JP2003195109A - 多心光ファイバ部品の製造方法。 - Google Patents

多心光ファイバ部品の製造方法。

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JP2003195109A
JP2003195109A JP2001398910A JP2001398910A JP2003195109A JP 2003195109 A JP2003195109 A JP 2003195109A JP 2001398910 A JP2001398910 A JP 2001398910A JP 2001398910 A JP2001398910 A JP 2001398910A JP 2003195109 A JP2003195109 A JP 2003195109A
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capillary
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Shuzo Fujita
周三 藤田
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Shibata & Co Ltd
Shibata Corp
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Shibata & Co Ltd
Shibata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多心光ファイバ部品を構成する複数の単心光
ファイバキャピラリ部材を個別に端面研磨することを可
能とし、複数の貫通孔を精度良く設けたキャピラリを用
意する工程を不要とする。 【解決手段】 キャピラリに光ファイバを挿通固着した
比較的細径の単心光ファイバキャピラリ部材を予め複数
製造しておき、これに端面研磨を施した後、光ファイバ
の反射減衰量などを測定して所要の水準にあるものだけ
を選び出してから該単心光ファイバキャピラリ部材を複
数本組み合わせて外管内に配置、これを樹脂、駒型又は
駒型と樹脂により保持、位置固定してなる多心光ファイ
バ部品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多心光ファイバ部
品の製造方法に関し、より詳しくは、両端が開口する外
管内に複数の光ファイバが固定されている多心光ファイ
バ部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
複数の光ファイバを有する多心光ファイバ部品の製造に
はジルコニアキャピラリを利用していた。それに伴い、
多心光ファイバ部品は困難な製造工程を経て製造されて
いた。以下、従来の多心光ファイバ部品の製造工程につ
いて、多心光ファイバピグテール組立体を例として図9
を参照しながら説明する。図9に示すように、複数の光
ファイバ24を有する従来の多心光ファイバピグテール
組立体1を製造する際には、複数の貫通孔を有するジル
コニアキャピラリ19に複数の光ファイバ素線部22を
挿通・固着し、そのジルコニアキャピラリ19を外管1
2に嵌合させ固定し、その後、有害な反射戻り光損失を
低減させるために、その外管12に固定された光ファイ
バ素線部22の先端をキャピラリの先端と一体的に研磨
するという工程を経ていた。
【0003】しかし、かかる研磨方法では、各光ファイ
バの先端を別々に研磨することができず、多心光ファイ
バピグテール組立体1を構成する複数の光ファイバ24
の先端を同時に研磨していた。それによって、各光ファ
イバ24の先端は同一平面を共有するようにしか研磨す
ることができなかった。
【0004】さらに、従来方法では、一つのジルコニア
キャピラリ19に複数の光ファイバ24が固着されてか
ら一体的に端面研磨されるため、研磨後の光ファイバ2
4全てが同一に反射減衰量などの所定の品質を満たすこ
とが難しかった。すなわち、1つでも研磨後の光ファイ
バが所定の品質を満たさないと、他の研磨後の光ファイ
バが所定の品質を満たしたとしても多心光ファイバピグ
テール組立体1としては使用できなかった。従って、製
造コストが高くなってしまっていた。
【0005】また、従来使用していたジルコニアキャピ
ラリ19は、硬度は高いものの脆性であるため、一定の
太さを必要としていた。すなわち、ジルコニアキャピラ
リ19は、それに光ファイバを固定した後の端面研磨工
程で研磨盤とキャピラリ研磨面の摩擦で生ずる応力に耐
える靱性が必要であり、また光ファイバピグテール組立
体1に仕上がった後、他部品とアセンブルされたり、コ
ネクタ用途に用いられたりするので、相手側部品との嵌
合保持や繰り返し着脱される際の機械衝撃に耐えるため
の一定の耐久性を必要とる。このために、ジルコニアキ
ャピラリ19の長さに対して一定の太さが必要である。
【0006】実際に、従来のジルコニアキャピラリ19
の太さは、光ファイバ24に対して格段に太いものであ
り、最終製品たる光ファイバピグテール組立体を巨大化
させていた。特に、複数の光ファイバを有する光ファイ
バピグテール組立体1では、かかる欠点はさらに顕著に
なっていた。
【0007】また、従来使用していたジルコニアキャピ
ラリ19は、その製造工程で大きな収縮が生じるため、
キャピラリの貫通孔にゆがみが起こりやすかった。従っ
て、かかる貫通孔を複数、しかも精度良く設けることは
大変困難であり、大変高価な部材にとなっていた。さら
にジルコニアは脆性であるが硬度が高いため、研磨に時
間がかかっていた。
【0008】また、従来の多心光ファイバピグテール組
立体1の製造方法では、材料として用いられるジルコニ
アキャピラリ19は別途専門メーカーから調達するのが
一般的である。このため、製造に困難が伴うとされる複
数の貫通孔を有するジルコニアキャピラリ19の部品構
造設計はそのような専門メーカーの製造技術力により制
限されざるを得なかった。具体的には、従来の研磨方法
では、複数の貫通孔を形成後に光ファイバ24を挿通固
着し、光ファイバ24の端面を研磨していたため、光フ
ァイバ24の位置、複数の光ファイバ24同士の位置関
係、研磨形状及び研磨方法が大きく制限されていた。
【0009】即ち、研磨された複数の光ファイバ24の
至近距離での配置や、光ファイバ24同士で互いに所定
の角度を持たせて、又は外管の軸に対して角度を持たせ
て配置させることは事実上不可能であった。
【0010】さらに、複数の各光ファイバ24を凸球
面、斜め凸球面状、平面状等といった研磨形状を自由に
選択することは不可能であった。
【0011】このような制限があることから、複数の光
ファイバ24の端面から出射される光が焦点を結ぶよう
に配置することを事実上不可能にさせていた。このよう
な欠点は、従来の光ファイバピグテールに限られた欠点
ではなく、ジルコニアキャピラリを使用する多心光ファ
イバ部品について当てはまるものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者は鋭意検
討の結果、キャピラリに光ファイバを挿通固着した比較
的細径の単心光ファイバキャピラリ部材を予め複数製造
しておき、これに端面研磨を施した後、光ファイバの反
射減衰量などを測定して所要の水準にあるものだけを選
び出してから該単心光ファイバキャピラリ部材を複数本
組み合わせて外管内に配置、これを樹脂、駒型又は駒型
と樹脂により保持、位置固定してなる多心光ファイバ部
品の製造方法を発明するに至った。
【0013】即ち、本発明は、両端が開口する外管内に
複数の単心光ファイバキャピラリ部材が固定されている
多心光ファイバ部品の製造方法において、キャピラリに
光ファイバを挿通固着し単心光ファイバキャピラリ部材
を形成する工程、前記単心光ファイバキャピラリ部材の
端面を研磨する工程、及び前記外管の内周形状と略一致
する外周形状を有し、端面が研磨された複数の単心光フ
ァイバキャピラリ部材の端部と嵌合することができる駒
型に複数の単心光ファイバキャピラリ部材を嵌合させた
後に、前記駒型を外管に固定し、単心光ファイバキャピ
ラリ部材を外管の内部で位置固定する工程を含むことを
特徴とする多心光ファイバ部品の製造方法を提供する。
【0014】また、本発明は、両端が開口する外管内に
複数の単心光ファイバキャピラリ部材が固定されている
多心光ファイバ部品の製造方法において、キャピラリに
光ファイバを挿通固着し単心光ファイバキャピラリ部材
を形成する工程、前記単心光ファイバキャピラリ部材の
端面を研磨する工程、及び前記外管の内周形状と略一致
する外周形状を有し、端面が研磨された複数の単心光フ
ァイバキャピラリ部材の端部と嵌合することができる駒
型を外管に固定させた後に、前記駒型に複数の単心光フ
ァイバキャピラリ部材の端部を嵌合させ、複数の単心光
ファイバキャピラリ部材を外管の内部で位置固定する工
程、を含むことを特徴とする多心光ファイバ部品の製造
方法を提供する。
【0015】さらに、外管の内部で固定される単心光フ
ァイバキャピラリ部材をより安定的に固定すべく、端面
が研磨された単心光ファイバキャピラリ部材が外管の内
部で位置を固定された後に、前記外管と駒型とから構成
される空間に耐熱性樹脂を充填し硬化させる工程を含む
こともできる。
【0016】また、最終製品としての光ファイバ部品と
して駒型を必須としない場合には、前記外管と駒型とか
ら構成される空間に耐熱性樹脂を充填し硬化させた後
に、前記駒型を離脱させる工程を有してもよい。
【0017】前記耐熱性樹脂は、硬化性樹脂又はセラミ
ックパウダーをフィラーとして混入した耐熱性樹脂であ
ることが好ましく、さらに好ましくは、前期硬化性樹脂
はエポキシ樹脂又は液晶ポリマーである。
【0018】さらに、前記端面の研磨が、平面の研磨で
ある場合には、光ファイバキャピラリの軸と垂直な平面
と60度以内の角度を形成する平面と平行な端面を有す
るような研磨であることが好ましい。
【0019】また、前記キャピラリが金属製であること
が好ましい。
【0020】さらに、外管の内部で位置が固定される単
心光ファイバキャピラリ部材は複数であることが可能で
ある。
【0021】また、外管内での光ファイバ部材の安定を
図るべく外管の内周壁に溝が形成されていることが好ま
しい。
【0022】さらに、多心光ファイバ部品は、光ファイ
バピグテール組立体、光ファイバコネクタの構成部品又
はLDモジュール、フォトダイオードモジュール、コリ
メータ、サーキュレータ、アイソレータ、増幅器、若し
くはこれらを組み合わせた光複合モジュール用の接続部
品で使用されるものであることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、多心光ファイバ部品としての多心光ファイバピグテ
ール組立体について、その実施例を、図面を参照して詳
細に説明する。
【0024】図1は、本発明にかかる方法によって製造
された多心光ファイバピグテール組立体の一実施態様を
示す斜視模式図である。
【0025】図2は、図1の多心光ファイバピグテール
組立体の先端正面模式図及び断面模式図である。
【0026】図1に示すように、本発明の多心光ファイ
バピグテール組立体10は、外管12と、外管12内
に、外管12の軸方向に対して平行に配置された2本の
単心光ファイバキャピラリ部材14と、外管12内に複
数の単心光ファイバキャピラリ部材14を固定する樹脂
部16とから主に構成されている。
【0027】まず、外管12について図1及び図2に基
づいて説明する。本発明の多心光ファイバピグテール組
立体10において、外管12は、両端が開口していれば
特に限定されない。断面形状が図2に示すように円状で
あってもよいし、矩形状や多角形状であってもよい。
【0028】樹脂部16は、単心光ファイバキャピラリ
部材14を外管12内の所定位置に保持するためのもの
である。図2及び図3に示すように、樹脂部16は、外
管12の内部の形状と略一致した基部16aと、基部1
6aの端面から円錐状に突出した先端部16bから構成
される。また、外管12に溝部30が形成されている場
合は、基部16aには、溝部30と係合する部分に径方
向に突出したフランジ部45が形成される。
【0029】本発明の多心光ファイバピグテール組立体
10において、樹脂部の形状は、外管内に複数の単心光
ファイバキャピラリ部材を所定位置に保持固定すること
ができるものであればよく、上記例の形状に限定されな
い。
【0030】次に、単心光ファイバキャピラリ部材14
について、図4、図5及び図6に基づいて説明する。図
4は、図3から樹脂部16を取り除いた部分の斜視模式
図であり、図5は、図4からキャピラリを取り除いた部
分の斜視模式図である。図6はキャピラリを表した斜視
模式図である。
【0031】以上、本発明により製造される多心光ファ
イバピグテール組立体10の構成について説明した。
【0032】次に、本発明にかかる多心光ファイバピグ
テール組立体10の製造方法について述べる。
【0033】光ファイバ24は、図5に示すように、通
常、コアとクラッドから構成される光ファイバ素線が剥
き出しになった光ファイバ素線部22と、光ファイバ素
線に保護被覆を施した光ファイバ心線部26とを有して
構成され、各光ファイバ素線部22は、図6に示す金属
キャピラリ20に設けた、光ファイバの外径と一致する
内径の光ファイバ挿通孔21に挿通固着して単心光ファ
イバキャピラリ部材とされ、前記キャピラリ部材の先端
部14aは光ファイバ素線の先端部22aとともに、凸
球面研磨など、所定の研磨仕上げ形状に個別に研磨され
る。
【0034】図4に示すように、単心光ファイバキャピ
ラリ部材14の一方の端部である先端部14aは、キャ
ピラリ20の一方の端部である先端部20aと、光ファ
イバ素線部22の一方の端部である先端部22aによっ
て構成されている。
【0035】この工程を複数回繰り返し、複数の単心光
ファイバキャピラリ部材14を形成する。
【0036】本発明において、単心光ファイバキャピラ
リ部材14の先端部14aの端面の形状は、有害な反射
戻り光損失を低減させる形状であれば特に制限はなく、
図示例のように凸球面形状であってもよいし、斜め凸球
面形状又は平面状であってもよい。また、それらの端面
の形状が互いに相違していても良い。
【0037】続いて、複数の単心光ファイバキャピラリ
部材14を、樹脂部16を介して、外管12内の所定位
置に保持固定させる。
【0038】次に、駒型について、図7に基づいて説明
する。図7は、本発明の製造方法で使用される駒型の一
実施態様を示す正面模式図及び平面模式図である。駒型
40は、外管12の内周形状と略一致する外周形状を有
し、かつ、外周形状の軸方向と平行に穿設され、単心光
ファイバキャピラリ部材14の先端部14aと嵌合され
る孔42を単心光ファイバキャピラリ部材の数だけ有す
る。
【0039】光キャピラリ部材の位置は、かかる駒型の
形状で決められる。例えば、単心光ファイバキャピラリ
部材を至近距離で配置するために、孔の最深部を互いに
至近距離になるように設けることができる。また、単心
光ファイバキャピラリ部材同士で角度を持たせたり、ま
たは外管の軸に対して角度を持たせたりするために、孔
同士または孔を外管の軸に対して角度を持たせたりする
ようにすることができる。このため、本発明によれば、
複数の光ファイバの端面から出射される光が焦点を結ぶ
ように配置することもできる。
【0040】本発明において、駒型40に形成される孔
42は駒型40を貫通する孔であっても貫通しないもの
であってもよい。ただし、以下に述べる樹脂15を充填
し硬化させた後に、駒型を離脱させない場合には、孔4
2は貫通する孔であることが望ましい。
【0041】図8は、本発明の製造方法の一実施態様を
示す工程模式図である。
【0042】まず、図8のに示すように、駒型を離脱
される場合には、好ましくは離形剤を塗布した駒型40
の各孔42に、各単心光ファイバキャピラリ部材14の
先端部14aを着脱可能に挿入し着座させ、さらに、外
管12を駒型40に着脱可能に嵌着する。孔42が貫通
孔である場合は、次の工程における樹脂の流出を防止す
るために、駒型40を平坦な板44の上に設置しておく
ことが好ましい。
【0043】続いて、図8のに示すように、外管12
と駒型40とを組み合わせることで形成される空間に樹
脂15を注入し、硬化させる。
【0044】なお、硬化後の樹脂の収縮率を押さえると
共に耐熱性を向上させるため、樹脂15として、セラミ
ックパウダーをフィラーとして混入したエポキシ樹脂又
は同様な液晶ポリマーを使用することが望ましい。
【0045】続いて、図8のに示すように、外管12
から、駒型40を離脱し、多心光ファイバピグテール組
立体10を得る。
【0046】本発明にかかる多心光ファイバピグテール
組立体10において、外管内に保持される単心光ファイ
バキャピラリ部材の数は2本以上あればよく、本数は特
に限定されない。
【0047】本発明において、キャピラリ20は金属か
ら構成され、そのような金属として、例えば、ニッケ
ル、ステンレス、コバール等を挙げることができる。
【0048】また、外管12は、単心光ファイバキャピ
ラリ部材14を保持する樹脂部16が外管12内から抜
け出ることがないように、外管12の内周壁面に溝が形
成されていることが好ましい。溝は、少なくとも一部が
前記外管の軸方向と平行方向ではない方向に形成されて
いることが好ましい。例えば、図2に示すように、溝部
30のような周方向の溝が形成される。なお、溝30
は、連続的または断続的に形成されていてもよい。
【0049】駒型を離脱させない場合には、駒型、単心
光ファイバキャピラリ部材及び外管が互いに固着され
る。これらの部材を固着するために、例えば、接着剤が
用いられる。駒型を離脱させない場合は、樹脂15を注
入し硬化させる工程を含まなくてもよいが、これらの部
材をより強固に固着させるためには、樹脂15を用いた
ほうが好ましい。
【0050】
【発明の効果】本発明の多心光ファイバ部品は、高価な
ジルコニアキャピラリを使用する必要がない。さらに本
発明では、多心光ファイバ部品における光ファイバの必
要な心数と、単心光ファイバキャピラリ部材の本数を完
全に一致させることができるので、本発明にかかる方法
により製造される多心光ファイバ部品を構成する光ファ
イバの設計心数は、比較的簡単に製造できる単心光ファ
イバキャピラリ部材の本数に依存することになる。この
ようなことから、本発明の多心光ファイバ部品は、商品
設計の自由度が高く、迅速かつ廉価に製造できるという
長所を有する。また、本発明にかかる方法により、多心
光ファイバ部品を構成する複数の単心光ファイバキャピ
ラリ部材を個別に端面研磨することが可能となった上
に、複数の貫通孔を精度良く設けたキャピラリを用意す
る工程が不要となった。さらに、光ファイバ部品を構成
する単心光ファイバキャピラリ部材の位置、複数の前記
単心光ファイバキャピラリ部材同士の位置関係、研磨形
状及び研磨方法の制限がなくなった。このため、本発明
の製造方法によれば、商品設計に様々な自由度が与えら
れることになった。
【0051】具体的には、研磨された複数の光キャピラ
リ部材を至近距離での配置や、単心光ファイバキャピラ
リ部材同士で互いに所定の角度を持たせて、又は外管の
軸に対して角度を持たせて配置させることが容易になっ
た。
【0052】さらに、複数の各単心光ファイバキャピラ
リ部材を凸球面、斜め凸球面状、平面状等といった研磨
方法を自由に選択することが可能になった。
【0053】これによって、複数の単心光ファイバキャ
ピラリ部材の端面から出射される光が焦点を結ぶように
配置することが容易になった。
【0054】さらに、多心光ファイバを構成する複数の
光ファイバを別々に研磨できるため、1つの研磨後の光
ファイバが所定の品質を満たさないことによる光ファイ
バ部品が使用できないということが生じ得ず、コストの
削減につながった。
【0055】また、一般に金属はジルコニアに比べて延
性が高いため、金属製のキャピラリを使用することで、
キャピラリの外径を小さくすることができた。さらにジ
ルコニアに比べて金属は延性に優れるが硬度が低いた
め、研磨時間が短縮されコストの低減が図れるようにな
った。また、金属キャピラリは、ジルコニアキャピラリ
に比べて硬度が格段に低いため、光ファイバの先端研磨
に際し、光ファイバの先端が凸状に研磨されるのに対
し、ジルコニアキャピラリの場合は、硬度が高いため、
ややもすると光ファイバの先端が凹状に仕上がる不都合
が生じていたが、こうした問題も排除できる。
【0056】更に、外管の内周壁に溝が形成されたこと
により、外管内での単心光ファイバキャピラリ部材の安
定が図られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の多心光ファイバピグテール組立体の
一実施態様を示す斜視模式図である。
【図2】 図1に示す多心光ファイバピグテール組立体
の先端正面模式図及び断面模式図である。
【図3】 図1の多心光ファイバピグテール組立体から
外管を取り除いた部分の斜視模式図である。
【図4】 図3から樹脂部を取り除いた単心光ファイバ
キャピラリ部材の斜視模式図である。
【図5】 図4から金属キャピラリを取り除いた光ファ
イバの斜視模式図である。
【図6】 本発明にかかる金属キャピラリを表した斜視
模式図である。
【図7】 本発明の製造方法で使用される駒型の一実施
態様を示す正面模式図及び平面模式図である。
【図8】 本発明の製造方法の一実施態様を示す工程模
式図である。
【図9】 従来の多心光ファイバピグテール組立体の斜
視図である。
【符号の説明】
1 従来の多心光ファイバピグテール組立体 10 多心光ファイバピグテール組立体 12 外管 12a (外管の)先端部 12b (外管の)末端部 14 単心光ファイバキャピラリ部材 14a (単心光ファイバキャピラリ部材の)先端部 14b (単心光ファイバキャピラリ部材の)末端部 15 樹脂 16 樹脂部 16a (樹脂部の)基部 16b (樹脂部の)先端部 19 ジルコニアキャピラリ 20 金属キャピラリ 20a (キャピラリの)先端部 20b (キャピラリの)末端部 21 光ファイバ挿通孔 22 光ファイバ素線部 22a (光ファイバ素線の)先端部 24 光ファイバ 26 光ファイバ心線部 30 溝部 40 駒型 42 孔 44 板 45 フランジ部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端が開口する外管内に複数の単心光ファ
    イバキャピラリ部材が固定されている多心光ファイバ部
    品の製造方法において、 キャピラリに光ファイバを挿通固着し単心光ファイバキ
    ャピラリ部材を形成する工程、 前記単心光ファイバキャピラリ部材の端面を研磨する工
    程、及び前記外管の内周形状と略一致する外周形状を有
    し、端面が研磨された複数の単心光ファイバキャピラリ
    部材の端部と嵌合することができる駒型に複数の単心光
    ファイバキャピラリ部材を嵌合させた後に、前記駒型を
    外管に固定し、単心光ファイバキャピラリ部材を外管の
    内部で位置固定する工程、を含むことを特徴とする多心
    光ファイバ部品の製造方法。
  2. 【請求項2】両端が開口する外管内に複数の単心光ファ
    イバキャピラリ部材が固定されている多心光ファイバ部
    品の製造方法において、 キャピラリに光ファイバを挿通固着し単心光ファイバキ
    ャピラリ部材を形成する工程、 前記単心光ファイバキャピラリ部材の端面を研磨する工
    程、及び前記外管の内周形状と略一致する外周形状を有
    し、端面が研磨された複数の単心光ファイバキャピラリ
    部材の端部と嵌合することができる駒型を外管に固定さ
    せた後に、前記駒型に複数の単心光ファイバキャピラリ
    部材の端部を嵌合させ、複数の単心光ファイバキャピラ
    リ部材を外管の内部で位置固定する工程、 を含むことを特徴とする多心光ファイバ部品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】端面が研磨された複数の単心光ファイバキ
    ャピラリ部材が外管の内部で位置を固定された後に、前
    記外管と駒型とから構成される空間に耐熱性樹脂を充填
    し硬化させる工程を有することを特徴とする請求項1又
    は2に記載の多心光ファイバ部品の製造方法。
  4. 【請求項4】前記外管と駒型とから構成される空間に耐
    熱性樹脂を充填し硬化させた後に、前記駒型を離脱させ
    る工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の多心光
    ファイバ部品の製造方法。
  5. 【請求項5】前記耐熱性樹脂が、硬化性樹脂又はセラミ
    ックパウダーを混入した耐熱性樹脂であることを特徴と
    する請求項3又は4に記載の多心光ファイバ部品の製造
    方法。
  6. 【請求項6】前記硬化性樹脂がエポキシ樹脂又は液晶ポ
    リマーであることを特徴とする請求項5に記載の多心光
    ファイバ部品の製造方法。
  7. 【請求項7】前記端面の研磨が、光ファイバキャピラリ
    の軸と垂直な平面と60度以内の角度を形成する平面と
    平行な端面を有するような研磨であることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれか1つに記載の多心光ファイバ部
    品の製造方法。
  8. 【請求項8】前記キャピラリが金属製であることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の多心光ファ
    イバ部品の製造方法。
  9. 【請求項9】外管の内周壁に溝が形成されていることを
    特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の多心光
    ファイバ部品の製造方法。
  10. 【請求項10】前記多心光ファイバ部品が、光ファイバ
    ピグテール組立体、光ファイバコネクタの構成部品又は
    LDモジュール、フォトダイオードモジュール、コリメ
    ータ、サーキュレータ、アイソレータ、増幅器、若しく
    はこれらを組み合わせた光複合モジュール用の接続部品
    で使用されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    1つに記載の多心光ファイバ部品の製造方法。
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