JP2003200776A - 木材処理作業車 - Google Patents

木材処理作業車

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JP2003200776A JP2002241709A JP2002241709A JP2003200776A JP 2003200776 A JP2003200776 A JP 2003200776A JP 2002241709 A JP2002241709 A JP 2002241709A JP 2002241709 A JP2002241709 A JP 2002241709A JP 2003200776 A JP2003200776 A JP 2003200776A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木材のチップ化と、輸送、散布を1台の作業
機で行うことができる木材処理作業車を提供すること。 【解決手段】 トラックをベース車両とし、その荷台フ
レーム12にサイロ20、破砕装置30、散布装置40
を搭載する。破砕装置30は、付設されるホッパー33
とともに荷台フレーム12に対して傾斜可能に設けられ
る。そして、公道、林道等を移動し、種々の作業現場
で、間伐材、建築の廃木材等のチップ化処理、運搬、散
布処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伐採等で発生した
木材を破砕してチップ化し、所望の場所に散布すること
ができる木材処理作業車に関する。
【0002】
【従来技術】山林の間伐等で発生した木材は、廃棄物と
して処理するため、麓の処理施設まで輸送されるが、近
年、これをチップ化し、山林や公園等に散布して雑草の
発生を防ぐ等の再利用が行なわれている。この再利用の
場合、従来は、間伐された木材をトラックに積み込み、
製材所等に設けられた周知の木材チッパーと呼ばれる破
砕装置によりチップ化し、所定の場所に輸送し散布して
いた。また、最近ではクローラ式の走行装置を備えた移
動式の木材チッパーも開発され、この木材チッパーを山
林に持ち込み、山林にて伐採した間伐材をチップ化し、
これをそのまま山林に散布したり、トラック等に積み込
んで輸送することで、処理の効率化を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】山林で発生する膨大な
量の間伐材をチップ化し、これを山林に散布して処理す
るには、散布しきれず量的に限界がある。また、その場
所では処理(利用)しきれないか、もしくは、他の場所
(公園、他の山林等)で利用したい場合は、チップを輸
送する必要がある。この場合、移動式の木材チッパーに
てチップ化した木材をトラック等に積み込み輸送する必
要があるが、輸送用のトラックを別途用意する必要があ
る。
【0004】また、市街地等における建設作業現場から
排出される建築用の廃木材や公園等の樹木の剪定によっ
て生じた木材のような場合には、量的には少ないもの
の、チップをその場所で利用することが出来ないことが
多く、チップを利用可能な場所まで輸送する必要があ
る。しかし、このような場合にも、処理に木材チッパー
及び、輸送用のトラックを用意しなければならず、コス
トや機動性の点で問題が残されている。
【0005】本発明は、以上の問題に基づきなされたも
ので、木材のチップ化と、輸送、散布を1台の作業機で
行うことができる木材処理作業車を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の木材処理作業車は、請求項1に記載のよ
うに、走行体と、前記走行体上に載置され、投入される
木材をチップ状に破砕する破砕装置と、前記走行体上に
載置され、前記破砕装置により破砕された木材チップを
収容するサイロと、前記サイロに収容された木材チップ
を外部に散布する散布装置とを備える。また、請求項2
に記載のように前記破砕装置は、前記走行体に対して傾
斜可能に設けられていると良い。また、請求項3に記載
のように前記破砕装置は、木材を投入するためのホッパ
ーを有し、前記ホッパーが、前記走行体に対して傾斜可
能に設けられると良い。また、請求項4に記載のよう
に、前記散布装置は、空気を噴出するブロアと前記サイ
ロ内に収容される木材チップを所定量排出するロータリ
バルブとを備え、前記ロータリバルブにより、排出され
た木材チップを前記ブロアからの噴出空気により飛散さ
せて散布すると良い。また、請求項5に記載のように、
前記走行体は、荷台フレームを有するトラックであり、
前記荷台フレームに前記サイロが配置されるとともに、
サイロ後方に前記破砕装置および前記散布装置が配置さ
れ、前記破砕装置の木材投入口は、前記走行体の後方に
開口するよう設けられ、前記破砕装置のチップ排出口と
サイロとが、可撓性ホースにより接続されると良い。ま
た、本発明の木材処理作業車は、請求項6に記載のよう
に、走行体と、前記走行体上に載置され、投入される木
材をチップ状に破砕する破砕装置と、前記走行体上に載
置され、前記破砕装置により破砕された木材チップを収
容するサイロと、前記サイロに収容された木材チップを
所定量排出するロータリバルブと、前記ロータリバルブ
に前記チップを供給する供給装置と、前記ロータリバル
ブから排出されるチップを散布管から外部へ散布するた
めの圧縮空気を送出するブロアと、少なくとも前記ロー
タリバルブによるチップ排出量を制御してチップの散布
量を調節する調節装置とを備える。また、請求項7に記
載のように、前記ロータリバルブへの前記チップの供給
状態を外部から観察する窓を更に備え、前記調節装置の
操作部を前記窓の近傍に設置するとよい。また、請求項
8に記載のように、前記ロータリバルブを所定時間毎に
正逆転させてアーチングを防止するとよい。また、請求
項9に記載のように、前記ロータリバルブの投入口にア
ーチング発生を検出するセンサを設け、前記センサでア
ーチングが検出されるとロータリバルブを所定時間に逆
転させてアーチングを防止するとよい。また、請求項1
0に記載のように、前記ロータリバルブの排出口にアー
チング発生を検出するセンサを設け、前記センサでアー
チングが検出されるとロータリバルブを所定時間に逆転
させてアーチングを防止するとよい。また、請求項11
に記載のように、前記散布管を任意の方向に向ける方向
調節装置を更に備えるとよい。
【0007】
【発明の実施の形態】―――第1の実施の形態――― 本発明による木材処理作業車の第1の実施の形態を図1
ないし図5により説明する。図1は、本発明による木材
処理作業車の第1の実施の形態の全体側面図、図2は、
図1の平面図、図3は、図1の要部拡大図、図4は図1
における破砕装置が傾斜した状態を示す状態説明図、図
5は図4の要部拡大図である。
【0008】第1の実施の形態の木材処理作業車は、図
1、図2に示すように、走行車両10と、走行車両10
に搭載されるサイロ20と、サイロ20の後部に設けら
れる破砕装置30と、破砕装置30の下方に設けられ、
サイロ20に収容されるチップを外部に噴出させる散布
装置40とから構成される。
【0009】走行車両10は、トラックをベース車両と
するもので、運転室11と運転室11の後部に設けられ
る荷台フレーム12とからなる。
【0010】サイロ20は、走行車両10の荷台フレー
ム12の略中央部に設けられる鋼板製の容器で、下部が
錐状の断面形状5角形の中空容器であり、上部に蓋21
により閉塞されたチップ搬入口22が設けられる。
【0011】破砕装置30は、例えば、円筒ドラムの外
周部に切削カッタが設けられたカッタドラムの回転によ
り、投入された木材を外面から削り取ってチップ化する
公知のものであり、本実施の形態では、前述の不図示の
カッタドラムとカッタドラムへ木材を導く送り装置とを
備えたカッタ装置本体31と、カッタ装置本体31への
木材投入口32の外部に設けられ、木材を投入口32へ
と導くホッパー33とから構成される。
【0012】ホッパー33は、側面視略三角形のフード
状に形成され、木材を投入口32へ案内する案内面34
と、カッタ装置本体31の木材投入口32に対して斜め
上方に開口した開口部35とを有する。
【0013】また、カッタ装置本体31のチップを排出
する不図示の排出口には、可撓性のホース36が取付け
られ、このホース36がサイロ20のチップ搬入口22
からサイロ20内に導かれて、カッタ装置本体31によ
り破砕された木材がチップとしてサイロ20内に貯留さ
れる。
【0014】また、この破砕装置30の一端側は、油圧
シリンダ37により荷台フレーム12に連結されるとと
もに、他端側がサイロ20の後方の荷台フレーム12上
に設けられた載置テーブル13上を移動可能となってい
る。油圧シリンダ37が伸縮すると不図示のリンク機構
により破砕装置30が傾動する。そして図1および図3
に示すように、油圧シリンダ37を縮小させることによ
りホッパー33の案内面34を水平の状態とし、また、
開口部35の開口面を斜め上方を向く状態とすることに
より木材を水平方向から投入することができる。
【0015】一方、図4および図5に示すように油圧シ
リンダ37を伸長させることにより案内面34が斜め上
方を向く状態とし、かつ開口部35の開口面を水平の状
態とすることで木材を垂直の方向から投入することがで
きる。さらに、油圧シリンダ37を伸長させて破砕装置
30を傾斜させると、この傾斜に応じて載置テーブル1
3上を移動する他端側、すなわち破砕装置30の傾斜支
点が後方へ移動するために傾斜に伴う破砕装置30とサ
イロ20との干渉が防止される。
【0016】なお、破砕装置30は、水平及び垂直投入
位置とでそれぞれ、載置テーブル13にボルト等で固定
可能になっている。また、他端側、すなわち傾斜支点側
には、傾斜に伴う移動を円滑にするためのローラが設け
られている。
【0017】散布装置40は、荷台フレーム12の後端
部で、載置テーブル13の下方に設けられ、サイロ20
内のチップを所定量ずつ排出するロータリバルブ41
と、運転室11とサイロ20との間に設けられ、ロータ
リバルブ41により排出されるチップを空気により噴射
させるため、高圧空気をロータリバルブ41に導くブロ
ア42と、サイロ20の下部にその長手方向に亘って設
けられ、サイロ20内のチップをロータリバルブ41へ
導くスクリューコンベア43とから構成される。
【0018】なお、ロータリバルブ41は、外周部の全
周に亘って所定容量の凹状の容器が複数設けられたもの
で、回転数に応じて、排出量が調整される周知のもので
ある。すなわち、回転数を速くすると散布されるチップ
の量が増加し、遅くすると散布されるチップの量が減少
する。
【0019】また、運転室11とサイロ20との間に
は、ロータリバルブ41から排出されるチップを所定の
場所へ散布するため、ロータリバルブ41の噴出口へ接
続されるホース44がホースリール45に巻き回されて
搭載されている。
【0020】次に以上のように構成される木材処理作業
車の動作をチップ散布作業に基づいて説明する。まず、
処理すべき木材のある場所、例えば間伐材のある山林に
この散布機を移動させる。この散布機は、トラックをベ
ースとした走行車両であるため、公道や林道を法定速度
で走行して移動できる。そして、この場所において破砕
装置30を作動させ、ホッパー33から木材を投入す
る。作業者が間伐材を地上から投入する場合は、ホッパ
ー33は、傾斜させず、図1および図3に示す水平投入
位置にする。そしてホッパー33から投入される木材
は、カッタ装置本体31の送り装置によりカッタドラム
に導かれ、カッタドラムにより表面から削り取られるよ
うにチップ化される。この際、送り装置による送り速度
を速くするとチップの大きさは粗くなり、送り速度を遅
くすると細かいチップとなる。そして削られたチップは
排出口からホース36を通り、サイロ20内に貯留され
る。
【0021】この作業により間伐材等の木材を、間伐材
が発生する山林にてチップ化して処理できる。そして、
このチップ化した木材をそのままその場所(山林)にて
散布する場合は、散布装置40を作動させて散布を行
い、他の場所、例えば公園に散布する場合は、チップ作
業機を移動させて、公園にて散布装置40を作動させて
散布作業を行う。次に散布作業を説明する。
【0022】サイロ20内に貯留されるチップを散布す
る場合は、まず、運転室11とサイロ20との間に搭載
されたホース44をホースリール45から繰り出して、
その一方端をロータリバルブ41のチップ噴出口に接続
する(図1破線参照)。そして、ロータリバルブ41、
ブロア42、スクリューコンベア43をそれぞれ作動さ
せる。すると、サイロ20内に貯留されるチップは、サ
イロ20の下部の長手方向に亘って設けられるスクリュ
ーコンベア43により、車体後部のロータリバルブ41
に送り出され、ロータリバルブ41の回転により排出量
が制御されて、ブロア42から供給された比較的高圧の
空気によってホース44から飛散、散布される。散布量
の調整は、スクリューコンベア43およびロータリバル
ブ41の回転数を調整することによって行なわれ、比較
的近い場所に大量のチップを散布する場合は、スクリュ
ーコンベア43およびロータリバルブ41の回転数を速
くして噴出される量を増やし、離れた場所にチップを飛
散させるように散布する場合は、回転数を遅くして噴出
されるチップを少なくしてチップが遠方まで散布(飛
散)するようにする。
【0023】なお、この散布作業は、第1の実施の形態
における木材処理作業車が、サイロ20内に一旦収容さ
れるチップを排出する構成であるため、木材をチップ化
する作業と散布する作業を同時に行う場合は、ある程度
の量のチップがサイロ20内に貯えられた後に行うこと
が望ましく、チップがサイロ20内にある程度貯留され
ていれば、チップ化処理する木材の量に関わりなく、並
行して散布作業を行うことができ、木材のチップ化作業
と散布作業とを同時に行うことが可能となる。
【0024】また、建築現場での廃木材の処理を行う場
合には、建築現場に本チップ散布機を移動させてその現
場で作業を行うが、この場合、処理すべき廃木材が解体
作業などにより比較的小さな木片が混じった様々な大き
さのものとなっている。そのため、作業の効率化からフ
ォークグラブ作業機等によって廃木材を把持し、この把
持した廃木材を上方から破砕装置30に投入するため、
油圧シリンダ37によりホッパー33を垂直投入位置
(図4、図5参照)に傾斜させて、開口部35を上方に
向けることにより、上方からの廃木材の投入を可能にす
る。これにより、作業性が向上する。
【0025】―――第1の実施の形態のまとめ――― 以上説明したように第1の実施の形態の木材処理作業車
では、走行体により、法定速度等の所定の速度で公道、
林道等を走行して処理すべき木材ある場所まで移動でき
るので、機動性に優れ、また、その場所で、木材のチッ
プ化作業と散布作業を行うことができるので作業性が向
上する。また、チップ化した木材は、サイロ20内に貯
留するので、その場所で散布せず、別の場所で散布する
場合でも、別途輸送用のトラックを準備する必要がない
ためコストが低減でき、作業スペースも少なくその確保
も容易にできる。また、破砕装置30のホッパー33を
傾斜させることで、木材を投入する開口部35を水平投
入位置と垂直投入位置とに設定できるので、山林や公園
等で間伐材や剪定した木枝を人手で投入する場合や、小
さい木片が混在するような建築廃木材等をフォークグラ
ブ作業機等を使って上方から木材を投入する場合でも対
応することができ作業性が向上する。
【0026】なお、上述した説明では、ホッパー33
は、水平投入位置と垂直投入位置の2位置に傾斜可能に
構成したが、これに限らず、作業形態に応じて水平投入
位置と垂直投入位置との間の任意位置に傾斜させて固定
するようにしても良い。また、ロータリバルブ41とブ
ロア42とを別体に構成したが、一体のものとすること
もできる。
【0027】―――第2の実施の形態――― 本発明による木材処理作業車の第2の実施の形態を図6
〜17により説明する。図6は本発明による木材処理作
業車の第2の実施の形態の全体側面図、図7は図6の平
面図、図8は図6の背面図である。図9は図6の要部拡
大図、図10は破砕装置を傾動させるための機構を説明
する図、図11は図6における破砕装置が傾斜した状態
を示す状態説明図、図12は図11における要部拡大図
である。なお、第2の実施の形態において、第1の実施
の形態と同一箇所には同一符号を付しており、詳細な説
明は省略する。
【0028】第2の実施の形態の木材処理作業車では、
図6〜8に示すように、破砕装置130が車両後部に設
置されている。破砕装置130は、カッタドラム301
およびカッタドラム301へ導く送り装置310を備え
たカッタ装置本体131と、カッタ装置本体131への
木材の投入口132の外部に設けられ、木材を投入する
ホッパー133とから構成される。破砕装置130のホ
ッパー133は、側面視略三角形のフード状に形成さ
れ、木材をカッタ装置本体131の木材投入口132へ
案内する案内面134と、投入口132に対して車両後
方に開口した開口部135とを有する。
【0029】図9は、図6の木材処理作業車の後方部分
を拡大したものである。木材処理作業車の荷台フレーム
12には、制御盤151、および速度制御バルブ20
6,227,237が取り付けられている。スクリュー
コンベア43の後方部分には、スクリューコンベア43
の内部の様子を観察するための点検窓155と、ロータ
リバルブ41の投入口で閉塞したチップを直接外部に排
出させるための排出扉156が設けられている。点検窓
155および排出扉156の近傍にはスクリューコンベ
ア43およびロータリバルブ41を緊急停止するための
緊急停止ボタン157が設けられている。制御盤151
には、後述する各機器を操作するための操作スイッチ
(不図示)、および各機器の動作状態を表示する表示灯
(不図示)が設けられている。点検窓155から内部を
確認しながら、制御盤151に設けられている各スイッ
チ、および速度制御バルブ206,227,237を操
作することで、後述するように、各機器を操作できる。
【0030】図10に示すように、破砕装置130の一
端側は、アーム138を介して荷台フレーム12に傾動
可能に連結されるとともに、他端側にはローラ139が
設けられ、サイロ20の後方の荷台フレーム12上に設
けられた載置テーブル13上を移動可能となっている。
載置テーブル13には、ローラ139のガイド113が
設けられている。アーム138には、基端が荷台フレー
ム12にピン結合されている油圧シリンダ137のピス
トンロッドがピン連結されており、油圧シリンダ137
が伸縮すると、アーム138はアーム138の車両側固
定端軸X1を中心に回動するので、アーム138の移動
端に接続された破砕装置130が図12に示すように傾
動する。そして図6,10に示すように、油圧シリンダ
137を縮小させることによりホッパー133の案内面
134を水平の状態とし、また、開口部135の開口面
が車両後方を向く状態とすることにより木材を車両後方
から投入することができる。一方、図11,12に示す
ように油圧シリンダ137を伸長させることにより開口
部135の開口面が上方を向き、案内面134が斜め上
方を向く状態とすることで、木材を車両の上方から投入
することができる。
【0031】―――油圧回路――― 図13は、第2の実施の形態の木材処理作業車に搭載さ
れている各機器を駆動する油圧回路200である。油圧
回路200は、油圧ポンプ201および202を有す
る。油圧ポンプ201には、コントロールバルブ203
を介してカッタ装置本体131のカッタドラム301を
駆動するチッパーモータ204と、ブロア42を駆動す
るブロアモータ205と、ブロアモータ205の回転速
度を制御するブロア用の速度制御バルブ206が接続さ
れており、ブロアモータ205とチッパーモータ204
とは、コントロールバルブ203の切換により、いずれ
か一方が選択的に駆動される。
【0032】油圧ポンプ202には、ソレノイドバルブ
207を介して送り装置制御バルブ208が接続されて
おり、この送り装置制御バルブ208には、カッタドラ
ム301に木材を導く送り装置310を駆動するチップ
送りモータ209が接続されている。また、油圧ポンプ
202には、ソレノイドバルブ207を介してフローデ
バイダ210が接続されており、ロータリバルブ41や
スクリューコンベア43などの駆動を制御する2連コン
トロールバルブ220,230に圧油を分配している。
そして、このソレノイドバルブ207を切り換えること
で、送り装置310とロータリバルブ41、スクリュー
コンベア43などとを選択的に駆動するようにしてい
る。
【0033】2連コントロールバルブ220は、破砕装
置130を傾動させる油圧シリンダ137の傾動方向を
切り換えるソレノイドバルブ221,ロータリバルブ4
1の回転方向を切り換えるソレノイドバルブ226を有
する。ソレノイドバルブ221には油圧シリンダ137
の縮小時の落下を防止するパイロットチェックバルブ2
22と、油圧シリンダ137の伸縮速度を制御する速度
制御バルブ223,224と、破砕装置130を傾動さ
せる油圧シリンダ137が接続されている。ソレノイド
バルブ226にはロータリバルブ41の回転速度を制御
する速度制御バルブ227と、チップを排出するロータ
リバルブ41を駆動するロータリバルブモータ228が
接続されている。
【0034】2連コントロールバルブ230は、ホース
リール45の回転方向を切り換えるソレノイドバルブ2
31,スクリューコンベア43の回転方向を切り換える
ソレノイドバルブ236を有する。ソレノイドバルブ2
31にはシャトルバルブ232と、ホースリール45の
回転速度を制御する速度制御バルブ233と、ホースリ
ール45を駆動するホースリールモータ234が接続さ
れている。そして、シャトルバルブ232により、正転
側、逆転側の圧油をそれぞれ速度制御バルブ233に導
くことで、正転、逆転時の回転速度が制御される。ソレ
ノイドバルブ236にはスクリューコンベア43の回転
速度を制御する速度制御バルブ237と、スクリューコ
ンベア43を駆動するスクリューモータ238が接続さ
れている。なお、スクリューモータ238の回転力は、
減速機239を介してスクリューコンベア43へ伝達さ
れるように構成されている。
【0035】操作盤151に設けられた不図示の操作ス
イッチの操作により、コントロールバルブ203の2つ
のソレノイドのうち一方が励磁されると、油圧ポンプ2
01からの圧油は、チッパーモータ204へ供給され、
カッタ装置本体131のカッタドラム301が駆動され
る。コントロールバルブ203のソレノイドの他方が励
磁されると、油圧ポンプ201からの圧油はブロアモー
タ205へ供給され、ブロア42が駆動される。ブロア
モータ205には速度制御バルブ206が並列に接続さ
れているので、速度制御バルブ206の調整により、ブ
ロアモータ205の速度を調整できる。すなわち、操作
盤151の近傍に設けられた速度制御バルブ206の調
整により、ブロア42の吐出風量が調整される。
【0036】操作盤151に設けられた不図示の操作ス
イッチの操作により、ソレノイドバルブ207が励磁さ
れると、油圧ポンプ202からの圧油は、チップ送りモ
ータ209を制御する送り装置制御バルブ208へ供給
され、ソレノイドバルブ207が非励磁の場合には、フ
ローデバイダ210へ供給される。ソレノイドバルブ2
07が励磁されると、油圧ポンプ202からの圧油が送
り装置制御バルブ208へ供給される。送り装置制御バ
ルブ208の2つのソレノイドのうち一方が励磁される
とチップ送りモータ209は正回転し、他方が励磁され
るとチップ送りモータ209は逆回転する。
【0037】ソレノイドバルブ207が非励磁の場合、
油圧ポンプ202からの圧油は、フローデバイダ210
で分配され、2連コントロールバルブ220,230に
供給される。2連コントロールバルブ220に設けられ
たソレノイドバルブ221の2つのソレノイドのうち一
方が励磁されると油圧シリンダ137は伸張し、他方が
励磁されると油圧シリンダ137は縮小する。油圧シリ
ンダ137の縮小速度は速度制御バルブ223で、伸長
速度は速度制御バルブ224により調整される。このソ
レノイドバルブ221の操作により、油圧シリンダ13
7を任意のストローク位置で固定できる。
【0038】2連コントロールバルブ220に設けられ
たソレノイドバルブ226の2つのソレノイドのうち一
方が励磁されるとロータリバルブモータ228は正回転
し、他方が励磁されるとロータリバルブモータ228は
逆回転する。ロータリバルブモータ228が正回転する
場合には、ロータリバルブモータ228に供給される圧
油は速度制御バルブ227により制御されるので、操作
盤151の近傍に設けられた速度制御バルブ227の調
整によりロータリバルブモータ228の回転速度が調整
される。
【0039】一方、2連コントロールバルブ230に設
けられたソレノイドバルブ231の2つのソレノイドの
うち一方が励磁されるとホースリールモータ234は正
回転し、他方が励磁されるとホースリールモータ234
は逆回転する。ホースリールモータ234の上流にシャ
トルバルブ232が挿入されているので、ホースリール
モータ234の回転数は、正/逆回転とも速度制御バル
ブ233によって調整することができる。
【0040】2連コントロールバルブ230に設けられ
たソレノイドバルブ236の2つのソレノイドのうち一
方が励磁されるとスクリューモータ238は正回転さ
れ、他方が励磁されるとスクリューモータ238は逆回
転される。スクリューモータ238が正回転する場合に
は、スクリューモータ238に供給される圧油は速度制
御バルブ237により制御されるので、操作盤151の
近傍に設けられた速度制御バルブ237の調整によりス
クリューモータ238の回転数が調整される。上述した
速度制御バルブ206、223、224、227、23
3、237は、可変絞り弁からなり、開き量の調整によ
り各モータおよび油圧シリンダへ供給される圧油の流量
が調整されて駆動速度が制御されるものである。
【0041】―――チップ散布方法――― 上述の油圧回路200によって、第2の実施の形態の木
材処理作業車に搭載された各機器が駆動される。第2の
実施の形態の木材処理作業車で、チップ化した木材を散
布する場合の各機器の操作について以下に詳述する。ま
ず、運転席11とサイロ20との間に搭載されたホース
44をホースリール45から繰り出すため、ホースリー
ル45近傍に設けられた不図示の操作スイッチによりホ
ースリール45を繰り出し方向に回転させる。繰り出し
たホース44の一端を、図6に示したロータリバルブ4
1のチップ噴出口46に接続する。
【0042】操作盤151の操作スイッチによりブロア
42を回転させ、操作盤151近傍の速度制御バルブ2
06により風量を調整する。次に操作盤151の操作ス
イッチによりロータリバルブ41を正回転させ、操作盤
151近傍のフローコントロールバルブ227により回
転数を調整する。次いで操作盤151の操作スイッチに
よりスクリューコンベア43を正回転させ、操作盤15
1近傍の速度制御バルブ237により回転速度を調整し
て、ロータリバルブ41に供給されるチップの量を調整
する。このように各操作スイッチおよび各速度制御バル
ブが操作されて、チップがホース44から散布される。
【0043】散布が終了した後、ホース44をチップ噴
出口46から外し、ホースリール45近傍に設けられた
不図示の操作スイッチによりホースリール45を巻き取
り方向に回転させてホース44を巻き取り、チップの散
布作業を終了する。
【0044】上述したチップの散布作業において、散布
量の調整は、第1の実施の形態と同様に、スクリューコ
ンベア43およびロータリバルブ41の回転速度を調整
することによって行われる。スクリューコンベア43の
後方部分に設けられた点検窓155からは、スクリュー
コンベア43とロータリバルブ41を接続している部
分、すなわちロータリバルブ41の投入口を目視するこ
とができる。作業者は、点検窓155からロータリバル
ブ41の投入口を目視しながら速度制御バルブ227,
237を調整することで、ロータリバルブ41の輸送量
とスクリューコンベア43のチップ輸送量とをバランス
させることができる。また速度制御バルブ206の調整
によりブロア42の風量をチップ散布量に合わせて調整
できる。
【0045】―――アーチング防止――― ロータリバルブ41の投入口側ではアーチングが発生し
易い。アーチングとは、輸送物(チップ)を投入口側か
ら排出口側に輸送する際、投入口もしくは排出口の部分
でアーチを形成するように堆積してそれらを閉塞してし
まう現象である。ロータリバルブ41の投入口側でアー
チングが発生すると、ロータリバルブ41の輸送量が減
少、もしくは投入口側が閉塞されてしまう。そこで、第
2の実施の形態の木材処理作業車では、以下に述べる方
法によって、ロータリバルブ41の投入口側で発生する
アーチングを解消する。
【0046】図14は、アーチングの発生なくロータリ
バルブ41が正常にチップを輸送している状態である。
ロータリバルブ41のロータ401を一方向にのみ回転
し続けていると、図15に示すように、ロータ401の
回転方向側に位置するケーシング404と回転するロー
タ401とによってチップの流動が悪化し、アーチング
が発生しやすい。図15に示したアーチング発生の初期
段階でロータ401を逆回転させると、図16に示すよ
うに、ロータ401の正回転方向側に位置するケーシン
グ404付近で発生していたアーチングが解砕される。
さらにロータ401の逆回転を継続させ、図17に示す
ように、アーチングが完全に解消された後、ロータ40
1の回転方向を正回転に戻せばよい。
【0047】そこで、第2の実施の形態の木材処理作業
車では、タイマーを設けてロータ401の回転方向を一
定時間毎に任意の時間だけ逆回転させることにより、ア
ーチング発生を防止する。操作盤151の内部に設けら
れた不図示のタイマーにより、ロータ401の正回転時
間、逆回転時間のそれぞれを設定する。操作盤151の
ロータリバルブ41の操作スイッチ(不図示)が投入さ
れると、図13に示したソレノイドバルブ226の2つ
のソレノイドのうち一方が励磁されてロータリバルブモ
ータ228は正回転する。上述のタイマーにより設定さ
れた正回転時間が経過すると、励磁されている一方のソ
レノイドを非励磁になり、他方のソレノイドが励磁され
て、ロータリバルブモータ228は逆回転する。さらに
上述のタイマーにより設定された逆回転時間が経過する
と、励磁されている他方のソレノイドを非励磁になり、
一方のソレノイドが励磁されて、ロータリバルブモータ
228は正回転する。これにより、ロータ401は、設
定された正回転時間の正回転(図14,15)と、設定
された逆回転時間の逆回転(図16,17)とを繰り返
して、アーチングを防止する。
【0048】―――第2の実施の形態のまとめ――― 上述したように、第2の実施の形態の木材処理作業車で
は、次の作用効果を奏する。 (1) リンク138を介して破砕装置130を傾動さ
せる油圧シリンダ137は、2連コントロールバルブ2
20に設けられたソレノイドバルブ221の操作によ
り、任意のストロークで固定できる。これにより、破砕
装置130を任意の角度に固定することができ、木材投
入作業時の効率化を図ることができる。 (2) 点検窓155の近傍に操作盤151と速度制御
バルブ206,227,237を設けている。点検窓1
55からロータリバルブ41の投入口を目視しながら速
度制御バルブ227,237を調整することで、ロータ
リバルブ41の輸送量とスクリューコンベア43のチッ
プ輸送量とをバランスさせることができる。また速度制
御バルブ206の調整によりブロア42の風量をチップ
散布量に合わせて調整できる。これにより、効率的にチ
ップの散布をすることができる。 (3) ロータリバルブ41の投入口側のアーチングを
防止するために、タイマーを設けて定期的にロータ40
1を逆転するようにしているので、アーチングの発生を
防止して、チップを安定して散布できる。
【0049】―――第3の実施の形態――― 本発明による木材処理作業車の第3の実施の形態を、図
18〜21を参照して説明する。第3の実施の形態の木
材処理作業車では、ロータリバルブ41の投入口402
側で発生するアーチングを防止するために、ロータリバ
ルブ41の投入口402側に設けたレベルセンサ411
により、アーチング発生を検知する。図18に示すよう
に、ロータリバルブ41の投入口402のケーシング4
04に、ロータ401が正回転する際にアーチングが発
生する位置にレベルセンサ411を設置する。アーチン
グの発生なくロータ401が正回転してチップを輸送し
ている場合には、図18に示すように、ロータリバルブ
41の投入口402側のチップは、レベルセンサ411
によって検知されない。この状態で、図19に示すよう
にアーチングが発生すると、ロータ401上にチップが
堆積するので、レベルセンサ411によってチップの存
在が検知される。このときのレベルセンサ411からの
チップ検知信号により、ロータ401を逆回転させる。
【0050】ロータ401を逆回転させると、図20に
示すように、ロータ401の正回転方向側に位置するケ
ーシング404付近で発生していたアーチングが解砕さ
れる。さらにロータ401の逆回転を継続させ、図21
に示すように、アーチングは完全に解消された後、ロー
タ401の回転方向を正回転に戻せばよい。ロータ40
1の逆回転は、制御盤151に設けた不図示のタイマー
による設定時間だけ継続する。ロータ401は、設定時
間だけ逆回転した後、再び正回転となる。
【0051】操作盤151のロータリバルブ41の操作
スイッチ(不図示)が投入されると、図13に示したソ
レノイドバルブ226の2つのソレノイドのうち一方が
励磁されてロータリバルブモータ228は正回転する。
上述のレベルセンサ411によってチップの存在が検知
されると、励磁されている一方のソレノイドを非励磁に
なり、他方のソレノイドが励磁されて、ロータリバルブ
モータ228は逆回転する。そして上述のタイマーによ
り設定された逆回転時間が経過すると、励磁されている
他方のソレノイドを非励磁になり、一方のソレノイドが
励磁されて、ロータリバルブモータ228は正回転す
る。これにより、ロータ401は上述のように正回転
(図18,19)と、逆回転(図20,21)とを繰り
返して、アーチングを防止する。
【0052】―――第3の実施の形態のまとめ――― 第3の実施の形態の木材処理作業車では、次の作用効果
を奏する。(1) ロータリバルブ41の投入口402
側に設けたレベルセンサ411によりアーチング発生を
検知し、検知した時の所定時間だけロータ401を逆回
転するようにした。したがって、アーチングが実際に発
生したことを的確に検知することができ、効率的なチッ
プ散布作業ができる。
【0053】―――第4の実施の形態――― 本発明による木材処理作業車の第4の実施の形態を、図
22〜25を参照して説明する。第4の実施の形態の木
材処理作業車では、ロータリバルブ41の投入口402
側で発生するアーチングを防止するために、ロータリバ
ルブ41の排出口403側に設けた圧力センサ412に
より、アーチング発生を検知する。図22に示すよう
に、ロータリバルブ41の排出口403側のケーシング
404に圧力センサ412を設置する。この圧力センサ
412は、チップを散布するブロア42からの送風空気
の背圧を検出する。
【0054】ロータリバルブ41で輸送されるチップ量
が多い場合、圧力センサ412で検出される圧力が高く
なり、ロータリバルブ41で輸送されるチップ量が少な
い場合、圧力センサ412で検出される圧力が低くな
る。すなわち、ロータリバルブ41の投入口402側で
アーチングの発生がなくロータリバルブ41がチップを
輸送している場合には、圧力センサ412で検出される
圧力は高い状態である。この状態から、ロータリバルブ
41の投入口402側でアーチングが発生すると、ロー
タリバルブ41のチップ輸送量が減少し、圧力センサ4
12で検出される圧力は低下する。この圧力低下を検知
することでアーチングの発生を感知する。アーチングの
発生が感知されると、ロータ401を逆回転させる。
【0055】ロータ401を逆回転させると、図24に
示すように、ロータ401の正回転方向側に位置するケ
ーシング404付近で発生していたアーチングが解砕さ
れる。さらにロータ401の逆回転を継続させ、図25
に示すように、アーチングが完全に解消された後、ロー
タ401の回転方向を正回転に戻せばよい。ロータ40
1の逆回転は、制御盤151に設けた不図示のタイマー
による設定時間だけ継続する。ロータ401は、設定時
間だけ逆回転した後、再び正回転となる。
【0056】操作盤151のロータリバルブ41の操作
スイッチ(不図示)が投入されると、図13に示したソ
レノイドバルブ226の2つのソレノイドのうち一方が
励磁されてロータリバルブモータ228は正回転する。
上述の圧力センサ412によってアーチングが感知され
ると、励磁されている一方のソレノイドを非励磁にな
り、他方のソレノイドが励磁されて、ロータリバルブモ
ータ228は逆回転する。そして上述のタイマーにより
設定された逆回転時間が経過すると、励磁されている他
方のソレノイドを非励磁になり、一方のソレノイドが励
磁されて、ロータリバルブモータ228は正回転する。
これにより、ロータ401は上述のように正回転(図2
2,23)と、逆回転(図24,25)とを繰り返し
て、アーチングを防止する。
【0057】―――第4の実施の形態のまとめ――― 第4の実施の形態の木材処理作業車では、次の作用効果
を奏する。 (1) アーチング発生の検出にロータリバルブ41の
排出口403側に設けた圧力センサ412を用いるの
で、アーチング発生初期段階のロータリバルブ41の処
理量低下を検知することができる。これにより、アーチ
ングの発生を早い段階から検知できるので、ロータリバ
ルブ41の処理量低下を防止して効率的なチップ散布作
業ができる。
【0058】―――第5の実施の形態――― 本発明による木材処理作業車の第5の実施の形態を図2
6〜27により説明する。図26は本発明による木材処
理作業車の第5の実施の形態の背面図、図27は図26
の全体側面図、図28は図26の平面図である。第5の
実施の形態の木材処理作業車では、図26に示す排出ダ
クト170によって、木材処理作業車を走行させながら
チップを散布することができる。排出ダクト170は、
固定ダクト171と旋回ダクト172から構成される。
固定ダクト171の上流端は、ロータリバルブ41のチ
ップ噴出口46に接続され、不図示のステーにより荷台
フレーム12に連結される。固定ダクト171の下流端
には、旋回ダクト172の上流端が固定ダクト171の
下流端を軸心として回動可能に挿入されている。旋回ダ
クト172は、旋回装置173によって、固定ダクト1
71の下流端を軸心に回動される。チップの散布を行わ
ずに通常走行する場合、旋回ダクト172は、サイロ2
0の後方上部に設けられた旋回ダクト固定アーム174
によって、旋回しないよう固定される。
【0059】第5の実施の形態の木材処理作業車を走行
させながらチップを散布する場合、例えば、道路の両側
部に散布する場合は、まず、旋回装置173によって旋
回ダクト172を道路の一側部側、すなわち進行方向に
直交する一方向側に向けて固定する。そして、木材処理
作業車を前進走行させながら、上述のようにチップを散
布する。その後、旋回装置173により旋回ダクト17
2を道路の他側部側に向けて固定し、後進走行させなが
らチップをさらに散布する。これにより車両の向きを変
えることなく散布ができる。
【0060】―――第5の実施の形態のまとめ――― 第5の実施の形態の木材処理作業車では、次の作用効果
を奏する。 (1) 旋回装置173によって旋回ダクト172を所
望の方向に向けて固定し、木材処理作業車を走行させな
がらチップを散布することができるので、広範囲に効率
的にチップを散布できる。
【0061】―――変形例――― 上述した第3の実施の形態において、アーチングを検出
するレベルセンサは1つであったがこれに限らない。レ
ベルセンサ411とは別に、図29に示すように、投入
口402のケーシング404にレベルセンサ411とは
対称の位置にレベルセンサ415を設けてもよい。ロー
タ401が正回転している状態でレベルセンサ411が
チップを検出した場合にロータ401を逆回転させ、ロ
ータ401が逆回転している状態でレベルセンサ415
がチップを検出した場合にロータ401を正回転させる
ようにして、アーチングを防止してもよい。この場合に
は、ロータリバルブモータ228が逆回転時にもフロー
コントロールバルブによって回転数の調整が可能となる
ようにしてもよい。
【0062】第3の実施の形態では、レベルセンサ41
1の信号によって、タイマーでの設定時間だけロータ4
01を逆回転させているが、ロータ401の逆回転時間
の設定方法は、これに限らない。レベルセンサ411が
チップを検出してロータ401の逆回転を開始した後、
レベルセンサ411がチップを検出しなくなったと判断
されたときに、ロータ401を正回転させるようにして
もよい。
【0063】第4の実施の形態では、ロータリバルブ4
1の排出口403側に設けた圧力センサ412によって
投入口402側で発生したアーチングを検出し、タイマ
ーでの設定時間だけロータ401を逆回転させている
が、ロータ401の逆回転時間の設定方法は、これに限
らない。アーチングにより低下した圧力センサ412の
検知圧力の回復をアーチング解消と判断して、逆回転し
ているロータ401を正回転させるようにしてもよい。
【0064】上述した各実施の形態およびその変形例
で、各センサによりアーチングを検出すると、ロータリ
バルブ41の回転方向を変えていたが、これに限らな
い。各センサによりロータリバルブ41のアーチング状
況を管理し、ブロア42やスクリューコンベア43を自
動調節するようにしてもよい。また、上述した各実施の
形態およびその変形例は、それぞれ組み合わせてもよ
い。
【0065】上述の各実施の形態およびその変形例にお
いて、供給装置はスクリューコンベア43に、調節装置
は速度制御バルブ206,227,237に、方向調節
装置は旋回装置173にそれぞれ対応する。
【0066】
【発明の効果】(1) 以上述べたように、本発明の木
材処理作業車によれば、木材のチップ化、運搬、散布の
各作業を移動可能な1台の作業機で行うことができ、作
業性が向上する。 (2) 請求項6の発明によれば、チップ供給量を調節
する調節装置によりチップ散布量を調節できるので、チ
ップ散布作業を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明よる木材処理作業車の第1の実施の形態
を示す全体側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】図1における破砕装置が傾斜した状態を示す状
態図である。
【図5】図4における要部拡大図である。
【図6】本発明による木材処理作業車の第2の実施の形
態の全体側面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図6の背面図である。
【図9】図6の要部拡大図である。
【図10】図6における破砕装置を傾動させるための機
構を説明する図である。
【図11】図6における破砕装置が傾斜した状態を示す
状態説明図である。
【図12】図11における要部拡大図である。
【図13】第2の実施の形態の油圧回路図である。
【図14】第2の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図15】第2の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図16】第2の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図17】第2の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図18】第3の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図19】第3の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図20】第3の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図21】第3の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図22】第4の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図23】第4の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図24】第4の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図25】第4の実施の形態のロータリバルブの断面図
である。
【図26】本発明による木材処理作業車の第5の実施の
形態の背面図である。
【図27】図26の全体側面図である。
【図28】図26の平面図である。
【図29】変形例を示す図である。
【符号の説明】
10;走行車両 12;荷台
フレーム 20;サイロ 30、13
0;破砕装置 31、131;カッタ装置本体 32、13
2;木材投入口 33、133;ホッパー 34、13
4;支持面 35、135;開口部 36;ホー
ス 37、137;油圧シリンダ 40;散布
装置 41;ロータリバルブ 42;ブロ
ア 43;スクリューコンベア 46;チッ
プ噴出口 151;操作盤 155;点
検窓 170;排出ダクト 171;固
定ダクト 172;旋回ダクト 173;旋
回装置 206,227,237;速度制御バルブ 411;レベルセンサ 412;圧
力センサ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行体と、 前記走行体上に載置され、投入される木材をチップ状に
    破砕する破砕装置と、 前記走行体上に載置され、前記破砕装置により破砕され
    た木材チップを収容するサイロと、 前記サイロに収容された木材チップを外部に散布する散
    布装置とを備えたことを特徴とする木材処理作業車。
  2. 【請求項2】前記破砕装置は、前記走行体に対して傾斜
    可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載
    の木材処理作業車。
  3. 【請求項3】前記破砕装置は、木材を投入するためのホ
    ッパーを有し、前記ホッパーが、前記走行体に対して傾
    斜可能に設けられることを特徴とする請求項1に記載の
    木材処理作業車。
  4. 【請求項4】前記散布装置は、空気を噴出するブロアと
    前記サイロ内に収容される木材チップを所定量排出する
    ロータリバルブとを備え、前記ロータリバルブにより、
    排出された木材チップを前記ブロアからの噴出空気によ
    り飛散させて散布することを特徴とする請求項1から3
    のいずれか1項記載の木材処理作業車。
  5. 【請求項5】前記走行体は、荷台フレームを有するトラ
    ックであり、 前記荷台フレームに前記サイロが配置されるとともに、
    サイロ後方に前記破砕装置および前記散布装置が配置さ
    れ、 前記破砕装置の木材投入口は、前記走行体の後方に開口
    するよう設けられ、前記破砕装置のチップ排出口とサイ
    ロとが、可撓性ホースにより接続されることを特徴とす
    る請求項1から4のいずれか1項記載の木材処理作業
    車。
  6. 【請求項6】走行体と、 前記走行体上に載置され、投入される木材をチップ状に
    破砕する破砕装置と、 前記走行体上に載置され、前記破砕装置により破砕され
    た木材チップを収容するサイロと、 前記サイロに収容された木材チップを所定量排出するロ
    ータリバルブと、 前記ロータリバルブに前記チップを供給する供給装置
    と、 前記ロータリバルブから排出されるチップを散布管から
    外部へ散布するための圧縮空気を送出するブロアと、 少なくとも前記ロータリバルブによるチップ排出量を制
    御してチップの散布量を調節する調節装置とを備えるこ
    とを特徴とする木材処理作業車。
  7. 【請求項7】前記ロータリバルブへの前記チップの供給
    状態を外部から観察する窓を更に備え、 前記調節装置の操作部を前記窓の近傍に設置したことを
    特徴とする請求項6に記載の木材処理作業車。
  8. 【請求項8】前記ロータリバルブを所定時間毎に正逆転
    させてアーチングを防止する請求項6に記載の木材処理
    作業車。
  9. 【請求項9】前記ロータリバルブの投入口にアーチング
    発生を検出するセンサを設け、 前記センサでアーチングが検出されるとロータリバルブ
    を所定時間に逆転させてアーチングを防止する請求項6
    に記載の木材処理作業車。
  10. 【請求項10】前記ロータリバルブの排出口にアーチン
    グ発生を検出するセンサを設け、 前記センサでアーチングが検出されるとロータリバルブ
    を所定時間に逆転させてアーチングを防止する請求項6
    に記載の木材処理作業車。
  11. 【請求項11】前記散布管を任意の方向に向ける方向調
    節装置を更に備える請求項6に記載の木材処理作業車。
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