JP2003196581A - 光学式情報読み取り装置 - Google Patents
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Abstract
のとすることができ、少ない光源光量で、極めて高い情
報の読み取り精度が得られるようにする。 【解決手段】 バーコードラベル1のコード情報を読み
取るスキャナ3は、レーザダイオード10,ボールレン
ズ11及び反射ミラー12からなる光出射手段13と、
狭い波長域を透過させる受光レンズ14及び受光素子と
してのフォトダイオード15とからなる反射光検出手段
16とからなり、レーザダイオード10の発光スペクト
ルは650nmの線スペクトルである。レーザダイオー
ド10とフォトダイオード15とは1つの基板17に設
けられ、ボールレンズ11及び受光レンズ14は、ホル
ダ18の第1,第2の装着用開口19,20に装着さ
れ、第1の装着用開口19はアパーチャとして機能する
ものであり、。にはボールレンズ11が、また第2の装
着用開口20には受光レンズ14がそれぞれ装着される
が、受光レンズ14はバンドパスフィルタとしての機能
を発揮する狭波長域受光レンズで構成されている。
Description
て、例えばバーコードラベルから、このバーコードラベ
ルに表示されている情報を読み取るための光学式情報読
み取り装置に関するものである。
ラベルに表示されているコード情報を光学的に読み取る
ための光学式情報読み取り装置、即ちバーコードリーダ
は光出射手段と反射光検出手段とを有し、バーコードラ
ベルに表示されている濃淡情報を読み取るものである。
従って、その光出射手段は少なくとも光源と集光レンズ
とを備え、光源から出射された光を集光レンズによりバ
ーコードラベル上に集光させるようにする。また、反射
光検出手段は少なくとも受光レンズと受光素子とを含む
ものであり、バーコードラベルからの反射光を受光レン
ズを介して受光素子に入射させ、バーコードラベルの濃
淡情報を受光素子の受光量の差として検出する。従っ
て、受光素子は光−電気変換素子であり、この受光素子
からの出力信号を信号処理装置に取り込んで、この信号
処理装置で所定の信号処理を行うことによって、コード
情報が読み取られる。
る長さを持って表示されている場合に、このコード情報
を読み取るには、媒体をスキャニングする必要がある。
このために、従来技術においては、受光素子としてはラ
インセンサを用いる一方、光源としては発光素子をライ
ン状に配列したり、光源からの光を所定の長さを有する
スリットを通すことによって、コード情報表示領域の全
長に及ぶライン状の光を出射させるようにしている。ま
た、ポリゴンミラーやガルバノミラー等の可動型の反射
ミラーを設けて、光源から出射された光をスキャンさせ
る構成としたものも従来から知られている。
ると、装置全体が大型化し、かつ重量化する。そこで、
ハンドスキャナタイプとすることによって、情報読み取
り装置のコンパクト化及び軽量化したものもある。この
ハンドスキャナタイプの情報読み取り装置は、手動等に
よりバーコードラベル等の情報表示媒体の表面上をスキ
ャニングするように構成したものである。
み取り装置としては、例えば、特開平11−39425
号公報に示されたものが知られている。この公知の情報
読み取り装置は、ペン型筐体の内部に光源及びその導光
用光学部材とを含む光出射手段と、受光素子及びその導
光用光学部材と受光素子とからなる反射光検出手段とを
有し、またペン型筐体の先端にボールレンズを装着する
構成としている。光源からの出射光は導光用光学部材を
介してバーコードラベル上に集光させ、このバーコード
ラベルからの反射光を反射光検出側の導光用光学部材を
介して受光素子に入射するように構成している。従っ
て、これら出射光及び反射光は共にボールレンズを通過
することになる。ここで、反射光検出用の導光用光学部
材は光ファイバから構成され、また光源はこの光ファイ
バの周囲に円環状となるように配列した複数の発光素子
から構成されている。さらに、光源から出射される光を
導く導光用光学部材は、コリメータレンズと、光ファイ
バを保持する機能を有する収束レンズとから構成され、
この収束レンズの出射側とボールレンズとの間には鏡面
仕上げされた鏡筒が配置されている。
は、バーコードラベルの表面に接触させるか、あるいは
適当な間隔を置いて、このバーコードラベルの一端側か
ら他端側に向けてスキャンさせて、バーコードラベルに
表示されているコード情報を読み取る。このためには、
バーコードラベルに入射される光は、その表面における
所定の位置に小さいビーム径となるように集光させなけ
ればならない。また、バーコードラベルからの反射光は
濃淡情報を含んだ信号光であり、この反射光は導光用光
学部材としての光ファイバに確実に取り込まれて、ロス
なく受光素子まで伝送させる必要がある。出射光及び反
射光は共にボールレンズを通過することから、このボー
ルレンズ内でこれら2つの光路を分離するために、ボー
ルレンズの中心部を反射光の光路として利用し、出射光
はこの中心を囲む円環状の光路となる。従って、光源及
びこの光源側の導光用光学部材から出た光束は円環状の
ビームとなし、かつ収束する光束としてボールレンズに
入射される。
は近点位置に中実かつ極細のビームパターンとなるよう
に集光させるようになし、この集光位置にバーコードラ
ベルが配置されることになる。そして、バーコードラベ
ル上に集光される光が円環状のパターンとなったり、ぼ
けたりしないようにする必要がある。光源側の導光用光
学部材を構成する鏡面仕上げされた鏡筒は、収束レンズ
からの出射光のうち、バーコードラベル上に適正に集光
するのに貢献しない光を散乱させるためのものである。
来技術によるペン型のハンドスキャナタイプのバーコー
ドリーダにおいては、バーコードラベルに向けての出射
光と、このバーコードラベルからの反射光とを同じボー
ルレンズを透過させるように構成しているので、光量ロ
スが極めて大きくなる。即ち、ボールレンズに対して、
円環状の光束を入射させ、この光束をバーコードラベル
上で中実かつ極細のパターンとなるように集光させるた
めに、この位置に集光される光以外を散乱させるように
しているのが、この散乱光は光量ロスとなる。従って、
光源の光量を大きくしなければならず、このために光学
素子が大型化することになる。しかも、光源からは円環
状の光束を出射させるために、この光源からの円環状の
光束を1点に集光させるために、その導光用光学部材と
しては、光源とボールレンズとの間との間にコリメータ
レンズ及び収束レンズを配置し、かつ鏡筒に囲まれた空
間を設けなければならないことから、装置構成が極めて
複雑かつ大型化し、また光路長も長くなるというう問題
点がある。
分を光路として利用することから、受光素子は少なくと
もコリメータレンズより後側、具体的にはさらに発光素
子より後側に配置する必要があり、このためにバーコー
ドラベルからの信号光を受光素子までに導く手段が必要
になる。光ファイバを反射光の導光手段として用いたの
はこのためである。光ファイバは、特有の開口数(N
A)があることから、必ず伝送ロスが生じることにな
る。また、光ファイバに鏡筒やボールレンズ等で反射し
た光源側の散乱光が入り込まれると、それらはノイズ成
分となる。従って、ノイズ成分が光ファイバに入射され
ないようにするために、光ファイバの入射端面を凸面に
することにより、最大受光角を制限して、前述した散乱
光が光ファイバに入り込むのを極力抑制している。しか
しながら、なおかなりの散乱光が光ファイバに取り込ま
れることになってS/N比が低下するという問題点もあ
る。
近点に焦点を結ぶように構成しているので、このボール
レンズとバーコードラベルとの間の距離が僅かでも変化
すると、バーコードラベルへの出射光がぼけたり、円環
状のパターンになって、有効に集光できなくなってしま
う。従って、非接触型でバーコードラベルのコード情報
を読み取る際に、バーコードリーダのバーコードラベル
に対する離間距離を厳密に設定しないと、コード情報の
読み取り不能になったり、誤作動を起こしたりする等、
その読み取り操作の操作性が悪いという問題点もある。
あって、その目的とするところは、小型で軽量な構成
で、光量の光源から情報表示媒体への出射光の光量を少
なくしても、この情報表示媒体からの情報を確実に読み
取ることができるようにすることにある。
ために、本発明は、濃淡で所定の情報を表示された情報
表示媒体から情報を読み取るために、光源と集光レンズ
とからなり、前記情報表示媒体に光を出射する光出射手
段と、受光レンズと受光素子とからなり、前記情報表示
媒体からの反射光を受光して、電気信号に変換する反射
光検出手段とを設けたスキャナを有し、このスキャナを
前記情報表示媒体の表面に沿ってスキャンさせることに
より、この情報表示媒体の表示情報を読み取る装置であ
って、前記光源は単一の線スペクトルを有する単色光源
若しくは発光スペクトル範囲が狭い光源とし、前記集光
レンズをボールレンズで構成し、また前記受光レンズは
前記光源からの出射光の波長を含む所定の波長域の光束
を透過させ、それ以外の波長光をカットする狭波長域受
光レンズで構成したことをその特徴とするものである。
る情報表示媒体の代表的なものとしてはバーコードラベ
ルがある。ただし、表示される情報としては、バーコー
ド情報だけでなく、文字,図形その他、紙等のシート状
の媒体に、光学手段で検出できる濃淡の差として表示さ
れる各種の情報を含む。そして、スキャナは手動等によ
り情報表示媒体の表面に沿ってスキャンさせ、情報表示
媒体からの反射光量の差を検出することによって、その
表示情報を読み取るものである。
に当って、光出射手段から好ましくは単色の光、つまり
単一の線スペクトルを有する光を情報表示媒体に照射
し、かつ微細なビーム径となるように集光させる。この
ようにして入力された光は情報表示媒体表面で反射する
が、この反射光には表示情報に応じて反射光量の差が生
じる。この表示情報に基づく光量差を有する反射光が信
号光として反射光検出手段に取り込まれるが、この反射
光を取り込む際に、光源からの出射光の波長成分以外を
排除することによって、受光感度を高くして、S/N比
の向上を図るようにしている。
域を狭くし、好ましくは単一の線スペクトルを有する光
とする。好ましくは単色光源とするが、単色光源の代表
的なものとしてはレーザ光源があり、気体レーザ、固体
レーザ、半導体レーザ等があるが、光源を小型化するに
は半導体レーザを用いるのが望ましい。なお、他の光
源、例えば発光ダイオード等のように発光スペクトルが
狭い光源を用いることもできる。
ンズを配置し、光源からの出射光を情報表示媒体の表面
に集光させる。集光レンズとしては、高倍率のものを用
いることによって、後側焦点位置を短くし、前側焦点距
離を後側焦点距離より長くする。小さいレンズで高倍率
を得るために、集光レンズとしてボールレンズを用いる
ようにしている。ボールレンズは研磨加工により極めて
小さい直径のものを容易に形成できる。従って、光源と
集光レンズを含む光出射手段の構成を小型化でき、かつ
光源から集光レンズまでの光路長も短縮できて、光出射
手段のコンパクト化が図られる。しかも、前側焦点距離
が長いと、集光レンズから情報表示媒体までの距離が多
少ばらついても、有効に集光させることができることか
ら、情報を読み取り操作の操作性が向上する。ところ
で、集光レンズとしてボールレンズを用いると、収差、
特に球面収差が大きくなり、集光位置でぼけることにな
る。この球面収差を抑制するためにはアパーチャが設け
られるが、このアパーチャをボールレンズの出射側に配
置することによって、その開口径を大きくして、組み付
け誤差に起因して生じる光量損失等を防止される。
される表示情報を含む信号光を自然光等から分離して選
択的に受光素子に入射させるために、受光素子への受光
レンズに波長選択性を持たせている。ただし、受光レン
ズを透過する光の波長を光源から情報表示媒体への入射
光と完全に一致させると、受光レンズへの入射光の波長
の遷移等に起因して、受光量が著しく制約される。そこ
で、単色光源を用いる場合であっても、光源からの出射
光の波長を含む所定の波長域の光束を透過させる特性を
持たせ、この波長域より長波長側及び短波長側をカット
する。このために、受光レンズに狭い波長域の光のみを
透過させる、所謂バンドパスフィルタを有する狭波長域
受光レンズとすることによって、受光レンズ及び受光素
子という簡単な構成で反射光検出手段を構成でき、その
小型化が図られ、読み取り装置全体の構成を著しく簡略
化できる。
めに、ガラス表面に誘電体の多層膜をコーティングした
ダイクロイック膜が用いることができる。ダイクロイッ
ク膜は真空蒸着等の手段で高屈折率膜Hと低屈折率膜L
とを交互に数十乃至それ以上の層となるように積層した
ものであり、その膜構成により所望の分光透過特性を持
たせることができる。そして、膜構成によっては、ある
波長域の波長成分のみを透過させるバンドパスフィルタ
としても機能させることもできる。ただし、このうよう
にバンドパスフィルタとして機能させるには膜数を極め
て多くする必要がある。そこで、この受光レンズを着色
ガラスで形成することによって、透過させる波長域より
長波長側と、短波長側とのうち、いずれか一方側の波長
光を吸収乃至散乱させるようにする。また、この受光レ
ンズの片面に、他方側の波長光を反射させるために、多
層膜からなるダイクロイック膜を設けるようにする。こ
れによって、狭波長域を透過させる受光レンズが構成さ
れる。そして、着色ガラスによって、受光レンズの透過
波長域より短波長側の光を吸収乃至散乱させ、またダイ
クロイック膜は透過波長域より長波長側の光を反射させ
る構成とするのがさらに望ましい。
ズ,受光レンズ及び受光素子で情報読み取り装置が構成
されるが、本発明の装置構成により、その構成が簡略化
されると共に各部の組み付け性の改良が図られ、かつ組
み付け誤差や加工誤差等の影響を極力排除できるように
している。まず、光出射手段の集光レンズとしてボール
レンズを用いている。従って、ボールレンズの中心が光
源の発光点の中心の延長線上に配置されておれば良く、
集光レンズの光軸の傾きに対する配慮を必要としない。
一方、反射光検出手段側では、透過波長域を狭めるため
に光学フィルタを設ける必要はないことから、受光素子
との間の位置合わせが簡略化できる。
し、かつ組み付け性の向上を図るために、光源を半導体
レーザで構成し、また受光素子をフォトダイオードで構
成して、これら半導体レーザとフォトダイオードとを1
つの基板に設けるようにするのが望ましい。前述したよ
うに、光源光量を小さくできることから、小型の半導体
レーザを用いることができる結果、光源と受光素子とを
ワンチップ化が達成される。また、光レンズと受光レン
ズとを同一の支持部材に取り付け、この支持部材を基板
に連結する構成とすると、さらに組み付け性が良好にな
る。即ち、集光レンズと受光レンズとを単一のホルダ部
材に設け、このホルダ部材を基板に連結する構成とす
る。そして、ホルダ部材を集光レンズが装着される第1
の装着用開口と、受光レンズが装着される第2の装着用
開口とを形成する。このように構成すれば、集光レンズ
はこの第1の装着用開口のエッジ部に当接させるだけで
位置決めすることができ、しかもこの第1の装着用開口
をアパーチャとして機能させることができる。
チップ化し、集光レンズと受光レンズとを単一のホルダ
部材に設ける構成とした場合には、光出射手段の出射側
光軸と、反射光検出手段における反射側光軸とを概略平
行に配置するのが望ましいが、このために、集光レンズ
の出射側に出射側光軸を所定角度折り曲げるための光路
曲折用ミラーを配置する。一方、出射側の光軸を曲げた
分だけ受光レンズに入射される光は角度を持つことにな
る。従って、反射側にもミラーを設けるか、受光レンズ
には反射光を角度を持って入射させるようにする。な
お、光出射側と反射光受光側との光軸を傾けるようにし
て、それぞれの素子を基板及びホルダ部材に装着すれ
ば、光路曲折用ミラー等を省略することもできる。
一の線スペクトルを有するものであるが、受光レンズへ
の入射角によっては波長のシフトが生じる。従って、特
に受光レンズに入射される光に角度を持たせるようにし
た場合等においては、受光レンズは、光源からの出力波
長光に対して、この光源からの光束が35°以下の角度
で入射した時に遷移する波長を含む光束を透過させ、そ
れ以外の波長光をカットする分光透過特性を持たせるよ
うにすることによって、確実に反射光を受光素子に取り
込むことができる。
受光させるために、受光レンズを非球面レンズとするの
が望ましい。ここで、例えばモールド手段によりレンズ
を形成すれば、レンズそのものを非球面とすることもで
きるが、球面レンズの表面にレプリカを積層することに
よっても非球面化させることができる。つまり、受光レ
ンズ自体は球面レンズであり、その一側面に非球面化す
るためのレプリカを積層する。ここで、受光レンズにダ
イクロイック膜が形成されている場合には、それとは反
対側の面にレプリカを形成する。そして、受光レンズは
平凸または平凸に近い球面を有する凸レンズで構成し、
ダイクロイック膜は平面または平面に近い曲率の凸面に
形成し、レプリカを他側面に形成すると、ダイクロイッ
ク膜の均一化が図られる。そして、レプリカの具体的な
構成としては、受光レンズのレンズ面の有効領域のう
ち、光軸中心を含む中央部分の所定の範囲をこのレンズ
面の曲率半径より小さい曲率半径の曲面となし、また有
効領域の最外周側は中央部より大きい曲率半径を有する
曲面となし、その間の部位は前記最外周側の曲面より大
きい曲率半径の曲面とした非球面形状を有するもので構
成すれば、反射光の取り込み量をさらに多くすることが
できる。
実施の形態について説明する。まず、図1に光学式情報
読み取り装置の全体構成を示す。ここで、以下の実施の
形態においては、その一例として、情報表示媒体として
バーコードラベル1から、その表示情報を読み取るバー
コードリーダ2として構成したものを示す。バーコード
リーダ2は、スキャナ3と、信号処理装置4とから構成
される。ここで、スキャナ3と信号処理装置4とは別部
材として構成することもできるが、1つの筐体内にスキ
ャナ3と信号処理装置4とを一体に組み込むようにする
こともできる。なお、信号処理装置4は、従来から周知
のもので構成することができ、その具体的な説明は省略
する。
から他端側に向けてスキャンするものであり、このスキ
ャンは例えば手動操作により行うことができる。そし
て、スキャナ3によるスキャニングは、基本的にはバー
コードラベル1に対して非接触状態で行われるようにな
っている。ただし、スキャナ3をバーコードラベル1上
を摺動させるようにしてスキャンすることも可能であ
る。
ード10と集光レンズとしてのボールレンズ11及び光
路を曲折するための反射ミラー12からなる光出射手段
13と、狭い波長域を透過させる受光レンズ14及び受
光素子としてのフォトダイオード15とからなる反射光
検出手段16とから大略構成される。レーザダイオード
10は、発光スペクトルが650nmの線スペクトルを
有するもので構成される。レーザダイオード10とフォ
トダイオード15とは1つの基板17に設けた所謂ワン
チップ構造となっている。また、ボールレンズ11及び
受光レンズ14は、ホルダ18に装着されて、このホル
ダ18を基板17に連結するようにしてアセンブルされ
る。
と、ボールレンズ11及び受光レンズ14を装着する取
付部18bとから構成される。嵌合部18aは基板17
への連結部として、また基板17に装着したレーザダイ
オード10とボールレンズ11との間、及び受光レンズ
14との間の位置合わせを行う機能を有するものであ
る。ホルダ18の取付部18bは基板17におけるレー
ザダイオード10及びフォトダイオード15の装着部の
前方に位置しており、これらレーザダイオード10及び
フォトダイオード15の光軸上の前方位置には、それぞ
れ所定の開口径を有する第1,第2の装着用開口19,
20が開設されている。第1の装着用開口19にはボー
ルレンズ11が、また第2の装着用開口20には受光レ
ンズ14がそれぞれ装着されている。
ンズはボールレンズ11であり、また第2の装着用開口
20に装着される受光レンズ14は概略平凸レンズ若し
くは一面が平面に近い曲率の曲面となった両凸レンズか
ら構成される。受光レンズ14は、その外周面が第2の
装着用開口20に嵌合させるようにして装着されてい
る。一方、ボールレンズ11は第1の装着用開口19に
嵌め込むように装着される。ここで、ボールレンズ11
をホルダ18に装着するに当っては、レーザダイオード
10の発光点の延長線上にボールレンズ11の中心が位
置しておれば良く、光軸の傾きに対する配慮は必要とし
ないので、ホルダ18における第1の装着用開口19が
正確に形成されておれば、ボールレンズ11をこの第1
の装着用開口19に嵌合させて接着剤で固着するだけで
レーザダイオード10との位置合わせが完了する。そし
て、第1の装着用開口19の開口面積が制限されている
から、この第1の装着用開口19はアパーチャとしての
機能も発揮する。
ォトダイオード15は基板17に装着されてワンチップ
化され、またボールレンズ11及び受光レンズ14はホ
ルダ18に装着されて、ホルダ18を基板17にアセン
ブルされるが、レーザダイオード10とボールレンズ1
1とからなる出射側の光軸A1と、受光レンズ14の光
軸A2とが平行に配置されている。このために、光路曲
折用ミラーとしての反射ミラー12が設けられて、出射
側の光軸A1を途中で曲折させている。反射ミラー12
は例えばホルダ18に固定することができ、またスキャ
ナ3の筐体等に固定することもできる。従って、レーザ
ダイオード10からの出射光の光路は、光軸A1を通
り、反射ミラー12により光路が曲折されて、バーコー
ドラベル2には角度θとなるようにして入射される。バ
ーコードラベル2の表面から反射した信号光は、従って
受光レンズ14の光軸A2に対して角度θを持って受光
される。そして、この受光レンズ14を透過した光を最
大限フォトダイオード15に受光させるために、フォト
ダイオード15は受光レンズ14の光軸A2に対して間
隔Δdだけずらせた位置に配置されている。
コードリーダ2の構成を軽量化、コンパクト化すること
ができ、かつ組み立て性が良好で、安価に製造できるよ
うになる。しかも、バーコードラベル1からの情報を正
確に読み取ることができ、高感度で解像度も高く、S/
N比が極めて良好になることから、信号処理装置4にお
ける信号処理も容易になる。
光はボールレンズ11の作用によって、図2及び図3に
示したようにしてバーコードラベル1上に集光させるこ
とができる。なお、光出射手段13としては、光路を曲
折するための反射ミラー12も含まれるが、この反射ミ
ラー12は省略している。
0から出射される光はレーザビームであり、発散光であ
る。この出射光がボールレンズ11を通過させることに
よりバーコードラベル1上に集光させるが、ボールレン
ズ11はレンズの厚みが大きく高倍率となる。そして、
レーザダイオード10の発光点から拡散する光のうちの
有効光束分をボールレンズ11の入射面に入射させるた
めに、レーザダイオード10とボールレンズ11との距
離をBFとしたときに、このボールレンズ11の出射面
から距離FFだけ離れた位置が集光位置であり、この位
置で最もビーム径が小さくなる。ここで、例えば、ボー
ルレンズ11の直径を2mmで、ボールレンズ11の出
射面から距離80mm離れた位置で最小のビーム直径が
0.2mmとなる収束光を得るためには、レーザダイオ
ード10とボールレンズ11との間の距離が0.5mm
程度とすれば良い。従って、その間の光路長を短くでき
る。しかも、このビーム径が最小となる位置を含み、そ
の前後における間隔T内であれば、光束は十分に収束し
ているので、この間隔T内にバーコードラベル1が位置
しておれば、情報の読み取りを行える程度のビーム径が
得られる。また、ボールレンズ11の出射側が当接して
いるホルダ18の第1の装着用開口19の周壁がアパー
チャとして機能することから、球面収差等の収差補正が
行われるので、バーコードラベル1上での入力光のビー
ムパターンがぼけたりするおそれはない。従って、スキ
ャナ3によるスキャニングを行う際に、このスキャナ3
とバーコードラベル1との間隔調整を容易に行うことが
でき、スキャナ3がバーコードラベル1から多少離れた
位置でスキャニングを行っても、有効に情報の読み取り
を行うことができる。
イオード10,ボールレンズ11及び収差補正用のアパ
ーチャとして機能する第1の装着用開口19が正確にア
ラインメントされていなければならない。レーザダイオ
ード10はフォトダイオード15と共に基板17に装着
されており、また受光レンズ14を装着した第2の装着
用開口20と共にボールレンズ11が装着されている第
1の装着用開口19はホルダ18に設けられているの
で、ホルダ18と基板17との間で正確な位置合わせが
行われておれば、第1の装着用開口19にボールレンズ
11を落とし込んで、その周囲を接着剤等で固定するだ
けで、前述したアラインメントが行われる。また、これ
と同時に受光レンズ14とフォトダイオード15との位
置合わせも行われたことになる。つまり、ホルダ18と
基板17との間を位置合わせして連結するだけで、光出
射手段13側のアラインメントと、反射光検出手段16
側の位置合わせとが完了する。従って、スキャナ3の組
み立てを極めて容易に行うことができる。
のようにしてバーコードラベル1上に集光されて、この
バーコードラベル1から反射するが、この反射光が反射
光検出手段16に受光されるが、この反射光検出手段1
6では光源であるレーザダイオード10に起因する反射
光のみを受光し、それ以外波長光はノイズ成分としてカ
ットするようにしている。このために、受光レンズ14
は、図4に示したように構成され、透過させる波長域を
選択するようにしている。つまり、受光レンズ14その
ものがバンドパスフィルタとしての機能を発揮する狭波
長域受光レンズで構成されている。
り凸レンズである。しかも、そのレンズ面A側の曲率半
径は小さく、つまり大きな曲率を持った球面からなり、
反対側のレンズ面Bは実質的に平面か、若しくは平面に
近い曲率の球面形状となっている。この凸レンズを狭波
長域受光レンズとするために、受光レンズ14は着色ガ
ラスを研磨することにより形成される。着色ガラスを用
いたのは、フィルタとして機能させるためである。ここ
で、着色ガラスとして、例えばSCOTT CORPORATION製の
商品名RG610,RG630や、HOYA株式会社製の商
品名R60を用いることによって、図5に示したような
分光透過率特性が得られる。そして、受光レンズ14に
おけるレンズ面Bにはダイクロイック膜21が形成され
ている。このダイクロイック膜21は、図6に示したよ
うに、真空蒸着等の手段で高屈折率膜(屈折率2.0〜
2.3)Hと低屈折率膜(屈折率1.4〜1.5)Lと
を交互に20層積層させたものから構成している。この
ダイクロイック膜21の分光透過率特性は図7に示した
ものとなる。
の分光透過率特性は図8に示したようになる。即ち、6
00nm以下の波長成分及び750nm以上の波長成分
の光はほぼ100%カットされ、この間の波長光のみが
透過することになる。これによって、光源として、レー
ザダイオード10から出射される650nmの波長を有
する光束は実質的に100%透過することになる。
ラベル1への入射光は反射ミラー12の作用によって角
度θだけ傾けているので、バーコードラベル1から反射
して受光レンズ14に受光される際に、その主光線は角
度θを持って入射される。このように、受光レンズ14
に対して角度のある光が入射すると、レーザダイオード
10の発振波長から波長の遷移が生じる。以上のことか
ら、受光レンズ14における選択波長域に幅を持たせる
ようにしている。具体的には、受光レンズ14への入射
角θが35°である時に遷移する波長光を透過させる図
8に示した分光透過率特性を持たせている。この波長域
より狭くすると、反射光の採り込みに損失が生じること
になり、またこの波長域より広くすると、ノイズ成分が
大きくなるので好ましくはない。
長域を限定することによって、レーザダイオード10か
ら単波長の光を出力することにより、フォトダイオード
15で実質的にレーザダイオード10からの出力光に起
因する光だけが受光され、自然光やその他の外乱ノイズ
成分をほぼ完全に遮断される。従って、フォトダイオー
ド15における感度が向上することになり、S/N比が
著しく良好となる。その結果、レーザダイオード10か
らの出力光量が少ない、つまりパワーの低いもので構成
しても、フォトダイオード15の感度を十分に高くでき
る。
ド15の受光面の面積を小さくし、その受光量をできる
だけ多くするために、受光レンズ14を非球面レンズと
している。ただし、受光レンズ14自体は球面レンズで
あり、この受光レンズ14のレンズ面A側にレプリカ2
2を形成することにより非球面化させている。この場合
において、レプリカ22は収差補正というより、むしろ
集光効率を高めるための機能を発揮するものである。
を大まかに分けると、光軸中心を含むゾーンZ1におい
ては、受光レンズ14の曲率より大きい曲面形状とし、
また有効領域の最外周側における所定幅のゾーンZ3の
曲率が大きく、その中間における所定幅のゾーンZ2が
最も曲率を小さくなるようにしている。なお、非球面形
状としては、同心円状に曲率を3段階で変化させるので
はなく、フォトダイオード15の受光面等に応じた形状
とし、また各ゾーンZ1〜Z3内でさらに曲率を変化さ
せるようにすることもでき、また集光効率の面からは、
さらに高次に変化させるようにするのが望ましい。
構成を有するレプリカ22を設けることによって、狭い
受光エリアのフォトダイオード15における集光効率が
高くなる。そこで、図9及び図10に、受光レンズ14
において、レプリカを形成する前の、つまり球面レンズ
の状態と、そのレンズ面Aにレプリカ22を設けて非球
面化させた場合と間でのフォトダイオード15に対する
受光量を比較する。これらの図における(a)は入射光
線が示されており、L1,L2,L3はそれぞれ入射光
の主光線であり、L1はレンズの光軸に対して0°、L
2は24°、L3は32°の角度としたものである。ま
た、これらの図における(b)は前述した各入射光線の
フォトダイオード15の受光面への受光パターンをR
1,R2,R3として模式的に示している。
合には、0°の主光線L1での受光パターンR1では集
光点P1が存在するものの、24°,32°の主光線L
2,L3での受光パターンR2,R3では集光点が表れ
ていない。つまり、受光面では焦点を結ばずぼけてい
る。また、これらの受光パターンR2,R3は部分的に
受光面から外れており、特に32°での受光パターンR
3はその半分以上が受光エリアの外に位置している。こ
れに対して、図10のレプリカ22を設けた非球面レン
ズとした場合には、P1,P2,P3で示したように、
0°の主光線L1での受光パターンR1はもとより、2
4°,32°の主光線L2,L3での受光パターンR
2,R3でも集光点が存在する。しかも、受光パターン
R2,R3が受光面の中心側に偏寄しており、ほぼこの
受光面のエリア内となっている。従って、受光レンズ1
4にレプリカ22を設けて非球面化することによって、
レーザダイオード10からの受光量を大きくすることが
できる。また、非球面化しない場合と同じ光量が得られ
れば良いとすれば、フォトダイオード15の受光面の面
積を小さくでき、コンパクト化が可能になると共に、受
光面のエリアを小さくした分だけS/N比が向上する。
型化、コンパクト化できると共に軽量化も図られる。し
かも、組み付けも容易になり、安価に製造できる。従っ
て、例えばテレビジョン受像機のリモートコントロール
装置等各種の機器に容易に組み込むことができるように
なる。そして、光源であるレーザダイオード10の光量
を小さくできるので、消費電力も少なくて済む。また、
バーコードラベル1上をスキャナ3でスキャンさせるこ
とによって、このバーコードラベル1の情報を読み取る
際に、読み取り不能やエラー等の発生の可能性が極めて
低くなり、その操作性が著しく向上する。
報読み取り装置の構成を小型で軽量ななものとすること
ができ、少ない光源光量で、極めて高い情報の読み取り
精度が得られることになり、また受光素子における感度
が著しく向上し、S/N比を飛躍的に改善できる等の効
果を奏する。
り装置の一例としてのバーコードリーダの概略構成図で
ある。
示す説明図である。
スの分光透過特性を示す線図である。
膜の概念構成図である。
示す線図である。
ある。
での受光レンズの透過光の受光素子による受光量を示す
説明図である。
ンズの透過光の受光素子による受光量を示す説明図であ
る。
Claims (13)
- 【請求項1】 濃淡で所定の情報を表示された情報表示
媒体から情報を読み取るために、光源と集光レンズとか
らなり、前記情報表示媒体に光を出射する光出射手段
と、受光レンズと受光素子とからなり、前記情報表示媒
体からの反射光を受光して、電気信号に変換する反射光
検出手段とを設けたスキャナを有し、このスキャナを前
記情報表示媒体の表面に沿ってスキャンさせることによ
り、この情報表示媒体の表示情報を読み取る装置におい
て、 前記光源は単一の線スペクトルを有する単色光源若しく
は発光スペクトル範囲が狭い光源とし、 前記集光レンズをボールレンズで構成し、 また前記受光レンズは前記光源からの出射光の波長を含
む所定の波長域の光束を透過させ、それ以外の波長光を
カットする狭波長域受光レンズで構成したことを特徴と
する光学式情報読み取り装置。 - 【請求項2】 前記光源は半導体レーザであり、また前
記受光素子はフォトダイオードで構成し、これら半導体
レーザとフォトダイオードとを1つの基板に設ける構成
としたことを特徴とする請求項1記載の光学式情報読み
取り装置。 - 【請求項3】 前記集光レンズと前記受光レンズとを同
一の支持部材に装着し、この支持部材を前記基板に連結
する構成としたことを特徴とする請求項2記載の光学式
情報読み取り装置。 - 【請求項4】 前記受光レンズは、この受光レンズを透
過させる波長域より長波長側と短波長側とのうち、いず
れか一方側の波長光を吸収乃至散乱させるために着色ガ
ラスで構成し、かつこの受光レンズの片面に、他方側の
波長光を反射させるためのダイクロイック膜を設けたも
ので構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の
いずれかに記載の光学式情報読み取り装置。 - 【請求項5】 前記着色ガラスは前記受光レンズの透過
波長域より短波長側の光を吸収乃至散乱させるようにな
し、また前記ダイクロイック膜は透過波長域より長波長
側の光を反射させるものであることを特徴とする請求項
4記載の光学式情報読み取り装置。 - 【請求項6】 前記ホルダ部材は、前記集光レンズが装
着される第1の装着用開口と、前記受光レンズが装着さ
れる第2の装着用開口とが形成されており、前記集光レ
ンズはこの第1の装着用開口のエッジ部に当接させるよ
うにして位置決めし、この第1の装着用開口をアパーチ
ャとする構成としたことを特徴とする請求項3記載の光
学式情報読み取り装置。 - 【請求項7】 前記光出射手段の出射側光軸と、前記反
射光検出手段の入射側光軸とを概略平行に配置し、前記
アパーチャの出射側に前記出射側光軸を所定角度折り曲
げるための光路曲折用ミラーを配置する構成としたこと
を特徴とする請求項6記載の光学式情報読み取り装置。 - 【請求項8】 前記受光レンズは、前記光源からの出力
波長光に対して、この光源からの光束が35°以下の角
度で入射した時に遷移する波長域を含む光束を透過さ
せ、それ以外の波長光をカットする分光透過特性を有す
るものであることを特徴とする請求項7記載の光学式情
報読み取り装置。 - 【請求項9】 前記受光レンズは非球面レンズとしたこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載
の光学式情報読み取り装置。 - 【請求項10】 前記受光レンズは球面レンズからな
り、その一側面に非球面化するためのレプリカを積層す
る構成としたことを特徴とする請求項9記載の光学式情
報読み取り装置。 - 【請求項11】 前記受光レンズのダイクロイック膜を
形成した面とは反対側の面に前記レプリカを形成する構
成としたことを特徴とする請求項10記載の光学式情報
読み取り装置。 - 【請求項12】 前記受光レンズは平凸または平凸に近
い球面を有する凸レンズで構成し、前記ダイクロイック
膜は平面または平面に近い曲率の凸面に形成し、前記レ
プリカは他側面に形成する構成としたことを特徴とする
請求項11記載の光学式情報読み取り装置。 - 【請求項13】 前記レプリカは前記受光レンズのレン
ズ面の有効領域のうち、光軸中心を含む中央部分の所定
の範囲をこのレンズ面の曲率半径より小さい曲率半径の
曲面となし、また有効領域の最外周側は中央部より大き
い曲率半径を有する曲面となし、その間の部位は前記最
外周側の曲面より大きい曲率半径の曲面とした非球面形
状を有するもので構成したことを特徴する請求項10記
載の光学式情報読み取り装置。
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