JP2003183881A - 複合接着性促進および直接金属化法 - Google Patents

複合接着性促進および直接金属化法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 金属の非導電性基体への複合接着促進法およ
び非導電性基体の金属での直接金属化法を提供する。 【解決手段】非導電性基体にコバルトエッチングでテク
スチャーを付け、続いてスルフィドをテクスチャーを付
けた非導電性基体へ施用して、非導電性基体上に導電性
表面を提供することを含む。非導電性基体の表面を導電
性にした後、非導電性基体の表面を直接金属化すること
ができる。該方法は非導電性基体の直接金属化のための
工程数を減少させる。従って、該方法は非導電性基体を
金属化するための公知方法と比べて有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、非導電性基体の複合接着促進お
よび直接金属化法に関する。より詳細には、本発明は、
非導電性表面とメッキされた金属間の接着性を向上さ
せ、かつ直接金属化法を向上させるためにコバルトエッ
チングを用いる、非導電性基体の複合接着促進および直
接金属化法に関する。
【0002】非導電性表面は、不導体の表面の触媒化反
応と、それに続いて外部電源の不在下で触媒化された表
面上に金属を堆積させる無電解メッキ溶液との接触を含
む一連の工程により金属化することができる。無電解金
属堆積の後、金属コーティングを所望の厚さまで電着す
ることにより、無電解金属堆積物を任意に成長させても
よい。
【0003】無電解金属メッキに用いられる触媒組成物
は当該分野において公知であり、米国特許第47342
99号などの多くの刊行物において開示されている。該
特許の触媒は、スズ−貴(触媒)金属コロイド、たとえ
ば、スズ/パラジウムの水性懸濁液からなる。無電解メ
ッキ液は、溶液中に溶解した金属および還元剤を含む水
性溶液である。しかしながら、溶解した金属および還元
剤が溶液中に一緒に存在することにより、溶液が不安定
になり、触媒金属−スズ触媒と接触して金属が容器の壁
面上にプレートアウトする。容器の壁面上の金属のプレ
ートアウトを防止するために、安定剤、たとえば有害な
シアン化合物が溶液中に配合される。かかる化合物は当
該分野の作業員に危険である。さらに、強アルカリ性メ
ディア中溶液中に銅を保持するために環境的に望ましく
ない錯生成剤およびキレート剤、たとえばエチレンジア
ミン四酢酸(EDTA)が用いられる。さらに、還元
剤、たとえば、ホルムアルデヒドは公知の発ガン性物質
であり、ホウ素または他の種類の還元剤と取り換えるの
が望ましい。しかしながら、非常に費用有効性であるホ
ルムアルデヒドと対照的に、ホウ素還元剤などの代替物
は費用がかかる。
【0004】無電解メッキプロセスは、比較的多数の工
程を含み、その結果、望ましくないことに加工時間が長
くなり、水の消費が多くなる。同じ溶液中に溶解させた
金属および還元剤の組み合わせ、および多数の工程に関
連する問題に加えて、金属コロイドにおいて貴金属、た
とえばパラジウムを使用することにより無電解プロセス
のコストが増える。かかる不都合のために無電解堆積法
に対する有用な代替法を提供する方法の研究が進められ
てきた。
【0005】EP0913498A1は、米国特許第4
734299号の無電解メッキ法の改良法を提供する。
EP0913498A1は、触媒金属コロイドにおいて
高価な貴金属、たとえばパラジウムを用いる必要がない
無電解メッキ法を開示している。従って、該方法はあま
り高価でない。EP0913498A1は金属活性剤
(activator)、たとえば、銀、コバルト、ル
テニウム、セリウム、鉄、マンガン、ニッケル、ロジウ
ムおよびバナジウムを用いる。金属活性剤は、水性硫酸
溶液中の硫酸塩、硝酸溶液中の硝酸塩、フルオロホウ酸
溶液中のフルオロホウ酸塩などの塩として非導電性表面
に施用される。金属活性剤はクロム酸および過マンガン
酸塩などの過酷なコンディショニング剤を必要としない
で非導電性表面上に粗面を提供する。使用に際して、金
属活性剤は電気化学的に高次の状態(たとえば、Ag
2+またはCo3+)に酸化される。当業者らは、酸化
された金属活性剤はたとえばヒドロキシルラジカルなど
の反応性のヒドロキシル種が水から生成すると考えてい
る。ヒドロキシル種は非常に反応性であり、非導電性表
面、特に有機ポリマーを攻撃して、その後の金属接着に
ついて望ましいと考えられる理想的な小孔を有するかま
たは粗面化された形態を提供する。表面にテクスチャー
を付けた後、非導電性基体を還元剤プレディップ(pr
e−dip)溶液中に浸漬する。基体をその後、無電解
金属メッキ液、たとえば、銅浴中に浸漬することによ
り、さらに加工工程を行わずに直ちにメッキする。該方
法において用いられる還元剤の例としては、ホルムアル
デヒド、ホウ素系試薬、たとえば、ジメチルアミノボラ
ン、水素化ホウ素またはその塩(たとえば、ホウ水素化
ナトリウム)、亜二チオン酸ナトリウム、または次亜リ
ン酸ナトリウムが挙げられる。
【0006】該方法のもう一つの利点は、金属活性剤、
たとえば、銀およびコバルトが電気化学的方法により再
生されるので、廃棄物処理に関して生じる問題が軽減さ
れることである。前記のように、EP0913498A
1も、ここにに開示されているプロセスが、多くの無電
解メッキプロセスが用いるようなクロム酸エッチングを
用いないという利点がある。クロム酸エッチングの例
は、米国特許第4457951号において見いだすこと
ができる。クロム酸は発ガン性物質であり、また様々な
廃棄物処理、廃棄処分の問題および環境問題をもたらす
ので、クロム酸エッチング法は望ましくない。従って、
クロム酸を用いない金属化法の代替法の開発に大きな関
心が寄せられている。
【0007】EP0913498A1特許において開示
されている無電解メッキ法は、今、論議した理由から非
常に良好な無電解メッキ法であるが、該方法はそれでも
前記の理由から望ましくない多くの還元剤、および無電
解メッキ工程を使用する。無電解メッキ工程では、直接
電気メッキと対照的にメッキプロセスが行われる時間が
増大し、従ってメッキプロセスの有効性が低下する。他
の欠点としては、より複雑で、費用のかかる廃棄物処理
法、直接金属化プロセスよりも環境的影響および水の消
費が大きいことが挙げられる。
【0008】金属を直接処理された非導電性表面上に堆
積させる直接金属メッキプロセスにより無電解メッキプ
ロセスを回避する試みがなされてきた。米国特許第50
07990号は、不導体の表面を直接電気メッキする方
法および該方法により製造される物品を開示している。
該特許において開示されている発明は、発見の組み合わ
せに基づく。ひとつの発見は、無電解堆積触媒として機
能するカルコゲニド(chalcogenide)フィ
ルムは、中間無電解コーティングを必要としないで直接
電気メッキできることである。該発明のもう一つの発見
は、かかるカルコゲニドフィルムの多くは、プラスチッ
クのメッキおよび回路基盤製造に用いられる処理剤に不
溶性であり、影響を受けないので、該発明の方法はパタ
ーンメッキプロセスを用いるプリント回路板の形成に適
していることである。
【0009】米国特許第5007990号の方法におい
て、無電解金属メッキ触媒は、第一スズ塩およびたとえ
ばパラジウムなどの貴金属塩とカルコゲニドとの反応に
より形成されるコロイドであると考えられる。用いるこ
とができる他の金属としては、銅、ニッケル、コバルト
などが挙げられる。しかしながら、かかる非貴金属はパ
ラジウムよりも好ましくない。コバルトなどの非貴金属
はパラジウムよりも触媒作用が低い。カルコゲニドフィ
ルムを形成するための溶液は、チオ化合物および二価ス
ルフィド溶液である。アルカリ土類金属スルフィド塩は
スルフィドの供給源を提供する。かかる塩としては、硫
化ナトリウム、カリウムおよびリチウムが挙げられる。
従って、直接電気メッキに好ましいコーティングは、混
合スルフィドまたはパラジウムおよびスズのフィルムで
あると考えられる。
【0010】米国特許第5007990号は、プロセス
から無電解工程を排除することによる非導電性基体のメ
ッキの改良法であるが、該方法は、あまり高価でない金
属、たとえば、銅、ニッケル、またはコバルトよりも高
価なパラジウム金属を用いるのが好ましい。さらに、プ
リント回路板の製造において該方法を用いる場合、米国
特許第5007990号の方法を適用する前に、ボード
スルーホールを、硫酸、クロム酸またはプラズマエッチ
ングあるいは孔のクロム酸でのエッチバックによりデス
ミア(desmear)する。前記のように、クロム酸
工程は望ましくない。また、エッチング濃度における硫
酸の使用は作業者に有害である。硫酸は作業員に重度の
やけどを起こす可能性があり、プリント回路板上の金属
部品の腐食を起こす可能性がある。
【0011】WO00/29646は、金属化のために
非導電性表面を処理する方法を開示している。該方法
は、非導電性表面、たとえば、プラスチック表面を酸化
剤でエッチングして非導電性表面を粗化(roughe
n)することを含む。かかるエッチング材料としては、
過マンガン酸塩、クロム酸、過酸化水素などが挙げられ
る。プラスチック表面を粗化した後、該表面をコバルト
塩、銀塩、スズ塩または鉛塩で処理する。好ましくは、
プラスチックを金属塩で処理した後、該プラスチックを
9〜14のpHの水性アルカリ性溶液で処理する。別法
として、プラスチックを酸溶液で処理することもでき
る。該特許の最後の実施例に記載されているように硫酸
コバルトが金属塩として用いられる場合にかかる処理が
用いられる。プラスチック表面をその後アルカリ金属硫
化物、たとえばモノスルフィド、ジスルフィド、テトラ
スルフィドまたはポリスルフィドで処理する。たとえ
ば、硫化ナトリウム(NaS)を用いることができ
る。スルフィド溶液を適用した後、プラスチックを直接
メッキ法によりメッキする。
【0012】WO00/29646はパラジウムなどの
高価な金属の使用、ならびに無電解メッキ工程を排除す
るが、該方法は、クロム酸、過マンガン酸塩あるいは他
の酸または高塩基性酸化剤を使用し、これらは作業者ま
たは環境に対して危険をもたらし得る。さらに、該特許
の実施例において開示されているようにコバルト塩を用
いる場合、プラスチックを酸またはアルカリ性ディップ
で処理するさらなる工程が用いられる。従って、非導電
性基体を粗化するための過酷な酸化工程、高価な貴金属
触媒の使用および無電解メッキ工程を排除した、さらに
有効な直接金属化法が依然として必要とされている。
【0013】本発明は、非導電性基体をコバルトエッチ
ングでテクスチャーを付け、テクスチャーを付けた非導
電性基体をスルフィドで処理して、導電性表面または層
を提供することによる、金属の非導電性基体への接着性
を向上させる複合プロセスおよび非導電性基体の直接金
属化に関する。有利なことに、非導電性基体のコバルト
エッチングでのエッチングにより、非導電性基体がテク
スチャー付けされて、十分に粗化された表面が得られる
ので、テクスチャー付けされた表面上に堆積された金属
が基体と高結着性結合を形成する。さらに、コバルトエ
ッチングされた非導電性基体のスルフィドでの処理によ
り、導電性硫化コバルト種が得られるので、金属を非導
電性基体の導電性になった表面上に直接メッキすること
ができる。
【0014】有利なことに、本発明の方法は非導電性基
体にテクスチャーを付け、金属堆積物を受容するために
非導電性基体を活性化する有効な方法を提供する。本発
明の方法は、無電解メッキの工程ならびに非導電性基体
を酸化剤、たとえば過酸化水素、クロム酸、過マンガン
酸塩でテクスチャーを付ける工程を排除する。コバルト
エッチングは、酸化剤を使用せずに非導電性基体上にテ
クスチャーを付けた表面を提供するために十分である。
本発明の方法はさらに、望ましくない還元剤、たとえ
ば、ホルムアルデヒドおよびホウ素化合物、ならびに高
価な貴金属触媒、たとえばスズ/パラジウム触媒の使用
も排除する。従って、本発明の方法は、短時間でより有
効な直接金属化法を提供するだけでなく、該方法は他の
金属メッキ法に関連する多くの問題を排除する。
【0015】本発明の方法のもうひとつの利点は、該方
法はプリント回路および配線板の水平および垂直製造法
のいずれにおいても用いることができることである。本
発明の方法は短いので、水平回路板製造プロセスに非常
に好適である。
【0016】水平法は、垂直法よりも迅速であり、従っ
て生産量が高いので、非常に望ましいプリント配線板製
造法である。水平法は使用する装置のために垂直法より
も費用がかかり、従って時間を短縮することが非常に望
ましい。本発明の方法のテクスチャーを付け、非導電性
基体上に導電性表面を提供する工程数を削減することが
水平法については非常に望ましい。
【0017】本発明の第一の目的は、基体を直接金属化
できるようにするために、非導電性基体にテクスチャー
を付け、非導電性基体上に導電性表面を提供する方法を
提供することである。
【0018】本発明のもう一つの目的は、酸化剤を使用
せずに非導電性表面にテクスチャーを付ける方法を提供
することである。
【0019】本発明のさらなる目的は、無電解メッキ工
程のない直接金属化法を提供することである。
【0020】さらに、本発明のさらなる目的は、貴金属
触媒を使用しない直接金属化法を提供することである。
【0021】本発明のさらなる目的および利点は、本発
明の詳細な記載および添付の請求の範囲を読むと当業者
にはわかるであろう。
【0022】図1は、1M硫酸中硫酸コバルトを含むエ
ッチング液でテクスチャーを付けたアクリロニトリル−
ブタジエン−スチレンコポリマーの2000倍での走査
電子顕微鏡写真(SEM)である。図2は、2.4Mリ
ン酸中リン酸コバルトからなるエッチング液でテクスチ
ャーを付けたアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
コポリマーの2000倍での走査電子顕微鏡写真(SE
M)である。
【0023】本発明は、非導電性基体にコバルトエッチ
ングでテクスチャーを付け、続いてテクスチャーを付け
た非導電性基体をスルフィドで処理して導電性表面また
は層を提供することによる非導電性基体の表面または層
の複合接着および直接金属化法を提供する。驚くべきこ
とに、非導電性表面の前処理なしに非導電性基体をコバ
ルト塩溶液でエッチングすることにより、非導電性表面
を十分粗化し、テクスチャーを付けて、堆積された金属
と強力な結合を形成することができる。粗化またはテク
スチャーを付けた非導電性表面または層をコバルトエッ
チングで化学的および物理的に修飾して、表面を金属層
を受容するために最適化する。テクスチャーを付けた表
面は、導電性種を形成するコバルトイオンを保持するた
めの微細孔または微細開口部および堆積された金属をつ
かまえて高結着性結合を形成するための手段を提供す
る。スルフィドをテクスチャー付けされた非導電性基体
に施用することにより、導電性硫化コバルト種が形成さ
れ、これは直接金属化できる導電性表面を有する非導電
性基体を提供する。
【0024】すべての数値範囲は両端を含み、組み合わ
せることができる。コバルトエッチング段階は、約5分
から約60分、好ましくは約15分から約30分かけて
行われる。コバルトエッチングは、水中に可溶性の任意
の好適なコバルト(II)塩を含む水性溶液である。好
適なコバルト(II)塩の例としては、コバルトハロゲ
ン化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、およびテトラフル
オロホウ酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
かかる水性コバルトエッチング液は酸性であり、硫酸、
硝酸、テトラフルオロホウ酸、リン酸またはその任意の
組み合わせにより酸性にすることができる。溶液中のコ
バルトはCo2+イオンの形態であり、これをその後、
電気化学的に酸化して、Co3+イオンを得る。従っ
て、エッチング液は、Co2+およびCo3+イオンの
両方の混合物を、約5g/L〜約120g/L、好まし
くは約40g/L〜約80g/Lの量において含む。最
も好ましくは、Co2+およびCo3+イオンは溶液中
約50g/L〜約70g/Lの範囲である。酸濃度は約
0.1モル/dm〜約10.0モル/dmの範囲で
あり、好ましくは約0.5モル/dm〜約2.0モル
/dmの範囲である。かかる溶液は1より低いpHを
有する。典型的には、電気化学的酸化は、不活性電極、
たとえば、白金、白金をかぶせたチタン、ニオブまたは
タンタル上白金、チタン上ルテニウムまたは二酸化イリ
ジウム、あるいはガラス状炭素を用いて、約1mA/c
〜約10A/cm、好ましくは、約10mA/c
〜約100mA/cmの電流密度で行われる。製
造は、非分離セル中で行われる。
【0025】好ましくは、任意に非導電性基体をコバル
トエッチングでテクスチャー付けする前に、任意の好適
な中性pHコンディショナーまたは溶剤膨潤剤で非導電
性基体を親水性にしてもよい。コンディショナーまたは
溶剤膨潤剤のpHは約6.5〜約8.0未満、好ましく
はコンディショナーまたは溶剤膨潤剤のpHは約7.0
〜約7.5の範囲である。コンディショナーまたは溶剤
膨潤剤は非導電性基体上に約1分〜約15分、好ましく
は約2分から約10分施用される。任意に、コバルトエ
ッチングを施用する前に、コンディショニングまたは溶
剤膨潤剤処理された非導電性基体を水でリンスすること
ができる。水洗工程は、約0.5分〜約5分、好ましく
は約1分〜約3分間行われる。
【0026】本発明を実施するために、特定のpH範囲
を有する任意の好適なコンディショナーを用いることが
できる。好適なコンディショナーの例としては、プロピ
レンカーボネート、ブチロラクトン、またはその混合物
が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいコン
ディショナーは、ガンマブチロラクトン、プロピレンカ
ーボネート、非イオン性ポリオキシプロピレン界面活性
剤、およびリン酸エステル界面活性剤を含む。非導電性
基体のコンディショニングのために用いることができる
代表的な溶剤膨潤剤としては、ケトンおよびラクトン含
有溶剤膨潤剤が挙げられるが、これらに限定されない。
ケトン溶剤膨潤剤の一例は、ガンマブチロラクトンまた
はプロピレンカーボネートとの組み合わせにおいてメチ
ルエチルケトンを含む。
【0027】本発明を実施するために用いることができ
る他の好適な溶剤膨潤剤としては、グリコールおよびグ
リコールエーテル、ラクトン、たとえばガンマ−カプロ
ラクトン、イプシロン−カプロラクトン、ガンマ−バレ
ロラクトンおよびその誘導体を含む溶剤膨潤剤が挙げら
れるが、これらに限定されない。複素環式窒素化合物、
たとえば、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリド
ン、N−エチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル
−2−ピロリドン、N−ドデシル−2−ピロリドン、N
−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドン、ジメチ
ルアセトアミドなどを含む溶剤膨潤剤も含まれる。用い
られる溶剤膨潤剤は、前記コンディショナーまたは溶剤
膨潤成分の組み合わせも含むことができる。
【0028】コンディショナーおよび溶剤膨潤組成物
は、水性であり、約10体積%〜約70体積%の前記活
性成分を含む。好ましくは、コンディショナーおよび溶
剤膨潤剤の活性成分は約20体積%〜約40体積%の範
囲である。
【0029】図1は、プロピレンカーボネートおよびブ
チロラクトンの混合物からなるコンディショナーで処理
し、続いて1M硫酸中硫酸コバルトの水性溶液でエッチ
ングされたアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコ
ポリマーの約2000倍の倍率でのSEMである。コポ
リマーをまずコンディショナーで約5分間約40℃で処
理し、水でリンスし、その後コバルト組成物で約15分
間約35℃でエッチングした。処理中、約0.2アンペ
アー(A)の電流をエッチング液に通した。SEMは、
コバルトエッチング液がコポリマー上に高度に多孔質ま
たは高度にテクスチャー付けされた表面を形成したこと
を示す。このような高い多孔性またはテクスチャー付け
により、直接電気メッキされた金属がコポリマー表面中
深く浸透できる表面はコポリマーと強力に結合する均一
な金属層を形成する。
【0030】図2も、プロピレンカーボネートおよびブ
チロラクトンコンディショナーで処理し、続いて2.4
Mリン酸中リン酸コバルトの水性溶液でエッチングされ
たアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー
の約2000倍の倍率でのSEMを示す。コポリマーを
まずコンディショナーで約5分間約38℃で処理し、そ
の後、水でリンスし、続いてコバルトエッチング液で約
30分間約35℃でエッチングした。処理中、約0.2
アンペアーの電流をエッチング液に通した。SEMは、
コポリマー表面上の高多孔度のために、コポリマー上に
直接電気メッキされた均一な金属層が高い結着性の金属
−ポリマー結合を形成できることを示す。本発明の範囲
に含まれる多孔質とは、小さなオープンスペース(op
en space)が入り込んだ基体の表面または層を
意味する。本発明の範囲内の多孔質とは、液体または気
体で満たされた微細なオープンスペースが入り込んだ固
体または基体の状態を意味する。
【0031】コバルトエッチングを施用した後、非導電
性基体を任意に冷水でリンスしてもよい。水洗工程は、
約0.5分から約5分間、好ましくは約1分から約3分
間行われる。好ましくは、エッチングされた非導電性基
体をスルフィドで処理して、導電性硫化コバルト種が形
成される。テクスチャーを付けた非導電性基体の孔中に
保持されるコバルトイオンは、非導電性基体のテクスチ
ャー付けされた表面全体にわたって導電性スルフィド種
を形成する。スルフィド処理段階は、約30秒から約1
0分、好ましくは約2分から約5分である。硫化コバル
ト導電性種が形成されるためにスルフィドを提供する任
意の好適なスルフィドを用いることができる。好ましく
は、スルフィドは水性アルカリ性溶液として提供され
る。スルフィドは、モノスルフィド、ジスルフィド、テ
トラスルフィドまたはポリスルフィドであってもよい。
好ましくは、アルカリ性金属スルフィド(MS、M=
アルカリ金属)が用いられる。好適なアルカリ金属の例
としては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどが挙げ
られる。硫化ナトリウム(NaS)が最も好ましいア
ルカリ金属スルフィドである。スルフィド溶液は、約
0.25g/L〜約10g/Lのスルフィド、好ましく
は約0.5g/L〜約5g/Lのスルフィドを含む。
【0032】約7.5〜約10.0のアルカリ性pHを
維持するために任意の好適な塩基がスルフィド溶液中に
含まれていてもよい。好ましくは、スルフィド溶液のp
Hは約8.0〜約9.0の中程度のpH範囲を有する。
適当なpHを提供するためにスルフィド溶液に添加する
ことができる好適なアルカリ性化合物としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸
ナトリウム、またはその混合物が挙げられるが、これら
に限定されない。アルカリ性または塩基性化合物は溶液
の約0.5g/L〜約5.0g/Lの範囲である。好ま
しくは、アルカリ性または塩基性化合物は溶液の約1.
0g/L〜約4.0g/Lの範囲である。
【0033】好ましくは、一般式M(M=ア
ルカリ金属、たとえば、ナトリウム、カリウムまたはリ
チウム)を有する亜二チオン酸塩(次亜硫酸塩)をスル
フィド処理段階に関して用いることができる。亜二チオ
ン酸塩を用いる場合、これらは約1.0g/L〜約15
g/L、好ましくは約5g/L〜約10g/Lの量にお
いて用いられる。特定の理論により拘束されないが、本
発明者らは、亜二チオン酸塩もコバルトとスルフィドを
形成すると考える。
【0034】コバルトエッチングおよびスルフィドを当
該分野において用いられる任意の好適な手段により非導
電性基体に施用することができる。たとえば、非導電性
基体をコバルトエッチングおよびスルフィドを含む容器
中に浸漬してもよいし、またはコバルトエッチングおよ
びスルフィドを非導電性基体上にスプレーしてもよい。
非導電性基体をディッピングまたはスプレーの任意の組
み合わせによりコバルトエッチングおよびスルフィドで
処理することができる。
【0035】スルフィド処理後、非導電性基体の表面は
硫化コバルト種で導電性になる。新たに導電性になり、
テクスチャー付けされた基体を、当該分野において用い
られる任意の好適な直接電気メッキ法により直接金属化
することができる。任意に、導電性基体を水でリンスし
てもよい。水でリンスする時間は、前記の通りである。
本発明の方法において用いられる温度範囲は、約20℃
から約40℃である。
【0036】本発明の方法により処理された非導電性基
体を、基体上に直接メッキすることができる任意の好適
な金属で直接メッキすることができる。かかる金属の例
としては、銅、ニッケル、スズ、鉛、鉄、金、銀、白
金、パラジウム、タンタル、コバルト、ルテニウム、イ
ンジウム、ビスマス、アンチモン、ロジウム、バナジウ
ム、亜鉛、またはその合金が挙げられるが、これらに限
定されない。
【0037】前記のように、任意の好適な直接電気メッ
キ法を用いて、処理された基体を直接金属化することが
できる。処理された基体を直接金属化するための電気メ
ッキ法は、任意の好適な電気メッキ液を用いることがで
きる。商業的に入手可能な電気メッキ液を用いることが
できる。商業的に入手可能な電気メッキ液は、溶液を本
発明を実施するために好適にする添加剤を含む。多くの
金属を本発明の方法で処理された基体上に電気メッキす
ることができるが、好ましい電気メッキ金属は、銅およ
びニッケルからなる。電気メッキ液の一例は、色素、界
面活性剤、キレート剤、光沢剤(brightene
r)、レベリング剤(levelingagent)、
抑制剤(suppressor)などの群からの添加剤
とともにメッキされることが望ましい金属の水性酸溶液
を含む。電気メッキ浴の処方において用いることができ
る酸は、硫酸、フルオロホウ酸、スルファミン酸などの
最大導電性のための高イオン解離定数を有するものを含
む。用いることができる色素としては、メチレンブル
ー、メチルバイオレット、および他のN−複素環式化合
物;トリフェニルメタンタイプの色素および芳香族イミ
ンおよびジアゾ化合物が挙げられる。かかる電気メッキ
浴中に含めることができる適当な界面活性剤としては、
非イオン性界面活性剤、たとえばアルキルフェノキシポ
リエトキシエタノール、たとえばオクトフェノキシ、ポ
リエトキシエタノールなどが挙げられる。界面活性剤
は、湿潤剤および水溶性有機化合物、たとえば複数のオ
キシエチレン基を含む化合物を含む。かかる化合物の好
ましい群は、20〜150の繰り返し単位を有するポリ
オキシエチレンポリマーを含む。ブロックコポリマーま
たはポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンも
このクラスの物質に含まれる。前記の添加剤は公知量に
おいて溶液に添加される。
【0038】メッキされる基体は電気メッキセルにおい
て陰極として用いられる。任意の好適な陽極、すなわち
可溶性または不溶性陽極を電気メッキセル装置において
用いることができる。電流密度は約10アンペア/ft
から約40アンペア/ft の範囲であり、好ましく
は約15アンペア/ftから約30アンペア/ft
である。電気メッキ液を約20℃から約40℃の温度に
維持する。基体上に所望の厚さが形成されるまで電気メ
ッキを続ける。たとえば、プリント回路板の製造におい
て、所望の厚さは約0.5milから約2.0milで
あり、好ましくは約1.0milから約1.5milで
ある。開示された電流密度範囲で前記範囲内の所望の厚
さの堆積物を得るためには約30分から約90分の電気
メッキ時間が予想される。
【0039】本発明の方法により形成される金属堆積物
は、厚さが均一で、欠損がない。さらに、本発明の方法
により処理された非導電性基体の導電性表面上に堆積さ
れた金属層は処理された基体と高結着性結合を形成す
る。結合強さは、プリント回路板製造において用いられ
るようなハンダショック試験(solder−shoc
k testing)に耐えるために十分である。堆積
した金属とコバルトエッチングで処理された基体間の結
合強さは約0.5N/mm(ニュートン/ミリメート
ル)から約1.2N/mmの範囲である。さらに多くの
場合には、結合強度は約0.6N/mmから約0.8N
/mmの範囲である。
【0040】非導電性基体は、樹脂、たとえば熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂およびエラストマーポリマー、およ
びガラスをはじめとする様々な非導電性物質から製造す
ることができる。基体は複合材料、たとえば、エポキシ
−ガラス、フェノール−紙、またはポリエステル−ガラ
スであってもよく;プリント回路板製造において用いら
れる複合体としては、フレキシブル回路または高温用途
についてはポリイミド;容易に穿孔できる紙/フェノー
ル:NEMAグレードFR−2;紙/フェノールよりも
改良された機械的特性を有する紙/エポキシ:NEMA
グレードFR−3;良好な機械的特性を有するガラス/
エポキシおよびガラス繊維織物:NEMAグレードFR
−4,FR−5;およびいくつかの用途に適したランダ
ムガラス/ポリエステル:NEMAグレードFR−6が
挙げられる。好適な熱硬化性ポリマー材料の例として
は、ポリエポキシド;フェノール樹脂、アミノプラスチ
ック;不飽和ポリエステル;ポリイミド;およびポリア
ミドが挙げられる。好ましい熱硬化性ポリマー材料とし
ては、エポキシ樹脂;フェノール樹脂、たとえば、フェ
ノール、レゾルシノールおよびクレゾールのコポリマ
ー;およびポリアミドが挙げられる。さらにフィラーお
よび/または補強剤、たとえばガラス充填エポキシまた
はフェノールベース物質をさらに含むかかるポリマー材
料から非導電性基体を成形することができる。ポリマー
中に存在してもよい他の添加剤としては、天然繊維、た
とえば、綿、紙およびセルロース;合成繊維;カーボン
ブラック;粉末アルミナ;シリカ微粒子;ワックスなど
が挙げられ、フィラー、顔料、強化剤、離型剤などとし
て用いられる。適当な熱可塑性ポリマー材料としては、
ポリオレフィン、たとえば、高および低密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリフルオロエチレン、エチレン
−プロピレンコポリマーなど;ポリスルホン;ポリアル
キレンスルフィドおよびポリアリーレンスルフィドをは
じめとするポリスルフィド;ポリスチレンおよびアクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)コポリマ
ー;ポリイミド;ポリエステルイミド;ポリエーテルイ
ミド;ポリカーボネート;ポリフェニレンオキシド;ポ
リウレタン;およびポリアミドイミドが挙げられる。好
ましい熱可塑性ポリマー材料は、ポリオレフィン、たと
えばポリプロピレン;ポリスルホン;ポリカーボネー
ト;およびABSコポリマーである。
【0041】有利には、本発明の方法は、直接電気メッ
キできる非導電性基体上にテクスチャーを付け、導電性
表面を提供する方法を提供する。非導電性基体をコバル
トエッチングでエッチングする前に、非導電性基体を腐
食性または刺激性化合物、たとえばクロム酸で処理する
必要がない。驚くべきことに、コバルトエッチングは非
導電性基体にテクスチャーを付け、基体と基体上に堆積
された金属間に高結着性結合を形成する。過酷で望まし
くない処理工程を除去することに加えて、本発明の方法
は高価なスズ/貴金属触媒ならびに無電解メッキ工程を
用いる必要性を排除する。従って、本発明の方法は費用
有効性であり、非導電性基体の表面の直接金属化を達成
するより短時間の方法を提供する。本発明の方法は非導
電性を電気メッキする公知方法と比べて期間が短縮され
ているので、本発明の方法を、多層回路板を製造するた
めの垂直法および水平法のいずれにおいても有効に用い
ることができる。
【0042】本発明の方法は、かかる望ましくない還元
剤、たとえばホルムアルデヒドおよびホウ素化合物の必
要性を除去する。前記のように、ホルムアルデヒドは発
ガン性であり、作業者に有害で、廃棄物処理の問題をも
たらす。ホウ素化合物は高価で、従って経済的でない。
従って、本発明の方法は非導電性基体を電気メッキする
多くの方法の改良法を提供する。
【0043】次の実施例は、本発明を説明することを意
図するものであって、本発明の範囲を制限することを意
図しない。
【0044】実施例1 本発明の方法が当該分野における改良法であることを示
すために、表面積が約64cmであるアクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン(ABS)プラスチック(非
導電性基体)クーポンの3サンプルを3種の異なる方法
により処理した。1のクーポンをクロム酸エッチングで
処理し、第二のクーポンをコバルトエッチング/本発明
の直接メッキ法で処理し、第三のクーポンをコバルトエ
ッチング/無電解法により処理した。
【0045】用いた溶液はすべて水性ベースであった。
用いた無電解銅溶液は約2.0g/Lの濃度の銅、約
7.8g/Lの濃度の水酸化ナトリウム、約3.0g/
Lの濃度のホルムアルデヒドおよび約35g/Lの濃度
のエチレンジアミン四酢酸を含んでいた。銅を直接電気
メッキするための電気メッキ浴は、約19g/Lの銅、
約225g/Lの硫酸および約50ppmの塩化物を含
んでいた。標準的クロム酸エッチング法において用いら
れる触媒はスズ/パラジウムコロイド触媒であった。
【0046】クロム酸でエッチングされるABSプラス
チッククーポンを処理するために用いられるコンディシ
ョナーは約65重量%のジメチルホルムアミド溶液であ
った。残りの2クーポンのコンディショナーは、ガンマ
ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、非イオン性
ポリオキシプロピレン界面活性剤および湿潤性を向上さ
せるための少量のリン酸エステル界面活性剤を含んでい
た。
【0047】クロム酸エッチングは、約90g/Lのク
ロム酸、約30g/Lの硫酸および約20g/Lのリン
酸を含んでいた。コバルトエッチング剤は約1Mの硫酸
コバルトおよび約1Mの硫酸を含んでいた。
【0048】本発明の方法において用いられるスルフィ
ド溶液は約10g/LのNa、約0.5g/
LのNaS9HO、および約3.5g/LのNaO
Hを含んでいた。
【0049】使用した中和剤、促進剤(acceler
ator)および還元剤は公知のものであった。
【0050】次の表は、銅メッキのための非導電性基体
を製造し、活性化基体上に銅を堆積させる3種の方法の
各工程の時間を対比させる。
【0051】
【表1】 前記表に開示したように、61分かかるクロム法および
59分かかるコバルトエッチング/無電解法の長時間法
と対照的に、本発明の方法は26分かかった。従って、
本発明の方法は他の2つの処理/メッキ法と比べて2倍
以上速く、有効である。従って、本発明の方法は直接金
属化のための非導電性基体の製造における改良法であ
る。
【0052】実施例2 表面積約16cmを有するABSパネルを、クーポン
を親水性にするために約0.5g/LのTritonを
追加したブチロラクトンおよびプロピレンカーボネート
の混合物を含むコンディショナーで処理した。パネルを
約5分間約40℃の温度で処理した。パネルを次に水で
約2分間リンスし、約35℃の温度で水性コバルトエッ
チング溶液中に約15分間入れた。コバルトエッチング
液は、1M HSO中1M CoSOを含んでい
た。パネルの処理中、約0.2アンペアの電流をエッチ
ング液に通した(約12cmの表面積を有する白金電
極を用いた)。パネルを次に水中に浸漬して過剰のコバ
ルトを除去し、スルフィド溶液中約5分間約25℃で処
理した。スルフィド溶液は、約10g/LのNa
、約2重量%のNaS9HOおよび約1重量%
のNaOHを含んでいた。パネルを水で約2分間リンス
し、その後、銅電気メッキ浴中、銅で直接電気メッキし
た。銅電気メッキ浴は約19g/Lの銅、約224g/
Lの硫酸および約50ppmの塩化物を含んでいた。均
一な銅金属層がすべてのパネル上で観察された。
【0053】パネルをコバルトエッチングで処理した後
に、各パネルのSEMを撮影した。各SEMは実質的に
図1において示すような多孔質表面を呈した。
【0054】従って、本発明の複合接着促進および直接
金属化法はABSポリマー材料の良好なテクスチャー付
けならびにABSポリマー材料を直接電気メッキするた
めの有効な方法を提供する。
【0055】実施例3 約35℃で、溶液に約0.2アンペアの電流を流しなが
らポリエステル織物からなるパネルおよびポリマーコー
ト紙からなるパネルを水性コバルトエッチング液中に入
れた(約12cmの表面積を有する白金電極を使用し
た)。コバルトエッチング液は1M HSO中1M
CoSOを含んでいた。エッチング後、パネルを簡
単に水でリンスし、その後、約10g/LのNa
、約2重量%のNaS9HOおよび約1重量%
のNaOHからなるスルフィド溶液中、約5分間処理し
た。各パネルを水でリンスし、銅で直接電気メッキし
た。銅電気メッキ浴は、約19g/Lの銅、約225g
/Lの硫酸および約50ppmの塩化物を含んでいた。
各パネル上に均一な銅層が形成された。
【0056】各パネルをコバルトでエッチングした後、
各パネルのSEMを撮影した。各パネルは実質的に図1
において示すような多孔質表面を呈した。
【0057】従って、本発明のコバルトエッチングと直
接メッキ法の組み合わせにより、ポリマー材料の良好な
テクスチャー付けおよびポリマー上の金属の有効な直接
電気メッキ法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 1M硫酸中硫酸コバルトを含むエッチング液
でテクスチャーを付けたアクリロニトリル−ブタジエン
−スチレンコポリマーの2000倍での走査電子顕微鏡
写真(SEM)である。
【図2】 2.4Mリン酸中リン酸コバルトからなるエ
ッチング液でテクスチャーを付けたアクリロニトリル−
ブタジエン−スチレンコポリマーの2000倍での走査
電子顕微鏡写真(SEM)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ザトゥーン・ビガム イギリス,シーブイ6・5ジェイジー,ウ ェスト・ミッドランズ,コベントリー,フ ォールスヒル,チャーチル・アベニュー・ 160 (72)発明者 マーティン・ティー・グーシー イギリス,シーブイ10・9エヌゼット,ナ ニートン,ギャラリー・コモン,プラウ・ ヒル・ロード,ヒル・ファーム (72)発明者 ジョン・イー・グレイブス イギリス,シーブイ11・6エルユー,ナニ ートン,カレンダー・クローズ・30 (72)発明者 マーク・エー・プール イギリス,ウォーリックシャー,シーブイ 22・7イーエー,ラグズビー,ビルトン, スパイサー・プレイス・50 (72)発明者 アムリク・シング イギリス,シーブイ1・5エイチエル,ウ ェスト・ミッドランズ,コベントリー,ヒ ルフィールズ,ライト・ストリート・35 Fターム(参考) 4K024 AA03 AA04 AA05 AA07 AA08 AA09 AA10 AA12 AA14 AB02 AB15 AB19 BA12 BB11 BC01 CA01 CA02 DA07 DA10 GA01 GA16

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)非導電性基体をコバルトエッチング
    液でエッチングして、非導電性基体が多孔質になるよう
    に非導電性基体にテクスチャーを付け; b)スルフィドを多孔質非導電性基体に施用して、多孔
    質非導電性基体上に導電性表面を提供し; c)直接電気メッキにより非導電性基体の導電性、多孔
    質表面を金属化することを含む、非導電性基体を直接金
    属化する方法。
  2. 【請求項2】 非導電性基体の導電性、多孔質表面の直
    接金属化が、銅、ニッケル、スズ、鉛、鉄、金、銀、白
    金、パラジウム、タンタル、コバルト、ルテニウム、イ
    ンジウム、ビスマス、アンチモン、ロジウム、バナジウ
    ム、亜鉛またはその合金を含む金属を用いて行われる請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 コバルトエッチング液が約5分〜約60
    分にわたって行われる請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 コバルトエッチングが、約5g/L〜約
    120g/Lのコバルト(II)イオンおよびコバルト
    (III)イオンを含む請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 スルフィドが、一般式M(式
    中、Mはナトリウム、カリウムまたはリチウムを含む)
    を有する亜二チオン酸塩を含むアルカリ性水溶液として
    施用される請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 a)非導電性基体を親水性にするために
    非導電性基体をコンディショニングし; b)親水性非導電性基体を水性洗浄液で任意にリンス
    し; c)親水性非導電性基体をコバルトエッチングでテクス
    チャーを付けて、非導電性基体の表面を多孔質にし; d)多孔質表面にされた非導電性基体を任意に水性洗浄
    液でリンスし; e)多孔質表面にされた非導電性基体にスルフィドを施
    用して、非導電性基体上に導電性、多孔質表面を提供
    し; f)導電性および多孔質表面非導電性基体を任意にリン
    スし; g)直接電気メッキにより非導電性基体の導電性多孔質
    表面を金属化することからなる非導電性基体の直接金属
    化法。
  7. 【請求項7】 非導電性基体が、約6.5〜約8.0未
    満のpHを有するコンディショナーまたは溶剤膨潤剤で
    親水性にされる請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 非導電性基体が、ガンマブチロラクト
    ン、プロピレンカーボネート、非イオン性ポリオキシプ
    ロピレン界面活性剤、およびリン酸エステル界面活性剤
    を含むコンディショナーで親水性にされる請求項7記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 非導電性基体が、ケトン、ラクトン、複
    素環式窒素化合物、グリコール、グリコールエーテル、
    またはその混合物を含む溶剤膨潤剤で親水性にされる請
    求項7記載の方法。
  10. 【請求項10】 金属と非導電性基体の導電性表面間の
    接着強さが、約0.5N/mm〜約1.2N/mmであ
    る請求項6記載の方法。
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