JP2003184943A - 流体封入式防振装置 - Google Patents

流体封入式防振装置

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JP2003184943A
JP2003184943A JP2001382248A JP2001382248A JP2003184943A JP 2003184943 A JP2003184943 A JP 2003184943A JP 2001382248 A JP2001382248 A JP 2001382248A JP 2001382248 A JP2001382248 A JP 2001382248A JP 2003184943 A JP2003184943 A JP 2003184943A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で、非圧縮性流体のシール性を効
果的に確保することが出来る新規な構造の流体封入式防
振装置を提供すること。 【解決手段】 本体ゴム弾性体16の中央部分に加硫接
着された本体ゴム中央金具18と、可撓性ゴム膜30の
中央部分に加硫接着されたゴム膜中央金具20とを、互
いに軸方向に重ね合わせることによって協働して第一の
取付部材12を構成すると共に、かかる本体ゴム中央金
具18とゴム膜中央金具20における重ね合わせ面の端
縁部を、全体において外部空間まで至ることなく平衡室
94及び/又は受圧室92に面するように構成すること
によって、それら両中央金具18,20の重ね合わせ面
間を通じての非圧縮性流体の漏れを防止して、高度な流
体密性を実現せしめ得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、内部に封入された非圧縮性流体
の流動作用に基づいて防振効果が発揮される流体封入式
防振装置に係り、特に、製造時の組付作業性を損なうこ
となく非圧縮性流体の流体密性の向上が図られ得る、新
規な構造の流体封入式防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】振動伝達系を構成する部材間に介装される
防振連結体や防振支持体等としての防振装置の一種とし
て、特開平8−291844号公報や特開2001−5
9540号公報,特開平10−38016号公報等に記
載されているように、従来から、防振連結される一方の
部材に取り付けられる第一の取付金具を本体ゴム弾性体
の中央部分に固着すると共に、防振連結される他方の部
材に取り付けられる第二の取付金具を本体ゴム弾性体の
外周部分に固着して、それら第一の取付金具と第二の取
付金具を本体ゴム弾性体で連結する一方、本体ゴム弾性
体を挟んだ一方の側において非圧縮性流体が封入されて
該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されることにより
振動が入力される受圧室を形成すると共に、本体ゴム弾
性体を挟んだ他方の側において第一の取付金具と第二の
取付金具の間に跨がって広がるゴム製のダイヤフラムを
配設して本体ゴム弾性体とダイヤフラムの間に非圧縮性
流体が封入されてダイヤフラムで壁部の一部が構成され
ることにより容積変化が容易に許容される平衡室を形成
し、更に受圧室と平衡室を相互に接続するオリフィス通
路を設けた流体封入式防振装置が知られている。
【0003】ところで、上記公報等に示される防振装置
においては、本体ゴム弾性体とダイヤフラムの製作性等
の理由から、本体ゴム弾性体およびダイヤフラムをが、
それぞれ別体形成されており、本体ゴム弾性体の中央部
分に本体ゴム中央金具を固着すると共に、ダイヤフラム
の中央部分にダイヤフラム中央金具を固着して、それら
本体ゴム中央金具とダイヤフラム中央金具を重ね合わせ
て相互に固定することによって、第一の取付金具が構成
されている。
【0004】ところが、上述の特開2001−5954
0号公報や特開平10−38016号公報等に示される
防振装置にあっては、何れも、第一の取付金具を防振連
結される一方の部材に固定する固定ボルトが本体ゴム中
央金具に突出形成されており、該固定ボルトがダイヤフ
ラム中央金具に設けられた挿通孔を貫通して配設されて
いることから、本体ゴム中央金具とダイヤフラム中央金
具の重ね合わせ面が、ダイヤフラム中央金具に設けられ
た固定ボルトの挿通孔において大気に対して実質的に直
接に露呈される結果となって、それら本体ゴム中央金具
とダイヤフラム中央金具の重ね合わせ面の外周縁部が面
する平衡室からかかる重ね合わせ面を通じての非圧縮性
流体の漏れが問題と成り易いという不具合があった。な
お、特開平8−291844号公報に記載の防振装置に
おいては、ダイヤフラム中央金具に固定ボルト用の挿通
孔が明示されていないが、図示および説明が省略されて
いるだけであって、同様な問題を内在するものである。
【0005】しかも、上述の公開公報に示される防振装
置においては、何れも、本体ゴム中央金具とダイヤフラ
ム中央金具を単に平坦面で相互に重ね合わせることによ
って第一の取付金具が構成されていることから、第一の
取付金具の組み付け時に両中央金具を重ね合わせ面方向
で正確に位置合わせすることが難しく、また、組付後に
おける両金具の位置ずれによってそれら両金具の重ね合
わせ面を通じての平衡室からの非圧縮性流体の漏れが一
層大きな問題となるおそれがあったのである。
【0006】また、上述の如き従来構造の流体封入式防
振装置においては本体ゴム中央金具とダイヤフラム中央
金具が相互に直接に固定されておらず、ボルト固定され
た本体ゴム中央金具と防振連結される一方の部材との間
でダイヤフラム中央金具が挟圧固定されているだけであ
ることから、振動入力によってそれら両中央金具間にガ
タが発生し易く、両中央金具の重ね合わせ面間の流体密
性を長期間に亘って高い信頼性で確保するのが難しいと
いう問題もあったのである。
【0007】なお、このような問題に対処するために、
例えば、特開平9−257090号公報等には、本体ゴ
ム弾性体とダイヤフラムを一体加硫形成した構造が提案
されているが本体ゴム弾性体とダイヤフラムの一体加硫
成形は、形状的乃至は金型構造上難しいことに加えて、
本体ゴム弾性体とダイヤフラムに対してそれぞれの要求
特性に合った各別の材料を設定することが出来なくなる
等という問題があり、決して有効な方策ではなかった。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、簡単な構造で、内部に封入された非圧縮性
流体のシール性を効果的に確保することが出来る新規な
構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
【0009】
【解決手段】以下、前述の如き課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の
組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至
は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることな
く、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの
記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づ
いて認識されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0010】すなわち、本発明の第一の態様は、防振連
結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材を
本体ゴム弾性体の中央部分に固着すると共に、防振連結
される他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を該
本体ゴム弾性体の外周部分に固着して、それら第一の取
付部材と第二の取付部材を該本体ゴム弾性体で連結する
一方、該本体ゴム弾性体を挟んだ一方の側において非圧
縮性流体が封入されて該本体ゴム弾性体で壁部の一部が
構成されることにより振動が入力される受圧室を形成す
ると共に、該本体ゴム弾性体を挟んだ他方の側に可撓性
ゴム膜を配設して該本体ゴム弾性体と該可撓性ゴム膜の
間に非圧縮性流体が封入されて該可撓性ゴム膜で壁部の
一部が構成されることにより容積変化が容易に許容され
る平衡室を形成し、更に該受圧室と該平衡室を相互に接
続するオリフィス通路を設けた流体封入式防振装置にお
いて、前記本体ゴム弾性体の中央部分に本体ゴム中央金
具を接着すると共に、前記可撓性ゴム膜の中央部分にゴ
ム膜中央金具を接着せしめて、該ゴム膜中央金具におい
て前記防振連結される一方の部材に固定される取付部を
設ける一方、それら本体ゴム中央金具とゴム膜中央金具
を重ね合わせて固定手段で相互に固定することによって
前記第一の取付部材を構成し、且つ該本体ゴム中央金具
と該ゴム膜中央金具の重ね合わせ面において、それらの
何れか一方の側に開口する嵌合凹部を設けると共に、そ
れらの他方の側に該嵌合凹部に嵌まり込む嵌合凸部を設
けて、該嵌合凹部と該嵌合凸部の嵌合作用により前記本
体ゴム中央金具と前記ゴム膜中央金具を相互に位置決め
し、更に、該本体ゴム中央金具と該ゴム膜中央金具の重
ね合わせ面の端縁部が全体において外部空間まで至るこ
となく前記平衡室及び/又は前記受圧室に面するように
した流体封入式防振装置を、特徴とする。
【0011】このような本態様に従う構造とされた流体
封入式防振装置においては、本体ゴム中央金具とゴム膜
中央金具の重ね合わせ面の端縁部が、その全体に亘っ
て、外部空間に至ることなく平衡室及び/又は受圧室に
面するようにされていることから、それら両金具の重ね
合わせ面間を通じての非圧縮性流体の漏洩が防止される
こととなり、非圧縮性流体の流体密性が高度に且つ長期
間に亘って発揮されるのである。
【0012】また、特に本態様の防振装置においては、
嵌合凹部と嵌合凸部の嵌合作用を利用して本体ゴム中央
金具とゴム膜中央金具を容易に且つ高精度に相対位置決
めすることができることから、製作作業性と製品品質の
向上が達成され得るのであり、更に、振動荷重入力によ
る両金具のガタ発生も防止されることとなり、非圧縮性
流体のシール性が長期間に亘って良好に維持され得るの
である。
【0013】なお、本態様において、ゴム膜中央金具に
設けられる取付部としては、例えば、突設されたボルト
や螺着用ねじ穴が形成されたナット部等が好適に採用さ
れ得る。また、本体ゴム中央金具とゴム膜中央金具を相
互に固定する固定手段としては、後述するように、圧入
固定構造やかしめ固定構造,ボルト締結構造等、各種の
固定構造が採用可能である。
【0014】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に係る流体封入式防振装置において、前記嵌合凹部
の内周面と前記嵌合凸部の外周面を、互いに対応するテ
ーパ状としたことを、特徴とする。このような本態様に
従う構造とされた流体封入式防振装置においては、本体
ゴム中央金具とゴム膜中央金具を組み付けるに際して、
嵌合凹部の内周面と嵌合凸部の外周面に付されたテーパ
の案内作用によって、作業性が向上され得るのである。
【0015】また、本発明の第三の態様は、前記第二の
態様に係る流体封入式防振装置において、前記嵌合凹部
の底部に略一定の内径寸法で延びる圧入孔を形成する一
方、前記嵌合凸部の先端部に圧入部を一体形成して、該
圧入部を該圧入孔に圧入固定することによって前記固定
手段を構成したことを、特徴とする。このような本態様
に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、本
体ゴム中央金具とゴム膜中央金具の固定手段が簡単な構
造で実現され得る。なお、圧入部には、該圧入部の軽量
化乃至は圧入孔への圧入力の軽減等を図る肉抜き穴等を
設けてもよい。
【0016】また、本発明の第四の態様は、前記第一乃
至第三の何れかの態様に係る流体封入式防振装置にあっ
て、前記本体ゴム中央金具において前記ゴム膜中央金具
との重ね合わせ面に開口して該ゴム膜中央金具との重ね
合わせ方向に貫通する固定用孔を形成する一方、前記ゴ
ム膜中央金具に固定用軸部を突設して該固定用軸部を該
固定用孔に貫設すると共に、該固定用軸部の先端部を該
本体ゴム中央金具に対して抜け出し不能に係止固定する
ことによって前記固定手段を構成したことを、特徴とす
る。このような本態様に従う構造とされた流体封入式防
振装置においては、ゴム膜中央金具が本体ゴム中央金具
に軸方向に貫通されて抜け出し不能に係止固定されるこ
とによって、両金具間でより大きな軸方向の耐抜け力を
得ることが可能となる。なお、本態様において、固定用
孔や固定用軸部は、前記第三の態様に係る流体封入式防
振装置における圧入孔や圧入部によって、それぞれ構成
しても良い。また、固定用軸部は、ゴム膜中央金具に一
体形成される他、ゴム膜中央金具と別体形成されてネジ
止め等で後固着されることによって形成されていても良
い。更にまた、本態様の固定用孔に固定用軸部を抜け出
し不能に係止固定する固定手段は、例えば、固定用軸部
の先端部分を固定用孔の開口部に対してかしめ固定する
他、固定用軸部の先端に固着したボルトやリベットの頭
部を固定用孔の開口部にかしめ固定すること等によって
も実現可能である。
【0017】また、本発明の第五の態様は、前記第一乃
至第四の何れかの態様に係る流体封入式防振装置におい
て、前記本体ゴム弾性体の外周部分に本体ゴム外周金具
を接着すると共に、前記可撓性ゴム膜の外周部分にゴム
膜外周金具を接着せしめて、それら本体ゴム外周金具と
ゴム膜外周金具を相互に固定することにより、該本体ゴ
ム外周金具と該ゴム膜外周金具を含んで前記第二の取付
部材を構成すると共に、それら本体ゴム外周金具とゴム
膜外周金具の重ね合わせ面間を利用して前記オリフィス
通路を形成したことを、特徴とする。このような本態様
に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、オ
リフィス通路が、少ない部材点数と簡単な構造で実現さ
れることとなり、製作性やコスト性が有利に向上され得
る。なお、本体ゴム外周金具やゴム膜外周金具は、オリ
フィス通路を形成するための周壁や筒壁部分を備えた金
属や合成樹脂の成形品を用いて有利に形成され得る。
【0018】また、本発明の第六の態様は、前記第一乃
至第五の何れかの態様に係る流体封入式防振装置におい
て、前記本体ゴム中央金具と前記ゴム膜中央金具の重ね
合わせ面間を前記平衡室及び/又は前記受圧室に連通せ
しめる細隙通路を設けたことを、特徴とする。このよう
な本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置におい
ては、本体ゴム中央金具とゴム膜中央金具を重ね合わせ
て組み付ける際に、平衡室及び/又は受圧室に連通せし
める細隙通路を通じてエア吸引することにより、両金具
の重ね合わせ面間へのエアの封じ込め(残留)が有利に
防止され得て、品質や性能の安定性の向上が図られ得る
のである。
【0019】また、本発明の第七の態様は、前記第一乃
至第六の何れかの態様に係る流体封入式防振装置におい
て、前記本体ゴム中央金具および前記ゴム膜中央金具を
重ね合わせ方向に貫通して延びて前記受圧室に至る非圧
縮性流体の注入用孔を形成すると共に、かかる非圧縮性
流体の注入後に該注入用孔を封止部材によって封止した
ことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とさ
れた流体封入式防振装置においては、注入用孔を利用し
て、例えば、非圧縮性流体の充填作業に公知の真空吸引
法を採用して、流体室(受圧室および平衡室)を注入用
孔から真空吸引せしめた後に、非圧縮性流体を負圧の作
用で該注入用孔から流体室に瞬時に注入せしめることに
より、非圧縮性流体の充填作業を容易に且つ速やかに行
なうことが可能となる。しかも、非圧縮性流体の注入後
に専用の封止部材を用いて注入用孔を封止せしめること
によって、注入用孔のシール性が問題となるようなこと
もないことから、非圧縮性流体の流体密性が高度に確保
され得るのであり、以て、高度な流体密性を確保しつ
つ、良好な非圧縮性流体の充填および封入作業性が両立
して実現され得る。なお、注入用孔を封止する専用の封
止部材としては、例えば、専用工具を用いて外部から封
止作業を行うことが可能な公知のブラインドリベット等
が好適に採用され得る。
【0020】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0021】先ず、図1には、本発明の第一の実施形態
としての自動車用エンジンマウント10が示されてい
る。このエンジンマウント10は、第一の取付部材とし
ての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第二
の取付金具14が本体ゴム弾性体16によって弾性的に
連結された構造とされており、第一の取付金具12が図
示しない自動車のパワーユニットに取り付けられる一
方、第二の取付金具14が図示しない自動車のボデーに
取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに
対して防振支持するようになっている。また、そのよう
な装着状態下、第一の取付金具12と第二の取付金具1
4の間には、パワーユニットの分担荷重と、防振すべき
主たる振動が、何れも、略マウント軸方向(図1中上下
方向)に入力されるようになっている。なお、以下の説
明中、上下方向とは、原則として、図1中の上下方向を
言うものとする。
【0022】より詳細には、第一の取付金具12は、本
体ゴム中央金具としての本体ゴムインナ金具18とゴム
膜中央金具としてのダイヤフラムインナ金具20によっ
て構成されていると共に、第二の取付金具14は、本体
ゴム外周金具としての本体ゴムアウタ筒金具22とゴム
膜外周金具としてのダイヤフラムアウタ筒金具24およ
び蓋板金具26によって構成されている。そして、本体
ゴム弾性体16に対して本体ゴムインナ金具18と本体
ゴムアウタ筒金具22が加硫接着されて第一の一体加硫
成形品28(図2参照)とされている一方、ダイヤフラ
ムインナ金具20とダイヤフラムアウタ筒金具24が、
可撓性ゴム膜としてのダイヤフラム30に対して加硫接
着されて第二の一体加硫成形品32(図3参照)とされ
ており、これら第一及び第二の一体加硫成形品28,3
2が相互に組み合わされている。
【0023】ここにおいて、先ず第一の一体加硫成形品
28を構成する本体ゴムインナ金具18は、略逆円錐台
形状を有しており、該本体ゴムインナ金具18の中心軸
上には、軸方向に延びて両端面(大径側端面および小径
側端面)に開口する固定用孔34が形成されている。ま
た、固定用孔34の軸方向上側部分は、上端開口部に向
かって拡開するすり鉢状の内周面を有する嵌合凹部とし
ての組付ガイド用孔36とされていると共に、組付ガイ
ド用孔36の下端部から下端開口部に至る部分が、略一
定の内径寸法で軸方向にストレートに延びる円形の圧入
孔38とされている。
【0024】また、本体ゴムアウタ筒金具22は、薄肉
の略大径円筒形状を有する筒壁部40を備えており、こ
の筒壁部40の軸方向下端部には径方向外方に向かって
円環板形状で突出するフランジ状部42が一体形成され
ている。更にまた、筒壁部40の軸方向上端部は、軸方
向外方に行くに従って次第に拡開するテーパ筒状部44
とされており、これによって、本体ゴムアウタ筒金具2
2には、外周面に開口して周方向に延びる凹溝が形成さ
れている。そして、本体ゴムアウタ筒金具22のテーパ
筒状部44側に離隔して、本体ゴムインナ金具18が略
同一中心軸上で離隔配置されており、本体ゴムインナ金
具18における逆テーパ形状の外周面と本体ゴムアウタ
筒金具22におけるテーパ筒状部44が軸方向に偏倚し
て対向位置せしめられており、これら本体ゴムインナ金
具18における逆テーパ形状の外周面と本体ゴムアウタ
筒金具22におけるテーパ筒状部44の対向面間が、本
体ゴム弾性体16によって弾性的に連結されている。
【0025】本体ゴム弾性体16は、全体として円錐台
形状を有しており、その中心軸上には、本体ゴムインナ
金具18が軸方向に貫通配置されて加硫接着されている
と共に、その大径側端部外周面に対して本体ゴムアウタ
筒金具22のテーパ筒状部44が重ね合わせられて加硫
接着されている。これによって、本体ゴム弾性体16
が、上述の如き本体ゴムインナ金具18および本体ゴム
アウタ筒金具22を備えた第一の一体加硫成形品28と
して形成されている。また、本体ゴムアウタ筒金具22
の筒壁部40の内周面には、全体に亘って本体ゴム弾性
体16と一体形成されたシールゴム46が被着されてお
り、このシールゴム46がフランジ状部42の下面にま
で延び出している。
【0026】また一方、第二の一体加硫成形品32を構
成するダイヤフラムインナ金具20は、軸直角方向に広
がる円板状部48を有していると共に、該円板状部48
の中央部分から軸方向上方に向かって突出する取付部と
してのボス状突部50が一体形成されている。また、ボ
ス状突部50は、上面に開口して中心軸上を内部に延び
るボルト穴52が形成されることによりナット構造とさ
れており、このボルト穴52に螺着される図示しない取
付ボルトによって、ダイヤフラムインナ金具20、ひい
ては第一の取付金具12が自動車のパワーユニットに固
定的に取り付けられるようになっている。
【0027】また、ダイヤフラムインナ金具20の中央
部分には、軸方向下方に向かって突出するロッド状の固
定用軸部54が一体形成されている。固定用軸部54
は、軸方向上側部分が軸方向所定長さに亘って嵌合凸部
としての組付ガイド用凸部56とされていると共に、組
付ガイド用凸部56の下端部から軸方向下端部まで至る
部分が圧入部58とされている。かかる組付ガイド用凸
部56は、ダイヤフラムインナ金具20における円板状
部48の底面から軸方向下方に向かって次第に小径化す
るテーパ形状の外周面を備えており、この組付ガイド用
凸部56の外形形状が、本体ゴムインナ金具18におけ
る組付ガイド用孔36に対応した形状とされて、該組付
ガイド用孔36の内周面形状と同じかそれよりも僅かに
小さな外径寸法の外周面形状をもって形成されている。
また一方、圧入部58は、略一定の外径寸法で軸方向に
ストレートに延びる円形ロッド状とされており、本体ゴ
ムインナ金具18における圧入孔38の内径寸法と同じ
か僅かに小さい外径寸法で形成されている。また、固定
用軸部54には、圧入部58の下端面から中心軸上に延
びる肉抜き穴60が所定深さで形成されており、それに
よって、固定用軸部54の下端部が円筒形状のかしめ部
(図3では、かしめ予定部)62とされている。
【0028】また、ダイヤフラムアウタ筒金具24は、
薄肉大径の円筒形状を有しており、その軸方向上側の開
口部には、径方向内方に向かって僅かに突出する円環突
起状の内方突部64が一体形成されていると共に、その
軸方向下側の開口部には、径方向外方に向かって広がる
円環板形状のフランジ状部66が一体形成されており、
更に、フランジ状部66の外周縁部には、軸方向下方に
向かって突出する円環状の嵌着片68が一体形成されて
いる。そして、ダイヤフラムアウタ筒金具24の内方突
部64側で外周側に離隔して、ダイヤフラムインナ金具
20が同一中心軸上で配設されており、それらダイヤフ
ラムインナ金具20とダイヤフラムアウタ筒金具24
が、ダイヤフラム30によって弾性的に連結されてい
る。
【0029】かかるダイヤフラム30は、全体として薄
肉の略円環板形状を有しており、径方向中間部分には容
易に弾性変形が許容されるように大きな弛みが持たされ
ており、全体として蛇腹形状で軸方向下方に向かって略
テーパ状に広がる形状とされている。そして、ダイヤフ
ラム30の内周縁部が、ダイヤフラムインナ金具20に
おける円板状部48の外周縁部に対して加硫接着されて
いると共に、ダイヤフラム30の外周縁部が、ダイヤフ
ラムアウタ筒金具24の内方突部64に対して加硫接着
されており、それによって、ダイヤフラム30が、上述
の如きダイヤフラムインナ金具20およびダイヤフラム
アウタ筒金具24を備えた第二の一体加硫成形品32と
して形成されている。また、ダイヤフラムアウタ筒金具
24には、ダイヤフラム30と一体形成されたシールゴ
ム70が被着形成されており、このシールゴム70が、
ダイヤフラムアウタ筒金具24の内方突部64を取り巻
いて内周面の略全体に亘って広がって該ダイヤフラムア
ウタ筒金具24のフランジ状部66の下面にまで延び出
して被着形成されている。
【0030】而して、かかる第二の一体加硫成形品32
が、前述の第一の一体加硫成形品28に対して上方から
重ね合わせられて組み付けられており、ダイヤフラムイ
ンナ金具20が本体ゴムインナ金具18に固着されてい
ると共に、ダイヤフラムアウタ筒金具24が本体ゴムア
ウタ筒金具22に固着されており、更にダイヤフラム3
0が、本体ゴム弾性体16の径方向外方に離隔して、本
体ゴム弾性体16の外周面を全体に亘って覆うようにし
て配設されている。
【0031】すなわち、ダイヤフラムインナ金具20の
円板状部48が本体ゴムインナ金具18の上端面に密接
状態で載置されており、ダイヤフラムインナ金具20の
固定用軸部54の組付ガイド用凸部56と圧入部58が
本体ゴムインナ金具18における固定用孔34の組付ガ
イド用孔36と圧入孔38に内挿されて位置合わせされ
ていることにより、ダイヤフラムインナ金具20が本体
ゴムインナ金具18に対して軸直角方向で相互に位置決
めされている。また、固定用軸部54の圧入部58が固
定用孔34の圧入孔38に圧入固定されていることによ
り、本体ゴムインナ金具18とダイヤフラムインナ金具
20が相互に固定されて第一の取付金具12が構成され
ている。
【0032】また、本実施形態では、本体ゴムインナ金
具18にダイヤフラムインナ金具20を組み付ける際
に、本体ゴムインナ金具18の組付ガイド用孔36のテ
ーパ内周面によって固定用軸部54が目的とする組付位
置にまで案内されるようになっている。
【0033】また、本体ゴムインナ金具18およびダイ
ヤフラムインナ金具20の組み付け状態下で、固定用軸
部54の突出先端部に設けられたかしめ部62が、拡径
方向にかしめ加工されており、本体ゴムインナ金具18
の小径側端面の開口周縁部に対してかしめ固定されるこ
とによって、ダイヤフラムインナ金具20が、本体ゴム
インナ金具18に対して抜け出し不能に係止固定されて
いる。なお、上述の説明からも明らかなように、本実施
形態では、本体ゴムインナ金具18とダイヤフラムイン
ナ金具20の固定手段が、圧入孔38と圧入部58の圧
入固定構造およびかしめ部62のかしめ固定構造を含ん
で構成されている。
【0034】一方、ダイヤフラムアウタ筒金具24は本
体ゴムアウタ筒金具22に対して軸方向上方から外挿さ
れており、本体ゴムアウタ筒金具22のフランジ状部4
2の外周縁部に対してダイヤフラムアウタ筒金具24の
フランジ状部66が重ね合わせられていると共に、本体
ゴムアウタ筒金具22の上端縁部に対してダイヤフラム
アウタ筒金具24の内方突部64が被さるように重ね合
わせられている。
【0035】これにより、本体ゴムアウタ筒金具22の
凹溝がダイヤフラムアウタ筒金具24で流体密に覆蓋さ
れており、以て、第二の取付金具14の内部には、本体
ゴムアウタ筒金具22の筒壁部40とダイヤフラムアウ
タ筒金具24の径方向対向面間を周方向に所定長さで乃
至は全周に亘って連続して延びる環状通路72が形成さ
れている。更に、本体ゴムアウタ筒金具22の下側に
は、大径の円板形状を有する蓋板金具26が重ね合わせ
られており、この蓋板金具26によって、本体ゴムアウ
タ筒金具22の下側開口が流体密に覆蓋されている。
【0036】そして、このようにして互いに軸方向に重
ね合わせられたダイヤフラムアウタ筒金具24と本体ゴ
ムアウタ筒金具22および蓋板金具26が相互に固定さ
れることによって第二の取付金具14が構成されてお
り、かかる第二の取付金具14が、本体ゴム弾性体16
を介して、第一の取付金具12に対して弾性連結されて
いる。なお、ダイヤフラムアウタ筒金具24と本体ゴム
アウタ筒金具22および蓋板金具26を相互に固定する
ために、本実施形態では、筒形ブラケット74とストッ
パ筒金具76が利用されている。
【0037】すなわち、筒形ブラケット74は、大径の
円筒形状を有しており、軸方向上下両端開口部には、そ
れぞれ径方向外方に広がる上下のフランジ状部78,8
0が一体形成されている。また、ストッパ筒金具76
は、大径の円筒形状を有しており、軸方向下端開口部に
は、径方向外方に突出するかしめ部82が一体形成され
ていると共に、軸方向上端開口部には、周上の一部で軸
方向上方に向かって延び出し、上端縁部で径方向内方に
向かって広がる当接片84が一体形成されている。そし
て、筒形ブラケット74の上フランジ状部78とストッ
パ筒金具76のかしめ部82が、第二の取付金具14の
上下両側から重ね合わせられており、それら上フランジ
状部78とかしめ部82の間で、第二の取付金具14を
構成する本体ゴムアウタ筒金具22とダイヤフラムアウ
タ筒金具24および蓋板金具26の各外周縁部を軸方向
に挟み込んで、かしめ部82にてかしめ固定されること
によって相互に固定的に組み合わせられている。
【0038】なお、このようにして第二の取付金具14
に組み付けられた筒形ブラケット74は、下フランジ状
部80において図示しない自動車のボデーに固定され
て、第二の取付金具14をボデーに取り付けるようにな
っている。また、ストッパ筒金具76は、ダイヤフラム
アウタ筒金具24の外周面に沿って立ち上がり、更に上
方に延び出して内方に屈曲形成された当接片84が、第
一の取付金具12を構成するダイヤフラムインナ金具2
0の円板状部48に対して軸方向上方に離隔して対向位
置せしめられており、この円板状部48に固設された緩
衝部材86を介して、第一の取付金具12に当接せしめ
られることによって、第一の取付金具12と第二の取付
金具14の軸方向離隔方向(リバウンド方向)での相対
変位量を緩衝的に制限するリバウンドストッパ機構が構
成されている。なお、ストッパ筒金具76の外周面に
は、バウンド方向のストッパ機構を構成する、緩衝ゴム
88を備えたストッパ部材90がボルト等で固着されて
いる。
【0039】さらに、上述の如く第二の取付金具14の
下端開口部が蓋板金具26で流体密に覆蓋されることに
より、本体ゴム弾性体16と蓋板金具26の対向面間に
は、非圧縮性流体が封入された受圧室92が形成されて
いる。この受圧室92は、壁部の一部が本体ゴム弾性体
16で構成されており、第一の取付金具12と第二の取
付金具14の間への振動入力時に本体ゴム弾性体16の
弾性変形に基づいて振動が入力されて圧力変動振動が生
ぜしめられるようになっている。
【0040】また、上述の如く、本体ゴムインナ金具1
8とダイヤフラムインナ金具20および本体ゴムアウタ
筒金具22とダイヤフラムアウタ筒金具24が、それぞ
れ互いに流体密に組み合わせられることにより、本体ゴ
ム弾性体16とダイヤフラム50が、それぞれの内周縁
部と外周縁部において互いに流体密に組み合わされてお
り、以て、それら本体ゴム弾性体16とダイヤフラム3
0の対向面間には、非圧縮性流体が封入された平衡室9
4が形成されている。即ち、この平衡室94は、壁部の
一部が変形容易なダイヤフラム30で構成されており、
該ダイヤフラム30の弾性変形に基づいて容易に容積変
化が許容されるようになっているのである。なお、受圧
室92や平衡室94に封入される非圧縮性流体として
は、後述するオリフィス通路96を通じて流動せしられ
る流体の共振作用に基づく防振効果を自動車用エンジン
マウント10に要求される振動周波数域で効率的に得る
ために、一般に、0.1Pa.s以下の低粘性流体が好
適に採用される。
【0041】さらに、このように本体ゴム弾性体16を
挟んで下側に形成された受圧室92と上側に形成された
平衡室94には、第二の取付金具14内に形成された環
状通路72が、その周上の適当な箇所に形成された連通
孔98,100を通じて接続されており、それによっ
て、受圧室92と平衡室94を相互に連通せしめて両室
92,94間での流体流動を許容するオリフィス通路9
6が所定長さで形成されている。そして、公知の如く、
振動入力時に受圧室92と平衡室94の間に生ぜしめら
れる相対的な圧力変動に基づいてオリフィス通路96を
通じての流体流動が生ぜしめられることとなり、以て、
かかる流体の共振作用等の流動作用に基づいて入力振動
に対して有効な防振効果が発揮されるようになっている
のである。なお、オリフィス通路96を流動せしめられ
る流体の流動作用に基づいて発揮される防振効果は、オ
リフィス通路96の通路断面積と通路長さの比をチュー
ニングすること等によって、周波数特性を調節すること
が可能である。
【0042】上述の如き構造とされたエンジンマウント
10においては、本体ゴム弾性体16に加硫接着された
本体ゴムインナ金具18とダイヤフラム30に加硫接着
されたダイヤフラムインナ金具20が重ね合わせられて
第一の取付金具12が構成されているが、本体ゴムイン
ナ金具18の外側に重ね合わせられたダイヤフラムイン
ナ金具20には貫通孔が形成されていないことから、そ
れら両インナ金具18,20の重ね合わせ面が外部空間
に面することなく、かかる重ね合わせ面の端縁部も受圧
室92および平衡室94の内部に止まった構造とされて
いるのであり、それ故、それら両インナ金具18,20
の重ね合わせ部位におけるシール性が完全に確保され得
て、極めて高度な流体密性が容易に実現され得るのであ
る。
【0043】また、本実施形態では、本体ゴムインナ金
具18の固定用孔34が、上方に向かって拡開するテー
パ状の組付ガイド用孔36を備えていることから、ダイ
ヤフラムインナ金具20の固定用軸部54を本体ゴムイ
ンナ金具18の固定用孔34に挿通させる際に、組付ガ
イド用孔36による案内作用が発揮されることとなり、
両インナ金具18,20の組付作業を容易に行なうこと
が出来るのである。
【0044】さらに、本実施形態のエンジンマウント1
0においては、本体ゴムインナ金具18とダイヤフラム
インナ金具20が、固定用孔34に対する固定用軸部5
4の嵌合作用に基づいて軸直角方向で相互に位置決めさ
れるようになっていることから、両インナ金具18,2
0の組付時における重ね合わせ面方向での相対的な位置
決めを容易に且つ高精度に行なうことが出来ると共に、
組付後における振動入力に伴う重ね合わせ面方向での相
対的な位置ずれも確実に防止されるのであり、非圧縮性
流体のシール性が長期間に亘って高い信頼性で発揮され
得るのである。
【0045】また、本実施形態では、ダイヤフラムイン
ナ金具20における固定用軸部54(圧入部58)の先
端部分に設けられたかしめ部62が本体ゴムインナ金具
18にかしめ固定されていることから、ダイヤフラムイ
ンナ金具20と本体ゴムインナ金具18の軸方向での組
付強度も十分に大きく設定可能となる。
【0046】以下、本発明の別の実施形態としての自動
車用エンジンマウントを、更に幾つか例示するが、以下
に挙げる実施形態は、何れも、第一の実施形態としての
前記エンジンマウント10に比して、本体ゴムインナ金
具18とダイヤフラムインナ金具20を相互に固定する
固定手段の別の実施形態を例示するものであることか
ら、以下の実施形態において第一の実施形態と実質的に
同様な構造とされた部材および部位については、図中
に、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、
それらの詳細な説明を省略する。
【0047】すなわち、図4には、本発明の第二の実施
形態としての自動車用エンジンマウント102の要部が
示されている。かかるエンジンマウント102における
本体ゴムインナ金具18の下面には、固定用軸部54と
して逆向きの略円錐台形状を有する組付ガイド用凸部5
6が一体形成されていると共に、第一の実施形態におけ
る圧入部(58)の代わりに、該組付ガイド用凸部56
の下端面中央に開口する有底のねじ穴104が穿設され
ている。
【0048】そして、本体ゴムインナ金具18とダイヤ
フラムインナ金具20の組付けに際して、ダイヤフラム
インナ金具20の組付ガイド用凸部56が本体ゴムイン
ナ金具18の組付ガイド用孔36に嵌め込まれて両イン
ナ金具18,20が相対的に位置決めされると共に、本
体ゴムインナ金具18の固定用孔34に対して下方から
固定ボルト106が挿し入れられて組付ガイド用凸部5
6のねじ穴104に螺着されている。また、固定ボルト
106の皿形の頭部108は、本体ゴムインナ金具18
の下端面に係止されており、固定ボルト106の締め付
けによって、本体ゴムインナ金具18とダイヤフラムイ
ンナ金具20に対して大きな軸方向(重ね合わせ方向)
の締付力を及ぼし得るようになっている。更にまた、固
定ボルト106の皿形の頭部108と脚部が、本体ゴム
インナ金具18の固定用孔34とその下端開口部に対し
て略嵌合されていることにより、第一の実施形態におけ
る圧入部(58)と略同様に、本体ゴムインナ金具18
とダイヤフラムインナ金具20の軸直角方向での相対的
な位置決め作用も発揮するようにされている。
【0049】従って、固定ボルト106を含んで構成さ
れた本実施形態の如き固定手段を備えてなるエンジンマ
ウント102においても、第一の実施形態と同様な効果
が有効に発揮され得るのである。また、本実施形態のエ
ンジンマウント102においては、本体ゴムインナ金具
18とダイヤフラムインナ金具20の組み付けを、圧入
に代えてボルト締めで行なうことが出来ることから、両
インナ金具18,20の組付作業が容易であるという利
点もある。
【0050】次に、図5には、本発明の第三の実施形態
としての自動車用エンジンマウント110の要部が示さ
れている。かかるエンジンマウント110における本体
ゴムインナ金具112は、全体として中実の略逆円錐台
形状を有しており、その上端部分が一定の外径寸法で軸
方向に延びる圧入部114とされている。また、ダイヤ
フラムインナ金具116は、浅底の円形逆カップ形状を
有しており、筒壁部の下端開口周縁部に対してダイヤフ
ラム30の内周縁部が加硫接着されている。そして、こ
のダイヤフラムインナ金具116の筒壁部に対して、本
体ゴムインナ金具112の圧入部114が下方から圧入
固定されており、ダイヤフラムインナ金具116が本体
ゴムインナ金具112の圧入部114の全体を上方から
被さって覆うようにして固着されている。なお、ダイヤ
フラムインナ金具116を自動車のパワーユニット側に
取り付けるための取付部としてのボス状凸部50におい
ては、第一の実施形態の如き軸方向に延びる有底のねじ
穴(ボルト穴52)に代えて、水平方向に貫通する装着
孔118が採用されている。
【0051】このような構造とされた本実施形態のエン
ジンマウント110においても、本体ゴムインナ金具1
12とダイヤフラムインナ金具116の重ね合わせ面が
外部空間に露呈されておらず、平衡室94にだけ面して
いることから、第一の実施形態と同様に優れた流体密性
が安定して発揮され得るのである。
【0052】次に、図6には、本発明の第四の実施形態
としての自動車用エンジンマウント120の要部が示さ
れている。かかるエンジンマウント120は、第三の実
施形態のエンジンマウント110と同様に、本体ゴムイ
ンナ金具122が中実の略逆円錐台形状とされており、
その上端部の圧入部124に対して、浅底カップ形状を
有するダイヤフラムインナ金具126が外嵌固定されて
いる。また、特に本実施形態では、本体ゴムインナ金具
122には、圧入部124の下端部分に添って周方向に
連続して延びる周溝状のくびれ部128が形成されてい
ると共に、かかるくびれ部128に外嵌されたダイヤフ
ラムインナ金具126の筒壁部の下端開口周縁部が径方
向内方に向かって絞られて屈曲されることにより、くび
れ部128に係止された環状の係止部130が形成され
ている。
【0053】従って、本実施形態のエンジンマウント1
20においては、第三の実施形態に係るエンジンマウン
ト110と同様な効果が何れも有効に発揮されることに
加えて、係止部130のくびれ部128に対する係止作
用に基づいて、本体ゴムインナ金具122に対するダイ
ヤフラムインナ金具126の固定力が一層有利に発揮さ
れ得ることとなる。なお、このことからも明らかなよう
に、本実施形態では、本体ゴムインナ金具122とダイ
ヤフラムインナ金具126の固定手段が、本体ゴムイン
ナ金具122のくびれ部128とダイヤフラムインナ金
具126の係止部130を含んで構成されている。
【0054】次に、図7には、本発明の第五の実施形態
としての自動車用エンジンマウント132の要部が示さ
れている。かかるエンジンマウント132における本体
ゴムインナ金具134には、上方に拡開して開口形成さ
れた組付ガイド用孔36の下端部に連接されて本体ゴム
インナ金具134の中心軸上を軸方向下方に貫通して延
びるようにして、第一の実施形態における圧入孔(3
8)に代えてねじ孔136が形成されている。また、ダ
イヤフラムインナ金具138は、下端部分の全体が、嵌
合凸部としての逆向きの略円錐台形状を有する組付ガイ
ド用凸部140とされていると共に、該組付ガイド用凸
部140の中心軸上には、ボス状突部50のボルト穴5
2から延び出して軸方向に貫通するボルト挿通孔142
が貫設されている。
【0055】そして、本体ゴムインナ金具134とダイ
ヤフラムインナ金具138の組付けに際して、ダイヤフ
ラムインナ金具138の組付ガイド用凸部140が本体
ゴムインナ金具134の組付ガイド用孔36に嵌め込ま
れて両インナ金具134,138が相対的に位置決めさ
れると共に、ダイヤフラムインナ金具138のボルト挿
通孔142に対して上方から固定ボルト144が挿し入
れられて本体ゴムインナ金具134のねじ孔136に螺
着されている。また、固定ボルト144の頭部は、ダイ
ヤフラムインナ金具138におけるボルト穴52の底面
に係止されており、固定ボルト144の締め付けによっ
て、本体ゴムインナ金具134とダイヤフラムインナ金
具138に対して重ね合わせ方向の大きな締付力を及ぼ
し得るようになっている。
【0056】このような本実施形態のエンジンマウント
132においても、第一の実施形態と同様に、本体ゴム
インナ金具134とダイヤフラムインナ金具138の重
ね合わせ面が、外部空間に直接に露呈されておらず、平
衡室94と固定ボルト144の外周面に面しているだけ
であることから、それら両インナ金具134,138の
重ね合わせ面間を通じての流体漏れが効果的に防止され
得るのである。それに加えて、本実施形態のエンジンマ
ウント132においては、固定ボルト144の締付力
が、本体ゴムインナ金具134とダイヤフラムインナ金
具138の重ね合わせ方向に直接に及ぼされるようにな
っていることから、例えば両インナ金具134,138
の重ね合わせ面間に及ぼされる固着力を十分に大きく設
定することが出来ると共に、かかる重ね合わせ面間でシ
ール材を挟圧配置することも可能であり、それによって
両インナ金具134,138の重ね合わせ面のシール性
を一層有利に且つ容易に確保することが可能となるので
ある。しかも、本体ゴムインナ金具134とダイヤフラ
ムインナ金具138を重ね合わせ方向に締め付ける固定
ボルト144は、第一の取付金具12をパワーユニット
に固定するためのボルトとは別体構造とされていること
から、入力振動による悪影響が軽減されると共に、締付
力を任意に設定することが出来る等といった利点もあっ
て、流体密性の確保が一層有利に実現可能となる。
【0057】次に、図8には、本発明の第六の実施形態
としての自動車用エンジンマウント146の要部が示さ
れている。かかるエンジンマウント146においては、
ダイヤフラムインナ金具20の固定用軸部54に穿設さ
れた肉抜き穴60が深底とされてボス状突部50のボル
ト穴52の底部近くまで達して形成されている。また、
かかる肉抜き穴60の上底部近くには、肉抜き穴60の
内周面から軸直角方向に向かって延びて組付ガイド用凸
部56の外周面に開口する細隙通路としての連通孔14
8が貫設されており、この連通孔148を通じて、本体
ゴムインナ金具18とダイヤフラムインナ金具20の重
ね合わせ面が肉抜き穴60に連通せしめられている。
【0058】さらに、ダイヤフラムインナ金具20に
は、中心軸上で軸方向両側から穿孔された各有底のボル
ト穴52と肉抜き穴60の各底部間に跨がって直線的に
延びる注入孔150が貫設されている。
【0059】このような構造とされた本実施形態のエン
ジンマウント146においては、第一の実施形態と同一
の効果を何れも有効に発揮し得ることに加えて、ダイヤ
フラムインナ金具20のボルト穴52が注入孔150を
通じて流体封入領域である受圧室92や平衡室94に接
続されていることから、かかるボルト穴52と注入孔1
50を通じて、例えば真空吸引後に非圧縮性流体を注入
すること等によって、かかる流体封入領域に非圧縮性流
体を容易に充填することが可能となるのである。
【0060】しかも、かかる注入孔150は、連通孔1
48を通じて、本体ゴムインナ金具18とダイヤフラム
インナ金具20の重ね合わせ面にも直接的に接続されて
いることから、それら両インナ金具18,20の重ね合
わせ面間におけるエア残留が極めて有利に防止され得る
こととなる。
【0061】さらに、かかる注入孔150は、非圧縮性
流体の注入用孔として十分に小径とすることが出来ると
共に、ブラインドリベット等の専用の封止部材で封止す
ることが出来ることから、高度な流体密性を容易に得る
ことが可能となることに加えて、エンジンマウント14
6の装着状態下では、注入孔150の穿孔部位そのもの
が、ボルト穴52に螺着されるパワーユニット取付用の
ボルトで封止されることから、この注入孔150によっ
て、流体漏れが大きな問題となるようなこともなく、優
れた流体密性が確保され得るのである。
【0062】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、本発明は、かかる実施形態における具体的な記
載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0063】例えば、図9に示されているように、ダイ
ヤフラムインナ金具20において下方に向かって突設さ
れた圧入部58を、本体ゴムインナ金具18の圧入孔3
8に対して圧入するだけで下端部をかしめ等することな
く、専らかかる圧入力だけでダイヤフラムインナ金具2
0と本体ゴムインナ金具18の固定手段による固定力を
得るようにしても良い。なお、図9においては、その理
解を容易とするために、図1に示された前記第一の実施
形態に対応する部材および部位に対して、それぞれ、図
中に同一の符号を付しておく。
【0064】また、図10に示されているように、前記
第五の実施形態に係るエンジンマウント132におい
て、本体ゴムインナ金具134とダイヤフラムインナ金
具138を相互に締結する固定ボルト144に対して中
心軸上を軸方向に貫通する注入孔152を貫設し、この
注入孔152を通じて、前記第六の態様に係るエンジン
マウント146と同様に、非圧縮性流体を注入すること
も可能である。また、かかる注入孔152は、第六の実
施形態に係るエンジンマウント146の注入孔150と
同様に、専用の封止具154で封止することが可能であ
って、優れた流体密性が確保され得ることとなる。な
お、図10においては、その理解を容易とするために、
図7に示された前記第五の実施形態に対応する部材およ
び部位に対して、それぞれ、図中に同一の符号を付して
おく。
【0065】また、図11〜12に示されているよう
に、二つの独立したオリフィス通路96,156を形成
して、それら両オリフィス通路96,156を互いに異
なる周波数域にチューニングすることにより、より広い
周波数域の振動に対して流体の共振作用に基づく防振効
果が発揮されるようにすることも可能である。
【0066】すなわち、図11〜12に示されたエンジ
ンマウント158は、蓋板金具26の中央部分に大径の
透孔160が設けられていると共に、この透孔160を
流体密に覆蓋するようにして可動部材162が配設され
ている。可動部材162は、透孔160よりも小径の硬
質の可動板164の外周縁部が、円環板形状の可動支持
ゴム166を介して、蓋板金具26の内周縁部に弾性連
結されており、可動支持ゴム166の弾性変形に基づい
て上下方向の変位が許容されるようになっている。ま
た、本体ゴム弾性体16と蓋板金具26の間には、軸直
角方向に広がる仕切板金具168が配設されており、外
周縁部を第二の取付金具14でかしめ固定されることに
よって、本体ゴム弾性体16と蓋板金具26の対向面間
が、かかる仕切板金具168を挟んだ上下両側に流体密
に仕切られている。
【0067】そして、仕切板金具168の上側には、壁
部の一部が本体ゴム弾性体16で構成された受圧室92
が形成されている一方、仕切板金具168の下側には、
壁部の一部が可動部材162で構成されて、該可動部材
162の変位に基づいて容積変化が許容される第二の平
衡室170が形成されている。なお、第二の平衡室17
0の壁ばね剛性は、平衡室94よりも大きくされてお
り、所定量の容積変化を生ぜしめるために必要とされる
圧力変化量が平衡室94よりも第二の平衡室170にお
いて大きく必要とされている。
【0068】また、蓋板金具26には、透孔160の周
縁部に添って周方向に延びる環状の周溝172が、上方
に開口して形成されており、この周溝172の開口が仕
切板金具168で覆蓋されることによって、周方向に所
定長さで延び、周方向の両端部が連通孔174,176
を通じて受圧室92と第二の平衡室170に接続され
て、それら受圧室92と第二の平衡室170を相互に連
通せしめる第二のオリフィス通路156が形成されてい
る。
【0069】このような構造とされたエンジンマウント
158においては、オリフィス通路96と第二のオリフ
ィス通路156が受圧室92に対して並列的に形成され
ており、それら二つのオリフィス通路96,156を異
なる周波数域にチューニングすることによって、例えば
オリフィス通路96よりも第二のオリフィス通路156
を高周波数域にチューニングすることによって、複数の
乃至は広い周波数域の振動に対して、オリフィス通路9
6,156を流動せしめられる流体の共振作用に基づく
防振効果を有効に得ることが可能となるのである。
【0070】なお、図11〜12に示されたエンジンマ
ウント158における第一の取付金具12は、図4に示
された前記第二の実施形態と同様な構造とされているこ
とから、図中に、第二の実施形態と同様な構造とされた
部材および部位に対してそれぞれ同一の符号を付してお
く。そこにおいて、特に、かかるエンジンマウント15
8においては、ダイヤフラムインナ金具20の本体イン
ナ金具28に対する重ね合わせ面を覆うようにして、被
着ゴム層178が、ダイヤフラム30と一体形成されて
おり、この被着ゴム層178によってダイヤフラム30
のダイヤフラムインナ金具20に対する接着強度の向上
が図られている。なお、被着ゴム層178は、本体ゴム
インナ金具18とダイヤフラムインナ金具20の重ね合
わせ面間で挟圧されていることから、かかる被着ゴム層
178を利用してそれら両インナ金具18,20の重ね
合わせ面間の流体密性の向上を図ることも可能である。
【0071】また、かかるエンジンマウント158で
は、第二の取付金具14を構成するダイヤフラムアウタ
筒金具24に対してかしめ部62が一体形成されている
と共に、ダイヤフラムアウタ筒金具24の上端部に対し
て門形状のリバウンドストッパ180がボルト固定され
ており、リバウンド方向の大荷重の入力の際、該リバウ
ンドストッパ180の中央部分に対して、第一の取付金
具12が緩衝ゴム182を介して当接せしめられること
により、リバウンド方向のストッパ機能が発揮されるよ
うになっている。
【0072】さらに、本発明は、受圧室92の圧力変動
を積極的乃至は能動的に制御する能動型の流体封入式防
振装置に対しても、同様に適用可能であり、その一つの
具体例としてのエンジンマウントを、図13に示す。か
かるエンジンマウント184においては、蓋板金具26
の中央部分に形成された透孔186内に加振板188が
配設されていると共に、該加振板188の外周縁部が円
環形状の支持ゴム190により、蓋板金具26に対して
弾性的に連結されている。これにより、加振板188に
対して、支持ゴム190の弾性変形に基づく上下方向の
変位が許容されるようになっている。また、加振板18
8には、中央下面から下方に向かって突出する駆動軸1
92が固設されており、この駆動軸192に対して、図
13に二点鎖線で示される如き空気圧式や電磁式等の各
種のアクチュエータ194の出力軸が固定されることに
よって、かかる加振板188が、入力振動に対応した周
波数と位相で加振制御されることとなる。このような能
動型エンジンマウント184においても、本態様を適用
することによって、前述の如き効果が有効に発揮され得
ることは、言うまでもない。
【0073】また、前記実施形態では、何れも、本発明
を自動車用エンジンマウントに適用した場合について説
明したが、本発明は、自動車用のボデーマウントやメン
バマウント等、或いは自動車以外の各種装置における防
振装置に対しても、同様に適用可能である。
【0074】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0075】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、本
体ゴム中央金具とゴム膜中央金具を高度な流体密性をも
って組み合わせることによって第一の取付部材を構成す
ることが出来るのであり、それ故、本体ゴム中央金具を
備えた本体ゴム弾性体とゴム膜中央金具を備えた可撓性
ゴム膜を、要求特性等に応じて相互に独立して形成せし
めて大きな設計自由度を確保しつつ、封入流体の高度な
流体密性を得ることが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての自動車用エン
ジンマウントを示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントを構成する本
体ゴム弾性体の一体加硫成形品を示す縦断面説明図であ
る。
【図3】図1に示されたエンジンマウントを構成するダ
イヤフラムの一体加硫成形品を示す縦断面説明図であ
る。
【図4】本発明の第二の実施形態としての自動車用エン
ジンマウントの要部を示す縦断面説明図である。
【図5】本発明の第三の実施形態としての自動車用エン
ジンマウントの要部を示す縦断面説明図である。
【図6】本発明の第四の実施形態としての自動車用エン
ジンマウントの要部を示す縦断面説明図である。
【図7】本発明の第五の実施形態としての自動車用エン
ジンマウントの要部を示す縦断面説明図である。
【図8】本発明の第六の実施形態としての自動車用エン
ジンマウントの要部を示す縦断面説明図である。
【図9】本発明の別の具体例としての自動車用エンジン
マウントの要部を示す縦断面説明図である。
【図10】本発明の更に別の具体例としての自動車用エ
ンジンマウントの要部を示す縦断面説明図である。
【図11】本発明の更に別の具体例としての自動車用エ
ンジンマウントを示す縦断面説明図である。
【図12】図11に示されたエンジンマウントの平面図
である。
【図13】本発明の更に別の具体例としての自動車用エ
ンジンマウントを示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント 12 第一の取付金具 14 第二の取付金具 16 本体ゴム弾性体 18 本体ゴムインナ金具 20 ダイヤフラムインナ金具 30 ダイヤフラム 38 圧入孔 50 ボス状突部 58 圧入部 92 受圧室 94 平衡室 96 オリフィス通路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防振連結される一方の部材に取り付けら
    れる第一の取付部材を本体ゴム弾性体の中央部分に固着
    すると共に、防振連結される他方の部材に取り付けられ
    る第二の取付部材を該本体ゴム弾性体の外周部分に固着
    して、それら第一の取付部材と第二の取付部材を該本体
    ゴム弾性体で連結する一方、該本体ゴム弾性体を挟んだ
    一方の側において非圧縮性流体が封入されて該本体ゴム
    弾性体で壁部の一部が構成されることにより振動が入力
    される受圧室を形成すると共に、該本体ゴム弾性体を挟
    んだ他方の側に可撓性ゴム膜を配設して該本体ゴム弾性
    体と該可撓性ゴム膜の間に非圧縮性流体が封入されて該
    可撓性ゴム膜で壁部の一部が構成されることにより容積
    変化が容易に許容される平衡室を形成し、更に該受圧室
    と該平衡室を相互に接続するオリフィス通路を設けた流
    体封入式防振装置において、 前記本体ゴム弾性体の中央部分に本体ゴム中央金具を接
    着すると共に、前記可撓性ゴム膜の中央部分にゴム膜中
    央金具を接着せしめて、該ゴム膜中央金具において前記
    防振連結される一方の部材に固定される取付部を設ける
    一方、それら本体ゴム中央金具とゴム膜中央金具を重ね
    合わせて固定手段で相互に固定することによって前記第
    一の取付部材を構成し、且つ該本体ゴム中央金具と該ゴ
    ム膜中央金具の重ね合わせ面において、それらの何れか
    一方の側に開口する嵌合凹部を設けると共に、それらの
    他方の側に該嵌合凹部に嵌まり込む嵌合凸部を設けて、
    該嵌合凹部と該嵌合凸部の嵌合作用により前記本体ゴム
    中央金具と前記ゴム膜中央金具を相互に位置決めし、更
    に、該本体ゴム中央金具と該ゴム膜中央金具の重ね合わ
    せ面の端縁部が全体において外部空間まで至ることなく
    前記平衡室及び/又は前記受圧室に面するようにしたこ
    とを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 【請求項2】 前記嵌合凹部の内周面と前記嵌合凸部の
    外周面を、互いに対応するテーパ状とした請求項1に記
    載の流体封入式防振装置。
  3. 【請求項3】 前記嵌合凹部の底部に略一定の内径寸法
    で延びる圧入孔を形成する一方、前記嵌合凸部の先端部
    に圧入部を一体形成して、該圧入部を該圧入孔に圧入固
    定することによって前記固定手段を構成した請求項2に
    記載の流体封入式防振装置。
  4. 【請求項4】 前記本体ゴム中央金具において前記ゴム
    膜中央金具との重ね合わせ面に開口して該ゴム膜中央金
    具との重ね合わせ方向に貫通する固定用孔を形成する一
    方、前記ゴム膜中央金具に固定用軸部を突設して該固定
    用軸部を該固定用孔に貫設すると共に、該固定用軸部の
    先端部を該本体ゴム中央金具に対して抜け出し不能に係
    止固定することによって前記固定手段を構成した請求項
    1乃至3の何れかに記載の流体封入式防振装置。
  5. 【請求項5】 前記本体ゴム弾性体の外周部分に本体ゴ
    ム外周金具を接着すると共に、前記可撓性ゴム膜の外周
    部分にゴム膜外周金具を接着せしめて、それら本体ゴム
    外周金具とゴム膜外周金具を相互に固定することによ
    り、該本体ゴム外周金具と該ゴム膜外周金具を含んで前
    記第二の取付部材を構成すると共に、それら本体ゴム外
    周金具とゴム膜外周金具の重ね合わせ面間を利用して前
    記オリフィス通路を形成した請求項1乃至4の何れかに
    記載の流体封入式防振装置。
  6. 【請求項6】 前記本体ゴム中央金具と前記ゴム膜中央
    金具の重ね合わせ面間を前記平衡室及び/又は前記受圧
    室に連通せしめる細隙通路を設けた請求項1乃至5の何
    れかに記載の流体封入式防振装置。
  7. 【請求項7】 前記本体ゴム中央金具および前記ゴム膜
    中央金具を重ね合わせ方向に貫通して延びて前記受圧室
    に至る非圧縮性流体の注入用孔を形成すると共に、かか
    る非圧縮性流体の注入後に該注入用孔を封止部材によっ
    て封止した請求項1乃至6の何れかに記載の流体封入式
    防振装置。
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