JP2003189690A - 複数の電動機を備えた電動機システム - Google Patents

複数の電動機を備えた電動機システム

Info

Publication number
JP2003189690A
JP2003189690A JP2001387946A JP2001387946A JP2003189690A JP 2003189690 A JP2003189690 A JP 2003189690A JP 2001387946 A JP2001387946 A JP 2001387946A JP 2001387946 A JP2001387946 A JP 2001387946A JP 2003189690 A JP2003189690 A JP 2003189690A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric motor
motor
output
torque
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001387946A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Iida
康之 飯田
Tatsuaki Yokoyama
竜昭 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2001387946A priority Critical patent/JP2003189690A/ja
Publication of JP2003189690A publication Critical patent/JP2003189690A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Multiple Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転出力に対する要求トルクおよび要求回転
数が変化する場合にも、高い効率で運転できる電動機シ
ステムを提供する。 【解決手段】 出力軸38は、第1のモータ10および
第2のモータ20によって出力変換機構30を介して回
転される。第2のモータ20は、発電機としても機能
し、第1のモータ10の回転力を伝えられて、発電す
る。その電力は2次電池50に蓄えられる。まず、第1
のモータ10の目標回転数N1tが定められる。そし
て、目標回転数N1tに応じて、最も効率の高い運転が
できるように、第1のモータ10の目標トルクT1tが
定められる。その後、第2のモータ20の目標回転数N
2tおよび目標トルクT2tが定められる。このような
電動機システムは、回転出力に対する要求トルクおよび
要求回転数が変化する場合にも、それらの要求に応えつ
つ、高い効率で運転することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動機システム
に関し、更に詳しくは、電動機システムの回転出力に対
する要求トルクおよび要求回転数が変化する電動機シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、要求トルクおよび要求回転数
が変化する回転出力を得るための原動機として、電動機
が用いられてきた。一例として、電気自動車の原動機と
して使用される電動機がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図1は、ある電動機に
ついての、消費電力と、回転出力のパワーとの比から求
められるエネルギー変換効率を、電動機の回転数および
発生トルクに応じて示すグラフである。電動機の消費電
力と、電動機の回転出力のパワーとを比較すると、「回
転出力のパワー」/「消費電力」は、図1に示すよう
に、その電動機が実現している回転数、トルクによって
異なる。このため、電動機の回転出力に対する要求トル
クおよび要求回転数が変化する場合には、エネルギー変
換効率が高い状態で電動機を運転することは困難であっ
た。
【0004】本発明は、上述した従来の課題を解決する
ためになされたものであり、回転出力に対する要求トル
クおよび要求回転数が変化する場合にも、高い効率で運
転できる電動機システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記目的を達成するために、本発明では、要求された回転
数およびトルクに応じて運転される電動機システムにお
いて所定の処理を行う。この電動機システムは、第1の
電動機と、回転出力を受け取って発電機としても機能す
ることができる第2の電動機と、第1の電動機の第1の
回転出力と、第2の電動機の第2の回転出力と、を合流
させて、電動機システムの回転出力である第3の回転出
力として出力することができ、かつ、第1の回転出力の
少なくとも一部を第2の電動機に伝えることができる出
力変換機構と、第2の電動機で発生した電力を取り出す
ための回生回路と、第2の電動機で発生した電力を蓄え
るための2次電池と、電動機システムの運転を制御する
制御部と、を有する。このような電動機システムは、回
転出力に対する要求トルクおよび要求回転数が変化する
場合にも、それらの要求に応えつつ、高い効率で運転す
ることができる。
【0006】なお、制御部は、第3の回転出力に対する
要求回転数を実現するための第1の回転数と、第1の電
動機の効率が、第1の回転数で第1の電動機を運転する
場合の、第1の電動機の最も高い効率に対して、所定値
以上の割合となるような、第1の発生トルクと、を実現
するように第1の電動機を運転することが好ましい。こ
のような態様とすれば、第3の回転出力に対する要求回
転数を実現しながら、第1の電動機を効率の高い運転状
態で運転することができる。なお、第1の電動機の効率
は、最も高い効率に対して70%以上であることが好ま
しく、さらに、85%以上であることがより好ましい。
【0007】また、制御部は、第3の回転出力に対する
要求トルクを実現するための第2の発生トルクを発生す
るように、第2の電動機を運転することが好ましい。こ
のような態様とすれば、第3の回転出力に対する要求ト
ルクを実現するように電動機システムを運転することが
できる。
【0008】なお、制御部は、第1の回転数と第1の発
生トルクとの間であらかじめ定められた対応関係に基づ
いて、第1の発生トルクを定めることが好ましい。この
ような態様とすれば、簡易な構成で第1の電動機の運転
状態を定めることができる。
【0009】また、各電動機の消費電力の合計値をΣP
e、第2の電動機で発生した電力の合計値をΣPg、第
3の回転出力の回転数をN3、第3の回転出力のトルク
をT3としたとき、制御部は、ηs=T3×N3/(ΣP
e−ΣPg)の値が、取りうる最大値に対して所定の割
合以上となるように各電動機の運転状態を定めることが
好ましい。このような態様とすれば、システム全体の効
率が高い状態で、電動機システムを運転することができ
る。
【0010】なお、この電動機システムは、第1の回転
出力を受け取って異なる回転数の回転出力に変換し、出
力変換機構に伝えることができる変速器であって、第1
の回転出力の回転数と出力変換機構に伝える回転数の比
を変えることができる変速器を有する態様とすることが
できる。このような態様とすれば、第3の回転出力に対
する要求回転数に応じて回転数の比を変えることで、第
1の電動機をより好ましい運転状態で運転できる。な
お、出力変換機構が変速機を兼ねる態様とすることもで
きる。
【0011】また、変速器は、電動機の回転出力の回転
数と出力変換機構に伝える回転数の比を無段階で変える
ことができることが好ましい。このような態様とすれ
ば、第3の回転出力に対する要求回転数によらず、好ま
しい運転状態で第1の電動機を運転することができる。
なお、その際、制御部は、第1の電動機を一定の回転数
およびトルクで運転し、第3の回転出力に対する要求回
転数および要求トルクの信号を受け取って、要求回転数
に基づいて、変速器における回転数の比を定め、要求回
転数、要求トルクおよび回転数の比に基づいて、第2の
電動機の運転状態を定める態様とすることができる。
【0012】なお、本発明は、種々の態様で実現するこ
とが可能であり、例えば、電動機システムまたはその運
転方法、電動機システムを用いた車両または移動体、そ
の装置または方法の機能を実現するためのコンピュータ
プログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記
録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に
具現化されたデータ信号、等の態様で実現することがで
きる。例えば、移動体は、電源と電動機システムとを備
える態様とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.第1実施例: B.第2実施例: C.第3実施例: D.第4実施例: E.第5実施例: F.変形例:
【0014】A.第1実施例: (1)電動機システムの構成:図2は、第1実施例にお
ける電動機システム100の概略構成を示す説明図であ
る。この電動機システム100は、電気自動車の原動機
として使用される電動機システムであって、第1のモー
タ10と、第2のモータ20と、出力変換機構30と、
制御回路40と、2次電池50と、を備えている。
【0015】第1のモータ10は、同期電動機であり、
制御回路40の第1の駆動制御回路42によって、2次
電池50の電力を動力源として運転される。第1のモー
タ10の回転出力は、回転軸12によって出力変換機構
30に伝えられる。
【0016】第2のモータ20も同期電動機であり、制
御回路40の第2の駆動制御回路44によって、やはり
2次電池50の電力を動力源として運転される。第2の
モータ20の回転出力は、回転軸22によって出力変換
機構30に伝えられる。また、第2のモータ20は、発
電機としても機能する。すなわちし、回転軸22が外力
によって回転されると、第2のモータ20は発電し、第
2の駆動制御回路44が第2のモータ20で発生した電
力を2次電池50に蓄える。
【0017】出力変換機構30は、3個の歯車を有す
る。第1の歯車32は、回転軸12を軸とする歯車であ
る。第2の歯車34は、回転軸22を軸とする歯車であ
る。そして、第3の歯車36は、電動機システム100
の回転出力を外部に伝達する回転軸38を軸とする歯車
である。第1の歯車32と第3の歯車36は互いに噛み
合っている。このため、回転軸12の回転は、第1およ
び第3の歯車を介して回転軸38に伝達される。また、
第2の歯車34と第3の歯車36も互いに噛み合ってい
る。このため、回転軸22の回転は、第2および第3の
歯車を介して回転軸38に伝達される。したがって、各
回転軸の回転数の関係は、以下の式を満たす。
【0018】 N3×Z3=N1×Z1=N2×Z2 ・・・(1)
【0019】ここで、Z3は第3の歯車36の歯数であ
り、N3は第3の歯車36の単位時間当たりの回転数で
ある。Z1は第1の歯車32の歯数であり、N1は第1の
歯車32の単位時間当たりの回転数である。Z2は第2
の歯車34の歯数であり、N2は第2の歯車34の単位
時間当たりの回転数である。なお、以下では「単位時間
当たりの回転数」を単に「回転数」と表記する。
【0020】また、第1のモータ10と第2のモータ2
0の回転力が伝えられることによって回転軸38が回転
するので、第1のモータ10の発生トルクT1および第
2のモータ20の発生トルクT2と、回転軸38の回転
出力のトルクT3は、以下の式を満たす。
【0021】 N3×T3=N1×T1+N2×T2 ・・・(2)
【0022】なお、第2のモータ20が電動機として機
能する場合だけでなく、発電機として機能する場合に
も、上記式(2)の関係が成立する。すなわち、第2の
モータ20が、回転軸38を正転させる向きとは逆向き
のトルクを発生させており、負荷となっている場合に
も、上記式(2)の関係が成立する。ただし、第2のモ
ータ20のトルクは第1のモータ10による回転軸38
の回転方向とは逆向きになるため、T2<0となる。な
お、回転軸38の「正転」とは、電気自動車を前進させ
る向きの回転である。
【0023】制御回路40は、第1の駆動制御回路42
と、第2の駆動制御回路44と、ECU(電子制御ユニ
ット)46とを備える。第1の駆動制御回路42は、2
次電池50の電力によって、第1のモータ10を運転す
る。第2の駆動制御回路44は、やはり2次電池50の
電力によって、第2のモータ20を運転する。また、第
2の駆動制御回路44は、DC/DCコンバータ48を
備えており、第2のモータ20が発電機として機能した
場合に、その電力を取り出して2次電池50に蓄える。
ECU46は、アクセルペダル200からのアクセル開
度の信号を受け取り、また、図示しない他のセンサから
電気自動車の運転状態に関する信号を受け取って、アク
セル開度等に応じた運転を行うように、第1の駆動制御
回路42と第2の駆動制御回路44に指令値を与える。
【0024】また、電動機システム100は、回転軸3
8に、回転軸38の回転のトルクを測定することができ
るトルクセンサ62と、回転軸38の回転速度を測定す
ることができる回転速度センサ64とを備えている。E
CU46は、これらのセンサからの信号に基づいて、第
1の駆動制御回路42と第2の駆動制御回路44に与え
る信号を調節し、フィードバック制御を行う。
【0025】(2)電動機システムの運転:図3は、電
動機システムの運転状態を決定する手続きを示すフロー
チャートである。ECU46は、ステップS2で、アク
セルペダル200からアクセル開度の信号を受け取り、
また、図示しない他のセンサから電気自動車の運転状態
に関する信号を受け取って、それらの信号をもとに、電
動機システム100が出力すべき回転出力の目標回転数
Ntおよび目標トルクTtを計算する。そして、ステッ
プS4で、回転軸38の回転数N3をNtとするための
第1のモータ10の目標回転数N1tを、以下の式
(3)で求める。この式は、式(1)を変形することに
よって得られる。すなわち、第1のモータ10の目標回
転数N1tは、回転軸38において、回転数Ntが実現
されるように定められる。なお、以下では、回転数
1、トルクT1などの目標値を表す場合に、「t」の字
を付加して、「N 1t」、「T1t」のように表す。した
がって、各計算式は、それぞれの回転数、トルクについ
て、添え字「t」がある場合にもない場合にも成立す
る。
【0026】N1t=Nt×Z3/Z1 ・・・(3)
【0027】図4は、第1のモータ10において様々な
目標回転数を実現する際の目標トルクを規定する表の例
である。目標回転数の各区間は、下限を「以上」で規定
し、上限を「未満」で規定するものとする。たとえば、
「2000〜4000」という表記は、「2000[r
pm]以上4000[rpm]未満」の区間を表す。図
3のステップS6で、ECU46は、様々な目標回転数
を実現する際の目標トルクを規定する表(以下「第1の
マップ」という。)にしたがって、第1のモータ10の
目標トルクT1tを決定する。第1のマップで規定され
た目標トルクは、第1のモータ10を各回転数区分内の
回転数で運転するときに、第1のモータ10を高効率で
運転できるような値に、定められている。なお、第1の
モータ10の効率E1は、以下の式で求めることができ
る。P1eは、第1のモータ10の消費電力である。
【0028】E1=N1×T1/P1e ・・・(4)
【0029】図5は、第1のモータについての、消費電
力と、回転出力のパワーとの比から求められるエネルギ
ー変換効率を、回転数N1および発生トルクT1に応じて
示すグラフの一例である。図5中の破線は、このモータ
を各回転数で運転する際に、もっとも効率が高くなる点
をつないだものである。図4の表中の各回転数区分ごと
の目標トルクは、図5のグラフ中で、各回転数区分ごと
に破線が取りうるトルクのうち代表的な値を選定して定
められる。たとえば、回転数が2000[rpm]以上
4000[rpm]未満の区間では、図5のグラフ中で
一点鎖線で範囲が示されるように、効率が高くなるポイ
ントを示す破線は、60[N−m]〜70[N−m]を
取る。しかし、回転数が2000[rpm]以上400
0[rpm]未満の区間では、図4の表に示すように、
常に68[N−m]のトルクを発生させるように運転さ
れる。そのようにして定められた各回転数区分ごとの目
標トルクを、図5中に、ヒストグラムで示している。
【0030】なお、図5において、第1のモータについ
ての効率が高くなるポイントを示す破線上の点を取るよ
うに、第1のモータを運転すれば、より高効率で第1の
モータを運転することができる。しかし、図4に示した
ようなマップに基づいて運転する態様とすれば、簡単な
処理で比較的効率の高い運転を行うことができる。
【0031】なお、あらかじめ対応関係を定めたマップ
に基づいて運転する場合にも、「必要な回転数で第1の
モータを運転する場合に、第1の電動機が取りうる最も
高い効率に対して、第1のモータの効率が、所定値以上
の割合となるような、発生トルク」をマップにおいて定
めることが好ましい。例えば、図5において、2000
[rpm]で第1のモータを運転する場合には、200
0[rpm]を示す縦線と破線との交点であるa点で、
第1のモータを運転することが好ましい。その際の発生
トルクは、一点差線で示されるように60[N−m]で
ある。しかし、図4に示したようなマップにしたがって
第1のモータを運転すれば、2000[rpm]におけ
る発生トルクは68[N−m]である。したがって、実
際の第1のモータの運転は図5のb点で行われる。よっ
て、実際の運転においては、第1のモータの効率は、そ
の回転数で取りうる最高効率よりも低くなることがあ
る。しかし、その際の効率は、「その回転数で取りうる
最高効率」に対して70%以上であることが好ましく、
85%以上であることがより好ましい。すなわち、その
ような運転を実現できるように、第1のモータの回転数
と発生トルクの関係を定めることが好ましい。
【0032】図3のステップS8で、ECU46は、目
標回転数N1tと目標トルクT1tを、第1の駆動制御回
路42に伝える。第1の駆動制御回路42は、ECU4
6から目標回転数N1tおよび目標トルクT1tを受け取
って、それらの値を実現するように第1のモータ10の
印加電圧や印加電流、交流周波数などの各パラメータの
値を設定して、第1のモータ10の運転を行う。
【0033】また、ECU46は、ステップS10で、
回転軸38の回転数N3がNtとなるための第2のモー
タ20の目標回転数N2tを、以下の式から求める。な
お、この式は、式(1)を変形することによって得られ
る。
【0034】N2t=Nt×Z3/Z2 ・・・(5)
【0035】そして、ECU46は、ステップS12
で、以下の式から第2のモータ20の目標トルクT2
を計算する。なお、この式は、式(2)を変形して、N
3×にNtを代入し、T3にTtを代入することによって
得られる。すなわち、第2のモータ20の目標トルクT
2tは、回転軸38において、回転数Nt、発生トルク
Ttが実現されるように定められる。ただし、第1およ
び第2のモータの回転数、トルクは目標値であるため
「t」の字が付されている。
【0036】 T2t=Tt×Nt/N2t−T1t×N1t/N2t ・・・(6)
【0037】その後、ECU46は、ステップS14
で、第2のモータ20の目標トルクT 2tおよび目標回
転数N2tを第2の駆動制御回路44に伝える。第2の
駆動制御回路44は、ECU46から第2のモータ20
の目標トルクT2tおよび目標回転数N2tを受け取っ
て、それらの値を実現するように第2のモータ20の印
加電圧、周波数などの各パラメータの値を決定して、第
2のモータ20の運転を行う。
【0038】また、ステップS16で、ECU46は、
回転軸38に設けられた回転速度センサ64からの信号
に基づいて、第1の駆動制御回路42と第2の駆動制御
回路44に与える目標回転数N1t、N2tの値を調節
し、フィードバック制御を行う。さらに、ECU46
は、回転軸38に設けられたトルクセンサ62からの信
号に基づいて、第2の駆動制御回路44に与える目標ト
ルクT2tの値を調節し、フィードバック制御を行う。
【0039】第1および第2のモータは以上のようにし
て運転される。なお、(Tt×Nt)>(T1×N1)で
あるときには、(6)よりT2tも正であり、第1と第
2のモータ20はともに回転軸38を正転させる向き
に、トルクを発生させる。一方、(Tt×Nt)<(T
1×N1)であるときには、(6)よりT2tは負とな
り、第2のモータ20は回転軸38を反転させる向きの
トルクを発生させることになる。すなわち、第2のモー
タ20は負荷となり、第1のモータ10の回転力によっ
て回転軸22を回転させられて、発電機として機能す
る。このとき、駆動制御回路44は、第2のモータ20
で発生した電力の電圧をDC/DCコンバータ48で高
めて、その電力を2次電池50に蓄えさせる。
【0040】第1実施例では、第1のモータ10は、第
1のマップに従って、回転数に応じて、効率の高い運転
状態で運転される。このため、第1実施例の電動機シス
テムは、効率が高い。なお、電動機の運転状態は、電動
機の回転出力の回転数および発生トルク(または負荷ト
ルク)の大きさで特定することができる。また、電動機
に与える電圧の大きさや周波数でも特定することができ
る。電動機システムの効率ηsは、以下の式で求めるこ
とができる。なお、ΣPeは、各モータの消費電力の和
であり、Pgは、第2のモータ20で発生した電力であ
る。
【0041】 ηs=T3×N3/(ΣPe−Pg) ・・・(7)
【0042】また、第1のモータ10が出力する回転の
トルクT1が、電動機システムに対する要求トルクTt
よりも大きい場合は、第2のモータ20が負荷となって
電動機システムの回転出力のトルクを調節する。そし
て、その際の余分な回転エネルギーは、第2のモータ2
0および駆動制御回路44を通じて2次電池50に蓄積
される。よって、エネルギーが無駄になることがなく、
この点からも、第1実施例の電動機システムは、効率が
高い。
【0043】さらに、第1実施例では、第1のマップに
従って、第1のモータ10の各パラメータを設定してい
る。このため、効率の高い運転を単純な構成で実現でき
る。また、第1実施例の電動機システムでは、回転軸3
8に設けられたセンサに基づいて、フィードバック制御
が行われる。このため、正確な運転を行うことができ
る。そして、トルクのフィードバック制御の際には、第
2のモータ20のみが制御されるため、フィードバック
制御が行われても、第1のモータ10は、効率の高い運
転状態を保って運転される。
【0044】B.第2実施例:第1実施例では、第1の
モータ10が最も効率のよい状態で運転できるように、
第1のモータ10の各パラメータ値が決定され、電動機
システム100に対する要求トルク、要求回転数を実現
するように、第2のモータ20の各パラメータ値が決定
された。これに対して、第2実施例では、あらかじめ定
められたマップに基づいて、第1および第2のモータの
各パラメータ値が同時に決定される。なお、第2実施例
の電動機システムのハードウェア構成は、第1実施例の
電動機システムと同様である。
【0045】図6は、電動機システムの運転状態を決定
する手続きを示すフローチャートである。第2実施例に
おいては、ECU46は、まず、ステップS22で、ア
クセルペダル200や他のセンサからの信号に基づい
て、電動機システム100aが出力すべき回転出力の目
標回転数Ntおよび目標トルクTtを計算する。そし
て、ステップS24で、式(3)および式(5)に基づ
いて、第1のモータ10の目標回転数N1tおよび第2
のモータ20の目標回転数N2tを計算する。
【0046】図7は、電動機システム100が出力すべ
き回転出力の目標回転数Ntおよび目標トルクTtに応
じた、第1のモータ10と第2のモータ20のトルク配
分の表である。各升目内の左側には第1のモータ10に
よるトルクの割合R1が示され、各升目内の右側には第
2のモータ20によるトルクの割合R2が示されてい
る。なお、表中のそれぞれのトルクの割合R1、R2
は、升目の位置に応じてさらに二桁の数字を付け加えて
いる。たとえば、電動機システム100の目標回転数N
tがNt1〜Nt2の範囲内であり、目標トルクTtがT
1〜Tt2の範囲内であるときには、第1のモータ10
は、電動機システム100の目標トルクTtのR122
のトルクを回転軸38に伝えるように運転され、第2の
モータ20は電動機システム100の目標トルクTtの
222%のトルクを回転軸38に伝えるように運転され
る。各升目内の第1のモータ10によるトルクの割合R
1と第2のモータ20によるトルクの割合R2との和は1
00%である。なお、第2のモータ20が負荷となる場
合、すなわち第2のモータ20が発電機として機能する
場合には、第1のモータ10によるトルクの割合R1
100%を超え、第2のモータ20によるトルクの割合
2は負の値をとる。
【0047】回転軸38の回転は、第1のモータ10お
よび第2のモータ20によって実現される。このため、
回転軸38の目標トルクTtは、以下のような関係を満
たす。なお、この式は、式(2)を変形して得られる。
ただし、回転軸38の回転数N3は目標回転数Ntとさ
れ、トルクT3は、目標トルクTtとされている。
【0048】 Tt=T1×N1/Nt+T2×N2/Nt ・・・(8)
【0049】図7の表(以下、「第2のマップ」とい
う。)は、第1のモータ10に起因する上記式(8)の
第1項がTtの何%にあたるのか、そして、第2のモー
タ20に起因する上記式(8)の第2項がTtの何%に
あたるのかを規定する。そして、図7の表で規定された
各トルク配分は、電動機システム100の目標回転数N
tおよび目標トルクTtの区分ごとに、電動機システム
100の効率(式(7)参照)が高くなるように、あら
かじめ実験を行って定められている。なお、その際、必
要な回転数およびトルクで回転軸38を回転させる場合
に、電動機システムが取りうる最も高い効率に対して、
電動機システムの効率が、所定値以上の割合となるよう
に、マップを定めることが好ましい。たとえば、電動機
システムの効率が、取りうる最も高い効率に対して、7
0%以上となることが好ましく、85%以上となること
がより好ましい。
【0050】ステップS26で、ECU46は、図7の
表に基づいて第1のモータ10と第2のモータ20のト
ルク配分を決定する。そして、ステップS28で、以下
の式から、第1のモータ10の目標トルクT1tと第2
のモータ20の目標トルクT2tとを計算する。
【0051】 T1t=Tt×R1×Nt/N1t ・・・(9) T2t=Tt×R2×Nt/N2t ・・・(10)
【0052】そして、ECU46は、ステップS30
で、第1の駆動制御回路42に目標トルクT1t、目標
回転数N1tを伝え、第2の駆動制御回路44に目標ト
ルクT1t、目標回転数N2tを伝える。第1の駆動制御
回路42および第2の駆動制御回路44は、受け取った
目標トルク、目標回転数に応じてモータの各パラメータ
値を設定し、各モータを運転する。
【0053】さらに、ECU46は、ステップS32
で、回転軸38に設けられた回転速度センサ64からの
信号に基づいて、第1の駆動制御回路42と第2の駆動
制御回路44に与える目標回転数N1t、N2tの値を調
節し、フィードバック制御を行う。さらに、ECU46
は、回転軸38に設けられたトルクセンサ62からの信
号に基づいて、第2の駆動制御回路44に与える目標ト
ルクT2tの値を調節し、フィードバック制御を行う。
【0054】第2実施例の電動機システムは、二つの電
動機を備えており、図7に示す第2のマップに従って、
電動機システムの効率が高くなるように、各電動機の発
生トルクを設定する。このため、少ない消費電力で、要
求された回転数およびトルクを有する回転出力を得るこ
とができる。
【0055】また、第2実施例の電動機システムは、第
2のマップに基づいて、各モータのトルク配分を規定し
ている。このため、効率の高い運転を単純な構成で実現
できる。
【0056】C.第3実施例:図8は、第3実施例にお
ける電動機システム100aの概略構成を示す説明図で
ある。第3実施例の電動機システム100aは、第1の
モータ10と歯車32との間に無段変速機70を備えて
いる。この変速機は、ECU46によって制御される。
無段変速機70は、回転軸12を通じて第1のモータ1
0の回転力を受け取る。そして、無段変速機70の回転
出力は、回転軸72を通じて歯車32に伝達される。他
の構成は、第1実施例の電動機システム100と同じで
ある。ただし、第3実施例では、第1のモータ10は、
定常的に一定の回転数およびトルクで運転される。
【0057】図9は、無段変速機70を示す説明図であ
る。無段変速機70は、ハーフトロイダルCVTと呼ば
れる無段変速機であり、入力ディスク74と、出力ディ
スク76と、パワーローラ78と、を備えている。入力
ディスク74と出力ディスク76とは、向かい合うよう
に配されている。入力ディスク74は、入力軸である回
転軸12に固定されており、出力ディスク76は、出力
軸である回転軸72に固定されている。回転軸12と回
転軸72とは中心軸を同じくする位置関係に配されてい
る。このため、入力ディスク74と出力ディスク76と
は、同一の軸線を中心軸としてそれぞれ回転可能であ
る。
【0058】入力ディスク74と出力ディスク76と
は、互いの向かい合う側の面に凹部74r,76rを備
えている、そして、それら向かい合う凹部74r,76
rで挟みこんで、複数のパワーローラ78を保持してい
る。パワーローラ78は、球体を、その球体の中心を通
る直線に垂直な二つの面で切り取ったような形状を有し
ている。そして、その球体表面部の一部で入力ディスク
74の凹部74rの表面と接しており、球体表面部の他
の一部で出力ディスク76の凹部76rの表面と接して
いる。入力ディスク74が回転すると、パワーローラ7
8は、上記「球体の中心を通る直線」を中心軸として回
転し、その回転を出力ディスク76に伝える。
【0059】図9に示すように、パワーローラ78の中
心軸が出力軸側に傾いており、その結果、入力ディスク
74とは回転軸12から比較的離れた位置で接し、入力
ディスク74とは回転軸72に比較的近い位置で接して
いる場合には、回転軸12の回転速度に対して、回転軸
72の回転速度は速くなる。逆に、パワーローラ78の
中心軸が入力軸側に傾いており、その結果、入力ディス
ク74とは回転軸12に比較的近い位置で接し、入力デ
ィスク74とは回転軸72から比較的離れた位置で接し
ている場合には、回転軸12の回転速度に対して、回転
軸72の回転速度は遅くなる。このように、無段変速機
70においては、パワーローラ78の姿勢を制御するこ
とで、入力軸に対する出力軸の回転速度比を自由に設定
することができる。
【0060】図10は、電動機システムの運転状態を決
定する手続きを示すフローチャートである。ステップS
42の処理は、第1実施例のステップS2の処理と同様
である。そして、ステップS44では、第1実施例のス
テップS4の処理と同様に、歯車32の回転数N1tを
計算する。
【0061】第3実施例では、第1のモータ10は、定
常的にもっとも効率の良い回転数、トルクで運転される
(図1の点Pmax参照)。そのときの回転数をN
1e、トルクをT1eとする。ECU46は、ステップS
46で、第1のモータ10の回転数N1eをステップS
44で求めたN1tに変換できるように、無段変速機7
0の変速比を設定する。
【0062】一方、ECU46は、ステップS48で、
電動機システム100aが要求されているパワー(Tt
×Nt)と第1のモータ10が作り出すパワー(T1
×N1e)との差Prを求める。
【0063】 Pr=(Tt×Nt)−(T1e×N1e) ・・・(11)
【0064】ステップS50では、ECU46は、式
(5)から第2のモータ20の目標回転数N2tを求め
る。そして、ステップS52で、第2のモータ20の目
標トルクT2tを以下の式で計算する。
【0065】T2t=Pr/N2t ・・・(12)
【0066】なお、電動機システム100aが要求され
ているパワー(Tt×Nt)が、第1のモータ10が作
り出すパワー(T1e×N1e)よりも大きい場合には、
第2のモータ20の目標トルクT2tは正の値となる。
そして、電動機システム100aが要求されているパワ
ー(Tt×Nt)が、第1のモータ10が作り出すパワ
ー(T1e×N1e)よりも小さい場合には、第2のモー
タ20の目標トルクT 2tは負の値となる。すなわち、
第2のモータ20は、発電機として機能し、第2のモー
タ20が発電した電力は2時電池50に蓄えられる。
【0067】ステップS54では、ECU46は、第2
のモータ20の目標トルクT2tおよび目標回転数N2
を第2の駆動制御回路44に伝える。第2の駆動制御回
路44は、ECU46から目標トルクT2tおよび目標
回転数N2tの値を受け取って、第2のモータ20の運
転を行う。
【0068】その後、ステップS56で、ECU46
は、トルクセンサ62および回転速度センサ64からの
信号に基づいて、第1の駆動制御回路42と第2の駆動
制御回路44に与える各パラメータの値を調節し、フィ
ードバック制御を行う。
【0069】第3実施例の電動機システムは、無段変速
機70を備えている。このため、第1のモータ10は、
定常的に最も効率のよい回転数、トルクで運転すること
ができる。よって、第3実施例の電動機システムの効率
も高い。また、第1のモータ10が作り出す以上のパワ
ーが、電動機システム100aに要求されるパワーより
も少ない場合には、第2のモータ20で、そのパワーを
補うことができる。さらに、第1のモータ10が作り出
すパワーが、電動機システム100aに要求されている
パワーを超えるものである場合には、第2のモータ20
は、発電機として機能して、余剰のパワーを2時電池5
0に蓄えることができる。よって、この点からも、第3
実施例の電動機システムの効率は高い。
【0070】D.第4実施例:図11は、第1のモータ
10と、歯車32との間に設けられた遊星歯車装置80
を示す説明図である。第3実施例の電動機システムは、
無段変速機70を備えていた。しかし、第4実施例の電
動機システムは、無段変速機に代えて有段の変速機を備
える。有段の変速機の一例として、図11の遊星歯車装
置について説明する。
【0071】遊星歯車装置80は、サンギア84、リン
グギア85、プラネタリギア86,87、プラネタリキ
ャリア88を備えている。サンギア84は、円盤の外周
側面に歯が設けられている歯車である。このサンギア8
4は、回転軸12に固定されている。リングギア85
は、板に設けられた円形の穴の内側面に、歯が設けられ
ている歯車である。リングギア85は、他の構造物に固
定されており、回転することはない。サンギア84は、
このリングギア85の円形の内側面の中心に配されてい
る。リングギア85の歯とサンギア84の歯は、互いに
向かい合う位置関係となる。なお、リングギア85の歯
とサンギア84の歯のピッチは同一である。
【0072】リングギア85とサンギア84の間には、
プラネタリギア86,87が配されている。プラネタリ
ギア86,87は、円盤の外周側面に歯が設けられてい
る歯車であり、その歯は、リングギア85およびサンギ
ア84の歯とかみ合っている。プラネタリギア86,8
7は、プラネタリキャリア88に回転可能に保持されて
おり、互いの相対位置が固定されている。プラネタリキ
ャリア88は、電磁クラッチ89を介して回転軸82に
接続されている。
【0073】回転軸82は、歯車32の回転軸である。
回転軸82と回転軸12とは、同一軸線上に配されてお
り、回転軸82と回転軸12は、電磁クラッチ90で接
続されている。
【0074】電磁クラッチ90が閉じており、電磁クラ
ッチ89が開いているときには、回転軸12の回転、す
なわち、第1のモータ10の回転は、そのまま回転軸8
2に伝えられる。このときの回転軸12と回転軸82の
回転速度比は1である。
【0075】一方、電磁クラッチ90が開いており、電
磁クラッチ89が閉じているときには、回転軸12の回
転は、サンギア84、プラネタリギア86,87、プラ
ネタリキャリア88を介して、回転軸82に伝えられ
る。このため、サンギア84、リングギア85およびプ
ラネタリギア86,87を適切に設定することで、変速
比を好みの値に設定することができる。
【0076】本発明の電動機システムは、このように、
有段の変速機を備える態様とすることもできる。このよ
うな態様とすれば、変速比を切り替えることによって、
第1実施例の電動機システムにくらべて、効率の高い領
域で第1のモータを運転できる可能性を高めることがで
きる。
【0077】E.第5実施例:図12は、出力変換機構
30が変速器を兼ねている電動機システムを示す説明図
である。第5実施例の電動機システム100bは、出力
変換機構30が遊星歯車装置で構成されており、変速器
を兼ねている。そして、電動機システム100bは、発
電器としても電動機としても機能する第2のモータを2
個備えている。これらのモータを第2のモータ24,2
6と呼ぶ。なお、図12においては、制御回路や各種セ
ンサの記載は省略している。
【0078】出力変換機構30は、サンギア111、リ
ングギア112、プラネタリギア113,114、プラ
ネタリキャリア115を備えている。各ギアの関係は第
4実施例で説明したとおりである。プラネタリキャリア
115は、回転軸12を介して第1のモータ10に接続
されている。サンギア111は、回転軸25を介して第
2のモータ24に接続されている。リングギア112
は、回転軸27を介して第2のモータ26に接続されて
いる。第4実施例の遊星歯車装置80ではリングギア8
5は固定されていたが、第5実施例の遊星歯車装置で
は、リングギア85は、発電器としても機能する第2の
モータ26に接続されている。よって、リングギア85
は、第2のモータ26から回転力を伝えられてプラネタ
リギア113,114に伝達し、また、プラネタリギア
113,114の回転力を負荷(発電器)としてのモー
タ26に伝える。
【0079】回転軸27には、歯車116が設けられて
おり、外部に回転出力を伝えるための回転軸38には、
歯車118が設けられている。歯車116と歯車118
は、チェーン117で接続されており、回転軸27の回
転が、歯車116、チェーン117、歯車118を介し
て回転軸38に伝えられて、電動機システム100bの
外部に伝達される。
【0080】第5実施例の電動機システム100bで
は、電動機システム100aが出力すべき回転出力の目
標回転数Ntおよび目標トルクTtを計算したあと、必
要とされるパワー(Tt×Nt)を最も効率的に供給で
きるように、第1のモータ10の運転状態が決定され
る。その後、出力変換機構30を構成する遊星歯車機構
の構造や歯車116、歯車118の構成に基づいて、第
2のモータ24,26の回転数およびトルク(または負
荷)が決定される。第2のモータ24,26の運転状態
を適切に設定することで、電動機システム100bは、
第1のモータ10が出力した第1の回転出力を、目標回
転数Ntおよび目標トルクTtを備えた回転出力とし
て、回転軸38に伝達することができる。
【0081】このような、出力変換機構が変速機を兼ね
る態様としても、要求トルクおよび要求回転数の変化に
対応しつつ、高い効率で電動機システムを運転すること
ができる。また、第5実施例のように、第2の電動機や
第1の電動機を、複数備える態様とすることもできる。
【0082】F.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0083】上記各実施例の電動機システムは、常に電
動機として機能するモータを1台と、発電機としても機
能するモータを1台備えていた。しかし、本発明の電動
機システムは、電動機として機能するモータと、電動機
および発電機として機能するモータを、それぞれ複数台
備えていてもよい。また、電動機システムが、電動機お
よび発電機として機能する複数のモータを備え、一部が
電動機として機能し、他の一部が発電機として機能し、
それらの役割分担が運転状況に応じて入れ替わる態様と
してもよい。すなわち、本発明の電動機システムは、第
1の電動機と、回転出力を受け取って発電機としても機
能することができる第2の電動機と、を備えるものであ
ればよい。
【0084】第1実施例では、第1のモータの目標トル
クは図4の第1のマップに基づいて定められた。しか
し、図5で破線で示されるグラフをメモリに記憶してお
いて、そのグラフに基づいて、第1のモータの目標回転
数から目標トルクを定める態様とすることもできる。す
なわち、第1の電動機の運転状態の決定は、第1の回転
数と第1の電動機の運転状態との間であらかじめ定めら
れた対応関係に基づいて、第1の電動機の運転状態を定
めるものであればよい。ただし、上記のように、グラフ
に基づいて、第1のモータの目標回転数から目標トルク
を定める態様とすれば、よりきめ細かく第1のモータの
目標トルクを定めることができ、システムの効率をより
高いものにすることができる。
【0085】第1実施例では、第1のモータ10の目標
回転数N1tが定められた後、第1のモータ10の目標
回転数T1tが定められた。しかし、第1のモータ10
の目標回転数N1tが定められた後、N1tに基づいて、
直接、電圧や周波数など、第1のモータ10の各種パラ
メータの値を定めてもよい。すなわち、表や関数、グラ
フなどの、第1の回転数と第1の電動機の運転状態との
間であらかじめ定められた対応関係に基づいて、第1の
電動機の運転状態を定めればよい。
【0086】第1実施例の電動機システムは、トルクセ
ンサ62を備えており、回転軸38の回転のトルクをト
ルクセンサ62で計測することによって得ていた。しか
し、加速度センサから加速度のデータを得て、車重と加
速度から計算することによってトルクを得る態様とする
こともできる。加速度は、 電動機システムを備えた車
両または移動体などに設けられている加速度センサから
得る態様とすることができる。
【0087】上記各実施例では、モータに同期電動機を
用いたが、回生動作および力行動作の双方が可能なもの
であれば、その他にも、バーニアモータや、直流電動機
や、誘導電動機や、超電導モータや、ステップモータな
どを用いることもできる。
【0088】また、2次電池50としては、Pbバッテ
リ,NiMHバッテリ,Liバッテリなどを用いること
ができるが、バッテリに代えてキャパシタを用いること
もできる。
【0089】以上の各実施例では、動力出力装置を車両
に搭載する場合について説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、船舶,航空機などの交通手段
や、その他各種産業機械などに搭載することも可能であ
る。
【0090】
【図面の簡単な説明】
【図1】ある電動機についての、消費電力と、回転出力
のパワーとの比から求められるエネルギー変換効率を、
電動機の回転数および発生トルクに応じて示すグラフ。
【図2】第1実施例における電動機システム100の概
略構成を示す説明図。
【図3】電動機システムの運転状態を決定する手続きを
示すフローチャート。
【図4】第1のモータ10において様々な目標回転数を
実現する際の目標トルクを規定する表の説明図。
【図5】第1のモータについての、消費電力と、回転出
力のパワーとの比から求められるエネルギー変換効率
を、回転数N1および発生トルクT1に応じて示すグラ
フ。
【図6】電動機システムの運転状態を決定する手続きを
示すフローチャート。
【図7】電動機システム100が出力すべき回転出力の
目標回転数Ntおよび目標トルクTtに応じた、第1の
モータ10と第2のモータ20のトルク配分の表の説明
図。
【図8】第3実施例における電動機システム100aの
概略構成を示す説明図。
【図9】無段変速機70を示す説明図。
【図10】電動機システムの運転状態を決定する手続き
を示すフローチャート。
【図11】第1のモータ10と、歯車32との間に設け
られた遊星歯車装置80を示す説明図。
【図12】出力変換機構30が変速器を兼ねている電動
機システムを示す説明図。
【符号の説明】
10…第1のモータ 12…回転軸 20,24,26…第2のモータ 22,25,27…回転軸 30…出力変換機構 32…第1の歯車 34…第2の歯車 36…第3の歯車 38…回転軸 40…制御回路 42…第1の駆動制御回路 44…第2の駆動制御回路 46…ECU 48…DC/DCコンバータ 62…トルクセンサ 64…回転速度センサ 70…無段変速機 72…回転軸 74…入力ディスク 74r…凹部 76…出力ディスク 76r…凹部 78…パワーローラ 80…遊星歯車装置 82…回転軸 84…サンギア 85…リングギア 86,87…プラネタリギア 88…プラネタリキャリア 89…電磁クラッチ 90…電磁クラッチ 100,100a,100b…電動機システム 111…サンギア 112…リングギア 113,114…プラネタリギア 115…プラネタリキャリア 116…歯車 117…チェーン 118…歯車 200…アクセルペダル Pmax…最も効率のよい運転ができる回転数、トルク
を示す点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H115 PA11 PC06 PG04 PI16 PI29 PO02 PO06 PU02 PU09 PU10 PU11 PU12 PV02 PV10 QN03 QN04 QN06 SE04 SE08 SE10 TO04 TO21 TO30 5H572 AA02 BB02 CC04 DD01 EE03 GG02 GG10 HB07 HC07 JJ03 KK05 LL01 LL29

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 要求された回転数およびトルクに応じて
    運転される電動機システムであって、 第1の電動機と、 回転出力を受け取って発電機としても機能することがで
    きる第2の電動機と、 前記第1の電動機の第1の回転出力と、前記第2の電動
    機の第2の回転出力と、を合流させて、前記電動機シス
    テムの回転出力である第3の回転出力として出力するこ
    とができ、かつ、前記第1の回転出力の少なくとも一部
    を前記第2の電動機に伝えることができる出力変換機構
    と、 前記第2の電動機で発生した電力を取り出すための回生
    回路と、 前記第2の電動機で発生した電力を蓄えるための2次電
    池と、 前記電動機システムの運転を制御する制御部と、を有す
    る電動機システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動機システムであっ
    て、 前記制御部は、 前記第3の回転出力に対する要求回転数を実現するため
    の第1の回転数と、 前記第1の電動機の効率が、前記第1の回転数で前記第
    1の電動機を運転する場合の、前記第1の電動機の最も
    高い効率に対して、所定値以上の割合となるような、第
    1の発生トルクと、を実現するように前記第1の電動機
    を運転する、電動機システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電動機システムであっ
    て、 前記制御部は、前記第3の回転出力に対する要求トルク
    を実現するための第2の発生トルクを発生するように、
    前記第2の電動機を運転する、電動機システム。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の電動機システムであっ
    て、 前記制御部は、前記第1の回転数と前記第1の発生トル
    クとの間であらかじめ定められた対応関係に基づいて、
    前記第1の発生トルクを定める、電動機システム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電動機システムであっ
    て、 前記各電動機の消費電力の合計値をΣPe、前記第2の
    電動機で発生した電力の合計値をΣPg、前記第3の回
    転出力の回転数をN3、前記第3の回転出力のトルクを
    3としたとき、 前記制御部は、 ηs=T3×N3/(ΣPe−ΣPg) の値が、取りうる最大値に対して所定の割合以上となる
    ように前記各電動機の運転状態を定める、電動機システ
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の電動機システムであっ
    て、さらに、 前記第1の回転出力を受け取って異なる回転数の回転出
    力に変換し、前記出力変換機構に伝えることができる変
    速器であって、前記第1の回転出力の回転数と前記出力
    変換機構に伝える回転数の比を変えることができる変速
    器を有する、電動機システム。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の電動機システムであっ
    て、 前記変速器は、前記電動機の回転出力の回転数と前記出
    力変換機構に伝える回転数の比を無段階で変えることが
    できる、電動機システム。
JP2001387946A 2001-12-20 2001-12-20 複数の電動機を備えた電動機システム Pending JP2003189690A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001387946A JP2003189690A (ja) 2001-12-20 2001-12-20 複数の電動機を備えた電動機システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001387946A JP2003189690A (ja) 2001-12-20 2001-12-20 複数の電動機を備えた電動機システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003189690A true JP2003189690A (ja) 2003-07-04

Family

ID=27596621

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001387946A Pending JP2003189690A (ja) 2001-12-20 2001-12-20 複数の電動機を備えた電動機システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003189690A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008265600A (ja) * 2007-04-23 2008-11-06 Toyota Motor Corp 車両およびその制御方法
US7872440B2 (en) 2007-04-04 2011-01-18 Honda Motor Co., Ltd. Controller of electric motor
US7898199B2 (en) 2007-04-04 2011-03-01 Honda Motor Co., Ltd. Controller for motor
WO2013114550A1 (ja) * 2012-01-30 2013-08-08 トヨタ自動車株式会社 車両用駆動装置
JP2013258819A (ja) * 2012-06-11 2013-12-26 Toyo Electric Mfg Co Ltd 電気車駆動システム
WO2019163228A1 (ja) 2018-02-21 2019-08-29 三菱造船株式会社 船舶の発電システム

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7872440B2 (en) 2007-04-04 2011-01-18 Honda Motor Co., Ltd. Controller of electric motor
US7898199B2 (en) 2007-04-04 2011-03-01 Honda Motor Co., Ltd. Controller for motor
JP2008265600A (ja) * 2007-04-23 2008-11-06 Toyota Motor Corp 車両およびその制御方法
KR20140116137A (ko) * 2012-01-30 2014-10-01 도요타 지도샤(주) 차량용 구동 장치
CN104066615A (zh) * 2012-01-30 2014-09-24 丰田自动车株式会社 车辆用驱动装置
WO2013114550A1 (ja) * 2012-01-30 2013-08-08 トヨタ自動車株式会社 車両用駆動装置
JPWO2013114550A1 (ja) * 2012-01-30 2015-05-11 トヨタ自動車株式会社 車両用駆動装置
RU2572978C1 (ru) * 2012-01-30 2016-01-20 Тойота Дзидося Кабусики Кайся Система привода для транспортного средства
KR101631779B1 (ko) 2012-01-30 2016-06-17 도요타 지도샤(주) 차량용 구동 장치
US9724988B2 (en) 2012-01-30 2017-08-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Drive system for vehicle
JP2013258819A (ja) * 2012-06-11 2013-12-26 Toyo Electric Mfg Co Ltd 電気車駆動システム
WO2019163228A1 (ja) 2018-02-21 2019-08-29 三菱造船株式会社 船舶の発電システム
KR20200088481A (ko) 2018-02-21 2020-07-22 미츠비시 조우센 가부시키가이샤 선박의 발전 시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7101307B2 (en) Methods and devices for altering the transmission ratio of a drive system
JP3641244B2 (ja) ハイブリッド変速機の変速制御装置
US5904631A (en) Dual electric motor drive with planetary gearing
US7268442B2 (en) Method for Estimating Engine Power in a Hybrid Electric Vehicle Powertrain
JP3369594B2 (ja) 電気走行車
CA2327114C (en) Method and apparatus of driving aircraft generator at a constant-speed
EP0635639A1 (en) Improved wind turbine transmission
US20130184112A1 (en) Planetary gear system using tow input characteristic and gear module thereof and method for controlling the same
EP1426222B1 (en) Hybrid transmission control system
US9109681B2 (en) Differential output control
US8968152B2 (en) Transmission arrangement comprising a power mixing mechanism
US20130311025A1 (en) Drive control apparatus for providing drive control to a hybrid electric vehicle, and hybrid electric vehicle
KR970074194A (ko) 동력 출력장치 및 동력 출력장치의 제어방법
CN1696541A (zh) 用于电动变速器扭矩控制的诊断方法
JP2001078314A (ja) 車両用のマルチモータ駆動装置
US11027720B2 (en) Hybrid vehicle
EP1177933B1 (en) Inertia torque compensation control for a vehicle fitted with an infinitely variable transmission
JP2003189690A (ja) 複数の電動機を備えた電動機システム
US6465977B1 (en) System and method for controlling torque in an electrical machine
WO2018169521A1 (en) Two way transmission
US6300735B1 (en) Control for a two degree of freedom electromechanical transmission and associated method
JP3800218B2 (ja) ハイブリッド車両の変速制御装置
Kim et al. On the energy efficiency of CVT-based mobile robots
JPH06200864A (ja) 変速出力装置
JP3938001B2 (ja) ハイブリッド変速機の異常時制御方法