JP2003182414A - 自動車シート用調整機構およびそのような機構を備えたシート - Google Patents

自動車シート用調整機構およびそのような機構を備えたシート

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JP2003182414A JP2002333616A JP2002333616A JP2003182414A JP 2003182414 A JP2003182414 A JP 2003182414A JP 2002333616 A JP2002333616 A JP 2002333616A JP 2002333616 A JP2002333616 A JP 2002333616A JP 2003182414 A JP2003182414 A JP 2003182414A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車シート用の調整機構の強度を高め、お
よび／または、調整機構全体としての強度に影響を与え
ずに強度の低いナットを用いることを可能にする。 【解決手段】 自動車シートを調整する調整機構は、剛
性のベースによって保持されたナット１９に取り付けら
れたウォームねじ１７を有し、ウォームねじ１７がベー
ス２０に対して回転するように取り付けられている。ロ
ック部材２５は、軸方向の大きな力がウォームねじ１７
に伝達されたときに、ナット１９により、ウォームねじ
１７に係合する作動位置に押し込まれるように、ベース
２０上に取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車シートを調
整する調整機構と、そのような機構を備えたシートとに
関する。
【０００２】特に、本発明は、剛性のベースによって支
持されたナットに取り付けられたウォームねじを有し、
ウォームねじは、ウォームねじとベースを長手方向軸に
沿って互いに対して並進移動させるようにベースに対し
て回転するように取り付けられており、ナットは通常、
ベースに対して休止位置に保持されており、かつナット
が、長手方向軸に沿って、ある大きさのすきまがあくよ
うにベース上に取り付けられている、自動車シートを調
整する調整機構に関する。
【０００３】
【従来の技術】特許文献１には、かなり満足のいくこの
ような調整機構の例を記載している。
【０００４】
【特許文献１】フランス特許出願公開第２７９６０１３
号
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の特定の目的
は、特に調整機構の強度を高め、および／または、調整
機構全体としての強度に影響を与えずに強度の低いナッ
トを用いることを可能にするように、この種の調整機構
をさらに改良することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】このために、本発明にお
いては、当該種類の調整機構は、少なくとも１つのロッ
ク部材をさらに有し、このロック部材は、ロック部材が
ウォームねじを妨たげない引込み位置と、ウォームねじ
がベースに対して移動するのを妨げるようにロック部材
がウォームねじに係合する少なくとも第１の作動位置と
の間を移動するように取り付けられており、ナットは、
ナットがその休止位置から長手方向軸に沿って少なくと
も第１の方向に移動するときにロック部材に作用するよ
うになっており、ロック部材は、第１の方向に移動する
ナットがロック部材をその第１の作動位置の方へ移動さ
せるようにベース上に取り付けられていることを特徴と
している。
【０００７】これらの構成によって、ウォームねじが長
手方向軸に沿って大きな力を受けたときに、ウォームね
じはナットだけでなくロック部材によってもベースに対
して移動するのを防止され、そのため、事故が起こった
場合の調整機構の強度が非常に高くなる。
【０００８】したがって、ナットは、通常の使用時にウ
ォームねじによって伝達される通常の力のみを吸収する
ような寸法にすることができ、それによって、たとえば
比較的小さいナットを使用することが可能になり、した
がって、コンパクトさが向上し、摩擦が減り、したがっ
て、ねじの磨耗が減り、使用時の雑音が少なくなる。
【０００９】これらの構成により、鋼ほど強力ではない
材料、たとえば、ガラス繊維または炭素繊維が充填され
ていないプラスチック材料で作られたナットを用いるこ
とも可能になり、したがって、鋼で作られたナットある
いはガラス繊維または炭素繊維が充填されたプラスチッ
ク材料で作られたナットと比べて、静かな動作を実現す
ると共にウォームねじの磨耗を軽減することが可能であ
る。
【００１０】当然のことながら、本発明は、プラスチッ
ク材料で作られたこのようなナットに限らず、金属材料
を含む、ナットの材料とは無関係に使用することができ
る。
【００１１】本発明の好ましい実施態様では、以下の構
成のうちの任意の構成を任意に使用してよい。
【００１２】ナットは、ロック部材を少なくとも第１の
方向に押すようになっており、ロック部材は、ベースに
属する第１のカム面に接触する第１の当接面を有し、第
１の当接面および第１のカム面は、ロック部材がナット
によって第１の方向へ移動させられるときにロック部材
をウォームねじの方へ移動させるようになっている。
【００１３】第１のカム面は、第１の方向にウォームね
じの方へ収束する斜面の形をしており、ロック部材の第
１の当接面も、第１のカム面にほぼ平行な斜面の形をし
ている。
【００１４】ウォームねじは、少なくとも１つのらせん
ねじ山を備えており、ロック部材は、ロック部材がその
第１の作動位置に来たときにらせんねじ山に係合するよ
うになっている第１群の歯を備えている。
【００１５】ベースは、ウォームねじを囲み、長手方向
軸に沿ってナットの各側に配置された２つの当接面を有
する剛性のケージを有し、ナットと各当接面との間に、
ナットを弾性力でその休止位置に押し込む２つの可撓性
の緩衝体が挿入されている。
【００１６】ナットは、プラスチック材料で作られ、か
つウォームねじが長手方向軸に沿って限界値を超えた力
を受けたときに当接面に接触してこれを塑性変形するよ
うになっており、ロック部材は、ナットが当接面に接触
してこれを塑性変形するときにウォームねじをケージに
押し付けるようになっている。
【００１７】調整機構は、自動車シートを長手方向に調
整することを可能にするように構成された少なくとも１
つのランナをさらに有し、ランナは、長手方向軸に沿っ
て延びる第１および第２のレールを有し、第１のレール
はベースに固定されており、ウォームねじは第２のレー
ル上で回転するように取り付けられている。
【００１８】ナットはさらに、第１の方向とは逆の第２
の方向にロック部材を押すようになっており、ロック部
材は、ベースに属する第２のカム面に接触する第２の当
接面をさらに有し、第２の当接面および第２のカム面
は、ロック部材がナットによって第２の方向に移動させ
られるときにロック部材がウォームねじに係合する第２
の作動位置の方へロック部材を移動させるようになって
おり、第２のカム面は、第２の方向にウォームねじの方
へ収束する斜面の形をしており、ロック部材の第２の当
接面も、第２のカム面にほぼ平行な斜面の形をしてお
り、ロック部材は、ロック部材がその第２の作動位置に
来たときにらせんねじ噛合うようになっている第２群の
歯を備えており、ロック部材は、固定ねじがその引込み
位置からウォームねじの方へ移動するのを可能にするあ
る大きさのすきまあけてウォームねじの方へ開き、ナッ
トに属するタブが係合するくぼみを第１群の歯と第２群
の歯との間に有している。
【００１９】本発明は、上記の整機構によって長手方向
位置を調整することのできるシート本体を有する乗物シ
ートも提供する。
【００２０】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【００２１】図１は、乗物シート１、特に自動車のフロ
ントシートを示している。このシート１は、シート本体
３上に取り付けられた背もたれ２を有しており、シート
本体３自体は、２つの平行なランナ５ａで構成された長
手方向調整機構５を介して乗物の床４に固定されてい
る。図１には、ランナ５ａの一方のみが示されている。
【００２２】各ランナ５ａは、乗物の床４に固定された
固定レール６と、ユーザが長手方向軸Ｌに沿ってシート
１の位置を調整できるように固定レール６に沿って滑る
ように取り付けられた移動レール７とで構成されてい
る。
【００２３】このような長手方向の調整は、たとえば、
シート１をそれぞれ前方および後方に移動させる２つの
操作ボタン８に手を届かせることのできるユーザから受
信されたコマンドの機能として電気的に行われる。
【００２４】操作ボタン８は、たとえば、図２に示され
ている電動機・歯車箱ユニット９を作動させることを可
能にし、電動機・歯車箱ユニット９は特に、シート１の
２つのランナ５ａの移動レール７に固定された横材１０
に固定することができる。
【００２５】本例では、電動機・歯車箱ユニット９は２
つの回転出口軸１１を備えており、各回転出口軸１１
は、可撓性のロッド１２に連結されると共に、２つのラ
ンナ５ａの各移動レール７上で回転するように取り付け
られた２つの横方向入口軸１３を回転させるようになっ
ている他のある種の伝達部材に連結されている。
【００２６】図３を見るとわかるように、各ランナ５ａ
の入口軸１３は、ディフレクタギア１４を介して移動レ
ール７の一端で長手方向軸Ｌに沿って延びている回転出
口軸１５を駆動する。
【００２７】出口軸１５は、全体的に金属で作られたウ
ォームねじ１７の一方の端部１７ａに継手１６を介して
固定されており、ウォームねじ１７の他方の端部１７ｂ
は、ランナ５ａの移動レール７の反対側の端部に自由に
回転するように取り付けられている。
【００２８】図４および図５に詳しく示されているよう
に、各ランナ５ａのウォームねじ１７は、ウォームねじ
１７がねじ込まれているナット１９を有する駆動装置を
制御する。ナット１９は、プラスチック材料、たとえば
ポリアミド、特に炭素繊維、ガラス繊維、他の補強繊維
を含まないプラスチック材料で作られていることが好ま
しい。
【００２９】ナット１９は、円筒状で、各々が内部凹部
１９ｂを形成する２つの端面１９ａの間に、たとえば
１．５ｃｍから２．５ｃｍの範囲の長さにわたって軸方
向に延びている本体を有している。ナット１９の円筒状
の本体はまた、ほぼ矩形であり、ナット１９の軸方向長
さ全体に亘ってタブを形成しているリブ１９ｃによって
半径方向外側に延ばされている。タブの厚さは、たとえ
ば０．５ｃｍから１ｃｍの範囲である。
【００３０】ナット１９は、図示の例では、厚い金属板
で作られた別個のケージ２２が取り付けられた金属スタ
ンド２１で構成されたベース２０によって、対応するラ
ンナの固定レール６上に静止状態に保持されており、ケ
ージ２２は、特に溶接または他の何らかの手段によって
スタンド２１に固定されている。
【００３１】スタンド２１は、ウォームねじ１７の方へ
突き出る突起２１ａを各軸方向端部に備えている。スタ
ンド２１上の２つの突起２１ａは、互いに離れる方向に
ウォームねじ１７の方へ傾斜し、実質的に先端が切り取
られたＶ字形のくぼみ２１ｃを間に形成している斜面の
形のカム面２１ｂを有している。
【００３２】さらに、ベース２０のケージ２２は、ナッ
ト１９が回転しないようにリブ１９ｃと協働するような
形状をしており、かつケージ２２は、ナット１９が軸方
向にベース２０に対して移動するのを妨げるが、ナット
のある程度のから動きを許容するように、ナット１９の
端面１９ａに面するように配置された２つの当接面２３
を形成しているくぼみを備えている。
【００３３】ケージ２２は、ウォームねじ１７の少なく
とも側面の、スタンド２１から離れた部分を、たとえば
０．５ｍｍから１ｍｍの範囲のわずかなすきまをあけて
囲んでいる。
【００３４】さらに、有利にはエラストマリングで構成
された２つの弾性緩衝体２４が、ナット１９の端面の凹
部１９ｂに挿入されており、かつ通常、各当接面２３か
らわずかに離れた中央位置にナット１９を保持するよう
に、ナット１９と当接面２３との間に挿入されている。
エラストマリング２４は有利なことに、当接面２３に絶
えず押し付けられるように、予め圧力をかけて取り付け
られている。
【００３５】最後に、ロック部材２５がスタンド２１の
くぼみ２１ｃ内に配置されている。ロック部材２５は、
金属で作られているのが好ましく、たとえば、リブ１９
ｃの厚さとほぼ等しい厚さを有してよい。ロック部材２
５は、スタンド２１のカム面２１ｂにほぼ平行であり、
かつカム面に当たる２つの斜面状の当接面２６を有して
いる。ロック部材２５は、各当接面２６に、ロック部材
２５が、通常の使用位置にある調整機構に対応する、図
４および図５に示されている引込み位置にあるときに、
ウォームねじのねじ山１７ｃから引っ込んでいる１群の
歯２７をさらに備えている。
【００３６】ロック部材２５は、ロック部材２５が、ウ
ォームねじ１７の方へ移動して、ロック部材２５の２群
の歯２７がウォームねじ１７のねじ山１７ｃに噛み合う
作動位置に移動することを可能にする、ある大きさの垂
直方向すきまをあけて、ナット１９上のリブ１９ｃが長
手方向軸Ｌに沿ってぴったりと嵌る、ほぼ矩形のくぼみ
２８をこれら２群の歯２７の間に形成している。
【００３７】ロック部材２５はまた、ナット１９のリブ
１９ｃに揃えて保持されるようにベース２０のケージ２
２と横方向に当接することによって協働する。
【００３８】力Ｆがウォームねじ１７によって、ナット
１９に、長手方向軸Ｌ（図６参照）に沿ったいずれかの
方向に伝達されると、この軸方向の力は、ナット１９の
両隣りに位置するエラストマリング２４のうちの一方を
圧縮しようとし、したがって、ナット１９は軸方向にケ
ージ２２の対応する当接面２３の方へ移動する。ナット
上のリブ１９ｃは次にロック部材２５を力Ｆの方向に押
し、そのため、ロック部材２５上の対応する当接面２６
は、スタンド２１の対応するカム面２１に沿って滑り、
それによってロック部材２５を上向きに移動させる。
【００３９】力Ｆが十分に大きく、たとえば約３０００
ニュートン（Ｎ）から７０００Ｎの範囲、特に約５００
０Ｎであるとき、ロック部材２５は、図６に示されてい
る作動位置に移動し、ウォームねじ１７に当接する。こ
の位置において、ロック部材２５上の２群の歯２７は、
ウォームねじ山１７のらせんねじ１７ｃと噛み合う。ま
た、ナット１９の端面１９ａの一方が対応する当接面２
３に当接し、エラストマリング２４は次に対応する凹部
１９ｂの内側で完全に圧縮される。
【００４０】力Ｆが上述の値よりも大きいとき、すなわ
ち、たとえば、力Ｆが約５０００Ｎよりも大きいとき、
図７に示されているように、ナット１９は引き続き、力
Ｆと同じ方向にわずかに移動し、それにより、ナット１
９が当接している当接面２３が、ナット１９が塑性変形
することによって部分的にナット１９に入り込む（しか
し、ナット１９ほど堅くなく、ナット１９と接触したと
きに変形する材料で作られた当接面２３であることも考
えられる）。
【００４１】図７に示されているように、ナット１９の
この追加の動きはまた、ロック部材２５が、ベース２０
のカム面２１ｂに沿って引き続き滑り、同時に、くぼみ
２６とナットのリブ１９ｃとの間のすべてのすきまが埋
まるまでナット１９の方へ移動することによって、ロッ
ク部材２５を軸方向にある程度移動させる。
【００４２】ウォームねじ１７が比較的可撓性であると
き（たとえば、鋼で作られており、直径が０．５ｃｍか
ら２ｃｍの範囲のウォームねじであってよい）、ロック
部材２５はこの動きの間に、ウォームねじ１９をわずか
に上向きに押すこともできる。
【００４３】この位置では、ウォームねじ１７はケージ
２２の頂部に当接し、したがって、たとえば、乗物が前
方から衝撃を受けたときのように、力Ｆが非常に大きい
場合、固定部材２５がその作動位置に押し込められて、
ウォームねじ１９に係合することによって静止状態に保
持されるため、固定部材２５はベース２０とウォームね
じ１７との間の相対的ないかなる動きを妨げる。
【００４４】本発明の装置は、たとえば、力Ｆが乗物の
前方に向かうとき（すなわち、前方から衝撃を受けた場
合）にのみ作用する、単一の当接面２６および１群の歯
２７を有し、ベース２０が、ロック部材２５の当接面２
６に位置合わせされた単一のカム面２１ｂを有するロッ
ク部材２５、または各々がそれぞれの方向に作用し、か
つ各々がベース２０の各カム面２１ｂと協働する、２つ
の個別のロック部材２５を任意に含んでよいことに留意
されたい。
【００４５】さらに、各ベース２０および対応するナッ
ト１９を２つのランナ５ａの各移動レール７に固定し、
次に、ウォームねじ１７を、２つのランナ５ａの各固定
レール６上で回転するように取り付けてもよいことに留
意されたい。この場合、電動機・歯車箱ユニット１９
は、上述の横材１０または乗物の床４を介して２つのラ
ンナ５ａの固定レール６に固定される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態の長手方向調整機構を備え
た乗物シートの概略図である。
【図２】図１のシートの長手方向調整機構の平面図であ
る。
【図３】図２の長手方向調整機構に属するランナのうち
の１つの、図２の線ＩＩＩ−ＩＩＩに沿った長手方向断
面図である。
【図４】図を明確にするために、ベースの、ナットが取
り付けられた部分が除かれている、図３のランナに属す
るねじ・ナット群立体の詳細斜視図である。
【図５】休止位置にある、ナットを保持するベース全体
を示す、図４のねじ・ナット群立体の長手方向垂直断面
図である。
【図６】ねじ・ナット群立体のウォームねじがある限界
値よりも小さい長手方向の力を受けたときの、図５と同
様な図である。
【図７】長手方向の力が限界値よりも大きいときの、図
６と同様な図である。
【符号の説明】
１ 乗物シート ２ 背もたれ ３ シート本体 ４ 床 ５ 調整機構 ５ａ ランナ ６ 固定レール ７ 移動レール ８ 操作ボタン １０ 横材 １１ 出口軸 １２ 可撓性のロッド １３ 入口軸 １４ ディフレクタギア １５ 出口軸 １６ 継手 １７ ウォームねじ １７ａ 一方の端部 １７ｂ 他方の端部 １９ ナット １９ａ 端面 １９ｂ 内部凹部 １９ｃ リブ ２０ ベース ２１ スタンド ２１ａ 突起 ２１ｂ カム面 ２１ｃ くぼみ ２２ ケージ ２３ 当接面 ２４ 弾性緩衝体 ２５ ロック部材 ２６ 当接面 ２７ １群の歯 ２８ くぼみ Ｌ 長手方向軸

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 自動車シートを調整する調整機構であっ
    て、剛性のベース（２０）によって支持されたナット
    （１９）に取り付けられたウォームねじ（１７）を有
    し、前記ウォームねじは、前記ウォームねじと前記ベー
    スを長手方向軸（Ｌ）に沿って互いに対して並進移動さ
    せるように前記ベースに対して回転するように取り付け
    られており、前記ナット（１９）は通常、前記ベース
    （２０）に対して休止位置に保持されており、かつ前記
    ナットは、前記長手方向軸（Ｌ）に沿って、ある大きさ
    のすきまをあけて前記ベース上に取り付けられている調
    整機構において、 少なくとも１つのロック部材（２５）をさらに有し、該
    ロック部材は、該ロック部材が前記ウォームねじ（１
    ７）を妨げない引込み位置と、前記ウォームねじが前記
    ベースに対して移動するのを妨げるように前記ロック部
    材が前記ウォームねじに係合する少なくとも第１の作動
    位置との間を移動するように取り付けられており、 前記ナット（１９）は、該ナットが前記ナットの前記休
    止位置から前記長手方向軸（Ｌ）に沿って少なくとも第
    １の方向に移動するときに前記ロック部材（２５）に作
    用するようになっており、 前記ロック部材（２５）は、前記第１の方向に移動する
    前記ナット（１９）が前記ロック部材をその第１の作動
    位置の方へ移動させるように前記ベース（２０）上に取
    り付けられていることを特徴とする自動車シート用調整
    機構。
  2. 【請求項２】 前記ナット（１９）は、補強繊維が含ま
    れていないプラスチック材料で作られている、請求項１
    に記載の調整機構。
  3. 【請求項３】 前記ナット（１９）は、前記ロック部材
    （２５）を少なくとも前記第１の方向に押すようになっ
    ており、前記ロック部材は、前記ベースに属する第１の
    カム面（２１ｂ）に接触する第１の当接面（２６）を有
    し、前記第１の当接面（２６）および前記第１のカム面
    （２１ｂ）は、前記ロック部材が前記ナット（１９）に
    よって前記第１の方向へ移動させられると、前記ロック
    部材（２５）を前記ウォームねじ（１７）の方へ移動さ
    せるようになっている、請求項１または２に記載の調整
    機構。
  4. 【請求項４】 前記第１のカム面（２１ｂ）は、前記第
    １の方向に前記ウォームねじ（１７）の方へ収束する斜
    面の形をしており、前記ロック部材の前記第１の当接面
    （２６）も、前記第１のカム面（２１ｂ）にほぼ平行な
    斜面の形をしている、請求項３に記載の調整機構。
  5. 【請求項５】 前記ウォームねじ（１７）は少なくとも
    １つのらせんねじ山（１７ｃ）を備えており、前記ロッ
    ク部材（２５）は、該ロック部材がその第１の作動位置
    に来たときに前記らせんねじ山と噛み合うようになって
    いる第１群の歯（２７）を備えている、請求項１から４
    のいずれか一項に記載の調整機構。
  6. 【請求項６】 前記ベース（２０）は、前記ウォームね
    じ（１７）を囲み、前記長手方向軸（Ｌ）に沿って前記
    ナット（１９）の各側に配置された２つの当接面（２
    ３）を有する剛性のケージ（２２）を有し、前記ナット
    （１９）と前記各当接面との間に、前記ナットを弾性力
    でその休止位置に押し込む２つの可撓性の緩衝体（２
    ４）が挿入されている、請求項１から５のいずれか一項
    に記載の調整機構。
  7. 【請求項７】 前記ナット（１９）は、プラスチック材
    料で作られ、かつ前記ウォームねじ（１７）が前記長手
    方向軸（Ｌ）に沿って限界値を超えた力（Ｆ）を受けた
    ときに前記当接面に接触して塑性変形するようになって
    おり、前記ロック部材（２５）は、前記ナット（１９）
    が前記当接面に接触して塑性変形するときに前記ウォー
    ムねじ（１７）を前記ケージ（２２）に押し付けるよう
    になっている、請求項６に記載の調整機構。
  8. 【請求項８】 前記ナット（１９）はさらに、前記第１
    の方向とは逆の第２の方向に前記ロック部材（２５）を
    押すようになっており、前記ロック部材（２５）は、前
    記ベースに属する第２のカム面（２１ｂ）に接触する第
    ２の当接面（２６）をさらに有し、前記第２の当接面お
    よび前記第２のカム面は、前記ロック部材が前記ナット
    （１９）によって前記第２の方向に移動させられるとき
    に前記ロック部材が前記ウォームねじ（１７）に係合す
    る第２の作動位置の方へ前記ロック部材を移動させるよ
    うになっており、 前記第２のカム面（２１ｂ）は、前記第２の方向に前記
    ウォームねじ（１７）の方へ収束する斜面の形をしてお
    り、前記ロック部材（２５）の前記第２の当接面（２
    ６）も、前記第２のカム面にほぼ平行な斜面の形をして
    おり、 前記ロック部材（２５）は、該ロック部材がその第２の
    作動位置に来たときに前記らせんねじと噛合うようにな
    っている第２群の歯（２７）を備えており、 前記ロック部材（２５）は、前記ロック部材がその引込
    み位置から前記ウォームねじの方へ移動するのを可能に
    するある大きさのすきまをあけて前記ウォームねじの方
    へ開き、前記ナットに属するタブ（１９ｃ）が係合する
    くぼみ（２８）を前記第１群の歯と第２群（２７）の歯
    との間に有しており、 前記ロック部材（２５）は前記ナットが塑性変形して前
    記当接面に当たったとき前記ウォームねじ（１７）を前
    記ケージ（２２）に押圧するようになっている、請求項
    ６または７に記載の調整機構。
  9. 【請求項９】 自動車シートを長手方向に調整すること
    を可能にするように構成された少なくとも１つのランナ
    （５ａ）をさらに有し、前記ランナ（５ａ）は、前記長
    手方向軸（Ｌ）に沿って延びる第１および第２のレール
    （６、７）を有し、前記第１のレール（６）は前記ベー
    ス（２０）に固定されており、前記ウォームねじ（１
    ７）は前記第２のレール（７）上で回転するように取り
    付けられている、請求項１から８のいずれか１項に記載
    の調整機構。
  10. 【請求項１０】 請求項１から９のいずれかに記載の調
    整機構（５）によって長手方向位置を調整することので
    きるシート本体（３）を有する乗物シート。
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