点より、X線焦点を上記調整用冶具から
離間させ、該調整用冶具の投影像の上記X線二次元検出
器の受光面上における移動量及び移動方向ΔAを検出
し、上記X線焦点をY軸について移動量ΔDだけ移動さ
せ、上記X線焦点を上記調整用冶具に接近させ、該調整
用冶具の投影像の上記X線二次元検出器の受光面上にお
ける移動量及び移動方向ΔBを検出し、これら移動量Δ
A,ΔB,ΔDに基づいて、上記X線焦点から上記調整
用冶具へ降ろした垂線が上記X軸に平行となるX線焦点
の位置を算出して、該X線焦点から該調整用冶具へ降ろ
した垂線を上記X軸に平行とすることを繰り返すことに
より、上記X´軸を上記X軸に平行に調整することを特
徴とする。
いては、上記回転基台と上記X線源との位置関係の調整
を容易に行うことができる。
用冶具は、X線源を有しこのX線源とX線検出器との間
に被検査体を設置しこの被検査体をX線焦点からX線二
次元検出器の受光面に降ろした垂線に直交する回転軸を
中心として回転させて得られる該被検査体の投影データ
を再構成して該被検査体の内部微細構造を解析するX線
CT装置において使用されるX線CT装置の調整用冶具
であって、上記被検査体が載置される回転基台を支持す
る空気軸受の中心部の空洞部内において回転中心軸に平
行で、かつ、該中心から半径300μm以内の領域に位
置し張力によって直線状となされているとともに上記回
転基台上の位置との間で昇降操作される線径10μm以
上50μm未満のタングステン線と、上記空気軸受の中
心部の空洞部内に連結された管状部材と、直径が略々上
記管状部材の内径に対応し該管状部材内に収納された複
数の球体からなる球列とを備え、上記タングステン線
は、外部の駆動手段によって、上記球列を介して上方に
向けて押し出されることによって、上記回転基台上の位
置となされることを特徴とするものである。
おいては、電離放射線遮蔽構造を開閉することなく、被
検査体の回転軸の位置の調整に用いる調整用冶具が必要
なときのみに使用できる。
を参照しながら説明する。
3に示すように、コーンビームを発生するX線源(X線
発生装置)1を有して構成される。このX線源は、焦点
サイズ5μm以下のX線焦点を形成するように構成され
ている。そして、このX線CT装置は、X線源1から発
せられるX線を受光するX線二次元検出器2を備えてい
る。このX線二次元検出器2としては、フラットパネル
ディテクタ(Flat Panel Detector:FPD)を用いる
ことができる。そして、X線源1とX線二次元検出器2
との間には、被検査体が載置されて回転操作する回転基
台ユニット3が設けられている。これらX線源1、X線
二次元検出器2及び回転基台ユニット3は、基台31上
に配設されている。
X線源1とX線二次元検出器2との間に、回転基台ユニ
ット3の回転基台4上に載置して被検査体を設置し、こ
の被検査体をX線焦点からX線二次元検出器2の受光面
に降ろした垂線に直交する回転軸(回転基台の回転軸)
を中心として回転させ、得られる被検査体の投影データ
を再構成して、被検査体の内部微細構造を10倍以上に
拡大解析する装置である。
X軸がX線二次元検出器2の受光面に直交しY軸が該受
光面に平行であり被検査体の回転中心とX線焦点との間
の距離の3倍以上のストローク(50mm程度)及び1
μm以下の停止位置精度を有するXY軸駆動手段を備え
たXYテーブル6の上に搭載されている。回転基台ユニ
ット3は、粗動手回しハンドル機構7によっても、基台
31上に配設された一対のガイドレール30上を移動操
作されることができる。
は、XYテーブル6におけるXY平面に対して直交する
Z軸方向について、1μm以下の停止位置精度を有する
Z軸駆動手段により移動操作される。
支持されており、この空気軸受に同軸状に直結された
0.2分以下の位置決め精度を持つサーボモーター及び
回転位相検出手段により、これらサーボモーター及び回
転位相検出手段の分解能に応じた各角度位相において、
再構成に必要な上記投影データの取り込み期間中におい
て静止される。また、サーボモーター及び回転位相検出
手段のシャフトには、直径約10mmの回転軸に沿った
貫通穴が設けられている。空気軸受の中心部の空洞部内
には、回転中心に平行で、かつ、該中心から半径300
μm以内の領域に位置する線径10μm以上50μm未
満のタングステン線からなる調整用タングステン線15
を有する調整用冶具ユニット5が内蔵されている。この
調整用タングステン線15は、張力によって直線状とな
されているとともに、回転基台4上の位置との間で昇降
操作される。この調整用タングステン線15は、線径2
00μm以下の金属線からなるものとしてもよい。
に、角度を調整する角度調整機構となる二軸ステージ8
及びゴニオステージ9によって支持されている。X線二
次元検出器2は、ゴニオステージ9により、図2中矢印
Aで示すX軸回りの回転調整と、図3中矢印Bで示す水
平軸Y´´軸回りの回転調整が可能となっている。ま
た、X線二次元検出器2は、二軸ステージ8により、図
1中矢印Cで示す垂直軸Z´´軸回りの回転調整と、図
1中矢印Dで示す水平軸Y´´軸方向の移動調整が可能
となっている。
出器2までは、電離放射線(X線)の遮蔽箱10に収納
されている。
ット3の回転基台4は、図5に示すように、上述したよ
うに、空気軸受ロータ12によって支持されている。す
なわち、回転基台4は、空気軸受ロータ12上に取付け
られており、サーボモータ13によって回転操作され
る。このサーボモータ13には、高分解能(5000パ
ルス以上)のロータリーエンコーダ14が取付けられて
いる。
0.1μm以下で回転し、かつ、0.2分未満の角度分
解能で位置決め保持されることができる。1回の投影デ
ータの取り込み時間は、最大で20秒程度である。AC
サーボモーターと5000パルス以上のロータリーエン
コーダ及び出力波形を50逓倍するドライバー等の組み
合わせにより、全周360度を100万分割し、100
万分の2パルスの範囲で被検査体の回転角度位相を保持
し静止させることが技術的に可能である。これらによっ
て、焦点サイズ5μm以下のマイクロフォーカスX線源
を搭載したCT装置に対して、十分な品位の被検査体投
影データを取得することができる。
り直線状となされた線径50μm未満のタングステン線
からなる調整用タングステン線15を支持している調整
用冶具ユニット5は、回転基台4上に突出される位置
と、この回転基台4内に収納される位置とに亘って、空
気軸受ロータ12に圧入されたスプライン軸受11をガ
イドに昇降可能となされている。この調整用冶具ユニッ
ト5は、回転基台4上に設けられた被検査体ホルダを取
り外すことによって、随時上昇及び下降させることが可
能である。この調整用冶具ユニット5は、上昇の都度、
回転基台4の回転中心(軸)から半径300μm以内に
調整用タングステン線15を垂直(回転軸と平行な面
内)に保持する。
6に示すように、調整用タングステン線15は、ルビー
キャピラリ20,20によって保持されている。このル
ビーキャピラリ20の外周部に設けられた外周ネジ21
及びネジ22は、一種の差動ネジを形成している。すな
わち、ネジ22を工具で回転規制して外周ネジ21を回
転させると、この外周ネジ21の回転角度に対し、ネジ
ピッチの差分だけ、相対的に外周ネジ21と逆に動く。
これらネジ21,22は、ロックナット23,24によ
って固定される。
4は、吸収係数の低い金属(アルミなど)からなる。こ
のハウジング24の基端側には、このハウジング24が
上昇されたときに回転基台4上の位置決めブロック25
に対して最外周部が3点で位置決めされる位置決めブロ
ック26が密着固定されている。
に示すように、外部のシリンダ17の水平方向の力成分
を垂直方向へ変換するボール列18が設けられている。
このボール列18は、これらボール列18をガイドする
レール部材19によって支持されている。これらボール
列18は、シリンダ17によって押圧操作されると、シ
ャフト27を介して、調整用冶具ユニット5を上方側に
押し出して、基台部4上に突出させる。すなわち、調整
用冶具ユニット5が上昇しているときのボール列18
は、略垂直に連なってシャフト27を押し上げる力のみ
が顕在化し、空気軸受の軸受部空気層に対するラジアル
方向圧縮荷重は完全に無視できる。調整用冶具ユニット
5の回転方向成分の力は、ボ―ル列18でキャンセルさ
れ、シリンダ17側へは伝達されない。
冶具ユニット5を空気軸受のロータ12と一体に所定の
角度回転させると、X線二次元検出器2の受光面上へ2
次元的に投影された調整用タングステン線15の投影像
の最大振幅より、CT再構成計算における被検査体の回
転中心、すなわち、再構成時の計算上の中心を求めるの
に必要な数値(諸元)を画像処理によって得ることがで
きる。
グステン線15の投影像のデータは、次の方法によって
計測処理される。調整用タングステン線15を通ったX
線は、減弱(吸収)されるので、X線二次元検出器2に
おいては、暗い像として映し出される。例えば、垂直に
置かれた調整用タングステン線15が投影として撮り込
まれた場合、その投影の上部、中部、下部、各々にて水
平方向に調整用タングステン線15の中心位置を算出す
るべく計算を行ない、その値から調整用タングステン線
15の中心位置のずれ、または傾きを知ることができ
る。この場合の傾きとは、X線二次元検出器2の上下
(垂直)方向の画素の並びに対する調整用タングステン
線15の傾きばかりでなく、回転基台4全体をその回転
軸と平行に上昇下降させるZ軸駆動系を有していれば、
上昇端で調整用タングステン線15の上部、下降端で下
部の線幅を拡大投影して計測することから、回転軸のX
線二次元検出器2の受光面に対するあおり方向の傾きを
計算し、回転基台ユニット3、あるいは、角度調整機構
8,9の調整によるX線二次元検出器2の角度のいずれ
かを修正することが可能である。なお、この実施の形態
においては、回転基台ユニット3にZ軸駆動系が内臓さ
れている。
る方法は以下の通りである。すなわち、サイズM×Nの
投影が得られたとして、そのピクセル値を、P(X,
Y)とする(ただし、1≦X≦M,1≦Y≦N)。調整
用タングステン線15が投影された部分のピクセル値
は、背景のピクセル値より低いので、調整用タングステ
ン線15の投影部分のピクセル値を背景のピクセル値と
の中間程度のピクセル値を閾値Tとして設定する。ある
高さ(Y=Y0)において、画像のピクセル値P(X,
Y0)を、1≦X≦Mの範囲で、仮にユーザーが大雑把
な範囲を指定している場合は、〔1≦Xmin≦X≦Xmax
≦M〕の範囲で求め、閾値Tと比較する。当然ながら、
調整用タングステン線15の投影像はある幅を持ってお
り、その結果、〔Xs≦X≦Xe〕の範囲のピクセル値
が閾値Tを下回ったとする。これにより、調整用タング
ステン線15の投影での中心位置Xmは、次式により算
出できる。 Xm=(Xs+Xe)/2
12と一体的に回転させると、X線二次元検出器2の画
面上での調整用タングステン線15の投影像が左右に振
れる。この最大振幅を計測し、それぞれの調整用タング
ステン線15の中心座標を演算し、X線二次元検出器2
の画面上における空気軸受の回転中心、すなわち、再構
成計算中心を求めることが出来る。
ルダーと自動的に乗せかえれば、実際の作業上、X線源
の管電圧、電流を決定した後のX線二次元検出器2のキ
ャリブレーションや規準黒画像等の画像処理に必要なデ
ータの取得が、すべて人為的作業なしで行うことができ
る。
焦点座標6と二次元検出器2の角度や位置調整を行うア
ルゴリズムを以下に示す。
3とは、近接可能なので、専用の治工具で相互角度、す
なわち回転基台ユニット3のZ軸駆動系がXYテーブル
6の基準面と直交するように、事前に手動で調整する。
次に、X線源1よりX線を照射しつつ、回転基台を上下
に操作し、調整用タングステン線15の投影像の幅を計
測すれば、Z軸がXY平面に直交しているか否かを確認
できる。
ップst1において、回転基台4に調整用冶具5を、回
転中心軸(Z´軸)に平行でその近傍(半径300μm
以内)にあるように固定する。このとき、調整用冶具5
は、座標が一致する必要はなく、単にZ´軸と平行であ
れば良い。
次元検出器2の取りつけ基準面が、XYテーブル6のY
軸に平行になるように、スコヤ等で治工具調整をする。
また、XYテーブル6のX軸にX線二次元検出器2の取
りつけ基準面が垂直になるようにスコヤ等で治工具調整
をする。さらに、電離放射線の遮蔽箱10を閉じ、X線
源1を調整用タングステン線15に移動可能ストローク
内で最近接させ、X線を照射し、X線二次元検出器2の
受光面の画素の垂直方向の列に対して、調整用冶具5の
投影像の幅方向の中心線が傾いていたら、角度調整機構
8,9によって、互いに平行になるように、X線二次元
検出器2の位置を調整する。
15の投影像がX線二次元検出器2の受光面水平方向の
幅の中心近傍にあるように、このX線二次元検出器の位
置を調整する。
X線二次元検出器2の受光面に直交しY軸が該受光面に
平行であるXYテーブルの上に搭載されている。ここ
で、X線焦点から被検査体が載置される回転基台4の回
転中心軸上に降ろした垂線をX´軸とし、このX´軸と
直交し、かつ、回転基台4の回転中心Z´軸に直交する
直線をY´軸として空間座標系を定める。
示すように、X線源1を調整用タングステン線15に最
近接させた状態で、回転基台4を回転させ、調整用タン
グステン線15の投影像の最大振幅の中点に投影像がく
る位置で、回転基台4を静止させる。この位置を、初回
投影探査点とする。
すように、XYテーブル6のX軸をΔXだけ後退させ、
X線二次元検出器2から遠ざけたとき、ステップst5
において、調整用タングステン線15の投影像のデータ
をX線二次元検出器2の画素単位で計測した投影の幅
(Y軸方向)の中心線座標が、X線二次元検出器2の受
光面上においてY軸方向のプラス方向あるいはマイナス
方向いずれかの方向へ動くか、または、動かないかを観
測し、動かなければ、調整終了とし、ステップst15
に進む。
線座標が動くときは、ステップst6に進み、(好まし
くはその動く方向と同じ方向へ)XYテーブル6のY軸
を操作し、図8に示すように、初回投影探査点からX線
焦点1を初回オフセット量だけY軸方向に移動させ、X
線焦点座標調整の初回起点とする。このときのオフセッ
ト量は、調整用タングステン線15の回転軌跡半径より
大きくてもよい。この状態で、ステップst7で、X線
源1を搭載したXYテーブル6のX軸をΔX後退させ、
X線二次元検出器2から遠ざけたとき、調整用タングス
テン線15の投影像をX線二次元検出器2の画素単位で
計測した投影の幅(Y軸方向)の中心線座標が、X線二
次元検出器2の受光面上でいずれかの方向へ動くかを観
測し、かつ、動き量をX線二次元検出器2上の画素数量
と画素ピッチ(ピクセルピッチ)とから実寸法に換算
し、ΔAとする。ただし、後述する数式においては、画
素の実寸法要素は、計算上消去される。
に、初期オフセットと逆の方向へ、X線源1をY軸方向
に移動距離ΔDだけ移動させる。この移動距離ΔDは、
初期オフセット量より大きい値でよい。そして、ステッ
プst9で、X線源1をX軸に沿ってΔX前進させ、調
整用タングステン線15に近づける。そして、ステップ
st10で、再度、X線源1をΔXだけ後退させたとき
の、調整用タングステン線15の投影像の中心線のX線
二次元検出器2の受光面上での動き量をΔBとし、動く
方向も観測する。
された調整用タングステン線15の投影像の移動方向か
ら、以下の計算により、X線焦点から初回の探査で静止
した調整用タングステン線15の中心線に下ろした垂線
が、XYテーブル7のX軸と平行である座標へと初回の
起点からみて移動すべきY軸移動量ΔYを算出する。
の、X線二次元検出器2における調整用タングステン線
15の投影像の移動方向が逆の場合には、ステップst
12に進み、下記の式によって、Y軸移動量ΔYを算出
し、ステップst13に進む。 ΔY=ΔA・ΔD/(ΔA+ΔB)
の、X線二次元検出器2における調整用タングステン線
15の投影像の移動方向が同じ場合には、ステップst
14に進み、下記の式によって、Y軸移動量ΔYを算出
し、ステップst13に進む。 ΔY=ΔA・ΔD/|ΔA−ΔB|
元検出器2、回転基台4の回転軸の相互間距離には無関
係な方程式となっている。
すように、X線焦点をY軸方向に初回の起点からΔYだ
け移動させ、ここを2回目の投影探査点とし、ステップ
st3に戻る。すなわち、以後は、上述のステップst
3乃至ステップst13までの過程が、ステップst5
において調整完了とされるまで繰り返される。この繰返
しにおいて、投影探査点は更新されてゆき、X´軸が徐
々にX軸に平行となることとなる。
プst15に進むと、調整用タングステン線15の最大
振幅中点における投影像の中心線のX線二次元検出器2
受光面上の座標が該受光面の幅の水平画素列中心近傍座
標に来るように微調整する。この作業で求められた受光
面上の中心座標は、Z´軸が投影された座標であって、
再構成計算上の中心値となる。
駆動系を操作し、あらかじめ調整用タングステン線15
がX´Y´平面と交差する近傍にマーカを設け、X´Y
´平面中心に等間隔動かしたZ軸移動スパンに対する検
出器2受光面における調整用タングステン線15のマー
カの投影の移動スパンを予め計測された画素ピッチによ
って計算し、両者を比較して、被検査体のZ´軸(垂
直)方向の投影の垂直拡大率を算出する。また、調整用
タングステン線15を回転基台4とともに回転させ、そ
の最大振幅位置両端のいずれかに静止させ、その投影の
中心線座標を中心にXYテーブル6のY軸駆動系によっ
てX線源1を等間隔移動させ、調整用タングステン線1
5の投影中心線の移動距離とY軸駆動系の移動スパンを
比較して被検査体Y´軸(水平)方向の水平拡大率を計
測する。また、この水平拡大率が上述の垂直拡大率と同
じであることを確認し、ステップst17に進んで調整
完了となる。
X線源1及びX線二次元検出器2をコントローラを介し
てパーソナルコンピュータ29に接続し、このパーソナ
ルコンピュータ29により、多軸モータ制御基板及び複
数のサーボモータドライバを介して複数のサーボモータ
28を制御することにより、自動化して行うことができ
る。
ては、回転基台4側に、XYテーブルの機能をもたせる
ことは原理的に可能である。しかし、X線焦点は、X線
二次元検出器の垂直方向においても、受光面幅の中心で
ある事が望ましい。そのため、被検査体の高さ(Z´軸
方向)に応じて、被検査体を上下し、投影部位を選択す
るZ軸駆動系は被検査体回転基台側に必要である。ま
た、遮蔽箱10の大きさは有限であり、被検査体の外形
が著しく大きく、拡大率が要求されなければX線焦点と
X線二次元検出器2の中央に回転基台4を移動すること
(拡大率1倍)まで考慮すると、X´軸方向高精度位置
決め機構が長大化するか、あるいは、別の粗動機構を準
備しなければならない。特に、粗動機構を追加する場合
は、4軸も回転基台の周囲に設けねばならなくなり、機
構が複雑化し、かつ、巨大化してしまう。X線源が一体
形工業用X線装置で小型である場合には、上述した実施
の形態のように、両軸とも50mm前後のストロークの
高精度位置決め機能を有するXYテーブル上にX線源自
体を搭載し、機能を分散化する方が、機構が小型化さ
れ、有利である。
からX線焦点までの高さは、設計的におおよそ決められ
ている。X´Y´平面上のX線焦点座標に比べ、Z軸方
向の座標は、X線CTの再構成計算上それほど重要な数
値ではない。言いかえれば、X´軸、Y´軸の高さは、
X線源の設計上の数値を用いて計算する程度で十分であ
る。しかしながら、上述のフローチャートで示した調整
の後、調整用タングステン線15を交換し、Y´軸近傍
の水平な金属線からなる調整用冶具を回転基台軸受部ロ
ータに固定し、上述の手順と同様にして、Y軸駆動操作
をZ軸駆動操作に置換した別の調整を行えば、X線焦点
の高さを求め、上記設計値を検証することができる。焦
点サイズが5μm未満であるX線源を用いて、被検査体
の既知の特定された部位を拡大し、その投影データを再
構成する場合は、その特定部位をこのように検証された
座標原点近傍に設定して投影データを求めれば、より解
像度や信頼性の高いCT画像が得られる。
ングステン線15からX線二次元検出器2までの距離を
L1、調整用タングステン線15からX線焦点までの距
離をL2とし、さらに、X線焦点のY軸方向移動距離Δ
Dに対応する調整タングステン線15の投影像の移動距
離をΔCとすると、以下の方程式で、L1、L2を求め
ることができる。 L1=ΔC・ΔX・(ΔA+ΔB+ΔC)/(ΔD・
(ΔA+ΔB)) L2=ΔC・ΔX/(ΔA+ΔB)
線焦点とX線二次元検出器2との距離等が計算される。
中のΔSを定める以下の比例関係式よりΔSを消去し、
さらに、L1、L2を消去して、ΔYを求める式を得
た。 L1:(L2+ΔX)=(ΔS−ΔA):ΔY L1:L2=ΔS:ΔY ΔY=ΔA/(L1(1/L2−1/(L2+ΔX))
整用タングステン線15の投影像の中心線の振幅中心を
探査後、X線2次元検出器2を微動することにより、X
線2次元検出器2の受光面上における中心線座標画素が
交代する送り量と一画素分の実寸法を比較演算し、ピク
セル単位(画素単位)未満の精度で、回転基台4の回転
中心をX線2次元検出器2上の座標として求めることが
できる。
置においては、被検査体を支持する回転基台を空気軸受
によって支持することにより、コンセントリシティーを
0.1μm以下と向上させることだでき、焦点サイズ5
μm以下のマイクロフォーカスX線源を用いるX線CT
装置においても、理想的なブレの無い投影データ取り込
み精度を実現することができる。
軸受回転サーボモーターと回転位相検出手段を直結する
ことによるカップリング等介在させない構造を有するこ
とによって、ロータ位置決め精度を向上させるととも
に、空気軸受ロータの中空部と直結駆動シャフト中心の
空洞を外部駆動力伝達空間として利用し、人為的な載せ
換え作業や遮蔽箱の開閉等を伴わずに、調整用冶具等を
用いた作業を遂行することができる。
ル列を埋めて、水平方向の外部駆動力を垂直方向に変換
して伝達することによって、空気軸受の軸受部空気層を
圧縮することなく、すなわち、コンセントリシティーを
損なわずに、調整用治具等を上昇位置決め、下降待避す
ることが、人為的作業なしに可能となり、駆動源と駆動
機構を水平展開できるので、上昇下降に必要なストロー
クのいかんによらず、駆動機構の存在が装置全高に影響
することがない。
びX線二次元検出器の座標が決定された後、その座標の
まま上記調整用治具等を上昇位置決めし、所定の角度回
転させ、最大振幅時の調整用冶具の投影データの中心を
計測演算することで、被検査体回転中心を実際に投影デ
ータを取りこむ検出器画素の単位で予め知ることができ
る。このことにより、再構成計算上の中心を求めるのに
必用な諸元を、実際のX線二次元検出器上の画素座標と
して容易に特定できるので、作業の時間を著しく短縮す
ることができる。
方法においては、実際にX線を照射して行うX線焦点座
標に関する調整が、一つの調整用治具を回転基台に固定
すれば、決められたアルゴリズムによって完了する。
された有限な数値であるから、このX線二次元検出器に
微動ステージを設け調整精度を向上させたとしても、こ
のアルゴリズムが無限のループを形成することは無い。
また、調整用治具は、回転基台の回転軸と単に平行であ
れば良く、座標が一致している必要は無い。したがっ
て、調整用治具の自動昇降機構などの実現が容易であ
る。困難なX線二次元検出器、X線焦点、回転基台の回
転軸の相互距離測定を精密に行う必要も無い。
状が変わり、回転基台の位置を変更するか、あるいは、
X線二次元検出器の位置を変更し、その結果被検査体の
投影の拡大率が変わっても、再構成に必要な、X線二次
元検出器の受光面上の回転中心の座標が変化しない位置
にX線焦点座標を決めることが可能である。すなわち、
被検査体の回転軸に直交し、かつ、検出器受光面に直交
するX´軸上にX線焦点座標を調整することができる。
作業効率は著しく向上する。
管内部で微少な移動をすることがあるが、本発明におい
ては、調整後、調整用治具を用いてX線源へ電源投入直
後の投影データの比較を行えば、投影データ取得にふさ
わしくない状況を把握し、その時間帯を避けることが容
易である。X線管の陽極ターゲット等は固有の寿命を持
つが、これらを交換した時の新たな理想的焦点座標は本
提案のアルゴリズムによってすみやかに探査することが
できる。
搭載したXYテーブルの操作にともなって、被検査体回
転軸近傍の金属線の投影が移動する方向と移動量の計測
値のみを用いて演算し、徐々に理想的なX線焦点座標へ
寄りつつ最適値を求めることができる。
においても、被検査体の回転軸の位置についての調整が
容易化されたX線CT装置及びX線CT装置の調整方法
を提供し、また、電離放射線遮蔽構造を開閉することな
く、被検査体の回転軸の位置の調整に用いる調整用冶具
が使用できるようになされたX線CT装置の調整用冶具
を提供することができるものである。
である。
を示す側面図である。
の構成を示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
示すフローチャートである。
である。
る。
面図である。
ット、4 回転基台、5,15 調整用冶具、6 XY
テーブル、10 遮蔽箱
Claims (12)
- 【請求項1】 焦点サイズ5μm以下のX線源を有し、
このX線源とX線二次元検出器との間に被検査体を設置
し、この被検査体をX線焦点からX線二次元検出器の受
光面に降ろした垂線に直交する回転軸を中心として回転
させて得られる該被検査体の投影データを再構成して、
該被検査体の内部微細構造を10倍以上に拡大解析する
X線CT装置において、 上記X線源は、X軸がX線二次元検出器の受光面に直交
しY軸が該受光面に平行であり上記被検査体の回転中心
とX線焦点との間の距離の3倍以上のストローク及び1
μm以下の停止位置精度を有するXY軸駆動手段を備え
たXYテーブルの上に搭載されており、 上記被検査体は、上記XYテーブルにおけるXY平面に
対して直交するZ軸方向について1μm以下の停止位置
精度を有するZ軸駆動手段により移動操作される回転基
台上に載置されることを特徴とするX線CT装置。 - 【請求項2】 上記回転基台は、空気軸受によって支持
されており、この空気軸受に同軸状に直結された0.2
分以下の位置決め精度を持つサーボモーター及び回転位
相検出手段により、これらサーボモーター及び回転位相
検出手段の分解能に応じた各角度位相において、再構成
に必要な上記投影データの取り込み期間中において静止
されることを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。 - 【請求項3】 上記サーボモーター及び上記回転位相検
出手段のシャフトには、直径約10mmの回転軸に沿っ
た貫通穴が設けられていることを特徴とする請求項2記
載のX線CT装置。 - 【請求項4】 上記空気軸受の中心部の空洞部内に、回
転中心に平行で、かつ、該中心から半径300μm以内
の領域に位置する線径10μm以上50μm未満のタン
グステン線からなる調整用冶具が内蔵されており、 上記調整用冶具は、張力によって直線状となされている
とともに、上記回転基台上の位置との間で昇降操作され
ることを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。 - 【請求項5】 焦点サイズ5μm以下のX線源を有しこ
のX線源とX線二次元検出器との間に被検査体を設置し
この被検査体をX線焦点からX線二次元検出器の受光面
に降ろした垂線に直交する回転軸を中心として回転させ
て得られる該被検査体の投影データを再構成して該被検
査体の内部微細構造を10倍以上に拡大解析するX線C
T装置の調整方法であって、 上記X線源が、X軸がX線二次元検出器の受光面に直交
しY軸が該受光面に平行であるXYテーブルの上に搭載
されており、 上記被検査体が、上記XYテーブルにおけるXY平面に
対して直交するZ軸方向について移動操作される回転基
台上に載置される場合において、 上記X線焦点から被検査体が載置される回転基台の回転
中心軸上に降ろした垂線をX´軸とし、このX´軸と直
交し、かつ、上記回転基台の回転中心軸に直交する直線
をY´軸として空間座標系を定めたとき、 上記回転基台の回転中心軸から半径300μm以内の領
域に、張力によって直線状とした線径200μm未満の
一様な太さの金属線からなる調整用治具を、該回転基台
に直立させて該回転中心軸に平行として固定し、 上記X線源の可動ストローク内で上記調整用治具に最も
近接させた初期位置のX線焦点の位置を初回の投影探査
点とし、 上記X線源よりX線を照射させ、上記調整用治具を上記
回転基台とともに回転させ、この調整用治具の投影像が
該投影像の最大振幅の中点となる位置において該回転基
台を静止させ、 上記XYテーブルをX軸について駆動して、X線焦点を
上記調整用冶具から離間させ、該調整用冶具の投影像の
上記X線二次元検出器の受光面上における移動量及び移
動方向を観察し、 X線焦点を上記調整用冶具から離間させたときの投影像
の移動がない場合には、調整終了とし、 X線焦点を上記調整用冶具から離間させたときの投影像
の移動がある場合には、上記X線源を可動ストローク内
で上記調整用治具に最も近接した初回の投影探査点に戻
し、上記XYテーブルをY軸について駆動して、Y軸上
のいずれかの方向へ初回オフセット量だけ移動させて、
これを初回の調整起点とし、 上記初回の調整起点より、上記XYテーブルをX軸につ
いて駆動して、X線焦点を上記調整用冶具から離間さ
せ、該調整用冶具の投影像の上記X線二次元検出器の受
光面上における移動量及び移動方向ΔAを検出し、 上記XYテーブルをY軸について移動量ΔDだけ移動さ
せ、上記XYテーブルをX軸について駆動して、X線焦
点を上記調整用冶具に接近させ、該調整用冶具の投影像
の上記X線二次元検出器の受光面上における移動量及び
移動方向ΔBを検出し、 上記各移動量ΔA,ΔB,ΔDに基づいて、上記X線焦
点から上記調整用冶具タングステン線へ降ろした垂線が
上記X軸に平行となるX線焦点の位置を算出して、該X
線焦点の位置をY軸方向に移動させて、該X線焦点から
該調整用冶具へ降ろした垂線を上記X軸に平行とし、こ
のときのX線焦点の位置を第2回の投影探査点とし、 以後、この投影探査点に基づいて、上記回転基台の回転
位置を上記調整用治具の投影像が該投影像の最大振幅の
中点となる位置に静止させ、上記X線焦点を上記調整用
冶具から離間させ、該調整用冶具の投影像の上記X線二
次元検出器の受光面上における移動がない場合には、調
整終了とし、該投影像の移動がある場合には、上記X線
源を可動ストローク内で上記調整用治具に最も近接した
初期位置に戻し、Y軸上のいずれかの方向へオフセット
量だけ移動させて、これを次の調整起点とし、この調整
起点より、X線焦点を上記調整用冶具から離間させ、該
調整用冶具の投影像の上記X線二次元検出器の受光面上
における移動量及び移動方向ΔAを検出し、上記X線焦
点をY軸について移動量ΔDだけ移動させ、上記X線焦
点を上記調整用冶具に接近させ、該調整用冶具の投影像
の上記X線二次元検出器の受光面上における移動量及び
移動方向ΔBを検出し、これら移動量ΔA,ΔB,ΔD
に基づいて、上記X線焦点から上記調整用冶具へ降ろし
た垂線が上記X軸に平行となるX線焦点の位置を算出し
て、該X線焦点から該調整用冶具へ降ろした垂線を上記
X軸に平行とすることを繰り返すことにより、上記X´
軸を上記X軸に平行に調整することを特徴とするX線C
T装置の調整方法。 - 【請求項6】 上記回転基台を所定の角度回転させ、上
記調整用冶具の投影像の最大振幅を計測し、この回転基
台の回転中心軸をもとめることを特徴とする請求項5記
載のX線CT装置の調整方法。 - 【請求項7】 上記X線二次元検出器の受光面と上記X
´軸が直交する理想的な座標へとX線焦点位置が調整さ
れた後、上記調整用治具がX´−Y´平面と交差する近
傍にマーカを設け、Z軸駆動系により回転基台と一体に
マーカをY´軸中心に等間隔移動させ、Z軸駆動系移動
スパンに対する上記X線二次元検出器の受光面における
マーカの投影の移動スパンを、予め計測された画素ピッ
チによって計算し、両者を比較して、被検査体の垂直方
向拡大率を算出することを特徴とする請求項5記載のX
線CT装置の調整方法。 - 【請求項8】 上記垂直方向拡大率の算出後に、上記X
YテーブルのY軸駆動系によってX線源を上記Z軸中心
に等間隔移動させ、Y軸駆動系移動スパンに対する上記
X線二次元検出器の受光面におけるマーカの投影の移動
スパンを、予め計測された画素ピッチによって計算し、
両者を比較して、被検査体の水平方向拡大率を算出する
ことを特徴とする請求項7記載のX線CT装置の調整方
法。 - 【請求項9】 X線源を有しこのX線源とX線検出器と
の間に被検査体を設置しこの被検査体をX線焦点からX
線二次元検出器の受光面に降ろした垂線に直交する回転
軸を中心として回転させて得られる該被検査体の投影デ
ータを再構成して該被検査体の内部微細構造を解析する
X線CT装置において使用されるX線CT装置の調整用
冶具であって、 上記被検査体が載置される回転基台を支持する空気軸受
の中心部の空洞部内において、回転中心軸に平行で、か
つ、該中心から半径300μm以内の領域に位置し、張
力によって直線状となされているとともに、上記回転基
台上の位置との間で昇降操作される線径10μm以上5
0μm未満のタングステン線と、 上記空気軸受の中心部の空洞部内に連結された管状部材
と、 直径が略々上記管状部材の内径に対応し該管状部材内に
収納された複数の球体からなる球列とを備え、 上記タングステン線は、外部の駆動手段によって、上記
球列を介して上方に向けて押し出されることによって、
上記回転基台上の位置となされることを特徴とするX線
CT装置の調整用冶具。 - 【請求項10】 上記管状部材は、中途部分が円弧状に
屈曲されており、側方からの上記球列に加えられる力を
上方に向けることを特徴とする請求項9記載のX線CT
装置の調整用冶具。 - 【請求項11】 上記タングステン線は、ルビーキャピ
ラリで支持されて金属製ハウジングによって支持されて
おり、この金属製ハウジングに取付けられた差動ネジに
よって張力を与えられていることを特徴とする請求項9
記載のX線CT装置の調整用冶具。 - 【請求項12】 上記金属製ハウジングは、上記タング
ステン線を、上昇端において、空気軸受の中心より半径
300μm以内の領域に位置決めすることを特徴とする
請求項9記載のX線CT装置の調整用冶具。
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