JP2003185025A - 弾性シールリング - Google Patents
弾性シールリングInfo
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Abstract
ートの取付ブラケットと車体パネルとの間で発生する異
音を防止し、またそれらの間を良好にシールすることの
できる安価な弾性シールリングを提供する。 【解決手段】弾性シールリング38に、車体パネルにお
ける取付穴内周面と取付ブラケットの対応する外周面と
の間で内外方向に挟圧されてシールを行うリングシール
部42と、車体パネルと取付ブラケットとのボルト締結
部間においてそれらにより上下方向に挟圧される薄肉舌
片状の弾性シート部44とを設ける。またリングシール
部42には、外周基準面Pより外方に環状に突出する断
面山形状のシールリップ部46と、シールリップ部46
に隣接して外周基準面Pよりも内方に凹陥する切欠部4
8とを形成しておく。
Description
ョン装置と車体パネルとを連結するアッパーサポートの
取付ブラケットと車体パネルとの間に介装されて、それ
らの間のシールを行う弾性シールリングに関する。
振動入力がサスペンション装置を介して車体に伝達され
るのを抑制するため、サスペンション装置と車体パネル
とを、通例ゴム弾性体を主要素として有するアッパーサ
ポートを介して連結することが行われている。
ートの一例を示している。同図において200はホイー
ルディスクで、202はサスペンション装置である。2
04はロアーアームであり、206はサスペンション装
置202におけるショックアブソーバで、208はコイ
ルスプリング、210はアッパーサポート(ストラット
マウント)であり、サスペンション装置202は、この
アッパーサポート210を介して車体パネルに連結され
る。
製の取付ブラケット212を有しており、この取付ブラ
ケット212において締結ボルト214により車体パネ
ルに連結される。ところで、車体パネルはプレス加工品
であり、加えてボルト孔の打抜加工等によって若干波打
ちを生じており、これに起因してボルト締結した車体パ
ネルと取付ブラケット212との間で、特にボルト締結
箇所とボルト締結箇所との間の部分で若干の隙間が生じ
ることがある。
行時にその隙間部分で車体パネルと取付ブラケット21
2とが繰り返し当ることによって異音(ピチピチ音)が
生じる恐れがある。特にボルト締結箇所が2箇所である
ような場合こうした現象が生じ易く、そのボルト締結箇
所を結ぶ方向と直角方向に車体パネルと取付ブラケット
212とが相対変位したとき、上記ピチピチ音が発生し
易い。
は図5に示すように車体パネルと取付ブラケット212
との間に薄板状のガスケット216を介在させて、ボル
ト締結時にこれを挟み込むようにするといったことが行
われていた。従来、車体パネルと取付ブラケット212
との間には上記ガスケット216と併せて、弾性シール
リング218を介在させることも行われている。
の連結を行うアッパーサポート210の取付ブラケット
212と車体パネルとの間の部分が十分にシールされて
いないと、特にリヤ側では外部の水分や泥水等がその連
結部分を通じて車室内やトランクルームへと浸入してし
まうことから、これを防止すべく取付ブラケット212
と車体パネルとの間に弾性シールリング218を介在さ
せて、その弾性シールリング218により車室内やトラ
ンクルーム等と外部とを遮断するのである。
にすると、車体パネルと取付ブラケット212との間に
2つの部品を介在させることとなって、部品に要するコ
ストが高くなってしまう。また取付ブラケット212に
締結ボルト214が付いていない場合、その締結ボルト
214によってガスケット216を保持させることがで
きないため、この場合にはガスケット216を取付ブラ
ケット212に貼り付けることが必要となって、そのた
めの貼着作業も必要となってしまう。
ルにおける取付穴内周面と、そこに嵌入する取付ブラケ
ット212の嵌入部の対応する外周面との間で内外方向
に挟圧されてシールを行うものであるが、その取付穴内
周面と外周面との間の隙間の寸法は公差内でばらつくこ
とを避け得ず、この場合、弾性シールリング218の圧
縮量が一定しなくなって、シールの信頼性の点で必ずし
も十分でないといった問題も生じていた。
グはこのような課題を解決するために案出されたもので
ある。而して請求項1のものは、車両のサスペンション
装置と車体パネルとを連結するアッパーサポートの取付
ブラケットと該車体パネルとの間に介装されて、それら
の間のシールを行う弾性シールリングであって、前記車
体パネルにおける取付穴内周面と該取付穴に嵌入する前
記取付ブラケットの対応する嵌入部の外周面との間で内
外方向に挟圧されてシールを行うリングシール部と、該
車体パネルと取付ブラケットとのボルト締結部間におい
て径方向外方に延設され、それら車体パネルと取付ブラ
ケットとで上下方向に挟圧される薄肉舌片状の弾性シー
ト部とを有しており、且つ前記リングシール部には、基
端と上端とを結ぶ外周基準面より外方に環状に突出する
断面山形状のシールリップ部と、該シールリップ部に隣
接して該外周基準面よりも内方に凹陥する切欠部とが形
成されているとともに、該シールリップ部は、断面形状
が凹曲面と凹曲面とを互いに交差させて突起を形成した
形態の、鋭角の頂部を有する形状となしてあることを特
徴とする。
記弾性シールリングが前記取付ブラケットと別体をなし
ており、且つ前記リングシール部が実質的に平面正円形
状に成形されていることを特徴とする。
ールリングは、車体パネルにおける取付穴内周面と取付
ブラケットにおける嵌入部の対応する外周面との間で内
外方向に挟圧されてシールを行うリングシール部に加え
て、ボルト締結部間でそれら車体パネルと取付ブラケッ
トとで上下方向に挟圧される薄肉舌片状の弾性シート部
を一体に形成したもので、この弾性シールリングの場
合、単一の部品によって車体パネルと取付ブラケットと
の間のシール及びそれらの間の隙間に起因するピチピチ
音の発生を防止することができる。
必要であったものが1つの部品で済むことから、部品に
要するコストを低減することができる。またこの弾性シ
ールリングは、リングシール部が取付ブラケットの嵌入
部に嵌着されるものであることから、取付ブラケットに
締結ボルトが付いていないような場合であっても何等支
障はなく、図5に示す従来のガスケット216のように
これを取付ブラケット212に貼着作業するといったこ
とも必要でない。
うな特長を有している。即ちこの弾性シールリングに
は、環状のリングシール部において、外周基準面より外
方に環状に突出する断面山形状のシールリップ部が設け
られており、しかもそのシールリップ部は、断面形状が
凹曲面と凹曲面とを互いに交差させて突起を形成した形
態の鋭角の頂部を有する形状となしてあるため、車体パ
ネルにおける取付穴内周面と取付ブラケットの対応する
嵌入部の外周面との間の隙間の寸法が公差内で大きかっ
たり小さかったりした場合であっても、そのシールリッ
プ部の高い変形能力に基づいて良好にこれを吸収するこ
とができ、そのシールリップ部によって確実にそれらの
間を良好にシールすることができる。
は、そのシールリップ部に隣接して外周基準面よりも内
方に凹陥する切欠部が形成してあるため、シールリップ
部が押し潰されたときに、その押し潰された部分の弾性
材を切欠部内に逃すことができ、これによってシールリ
ップ部の変形能力を更に高め得て、シール能力をより一
層高くすることができる。
ケットに一体に成形しておくこともできるが、これを取
付ブラケットと別体となし、そしてリングシール部を実
質的に平面正円形状に成形しておくことができる(請求
項2)。
状、具体的には弾性シールリングを嵌着する部分の形状
が様々な形状であったとしても、リングシール部を弾性
変形させることで容易に様々な形状の取付ブラケットに
嵌着することができる。またリングシール部が正円形状
であるため、成形型の製造が容易であり、ひいては弾性
シールリングの製造コストを安価となし得る利点も得ら
れる。
説明する。図1において、10は自動車のリヤ側のサス
ペンション装置で、12はその主要素としてのショック
アブソーバである。14はショックアブソーバ12と車
体パネル16との間で振動絶縁するためのアッパーサポ
ート(ストラットマウント)で、ゴム弾性体から成る、
それぞれ別体の下部18と上部20とを有しており、シ
ョックアブソーバ12のピストンロッド21に対しナッ
ト22にて固定されている。
製の取付ブラケットで、平板部26と車体パネル16に
おける取付穴28への嵌入部30とを有しており、その
平板部26を車体パネル16の下面に当接させる状態
で、締結ボルト32及びナット34により車体パネル1
6に締結固定されるようになっている。尚この例では、
取付ブラケット24は周方向に180°隔たる2箇所に
おいて、締結ボルト32とナット34とにより車体パネ
ル16に締結固定される。
ット24における平板部26及び車体パネル16に設け
られたボルト孔である。図1において、38は取付ブラ
ケット24と車体パネル16との間に介装される弾性シ
ールリング(この例ではゴム製)で、その具体的な形状
が図2に詳しく示してある。
ング38は、図1における車体パネル16の取付穴28
内周面と、取付ブラケット24における嵌入部30の外
周面40との間で内外方向に挟圧される、平面形状が正
円形状のリングシール部42と、周方向に180°隔た
った2箇所において径方向外方に延出し、車体パネル1
6と取付ブラケット24との間で上下方向に挟圧される
薄肉舌片状の一対の弾性シート部44とを有している。
ここで弾性シート部44の厚みはこの例では0.5mm
とされている。
リングシール部42には、基端と上端とを結ぶ外周基準
面Pより外方に環状に突出する断面山形状のシールリッ
プ部46が形成されており、更にまたこれに隣接して、
外周基準面Pよりも内方に凹陥する環状の切欠部48が
形成されている。ここでシールリップ部46は、その断
面形状が凹曲面50と凹曲面52とを互いに交差させて
突起を形成した形態の、鋭角の頂部を有する形状となし
てある。
状の曲面である。またリングシール部42の内周長は、
取付ブラケット24における外周面40の外周長に対し
0.8〜1.0未満の比率の長さとされている。
状の一対の弾性シート部44が、図1における締結ボル
ト32と32との間の丁度中間に位置するようにして取
付ブラケット24の外周面40に嵌着される。そしてこ
の状態で取付ブラケット24の平板部26と車体パネル
16とを、一対の締結ボルト32とナット34とで締結
固定すると、リングシール部42が取付ブラケット24
の外周面40と車体パネル16の取付穴28内周面との
間で内外方向に挟圧され、それらの間を水密にシールす
る。
弾性シート部44は、このとき取付ブラケット24の平
板部26と車体パネル16との間に上下方向に挟圧され
た状態となり、取付ブラケット24と車体パネル16と
がそれら弾性シート部44を介して当接した状態とな
る。
ールリップ部46及び切欠部48の作用が示してある。
同図中(A)は寸法公差内で取付ブラケット24の外周
面40と取付穴28内周面との間の寸法差が最大値d1
の場合であり、また(B)は寸法差が公差の中央値であ
るd2の場合、また(C)は寸法差が最小値d3の場合
の状態をそれぞれ模式的に表している。尚、図3中
(ア)はリングシール部42が変形する前の状態を表
し、また(イ)は変形した後の状態をそれぞれ表してい
る。
の弾性シールリング38の場合、取付ブラケット24の
外周面40と車体パネル16の取付穴28内周面との間
の寸法差が最大値d1から最小値d3までばらついた場
合であっても、シールリップ部46及び切欠部48の作
用によって、確実に外周面40と取付穴28内周面との
間が水密にシールされる。
の場合、単一の部品によって取付ブラケット24と車体
パネル16との間のシール及びそれらの間の隙間に起因
するピチピチ音の発生を防止することができる。これに
より所要部品コストを低減することができる。
シール部42が取付ブラケット24の外周面40に嵌着
されて保持されるものであることから、取付ブラケット
24に締結ボルト32が付いていないような場合であっ
ても何等支障はなく、図5に示す従来のガスケット21
6のようにこれを取付ブラケット212に貼着作業する
といったことも必要でない。
シールリップ部46の断面形状が、円弧形状の凹曲面5
0と凹曲面52とを互いに交差させて突起を形成した形
態の、鋭角の頂部を有する形状となしてあるため、車体
パネル16における取付穴28内周面と取付ブラケット
24の対応する嵌入部30の外周面40との間の隙間の
寸法が公差内で大きかったり小さかったりした場合であ
っても、そのシールリップ部46の存在及びその変形に
基づいて良好にこれを吸収することができ、確実にそれ
らの間をシールし得て、シールの信頼性を高めることが
できる。
隣接して切欠部48が形成してあるため、シールリップ
部46を含むリングシール部42が押し潰されたとき
に、その押し潰された部分のゴムを切欠部48内に逃す
ことによって、その押し潰された部分の近くで変形を効
果的に吸収することができる。
局部的に強く押し潰される部分のゴムを切欠部48に逃
すことによって、具体的にはシールリップ部46の押し
潰しによる変形部分を、その切欠部48内に逃すことに
よって、シールリップ部46の変形能力をより一層高め
ることができ、シールリップ部46によるシール性能を
一段と向上させることができる。
ブラケット24と別体に形成され且つリングシール部4
2が実質的に平面正円形状に成形されているため、相手
取付ブラケット形状、具体的には外周面40の形状が様
々な形状であったとしても、リングシール部42を弾性
変形させることで容易にそれら様々な形状の外周面40
に対し嵌着させることができる。またリングシール部4
2が平面正円形状であるため、成形型の製造が容易であ
り、ひいては弾性シールリング38の製造コストを安価
とすることができる。
くまで一例示である。例えば本発明においては、図2の
切欠部48に隣接して、具体的にはシールリップ部46
とは反対側の位置の隣接位置に別途のシールリップ部を
設けるといったことも可能であるし、更にまた本発明の
弾性シールリング38は、取付ブラケット24に加硫接
着により一体に成形しておくといったことも可能であ
る。更にまた上記例示した取付ブラケット24はあくま
で一例であって、本発明の弾性シールリングは他の様々
な形状の取付ブラケットに対応することができるなど、
本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を
加えた形態で構成可能である。
着状態と装着する前の状態とで取付ブラケット及び車体
パネルとともに示した図である。
る。
説明図である。
るガスケットと弾性シールリングの例を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 車両のサスペンション装置と車体パネル
とを連結するアッパーサポートの取付ブラケットと該車
体パネルとの間に介装されて、それらの間のシールを行
う弾性シールリングであって、 前記車体パネルにおける取付穴内周面と該取付穴に嵌入
する前記取付ブラケットの対応する嵌入部の外周面との
間で内外方向に挟圧されてシールを行うリングシール部
と、該車体パネルと取付ブラケットとのボルト締結部間
において径方向外方に延設され、それら車体パネルと取
付ブラケットとで上下方向に挟圧される薄肉舌片状の弾
性シート部とを有しており、且つ前記リングシール部に
は、基端と上端とを結ぶ外周基準面より外方に環状に突
出する断面山形状のシールリップ部と、該シールリップ
部に隣接して該外周基準面よりも内方に凹陥する切欠部
とが形成されているとともに、該シールリップ部は、断
面形状が凹曲面と凹曲面とを互いに交差させて突起を形
成した形態の、鋭角の頂部を有する形状となしてあるこ
とを特徴とする弾性シールリング。 - 【請求項2】 請求項1において、前記弾性シールリン
グが前記取付ブラケットと別体をなしており、且つ前記
リングシール部が実質的に平面正円形状に成形されてい
ることを特徴とする弾性シールリング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001390478A JP3753065B2 (ja) | 2001-12-21 | 2001-12-21 | 弾性シールリング |
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-
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- 2001-12-21 JP JP2001390478A patent/JP3753065B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Legal Events
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