JP2003182800A - 加圧タンクを用いた高粘度流体の送液装置 - Google Patents

加圧タンクを用いた高粘度流体の送液装置

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JP2003182800A JP2002201437A JP2002201437A JP2003182800A JP 2003182800 A JP2003182800 A JP 2003182800A JP 2002201437 A JP2002201437 A JP 2002201437A JP 2002201437 A JP2002201437 A JP 2002201437A JP 2003182800 A JP2003182800 A JP 2003182800A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加圧タンクを用いた送液装置において、分離
した液や変化、変質した液が送出されることがなく、必
要とする正常な液を安定して送出する。 【解決手段】 加圧タンク2の上部に加圧ポート4とガ
ス抜きポート5を設けると共に加圧タンク2の底部に供
給ポート6と送液ポート7を設け、さらに、加圧タンク
2の内部に、薬液17に浮いて薬液17の液面の上下変
位に伴い自在に上下変位しかつ薬液17と加圧ガス40
とを分離するフロート11を設ける。このフロート11
は、裏面が平らになっていて、さらに、フロート11の
下方には下限位置で送液ポート7を塞ぐ栓部11−3が
設けられ、上方には、フロート11の送液前後での変位
量を検知する為の支柱11−4が設けられている。そし
て、加圧ガス40を加圧ポート4から加圧タンク19内
に送り込んで加圧することにより、送液ポート7から薬
液17を送出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置、
FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置等のノ
ズル等に高粘度の薬液等を供給する送液装置に関し、加
圧タンクを用いることにより安定した圧力で薬液等を供
給する送液装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高粘度の薬液をノズルから吐出さ
せて半導体の製造やFPD(フラットパネルディスプレ
イ)の製造に使用するにあたり、薬液を薬液供給配管の
途中に設けた加圧タンク内に一旦貯留し、加圧タンク内
を一定圧力の加圧ガスにて加圧して薬液を送出すること
により、安定した一定圧力の薬液を薬液ノズルへ送液す
る送液装置が知られている。
【0003】この従来の送液装置における加圧タンクの
構造を図7及び図8に示す。加圧タンク19の蓋20に
は、加圧タンク19内に薬液28を導入するための供給
ポート21と、加圧タンク19内の薬液28が送出され
る送液ポート22と、加圧タンク19内に加圧ガス30
を送り込んで加圧するための加圧ポート23と、加圧タ
ンク19内の加圧ガス30を逃がすためのガス抜きポー
ト24が設けられている。
【0004】供給ポート21は、一端が加圧タンク19
内の上方部分にて開口しており、他端が加圧タンク19
の外部で不図示の薬液供給配管を介して薬液供給源に接
続される。送液ポート22は、一端が加圧タンク19内
の下方部分にて開口しており、他端が加圧タンク19の
外部で不図示の薬液供給配管を介して薬液ノズルに接続
される。加圧ポート23は、一端が加圧タンク19内の
上方部分にて開口しており、他端が加圧タンク19の外
部で不図示の加圧ガス供給部に接続される。ガス抜きポ
ート24は、一端が加圧タンク19内の上方部分にて開
口しており、他端が加圧タンク19の外部に開放されて
いる。これら供給ポート21、送液ポート22、加圧ポ
ート23、ガス抜きポート24は、それぞれ不図示のバ
ルブにより開閉されるようになっている。
【0005】また、加圧タンク19の内部には、上限管
理センサ26aと下限管理センサ26bが備えられてお
り、その信号線27が加圧タンク19の蓋20を通して
外部に引出されている。これらの上限管理センサ26a
と下限管理センサ26bは、薬液28の液面に浮くフロ
ート25の近接を検出するフロート式の液面センサで構
成されている。これら上限管理センサ26aと下限管理
センサ26bは、加圧タンク19内に貯留される薬液2
8の液面に浮くフロート5の近接を検出することにより
薬液の液面の液位を検出し、薬液28が供給ポート21
の開口部から送液ポート22の開口部の範囲で貯留する
ように管理するためのものである。
【0006】加圧タンク19内に薬液28を貯留するに
は、送液ポート22と加圧ポート23を閉じると共に供
給ポート21とガス抜きポート24を開く。これによ
り、薬液28は、薬液供給源から薬液供給配管を通って
供給ポート21より加圧タンク19内に流入し貯留され
る。また、加圧タンク19から薬液28を送出するに
は、供給ポート21とガス抜きポート24を閉じると共
に送液ポート22と加圧ポート23を開き、加圧ガス3
0を加圧ポート23を介して加圧タンク19内に送り込
む。これにより、加圧タンク19内に加圧ガス30が送
り込まれて加圧タンク19内が加圧され、その圧力によ
り送液ポート22から薬液28が送出される。送出され
た薬液28は薬液供給配管を通って薬液ノズルへ送液さ
れる。ガス加圧部から一定圧力の加圧ガス30を送出す
ることにより加圧タンク19内は一定圧力に加圧され、
これにより、送液ポート22からは一定圧力の薬液28
が送液され、薬液ノズルからは一定圧力の薬液28が吐
出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の送液装置において、半導体の製造やFPDの製造
に用いる薬液28には複数種の物質から構成されている
ものがあり、複数種の物質から構成される薬液28は、
長時間放置しておくと、物質の性質や分子量の差異等に
より2層に分離してくることがある。また、薬液28は
加圧タンク19内で加圧ガス30と直に接触するので、
加圧ガス30が薬液28に溶け込むことにより変化、変
質したり、圧力が加えられることにより変化、変質する
ことがある。
【0008】また、薬液28が高粘度であると、図8に
示すように、送液ポート22の付近で下方に窪んだ状態
となってしまう。このため、薬液28の上にできた分離
したり変化、変質した液29の層も窪んでしまい、分離
したり変化、変質した液29が送液ポート22から送出
されてしまい、薬液ノズルから分離したり変化、変質し
た液29が吐出されてしまうことがある。また、高粘度
な薬液28は、室温変動等に伴う薬液28の液温変動が
粘度に及ぼす影響が大きく、薬液28の粘度が変化した
場合に、加圧ガス30の加圧圧力及び送出時間が同じで
あると、薬液28の送出液量が変動するという問題点が
あった。
【0009】また、薬液28の供給や送出の際に、液面
が揺らぐことによって正確な液面の検出が困難である等
の問題点や、下限センサ26bが故障したり誤操作した
場合には、送液ポート22から加圧ガス30が出されて
しまい、薬液ノズルから加圧ガス30が噴出するという
問題点もあった。
【0010】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、分離した液や変化、変質した液が送出
されることがなく、また、加圧ガスが薬液中に溶け込む
ことのない安定した流体の供給、送液を図ると共に、流
体の送出液量を一定に維持でき、さらに、より正確な液
面の検出を行うと共に、誤って加圧ガスが送出されるこ
とのない加圧タンクを用いた送液装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、高粘度流体(以下、流体という)
を供給源圧力により、流体供給配管途中に設けられた加
圧タンク内に導入し、安定供給可能な加圧ガスを前記加
圧タンク内の流体液面の上部に導入することにより、流
体を該タンク外に送出する高粘度流体の送液装置におい
て、前記加圧タンクの底部が前記流体供給配管に接続さ
れると共に、この接続部に流体の導入口及び送出口が設
けられており、前記導入口を通して前記加圧タンク内に
予め導入されている流体と前記加圧ガス雰囲気の界面
に、流体液面の昇降動作に伴い昇降自在で、かつ、流体
と加圧ガス雰囲気とを分離するフロートを設ける構成と
した。
【0012】この構成においては、加圧タンクに流体を
導入するとき、加圧タンク内にはタンク底部の導入口か
ら流体が流入してゆく。このとき、フロートは流入して
くる流体に浮き、流入してくる流体の液面の上昇と共に
フロートも上昇してゆく。また、加圧タンクから流体を
送出するとき、加圧タンク内の流体液面の上部に加圧ガ
スを送り込むと、その圧力により流体に浮いているフロ
ートが押し下げられて、フロートの下に貯留されている
流体が送出口から押し出されて送出される。また、加圧
タンク内では、フロートは流体の増減に伴い流体の液面
に浮いた状態で上下に移動する。加圧タンク内に貯留さ
れる流体は、このフロートにより加圧ガス雰囲気と分離
された状態となる。
【0013】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の加圧タンクを用いた高粘度流体の送液装置おいて、フ
ロートの上下限位置を検出する位置検出センサと、この
位置検出センサの出力に基づいて加圧タンク内の液量を
管理する制御部とを有する構成とした。この構成におい
ては、流体の増減に伴って上下に移動するフロートの位
置が検出されることにより、加圧タンク内の流体の液量
が検出され、加圧タンク内に過不足なく流体が貯留され
るように管理される。
【0014】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
の加圧タンクを用いた高粘度流体の送液装置おいて、フ
ロートの変位量を検出する変位量検出手段と、変位量検
出手段の出力に基づいて加圧タンクから送出された送出
液量を算出すると共に、この算出された送出液量に基づ
いて該送出液量が一定に維持されるように加圧ガスの加
圧圧力若しくは送出時間を制御する制御部とを有する構
成とした。この構成においては、フロートの変位量に基
づいて加圧タンクからの送出液量が算出され、その算出
された送出液量に基づいて送出液量が一定に維持される
ように加圧ガスの加圧圧力若しくは送出時間が制御され
るため、粘度変化等の外乱に依らず加圧タンクから送出
される液量が一定に維持される。
【0015】また、請求項4の発明は、請求項1に記載
の加圧タンクを用いた高粘度流体の送液装置おいて、フ
ロートの裏面側に、該フロートの昇降下限位置で流体の
送液口を塞ぐ栓部を設けた構成とした。この構成におい
ては、加圧タンク内の流体の貯留量が減少し、フロート
が所定の下限位置まで変位すると、フロートの裏面側に
設けた栓部により加圧タンク底部の流体の送液口が塞が
り、流体が送液口から送出されるのが防がれる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態について図面を参照して説明する。まず、本実施形態
による加圧タンクを用いた送液装置の概略構成を図1に
示す。また、この送液装置の制御部の概略構成を図5に
示す。送液装置1は高粘度の薬液(高粘度流体)を貯留
する金属製の加圧タンク2を備えている。この加圧タン
ク2は、上方部分が略円筒形状をしており、下方部分が
略円錐形状をしている。
【0017】この加圧タンク2の上部には蓋3が設けら
れており、この蓋3に、加圧タンク2内へ加圧ガスを導
入するための加圧ポート4と、加圧タンク2内の加圧ガ
スをタンク外へ逃がすためのガス抜きポート5が設けら
れている。加圧ポート4は、バルブ36により開閉され
るようになっていて、その先には不図示の加圧ガス供給
装置が接続されている。また、ガス抜きポート5は、バ
ルブ35により開閉されるようになっていて、その先は
外気に開放されている。また、蓋3の中心部には透明な
円筒形の窓31が設けられている。
【0018】また、加圧タンク2の底部すなわち円錐形
状の先端部には、加圧タンク2内に薬液を導入するため
の供給ポート(流体導入口)6と、加圧タンク2内に貯
留されている薬液を送出するための送液ポート(流体送
出口)7が設けられている。この供給ポート6と送液ポ
ート7は流路を共用して加圧タンク2の底面の略中央に
設けられており、マニホールド8により流路が分岐され
ている。マニホールド8により分岐された各流路の先に
は、各流路を開閉するためのオペレートバルブ9とオペ
レートバルブ10が設けられている。そして、オペレー
トバルブ9の先には、不図示の薬液供給配管を介して薬
液供給装置が接続され、オペレートバルブ10の先に
は、不図示の薬液供給配管を介して薬液ノズルが接続さ
れる。
【0019】加圧タンク2の内部には、薬液の液面に浮
いて薬液と加圧ガス雰囲気とを分離し、かつ薬液の液面
の上下変位に伴い自在に上下変位するフロート11が設
けられている。このフロート11は、フロート部11−
1に凹部11−2を設け、フロート部11−1の略中央
における下方に栓部11−3を設け、上方に支柱11−
4を設けた構造になっている。また、この支柱11−4
は、蓋3の中央部にあるる窓31を通して外部から見え
るようになっている。
【0020】フロート部11−1は、加圧タンク2内で
上下に変位できるように、その径が加圧タンク2の内径
より若干小さいものとなっている。また、フロート部1
1−1は、裏面が平らになっている。凹部11−2は、
フロート11に浮力を生じさせるためのものである。栓
部11−3は、フロート11が下限位置まで変位したと
きに、加圧タンク2の底に設けられている送液ポート7
を塞いで加圧タンク2内から薬液17が送出されるのを
防ぐためのものであり、フロート部11−1の略中央に
おける下方に設けられている。また、この栓部11−3
は、フロート11が薬液の液面上で略水平にバランスよ
く浮くための重りの役割も果たす。
【0021】また、蓋3の裏側に、フロート11が上限
位置に来たときにそれを検出する上限管理センサ(位置
検出センサ)13と、フロート11が下限位置に来たと
きにそれを検出する下限管理センサ(位置検出センサ)
14が設けられている。これら上限管理センサ13、及
び下限管理センサ14は、フロート部11−1からの反
射光を受光してフロート部11−1までの距離を測定
し、フロート部11−1が所定の距離(上限位置及び下
限位置)に存在するときに信号を出力する反射型の光セ
ンサで構成されている。蓋3の外側へは、上限管理セン
サ13及び下限管理センサ14の信号線15、16が引
出されている。また、CCDカメラ32は、蓋3に設け
られた窓31を通して見える支柱11−4が撮像できる
位置に固定されている。
【0022】加圧ポート4のバルブ36(図5)、ガス
抜きポート5のバルブ35(図5)、オペレートバルブ
9、及びオペレートバルブ10は、上限管理センサ13
と下限管理センサ14からの信号によって制御部50
(図5)により電動制御されて、自動的に各ポートを開
閉するようになっている。また、これらの各バルブは、
不図示の操作ボタンを操作することによっても、電動制
御されて各ポートを開閉することができるようになって
いる。
【0023】上記のように構成された本実施形態の送液
装置1においては、加圧タンク2に薬液17を貯留する
ときには、送液ポート7のオペレートバルブ10と加圧
ポート4のバルブ36を閉じ、供給ポート6のオペレー
トバルブ9とガス抜きポート5のバルブ35を開く。こ
れにより、加圧タンク2内の加圧ガスがガス抜きポート
5から逃げ、薬液17は、薬液供給装置から薬液供給配
管、オペレートバルブ9、マニホールド8、供給ポート
6を通り、加圧タンク2内に流入して貯留される。この
とき、薬液17は加圧タンク2の底すなわちフロート1
1の下側から流入してくるので、フロート11は薬液1
7の液面に浮くことができる。
【0024】このときの様子を図2(a)に示す。フロ
ート11は、フロート部11−1の裏面側と栓部11−
3が薬液17の中に沈み、フロート部11−1の上方部
分が薬液17の液面より上に出た状態で、薬液17に浮
いている。フロート11は、フロート部11−1の径が
加圧タンク2の内径より若干小さい径となっているの
で、薬液17の液面の上下変位に伴って上下変位する。
また、フロート部11−1により、フロート部11−1
の下部に貯留される薬液17と上部に充満している加圧
ガス40とが接触することなく隔てられた状態となって
いる。また、フロート部11−1の裏面は平らにしてあ
るので、フロート11が薬液17に浮いていることによ
り、薬液17の液面が平らに維持される。
【0025】薬液17が加圧タンク2内に更に流入して
ゆくと、薬液17の液面の上昇と共にフロート11も上
昇してゆく。そして、フロート11が所定位置まで上昇
すると、上限管理センサ13により、フロート11が所
定位置まで上昇したことが検出され、その信号が信号線
15から出力される。供給ポート6のオペレートバルブ
9とガス抜きポート5のバルブ35は、この信号を受け
た制御部50により閉じられる。これにより、薬液17
の加圧タンク2への貯留作業が終了する。
【0026】一方、加圧タンク2から薬液17を送出す
るには、供給ポート6のオペレートバルブ9とガス抜き
ポート5のバルブ35(図5)を閉じ、加圧ポート4の
バルブ36(図5)を開く。これにより、加圧ガス40
が加圧ガス供給装置から加圧ポート4を通って加圧タン
ク2内に送り込まれ、加圧タンク2内が加圧される。こ
のとき、CCDカメラ32により支柱11−4の先端部
を撮像し、その位置h1(図6)を画像処理コントロー
ラ34により検出し、制御部50に出力する。次に、送
液ポート7のオペレートバルブ10を開くと、圧力によ
り薬液17に浮いているフロート11が押し下げられ
て、フロート11の下に貯留されている薬液17が送液
ポート7から送出される。送出された薬液17はマニホ
ールド8、オペレートバルブ10、薬液供給配管を通り
薬液ノズルへ送液され、薬液ノズルから薬液17が吐出
される。
【0027】薬液17が加圧タンク2内から送出されて
ゆくと、薬液17の液面の下降と共にフロート11も下
降してゆく。フロート11のフロート部11−1の裏面
は平らにしてあるので、薬液17の送液中においても、
やはり、薬液17の液面は平らに維持される。次に、予
め設定された時間が経過すると、送液ボ−ト7のオペレ
ートバルブ10は、制御部50により閉じられ、薬液1
7の送出が停止される。このとき、CCDカメラ32に
より支柱11−4の先端部を撮像し、その位置h2(図
6)を画像処理コントローラ34により検出し、制御部
50に出力する。制御部50は、得られたh1およびh
2から送出前後の支柱11−4の位置差Δh(図6)
を、Δh=h1−h2として検出し、既知の加圧タンク
2の内面積Sから送出液量QをQ=S・Δhとして求め
る。さらに、制御部50は、設定送出液量Qと比較
し、送出液量Qを設定送出液量Qとするために、Q>
の場合は、レギュレータ33により加圧圧力を高く
する若しくは送液ポート7のオペレートバルブ10を開
ける時間を長くし、Q<Qの場合は、レギュレータ3
3により加圧圧力を低くする若しくは送液ポート7のオ
ペレートバルブ10を開ける時間を短くする。なお、送
出液量Qは、加圧圧力Pおよび送出時間Tに比例するの
で、制御部50は、加圧圧力で補正を行う場合は、補正
加圧圧力P’=P・(Q/Q)…(1)、送出時間で
補正を行う場合は、補正送出時間T’=T・(Q
Q)…(2)として算出した加圧圧力若しくは送出時間
にすればよい。また、予め設定された時間が経過する前
に、フロート11が所定位置まで下降すると、下限管理
センサ14により、フロート11が所定位置まで下降し
たことが検出され、その信号が信号線16から制御部5
0に出力される。制御部50は、送液ポート7のオペレ
ートバルブ10と加圧ポート4のバルブ36を閉じ、薬
液17の加圧タンク2からの送液を停止する。
【0028】このとき、下限管理センサ14の故障や誤
操作等により送液ポート7のオペレートバルブ10と加
圧ポート4のバルブ36が閉じられなかったとしても、
最終的には、図2(b)に示すように、ようにフロート
11の栓部11−3により送液ポート7が塞がれ、これ
により、薬液17の加圧タンク2からの送液が停止す
る。
【0029】ここで、もし加圧タンク2内にフロート1
1が設けられていないと、薬液17は、図3の矢印に示
すような流れとなり、薬液17及び薬液17の上にでき
た分離したり変化、変質した液18の層が共に、送液ポ
ート7の付近で下方に窪んだ状態となってしまう。この
ため、薬液17の貯留量が減少してきたときに、分離し
たり変化、変質した液18や加圧ガス40が送液ポート
7から送出されてしまう可能性がある。それに対し、本
発明においては、加圧タンク2内にフロート11を設け
ているので、薬液17は、図4の矢印に示すような流れ
となり、薬液17及び薬液17の上にできた分離したり
変化、変質した液18の層共に平らに維持される。この
ため、分離したり変化、変質した液18付近の薬液17
は送液ポート7から送出され難くなる。また、薬液17
と加圧ガス40との界面にフロート部11−1が介在す
ることにより、受圧面上の圧力分布が均一になるので、
薬液17の安定した送出が可能となる。
【0030】また、フロート部11−1の径を加圧タン
ク2の内径より少しだけ小さい径にしているので、薬液
17と加圧ガス40とを接触することなく隔てられ、加
圧ガス40が薬液17に溶け込んで薬液17が分離した
り変化、変質したりすること自体起り難くなる。また、
加圧タンク2の底部に供給ポート6及び送液ポート7を
設けているので、薬液17は、加圧タンク2内への供給
時及び加圧タンク2からの送出時のいずれにおいても、
加圧ガス40にさらされることがなく、加圧ガス40が
薬液17に溶け込んで薬液17が分離したり変化、変質
したりすること自体起り難くなる。
【0031】また、フロート11の上面を検出面とし
て、光学式の上限管理センサ13及び下限管理センサ1
4により薬液17の液量を検出しているので、安定かつ
正確に薬液17の液量が検出される。また、下限管理セ
ンサ14の故障や誤操作等があっても、薬液17の液面
がある一定以上低下すれば、フロート部11−1の下方
の栓部11−3により送液ポート7が塞がるので、分離
したり変化、変質した液18が送液ポート7から送出さ
れることはない。さらに、送出前後でのフロート11の
変位量を検出するようにしているので、送出毎に送出液
量Qを得ることができ、また、得られた送出液量Qが設
定送出液量Qとなるように加圧圧力若しくは送出時間
を制御するようにしているので送出量Qを一定に維持す
ることが可能となる。
【0032】本発明は、上記実施形態の構成に限られ
ず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態に
おいて、供給ポート6と送液ポート7は、流路を共用せ
ずに別々に加圧タンク2に設けてもよい。この場合、そ
れら供給ポート6と送液ポート7は何れも加圧タンク2
の底部に設け、フロート11の栓部11−3は少なくと
も送液ポート7を塞ぐように構成すればよい。
【0033】また、上記実施形態において、加圧タンク
2は、下方部分を円錐形状とせず、例えば全体を円筒形
状としてもよい。また、上限管理センサ13及び下限管
理センサ14は、反射型の光センサに代えて、例えば静
電容量式のセンサにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、高粘度流体と加圧ガスとの界面にフロートが介
在するので、高粘度流体の液に加圧ガスが溶け込んで液
が変質、変化することがない。また、高粘度流体の受圧
面上の圧力分布が均一になるので、高粘度流体の安定し
た送出が可能となる。さらに、高粘度流体と加圧ガスと
の界面にフロートが介在するうえ、高粘度流体は加圧タ
ンクの底部から送出されるので、分離した液や変化、変
質した液、さらには加圧ガスが加圧タンクから送出され
ることはなく、必要とする正常な液を安定して送出する
ことができる。
【0035】また、請求項2の発明によれば、フロート
の位置をセンサにより検出することにより、加圧タンク
内の高粘度流体の液量を管理しているので、より正確な
液量の管理が可能となる。これにより、加圧タンク内に
過不足なく高粘度流体の液が貯留されるので、正常な液
の上に分離した液や変化、変質した液が存在していたと
しても、高粘度流体の液がなくなった後にそれら分離し
た液や変化、変質した液が送出されることがない。
【0036】また、請求項3の発明によれば、送出前後
のフロートの変位量を検出して得た送出液量と設定送出
液量を比較し、送出液量が一定に維持されるように加圧
ガスの加圧圧力若しくは送出時間を補正するようにした
ので、粘度変化等の外乱に依らず加圧タンクから送出さ
れる液量を設定液量に維持することができる。
【0037】また、請求項4の発明によれば、予め設定
してある液量まで減少すると、フロートの下面側に設け
た栓部により加圧タンクの流体送液口が塞がって液の送
出が停止されるので、正常な液の上に分離した液や変
化、変質した液が存在していたとしても、それら分離し
た液や変化、変質した液が送出されることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による加圧タンクを用い
た送液装置の概略構成を示す斜視図。
【図2】 同装置の加圧タンク内における薬液とフロー
トの状態を示す図。
【図3】 加圧タンク内にフロートが設けられていない
場合の、加圧タンク内における薬液とフロートの状態を
示す図。
【図4】 本発明の一実施形態による加圧タンクを用い
た送液装置の、加圧タンク内における薬液とフロートの
状態を示す図。
【図5】 本発明の一実施形態による加圧タンクを用い
た送液装置の制御部を示す概略構成図。
【図6】 同装置のCCDカメラによる支柱の撮像イメ
ージ図。
【図7】 従来の送液装置の概略構成を示す斜視図。
【図8】 従来の送液装置の加圧タンク内における薬液
の状態を示す図。
【符号の説明】
1 送液装置 2 加圧タンク 4 加圧ポート 5 ガス抜きポート 6 供給ポート(流体導入口) 7 送液ポート(流体送出口) 11 フロート 11−1 フロート部 11−2 凹部 11−3 栓部 11−4 支柱 13 上限管理センサ(位置検出センサ) 14 下限管理センサ(位置検出センサ) 17 薬液(高粘度流体) 32 CCDカメラ(変位量検出手段) 40 加圧ガス 50 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邊 正芳 岡山県井原市木之子町6186番地 タツモ株 式会社内 Fターム(参考) 3E083 AA20 AE15 3J071 AA11 BB05 BB11 BB14 CC11 DD36 EE01 EE23 FF11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高粘度流体(以下、流体という)を供給
    源圧力により、流体供給配管途中に設けられた加圧タン
    ク内に導入し、安定供給可能な加圧ガスを前記加圧タン
    ク内の流体液面の上部に導入することにより、流体を該
    タンク外に送出する高粘度流体の送液装置において、 前記加圧タンクの底部が前記流体供給配管に接続される
    と共に、この接続部に流体の導入口及び送出口が設けら
    れており、 前記導入口を通して前記加圧タンク内に予め導入されて
    いる流体と前記加圧ガス雰囲気の界面に、流体液面の昇
    降動作に伴い昇降自在で、かつ、流体と加圧ガス雰囲気
    とを分離するフロートを設けたことを特徴とする加圧タ
    ンクを用いた高粘度流体の送液装置。
  2. 【請求項2】 前記フロートの上下限位置を検出する位
    置検出センサと、この位置検出センサの出力に基づいて
    前記加圧タンク内の液量を管理する制御部とを有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の加圧タンクを用いた高
    粘度流体の送液装置。
  3. 【請求項3】 前記フロートの変位量を検出する変位量
    検出手段と、 前記変位量検出手段の出力に基づいて前記加圧タンクか
    ら送出された送出液量を算出すると共に、この算出され
    た送出液量に基づいて該送出液量が一定に維持されるよ
    うに前記加圧ガスの加圧圧力若しくは送出時間を制御す
    る制御部とを有することを特徴とする請求項1に記載の
    加圧タンクを用いた高粘度流体の送液装置。
  4. 【請求項4】 前記フロートの裏面側に、該フロートの
    昇降下限位置で前記流体の送液口を塞ぐ栓部を設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の加圧タンクを用いた高
    粘度流体の送液装置。
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