JP2003189527A - 回転電機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】回転電機の軸受ブラケット構造を改善すること
により、回転電機の特性及び信頼性の向上を図り、なお
かつ回転電機の組み立ての容易化，部品数低減も図った
回転電機を提供する。 【解決手段】フレーム１と、固定子巻線を有する固定子
鉄心６と、回転子巻線を有する回転子鉄心５と、フレー
ム内に固定子鉄心６，回転子鉄心５を収納した状態で、
フレーム軸方向両側にて回転子を支持し、上下に２分割
され、なおかつ合わせボルト１０で固定されたブラケッ
ト２と、回転子軸３と共に回転することにより通風させ
る冷却ファン４と、負荷と直結させるためにブラケット
から軸が出ている回転電機において、ブラケット２とフ
レーム１を一体化して、フレーム１に軸受７を直接取り
付けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は回転電機に関する。

【０００２】

【従来の技術】回転電機の回転子と固定子を有し、これ
らを相対的に回転させるものである。回転子及び固定子
はフレーム内に格納されている。このフレームの側面は
ブラケットが配されている。ブラケットに軸受を介して
回転子を支承し回転子を回転可能となす。このような技
術は例えば特開平４−３２５８５０号公報に記載されて
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】一般に、回転子を格納
しやすくするために、フレームは２分割になっているも
のが多い。また、回転子及び固定子の冷却のために、軸
受と回転子の間にファンを設けることが多く、そのため
に、固定子全体の軸方向が長くなる傾向にある。

【０００４】本発明の目的は、ファンのようなもののた
めに軸長が長いものでも組み立てやすさを維持しつつ、
強度的に耐えられる回転電機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、フレームと、前記フレームの側面に設
けられたブラケットと、前記ブラケットに軸受を介して
回転可能に支承される回転子と、前記回転子を囲むよう
に前記フレーム内に保持される固定子と、前記回転子と
前記ブラケットの間に配され前記回転子と共に回転する
ファンを有し、前記ブラケットは分割可能に形成され、
さらに、前記分割された少なくとも一方は前記フレーム
と一体構造とした。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の実施例を説明する。

【０００７】本実施例は分かりやすくするために、数参
考例を説明する。

【０００８】回転電機の縦断面図の構造を図３に、ブラ
ケット部の詳細図を図４に示す。

【０００９】固定子巻線を有する固定子鉄心６はフレー
ム１に固定され、冷却ファン４及び回転子鉄心５はフレ
ーム１に固定され、冷却ファン４及び回転子鉄心５を含
む回転子軸３と軸受７は負荷側，反負荷側ともに上下に
２分割され、なおかつ合わせボルト１０で固定されたブ
ラケット２を介してフレーム１に固定されている。

【００１０】この構造では、回転子軸３を支える軸受７
は負荷側，反負荷側ともに合わせボルト１０で固定され
たブラケット２を介してフレーム１に固定されている。
そのため、ブラケット２を取り付けるためフレーム１の
ブラケット２の取付面には、大きな開口部が必要であ
る。フレーム１の剛性、さらには、回転電機全体の剛性
が弱くなると、回転電機の振動が大きくなり、騒音も大
きくなる。また、回転電機軸方向にスラスト荷重を受け
る負荷と直結する時は、容易に剛性の高い軸受取付面を
得ることが出来ない。また、ブラケット２の板厚が薄い
ため回転電機運転中の熱が軸受７に伝熱しやすく、軸受
７の温度上昇が高くなる。さらに、上下に分割のブラケ
ット２をフレーム１に固定するためにボルトを使用する
ため、部品数が多くなり、回転電機組み立てに手間がか
かる上、異物が混入することもある。そして、部品数が
多くなる結果、回転電機全体の重量が増える。

【００１１】まず、本実施例を単的に言うとフレーム１
と固定子巻線を有する固定子鉄心６と回転子巻線と回転
子鉄心５と、フレーム１内に固定子鉄心６，回転子鉄心
５を収納した状態で、フレーム軸方向両側にて回転子を
支持するブラケット２と回転子軸３と共に回転すること
により通風させる冷却ファン４と、負荷と直結させるた
めにブラケットから軸が出ている回転電機において、一
方の軸受ブラケット構造をフレームと一体化構造するも
のである。

【００１２】実施例を詳細に図１及び図２にて説明す
る。回転子軸３を支える軸受７は直接フレーム１に取り
付ける。この時、フレーム１には下半分が回転子軸３の
みがフレーム１から出る程度の大きさで、上半分が回転
子鉄心５と同等程度の開口部が開いている。また上半分
にはカバー９がフレーム１に取り付けられている。従っ
て、従来の回転電機と同様にエアギャップ部１１の点検
は、カバー９を取り外すことで可能であり、保守性も従
来の回転電機と同等である。

【００１３】以下、本発明を詳細に説明する。回転電機
は運転中に必ず振動を伴い、回転電機全体で振動を減ら
す必要がある。この時、軸受部を最も大きく振動低減を
図る必要が有るため、この結果軸受部の剛性を上げる必
要が有り、軸受７のフレーム１への取付部の構造を合理
化し剛性を上げる必要がある。また、現状の上下ブラケ
ット２より板厚を厚くしてフレームと一体化し、回転電
機運転中の内部からの熱を遮蔽することで温度上昇を抑
える必要がある。更に上下ブラケットをフレームと一体
化構造とすることで、組立作業の簡素化および異物混入
防止を図ることが出来る。

【００１４】実機で軸受部の剛性を上げ、ブラケットを
フレームと一体化構造して実測の結果、振動，温度上昇
ともに現状構造と比較して良好であることが確認されて
いる。

【００１５】

【発明の効果】本発明では、回転電機において軸受ブラ
ケット構造をフレームと一体化構造とすることで、高剛
性として回転電機の振動騒音低減を図ることが出来る。
そのため電気設計上、振動騒音の観点から制限のあった
固定子巻線及び回転子巻線のスロット数組み合わせ自由
度を増すことができる。また、軸受の冷却特性向上を図
ることができ、組立作業の簡素化，異物混入防止を図る
ことが出来るため、回転電機の構造的特性及び信頼性の
向上を図ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】発明の実施例に関わる回転電機の縦断面図であ
る。

【図２】発明の実施例に関わる回転電機のブラケット部
詳細図である。

【図３】参考例における回転電機の縦断面図である。

【図４】参考例における回転電機のブラケット部詳細図
である。

【符号の説明】

１…フレーム、２…ブラケット、３…回転子軸、４…冷
却ファン、５…回転子鉄心、６…固定子鉄心、７…軸
受、８…通風箱、９…カバー、１０…合わせボルト、１
１…エアギャップ。

フロントページの続き (72)発明者 緑川 秀一 茨城県日立市幸町三丁目２番１号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 水谷 修二 茨城県日立市幸町三丁目１番１号 株式会 社日立製作所日立事業所内 (72)発明者 西濱 和雄 茨城県日立市大みか町七丁目１番１号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 石沢 修一 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 菊池 四郎 茨城県日立市幸町三丁目１番１号 株式会 社日立製作所日立事業所内 (72)発明者 菅野 五十男 茨城県日立市幸町三丁目１番１号 株式会 社日立製作所日立事業所内 Ｆターム(参考） 5H605 AA01 AA05 AA08 CC01 CC04 DD00 EB01 EB15 GG06 5H615 AA01 PP25 PP28 SS20

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】フレームと、前記フレームの側面に設けら
   れたブラケットと、前記ブラケットに軸受を介して回転
   可能に支承される回転子と、前記回転子を囲むように前
   記フレーム内に保持される固定子と前記回転子と、前記
   ブラケットの間に配され前記回転子と共に回転するファ
   ンを有し、前記ブラケットは分割可能に形成され、さら
   に、前記分割された少なくとも一方は前記フレームと一
   体構造であることを特徴とする回転電機。
2. 【請求項２】請求項１において、前記回転子における負
   荷と結合する側で、前記一体構造とすることを特徴とす
   る回転電機。
3. 【請求項３】請求項２において、前記フレームは再形で
   あることを特徴とする回転電機。
4. 【請求項４】請求項３において、前記フレームに軸受を
   直接取りつけたことを特徴とする回転電機。
5. 【請求項５】請求項４において、前記分割可能なフレー
   ムは互いに合わせボルトで結合されることを特徴とする
   回転電機。