JP2003194703A - 塗膜劣化進行度の測定方法、促進耐候性試験装置の評価方法及び促進耐候性試験装置 - Google Patents

塗膜劣化進行度の測定方法、促進耐候性試験装置の評価方法及び促進耐候性試験装置

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JP2003194703A
JP2003194703A JP2001392320A JP2001392320A JP2003194703A JP 2003194703 A JP2003194703 A JP 2003194703A JP 2001392320 A JP2001392320 A JP 2001392320A JP 2001392320 A JP2001392320 A JP 2001392320A JP 2003194703 A JP2003194703 A JP 2003194703A
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coating film
deterioration
weather resistance
pigment
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Minoru Unno
稔 海野
Yutaka Fukushima
豊 福島
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際の曝露結果との充分な相関関係を有する
塗膜劣化進行度の測定方法、促進耐候性試験装置が実際
の曝露への対応度を評価するための促進耐候性試験装置
の評価方法、及び、促進耐候性試験装置を提供する。 【解決手段】 外観劣化を生じた顔料含有塗膜表面を電
子顕微鏡で観察する工程、上記工程により得られる画像
から、顔料の粒子径分布情報を得る工程、並びに、上記
粒子径分布情報に含まれる粒子径データ及びその粒子径
を有する個数データから、個数に対して粒子径をプロッ
トして得られる曲線と、ジップ分布曲線とのずれαを求
める工程からなり、αを塗膜劣化進行度指数として使用
することを特徴とする塗膜劣化進行度の測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗膜劣化進行度の
測定方法、促進耐候性試験装置の評価方法、及び、促進
耐候性試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅家屋、ビル等の外壁、自動車ボディ
ー等は、外観を保護したり美観を与えたりするために、
顔料を含む塗膜がその表面に形成されていることが多
い。このような塗膜は、長期間屋外に曝されるうちに、
太陽光、水、温度変化等の作用のために次第に劣化して
外観が低下してくる。
【0003】塗膜の劣化は、通常、耐候性として評価さ
れる。この耐候性評価は、沖縄やフロリダ等で曝露する
ことにより行われる。これらの地域は高温多湿で紫外線
量が多く、塗膜にとって過酷な環境である。このような
曝露には、多大な年月が必要とされるため、短時間で耐
候性評価ができる装置として、種々の促進耐候性試験装
置が開発されている。しかし、これまでの促進耐候性試
験装置は、実際の曝露結果との相関関係が充分でなく、
また、これを改善させるための設計指針が存在しないと
いう問題を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、実際の曝露結果との充分な相関関係を有する塗膜
劣化進行度の測定方法、促進耐候性試験装置が実際の曝
露への対応度を評価するための促進耐候性試験装置の評
価方法、及び、促進耐候性試験装置を提供することを目
的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、外観劣化を生
じた顔料含有塗膜表面を電子顕微鏡で観察する工程、上
記工程により得られる画像から、顔料の粒子径分布情報
を得る工程、並びに、上記粒子径分布情報に含まれる粒
子径データ及びその粒子径を有する個数データから、個
数に対して粒子径をプロットして得られる曲線と、ジッ
プ分布曲線とのずれαを求める工程からなり、αを塗膜
劣化進行度指数として使用することを特徴とする塗膜劣
化進行度の測定方法である。
【0006】上記塗膜劣化進行度の測定方法において
は、上記プロットして得られる曲線を式y=Cx
−(1+α)(式中、xは個数、yは粒子径、Cは定
数)によって表現し、上記ジップ分布曲線が、y=Cx
−1(式中、xは個数、yは粒子径、Cは定数)で表わ
されることが好ましい。
【0007】また本発明は、塗膜形成樹脂と顔料とを含
む塗料組成物から得られた塗膜を、促進耐候性試験装置
で所定の処理時間tの間処理することによって外観劣化
を生じさせる工程、上記外観劣化を生じた塗膜表面を電
子顕微鏡で観察して得られる画像から、顔料の粒子径分
布情報を得る工程、上記粒子径分布情報に含まれる粒子
径データ及びその粒子径を有する個数データから、個数
に対して粒子径をプロットして得られる曲線とジップ分
布曲線とのずれαを求める工程、同一の塗膜に対して複
数の処理時間tに対する複数の上記ジップ分布曲線との
ずれαを上記3つの工程を順次繰り返し行って測定する
工程、並びに、上記ジップ分布曲線とのずれαの正負を
基準に判断する工程からなることを特徴とする、促進耐
候性試験装置の評価方法でもある。
【0008】上記評価方法においては、上記処理時間t
と上記ジップ分布とのずれαとの関係を、式|α|=k
t+b(式中k及びbは定数、但しb>0)で表したと
きのαの絶対値とtの相関性を基準に判断することが好
ましい。上記評価方法においては、上記プロットして得
られる曲線を式y=Cx−(1+α)(式中、xは個
数、yは粒子径、Cは定数)によって表現し、上記ジッ
プ分布曲線が、y=Cx (式中、xは個数、yは粒
子径、Cは定数)で表わされることが好ましい。
【0009】本発明は、耐候性を測定するための促進耐
候性試験装置であって、塗膜形成樹脂と顔料とを含む塗
料組成物から得られた塗膜を、上記促進耐候性試験装置
で所定の処理時間tの間処理することによって外観劣化
を生じさせ、上記外観劣化を生じた塗膜表面を電子顕微
鏡で観察して得られる画像から、顔料の粒子径分布情報
を得、上記粒子径分布情報に含まれる粒子径データ及び
その粒子径を有する個数データから、個数に対して粒子
径をプロットして得られる曲線と、ジップ分布曲線との
ずれαを求め、複数の処理時間tに対するαを測定した
とき、αが負の値を示すことを特徴とする促進耐候性試
験装置でもある。
【0010】上記促進耐候性試験装置は、前記処理時間
tとジップ分布曲線とのずれαの絶対値との関係を、下
記式(II) |α|=kt+b (II) (式中、k及びbは定数、但しb>0)で表したとき、
k<0となることが好ましい。
【0011】上記促進耐候性試験装置が、1/f(0
<n<2)のゆらぎを有する劣化因子を付与することが
できる劣化手段を有することが好ましい。また、上記ゆ
らぎを有する劣化因子は、エネルギー線、水分、温度の
少なくとも1つであることが好ましい。以下に本発明を
詳細に説明する。
【0012】本発明の塗膜劣化進行度の測定方法は、顔
料を含有する、いわゆるソリッドタイプの塗膜に対して
適用されるものである。上記塗膜中の顔料の含有量は、
その塗膜が示す色の種類により異なり、濃色系のもので
は低く、淡色系のものでは高くなる傾向があるが、一般
的に顔料重量濃度(PWC)で5〜60%である。上記
PWCは、顔料重量を顔料重量と樹脂固形分重量との和
で割ってパーセント表示したものである。
【0013】上記顔料としては、酸化チタン、酸化第二
鉄、黄色酸化鉄、カーボンブラック、亜鉛華、ベンガ
ラ、群青、グラファイト等の着色顔料や、硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク等の体質顔料等
が挙げられる。これらは通常、2種以上組み合わせて使
用される。
【0014】本発明の測定方法に用いられる塗膜は、通
常、上記顔料と塗膜形成樹脂とを含む塗料から得られ
る。上記塗膜形成樹脂としては、塗料一般に用いられて
いるものであればよく、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂等が例示される。また上記塗料は、そ
の形態及び乾燥方法についても限定されず、例えば、溶
剤型、水性、粉体等の形態や、常乾、強制乾燥、熱可
塑、熱硬化等の乾燥方法をとるものであってよい。
【0015】上記塗膜の劣化は、主として光酸化反応及
び光触媒反応に起因すると考えられる。すなわち、酸
素、紫外線、水分等の作用によって、まず塗膜中にラジ
カルが生成し、開始・連鎖・停止反応によってバインダ
ー成分が分解され、表面に顔料が露出する。次いで、こ
の表面露出した顔料が凝集を起こすことにより、実測さ
れる粒子径の値が初期段階よりも大きくなる。このた
め、時間が経過して劣化が進行するに従って顔料の実測
粒子径は大きくなる。また、このような顔料の凝集は塗
膜表面の全範囲において均一に起こるわけではないた
め、劣化塗膜表面の顔料の粒子径分布は一定のばらつき
を有しており、凝集が進行して粒子径が大きくなったも
のもあれば、初期段階と同程度の粒子径を保持したもの
もある。
【0016】上記劣化塗膜の表面状態を図1に示す。図
1を劣化前の表面状態を示す図2と比較すると、塗膜の
表面状態の変化が明らかとなる。このような凝集は天然
界の曝露による劣化塗膜においても、従来公知の促進耐
候性装置による劣化塗膜においても発生している。
【0017】上記凝集時の凝集粒子の粒子径の分布状態
は、ジップ(Zipf)の法則を用いたデータ解析によ
って、更に詳細な検討を行うことができることが、本発
明者らにより明らかとなった。
【0018】上記ジップの法則は言語学者のG.K.ジ
ップにより提唱された法則であり、本来は塗膜劣化状態
と結び付けられて提唱された法則ではない。ジップによ
り提唱された法則とは、英文中の単語の出現頻度を調
べ、頻度がn番目の単語は、頻度が1番目の単語の1/
nの確率で現れるというものであった。すなわち、もっ
ともよく使われる単語であるtheの出現確率は0.1
で、2番目のofの出現確率はtheの1/2の0.05、
3番目のandの出現確率はtheの1/3の0.033、4
番目のtoの出現確率はtheの1/4の0.025という
ものである。頻度順位nと出現確率1/10nを対数目
盛りのグラフにプロットすると、f(logn)=−
(logn+log10)、つまりy=−(x+1)と
いう傾き−1の右下がりの直線になることが分かる。こ
れをジップの法則という。
【0019】ジップの法則は、その後、さまざまな自然
界のゆらぎの大きさと頻度との関係にも当てはまること
が分かってきた。そうしたゆらぎは、1/fゆらぎとも
いわれている。太陽光の強度のゆらぎも1/fであると
いわれている。太陽光の中に約4%含まれる紫外線が塗
膜の劣化に関連するのはよく知られているが、1年分の
紫外線照射データを実際に調べたところ、ほぼ1/fの
ゆらぎを持っていることが明らかとなっている。
【0020】本発明者らは上記劣化塗膜表面の顔料の粒
子径の分布について、上記ジップの法則による解析を行
った。それによると、自然界の曝露による劣化塗膜にお
ける、劣化塗膜表面の顔料の粒子径の分布は、初期段階
ではジップ分布からのずれが大きいが、時間が経過して
劣化が進行するとともにジップ分布からのずれは減少
し、やがてジップ分布に従うようになることが明らかと
なった。従って上記ジップ分布からのずれは、塗膜劣化
の進行度を知るための指標として用いることができる。
【0021】上記のような分析を行うためには、劣化塗
膜表面の顔料の粒子径の分布を測定することが必要であ
る。本発明の塗膜劣化進行度の測定方法においては、外
観劣化を生じた顔料含有塗膜表面を電子顕微鏡で観察
し、これにより上記劣化塗膜表面の顔料の粒子径の分布
を測定する。電子顕微鏡の測定方法としては特に限定す
るものではなく、例えば、走査電子顕微鏡(SEM)に
よる二次電子像を観察すること等が挙げられる。
【0022】次に上記方法によって測定した電子顕微鏡
写真から顔料の粒子径分布情報を得る。より具体的には
この工程は、上記工程によって得られた電子顕微鏡写真
において、画面上に存在するすべての顔料粒子の粒子径
を計測し、計測した結果について粒子径yとその粒子径
を有する顔料粒子の存在数xを求めることによって行う
ことが可能である。
【0023】本明細書にいう粒子径yは、見かけ上1個
の粒子の大きさを意味する。すなわち、顔料が凝集した
ものについては、これを1個の粒子としてその大きさを
測定するものである。上記粒子径yは、粒子の径そのも
のであってもよいが、粒子の形態によっては、径を測定
する部分によって値が大きく異なる場合もある。そこ
で、周囲長を粒子径yとすることが好ましい。この周囲
長は、上記顔料が凝集した場合には、連結周囲長として
表される。
【0024】粒子径y及びその粒子径を有する顔料粒子
の存在数xからなる粒子径分布情報は電子顕微鏡により
得られる画像を公知の画像解析を用いて処理することに
よって得ることができる。上記公知の画像解析として
は、例えば、ソフトメディア サーバーネティクス(C
ybernetics)社の画像解析ソフト、イメージ
プロプラス バージョン4.0J(Image Pro
Plus Version 4.0.J)を用いるこ
とができる。
【0025】上記の工程によって得た粒子径x及びその
粒子径を有する個数yをプロットしてこれらの関係を曲
線関係として得、この曲線関係とジップ分布曲線とのず
れをαとして算出する。このαの値は塗膜劣化進行度を
示す値として使用されるものである。
【0026】上記のαを求める工程は、ジップ分布曲線
として下記式(III) y=Cx−1 (III) (式中、xは個数、yは粒子径、Cは定数)を用い、上
記式(III)からのずれαを上記式(III)に導入
して得られる下記式(I) y=Cx−(1+α) (I) (式中、xは個数、yは粒子径、Cは定数)を用いるこ
とが好ましい。すなわち、x及びyをプロットして得ら
れる曲線を上記式(I)によって表現し、これにより算
出されるαをジップ分布曲線とのずれとして使用するこ
とが好ましい。測定結果の式(I)の式への回帰分析
は、一般的な統計ソフトを用いて行うことができる。
【0027】従来、塗膜の劣化は、光沢測定やチョーキ
ングの発生確認といったマクロ的な観点から評価される
ものであった。これに対して、本明細書でいう塗膜劣化
進行度は、表面に存在する顔料の粒子径というミクロ的
な観点から評価を行うものであり、自然界の劣化因子が
有するゆらぎの影響を受けて、顔料の凝集状態が変化す
る度合いを評価基準とするものである。
【0028】一方、従来の劣化促進装置で処理された塗
膜表面における顔料の粒子径分布は、ジップ分布に従わ
ない。これは劣化を促進する因子がゆらぎを有していな
いため、自然界と異なる状況を経て劣化が進行したこと
によるものと考えられる。
【0029】上記αの値による塗膜劣化進行度の判断
は、通常、同じ塗料組成物から得られた塗膜について行
われることが好ましい。塗料組成物に含まれる顔料や塗
膜形成樹脂の種類が異なれば、αの値が異なることが予
想されるためである。しかし、塗膜形成樹脂が同じで、
顔料組成だけが違う場合等、類似した塗膜に対しては適
用が可能と考えられる。また、自然曝露を行って得られ
たαを基準値にし、これと同じ塗料組成物から得られた
塗膜のαとを比較することで、劣化進行度を判断するこ
とも可能である。
【0030】上記(I)の関係式によってxとyの数値
を表現し、上記(II)式からのずれとしてαを算出し
た場合、αの絶対値がゼロに近いほど劣化が進行してい
ると判断することができる。また、自然曝露において上
記(I)の関係式を用いてαを算出した場合、αは通常
負の値をとる。
【0031】上記本発明の塗膜劣化進行度の測定方法に
よると、自然曝露による塗膜の劣化進行度のみならず、
促進耐候試験によって劣化塗膜を作成した場合の塗膜の
劣化進行度をも適切に判断することができる。特に、以
下に示すような本発明の促進耐候性試験装置を得た場
合、上記αによって塗膜劣化度を適切に判断することが
できる。
【0032】本発明の促進耐候性試験装置の評価方法
は、促進耐候性試験装置が自然界の曝露との良好な対応
関係を有するものであるかについて判断する方法を提供
するものである。
【0033】本発明の評価対象となる促進耐候性試験装
置とは、太陽光に含まれるエネルギー線、水、温度変化
等の種々の劣化因子を試験対象物に対して付与すること
によって、人工的な劣化条件を作成し、自然曝露よりも
短期間で試験対象物の曝露による変化を生じさせる装置
を指すものである。上記促進耐候性試験装置は、塗膜の
劣化を行うための装置に限定されず、樹脂成型品等、顔
料を含有する表面を有する物品についての促進耐候性試
験を行う装置についても、本発明の方法によって評価す
ることができる。
【0034】本発明においては、上記促進耐候性試験装
置の評価を行うために塗膜形成樹脂と顔料を含む塗料組
成物から得られた塗膜(以下これを基準サンプルと記
す)に対して、上記促進耐候性試験装置による促進試験
を行い、これから得られたαの正負を基準として促進耐
候性試験装置を評価する。
【0035】本発明に使用する上記基準サンプルは特に
限定されるものではなく、上述した塗膜の劣化進行度の
測定方法の発明において記載した塗料から得られた塗膜
を使用することができる。またこれらの2以上の成分を
併用して使用するものであってもよい。
【0036】上記基準サンプルを評価の対象となる促進
耐候性試験装置で所定時間の処理時間tの間劣化促進を
行うことにより、外観劣化を生じさせる。このようにし
て作成した基準サンプルの劣化塗膜について、上記塗膜
劣化進行度の測定方法に基づいて電子顕微鏡による観察
を行い、顔料の粒子径分布情報を得、これによってジッ
プ分布からのずれαの値を得る。本発明は、同一の基準
サンプルに対して複数の処理時間tに対する前記ジップ
分布曲線とのずれαを測定し、αの正負を基準に促進耐
候性試験装置を評価するものである。
【0037】上記αは、粒子径データをプロットして得
られる曲線を下記式(I) y=Cx−(1+α) (I) (式中、xは個数、yは粒子径、Cは定数)として表現
することにより求められるものであることが好ましい。
【0038】自然曝露を行って得られたαの値は通常負
の値を示すのに対し、従来の劣化促進装着で処理を行っ
て得られたαの値は正の値を示す。よって、処理して得
られた塗膜から求めたαが負の値であるものは、優れた
促進耐候性試験装置であるといえる。
【0039】また、更に、本発明者らが実際に自然界の
曝露によるαとtの関係を実験により測定した結果、α
の絶対値とtは下記式(II) |α|=kt+b (II) (式中、k及びtは定数、但しb>0)の関係を有する
ことが明らかとなった。従って、促進耐候性試験装置の
評価は、(II)式の関係によりαとtの関係を表した
ときに、高い相関性を有するほど優れた促進耐候性試験
装置であるとの基準を適用することができる。
【0040】上記式(II)を用いて促進耐候性試験装
置を評価する場合、−0.8≦α<0の範囲の値を用い
ることが好ましい。また、これから求められるkは通
常、負の値を示す。上記αとtとの相関性は高ければ高
いほど優れた促進耐候性試験装置ということができる
が、相関係数が0.7以上であることが好ましく、0.
8以上であることがより好ましい。また、上記基準サン
プルについて、自然曝露により得られたαとtとの関係
が求められている場合、それぞれを比較することができ
る。しかし、自然曝露で得られた相関係数やkの値と異
なる値である場合でも、その評価が低下するわけではな
い。
【0041】以上のような方法による促進耐候性試験装
置の評価方法を使用すれば、種々の促進耐候性試験装置
から優れた装置を選別することができるばかりでなく、
促進耐候性試験装置の開発段階においても試作装置の評
価を好適に行うことができるため、優れた促進耐候性試
験装置を開発するための重要な方法となる。
【0042】本発明の促進耐候性試験装置とは、太陽光
に含まれるエネルギー線、水、温度変化等の種々の劣化
因子を試験対象物に対して付与することによって、人工
的な劣化条件を作成し自然曝露よりも短期間で試験対象
物の曝露による変化を生じさせる装置を指すものであ
る。上記促進耐候性試験装置としては、塗膜の劣化を行
うための装置に限定されず、樹脂成型品等、顔料を含有
する表面を有する物品についての劣化促進を行う装置も
挙げることができる。
【0043】本発明の促進耐候性試験装置は、塗膜形成
樹脂と顔料とを含む塗料組成物から得られた塗膜(以下
基準サンプルと記す)を、上記促進耐候性試験装置によ
って所定時間、処理することによって外観劣化を生じさ
せ、上記外観劣化を生じた塗膜表面を電子顕微鏡で観察
して得られる画像から、顔料の粒子径分布情報を得、上
記粒子径分布情報に含まれる粒子径データ及びその粒子
径を有する個数データから、個数に対して粒子径をプロ
ットして得られる曲線と、ジップ分布曲線とのずれαを
求めた際に、αが負の値となることを特徴とするもので
ある。すなわち、促進耐候性試験装置の劣化因子の条件
設定を、αが負の値になるよう設定した促進耐候性試験
装置である。
【0044】本発明における上記αの値は本発明の実施
例において示した組成を有する塗料組成物を基準サンプ
ルとして測定する。当該組成物については既に本発明者
らの実験結果によってαとtの間に相関関係が存在する
ことが明らかとされているため、これを指標として促進
耐候性試験装置の性能を評価することが妥当であると考
えられるためである。本発明における電子顕微鏡測定、
及び、電子顕微鏡測定によって得た粒子径データの処理
方法も、以下に記載する実施例の方法に準じて行う。
【0045】更に、上記測定方法によって得られたαの
値は、処理時間tとの間に、処理時間tの増加に対して
αの絶対値が減少する関係を示すこと、言いかえれば下
記式(II) |α|=kt+b (II) (式中、k及びtは定数、但しb>0)の関係が成立し
ていることが好ましい。
【0046】上記式(II)を適用する場合、上述の促
進耐候性試験装置の評価方法で説明したように、αは−
0.8≦α<0の範囲の値を用いることが好ましい。同
様に、これから求められるkは通常、負の値を示す。ま
た、相関係数についても、0.7以上であることが好ま
しく、0.8以上であることがより好ましい。
【0047】上記の関係を有する促進耐侯性試験装置を
得るため、具体的には劣化因子の強度に一定のゆらぎを
与えることが好ましい。即ち、本発明の促進耐候性試験
装置は、従来の装置のように、一定強度の劣化因子を規
則的に与え続けるのではなく、劣化因子の強度に自然界
のゆらぎに応じた変化を加えることが好ましい。これに
より、上記のαとtの関係を満たす促進耐候性試験装置
を得ることができると考えられる。
【0048】一般的にゆらぎは、頻度をfとしたときに
1/fとして表されているものが多いが、本発明では上
記ゆらぎを1/f(0<n<2)として表す。ここ
で、nが0に近づくほど乱雑性が増し、−方、nが2に
近づくほど規則性が増してくる。ゆらぎは、パワースペ
クトルと呼ばれるゆらぎの大ききが大きいほど頻度が小
さくなるため、上述のジップの法則と同じ内容を表現し
ているものと考えられている。
【0049】上記ゆらぎは促進耐候性試験装置の任意の
劣化因子に対して与えることができるが、エネルギー
線、水分、温度の少なくとも1つの劣化因子に対して与
えることが好ましい。上記劣化因子にゆらぎを与える方
法としては、コンピュータープログラムによって上記劣
化因子の強度を制御し、この制御においてゆらぎをプロ
グラムに組み込むことにより行うことができる。例え
ば、自然界において、そのパワースペクトルをある一定
期間連続して判定して得られたデータをコンピュータに
投入し、時間軸および強度軸を圧縮や縮小することによ
りゆらぎを作り出すことができる。また、回路やプログ
ラムによりゆらぎを発生することも可能である。
【0050】上記促進耐候性試験装置は、従来の促進耐
候性試験装置に比べ、実際の曝露により近い劣化因子を
有するものであり、これによって実際の曝露結果との充
分な相関性を有する促進耐候性試験を行うことのできる
促進耐候性試験装置を得ることができるものである。
【0051】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。含浸シーラーおよび耐透水性シーラーから
なる下塗り層が形成され、所定の大きさにカットされた
フラットボードに、下記の表1に示した塗料組成物A〜
Cを100g/mの条件でスプレーを用いて塗布し
た。これを5分セッティングした後、100℃で5分間
乾燥し、試験板A〜Cを得た。
【0052】
【表1】
【0053】(屋外曝露試験)上記試験板A〜Cについ
て、屋外曝露による耐候性を直接曝露試験(JIS Z
2381 屋外曝露試験方法通則、及び、K 5600
・7・6等による)に基づき、日本ペイント株式会社所
有沖縄第二曝露場において1994年9月〜1999年
9月の間行った。曝露場の位置等は以下の通りである。 位置:北緯約26度20分 東経約127度45分 住所:沖縄県中頭郡嘉手納町水釜373・309
【0054】(従来の促進耐候性試験装置による試験)
上記試験板B及びCについて、ダイプラ・ウィンテス社
製メタルハライドランプ式促進耐候性試験装置(Dai
pla Metal Weather、以下DMWと記
す )を使用し、JIS K 5400 9.8(促進
耐候性)等を参照して促進耐候性試験を行った。
【0055】試験条件は、温度63℃、湿度40%の条
件下、60mW/cmの光源を用いて4時間、光照射
を行い、次いでシャワーを10秒間行った後、温度30
0℃、湿度98%の湿潤条件下に4時間保った。これを
1サイクルとしたものを所定時間の間、繰り返し行っ
た。
【0056】(SEM観察)屋外曝露試験、又は、促進
耐候性試験装置による試験で得られた試験板を、塗膜を
こすらずに軽く水洗して表面の汚れを取った後、乾燥を
行った。次いで、前処理として、エリオニクス社製のス
ーパーファインコーターESC−101を用いて、塗膜
表面にタングステンを約150Åの膜厚でコーティング
した。このようにして得られたサンプルは、日立製作所
社製のSEM S−2510を用いて、加速電圧10K
Vの条件下、倍率5000倍、又は、10000倍で二
次電子像の観察を行った。一例として、図1に、屋外曝
露試験60ケ月経過後の試験板をSEM観察して得られ
た画像を示した。なお、測定に用いた試験板は、先の屋
外曝露試験において、試験開始から1、2、3及び5年
経過したもの、並びに、先の促進耐候性試験装置を用い
て、112時間、224時間、368時間、及び、68
0時間の間、試験を行ったものである。
【0057】(画像解析)SEM測定により得られた画
像を、メディア サーバーネティクス(Cyberne
tics)社の画像解析ソフト、イメージプロプラス
バージョン4.0J(Image Pro Plus
Version 4.0.J)を用いて解析した。解析
は表面粒子の凝集粒子の連結周囲長、及び、その存在個
数をについて行われ、これにより、顔料の粒子径分布情
報が得られた。上記連結周囲長は、SEM画像における
各々の粒子の周囲長を指し、顔料が凝集している場合に
は凝集した粒子は1粒子と見なされる。存在個数とは、
一定面積中に含まれる顔料すべてについて上記の連結周
囲長を求め、それぞれの連結周囲長を有する粒子が存在
する数を計測したものである。このようにして得られた
粒子径分布情報の一例を図3〜6に示す。
【0058】(ジップ分布とのずれαの決定)SEM画
像を解析して得られた粒子径分布情報をマイクロソフト
社製のMicrosoft Excel 97に入力し
た。入力された顔料粒子の連結周囲長及びその出現頻度
は、ともに対数に変換した後、回帰分析を行って得られ
た式と、ジップ分布の一般式(I)とを比較することに
よりαの値を求めた。表2及び図7〜9に屋外曝露試験
を行った試験板についての結果、並びに、表3及び図1
0及び11に促進耐候性試験装置による試験を行った結
果を示した。
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】(処理時間tとジップ分布とのずれαとの
関係)次に屋外曝露試験を行った試験板Aについて、試
験開始からの経過時間である処理時間tと先に求めたα
の絶対値との関係を一次回帰相関により、|α|=kt
+bで表される式(II)として求め、上記式(II)
における相関係数とともに表4に示す。
【0062】
【表4】
【0063】屋外曝露試験を行った試験板では、αは全
て負の値を示しており、その絶対値は時間の経過ととも
に減少し、ゼロに近づいていることが確認できる。この
関係は、高い相関係数を有する式(II)として表すこ
とができる。この結果から、αの値は塗膜劣化進行度指
数として使用することができ、αを測定することによっ
て塗膜劣化進行度を判断することができることは明らか
である。
【0064】これに対し、促進耐候性試験装置による試
験を行った試験板では、αは全て正の値であり、その絶
対値と時間の経過との間には明確な一次相関関係は認め
られなかった。上記促進耐候性試験装置による試験で
は、自然曝露との相関性が低いことから、αを用いるこ
とにより、促進耐候性試験装置の評価ができることは明
らかである。
【0065】
【発明の効果】本発明によって、塗膜劣化進行度の測定
方法、実際の曝露との相関性を評価するための促進耐候
性試験装置の評価方法、及び、実際の曝露結果との充分
な相関関係を有する促進耐候性試験装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験板Aについて自然曝露を60ヶ月行った後
の塗膜をSEM観察して得られた画像を示す図である。
【図2】試験板Aについて自然曝露を行う前の塗膜をS
EM観察して得られた画像を示す図である。
【図3】試験板Aについて自然曝露を12ヶ月行った後
の塗膜表面に存在する顔料粒子の連結周囲長を縦軸に、
及びその出現頻度を横軸に表した図である。
【図4】試験板Aについて自然曝露を24ヶ月行った後
の塗膜表面に存在する顔料粒子の連結周囲長を縦軸に、
及びその出現頻度を横軸に表した図である。
【図5】試験板Aについて自然曝露を36ヶ月行った後
の塗膜表面に存在する顔料粒子の連結周囲長を縦軸に、
及びその出現頻度を横軸に表した図である。
【図6】試験板Aについて自然曝露を60ヶ月行った後
の塗膜表面に存在する顔料粒子の連結周囲長を縦軸に、
及びその出現頻度を横軸に表わした図である。
【図7】試験板Bについて自然曝露を行った時のジップ
分布からのずれαの絶対値と処理時間tとの関係を示す
図である。
【図8】試験板Bについて自然曝露を行った時のジップ
分布からのずれαの絶対値と処理時間tとの関係を示す
図である。
【図9】試験板Cについて自然曝露を行った時のジップ
分布からのずれαの絶対値と処理時間tとの関係を示す
図である。
【図10】試験板BについてDMWによる劣化促進試験
を行った時のジップ分布からのずれαの絶対値と処理時
間tとの関係を示す図である。
【図11】試験板CについてDMWによる劣化促進試験
を行った時のジップ分布からのずれαの絶対値と処理時
間tとの関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G050 AA02 AA04 AA05 BA03 BA09 BA10 CA01 CA03 DA02 DA03 EA01 EB07 EC05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外観劣化を生じた顔料含有塗膜表面を電
    子顕微鏡で観察する工程、前記工程により得られる画像
    から、顔料の粒子径分布情報を得る工程、並びに、前記
    粒子径分布情報に含まれる粒子径データ及びその粒子径
    を有する個数データから、個数に対して粒子径をプロッ
    トして得られる曲線と、ジップ分布曲線とのずれαを求
    める工程、からなり、αを塗膜劣化進行度指数として使
    用することを特徴とする塗膜劣化進行度の測定方法。
  2. 【請求項2】 前記プロットして得られる曲線を式y=
    Cx−(1+α)(式中、xは個数、yは粒子径、Cは
    定数)によって表現し、前記ジップ分布曲線が、y=C
    −1(式中、xは個数、yは粒子径、Cは定数)で表
    わされる請求項1記載の塗膜劣化進行度の測定方法。
  3. 【請求項3】 塗膜形成樹脂と顔料とを含む塗料組成物
    から得られた塗膜を、促進耐候性試験装置で所定の処理
    時間tの間処理することによって外観劣化を生じさせる
    工程、前記外観劣化を生じた塗膜表面を電子顕微鏡で観
    察して得られる画像から、顔料の粒子径分布情報を得る
    工程、前記粒子径分布情報に含まれる粒子径データ及び
    その粒子径を有する個数データから、個数に対して粒子
    径をプロットして得られる曲線とジップ分布曲線とのず
    れαを求める工程、同一の塗膜に対して複数の処理時間
    tに対する複数の前記ジップ分布曲線とのずれαを前記
    3つの工程を順次繰り返し行って測定する工程、並び
    に、前記ジップ分布曲線とのずれαの正負を基準に判断
    する工程からなることを特徴とする、促進耐候性試験装
    置の評価方法。
  4. 【請求項4】 前記処理時間tと前記ジップ分布曲線と
    のずれαとの関係を、式|α|=kt+b(式中k及び
    bは定数、但しb>0)で表したときのαの絶対値とt
    との相関性を基準に判断する工程を更に含む、請求項3
    記載の促進耐候性試験装置の評価方法。
  5. 【請求項5】 前記プロットして得られる曲線を式y=
    Cx−(1+α)(式中、xは個数、yは粒子径、Cは
    定数)によって表現し、前記ジップ分布曲線が、y=C
    −1(式中、xは個数、yは粒子径、Cは定数)で表
    わされる請求項3又は4記載の促進耐候性試験装置の評
    価方法。
  6. 【請求項6】 耐候性を測定するための促進耐候性試験
    装置であって、塗膜形成樹脂と顔料とを含む塗料組成物
    から得られた塗膜を、前記促進耐候性試験装置で所定の
    処理時間tの間処理することによって外観劣化を生じさ
    せ、前記外観劣化を生じた塗膜表面を電子顕微鏡で観察
    して得られる画像から、顔料の粒子径分布情報を得、前
    記粒子径分布情報に含まれる粒子径データ及びその粒子
    径を有する個数データから、個数に対して粒子径をプロ
    ットして得られる曲線と、ジップ分布曲線とのずれαを
    求め、複数の処理時間tに対するαを測定したとき、α
    が負の値を示すことを特徴とする促進耐候性試験装置。
  7. 【請求項7】 前記処理時間tとジップ分布曲線とのず
    れαの絶対値との関係を、下記式(II) |α|=kt+b (II) (式中、k及びbは定数、但し b>0)で表したと
    き、k<0となる請求項6記載の促進耐候性試験装置。
  8. 【請求項8】 前記促進耐候性試験装置が、1/f
    (0<n<2)のゆらぎを有する劣化因子を付与する
    ことができる劣化手段を有する請求項6又は7記載の促
    進耐候性試験装置。
  9. 【請求項9】 前記ゆらぎを有する劣化因子が、エネル
    ギー線、水分、温度の少なくとも1つである請求項6、
    7又は8の促進耐候性試験装置。
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