JP2003190166A - 循環データ測定装置 - Google Patents

循環データ測定装置

Info

Publication number
JP2003190166A
JP2003190166A JP2001400461A JP2001400461A JP2003190166A JP 2003190166 A JP2003190166 A JP 2003190166A JP 2001400461 A JP2001400461 A JP 2001400461A JP 2001400461 A JP2001400461 A JP 2001400461A JP 2003190166 A JP2003190166 A JP 2003190166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circulation
temperature
living body
measuring device
circulation data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001400461A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4117766B2 (ja
Inventor
Minao Yamamoto
三七男 山本
Norihiko Nakamura
敬彦 中村
Takashi Nakamura
隆 仲村
Hiroyuki Muramatsu
博之 村松
Masataka Araogi
正隆 新荻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2001400461A priority Critical patent/JP4117766B2/ja
Publication of JP2003190166A publication Critical patent/JP2003190166A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4117766B2 publication Critical patent/JP4117766B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 循環データ測定において、血液を採血しない
で非侵襲で測定でき、また環境温度やストレスが循環デ
ータ測定に影響を及ぼすことのない測定が課題である。 【解決手段】 課題解決手段として、循環データを測定
すると同時に温度データを測定する、または測定部位を
一定温度に保温する手段を用いることによって、環境温
度やストレスの影響によって影響を受けた体液循環から
測定される循環データを補正する手段を循環データ測定
装置に付加した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体中を循環する
体液および循環器を構成する組織の測定装置にかかわ
り、特に血液の状態を把握し健康の評価、疾患の診断、
薬品の効果の評価等を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生体の健康の評価、疾患の診断、
生体への薬品の影響の把握等を行うために、血液の情報
を利用するいろいろな方法が行われている。例えば医療
的には、生体から血液を採集し、その血液を成分分析装
置にかけて血液中に含まれるいろいろな血液成分の割合
から循環データを求めて健康状態を評価するといった方
法等がある。しかしながら、この方法では採血するとき
に針を生体内に刺す必要があるので、一般家庭のような
医療機関から離れた場所にいるときに循環データを測定
し健康状態を評価したい場合のために、医療機関以外で
も循環データを測定し健康状態を評価できる装置も考え
られている。それは非侵襲的に生体表面から波動を入力
し、生体を流れる体液、特に血液に反射させて動きや位
置から血液状態を解析して循環データを測定して健康状
態を評価する装置である。
【0003】医療的に健康評価を行う従来例としては、
専門雑誌「食品研究成果情報,NO.11 1999年発行」に菊
池佑二氏が「毛細血管モデルを用いた全血流動性の測
定」というタイトルで発表した方法、すなわち被検者か
ら血液を採取し、リソグラフィックな手法で製作された
マイクロチャネルアレイを用いて、定圧下の血流の通過
時間から血液レオロジーを計測する方法が知られてい
る。この方法を用いることにより、循環データとして血
液レオロジーを計測することができ、この値により健康
状態を評価することができる。
【0004】また、家庭等で非侵襲的に健康評価を行う
従来例としては、生体の皮膚面から光等の波動を送信し
て反射してくる光を受信し、血管を流れる血液の流量を
検出する形態がある。これは、検出された血流量を微分
することにより循環データの1つである加速度脈波を求
め、健康状態を評価する。従来の循環データ測定装置の
信号処理部5の内部構成と、信号処理部5と循環センサ
部101の接続状態を示すブロック図を図16に示す。
図示するように、信号処理部5は、駆動部501、受信
部502、信号演算部503、出力部504によって概
略構成されている。駆動部501は循環センサ101に
設置された発光素子103を点灯させ、光を血管に向け
て入射するための駆動エネルギーを送信する。受信部5
02は循環センサ101に設置された受光素子104が
光を受信した時に発生する信号を受信する。信号演算部
503は、内部に備えた記憶領域(図示省略)に記憶さ
れている処理プログラムを実行することによって、循環
データの測定に関する各種処理を実行し、その処理結果
を出力部504に出力する。そして、信号演算部503
は受信信号レベルを血流量に変換し、その値を2回微分
することにより循環データとして加速度脈波を求めてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マイク
ロチャネルアレイを用いた血液レオロジー測定法では、
どうしても被検者から血液を採取するために、注射針を
用いて肘部に針を刺し、採血を行わなければならず、医
療機関等に行く必要がある。また、従来例に示したよう
な生体表面から波動を入力し、生体を流れる体液に反射
させて動きや位置から血液状態を解析し、循環データを
求めて健康状態を評価する場合において、生体の測定部
位の表面や内部の温度の影響が生体内の血液の流動状態
に影響し、循環データが変化してしまうため、本来の健
康状態を評価すべき循環データの測定が困難となってい
る。
【0006】対策として生体の温度変化が少ない部位に
対して波動の送受信を行い、非侵襲測定及び評価を行え
ば正確に測定する方法が考えられる。しかしながら、容
易に波動を送受信できる部位で測定することを考えると
手足や指部のような末端部位になってしまう。しかしこ
れらの部位では生体や環境の状態によって、循環センサ
の測定感度や精度が悪くなってしまう場合がある。これ
は気温が寒い場合、また生体にストレスがある場合、生
理現象として末端部位への体液、主に血液の供給量が少
なくなり、循環センサを用いて例えば血液流速情報を検
知しようとしても血液の絶対量が少ないためセンサの測
定感度が小さくなってしまうためである。このままでは
循環データの正確な測定ができないので、どれくらい生
体の端末部位の循環状態が悪くなっているかを計測しな
ければならないという課題がある。
【0007】そこで、本発明が解決しようとする課題は
非侵襲的に生体表面から波動を入力し、生体を流れる体
液に反射させて動きや位置から血液等の状態を解析し、
循環データを求めて健康状態を評価するときに、生体の
測定部位や環境温度やストレスの状態にかかわらず、精
度良く正確に循環データを測定することにある。その結
果として、正確な健康状態を評価することが可能にな
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】課題を解決するために、
本発明では測定部位の温度測定または、保温する手段を
用意した。これは循環データを測定する際に、体液の循
環量や速度がどれくらい少なくなっているかを求める指
標として、体液が生体の熱を運搬しているということに
着目し補正する方法である。例えば環境温度やストレス
の影響により体液の循環状態が悪くなっているときに
は、体液によって運搬されるはずの熱が運ばれてこな
い。すなわち部位の温度が低くなる。そこで、この部位
の温度を測ったり、保温して定温になるようにることに
よって、体液の循環に及ぼしている環境温度やストレス
の影響を調べることができ、この結果をもとに循環デー
タを補正すると、環境温度やストレス状態に影響されな
い正確な循環データを求めることができる。
【0009】そこで、本発明によれば、生体表面から内
部に波動を送受信して前記生体内部の循環データの情報
を検出する測定装置に、循環データを検出する循環セン
サ機能と生体の温度を検出する温度センサ機能を提供す
る。
【0010】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の温
度を検出する温度センサ機能を持たせた上、温度センサ
機能が生体の表面温度を測定する機能を提供する。
【0011】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の温
度を検出する温度センサ機能を持たせた上、温度センサ
機能が生体の深部温度を測定する機能を提供する。
【0012】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の温
度を検出する温度センサ機能を持たせた上、循環データ
を検出する循環センサ機能が有する循環センサ内部に温
度センサが配置され、温度センサ手段によって温度を検
知している構成を提供する。
【0013】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の温
度を検出する温度センサ機能を持たせた上、循環データ
を検出する循環センサ機能が有する循環センサが検知し
た波動の時間的変化から循環データとして血液レオロジ
ーを解析する機能を提供する。
【0014】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の温
度を検出する温度センサ機能を持たせた上、循環データ
を検出する循環センサ機能に循環データをドップラシフ
ト信号の形態で検出する機能を提供する。
【0015】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の温
度を検出する温度センサ機能を持たせた上、循環データ
を検出する循環センサ機能に血管内の血液から反射して
くる波動を検出する機能を提供する。
【0016】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の温
度を検出する温度センサ機能を持たせた上、循環データ
を検出する循環センサ機能に血管内の血液の流速を波動
として検出する機能を提供する。
【0017】また、本発明によれば、生体表面から内部
に波動を送受信して生体内部の循環データの情報を検出
する測定装置に、循環データを検出する循環センサ機能
と生体の測定部位温度を保温する機能を提供する。
【0018】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の測
定部位温度を保温する機能を持たせた上、生体の測定部
位温度を保温する保温部に加熱機能を持つ構造を提供す
る。
【0019】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の測
定部位温度を保温する機能を持たせた上、生体の測定部
位温度を検出する温度センサ機能を提供する。
【0020】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の測
定部位温度を保温する機能を持たせた上、生体の測定部
位温度を検出する温度センサ機能と生体の測定部位温度
を保温する機能部に加熱機能と冷却機能を持つ構造を提
供する。
【0021】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の測
定部位温度を保温する機能を持たせた上、循環データを
検出する循環センサ機能に循環センサが検知した波動の
時間的変化から循環データとして血液レオロジーを解析
する機能を提供する。またこれに加えて、生体の測定部
位温度を検出する温度センサ機能も提供する。
【0022】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の測
定部位温度を保温する機能を持たせた上、循環データを
検出する循環センサ機能に循環データをドップラシフト
信号の形態で検出する機能を提供する。またこれに加え
て、生体の測定部位温度を検出する温度センサ機能も提
供する。
【0023】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の測
定部位温度を保温する機能を持たせた上、循環データを
検出する循環センサ機能に血管内の血液から反射してく
る波動を検出する機能を提供する。またこれに加えて、
生体の測定部位温度を検出する温度センサ機能も提供す
る。
【0024】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の測
定部位温度を保温する機能を持たせた上、循環データを
検出する循環センサ機能に血管内の血液の流速を波動と
して検出する機能を提供する。またこれに加えて、生体
の測定部位温度を検出する温度センサ機能も提供する。
【0025】また、本発明によれば、循環データの測定
装置に循環データを検出する循環センサ機能と生体の温
度を検出する温度センサ機能を持たせた上、循環データ
を求めるときに温度センサ機能によって検出した温度デ
ータを用いて補正を行う機能を提供する。
【0026】また、本発明によれば、循環データ測定装
置に、循環データを検出する循環センサ機能と生体の温
度を検出する温度センサ機能と生体の測定部位温度を保
温する機能を持たせた上、循環データを求めるときに温
度センサ機能によって検出した温度データを用いて補正
を行う機能を提供する。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の循環データ測定装置の測
定原理は、脈拍の拍動時にあらわれる循環成分、例えば
血液の流れる速度や血流量の時間変化の形から循環デー
タを求めるものである。そして、本発明の循環データ測
定装置は、皮膚面から波動を送受信して生体内の循環デ
ータを非侵襲的に検出する手段と、測定部位の温度を検
出する手段または測定部位を一定温度に保温する手段、
もしくは両方の手段を基本構成とするものである。循環
データ例えば体液や血液の流動性は液体の温度と密接な
関係に有り、例えば環境温度が低ければ流動性が低くな
り、体温も低くなる。
【0028】皮膚面から体内に向けて放射される定周波
数の波動信号は体内物質に反射されて返ってくる。この
反射波動信号を受信してその中に含まれている体液情報
を検出するのであるが、反射物質は血管内の血流に特定
されるものではない。血管内の血流であれば速度成分を
持って移動しているのでその反射波は波動の周波数がド
ップラ効果によってシフトされるが、骨や血管といった
速度成分を持たない静止物質の場合には定周波数のまま
反射されて返ってくる。また、速度成分をもつ物質とし
ては着目している血管内の血液に限らず多様な方向を向
いている毛細管内の血液やリンパ液など多種多様な物質
が存在しそれらからの反射波が受信波には重畳されてい
る。発信側の周波数と同じ成分は静止物質からの反射で
あるからこれは容易に除去できる。また、体内物質に反
射して返ってくる場合、反射波動の周波数がドップラシ
フトするばかりではなく、反射物の波動の吸収度合いに
よって反射強度も変化する。この反射強度変化を生体内
を流れる体液の容積変化として検出し、循環データを取
得することも可能である。さらに容積変化成分を微分し
て例えば加速度脈波成分として循環データを取得するこ
とも可能である。また、体内物質に反射して返ってくる
時間の遅れを検出することにより、生体内部の構造、例
えば血管径や血管厚の変化を検出することもできる。こ
れらの形状変化成分もまた、循環データの一部として考
えることができる。これら循環データから生体の健康状
態を評価することが本測定装置の最終目的となる。
【0029】また、本発明において検出したい物理量は
着目している体液の流速等であるが、循環器内の流れの
平均流速は一般に最も周波数成分としてレベルの高い信
号が対応することで、その成分を抽出する。なお、流速
検出に用いる波動には超音波が使用されるのが一般的で
あるが、レーザ等他の波動を用いることも可能である。
また、容積変化を検出する場合にはレーザーやダイオー
ド等の光を使用して循環データを検出する。
【0030】以下、添付図面を参照して、本発明の実施
の形態に係る循環データ測定装置について説明する。
【0031】
【実施例1】図1は実施例1について、生体301と循
環データ測定装置の循環センサ部101、温度センサ部
201、生体内の血管401を示したものである。循環
センサ101は送受信部が生体方向に向くように設置さ
れ、さらに温度センサ201が循環センサ101内部に
埋め込まれ、生体表面に接するように配置されている。
本実施例においては超音波を用いて送受信を行う。そし
て温度センサ201はサーミスタを用いた。
【0032】実施例1の循環データ測定装置の信号処理
部5の内部構成と、信号処理部5と循環センサ部10
1、及び温度センサ部201の接続状態を示すブロック
図を図2に示す。図示するように、信号処理部5は、駆
動部501、受信部502、信号演算部503、出力部
504、温度受信部505によって概略構成されてい
る。
【0033】実施例1の駆動部501は循環センサ10
1に設置されたPZT102を振動させ、超音波を血管
401に向けて入射するための駆動電圧を送信する。受
信部502は循環センサ101に設置されたPZT10
2が超音波を受信した時に発生する電圧を受信する。ま
た、温度センサ201が測定した温度は電圧にトランス
デュートされ、その電圧を温度受信部505が受信す
る。信号演算部503は、内部に備えた記憶領域(図示
省略)に記憶されている処理プログラムを実行すること
によって、循環データの測定に関する各種処理を実行
し、その処理結果を出力部504に出力する。
【0034】また、信号演算部503は、PZT102
から発せられた超音波の周波数と受信された超音波の周
波数を比較する事により、血流のドップラ効果を算出す
る。そして、周波数の変化より血管401を流れる血流
速度算出し、その速度の時間変化を求める。また、この
血流速度を算出するときに、循環センサ101が生体表
面に接している部分の温度を、温度センサ201が検知
し、この温度を用いて血流速度を補正する。生体内部の
血管401や血液等は温度変化に敏感であり、低温にな
ると血管401が収縮し、血流速度が下がるため、温度
センサ201による補正を行ったほうが、より正確に血
流速度を求めることができる。
【0035】そして、この補正を行うときに温度センサ
201が循環センサ内部にあるため、より循環データ測
定部に近い温度データを検出することができる。したが
って、精度の高い温度補正を実現できる。さらに、脈拍
の拍動時にあらわれる血流速度の時間変化の形が、血液
のレオロジーと相関関係があり、この脈拍拍動時にあら
われる血流速度変化から循環データとして血液レオロジ
ーを求めている。例えば、血流変化が大きければ、血液
の粘度が低い状態であるといえる。
【0036】次に、実施例1の循環データ測定方法につ
いて説明する。本実施例では循環データとして血液のレ
オロジーを求めた。図3に血流速度の脈拍拍動に伴う時
間変化のグラフを示した。血液レオロジーの特徴成分と
して、最大血流速度Vxがあげられる。この最大血流速
度Vxが血液レオロジーと相関関係にある。血液レオロ
ジーを表す指標をTnとすると、Tnは最大血流速度V
xと温度補正係数C1の積で表される(式1)。
【0037】 Tn= C1×Vx (1) 実施例1において、循環センサ101内部に設置した温
度センサ201によって検知された温度を用いて補正係
数C1を算出したところ、温度補正を行わない場合と比
較して血液レオロジーの測定精度が約30%向上した。
【0038】
【実施例2】図4は実施例2について、生体301と循
環データ測定装置の循環センサ部101、深部温度セン
サ部202、生体内の血管401を示したものである。
循環センサ101は送受信部が生体方向に向くように設
置され、さらに深部温度センサ202が循環センサ10
1内部に埋め込まれ、生体表面に接するように配置され
ている。本実施例においては超音波を用いて送受信を行
う。ここで、深部温度センサ202についてセンサ部分
を拡大した図5を用いて説明する。
【0039】深部温度センサは熱流発生器203と熱流
測定器204と温度センサ205が積層して構成されて
いる。熱流発生器203は生体301に対して定常熱流
を発生することができる。そして、熱流測定器204は
生体301内部から生体表面に流出してくる熱流を測定
することができる。温度センサ205は生体301表面
の温度を測定している。
【0040】実施例2の循環データ測定装置の信号処理
部5の内部構成と、信号処理部5と循環センサ部10
1、及び深部温度センサ部202の接続状態を示すブロ
ック図を図6に示す。図示するように、信号処理部5
は、駆動部501、受信部502、信号演算部503、
出力部504、深部温度受信部508、熱流発生部50
6、熱流測定部507によって概略構成されている。
【0041】実施例2の駆動部501は循環センサ10
1に設置されたPZT102を振動させ、超音波を血管
401に向けて入射するための駆動電圧を送信する。受
信部502は循環センサ101に設置されたPZT10
2が超音波を受信した時に発生する電圧を受信する。ま
た、深部温度センサ202が測定した深部温度は電圧に
トランスデュートされ、その電圧を深部温度受信部50
8が受信する。深部温度を測定するためには、熱流測定
部507が生体301内部から流出してくる熱流を測定
する。そして、この熱流と同じ量の熱流を生体301内
部に向けて熱流発生部506から発生する。
【0042】熱流発生部506より発生した熱流は生体
301から流れ出た熱流と生体301表面においてぶつ
かることにより、熱流が打ち消され定常状態となる。熱
流が定常状態であるということは、生体301表面と生
体301深部との間に温度差が生じていないことを表し
ている。すなわち、生体301表面の温度は生体301
深部の温度と等しい値となっている。そこで、温度セン
サ205が検知する温度は深部温度となる。
【0043】信号演算部503は、内部に備えた記憶領
域(図示省略)に記憶されている処理プログラムを実行
することによって、循環データの測定に関する各種処理
を実行し、その処理結果を出力部504に出力する。ま
た、信号演算部503は、PZT102から発せられた
超音波の周波数と受信された超音波の周波数を比較する
事により、血流のドップラ効果を算出する。そして、周
波数の変化より血管401を流れる血流速度算出し、そ
の速度の時間変化を求める。
【0044】また、この血流速度を算出するときに、循
環センサ101が生体301の深部温度を、深部温度セ
ンサ202が検知し、この温度を用いて血流速度を補正
する。補正方法は実施例1に説明した方法と同じであ
る。この補正を行うに際して、深部温度センサ202は
深部の温度を捕らえているため、より循環部に近い温度
データを検出することができる。したがって、精度の高
い温度補正を実現できる。
【0045】実施例2において、循環センサ101内部
に設置した深部温度センサ202によって検知された温
度を用いて式1の補正係数C1を算出したところ、温度
補正を行わない場合と比較して血液レオロジーの測定精
度が約35%向上した。
【0046】
【実施例3】図7は実施例3について、生体301と循
環データ測定装置の循環センサ部101、保温器60
1、生体内の血管401を示したものである。循環セン
サ101は送受信部が生体方向に向くように設置され、
さらに保温器601が循環センサ101の周囲を覆うよ
うに設置されている。保温器601は循環センサ101
及び循環センサ101が接している生体301表面周辺
の温度を保温する機能を持っている。本実施例では保温
器として断熱効果もあるウレタン樹脂を用いた。
【0047】本実施例においては超音波を用いて送受信
を行う。実施例2では循環センサ101に設置されたP
ZT102を振動させ、超音波を血管401に向けて入
射する。血管401中を流れる血液に反射して返ってき
た超音波はPZT102によって受信される。実施例3
のブロック図は省略するが、従来の循環データ測定装置
のブロック図と同じである。
【0048】実施例3において、循環センサ101を覆
うように配置した保温器601の効果により、循環デー
タ測定時の生体温度ばらつきが軽減される。実際に保温
器601を用いない場合と比較して血液レオロジーの測
定精度が約5%向上した。
【0049】
【実施例4】図8は実施例4について、生体301と循
環データ測定装置の循環センサ部101、保温器602
を示したものである。循環センサ101は送受信部が生
体方向に向くように設置され、さらに保温器602が生
体の測定部位全体を保温するように構成されている。本
実施例において、保温器602は容器に37℃のお湯を
入れて、その中に循環センサ101を装着した部位を挿
入し、保温効果を持たせる機能とした。
【0050】本実施例においても実施例3と同様に、超
音波を用いて送受信を行う。本実施例では循環センサ1
01に設置されたPZT102を振動させ、超音波を生
体301内部の血管に向けて入射する。血管中を流れる
血液に反射して返ってきた超音波はPZT102によっ
て受信される。実施例4のブロック図は省略するが、従
来の循環データ測定装置のブロック図と同じである。
【0051】実施例4において、循環データ測定部位全
体を取り囲んで保温するような構成にした保温器602
の効果により、循環データ測定時の生体温度ばらつきが
非常に軽減された。実際に保温器602を用いない場合
と比較して血液レオロジーの測定精度が約50%向上し
た。
【0052】
【実施例5】図9は実施例5について、生体301と循
環データ測定装置の循環センサ部101、保温器60
1、ヒーター701、生体内の血管401を示したもの
である。循環センサ101は送受信部が生体方向に向く
ように設置され、さらに保温器601が循環センサ10
1の周囲を覆うように設置されている。そして、保温器
601の内部に、生体301の表面に接するようにヒー
ター701配置され、生体301表面の温度を加熱する
ことにより表面周辺の温度を保温する機能を持ってい
る。本実施例では保温器601として断熱効果もあるウ
レタン樹脂を用いた。またヒーター701には金属のニ
クロム材を用いた。
【0053】実施例5の循環データ測定装置の信号処理
部5の内部構成と、信号処理部5と循環センサ部10
1、及びヒーター部701の接続状態を示すブロック図
を図10に示す。図示するように、信号処理部5は、駆
動部501、受信部502、信号演算部503、出力部
504、加熱部509によって概略構成されている。
【0054】実施例5の駆動部501は循環センサ10
1に設置されたPZT102を振動させ、超音波を血管
401に向けて入射するための駆動電圧を送信する。受
信部502は循環センサ101に設置されたPZT10
2が超音波を受信した時に発生する電圧を受信する。ま
た、加熱部509は循環センサ及び生体301の測定表
面付近を保温するためにヒーター701に電力を与え
る。信号演算部503は、内部に備えた記憶領域(図示
省略)に記憶されている処理プログラムを実行すること
によって、循環データの測定に関する各種処理を実行
し、その処理結果を出力部504に出力する。また、信
号演算部503は、PZT102から発せられた超音波
の周波数と受信された超音波の周波数を比較する事によ
り、血流のドップラ効果を算出する。そして、周波数の
変化より血管401を流れる血流速度算出し、その速度
の時間変化を求める。これ以降の循環データを求める手
順は従来の循環データ測定方法と同じである。
【0055】実施例5において、循環センサ101を覆
うように配置した保温器601及びヒーター701の効
果により、循環データ測定時の生体温度ばらつきが非常
に軽減された。実際に保温器601及びヒーター701
を用いない場合と比較して血液レオロジーの測定精度が
約50%向上した。また、本実施例ではヒーター701
を保温器601内部に配置したが、保温器601を無く
して、ヒーター701と循環センサ101のみの構成に
しても、測定精度向上の効果は得られ、約40%向上を
示した。
【0056】
【実施例6】図11は実施例6について、生体301と
循環データ測定装置の循環センサ部101、保温器60
1、温度センサ201、生体内の血管401を示したも
のである。循環センサ101は送受信部が生体方向に向
くように設置され、さらに保温器601が循環センサ1
01の周囲を覆うように設置されている。保温器601
は循環センサ101及び循環センサ101が接している
生体301表面周辺の温度を保温する機能を持ってい
る。また、温度センサ201が循環センサ101内部に
埋め込まれ、生体表面に接するように配置されている。
本実施例では保温器として断熱効果もあるウレタン樹脂
を用いた。温度センサ201にはサーミスタを用いた。
【0057】本実施例においては超音波を用いて送受信
を行う。実施例6では循環センサ101に設置されたP
ZT102を振動させ、超音波を血管401に向けて入
射する。血管401中を流れる血液に反射して返ってき
た超音波はPZT102によって受信される。実施例6
のブロック図は省略するが、実施例1の循環データ測定
装置のブロック図(図2)と同じである。
【0058】実施例6において、循環センサ101を覆
うように配置した保温器601の効果により、循環デー
タ測定時の生体温度ばらつきが軽減される。さらに循環
センサ101内部埋め込まれた温度センサ201が循環
センサ101が測定した最大血流速度Vxに対して補正
を行うので、測定精度がさらに向上する。この補正方法
は実施例1と同様である。実際に保温器601と温度セ
ンサ201を用いない場合と比較して血液レオロジーの
測定精度が約10%向上した。また、実施例4に示した
ように保温器601を大きくして測定部位全体を覆うよ
うな構成にして測定しても測定精度向上の効果はある。
実施例としては示さないが、実施例4と同様に37℃の
お湯中で測定したところ、約70%の精度向上効果があ
った。
【0059】
【実施例7】図12は実施例7について、生体301と
循環データ測定装置の循環センサ部101、保温器60
1、ヒーター701、温度センサ201、生体内の血管
401を示したものである。循環センサ101は送受信
部が生体方向に向くように設置され、さらに保温器60
1が循環センサ101の周囲を覆うように設置されてい
る。そして、保温器601の内部に、生体301の表面
に接するようにヒーター701配置され、生体301表
面の温度を加熱することにより表面周辺の温度を保温す
る機能を持っている。そして、温度センサ201が循環
センサ101内部に埋め込まれ、生体表面に接するよう
に配置されている。本実施例では保温器601として断
熱効果もあるウレタン樹脂を用いた。ヒーター701に
は金属のニクロム材を用いた。温度センサ201にはサ
ーミスタを用いた。
【0060】実施例7の循環データ測定装置の信号処理
部5の内部構成と、信号処理部5と循環センサ部10
1、温度センサ部201、及びヒーター部701の接続
状態を示すブロック図を図13に示す。図示するよう
に、信号処理部5は、駆動部501、受信部502、信
号演算部503、出力部504、加熱部509、温度受
信部505によって概略構成されている。
【0061】実施例7の駆動部501は循環センサ10
1に設置されたPZT102を振動させ、超音波を血管
401に向けて入射するための駆動電圧を送信する。受
信部502は循環センサ101に設置されたPZT10
2が超音波を受信した時に発生する電圧を受信する。ま
た、加熱部509は循環センサ及び生体301の測定表
面付近を保温するためにヒーター701に電力を与え
る。また、温度センサ201が測定した温度は電圧にト
ランスデュートされ、その電圧を温度受信部505が受
信する。温度受信部505は受信した温度データを加熱
部509にフィードバックし、設定温度よりも測定温度
が高ければ加熱部509は加熱を中止する。
【0062】また、設定温度よりも測定温度が低ければ
加熱部509は加熱を開始する。本実施例においては、
温度設定を37℃とした。信号演算部503は、内部に
備えた記憶領域(図示省略)に記憶されている処理プロ
グラムを実行することによって、循環データの測定に関
する各種処理を実行し、その処理結果を出力部504に
出力する。また、信号演算部503は、PZT102か
ら発せられた超音波の周波数と受信された超音波の周波
数を比較する事により、血流のドップラ効果を算出す
る。そして、周波数の変化より血管401を流れる血流
速度算出し、その速度の時間変化を求める。
【0063】また、この血流速度を算出するときに、循
環センサ101が生体表面に接している部分の温度を、
温度センサ201が検知し、この温度を用いて血流速度
を補正する。生体内部の血管401や血液等は温度変化
に敏感であり、低温になると血管401が収縮し、血流
速度が下がるため、それを防ぐために加熱部509の制
御によりヒーター701を駆動し、温度を生体301の
温度付近(本実施例では37℃)に保っている。そして、
さらに温度センサ201を用いて測定結果の温度補正を
行っている。この補正を行うときに温度センサ201が
循環センサ内部にあるため、より循環データ測定部に近
い温度データを検出することができる。したがって、精
度の高い温度補正を実現できる。
【0064】実施例7の循環データ測定方法については
実施例1と同様の方法である。実際に保温器601とヒ
ーター701と温度センサ201を用いない場合と比較
して血液レオロジーの測定精度が約75%向上した。ま
た、本実施例ではヒーター701を保温器601内部に
配置したが、保温器601を無くして、ヒーター701
と循環センサ101のみの構成にしても、測定精度向上
の効果は得られ、約70%向上を示した。
【0065】
【実施例8】図14は実施例8について、生体301と
循環データ測定装置の循環センサ部101、保温器60
1、ペルチェ素子801、温度センサ201、生体内の
血管401を示したものである。循環センサ101は送
受信部が生体方向に向くように設置され、さらに保温器
601が循環センサ101の周囲を覆うように設置され
ている。そして、保温器601の内部に、生体301の
表面に接するようにペルチェ素子801配置され、生体
301表面の温度を加熱したり冷却したりすることによ
り表面周辺の温度を調節して一定に保つ機能を持ってい
る。
【0066】そして、温度センサ201が循環センサ1
01内部に埋め込まれ、生体表面に接するように配置さ
れている。本実施例では保温器601として断熱効果も
あるウレタン樹脂を用いた。ペルチェ素子801には生
体温付近でもっもとペルチェ効果が高いBi-Te系の半導
体化合物を用いた。温度センサ201にはサーミスタを
用いた。
【0067】実施例8の循環データ測定装置の信号処理
部5の内部構成と、信号処理部5と循環センサ部10
1、温度センサ部201、及びペルチェ素子部801の
接続状態を示すブロック図を図15に示す。図示するよ
うに、信号処理部5は、駆動部501、受信部502、
信号演算部503、出力部504、温度調節部509、
温度受信部505によって概略構成されている。
【0068】実施例8の駆動部501は循環センサ10
1に設置されたPZT102を振動させ、超音波を血管
401に向けて入射するための駆動電圧を送信する。受
信部502は循環センサ101に設置されたPZT10
2が超音波を受信した時に発生する電圧を受信する。ま
た、温度調節部510は循環センサ101及び生体30
1の測定表面付近を一定温度に保つためにペルチェ素子
801を制御する。また、温度センサ201が測定した
温度は電圧にトランスデュートされ、その電圧を温度受
信部505が受信する。温度受信部505は受信した温
度データを温度調節部510にフィードバックし、設定
温度よりも測定温度が高ければ温度調節部510はペル
チェ素子801の生体301側が冷却されるように電流
を流す。また、設定温度よりも測定温度が低ければ温度
調節部510はペルチェ素子801の生体301側が発
熱するように電流を反転させて流す。このようにして温
度調節を行い、本実施例においては、37℃一定に保つ
ように温度制御した。信号演算部503は、内部に備え
た記憶領域(図示省略)に記憶されている処理プログラ
ムを実行することによって、循環データの測定に関する
各種処理を実行し、その処理結果を出力部504に出力
する。また、信号演算部503は、PZT102から発
せられた超音波の周波数と受信された超音波の周波数を
比較する事により、血流のドップラ効果を算出する。
【0069】そして、周波数の変化より血管401を流
れる血流速度算出し、その速度の時間変化を求める。ま
た、この血流速度を算出するときに、循環センサ101
が生体表面に接している部分の温度を、温度センサ20
1が検知し、この温度を用いて血流速度を補正する。生
体内部の血管401や血液等は温度変化に敏感であり、
血流速度が温度の影響を受ける。それを防ぐために温度
調節部510の制御によりペルチェ素子801を駆動
し、温度を生体301の温度付近(本実施例では37℃)
に保っている。その温度調節の精度は0.1℃のバラツ
キの範囲である。そして、さらに温度センサ201を用
いて測定結果の温度補正を行っている。この補正を行う
ときに温度センサ201が循環センサ内部にあるため、
より循環データ測定部に近い温度データを検出すること
ができる。したがって、精度の高い温度補正を実現でき
る。
【0070】実施例8の循環データ測定方法については
実施例1と同様の方法である。実際に保温器601とペ
ルチェ素子801と温度センサ201を用いない場合と
比較して血液レオロジーの測定精度が約90%向上し
た。また、本実施例ではペルチェ素子801を保温器6
01内部に配置したが、保温器601を無くして、ペル
チェ801と循環センサ101のみの構成にしても、測
定精度向上の効果は得られ、約85%向上を示した。
【0071】尚、本実施例で用いられた温度センサすべ
てにおいて、温度センサとしてサーミスタを用いている
が、サーミスタ以外にも、Pt等の測温抵抗体、熱電対、
化合物半導体を用いても温度測定上なんら変わりは無
い。また、本実施例で用いられた保温器601すべてに
おいてウレタン樹脂を用いたが、ウレタン樹脂以外にも
発泡スチロールや合成樹脂、繊維、布等の断熱作用があ
る材料であれば保温上何でもかまわない。また、本実施
例で用いられたヒーター701すべてにおいて金属のニ
クロム材を用いたが、ニクロム材以外にもセラミックヒ
ーターや金属薄膜による発熱抵抗体、サーメットや半導
体を用いて加熱してもヒーターとしての特性上何ら変わ
らない。
【0072】また、本実施例1から8では、循環データ
として血液の流れを測定し、血流速度変化から血液のレ
オロジーを求めているが、循環データとして求めるもの
が血液でなくリンパ液でも、また、流速でなくても流量
や部位内の血液や血管の容積変化であっても何ら問題無
く循環データを測定できる。また、送受信波動が超音波
で無くても光を用いても同様に問題無く測定できる。ま
た、波動の測定対象がドップラシフト量でなくて反射信
号強度やエコーのような時間遅れ量を測定しても問題無
く、これらの測定に対して温度補正を行ったり、保温状
態で測定を行うことによって、高精度な循環データを測
定することができる。
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、生体表
面から内部に波動を送受信して前記生体内部の循環デー
タの情報を検出する測定装置に、循環データを検出する
循環センサ機能と生体の温度を検出する温度センサ機能
を提供することにより、温度補正を行わない場合に比較
して高精度な循環データの測定が可能となった。そし
て、生体表面の温度を用いても深部温度を用いても、温
度補正の効果があった。さらに温度センサと循環センサ
内部に温度センサを配置することにより補正効果があが
った。また、これらの状態において、温度補正を行うこ
とにより高精度な血液レオロジーの測定が可能となっ
た。さらにこれらの測定に対して、ドップラシフト信号
や血管内の血液から反射してくる波動や血管内の血液の
流速を用いることにより、温度補正による測定精度が向
上した。
【0074】また、本発明によれば、生体表面から内部
に波動を送受信して前記生体内部の循環データの情報を
検出する測定装置に、循環データを検出する循環センサ
機能と生体の測定部位温度を保温する機能を提供するこ
とにより、保温を行わない場合に比較して高精度な循環
データの測定が可能となった。そして、これらの状態に
おいて、血液レオロジーを生体の測定部位を保温した状
態で求めることにより高精度な循環データの測定が可能
となった。さらにこれらの測定に対して、ドップラシフ
ト信号や血管内の血液から反射してくる波動や血管内の
血液の流速を用いることにより、保温した状態での測定
精度が向上した。
【0075】また、本発明によれば、生体表面から内部
に波動を送受信して前記生体内部の循環データの情報を
検出する測定装置に、循環データを検出する循環センサ
機能と生体の温度を検出する温度センサ機能と加熱機能
または加熱・冷却機能による温度調節機能を提供するこ
とにより、温度補正と加熱や温度調節を行わない場合に
比較して高精度な循環データの測定が可能となった。そ
して、生体表面の温度を用いても深部温度を用いても、
温度補正と加熱や温度調節の効果があった。さらに温度
センサと循環センサ内部に温度センサを配置することに
より精度向上効果があがった。また、これらの状態にお
いて、温度補正を行うことにより高精度な血液レオロジ
ーの測定が可能となった。さらにこれらの測定に対し
て、ドップラシフト信号や血管内の血液から反射してく
る波動や血管内の血液の流速を用いることにより、温度
補正による測定精度が向上した。
【0076】また、本発明によれば、生体表面から内部
に波動を送受信して前記生体内部の循環データの情報を
検出する測定装置に、循環データを検出する循環センサ
機能と生体の測定部位温度を保温する機能と、生体の温
度を検出する温度センサ機能、加熱機能または加熱・冷
却機能による温度調節機能のいずれかまたは両方を提供
することにより、保温を行わない場合に比較して高精度
な循環データの測定が可能となった。そして、これらの
状態において、血液レオロジーを生体の測定部位を保温
した状態で求めることにより高精度な循環データの測定
が可能となった。さらにこれらの測定に対して、ドップ
ラシフト信号や血管内の血液から反射してくる波動や血
管内の血液の流速を用いることにより、保温した状態で
の測定精度が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1について、循環データ測定
装置と測定部位の断面図である。
【図2】 本発明の実施例1について、信号処理部の内
部構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の循環データ測定装置が計測した血流
速度の脈拍拍動に伴う時間変化のグラフである。
【図4】 本発明の実施例2について、循環データ測定
装置と測定部位の断面図である。
【図5】 本発明の実施例2について、循環データ測定
装置と測定部位の拡大断面図である。
【図6】 本発明の実施例2について、信号処理部の内
部構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の実施例3について、循環データ測定
装置と測定部位の断面図である。
【図8】 本発明の実施例4について、循環データ測定
装置と測定部位の断面図である。
【図9】 本発明の実施例5について、循環データ測定
装置と測定部位の断面図である。
【図10】 本発明の実施例5について、信号処理部の
内部構成を示すブロック図である。
【図11】 本発明の実施例6について、循環データ測
定装置と測定部位の断面図である。
【図12】 本発明の実施例7について、循環データ測
定装置と測定部位の断面図である。
【図13】 本発明の実施例7について、信号処理部の
内部構成を示すブロック図である。
【図14】 本発明の実施例8について、循環データ測
定装置と測定部位の断面図である。
【図15】 本発明の実施例8について、信号処理部の
内部構成を示すブロック図である。
【図16】 従来例について、信号処理部の内部構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
101 循環センサ 102 PZT 103 発光素子 104 受光素子 201 温度センサ 202 深部温度センサ 203 熱流発生器 204 熱流測定器 205 温度センサ 301 生体 401 血管 501 駆動部 502 受信部 503 信号演算部 504 出力部 505 温度受信部 506 熱流発生 507 熱流測定部 508 深部温度受信部 509 加熱部 510 温度調節部 601 保温器 602 保温器 701 ヒーター 801 ペルチェ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲村 隆 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 村松 博之 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 新荻 正隆 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 Fターム(参考) 4C017 AA11 AA16 AC11 AC23 BC11 4C301 AA03 DD01 DD02 DD21 EE11 EE19 GC27 JB18 LL20 4C601 DD01 DD03 DE01 EE09 EE16 GC21 GC27 JB51 JB52 LL40

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体表面から内部に波動を送受信して、
    生体内部を循環する体液の循環状態の解析に係る基礎デ
    ータとしての循環データを検出する循環データ測定装置
    であって、 前記循環データを検出する循環センサ手段と、前記生体
    の温度を検出する温度センサ手段とを有することを特徴
    とする循環データ測定装置。
  2. 【請求項2】 前記温度センサ手段は、前記生体の表面
    温度を測定するように構成することを特徴とする請求項
    1記載の循環データ測定装置。
  3. 【請求項3】 前記温度センサ手段は、前記生体の深部
    温度を測定するように構成することを特徴とする請求項
    1記載の循環データ測定装置。
  4. 【請求項4】 前記循環センサ手段の一部を構成し前記
    生体表面から内部に波動を送受信する循環センサの内部
    に温度センサを配置し、前記温度センサ手段によって生
    体温度を検知することを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の循環データ測定装置。
  5. 【請求項5】 前記循環センサ手段が検知した前記波動
    の時間的変化から前記循環データとして血液レオロジー
    を解析することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    に記載の循環データ測定装置。
  6. 【請求項6】 前記循環センサ手段では、前記循環デー
    タをドップラシフト信号の形態で検出することを特徴と
    する請求項1乃至5のいずれかに記載の循環データ測定
    装置。
  7. 【請求項7】 前記循環センサ手段では、血管内の血液
    から反射してくる波動を検出することを特徴とする請求
    項1乃至6のいずれかに記載の循環データ測定装置。
  8. 【請求項8】 前記循環センサ手段では、前記血管内の
    前記血液の流速を前記波動として検出することを特徴と
    する請求項1乃至7のいずれかに記載の循環データ測定
    装置。
  9. 【請求項9】 生体表面から内部に波動を送受信して、
    生体内部を循環する体液の循環状態の解析に係る基礎デ
    ータとしての循環データを検出する循環データ測定装置
    であって、 前記循環データを検出する循環センサ手段と、前記生体
    の測定部位温度を保温する保温手段とを有することを特
    徴とする循環データ測定装置。
  10. 【請求項10】 前記保温手段は、前記生体の測定部位
    を加熱する加熱機能を有することを特徴とする請求項9
    に記載の循環データ測定装置。
  11. 【請求項11】 更に、保温している前記測定部位の温
    度を検出する温度センサ手段を有することを特徴とする
    請求項9乃至10のいずれかに記載の循環データ測定装
    置。
  12. 【請求項12】 生体表面から内部に波動を送受信し
    て、生体内部を循環する体液の循環状態の解析に係る基
    礎データとしての循環データを検出する循環データ測定
    装置であって、 前記循環データを検出する前記循環センサ手段と、前記
    生体の測定部位温度を保温する保温手段と、前記生体の
    測定部位温度を検出する温度センサ手段とを有し、前記
    保温手段は前記生体の測定部位を加熱する加熱機能と、
    冷却する冷却機能を有していることを特徴とする循環デ
    ータ測定装置。
  13. 【請求項13】 前記循環センサ手段が検知した前記波
    動の時間的変化から前記循環データとして血液レオロジ
    ーを解析することを特徴とする請求項9乃至12のいず
    れかに記載の循環データ測定装置。
  14. 【請求項14】 前記循環センサ手段では、前記循環デ
    ータをドップラシフト信号の形態で検出することを特徴
    とする請求項9乃至13のいずれかに記載の循環データ
    測定装置。
  15. 【請求項15】 前記循環センサ手段では、血管内の血
    液から反射してくる波動を検出することを特徴とする請
    求項9乃至14のいずれかに記載の循環データ測定装
    置。
  16. 【請求項16】 前記循環センサ手段では、前記血管内
    の前記血液の流速を前記波動として検出することを特徴
    とする請求項9乃至15のいずれかに記載の循環データ
    測定装置。
  17. 【請求項17】 前記循環データを求めるときに前記温
    度センサ手段によって検出した温度データを用いて補正
    を行うことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記
    載の循環データ測定装置。
  18. 【請求項18】 請求項11乃至16のいずれかに記載
    の循環データ測定装置において、 前記生体の温度を検出する温度センサ手段を有し、前記
    循環データを求めるときに前記温度センサ手段によって
    検出した温度データを用いて補正を行うことを特徴とす
    る循環データ測定装置。
JP2001400461A 2001-12-28 2001-12-28 循環データ測定装置 Expired - Fee Related JP4117766B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001400461A JP4117766B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 循環データ測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001400461A JP4117766B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 循環データ測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003190166A true JP2003190166A (ja) 2003-07-08
JP4117766B2 JP4117766B2 (ja) 2008-07-16

Family

ID=27605026

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001400461A Expired - Fee Related JP4117766B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 循環データ測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4117766B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021513395A (ja) * 2018-02-05 2021-05-27 メディリア アクチェンゲゼルシャフト カテーテル及びセンサ配置を備える装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021513395A (ja) * 2018-02-05 2021-05-27 メディリア アクチェンゲゼルシャフト カテーテル及びセンサ配置を備える装置
JP7285577B2 (ja) 2018-02-05 2023-06-02 メディリア アクチェンゲゼルシャフト カテーテル及びセンサ配置を備える装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4117766B2 (ja) 2008-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8277388B2 (en) Blood rheology measuring apparatus
US7413545B2 (en) Method of calculating circulation dynamics of a living body
US5119819A (en) Method and apparatus for non-invasive monitoring of blood glucose
CA2242594C (en) Imaging ultrasonic densitometer
CN101660955B (zh) 测量超声诊断设备探头表面温度的方法
US6012779A (en) Thin film acoustic array
US11272901B2 (en) Ultrasound blood-flow monitoring
JP2003159250A5 (ja)
JP4412644B2 (ja) 循環動態測定装置
JP3848589B2 (ja) 循環動態測定装置
US7942819B2 (en) Ultrasonic bone evaluation apparatus
EP1944593B1 (en) Method of estimating surface temperature of a diagnostic ultrasound probe
JP4117766B2 (ja) 循環データ測定装置
JP3913612B2 (ja) 循環動態測定装置
RU2118122C1 (ru) Способы измерения скорости распространения пульсовой волны, артериального давления, температуры тела, содержания гемоглобина в крови и устройства для их осуществления
US11717255B2 (en) Ultrasound blood-flow monitoring
JP4754597B2 (ja) 循環動態測定装置、循環動態センサ
JP2003204964A (ja) 循環動態測定装置
JP3816400B2 (ja) 循環動態測定装置
JP2003210426A (ja) 循環動態測定装置
CA2242608C (en) Thin film acoustic array
JPH03258251A (ja) 温度分布測定装置
KR102566427B1 (ko) 비채혈 혈당 측정 장치 및 그 제어 방법
Omata et al. A Hybrid IC Based on Phase-Shift Resonance for Cuff-less Continuous Blood Pressure Measurements
JP2008278991A (ja) 踵骨音速測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040304

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040723

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080415

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080417

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4117766

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 3

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091108

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 3

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140502

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees