JP2003194995A - 有機酸除染廃液の乾式熱分解方法および乾式熱分解装置 - Google Patents

有機酸除染廃液の乾式熱分解方法および乾式熱分解装置

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JP2003194995A JP2002271443A JP2002271443A JP2003194995A JP 2003194995 A JP2003194995 A JP 2003194995A JP 2002271443 A JP2002271443 A JP 2002271443A JP 2002271443 A JP2002271443 A JP 2002271443A JP 2003194995 A JP2003194995 A JP 2003194995A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン交換樹脂を用いずに、100℃から高
々170〜180℃までの温度範囲で有機酸除染廃液を
完全に熱分解し、廃棄物の量をより削減できる有機酸除
染廃液の乾式熱分解方法および乾式熱分解装置を提供す
る。 【解決手段】 有機酸を含む化学薬液を用いて放射性物
質を除染して残った除染廃液を処理する有機酸除染廃液
の乾式熱分解装置において、除染廃液を加熱媒体上に噴
霧する噴霧手段7と、噴霧された除染廃液を100℃以
上に加熱して水分を蒸発させる加熱媒体8と、除染廃液
の水分を乾燥させるに必要な熱量を加熱媒体に供給する
加熱手段9と、加熱媒体8上に生ずる乾燥粉体を除去す
る回収手段12,13とからなり、有機酸を含む除染廃
液を空気または酸素を含む環境下で100℃以上の加熱
媒体8上に噴霧し、除染廃液中に含まれる有機酸を炭酸
ガスと水に分解し、有機酸を完全に消滅させる有機酸除
染廃液の乾式熱分解装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機酸除染廃液の
乾式熱分解方法および乾式熱分解装置に係り、特に、有
機酸を含む除染廃液を分解し消滅させ、廃棄物の量を削
減する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線取扱い施設の構造材に付着する放
射能は、構造材表面に生成する酸化皮膜に取り込まれる
形で付着している。酸化皮膜を除去するために、化学薬
液により酸化皮膜を溶解する方法が用いられている。化
学薬液としては、硝酸,塩酸,硫酸などの無機酸を用い
る方法と、シュウ酸,ギ酸,クエン酸,マロン酸などの
有機酸を用いる方法とが知られている。
【0003】有機酸を用いた場合に、除染に伴って発生
する二次廃棄物を削減する方法としては、特許第294
1429号公報に示されるように、過酸化水素と紫外線
とを用いて除染廃液を分解する方法、特開2000−1
05295号公報に示されるように、過酸化水素と貴金
属触媒とを用いて除染廃液を分解する方法、特開平5−
273387号公報に示されるように、金属触媒と過酸
化水素とを除染廃液に添加して100℃以下の水中で有
機酸を分解する方法などが知られている。
【0004】しかし、除染により溶解した金属酸化物
は、除染液中に残留する。除染液中に溶解している金属
イオンをイオン交換樹脂で吸着し浄化すると、イオン交
換樹脂が二次廃棄物となる。さらに、除染液を純水に戻
すには、アニオン樹脂とカチオン樹脂とを混合した混床
樹脂塔を用いて溶解成分を吸着除去する。その結果、イ
オン交換樹脂の廃棄物が発生する。したがって、イオン
交換樹脂を用いず、廃棄物の量を更に削減することが望
まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭57−1298
15号公報,特開昭63−055499号公報,特開昭
63−058299号公報,特開平01−320497
号公報は、いずれも、基本的には200℃以上の高温
で、除染廃液を熱分解する方法を提案している。しか
し、200℃以上の高温環境下では、熱分解装置を形成
する容器などの材料の耐久性が低下する問題があり、熱
分解装置の寿命が短くなり、熱分解装置自体が廃棄物と
なるおそれがある。
【0006】熱分解装置の寿命の観点からは、除染廃液
の水分が蒸発する100℃から高々170〜180℃ま
での温度範囲で、有機酸除染廃液を熱分解することが好
ましい。
【0007】本発明の目的は、熱分解装置の寿命短縮を
回避しつつ、廃棄物の量を削減する有機酸除染廃液の乾
式熱分解方法および乾式熱分解装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機酸を含む
化学薬液を用いて除染対象物に付着した放射性物質を除
去し、残った有機酸を含む除染廃液を処理する有機酸除
染廃液の乾式熱分解方法において、前記除染廃液に酸化
剤を添加し、酸化剤を含む除染廃液を100℃以上で加
熱処理する。本発明においては、有機酸を含む除染廃液
を熱分解処理するので、廃棄物の量を削減できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、イオン交換樹
脂を用いず、有機酸を含む廃液を処理する手段として、
乾式熱分解方法を検討した。有機酸の乾式熱分解方法の
有効性を確認するため、発明者らが実施した確認試験の
結果を以下に示す。
【0010】有機酸の熱分解性を確認する試験において
は、1%シュウ酸溶液30mlを秤量瓶に入れ、100
℃の恒温槽内で乾燥させ、析出物の重量を測定した。す
なわち、水分が蒸発したことを確認した後、恒温槽から
取り出し、冷却した後に、析出物の重量を測定した。同
様に、恒温槽の温度を10℃ずつ上昇させ、重量変化を
測定した。
【0011】シュウ酸の熱分解反応は、(1)式で示さ
れ、 2C224+O2→4CO2+2H2O ……(1) シュウ酸は、大気中の酸素を取り込み、炭酸ガスと水蒸
気となり、消失する。
【0012】図1は、シュウ酸の熱分解性の試験結果を
示す図である。シュウ酸の重量は、100℃におけるシ
ュウ酸の重量を1とした相対値で示すと、温度の上昇に
伴い低下した。温度が150℃に達した段階で、試験に
用いたシュウ酸のほとんどが、分解し消滅した。
【0013】さらに、1%シュウ酸溶液30mlに過酸
化水素を1%の濃度で添加し、同様の試験を実施した。
図1に示すように、100℃の恒温槽内で乾燥させただ
けで、シュウ酸が消滅した。
【0014】過酸化水素を添加した場合の熱分解反応
は、(2)式で示され、 C224+H22→2CO2+2H2O……(2) 過酸化水素の分解により酸素が供給され、シュウ酸の分
解が、低温でも進行すると考えられる。
【0015】以上の試験結果から、シュウ酸を含む除染
廃液は、150℃以上の温度で乾燥させると、消失する
ことを確認できた。
【0016】さらに、1%過酸化水素を添加すると、1
00℃以上の温度で乾燥させるだけで、シュウ酸が消失
することを確認できた。1%の過酸化水素の添加量は、
(2)式で示すシュウ酸の分解反応当量の約3倍量に相当
する。
【0017】図2は、マロン酸の熱分解性の試験結果を
示す図である。マロン酸の場合も、シュウ酸と同様に、
150℃以上の温度で乾燥させると、分解し消滅した。
過酸化水素を1%添加した場合は、無添加の場合と比較
して、分解速度が高くなったが、100℃では、添加量
の約1/2が残留した。さらに、過酸化水素濃度を5%
に増加させた場合は、100℃における乾燥操作で、全
てのマロン酸が、分解し消滅した。
【0018】マロン酸の熱分解反応は、(3)式 C344+4H22→3CO2+6H2O…(3) で示される。したがって、1%の過酸化水素の添加量
は、1%マロン酸溶液のマロン酸を分解するために必要
な化学当量に対して、約0.8倍提供したこととなる。
さらに、5%の過酸化水素の添加量は、化学量論的必要
量に対して約3倍提供した結果となる。
【0019】本発明者らは、1%ギ酸,1%クエン酸に
ついても、同様な試験を実施した。ギ酸は、100℃で
はギ酸のままでも蒸発するので、重量法では測定できな
い。そこで、蒸発水を凝縮させ、凝縮水中のTOC(全
有機炭素濃度)濃度を測定し、分解率を確認した。
【0020】140℃以上の温度で、ほとんどのギ酸が
分解した。また、過酸化水素を添加した場合は、0.5
%の添加量でも、100℃における乾燥操作で、全ての
ギ酸が分解した。
【0021】ギ酸の熱分解反応は、(4)式で示され、 2COOH+H22→2CO2+2H2O ……(4) 0.5%の過酸化水素の添加量は、化学量論的必要量の
約3倍に相当する。
【0022】1%クエン酸の場合は、150℃以上の乾
燥操作で、全てのクエン酸を分解できた。また、過酸化
水素を5%添加すると、100℃の乾燥操作でも、クエ
ン酸を完全に分解できた。
【0023】クエン酸の熱分解反応は、(5)式で示さ
れ、 C678+9H22 →6CO2+13H2O ……(5) 5%の過酸化水素の添加量は、クエン酸分解に必要な化
学量論的必要量に対して約3倍であった。
【0024】上記試験結果によると、 a.過酸化水素で有機酸を分解する場合は、化学当量以
上に添加する必要がある b.100℃でも完全に分解するには、分解に必要な化
学量論的必要量の3倍以上にすることが望ましいという
2つの事実を確認できた。
【0025】一方、過酸化水素の上限は、分解操作の面
から規定できる。具体的には、過酸化水素を過剰に添加
すると、恒温槽内で加熱した場合、過酸化水素の急激な
分解により、析出物が飛散する。析出物が飛散しないよ
うにするための過酸化水素の上限濃度は、実験により、
10%以下としなければならないことを確認した。さら
に、1%有機酸除染廃液に過マンガン酸カリウムを添加
して、100℃で乾燥させた。
【0026】過マンガン酸カリウムの添加量は、下記の
化学反応式 <ギ酸分解反応式> 2KMnO4+3HCOOH →2KOH+2MnO2+3CO2+2H2O……(6) <シュウ酸分解反応式> 2KMnO4+3C242 →2KOH+2MnO2+6CO2+2H2O……(7) <マロン酸分解反応式> 8KMnO4+3C344 →8KOH+8MnO2+9CO2+2H2O……(8) <クエン酸分解反応式> 6KMnO4+C678 →6KOH+6MnO2+6CO2+H2O ……(9) で示される化学反応当量の1.5倍量を添加した。添加
した過マンガン酸カリウムの濃度は、それぞれ、1%ギ
酸溶液に1.2%、1%シュウ酸溶液に1.8%、1%マ
ロン酸溶液に6.4%、1%クエン酸溶液に7.4%とし
た。
【0027】乾燥操作後、残留物を再び純水に溶解させ
てTOC濃度を測定した結果、有機炭素濃度は、検出限
界以下であった。したがって、有機酸は、過マンガン酸
カリウムによっても、完全に分解し消滅することを確認
できた。
【0028】有機酸の酸化には、過マンガン酸カリウム
のような過マンガン酸塩の他に、同様の酸化作用を持つ
過マンガン酸を用いることも可能である。有機酸を分解
するために必要な過マンガン酸カリウムの添加量の上限
濃度は、過酸化水素の場合と同様に、乾燥粉体が飛散し
ないという条件で選定すると、過マンガン酸カリウム濃
度で20%以下(過マンガン酸濃度相当で15%以下)で
あった。
【0029】さらに、本発明者らは、上記有機酸除染廃
液中に除染対象物質から溶解した鉄イオンを多く含む場
合、有機酸の未分解成分がわずかに残ることを確認し
た。この未分解成分を完全に分解する方法を検討し、生
成した乾燥粉体を180℃以上の温度に再加熱すると、
未分解有機酸が完全に消滅することを確認した。
【0030】以上の試験結果から、ギ酸,シュウ酸,マ
ロン酸,クエン酸は、150℃以上の温度で乾燥操作す
ると、分解し消滅することを確認した。さらに、酸化剤
を添加し、100℃以上の温度で乾燥させると、有機酸
が分解して炭酸ガスと水になるので、有機酸が消滅する
ことを確認した。
【0031】ここでは、ギ酸,シュウ酸,マロン酸,ク
エン酸についてのみの試験結果を説明した。しかし、本
発明は、グリコール酸,グルコン酸,ジグリコール酸,
L−アスコルビン酸,酒石酸,エチレンジアミン四酢酸
などの有機酸にも適用できることを確認している。
【0032】これらの有機酸を上記例と同様に熱分解処
理するには、分解温度または必要酸化剤の添加量をそれ
ぞれに最適化しなければならない。また、本発明の適用
範囲は、単独の有機酸溶液に限らない。すなわち、本発
明は、複数種類の有機酸を含む除染廃液に対しても有効
である。さらに、乾式熱分解装置伝熱面の腐食を抑制す
るために、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなど
のアルカリ薬品を添加し、処理液のpHを中性からアル
カリ性に調整する前処理をすることも有効な手段とな
る。
【0033】
【実施例1】図3は、本発明による有機酸を含む除染廃
液の乾式熱分解方法の処理手順を示すフローチャートで
ある。まず、除染設備からの除染廃液を廃液回収タンク
に収集する。廃液回収タンクに収集した廃液を必要に応
じてサンプリングし、廃液中の有機酸濃度を分析する。
分析結果に基づき、酸化剤の添加量を計算する。なお、
廃液回収タンク中の有機酸の種類および濃度が予めわか
っている場合は、分析操作を省略できる。
【0034】次に、廃液回収タンク内の液を昇温するこ
とにより、乾式熱分解装置内の加熱面での熱損失量を少
なくすると、加熱面での温度変化を小さくでき、分解反
応を安定化させることが可能となる。廃液の昇温の目安
は、沸点より低い約90℃が望ましい。廃液の昇温完了
後、必要量の酸化剤を添加すると、乾式熱分解装置への
供給準備が完了する。一方、熱分解装置は、加熱面を目
標温度に設定するとともに、分解ガスおよび水蒸気の回
収系を起動する。これらの操作により、除染廃液の乾式
熱分解装置の準備が完了する。
【0035】廃液および熱分解装置の準備が完了した
ら、除染廃液を熱分解装置に供給し、分解する。廃液の
熱分解が完了したら、分解により生成した熱分解生成物
(スラッジ)を回収し、回収物を固化設備に供給して、固
化処理すると、一連の廃棄物処理が完了する。
【0036】本実施例1においては、有機酸を含む除染
廃液を連続的に乾式熱分解できるので、除染化学薬品を
分解し消滅させ、廃棄物の量を大幅に削減できる。ま
た、イオン交換樹脂を用いずに、有機酸を含む除染廃液
を処分可能であるから、樹脂廃棄物の量を削減できる。
さらに、従来の除染廃液の熱分解方法と比較して、熱分
解反応温度が低く、乾式熱分解装置の寿命が延びる。
【0037】
【実施例2】図4は、本発明による回転ドラム式乾式熱
分解装置の全体構成を示す系統図であり、図5は、本発
明による回転ドラム式乾式熱分解装置の回転ドラム周り
の構造を示す斜視図であり、図6は、本発明による回転
ドラム式乾式熱分解装置の運転手順を示すフローチャー
トである。まず、弁20を開き、移送ライン1を介し
て、廃液回収タンク2に除染廃液を入れる。廃液回収タ
ンク2の廃液は、蒸発乾燥し易いように、ヒータ3で約
90℃程度まで予め加熱する。酸化剤を添加する場合
は、この段階で注入する。
【0038】一方、乾式熱分解装置6の運転準備を次の
手順で実行する。蒸気ボイラ9を起動し、弁22を開
き、回転ドラム8に蒸気を供給し、回転ドラム8の温度
を100℃以上の目標温度に設定する。それと同時に、
弁24,弁25,弁26を開き、排気ブロア18を起動
し、排気系の設備を起動する。これらの操作により、乾
式熱分解装置6の運転準備が完了する。なお、弁26
は、凝縮器15と排気ブロア18との間に設置してもよ
い。
【0039】廃液および乾式熱分解装置6の準備が完了
した後に、弁21を開き、移送ポンプ4および移送ライ
ン5により、廃液を乾式熱分解装置6に導く。乾式熱分
解装置内6では、加熱された回転ドラム8の外表面にス
プレイノズル7から除染廃液を噴霧する。回転ドラム8
には、蒸気ボイラ9で生成した加熱蒸気を蒸気供給ライ
ン10により供給する。供給する熱量は、除染廃液の蒸
発潜熱以上とし、回転ドラム8の加熱面の温度が設定温
度以下に低下し分解率が下がることを防止する。加熱蒸
気は、戻りライン11から蒸気ボイラ9に戻り、循環す
る。
【0040】なお、本実施例2では、蒸気ボイラ9は、
乾式熱分解装置専用であるが、必要な熱量を供給できれ
ば、原子力施設内の共用設備を兼用することも可能であ
る。さらに、回転ドラム8の加熱手段としては、加熱蒸
気以外に、電気ヒータまたは電磁誘導加熱器を設置して
もよい。
【0041】スプレイノズル7から噴霧された除染廃液
は、回転ドラム8の表面で蒸発し、乾燥する。その際
に、除染廃液中の有機酸は、上記本発明の温度条件に調
整すると、炭酸ガスおよび水に分解し、消滅する。
【0042】一方、除染液中に含まれる金属成分および
スラッジなどは、回転ドラム8上に乾燥粉体として堆積
する。乾燥粉体が増加すると、熱伝達率が低下し、除染
廃液を連続して乾燥し分解することが難しくなる。そこ
で、回転ドラム8の回転軸と平行に設けた掻き取りブレ
ード12により、回転ドラム8の表面に堆積する乾燥粉
体を連続的に掻き取り除去する。
【0043】弁23を適当なタイミングで開き、掻きと
られた乾燥粉体を乾式熱分解装置下部から回収容器13
に回収する。回収した乾燥粉体は、最終的には、図示し
ない固化処理設備に供給し、最終処分できる固化体とす
る。
【0044】除染廃液を乾燥させ分解する操作で発生し
た水蒸気は、回収ライン14から凝縮器15に送り凝縮
させる。凝縮水は、凝縮水ライン16を経て、凝縮水タ
ンク17に回収される。回収された凝縮水は、除染水と
して再利用可能である。有機酸が分解して生成される炭
酸ガスは、排気ブロア18および排気ライン19から排
出される。
【0045】本実施例2においては、有機酸を含む除染
廃液を連続的に乾式熱分解できるので、除染化学薬品を
分解し消滅させ、廃棄物の量を大幅に削減できる。ま
た、イオン交換樹脂を用いずに、有機酸を含む除染廃液
を処分可能であるから、樹脂廃棄物の量を削減できる。
さらに、従来の除染廃液の熱分解方法と比較して、熱分
解反応温度が低く、乾式熱分解装置の寿命が延びる。
【0046】また、回転ドラムの回転軸と平行に設けた
掻き取りブレードによれば、回転ドラムの表面に堆積す
る乾燥粉体を連続的に掻き取り除去できる。
【0047】
【実施例3】図7は、本発明による金属球式乾式熱分解
装置の全体構成を示す系統図であり、図8は、本発明に
よる金属球式乾式熱分解装置内部の詳細な構造を示す図
であり、図9は、本発明による金属球式乾式熱分解装置
の運転手順を示すフローチャートである。
【0048】本実施例3の有機酸を含む除染廃液を乾式
熱分解装置6に供給する過程と、有機酸を蒸発させ分解
した後の水蒸気および炭酸ガスの処理過程とは、実施例
2と同じである。まず、弁20を開き、移送ライン1を
介して、廃液回収タンク2に除染廃液を入れる。廃液回
収タンク2の廃液は、蒸発乾燥し易いように、ヒータ3
で約90℃程度まで予め加熱する。酸化剤を添加する場
合は、この段階で注入する。
【0049】一方、乾式熱分解装置6の運転準備を次の
手順で実行する。攪拌棒27および内蔵ヒータを起動
し、複数の金属球27の温度を100℃以上の目標温度
に設定する。それと同時に、弁24,弁25,弁26を
開き、排気ブロア18を起動し、排気系の設備を起動す
る。これらの操作により、乾式熱分解装置6の運転準備
が完了する。
【0050】廃液および乾式熱分解装置6の準備が完了
した後に、弁21を開き、移送ポンプ4および移送ライ
ン5により、廃液を乾式熱分解装置6に導く。
【0051】本実施例3では、除染廃液を乾燥し分解す
る媒体として、図8に示すように、複数の金属球27を
用いる。複数の金属球27を目標温度まで上昇させ除染
廃液中の水分を蒸発させるために必要な熱は、電気ヒー
タまたは電磁誘導加熱器を内蔵した攪拌棒28から供給
する。
【0052】攪拌棒28の表面には、攪拌指29を設
け、複数の金属球27を攪拌する。有機酸を分解できる
まで複数の金属球27の温度を上昇させた後、スプレイ
ノズル7から除染廃液を複数の金属球27上に噴霧す
る。スプレイノズル7から噴霧された除染廃液は、加熱
された複数の金属球27の表面で蒸発し、乾燥する。そ
の際に、除染廃液中の有機酸は、上記本発明の温度条件
に調整すると、炭酸ガスおよび水に分解し、消滅する。
【0053】一方、除染液中に含まれる金属成分および
スラッジなどは、複数の金属球27上に乾燥粉体として
堆積する。乾燥粉体が増加すると、熱伝達率が低下し、
除染廃液を連続して乾燥し分解することが難しくなる。
そこで、攪拌棒28で攪拌する際に生ずる摩擦力によ
り、複数の金属球27の表面に堆積する乾燥粉体を剥離
させる。
【0054】弁23を適当なタイミングで開き、剥離し
た乾燥粉体を乾式熱分解装置下部から回収容器13に回
収する。回収した乾燥粉体は、最終的には、図示しない
固化処理設備に供給し、最終処分できる固化体とする。
上述の方法により、有機酸を含む除染廃液を連続的に乾
燥し分解処理することが可能となる。
【0055】本実施例3の乾式熱分解方法および乾式熱
分解装置によれば、有機酸を含む除染廃液を連続的に乾
燥させ分解処理することが可能となる。
【0056】本実施例3においては、攪拌棒で攪拌する
際に生ずる摩擦力により、複数の金属球の表面に堆積す
る析出物を剥離させるので、乾燥粉体を確実に剥離でき
る。
【0057】
【実施例4】次に、図10〜図12を参照して、廃液回
収タンク内での有機酸の分解を促進する手段を追加した
本発明による有機酸除染廃液の乾式熱分解方法および乾
式熱分解装置の実施例を説明する。
【0058】図10は、廃液回収タンク内での有機酸の
分解を促進する手順を追加した有機酸を含む除染廃液の
乾式熱分解方法の処理手順を示すフローチャートであ
る。まず、除染設備からの除染廃液を廃液回収タンクに
収集する。廃液回収タンクに収集した廃液を必要に応じ
てサンプリングし、廃液中の有機酸濃度を分析する。分
析結果に基づき、酸化剤の添加量を計算する。なお、廃
液回収タンク中の有機酸の種類および濃度が予めわかっ
ている場合は、分析操作を省略できる。
【0059】次に、廃液回収タンク内の液を昇温し、乾
式熱分解装置内の加熱面での熱損失量を少なくすると、
加熱面での温度変化を小さくでき、分解反応を安定させ
ることが可能となる。また、廃液回収タンクにも酸化剤
を添加し、廃液回収タンク内を均一に攪拌すると、廃液
回収タンク内での有機酸の分解を促進できる。さらに、
廃液回収タンク内に酸化剤を添加してもよい。廃液の昇
温の目安は、沸点より低い約90℃が望ましい。廃液の
昇温完了後、必要量の酸化剤を添加すると、乾式熱分解
装置への供給準備が完了する。
【0060】一方、熱分解装置は、加熱面を目標温度に
設定するとともに、分解ガスおよび水蒸気の回収系を起
動する。これらの操作により、除染廃液の乾式熱分解装
置の準備が完了する。
【0061】廃液および熱分解装置の準備が完了した
ら、除染廃液を熱分解装置に供給し、分解する。廃液の
熱分解が完了したら、分解により生成した熱分解生成物
(スラッジ)を回収し、回収物を固化設備に供給して、固
化処理すると、一連の廃棄物処理が完了する。
【0062】
【実施例5】図11は、廃液回収タンク内での有機酸の
分解を促進する手段を追加した本発明による回転ドラム
式乾式熱分解装置の全体構成を示す系統図である。本実
施例5の回転ドラム式乾式熱分解装置の回転ドラム周り
の構造は、図5と同じなので、図示を省略する。
【0063】本実施例5では、実施例2の回転ドラム式
乾式熱分解装置に、酸化剤調整タンク30と、酸化剤注
入ポンプ31と、酸化剤注入ライン32と、攪拌器33
と、弁34とを追加してある。
【0064】まず、弁20を開き、移送ライン1を介し
て、廃液回収タンク2に除染廃液を入れる。廃液回収タ
ンク2の廃液は、蒸発乾燥し易いように、ヒータ3で約
90℃程度まで予め加熱する。同時に攪拌器33を起動
し、廃液回収タンク2内を均一に攪拌する。酸化剤調整
タンク30から酸化剤注入ポンプ31および酸化剤注入
ライン32を経由して廃液回収タンク2に酸化剤を添加
する。
【0065】一方、乾式熱分解装置6の運転準備を次の
手順で実行する。蒸気ボイラ9を起動し、弁22を開
き、回転ドラム8に蒸気を供給し、回転ドラム8の温度
を100℃以上の目標温度に設定する。それと同時に、
弁34,弁24,弁25,弁26を開き、さらに排気ブ
ロア18を起動し、排気系の設備を起動する。これらの
操作により、乾式熱分解装置6の運転準備が完了する。
なお、弁26は、凝縮器15と排気ブロア18との間に
設置してもよい。
【0066】廃液および乾式熱分解装置6の準備が完了
した後に、弁21を開き、移送ポンプ4および移送ライ
ン5により、廃液を乾式熱分解装置6に導く。乾式熱分
解装置内6では、加熱された回転ドラム8の外表面にス
プレイノズル7から除染廃液を噴霧する。回転ドラム8
には、蒸気ボイラ9で生成した加熱蒸気を蒸気供給ライ
ン10により供給する。
【0067】供給する熱量は、除染廃液の蒸発潜熱以上
とし、回転ドラム8の加熱面の温度が設定温度以下に低
下し分解率が下がることを防止する。加熱蒸気は、戻り
ライン11から蒸気ボイラ9に戻り、循環する。
【0068】なお、本実施例5では、蒸気ボイラ9は、
乾式熱分解装置専用であるが、必要な熱量を供給できれ
ば、原子力施設内の共用設備を兼用することも可能であ
る。さらに、回転ドラム8の加熱手段としては、加熱蒸
気以外に、電気ヒータまたは電磁誘導加熱器を設置して
もよい。
【0069】スプレイノズル7から噴霧された除染廃液
は、回転ドラム8の表面で蒸発し、乾燥する。その際
に、除染廃液中の有機酸は、上記本発明の温度条件に調
整すると、炭酸ガスおよび水に分解し、消滅する。
【0070】一方、除染液中に含まれる金属成分および
スラッジなどは、回転ドラム8上に乾燥粉体として堆積
する。乾燥粉体が増加すると、熱伝達率が低下し、除染
廃液を連続して乾燥し分解することが難しくなる。そこ
で、回転ドラム8の回転軸と平行に設けた掻き取りブレ
ード12により、回転ドラム8の表面に堆積する乾燥粉
体を連続的に掻き取り除去する。
【0071】弁23を適当なタイミングで開き、掻きと
られた乾燥粉体を乾式熱分解装置下部から回収容器13
に回収する。回収した乾燥粉体は、最終的には、図示し
ない固化処理設備に供給し、最終処分できる固化体とす
る。除染廃液を乾燥させ分解する操作で発生した水蒸気
は、回収ライン14から凝縮器15に送り凝縮させる。
凝縮水は、凝縮水ライン16を経て、凝縮水タンク17
に回収される。回収された凝縮水は、除染水として再利
用可能である。有機酸が分解して生成される炭酸ガス
は、排気ブロア18および排気ライン19から排出され
る。
【0072】
【実施例6】図12は、廃液回収タンク内での有機酸の
分解を促進する手段を追加した本発明による金属球式乾
式熱分解装置の全体構成を示す系統図である。本実施例
6の金属球式乾式熱分解装置内部の詳細な構造は、図8
と同じなので、図示を省略する。
【0073】本実施例6では、実施例3の回転ドラム式
乾式熱分解装置に、酸化剤調整タンク30と、酸化剤注
入ポンプ31と、酸化剤注入ライン32と、攪拌器33
と、弁34とを追加してある。本実施例6の有機酸を含
む除染廃液を乾式熱分解装置6に供給する過程と、有機
酸を蒸発させ分解した後の水蒸気および炭酸ガスの処理
過程とは、実施例5と同じである。
【0074】まず、弁20を開き、移送ライン1を介し
て、廃液回収タンク2に除染廃液を入れる。廃液回収タ
ンク2の廃液は、蒸発乾燥し易いように、ヒータ3で約
90℃程度まで予め加熱する。同時に攪拌器33を起動
し、廃液回収タンク2内を均一に攪拌する。酸化剤調整
タンク30から酸化剤注入ポンプ31および酸化剤注入
ライン32を経由して廃液回収タンク2に酸化剤を添加
する。
【0075】一方、乾式熱分解装置6の運転準備を次の
手順で実行する。攪拌棒28および内蔵ヒータを起動
し、複数の金属球27の温度を100℃以上の目標温度
に設定する。それと同時に、弁34,弁24,弁25,
弁26を開き、さらに排気ブロア18を起動し、排気系
の設備を起動する。これらの操作により、乾式熱分解装
置6の運転準備が完了する。
【0076】廃液および乾式熱分解装置6の準備が完了
した後に、弁21を開き、移送ポンプ4および移送ライ
ン5により、廃液を乾式熱分解装置6に導く。本実施例
6では、除染廃液を乾燥し分解する媒体として、上記図
8に示すように、複数の金属球27を用いる。複数の金
属球27を目標温度まで上昇させ除染廃液中の水分を蒸
発させるために必要な熱は、電気ヒータまたは電磁誘導
加熱器を内蔵した攪拌棒28から供給する。
【0077】攪拌棒28の表面には、攪拌指29を設
け、複数の金属球27を攪拌する。有機酸を分解できる
まで複数の金属球27の温度を上昇させた後、スプレイ
ノズル7から除染廃液を複数の金属球27上に噴霧す
る。スプレイノズル7から噴霧された除染廃液は、加熱
された複数の金属球27の表面で蒸発し、乾燥する。そ
の際に、除染廃液中の有機酸は、上記本発明の温度条件
に調整すると、炭酸ガスおよび水に分解し、消滅する。
【0078】一方、除染液中に含まれる金属成分および
スラッジなどは、複数の金属球27上に乾燥粉体として
堆積する。乾燥粉体が増加すると、熱伝達率が低下し、
除染廃液を連続して乾燥し分解することが難しくなる。
そこで、攪拌棒28で攪拌する際に生ずる摩擦力によ
り、複数の金属球27の表面に堆積する乾燥粉体を剥離
させる。
【0079】弁23を適当なタイミングで開き、剥離し
た乾燥粉体を乾式熱分解装置下部から回収容器13に回
収する。回収した乾燥粉体は、最終的には、図示しない
固化処理設備に供給し、最終処分できる固化体とする。
上述の方法により、有機酸を含む除染廃液を連続的に乾
燥し分解処理することが可能となる。
【0080】除染廃液を乾燥させ分解する操作で発生し
た水蒸気は、回収ライン14から凝縮器15に送り凝縮
させる。凝縮水は、凝縮水ライン16を経て、凝縮水タ
ンク17に回収される。回収された凝縮水は、除染水と
して再利用可能である。有機酸が分解して生成される炭
酸ガスは、排気ブロア18および排気ライン19から排
出される。
【0081】実施例4,5,6においては、除染廃液回
収タンク内に除染廃液を貯蔵している際にも、酸化剤を
添加して昇温させ攪拌すると、廃液中の有機酸の分解を
促進できる。酸化剤として過酸化水素を添加する場合に
は、有機酸の分解に長時間を要するが、酸化剤として過
マンガン酸塩を使用すると、除染廃液回収タンク中の有
機酸を比較的短時間で分解できる。
【0082】
【実施例7】図13は、乾燥粉体を再加熱する再加熱装
置を追加した本発明による回転ドラム式乾式熱分解装置
の全体構成を示す系統図である。除染廃液を乾式熱分解
装置に供給し、乾燥粉体を生成するまでは、上記各実施
例と同様なので、説明を省略する。図11に示した回転
ドラム加熱方式の乾式熱分解装置6または図12に示し
た金属球加熱方式の乾式熱分解装置6などにより、乾燥
粉体を生成する。本実施例では、乾式熱分解装置6は回
転ドラム加熱方式を例として示した。
【0083】乾式熱分解装置により乾燥粉体を生成した
後、乾燥粉体を再加熱装置35に導いて180℃以上に
加熱し、乾燥粉体中に残留する有機酸を分解する。
【0084】再加熱装置35としては、例えば図13に
示すように、加熱装置付のスクリューコンベアを用いる
ことが可能である。スクリューコンベアは、例えば、中
心に電気ヒータを内蔵させるかまたは加熱蒸気を供給
し、羽根部を含めて180℃以上に加熱する。スムーズ
に分解するには、220℃〜230℃に調整することが
好ましい。スクリューコンベア内に導かれた乾燥粉体中
の有機酸は、スクリューコンベア内を移動する間に分解
する。
【0085】本実施例7においては、乾燥粉体生成後に
乾燥粉体を再加熱するので、わずかに残留する有機酸を
完全に消滅させることができる。分解および乾燥処理の
段階で、万一未分解の有機酸を含む乾燥粉体が生成した
場合においても、再加熱装置35により分解させ、分解
処理の信頼性を高めることが可能となる。また、液体を
含まないため、高温で処理しても装置の材料腐食を緩和
できる。上記実施例の乾式熱分解方法および乾式熱分解
装置によれば、有機酸を含む除染廃液を連続的に乾燥さ
せ分解処理することが可能となる。
【0086】
【実施例8】次に、図14および図15を参照して、廃
液回収タンク内で過酸化水素と過マンガン酸および過マ
ンガン酸塩のうち少なくとも一種類とを用いて有機酸の
分解を促進する手段を追加した本発明による有機酸除染
廃液の乾式熱分解方法および乾式熱分解装置の実施例を
説明する。
【0087】図14は、廃液回収タンク内で過酸化水素
と過マンガン酸および過マンガン酸塩のうち少なくとも
一種類とを用いて有機酸を分解する手順を追加した有機
酸を含む除染廃液の乾式熱分解方法の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【0088】まず、除染設備からの除染廃液を廃液回収
タンクに収集する。廃液回収タンクに収集した廃液を必
要に応じてサンプリングし、廃液中の有機酸濃度を分析
する。分析結果に基づき、過酸化水素の添加量を計算す
る。なお、廃液タンク中の有機酸の種類および濃度が予
めわかっている場合は、分析操作を省略できる。
【0089】次に、廃液回収タンク内の液を昇温し、乾
式熱分解装置内の加熱面での熱損失量を少なくすると、
加熱面での温度変化を小さくでき、分解反応を安定させ
ることが可能となる。
【0090】廃液の昇温の目安は、沸点より低い約90
℃が望ましい。廃液タンク内の温度が90℃に達した
ら、廃液回収タンクに過酸化水素を必要量添加し、廃液
回収タンク内を均一に撹拌すると、有機酸の分解を促進
できる。
【0091】過酸化水素による有機酸の分解反応が十分
進行した後に、廃液回収タンク内の残留有機酸濃度を測
定する。残留有機酸濃度の測定結果に基づき、残留有機
酸の分解に必要な過マンガン酸および過マンガン酸塩量
を求め、廃液回収タンクに過マンガン酸および過マンガ
ン酸塩のうち少なくとも一種類を注入する。
【0092】一方、熱分解装置は、加熱面を目標温度に
設定するとともに、分解ガスおよび水蒸気の回収系を起
動する。これらの操作により、除染廃液の乾式熱分解装
置の準備が完了する。
【0093】廃液および熱分解装置の準備が完了した
ら、除染廃液を熱分解装置に供給し、分解する。廃液の
熱分解が完了したら、分解により生成した熱分解生成物
(スラッジ)を回収し、回収物を固化設備に供給して、固
化処理すると、一連の廃棄物処理が完了する。
【0094】
【実施例9】図15は、廃液回収タンク内で過酸化水素
と過マンガン酸および過マンガン酸塩のうち少なくとも
一種類とにより有機酸の分解を促進する手段を追加した
本発明による回転ドラム式乾式熱分解装置の全体構成を
示す系統図である。本実施例9の回転ドラム式乾式熱分
解装置の回転ドラム周りの構造は、図5と同じなので、
図示を省略する。
【0095】本実施例9では、実施例5の回転ドラム式
乾式熱分解装置に、第1酸化剤調整タンク(過酸化水素
調整タンク)30と、第2酸化剤調整タンク(過マンガン
酸または過マンガン酸塩調整タンク)36と、第1酸化
剤調整タンク出口弁37と、第2酸化剤調整タンク出口
弁38とを追加してある。
【0096】まず、弁20を開き、移送ライン1を介し
て、廃液回収タンク2に除染廃液を入れる。廃液回収タ
ンク2の廃液は、酸化剤による有機酸の分解を促進する
ために、ヒータ3で90℃程度まで予め加熱する。同時
に撹拌器33を起動し、廃液回収タンク2内を均一に撹
拌する。
【0097】過酸化水素を充填した第1酸化剤調整タン
ク30から酸化剤注入ポンプ31および酸化剤注入ライ
ン32を経由して廃液回収タンク2に過酸化水素を必要
量添加する。
【0098】過酸化水素による有機酸の分解が完了する
時間経過後に、廃液回収タンクの残留有機酸濃度を測定
し、次に添加する過マンガン酸および過マンガン酸塩の
うち少なくとも一種類の添加量を求める。過マンガン酸
または過マンガン酸塩を充填した第2酸化剤調整タンク
36から酸化剤注入ポンプ31および酸化剤注入ライン
32を経由して廃液回収タンク2に過マンガン酸または
過マンガン酸塩を必要量添加する。
【0099】その後、乾式熱分解装置6に廃液回収タン
ク2内の廃液をスプレイし、残留有機酸を分解し、乾燥
処理する。乾式熱分解装置の運転方法は、実施例5に示
した内容と同じであるから、説明を省略する。
【0100】実施例8,9においては、最初に、過酸化
水素を除染廃液に添加して、高濃度の有機酸を分解し、
その後、過酸化水素による分解において残留した有機酸
を過マンガン酸および過マンガン酸塩を添加して分解す
るので、未分解成分を完全に分解できる。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、有機酸を含む除染廃液
を連続的に乾式熱分解できるので、廃棄物の量を大幅に
削減できる。また、イオン交換樹脂を用いずに、有機酸
を含む除染廃液を処分可能であるから、樹脂廃棄物の量
を削減できる。さらに、従来の除染廃液の熱分解方法と
比較して、熱分解反応温度が低く、乾式熱分解装置の寿
命が延びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シュウ酸の熱分解特性を示す図である。
【図2】マロン酸の熱分解特性を示す図である。
【図3】本発明による有機酸を含む除染廃液の乾式熱分
解方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明による回転ドラム式乾式熱分解装置の全
体構成を示す系統図である。
【図5】本発明による回転ドラム式乾式熱分解装置の回
転ドラム周りの構成を示す斜視図である。
【図6】本発明による回転ドラム式乾式熱分解装置の運
転手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明による金属球式乾式熱分解装置の全体構
成を示す系統図である。
【図8】本発明による金属球式乾式熱分解装置内部の詳
細な構造を示す図である。
【図9】本発明による金属球式乾式熱分解装置の運転手
順を示すフローチャートである。
【図10】廃液回収タンク内での有機酸の分解を促進す
る手順を追加した本発明による有機酸を含む除染廃液の
乾式熱分解方法の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図11】廃液回収タンク内での有機酸の分解を促進す
る手段を追加した本発明による回転ドラム式乾式熱分解
装置の全体構成を示す系統図である。
【図12】廃液回収タンク内での有機酸の分解を促進す
る手段を追加した本発明による金属球式乾式熱分解装置
の全体構成を示す系統図である。
【図13】乾燥粉体を再加熱する再加熱装置を追加した
本発明による回転ドラム式乾式熱分解装置の全体構成を
示す系統図である。
【図14】廃液回収タンク内で過酸化水素と過マンガン
酸および過マンガン酸塩のうち少なくとも一種類とを用
いて有機酸を分解する手順を追加した有機酸を含む除染
廃液の乾式熱分解方法の処理手順を示すフローチャート
である。
【図15】廃液回収タンク内で過酸化水素と過マンガン
酸および過マンガン酸塩のうち少なくとも一種類とによ
り有機酸の分解を促進する手段を追加した本発明による
回転ドラム式乾式熱分解装置の全体構成を示す系統図で
ある。
【符号の説明】
2 廃液回収タンク 3 ヒータ 4 移送ポンプ 6 乾式熱分解装置 7 スプレイノズル 8 回転ドラム 9 蒸気ボイラ 12 掻き取りブレード 13 回収容器 15 凝縮器 17 凝縮水タンク 18 排気ブロア 27 複数の金属球 28 加熱手段を内蔵した攪拌棒 29 攪拌指 30 酸化剤調整タンク 31 酸化剤注入ポンプ 33 攪拌器 35 再加熱装置 36 第2酸化剤調整タンク
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21F 9/28 525 G21F 9/28 525D (72)発明者 会沢 元浩 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 片岡 一郎 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 長瀬 誠 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 大内 智 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 穴沢 和美 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 (72)発明者 吉川 博雄 大阪府大阪市中央区北浜二丁目2番22号 栗田エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 風間 正彦 大阪府大阪市中央区北浜二丁目2番22号 栗田エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4D050 AA13 AB16 BB09 BB11 BC01 BD08 CA02 4D076 BA23 BA28 CD50 DA22 DA23 DA25 EA12Y FA02 FA12 HA06 JA03

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機酸を含む化学薬液を用いて除染対象
    物に付着した放射性物質を除去し、残った有機酸を含む
    除染廃液を処理する有機酸除染廃液の乾式熱分解方法に
    おいて、 前記有機酸を含む除染廃液を空気または酸素を含む環境
    下で100℃以上の加熱媒体上に噴霧し、除染廃液中に
    含まれる有機酸を分解し除染廃液水分を蒸発乾燥するこ
    とを特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解方法。
  2. 【請求項2】 有機酸を含む化学薬液を用いて除染対象
    物に付着した放射性物質を除去し、残った有機酸を含む
    除染廃液を処理する有機酸除染廃液の乾式熱分解方法に
    おいて、 前記有機酸を含む除染廃液を空気または酸素を含む環境
    下で100℃以上の加熱媒体上に噴霧し、除染廃液中に
    含まれる有機酸を分解し除染廃液水分を蒸発乾燥し、そ
    の後生成する乾燥粉体を180℃以上の加熱媒体上で加
    熱することを特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解方
    法。
  3. 【請求項3】 有機酸を含む化学薬液を用いて除染対象
    物に付着した放射性物質を除去し、残った有機酸を含む
    除染廃液を処理する有機酸除染廃液の乾式熱分解方法に
    おいて、 前記有機酸を含む除染廃液に酸化剤を添加し、100℃
    以上の加熱媒体上に噴霧し、除染廃液中に含まれる有機
    酸を分解し除染廃液水分を蒸発乾燥することを特徴とす
    る有機酸除染廃液の乾式熱分解方法。
  4. 【請求項4】 有機酸を含む化学薬液を用いて除染対象
    物に付着した放射性物質を除去し、残った有機酸を含む
    除染廃液を処理する有機酸除染廃液の乾式熱分解方法に
    おいて、 前記有機酸を含む除染廃液に酸化剤を添加し、100℃
    以上の加熱媒体上に噴霧し、除染廃液中に含まれる有機
    酸を分解し除染廃液水分を蒸発乾燥し、その後生成する
    乾燥粉体を180℃以上の加熱媒体上で加熱処理するこ
    とを特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解方法。
  5. 【請求項5】 有機酸を含む化学薬液を用いて除染対象
    物に付着した放射性物質を除去し、残った有機酸を含む
    除染廃液を処理する有機酸除染廃液の乾式熱分解方法に
    おいて、 前記除染廃液に酸化剤を添加し、 前記酸化剤を含む除染廃液を100℃以上で加熱処理す
    ることを特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解方法。
  6. 【請求項6】 有機酸を含む化学薬液を用いて除染対象
    物に付着した放射性物質を除去し、残った有機酸を含む
    除染廃液を処理する有機酸除染廃液の乾式熱分解方法に
    おいて、 前記除染廃液に酸化剤を添加し、 前記酸化剤を含む除染廃液を100℃以上で加熱処理
    し、 生成された乾燥粉体を180℃以上で加熱処理すること
    を特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解方法。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし6のいずれか一項に記載
    の有機酸除染廃液の乾式熱分解方法において、 除染廃液に添加される前記酸化剤は、過酸化水素である
    ことを特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の有機酸除染廃液の乾式
    熱分解方法において、 過酸化水素の添加量は、有機酸分解のための化学量論的
    必要量の3倍以上であり、かつ、過酸化水素濃度が10
    %以下の範囲にあることを特徴とする有機酸除染廃液の
    乾式熱分解方法。
  9. 【請求項9】 請求項3ないし6のいずれか一項に記載
    の有機酸除染廃液の乾式熱分解方法において、 除染廃液に添加される前記酸化剤は、過マンガン酸およ
    び過マンガン酸塩のうち少なくとも一種類であることを
    特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の有機酸除染廃液の乾
    式熱分解方法において、 過マンガン酸および過マンガン酸塩の添加量は、有機酸
    分解のための化学量論的必要量の1.5倍以上であり、
    かつ、過マンガン酸濃度が15%以下の範囲にあること
    を特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解方法。
  11. 【請求項11】 請求項3ないし6のいずれか一項に記
    載の有機酸除染廃液の乾式熱分解方法において、 最初に除染廃液に添加される前記酸化剤は、過酸化水素
    であり、次に除染廃液に添加される前記酸化剤は、過マ
    ンガン酸および過マンガン酸塩のうち少なくとも一種類
    であることを特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の有機酸除染廃液の
    乾式熱分解方法において、 前記最初に添加される酸化剤である過酸化水素の添加量
    は、前記除染廃液に含まれる有機酸分解のための化学量
    論的必要量の3倍以上であり、前記次に添加される酸化
    剤である過マンガン酸および過マンガン酸塩の添加量
    は、前記除染廃液に残留している有機酸分解のための化
    学量論的必要量の1.5倍以上であることを特徴とする
    有機酸除染廃液の乾式熱分解方法。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれか一項に
    記載の有機酸除染廃液の乾式熱分解方法において、 前記除染廃液に含まれる有機酸は、ギ酸,シュウ酸,マ
    ロン酸,クエン酸のうち少なくとも一種類であることを
    特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解方法。
  14. 【請求項14】 有機酸を含む化学薬液を用いて除染対
    象物に付着した放射性物質を除去し、残った有機酸を含
    む除染廃液を処理する有機酸除染廃液の乾式熱分解装置
    において、 空気または酸素を含む環境下で前記除染廃液を加熱媒体
    上に噴霧する噴霧手段と、 噴霧された除染廃液を100℃以上に加熱し水分を蒸発
    させる加熱媒体と、 前記除染廃液の水分を乾燥させるに必要な熱量を前記加
    熱媒体に供給する加熱手段と、 前記加熱媒体上に生ずる乾燥粉体を除去する回収手段と
    からなることを特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解
    装置。
  15. 【請求項15】 有機酸を含む化学薬液を用いて除染対
    象物に付着した放射性物質を除去し、残った有機酸を含
    む除染廃液を処理する有機酸除染廃液の乾式熱分解装置
    において、 前記除染廃液を一時貯蔵する廃液回収タンクと、 前記廃液回収タンクに酸化剤を供給する供給手段と、 前記除染廃液を100℃以上に加熱する加熱手段と、 前記除染廃液を前記加熱手段に供給する供給手段と、 前記加熱手段に生ずる乾燥粉体を除去する回収手段とか
    らなることを特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解装
    置。
  16. 【請求項16】 有機酸を含む化学薬液を用いて除染対
    象物に付着した放射性物質を除去し、残った有機酸を含
    む除染廃液を処理する有機酸除染廃液の乾式熱分解装置
    において、 前記除染廃液を一時貯蔵する廃液回収タンクと、 前記廃液回収タンクに酸化剤を供給する供給手段と、 前記除染廃液を100℃以上に加熱する加熱手段と、 前記除染廃液を前記加熱手段に供給する供給手段と、 前記加熱手段に生ずる乾燥粉体を除去する回収手段と、 前記乾燥粉体を180℃以上に再加熱する再加熱手段と
    からなることを特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解
    装置。
  17. 【請求項17】 請求項14ないし16のいずれか一項
    に記載の有機酸除染廃液の乾式熱分解装置において、 前記加熱手段は内面から加熱し外面において前記除染廃
    液を加熱する回転ドラムであり、 前記回転ドラムを加熱する手段は、加熱蒸気,電気ヒー
    タ,電磁誘導加熱器のうち少なくとも一種類であり、 乾燥粉体の前記回収手段は、前記回転ドラム面に平行に
    設けた掻き取りブレードであることを特徴とする有機酸
    除染廃液の乾式熱分解装置。
  18. 【請求項18】 請求項14ないし16のいずれか一項
    に記載の有機酸除染廃液の乾式熱分解装置において、 前記加熱手段は、複数の金属球であり、 前記複数の金属球を加熱する手段は、前記複数の金属球
    間に挿入した電気ヒータおよび電磁誘導加熱器のうち少
    なくとも一種類であり、 乾燥粉体の前記回収手段は、前記複数の金属球を攪拌し
    て生ずる摩擦による剥離力を利用する攪拌手段であるこ
    とを特徴とする有機酸除染廃液の乾式熱分解装置。
  19. 【請求項19】 請求項16ないし18のいずれか一項
    に記載の有機酸除染廃液の乾式熱分解装置において、 前記乾燥粉体を再加熱する手段は、加熱手段を有するス
    クリューコンベアであることを特徴とする有機酸除染廃
    液の乾式熱分解装置。
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