JP2003190114A - Mri装置、mrイメージング方法、およびmrイメージング方法をコンピュータ上で実行するプログラム - Google Patents
Mri装置、mrイメージング方法、およびmrイメージング方法をコンピュータ上で実行するプログラムInfo
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Abstract
メータ決定を迅速におこなう。 【解決手段】 静磁場発生部1と、勾配磁場を印加する
勾配コイル部2と、RFコイル部3とを有する。勾配コ
イル部2は、勾配駆動部4に接続され、RFコイル部3
は、送信部5に接続されている。RFコイル部3は、ア
ナログ・ディジタル変換部7を介して記憶部13に接続
されている。記憶部13は、操作部10、演算部14、
表示部11および制御部9と接続されている。制御部9
は、送信部5、勾配駆動部4、受信部6、アナログ・デ
ィジタル変換部7、記憶部13、演算部14と接続され
ている。記憶部13は、過去におこなった撮像において
送信した電磁波のパラメータを記憶しており、このパラ
メータ情報を基に演算部14で所定の演算をおこなうこ
とで、撮像時においてRFコイル部3から送信する電磁
波のパラメータを算出する。
Description
および送信強度を有する電磁波を所定核種の原子に対し
て送信し、前記電磁波に起因して前記原子から放出され
るNMR信号に基づいて被検体内部の構造を撮像する技
術に関し、特に、送信する電磁波のパラメータの決定を
迅速におこなうことのできるMRI装置、MRイメージ
ング方法、およびこの方法をコンピュータ上で実行させ
るプログラムに関する。
ができ、医療現場で脳腫瘍の診断などに用いられるMR
I装置が知られている。MRI装置による内部構造の撮
影は、具体的には以下のメカニズムによりおこなう。
子)に対して核磁気共鳴現象を利用することで、撮影対
象物の任意の断層面を任意の厚さで画像化することがで
きる。核磁気共鳴現象とは、対象物体に一様な静磁場を
印加すると、対象物体を構成する原子の原子核において
スピンの方向がそろい、静磁場の強度に比例した周波数
(以下「共鳴周波数」と言う)の電磁波を吸収、放出す
るようになる現象のことである。
違すると、MRI装置内部の電磁波送信およびNMR信
号受信をおこなう部分において、インピーダンスに変化
が生じる。したがって、良質な画像を得るためには、被
検体の特性に対応したパラメータを有する電磁波を送信
する必要がある。
電磁波の周波数および電磁波の強度等を含むパラメータ
の決定をおこなう必要がある。このため、従来のMRI
装置では、実際に被検体の内部構造を撮像する前に、あ
らかじめ被検体をMRI装置内部に搬入した状態で試験
的に電磁波の送信およびNMR信号の受信をおこなう。
これにより、鮮明な画像を得るために最適な中心周波数
および信号強度を決定する。
性がある。したがって、静磁場の均一性を確保するた
め、新たな撮像をおこなう前には、被検体をMRI装置
内部に配置した状態でいわゆるグラーディエント・シム
(Gradient shim)法を用いて、電磁波を送信する領域
における静磁場の均一化をおこなう。
メカニズムで被検体の内部構造を撮像するため、MRI
装置では、撮像に一定の時間を要するという問題があ
る。特に、被検体が人間であった場合には、MRI装置
による撮像に長時間を要することは望ましくない。これ
は、長時間静止した状態を維持することは患者にとって
苦痛であることの他に、長時間に渡って磁場雰囲気中に
さらされることは人体に対して好ましいとはいえないた
めである。
間をなるべく短くするための改良がおこなわれている。
たとえば、FSE(Fast Spin Echo)法や、EPI(Ec
ho-Planar Imaging)法を用いた場合には、送信する電
磁波のパラメータの決定に要する時間を除くと、1〜5
秒程度の時間で所望の映像を得ることができる。
般に30秒程度の時間がかかることが知られている。こ
のため、FSE法や、EPI法のような超高速撮像方法
を用いて撮像をおこなう場合には、全撮像時間の大部分
を送信する電磁波のパラメータの決定に要することとな
り、効率的とはいえない。
の同一部位について、複数回の撮像をおこなうことが多
い。これは、送信する電磁波のパラメータシーケンスを
様々に変化させることで撮像された映像のコントラスト
を変化させ、この様々なコントラストの画像から総合的
に疾患等を判断する必要があるためである。このような
場合は、過去の撮像と新たにおこなう撮像との間では、
上述したような磁場の強度や、被検体を構成する原子の
共鳴周波数等の物理的な条件は変化しない。
いえる。当然のことながら、物理的な構成が同一の場合
であれば、MRI装置内部の磁場分布は同一となる。し
たがって、被検体が同一で、撮像領域も同一であるよう
な場合には、静磁場の均一度は変化しないか、変化した
としても撮像に影響を与えない程度である。このような
場合であってもグラーディエント・シム法を用いて静磁
場の均一化をおこなうことは、撮像時間の短縮化の観点
からは有効とはいえない。
場合でもそれぞれの撮像をおこなう前に一律にパラメー
タの決定をおこなう。この場合、本来ならば物理的条件
によって決定されるパラメータは同一となるべきである
のに、試験的なスキャンにおける測定誤差に起因して、
各撮像において異なるパラメータが決定されてしまうこ
とがある。このように、異なるパラメータで撮像がおこ
なわれた場合、同一条件で撮像されたとはいえず、各撮
像によって得られた画像について単純比較をおこなうこ
とができなくなるという問題が生じてしまう。
されたものであり、過去に送信した電磁波に関する情報
を有効に利用し、新たに送信する電磁波のパラメータを
短時間で決定することのできるMRI装置、MRイメー
ジング方法、およびMRイメージング方法をコンピュー
タ上で実行できるプログラムを提供することを目的とす
る。
目的を達成するため、第1の観点にかかる発明は、被検
体を載置する空間に静磁場を発生させる静磁場発生部
と、勾配磁場を印加する勾配磁場発生部と、前記被検体
の所定の撮像領域に対して電磁波を送信する送信部と、
前記撮像領域からのNMR信号を受信する受信部とを備
えたMRI装置であって、過去におこなった撮像の際に
送信した電磁波の中心周波数を記憶する記憶手段と、該
記憶した中心周波数に基づいて送信する電磁波の中心周
波数を算出する第1の算出手段と、該算出した中心周波
数を有する電磁波を送信するように前記送信部を制御す
る制御手段とを備えたことを特徴とする。
去の撮像において送信した電磁波の中心周波数を記憶手
段が記憶しておくことによって、この中心周波数に基づ
いて、これからおこなう撮像において送信する電磁波の
中心周波数を算出することとしたため、中心周波数の決
定に要する時間を大幅に短縮することができる。
観点にかかる発明において、前記記憶手段は、前記過去
におこなった撮像の際に送信した電磁波のパラメータに
ついての情報であるパラメータ情報を記憶し、前記パラ
メータ情報に基づいて送信する電磁波の強度を算出する
第2の算出手段をさらに有し、前記制御手段が、該算出
した送信強度および前記算出した中心周波数を有する電
磁波を送信するように前記送信部を制御することを特徴
とする。
憶手段が記憶している過去におこなった撮像において送
信した電磁波のパラメータ情報に基づいて、これからお
こなう撮像において送信する電磁波の強度を算出するこ
ととしたため、電磁波の送信強度の決定に要する時間を
大幅に短縮することができる。
たは第2の観点にかかる発明において、前記パラメータ
情報は、前記過去におこなった撮像において送信した電
磁波の中心周波数、送信した電磁波の強度および電磁波
を送信した時間である送信時間についての情報を含むこ
とを特徴とする。
ラメータ情報が、過去におこなった撮像において送信し
た電磁波の中心周波数、送信した電磁波の強度を含むこ
ととしたため、パラメータ情報を活用して中心周波数お
よび電磁波の強度を算出することができる。
観点にかかる発明において、前記第1の算出手段は、前
記パラメータ情報に含まれる中心周波数を抽出して、該
中心周波数に対して所定数値を加算もしくは減算するこ
とによって前記算出した中心周波数を得ることを特徴と
する。
1の算出手段における算出を具体的に規定することで中
心周波数の算出をおこなうことができる。
観点にかかる発明において、前記所定数値は、脂肪分子
に含まれる水素原子の共鳴周波数と、水分子に含まれる
水素原子の共鳴周波数との差分値に基づいて得られる値
であることを特徴とする。
肪分子に含まれる水素原子の共鳴周波数と、水分子に含
まれる水素原子の共鳴周波数は異なるが、その差分値は
一定であるため、過去の撮像の際に送信した電磁波の中
心周波数に対して差分値を演算することで送信する電磁
波の中心周波数を算出することができる。
5のいずれか一つの観点にかかる発明において、前記算
出した送信強度は、前記過去におこなった撮像の際に送
信した電磁波における波形の時間変数に関する積分値に
比例した値であることを特徴とする。
記送信強度を過去に送信した電磁波の波形に関する積分
値に比例した値とすることで、過去の撮像において送信
した電磁波のパラメータ情報を有効に活用して送信強度
を算出することができる。
観点にかかる発明において、前記記憶手段は、所定強度
を有し所定の送信時間を有する電磁波の波形の積分値で
ある形状係数をさらに記憶し、前記積分値は、前記過去
におこなった撮像において送信した電磁波の送信強度
と、送信時間と、前記形状係数との乗算値から得られる
値であることを特徴とする。
分値を過去に送信した電磁波の送信強度と、送信時間
と、形状係数を乗算して求めることとしたため、実際に
積分計算をおこなうよりも、信号強度の演算を迅速にお
こなうことができる。
7のいずれか一つの観点にかかる発明において、前記記
憶手段は前記過去におこなった撮像におけるフリップ角
をさらに記憶し、前記第2の算出手段は、前記積分値を
電磁波の送信時間、形状係数、および前記過去におこな
った撮像におけるフリップ角によって除算し、さらにこ
れからおこなう撮像におけるフリップ角を乗算すること
で前記算出した送信強度を得ることを特徴とする。
信強度を求める演算を具体的に規定することとしたた
め、第2の算出手段が送信強度を算出することができ
る。
8のいずれか一つの観点にかかる発明において、前記撮
像領域が前記過去におこなった撮像における撮像領域と
同一であるか否かを判断する同一性判断手段と、前記撮
像領域が同一の場合に前記過去におこなった撮像時から
の前記撮像領域の温度変化量を検知する温度測定手段
と、をさらに備え、前記撮像領域が同一であると判断さ
れ、前記温度変化量が所定値以下であると判断された場
合に、前記第1の算出手段が送信する電磁波の中心周波
数を算出することを特徴とする。
去の撮像と、これからおこなう撮像とが同一撮像領域に
関するものかを同一性判断手段が判断することとしたた
め、過去の複数の撮像に関するパラメータ情報から有益
なものを選択することができる。
の観点にかかる発明において、前記同一性判断手段は、
被検体の同一性と該被検体における撮像領域の同一性と
によって前記撮像領域の同一性を判断することを特徴と
する。
撮像領域の同一性を被検体の同一性と、同一被検体にお
ける撮像領域の同一性によって判断することとしたた
め、撮像領域の同一性をより厳密に判断することができ
る。
または第10の観点にかかる発明において、前記同一性
判断手段は、電磁波を送信する前記送信部の同一性と前
記送信部に対する前記被検体の移動量とに基づいて前記
被検体における撮像領域の同一性を判断することを特徴
とする。ここで、送信部の同一性とは、たとえば、複数
の送信部を有するMRI装置において、同一の送信部を
使用している状態をいう。
被検体における撮像領域の同一性を、送信部の同一性
と、送信部に対する被検体の相対的な移動量とによって
判断することとしたため、同一被検体における撮像領域
の同一性を迅速に判断することができる。
1の観点にかかる発明において、前記同一性判断手段
は、前記送信部が同一であって前記移動量が5cm以下
である場合に前記被検体における撮像領域が同一である
と判断することを特徴とする。
具体的に判断基準を規定することで、画一的に、同一被
検体における撮像領域の同一性を判断することができ
る。
〜12のいずれか一つの観点にかかる発明において、前
記温度測定手段は、前記過去におこなった撮像から経過
した時間に基づいて温度変化量を推定することを特徴と
する。
一定時間経過した場合には所定の温度変化をしたものと
推定することで、温度変化量の検知を容易におこなうこ
とができる。
3の観点にかかる発明において、前記温度測定手段は、
前記過去におこなった撮像から経過した時間が5分以下
である場合に前記温度変化量が所定値以下であると判断
することを特徴とする。
温度変化量の判断基準を具体的に規定したため、画一的
で、迅速な温度変化量の検知をおこなうことができる。
の中心周波数および送信強度を有する電磁波を送信部に
よって被検体の所定の撮像領域に送信し、前記電磁波に
起因して前記撮像領域から放出されるNMR信号に基づ
いて被検体内部の構造を撮像するMRイメージング方法
であって、過去におこなった撮像の際に送信した電磁波
の中心周波数に基づいて送信する電磁波の中心周波数を
算出する中心周波数算出工程と、該算出した中心周波数
を有する電磁波を被検体に対して送信する送信工程とを
含むことを特徴とする。
過去におこなった撮像の際に送信した電磁波の中心周波
数に基づいて中心周波数を算出することとしたため、従
来の試験的スキャンによって中心周波数を決定するより
も、迅速に中心周波数を決定することができる。
5の観点にかかる発明において、前記過去におこなった
撮像の際に送信した電磁波のパラメータについての情報
であるパラメータ情報に基づいて送信する電磁波の強度
を算出する送信強度算出工程をさらに備え、前記送信工
程において、該算出した送信強度および前記算出した中
心周波数を有する電磁波を送信することを特徴とする。
前記過去に送信した電磁波に関する情報であるパラメー
タ情報を用いて送信強度を算出することとしたため、従
来の試験的スキャンによって送信強度を決定するより
も、迅速に送信強度を決定することができる。
5または第16の観点にかかる発明において、前記パラ
メータ情報は、前記過去におこなった撮像の際に送信し
た電磁波の中心周波数、送信した電磁波の強度および電
磁波を印加した時間である送信時間についての情報を含
むことを特徴とする。
パラメータ情報を、前記過去に送信した電磁波の中心周
波数、送信強度を含むこととしたため、パラメータ情報
を活用して中心周波数および電磁波の送信強度を算出す
ることができる。
7の観点にかかる発明において、前記中心周波数算出工
程は、前記パラメータ情報に含まれる中心周波数を抽出
して、該中心周波数に対して所定数値を加算もしくは減
算することによっておこなわれることを特徴とする。
中心周波数の算出を具体的に規定することで中心周波数
算出工程を容易におこなうことができる。
8の観点にかかる発明において、前記中心周波数算出工
程において、前記所定数値は、脂肪分子に含まれる水素
原子の共鳴周波数と、水分子に含まれる水素原子の共鳴
周波数との差分値に基づいて得られることを特徴とす
る。
脂肪分子に含まれる水素原子の共鳴周波数と、水分子に
含まれる水素原子の共鳴周波数は異なるが、その差分値
は一定であるため、過去の撮像の際に送信した電磁波の
中心周波数に対して差分値を演算することで送信する電
磁波の中心周波数を算出することができる。
5〜19のいずれか一つの観点にかかる発明において、
前記送信強度算出工程において、前記算出した送信強度
は、前記過去におこなった撮像において送信した電磁波
の波形の時間変数に関する積分値に基づいて得られるこ
とを特徴とする。
前記送信強度を過去に送信した電磁波の波形に関する積
分値に比例した値とすることで、過去の撮像において送
信した電磁波のパラメータ情報を有効に活用して送信強
度を算出することができる。
0の観点にかかる発明において、前記送信強度算出工程
において、前記積分値は、前記パラメータ情報から抽出
した送信強度と、送信時間と、所定強度を有し所定時間
送信される電磁波の波形の積分値である形状係数とを乗
算することにより得られることを特徴とする。
積分値を過去に送信した電磁波の送信強度と、送信時間
と、形状係数を乗算して求めることとしたため、実際に
積分計算をおこなうよりも、信号強度の演算を迅速にお
こなうことができる。
5〜21のいずれか一つの観点にかかる発明において、
前記送信強度算出工程において、前記算出した送信強度
は、前記積分値を電磁波の送信時間、形状係数、および
前記過去におこなった撮像におけるフリップ角によって
除算し、さらにこれからおこなう撮像におけるフリップ
角を乗算することにより得られることを特徴とする。
送信強度を求める演算を具体的に規定することとしたた
め、第2の算出手段が送信強度を算出することができ
る。
5〜22のいずれか一つの観点にかかる発明において、
前記撮像領域が前記過去におこなった撮像における撮像
領域と同一であるか否かを判断する同一性判断工程と、
前記撮像領域が同一の場合に前記過去におこなった撮像
時からの前記撮像領域の温度変化量を検知する温度測定
工程とをさらに含み、前記撮像領域が同一であると判断
され、前記温度変化量が所定値以下であると判断された
場合に前記中心周波数算出工程をおこなうことを特徴と
する。
過去の撮像と、これからおこなう撮像とが同一撮像領域
に関するものかを同一性判断工程において判断し、温度
変化量についても判断することとしたため、過去の複数
の撮像に関するパラメータ情報から有益なものを選択す
ることができる。
3の観点にかかる発明において、前記同一性判断工程に
おいて、被検体の同一性と該被検体における撮像領域の
同一性とによって前記撮像領域の同一性を判断すること
を特徴とする。
撮像領域の同一性を被検体の同一性と、その被検体にお
ける撮像領域の同一性によって判断することとしたた
め、撮像領域の同一性をより厳密に判断することができ
る。
3または第24の観点にかかる発明において、前記同一
性判断工程において、電磁波を送信する前記送信部の同
一性と前記送信部に対する前記被検体の移動量に基づい
て前記被検体における撮像領域の同一性を判断すること
を特徴とする。
同一被検体における撮像領域の同一性を、送信部の同一
性と、送信部に対する被検体の相対的な移動量によって
判断することとしたため、同一被検体における撮像領域
の同一性を迅速に判断することができる。
5の観点にかかる発明において、前記同一性判断工程に
おいて、前記送信部が同一であって前記移動量が5cm
以下である場合に前記被検体における撮像領域が同一で
あると判断することを特徴とする。
温度変化量の判断基準を具体的に規定したため、画一的
で、迅速な温度変化量の検知をおこなうことができる。
3〜26のいずれか一つの観点にかかる発明において、
前記温度測定工程において、前記過去におこなった撮像
から経過した時間に基づいて温度変化量を推定すること
を特徴とする。
一定時間経過した場合には所定の温度変化をしたものと
推定することで、温度変化量の検知を容易におこなうこ
とができる。
7の観点にかかる発明において、前記温度測定工程にお
いて、前記過去におこなった撮像から経過した時間が5
分以下である場合に前記温度変化量が所定値以下である
と判断することを特徴とする。
温度変化量の判断基準を具体的に規定したため、画一的
で、迅速な温度変化量の検知をおこなうことができる。
5〜28のいずれか一つの観点にかかる発明に記載のM
Rイメージング方法をコンピュータ上で実行するプログ
ラムであることを特徴とする。
上記のMRイメージング方法をコンピュータ上で実行す
るプログラムとすることで、上記したMRイメージング
方法をコンピュータ上で自動的におこなうことができる
ため、迅速に中心周波数の算出および送信強度の算出を
おこなうことができる。
かかるMRI装置、MRイメージング方法およびこの方
法をコンピュータ上で実行するプログラムの好適な実施
の形態について説明する。図面の記載において同一また
は類似部分には同一あるいは類似な符号を付している。
ただし、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比
率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
造について説明する。図1は、本実施の形態にかかるM
RI装置の構成を示すブロック図である。実施の形態に
かかるMRI装置は、静磁場発生部1と、勾配磁場を印
加する勾配コイル部2と、電磁波の送信およびNMR信
号の受信をおこなうRFコイル部3とを有する。勾配コ
イル部2は、勾配駆動部4に接続されており、勾配駆動
部4から所定値の電流を印加されることにより動作す
る。RFコイル部3は、送信部5に接続されており、送
信部5から電流を印加されることによって電磁波を送信
する。また、RFコイル部3は、アナログ・ディジタル
変換部7を介して記憶部13に接続されている。記憶部
13は、操作部10からデータを受け取り、演算部14
とデータのやりとりをおこない、表示部11および制御
部9に対してデータを出力するよう各部と接続されてい
る。さらに、制御部9は、送信部5、勾配駆動部4、受
信部6、アナログ・ディジタル変換部7、記憶部13、
演算部14の動作を制御するようそれぞれと接続されて
いる。以下、実施の形態にかかるMRI装置を構成する
各部分について、説明する。
た空間に時間的および空間的に均一な磁場を印加するた
めのものである。静磁場発生部1は、永久磁石または超
電導磁石などからなり、1.0T程度の強磁場を発生す
る機能を有する。
めのものである。上述のように、MRI装置は、被検体
12を構成する特定の核種(主に水素原子)に対して核
磁気共鳴現象を利用するが、位置情報を調べるために静
磁場とは別に空間的および時間的に変動する勾配磁場を
被検体12に対して印加する必要があるためである。
磁波を照射する電磁波送信手段としての機能と、核磁気
共鳴現象によって被検体12を構成する原子から放出さ
れるNMR信号を受信するNMR信号受信手段としての
機能を有する。なお、RFコイル部3によって照射され
る電磁波の周波数は、静磁場発生部1により印加される
磁場の強度が1.0Tの場合には、数MHz〜数十MH
zとなる。また、RFコイル部3の形状は、被検体12
の形状および被検体12のうち、実際に撮像をおこなう
部分の形状に応じて異なるものとする。たとえば、図1
では被検体12は人体であり、撮像する部分はその頭部
としているが、腹部を撮像する場合のRFコイル部3の
形状はこれと異なるものでなくてはならない。これは、
RFコイル部3を撮像領域に対応した形状とすること
で、撮像におけるS/N比を向上させるためである。本
実施の形態においては、MRI装置は撮像部分に応じた
複数のRFコイル部3を有するものとし、撮像部分に応
じて適宜適切な形状のRFコイル部3を使用するものと
する。
印加することにより、勾配コイル部2から勾配磁場を発
生させるためのものである。勾配コイル部2によって印
加される勾配磁場について、大きさを空間的および時間
的に変動させる必要があるため、勾配駆動部4は制御部
9からの指令に応じて勾配コイル部2に対して電流を供
給する。
を印加するためのものである。送信部5は、制御部9か
らの制御を受けて所定の電流をRFコイル部3に対して
供給し、RFコイル部3から電磁波を送信させる。
MR信号を受け取り、アナログ・ディジタル変換部7に
受信した観測データを伝送する。受信部6は、制御部9
による制御を受けており、送信した電磁波に起因して、
被検体12からNMR信号が放出されるタイミングに合
わせて、RFコイル部3が受信したNMR信号を受け取
る。
イル部3が受信したNMR信号に関するアナログデータ
をディジタルデータに変換するためのものである。被検
体12から放出されたNMR信号についてスペクトル解
析をし、画像を形成するためには、観測データをディジ
タルデータの形式に変換しておく必要があるためであ
る。
た磁気共鳴映像を表示するためのものである。表示部1
1は、主としてCRTディスプレイや、TFT液晶画面
のように直接映像を表示するものからなるが、プリンタ
のように映像を他の媒体に出力するものでもよい。
部7を介して伝送されたNMR信号や、このNMR信号
に基づいて演算部14で算出された磁気共鳴映像を構成
する情報を記憶する。また、記憶部13は、操作部10
から入力された情報についても記憶し、磁気共鳴映像を
構成する情報を表示部11に対して出力する機能を有す
る。
撮像において、RFコイル部3から送信した電磁波のパ
ラメータについてのパラメータ情報を記憶する機能も有
する。ここで、電磁波のパラメータとは、送信した電磁
波の強度、中心周波数などを含むものとする。
ラメータ情報と、操作部10から入力された値に基づい
て所定の演算をおこなうためのものである。演算部14
は、制御部9からの指示を受けて記憶部13からパラメ
ータ情報を抽出し、操作部10に入力された情報とあわ
せて演算をおこなう。具体的には、記憶部13に記憶さ
れた、受信したNMR信号を、周波数を変数とするスペ
クトル情報に変換し、画像形成をおこなう。
れている、過去の撮像において送信した電磁波のパラメ
ータについてのパラメータ情報から、新たに撮像をおこ
なう際に送信する電磁波のパラメータを算出する機能も
有する。制御部9の制御に基づいて記憶部13から情報
を読み出して、後述する所定の演算をおこなう。この演
算により、RFコイル部3から送信する電磁波のパラメ
ータを決定し、記憶部13を介してパラメータを制御部
9に対して出力する。そして、制御部9は、演算部14
で算出されたパラメータを有する電磁波を発生するよう
に送信部5を制御する。
おいて、RFコイル部3から送信する電磁波のパラメー
タ決定について、説明する。上述したように、MRI装
置は、撮像に先だって、送信する電磁波のパラメータ決
定をおこなう必要がある。これは、被検体12の形状
や、含有水分量は対象ごとに異なり、また同一対象であ
っても、撮像部分や使用するRFコイル部3によって電
磁波のパラメータを変更する必要があるためである。本
実施の形態にかかるMRI装置は、このパラメータ決定
に要する時間を短縮することによって、迅速な撮像処理
を実現している。以下、送信する電磁波について、具体
的なパラメータ決定の方法を説明する前に、パラメータ
決定に関係する事項について概説する。
の中心周波数が被検体12を構成する原子のうち、所定
の条件を満たす原子の共鳴周波数と一致するように設定
する必要がある。たとえば、同じ水素原子についてNM
R信号を得る場合、水分子中の水素原子と、脂肪分子中
の水素原子とでは、共鳴周波数が異なるものとなる。
たNMR信号を得ることにより撮像する場合と、脂肪分
子中の水素原子に起因したNMR信号を得ることにより
撮像する場合とでは、送信する電磁波の中心周波数を変
化させる必要がある。通常、送信する電磁波は、中心周
波数においてもっとも高い強度を有し、周波数が中心周
波数からシフトするにしたがって強度は低下する。
数を有する原子はNMR信号における強度も高くなり、
中心周波数からシフトした値で共鳴周波数となる原子の
ピークは小さくなる。図2に、中心周波数の設定位置に
よるスペクトル強度の違いについて、模式的に表す。図
2(a)は、脂肪分子中の水素原子の共鳴周波数ωfに
中心周波数を設定した場合で、(b)は、水分子中の水
素原子の共鳴周波数ω wに中心周波数を設定した場合の
スペクトルを示す。また、(c)は、共鳴周波数ωf、
ωwの平均値ωcに中心周波数を設定した場合のスペクト
ルを示す。このように、中心周波数の設定する位置によ
って、得られるスペクトルの形状は異なり、中心周波数
付近のスペクトルは大きなものとなる。したがって、電
磁波の中心周波数は、関心のある原子の共鳴周波数に対
応した値に設定する必要がある。本実施の形態において
は、水分子中の水素原子および脂肪分子中の水素原子に
注目するものとし、それぞれの水素原子の共鳴周波数
と、それらの中間の値に電磁波の中心周波数を設定する
ものとする。
は、被検体12の種類や、撮像部位の相違に関わらず、
ほぼ一定の値を取る。そのため、記憶部13は、あらか
じめ脂肪分子中に存在する水素原子の共鳴周波数と水分
子中に存在する水素原子の共鳴周波数との差分値Δωを
記憶している。したがって、たとえば、過去の撮像で水
分子中に存在する水素原子の共鳴周波数に中心周波数を
設定していて、新たな撮像で脂肪分子中に存在する水素
原子の共鳴周波数に中心周波数を設定するような場合な
らば、過去の中心周波数にΔωを加えることで、中心周
波数の設定をおこなえる。具体的には、演算部14は、
記憶部13から差分値Δωを抽出して、この差分値Δω
に対して所定の比例定数を乗算する。そして、この乗算
結果を過去のパラメータ情報に含まれる中心周波数に対
して加算もしくは減算する。ここで、共鳴周波数ωw、
ωf、ωcの間には、 ωw=ωf−Δω・・・・・・(1) ωc=(ωw+ωf)/2・・・・(2) の関係が成立する。Δωは、既に記憶部13から抽出さ
れており、過去の撮像において中心周波数ωw、ωf、お
よびωcのいずれか一つの値を記憶部13に記憶された
パラメータ情報から抽出し、式(1)、(2)を計算す
ることでRFコイル部3から送信する電磁波の中心周波
数を算出することができる。なお、記憶部13で記憶す
る差分値Δωは、学術的に知られている値をあらかじめ
記憶するものとしても良いし、本実施の形態にかかるM
RI装置で過去に測定した結果から統計的に平均を取っ
た値を記憶しても良い。特に、後者の場合には、装置の
特性に応じた正確な差分値Δωを得ることができるとい
う利点を有する。
間について、説明する。以下、電磁波の一例として、S
INC関数を具体例として説明をおこなう。図3の曲線
は、SINC関数の概形を示す。なお、SINC関数g
(t)は、 g(t)=sin(t)/t・・・・・(3) の形式で表現される関数である。このSINC関数の場
合、信号の強度は図3における高さL1で表され、送信
時間は幅L2で表される。なお、SINC関数は、磁気
共鳴映像の撮像で広く用いられる電磁波の波形である。
これ以外にも、たとえば、送信する電磁波の波形をガウ
ス関数形としても良い。
リップ角とは、図4に示すように、RFコイル部3から
送信された電磁波によって、被検体12を構成する原子
のスピンが傾斜する角度のことである。図4において、
中心に配置された球体は被検体12内部の原子を模式的
に示し、球体を貫く矢印は、その原子のスピンの方向を
示す。また、静磁場発生部1から原子に印加される静磁
場の方向は図4におけるz方向とし、RFコイル部3か
ら印加される電磁波の方向はy方向とする。最初、原子
には静磁場のみが印加されているため、原子のスピンは
z方向を向いている。これに対して、y方向に共鳴周波
数を有する電磁波が送信されることで原子のスピンはy
方向に角度θだけ傾く。この角度θのことをフリップ角
という。核磁気共鳴現象は、送信された電磁波によって
傾斜したスピンが元の方向に戻ろうとする際に放出され
るNMR信号に基づいて画像を形成するものであるた
め、フリップ角の大きさは画像の形成に対して重要な機
能を果たす。たとえば、通常の撮像方法では、フリップ
角は90度に設定するが、撮像の高速化を目的としたグ
ラーディエントエコー法によって撮像する場合には、フ
リップ角を小さな値に設定する必要がある。このよう
に、フリップ角は、撮像方法等に対応して所定の値に設
定する必要がある。
におこなわれる。すなわち、電磁波の強度は過去の撮像
において送信した電磁波について、その波形を時間を変
数として積分した値に比例する。したがって、積分値に
対して比例定数を掛け合わせることにより、電磁波の強
度は算出される。しかし、演算部14においてパラメー
タ決定のたびに積分計算をおこなうのは煩雑であるた
め、本実施の形態ではあらかじめ形状係数を記憶部13
に記憶しておき、この形状係数を利用して、電磁波強度
を算出する。
いて、時間に対する積分値を、電磁波の強度および送信
時間で除算した値である。たとえば、SINC関数を例
に説明すると、形状係数αは、図3における信号強度で
ある高さL1と送信時間である幅L2との積に対する積分
値の比で定義され、図3に示す領域Bの面積SBから、
領域D、Eの面積SD、SEを引いた値を領域A、B、C
の面積SA、SB、SCの和であるL1とL2との乗算値で
割ったものである。具体的に形状係数αは次の式で表さ
れる。 α=(SB−SD−SE)/(L1*L2)・・・・(4)
らかじめ様々な送信波形に対する形状係数が記憶されて
おり、送信する電磁波の波形を選択することにより、そ
の波形に対する形状係数を読み出すことができるものと
する。
算部14において、具体的には以下に示す演算をおこな
うことで送信電磁波の強度の算出をおこなう。電磁波の
パラメータの決定をおこなう際に、撮像者は、操作部1
0を介して撮像条件を入力する。この入力した値と、過
去の撮像におけるパラメータ情報を基に、 I=(I0t0α0)/(tα)*(θ/θ0)・・・
(5) の演算をおこなう。ここで、これからおこなう撮像にお
ける電磁波の強度をI、送信時間をt、フリップ角を
θ、形状係数をαとし、過去の撮像における電磁波の強
度をI0、送信時間をt0、フリップ角をθ0、形状係数
をα0とする。過去の撮像における電磁波のパラメータ
情報は記憶部13から抽出され、また、こらからおこな
うt、θ、αについては、操作部10を介して撮像者が
入力するものとするが、MRI装置が自動的に決定する
ものとしても良い。
用いて磁気共鳴映像を撮像する方法について説明する。
磁気共鳴映像を撮像する方法は、大きく分けて、撮像に
用いる送信電磁波のパラメータを決定する工程と、決定
されたパラメータを有する電磁波を送信して磁気共鳴映
像を撮像する工程とからなる。
について説明する。図5は、本実施の形態にかかるMR
I装置において、RFコイル部3から送信する電磁波の
パラメータの決定方法を示すフローチャートである。以
下、図5を参照してパラメータの決定方法について、説
明する。
否かの判定をおこなう(ステップS101)。同一の対
象について、MRI装置による撮像を過去におこなって
いる場合には記憶部13に記憶されたパラメータ情報を
有効活用することができるため、次のステップS103
へと移行する。一方、被検体12に対して最初の撮像で
ある場合は、被検体12の撮像において、パラメータ情
報を利用することができないため、従来通りの方法によ
りパラメータの決定をおこなう(ステップS102)。
の際と同一の送信用コイルを用いているか否かを判定す
る(ステップS103)。過去の撮像の際と同一の送信
用コイルを用いていた場合、記憶部13に記憶されたパ
ラメータ情報を有効に活用できるため、次のステップS
104へと移行する。一方、送信用コイルが異なってい
る場合、コイルの特性などを考慮して送信する電磁波の
パラメータを決定する必要があり、従来の方法でパラメ
ータの決定をおこなうために、ステップS102に移行
する。
ルの移動量が規定値を超えているか否かを判定する(ス
テップS104)。テーブルの移動量が数cm程度の移
動であれば、被検体12のうち、実際に電磁波が照射さ
れる領域は同一と見なすことができるため、過去の撮像
に関するパラメータ情報を有効活用することができるた
めである。規定値は、MRI装置および被検体12の特
性に応じて決定する必要があるが、本実施の形態におい
ては5cmであるとする。一方、テーブルの移動量が大
きい場合には、送信部5から送信する電磁波が照射され
る領域が変更されてしまうため、過去のパラメータ情報
を用いることができない。したがって、テーブルの移動
量が規定値を超えた場合には、ステップS102に移行
する。
した時刻からの経過時間が規定時間を超えているか否か
を判定する(ステップS105)。一般に、温度が変化
した場合には原子の共鳴周波数も変化することから電磁
波のパラメータも変化させる必要があるのに対して、短
い時間の間であれば、特に被検体12の温度が変化する
こともなく、過去のパラメータ情報を活用できるためで
ある。一方、過去の撮像終了から長時間が経過した場
合、特に被検体12が人体である場合には、被検体12
の温度が変化する可能性が高く、改めて従来の方法で中
心周波数の決定をやり直す必要がある(ステップS11
1)。
たした過去の撮像におけるパラメータ情報を、以後のス
テップにおいて基準の情報として用いる。したがって、
以下の説明において特に断らない限り、パラメータ情報
とは本ステップまでの条件を満たした過去の撮像に関す
る情報とする。
波数ωw、脂肪成分における水素原子の共鳴周波数ωfも
しくはそれらの平均値ωcのうち、いずれの位置に対し
て中心周波数を設定するかを決定する(ステップS10
6)。撮像の目的によって中心周波数を設定する位置を
変化させる必要があるためである。なお、本ステップに
おける中心周波数設定の位置の決定は、MRI装置で自
動的におこなうこととしても良く、また、どの位置に設
定するかを撮像者が操作部10を介してMRI装置に入
力するものであっても良い。
て、演算部14は、中心周波数を算出する(ステップS
107)。上述したように、記憶部13は共鳴周波数に
おける差分値を記憶している。したがって、演算部14
は、差分値を抽出し、中心周波数を設定する位置の情報
に応じて式(1)、(2)を用いて中心周波数を算出す
る。
強度Iを算出する(ステップS108)。上述のよう
に、パラメータ情報から、t0、θ0、α0を抽出し、操
作部10を介してI、t、θ、αを入力した上で、演算
部14で式(5)に示す演算をおこなうことで、送信す
る電磁波の強度Iを算出する。なお、操作部10を介し
た入力は、上記の値を直接入力しても良いが、あらかじ
め何通りかのパターンを記憶部13に記憶しておき、撮
像者が、その中の任意のパターンを選択することで直接
入力に変えても良い。
プS109)。なお、本ステップはあらゆる撮像におい
ておこなうというものではなく、後述するスライス厚
や、時間TR、TE、マトリックスもしくはスキャン方
法が過去の撮像から変更された場合についてのみおこな
えばよい。したがって、中心周波数の変更のみが過去の
撮像と異なるような場合では、本ステップによって受信
ゲインを変更する必要はない。
う(ステップS110)。なお、本ステップについて
も、あらゆる撮像についておこなうというものではな
く、たとえば、FSE法や、EPI法のような特殊な撮
像方法が選択され、電磁波のパラメータが完全に同一で
ない場合におこなう必要がある。したがって、電磁波の
パラメータが完全に一致する場合などでは、本ステップ
における位相補正をおこなう必要はない。
対して送信する電磁波のパラメータの決定は終了する。
なお、決定されたパラメータの値は、記憶部13に記憶
され、実際の磁気共鳴画像の撮像に用いられるととも
に、次回以降の撮像におけるパラメータ決定をするため
のパラメータ情報として活用される。
決定されたパラメータを有する電磁波を送信して磁気共
鳴映像を撮像する方法について、説明する。図6は、本
実施の形態において、磁気共鳴映像の撮像方法を示すフ
ローチャートである。
配磁場を印加するとともに、RFコイル部3は被検体1
2に対して電磁波を照射する(ステップS201)。ス
ライス方向に勾配磁場を印加することにより、被検体1
2は、共鳴周波数が異なり、法線がスライス方向と一致
する多数のスライスに分割される。そして、任意のスラ
イスについての共鳴周波数と同一周波数の高周波パルス
からなる電磁波を被検体12に送信することで、所望の
スライスに含まれる原子のスピンのみを励起することが
でき、原子の位置に関して、スライス方向の座標につい
て特定することができる。
対して位相勾配磁場を印加する(ステップS202)。
位相勾配磁場を印加することにより、ステップS201
において選択されたスライス中に存在する原子から放出
される電磁波の位相が、位相勾配磁場の分布にしたがっ
て異なるものとなる。具体的には、スライスは、位相方
向を短手方向とした複数の短冊に分割され、異なる短冊
に属する原子からは、異なる位相の電磁波が放出され
る。したがって、本ステップ終了時点において電磁波を
放出する原子の位置は、スライス方向の座標および位相
方向の座標について特定できることとなる。
配磁場を印加しながら、被検体12を構成する原子から
放出されるNMR信号を、RFコイル部3によって受信
する(ステップS203)。周波数方向に勾配磁場を印
加することにより、RFコイル部3は、周波数方向に沿
って異なる周波数のNMR信号を受信することができ
る。したがって、NMR信号を放出する原子に関して、
周波数方向の座標を特定することができ、ステップS2
01〜S202とあわせて、NMR信号を放出する原子
の位置が完全に特定される。そして、ステップS201
〜S203の走査を位相方向のマトリックス数だけ繰り
返し実施し、2次元のデータセットを得る。
元高速フーリエ変換をおこない、周波数に関するデータ
を得る(ステップS204)。被検体12を構成する原
子から放出された電磁波の周波数は、原子の位置によっ
て異なるため、周波数のデータから特定の原子の分布を
知ることができる。
強度を輝度値に変換し(ステップS205)、画像とし
て出力する(ステップS206)。出力の態様は、スラ
イスごとに2次元的に表示するものであっても、撮影対
象物8について内部構造が分かるように、各部を半透明
な構造で3次元的に表示するものであっても良い。ま
た、出力の方法に関しても、モニタに出力するものであ
っても、プリントアウトされるものであっても良い。以
上で本実施の形態にかかるMRI装置による撮像は終了
する。
法によれば、過去の撮像において送信した電磁波の情報
を有効に活用することで、あらゆる撮像において最初か
ら従来の方法でスキャンをやり直すことなく、所定の演
算をおこなうことでパラメータの決定が終了する。しか
も、おこなう演算の内容も、上述の式の通り、単純であ
るため、迅速にパラメータを決定することができる。
テップS101、S103〜S105の要件を満たした
場合には静磁場の均一化のための作業は一切必要ない。
同一被検体12の同一部位に対して、同一温度であるよ
うな場合には、静磁場の均一性の乱れは存在しないか、
あるいは存在しても撮像に関してほとんど影響を与えな
いためである。したがって、撮像に要する時間を大幅に
削減することが可能となる。
定の方法によれば、同一被検体12の同一部位に対し
て、異なる撮像方法で撮影する場合には、送信する電磁
波のパラメータは、特殊な撮像方法でない限り同一の値
となる。撮像方法以外の条件はすべて同一であるため、
撮像方法の違いによって取得される画像がどのように異
なるのかを客観的に調べることが可能となる。
説明したが、この開示の一部をなす論述および図面は、
この発明を限定するものではない。この開示から当業者
には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明
らかである。たとえば、本実施の形態においては、パラ
メータの決定をすべて上記の方法でおこなうものとした
が、送信する電磁波のパラメータ決定に際して、通常の
方法と上記の方法のいずれかを選択できるようにしても
良い。たとえば、同一被検体12を撮像する場合であっ
ても、過去の撮像で良好な画像を得ることができなかっ
た場合がある。その際に、過去の撮像におけるパラメー
タと異なる値で撮像する目的で、改めて従来通りの方法
でパラメータの決定をおこなうという選択ができる。
04は、撮像部位の変更がなされたか否かを判断するこ
とを本質とする。したがって、撮像部位の変更を検知す
る手段が別途存在する場合は、ステップS104の工程
を変更して撮像部位の変更を検知しても良い。たとえ
ば、MRI装置が、被検体12を移動させる構造ではな
く、RFコイル部3を移動させることによって撮像部位
の変更を行う構造としているのであれば、RFコイル部
3の移動量を検知することで本ステップを代替すること
ができる。また、ステップS103についても、RFコ
イル部3が単一のコイルのみを使用する場合には、コイ
ルの変更をおこなう場合があり得ないため、省略するこ
とが可能である。
の趣旨は温度変化による共鳴周波数の変動がパラメータ
決定に影響を及ぼすことを避ける趣旨であるため、同様
の趣旨の工程に置き換えることは可能である。ステップ
S105は、経過時間により温度変化を推定するメカニ
ズムであるのに対し、たとえば、直接に撮像部位の内部
温度を測定することができれば、より信頼性の高い判定
が可能である。また、表面温度等から内部温度を推定す
ることが可能であれば、表面温度の変化を測定し、温度
変化が所定範囲内に収まっているか否かの判定によって
本ステップに変えることができる。
る判定においては、撮像者が判断をおこなって、判断の
結果を操作部10を介して入力する仕組みとしてもよい
し、MRI装置が自動的に判定する仕組みとしても良
い。たとえば、ステップS105においては、撮像者が
目視でテーブルの移動量を検知しても良いし、MRI装
置に移動量検知手段をあらかじめ具備させて自動的に検
出するものとしても良い。
や、ステップS105における経過時間についての規定
値は、上述の値に限定されるものではない。この規定値
は、MRI装置および被検体12の特性に応じて決定さ
れるものであり、装置ごともしくは被検体12の種類ご
とに異なったものとしても良い。さらに、たとえば、ス
テップS104において、移動量が4cm未満ならステ
ップS105に移行し、移動量が4cm以上6cm以下
なら警告メッセージを表示部11に出力して、ステップ
S105へ移行するか、ステップS102へ移行するか
選択できるようにしても良い。この場合、撮像者の経験
に基づいた判断も可能となるため、さらに適切なパラメ
ータ決定をおこなうことができる。
分子中の水素原子、脂肪分子中の水素原子、およびこれ
らの平均値に対して設定するものとしているが、これら
以外の水素原子について中心周波数を設定するものにつ
いても、同様のメカニズムでパラメータ決定が可能であ
る。また、本実施の形態は水素原子に注目しているが、
別に水素原子に限定せずに、他の核種の原子の共鳴周波
数に基づいて中心周波数の設定をおこなっても良い。
10、表示部11、記憶部13、演算部14をそれぞれ
別個の構成要素として表現しているが、これらの機能を
すべて具備するコンピュータで代用することとしても良
いし、コンピュータからMRI装置内部に設けられた制
御部に対して指令を送る構造としても良い。
て、操作部10を通じて撮像者が手動でおこなうことと
しても良いが、より望ましい形態としては、上記のパラ
メータ決定をおこなうプログラムを記憶部13に格納し
ておき、プログラムを実行することで自動的にパラメー
タ決定をおこなうこととしても良い。プログラムで自動
的にパラメータ決定をおこなう場合、撮像者の負担を軽
減することができ、またパラメータ決定に要する時間を
さらに軽減することができる。
て示されているが、必ずしもこれに限定されない。それ
と対応して、本実施の形態にかかるMRI装置は、医療
目的に限定されず、たとえば、物質の内部構造を調べる
ための非破壊検査を目的としてもよい。その他、本実施
の形態にかかるMRI装置は、内部の構造を示す磁気共
鳴映像を撮像する行為全般に使用することが可能であ
る。
る発明によれば、記憶手段が過去の撮像において送信し
た電磁波の中心周波数を記憶しておくことによって、こ
の中心周波数に基づいて、これからおこなう撮像におい
て送信する電磁波の中心周波数を算出することとしたた
め、中心周波数の決定に要する時間を大幅に短縮するこ
とができるという効果を奏する。
記憶手段が記憶している過去におこなった撮像において
送信した電磁波のパラメータ情報に基づいて、これから
おこなう撮像において送信する電磁波の強度を算出する
こととしたため、電磁波の送信強度の決定に要する時間
を大幅に短縮することができるという効果を奏する。
パラメータ情報が、過去におこなった撮像において送信
した電磁波の中心周波数、送信した電磁波の強度を含む
こととしたため、パラメータ情報を活用して中心周波数
および電磁波の強度を算出することができるという効果
を奏する。
第1の算出手段における算出を具体的に規定することで
中心周波数の算出をおこなうことができるという効果を
奏する。
脂肪分子に含まれる水素原子の共鳴周波数と、水分子に
含まれる水素原子の共鳴周波数は異なるが、その差分値
は一定であるため、過去の撮像の際に送信した電磁波の
中心周波数に対して差分値を演算することで送信する電
磁波の中心周波数を算出することができるという効果を
奏する。
前記送信強度を過去に送信した電磁波の波形に関する積
分値に比例した値とすることで、過去の撮像において送
信した電磁波のパラメータ情報を有効に活用して送信強
度を算出することができるという効果を奏する。
積分値を過去に送信した電磁波の送信強度と、送信時間
と、形状係数を乗算して求めることとしたため、実際に
積分計算をおこなうよりも、信号強度の演算を迅速にお
こなうことができるという効果を奏する。
送信強度を求める演算を具体的に規定することとしたた
め、第2の算出手段が送信強度を算出することができる
という効果を奏する。
過去の撮像と、これからおこなう撮像とが同一撮像領域
に関するものかを同一性判断手段が判断することとした
ため、過去の複数の撮像に関するパラメータ情報から有
益なものを選択することができるという効果を奏する。
ば、撮像領域の同一性を被検体の同一性と、同一被検体
における撮像領域の同一性によって判断することとした
ため、撮像領域の同一性をより厳密に判断することがで
きるという効果を奏する。
ば、被検体における撮像領域の同一性を、送信部の同一
性と、送信部に対する被検体の相対的な移動量によって
判断することとしたため、同一被検体における撮像領域
の同一性を迅速に判断することができるという効果を奏
する。
ば、具体的に判断基準を規定することで、画一的に、同
一被検体における撮像領域の同一性を判断することがで
きるという効果を奏する。
ば、一定時間経過した場合には所定の温度変化をしたも
のと推定することで、温度変化量の測定を容易におこな
うことができるという効果を奏する。
ば、温度変化量の判断基準を具体的に規定したため、画
一的で、迅速な温度変化量の検知をおこなうことができ
るという効果を奏する。
ば、過去におこなった撮像の際の電磁波の中心周波数に
基づいて中心周波数を算出することとしたため、従来の
試験的スキャンによって中心周波数を決定するよりも、
迅速に中心周波数を決定することができるという効果を
奏する。
ば、過去に送信した電磁波に関する情報であるパラメー
タ情報を用いて送信強度を算出することとしたため、従
来の試験的スキャンによって送信強度を決定するより
も、迅速に送信強度を決定することができるという効果
を奏する。
ば、パラメータ情報を、過去に送信した電磁波の中心周
波数、送信強度を含むこととしたため、パラメータ情報
を活用して中心周波数および電磁波の送信強度を算出す
ることができるという効果を奏する。
ば、中心周波数の算出を具体的に規定することで中心周
波数算出工程を容易におこなうことができるという効果
を奏する。
ば、脂肪分子に含まれる水素原子の共鳴周波数と、水分
子に含まれる水素原子の共鳴周波数は異なるが、その差
分値は一定であるため、過去の撮像の際に送信した電磁
波の中心周波数に対して差分値を演算することで送信す
る電磁波の中心周波数を算出することができるという効
果を奏する。
ば、前記送信強度を過去に送信した電磁波の波形に関す
る積分値に比例した値とすることで、過去の撮像におい
て送信した電磁波のパラメータ情報を有効に活用して送
信強度を算出することができるという効果を奏する。
ば、積分値を過去に送信した電磁波の送信強度と、送信
時間と、形状係数を乗算して求めることとしたため、実
際に積分計算をおこなうよりも、信号強度の演算を迅速
におこなうことができるという効果を奏する。
ば、送信強度を求める演算を具体的に規定することとし
たため、第2の算出手段が送信強度を算出することがで
きるという効果を奏する。
ば、過去の撮像と、これからおこなう撮像とが同一撮像
領域に関するものかを同一性判断工程において判断する
こととしたため、過去の複数の撮像に関するパラメータ
情報から有益なものを選択することができるという効果
を奏する。
ば、過去の撮像と、これからおこなう撮像とが同一撮像
領域に関するものかを同一性判断工程において判断し、
温度変化量についても判断することとしたため、過去の
複数の撮像に関するパラメータ情報から有益なものを選
択することができるという効果を奏する。
ば、撮像領域の同一性を被検体の同一性と、その被検体
における撮像部位の同一性によって判断することとした
ため、撮像箇所の同一性をより厳密に判断することがで
きるという効果を奏する。
ば、同一被検体における撮像領域の同一性を、送信部の
同一性と、送信部に対する被検体の相対的な移動量によ
って判断することとしたため、同一被検体における撮像
領域の同一性を迅速に判断することができるという効果
を奏する。
ば、温度変化量の判断基準を具体的に規定したため、画
一的で、迅速な温度変化量の検知をおこなうことができ
るという効果を奏する。
ば、一定時間経過した場合には所定の温度変化をしたも
のと推定することで、温度変化量の検知を容易におこな
うことができるという効果を奏する。
ば、温度変化量の判断基準を具体的に規定したため、画
一的で、迅速な温度変化量の検知をおこなうことができ
るという効果を奏する。
ば、上記のMRイメージング方法をコンピュータ上で実
行するプログラムとすることで、上記したMRイメージ
ング方法をコンピュータ上で自動的におこなうことがで
きるため、迅速に中心周波数の算出および送信強度の算
出をおこなうことができるという効果を奏する。
ロック図である。
クトルの相違について示すグラフであり、(a)は、中
心周波数をωfに設定した場合であり、(b)は、ωwに
設定した場合であり、(c)は、中間に設定した場合の
グラフである。
形を示すグラフである。
フローチャートである。
ートである。
Claims (29)
- 【請求項1】 被検体を載置する空間に静磁場を発生さ
せる静磁場発生部と、勾配磁場を印加する勾配磁場発生
部と、前記被検体の所定の撮像領域に対して電磁波を送
信する送信部と、前記撮像領域からのNMR信号を受信
する受信部とを備えたMRI装置であって、 過去におこなった撮像の際に送信した電磁波の中心周波
数を記憶する記憶手段と、 該記憶した中心周波数に基づいて送信する電磁波の中心
周波数を算出する第1の算出手段と、 該算出した中心周波数を有する電磁波を送信するように
前記送信部を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とするMRI装置。 - 【請求項2】 前記記憶手段は、前記過去におこなった
撮像の際に送信した電磁波のパラメータについての情報
であるパラメータ情報を記憶し、 前記パラメータ情報に基づいて送信する電磁波の強度を
算出する第2の算出手段をさらに有し、前記制御手段
が、該算出した送信強度および前記算出した中心周波数
を有する電磁波を送信するように前記送信部を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載のMRI装置。 - 【請求項3】 前記パラメータ情報は、前記過去におこ
なった撮像において送信した電磁波の中心周波数、送信
した電磁波の強度および電磁波を送信した時間である送
信時間についての情報を含むことを特徴とする請求項1
または2に記載のMRI装置。 - 【請求項4】 前記第1の算出手段は、前記パラメータ
情報に含まれる中心周波数を抽出して、該中心周波数に
対して所定数値を加算もしくは減算することによって前
記算出した中心周波数を得ることを特徴とする請求項3
に記載のMRI装置。 - 【請求項5】 前記所定数値は、脂肪分子に含まれる水
素原子の共鳴周波数と、水分子に含まれる水素原子の共
鳴周波数との差分値に基づいて得られる値であることを
特徴とする請求項4に記載のMRI装置。 - 【請求項6】 前記算出した送信強度は、前記過去にお
こなった撮像の際に送信した電磁波における波形の時間
変数に関する積分値に比例した値であることを特徴とす
る請求項1〜5のいずれか一つに記載のMRI装置。 - 【請求項7】 前記記憶手段は、所定強度を有し所定の
送信時間を有する電磁波の波形の積分値である形状係数
をさらに記憶し、 前記積分値は、前記過去におこなった撮像において送信
した電磁波の送信強度と、送信時間と、前記形状係数と
の乗算値から得られる値であることを特徴とする請求項
6に記載のMRI装置。 - 【請求項8】 前記記憶手段は前記過去におこなった撮
像におけるフリップ角をさらに記憶し、 前記第2の算出手段は、前記積分値を電磁波の送信時
間、形状係数、および前記過去におこなった撮像におけ
るフリップ角によって除算し、さらにこれからおこなう
撮像におけるフリップ角を乗算することで前記算出した
送信強度を得ることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
か一つに記載のMRI装置。 - 【請求項9】 前記撮像領域が前記過去におこなった撮
像における撮像領域と同一であるか否かを判断する同一
性判断手段と、 前記撮像領域が同一の場合に前記過去におこなった撮像
時からの前記撮像領域の温度変化量を検知する温度測定
手段と、 をさらに備え、前記撮像領域が同一であると判断され、
前記温度変化量が所定値以下であると判断された場合
に、前記第1の算出手段が送信する電磁波の中心周波数
を算出することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一
つに記載のMRI装置。 - 【請求項10】 前記同一性判断手段は、被検体の同一
性と該被検体における撮像領域の同一性とによって前記
撮像領域の同一性を判断することを特徴とする請求項9
に記載のMRI装置。 - 【請求項11】 前記同一性判断手段は、電磁波を送信
する前記送信部の同一性と前記送信部に対する前記被検
体の移動量とに基づいて前記被検体における撮像領域の
同一性を判断することを特徴とする請求項9または10
に記載のMRI装置。 - 【請求項12】 前記同一性判断手段は、前記送信部が
同一であって前記移動量が5cm以下である場合に前記
被検体における撮像領域が同一であると判断することを
特徴とする請求項11に記載のMRI装置。 - 【請求項13】 前記温度測定手段は、前記過去におこ
なった撮像から経過した時間に基づいて温度変化量を推
定することを特徴とする請求項9〜12のいずれか一つ
に記載のMRI装置。 - 【請求項14】 前記温度測定手段は、前記過去におこ
なった撮像から経過した時間が5分以下である場合に前
記温度変化量が所定値以下であると判断することを特徴
とする請求項13に記載のMRI装置。 - 【請求項15】 所定の中心周波数および送信強度を有
する電磁波を送信部によって被検体の所定の撮像領域に
送信し、前記電磁波に起因して前記撮像領域から放出さ
れるNMR信号に基づいて被検体内部の構造を撮像する
MRイメージング方法であって、 過去におこなった撮像の際に送信した電磁波の中心周波
数に基づいて送信する電磁波の中心周波数を算出する中
心周波数算出工程と、 該算出した中心周波数を有する電磁波を被検体に対して
送信する送信工程と、 を含むことを特徴とするMRイメージング方法。 - 【請求項16】 前記過去におこなった撮像の際に送信
した電磁波のパラメータについての情報であるパラメー
タ情報に基づいて送信する電磁波の強度を算出する送信
強度算出工程をさらに備え、前記送信工程において、該
算出した送信強度および前記算出した中心周波数を有す
る電磁波を送信することを特徴とする請求項15に記載
のMRイメージング方法。 - 【請求項17】 前記パラメータ情報は、前記過去にお
こなった撮像の際に送信した電磁波の中心周波数、送信
した電磁波の強度および電磁波を印加した時間である送
信時間についての情報を含むことを特徴とする請求項1
5または16に記載のMRイメージング方法。 - 【請求項18】 前記中心周波数算出工程は、前記パラ
メータ情報に含まれる中心周波数を抽出して、該中心周
波数に対して所定数値を加算もしくは減算することによ
っておこなわれることを特徴とする請求項17に記載の
MRイメージング方法。 - 【請求項19】 前記中心周波数算出工程において、前
記所定数値は、脂肪分子に含まれる水素原子の共鳴周波
数と、水分子に含まれる水素原子の共鳴周波数との差分
値に基づいて得られることを特徴とする請求項18に記
載のMRイメージング方法。 - 【請求項20】 前記送信強度算出工程において、前記
算出した送信強度は、前記過去におこなった撮像におい
て送信した電磁波の波形の時間変数に関する積分値に基
づいて得られることを特徴とする請求項15〜19のい
ずれか一つに記載のMRイメージング方法。 - 【請求項21】 前記送信強度算出工程において、前記
積分値は、前記パラメータ情報から抽出した送信強度
と、送信時間と、所定強度を有し所定時間送信される電
磁波の波形の積分値である形状係数とを乗算することに
より得られることを特徴とする請求項20に記載のMR
イメージング方法。 - 【請求項22】 前記送信強度算出工程において、前記
算出した送信強度は、前記積分値を電磁波の送信時間、
形状係数、および前記過去におこなった撮像におけるフ
リップ角によって除算し、さらにこれからおこなう撮像
におけるフリップ角を乗算することにより得られること
を特徴とする請求項15〜21のいずれか一つに記載の
MRイメージング方法。 - 【請求項23】 前記撮像領域が前記過去におこなった
撮像における撮像領域と同一であるか否かを判断する同
一性判断工程と、 前記撮像領域が同一の場合に前記過去におこなった撮像
時からの前記撮像領域の温度変化量を検知する温度測定
工程と、 をさらに含み、前記撮像領域が同一であると判断され、
前記温度変化量が所定値以下であると判断された場合に
前記中心周波数算出工程をおこなうことを特徴とする請
求項15〜22のいずれか一つに記載のMRイメージン
グ方法。 - 【請求項24】 前記同一性判断工程において、被検体
の同一性と該被検体における撮像領域の同一性とによっ
て前記撮像領域の同一性を判断することを特徴とする請
求項23に記載のMRイメージング方法。 - 【請求項25】 前記同一性判断工程において、電磁波
を送信する前記送信部の同一性と前記送信部に対する前
記被検体の移動量に基づいて前記被検体における撮像領
域の同一性を判断することを特徴とする請求項23また
は24に記載のMRイメージング方法。 - 【請求項26】 前記同一性判断工程において、前記送
信部が同一であって前記移動量が5cm以下である場合
に前記被検体における撮像領域が同一であると判断する
ことを特徴とする請求項25に記載のMRイメージング
方法。 - 【請求項27】 前記温度測定工程において、前記過去
におこなった撮像から経過した時間に基づいて温度変化
量を推定することを特徴とする請求項23〜26のいず
れか一つに記載のMRイメージング方法。 - 【請求項28】 前記温度測定工程において、前記過去
におこなった撮像から経過した時間が5分以下である場
合に前記温度変化量が所定値以下であると判断すること
を特徴とする請求項27に記載のMRイメージング方
法。 - 【請求項29】 請求項15〜28のいずれか一つに記
載のMRイメージング方法をコンピュータ上で実行する
ことを特徴とするプログラム。
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JP2009106493A (ja) * | 2007-10-30 | 2009-05-21 | Hitachi Ltd | 磁気共鳴検査装置及び高周波パルス波形算出方法 |
JP2009542293A (ja) * | 2006-07-06 | 2009-12-03 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 後続するスキャン間で、スキャン形状をトランスファするための方法、装置、システム及びコンピュータプログラム |
WO2011059017A1 (ja) * | 2009-11-12 | 2011-05-19 | 株式会社 日立メディコ | 磁気共鳴イメージング装置及び2次元励起調整方法 |
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- 2001-12-19 JP JP2001386737A patent/JP3884282B2/ja not_active Expired - Fee Related
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