JP2003185841A - 硬化皮膜を有する偏光板、その製造装置及び液晶表示装置 - Google Patents

硬化皮膜を有する偏光板、その製造装置及び液晶表示装置

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JP2003185841A
JP2003185841A JP2001386086A JP2001386086A JP2003185841A JP 2003185841 A JP2003185841 A JP 2003185841A JP 2001386086 A JP2001386086 A JP 2001386086A JP 2001386086 A JP2001386086 A JP 2001386086A JP 2003185841 A JP2003185841 A JP 2003185841A
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polarizing
polarizing plate
stretching
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JP2001386086A
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English (en)
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Keiichi Taguchi
慶一 田口
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度や耐久性が高く、しかも偏光板打
ち抜き工程における得率を向上することができて安価に
製造できる偏向板を提示すること。上記偏光板の製造方
法を提示すること、およびその偏光板を用いた液晶表示
装置を提供すること。 【解決手段】 鉛筆硬度が2H以上の硬化皮膜層を有
する偏光膜を有し、該偏光膜の吸収軸が長手方向に平行
でも垂直でもないことを特徴とする偏光板。特に硬化皮
膜層が紫外線硬化型樹脂である上記偏光板。また、透明
保護膜を有し、保護膜の遅相軸と偏光膜の吸収軸との傾
斜角度が10°以上90°未満であり、かつ上記硬度の
皮膜層を有する偏光板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面保護機能付き
偏光板に関する。具体的には、高得率で製造できる、偏
光性能の優れた長尺偏光膜と耐傷性に富む硬化皮膜を有
する長尺及び打ち抜き偏光板、これらの偏光板の製造方
法及び該偏光板を用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、液晶表示装置(以下LCDと称
す)が、薄型で、軽量、また消費電力が小さいことから
CRTの代わりに広く使用されている。偏光板は液晶表
示装置(以下、LCD)の普及に伴い、需要が急増して
いる。その使用分野も従来の電卓や時計などの小型品か
ら、自動車用メーター、計器といった大型品へ拡大され
つつある。
【0003】表示装置は、常時長時間に亘って使用状態
にあることが多いので、偏光板は、物理的な損傷を受け
易く、損傷を受けると表示画像品質を損なうので、偏光
板の機械的保護性の強化が望まれている。一方、用途の
拡大に伴なって他の表示装置に対して有利な生産性、特
に偏光膜材料のロスの低減、高い収率及び低コスト化も
望まれている。
【0004】偏光板は一般に偏光能を有する偏光膜の両
面あるいは片面に、接着剤層を介して保護フィルムが貼
り合わせられている。偏光膜の素材としてはポリビニル
アルコール(以下、PVA)が主に用いられており、P
VAフィルムを一軸延伸してから、ヨウ素あるいは二色
性染料で染色するかあるいは染色してから延伸し、さら
にホウ素化合物で架橋することにより偏光膜が形成され
る。保護フィルムとしては、光学的に透明で複屈折性が
小さいことから、主にセルローストリアセテートが用い
られている。偏光膜は、通常連続フィルムの走行方向
(長手方向)に一軸延伸して製造されるため、偏光膜の
吸収軸は長手方向にほぼ平行となる。
【0005】従来のLCDにおいては、画面の縦あるい
は横方向に対して偏光板の透過軸を45゜傾けて配置し
ているため、ロール形態で製造される偏光板の打ち抜き
工程において、ロール長手方向に対し45゜方向に打ち
抜く必要があった。しかしながら45゜方向に打ち抜い
たときには、ロールの端付近で使用できない部分が発生
し、特に大サイズの偏光板では、得率が小さくなるとい
う問題があり、結果として廃棄物が増えるという問題が
あった。
【0006】この問題を解決するため、偏光膜用のフィ
ルムの長手方向に対し、フィルムを構成するポリマーの
配向軸を所望の角度傾斜させる方法がいくつか提案され
ている。特開2000−9912号公報では、プラスチ
ックフィルムを横または縦に一軸延伸しつつ、その延伸
方向の左右を異なる速度で前記延伸方向とは相違する縦
または横方向に引っ張り延伸して、配向軸を前記一軸延
伸方向に対し傾斜させることが提案されている。しかし
ながらこの方法では例えばテンター方式を用いた場合、
左右で搬送速度差をつけねばならず、これに起因するツ
レシワ、フィルム寄りが発生し、望ましい傾斜角度(偏
光板においては45゜)を得ることが困難である。左右
速度差を小さくしようとすれば、延伸工程を長くせざる
を得ず、設備コストが非常に大きなものとなる。
【0007】また、特開平3−182701号公報で
は、連続フィルム(長尺フィルム)の左右両耳端に走行
方向とある一定の角度をなす左右対のフィルム保持ポイ
ントを複数対有し、フィルムの走行につれて、各々の対
ポイントが上記角度の方向に延伸できる機構により、フ
ィルムの走行方向に対し特定の角度の延伸軸を有するフ
ィルムを製造する方法が提案されている。但し、この手
法においてもフィルム進行速度がフィルムの左右で変わ
るためフィルムにツレ、シワが生じ、これを緩和するた
めには延伸工程を非常に長くする必要があり、設備コス
トが大きくなる欠点があった。
【0008】更に、特開平2−113920号公報にお
いて、フィルムの両端部を、所定走行区間内におけるチ
ャックの走行距離が異なるようにように配置されたテン
ターレール上を走行する2列のチャック間に把持して走
行させることによりフィルムの長さ方向と斜交する方向
に延伸する製造方法が提案されている。ただし,この手
法においても斜交させた際に、ツレ、シワが生じ、光学
用フィルムには不都合であった。これらのいずれの方法
においても、ツレ、シワなどによって平面性が低下する
と機械的衝撃に対しても傷を受けやすくなる。上記のよ
うに、長尺偏光板の打ち抜きロスの低減と偏光板の耐久
性や機械的強度の付与との両立は実現されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、機械的強度や耐久性が高く、しかも安価に製造でき
る偏向板を提示することであり,とりわけ偏光板打ち抜
き工程における得率を向上することができ、しかも機械
的強度も高い偏光板を提供することにある。本発明のさ
らなる目的は、上記偏光板の製造方法を提示すること、
およびその偏光板を用いた液晶表示装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明者らは上記の課題を
解決するため、斜め配向を有しながらも優れた性能を有
する偏光板について鋭意検討した結果、機械的な強度・
耐久性を維持しつつ、製造における得率に大きく寄与で
きる新規偏光板の構成及び製造方法を得るに至り、本発
明に到達したものである。すなわち、本発明は、以下の
構成からなるものである。
【0011】(1) 鉛筆硬度が2H以上の硬化皮膜層
を有する偏光膜を有し、該偏光膜の吸収軸が長手方向に
平行でも垂直でもないことを特徴とする偏光板。
【0012】(2)鉛筆硬度が2H以上としうる上記硬
化皮膜層は、紫外線硬化型樹脂を硬化皮膜層とすること
によって得ることを特徴としている。
【0013】(3)上記(2)の紫外線硬化型樹脂は、
ポリエステルポリアクリレート、ポリエステルポリメタ
クリレート、ウレタンポリアクリレート、ウレタンポリ
メタクリレート、イソシアヌール酸ポリアクリレート及
びイソシアヌール酸ポリメタクリレートから選ばれる少
なくとも一つを含むモノマー及び/又はオリゴマーを重
合して得られる樹脂であることを特徴としている。な
お、以後"アクリレート"と"メタクリレート"をまとめて
呼ぶときには"(メタ)アクリレート"と記す。
【0014】(4)上記(3)の該イソシアヌール酸ポ
リ(メタ)アクリレートが1,3,5−トリス(ヒドロ
キシアルキル)−イソシアヌール酸及び1,3,5−ト
リス(ヒドロキシアルコキシアルキル)−イソシアヌー
ル酸のジ(メタ)アクリレート及びトリ(メタ)アクリ
レートであることを特徴としている。その中でも上記シ
アヌール酸誘導体のトリ(メタ)アクリレートが発明の
目的に適っている。
【0015】(5)上記の各項の硬化皮膜層の特に適し
た態様は、上記紫外線硬化型樹脂と、さらにシリカ微粒
子分散物とを含むことを特徴とした態様である。シリカ
微粒子分散物としては、凝集性シリカゲル及びシリカゾ
ルが優れた効果を有している。
【0016】(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載
の偏光板が透明保護膜、偏光膜、透明支持体及び硬化皮
膜層がこの順に積層された構成である場合は、保護膜の
遅相軸と偏光膜の吸収軸との傾斜角度が10°以上90
°未満であることを特徴としている。
【0017】(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記
載の偏光板は、その製造において、偏光膜が以下の延伸
工程によって製造されることを特徴としている。すなわ
ち、連続的に供給される偏向膜用のポリマーフィルムの
両端を保持手段により保持し、該保持手段をフィルムの
長手方向に進行させつつ張力を付与して延伸して偏光膜
を製造するに際して、偏光膜用のポリマーフィルムの一
方端の実質的な保持開始点から実質的な保持解除点まで
の保持手段の軌跡L1、偏光膜用のポリマーフィルムの
もう一端の実質的な保持開始点から実質的な保持解除点
までの保持手段の軌跡L2及び二つの実質的な保持解除
点の距離Wが下記式(1)を満たし、かつ左右のフィル
ム把持手段の長手方向の搬送速度差が1%未満である延
伸方法によって延伸して偏光膜が製造される。 式(1) |L2−L1|>0.4W 以下に、上記の偏光膜の延伸方法による偏光板の製造方
法の好適な態様を示す。
【0018】(8)偏光膜用のポリマーフィルムを、揮
発分率が10%以上の状態を存在させて2〜10倍に一
旦延伸した後、10%以上収縮させることを特徴とする
上記(7)に記載の偏光板の製造方法。
【0019】(9)偏光膜用のポリマーフィルムがポリ
ビニルアルコールであることを特徴とする上記(7)又
は(8)に記載の偏光板の製造方法。
【0020】(10)偏光膜用のポリビニルアルコール
系ポリマーのフィルムを、延伸前または延伸後に偏光素
子を吸着させることを特徴とする上記(7)〜(9)の
いずれかに記載の偏光板の製造方法。
【0021】(11)偏光板を構成する偏光膜のポリマ
ーフィルムを、上記(7)又は(8)に記載の方法で延
伸し、収縮させ、揮発分率を低下させた後に、該偏光膜
の少なくとも片面に透明保護膜を貼り合わせ、その後、
後加熱を施すことを特徴とする上記(7)〜(10)の
いずれかに記載の偏光板の製造方法。
【0022】(12)セルローストリアセテート支持体
の一方の面に硬化皮膜層塗布液を塗布して硬化皮膜層を
形成させ、ついで該支持体の硬化皮膜層塗布面と反対側
の表面に偏光膜を貼り合わせることを特徴とする上記
(7)〜(11)のいずれか1項に記載の偏光板の製造
方法。
【0023】(13)上記(1)〜(6)のいずれかに
記載した製造方法によって作られる本発明の硬化皮膜層
を有する偏光板を、液晶セルに配置された偏光板のうち
の少なくとも一枚に用いていることを特徴とする液晶表
示装置。
【0024】本発明の偏光板は、偏光膜、透明支持体及
び硬化皮膜層がこの順に積層されており、好ましくはさ
らに偏光膜の表面に透明保護膜が積層されている。この
偏光板は、通常、長尺の偏光板(通常ロール形態)を製
造し、それを用途に合わせて打ち抜くことによりが得ら
れる。あるいは、偏光膜、透明支持体及び硬化皮膜層さ
らには透明保護膜のうち、一又は二部材を長尺の形で製
造して用途に合わせて打ち抜きを行なってから貼り合わ
せることによって得られる。本発明における「偏光板」
は、特に断らない限り、長尺の偏光板及び該打ち抜いた
偏光板の両者を含む意味で用いられる。
【0025】本発明の要諦は、偏光板に硬化皮膜層を備
えることによって偏光板の使用耐久性を向上させたこ
と、偏光膜の製造において偏光膜の吸収軸が長手方向と
平行でも垂直でもない特定の斜め方向となる延伸手段を
考案したこと、及びこの斜め延伸偏光膜に硬化皮膜層、
特に紫外線硬化皮膜層を重ねることによって打ち抜きな
どの加工工程中にも偏光膜が機械的に保護されてこの面
からも得率を向上できたことである。
【0026】硬化皮膜層としては、紫外線硬化型硬化皮
膜層が好適であり、特にポリエステル(メタ)アクリレ
ート系、ウレタンポリ(メタ)アクリレート系及び/又
はシアヌール酸ポリ(メタ)アクリレートのモノマー及
び/又はオリゴマーの少なくとも一つと、好ましくはさ
らにシリカ微粒子をも含む組成物からなる皮膜層を形成
させたのち、この層に紫外線を照射して硬化させた硬化
皮膜層が好適であり、この硬化皮膜層は、表面硬度が大
きく耐傷性(スクラッチ耐性)に優れ、しかもシリカ微
粒子の凝集性に起因して光を散乱するので防眩性に優れ
るという特徴をも有している。
【0027】また、透明保護膜を重ね合わせる場合に
は、斜め延伸した偏光膜の吸収軸と透明保護膜の遅相軸
との角度が10°以上90°未満となる重ね角度関係と
したことも本発明の特徴である。このような吸収軸と長
手方向の角度関係及び/又は吸収軸と遅相軸との角度関
係により、斜め延伸しても、延伸したフィルムにシワ・
つれが発生せず、優れた平滑性の偏光膜を得ることがで
き、かつ高い裁断得率が得られ、したがって高い機械的
強度を有して耐久性に富む偏向板を高い生産性のもとで
得ることができる。
【0028】本発明に関わる偏光膜の上記の延伸方法
は、斜め配向をポリマーフィルムの延伸により得るとと
もに、フィルムの延伸時の揮発分率、フィルムを収縮さ
せる際の収縮率、及び延伸前のフィルムの弾性率を工夫
するものである。これにより、斜め延伸しても、延伸し
たフィルにシワ・ツレが発生せず、優れた平滑性の偏光
膜を得ることができる。
【0029】長尺の偏光板において、偏向膜の吸収軸が
長手方向に平行でも垂直でもないことを特徴とする(か
かる長尺の偏光板を以下単に「斜め配向した」偏光板と
称することもある。偏向膜の長手方向と吸収軸方向との
角度は(偏向膜の裁断前または後とは無関係に)、好ま
しくは10°から90°、より好ましくは20°〜70
゜、更に好ましくは40°〜50゜、特に好ましくは4
4〜46゜である。また、本発明の偏光板が透明保護膜
を有する場合の、透明保護膜と偏向膜との重ね合わせ関
係では、上記の通り、透明保護膜の遅相軸と偏向膜の吸
収軸とのなす角度が10°から90°、好ましくは20
°〜70゜、より好ましくは40°〜50゜、特に好ま
しくは44〜46゜である。長尺偏光板の斜め延伸角度
や各部材間の重ね合わせ角度をこのような角度関係とす
ることにより、長尺の偏光板からの打ち抜き工程におい
て、得率よく単板の偏光板を得ることができ、かつこの
角度関係であれば、偏向板の視野角拡大機能を維持して
製造することができる。また、上記の範囲内で部材間の
角度を自由に設定できるので、部材の組合せに応じて最
適の角度を自由に選択することもできる。
【0030】偏光板をその用途に合わせて裁断する打ち
抜き工程は、少なくとも偏光能を有する偏光膜と硬化皮
膜層を設けた支持体とをロールトウロールで重ね合わせ
た後、打ち抜くことが望ましく、長尺の偏光板について
行なってもよく、また透明保護膜、偏光能を有する偏光
膜、硬化皮膜層を設けた透明支持体のうち、一又は二部
材を打ち抜き後に三部材を貼り合わせでもよい。
【0031】斜め遠心によって造られた本発明の偏光板
には、鉛筆硬度2H以上の機械的強度を付与できる硬化
皮膜層が設けらることによって寸法安定性が維持され、
耐久性が向上する。この目的の皮膜層材料としては、紫
外線硬化樹脂が特に有効である。本発明の偏光板は、各
種用途に用いうるが、長手方向に対し配向軸が傾いてい
る特性より、特に、配向軸の傾斜角度が長手方向に対し
40〜50゜である偏光膜は、LCD用偏光板、有機E
Lディスプレイの反射防止用円偏光板等に好ましく用い
られる。また、本発明の偏光板は、各種光学部材、例え
ばλ/4板、λ/2板などの位相差フィルム、防眩フィ
ルム、ハードコートフィルムなどと組み合わせて用いる
場合にも適している。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の偏光板の構成部材
について、偏光板の製造方法とともに順次説明する。は
じめに、本発明の偏光膜及びその好ましい延伸方法(以
下、本発明の延伸方法と称することもある)について詳
述する。
【0033】I.偏光膜 <延伸方法>図1および図2に、偏光膜用のポリマーフ
ィルムを斜め延伸する方法の例が、概略平面図として示
されている(以後「偏光膜用のポリマーフィルム」につ
いては、他の高分子層との混同・誤解の惧れのない限
り"偏光膜用の"を省略して用いる)。本発明の延伸方法
は、(a)で示される原反フィルムを矢印(イ)方向に
導入する工程、(b)で示される幅方向延伸工程、及び
(c)で示される延伸フィルムを次工程、即ち(ロ)方
向に送る工程を含む。以下「延伸工程」と称するとき
は、これらの(a)〜(c)工程を含んで、本発明の延
伸方法を行うための工程全体を指す。
【0034】フィルムは(イ)の方向から連続的に導入
され、上流側から見て左側の保持手段にB1点で初めて
保持される。この時点ではいま一方のフィルム端は保持
されておらず、幅方向に張力は発生しない。つまり、B
1点は本発明の実質的な保持開始点(以下、「実質保持
開始点」という)には相当しない。本発明では、実質保
持開始点は、フィルム両端が初めて保持される点で定義
される。実質保持開始点は、より下流側の保持開始点A
1と、A1から導入側フィルムの中心線11(図1)ま
たは21(図2)に略垂直に引いた直線が、反対側の保
持手段の軌跡13(図1)または23(図2)と交わる
点C1の2点で示される。この点を起点とし、両端の保
持手段を実質的に等速度で搬送すると、単位時間ごとに
A1はA2,A3…Anと移動し、C1は同様にC2,
C3…Cnに移動する。つまり同時点に基準となる保持
手段が通過する点AnとCnを結ぶ直線が、その時点で
の延伸方向となる。
【0035】本発明の方法では、図1、図2のようにA
nはCnに対し次第に遅れてゆくため、延伸方向は、搬
送方向垂直から徐々に傾斜していく。本発明の実質的な
保持解除点(以下、「実質保持解除点」という)は、よ
り上流で保持手段から離脱するCx点と、Cxから次工
程へ送られるフィルムの中心線12(図1)または22
(図2)に略垂直に引いた直線が、反対側の保持手段の
軌跡14(図1)または24(図2)と交わる点Ayの
2点で定義される。最終的なフィルムの延伸方向の角度
は、実質的な延伸工程の終点(実質保持解除点)での左
右保持手段の行程差Ay−Ax(すなわち|L1−L2
|)と、実質保持解除点の距離W(CxとAyの距離)
との比率で決まる。従って、延伸方向が次工程への搬送
方向に対しなす傾斜角θは tanθ=W/( Ay−Ax)、即ち、 tanθ=W/|L1−L2| を満たす角度である。図1及び図2の上側のフィルム端
は、Ay点の後も18(図1)または28(図2)まで
保持されるが、もう一端が保持されていないため新たな
幅方向延伸は発生せず、18および28は本発明の実質
保持解除点ではない。
【0036】以上のように、本発明において、フィルム
の両端にある実質保持開始点は、左右各々の保持手段へ
の単純な噛み込み点ではない。本発明の二つの実質保持
開始点は、上記で定義したことをより厳密に記述すれ
ば、左右いずれかの保持点と他の保持点とを結ぶ直線が
フィルムを保持する工程に導入されるフィルムの中心線
と略直交している点であり、かつこれらの二つの保持点
が最も上流に位置するものとして定義される。同様に、
本発明において、二つの実質保持解除点は、左右いずれ
かの保持点と他の保持点とを結ぶ直線が、次工程に送り
だされるフィルムの中心線と略直交している点であり、
しかもこれら二つの保持点が最も下流に位置するものと
して定義される。ここで、略直交とは、フィルムの中心
線と左右の実質保持開始点、あるいは実質保持解除点を
結ぶ直線が、90±0.5゜であることを意味する。
【0037】テンター方式の延伸機を用いて左右の行程
差を付けようとする場合、レール長などの機械的制約に
より、しばしば保持手段への噛み込み点と実質保持開始
点に大きなずれが生じたり、保持手段からの離脱点と実
質保持解除点に大きなずれが生ずることがあるが、上記
定義する実質保持開始点と実質保持解除点間の工程が式
(1)の関係を満たしていれば本発明の目的は達成され
る。
【0038】上記において、得られる延伸フィルムにお
ける配向軸の傾斜角度は、(c)工程の出口幅Wと、左
右の二つの実質的保持手段の行程差|L1−L2|の比
率で制御、調整することができる。偏光板、位相差膜で
は、しばしば長手方向に対し45゜配向したフィルムが
求められる。この場合、45゜に近い配向角を得るため
に、下記式(2)を満たすことが好ましく、 式(2) 0.9W<|L1−L2|<1.1W さらに好ましくは、下記式(3)を満たすことが好まし
い。 式(3) 0.97W<|L1−L2|<1.03W
【0039】具体的な延伸工程の構造は、式(1)を満
たす限り、図1〜6に例示するように、設備コスト、生
産性を考慮して任意に設計できる。
【0040】延伸工程へのフィルム導入方向(イ)と、
次工程へのフィルム搬送方向(ロ)のなす角度は、任意
の数値が可能であるが、延伸前後の工程を含めた設備の
総設置面積を最小にする観点からは、この角度は小さい
方がよく、3゜以内が好ましく、0.5゜以内がさらに
好ましい。例えば図1、図4に例示するような構造で、
この値を達成することができる。このようにフィルム進
行方向が実質的に変わらない方法では、保持手段の幅を
拡大するのみでは、偏光板、位相差膜として好ましい長
手方向に対して45゜の配向角を得るのは困難である。
そこで、図1の如く、一旦延伸した後、収縮させる工程
を設けることで、|L1−L2|を大きくすることがで
きる。延伸率は1.1〜10.0倍が望ましく、より望
ましくは2〜10倍であり、その後の収縮率は10%以
上が望ましい。また、図4に示すように、延伸−収縮を
複数回繰り返すことも、|L1−L2|を大きくできる
ため好ましい。
【0041】また、延伸工程の設備コストを最小に抑え
る観点からは、保持手段の軌跡の屈曲回数、屈曲角度は
小さい程良い。この観点からは、図2、図3、図5に例
示する如くフィルム両端を保持する工程の出口における
フィルムの進行方向と、フィルムの実質延伸方向のなす
角が、20〜70゜傾斜するようにフィルム進行方向を
フィルム両端を保持させた状態で屈曲させることが好ま
しい。
【0042】本発明において両端を保持しつつ張力を付
与しフィルムを延伸する装置としては、いわゆる図1〜
図5のようなテンター装置が好ましい。また、従来型の
2次元的なテンターの他に、図6のように螺旋状に両端
の把持手段に行路差を付ける延伸工程を用いることもで
きる。
【0043】テンター型の延伸機の場合、クリップが固
定されたチェーンがレールに沿って進む構造が多いが、
本発明のように左右不均等な延伸方法をとると、結果的
に図1及び2に例示される如く、工程入口、出口でレー
ルの終端がずれ、左右同時に噛み込み、離脱をしなくな
ることがある。この場合、実質工程長L1,L2は、上
に述べたように単純な噛み込み−離脱間の距離ではな
く、既に述べたように、あくまでフィルムの両端を保持
手段が保持している部分の行程長である。
【0044】延伸工程出口でフィルムの左右に進行速度
差があると、延伸工程出口におけるシワ、寄りが発生す
るため、左右のフィルム把持手段の搬送速度差は、実質
的に同速度であることが求められる。速度差は好ましく
は1%以下であり、さらに好ましくは0.5%未満であ
り、最も好ましくは0.05%未満である。ここで述べ
る速度とは、毎分当たりに左右各々の保持手段が進む軌
跡の長さのことである。一般的なテンター延伸機等で
は、チェーンを駆動するスプロケット歯の周期、駆動モ
ータの周波数等に応じ、秒以下のオーダーで発生する速
度ムラがあり、しばしば数%のムラを生ずるが、これら
は本発明で述べる速度差には該当しない。
【0045】<収縮>延伸ポリマーフィルムの収縮は、
延伸時・延伸後のいずれの工程でも行って良い。収縮
は、斜め方向に配向する際の発生するポリマーフィルム
のシワが解消すればよく、フィルムを収縮させる手段と
しては、温度を掛けることにより、揮発分を除去する方
法などが挙げられるが、フィルムを収縮させればいかな
る手段を用いても良い。好ましいフィルムの収縮率とし
ては、長手方向に対する配向角θを用いて、1/sin
θ倍以上収縮することで、値としては10%以上収縮す
ることが好ましい
【0046】<揮発分率>また、左右の行程差が生じる
に従って、フィルムにシワ、寄りが発生する。この問題
を解決するために、本発明では、ポリマーフィルムの支
持性を保ち、揮発分率が5%以上の状態を存在させて延
伸、その後収縮させ揮発分率を低下させることを特徴と
している。本発明における揮発分率とは,フィルムの単
位体積あたりに含まれる揮発成分の体積を表し、揮発成
分体積をフィルム体積で割った値である。揮発分を含有
させる方法としては、フィルムをキャストし溶剤・水を
含有させる、延伸前に溶剤・水などに浸漬・塗布・噴霧
する、延伸中に溶剤・水を塗布することなどが上げられ
る。ポリビニルアルコールなどの親水性ポリマーフィル
ムは、高温高湿雰囲気下で水を含有するので、高湿雰囲
気下で調湿後延伸、もしくは高湿条件下で延伸すること
により揮発分を含有させることができる。これらの方法
以外でも、ポリマーフィルムの揮発分を5%以上にさせ
ることができれば、いかなる手段を用いても良い。
【0047】好ましい揮発分率は、ポリマーフィルムの
種類によって異なる。揮発分率の最大は、ポリマーフィ
ルムの支持性を保つ限り可能である。ポリビニルアルコ
ールでは揮発分率として10%〜100%が好ましい。
セルロースアシレートでは、10%〜200%が好まし
い。
【0048】<弾性率>延伸前のポリマーフィルムの物
性としては、弾性率が低すぎると延伸時・延伸後の収縮
率が低くなり、シワが消えにくくなる。また、高すぎる
と延伸時にかかる張力が大きくなり、フィルム両端を保
持する部分の強度を高くする必要が生じ、機械に対する
負荷が大きくなる。従って、本発明の延伸前のポリマー
フィルムの弾性率は、ヤング率で表すと0.1MPa以
上500MPa以下であり、好ましくは0.1MPa以
上500MPa以下である。
【0049】<シワ発生から消失までの距離>斜め方向
に配向する際に発生するポリマーフィルムのシワは、本
発明における実質保持解除点までに消失していればよ
い。しかし、シワの発生から消失までに時間がかかる
と、延伸方向のばらつきが生じることがあるため、好ま
しくは、シワが発生した地点からできるだけ短い移行距
離でシワが消失することが良い。このためには、揮発分
量の揮発速度を高くするなどの方法がある。
【0050】<乾燥>発生したシワが消失する条件であ
れば、乾燥条件はいかようでもかまわない。ただし、好
ましくは、所望の配向角度が得られた後、できるだけ短
い移動距離で乾燥点が来るように調節するのがよい。乾
燥点とは、フィルムの表面膜温度が環境雰囲気温度と同
じになる場所を意味する。このことから、乾燥速度もで
きるだけ速いほうが好ましい。
【0051】<乾燥温度>発生したシワが消失する条件
であれば、乾燥温度条件はいかようでもかまわないが、
延伸するフィルムによって異なる。本発明によりポリビ
ニルアルコールフィルムを用いて偏光板を作成する場合
には、20℃以上100℃以下が好ましく、より好まし
くは40℃以上90℃以下である。
【0052】<膨潤率>本発明において、ポリマーフィ
ルムがポリビニルアルコールで、硬膜剤を使用した場
合、斜め方向に延伸した状態を緩和せずに保つために、
延伸前後で水に対する膨潤率が異なることが好ましい。
具体的には、延伸前の膨潤率が高く、延伸・乾燥後の膨
潤率が低くなることが好ましい。更に好ましくは、延伸
する前の水に対する膨潤率が3%以上で、乾燥後の膨潤
率が3%以下であることが好ましい。
【0053】<屈折部の規定>本発明で保持手段の軌跡
を規制するレールには、しばしば大きい屈曲率が求めら
れる。急激な屈曲によるフィルム把持手段同士の干渉、
あるいは局所的な応力集中を避ける目的から、屈曲部で
は把持手段の軌跡が円弧を描くようにすることが望まし
い。
【0054】<延伸速度>本発明にて、フィルムを延伸
する速度は、単位時間当りの延伸倍率で表すと、1.1
倍/分以上、好ましくは2倍/分以上で、早いほうが好
ましい。また、長手方向の進行速度は、0.1m/分以
上、好ましくは1m/分以上で、早いほうが生産性の観
点から見て好ましい。いずれの場合も、上限は、延伸す
るフィルム及び延伸機により異なる。
【0055】<長手方向の張力>本発明において、フィ
ルムの両端を保持手段により保持する際、保持しやすい
ようにフィルムが張った状態にしておくことが好まし
い。具体的には、長手方向に張力をかけてフィルムを張
るなどの方法が挙げられる。張力としては、延伸前のフ
ィルム状態により異なるが,弛まない程度にすることが
好ましい。
【0056】<延伸時温度>本発明にて、フィルム延伸
時の環境温度は、少なくともフィルムに含まれる揮発分
の凝固点以上であればよい。フィルムがポリビニルアル
コールである場合には、25℃以上が好ましい。また、
偏光膜を作製するためのヨウ素・ホウ酸を浸漬したポリ
ビニルアルコールを延伸する場合には、25℃以上90
℃以下が好ましい。
【0057】<延伸時湿度>揮発分が水であるフィル
ム、例えばポリビニルアルコール、セルロースアシレー
トなどを延伸する場合は、調湿雰囲気下で延伸しても良
い。ポリビニルアルコールである場合は、50%以上が
好ましく、好ましくは80%以上、更に好ましくは90
%以上である。
【0058】<延伸フィルム>本発明で延伸の対象とす
るポリマーフィルムに関しては特に制限はなく、熱可塑
性の適宜なポリマーからなるフィルムを用いることがで
きる。ポリマーの例としては、PVA、ポリカーボネー
ト、セルロースアシレート、ポリスルホン、などをあげ
ることができる。
【0059】延伸前のフィルムの厚味は特に限定されな
いが、フィルム保持の安定性、延伸の均質性の観点か
ら、1μm〜1mmが好ましく、20〜200μmが特
に好ましい。
【0060】偏光膜用フィルムのポリマーとしては、P
VAが好ましく用いられる。PVAは通常、ポリ酢酸ビ
ニルをケン化したものであるが、例えば不飽和カルボン
酸、不飽和スルホン酸、オレフィン類、ビニルエーテル
類のように酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有しても
構わない。また、アセトアセチル基、スルホン酸基、カ
ルボキシル基、オキシアルキレン基等を含有する変性P
VAも用いることができる。
【0061】PVAのケン化度は特に限定されないが、
溶解性等の観点から80〜100mol%が好ましく、
90〜100mol%が特に好ましい。またPVAの重
合度は特に限定されないが、1000〜10000が好
ましく、1500〜5000が特に好ましい。
【0062】<染色処方・方法>PVAを染色して偏光
膜が得られるが、染色工程は気相または液相吸着により
行われる。液相で行う場合の例として、ヨウ素を用いる
場合には、ヨウ素−ヨウ化カリウム水溶液にPVAフィ
ルムを浸漬させて行われる。ヨウ素は0.1〜20g/
l、ヨウ化カリウムは1〜200g/l、ヨウ素とヨウ
化カリウムの重量比は1〜200が好ましい。染色時間
は10〜5000秒が好ましく、液温度は5〜60℃が
好ましい。染色方法としては浸漬だけでなく、ヨウ素あ
るいは染料溶液の塗布あるいは噴霧等、任意の手段が可
能である。染色工程は、本発明の延伸工程の前後いずれ
に置いても良いが、適度に膜が膨潤され延伸が容易にな
ることから、延伸工程前に液相で染色することが特に好
ましい。
【0063】<硬膜剤・金属塩添加>PVAを延伸して
偏光膜を製造する過程では、PVAに架橋させる添加物
を用いることが好ましい。特に本発明の斜め延伸法を用
いる場合、延伸工程出口でPVAが十分に硬膜されてい
ないと、工程のテンションでPVAの配向方向がずれて
しまうことがあるため、延伸前工程あるいは延伸工程で
架橋剤溶液に浸漬、または溶液を塗布して架橋剤を含ま
せるのが好ましい。架橋剤をPVAフィルムに付与する
手段は、特に限定されるものではなく、フィルムの液へ
の浸漬、塗布、噴霧等任意の方法を用いることができる
が、特に浸漬法、塗布法が好ましい。塗布手段としては
ロールコータ、ダイコータ、バーコータ、スライドコー
タ、カーテンコータ等、通常知られている任意の手段を
とることができる。また、溶液を含浸させた布、綿、多
孔質素材等をフィルムに接触する方式も好ましい。架橋
剤としては、米国再発行特許第232897号に記載の
ものが使用できるが、ホウ酸、ホウ砂が実用的に好まし
く用いられる。また、亜鉛、コバルト、ジルコニウム、
鉄、ニッケル、マンガン等の金属塩も併せて用いること
ができる。また、硬膜剤を添加した後に洗浄/水洗工程
を設けてもよい。
【0064】架橋剤の付与は、延伸機に噛み込む前に行
ってもよいし、噛み込んだ後に行っても良く、幅方向延
伸が実質的に終了する図1,図2の例の(b)工程の終
端までのいずれかの工程で行えばよい。
【0065】<偏光子>ヨウ素の他に二色性色素で染色
することも好ましい。二色性色素の具体例としては、例
えばアゾ系色素、スチルベン系色素、ピラゾロン系色
素、トリフェニルメタン系色素、キノリン系色素、オキ
サジン系色素、チアジン系色素、アントラキノン系色素
等の色素系化合物をあげることができる。水溶性のもの
が好ましいが、この限りではない。又、これらの二色性
分子にスルホン酸基、アミノ基、水酸基などの親水性置
換基が導入されていることが好ましい。二色性分子の具
体例としては、例えばシー.アイ.ダイレクト.イエロ
ー12、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ39、シ
ー.アイ.ダイレクト.オレンジ72、シー.アイ.ダ
イレクト.レッド 39、シー.アイ.ダイレクト.レ
ッド79、シー.アイ.ダイレクト.レッド 81、シ
ー.アイ.ダイレクト.レッド 83、シー.アイ.ダ
イレクト.レッド 89 、シー.アイ.ダイレクト.バ
イオレット 48、シー.アイ.ダイレクト.ブルー 6
7、シー.アイ.ダイレクト.ブルー90、シー.ア
イ.ダイレクト.グリーン 59、シー.アイ.アシッ
ド.レッド 37等が挙げられ、さらに特開昭62−7
0802号、特開平1−161202号、特開平1−1
72906号、特開平1−172907号、特開平1−
183602号、特開平1−248105号、特開平1
−265205号、特開平7−261024号、の各公
報記載の色素等が挙げられる。これらの二色性分子は遊
離酸、あるいはアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミ
ン類の塩として用いられる。これらの二色性分子は2種
以上を配合することにより、各種の色相を有する偏光子
を製造することができる。偏光素子または偏光板として
偏光軸を直交させた時に黒色を呈する化合物(色素)や
黒色を呈するように各種の二色性分子を配合したものが
単板透過率、偏光率とも優れており好ましい。
【0066】また、PVA,ポリ塩化ビニルを脱水、脱
塩素することによりポリエン構造をつくり、共役二重結
合により偏光を得るいわゆるポリビニレン系偏光膜の製
造にも、本発明に関わる延伸法は好ましく用いることが
できる。
【0067】II.透明保護膜 本発明の偏光板は、その好ましい態様では、偏光膜の両
面あるいは片面に透明保護膜(保護フィルムともいう)
を貼り付けて用いられる。保護フィルムの種類は特に限
定されず、セルロースアセテート、セルロースアセテー
トブチレート、セルロースプロピオネート等のセルロー
スエステル類、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポ
リスチレン、ポリエステル等を用いることができる。
【0068】保護フィルムは、通常、ロール形態で供給
され、長尺の偏光板に対して、長手方向が一致するよう
にして連続して貼り合わされることが好ましい。ここ
で、保護フィルムの配向軸(遅相軸)は何れの方向であ
ってもよく、操作上の簡便性から、保護フィルムの配向
軸は、長手方向に平行であることが好ましい。
【0069】また、保護フィルムの遅相軸(配向軸)と
偏光膜の吸収軸(延伸軸)の角度も特に限定的でなく、
偏光板の目的に応じて適宜設定できる。本発明の長尺の
偏光板は、吸収軸が長手方向に平行でないため、配向軸
が長手方向に平行である保護フィルムを本発明の長尺偏
光板に連続して貼り合わせる場合には、偏光膜の吸収軸
と保護フィルムの配向軸とが平行でない偏光板が得られ
る。偏光膜の吸収軸と保護フィルムの配向軸が平行でな
い角度で貼り合わされている偏光板は、寸度安定性に優
れるという効果がある。この性能は、特に液晶表示装置
に用いたときに好ましく発揮される。特に、保護フィル
ムの遅相軸と偏光膜の吸収軸との傾斜角度が10°以上
90°未満において、寸度安定効果が効果的に発揮さ
れ、好ましい。
【0070】保護フィルムのレターデーションは一般に
低いことが好ましいが、偏光膜の吸収軸と保護フィルム
の配向軸が平行でない場合には、特に保護フィルムのレ
ターデーション値が一定値以上であると、偏光軸と保護
フィルムの配向軸(遅相軸)が斜めにずれているため、
直線偏光が楕円偏光に変化し、好ましくない。従って、
保護膜のレターデーションは、例えば632.8nmに
おいて10nm以下が好ましく、5nm以下がさらに好
ましい。このような低レターデーションの観点から、保
護フィルムとして使用するポリマーはセルローストリア
セテートが特に好ましい。また、ゼオネックス、ゼオノ
ア(共に日本ゼオン(株)製)、ARTON(JSR
(株)製)のようなポリオレフィン類も好ましく用いら
れる。その他、例えば特開平8−110402号又は特
開平11−293116号に記載されているような非複
屈折性光学樹脂材料が挙げられる。
【0071】<接着剤>偏光膜と保護膜との接着剤は特
に限定されないが、PVA系樹脂(アセトアセチル基、
スルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等
の変性PVAを含む)やホウ素化合物水溶液等が挙げら
れ、中でもPVA系樹脂が好ましい。接着剤層厚みは乾
燥後に0.01乃至10μmが好ましく、0.05乃至
5μmが特に好ましい。
【0072】<偏光膜と保護膜の一貫製造工程>本発明
において、偏光膜用フィルムを延伸後、収縮させ揮発分
率を低下させる乾燥工程を有するが、乾燥後もしくは乾
燥中に少なくとも片面に保護膜を貼り合わせた後、後加
熱工程を有することが好ましい。具体的な貼り付け方法
として、フィルムの乾燥工程中、両端を保持した状態で
接着剤を用いて偏光膜に保護膜を貼り付け、その後両端
を耳きりする、もしくは乾燥後、両端保持部から偏光膜
用フィルムを解除し、フィルム両端を耳きりした後、保
護膜を貼り付けるなどの方法がある。耳きりの方法とし
ては、刃物などのカッターで切る方法、レーザーを用い
る方法など、一般的な技術を用いることができる。貼り
合わせた後に、接着剤を乾燥させるため、および偏光性
能を良化させるために、加熱することが好ましい。加熱
の条件としては、接着剤により異なるが,水系の場合
は、30℃以上が好ましく、さらに好ましくは40℃以
上100℃以下、さらに好ましくは50℃以上80℃以
下である。これらの工程は一貫のラインで製造されるこ
とが、性能上及び生産効率上更に好ましい。
【0073】<打ち抜き>図7に従来の偏光板打ち抜き
の例を、図8に本発明の偏光板打ち抜きする例を示す。
従来の偏光板は、図7に示されるように、偏光の吸収軸
71すなわち延伸軸が長手方向72と一致しているのに
対し、本発明の偏光板は、図8に示されるように、偏光
の吸収軸81すなわち延伸軸が長手方向82に対して4
5゜傾斜しており、この角度がLCDにおける液晶セル
に貼り合わせる際の偏光板の吸収軸と、液晶セル自身の
縦または横方向とのなす角度に一致しているため、打ち
抜き工程において斜めの打ち抜きは不要となる。しかも
図8からわかるように、本発明の偏光板は切断が長手方
向に沿って一直線であるため、打ち抜かず長手方向に沿
ってスリットすることによっても製造可能であるため、
生産性も格段に優れている。打ち抜きは、前記したよう
に、この段階で行なっても、透明保護膜、偏光膜及び光
学的異方性層を重ね合わせてから行なってもよい。
【0074】III.硬化皮膜層 偏光板は、硬化皮膜層を設けることによって斜め延伸し
た偏光膜の耐久性を高めることができる。硬化皮膜層は
セルローストリアセテート支持体上に重合性、とくに架
橋重合性の組成物を含む塗布液を塗布したのち、塗膜層
を重合(特に紫外線照射による架橋重合)させて硬化皮
膜層とする。次いで,得られた硬化皮膜層は偏光膜と貼
り合わせられる。
【0075】架橋重合性組成物には、ポリエステルポリ
(メタ)アクリレート、ウレタンポリ(メタ)アクリレ
ート及びイソシアヌール酸ポリ(メタ)アクリレートか
ら選ばれるモノマー及び/又はオリゴマーを含んでい
る。ポリエステルポリ(メタ)アクリレートから選ばれ
るモノマー及び/又はオリゴマーは、一般にポリエステ
ルポリオールと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの
如き水酸基を有するアクリレート又はメタクリレート系
モノマーを反応させることによって得られる。
【0076】ウレタンポリ(メタ)アクリレートから選
ばれるモノマー及び/又はオリゴマーは、一般にポリエ
ステルポリオールとイソシアネートモノマー又はプレポ
リマーを反応させ、さらにこれに2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートの如き水酸基を有するアクリレート又
はメタクリレート系モノマーを反応させることによって
得られる。
【0077】イソシアヌール酸ポリ(メタ)アクリレー
トから選ばれるモノマーとして好ましいものは、1,
3,5−トリス(ヒドロキシアルキル)−イソシアヌー
ル酸及び1,3,5−トリス(ヒドロキシアルコキシア
ルキル)−イソシアヌール酸のジ(メタ)アクリレート
及び/又はトリ(メタ)アクリレートから選ばれるモノ
マーである。その中でも一般式(1)で示されるトリス
(ヒドロキシアルキル)及び/又はトリス(ヒドロキシ
アルコキシアルキル)−イソシアヌール酸の3官能性エ
ステルすなわちトリ(メタ)アクリレートが好ましい。 一般式(1)
【0078】
【化1】
【0079】一般式(1)において、Xa、Xb及びX
cは、同一でも異なってもよく、炭素原子又はメチル基
であり、R1、R2及びR3は、同一でも異なってもよ
く、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜5のアルキレ
ン基又はアルコキシアルキレン基である。より好ましく
は、R1、R2及びR3は、メチレン基、エチレン基、プ
ロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、メト
キシメチレン基、メトキシエチレン基、エトキシエチレ
ン基、3−メトキシプロピレン基、3−エトキシープロ
ピレン基、4−メトキシーn−ブチレン基である。
【0080】好ましいジアクリレートは、上記の好まし
いトリアクリレートとして示した一般式(1)における
3基がエステル化してない構造(ヒドロキシ体)のも
のである。
【0081】上記のポリエステルアクリレート系、ウレ
タンアクリレート系あるいはイソシアヌール酸アクリレ
ート系のモノマー及び/又はオリゴマー組成物には、さ
らに皮膜形成性向上や塗工時の粘度調整を目的として、
エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、イソプロピル(メタ)アクリレートの如きアルキ
ル(メタ)アクリレート、スチレン、(メタ)アクリロ
ニトリル、酢酸ビニルの如きビニルエステルモノマー、
(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレートの如
き官能性モノマーを添加することができ、添加する場合
には、その添加量範囲は重合性成分の1〜40質量%、
好ましくは5〜30質量%であり、この範囲より添加量
が少ないと添加の効果が乏しく、多いと本来のアクリレ
ート系重合性モノマー類の効果が減少する。
【0082】本発明において、硬化皮膜層には、上記し
た重合性化合物のほかにシリカ微粒子分散物を含有させ
ることによって、さらに前記した利点が得られる。使用
されるシリカ微粒子分散物としては、シリカゲル及びシ
リカゾルが適している。本発明に用いられるシリカゲル
は、シリカエアロゲルとも呼ばれているシリカ微粒子
で、コロイド状シリカ微粉末が数十から数百個凝集した
ものである。シリカゲル粒子径としては30mμ以下、
好ましくは平均粒子径5〜25mμでコロイド状シリカ
微粉末粒子径は1〜5μmであり、シリカゲル粒子の見
掛け比重は0.06〜0.09程度のものである。ま
た、本発明に用いられるシリカゾルは、非晶質で多孔性
のものであり、コロイド状に分散するものである。粒子
径としては30mμ以下、好ましくは平均粒子径5〜2
5mμであり、その屈折率は約1.46、見掛け比重は
約0.836を中心に0.3〜0.95程度のものであ
る。
【0083】本発明でいうシリカゲルすなわちシリカエ
アロゲルは、珪酸ナトリウムの水溶液に酸を加えて中和
し、ゼリー状のシリカゲルを得た後、さらに水の臨界温
度以上に加熱して結合水を除去して多孔性微粉末とした
ものである。シリカゾルは、珪酸ナトリウムの水溶液に
酸を加えて中和し、脱塩した後、加熱して乾燥し、微粉
末としたものである。シリカゲル,シリカゾルのいずれ
も市販されている。
【0084】さらに前記組成物には、染料、顔料、帯電
防止剤などの配合剤を添加でき、また前記樹脂の光重合
開始剤が配合される。光重合開始剤としては、アセトフ
ェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、
ベンゾインなどの群から選ばれたものが例示でき、また
光増感剤としてアミン、尿素系化合物、過酸化物などを
併用することもできる。
【0085】上記の紫外線硬化型ポリエステルアクリレ
ート系、ウレタンアクリレート系、さらにはシアヌール
酸アクリレート系のモノマー及び/又はオリゴマーとシ
リカ微粒子分散物との割合は、前者100質量部に対し
て、後者が0.1〜35質量部となるように配合するの
が耐スクラッチ性及び防眩効果を兼備させるうえから望
ましいものである。後者が0.1質量部以下では硬化皮
膜層の表面硬度が小さく、防眩効果も不充分であり、3
5質量部以上では光学特性を低下させるので好ましくな
い。組成物中の重合性モノマー及び/又はオリゴマーの
量は、全固形成分中の20〜95質量%、好ましくは5
0〜90質量%である。また、硬化性皮膜層の厚さは、
0.5〜10μm,好ましくは1.0〜6μm であ
る。
【0086】本発明に使用される紫外線硬化性皮膜層
は、上記の組成物を塗布することにより、組成物の紫外
線硬化を可能とし、これによって表面硬度の大きい耐ス
クラッチ性に優れる硬化皮膜層が得られる。塗布は、硬
化性皮膜層の支持体に対して不活性な有機溶剤に、固形
分濃度で20〜95重量%となるように希釈され、スピ
ンナーコータ、グラビアコータ、リバースコータ、スプ
レーコータ、スロットオリフィスコータなどの一般の塗
工法にて、1〜30g/m2(固形分)となるように行
なわれる。塗布された皮膜層の乾燥が行なわれた後、紫
外線の照射によって塗膜の硬化が行なわれる。
【0087】
【実施例】本発明を詳細に説明するために、以下に実施
例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0088】[実施例1〜4及び比較例1] <偏光膜の作製>PVAフィルムの両面を水流 2l/
分で、イオン交換水にて洗浄し、エアーブローして表面
水分を飛ばし表面に付着している異物を0.5%以下に
した後、該PVAフィルムをヨウ素1.0g/l、ヨウ
化カリウム60.0g/lの水溶液に25℃にて90秒
浸漬し、さらにホウ酸40g/l、ヨウ化カリウム30
g/lの水溶液に25℃にて120秒浸漬後、図1の形
態のテンター延伸機に導入し、40℃95%雰囲気下で
7.0倍に一旦延伸した後5.3倍まで収縮させ、以降
幅を一定に保ち、60℃で乾燥した後テンターより離脱
した。延伸開始前のPVAフィルムの含水率は30%
で、乾燥後の含水率は1.5%であった。また、延伸前
のPVAフィルムの弾性率は40℃、95%雰囲気下で
35MPaであった。左右のテンタークリップの搬送速
度差は、0.05%未満であり、導入されるフィルムの
中心線と次工程に送られるフィルムの中心線のなす角
は、0゜であった。ここで|L1−L2|は0.7m、
Wは0.7mであり、|L1−L2|=Wの関係にあっ
た。テンター出口におけるシワ、フィルム変形は観察さ
れなかった。
【0089】<透明保護膜の貼り合わせ>さらに、PV
A((株)クラレ製PVA−117H)3%水溶液を接
着剤としてケン化処理した富士写真フィルム(株)製フ
ジタック(セルローストリアセテート、レターデーショ
ン値3.0nm)と貼り合わせ、さらに60℃で30分
間加熱して有効幅650mmの透明保護膜付き偏光膜を
得た。貼り合わせは良好であった。
【0090】得られた透明保護膜付き偏光膜の吸収軸方
向は、長手方向に対し45゜傾斜しており、フジタック
の遅相軸とも45°傾斜していた。この偏光膜の550
nmにおける透過率は41.3%、偏光度は99.60
%であった。
【0091】<硬化皮膜要素の作製>塗布台上に、富士
写真フィルム(株)製フジタック(セルローストリアセ
テートフイルム、厚さ80μm)を透明支持体として密
着させ、その上に表1に示す塗布液をバーコータにてラ
イン速度10m/分で塗布し、100℃で3分間乾燥
後、オゾンタイプ高圧水銀灯(300w/cm、照射エ
ネルギー750mJ)で紫外線照射を行い、平均塗膜厚
みが4μmの硬化皮膜層を支持体上に 担持した硬化皮
膜要素を得た。なお、表1において、"アクリル酸エス
テル系樹脂"は、便宜的表現で、正確にはその構成モノ
マー及び/又はオリゴマーであり、"アクリル酸エステ
ル系樹脂前駆体"と記すべきものである。
【0092】<偏光膜の作製>上記の透明保護膜と貼り
合わせた斜め延伸偏光膜の透明保護膜と反対側の面に、
硬化皮膜層 担持透明支持体の透明支持体側の面が接す
るように重ねてポリビニルアルコールとトリアセチルセ
ルロースの各0.5質量%アセトン・メタノール(50
・50)混合溶液を用いて接着させ、硬化皮膜槽付き長
尺偏光板を作製した。次いで、 図8の如く310×2
33mmサイズに裁断(打ち抜き)したところ、91.5
%の面積効率で辺に対し45゜吸収軸が傾斜した偏光膜
を得ることができた。また、目視にて色抜けスジは見ら
れなかった。
【0093】
【表1】
【0094】<評価試験>表1に組成物(単位重量部)
及び測定結果を示す。各偏光板の皮膜層面の表面硬度を
JIS K5401塗膜用鉛筆ひっかき試験機で測定し
た結果は、比較例1の表面硬度がHであったのに対し、
本実施例はいずれも2H〜4Hの硬度を有し、優れた防
眩効果を有するものであった。また、シリカゲルの添加
によって鉛筆硬度で代表される表面硬度が増大すること
も示されている。第1表中の光透過率は、本発明目的に
直接の関係はないが参考として挙げたものであり、常法
により測定した。
【0095】また、本発明の偏光膜は、図1に示した斜
め延伸によって、辺に対し45゜吸収軸が傾斜した偏光
板を91.5%の面積効率で得ることができ、かつ均一
配向が得られている。
【0096】[実施例5〜8] <偏光膜の作製>PVAフィルムの両面を水流 2l/
分で、イオン交換水にて洗浄し、エアーブローして表面
水分を飛ばし表面に付着している異物を0.5%以下に
した後、該PVAフィルムをヨウ素1.0g/l、ヨウ
化カリウム120.0g/lの水溶液に40℃にて90
秒浸漬し、さらにホウ酸40g/l、ヨウ化カリウム3
0g/lの水溶液に40℃にて60秒浸漬後、図2の形
態のテンター延伸機に導入し、4.5倍に延伸し、テン
ターを延伸方向に対し図2の如く屈曲させ、以降幅を一
定に保ち、収縮させながら80℃雰囲気で乾燥させた後
テンターから離脱した。
【0097】<透明保護膜の貼り合わせ>上記の斜め延
伸した偏光膜を幅方向から3cm、カッターにて耳きり
をした後、その両面をPVA((株)クラレ製PVA−
117H)3%水溶液を接着剤としてケン化処理した富
士写真フィルム(株)製フジタック(セルローストリア
セテート)と貼り合わせ、さらに60℃で30分間加熱
して有効幅650mmの両面にセルローストリアセテー
ト保護膜を供えた偏光膜を得た。
【0098】延伸開始前のPVAフィルムの含水率は3
2%で、乾燥後の含水率は1.5%であった。左右のテ
ンタークリップの搬送速度差は、0.05%未満であ
り、導入されるフィルムの中心線と次工程に送られるフ
ィルムの中心線のなす角は、46゜であった。ここで|
L1−L2|は0.7m、Wは0.7mであり、|L1
−L2|=Wの関係にあった。テンター出口における実
質延伸方向Ax−Cxは、次工程へ送られるフィルムの
中心線22に対し45゜傾斜していた。テンター出口に
おけるシワ、フィルム変形は観察されなかった。
【0099】得られた偏光膜の吸収軸方向は、長手方向
に対し45゜傾斜していた。この偏光板の550nmに
おける透過率は42.3%、偏光度は99.97%であ
った。
【0100】<硬化皮膜要素の作製>塗布台上に、富士
写真フィルム(株)製フジタック(セルローストリアセ
テートフイルム、厚さ80μm)を透明支持体として密
着させ、その上に表2に示す塗布液をバーコータにてラ
イン速度10m/分で塗布し、100℃で3分間乾燥
後、オゾンタイプ高圧水銀灯(300w/cm、照射エ
ネルギー750mJ)で紫外線照射を行い、平均塗膜厚
みが4μmの硬化皮膜層を支持体上に 担持した硬化皮
膜要素を得た。なお、表2において、"アクリルウレタ
ン系樹脂"は、便宜的表現で、正確にはその構成モノマ
ー及び/又はオリゴマーであり、"アクリルウレタン系
樹脂前駆体"と記すべきものである。
【0101】<偏光膜の作製>上記の透明保護膜と貼り
合わせた斜め延伸偏光膜の透明保護膜と反対側の面に、
硬化皮膜層 担持透明支持体の透明支持体側の面が接す
るように重ねてポリビニルアルコールとトリアセチルセ
ルロースの各0.5質量%アセトン・メタノール(50
・50)混合溶液を用いて接着させ、本発明の長尺偏光
板を得た。さらに図8の如く310×233mmサイズ
に裁断したところ、91.5%の面積効率で辺に対し4
5゜吸収軸が傾斜した偏光板を得ることができた。ま
た、目視にて色抜けスジは見られなかった。
【0102】
【表2】
【0103】<評価試験>表2に組成物(単位重量部)
及び測定結果を示す。各偏光板の皮膜層面の表面硬度を
JIS K5401塗膜用鉛筆ひっかき試験機で測定し
た結果は、本実施例はいずれも2H〜4Hの硬度を有す
るものであった。また、シリカゾルの添加によって鉛筆
硬度で代表される表面硬度が増大することも示されてい
る。表2中の光透過率は、本発明目的に直接の関係はな
いが参考として挙げたものであり、常法により測定し
た。
【0104】また、本発明の偏光膜は、図2に示した斜
め延伸によって、辺に対し45゜吸収軸が傾斜した偏光
板を91.5%の面積効率で得ることができ、かつ均一
配向が得られている。
【0105】[比較例2]PVAフィルムの両面を水流
2l/分で、イオン交換水にて洗浄し、エアーブロー
して表面水分を飛ばし表面に付着している異物を0.5
%以下にした後、ヨウ素1.0g/l、ヨウ化カリウム
120.0g/lの水溶液に40℃にて90秒浸漬し、
さらにホウ酸40g/l、ヨウ化カリウム30g/lの
水溶液に40℃にて60秒浸漬後、60℃で10分乾燥
させた。PVAフィルムの含水率は1%であった。次に
該PVAフィルムを図2の形態のテンター延伸機に導入
し、4.5倍に延伸し、テンターを延伸方向に対し図2
の如く屈曲させ、以降幅を一定に保ち、収縮させながら
80℃雰囲気で乾燥させた後テンターから離脱した。フ
ィルム一面にシワが残り,表面が粗い偏光膜が得られ
た。次いで、実施例5〜8と同様にこの両面に透明保護
膜を設けて透明保護膜付き偏光膜を得た。この透明保護
膜付き偏光膜と、実施例5にて作製した硬化皮膜層担持
セルローストリアセテート支持体とを実施例5に述べた
のと同じ方法で貼り合わせて比較例2の偏光膜を作製し
た。得られた偏光板は、偏光膜にしわが生じていて保護
膜との接着が不良であり、鉛筆硬度も測定位置によって
H〜4Hの間で変動しており、実用的には硬度不足であ
った。
【0106】[実施例9〜12]実施例5〜8における
アクリルウレタン系樹脂前駆体を表3に示したイソシア
ヌール酸(メタ)アクリレート系樹脂前駆体(表3で
は、"前駆体"を省略して記載)に変更した以外は、実施
例1〜4と同じ方法で実施例9〜12の偏光板を作成し
た。
【0107】
【表3】
【0108】<評価試験>表3に組成物(単位重量部)
及び測定結果を示す。各偏光板の皮膜層面の表面硬度を
JIS K5401塗膜用鉛筆ひっかき試験機で測定し
た結果は、本実施例はいずれも2〜4Hの硬度を有する
ものであった。また、偏光板は、辺に対し45゜吸収軸
が傾斜した偏光膜を91.5%の面積効率で得たもの
で、かつ均一配向が得られている。
【0109】
【発明の効果】偏光膜と、透明支持体に 担持された鉛
筆硬度が2H以上の硬化皮膜層が積層されており、偏光
膜の吸収軸がその長手方向に平行でも垂直でもない本発
明の偏光板、あるいは透明保護膜、偏光膜、透明支持体
に 担持された硬化皮膜層がこの順に積層されており、
保護膜の遅相軸と偏光膜の吸収軸との傾斜角度が10°
以上90°未満である本発明の偏光板により、機械的強
度や耐久性が向上して使用中及び製造工程で傷がつきに
くく、しかも偏光板打ち抜き工程における得率を向上す
ることができて安価に製造することが可能となる。さら
には、この偏光板を用いた液晶表示装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリマーフィルムを斜め延伸する本発明の方法
の一例を示す概略平面図である。
【図2】ポリマーフィルムを斜め延伸する本発明の方法
の一例を示す概略平面図である。
【図3】ポリマーフィルムを斜め延伸する本発明の方法
の一例を示す概略平面図である。
【図4】ポリマーフィルムを斜め延伸する本発明の方法
の一例を示す概略平面図である。
【図5】ポリマーフィルムを斜め延伸する本発明の方法
の一例を示す概略平面図である。
【図6】ポリマーフィルムを斜め延伸する本発明の方法
の一例を示す概略平面図である。
【図7】従来の偏光板を打ち抜く様子を示す概略平面図
である。
【図8】本発明の偏光板を打ち抜く様子を示す概略平面
図である。
【図9】実施例5の液晶表示装置の層構成を示す概略平
面図である。
【符号の説明】
(イ) フィルム導入方向 (ロ) 次工程へのフィルム搬送方向 (a) フィルムを導入する工程 (b) フィルムを延伸する工程 (c) 延伸フィルムを次工程へ送る工程 A1 フィルムの保持手段への噛み込み位置とフィルム
延伸の起点位置(実質保持開始点:右) B1 フィルムの保持手段への噛み込み位置(左) C1 フィルム延伸の起点位置(実質保持開始点:左) Cx フィルム離脱位置とフィルム延伸の終点基準位置
(実質保持解除点:左) Ay フィルム延伸の終点基準位置(実質保持解除点:
右) |L1−L2| 左右のフィルム保持手段の行程差 W フィルムの延伸工程終端における実質幅 θ 延伸方向とフィルム進行方向のなす角 11 導入側フィルムの中央線 12 次工程に送られるフィルムの中央線 13 フィルム保持手段の軌跡(左) 14 フィルム保持手段の軌跡(右) 15 導入側フィルム 16 次工程に送られるフィルム 17、17′左右のフィルム保持開始(噛み込み)点 18、18′左右のフィルム保持手段からの離脱点 21 導入側フィルムの中央線 22 次工程に送られるフィルムの中央線 23 フィルム保持手段の軌跡(左) 24 フィルム保持手段の軌跡(右) 25 導入側フィルム 26 次工程に送られるフィルム 27、27′左右のフィルム保持開始(噛み込み)点 28、28′左右のフィルム保持手段からの離脱点 33、43、53、63 フィルム保持手段の軌跡
(左) 34、44、54、64 フィルム保持手段の軌跡
(右) 35、45、55、65 導入側フィルム 36、46、56、66 次工程に送られるフィルム 71 吸収軸(延伸軸) 72 長手方向 81 吸収軸(延伸軸) 82 長手方向 91、91′ヨウ素系偏光フィルム(偏光層) 97 液晶セル 98 バックライト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 11:00 G02B 1/10 Z Fターム(参考) 2H049 BA02 BA25 BB28 BB33 BB43 BB62 BC03 BC22 2H091 FA08X FA08Z FB02 FC01 FC08 GA16 GA17 LA02 LA12 2K009 AA15 CC09 CC24 4F210 AA19 AA43 AA44 AB17 AH73 AR08 QA02 QC07 QD01 QG01 QG18 QW12 QW17

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛筆硬度が2H以上の硬化皮膜層を有
    する偏光膜を有し、該偏光膜の吸収軸が長手方向に平行
    でも垂直でもないことを特徴とする偏光板。
  2. 【請求項2】 該硬化皮膜層が紫外線硬化型樹脂から
    なる硬化皮膜層であることを特徴とする請求項1に記載
    の偏光板。
  3. 【請求項3】 該紫外線硬化型樹脂がポリエステルポ
    リアクリレート、ポリエステルポリメタクリレート、ウ
    レタンポリアクリレート、ウレタンポリメタクリレー
    ト、イソシアヌール酸ポリアクリレート及びイソシアヌ
    ール酸ポリメタクリレートから選ばれる少なくとも一つ
    を含むモノマー及び/又はオリゴマーを重合して得られ
    る樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の偏光
    板。
  4. 【請求項4】 該イソシアヌール酸ポリアクリレート
    及びイソシアヌール酸ポリメタクリレートが1,3,5
    −トリス(ヒドロキシアルキル)−イソシアヌール酸及
    び1,3,5−トリス(ヒドロキシアルコキシアルキ
    ル)−イソシアヌール酸のジアクリレート、ジメタクリ
    レート、トリアクリレート及びトリメタクリレートであ
    ることを特徴とする請求項3に記載の偏光板。
  5. 【請求項5】 該硬化皮膜層が紫外線硬化型樹脂と、
    さらにシリカ微粒子分散物とを含むことを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか1項に記載の偏光板。
  6. 【請求項6】 透明保護膜、偏光膜、透明支持体及び硬
    化皮膜層がこの順に積層されており、保護膜の遅相軸と
    偏光膜の吸収軸との傾斜角度が10°以上90°未満で
    あることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記
    載の偏光板。
  7. 【請求項7】 連続的に供給される偏向膜用のポリマ
    ーフィルムの両端を保持手段により保持し、該保持手段
    をフィルムの長手方向に進行させつつ張力を付与して延
    伸して偏向膜を製造するに際して、偏向膜用のポリマー
    フィルムの一方端の実質的な保持開始点から実質的な保
    持解除点までの保持手段の軌跡L1、偏向膜用のポリマ
    ーフィルムのもう一端の実質的な保持開始点から実質的
    な保持解除点までの保持手段の軌跡L2及び二つの実質
    的な保持解除点の距離Wが下記式(1)を満たし、かつ
    左右のフィルム把持手段の長手方向の搬送速度差が1%
    未満である延伸方法によって該ポリマーフィルムを延伸
    して偏光膜とし、その偏光膜を請求項1〜6のいずれか
    に記載の偏光板の構成部材とすることを特徴とする偏光
    板の製造方法。 式(1) |L2−L1|>0.4W
  8. 【請求項8】 偏光膜用のポリマーフィルムを、揮発分
    率が10%以上の状態を存在させて2〜10倍に一旦延
    伸した後、10%以上収縮させることを特徴とする請求
    項7に記載の偏光板の製造方法。
  9. 【請求項9】 偏光膜用のポリマーフィルムがポリビニ
    ルアルコールであることを特徴とする請求項7又は8に
    記載の偏光板の製造方法。
  10. 【請求項10】 偏光膜用のポリビニルアルコール系ポ
    リマーのフィルムを、延伸前または延伸後に偏光素子を
    吸着させることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1
    項に記載の偏光板の製造方法。
  11. 【請求項11】 偏光板を構成する偏光膜のポリマーフ
    ィルムを、請求項7又は8に記載の方法で延伸し、収縮
    させ、揮発分率を低下させた後に、該偏光膜の少なくと
    も片面に透明保護膜を貼り合わせ、その後、後加熱を施
    すことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の
    偏光板の製造方法。
  12. 【請求項12】 セルローストリアセテート支持体の一
    方の面に硬化皮膜層塗布液を塗布して硬化皮膜層を形成
    させ、ついで該支持体の硬化皮膜層塗布面と反対側の表
    面に偏光膜を貼り合わせることを特徴とする請求項7〜
    11のいずれか1項に記載の偏光板の製造方法。
  13. 【請求項13】 液晶セルに配置された偏光板のうちの
    少なくとも一枚が、請求項1〜6のいずれかに記載の硬
    化皮膜層を有する偏光板を用いることを特徴とする液晶
    表示装置。
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