JP2003200984A - 製紙機械用布の継手接合芯線およびリーディングワイヤーの収容具 - Google Patents

製紙機械用布の継手接合芯線およびリーディングワイヤーの収容具

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JP2003200984A JP2002002368A JP2002002368A JP2003200984A JP 2003200984 A JP2003200984 A JP 2003200984A JP 2002002368 A JP2002002368 A JP 2002002368A JP 2002002368 A JP2002002368 A JP 2002002368A JP 2003200984 A JP2003200984 A JP 2003200984A
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    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/30Handled filamentary material
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  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合芯線およびリーディングワイヤーの保
管、輸送時の収容、梱包や保護に好適であって、製紙機
械用布の掛け入れに際して、前記接合芯線およびリーデ
ィングワイヤーの必要な長さ寸法部分だけを随時、容易
に取り出すことができ、かつ軽量化されていて作業者の
取り扱い上の負担が軽減された、製作容易、かつ、使い
捨てが可能な、製紙機械用布の継手接合芯線およびリー
ディングワイヤーの収容具を提供する。 【解決手段】 製紙機械用布の両端を接合して無端状と
する継手部に挿通する接合芯線および前記接合芯線先端
に接結するリーディングワイヤーの収容具(100)で
あって、該収容具(100)を、前記接合芯線およびリ
ーディングワイヤーを捲回して収容する芯線収容リール
(200)と、この芯線収容リール(200)の一部に
装着されるリール保持器(300)とで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製紙機械における抄
紙形成部、抄紙プレス部、抄紙乾燥部およびその他工程
で使用される製紙機械用布に用いる接合芯線および接合
芯線先端に接続するリーディングワイヤーの収容具に関
し、詳しくは、製紙機械用布のうち、例えば抄紙乾燥部
で使用するドライヤーカンバスを抄紙乾燥部のドライヤ
ーに掛け入れて両端を無端状にする時に使用する接合芯
線および接合芯線先端に接続するリーディングワイヤー
の収容具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製紙機械用布は、製紙機械における抄紙
形成部、抄紙プレス部、抄紙乾燥部およびその他の工程
で使用されるが、例えば、抄紙乾燥部で使用するドライ
ヤーカンバスは抄紙乾燥部のドライヤーに掛け入れて両
端を無端状に接続して使用されるための継手部をその両
端に有する。同様に、製紙機械のその他の工程で使用さ
れる搬送用ベルトにおいても、両端に設けた継手部で無
端状接続して使用されるのが一般的であり、また抄紙プ
レス部においても無端状に接続するための継手部を有す
るプレスフェルトが一部に用いられる。
【0003】例えば、抄紙乾燥部で使用するドライヤー
カンバスは、所定の長さ寸法と幅寸法に製織し加工され
た有端布としてユーザー宛に出荷され、抄紙乾燥部のド
ライヤーに掛け入れられる。抄紙乾燥部のドライヤーに
掛け入れる際には、図7に示すようにドライヤーカンバ
ス(10)の両端部(1)(2)に設けられたループ状
の継手(3)(4)をドライヤーカンバス(10)の両
端部にわたって噛み合わせ、その共通孔内に接合芯線
(5)を挿通することによって、有端状のドライヤーカ
ンバス(10)を無端状に接続し、これによってドライ
ヤーカンバス(10)の掛け入れ作業を終了している。
【0004】上記接合芯線(5)は、通常は合成繊維モ
ノフイラメントから形成されており、ドライヤーカンバ
ス(10)の幅寸法に合わせて所定長さに切断した後、
継手(3)(4)の共通孔内への挿通を容易とするため
に、その先端に、ステンレス鋼材等からなる細径のリー
ディングワイヤー(6)を接合パイプ(7)を介してか
しめ接続等して取り付ける。その後、一般に、接合芯線
(5)とリーディングワイヤー(6)とを、図8に示す
ように所定の直径寸法、例えば20cm〜25cm程度
の輪となるように巻回し、接合芯線(5)とリーディン
グワイヤー(6)とを接合する接合パイプ(7)を覆う
ように、保護パイプ(8)を嵌め込む。最後に、接合芯
線(5)とリーディングワイヤー(6)を複数のばらけ
防止用のバンド(9)で固定し、梱包された有端状のド
ライヤーカンバス(10)に添付された状態でユーザー
宛に出荷される。
【0005】接合芯線(5)の長さは、上記のようにド
ライヤーカンバス(10)の幅寸法に合わせた所定長さ
寸法、例えば2.5m〜10m程度である。同様に、リ
ーディングワイヤー(6)の長さも、ドライヤーカンバ
ス(10)の幅寸法に合わせた所定長さ寸法、例えば
2.5m〜10m程度となる。
【0006】上記保護パイプ(8)およびバンド(9)
で接合芯線(5)とリーディングワイヤー(6)を結束
した場合、この接合芯線(5)を抄紙乾燥部のドライヤ
ーに掛け入れられたドライヤーカンバス(10)の接合
部材として使用するときには、保護パイプ(8)とバン
ド(9)を取り外す必要があり、手間が掛かる。また、
保護パイプ(8)とバンド(9)を外すことによって、
接合芯線(5)やリーディングワイヤー(6)が、その
弾性力によって元の状態(直線状)に戻ろうとしてばら
けるため、結果的に接合芯線(5)やリーディングワイ
ヤー(6)に、自身相互の絡み合いやもつれが発生しや
すくなり、また作業中に接合芯線(5)を踏みつける等
により傷が生じ易い。またリーディングワイヤー(6)
の折れ曲がりやキンクも発生し易くなり、ループ状の継
手(3)(4)の共通孔内へのリ一ディングワイヤー
(6)および接合芯線(5)の挿通が困難になるという
問題が発生していた。
【0007】そのため、照明条件が不良で、高所等の足
場も悪い、しかも高温多湿のフード内での工場現場での
ドライヤーカンバス(10)の掛け入れおよび接合作業
に多大の労力が費やされるという問題も発生していた。
また、前記受けた傷が元で接合芯線(5)に部分的な強
度低下が生じ、寿命低下をきたす危険性もあった。
【0008】上記の問題は、言うまでもなくドライヤー
カンバスに限らず、継手部を有するプレスフェルトやそ
の他の工程で使用される搬送用ベルトにおいても同様の
問題であった。近年の抄紙機械の広幅化や高速化に呼応
するループ状の継手(3)(4)部分のコンパクト化や
広幅化に対応しての接合芯線(5)やリーディングワイ
ヤー(6)の細径化や全長の増大に従い、上記問題はま
すます顕著になりつつあり、その解決策が強く要望され
ている。
【0009】そこで、本出願人は、先に、上記の問題点
を解決できる、図9から図12に示すような製紙機械用
布の継手接合芯線およびリーディングワイヤーの収容具
(400)を提案した。この収容具(400)は、例え
ば、図9に示すような、継手接合芯線およびリーディン
グワイヤーの収容リール(500)と、図10および図
11に示すような、収容具外箱(600)とから構成さ
れており、図12に示すように、収容リール(500)
を収容具外箱(600)内に収容するようにしている。
【0010】前記継手接合芯線およびリーディングワイ
ヤーの収容リール(500)は、図9に示されるよう
に、環状のリール胴部(501)と、そのリール胴部
(501)の両端面に上下(図9では左右)から接合さ
れるリール鍔部(502)(502)から構成される。
【0011】リール胴部(501)には、中空円柱形状
の紙管を切断して用い、リール鍔部(502)(50
2)には、段ボールシートを円盤形状に切り抜いたもの
を用いている。リール鍔部(502)(502)は、リ
ール胴部(501)の両端面を挟んでそれぞれの内孔を
一致させて接着剤で接着して一体構造とし、芯線収容リ
ール(500)としている。上記構造のため、芯線収容
リール(500)は、使用する者が手指または手指およ
び掌を中空部(503)から挿通して芯線収容リール
(500)を保持することが可能である。
【0012】また、リール胴部(501)およびこのリ
ール胴部(501)を両側から挟むリール鍔部(50
2)(502)によって、接合芯線およびリーディング
ワイヤーの全長部分を捲回して収容するための断面四角
形状の溝部からなる芯線収容部(504)が形成されて
おり、接合芯線およびリーディングワイヤーを、リール
胴部(501)に外側から捲回して収容することが可能
である。
【0013】リール胴部(501)には、その径方向に
接合芯線およびリーディングワイヤーの始端挿通孔(5
05)が設けられている。始端挿通孔(505)は、接
合芯線の一端を捲回に先立って挿入して固定するのに用
いる。
【0014】2つのリール鍔部(502)(502)の
一方には、接合芯線およびリーディングワイヤーの終端
挿通孔(506)が設けられている。さらに、2つのリ
ール鍔部(502)(502)の一方に、前記円盤形状
の中心に対して対称の位置にその円盤形状の外周辺から
中心に向かって切り込み(507)(507)が設けら
れている。前記終端挿通孔(506)および切り込み
(507)(507)は、接合芯線およびリーディング
ワイヤーの端部またはその端部から必要長さ寸法部分を
芯線収容リール(500)に係止する手段として用い
る。
【0015】2つのリール鍔部(502)(502)の
一方には、その円盤形状の外周辺と半径方向のリール胴
部(501)との間の位置に1箇所に、リール鍔部の円
盤形状に沿って円弧状に湾曲させた形状の視認用窓
(内)(508)が設けられている。視認用窓(内)
(508)および芯線収容部(504)の外側から、芯
線収容部(504)に収容された接合芯線およびリーデ
ィングワイヤーの捲回および収容の状態を外部から視認
することができ、視認した捲回数から接合芯線およびリ
ーディングワイヤーの長さ寸法を確認するとともに、そ
れらの直径寸法および品種を確認することができる。
【0016】図10および図11において、収容具外箱
(600)およびその展開物(700)は、ボール紙か
らなり、略正方形の四隅を二等辺三角形状に角落しする
と共に、中心部に貫通孔部(605)を有する八角形状
をした互いに略平行な2つの底部平板部(601)(6
01’)、並びに、前記2つの底部平板部(601)お
よび(601’)に略垂直かつ互いに略平行な2つの側
部平板部A(602)、B(603)並びに、前記底部
平板部(601)(601’)および側部平板部A(6
02)、側部平板部B(603)と略垂直かつ互いに略
平行な2つの蓋部平板部(604)(604)とから構
成されている。2つの底部平板部(601)(60
1’)は、それぞれの元の略正方形状の一辺を折れ目と
して繋がる側部平板部A(602)を介して連続した一
体として構成してある。
【0017】側部平板部B(603)および2つの蓋部
平板部(604)(604)は、それぞれ一方の底部平
板部(601)の元の略正方形状の他の一辺を折れ目と
して底部平板部(601)と連続した一体として繋がる
と共に、もう一方の底部平板部(601’)に、側部平
板部(603)は接着剤で接着し、2つの蓋部平板部
(604)(604)の先端部は、底部平板部(60
1’)が有する接合用スリット(610)(610)に
差し込んで接合されている。
【0018】2つの蓋部平板部(604)(604)の
先端部には、着脱自在かつ確実に嵌め合わせが保持でき
るように接合用スリット(610)(610)の形状に
合わせて、外れ防止用の鉤部(611)(611)を設
けた。八角形状をした2つの底部平板部(601)(6
01’)の残りの4辺において収容具外箱(600)は
開口部(607)を有しており、それら開口部(60
7)は、芯線収容リール(600)に捲回して収容され
た接合芯線およびリーディングワイヤーを外部に引き出
すための出口部となる。
【0019】前記底部平板部(601)(601’)、
側部平板部A(602)、側部平板部B(603)、お
よび蓋部平板部(604)(604)の6つの平板部で
囲まれた内部空間を、芯線収容リール(600)を収容
する空間部(606)とした。また、収容された芯線収
容リール(600)を脱出することなく円滑に回転可能
に外側から囲うように、2つの底部平板部(601)
(601')同士の内法間隔、側部平板部A(602)
と側部平板部B(603)同士の内法間隔および2つの
蓋部平板部(604)(604)同士の内法間隔を設定
している。したがって、リーディングワイヤーまたは接
合芯線の一端を引き出すことによって、空間部(60
6)内部に収容された芯線収容リール(600)が自由
に回転して、芯線収容リール(500)に捲回して収容
されているリーディングワイヤーおよび接合芯線を繰り
出すことができる。
【0020】2つの蓋部平板部(604)(604)
は、接合用スリット(610)(610)への嵌合を容
易に着脱できるので、芯線収容リール(600)を必要
に応じて空間部(606)へ収容または空間部(60
6)から取り出すための開閉および係止自在な蓋部とし
て作用する。
【0021】収容具外箱(600)は、2つの底部平板
部(601)(601')の中心部に貫通孔部(60
5)をそれぞれ有するから、芯線収容リール(600)
の中空部(503)と相侯って、使用する者が手指また
は手指および掌を中空部(503)および貫通孔部(6
05)から挿通して芯線収容リール(500)を保持す
ると共に、芯線収容リール(500)の回転を、随時、
必要に応じて一時的に制動することが可能である。
【0022】収容具外箱(600)を構成する2つの底
部平板部(601)(601')の一方には、前記2つ
のリール鍔部(502)(502)の一方に配設した終
端挿通孔(506)に対峙させて、貫通孔部(605)
の中心に対して略同心円上に終端挿通孔(608)を1
つ設け、接合芯線およびリーディングワイヤーを終端挿
通孔(506)と終端挿通孔(608)とに同時に挿通
可能としている。
【0023】2つの底部平板部(601)(601')
の一方に、芯線収容リール(500)のリール鍔部(5
02)に設けた視認用窓(内)(508)と対峙させ
て、視認用窓(外)(609)を1箇所設け、芯線収容
部(504)に収容された接合芯線およびリーディング
ワイヤーの捲回および収容の状態を視認用窓(外)(6
09)および視認用窓(内)(508)を通して外部か
ら視認できるようにしている。
【0024】なお、図10、図11に示す8角形状の収
容具外箱(600)に代えて、図13(A)に示すよう
な3角形状の収容具外箱(600A)や、図13(B)
に示すような4角形状の収容具外箱(600B)や、図
13(C)に示すような6角形状の収容具外箱(600
C)等の多角形状にする場合もある。
【0025】あるいは、図14(A)(B)に示すよう
に、中心に貫通孔部(615)を有する環状の底面平板
部(614)と、中心に貫通孔部(617)を有する環
状の底面平板部(616)とを用い、その一方の底面平
板部(614)に側部環状部(618)を設けて、これ
らを芯線収容リール(500)の中心軸(500b)に
合わせて組み立ることによって、芯線収容リール(50
0)を収容するための空間部(619)を設けた収容具
外箱(600D)にする場合もある。
【0026】また、図15(A)に示すように、中心に
貫通孔部(615)を有する環状の底面平板部(61
4)と、中心に貫通孔部(617)を有する環状の底面
平板部(616)とを用い、両方の底面平板部(61
4)(616)に側部環状部(618a)(618b)
を設けて、これらを芯線収容リール(500)の中心軸
に合わせて組み立てることによって、芯線収容リール
(500)を収容するための空間部(619)を設けた
収容具外箱(600E)にする場合もある。
【0027】さらに、図15(B)に示すように、中心
に貫通孔部(615)を有する環状の底面平板部(61
4)と、中心に貫通孔部(617)を有する環状の底面
平板部(616)とを用い、両方の底面平板部(61
4)(616)に、前記側部環状部(618a)(61
8b)よりも高さ寸法が大きい側部環状部(618c)
(618d)を設けて、これらを芯線収容リール(50
0)の中心軸に合わせて組み立てることによって、前記
側部環状部(618c)(618d)同士を一部重ね合
わせて芯線収容リール(500)の収容するための空間
部(619)を設けた収容具外箱(600F)にする場
合もある。
【0028】以上の、図14(A)(B)から図15
(A)(B)において、側部環状部(618)(618
a)(618b)(618c)(618d)の内法高さ
寸法Sは、芯線収容リール(500)のリール鍔部(5
02)(502)の外側幅寸法Tよりも若干大きく設定
するとともに、側部環状部(618)(618a)(6
18b)(618c)(618d)の内径寸法d(図示
せず)は、芯線収容リール(500)のリール鍔部(5
02)(502)の外径寸法Dよりも若干大きく設定し
て、収容具外箱(600D)(600E)(600F)
内で芯線収容リール(500)が自在に回転可能にして
いる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の製紙
機械用布の継手接合芯線およびリーディングワイヤーの
収容具は、芯線収容リール(500)を収容具外箱(6
00)(600A)(600B)(600C)(600
D)(600E)(600F)(以下、600を代表と
して説明する)内に収容する構造のために、芯線収容リ
ール(500)よりも大きな収容具外箱(600)を必
要としており、収容具外箱(600)の材料費および製
作費が嵩むのみならず、芯線収容リール(500)に収
容された継手接合芯線およびリーディングワイヤーの捲
回および収容状態を確認するためには、芯線収容リール
(500)の視認用窓(内)(508)と、収容具外箱
(600)の視認用窓(外)(609)とを一致させな
ければならず、継手接合芯線およびリーディングワイヤ
ーの捲回および収容状態を確認し難いという問題点があ
る。
【0030】さらに、継手接合芯線およびリーディング
ワイヤーが外れたり、捲きが緩んだりした際の修正時に
は、芯線収容リール(500)を逆方向に回転させる必
要があるが、上記の製紙機械用布の継手接合芯線および
リーディングワイヤーの収容具は、収容具外箱(60
0)が芯線収容リール(500)を覆う構造のため、貫
通穴部(605)から芯線収容リール(500)のリー
ル鍔部(502)(502)を手で逆方向に回転させる
必要があった。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決手段とし
て本発明は、接合芯線およびリーディングワイヤーの保
管、輸送時の収容、梱包や保護に好適であって、製紙機
械用布の掛け入れに際して前記接合芯線およびリーディ
ングワイヤーの必要な長さ部分だけを随時、容易に取り
出すことができ、かつより軽量化されていて、芯線収容
リールに収容されている接合芯線およびリーディングワ
イヤーの捲回・収容状態の確認が容易で、作業者の取り
扱い上の負担が著しく軽減された、製作容易かつ使い捨
てが可能で安価な、製紙機械用布の継手接合芯線および
リーディングワイヤーの収容具を提案する。
【0032】前記製紙機械用布の継手接合芯線およびリ
ーディングワイヤーの収容具として、本発明は、製紙機
械用布の両端を接合して無端状とする継手部に挿通する
接合芯線および前記接合芯線先端に接続されたリーディ
ングワイヤーの収容具であって、該収容具が、前記接合
芯線およびリーディングワイヤーを捲回して収容する芯
線収容リールと、該収容リールに装着されるリール保持
器とから構成されており、前記芯線収容リールが、前記
接合芯線およびリーディングワイヤーを捲回して収容で
きる芯線収容部と、使用する者が手指または手指および
掌を挿通して該芯線収容リールを保持するための保持手
段とを具備しており、前記リール保持器が、その両端部
に前記芯線収容リールが挿通される開口部を有し、か
つ、この開口部に前記芯線収容リールに捲回して収容さ
れた前記接合芯線およびリーディングワイヤーを挿通す
るための挿通孔を有する端部平板部を具備することを特
徴とする、製紙機械用布の継手接合芯線およびリーディ
ングワイヤーの収容具である。(請求項1)
【0033】本発明は、前記芯線収容リールが、その曲
面状側面の全周にわたって連続した溝部を具備する略中
空円柱体であって、前記略中空円柱体の中空部が、前記
使用する者が手指または手指および掌を挿通して該芯線
収容体を保持するための前記保持手段であり、前記溝部
が、前記接合芯線およびリーディングワイヤーを捲回し
て収容できる前記芯線収容部であり、前記溝部を具備す
ることにより形成される鍔部が前記略中空円柱体の底面
または頂面を含む2つの鍔部であることを特徴とする、
請求項1に記載の製紙機械用布の継手接合芯線およびリ
ーディングワイヤーの収容具である。(請求項2)
【0034】本発明は、前記リール保持器が、略平行に
配設された2つの底部平板部、並びに、前記2つの底部
平板部に略直交する2つの側部平板部および前記底部平
板部と側部平板部とで形成される両端開口部に位置する
2つの端部平板部から構成されており、前記2つの底部
平板部、前記2つの側部平板部および前記2つの端部平
板部が、前記芯線収容リールが回転可能に前記芯線収容
リールを囲み、前記2つの端部平板部に前記接合芯線お
よびリーディングワイヤーを挿通する挿通孔が形成され
ていることを特徴とする、請求項1または2に記載の製
紙機械用布の継手接合芯線およびリーディングワイヤー
の収容具である。(請求項3)
【0035】本発明は、前記芯線収容リールが、段ボー
ルシート、段ボール外装用ライナー、紙器用板紙、紙管
用板紙および紙管の中から選んだ少なくとも1種類の材
料から主に構成されると共に、前記リール保持器が、段
ボールシート、段ボール外装用ライナー、紙器用板紙お
よびそれらに防水性を付与したものの中から選んだ少な
くとも1種類の材料から主に構成されていることを特徴
とする、請求項1から3のいずれかに記載の製紙機械用
布の継手接合芯線およびリーディングワイヤーの収容具
である。(請求項4)
【0036】本発明は、前記リール保持器における少な
くとも芯線収容リールの中心側で、かつ、芯線収容リー
ルの周方向の長さ寸法が、略親指を除いた4本の手指の
幅寸法に等しく設定されていることを特徴とする、請求
項1から4のいずれかに記載の製紙機械用布の継手接合
芯線およびリーディングワイヤーの収容具である。(請
求項5)
【0037】本発明は、リール保持器が、1枚の材料で
形成されており、折曲線と、一部に切り込みおよび舌片
とを有し、前記折曲線に沿って折り曲げるとともに、前
記舌片を前記切り込みに挿入して、組み立てられている
ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の製
紙機械用布の継手接合芯線およびリーディングワイヤー
の収容具である。(請求項6)
【0038】本発明は、前記接合芯線およびリーディン
グワイヤーを収容しない状態の重量が100g〜200
gの範囲であることを特徴とする、請求項1から6のい
ずれかに記載の製紙機械用布の継手接合芯線およびリー
ディングワイヤーの収容具である。(請求項7)
【0039】本発明は、前記芯線収容リールの鍔部を構
成する材料と前記リール保持器を構成する材料の表面静
摩擦係数が0.3〜0.7の範囲内であることを特徴と
する、請求項1から7のいずれかに記載の製紙機械用布
の継手接合芯線およびリーディングワイヤーの収容具で
ある。(請求項8)
【0040】本発明に係る収容具を構成する前記芯線収
容リールにおける、前記接合芯線およびリーディングワ
イヤーを捲回して収容できる芯線収容部としては、前記
接合芯線およびリーディングワイヤーを捲回して収容で
きる前記芯線収容部として必要な断面形状・寸法を有す
る連続した芯線収容部として構成する。
【0041】製紙機械用布の両端を接合して無端状とす
る継手部に挿通する接合芯線の長さは、ドライヤーカン
バスの幅寸法に合わせて決められるが、前述のとおり、
通常は2.5m〜10m程度であり、その接合芯線の先
端に接続するリーディングワイヤーの長さ寸法も同様
に、通常は2.5m〜10m程度である。また、接合芯
線の直径寸法は0.5mm〜2.0mm程度、リーディ
ングワイヤーの太さ寸法もほぼ同様である。したがっ
て、最長、最大径の接合芯線およびリーディングワイヤ
ーとした場合には、直径2.0mm、長さ20mとなる
ため、そのほぼ全長が捲回して収容できる芯線収容部の
容積とする。
【0042】本発明に係る収容具を構成する前記芯線収
容リールにおける、前記使用する者が手指または手指お
よび掌を挿通して前記芯線収容リールを保持するための
保持手段としては、例えば、請求項2に記載の芯線収容
リールにおいては、前記略中空円柱体の中空部の直径寸
法並びに前記略中空円柱体の長さ寸法、すなわち前記2
つのリール鍔部の外表面同士の間隔を、使用する者が手
指または手指および掌を挿通して該芯線収容リールを保
持することのできる直径寸法並びに長さ寸法として前記
芯線収容リールを構成する。前記略中空円柱体の中空部
の直径寸法は150mm以上が好ましく、前記略中空円
柱体の長さ寸法は10mm〜35mmの範囲が好まし
い。また、前記略中空円柱体のリール鍔部の外径寸法
は、作業者の取り扱いおよび作業性の観点から、直径3
00mm以下とするのがよい。
【0043】本発明に係る収容具を構成する前記芯線収
容リールにおける、前記接合芯線およびリーディングワ
イヤーの端部またはその端部から必要長さ寸法部分を該
芯線収容リールに係止する手段としては、例えば、請求
項2に記載の芯線収容リールにおいては、前記溝部の曲
面状底面に少なくとも1つの始端挿通孔を設け、捲回に
先立って前記接合芯線のリーディングワイヤーに接続さ
れていない側の端部、またはこの端部から必要長さ寸法
部分(以下、接合芯線の始端部分という)を始端挿通孔
に差し込んで折り曲げて固定する。さらに、前記リール
鍔部の円盤形状の外周辺からその中心に向かって切り込
みを少なくとも1つ配設し、捲回後の前記リーディング
ワイヤーの接合芯線に接続されていない側の端部、また
はこの端部から必要長さ寸法部分(以下、リーディング
ワイヤーの開放端部という)を前記切り込みに差し込む
ことにより、該芯線収容リールに係止して固定または仮
固定する。
【0044】さらに、前記リール鍔部の少なくとも一方
において、前記リール鍔部の外周辺と半径方向の前記溝
部の位置との間で、かつ、前記リール鍔部の円盤形状の
中心に対して略同心円上に、少なくとも1つの終端挿通
孔を配設し、捲回後の前記接合芯線の終端部分を挿通し
て、該芯線収容リールに係止可能とする。前記終端挿通
孔は、省略可能である。例えば、捲回後の前記リーディ
ングワイヤーの開放端部を、芯線収容リールに直接突き
刺しできるような材料で芯線収容リールを構成する場合
など、特に必要としない場合は無くてもよい。
【0045】また、2つの終端挿通孔を適当な間隔で配
設し、リーディングワイヤーの開放端部を、一方の終端
挿通孔に前記リール鍔部の内側表面から外側表面に向か
って挿通させた後、他方の終端挿通孔にリール鍔部の外
側表面から内側表面に向かって挿通させ、リーディング
ワイヤーの持つ弾性力を利用して、該芯線収容リールに
係止してもよい。あるいは、前記他方の終端挿通孔に代
えて、切り込みを設け、この切り込みにリール鍔部の外
側表面から内側表面に向かって差し込むようにしてもよ
い。
【0046】本発明に係る収容具を構成する前記芯線収
容リールにおける、前記収容された前記接合芯線および
リーディングワイヤーを外部から視認するための手段と
しては、例えば、請求項2に記載の芯線収容リールにお
いては、前記リール鍔部の少なくとも一方において、前
記リール鍔部の外周辺と半径方向に前記溝部の位置との
間で、前記リール鍔部の円盤形状の中心に対して略同心
円上に均等の位置に少なくとも1箇所の開口部を視認用
窓として配設する。前記開口部は前記窓状の開口部のほ
か、半径方向に前記リール鍔部の外周辺まで開口させ
て、円周方向の任意部分を扇形状またはスリット状に切
り欠いてもよい。開口部を透明または半透明な材料で覆
うか、開口部を配設せずに前記芯線収容リールの全部ま
たは一部を透明または半透明な材料で構成してもよい。
ただし、本発明においては、従来の芯線収容リールを収
容具外箱内に収容するものに比較して、芯線収容部に収
容された接合芯線およびリーディングワイヤーの巻回・
収容状態の確認が容易なため、上記の視認用窓等は必須
ではなく、省略可能である。
【0047】本発明のリール保持器は、例えば、請求項
3に記載されるように、略平行に配設された2つの底部
平板部、並びに、前記2つの底部平板部に直交する2つ
の側部平板部および前記底部平板部と側部平板部とで形
成される両端開口部に位置する2つの端部平板部から構
成されており、前記2つの底部平板部、前記2つの側部
平板部および前記2つの端部平板部が、前記芯線収容リ
ールが回転可能に前記芯線収容リールの一部を囲み、前
記2つの端部平板部には前記接合芯線およびリーディン
グワイヤーを挿通する挿通孔が形成されている。例え
ば、前記2つの底部平板部は台形状で、前記2つの側部
平板部は大小の矩形状で、前記2つの端部平板部は正方
形状であり、リール保持器の両端部には、前記端部平板
部で覆われていない矩形状の開口部を有する。この矩形
状の開口部の大きさが、芯線収容リールを回転可能に挿
通できるような大きさに設定される。
【0048】前記リール保持器の、芯線収容リールへの
装着は、前記2つの台形状の底部平板部における短辺部
が芯線収容リールの中心側に、その長辺部が芯線収容リ
ールの外方側に配されるように装着される。また、前記
2つの端部平板部は、芯線収容リールの外方側に配され
るような位置に設けられる。前記短辺部の長さ寸法は、
略親指を除く4本の手指の幅寸法に対応して設定されて
いる。
【0049】前記芯線収容リールから繰り出されたリー
ディングワイヤーの開放端部は、前記リール保持器の一
方の端部平板部に設けられた挿通孔に外側から挿通され
て、リール保持器の内部を通って、他方の端部平板部に
設けられた挿通孔に内側から挿通されて外方に引き出さ
れる。この状態では、リーディングワイヤーはその弾性
力によって、一方の端部平板部に設けられた挿通孔の内
面部と、他方の端部平板部に設けられた挿通孔の内面部
とに押圧接触しており、リール保持器と相対的な移動を
生じることがない。したがって、芯線収容リールに捲回
して収容された接合芯線およびリーディングワイヤーを
引き出す際に、適度な抵抗力が働き、接合芯線およびリ
ーディングワイヤーが必要以上に繰り出したりするのを
防ぐことができる。
【0050】また、このリール保持器は、前記リーディ
ングワイヤーの弾性力によって、その小さい方の矩形状
の側部平板部内面が、芯線収容リールのリール胴部の内
周面に押圧接触されているから、芯線収容リールとリー
ル保持器とは相対的な移動を生じることがない。このよ
うにして、芯線収容リールと収容リール保持器とは、外
力を加えなければ相対的に移動を生じることがない。
【0051】さらに、前述したリーディングワイヤー
が、端部平板部に設けられた挿通孔の内面部と押圧接触
することによる、接合芯線およびリーディングワイヤー
を引き出す際の抵抗力を増すために、端部平板部に設け
た挿通孔に加え、前記大きい方の矩形状の側部平板部に
も挿通孔を2つ設けてもよい。この場合は、前記リーデ
ィングワイヤーの開放端部は、前記リール保持器の一方
の端部平板部に設けられた挿通孔に外側から挿通され、
リール保持器の内部を通って側部平板部に設けられた一
方の挿通孔に内側から挿通され、リール保持器の外側を
通って、端部平板部に設けられた他方の挿通孔に外側か
ら挿通され、リール保持器の内部を通って、他方の端部
平板部に設けられた挿通孔に内側から挿通されて外方に
引き出される。
【0052】前記芯線収容リールおよび前記リール保持
器を構成する材料としては、段ボールシート、段ボール
外装用ライナー、紙器用板紙、紙管用板紙、紙管および
それらに防水性を付与したもののほか、合板、板材や棒
材などの木製材料、スチロールや塩化ビニル、ポリエチ
レンなどのプラスチック材料、プラスチック発泡体およ
びそれらの成形品などが利用可能である。
【0053】好適には、前記芯線収容リールを構成する
材料に、段ボールシート、段ボール外装用ライナー、紙
器用板紙、紙管用板紙および紙管からなる群の中から選
んだ1種類の材料を、あるいは複数種類の材料を混用し
て用いる。前記群の中から選んだ少なくとも1種類の材
料を適宜必要な厚さに複数枚張り合わせて用いることも
できる。また、前記リール保持器を構成する材料として
は、段ボールシート、段ボール外装用ライナー、紙器用
板紙およびそれらに防水性を付与したものからなる群の
中から選んだ少なくとも1種類の材料を主に用いる。
【0054】また、前記芯線収容リールおよび前記リー
ル保持器は、同じ材料、あるいはそれぞれに適する異な
った材料を用いことができる。前記紙器用板紙には、ノ
ーコートまたは両面コート、片面コートしたマニラボー
ルまたは白ボールの白板紙、黄ボール、チップボール、
白ボール、およびカラーボールが含まれ、それら表面へ
の塗工、非塗工あるいは着色の有無を問わない。同じく
段ボールシート、段ボール外装用ライナー、紙管用板紙
および紙管についてもそれら表面への塗工、非塗工ある
いは着色の有無を問わない。
【0055】本発明のリール保持器を構成する材料とし
て、段ボールシート、段ボール外装用ライナーまたは紙
器用板紙のいずれかに防水性を付与したものを用いれ
ば、高温多湿で作業者が手指および掌に発汗し易いフー
ド内の作業現場において作業者が作業中に発汗しても、
汗がリール保持器に吸収されず、リール保持器の汗吸収
による変形や強度低下を防止することができて好まし
い。
【0056】ここにいう防水性とは、特には、撥水性、
遮水性、耐水性などに限定されるものではなく、上記目
的に適う性能のことをいう。例えば、原紙に溶融ワック
スを含浸させたもの、原紙の表面にワックスエマルジョ
ンなどの撥水剤、溶融ワックス、樹脂エマルジョンなど
をコーティングしたもの、あるいは、原紙の表面にポリ
プロピレンまたはポリエチレンシートの所謂PEクロス
などのプラスチックフィルムやアルミ箔などをラミネー
ト加工したものを使用することができる。また、原紙に
ポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂(PAE樹脂)な
どの耐水紙力剤を抄き込んだものも使用することができ
る。
【0057】前記芯線収容リールおよび前記リール保持
器を構成する材料として、段ボールシート、段ボール外
装用ライナー、紙器用板紙、紙管用板紙、紙管およびそ
れらに防水性を付与したものからなる群の中から選んだ
材料を用いる場合には、より軽量化が図れて作業者が片
手で容易に保持でき、作業者の取り扱い上の負担が軽減
される上、製作が容易、かつ、使い捨てが可能な製紙機
械用布の継手接合芯線およびリーディングワイヤーの収
容具を実現できるため好適である。
【0058】前記芯線収容リールおよび前記リール保持
器により構成される収容具の重量は、作業者の取り扱い
上の負担を軽減するために、接合芯線およびリーディン
グワイヤーを捲回していない状態で、100g〜200
gの範囲、好適には100g〜150gの範囲とするの
が良い。作業者が片手で容易に保持できるため、および
作業者の取り扱い上の負担を軽減するために、200g
以下、好適には150g以下とする。また、100g未
満の場合には収容具に必要な剛性と形状を満たすことが
困難となる。
【0059】前記芯線収容リールを主に構成する材料と
しては、内径150mm〜250mm、肉厚7.5mm
〜15mmの範囲の紙管、および、1種、2種、3種、
4種(JIS Z 1516−1985)のうち厚さが
2mm〜4mmの範囲の両面段ボールシート、および、
AA種、A種、B種、C種(JIS P 3902−1
985)のうち厚さが0.75mm〜1.0mmの範囲
の段ボール外装用ライナー、および、坪量270g/m
2〜600g/m2、厚さ0.75mm〜1.0mmの範
囲の紙器用板紙が適する。とりわけ、内径150mm〜
250mm、肉厚7.5mm〜15mmの範囲の紙管、
および、1種、2種、3種、4種(JIS Z 151
6−1985)のうち厚さが2mm〜4mmの範囲の両
面段ボールシートが、必要強度と重量、厚さおよび焼却
廃棄処分時の環境への影響、古紙リサイクルの観点から
好適である。
【0060】前記リール保持器を主に構成する材料とし
ては、AA種、A種、B種、C種(JIS P 390
2―1985)のうち厚さが0.4mm〜0.6mmの
範囲の段ボール外装用ライナー、および、坪量270g
/m2〜500g/m2、厚さ0.4mm〜0.65mmの
範囲の紙器用板紙が適する。とりわけ、坪量270g/
2〜500g/m2、厚さ0.4mm〜0.65mmの
範囲の紙器用板紙が、必要強度と重量、厚さおよび焼却
廃棄処分時の環境への影響、古紙リサイクルの観点から
好適である。
【0061】前記芯線収容リールおよび前記リール保持
器を構成する材料に、表面がポリプロピレンまたはポリ
エチレンシートの所謂PEクロスなどで覆われていない
段ボールシートまたは段ボール外装用ライナー、または
ノーコートの紙器用板紙を用いれば、焼却処分が可能、
かつ、焼却廃棄処分する際の環境への影響が極めて少な
く好適である。
【0062】前記芯線収容リールを形成するに際して、
接着に用いる接着剤には、例えば、酢酸ビニル系樹脂ま
たは変性酢酸ビニル系樹脂を主成分とする接着剤や、澱
粉やポリビニルアルコール等の水溶性高分子水溶液から
なる接着剤を用いる。特に、澱粉、可溶性澱粉およびデ
キストリン等の天然高分子接着剤を用いる場合には、焼
却廃棄処分する際の環境への影響を非常に少なくでき
る。
【0063】また、例えば、請求項2ないし8に記載の
芯線収容リールおよびリール保持器を構成する材料とし
て、前記芯線収容リールのリール鍔部に段ボールシート
または段ボール外装用ライナー、前記リール保持器に段
ボールシート、段ボール外装用ライナー、紙器用板紙、
またはそれらに防水性を付与したものを用いて構成する
場合には、それら材料が適度な剛性と互いの表面摩擦係
数を有するので、使用する者が挿通した手指または手指
および掌によって前記リール保持器を構成する2つの底
部平板部を押圧することにより、前記底部平面部の表面
の一部分を前記芯線収容リールの鍔部外表面の一部分に
押圧接触させて適度な摩擦力を生じさせ、収容された前
記芯線収容リールの回転を、随時、必要に応じて一時的
に制動することが可能となる。したがって、前記芯線収
容リールに捲回して収容された接合芯線およびリーディ
ングワイヤーを引き出す際に、前記芯線収容リールが余
分に回転して、接合芯線およびリーディングワイヤーが
必要以上に繰り出たり緩み解けたりすることを防ぐこと
ができる。
【0064】例えば、前記芯線収容リールを段ボールシ
ートおよび紙管により主に構成し、前記リール保持器を
紙器用板紙、もしくは、防水性を付与した紙器用板紙に
より主に構成する場合には、前記芯線収容リールの前記
鍔部を構成する材料と前記リール保持器を構成する材料
の表面静摩擦係数を0.3〜0.7の範囲を好適とす
る。表面静摩擦係数が0.3に満たない場合には、収容
された前記芯線収容リールの回転を一時的に制動するの
に必要な摩擦力を生じるのに不充分であり、0.7を超
える場合には、収容された前記芯線収容リールの円滑な
回転を実現し難い。
【0065】前記芯線収容リールにおける鍔部の外側表
面の少なくとも一部分、および/または、前記リール保
持器を構成する底部平板部の内側表面における前記芯線
収容リールと対峙する部分を含む一部分に、滑り止め塗
料が塗布されるか、もしくは、前記芯線収容リールの鍔
部および/または前記リール保持器を構成する材料の表
面摩擦係数よりも大きい表面摩擦係数を有するシートを
貼付して、互いの表面同士を押圧することによって生じ
る摩擦力を増加させるようにしてもよい。
【0066】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1ないし図
4に示して説明する。本発明に係る製紙機械用布の継手
接合芯線およびリーディングワイヤーの収容具(10
0)は、図1に示す芯線収容リール(200)と、図2
および図3に示すリール保持器(300)とから構成さ
れている。芯線収容リール(200)は、図1に示すよ
うに、環状のリール胴部(201)と、その両端面に上
下(図1では左右)から接合されるリール鍔部(20
2)(202)から構成される。
【0067】リール胴部(201)には、内径寸法20
0mm、外径寸法220mmの中空円柱形状の紙管(厚
さ寸法10mm)を長さ寸法15mmに切断して用い、
リール鍔(202)(202)には、厚さ寸法3mmの
Bフルート段ボールシートを内径寸法200mm、外径
寸法260mmの円盤形状に切り抜いたものを用いた。
リール鍔部(202)(202)は、リール胴部(20
1)の両端面を挟んでそれぞれの内孔を一致させて接着
剤で接着・押圧して一体構造とし、厚さ寸法18mm〜
19mmの範囲の芯線収容リール(200)を構成し
た。
【0068】接着剤には、変性酢酸ビニル樹脂を主成分
とする接着剤(商品名:ライフボンドP−8100L
日栄加工株式会社製)を用いたので、芯線収容リール
(200)を焼却廃棄処分する際の環境への影響が少な
い。切断して用いる紙管の長さ寸法は、捲回する接合芯
線およびリーディングワイヤーの全長が長い場合には、
その長さ寸法に応じて更に長くしてもよい。上記構造の
ため、芯線収容リール(200)は、使用する者が手指
または手指および掌を中空部(203)から挿通して芯
線収容リール(200)を保持することが可能である。
【0069】また、リール胴部(201)およびリール
胴部(201)を両側から挟むリール鍔部(202)
(202)によって、接合芯線およびリーディングワイ
ヤーの全長部分を捲回して収容するための断面四角形状
の溝部からなる芯線収容部(204)が形成されてお
り、接合芯線およびリーディングワイヤーをリール胴部
(201)に外側から捲回して収容することが可能であ
る。
【0070】リール胴部(201)の曲面状底面の1箇
所に、中心軸に向かって直径寸法2.0mmの始端挿通
孔(205)を1つ設けた。始端挿通孔(205)は、
接合芯線の始端を捲回に先立って挿入して固定するのに
用いる。
【0071】2つのリール鍔部(202)(202)の
一方には、その円盤形状の外周辺から半径方向にリール
胴部(201)との間でその円盤形状の中心に対し直径
寸法240mmの略同心円上に、直径寸法5mmの終端
挿通孔(206)を1つ設けた。さらに、同じ方のリー
ル鍔部(202)に、終端挿通孔(206)から略10
0mm離れた位置に、その円盤形状の外周辺から中心に
向かって長さ寸法10mmの切り込み(207)を1つ
設けた。前記終端挿通孔(206)および切り込み(2
07)は、リーディングワイヤー(6)の接合芯線
(5)に接続されていない端部またはその端部から必要
長さ部分{リーディングワイヤーの開放端部}(6
a)}を芯線収容リール(200)に係止する手段とし
て用いる。
【0072】2つのリール鍔部(202)(202)の
一方には、その円盤形状の外周辺とリール胴部(20
1)との間の位置に1箇所、縦10mm、横40mmの
略長方形状または略長方形をリール鍔部の円盤形状に沿
って円弧状に湾曲させた形状の視認用窓(208)を設
ける。視認用窓(208)および芯線収容部(204)
を利用して、芯線収容部(204)に収容された接合芯
線およびリーディングワイヤーの捲回および収容の状態
を外部から視認することができ、視認した捲回数から接
合芯線およびリーディングワイヤーの長さ寸法を確認す
ると共に、それらの直径寸法および品種を確認すること
ができる。
【0073】なお、本実施例では、視認用窓(208)
を設けた例を示すが、芯線収容部(204)に収容され
た接合芯線およびリーディングワイヤーの状態を外部か
らも視認することが容易なので、視認用窓(208)は
省略可能である。
【0074】図2およびに図3に示すリール保持器(3
00)は、坪量400g/m2、厚さ寸法0.55mmの
カラーボールからなり、長辺寸法120mm、短辺寸法
20mmの大きい矩形状の側部平板部(301)と、こ
の側部平板部(301)の長辺部の両側に、この側部平
板部(301)の長辺寸法を長辺寸法とする、幅寸法5
0mm、短辺寸法70mmの2つの略台形状を有する底
部平板部(302)(303)と、一方の底部平板部
(302)の短辺寸法を長辺寸法とし、短辺寸法20m
mの小さい矩形状の側部平板部(304)と、この側部
平板部(304)に連結した略お椀を伏せた形状の連結
部(305)と、前記大きい矩形状の側部平板部(30
1)の両短辺(20mm)を一辺とする略正方形状の端
部平板部(306)(307)と、これらの端部平板部
(306)(307)の両側に突出する幅10mm、長
さ10mmの係止腕部(308)(309)(310)
(311)と、これらの係止腕部(308)(309)
(310)(311)に連続して形成された長さ5mm
の略矩形状の挿入舌片である係止爪部(312)(31
3)(314)(315)とを連続して一体に有する。
前記2つの端部平板部(306)(307)には、それ
ぞれリーディングワイヤーの開放端部(6a)を挿通す
る直径寸法が5mmの挿通孔(316)(317)が形
成されている。なお、この挿通孔(316)(317)
は、接合芯線(5)とリーディングワイヤー(6)との
接合パイプ(7)部分が通過できる大きさに設定されて
いる。
【0075】前記係止腕部(308)(309)(31
0)(311)に連続して形成された係止爪部(31
2)(313)(314)(315)の、前記係止腕部
(308)(309)(310)(311)側には、係
止腕部(308)(309)(310)(311)より
も若干突出する係止突起部(312a)(313a)
(314a)(315a)が形成されている。これらの
係止突起部(312a)(313a)(314a)(3
15a)は、後述する組立状態で、係止爪部(312)
(313)(314)(315)が切り込みの端部に係
止されて、切り込みから自然に抜け出すのを防止するの
に役立つ。
【0076】また、前記略お椀を伏せた形状の連結部
(305)は、お椀本体に相当する円弧状の周縁を有す
る連結本体部(305a)と、お碗の底に相当する挿入
舌片である略台形状の連結係止部(305b)とから構
成されており、かつ、前記連結本体部(305a)と連
結係止部(305b)との境目に、くびれ部(305
c)(305c)を有している。このくびれ部(305
c)(305c)は、後述する組立状態で、連結係止部
(305b)が切り込みから自然に抜け出すのを防止す
るのに役立つ。
【0077】前記略台形状の底部平板部(303)の、
やや大きい矩形状の側部平板部(301)とは反対側に
近い位置で、かつ、その短辺部に平行に、前記略お椀を
伏せた形状の連結部(305)の連結係止部(305
b)が差し込まれる長さ寸法40mmの切り込み(31
8)が形成されている。この切り込み(318)の長さ
寸法は、前記連結部(305)のくびれ部(305c)
(305c)間の間隔寸法よりも若干大きく、かつ、前
記連結係止部(305b)の最大長さ寸法よりも若干小
さく設定されている。
【0078】また、前記2つの略台形状の底部平板部
(302)(303)の、大きい矩形状の側部平板部
(301)に近い位置で、かつ、前記端部平板部(30
6)(307)に近い位置には、前記係止爪部(31
2)(313)(314)(315)を差し込むための
円弧状の切り込み(319)(320)(321)(3
22)が形成されている。
【0079】また、前記大きい矩形状の側部平板部(3
01)と前記2つの略台形状の底部平板部(302)
(303)との境目には、それぞれ折り曲げ線(32
3)(324)が形成され、一方の台形状の底部平板部
(302)と小さい矩形状の側部平板部(304)との
境目には、折り曲げ線(325)が形成され、前記小さ
い矩形状の側部平板部(304)と前記略お碗を伏せた
形状の連結部(305)との境目には、折り曲げ線(3
26)が形成されている。
【0080】また、前記大きい矩形状の側部平板部(3
01)と前記2つの正方形状の端部平板部(306)
(307)との境目には、それぞれ折り曲げ線(32
7)(328)が形成され、前記2つの端部平板部(3
06)(307)と前記4つの係止腕部(308)(3
09)(310)(311)との境目には、それぞれ折
り曲げ線(329)(330)(331)(332)が
形成されている。
【0081】したがって、前記大きい矩形状の側部平板
部(301)と前記2つの略台形状の底部平板部(30
2)(303)との境目の折り曲げ線(323)(32
4)を山にして略直角に折り曲げるとともに、一方の略
台形状の底部平板部(302)と小さい矩形状の側部平
板部(304)との境目の折り曲げ線(325)および
この小さい矩形状の側部平板部(304)と略お碗を伏
せた形状の連結部(305)との境目の折り曲げ線(3
26)を山にしてそれぞれ略直角に折り曲げ、さらに、
お碗を伏せた形状の連結部(305)の連結係止部(3
05b)を、略台形状の底部平板部(303)に形成さ
れた切り込み318に挿入することにより、断面形状が
矩形状で、かつ、両端に矩形状の開口部(333)(3
34)を有する平面視形状が略台形状の略角筒状の保持
器本体部(335)が形成される。
【0082】次に、前記大きい矩形状の側部平板部(3
01)と2つの端部平板部(306)(307)との境
目の折り曲げ線(327)(328)を山にしてそれぞ
れ略120度折り曲げるとともに、前記2つの端部平板
部(306)(307)と前記4つの係止腕部(30
8)(309)(310)(311)との境目の折り曲
げ線(329)(330)(331)(332)を山に
して略直角に折り曲げ、さらに、前記4つの係止腕部
(308)(309)(310)(311)に連結して
いる前記4つの係止爪部(312)(313)(31
4)(315)を、前記2つの略台形状の底部平板部
(302)(303)に形成されている円弧状の切り込
み(319)(320)(321)(322)にそれぞ
れ差し込むと、2つの端部平板部(306)(307)
が、前記角筒状の保持器本体部(335)の両端の開口
部(333)(334)の一部を覆って、図3に示すよ
うな、略逆台形状、かつ、角筒状のリール保持器(30
0)が形成される。
【0083】次に、本実施例の収容具(100)におけ
る芯線収容リール(200)への接合芯線およびリーデ
ィングワイヤーの巻回および収容方法と、この芯線収容
リール(200)へのリール保持器(300)の装着方
法と、芯線収容リール(200)およびリール保持器
(300)からなる収容具(100)から接合芯線およ
びリーディングワイヤーの引き出し使用方法について説
明する。
【0084】芯線収容リール(200)の芯線収容部
(204)に接合芯線(5)およびリーディングワイヤ
ー(6)を捲回して収容するのに先立って、接合芯線
(5)の始端部分を、始端挿通孔(205)に差し込み
折り曲げて保持させた。この場合、さらに、中空部(2
03)へ通り抜けた始端部を粘着テープで貼り付けて固
定したり、結び目を作って中空部(203)からの抜け
出しを防いだりしてもよい。また、始端挿通孔(20
5)を用いずに、始端部をリール胴部(201)に粘着
テープを用いて貼り付けてもよい。接合芯線(5)およ
びリーディングワイヤー(6)のほぼ全長をリール胴部
(201)に捲回した後、リーディングワイヤー(6)
の開放端部(6a)を、リール鍔部(202)に配設し
た切り込み(207)に差し込んで芯線収容リール(2
00)に係止した。
【0085】また、芯線収容リール(200)に接合芯
線(5)およびリーディングワイヤー(6)を捲回して
収容するに際しては、中空部(203)を利用して、丸
棒状または管形状の治具などに装填して保持することに
より作業性が向上する。
【0086】捲回された接合芯線(5)およびリーディ
ングワイヤー(6)の収容の状態および捲回数を、芯線
収容部(204)の外部および視認用窓(208)から
視認して、接合芯線(5)およびリーディングワイヤー
(6)の長さ寸法と直径寸法および品種を確認した後、
芯線収容リール(200)にリール保持器(300)を
装着した。
【0087】図4は、図2、図3に示す上記のリ−ル保
持器(300)を、図1に示す芯線収容リール(20
0)に装着した状態を示す要部概略斜視図である。この
装着方法について説明すると、まず、図1に示すよう
な、芯線収容リール(200)に、接合芯線(5)およ
びリーディングワイヤー(6)を接合パイプ(7)で接
合したものを捲回しておき、リーディングワイヤー
(6)の開放端部(6a)をリール鍔部(202)に配
設した切り込み(207)に差し込んで、もしくは、接
着テープなどにより仮固定しておく。
【0088】一方、図3に示すような、断面形状が略矩
形状で、かつ、両端に矩形状の開口部(333)(33
4)を有し、これらの開口部(333)(334)の一
部が2つの端部平板部(306)(307)によって覆
われた、平面視形状が略台形状で、かつ、略角筒状のリ
ール保持器(300)を用意し、その略お碗を伏せた形
状の連結部(305)の連結係止部(305b)を、略
台形状の底部平板部(303)に形成された切り込み
(318)に差し込む前の状態にしておく。
【0089】そして、前記の略お碗を伏せた形状の連結
部(305)の連結係止部(305b)および小さい矩
形状の側部平板部(304)を開く。すなわち、これら
を略台形状の底部平板部(303)から離すと、前記小
さい矩形状の側部平板部(304)が在った位置に開口
部が形成される。したがって、この開口部から、前記接
合芯線(5)およびリーディングワイヤー(6)を捲回
した芯線収容リール(200)を、そのリール鍔(20
2)(202)が、リール保持器(300)の2つの略
台形状の底部平板部(302)(303)と略平行状態
になる姿勢で保持する。
【0090】この状態で、前記芯線収容リール(20
0)から、先に仮固定したリーディングワイヤー(6)
の開放端部(6a)をフリーにして、前記リール保持器
(300)の一方の端部平板部(306)に形成されて
いる挿入孔(316)に外側から挿入し、リール保持器
(300)の内部を通してリール保持器(300)の他
方の端部平板部(307)に形成されている挿入孔(3
17)に内側から挿入して、収容リール保持器(30
0)の外部に引き出す。
【0091】前記リーディングワイヤー(6)の開放端
部(6a)を、前記リール保持器(300)の一方の端
部平板部(306)に形成されている挿入孔(316)
に外側から挿入し、さらに、リール保持器(300)の
他方の端部平板部(307)に形成されている挿入孔
(317)に内側から挿入する作業は、前記の略お碗を
伏せた形状の連結部(305)の連結係止部(305
b)および小さい矩形状の側部平板部(304)を開く
ことによって、前記小さい矩形状の側部平板部(30
4)が在った位置に形成される開口部を利用して、確認
しながら極めて容易に行なうことができる。
【0092】このようにして、リーディングワイヤー
(6)の開放端部(6a)を、前記リール保持器(30
0)の一方の端部平板部(306)に形成されている挿
入孔(316)および他方の端部平板部(307)に形
成されている挿入孔(317)に挿入する作業が終了す
ると、芯線収容リール(200)のリール鍔(202)
(202)が、リール保持器(300)の2つの略台形
状の底部平板部(302)(303)と平行状態になる
姿勢を保持したまま、芯線収容リール(200)を収容
リール保持器(300)の内部に押し込む。
【0093】このとき、リーディングワイヤー(6)の
弾性力によって、リーディングワイヤー(6)の開放端
部(6a)を挿入したリール保持器(300)は、芯線
収容リール(200)から離れようとする力が作用する
ので、その弾性力に抗して、リール保持器(300)
が、芯線収容リール(200)から離れないように保持
しておく。
【0094】このようにして、前記リール保持器(30
0)への芯線収容リール(200)の収容作業が終了し
た後、前記リール保持器(300)の略お碗を伏せた形
状の連結部(305)の連結係止部(305b)を、略
台形状の底部平板部(303)に形成された切り込み
(318)に差し込む。すると、図4に示すように、芯
線収容リール(200)の一部にリール保持器(30
0)が装着される。この状態では、前述のリール保持器
(300)を芯線収容リール(200)から離れないよ
うに保持させる力は除去してもよい。
【0095】すなわち、上記の状態では、リール保持器
(300)の略お碗を伏せた形状の連結部(305)の
連結本体部(305a)と連結係止部(305b)との
境目に、くびれ部(305c)(305c)が形成して
あり、かつ、このくびれ部(305c)(305c)間
の間隔寸法が、略台形状の底部平板部(303)に形成
された切り込み(318)の長さ寸法と略同一で、しか
も、連結係止部(305b)の最大長さ寸法よりも小さ
く設定されているので、連結係止部(305b)を底部
平板部(303)の切り込み(318)に挿入すること
によって、この連結係止部(305b)と略台形状の底
部平板部(303)との係止は強固に行なわれており、
前記リール保持器(300)を芯線収容リール(20
0)から離れないように保持させる力を除去しても、リ
ール保持器(300)が芯線収容リール(200)から
離れることはない。
【0096】しかしながら、リーディングワイヤー
(6)の弾性力によって、リーディングワイヤー(6)
の先端を挿入したリール保持器(300)が、芯線収容
リール(200)から離れようとする力は作用し続けて
いるので、リーディングワイヤー(6)は、リール保持
器(300)の端部平板部(306)(307)に形成
されている挿入孔(316)(317)の内面に強く押
し付けられているとともに、リール保持器(300)の
小さい矩形状の側部平板部(304)の内面は、芯線収
容リール(200)の環状のリール胴部(201)に強
く押し付けられており、これら3点において、リーディ
ングワイヤー(6)が収容リール保持器(300)にロ
ックされるとともに、収容リール保持器(300)が芯
線収容リール(200)にロックされている。
【0097】したがって、芯線収容リール(200)お
よびリール保持器(300)は、このロック力によって
変形しない強度が要求されることになるので、その材質
および厚さ寸法などが適宜設定される。
【0098】組立後のリール保持器(300)の厚さ寸
法は略19.5mm〜20.5mmの範囲であった。し
たがって、リーディングワイヤー(6)または接合芯線
(5)の一端を引き出すことによって、リール保持器
(300)の内部に収容された芯線収容リール(20
0)が自由に回転して、芯線収容リール(200)に捲
回して収容されているリーディングワイヤー(6)およ
び接合芯線(5)を自在に繰り出すことができる。
【0099】リール保持器(300)は、2つの略台形
状の底部平板部(302)(303)の厚さ寸法が略1
9.5mm〜20.5mm(カラーボールの厚さ寸法
0.55mmを考慮した場合、内法寸法は略18.4m
m〜19.4mm)の範囲であるから、芯線収容リール
(200)のリール鍔部(202)(202)と相侯っ
て、使用する者が手指または手指および掌を中空部(2
03)から挿通して、片手で芯線収容リール(200)
およびリール保持器(300)を保持することができ
る。
【0100】さらに、中空部(203)に挿通した手指
または手指および掌によってリール保持器(300)の
底部平板部(302)(303)を外側から押圧するこ
とができるため、底部平板部(302)(303)の内
側表面の一部分を芯線収容リール(200)のリール鍔
部(202)(202)の外側表面の一部分に押圧接触
させて、芯線収容リール(200)の回転を一時的に制
動することができる。リール鍔部(202)(202)
は段ボールシート、リール保持器(300)はノーコー
トのカラーボールからなるため適度な表面摩擦係数を有
しており、互いの面同士を押圧接触させることによっ
て、芯線収容リール(200)の回転を一時的に制動す
るのに必要な摩擦力を発生する。
【0101】前記リール保持器(200)の連結係止部
(305b)は、切り込み(318)への嵌合を容易に
着脱できるので、リール保持器(200)を必要に応じ
て芯線収容リール(200)から取り外すことができ
る。また、リール保持器(300)の2つの端部平板部
(306)(307)に連結する係止爪部(312)
(313)(314)(315)は、それぞれ切り込み
(319)(320)(321)(322)への嵌合を
容易に取り外すことができるので、リール保持器(20
0)は、組み立てる前の状態(図2)に容易に戻すこと
ができて、その容積を略皆無にすることができる。それ
により、組立前のリール保持器(300)の保管や運搬
のための無駄なスペースを無くすことができる。また、
使用済みのリール保持器(300)の保管や運搬のため
の無駄なスペースを無くすこともできる。
【0102】組立後の収容具(100)について、接合
芯線(5)およびリーディングワイヤー(6)を捲回し
ていない状態での重量を測定した結果は、芯線収容リー
ル(200)が115.4g、リール保持器(300)
が7.8gであった。
【0103】また、芯線収容リール(200)のリール
鍔部(202)(202)を構成する前記段ボールシー
トとリール保持器(300)を構成するカラーボールと
の二面間の表面摩擦係数を測定した結果は、表1の通り
であった。
【0104】
【表1】
【0105】表面摩擦係数の測定は次のように行なっ
た。すなわち、水平平板上に固定したリール保持器(3
00)用材料のカラーボール表面に、別の平板上に固定
した芯線収容リール(200)のリール鍔部(202)
(202)用の段ボールシートの表面を、接触面積0.
01m2=0.1m×0.1m、荷重1.15kg/0.0
1m2のもとに均一に接触させて、接触面に平行に移動
速度0.2m/min.、移動距離0.2mで移動さ
せ、移動させるに要する荷重(kg)を口―ドセルを介
して計測し、次式により静摩擦係数および動摩擦係数を
算出した。
【0106】 (静摩擦係数)=(計測荷重最大値)/(負荷荷重) (動摩擦係数)=(計測荷重平均値)/(負荷荷重) なお、表1におけるダンボールシート側の接触面につい
ては、表面側を芯線収容リール(200)のリール鍔部
(202)(202)の外側面側、すなわちリール保持
器(300)に接する側とし、裏面側をその反対側面と
した。
【0107】リール保持器(300)を装着した後に、
捲回された接合芯線(5)およびリーディングワイヤー
(6)の収容の状態および捲回数などを確認する場合に
は、前記同様に、芯線収容部(204)の外部および必
要により視認用窓(208)から視認して行なう。上記
実施形態の製紙機械用布の継手接合芯線およびリーディ
ングワイヤーの収容具(100)が、本出願人が先に提
案した芯線収容リール(500)を収容具外箱(60
0)内に収容した製紙機械用布の継手接合芯線およびリ
ーディングワイヤーの収容具(400)に比較して優れ
ている点の一つは、上記のように、芯線収容リール(2
00)にリール保持器(300)を装着した状態におい
ても、リール保持器(300)を装着する前と同様に、
捲回された接合芯線(5)およびリーディングワイヤー
(6)の収容の状態および捲回数などを芯線収容部(2
04)の外部だけから視認して行なえることである。あ
るいは、芯線収容部(204)の外部および必要により
視認用窓(208)から視認して行なえることである。
すなわち、芯線収容リール(200)の視認用窓(20
8)を、収容具外箱(500)の視認用窓(508)に
位置合わせする煩雑な作業が一切不要になることであ
る。
【0108】上記接合芯線(5)およびリーディングワ
イヤー(6)が捲回された芯線収容リール(200)に
収容リール保持器(300)を装着した収容具(10
0)を、必要な付属品を添付し包装して保管した。
【0109】その後、ドライヤーカンバスに添付してユ
ーザー宛に出荷した。また、必要に応じて単独でユーザ
ー宛に出荷することもできる。ドライヤーカンバスに添
付して出荷する場合には、ロール状にドライヤーカンバ
スが巻き付けてある輸送用の鋼管あるいは紙管の端部
に、芯線収容リール(200)に設けた中空部(20
3)を挿通して装着したのち、全体に外装梱包を施して
出荷した。ドライヤーカンバスと共に梱包されるため、
輸送時の損傷から保護されると共に、添付洩れや輸送時
の紛失を防ぐことができる。したがって、中空部(20
3)の内径寸法、および、リール保持器(300)の側
部平板部(304)を含む中空部(203)の内法寸法
を、輸送用鋼管の外形寸法に相応させて、外形寸法と略
等しく、若しくは、幾分大きくするのが好適である。
【0110】ユーザーの工場現場で接合芯線(5)をド
ライヤーカンバスの接合部材として使用するに際して、
接合芯線(5)およびリーディングワイヤー(6)が収
納された収容具(100)をドライヤーカンバスの外装
開梱時に取り出して、そのまま掛け入れ作業現場に持ち
込んだ。
【0111】まず、リール保持器(300)の端部平板
部(306)(307)の挿通孔(316)(317)
に挿通されたリーディングワイヤー(6)の開放端部
(6a)を保持して、そのまま引き出した。図8に示す
従来の方法のように、保護パイプ(8)やバンド(9)
を取り外す手間が不要なため、準備時間が著しく短縮で
きた。
【0112】ドライヤーカンバス(10)の両端のルー
プ状の継手(3)(4)を噛み合わせた共通孔内にリー
ディングワイヤー(6)および接合芯線(5)を挿通す
るにあたり、リーディングワイヤー(6)または接合芯
線(5)を引き出すことによって、リール保持器(30
0)が装着された芯線収容リール(200)が自由に回
転して、挿通すべきリーディングワイヤー(6)および
接合芯線(5)の必要長だけを順次取り出すことができ
るため、挿入作業性が良好で、作業時間の短縮が図れ
た。また、収容具(100)は、紙管および段ボールシ
ートからなる芯線収容リール(200)並びにカラーボ
ールからなるリール保持器(300)で構成されていて
軽量なため、作業者が片手で保持でき、取り扱い上の負
担が極めて少なかった。
【0113】挿通すべきリーディングワイヤー(6)お
よび接合芯線(5)の必要長だけを順次取り出すにあた
っては、使用者は、片方の手の手指または手指および掌
でリール保持器(300)を容易に把持することができ
ると共に、リール保持器(300)を把持した片方の手
の手指または手指および掌によって、リール保持器(3
00)の底部平板部(302)(303)を外側から押
圧して、底部平板部(302)(303)の内側表面の
一部分を、芯線収容リール(200)のリール鍔部(2
02)(202)の外側表面の一部分に押圧接触させ
て、2面間の摩擦力の作用で芯線収容リール(200)
の回転を、随時、必要に応じて一時的に制動することが
できた。また、使用者は、リール保持器(300)を芯
線収容リール(200)と共に把持した状態で、少なく
とも人差し指によって芯線収容リール(200)に触れ
ることにより、芯線収容リール(200)の回転を、随
時、必要に応じて一時的に制動することができた。
【0114】したがって、芯線収容リール(200)が
余分に回転してリーディングワイヤー(6)および接合
芯線(5)が必要以上に繰り出たり、緩み解けたりする
ことが無く、挿通すべきリーディングワイヤー(6)お
よび接合芯線(5)の必要長さ寸法だけを順次円滑に取
り出すことができて、接合芯線(5)やリーディングワ
イヤー(6)に相互の絡み合いやもつれ、折れ曲がり、
キンクなどが発生せず、挿通作業性が向上して挿通作業
が短時間で行なえた。
【0115】なお、本発明の芯線収容リールは、図1に
示す芯線収容リール(200)に限定されるものではな
く、各種の変形が可能である。以下それらの変形例につ
いて説明する。
【0116】図5(A)(B)に示す芯線収容リール
(200A)は、その外周方向に向かい全周にわたって
開口した断面形状が半円形、半長円形、U字形もしくは
V字形をした環状体(209)により、中央孔(20
3)を有するとともに、全周にわたって芯線収容部(2
04)を形成したものである。
【0117】図5(C)に示す芯線収容リール(200
B)は、断面形状がコ字状の環状体(210)により、
中央孔(203)を有するとともに、全周にわたって芯
線収容部(204)を形成したものである。
【0118】図5(D)の芯線収容リール(200C)
は、断面形状がC字状円形、楕円形、長円形、三角形、
四角形もしくは多角形をした環状体(211)により、
中央孔(203)を有するとともに、全周にわたって芯
線収容部(204)を形成したものである。この環状体
(211)は、その外周方向に向かって全周にわたって
スリット状の開口部(212)を設けた壁面を有するの
で、巻回した接合芯線(5)およびリーディングワイヤ
ー(6)が、前記断面形状を有する環状体(211)
の、前記断面形状により囲まれた空間部により、接合芯
線(5)およびリーディングワイヤー(6)がばらけ難
いという利点がある。
【0119】なお、図5(B)(C)(D)の環状体
(209)(210)(211)は、その外周方向に向
かって全周にわたって開口部またはスリット状の開口部
(212)を有するものであるが、開口部またはスリッ
ト状の開口部(212)を、環状体(209)(21
0)(211)の中心軸方向に形成してもよい。そのよ
うにすると、接合芯線(5)およびリーディングワイヤ
ー(6)が、その弾性力によって、拡がろうとしても、
環状体(209)(210)(211)の壁面で阻止さ
れるために、接合芯線(5)およびリーディングワイヤ
ー(6)がより一層ばらけ難いという利点がある。
【0120】また、図6(A)(B)(C)(D)に示
す芯線収容リール(200D)(200E)(200
F)は、それぞれ前記図5(A)(B)(C)(D)に
示す芯線収容リール(200A)(200B)(200
C)の、前記環状体(209)(210)(211)の
中空孔(203)の一部分に、リール胴部(213)を
追加したものであり、リール胴部(213)の一部を開
口して前記使用する者が手指または手指および掌を挿通
することができるようにしたものである。リール胴部
(213)は、図6(B)〜(D)に示すように、単数
または複数で構成する。
【0121】前記芯線収容部(204)における開口ま
たはスリット状開口は、前記環状体(209)(21
0)(211)の外周方向に向かって設けるのが、芯線
収容部(204)から前記接合芯線(5)およびリーデ
ィングワイヤー(6)を引き出す際に、芯線収容リール
(200)やリール保持器(300)との不必要な接触
がないため、好適である。一方、前記同様に、開口部ま
たはスリット状の開口部(212)を、環状体(21
1)の中心軸方向に形成すると、接合芯線(5)および
リーディングワイヤー(6)が、その弾性力によって、
拡がろうとしても、環状体(211)の壁面で阻止され
るために、接合芯線(5)およびリーディングワイヤー
(6)がより一層ばらけ難いという利点がある
【0122】
【発明の効果】本発明の製紙機械用布の接合芯線および
リーディングワイヤーの収容具は、接合芯線およびリー
ディングワイヤーのほぼ全長を捲回して拘束する芯線収
容リールと、芯線収容リールが円滑に回転可能に芯線収
容リールに装着されるリール保持器を有し、かつ、使用
する者が片方の手の手指または手指および掌でリール保
持器および芯線収容リールを把持することができると共
に、把持することによって、リール保持器の内面の少な
くとも一部分を芯線収容リールの表面に押圧接触させ、
芯線収容リールの回転を一時的に制動することができ
る。それにより、接合芯線およびリーディングワイヤー
を端部から引き出す際に、芯線収容リールが余分に回転
してリーディングワイヤーおよび接合芯線が必要以上に
繰り出たり、緩み解けたりすることがなく、挿通すべき
リーディングワイヤーおよび接合芯線の必要長さ寸法だ
けを順次容易、かつ、円滑に取り出すことができる。
【0123】したがって、近年の製紙機械の広幅化や高
速化に呼応する継手部分のコンパクト化や広幅化に対応
しての接合芯線やリーディングワイヤーの細径化や全長
の増大の状況下にあっても、接合芯線やリーディングワ
イヤーに相互の絡み合いやもつれ、折れ曲がり、キンク
などが発生せず、挿通作業性が向上して挿通作業が短時
間で行なえる。よってドライヤーカンバスの掛け入れお
よび接合作業が迅速、かつ、容易に行なえると共に、挿
通作業時における接合芯線の損傷の発生を防ぐことがで
きる。
【0124】また、接合芯線やリーディングワイヤーの
端部を容易、かつ、確実に係止することができるので、
梱包・開梱作業性が良好な上、接合芯線およびリーディ
ングワイヤーの保管や輸送時の保護に好適である。
【0125】さらに、リール保持器が芯線収容リールを
収容する容積を略皆無にすべく容易に変形可能な構造で
あるため、組立が容易で、組立前の展開部品の保管や、
使用後の廃棄のための無駄なスペースが不要となる。
【0126】加えて、芯線収容リールおよびリール保持
器を構成する材料として、段ボールシート、段ボール外
装用ライナー、紙器用板紙、紙管用板紙、紙管およびそ
れらに防水性を付与したものの中から選んだ材料を用い
る場合には、より軽量化が図れて作業者の取り扱い上の
負担が軽減される上、製作や組立が容易、かつ、使い捨
てが可能な製紙機械用布の継手接合芯線およびリーディ
ングワイヤーの収容具を実現できる。
【0127】特に、表面がポリプロピレンまたはポリエ
チレンシートの所謂PEクロスなどで覆われていない段
ボールシートまたは段ボール外装用ライナー、およびノ
ーコートの紙器用板紙を用いれば、焼却処分が可能、か
つ、焼却廃棄処分する際の環境への影響が極めて少なく
なる。
【0128】一方、リール保持器を構成する材料とし
て、段ボールシート、段ボール外装用ライナー、または
紙器用板紙のいずれかに防水性を付与したものを用いる
場合は、高温多湿で作業者が手指および掌に発汗し易い
フード内の作業現場において、作業者が発汗しても、汗
がリール保持器に吸収されないので、リール保持器の汗
吸収による変形や強度低下を防止することができるとい
う利点がある。
【0129】さらには、リール保持器が、従来の収容具
外箱のような接着によらず、差し込みだけの組立構造な
ので、組立が簡単な上、芯線収容リールとともに、ドラ
イヤーカンバスに添付して送付しておき、接合芯線の挿
通作業前に現場で組み立てて使用することも可能であ
る。
【0130】さらには、ドライヤーカンバスが捲き付け
てある鋼管の端部に挿通して装着・梱包可能なので、輸
送時の損傷や紛失および接合芯線の添付漏れが防止でき
る。
【0131】加えて、芯線収容リールがリール保持器に
より一部のみ覆われる構造のため、芯線収容リールにリ
ール保持器を装着した状態で、外部から、接合芯線およ
びリーディングワイヤーの収容の状態および捲回数をチ
ェックすることができると共に、接合芯線およびリーデ
ィングワイヤーが外れたり、捲きが緩んだりした際の、
発見が容易である。また、リール保持器を芯線収容リー
ルに装着した状態で、芯線収容リールを手で逆方向に容
易に回転させ得るため、接合芯線およびリーディングワ
イヤーが外れたり、捲きが緩んだりした際の修正が極め
て容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る継手接合芯線の収容具の実施例を
構成する芯線収容リールを示す斜視図である。
【図2】本発明に係る継手接合芯線の収容具の実施例を
構成するリール保持器を示す展開図である。
【図3】本発明に係る継手接合芯線の収容具の実施例を
構成するリール保持器の組立状態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る継手接合芯線の収容具の実施例に
おいて、芯線収容リールにリール保持器を装着して構成
した収容具を示す部分斜視図である。
【図5】(A)は本発明に係る継手接合芯線の収容具の
異なる実施例を構成する芯線収容リールを示す正面図、
(B)は(A)の芯線収容リールにおけるA−A線に沿
った側断面図、(C)は本発明に係る継手接合芯線の収
容具のさらに異なる実施例を構成する芯線収容リールを
示す側断面図、(D)は本発明に係る継手接合芯線の収
容具のさらに別の実施例を構成する芯線収容リールを示
す側断面図である。
【図6】(A)は本発明に係る継手接合芯線の収容具の
さらに他の実施例を構成する芯線収容リールを示す正面
図、(B)は(A)の芯線収容リールにおけるA−A線
に沿った側断面図、(C)は本発明に係る継手接合芯線
の収容具の異なる実施例を構成する芯線収容リールを示
す側断面図、(D)は本発明に係る継手接合芯線の収容
具のさらに異なる実施例を構成する芯線収容リールを示
す側断面図である。
【図7】抄紙用ドライヤーカンバスを無端状に接合した
状態を説明する要部の平面図である。
【図8】従来の芯線集束具を示す平面図である
【図9】本出願人が先に提案した継手接合芯線の収容具
を構成する芯線収容リールの斜視図である。
【図10】本出願人が先に提案した継手接合芯線の収容
具を構成する収容具外箱の斜視図である。
【図11】本出願人が先に提案した継手接合芯線の収容
具を構成する収容具外箱の展開図である。
【図12】本出願人が先に提案した継手接合芯線の収容
具を構成する芯線収容リールを収容具外箱に収容した状
態の平面図である。
【図13】(A)は本出願人が先に提案した継手接合芯
線の収容具を構成する他の収容具外箱の斜視図、(B)
はさらに他の収容具外箱の斜視図、(C)は別の収容具
外箱の斜視図である。
【図14】(A)は本出願人が先に提案した継手接合芯
線の収容具を構成する他の収容具外箱の分解斜視図、
(B)は(A)の収容具外箱の概略断面図である。
【図15】(A)は本出願人が先に提案した継手接合芯
線の収容具を構成する別の収容具外箱の概略断面図、
(B)はさらに別の収容具外箱の概略断面図である。
【符号の説明】
1,2:抄紙用ドライヤーカンバスの接合端 3,4:継手 5 :接合芯線 6 :リーディングワイヤー 6a :リーディングワイヤーの開放端部 7 :接合パイプ 10 :抄紙用ドライヤーカンバス 100:収容具 200:芯線収容リール 201:リール胴部 202:リール鍔部 203:中空部 204:芯線収容部 205:始端挿通孔 206:終端挿通孔 207:切り込み 208:視認用窓 209,210、211:環状体 212:スリット状の開口部 213:リール胴部 300:リール保持器 301:大きい矩形状の側部平板部 302,303:略台形状の底部平板部 304:小さい矩形状の側部平板部 305:連結部 305a:連結本体部 305b:舌片(連結係止部) 305c:くびれ部 306,307:端部平板部 308,309,310,311:係止腕部 312,313,314,315:舌片(係止爪部) 312a,313a,314a,315a:係止突起部 316,317:挿通孔 318,319,320,321,322:切り込み 323,324,325,326,327,328,3
29,330,331,332:折り曲げ線 333,334:開口部 335 保持器本体部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E060 AA03 AB01 BC04 DA22 DA26 EA06 EA20 3E062 AA20 AB11 AC05 LA04 LA14 3E068 AA24 AB09 AC03 BB07 CC14 CD01 CD02 CE02 DD08 DE13 DE19 EE01 EE10 EE26 EE32 3F058 AA04 AB03 AC06 BB01 CA13 DA05 DC01 HA06 HB03 HB08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製紙機械用布の両端を接合して無端状とす
    る継手部に挿通する接合芯線および前記接合芯線先端に
    接続されたリーディングワイヤーの収容具であって、 該収容具が、前記接合芯線およびリーディングワイヤー
    を捲回して収容する芯線収容リールと、該芯線収容リー
    ルに装着されるリール保持器とから構成されており、 前記芯線収容リールが、前記接合芯線およびリーディン
    グワイヤーを捲回して収容できる芯線収容部と、使用す
    る者が手指または手指および掌を挿通して該芯線収容リ
    ールを保持するための保持手段とを具備しており、 前記リール保持器が、その両端部に前記芯線収容リール
    が挿通される開口部を有し、かつ、この開口部に前記芯
    線収容リールに捲回して収容された前記接合芯線および
    リーディングワイヤーを挿通するための挿通孔を有する
    端部平板部を具備することを特徴とする製紙機械用布の
    継手接合芯線およびリーディングワイヤーの収容具。
  2. 【請求項2】前記芯線収容リールが、その曲面状側面の
    全周にわたって連続した溝部を具備する略中空円柱体で
    あって、前記略中空円柱体の中空部が、前記使用する者
    が手指または手指および掌を挿通して該芯線収容体を保
    持するための前記保持手段であり、前記溝部が、前記接
    合芯線およびリーディングワイヤーを捲回して収容でき
    る前記芯線収容部であり、前記溝部を具備することによ
    り形成される鍔部が前記略中空円柱体の底面または頂面
    を含む2つの鍔部であることを特徴とする請求項1に記
    載の製紙機械用布の継手接合芯線およびリーディングワ
    イヤーの収容具。
  3. 【請求項3】前記リール保持器が、略平行に配設された
    2つの底部平板部、並びに、前記2つの底部平板部に略
    直交する2つの側部平板部および前記底部平板部と側部
    平板部とで形成される両端開口部に位置する2つの端部
    平板部から構成されており、前記2つの底部平板部、前
    記2つの側部平板部および前記2つの端部平板部が、前
    記芯線収容リールが回転可能に前記芯線収容リールを囲
    み、前記2つの端部平板部に前記接合芯線およびリーデ
    ィングワイヤーを挿通する挿通孔が形成されていること
    を特徴とする請求項1または2に記載の製紙機械用布の
    継手接合芯線およびリーディングワイヤーの収容具。
  4. 【請求項4】前記芯線収容リールが、段ボールシート、
    段ボール外装用ライナー、紙器用板紙、紙管用板紙およ
    び紙管の中から選んだ少なくとも1種類の材料から主に
    構成されると共に、前記リール保持器が、段ボールシー
    ト、段ボール外装用ライナー、紙器用板紙およびそれら
    に防水性を付与したものの中から選んだ少なくとも1種
    類の材料から主に構成されていることを特徴とする請求
    項1から3のいずれかに記載の製紙機械用布の継手接合
    芯線およびリーディングワイヤーの収容具。
  5. 【請求項5】前記リール保持器における少なくとも芯線
    収容リールの中心側で、かつ、芯線収容リールの周方向
    の長さ寸法が、略親指を除いた4本の手指の幅寸法に等
    しく設定されていることを特徴とする請求項1から4の
    いずれかに記載の製紙機械用布の継手接合芯線およびリ
    ーディングワイヤーの収容具。
  6. 【請求項6】前記リール保持器が、1枚の材料で形成さ
    れており、折曲線と、一部に切り込みおよび舌片とを有
    し、前記折曲線に沿って折り曲げるとともに、前記舌片
    を前記切り込みに挿入して、組み立てられていることを
    特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の製紙機械
    用布の継手接合芯線およびリーディングワイヤーの収容
    具。
  7. 【請求項7】前記接合芯線およびリーディングワイヤー
    を収容しない状態の重量が100g〜200gの範囲で
    あることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載
    の製紙機械用布の継手接合芯線およびリーディングワイ
    ヤーの収容具。
  8. 【請求項8】前記芯線収容リールの鍔部を構成する材料
    と前記リール保持器を構成する材料の表面静摩擦係数が
    0.3〜0.7の範囲内であることを特徴とする請求項
    1から7のいずれかに記載の製紙機械用布の継手接合芯
    線およびリーディングワイヤーの収容具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102240033B1 (ko) * 2020-08-10 2021-04-15 이상봉 마스크 끈의 유통용 박스세트

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