JP2003198556A - 無線通信端末装置、無線通信基地局装置およびパケット伝送方法 - Google Patents

無線通信端末装置、無線通信基地局装置およびパケット伝送方法

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JP2003198556A
JP2003198556A JP2001400985A JP2001400985A JP2003198556A JP 2003198556 A JP2003198556 A JP 2003198556A JP 2001400985 A JP2001400985 A JP 2001400985A JP 2001400985 A JP2001400985 A JP 2001400985A JP 2003198556 A JP2003198556 A JP 2003198556A
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JP
Japan
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packet
wireless communication
communication terminal
uplink
ack
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Application number
JP2001400985A
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English (en)
Inventor
Kenichi Miyoshi
憲一 三好
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線伝送が行われるレイヤより上位のレ
イヤでのスループットの低下を抑えること。 【解決手段】 パイロット抽出部217が、復調された
データからパイロットを抽出し、回線品質測定部218
が、パイロットのCIRを測定することによって上り回
線の回線品質を測定し、送信要求抽出部220が、復調
された上り回線パケットからACK送信要求を抽出し、
送信要求判定部221が、端末からACK送信要求があ
ったか否か判定するとともに、ACK送信要求を行った
端末、すなわちACKを送信する端末を特定し、上り回
線スケジューラ205が、送信要求判定部221によっ
て特定された端末に対しては、上り回線の回線品質に依
らずに、優先的に上り回線パケットの送信許可を与え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信端末装
置、無線通信基地局装置およびパケット伝送方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インターネットで使用される代表的なプ
ロトコルにTCP(Transmission Control Protocol)が
ある。TCPとは、無線伝送が行われるレイヤより上位
のレイヤに属するトランスポートレイヤで使用されるプ
ロトコルであり、パケットの伝送制御を行うためのプロ
トコルである。
【0003】TCPが有する機能の一つに、伝送途中に
おいて喪失したり誤りが発生したパケットを再送する機
能がある。パケットの再送は、パケットの送信元である
サーバが有する再送タイマがタイムアウトしたときに開
始される。すなわち、サーバは、パケット送信後、一定
時間待ってもパケットの送信先からACK(ACKnowledg
ement:確認応答)が返信されない場合に、再度同一の
パケットを送信する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、携帯電話等の無
線通信端末装置を用いてインターネットに接続して様々
な情報を得ることが盛んに行われている。この際、無線
通信端末装置は、インターネットを介してサーバに接続
されている無線通信基地局装置から伝送されるパケット
を受信する。無線通信基地局装置と無線通信端末装置と
の間は無線区間であるため、インターネット等の有線区
間に比べて、伝送途中における喪失や誤りがより多く発
生する。よって、無線通信端末装置から送信されたAC
Kが伝送途中で喪失等してしまう可能性が大きくなり、
この結果、再送タイマのタイムアウトが頻繁に発生して
しまうことが考えられる。
【0005】また、移動体通信システムにおいては、上
り回線(無線通信端末装置から無線通信基地局装置へ向
かう回線)でのスループットを向上させるために、無線
通信基地局装置と通信を行う複数の無線通信端末装置の
うち、上り回線の回線品質が最も良い無線通信端末装置
に対してパケットの送信許可を与える無線通信方法が用
いられることがある。すなわち、この無線通信方法で
は、ある時刻において上り回線でパケットを送信するこ
とができる無線通信端末装置は1つに限定される。この
ため、上り回線での回線品質が悪い無線通信端末装置
は、長時間に渡ってACKを送信できないことがある。
よって、この無線通信方法が用いられる移動体通信シス
テムにおいては、上記同様、再送タイマのタイムアウト
が頻繁に発生してしまうことが考えられる。
【0006】ここで、TCPでは、再送タイマがタイム
アウトした場合には、輻輳を軽減する目的で、ウィンド
ウサイズを最小(通常は‘1’)にする。ウィンドウサ
イズとは、パケットを送信してからACKを受信するま
での間に連続して送信できるパケットの数である。TC
Pでは、ウィンドウサイズを調節することにより、パケ
ットの伝送レートを調節することができる。このよう
に、TCPでは、再送タイマがタイムアウトした場合に
はウィンドウサイズを最小にするので、再送タイマのタ
イムアウトが頻繁に発生するほどスループットが低下す
る。よって、上記のように無線回線においてTCPを用
いてパケットの伝送を行うと、有線回線においてTCP
を用いてパケットの伝送を行う場合に比べて、トランス
ポートレイヤにおけるスループットが大きく低下してし
まう可能性がある。
【0007】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、無線伝送が行われるレイヤより上位のレイヤでの
スループットの低下を抑えることができる無線通信端末
装置、無線通信基地局装置およびパケット伝送方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の無線通信端末装
置は、無線伝送が行われるレイヤより上位のレイヤにお
いて生成された下り回線パケットを受信する受信手段
と、前記下り回線パケットが到達したことを前記下り回
線パケットの送信元に知らせる確認応答を生成する生成
手段と、前記確認応答を含む上り回線パケットの誤り率
が前記確認応答を含まない上り回線パケットの誤り率よ
りも低くなるように前記確認応答を含む上り回線パケッ
トの誤り率を制御する誤り率制御手段と、を具備する構
成を採る。
【0009】この構成によれば、有線伝送に比べて伝送
路での劣化が大きい無線伝送においても、上位のレイヤ
において生成された下り回線パケットに対する確認応答
を確実に下り回線パケットの送信元に届けることができ
る。このため、下り回線パケットの送信元においては、
上位のレイヤの再送タイマがタイムアウトしてしまう可
能性が低くなる。よって、タイムアウトによるウィンド
ウサイズの縮小を防ぐことができるため、上位のレイヤ
でのスループットの低下を抑えることができる。
【0010】本発明の無線通信端末装置は、上記構成に
おいて、前記生成手段が、前記下り回線パケットに誤り
がない場合に前記確認応答を生成する構成を採る。
【0011】この構成によれば、無線伝送が行われるレ
イヤにおける誤りの有無とは別に、上位のレイヤにおけ
る誤りの有無に基づいて確認応答を生成することができ
る。
【0012】本発明の無線通信端末装置は、上記構成に
おいて、前記誤り率制御手段が、前記確認応答を含む上
り回線パケットの変調方式および符号化率を制御するこ
とによって前記確認応答を含む上り回線パケットの誤り
率を制御する構成を採る。
【0013】この構成によれば、変調方式および符号化
率を変化させることによって誤り率と伝送レートを変化
させる無線通信方法が用いられる場合に、変調方式と符
号化率の複数の組み合わせのうち、誤り率が最も小さく
なる組み合わせを確認応答を含む上り回線パケットに対
して設定することができる。
【0014】本発明の無線通信端末装置は、上記構成に
おいて、前記誤り率制御手段が、無線通信基地局装置か
ら通知された変調方式と符号化率の組み合わせに従っ
て、前記確認応答を含む上り回線パケットの変調方式お
よび符号化率を制御する構成を採る。
【0015】この構成によれば、変調方式と符号化率の
組み合わせが無線通信基地局装置から通知されるため、
無線通信端末装置では変調方式と符号化率の組み合わせ
を決定する必要がなくなり、無線通信端末装置での処理
を軽減することができる。
【0016】本発明の無線通信端末装置は、上記構成に
おいて、前記誤り率制御手段が、前記確認応答を含む上
り回線パケットの送信電力を制御することによって前記
確認応答を含む上り回線パケットの誤り率を制御する構
成を採る。
【0017】この構成によれば、送信電力の制御という
比較的簡単な方法で誤り率を制御することができる。ま
た、変調方式および符号化率の制御と送信電力の制御と
を組み合わせて用いることにより、誤り率をさらに小さ
くすることができる。
【0018】本発明の無線通信端末装置は、上記構成に
おいて、上り回線パケットに前記確認応答が含まれてい
るか否か判定する判定手段をさらに具備する構成を採
る。
【0019】この構成によれば、確認応答が含まれてい
る上り回線パケットと確認応答が含まれていない上り回
線パケットとを区別することができるため、確認応答が
含まれている上り回線パケットに対する誤り率の制御
を、確認応答が含まれていない上り回線パケットに対す
る誤り率の制御と独立して行うことができる。このた
め、変調方式および符号化率を変化させることによって
誤り率と伝送レートを変化させる無線通信方法が用いら
れる場合に、変調方式と符号化率の複数の組み合わせの
うち、確認応答が含まれていない上り回線パケットに対
しては通常どおり上り回線の回線品質に応じた最適な組
み合わせを設定するとともに、確認応答が含まれている
上り回線パケットに対しては誤り率が最も小さくなる組
み合わせを設定することができる。
【0020】本発明の無線通信端末装置は、上記構成に
おいて、前記判定手段が、前記上位のレイヤから入力さ
れる信号に基づいて、前記上り回線パケットに前記確認
応答が含まれているか否か判定する構成を採る。
【0021】この構成によれば、上位のレイヤからの通
知に基づいて上り回線パケットに確認応答が含まれてい
るか否か判定するため、簡単かつ確実に判定することが
できる。
【0022】本発明の無線通信端末装置は、上記構成に
おいて、前記判定手段が、前記上り回線パケットのヘッ
ダに含まれる情報に基づいて、前記上り回線パケットに
前記確認応答が含まれているか否か判定する構成を採
る。
【0023】上り回線パケットのヘッダには確認応答を
示すビットが存在するため、この構成によれば、上り回
線パケットに確認応答が含まれているか否か確実に判定
することができる。
【0024】本発明の無線通信端末装置は、上記構成に
おいて、前記判定手段が、前記上り回線パケットの大き
さに基づいて、前記上り回線パケットに前記確認応答が
含まれているか否か判定する構成を採る。
【0025】上り回線パケットがデータを含まずヘッダ
のみで構成される場合にはそのヘッダには確認応答が必
ず含まれるため、この構成によれば、ヘッダに含まれる
情報を確かめなくても、上り回線パケットに確認応答が
含まれているか否か判定することができる。また、ヘッ
ダに含まれる情報を確かめるにはかなりの処理量を要す
るが、この構成によれば、パケットの大きさを確かめる
だけでよいので判定に要する処理量を軽減することがで
きる。
【0026】本発明の無線通信端末装置は、上記構成に
おいて、前記判定手段が、所定の処理に要する時間に基
づいて、前記上り回線パケットに前記確認応答が含まれ
ているか否か判定する構成を採る。
【0027】所定の処理に要する時間はほぼ一定である
ため、この構成によれば、ヘッダに含まれる情報を確か
めなくても、上り回線パケットに確認応答が含まれてい
るか否か判定することができる。また、ヘッダに含まれ
る情報を確かめるにはかなりの処理量を要するが、この
構成によれば、時間を確かめるだけでよいので判定に要
する処理量を軽減することができる。
【0028】本発明の無線通信基地局装置は、無線伝送
が行われるレイヤより上位のレイヤにおいて生成された
下り回線パケットを送信する送信手段と、複数の無線通
信端末装置の中から、前記下り回線パケットが到達した
ことを自局に知らせる確認応答を送信する無線通信端末
装置を特定する特定手段と、特定された無線通信端末装
置に対して上り回線パケットの送信許可を与える許可手
段と、を具備する構成を採る。
【0029】この構成によれば、上り回線パケットの送
信を許可する無線通信端末装置を上り回線の回線品質に
基づいて選択する無線通信方法が用いられる場合でも、
確認応答を送信する無線通信端末装置に対しては、上り
回線の回線品質に依らずに上り回線パケットの送信許可
を与えるため、無線通信基地局装置は確認応答を必ず受
信することができる。よって、下り回線パケットの送信
元においては、上位のレイヤの再送タイマがタイムアウ
トしてしまう可能性が低くなる。よって、タイムアウト
によるウィンドウサイズの縮小を防ぐことができるた
め、上位のレイヤでのスループットの低下を抑えること
ができる。
【0030】本発明の無線通信基地局装置は、上記構成
において、前記許可手段が、特定された無線通信端末装
置に対して前記複数の無線通信端末装置の中で最優先に
上り回線パケットの送信許可を与える構成を採る。
【0031】この構成によれば、確認応答を含む上り回
線パケットを確認応答を含まない上り回線パケットより
も先に受信することができるため、下り回線パケットの
送信元においては、上位のレイヤの再送タイマがタイム
アウトしてしまう可能性がさらに低くなる。
【0032】本発明の無線通信基地局装置は、上記構成
において、前記許可手段が、特定された無線通信端末装
置に対して定期的に上り回線パケットの送信許可を与え
る構成を採る。
【0033】この構成によれば、確認応答を含む上り回
線パケットと確認応答を含まない上り回線パケットの受
信間隔を適宜設定することができるため、確認応答を送
信する無線通信端末装置が多数存在する場合でも、確認
応答を含まない上り回線パケットのスループットの低下
を最小限に抑えつつ確認応答を必ず受信することができ
る。
【0034】本発明の無線通信基地局装置は、上記構成
において、上り回線パケットに対する変調方式と符号化
率との複数の組み合わせの中から誤り率が最も小さい組
み合わせを、前記許可手段によって許可された無線通信
端末装置に対して選択する選択手段と、選択された組み
合わせを前記許可手段によって許可された無線通信端末
装置に通知する通知手段と、をさらに具備する構成を採
る。
【0035】この構成によれば、変調方式および符号化
率を変化させることによって誤り率と伝送レートを変化
させる無線通信方法が用いられる場合に、変調方式と符
号化率の組み合わせを無線通信基地局装置から通知する
ため、無線通信端末装置では変調方式と符号化率の組み
合わせを決定する必要がなくなり、無線通信端末装置で
の処理を軽減することができる。また、無線通信端末装
置では、変調方式と符号化率の複数の組み合わせのう
ち、誤り率が最も小さくなる組み合わせを確認応答を含
む上り回線パケットに対して設定することができる。
【0036】本発明のパケット伝送方法は、無線伝送が
行われるレイヤより上位のレイヤにおいて生成されたパ
ケットの確認応答を前記上位のレイヤで行いながら前記
パケットを無線伝送するパケット伝送方法であって、前
記確認応答を含むパケットの誤り率が前記確認応答を含
まないパケットの誤り率よりも小さくなるようにして前
記確認応答を含むパケットを伝送するようにした。
【0037】この方法によれば、有線伝送に比べて伝送
路での信号の劣化が大きい無線伝送においても、上位の
レイヤにおいて生成された下り回線パケットに対する確
認応答を確実に下り回線パケットの送信元に届けること
ができる。このため、下り回線パケットの送信元におい
ては、上位のレイヤの再送タイマがタイムアウトしてし
まう可能性が低くなる。よって、タイムアウトによるウ
ィンドウサイズの縮小を防ぐことができるため、上位の
レイヤでのスループットの低下を抑えることができる。
【0038】本発明のパケット伝送方法は、無線伝送が
行われるレイヤより上位のレイヤにおいて生成されたパ
ケットの確認応答を前記上位のレイヤで行いながら前記
パケットを無線伝送するパケット伝送方法であって、前
記確認応答を含むパケットを前記確認応答を含まないパ
ケットよりも優先して伝送するようにした。
【0039】この方法によれば、上位のレイヤにおいて
生成されたパケットの送信元では、確認応答を含むパケ
ットを確認応答を含まないパケットよりも先に受信する
ことができるため、上位のレイヤの再送タイマがタイム
アウトしてしまう可能性が低くなる。よって、タイムア
ウトによるウィンドウサイズの縮小を防ぐことができる
ため、上位のレイヤでのスループットの低下を抑えるこ
とができる。
【0040】本発明のパケット伝送方法は、上記方法に
おいて、前記上位のレイヤにおいて使用されるプロトコ
ルはTCPであるようにした。
【0041】この方法によれば、TCPが使用される上
位のレイヤ(たとえば、トランスポートレイヤ)でのス
ループットの低下を抑えることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明の骨子は、下り回線パケッ
トに対する確認応答を含む上り回線パケットを、確認応
答を含まない上り回線パケットよりも誤りにくく、か
つ、優先的に伝送することである。これにより、下り回
線パケットに対する確認応答を含む上り回線パケット
を、確認応答を含まない上り回線パケットに比較して、
無線区間において早くかつ確実に伝送することができ
る。
【0043】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照して詳細に説明する。なお、以下の説明では、適
宜、無線通信端末装置を端末と、無線通信基地局装置を
基地局と省略していう。また、上り回線(無線通信端末
装置から無線通信基地局装置へ向かう回線)で伝送され
るパケットを上り回線パケットといい、下り回線(無線
通信基地局装置から無線通信端末装置へ向かう回線)で
伝送されるパケットを下り回線パケットという。
【0044】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る無線通信端末装置および無線通信基地局装
置を含んで構成される無線通信システムを示す図であ
る。サーバ100と基地局200の間は有線区間であ
り、例えばインターネット網である。基地局200と端
末300−1〜端末300−n(以下、端末300−1
を端末#1、端末300−2を端末#2、…、端末30
0−nを端末#nという)の間は無線区間である。サー
バ100から送信されたパケットは、基地局200へ有
線伝送され、基地局200から端末#1〜#nへ無線伝
送される。また、端末#1〜#nから送信されたパケッ
トは、基地局200へ無線伝送され、基地局200から
サーバ100へ有線伝送される。
【0045】図2は、レイヤ構成の代表的なモデルであ
るOSI(Open Systems Interconnection)参照モデルで
ある。このモデルでは、レイヤは第1レイヤから第7レ
イヤの7つのレイヤで構成されている。このうち、無線
伝送が行われるレイヤは第1レイヤ(物理レイヤ)と第
2レイヤ(データリンクレイヤ)である。つまり、基地
局200と端末#1〜#nとの間は、第1レイヤ(物理
レイヤ)と第2レイヤ(データリンクレイヤ)を用いて
通信が行われる。また、第4レイヤ以上は、有線区間で
使用されるレイヤである。よって、サーバ100と基地
局200との間は、第4レイヤ以上用いて通信が行われ
る。なお、第3レイヤ(ネットワークレイヤ)は、パケ
ットの送信元からパケットの送信先までのすべての区
間、すなわちサーバ100から端末#1〜#nまでの区
間(有線区間および無線区間)において使用されるレイ
ヤである。第4レイヤ(トランスポートレイヤ)におい
て使用される代表的なプロトコルにTCP(Transmissio
n Control Protocol)があり、第3レイヤ(ネットワー
クレイヤ)において使用される代表的なプロトコルにI
P(Internet Protocol)がある。
【0046】なお、以下の説明では、第3レイヤ以上
を、無線伝送が行われるレイヤより上位のレイヤとす
る。また、無線伝送が行われるレイヤより上位のレイヤ
を単に上位レイヤという。また、第4レイヤ(トランス
ポートレイヤ)において使用されるプロトコルがTCP
があり、第3レイヤ(ネットワークレイヤ)において使
用されるプロトコルがIPである場合について説明す
る。
【0047】図3は、第2レイヤ(データリンクレイ
ヤ)から第4レイヤ(トランスポートレイヤ)において
生成されるパケットの構成を示す図である。トランスポ
ートレイヤでは、データが所定の単位に区切られた後、
その区切られたデータにTCPヘッダが付加されてTC
Pパケットが生成される。ネットワークレイヤでは、T
CPパケットにIPヘッダが付加されてIPパケットが
生成される。データリンクレイヤでは、IPパケットに
データリンクヘッダが付加されてデータリンクパケット
が生成される。そして、このデータリンクパケットが、
基地局200と端末#1〜#nとの間で伝送される。ま
た、サーバ100と基地局200との間では、IPパケ
ットが伝送される。
【0048】図4は、TCPパケットの構成を示す図で
ある。TCPパケットは、ヘッダ部分(TCPヘッダ)
とペイロード部分で構成され、ペイロード部分にデータ
が含まれる。また、ヘッダ部分には、ACK(ACKnowle
dgement:確認応答)を示すビットが存在する。このビ
ットが「1」であればACK「あり」であり、「0」で
あればACK「なし」である。
【0049】次いで、基地局200および端末#1〜#
nについて説明する。図5は本発明の実施の形態1に係
る無線通信基地局装置の構成を示すブロック図であり、
図6は本発明の実施の形態1に係る無線通信端末装置の
構成を示すブロック図である。なお、端末#1〜#nは
すべて同一の構成を有する。
【0050】まず、基地局200について説明する。図
5において、下り回線スケジューラ201には、端末#
1〜#nへ送信される下り回線パケットが入力される。
これらの下り回線パケットは、上記図3に示すようにし
て、サーバ100によって生成されたIPパケットであ
り、サーバ100から基地局200へインターネット網
等を介して伝送されたものである。よって、これらの下
り回線パケットには、トランスポートレイヤにおいて生
成されたTCPパケットが含まれている。下り回線スケ
ジューラ201は、下り回線の回線品質に基づいて、こ
れらの下り回線パケットを送信する順番を決める(下り
回線のスケジューリング処理)。この下り回線のスケジ
ューリング処理によって、ある時刻において下り回線パ
ケットを送信される端末は1つに限定される。スケジュ
ーリング処理された下り回線パケットは、時系列に符号
化部202に入力される。
【0051】符号化部202は下り回線パケットに対し
て所定の符号化処理を施し、変調部203は下り回線パ
ケットに対して所定の変調処理を施す。変調処理後の下
り回線パケットはMUX(マルチプレクサ)204に入
力される。
【0052】受信RF部213は、アンテナ212を介
して受信された上り回線パケットに対して所定の無線処
理を施す。受信されるパケットは、端末#1〜#nによ
って生成されたデータリンクパケットである。
【0053】復調部214は、上り回線パケットに対し
て所定の復調処理を施す。また、復調部214は、上り
回線パケットからデータリンクヘッダを取り除いてIP
パケットにする。このIPパケットは、復号部215に
よって復号された後、インターネット網等を介してサー
バ100へ伝送される。
【0054】復調部216は、パイロットが含まれてい
るデータを復調する。パイロット抽出部217は、復調
されたデータからパイロットを抽出する。回線品質測定
部218は、パイロットのCIR(Carrier to Interfer
ence Ratio)を測定することによって上り回線の回線品
質を測定する。測定結果は上り回線スケジューラ205
に入力される。
【0055】復調部219は、ACK送信要求が含まれ
ている上り回線パケットを復調する。ACK送信要求と
は、端末#1〜#nのうち基地局200へACKを送信
したい端末から送信される信号であり、ACKを基地局
200へ送信する旨を示すビット(ACKビット)とそ
の端末を特定する情報とから構成される。送信要求抽出
部220は、復調された上り回線パケットからACK送
信要求を抽出する。送信要求判定部221は、端末から
ACK送信要求があったか否か判定するとともに、AC
K送信要求を行った端末、すなわちACKを送信する端
末を複数の端末#1〜#nの中から特定する。特定され
た結果は上り回線スケジューラ205に入力される。
【0056】なお、復調部216、パイロット抽出部2
17、回線品質測定部218、復調部219、送信要求
抽出部220、および送信要求判定部221は、通信相
手となり得る端末の数だけ備えられ、各部での処理は端
末ごとに行われる。
【0057】上り回線スケジューラ205は、上り回線
の回線品質に基づいて、上り回線パケットの送信を許可
する端末を選択する(上り回線のスケジューリング処
理)。つまり、ある時刻においては、端末#1〜#nの
うち、上り回線の回線品質が最も良い1つの端末に対し
て上り回線パケットの送信許可を与える。この送信許可
を与えられた端末だけが、上り回線パケットを送信する
ことができる。よって、ある時刻において上り回線パケ
ットを送信することができる端末は1つに限定される。
なお、この上り回線のスケジューリング処理は、所定の
伝送単位ごと(たとえば、スロットごと)に行われる。
また、上り回線スケジューラ205は、送信要求判定部
221によって特定された端末に対しては優先的に上り
回線パケットの送信許可を与える。つまり、送信要求判
定部221によって特定された端末に対しては、回線品
質測定部218によって測定された回線品質に依らず
に、複数の端末#1〜#nの中で最優先に上り回線パケ
ットの送信許可を与える。そして、上り回線スケジュー
ラ205は、このように優先的に上り回線パケットの送
信許可を与えた端末(つまりACK送信要求があった端
末)と、上り回線の回線品質に基づいて上り回線パケッ
トの送信許可を与えた端末(つまりACK送信要求がな
い端末)とを区別してMCS決定部208に通知する。
【0058】このように、上り回線パケットの送信を許
可する端末を上り回線の回線品質に基づいて選択する無
線通信方法が用いられる場合でも、基地局200へAC
Kを送信する端末に対しては、上り回線の回線品質に依
らずに上り回線パケットの送信許可を与える。このた
め、基地局200はACKを必ず受信することができ
る。よって、TCPパケットの送信元(サーバ100)
においては、トランスポートレイヤの再送タイマがタイ
ムアウトしてしまう可能性が低くなる。よって、タイム
アウトによるウィンドウサイズの縮小を防ぐことができ
るため、トランスポートレイヤでのスループットの低下
を抑えることができる。また、ACKを送信する端末に
対しては最優先に上り回線パケットの送信許可を与える
ため、ACKを含む上り回線パケットをACKを含まな
い上り回線パケットよりも先に受信することができる。
よって、トランスポートレイヤの再送タイマがタイムア
ウトしてしまう可能性がさらに低くなる。
【0059】許可信号生成部206は、上り回線スケジ
ューラ205が送信を許可した端末に対して、送信が許
可された旨を知らせる信号(送信許可信号)を生成す
る。送信許可信号は、変調部207によって所定の変調
処理を施された後、MUX204に入力される。
【0060】MCS(Modulation Coding Schemes)決定
部208は、上り回線パケットに対する変調方式および
符号化率を決定する。図7に示すように、変調方式と符
号化率の組み合わせは特定の番号(MCS番号)によっ
て示されている。MCS番号が大きくなるほど、伝送レ
ートが大きく、誤り率が大きくなる(図8)。MCS決
定部208は、図7に示す複数の組み合わせの中から1
つの組み合わせを選択する。この際、MCS決定部20
8は、基地局200へACKを送信したい端末に対して
は、これらの組み合わせの中から誤り率が最も小さい組
み合わせ(ここでは、MCS番号1)を選択する。AC
K送信要求がない端末に対しては、上り回線の回線品質
に応じた最適な組み合わせを選択する。そして、MCS
決定部208は、選択したMCS番号を上り回線スケジ
ューラ205によって選択された端末に通知するため
に、そのMCS番号を符号化部209に入力する。
【0061】このように、変調方式および符号化率を変
化させることによって誤り率と伝送レートを変化させる
無線通信方法が用いられる場合に、変調方式と符号化率
の組み合わせを基地局から端末に通知することにより、
端末では変調方式と符号化率の組み合わせを決定する必
要がなくなり、端末での処理を軽減することができる。
【0062】符号化部209はMCS番号に対して所定
の符号化処理を施し、変調部210はMCS番号に対し
て所定の変調処理を施す。変調処理後のMCS番号はM
UX204に入力される。
【0063】MUX204では、下り回線パケット(I
Pパケット)と送信許可信号とMCS番号とが多重され
る。そして、多重化されたデータに対してデータリンク
ヘッダが付加されてデータリンクパケットが生成され
る。よって、このデータリンクパケットには、トランス
ポートレイヤにおいて生成されたTCPパケットが含ま
れている。データリンクパケットは、送信RF部211
によって所定の無線処理を施された後、アンテナ212
を介して各端末に送信される。
【0064】次いで、端末#1〜#nについて説明す
る。図6において、受信RF部302は、アンテナ30
1を介して受信された下り回線パケットに対して所定の
無線処理を施す。
【0065】復調部303は、自端末宛ての下り回線パ
ケットに対して所定の復調処理を施す。また、復調部3
03は、下り回線パケットからデータリンクヘッダを取
り除いてIPパケットにする。このIPパケットは、復
号部304によって復号された後、TCP処理部305
に入力されるともに、図示しない他の部へ送られる。
【0066】復調部306は、自端末宛ての送信許可信
号が含まれている下り回線パケットを復調する。許可信
号抽出部307は、復調された下り回線パケットから送
信許可信号を抽出する。そして、上り回線パケットの送
信許可が与えられた場合に、その旨をバッファ308に
通知する。この通知に基づいて、バッファ308は、一
時的に記憶している上り回線パケットを符号化部309
に入力する。
【0067】復調部310は、自端末宛てのMCS番号
が含まれている下り回線パケットを復調する。MCS情
報抽出部311は、復調された下り回線パケットを復号
した後、復号された下り回線パケットからMCS番号を
抽出する。そして、そのMCS番号に対応する変調方式
と符号化率の組み合わせを特定する。特定された変調方
式は変調部312に通知され、特定された符号化率は符
号化部309に通知される。
【0068】TCP処理部305は、IPパケットから
IPヘッダを取り除いてTCPパケットにする。そし
て、このTCPパケットに誤りがあるか否か検出する。
そして、TCPパケットに誤りがない場合にACKを生
成する。つまり、このACKは、データリンクパケット
に対するACKではなく、TCPパケットが到達したこ
とをTCPパケットの送信元(サーバ100)に知らせ
るためのACKである。すなわち、このACKは、トラ
ンスポートレイヤにおけるACKである。よって、この
ACKは、最終的にサーバ100まで伝送される。この
ようにして、データリンクレイヤにおける誤りの有無と
は別に、トランスポートレイヤにおける誤りの有無に基
づいてACKを生成することができる。
【0069】また、TCP処理部305は、入力された
上り回線データにTCPヘッダを付加し、上記図4に示
すTCPパケットを生成する。そして、ACKを生成し
た場合には、ヘッダ部分のACKビットを「1」にす
る。このようにして、TCP処理部305によって、A
CKを含むTCPパケットが生成される。その後、TC
P処理部305は、TCPパケットにIPヘッダを付加
してIPパケットを生成する。このIPパケットが上り
回線パケットとして、バッファ308に蓄えられる。
【0070】ACK判定部313は、上り回線パケット
にトランスポートレイヤにおけるACKが含まれている
か否か判定する。本実施の形態では、TCP処理部30
5が、ACKビットを「1」にしたか否かを示す信号を
ACK判定部313に入力する。ACK判定部313
は、この信号、つまり上位レイヤから入力される信号に
基づいて、上り回線パケットにACKが含まれているか
否か判定する。そして、判定結果を送信要求生成部31
4に入力する。また、ACK判定部313は、ACKを
含む上り回線パケットのシーケンス番号を送信電力制御
部317に通知する。
【0071】このようして、ACKが含まれている上り
回線パケットとACKが含まれていない上り回線パケッ
トとを区別することができるため、ACKが含まれてい
る上り回線パケットに対する誤り率の制御を、ACKが
含まれていない上り回線パケットに対する誤り率の制御
と独立して行うことができる。このため、変調方式およ
び符号化率を変化させることによって誤り率と伝送レー
トを変化させる無線通信方法が用いられる場合に、変調
方式と符号化率の複数の組み合わせのうち、ACKが含
まれていない上り回線パケットに対しては通常どおり上
り回線の回線品質に応じた最適な組み合わせを設定する
とともに、ACKが含まれている上り回線パケットに対
しては誤り率が最も小さくなる組み合わせを設定するこ
とができる。また、上位のレイヤからの通知に基づいて
上り回線パケットにACKが含まれているか否か判定す
るため、簡単かつ確実に判定することができる。
【0072】送信要求生成部314は、上り回線パケッ
トにACKが含まれている場合に、ACK送信要求を生
成して、生成したACK送信要求を変調部315に入力
する。ACK送信要求は、変調部315によって所定の
変調処理を施された後、MUX316に入力される。
【0073】符号化部309は、MCS情報抽出部31
1から通知された符号化率で上り回線パケットを符号化
する。また、変調部312は、MCS情報抽出部311
から通知された変調方式で上り回線パケットを変調す
る。変調後の上り回線パケットは、送信電力制御部31
7に入力される。このように端末#1〜#nは、基地局
200から通知された変調方式と符号化率の組み合わせ
に従って、上り回線パケットの変調方式および符号化率
を制御する。このように、変調方式と符号化率の組み合
わせが基地局200から通知されるため、端末#1〜#
nでは変調方式と符号化率の組み合わせを決定する必要
がなく、端末での処理を軽減することができる。
【0074】また、上記図8に示すように、MCS番号
ごと(すなわち、変調方式と符号化率の組み合わせご
と)に誤り率が違うため、端末#1〜#nは、変調方式
および符号化率を制御することによって上り回線パケッ
トの誤り率を制御することができる。また、上記のよう
に、基地局200では、基地局200へACKを送信し
たい端末に対しては、誤り率が最も小さい組み合わせが
選択されるので、端末#1〜#nは、変調方式と符号化
率の複数の組み合わせのうち、誤り率が最も小さくなる
組み合わせをACKを含む上り回線パケットに対して設
定することができる。このようにして、端末#1〜#n
は、ACKを含む上り回線パケットの誤り率がACKを
含まない上り回線パケットの誤り率よりも低くなるよう
にACKを含む上り回線パケットの誤り率を制御する。
【0075】送信電力制御部317は、ACK判定部3
13から通知されたシーケンス番号の上り回線パケッ
ト、すなわちACKを含む上り回線パケットの送信電力
を、ACKを含まない上り回線パケットの送信電力より
も大きくすることによって、ACKを含む上り回線パケ
ットの誤り率をさらに小さくする。このように、送信電
力の制御という比較的簡単な方法で誤り率を制御するこ
とができる。また、このように、変調方式および符号化
率の制御と送信電力の制御とを組み合わせて用いること
により、誤り率をさらに小さくすることができる。送信
電力制御後の上り回線パケットは、MUX316に入力
される。
【0076】変調部318は、入力されるパイロットに
対して変調処理を施す。パイロットは基地局200にお
いて上り回線の回線品質の測定に使用される信号であ
り、パイロットがなければ基地局200は上り回線のス
ケジューリング処理を行えない。このため、端末#1〜
#nは、ACK送信要求や上り回線パケットを送信する
必要がない場合でも、パイロットだけは基地局200へ
送信する。変調処理後のパイロットは、MUX316に
入力される。
【0077】MUX316では、上り回線パケット(I
Pパケット)とACK送信要求とパイロットとが多重さ
れる。多重方法は、図9に示すように時間多重としても
よいし、図10に示すようにコード多重としてもよい。
そして、多重化されたデータに対してデータリンクヘッ
ダが付加されてデータリンクパケットが生成される。デ
ータリンクパケットは、送信RF部319によって所定
の無線処理を施された後、アンテナ301を介して基地
局200に送信される。
【0078】次いで、基地局200と端末#1〜#nと
の間の送受の手順と、上り回線のスケジューリング処理
について説明する。なお、以下の説明では説明を簡単に
するために、基地局200と端末#1〜#4の4つの端
末とが通信する場合を考える。
【0079】サーバ100にインターネット網等を介し
て接続された基地局200は、端末#1〜#4と無線通
信を行っており、端末#1〜#4に対して上り回線のス
ケジューリング処理を行っている。ここでは、スケジュ
ーリング方法として、MaxCIR法について説明す
る。MaxCIR法とは、上記のように、CIRに基づ
いて行うスケジューリング方法である。すなわち、基地
局200は、複数の端末#1〜#4から送信されたパイ
ロットのCIRを測定する(図11)。そして、端末#
1〜#4のうちCIRが最も大きい端末に対して、上り
回線パケットの送信許可が与えられる。図12に、Ma
xCIR法を用いた上り回線のスケジューリングの結果
を示す。すなわち、各時刻t1〜t8において、上り回
線パケットの送信が許可される端末は1つに限定され
る。
【0080】ここで、図11に示すように、端末#2か
らACK送信要求があったものとする。図12の時刻t
6に着目した場合、上り回線のCIRにだけ基づく従来
では、送信許可の優先順位は図13の「従来」に示すよ
うになる。つまり、端末#1に上り回線パケットの送信
許可が与えられる。
【0081】しかし、本発明では、その優先順位は図1
3の「本発明」に示すようになる。つまり、本発明で
は、ACK送信要求をした端末に対しては、上り回線の
回線品質に依らずに最優先に上り回線パケットの送信許
可を与える。よって、端末#2に対して送信許可信号が
送信され、この送信許可信号に応じて、端末#2から
は、トランスポートレイヤでのACKを含む上り回線パ
ケットが送信される(図11)。但し、ACK送信要求
をした端末が複数ある場合には、その中で最もCIRが
大きい端末に対して上り回線パケットの送信許可を与え
ることとする。
【0082】このように、本実施の形態によれば、有線
伝送に比べて伝送路での劣化が大きい無線伝送において
も、トランスポートレイヤにおいて生成された下り回線
パケット(TCPパケット)に対するACKを、サーバ
100(下り回線パケットの送信元)に確実に届けるこ
とができる。また、本実施の形態によれば、サーバ10
0では、ACKを含むパケットをACKを含まないパケ
ットよりも先に受信することができる。よって、本実施
の形態によれば、トランスポートレイヤの再送タイマが
タイムアウトしてしまう可能性が低くなる。よって、サ
ーバ100ではタイムアウトによるウィンドウサイズの
縮小を防ぐことができるため、トランスポートレイヤで
のスループットの低下を抑えることができる。
【0083】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
係る無線通信基地局装置は、無線通信基地局装置へAC
Kを送信する無線通信端末装置に対して定期的に上り回
線パケットの送信許可を与える。
【0084】図14は、本発明の実施の形態2に係る無
線通信基地局装置の上り回線スケジューラ205の構成
を示すブロック図である。実施の形態1に係る無線通信
基地局装置とは、上り回線スケジューラ205でのスケ
ジューリング方法が相違する。それ以外は、実施の形態
1に係る無線通信基地局装置と同一である。
【0085】本実施の形態に係る上り回線スケジューラ
205は、データ用スケジューラ2051とACK用ス
ケジューラ2053の2つのスケジューラを有する。
【0086】データ用スケジューラ2051は、ACK
を含まない上り回線パケットに対して、上り回線の回線
品質に基づいて上り回線のスケジューリング処理を行
う。つまり、ACK送信要求がない端末のうち、上り回
線の回線品質が最も良い1つの端末に対して上り回線パ
ケットの送信許可を与える。データ用スケジューラ20
51によって与えられた送信許可は、データ用キュー2
052に待ち行列として蓄えられる(図15)。図15
の例では、端末#1、端末#2、端末#4、端末#3、
端末#4、…の順に送信許可が与えられたものとする。
【0087】一方、ACK用スケジューラ2053は、
ACKを含む上り回線パケットに対して上り回線のスケ
ジューリング処理を行う。つまり、送信要求判定部22
1によって特定された端末(すなわちACK送信要求が
あった端末)に対して上り回線パケットの送信許可を与
える。但し、送信要求判定部221によって特定された
端末が複数ある場合には、それらの複数の端末うち、上
り回線の回線品質が最も良い1つの端末に対して上り回
線パケットの送信許可を与える。ACK用スケジューラ
2053によって与えられた送信許可は、ACK用キュ
ー2054に待ち行列として蓄えられる(図15)。図
15の例では、端末#1、端末#2、端末#3の順に送
信許可が与えられたものとする。
【0088】割当部2055は、データ用キュー205
2に蓄えられた送信許可に対して、ACK用キュー20
54に蓄えられた送信許可を所定の間隔で割り当てる
(図15)。図15の例では、データ用キュー2052
に蓄えられた送信許可3回に対して1回の間隔で、AC
K用キュー2054に蓄えられた送信許可を割り当てて
いる。この間隔を長くするほどACKを含まない上り回
線パケットのスループットが大きくなり、この間隔を短
くするほどACKを含む上り回線パケットのスループッ
トが大きくなる。つまり、この間隔を調節することによ
り、両者のスループットの割合を調節することができ
る。
【0089】このようにして、本実施の形態に係る上り
回線スケジューラ205は、ACK送信要求があった端
末に対して定期的に上り回線パケットの送信許可を与え
る。これにより、基地局200では、ACKを含む上り
回線パケットを定期的に受信することができる。
【0090】そして、割当部2055は、ACK送信要
求があった端末とACK送信要求がない端末とを区別し
てMCS決定部208に通知する。
【0091】このように、本実施の形態によれば、AC
Kを含む上り回線パケットとACKを含まない上り回線
パケットの受信間隔を適宜設定することができるため、
ACを送信する端末が多数存在する場合でも、ACKを
含まない上り回線パケットのスループットの低下を最小
限に抑えつつACKを必ず受信することができる。
【0092】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
係る無線通信端末装置は、上り回線パケットのヘッダを
参照して、上り回線パケットにACKが含まれているか
否か判定する。
【0093】図16は、本発明の実施の形態3に係る無
線通信端末装置の構成を示すブロック図である。実施の
形態1に係る無線通信端末装置とは、ACK判定部31
3での判定方法が相違する。それ以外は、実施の形態1
に係る無線通信端末装置と同一である。
【0094】上記図4で示したように、TCPパケット
のヘッダ部分には、ACKを示すビットが存在する。こ
のビットが「1」であればACK「あり」であり、
「0」であればACK「なし」である。よって、このビ
ットを参照することにより、TCPパケットにACKが
含まれているか否か確実に判定することができる。
【0095】そこで、ACK判定部313は、TCP処
理部305から入力されたIPパケットにおいて、TC
Pパケットのヘッダ(TCPヘッダ)の内容を確かめ
る。そして、ACKを示すビットが「1」であれば、上
り回線パケットにトランスポートレイヤにおけるACK
が含まれていると判定する。逆に、ACKを示すビット
が「0」であれば、上り回線パケットにトランスポート
レイヤにおけるACKが含まれていないと判定する。こ
のように、ACK判定部313は、TCPパケットのヘ
ッダに含まれる情報に基づいて、TCPパケットにAC
Kが含まれているか否か判定する。
【0096】このように、本実施の形態によれば、上り
回線パケットにACKが含まれているか否か確実に判定
することができる。
【0097】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
係る無線通信端末装置は、上り回線パケットの大きさに
基づいて、上り回線パケットにACKが含まれているか
否か判定する。
【0098】本発明の実施の形態4に係る無線通信端末
装置の構成は、図16に示した実施の形態3に係る無線
通信端末装置の構成と同一である。よって、再び図16
を用いて説明する。但し、実施の形態3に係る無線通信
端末装置とは、ACK判定部313での判定方法が相違
する。それ以外は、実施の形態3に係る無線通信端末装
置と同一である。
【0099】上記のように、TCP処理部305は、入
力された上り回線データにTCPヘッダを付加し、上記
図4に示すTCPパケットを生成する。そして、トラン
スポートレイヤにおけるACKを生成した場合には、ヘ
ッダ部分のACKビットを「1」にする。このようにし
て、TCP処理部305は、ACKを含むTCPパケッ
トを生成する。そして、TCP処理部305は、TCP
パケットにIPヘッダを付加してIPパケットを生成す
る。
【0100】ここで、上り回線で送信するデータがない
場合には、TCP処理部305には、上り回線データが
入力されない。しかし、上り回線データがない場合で
も、TCP処理部305は、下り回線のTCPパケット
に誤りがない場合には、ACKを生成して、TCPヘッ
ダのACKビットを「1」にする。このように、上り回
線データがない場合でも、ACKだけは送信する必要が
ある場合がある。このとき、TCP処理部305からA
CK判定部313には、データ部分のないパケット、す
なわち、ヘッダだけで構成されるIPパケットが入力さ
れる。換言すれば、ヘッダだけで構成されるパケットに
は、必ずACKが含まれている。また、TCPヘッダの
大きさおよびIPヘッダの大きさは一定であるため、パ
ケットの大きさを確かめることにより、データを含むパ
ケットであるか、または、データを含まずヘッダだけで
構成されるパケットであるかを判定することができる。
つまり、パケットの大きさを確かめることにより、AC
Kが含まれている上り回線パケットを判定することがで
きる。
【0101】そこで、ACK判定部313は、入力され
たIPパケットの大きさを確かめる。そして、その大き
さが所定の値未満である場合には、TCPパケットには
ACKが含まれていると判定する。このように、ACK
判定部313は、IPパケットの大きさに基づいて、T
CPパケットにACKが含まれているか否か判定する。
【0102】なお、IPパケットの大きさが所定の値以
上である場合には、パケットの大きさからだけでは、A
CKが含まれているか否か判定することはできない。こ
の場合には、ACK判定部313は、実施の形態3に記
載した方法によって、ACKが含まれているか否か判定
する。
【0103】このように、上り回線パケットがデータを
含まずヘッダのみで構成される場合にはそのヘッダには
ACKが必ず含まれるため、本実施の形態によれば、ヘ
ッダに含まれる情報(ACKビット)を確かめなくて
も、上り回線パケットにACKが含まれているか否か判
定することができる。また、ヘッダに含まれる情報を確
かめるにはかなりの処理量を要するが、本実施の形態に
よれば、パケットの大きさを確かめるだけでよいので判
定に要する処理量を軽減することができる。
【0104】(実施の形態5)本発明の実施の形態5に
係る無線通信端末装置は、所定の処理に要する時間に基
づいて、上り回線パケットにACKが含まれているか否
か判定する。
【0105】図17は、本発明の実施の形態5に係る無
線通信端末装置の構成を示すブロック図である。実施の
形態5に係る無線通信端末装置は、実施の形態1に係る
無線通信端末装置にさらにタイマ320を備えて構成さ
れる。また、実施の形態1に係る無線通信端末装置と
は、ACK判定部313での判定方法が相違する。それ
以外は、実施の形態1に係る無線通信端末装置と同一で
ある。
【0106】TCP処理部305に下り回線パケットが
入力されてからTCP処理部305から上り回線パケッ
トが出力されるまでの経過時間は、TCP処理部305
で行われる処理によって相違する。上記のように、TC
P処理部305は、ACKを生成した場合には、TCP
ヘッダのACKビットを「1」にする。一方、ACKを
生成しない場合には、TCPヘッダのACKビットを
「0」のままにしておく。つまり、TCPパケットにA
CKが含まれる場合の方が、含まれない場合に比べ、T
CP処理部305における処理時間が長くなる。また、
TCPパケットにACKが含まれる場合のTCP処理部
305における処理時間は、ほぼ一定である。よって、
TCP処理部305における処理時間を計測することに
より、ACKが含まれている上り回線パケットを判定す
ることができる。
【0107】そこで、復号部304は、復号したIPパ
ケットをTCP処理部305およびタイマ320に入力
する。タイマ320は、TCP処理部305における処
理時間を計測するためのものであり、IPパケットが入
力された時点で計時を開始する。TCP処理部305
は、実施の形態1に記載した処理を行って生成したIP
パケットをACK判定部313に入力する。
【0108】ACK判定部313は、IPパケットが入
力された時点でタイマ320を参照し、TCP処理部3
05に下り回線パケットが入力されてからTCP処理部
305から上り回線パケットが出力されるまでの経過時
間、すなわち、TCP処理部305における処理時間を
確かめる。そして、その時間が所定の値以上である場合
には、TCPパケットにはACKが含まれていると判定
する。このように、ACK判定部313は、TCP処理
部305によって行われる所定の処理に要する時間に基
づいて、TCPパケットにACKが含まれているか否か
判定する。
【0109】このように、所定の処理に要する時間はほ
ぼ一定であるため、本実施の形態によれば、ヘッダに含
まれる情報(ACKビット)を確かめなくても、上り回
線パケットにACKが含まれているか否か判定すること
ができる。また、ヘッダに含まれる情報を確かめるには
かなりの処理量を要するが、本実施の形態によれば、時
間を確かめるだけでよいので判定に要する処理量を軽減
することができる。
【0110】なお、本発明では、上り回線のスケジュー
リング処理の方法は特に限定されない。すなわち、Ma
xCIR法ではなく、ラウンドロビン法を用いてもよ
い。ラウンドロビン法とは、図18に示すように、複数
の端末(ここでは端末#1〜#4とする)に対して順番
に送信許可を与えるスケジューリング法である。上り回
線のスケジューリング処理にラウンドロビン法が用いら
れる場合でも、本発明では、基地局200へACKを送
信する端末に対しては、ラウンドロビン法に従って設定
される順番に依らずに、最優先に上り回線パケットの送
信許可を与える。
【0111】また、上記実施の形態では、端末がACK
の送信側である場合について説明した。しかし、本発明
は、基地局がACKの送信側となる場合にも同様に実施
可能である。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
無線伝送が行われるレイヤより上位のレイヤでのスルー
プットの低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る無線通信端末装置
および無線通信基地局装置を含んで構成される無線通信
システムを示す図
【図2】レイヤ構成の代表的なモデルであるOSI(Ope
n Systems Interconnection)参照モデル
【図3】第2レイヤ(データリンクレイヤ)から第4レ
イヤ(トランスポートレイヤ)において生成されるパケ
ットの構成を示す図
【図4】TCPパケットの構成を示す図
【図5】本発明の実施の形態1に係る無線通信基地局装
置の構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態1に係る無線通信端末装置
の構成を示すブロック図
【図7】変調方式と符号化率の組み合わせを示す図
【図8】MCS番号と誤り率の関係を示す図
【図9】時間多重を示す図
【図10】コード多重を示す図
【図11】基地局と端末との間の送受の手順を示す図
【図12】MaxCIR法を用いた上り回線のスケジュ
ーリングの結果
【図13】送信許可の優先順位を示す図(従来と本発明
との比較)
【図14】本発明の実施の形態2に係る無線通信基地局
装置の上り回線スケジューラの構成を示すブロック図
【図15】本発明の実施の形態2に係る無線通信基地局
装置の上り回線スケジューラの動作を示す図
【図16】本発明の実施の形態3に係る無線通信端末装
置の構成を示すブロック図
【図17】本発明の実施の形態5に係る無線通信端末装
置の構成を示すブロック図
【図18】ラウンドロビン法を用いた上り回線のスケジ
ューリングの結果
【符号の説明】
100 サーバ 200 基地局 300−1〜300−n 端末#1〜#n 201 下り回線スケジューラ 202 符号化部 203 変調部 204 MUX 205 上り回線スケジューラ 206 許可信号生成部 207 変調部 208 MCS決定部 209 符号化部 210 変調部 211 送信RF部 212 アンテナ 213 受信RF部 214 復調部 215 復号部 216 復調部 217 パイロット抽出部 218 回線品質測定部 219 復調部 220 送信要求抽出部 221 送信要求判定部 301 アンテナ 302 受信RF部 303 復調部 304 復号部 305 TCP処理部 306 復調部 307 許可信号抽出部 308 バッファ 309 符号化部 310 復調部 311 MCS情報抽出部 312 変調部 313 ACK判定部 314 送信要求生成部 315 変調部 316 MUX 317 送信電力制御部 318 変調部 319 送信RF部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 7/26 109M Fターム(参考) 5K004 AA01 BA02 BB02 BB04 BB05 5K014 AA01 DA02 FA11 GA02 5K033 CB04 CB17 CC01 DA17 DB09 EA06 5K034 AA01 AA05 EE03 HH01 HH02 HH10 HH11 HH63 MM01 MM03 5K067 AA13 BB04 CC08 DD46 DD57 EE02 EE10 EE16

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線伝送が行われるレイヤより上位のレ
    イヤにおいて生成された下り回線パケットを受信する受
    信手段と、 前記下り回線パケットが到達したことを前記下り回線パ
    ケットの送信元に知らせる確認応答を生成する生成手段
    と、 前記確認応答を含む上り回線パケットの誤り率が前記確
    認応答を含まない上り回線パケットの誤り率よりも低く
    なるように前記確認応答を含む上り回線パケットの誤り
    率を制御する誤り率制御手段と、 を具備することを特徴とする無線通信端末装置。
  2. 【請求項2】 前記生成手段は、前記下り回線パケット
    に誤りがない場合に前記確認応答を生成する、 ことを特徴とする請求項1記載の無線通信端末装置。
  3. 【請求項3】 前記誤り率制御手段は、前記確認応答を
    含む上り回線パケットの変調方式および符号化率を制御
    することによって前記確認応答を含む上り回線パケット
    の誤り率を制御する、 ことを特徴とする請求項1記載の無線通信端末装置。
  4. 【請求項4】 前記誤り率制御手段は、無線通信基地局
    装置から通知された変調方式と符号化率の組み合わせに
    従って、前記確認応答を含む上り回線パケットの変調方
    式および符号化率を制御する、 ことを特徴とする請求項3記載の無線通信端末装置。
  5. 【請求項5】 前記誤り率制御手段は、前記確認応答を
    含む上り回線パケットの送信電力を制御することによっ
    て前記確認応答を含む上り回線パケットの誤り率を制御
    する、 ことを特徴とする請求項1記載の無線通信端末装置。
  6. 【請求項6】 上り回線パケットに前記確認応答が含ま
    れているか否か判定する判定手段、 をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の無線
    通信端末装置。
  7. 【請求項7】 前記判定手段は、前記上位のレイヤから
    入力される信号に基づいて、前記上り回線パケットに前
    記確認応答が含まれているか否か判定する、 ことを特徴とする請求項6記載の無線通信端末装置。
  8. 【請求項8】 前記判定手段は、前記上り回線パケット
    のヘッダに含まれる情報に基づいて、前記上り回線パケ
    ットに前記確認応答が含まれているか否か判定する、 ことを特徴とする請求項6記載の無線通信端末装置。
  9. 【請求項9】 前記判定手段は、前記上り回線パケット
    の大きさに基づいて、前記上り回線パケットに前記確認
    応答が含まれているか否か判定する、 ことを特徴とする請求項6記載の無線通信端末装置。
  10. 【請求項10】前記判定手段は、所定の処理に要する時
    間に基づいて、前記上り回線パケットに前記確認応答が
    含まれているか否か判定する、 ことを特徴とする請求項6記載の無線通信端末装置。
  11. 【請求項11】 無線伝送が行われるレイヤより上位の
    レイヤにおいて生成された下り回線パケットを送信する
    送信手段と、 複数の無線通信端末装置の中から、前記下り回線パケッ
    トが到達したことを自局に知らせる確認応答を送信する
    無線通信端末装置を特定する特定手段と、 特定された無線通信端末装置に対して上り回線パケット
    の送信許可を与える許可手段と、 を具備することを特徴とする無線通信基地局装置。
  12. 【請求項12】 前記許可手段は、特定された無線通信
    端末装置に対して前記複数の無線通信端末装置の中で最
    優先に上り回線パケットの送信許可を与える、 ことを特徴とする請求項11記載の無線通信基地局装
    置。
  13. 【請求項13】 前記許可手段は、特定された無線通信
    端末装置に対して定期的に上り回線パケットの送信許可
    を与える、 ことを特徴とする請求項11記載の無線通信基地局装
    置。
  14. 【請求項14】 上り回線パケットに対する変調方式と
    符号化率の複数の組み合わせの中から誤り率が最も小さ
    い組み合わせを、前記許可手段によって許可された無線
    通信端末装置に対して選択する選択手段と、 選択された組み合わせを前記許可手段によって許可され
    た無線通信端末装置に通知する通知手段と、 をさらに具備することを特徴とする請求項11記載の無
    線通信基地局装置。
  15. 【請求項15】 無線伝送が行われるレイヤより上位の
    レイヤにおいて生成されたパケットの確認応答を前記上
    位のレイヤで行いながら前記パケットを無線伝送するパ
    ケット伝送方法であって、 前記確認応答を含むパケットの誤り率が前記確認応答を
    含まないパケットの誤り率よりも小さくなるようにして
    前記確認応答を含むパケットを伝送する、 ことを特徴とするパケット伝送方法。
  16. 【請求項16】 無線伝送が行われるレイヤより上位の
    レイヤにおいて生成されたパケットの確認応答を前記上
    位のレイヤで行いながら前記パケットを無線伝送するパ
    ケット伝送方法であって、 前記確認応答を含むパケットを前記確認応答を含まない
    パケットよりも優先して伝送する、 ことを特徴とするパケット伝送方法。
  17. 【請求項17】 前記上位のレイヤにおいて使用される
    プロトコルはTCPである、 ことを特徴とする請求項15または請求項16記載のパ
    ケット伝送方法。
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