JP2003200210A - 表面性状に優れた熱延鋼帯の製造方法 - Google Patents

表面性状に優れた熱延鋼帯の製造方法

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JP2003200210A JP2001400840A JP2001400840A JP2003200210A JP 2003200210 A JP2003200210 A JP 2003200210A JP 2001400840 A JP2001400840 A JP 2001400840A JP 2001400840 A JP2001400840 A JP 2001400840A JP 2003200210 A JP2003200210 A JP 2003200210A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】 熱間圧延前のスラブ又は熱間圧延途中の
中間素材である圧延鋼片にデスケーリングを施した後、
(a)スラブ又は圧延鋼片の表面に酸素含有ガス又は酸素
ガスを吹き付けることにより、スラブ又は圧延鋼片の表
面酸化を促進させてスケール層を生成させる、(b)前記
工程(a)によりスケール層を生成したスラブ又は圧延鋼
片をデスケーリングし、スケール層を剥離させる、とい
う工程(a),(b)からなる処理を1回以上施し、しかる
後、スラブ又は圧延鋼片を熱間圧延する。加熱炉で加熱
されたスラブ表層部には深さ100μm〜数百μmにも
及ぶ根が深い粒界酸化が生じるが、本発明によれば上記
処理によりこのような欠陥を有する表層部分も短時間で
酸化させて確実に取り除くことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は熱延鋼帯の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に熱延鋼帯は、加熱炉において所定
温度に加熱されたスラブ又は連続鋳造された高温のスラ
ブを粗圧延機で所定の厚さに圧延して粗バーとした後、
この粗バーを複数基のスタンドからなる仕上圧延機にお
いて仕上圧延して所定の厚さの鋼帯とし、この熱延鋼帯
をランナウトテーブル上の冷却スタンドにおいて冷却し
た後、コイラーで巻き取ることにより製造される。
【0003】このようにして製造される熱延鋼帯には、
表面疵が生じることが避けられない。特に、連続鋳造さ
れた高温のスラブをその保有熱を利用して圧延する熱片
直送圧延法や、連続鋳造されたスラブが完全に冷却され
る前に加熱炉で再加熱して圧延を行う熱片装入圧延法で
は、スラブ表層部の一部はスケールとなって剥離脱落す
るものの、基本的には連続鋳造したままの表面状態で最
終仕上圧延されるので、連続鋳造段階でスラブ表面近傍
に残存した異物、例えば、連続鋳造時に使用したモール
ドパウダーやモールド内で浮上しきれず溶鋼に残存して
鋳造初期段階でシェルに付着した介在物等が圧延後の鋼
帯表面に疵となって残る場合がある。
【0004】また、近年、TiやNbを単独又は複合添
加した極低炭素鋼の使用が飛躍的に増大し、その鋼板の
安定した製造と高い表面品質が求められている。この極
低炭素鋼は、材質上、仕上圧延終了温度をAr以上に
する必要があり、Ar温度が高い極低炭素鋼の場合に
は、必然的に仕上圧延終了温度が高くなる。したがっ
て、加熱炉における加熱温度や炉抽出後の粗圧延および
仕上圧延での圧延温度が高くなり、このためスケール発
生量が多く、スケール欠陥が多発するという問題があ
る。特に、極低炭素鋼の加熱炉におけるスケール生成の
挙動は、結晶粒界に酸化が選択的に進行して粒界酸化と
呼ばれる根の深い内部酸化が著しく、これらの深さはス
ラブ表面から100〜数百μmにも及ぶ。このような根
の深い内部酸化は、圧延前に高圧水を噴射してスケール
除去を行なう従来のデスケーリングでは完全に除去する
ことはできず、製品の表面欠陥の原因となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような問題に対
して、特に表面の要求性能が厳しい鋼板については、鋳
造段階や加熱炉での加熱により生成した表面スケールや
内部酸化スケールをスラブの温度が下がった段階で研削
や溶削により除去することが行われており、また、加熱
炉で加熱した後のスラブ(直送圧延では鋳造ままのスラ
ブ)を圧延前にホットスカーフと呼ばれる溶削によって
除去する技術(例えば、特開平6−315702号)も
知られている。しかしながら、このようにスラブ表面を
溶削する方法では溶削後のスラブ表面に凹凸が生じるこ
とが避けられず、後の圧延で表面性状を整えることが難
しく、表面性状の安定した熱延鋼帯を製造することは難
しかった。
【0006】したがって本発明の目的は、上記のような
従来技術の課題を解決し、安価な方法で表面性状の優れ
た鋼帯を効率的且つ安定的に製造することができる熱延
鋼帯の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の特徴は以下のとおりである。 [1] 熱間圧延前のスラブ又は熱間圧延途中の中間素材で
ある圧延鋼片にデスケーリングを施した後、下記(a)及
び(b)の工程からなる処理を1回以上施し、しかる後、
スラブ又は圧延鋼片を熱間圧延することを特徴とする表
面性状に優れた熱延鋼帯の製造方法。 (a) スラブ又は圧延鋼片の表面に酸素含有ガス又は酸素
ガスを吹き付けることにより、スラブ又は圧延鋼片の表
面酸化を促進させてスケール層を生成させる。 (b) 前記工程(a)によりスケール層を生成したスラブ又
は圧延鋼片をデスケーリングし、スケール層を剥離させ
る。
【0008】[2] 上記[1]の製造方法において、スラブ
又は圧延鋼片の表面に吹き付ける酸素含有ガスとして、
空気よりも酸素濃度が高いガスを用いることを特徴とす
る表面性状に優れた熱延鋼帯の製造方法。 [3] 上記[1]又は[2]の製造方法において、熱間圧延途中
の中間素材である圧延鋼片が、粗圧延後の粗バーである
ことを特徴とする表面性状に優れた熱延鋼帯の製造方
法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では、スラブや熱間圧延途
中の圧延鋼片の表層部に存在している介在物やモールド
パウダー等の異物、鋳造段階やその後の搬送過程でスラ
ブ表層部に生成したスケール、加熱炉での加熱中に生じ
たスラブ表面から地鉄内部にまでに及ぶような根の深い
内部酸化(粒界酸化)等を除去するために、まず、熱間
圧延前のスラブ又は熱間圧延途中の圧延鋼片(例えば、
粗圧延後の粗バー)に対して1回目のデスケーリングを
実施し、これによりスラブ又は圧延鋼片の地鉄表面を露
出させ、その状態でスラブ又は圧延鋼片の表面に酸素含
有ガス又は酸素ガス(以下、酸素含有ガスを例に説明す
る。)を一定時間吹き付けることにより、スラブ又は圧
延鋼片の地鉄面の表面酸化を促進させ、表面スケール層
を生成・成長させる。次いで、2回目のデスケーリング
を実施し、1回目のデスケーリング後に成長したスケー
ル層を剥離させて、再度地鉄面を露出させる。
【0010】このような酸素含有ガスの吹き付けにより
表面酸化(スケール層の生成・成長)を促進させる工程
と引き続き行うデスケーリング工程とからなる処理を少
なくとも1回、好ましくは2回以上実施することより、
スラブ又は圧延鋼片の表層部に存在する介在物やモール
ドパウダー等の異物、鋳造段階やその後の搬送過程で生
じたスケール、加熱炉での加熱により生じた根の深い粒
界酸化を確実に除去することができる。
【0011】特に、熱片直送圧延や熱片装入圧延におい
て鋳造ままの状態で送られてくるスラブの場合には、鋳
造時に使用したモールドパウダーや鋳造段階で生成した
スケール、鋳造段階で生じた介在物がスラブ表層部の深
さ100μm〜数百μmの領域まで存在しているが、本
発明によれば、上記表層部の除去処理によりこのような
欠陥を有する表層部分を短時間で酸化させて確実に取り
除くことができる。また、スラブを加熱炉で加熱した場
合、スラブ表層部には深さ100μm〜数百μmにも及
ぶような根が深い粒界酸化が生じるが、本発明によれ
ば、上記表層部の除去処理によりこのような欠陥を有す
る表層部分も短時間で酸化させて確実に取り除くことが
できる。
【0012】ここで、粒界酸化とは、鋳造時の結晶粒の
粒界に沿って酸素が浸入し、その結果として粒界に選択
的な酸化が生じる、いわゆる選択的酸化である。この選
択的酸化は根が深い酸化となるので、後の圧延段階で表
面割れの起点になったり、酸化物が表層から母材中に埋
め込まれるヘゲキズなどの原因となる。この選択的酸化
は酸素濃度が低い雰囲気下、例えば加熱炉などのような
酸素濃度が3〜5%程度の燃焼ガス雰囲気下で特に生じ
やすく、根が深い酸化となる。一方、酸素濃度が高い状
態、例えば空気を含む酸素含有ガス雰囲気下(例えば、
酸素濃度10%以上)では、選択的酸化もある程度は生
じるが粒内も表面から順次酸化が進行する。このような
酸化形態では、粒界の選択的酸化とは異なって表面全体
が均等に酸化していき、根が深い酸化はあまり生じな
い。つまり、表面全体が酸化していくために相対的に選
択的酸化の根の深さが浅くなる。本発明の方法では、上
記のように加熱炉などで不可避的に生じる選択的酸化
(根が深い糸状の酸化)であっても、スラブの表面酸化
を促進することでこれを削り落とすことができ、これに
よって粒界酸化に起因するキズやヘゲなどの発生の防止
を図ることができる画期的な方法であると言える。
【0013】したがって、以上のような本発明による上
記表層部の除去処理を経たスラブや圧延鋼片を直ちに熱
間圧延することにより、スラブや圧延鋼片の表層部に存
在するモールドパウダーや介在物などの異物、スケール
や内部酸化等に起因した表面欠陥がない優れた表面性状
を有する熱延鋼帯を製造することができる。また、以上
のような本発明による表層部の除去処理は、酸素含有ガ
スの吹き付けにより表面酸化を促進させる工程とこれに
続くデスケーリング工程とからなるものであるため、溶
削によりスラグ表面の手入れを行った場合のようにスラ
グ表面に凹凸が生じるようなこともない。
【0014】なお、酸素含有ガスの吹き付けによりスラ
ブや圧延鋳片の表面酸化を促進させる場合、生成される
スケール層が次第に厚くなっていくとスケール層内の酸
素元素の原子拡散が律速となってスケールの成長速度が
遅くなる。したがって、ある程度スケール層が成長した
段階でデスケーリングを施し、酸素含有ガスの吹き付け
により生成・成長したスケール層を除去するのが好まし
い。最初に行うデスケーリングや酸素含有ガスの吹き付
けによるスケール層の生成後に行うデスケーリングの方
法は特に制限はないが、幅方向に並べた複数の高圧水ス
プレーノズルから、例えば噴射圧力15MPa以上の高
圧水をスラグ等の表面に近い距離(例えば150〜20
0mm)から噴射してスケールを除去する方法が一般的
である。
【0015】スラブや圧延鋼片表面に吹き付ける酸素含
有ガスは空気でもよいが、所望の厚みのスケール層を短
時間で形成するには、空気よりも酸素濃度が高い酸素含
有ガス(例えば、空気に酸素ガスを富化した酸素含有ガ
ス)を用いることが好ましい。また、純酸素ガスを用い
てもよいことは言うまでもない。なお、スラブや圧延鋼
片の表面への酸素含有ガスの吹き付けは、酸素分子をス
ラブや圧延鋼片表面に到達させればよいので、酸素含有
ガスをスラブや圧延鋼片表面に対して高いガス流速で噴
射、衝突させる必要はなく、したがって、酸素含有ガス
の吹き付けによってスラブや圧延鋼片が冷却されてしま
うようなことはない。また、酸素濃度が高い酸素含有ガ
ス(又は純酸素ガス)をあまり強い圧力で吹き付けると
スラブや圧延鋼片の表面が溶融してしまうので、適度な
圧力に調整することが好ましい。
【0016】酸素含有ガスのガス流量は、スラブや圧延
鋼片の表面全体にまんべんなくガスが供給できる流量
(風量密度=流量/被噴射面積)であれば少量でもよ
い。またスラブや圧延鋼片の表層の除去したい厚みとス
ラブや圧延鋼片の表層の温度に応じて、噴射時間や酸素
濃度を適宜調整してもよい。
【0017】図1は、圧延前のスラブ表面をデスケーリ
ングした後、スラブ表面温度が1200℃の状態で、
スラブ表面に酸素濃度が約35%の酸素含有ガスを吹き
付けた場合、スラブ表面に酸素含有ガスとして空気を
吹き付けた場合、スラブ表面に酸素含有ガスを吹き付
けることなくそのまま放置した場合、について、生成す
るスケール層の厚みの経時変化を示したものである。同
図に示されるように、スラブ表面に酸素含有ガス、特に
酸素濃度が空気よりも高い酸素含有ガスを吹きつけるこ
とにより表面酸化が効果的に促進され、短時間でスケー
ル層を厚く生成・成長させることができる。
【0018】図2は、圧延前のスラブ表面をデスケーリ
ングした後、表面温度がそれぞれ1000℃、1100
℃、1200℃であるスラブ表面に酸素濃度が約35%
の酸素含有ガスを吹きつけた場合において、生成するス
ケール層の厚みの経時変化を示したものである。同図に
示されるようにスケール層の生成速度はスラブ表面温度
が高いほど速く、スケール層が厚くなる。したがって、
除去すべきスラブ表層部の厚みに応じて、スラブ表面温
度と酸素含有ガスの吹き付け時間などを最適化すること
により、効率的な処理が可能となる。例えば、スラブ表
層部の厚さ約100μmの部分に介在物やモールドパウ
ダーなどが存在し、この部分を除去したい場合には、ス
ラブ表面温度に応じて酸素含有ガスの吹き付けによるス
ケール層のトータルの生成量(厚さ)が約100μmに
なるまで、酸素含有ガスの吹き付け工程(及びその後の
デスケーリング工程)を1回又は2回以上実施すればよ
い。
【0019】また、図2に示されるように酸素含有ガス
の吹きつけ開始直後ではスラブ地鉄面が酸素含有ガスに
直接曝されるために酸化速度が速く、スケール層の成長
速度が大きい。しかし、ある程度酸化が進行すると成長
したスケールが地鉄への酸素の供給を妨げるために酸化
が抑制され、スケール層の成長が遅くなる。したがっ
て、このスケール成長速度が遅くなった段階でデスケー
リングを実施し、成長したスケール層を除去すようにす
れば、短い時間で最も効率的な処理を行うことができ
る。また、このようなデスケーリングにより地鉄を露出
させれば、再度高い成長速度でスケール層が生成・成長
するので、この工程を複数回繰り返すことにより、欠陥
を有するスラブ表層部を確実に除去することができる。
【0020】図3は、本発明の実施に供される連続鋳造
−熱間圧延設備の一例を示すもので、1は連続鋳造機、
2はスラブカッター、3は粗圧延機群、4は仕上圧延
機、5はランナウトテーブル上の冷却装置、6は巻取
機、7は加熱炉である。この連続鋳造−熱間圧延設備で
は、前記粗圧延機群3の入側に第1デスケーリング装置
8a、第1ガス噴射装置9a、第2デスケーリング装置
8b、第2ガス噴射装置9b、第3デスケーリング装置
8cが、ライン上流側から順に設けられている。
【0021】このような設備において、連続鋳造後のス
ラブを熱片直送圧延する場合における本発明法の一実施
形態について説明する。連続鋳造機1で鋳造されたスラ
ブaはスラブカッター2で所定の長さに切断された後、
直ちに粗圧延機群3に送られて粗圧延されるが、この粗
圧延機群3の入側において本発明法によるスラグ表層部
の除去処理が行われる。
【0022】このスラグ表層部の除去処理では、まず、
第1デスケーリング装置8aでスラブaをデスケーリン
グし、連続鋳造機1から直送されるまでの間に生成した
1次スケールを除去する。その後直ちに、第1ガス噴射
装置9aにおいてライン上下に配置したガス噴射ノズル
からスラブ表面に酸素含有ガスを吹き付け、スラブ表面
の酸化を促進させてスケール層を生成・成長させる。こ
の酸素含有ガスとしては、表面酸化を促進させるために
空気よりも酸素濃度が高いガスを用ることが好ましく、
例えば空気に酸素を所定の割合で混合富化したガスが用
いられる。また、この際、スラブの全表面で均一にスケ
ール層が生成・成長するようにするため、スラブを往復
させながらガス噴射ノズルからスラブ表面に酸素含有ガ
スを吹き付けるようにしてもよい。
【0023】ここで、表面酸化させて除去できるスケー
ル層の厚みは、スラブの表面温度、酸素含有ガスの酸素
濃度、スラブの鋼種などによって異なるが、予めその関
係を求めておき、除去したいスケール層厚みに応じて、
酸素含有ガスの吹き付け時間や酸素濃度を決めればよ
い。
【0024】上記のような酸素含有ガスの吹き付けによ
ってスラブの表面酸化を促進させてスケール層を生成・
成長させ、その後直ちに第2デスケーリング装置8bで
デスケーリングを行い、スラブ表面に生成・成長したス
ケール層を剥離させる。この際、スラブ表層部に残存し
ていた介在物やモールドパウダー等もスケールとともに
除去される。さらに、第2ガス噴射装置9bでの酸素含
有ガスの吹き付けによる表面酸化の促進と第3デスケー
リング装置8cによるデスケーリングを上記と同様の形
態で繰り返し、スラブ表層部の欠陥の除去をより確実に
行う。第3デスケーリング装置8cによりデスケーリン
グされたスラブaを直ちに粗圧延機群4で圧延して粗バ
ーbとする。この粗バーbを搬送テーブルで仕上圧延機
4に搬送して仕上圧延を行い、圧延後の鋼帯をランナウ
トテーブル上で冷却装置5により冷却した後、ランナウ
トテーブルを巻取機6まで搬送して巻き取り、熱延コイ
ルcとする。
【0025】また、連続鋳造したスラブを常温まで冷却
することなく加熱炉で加熱して熱間圧延する、いわゆる
熱片装入圧延の場合にも本発明の方法は適用可能であ
り、例えば以下のような実施形態が採られる。すなわ
ち、連続鋳造されたスラブを常温まで冷却される前に加
熱炉で加熱し、このスラブをデスケーリング(例えば、
高圧水噴射によるデスケーリング)した後、直ちにスラ
ブ表面にガス噴射装置から酸素含有ガスを吹きつけ、ス
ラブ表面の酸化を促進させてスケール層を生成・成長さ
せる。その後、直ちにデスケーリング(例えば、高圧水
噴射によるデスケーリング)し、圧延を行う。また、こ
の酸素含有ガスを吹きつけによるスラブ表面の酸化促進
と生成したスケール層のデスケーリングは、2回以上実
施してもよい。また、その他の好ましい条件は、先に述
べた実施形態と同様である。
【0026】次に、連続鋳造されたスラブを一旦常温ま
で冷却した後、加熱炉で再加熱して熱間圧延する場合
(冷片装入圧延)における本発明法の一実施形態につい
て説明する。このスラブ再加熱圧延では、特に極低炭素
鋼のスラブを圧延する場合、加熱炉内でのスラブ加熱中
にスラブ表層部に粒界酸化とよばれる根の深い内部酸化
が発生しやすい。
【0027】連続鋳造機1で鋳造されたスラブaはスラ
ブカッター2で所定の長さに切断された後、一旦常温ま
で冷却される。このスラブaは加熱炉7において所定の
温度まで加熱され、直ちに粗圧延機群3に送られて粗圧
延されるが、この粗圧延機群3の入側において本発明法
によるスラブ表層部の除去処理が行われる。このスラブ
表層部の除去処理は、第1デスケーリング装置8a、第
1ガス噴射装置9a、第2デスケーリング装置8b、第
2ガス噴射装置9b、第3デスケーリング装置8cによ
って先に述べたとおりの手順で行われる。これによりス
ラブ表層部に存在する介在物やモールドパウダーだけで
なく、加熱炉内での高温酸化により生成した粒界酸化も
確実に除去される。
【0028】第3デスケーリング装置8cによりデスケ
ーリングされたスラブaを直ちに粗圧延機群4で圧延し
て粗バーbとする。この粗バーbを搬送テーブルで仕上
圧延機4に搬送して仕上圧延を行い、圧延後の鋼帯をラ
ンナウトテーブル上で冷却装置5により冷却した後、ラ
ンナウトテーブル上を巻取機6まで搬送して巻き取り、
熱延コイルcとする。
【0029】本発明法によるスラブ表層部の除去処理
は、熱間圧延途中の圧延鋼片(中間素材)、例えば粗圧
延後の粗バーに対して行ってもよく、この場合には例え
ば、上記第1デスケーリング装置8a、第1ガス噴射装
置9a、第2デスケーリング装置8b、第2ガス噴射装
置9b、第3デスケーリング装置8cが粗圧延機群3の
出側にライン上流側から順に設けられ、粗圧延機群3で
圧延された後の粗バーbに対して先に述べたとおりの手
順で表層部の除去処理が行われる。なお、一般にスラグ
は粗圧延前にデスケーリングされるので、この実施形態
の第1デスケーリング装置8aによるデスケーリングで
は、粗圧延段階で発生した2次スケールが除去されるこ
とになる。
【0030】以上のような本発明法による表層部の除去
処理により、スラブ表層部に存在する介在物やモールド
パウダー、加熱炉内での高温酸化により生成した粒界酸
化が確実に除去される。なお、このような熱間圧延途中
の中間素材に対する表層部の除去処理は、先に述べた圧
延前のスラブの表層部の除去処理とともに行ってもよ
い。この処理後の粗バーbを搬送テーブルで仕上圧延機
4に搬送して仕上圧延を行い、圧延後の鋼帯をランナウ
トテーブル上で冷却装置5により冷却した後、ランナウ
トテーブル上を巻取機6まで搬送して巻き取り、熱延コ
イルcとする。
【0031】
【実施例】[実施例1]図3に示す連続鋳造−熱間圧延
設備において、連続鋳造されたスラブ(鋼種:低炭素
鋼)を熱片直送圧延することで熱延鋼帯を製造した。そ
の際、粗圧延機群3の入側に設けられた第1デスケーリ
ング装置8aでスラブをデスケーリング(噴射圧15M
Paの高圧水噴射によるデスケーリング)して1次スケ
ールを除去した後、直ちに第1ガス噴射装置9aにおい
て酸素濃度35%の酸素含有ガス(流量:10L/mi
n・m)をライン上下に配置したガス噴射ノズルから
40秒間スラブ表面に吹き付けることにより表面酸化を
促進させ、スケール層を生成・成長させた。この際、ス
ラブ全表面で均一にスケールが成長するように、ガス噴
射ノズルに対してスラブを往復させながら酸素含有ガス
を吹き付けた。この酸素含有ガス吹き付けの際のスラブ
の表面温度は1100℃であった。
【0032】次いで、第2デスケーリング装置8bでデ
スケーリング(噴射圧15MPaの高圧水噴射によるデ
スケーリング)を行ない、スラブ表面に生成したスケー
ル層を剥離させた。さらに、第2ガス噴射装置9bにお
いて酸素濃度35%の酸素含有ガス(流量:10L/m
in・m)をライン上下に配置したガス噴射ノズルか
ら40秒間スラブ表面に吹き付けることにより、表面酸
化を促進させ、スケール層を生成・成長させた。この際
も、スラブ全表面で均一にスケールが成長するように、
ガス噴射ノズルに対してスラブを往復させながら酸素含
有ガスを吹き付けた。次いで、第3デスケーリング装置
8cでデスケーリング(噴射圧15MPaの高圧水噴射
によるデスケーリング)を行ない、スラブ表面に生成し
たスケール層を剥離させた後、このスラブを直ちに粗圧
延機群3で圧延し、厚み30mmの粗バーとし、さらに
仕上圧延機4で板厚2.3mmの鋼帯まで連続的に圧延
した。圧延後はランナウトチーブル上で冷却装置5によ
り冷却し、巻取機6により所定の温度で巻き取った。
【0033】なお、本実施例では鋳造段階で生成した介
在物や搬送過程で生成したスケールがスラブ表面から約
100μmの深さまで存在していると推定されたので、
その表層部を取り除くべく、図2に示すようなスケール
成長曲線に基づき酸素含有ガスの吹き付けによるスケー
ル成長量の合計が約100μm以上となるよう、酸素含
有ガスの吹き付けとデスケーリングを繰り返した。巻き
取り後はコイルの状態で徐冷し、常温になった段階でそ
の表面性状を検査した。その結果、スケールが噛み込ん
だ疵や介在物などによる表面欠陥は全く見られず、良好
な表面性状であった。
【0034】[実施例2]図3に示す連続鋳造−熱間圧
延設備において、連続鋳造されたスラブ(鋼種:極低炭
素鋼)を一旦常温まで冷却し、これを加熱炉で1200
℃に再加熱して圧延する(冷片装入圧延)ことで熱延鋼
帯を製造した。その際、加熱炉で加熱して抽出されたス
ラブを、粗圧延機群3の入側に設けられた第1デスケー
リング装置8aでデスケーリング(噴射圧15MPaの
高圧水噴射によるデスケーリング)して1次スケールを
除去した後、直ちに第1ガス噴射装置9aにおいて酸素
濃度35%の酸素含有ガス(流量:20L/min・m
)をライン上下に配置したガス噴射ノズルから10秒
間スラブ表面に吹き付けることにより表面酸化を促進さ
せ、スケール層を生成・成長させた。この際、スラブ全
表面で均一にスケールが成長するように、ガス噴射ノズ
ルに対してスラブを往復させながら酸素含有ガスを吹き
付けた。
【0035】次いで、第2デスケーリング装置8bでデ
スケーリング(噴射圧15MPaの高圧水噴射によるデ
スケーリング)を行ない、スラブ表面に生成したスケー
ル層を剥離させた。さらに、第2ガス噴射装置9bにお
いて酸素濃度35%の酸素含有ガス(流量:20L/m
in・m)をライン上下に配置したガス噴射ノズルか
ら10秒間スラブ表面に吹き付けることにより表面酸化
を促進させ、スケール層を生成・成長させた。この際
も、スラブ全表面で均一にスケールが成長するように、
ガス噴射ノズルに対してスラブを往復させながら酸素含
有ガスを吹き付けた。次いで、第3デスケーリング装置
8cでデスケーリング(噴射圧15MPaの高圧水噴射
によるデスケーリング)を行ない、スラブ表面に生成し
たスケール層を剥離させた後、このスラブを直ちに粗圧
延機群3で圧延し、厚み30mmの粗バーとし、さらに
仕上圧延機4で板厚2.3mmの鋼帯まで連続的に圧延
した。圧延後はランナウトテーブル上で冷却装置5によ
り冷却し、巻取機6により所定の温度で巻き取った。
【0036】なお、本実施例では加熱炉での加熱により
生成した粒界酸化がスラブ表面から約150μmの深さ
まで存在していると推定されたので、その表層部取り除
くべく、図2に示すようなスケール成長曲線に基づき酸
素含有ガスの吹き付けによるスケール成長量の合計が約
100μm以上となるよう、酸素含有ガスの吹き付けと
デスケーリングを繰り返した。巻き取り後はコイルの状
態で徐冷し、常温になった段階でその表面性状を検査し
た。その結果、スケールが噛み込んだ疵や介在物などに
よる表面欠陥、加熱炉における加熱によりで生成した粒
界酸化などによる表面欠陥は全く見られず、良好な表面
性状であった。
【0037】[実施例3]図3に示す連続鋳造−熱間圧
延設備において、連続鋳造されたスラブ(鋼種:極低炭
素鋼)を常温まで冷却することなく、加熱炉で1200
℃に加熱し、これを圧延する(熱片装入圧延)ことで熱
延鋼帯を製造した。その際、加熱炉で加熱して抽出され
たスラブを、粗圧延機群3の入側に設けられた第1デス
ケーリング装置8aでデスケーリング(噴射圧15MP
aの高圧水噴射によるデスケーリング)して1次スケー
ルを除去した後、直ちに第1ガス噴射装置9aにおいて
酸素濃度35%の酸素含有ガス(流量:20L/min
・m)をライン上下に配置したガス噴射ノズルから1
0秒間スラブ表面に吹き付けることにより表面酸化を促
進させ、スケール層を生成・成長させた。この際、スラ
ブ全表面で均一にスケールが成長するように、ガス噴射
ノズルに対してスラブを往復させながら酸素含有ガスを
吹き付けた。
【0038】次いで、第2デスケーリング装置8bでデ
スケーリング(噴射圧15MPaの高圧水噴射によるデ
スケーリング)を行ない、スラブ表面に生成したスケー
ル層を剥離させた。さらに、第2ガス噴射装置9bにお
いて酸素濃度35%の酸素含有ガス(流量:20L/m
in・m)をライン上下に配置したガス噴射ノズルか
ら10秒間スラブ表面に吹き付けることにより表面酸化
を促進させ、スケール層を生成・成長させた。この際
も、スラブ全表面で均一にスケールが成長するように、
ガス噴射ノズルに対してスラブを往復させながら酸素含
有ガスを吹き付けた。次いで、第3デスケーリング装置
8cでデスケーリング(噴射圧15MPaの高圧水噴射
によるデスケーリング)を行ない、スラブ表面に生成し
たスケール層を剥離させた後、このスラブを直ちに粗圧
延機群3で圧延し、厚み30mmの粗バーとし、さらに
仕上圧延機4で板厚2.3mmの鋼帯まで連続的に圧延
した。圧延後はランナウトテーブル上で冷却装置5によ
り冷却し、巻取機6により所定の温度で巻き取った。
【0039】なお、本実施例では加熱炉での加熱により
生成した粒界酸化がスラブ表面から約150μmの深さ
まで存在していると推定されたので、その表層部取り除
くべく、図2に示すようなスケール成長曲線に基づき酸
素含有ガスの吹き付けによるスケール成長量の合計が約
100μm以上となるよう、酸素含有ガスの吹き付けと
デスケーリングを繰り返した。巻き取り後はコイルの状
態で徐冷し、常温になった段階でその表面性状を検査し
た。その結果、スケールが噛み込んだ疵や介在物などに
よる表面欠陥、加熱炉における加熱によりで生成した粒
界酸化などによる表面欠陥は全く見られず、良好な表面
性状であった。
【0040】[実施例4]熱間圧延設備の粗圧延機群3
の出側に、図1と同様の第1デスケーリング装置8a、
第1ガス噴射装置9a、第2デスケーリング装置8b、
第2ガス噴射装置9b、第3デスケーリング装置8c
が、ライン上流側から順に設けられた設備において、連
続鋳造されたスラブ(鋼種:低炭素鋼)を熱片直送圧延
することで熱延鋼帯を製造した。連続鋳造されたスラブ
をデスケーリング(噴射圧15MPaの高圧水噴射によ
るデスケーリング)した後、直ちに粗圧延機群3で圧延
し、厚み30mmの粗バーとした。この粗バーを、粗圧
延機群3の出側に設けられた第1デスケーリング装置8
aでデスケーリング(噴射圧15MPaの高圧水噴射に
よるデスケーリング)して2次スケールを除去した後、
直ちに第1ガス噴射装置9aにおいて酸素濃度50%の
酸素含有ガス(流量:20L/min・m)をライン
上下に配置したガス噴射ノズルから15秒間粗バー表面
に吹き付けることにより表面酸化を促進させ、スケール
層を生成・成長させた。
【0041】次いで、第2デスケーリング装置8bでデ
スケーリング(噴射圧15MPaの高圧水噴射によるデ
スケーリング)を行ない、粗バー表面に生成したスケー
ル層を剥離させた。さらに、第2ガス噴射装置9bにお
いて酸素濃度35%の酸素含有ガス(流量:20L/m
in・m)をライン上下に配置したガス噴射ノズルか
ら25秒間粗バー表面に吹き付けることにより、表面酸
化を促進させ、スケール層を生成・成長させた。次い
で、第3デスケーリング装置8cでデスケーリング(噴
射圧15MPaの高圧水噴射によるデスケーリング)を
行ない、粗バー表面に生成したスケール層を剥離させ
た。この粗バーを直ちに仕上圧延機4で板厚2.3mm
の鋼帯まで連続的に圧延した。圧延後はランナウトテー
ブル上で冷却装置5により冷却し、巻取機6で所定の温
度で巻き取った。
【0042】なお、本実施例では鋳造段階で生成した介
在物や搬送中に生成したスケールが粗バー表面から約1
00μmの深さまで存在していると推定されたので、そ
の表層部を取り除くべく、図2に示すようなスケール成
長曲線に基づき酸素含有ガスの吹き付けによるスケール
成長量の合計が約100μm以上となるよう、酸素含有
ガスの吹き付けとデスケーリングを繰り返した。巻き取
り後はコイルの状態で徐冷し、常温になった段階でその
表面性状を検査した。その結果、スケールが噛み込んだ
疵や介在物などによる表面欠陥は全く見られず、良好な
表面性状であった。
【0043】[比較例]連続鋳造されたスラブ(鋼種:
低炭素鋼)を直送圧延することで熱延鋼帯を製造した。
連続鋳造されたスラブを粗圧延機群の入側に設けられた
デスケーリング装置でデスケーリング(噴射圧15MP
aの高圧水噴射によるデスケーリング)して1次スケー
ルを除去した後、直ちに粗圧延機群で粗圧延を行い、厚
み30mmの粗バーとし、さらに仕上圧延機で板厚2.
3mmの鋼帯まで連続的に圧延した。圧延後はランナウ
トテーブル上で冷却装置により冷却し、巻取機により所
定の温度で巻き取った。
【0044】巻き取り後はコイルの状態で徐冷し、常温
になった段階でその表面性状を検査した。その結果、明
かに介在物に起因すると思われる疵が熱延鋼板表面に多
数存在していた。これは、粗圧延前に行ったデスケーリ
ングだけではスラブ表層に存在する介在物が除去され
ず、これが圧延が進行するにつれて表層に出現し、表面
疵となったものと考えられる。
【0045】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、酸素含有ガ
スの吹き付けにより表面酸化を促進させる工程とこれに
続くデスケーリング工程とからなる処理を行うことによ
り、スラブや熱間圧延途中の圧延鋼片の表層部に存在す
る介在物やモールドパウダーなどの異物、鋳造段階やそ
の後の搬送過程で生じたスケール、加熱炉での加熱によ
り生じた根の深い粒界酸化を確実に除去することがで
き、しかも、溶削によりスラブ表面の手入れを行った場
合のようなスラブ表面の凹凸を生じることがないため、
表面欠陥が少ない表面性状の優れた熱延鋼帯を安価にし
かも効率的且つ安定的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧延前のスラブ表面をデスケーリングした後、
スラブ表面に酸素濃度が約35%の酸素含有ガスを吹
きつけた場合、スラブ表面に酸素含有ガスとして空気
を吹きつけた場合、酸素含有ガスを吹き付けることな
くそのまま放置した場合、について、生成するスケール
層の厚みの経時変化を示したグラフ
【図2】デスケーリングされた後の表面温度が異なるス
ラブ表面に酸素含有ガスを吹きつけた場合において、生
成するスケール層の厚みの経時変化を示すグラフ
【図3】本発明の実施に供される連続鋳造−熱間圧延設
備の一例を示す説明図
【符号の説明】
1…連続鋳造機、2…スラブカッター、3…粗圧延機
群、4…仕上圧延機、5…冷却装置、6…巻取機、7…
加熱炉、8a…第1デスケーリング装置、8b…第2デ
スケーリング装置、8c…第3デスケーリング装置、9
a…第1ガス噴射装置、9b…第2のガス噴射装置、a
…スラブ、b…粗バー、c…熱延コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木津 太郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 長滝 康伸 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延前のスラブ又は熱間圧延途中の
    中間素材である圧延鋼片にデスケーリングを施した後、
    下記(a)及び(b)の工程からなる処理を1回以上施し、し
    かる後、スラブ又は圧延鋼片を熱間圧延することを特徴
    とする表面性状に優れた熱延鋼帯の製造方法。 (a) スラブ又は圧延鋼片の表面に酸素含有ガス又は酸素
    ガスを吹き付けることにより、スラブ又は圧延鋼片の表
    面酸化を促進させてスケール層を生成させる。 (b) 前記工程(a)によりスケール層を生成したスラブ又
    は圧延鋼片をデスケーリングし、スケール層を剥離させ
    る。
  2. 【請求項2】 スラブ又は圧延鋼片の表面に吹き付ける
    酸素含有ガスとして、空気よりも酸素濃度が高いガスを
    用いることを特徴とする請求項1に記載の表面性状に優
    れた熱延鋼帯の製造方法。
  3. 【請求項3】 熱間圧延途中の中間素材である圧延鋼片
    が、粗圧延後の粗バーであることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の表面性状に優れた熱延鋼帯の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013517138A (ja) * 2010-01-14 2013-05-16 エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト スラブのインライン表面処理のための方法および装置
CN113260467A (zh) * 2018-11-27 2021-08-13 株式会社Posco 用于处理轧制材料的设备和方法

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