JP2003182220A - 多色画像形成材料および多色画像形成方法 - Google Patents
多色画像形成材料および多色画像形成方法Info
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Abstract
イズのDDCPが得られる多色画像形成材料を提供する。 【解決手段】レーザー光を照射して、画像形成層のレー
ザー光照射領域を受像シートの受像層上へ転写して多色
画像記録するための多色画像形成材料およびこれを用い
た多色画像形成方法において、各熱転写シートの画像形
成層の光学濃度と膜厚の比が1.50以上、各熱転写シ
ートの多色画像の記録面積が515mm×728mm以
上、受像シートの受像層への転写画像の解像度が240
0dpi以上、受像シートの長手方向熱収縮率と幅方向
熱収縮率がともに1%以下、受像シートの長手方向熱収
縮率より幅方向熱収縮率の方が小さい。
Description
て高解像度のフルカラー画像を形成するための多色画像
形成材料および該材料を用いた多色画像形成方法に関す
る。特に、本発明はデジタル画像信号からレーザー記録
により、印刷分野におけるカラープルーフ(DDCP:
ダイレクト・ディジタル・カラープルーフ)、あるいは
マスク画像を作製するのに有用な多色画像形成材料およ
び色画像形成方法に関する。
稿からリスフィルムを用いて作製された一組の色分解フ
ィルムを使用して印刷版の焼付けが行われるが、一般
に、本印刷(実際の印刷作業)の前に色分解工程での誤
りや色補正の必要性等をチェックするために、色分解フ
ィルムからカラープルーフを作製している。カラープル
ーフには、中間調画像の高再現性を可能とする高解像力
の実現や、高い工程安定性等の性能が望まれている。ま
た、実際の印刷物に近似したカラープルーフを得るため
に、カラープルーフに使用される材料としては、実際の
印刷物に使用される材料、例えば基材としては印刷本紙
を、色材としては顔料を用いることが好ましい。また、
カラープルーフの作製方法としては、現像液を用いない
乾式の方法の要望が高い。
の印刷前工程(プリプレス分野)における電子化システ
ムの普及に伴い、デジタル信号から直接カラープルーフ
を作製する記録システムが開発されている。このような
電子化システムは、特に高画質のカラープルーフを作製
するのが目的であり、一般的には、150線/インチ以
上の網点画像を再現する。デジタル信号から高画質のプ
ルーフを記録するためには、デジタル信号により変調可
能で、かつ記録光を細く絞り込むことが可能なレーザー
光を記録ヘッドとして用いる。このため、レーザー光に
対して高い記録感度を示し、かつ、高精細な網点を再現
可能にする高解像力を示す画像形成材料の開発が必要と
なる。
用いられる画像形成材料としては、支持体上に、レーザ
ー光を吸収して熱を発生する光熱変換層、及び顔料が熱
溶融性のワックス、バインダー等の成分中に分散された
画像形成層をこの順に有する熱溶融転写シート(特開平
5−58045号公報)が知られている。これらの画像
形成材料を用いる画像形成方法では、光熱変換層のレー
ザー光照射領域で発生した熱によりその領域に対応する
画像形成層が溶融し、転写シート上に積層配置された受
像シート上に転写され、受像シート上に転写画像が形成
される。
は、支持体上に、光熱変換物質を含む光熱変換層、非常
に薄層(0.03〜0.3μm)の熱剥離層、色材を含
む画像形成層がこの順に設けられた熱転写シートが開示
されている。この熱転写シートでは、レーザー光を照射
されることによって、前記熱剥離層の介在により結合さ
れている画像形成層と光熱変換層との間の結合力が、低
減され、熱転写シート上に積層配置した受像シート上
に、高精細な画像が形成される。前記熱転写シートを用
いた画像形成方法は、所謂「アブレーション」を利用し
ており、具体的には、レーザー光の照射を受けた領域
で、熱剥離層が一部分解し、気化するため、その領域で
の画像形成層と光熱変換層との間の接合力が弱まり、そ
の領域の画像形成層の上に積層した受像シートに転写さ
れる現象を利用している。
として受像層(接着層)を付設した印刷本紙を用いるこ
とができること、色の異なる画像を次々と受像シート上
に転写することによって多色画像が容易に得られること
等の利点を有し、特にアブレーションを利用する画像形
成方法は、高精細な画像が容易に得られるという利点を
有し、カラープルーフ(DDCP:ダイレクト・ディジ
タル・カラープルーフ)、あるいは高精細なマスク画像
を作製するのに有用である。
e)使用先は中間のフィルム出し工程がなくなり、校正
刷りやアナログ方式のプル−フからDDCP方式によるプル
−フニ−ズが強くなってきているが、近年さらに高品位
・高安定性で、印刷一致性に優れた大サイズのDDCPが望
まれている。レ−ザ−熱転写方式は高解像度での印画が
可能であり、従来からレ−ザ−昇華方式、レ−ザ−
アブレ−ション方式、レ−ザ−溶融方式等のシステム
があるが、いずれも記録網点形状がシャ−プでないとい
う問題があった。のレ−ザ−昇華方式は色材として染
料を用いているため、印刷物近似性が十分ではなく、か
つ色材が昇華する方式であるため網点の輪郭がぼやけて
しまい、解像度が十分高くないという問題があった。一
方、レ−ザ−アブレ−ション方式は色材として顔料を用
いているため印刷物近似性は良好であるが、色材が飛散
する方式であるため昇華方式と同様に網点の輪郭がぼや
けてしまい、解像度が十分高くないという問題があっ
た。更にのレ−ザ−溶融方式も溶融物が流動するので
クリヤ−な輪郭が出ないという問題があった。
おける問題を解決し、高品位・高安定性で、印刷一致性
に優れた大サイズのDDCPが得られる多色画像形成材料お
よび多色画像形成方法を提供することを目的とする。具
体的には本発明は、 1)熱転写シートは顔料色材、印刷物との比較でも照明
光源の影響を受けずに、色材薄膜の転写で、網点のキ
レ、安定性に優れ、 2)受像シートはレーザーエネルギー熱転写シートの画
像形成層を安定、確実に受像でき、しかも本紙としての
上質紙(表面粗さの粗い紙)への転写性が良好であり、 3)アート(コート)紙、マット紙、微塗工紙等少なく
とも64〜157g/m 2の範囲に対応して本紙転写可
能で、微妙な質感描写や正確な紙白(ハイキー部)再現
が出来、しかも本紙転写時にシワの発生がなく、 4)異なる温湿度条件下において、マルチビームである
レーザー光により、高エネルギーでレーザー記録した場
合も、画質が良好であり、安定した転写濃度の画像を受
像シート上に形成し得る、多色画像形成材料および多色
画像形成方法を提供することを目的とする。
るための手段は、以下の通りである。 <1>受像層を有する受像シートと、支持体上に少なく
とも光熱変換層および画像形成層を有する少なくとも4
種類の色の異なる熱転写シートとからなり、各熱転写シ
ートの画像形成層と受像シートの受像層とを対向して重
ね合わせ、レーザー光を照射して、画像形成層のレーザ
ー光照射領域を受像シートの受像層上へ転写して多色画
像記録するための多色画像形成材料において、(a)各
熱転写シートの画像形成層の光学濃度(OD)と膜厚
(μm)の比(OD/膜厚)が1.50以上であり、
(b)各熱転写シートの多色画像の記録面積が515m
m×728mm以上のサイズであり、(c)受像シート
の受像層への転写画像の解像度が2400dpi以上で
あり、(d)受像シートの長手方向熱収縮率(M)と幅
方向熱収縮率(T)がともに1%以下であり、そして
(e)受像シートの長手方向熱収縮率(M)より幅方向
熱収縮率(T)の方が小さい、ことを特徴とする多色画
像形成材料。 <2>レーザー光照射領域の画像形成層が、薄膜の状態
で受像シートに転写することを特徴とする上記<1>に
記載の多色画像形成材料。 <3>転写画像の解像度が2500dpi以上であるこ
とを特徴とする上記<1>または<2>に記載の多色画
像形成材料。 <4>熱転写シートが、少なくともイエロー、マゼン
タ、シアン、およびブラックの4種類以上の熱転写シー
トからなることを特徴とする上記<1>〜<3>のいず
れかに記載の多色画像形成材料。 <5>各熱転写シートの画像形成層の光学濃度(OD)
と膜厚(μm)の比(OD/膜厚)が1.80以上であ
ることを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれかに記
載の多色画像形成材料。 <6>各熱転写シートの画像形成層の光学濃度(OD)
と膜厚(μm)の比(OD/膜厚)が2.50以上であ
ることを特徴とする上記<5>に記載の多色画像形成材
料。 <7>各熱転写シートの画像形成層および受像シートの
受像層の水に対する接触角が7.0〜120.0°の範
囲にあることを特徴とする上記<1>〜<6>のいずれ
かに記載の多色画像形成材料。 <8>多色画像の記録面積が594×841mm以上の
サイズであることを特徴とする上記<1>〜<8>のい
ずれかに記載の多色画像形成材料。 <9>各熱転写シートの画像形成層の光学濃度(OD)
と膜厚(μm)の比(OD/膜厚)が1.80以上であ
り、受像シートの水に対する接触角が86°以上である
ことを特徴とする上記<1>〜<8>のいずれかに記載
の多色画像形成材料。 <10>受像層を有する受像シートと、支持体上に少な
くとも光熱変換層および画像形成層を有する少なくとも
4種類以上の色の異なる熱転写シートとを用い、各熱転
写シートの画像形成層と受像シートの受像層とを対向し
て重ね合わせ、レーザー光を照射して、画像形成層のレ
ーザー光照射領域を受像シートの受像層上へ転写して画
像記録する工程を含む多色画像形成方法において、上記
熱転写シートが、<1>〜<3>のいずれかに記載の熱
転写シートであることを特徴とする多色画像形成方法。
一致性に優れたB2/A2以上更にはB1/A1以上の
大サイズのDDCPを提供するために鋭意検討した結果、本
紙転写・実網点出力・顔料タイプのB2サイズ以上の画
像形成材料および出力機と高品位CMSソフトからなる
DDCP用レ−ザ−熱転写記録システムを開発した。こ
の性能の特徴、システム構成及び技術ポイントは次の通
りである。性能の特徴はドット形状がシャ−プである
ため、印刷物近似性に優れた網点を再現できる。色相
の印刷物近似性が良好である。記録品質は環境温湿度
の影響を受けにくく、また繰り返し再現性が良いため、
安定したプル−フを作成できる。受像シートはレーザ
ーエネルギー熱転写シートの画像形成層を安定、確実に
受像でき、しかも本紙としての上質紙(表面粗さの粗い
紙)等への転写性が良好である。このような性能の特徴
が得られる材料の技術的ポイントは薄膜転写技術を確立
したこと、レ−ザ−熱転写システムに要求される材料の
真空密着保持性・高解像度記録への追従・耐熱性の改良
したことがポイントである。具体的には赤外吸収色素
の導入による光熱変換層を薄膜化すること、高Tgポ
リマ−導入による光熱変換層の耐熱性を強化すること、
耐熱性顔料導入により色相安定化を図ること、ワッ
クス、無機顔料等の低分子成分添加により接着力・凝集
力をコントロ−ルすること、光熱変換層へのマット材
添加により、画質劣化を伴わないで真空密着性を付与す
ること、受像シートの長手方向熱収縮率と幅方向熱収
縮率をともに1%以下とし、かつ受像シートの長手方向
熱収縮率より幅方向熱収縮率を小さくすることにより、
見当精度を良化すると共に本紙転写時のしわの発生を抑
制すること等が挙げられる。ここで、見当精度とは、複
数色の転写位置のズレの精度を意味する。システムの技
術的ポイントは記録装置の多数枚連続集積のためのエ
ア−搬送、熱転写装置の、転写後カ−ル低減のための
本紙上挿入、システム接続拡張性を持たせた汎用出力
ドライバ−の接続等が挙げられる。
明、採用したことによって高解像度、高画質化を達成し
た。本発明のシステムでは解像度が2400dpi以
上、好ましくは2600dpi以上の転写画像を得るこ
とが出来るシステムである。薄膜熱転写方式とは層厚が
0.01〜0.9μmの薄膜の画像形成層を部分的に溶
融しない状態またはほとんど溶融しない状態で受像シ−
トに転写する方式である。即ち記録された部分が薄膜と
して転写するため、極めて解像度の高い熱転写方式を開
発したものである。薄膜熱転写を効率的に行う好ましい
方法は、光記録によって光熱変換層内部をド−ム状に変
形させ、画像形成層を押し上げ、画像形成層と受像層と
の密着力を高め、転写しやすくすることである。この変
形が大きいと画像形成層を受像層に押しつける力が大き
いので転写しやすくなり、一方、変形が小さいと画像形
成層を受像層に押しつける力が小さいので十分な転写が
出来ない部分が出てくる。そこで薄膜転写に好ましい変
形はレ−ザ−顕微鏡(VK8500、キーエンス社製)
により観察したもので、この変形の大きさは光熱変換層
の記録部の光記録後の増加した断面積(a)と光熱変換
層の記録部の光記録前の断面積(b)を加えた値を光熱
変換層の記録部の光記録前の断面積(b)で除した値に
100を乗じて計算される変形率で評価できる。即ち変
形率={(a+b)/(b)}×100である。変形率
は110%以上、好ましくは125%以上、更に好まし
くは150%以上である。破断伸びを大きくすれば変形
率は250%より大きくても良いが、通常は250%程
度以下に抑えることが好ましい。
ントは以下の通りである。 1.高熱応答性と保存性の両立 高画質を達成するためにはサブミクロンオ−ダ−の薄膜
の転写が必要であるが所望の濃度を出すためには、高濃
度に顔料を分散した層を作る必要があり、熱応答性とは
相反する。また、熱応答性は保存性(接着)とも相反す
る関係にある。これらの相反関係を新規なポリマ−・添
加剤の開発により解決した。 2.高い真空密着性の確保 高解像度を追求した薄膜転写では転写界面は平滑な方が
好ましいが、それでは十分な真空密着性が得られない。
これまでの真空密着性付与の常識にとらわれず、比較的
粒径の小さなマット剤を多めに、画像形成層の下の層に
入れることで、熱転写シートと受像シート間に適度なギ
ャップを均一に保ち、マット剤による画像の抜けが無
く、薄膜転写の特徴を確保したまま、真空密着性を付与
させた。 3.耐熱性有機素材の使用 レ−ザ−記録時にレ−ザ−光を熱に変換する光熱変換層
は約700℃に、顔料色材を含む画像形成層は約500
℃にも達する。光熱変換層の素材として有機溶剤塗布可
能な変性ポリイミドを開発すると共に、顔料色材として
印刷用顔料よりも耐熱性が高く、安全で色相のあった、
顔料を開発した。 4.表面清浄性の確保 薄膜転写では熱転写シートと受像シート間のごみは画像
欠陥となり、重大な問題である。機器外部からの進入・
材料カッテイングでの発生などがあり、材料管理だけで
は不十分であり、機器にごみを除去する機構を付ける必
要があったが、転写材料表面をクリ−ニングできる適度
な粘着性を維持できる素材を見出し、搬送ロ−ラ−材質
を変更することにより生産性を低下することなく、ごみ
の除去を実現した。 5.見当精度の良化と本紙転写時のしわの発生の抑制 受像シートの長手方向熱収縮率と幅方向熱収縮率をとも
に1%以下とし、かつ受像シートの長手方向熱収縮率よ
り幅方向熱収縮率を小さくすることにより、見当精度を
良化することが可能となり、しかも本紙転写時のしわの
発生が抑制される結果となった。
る。本発明はシャープな網点による熱転写画像を実現
し、かつ本紙転写及びB2サイズ以上の記録(515m
m×728mm以上)が出来ることが好ましい。更に好
ましくは、B2サイズは543mm×765mmであ
り、これ以上の大きさに記録が可能であるシステムであ
る。本発明が開発したシステムの性能の特長の一つはシ
ャ−プなドット形状が得られるということである。この
システムで得られた熱転写画像は2400dpi以上の
解像度で印刷線数に応じた網点画像とすることができ
る。1つ1つの網点はにじみ・欠けがほとんどなく形状
が非常にシャープであるため、ハイライトからシャドー
までの高範囲の網点をクリアーに形成することができ
る。その結果、イメージセッターやCTPセッターと同じ
解像度で高品位な網点出力が可能であり、印刷物近似性
の良い網点と階調を再現することができる。
特長の二つ目は繰り返し再現性が良好であるということ
である。この熱転写画像は、網点形状がシャープである
ためレーザービームに対応した網点を忠実に再現でき、
また記録特性の環境温湿度依存性が非常に小さいため、
幅広い温湿度環境下で色相・濃度とも安定した繰り返し
再現性を得ることができる。更に本発明が開発したシス
テムの性能の特長の三つ目は色再現が良好であるという
ことである。このシステムで得られた熱転写画像は、印
刷インクに使用されている着色顔料を用いて形成されて
おり、また繰り返し再現性が良好なため高精度のCMS(カ
ラーマネージメントシステム)を実現できる。また、こ
の熱転写画像は、Japanカラー、SWOPカラーなどの色
相、即ち、印刷物の色相とほぼ一致させることができ、
蛍光灯や白熱灯など光源が変わったときの色の見え方に
ついても印刷物と同様の変化を示すことができる。
特長の四つ目は文字品質が良好であるということであ
る。このシステムで得られた熱転写画像は、ドット形状
がシャープなので、微細文字の細線がきれよく再現でき
る。次に本発明のシステムの材料技術の特徴について更
に詳述する。DDCP用熱転写方式として、昇華方式、
アブレ−ション方式、熱溶融方式のものがある。、
の方式は色材が昇華もしくは飛散する方式であるため
網点の輪郭がぼやけてしまう。一方の方式も溶融物が
流動するのでクリヤ−な輪郭が出ない。我々は薄膜転写
技術を基本に、レ−ザ−熱転写系での新たな問題点をク
リヤ−し、さらに高画質のものにするため、下記に述べ
る技術を盛り込んだ。材料技術の特徴の第1はドット形
状のシャ−プ化である。レ−ザ−光を光熱変換層で熱に
変換し、隣接する画像形成層に伝え、画像形成層が受像
層に接着することにより画像記録を行う。ドット形状を
シャ−プにするためにはレーザー光により発生した熱
が、面方向に拡散せずに転写界面まで伝えられ、加熱部
/非加熱部の境界面で画像形成層がシャープに破断す
る。このために、熱転写シートにおける光熱変換層の薄
膜化と画像形成層の力学特性を制御する。ドット形状の
シャ−プ化の技術1は光熱変換層の薄膜化である。シミ
ュレーションでは、光熱変換層は瞬間的に約700℃に達
すると推定され、膜が薄いと変形や破壊がおこりやす
い。変形・破壊が起こると光熱変換層が画像形成層とと
もに受像シートに転写したり、転写像が不均一になると
いう実害を生じる。一方、所定の温度を得るには膜中に
光熱変換物質を高濃度に存在させねばならず、色素の析
出や隣接層への移行といった問題も発生する。光熱変換
物質としては従来カ−ボンが使用されることが多かった
が、本材料ではカ−ボンに比べ使用量が少なくてすむ赤
外吸収色素を用いた。バインダ−は高温でも十分な力学
強度を持ち、さらに赤外吸収色素の保持性のよいポリイ
ミド系化合物を導入した。このように、光熱変換特性の
優れた赤外吸収色素及びポリイミド系などの耐熱性バイ
ンダーを選定することにより、光熱変換層を約0.5μm
以下に薄膜化することが好ましい。
画像形成層の特性の改良である。光熱変換層の変形が起
こったり、または画像形成層そのものが高熱により変形
すると、受像層に転写した画像形成層はレーザー光の副
走査パターンに対応した厚みムラを生じ、そのため画像
が不均一になり見かけの転写濃度が低下する。この傾向
は画像形成層の厚みが薄いほど顕著である。一方、画像
形成層の厚みが厚いとドットのシャープさが損なわれか
つ感度も低下する。この相反する性能を両立させるため
に、ワックス等の低融点物質を画像形成層に添加するこ
とより転写ムラを改良することが好ましい。また、バイ
ンダーの代わりに無機微粒子を添加することにより層厚
を適正に上げることで、加熱部/非加熱部の界面で画像
形成層がシャープに破断するようにし、ドットのシャー
プさ・感度を保ちつつ転写ムラを改良することができ
る。
画像形成層表面に滲み出たり、結晶化する傾向があり、
画質や熱転写シートの経時安定性に問題を生じる場合が
ある。この問題に対処するためには、画像形成層のポリ
マーとのSp値差が小さい低融点物質を使用することが好
ましく、ポリマーとの相溶性を上げ、低融点物質の画像
形成層からの分離を防止することができる。また、構造
の異なる数種類の低融点物質を混合することで共融化さ
せ結晶化を防止することも好ましい。その結果、ドット
形状がシャープでかつむらの少ない画像が得られる。ま
た、材料技術の特徴の第2は記録感度に温湿度依存性が
あるということを見出した点である。一般に、熱転写シ
ートの塗布層が吸湿することで層の力学物性と熱物性が
変化し、記録環境の湿度依存性が生じる。この温湿度依
存性を少なくするためは、光熱変換層の色素/バインダ
ー系、および画像形成層のバインダー系を有機溶剤系に
することが好ましい。また、受像層のバインダーとして
ポリビニルブチラ―ルを選択すると共にその吸水性を小
さくするためにポリマー疎水化技術を導入することが好
ましい。ポリマー疎水化技術としては、特開平8−23
8858号公報に記載のようにヒドロキシル基を疎水基
と反応させたり、2つ以上のヒドロキシル基を硬膜剤で
架橋するなどが挙げられる。
性を改良した点である。サーマルヘッド方式のカラープ
ルーフ(例えば、富士写真フイルム社製FirstProof)で
の顔料の色マッチング、安定分散技術に加え、レ−ザ−
熱転写システムで新たに生ずる下記の問題点をクリヤ−
した。即ち色相の印刷物近似性改良の技術1は高耐熱性
顔料を使用した点である。通常、レーザー露光による印
画時に画像形成層にも約500℃以上の熱がかかり、従来
使用していた顔料では熱分解してしまうものがあった
が、耐熱性の高い顔料を画像形成層に採用することによ
りこれを防止することができる。そして、色相の印刷物
近似性改良の技術2は赤外吸収色素の拡散防止である。
印画時の高熱により、赤外吸収色素が光熱変換層から画
像形成層に移行すると、色相が変化してしまうのを防止
するために、前述したように保持力の強い赤外吸収色素
/バインダーの組み合わせで光熱変換層を設計すること
が好ましい。材料技術の特徴の第4は高感度化である。
一般に、高速印画ではエネルギー不足となり特にレーザ
ー副走査の間隔に対応する隙間が発生する。前述したよ
うに光熱変換層の色素高濃度化および光熱変換層・画像
形成層の薄膜化は、熱の発生/伝達の効率を上げること
ができる。さらに、加熱時に画像形成層がわずかに流動
し隙間を埋める効果と受像層との接着性をあげる目的
で、画像形成層へ低融点物質を添加することが好まし
い。また、受像層と画像形成層との接着性を上げ、転写
した画像の強度を十分持たせるために、受像層のバイン
ダーとして例えば、画像形成層と同じポリビニルブチラ
ールを採用することが好ましい。
である。受像シートと熱転写シートは、真空密着により
ドラム上に保持されることが好ましい。この真空密着は
両シートの接着力制御により画像を形成しているため受
像シートの受像層面と転写シートの画像形成層面のクリ
アランスに画像転写挙動が非常に敏感なので重要であ
る。ゴミ等異物のきっかけで材料間のクリアランスが広
がってしまうと画像欠陥や画像転写ムラが生じてしま
う。このような画像欠陥や画像転写ムラを防止するに
は、熱転写シートに均一な凹凸をつけることで、エアー
のとおりをよくし均一なクリアランスを得ることが好ま
しい。
の表面凸凹化である。2色以上の重ね印画でも真空密着
性の効果を十分に出せるように、凹凸は熱転写シートに
つけた。熱転写シートに凹凸をつける方法としては、一
般にエンボス処理等の後処理、塗布層へのマット剤添加
があるが、製造工程簡略化、材料の経時安定化のために
マット剤添加が好ましい。マット剤は塗布層厚みより大
きいものが必要であり、マット剤を画像形成層に添加す
るとマット剤の存在する部分の画像が欠落するという問
題が発生するので、最適な粒径のマット剤を光熱変換層
に添加することが好ましく、これにより画像形成層その
ものはほぼ均一な厚みとなり、欠陥のない画像を受像シ
ート上に得ることができる。
特徴について述べる。システム化技術の特徴1は記録装
置の構成である。これまで述べたようなシャープなドッ
トを確実に再現するため、記録装置側も高精度な設計が
要求される。従来のレーザー熱転写用記録装置と基本的
構成は同様である。この構成はハイパワーの複数のレー
ザーを備えた記録ヘッドが、ドラム上に固定された熱転
写シートと受像シートにレーザーを照射して記録する、
いわゆるヒートモードのアウタードラム記録システムで
ある。その中で、以下の態様が好ましい構成である。記
録装置の構成1はごみの混入を避けることである。受像
シート及び熱転写シートの供給は、全自動ロール供給と
する。少数枚のシート供給では人体から発生するごみの
混入が多いので、ロール供給を採用した。熱転写シート
は4色各1ロールずつあるため、ローディングユニット
が回転して各色のロールを切り替えるようにしている。
各フィルムはローディング中にカッターで所定長に切断
された後、ドラムに固定される。記録装置の構成2は記
録ドラム上の受像シ−トと熱転写シートとの密着を強く
することである。受像シート及び熱転写シートの記録ド
ラムへの固定は真空吸着とする。メカ固定では受像シー
ト及び熱転写シート間の密着力を強くできないため、真
空吸着を採用した。記録ドラム上には多数の真空吸着孔
を形成し、ドラム内部をブロアや減圧ポンプなどにより
減圧にすることによりシートがドラムに吸着される。受
像シートが吸着されている上から熱転写シートがさらに
吸着されるために、熱転写シートのサイズを受像シート
より大きくする。最も記録性能に影響の大きい熱転写シ
ートと受像シートの間のエアーは、受像シートの外の熱
転写シートだけのエリアから吸引される。
に集積することである。本装置では、B2サイズ以上の大
面積のシートを何枚も排出台上に重ねて集積できるもの
とする。熱接着性を持つ、既に集積されたフィルムAの
受像層の上に次のシートBを排出すると、両者が貼りつ
いてしまうことがある。貼りつくと次のシートがきちん
と排出されずにジャムが発生するので問題である。貼り
つき防止にはフィルムAとBの接触を防止することが最善
である。接触防止策としてはいくつかの方法が知られて
いる。(a)排出台に段差を設けフィルム形状を平坦でな
くすことによりフィルム間にすきまをつくる方法、(b)
排出口を排出台よりも高い位置にして排出フィルムを上
から落とす構造にする方法、(c)エアーを両フィルムの
間に噴出して後から排出されるフィルムを浮き上がらせ
る方法、などがある。このシステムではシートサイズが
B2と非常に大きいため、(a)、(b)の方法では構造が非常
に大きくなってしまうので、(c)のエアー噴出法を採用
した。そのためにエアーを両シートの間に噴出して後か
ら排出されるシートを浮き上がらせる方法を採用するも
のとする。
な本装置に画像形成材料を適用してフルカラーの画像を
形成するシーケンス(以上、本システムの画像形成シー
ケンスという)を説明する。 1)記録装置1の記録ヘッド2の副走査軸が副走査レー
ル3により、また記録ドラム4の主走査回転軸並びに熱
転写シートローディングユニット5が原点に復帰する。 2)受像シートロール6が搬送ローラ7によってほどか
れて記録ドラム4上に受像シート先端が記録ドラムに設
けられた吸引孔を介して真空吸引されて固定される。 3)記録ドラム4上にスクイーズローラー8が降りてき
て、受像シートを抑えつけながら、ドラムの回転により
受像シートがさらに規定量搬送されたところで停止しカ
ッター9によって規定長に切断される。 4)更に記録ドラム4が1周して受像シートのローディ
ングが終了する。 5)次に受像シートと同様のシーケンスで、1色目―黒
―の熱転写シートKが熱転写シートロール10Kから繰
り出され、切断されてローディングされる。 6)次に記録ドラム4が高速回転を始め、副走査レール
3上の記録ヘッド2が動き始め、記録開始位置に到達し
たところで記録画像信号に従って記録ヘッド2により記
録レーザーが記録ドラム4上に照射される。記録終了位
置で照射を終了し、副走査レール動作、ドラム回転が停
止する。副走査レール上の記録ヘッドを原点に戻す。 7)記録ドラム上に受像シートを残したまま、熱転写シ
ートKだけを剥がしとる。そのため、熱転写シートKの
先端を爪でひっかけて排出方向に引っ張り出して、廃棄
口32から廃棄箱35へ廃棄する。 8)5)〜7)を残りの3色分繰り返す。記録順序は黒
の次は、シアン、マゼンタ、イエローの順序である。即
ち、2色目―シアン―の熱転写シートCが熱転写シート
ロール10Cから、3色目―マゼンタ―の熱転写シート
Mが熱転写シートロール10Mから、4色目―イエロー
―の熱転写シートYが熱転写シートロール10Yから順
次繰り出される。一般の印刷順序とは逆であるが、これ
は後の工程の本紙転写によって本紙上の色順序が逆にな
るからである。 9)4色が完了すると、最後に記録済みの受像シートを
排出台31まで排出する。ドラムから剥がしとる方法は
7)の熱転写シートと同じであるが、熱転写シートと違
い廃棄しないので、廃棄口32まで進んだところでスイ
ッチバックによって排出台に戻す。排出台に排出される
際には、排出口33の下からエアー34を噴出して複数
枚の集積を可能にしている。
ールの供給部位又は搬送部位の何れかの搬送ローラ7
に、表面に粘着材料が配設された粘着ローラーを用いる
ことが好ましい。
シート及び受像シートの表面をクリーニングすることが
できる。
としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
エチルアクリレート共重合体、ポリオレフィン樹脂、ポ
リブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体(S
BR)、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン共重合
体(SEBS)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体(NBR)、ポリイソプレン樹脂(IR)、スチレン
−イソプレン共重合体(SIS)、アクリル酸エステル
共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アク
リル樹脂、ブチルゴム、ポリノルボルネン等が挙げられ
る。
トの表面と接触することにより、その表面をクリーニン
グすることができ、接触圧は接触していれば格別限定さ
れない。
材のビッカース硬さHvは50kg/mm2(≒490MPa)以下であ
ることが、異物であるゴミを十分に取り除き、画像欠陥
を抑制可能であることから好ましい。
6度の正四角錐形のダイヤモンド圧子に静荷重をかけて
硬さを測定した硬さであり、ビッカース硬さHvは以下の
式で求められる。
8.1692P/d2(MPa) ここでP:荷重の大きさ(Kg)、d:くぼみの正方形の対
角線長さ(mm)
ーに使用する粘着性を有する素材の20℃における弾性率
が200kg/cm2(≒19.6MPa)以下であることが、上記と同
様に異物であるゴミを十分に取り除き、画像欠陥を抑制
可能であることから好ましい。
成である。記録装置で画像を印刷された受像シートを、
印刷本紙(「本紙」と呼ぶ)に転写する工程を行うた
め、熱熱転写装置を使用する。この工程はFirst Proof
TMと全く同じである。受像シートと本紙を重ねて熱と圧
力をかけると両者が接着し、その後本紙から受像フィル
ムを引き剥がすと、画像と接着層だけが本紙上に残り、
受像シート支持体とクッション層ははがれる。従って実
用上は画像が受像シートから本紙に転写されることにな
る。First ProofTMでは、アルミニウム製のガイド板の
上に本紙と受像シートを重ねてヒートローラの間を通す
ことによって転写している。アルミニウムガイド板を使
用するのは本紙の変形を防ぐためである。しかし、これ
をB2サイズの本システムに採用すると、B2より大きなア
ルミニウムガイド板が必要となり、装置の設置スペース
が大きくなるという問題が発生する。そこで本システム
ではアルミニウムガイド板を使用しないで、更に搬送パ
スが180度回転して挿入側に排出されるような構造を採
用したので、設置スペースは非常にコンパクトになった
(図3)。しかしアルミニウムガイド板を使用しないた
めに、本紙が変形するという問題が発生した。具体的に
は排出された本紙と受像シートの対が受像シートを内側
にしてカールしてしまい、排出台の上で転がってしま
う。この丸まった本紙から受像シートを引き剥がすのは
作業として非常に困難である。そこで、丸まりを防止す
る方法を考え、本紙と受像シートによる収縮量の差によ
るバイメタル効果と、熱ローラに巻きつかせる構造によ
るアイロン効果である。従来のように受像シートを本紙
の上に重ねて挿入する場合には、挿入進行方向に対して
の受像シートの熱収縮が本紙の熱収縮より大きいため
に、バイメタル効果によるカールは上が内側となり、ア
イロン効果の方向と同じなので相乗効果によりカールが
ひどくなる。ところが受像シートを本紙の下側になるよ
うに挿入すれば、バイメタル効果のカールは下向き、ア
イロン効果のカールは上向きとなるために、カールは相
殺され問題なくなった。
下、本システムで用いる本紙転写方法という)。この方
法に用いる図3に示す熱転写装置41は、記録装置と違
い手作業の装置である。 1)まず、本紙42の種類に応じて、ヒートローラ43
温度(100〜110℃)と転写時搬送速度をダイヤル
(不図示)で設定する。 2)次に挿入台の上に受像シート20を画像を上にして
置き、画像上のほこりを除電ブラシ(不図示)で除去す
る。その上にほこりを除去した本紙42を重ねる。その
際、下に置く受像フィルム20より上に置く本紙42の
サイズの方が大きいので、受像シート20の位置が見え
なくなって位置あわせがやりにくい。この作業性を改善
するために挿入台44上に受像シート・本紙それぞれの
載置位置を示すマーク45をつけてある。本紙の方が大
きい理由は、受像シート20が本紙42からずれてはみ
出してヒートローラ43を受像シート20の受像層で汚
してしまうことを防止するためである。 3)受像シート・本紙を重ねたまま挿入口に押し込む
と、挿入ローラ46が回転して両者をヒートローラ43
に向かって送り出す。 4)本紙先端がヒートローラ43の位置まで来たところ
で、ヒートローラがニップされ転写を開始する。ヒート
ローラは耐熱のシリコンゴムローラである。ここで圧力
と熱が同時にかけられることによって、受像シートと本
紙は接着される。ヒートローラ下流には耐熱シートでで
きたガイド47が設置されていて、受像シート・本紙対
は上側ヒートローラとガイド47の間を、熱をかけたま
ま上方に搬送され、剥離爪48の位置でヒートローラか
ら引き剥がされてガイド板49に沿って排出口50まで
導かれる。 5)排出口50から出てきた受像シート・本紙対は接着
されたまま、挿入台の上に排出される。後は手作業で本
紙42から受像シート20を引き剥がす。システム化技
術の特徴2はシステムの構成である。以上の装置を、製
版システム上に接続することによって、カラープルーフ
としての機能を発揮できることになる。システムとして
は、ある製版データから出力される印刷物と限りなく近
い画質のプリント物が、プルーフから出力される必要が
ある。そこで、色や網点を印刷物と近づけるためのソフ
トウェアが必要である。具体的接続例を紹介する。富士
写真フイルム社製CelebraTMという製版システムからの
印刷物のプルーフをとる場合、システム接続としては以
下のようになる。CelebraにCTP(ComputerTo Plate)シ
ステムを接続する。これで出力した印刷版を印刷機にか
けることによって最終印刷物が得られる。Celebraにカ
ラープルーフとして上記記録装置である富士写真フイル
ム社製Luxel FINALPROOF 5600(以下、FINALPROOFとも記
す)を接続するが、その間に色や網点を印刷物に近づけ
るためのプル−フドライブソフトウェアとして富士写真
フイルム社製PDシステムTMを接続する。Celebraでラス
ターデータに変換されたコントーン(連続調)データ
は、網点用の2値データに変換されてCTPシステムに出
力され、最終的に印刷される。一方同じコントーンデー
タはPDシステムにも出力される。PDシステムは受け取っ
たデータを4次元(黒、シアン、マゼンタ、イエロー)
のテーブルによって前記印刷物に色が一致するように変
換する。そして最後に前記印刷物の網点と一致するよう
に網点用の2値データに変換し、FINALPROOFに出力する
(図4)。前記4次元テーブルは予め実験的に作成してお
き、システム内に保存してある。作成のための実験とは
次のようなものである。重要色データを、CTPシステム
経由で印刷した画像と、PDシステム経由でFINALPROOFに
出力した画像を用意し、その測色値を比較してその差が
最小になるようにテーブルを作成する。
の能力を十分に発揮できるようなシステム構成を実現で
きた。次に本発明のシステムに用いる材料である熱転写
シートについて説明する。熱転写シートの画像形成層表
面の表面粗さRzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶
対値が3.0以下であり、受像シートの受像層表面の表面
粗さRzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値が3.
0以下であることが好ましい。このような構成により、
上記のクリーニング手段と相俟って画像欠陥を防止で
き、搬送ジャムをなくし、更にドットゲイン安定性を向
上させることができる。
のRz(最大高さ)に相当する十点平均面粗さのことをい
い、粗さの曲面から基準面積分だけ抜き取った部分の平
均面を基準面として、最高から5番目までの山の標高の
平均値と最深から5番目までの谷底の深さの平均値との
距離を入力換算したものである。測定には東京精密
(株)製の触針式の3次元粗さ計(サーフコム570A-3DF)を用
いる。測定方向は縦方向とし、カットオフ値は0.08mm、
測定面積は0.6mm×0.4mm、送りピッチは0.005mm、測定
スピードは0.12mm/sである。
面粗さRzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値は
1.0以下であり、また受像シートの受像層表面の表面粗
さRzとその裏面層表面の表面粗さRzの差の絶対値が1.0
以下であることが上記の効果をさらに向上させる観点か
ら好ましい。
画像形成層表面とその裏面層表面の表面粗さ及び又は受
像シートの表裏面の表面粗さRzが2〜30μmであることが
好ましい。このような構成によって、上記のクリーニン
グ手段と相俟って画像欠陥を防止でき、搬送ジャムをな
くし、更にドットゲイン安定性を向上させる。
80〜99であることも好ましい。
く依存し、画像形成層層厚の均一性を左右し得る。光沢
度が高い方が画像形成層として均一で高精細画像への用
途により適しているが、平滑性が高いと搬送時の抵抗は
より大きくなり、両者がトレード・オフの関係である。
光沢度が80〜99の範囲であると、両者の両立が可能でバ
ランスが取れる。
多色画像形成の機構の概略を図1を用いて説明する。熱
転写シート10のブラック(K)、シアン(C)、マゼ
ンタ(M)またはイエロー(Y)の顔料を含む画像形成
層16の表面に、受像シート20を積層した画像形成用
積層体30を用意する。熱転写シート10は、支持体1
2と、その上に、光熱変換層14、及び更にその上に、
画像形成層16を有し、受像シート20は、支持体22
と、その上に、受像層24を有し、熱転写シート10の
画像形成層16の表面には、受像層24が接触するよう
に積層される(図1(a))。その積層体30の熱転写
シート10の支持体12側から、レーザー光を画像様に
時系列的に照射すると、熱転写シート10の光熱変換層
14のレーザー光被照射領域が発熱し、画像形成層16
との密着力が低下する(図1(b))。その後、受像シ
ート20と熱転写シート10とを剥離すると、画像形成
層16のレーザー光被照射領域16’が、受像シート2
0の受像層24上に転写される(図1(c))。
れるレーザー光は、マルチビーム光であることが好まし
く、特にマルチビーム2次元配列であることが好まし
い。マルチビーム2次元配列とは、レーザー照射によっ
て記録する際に、複数個のレーザービームを使用し、こ
れらのレーザービームのスポット配列が、主走査方向に
沿って複数列、副走査方向に沿って複数行からなる2次
元平面配列をしていることをいう。マルチビーム2次元
配列であるレーザー光を使用することにより、レーザー
記録に要する時間を短縮することができる。
用することができ、アルゴンイオンレーザ光、ヘリウム
ネオンレーザ光、ヘリウムカドミウムレーザ光等のガス
レーザ光、YAGレーザー光等の固体レーザー光、半導
体レーザー光、色素レーザー光、エキシマレーザ光等の
直接的なレーザー光が利用される。あるいは、これらの
レーザー光を二次高調波素子を通して、半分の波長に変
換した光等も用いることができる。多色画像形成方法に
おいては、出力パワーや変調のし易さ等を考慮すると、
半導体レーザー光を用いることが好ましい。多色画像形
成方法では、レーザー光は、光熱変換層上でのビーム径
が5〜50μm(特に6〜30μm)の範囲となるよう
な条件で照射することが好ましく、また走査速度は1m
/秒以上(特に3m/秒以上)とすることが好ましい。
シートにおける画像形成層の層厚が、イエロー、マゼン
タ、及びシアンの各熱転写シートにおける画像形成層の
層厚より大きく、かつ、0.5〜0.7μmであること
が好ましい。このようにすることにより、ブラックの熱
転写シートをレーザー照射した際に、転写ムラによる濃
度の低下を抑えることができる。前記ブラックの熱転写
シートにおける画像形成層の層厚を0.5μm以上にす
ることで、高エネルギーで記録した際に、転写ムラがな
く画像濃度が維持され、印刷のプルーフとして必要な画
像濃度を達成することができる。この傾向は、高湿条件
下でより顕著となるため、環境による濃度変化を抑える
ことができる。一方、前記層厚を0.7μm以下にする
ことで、レーザー記録時に転写感度が維持でき、小点の
付きや、細線も改良される。この傾向は、低湿条件下で
より顕著である。また、解像力も良化できる。前記ブラ
ックの熱転写シートにおける画像形成層の層厚は、より
好ましくは0.55〜0.65μmであり、特に好まし
くは0.60μmである。
る画像形成層の層厚が0.5〜0.7μmであり、前記
イエロー、マゼンタ、及びシアンの各熱転写シートにお
ける画像形成層の層厚が、0.2μm以上0.5μm未
満であることが好ましい。前記イエロー、マゼンタ、及
びシアンの各熱転写シートにおける画像形成層の層厚を
0.2μm以上にすることで、レーザー記録時に転写ム
ラがなく濃度維持が図られ、一方、0.5μm以下にす
ることで、転写感度や解像力が改良できる。より好まし
くは、0.3〜0.45μmである。
形成層は、カーボンブラックを含有することが好まし
く、該カーボンブラックは、着色力の異なる少なくとも
2種類のカーボンブラックからなることが、P/B(ピ
グメント/バインダー)比を一定の範囲にしつつ、反射
濃度を調節することができるため好ましい。カーボンブ
ラックの着色力は、種々の方法によって表されるが、例
えば、特開平10−140033号公報に記載のPVC
黒度等が挙げられる。PVC黒度とは、カーボンブラッ
クをPVC樹脂に添加、2本ロールにより分散、シート
化し、三菱化学(株)カーボンブラック「#40」、
「#45」の黒度を各々1点、10点と基準値を定め、
試料の黒度を視感判定により評価したものである。PV
C黒度の異なる2種以上のカーボンブラックを、目的に
応じて適宜選択して使用することができる。
る。 <サンプル作製方法>250ccバンバリーミキサーに
てLDPE(低密度ポリエチレン)樹脂に試料カーボン
ブラックを40質量%配合し、115℃、4分混練りす
る。 配合条件 LDPE樹脂 101.89g ステアリン酸カルシウム 1.39g イルガノックス1010 0.87g 試料カーボンブラック 69.43g 次に、120℃で、2本ロールミルにてカーボンブラッ
ク濃度が1質量%になるように希釈する。
プに切断、240℃のホットプレート上で65±3μm
のフィルムに成形する。
たように前記熱転写シートを用いて、同一の受像シート
上に多数の画像層(画像が形成された画像形成層)を繰
返し重ね合せて多色画像を形成してもよく、複数の受像
シートの受像層上に一旦画像を形成した後、印刷本紙等
へ再転写することにより、多色画像を形成してもよい。
後者については、例えば、相互に異なる色相を有する色
材を含む画像形成層を有する熱転写シートを用意し、こ
れと、受像シートとを組み合わせた画像形成用積層体を
独立に四種(四色、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラ
ック)製造する。各々の積層体に、例えば、色分解フィ
ルタを介して、画像に基づくデジタル信号に従うレーザ
ー光照射を行い、それに続いて、熱転写シートと受像シ
ートとを剥離し、各受像シートに各色の色分解画像を独
立に形成する。次に、形成された各々の色分解画像を、
別に用意した印刷本紙等の実際の支持体、もしくはそれ
に近似した支持体上に順次積層させることにより、多色
の画像を形成することができる。いずれの場合も、熱転
写シートの画像形成層から受像シートの受像層への転写
される画像の解像度を2400dpi以上、好ましくは
2500dpi以上とすることができる。
レーザービームを熱に変換しその熱エネルギーを利用し
て顔料を含む画像形成層を受像シートに薄膜転写方式に
より、受像シート上に画像を形成することが好ましいも
のであるが、それら熱転写シート及び受像シートからな
る画像形成材料の開発に用いた技術は、適宜、溶融型転
写方式、アブレーションによる転写方式、昇華型転写方
式等の熱転写シート及び/又は受像シートの開発に応用
し得るものであり、本発明のシステムはこれら方式に用
いる画像形成材料も包含し得る。
いて詳述する。 [熱転写シート]熱転写シートは、支持体上に、少なく
とも光熱変換層及び画像形成層を有し、更に必要に応じ
て、その他の層を有してなる。
は特に限定はなく、各種の支持体材料を目的に応じて用
いることができる。支持体は剛性を有し、寸法安定性が
良く、画像形成の際の熱に耐えるものが好ましい。支持
体材料の好ましい例としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリカー
ボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、ポリアミド(芳香族または脂肪族)、ポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリスルホン等の合成樹脂材料を挙
げることができる。中でも、二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートが、機械的強度や熱に対する寸法安定性を考
慮すると好ましい。尚、レーザー記録を利用したカラー
プルーフの作製に用いる場合には、熱転写シートの支持
体はレーザー光を透過させる透明な合成樹脂材料から形
成するのが好ましい。支持体の厚みは25〜130μm
であることが好ましく、50〜120μmであることが
特に好ましい。画像形成層側の支持体の中心線平均表面
粗さRa(表面粗さ測定機(Surfcom,東京精機
(株)製)等を用いてJIS B0601に基づき測
定)は0.1μm未満であることが好ましい。支持体の
長手方向のヤング率は200〜1200Kg/mm
2(≒2〜12GPa)が好ましく、幅方向のヤング率
は250〜1600Kg/mm2(≒2.5〜16GP
a)であることが好ましい。支持体の長手方向のF−5
値は、好ましくは5〜50Kg/mm2(≒49〜49
0MPa)、支持体幅方向のF−5値は、好ましくは3
〜30Kg/mm2(≒29.4〜294MPa)であ
り、支持体長手方向のF−5値が支持体幅方向のF−5
値より高いのが一般的であるが、特に幅方向の強度を高
くする必要があるときはその限りではない。また、支持
体の長手方向および幅方向の100℃30分での熱収縮
率は好ましくは3%以下、さらに好ましくは1.5%以
下、80℃30分での熱収縮率は好ましくは1%以下、
さらに好ましくは0.5%以下である。破断強度は両方
向とも5〜100Kg/mm2(≒49〜980MP
a)、弾性率は100〜2000Kg/mm2(≒0.
98〜19.6GPa) が好ましい。
られる光熱変換層との密着性を向上させるために、表面
活性化処理及び/又は一層又は二層以上の下塗層の付設
を行ってもよい。表面活性化処理の例としては、グロー
放電処理、コロナ放電処理等を挙げることができる。下
塗層の材料としては、支持体と光熱変換層の両表面に高
い接着性を示し、かつ熱伝導性が小さく、また耐熱性に
優れたものであることが好ましい。そのような下塗層の
材料の例としては、スチレン、スチレン−ブタジエン共
重合体、ゼラチン等を挙げることができる。下塗層全体
の厚さは通常0.01〜2μmである。また、熱転写シ
ートの光熱変換層付設側とは反対側の表面には、必要に
応じて、反射防止層や帯電防止層等の各種の機能層の付
設、あるいは表面処理を行うこともできる。
変換層付設側とは反対側の表面には、バック層を設ける
ことが好ましい。バック層は支持体に隣接する第1のバ
ック層とこの第1のバック層の支持体とは反対側に設け
られた第2のバック層との2層で構成されることが好ま
しい。本発明では、第1のバック層に含まれる帯電防止
剤の質量Aと第2のバック層に含まれる帯電防止剤の質
量Bとの比B/Aは0.3未満であることが好ましい。
B/Aが0.3以上であると滑り性及びバック層の粉落
ちが悪化する傾向がある。
mであることが好ましく、0.01〜0.2μmである
ことがさらに好ましい。また、第2のバック層の層厚D
は0.01〜1μmであることが好ましく、0.01〜
0.2μmであることがさらに好ましい。これら第1及
び第2のバック層の層厚の比C:Dは1:2〜5:1で
あることが好ましい。
防止剤としては、ポリオキシエチレンアルキルアミン、
グリセリン脂肪酸エステル等の非イオン系界面活性剤、
第4級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、アル
キルホスフェート等のアニオン系界面活性剤、両性界面
活性剤、導電性樹脂等の化合物が使用できる。
いることもできる。このような導電性微粒子としては、
例えば、ZnO、TiO2、SnO2、Al2O3、In2
O3、MgO、BaO、CoO、CuO、Cu2O、Ca
O、SrO、BaO2、PbO、PbO2、MnO3、M
oO3、SiO2、ZrO2、Ag2O、Y2O3、Bi
2O3、Ti2O3、Sb2O3、Sb2O5、K2Ti6O13、
NaCaP2O18、MgB2O 5等の酸化物;CuS、Z
nS等の硫化物;SiC、TiC、ZrC、VC、Nb
C、MoC、WC等の炭化物;Si3N4、TiN、Zr
N、VN、NbN、Cr2N等の窒化物;TiB2、Zr
B2、NbB2、TaB2、CrB、MoB、WB、La
B5等の硼化物;TiSi2、ZrSi2、NbSi2、T
aSi2、CrSi2、MoSi2、WSi2等の珪化物;
BaCO3、CaCO3、SrCO3、BaSO4、CaS
O4等の金属塩;SiN4−SiC、9Al2O3−2B2
O3等の複合体が挙げられ、これら1種を単独で又は2
種以上を併用してもよい。これらのうち、SnO2、Z
nO、Al2O3、TiO2、In2O3、MgO、BaO
及びMoO3が好ましく、SnO2、ZnO、In2O3及
びTiO2がさらに好ましく、SnO2が特に好ましい。
写記録方式に用いる場合、バック層に用いる帯電防止剤
はレーザー光を透過できるように実質的に透明であるこ
とが好ましい。
する場合には、その粒子径は光散乱をできるだけ小さく
するために小さい程好ましいが、粒子とバインダーの屈
折率の比をパラメータとして使用して決定されるべきも
のであり、ミー(Mie)の理論を用いて求めることが
できる。一般に平均粒子径が0.001〜0.5μmの
範囲であり、0.003〜0.2μmの範囲が好まし
い。ここでいう、平均粒子径とは、導電性金属酸化物の
一次粒子径だけでなく高次構造の粒子径も含んだ値であ
る。
他に、界面活性剤、滑り剤及びマット剤等の各種添加剤
やバインダーを添加することができる。第1のバック層
に含まれる帯電防止剤の量はバインダー100質量部に
対して10〜1000質量部が好ましく、200〜80
0質量部がさらに好ましい。また、第2のバック層に含
まれる帯電防止剤の量はバインダー100質量部に対し
て0〜300質量部が好ましく、0〜100質量部がさ
らに好ましい。
るバインダーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の
アクリル酸系モノマーの単独重合体及び共重合体、ニト
ロセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、
セルロースアセテートのようなセルロース系ポリマー、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビ
ニル系共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルアルコールのようなビニル系ポリマー及びビニル化合
物の共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミ
ドのような縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共重
合体のようなゴム系熱可塑性ポリマー、エポキシ化合物
のような光重合性若しくは熱重合性化合物を重合、架橋
させたポリマー、メラミン化合物等を挙げることができ
る。
質、バインダー、及び必要に応じてマット剤を含有し、
更に必要に応じて、その他の成分を含有する。光熱変換
物質は、照射される光エネルギーを熱エネルギーに変換
する機能を有する物質である。一般的には、レーザー光
を吸収することのできる色素(顔料を含む。以下、同様
である。)である。赤外線レーザーにより画像記録を行
う場合は、光熱変換物質としては、赤外線吸収色素を用
いるのが好ましい。前記色素の例としては、カーボンブ
ラック等の黒色顔料、フタロシアニン、ナフタロシアニ
ン等の可視から近赤外域に吸収を有する大環状化合物の
顔料、光ディスク等の高密度レーザー記録のレーザー吸
収材料として使用される有機染料(インドレニン染料等
のシアニン染料、アントラキノン系染料、アズレン系色
素、フタロシアニン系染料)、及びジチオールニッケル
錯体等の有機金属化合物色素を挙げることができる。中
でも、シアニン系色素は、赤外線領域の光に対して、高
い吸光係数を示すので、光熱変換物質として使用する
と、光熱変換層を薄層化することができ、その結果、熱
転写シートの記録感度をより向上させることができるの
で好ましい。光熱変換物質としては、色素以外にも、黒
化銀等の粒子状の金属材料等、無機材料を用いることも
できる。
は、支持体上に層を形成し得る強度を少なくとも有し、
高い熱伝導率を有する樹脂が好ましい。更に、画像記録
の際に、光熱変換物質から生じる熱によっても分解しな
い、耐熱性を有する樹脂であると、高エネルギーの光照
射を行っても、光照射後の光熱変換層の表面の平滑性を
維持できるので好ましい。具体的には、熱分解温度(T
GA法(熱質量分析法)で10℃/分の昇温速度で、空
気気流中で5%質量減少する温度)が400℃以上の樹
脂が好ましく、前記熱分解温度が500℃以上の樹脂が
より好ましい。また、バインダーは、200〜400℃
のガラス転移温度を有するのが好ましく、250〜35
0℃のガラス転移温度を有するのがより好ましい。ガラ
ス転移温度が200℃より低いと、形成される画像にカ
ブリが発生する場合があり、400℃より高いと、樹脂
の溶解性が低下し、生産効率が低下する場合がある。
尚、光熱変換層のバインダーの耐熱性(例えば、熱変形
温度や熱分解温度)は、光熱変換層上に設けられる他の
層に使用される材料と比較して、より高いのが好まし
い。
アクリル酸系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコー
ル等のビニル系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
エーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、アラミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、尿素/メ
ラミン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリイミ
ド樹脂が好ましい。
れるポリイミド樹脂は、有機溶媒に可溶であり、これら
のポリイミド樹脂を使用すると、熱転写シートの生産性
が向上するので好ましい。また、光熱変換層用塗布液の
粘度安定性、長期保存性、耐湿性が向上する点でも好ま
しい。
1は、下記構造式(1)〜(3)で表される芳香族基を
示し、nは、10〜100の整数を示す。
2は、下記構造式(4)〜(7)で表される芳香族基を
示し、nは、10〜100の整数を示す。
は10〜100の整数を示す。式(VI)において、n:
mの比は6:4〜9:1である。
判断する目安としては、25℃において、樹脂がN−メ
チルピロリドン100質量部に対して、10質量部以上
溶解することを基準とし、10質量部以上溶解する場合
は、光熱変換層用の樹脂として好ましく用いられる。よ
り好ましくは、N−メチルピロリドン100質量部に対
して、100質量部以上溶解する樹脂である。
は、無機微粒子や有機微粒子を挙げることができる。こ
の無機微粒子としては、シリカ、酸化チタン、酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫酸バリウ
ム、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、窒化ホウ素等の金属塩、カオリン、クレ
ー、タルク、亜鉛華、鉛白、ジークライト、石英、ケイ
ソウ土、バーライト、ベントナイト、雲母、合成雲母等
が挙げられる。有機微粒子としては、フッ素樹脂粒子、
グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、スチレン−ア
クリル共重合体樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、メラミ
ン樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げるこ
とができる。
mであり、好ましくは0.5〜20μmであり、添加量
は0.1〜100mg/m2が好ましい。
活性剤、増粘剤、帯電防止剤等が添加されてもよい。
とを溶解し、これに必要に応じてマット剤及びその他の
成分を添加した塗布液を調製し、これを支持体上に塗布
し、乾燥することにより設けることができる。ポリイミ
ド樹脂を溶解するための有機溶媒としては、例えば、n
−ヘキサン、シクロヘキサン、ジグライム、キシレン、
トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メチルエ
チルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、1,4−ジ
オキサン、1,3−ジオキサン、ジメチルアセテート、
N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホオキサイ
ド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、γ
−ブチロラクトン、エタノール、メタノール等が挙げら
れる。塗布、乾燥は、通常の塗布、乾燥方法を利用して
行うことができる。乾燥は、通常、300℃以下の温度
で行い、200℃以下の温度で行うのが好ましい。支持
体として、ポリエチレンテレフタレートを使用する場合
は、80〜150℃の温度で乾燥するのが好ましい。
すぎると、光熱変換層の凝集力が低下し、形成画像が受
像シートに転写される際に、光熱変換層が一緒に転写さ
れやすくなり、画像の混色の原因となる。またポリイミ
ド樹脂が多すぎると、一定の光吸収率を達成するために
光熱変換層の層厚が大きくなって、感度低下を招きやす
い。光熱変換層における光熱変換物質とバインダーとの
固形分質量比は、1:20〜2:1であるのが好まし
く、特に、1:10〜2:1であるのがより好ましい。
また、光熱変換層を薄層化すると、前記した様に、熱転
写シートを高感度化できるので好ましい。光熱変換層
は、0.03〜1.0μmであるのが好ましく、0.0
5〜0.5μmであるのがより好ましい。また、光熱変
換層は、波長808nmの光に対して、0.80〜1.
26の光学濃度を有していると、画像形成層の転写感度
が向上するので好ましく、前記波長の光に対して0.9
2〜1.15の光学濃度を有しているとより好ましい。
レーザーピーク波長における光学濃度が0.80未満で
あると、照射された光を熱に変換することが不充分とな
り、転写感度が低下することがある。一方、1.26を
超えると、記録時に光熱変換層の機能に影響を与え、か
ぶりが発生することがある。本発明では、熱転写シート
の光熱変換層の光学濃度は、本発明の画像形成材料を記
録するに際して、使用するレーザー光のピーク波長にお
ける光熱変換層の吸光度を言い、公知の分光光度計を用
いて測定を行うことができる。本発明では、(株)島津
製作所製UV−分光光度計UV−240を用いた。ま
た、上記光学濃度は支持体込みのものから支持体単独の
値を差し引いた値とする。
に転写されて画像を形成するための顔料を少なくとも含
有し、更に、層を形成するためのバインダー、及び所望
により、その他の成分を含有する。顔料は一般に有機顔
料と無機顔料とに大別され、前者は特に塗膜の透明性に
優れ、後者は一般に隠蔽性に優れる等の特性を有してい
るので、用途に応じて、適宜選択すればよい。前記熱転
写シートを印刷色校正用に用いる場合には、印刷インキ
に一般に使用されるイエロー、マゼンタ、シアン、及び
ブラックと一致するか、あるいは色調が近い有機顔料が
好適に使用される。またその他にも、金属粉、蛍光顔料
等も用いる場合がある。好適に使用される顔料の例とし
ては、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキ
ノン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔
料、イソインドリノン系顔料、ニトロ系顔料を挙げるこ
とができる。画像形成層に用いられる顔料を、色相別に
分けて、以下に列挙するが、これらに限定されるもので
はない。
12(C.I.No.21090) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) DHG(クラリアントジャパン(株)
製)、Lionol Yellow(リオノールイエロ
ー) 1212B(東洋インキ製造(株)製)、Irg
alite Yellow(イルガライトイエロー)
LCT(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)
製)、Symuler Fast Yellow(シム
ラーファーストイエロー) GTF 219(大日本イ
ンキ化学工業(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
13(C.I.No.21100) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) GR(クラリアントジャパン(株)製)、
Lionol Yellow(リオノールイエロー)
1313(東洋インキ製造(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
14(C.I.No.21095) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) G(クラリアントジャパン(株)製)、L
ionol Yellow(リオノールイエロー) 1
401−G(東洋インキ製造(株)製)、Seika
Fast Yellow(セイカファーストイエロー)
2270(大日精化工業(株)製)、 Symuler Fast Yellow(シムラーフ
ァーストイエロー) 4400(大日本インキ化学工業
(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
17(C.I.No.21105) 例)Permanent Yellow(パーマネント
イエロー) GG02(クラリアントジャパン(株)
製)、Symuler Fast Yellow(シム
ラーファーストイエロー) 8GF(大日本インキ化学
工業(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
155 例)Graphtol Yellow(グラフトールイ
エロー) 3GP(クラリアントジャパン(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
180(C.I.No.21290) 例)Novoperm Yellow(ノボパームイエ
ロー) P−HG(クラリアントジャパン(株)製)、
PV Fast Yellow(ファーストイエロー)
HG(クラリアントジャパン(株)製) Pigment Yellow(ピグメントイエロー)
139(C.I.No.56298) 例)Novoperm Yellow(ノボパームイエ
ロー) M2R 70(クラリアントジャパン(株)
製)
1(C.I.No.15850:1) 例)Graphtol Rubine(グラフトールル
ビン) L6B(クラリアントジャパン(株)製)、L
ionol Red(リオノールレッド) 6B−42
90G(東洋インキ製造(株)製)、Irgalite
Rubine(イルガライトルビン) 4BL(チバ
・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、Symu
ler Brilliant Carmine(シムラ
ーブリリアントカーミン) 6B−229(大日本イン
キ化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 122
(C.I.No.73915) 例)Hosterperm Pink(ホスターパーム
ピンク) E(クラリアントジャパン(株)製)、Li
onogen Magenta(リオノゲンマゼンタ)
5790(東洋インキ製造(株)製)、Fastog
en Super Magenta(ファストゲンスー
パーマゼンタ) RH(大日本インキ化学工業(株)
製) Pigment Red(ピグメントレッド) 53:
1(C.I.No.15585:1) 例)Permanent Lake Red(パーマネ
ントレイクレッド)LCY(クラリアントジャパン
(株)製)、Symuler Lake Red(シム
ラーレイクレッド) C conc(大日本インキ化学
工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
1(C.I.No.15865:1) 例)Lionol Red(リオノールレッド) 2B
3300(東洋インキ製造(株)製)、Symule
r Red(シムラーレッド) NRY(大日本インキ
化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
2(C.I.No.15865:2) 例)Permanent Red(パーマネントレッ
ド) W2T(クラリアントジャパン(株)製)、Li
onol Red(リオノールレッド) LX235
(東洋インキ製造(株)製)、Symuler Red
(シムラーレッド)3012(大日本インキ化学工業
(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 48:
3(C.I.No.15865:3) 例)Permanent Red(パーマネントレッ
ド) 3RL(クラリアントジャパン(株)製)、Sy
muler Red(シムラーレッド) 2BS(大日
本インキ化学工業(株)製) Pigment Red(ピグメントレッド) 177
(C.I.No.65300) 例)Cromophtal Red(クロモフタルレッ
ド) A2B(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ
(株)製)
(C.I.No.74160) 例)Lionol Blue(リオノールブルー) 7
027(東洋インキ製造(株)製)、Fastogen
Blue(ファストゲンブルー) BB(大日本イン
キ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:1(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) A2R(クラリアントジャパン(株)製)、
Fastogen Blue(ファストゲンブルー)
5050(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:2(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) AFL(クラリアントジャパン(株)製)、
Irgalite Blue(イルガライトブルー)
BSP(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)
製)、Fastogen Blue(ファストゲンブル
ー) GP(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:3(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) B2G(クラリアントジャパン(株)製)、
Lionol Blue(リオノールブルー)FG73
30(東洋インキ製造(株)製)、Cromophta
l Blue(クロモフタルブルー) 4GNP(チバ
・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、Fast
ogen Blue(ファストゲンブルー) FGF
(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:4(C.I.No.74160) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) BFL(クラリアントジャパン(株)製)、
Cyanine Blue(シアニンブルー)700−
10FG(東洋インキ製造(株)製)、Irgalit
e Blue(イルガライトブルー) GLNF(チバ
・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、Fast
ogen Blue(ファストゲンブルー) FGS
(大日本インキ化学工業(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 1
5:6(C.I.No.74160) 例)Lionol Blue(リオノールブルー) E
S(東洋インキ製造(株)製) Pigment Blue(ピグメントブルー) 60
(C.I.No.69800) 例)Hosterperm Blue(ホスターパーム
ブルー) RL01(クラリアントジャパン(株)
製)、Lionogen Blue(リオノゲンブル
ー) 6501(東洋インキ製造(株)製)
7(カーボンブラックC.I.No.77266) 例)三菱カーボンブラック MA100(三菱化学
(株)製)、三菱カーボンブラック #5(三菱化学
(株)製)、Black Pearls(ブラックパー
ルズ) 430(Cabot Co.(キャボット社)
製) また、本発明で用いることのできる顔料としては、「顔
料便覧、日本顔料技術協会編、誠文堂新光社、198
9」、「COLOUR INDEX、THE SOCIETY OF
DYES & COLOURIST、THIRD EDITION、1987」
などを参照して適宜商品を選択できる。
1μmが好ましく、0.05〜0.5μmがより好まし
い。前記粒径が0.03μm以上であると、分散コスト
が上がったり、分散液がゲル化等を起こすこともなく、
一方、1μm以下にすると、顔料中に粗大粒子が存在し
ないので、画像形成層と受像層との密着性が良好であ
り、また、画像形成層の透明性を改良することもでき
る。
が40〜150℃の非晶質有機高分子重合体が好まし
い。前記非晶質有機高分子重合体としては、例えば、ブ
チラール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹
脂、スルホンアミド樹脂、ポリエステルポリオール樹
脂、石油樹脂、スチレン、ビニルトルエン、α−メチル
スチレン、2−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニ
ル安息香酸、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、アミノ
スチレン等のスチレン及びその誘導体、置換体の単独重
合体や共重合体、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメ
タクリレート等のメタクリル酸エステル類及びメタクリ
ル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、α−エチルヘキシルアクリレート等の
アクリル酸エステル及びアクリル酸、ブタジエン、イソ
プレン等のジエン類、アクリロニトリル、ビニルエーテ
ル類、マレイン酸及びマレイン酸エステル類、無水マレ
イン酸、ケイ皮酸、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル
系単量体の単独あるいは他の単量体等との共重合体を用
いることができる。これらの樹脂は2種以上混合して用
いることもできる。
有しているのが好ましく、30〜50質量%含有してい
るのがより好ましい。また、画像形成層は、樹脂を70
〜30質量%含有しているのが好ましく、70〜40質
量%含有しているのがより好ましい。
前記その他の成分として含有することができる。 ワックス類 ワックス類としては、鉱物系のワックス類、天然ワック
ス類、合成ワックス類等が挙げられる。前記鉱物系のワ
ックスの例としては、パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、エステルワックス、酸化ワックス
等の石油ロウ、モンタンロウ、オゾケライト、セレシン
等が挙げられる。なかでも、パラフィンワックスが好ま
しい。該パラフィンワックスは、石油から分離されるも
のであり、その融点によって各種のものが市販されてい
る。前記天然ワックスの例としては、カルナバロウ、木
ロウ、オウリキュリーロウ、エスパルロウ等の植物ロ
ウ、密ロウ、昆虫ロウ、セラックロウ、鯨ロウ等の動物
ロウが挙げられる。
いられ、通常は高級脂肪酸系の化合物からなる。このよ
うな合成ワックスの例としては、下記のものが挙げられ
る。 1)脂肪酸系ワックス 下記一般式で表される直鎖の飽和脂肪酸: CH3(CH2)nCOOH 前記式中、nは6〜28の整数を示す。具体例として
は、ステアリン酸、ベヘン酸、パルミチン酸、12−ヒ
ドロキシステアリン酸、アゼライン酸等が挙げられる。
また、上記脂肪酸等の金属塩(例えば、K、Ca、Z
n、Mgなど)が挙げられる。 2)脂肪酸エステル系ワックス 前記脂肪酸のエステルの具体例としては、ステアリン酸
エチル、ステアリン酸ラウリル、ベヘン酸エチル、ベヘ
ン酸ヘキシル、ミリスチン酸ベヘニル等が挙げられる。 3)脂肪酸アミド系ワックス 前記脂肪酸のアミドの具体例としては、ステアリン酸ア
ミド、ラウリン酸アミド等が挙げられる。 4)脂肪族アルコール系ワックス 下記一般式で表される直鎖飽和脂肪族アルコール: CH3(CH2)nOH 前記式中、nは6〜28の整数を表す。具体例として
は、ステアリルアルコール等が挙げられる。
も、特にステアリン酸アミド、ラウリン酸アミド等の高
級脂肪酸アミドが好適である。尚、前記ワックス系化合
物は、所望により単独もしくは適宜組み合わせて使用す
ることができる。
ル酸ジブチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ
(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジノニル、フタル酸
ジラウリル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸ブチル
ベンジル等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジ(2−
エチルヘキシル)、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシ
ル)等の脂肪族二塩基酸エステル、リン酸トリクレジ
ル、リン酸トリ(2−エチルヘキシル)等のリン酸トリ
エステル類、ポリエチレングリコールエステル等のポリ
オールポリエステル類、エポキシ脂肪酸エステル等のエ
ポキシ化合物等、公知の可塑剤が挙げられる。これらの
中でもビニルモノマーのエステル、特に、アクリル酸又
はメタクリル酸のエステルが、添加による転写感度の向
上や転写ムラの改良効果、及び破断伸びの調節効果が大
きい点で好ましい。
ル化合物としては、ポリエチレングリコールジメタクリ
レート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールアクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラアクリレート、ジペンタエリスリトール−ポリアク
リレート等が挙げられる。
く、なかでもポリエステルは、添加効果が大きい点、及
び保存条件下で拡散し難い点等で好ましい。該ポリエス
テルとしては、例えば、セバシン酸系ポリエステル、ア
ジピン酸系ポリエステル等が挙げられる。尚、画像形成
層中に含有させる前記添加剤は、これらに限定されるも
のではない。また、可塑剤は、1種単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
ぎると、転写画像の解像度が低下したり、画像形成層自
身の膜強度が低下したり、光熱変換層と画像形成層との
密着力の低下による未露光部の受像シートへの転写が起
きる場合がある。上記観点から、前記ワックス類の含有
量としては、画像形成層中の全固形分の0.1〜30質
量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。ま
た、前記可塑剤の含有量としては、画像形成層中の全固
形分の0.1〜20質量%が好ましく、0.1〜10質
量%がより好ましい。
無機あるいは有機微粒子(金属粉、シリカゲル等)、オ
イル類(アマニ油、鉱油等)、増粘剤、帯電防止剤等を
含有してもよい。黒色の画像を得る場合を除き、画像記
録に用いる光源の波長を吸収する物質を含有すること
で、転写に必要なエネルギーを少なくできる。光源の波
長を吸収する物質としては、顔料、染料のいずれでも構
わないが、カラー画像を得る場合には、画像記録に半導
体レーザー等の赤外線の光源を使用して、可視部に吸収
の少ない、光源の波長の吸収の大きな染料を使用するこ
とが、色再現上好ましい。近赤外線染料の例としては、
特開平3−103476号公報に記載の化合物を挙げる
ことができる。
を溶解又は分散した塗布液を調製し、これを光熱変換層
上(光熱変換層上に下記感熱剥離層が設けられている場
合は、該層上)に塗布し、乾燥することにより設けるこ
とができる。塗布液の調製に使用される溶媒としては、
n−プロピルアルコール、メチルエチルケトン、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル(MFG)、メタノ
ール、水等が挙げられる。塗布、乾燥は、通常の塗布、
乾燥方法を利用して行うことができる。
光熱変換層で発生した熱の作用により気体を発生する
か、付着水等を放出し、これにより光熱変換層と画像形
成層との間の接合強度を弱める感熱材料を含む感熱剥離
層を設けることができる。そのような感熱材料として
は、それ自身が熱により分解若しくは変質して気体を発
生する化合物(ポリマー又は低分子化合物)、水分等の
易気化性気体を相当量吸収若しくは吸着している化合物
(ポリマー又は低分子化合物)等を用いることができ
る。これらは併用してもよい。
するポリマーの例としては、ニトロセルロースのような
自己酸化性ポリマー、塩素化ポリオレフィン、塩素化ゴ
ム、ポリ塩化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ンのようなハロゲン含有ポリマー、水分等の揮発性化合
物が吸着されているポリイソブチルメタクリレート等の
アクリル系ポリマー、水分等の揮発性化合物が吸着され
ているエチルセルロース等のセルロースエステル、水分
等の揮発性化合物が吸着されているゼラチン等の天然高
分子化合物等を挙げることができる。熱により分解若し
くは変質して気体を発生する低分子化合物の例として
は、ジアゾ化合物やアジド化のような発熱分解して気体
を発生する化合物を挙げることができる。尚、上記のよ
うな、熱による感熱材料の分解や変質等は280℃以下
で発生することが好ましく、特に230℃以下で発生す
ることが好ましい。
を用いる場合には、バインダーと組み合わせることが望
ましい。バインダーとしては、上記のそれ自身が熱によ
り分解若しくは変質して気体を発生するポリマーを用い
ることもできるが、そのような性質を持たない通常のバ
インダーを使用することもできる。感熱性の低分子化合
物とバインダーとを併用する場合には、前者と後者の質
量比は0.02:1〜3:1であることが好ましく、
0.05:1〜2:1であることが更に好ましい。感熱
剥離層は、光熱変換層を、そのほぼ全面にわたって被覆
していることが望ましく、その厚さは一般に0.03〜
1μmであり、0.05〜0.5μmの範囲にあること
が好ましい。
画像形成層がこの順に積層された構成の熱転写シートの
場合には、感熱剥離層は、光熱変換層から伝えられる熱
により分解、変質し、気体を発生する。そして、この分
解あるいは気体発生により、感熱剥離層が一部消失する
か、あるいは感熱剥離層内で凝集破壊が発生し、光熱変
換層と画像形成層との間の結合力が低下する。このた
め、感熱剥離層の挙動によっては、その一部が画像形成
層に付着して、最終的に形成される画像の表面に現わ
れ、画像の混色の原因となることがある。従って、その
ような感熱剥離層の転写が発生しても、形成された画像
に目視的な混色が現われないように、感熱剥離層はほと
んど着色していないこと、即ち、可視光に対して高い透
過性を示すことが望ましい。具体的には、感熱剥離層の
光吸収率が、可視光に対し、50%以下、好ましくは1
0%以下である。尚、前記熱転写シートには、独立した
感熱剥離層を設ける代わりに、前記の感熱材料を光熱変
換層塗布液に添加して光熱変換層を形成し、光熱変換層
と感熱剥離層とを兼ねるような構成とすることもでき
る。
る側の最表層の静摩擦係数を0.35以下、好ましくは
0.20以下にすることは好ましい。最表層の静摩擦係
数を0.35以下とすることで熱転写シートを搬送する
際のロール汚れをなくし、形成される画像を高画質化し
得る。静摩擦係数の測定法は特願2000−85759
の段落(0011)に記載の方法に従う。画像形成層表面の
スムースター値が23℃、55%RHで0.5〜50mmHg(≒0.06
65〜6.65kPa)が好ましく、かつRaが0.05〜
0.4μmであることが好ましく、このことにより接触
面に受像層と画像形成層とが接触し得ない多数のミクロ
な空隙を少なく出来、転写、更には画質の点で好まし
い。前記Ra値は、表面粗さ測定機(Surfcom,
東京精機(株)製)等を用いてJIS B0601に基
づき測定することができる。画像形成層の表面硬さがサ
ファイヤ針で10g以上であることが好ましい。米国連
邦政府試験基準4046により熱転写シートに帯電させ
た後、熱転写シートを接地後1秒後の画像形成層の帯電
電位が-100〜100Vであることが好ましい。画像形成層の
表面抵抗が23℃、55%RHで109Ω以下であることが好ま
しい。
D)と膜厚(μm)の比(OD/膜厚)が1.50以上
であり、好ましくは1.8以上、より好ましくは2.5
以上である。光学濃度(OD)と膜厚の比が上記範囲を
充足することにより、十分な転写濃度を有し、かつ高解
像力の画像が得られ、好ましい結果をもたらす。また、
画像形成層の光学濃度(OD)は、0.5〜2.5が好
ましく、より好ましくは0.8〜2.0である。画像形
成層の膜厚は、0.1〜1.0μmが好ましく、より好
ましくは0.3〜0.7μmである。画像形成層の光学
濃度は、本発明の画像形成材料を記録するに際して、使
用するレーザー光のピーク波長における画像形成層吸光
度を言い、公知の分光光度計を用いて測定を行うことが
できる。本発明では、(株)島津製作所製UV−分光光
度計UV−240を用いた。なお、画像形成層の光学濃
度(OD)の調整は使用する顔料の選択や顔料の分散粒
径を変えることによって行うことができる。
は、515mm×728mm以上、好ましくは594×
841mm以上のサイズであり、これにより大サイズの
DDCPが得られる。熱転写シートの多色画像の記録面積
は、画像形成層の面積である。
用され得る受像シートについて説明する。 [受像シート]本発明おいては、受像シートの長手方向
熱収縮率(M)と幅方向熱収縮率(T)がともに1%以
下であり、そして受像シートの長手方向熱収縮率(M)
より幅方向熱収縮率(T)の方が小さい。長手方向熱収
縮率(M)は、好ましくは0.5%以下、より好ましく
は0.3%以下である。また、幅方向熱収縮率(T)
は、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.3%
以下である。また、幅方向熱収縮率(T)は、長手方向
熱収縮率(M)より、好ましくは0.1%以上小さく、
より好ましくは0.3%以上小さい。受像シートの長手
方向熱収縮率(M)と幅方向熱収縮率(T)が上記の要
件を満たすことにより、見当精度が改良されると共に本
紙転写時のしわの発生が抑制される。受像シートの長手
方向熱収縮率(M)および幅方向熱収縮率(T)の少な
くともいずれかが1%を超えると、十分な目当精度が得
られない。また、長手方向熱収縮率(M)より幅方向熱
収縮率(T)の方が小さい要件を満たさないと、本紙転
写時にシワが発生する。受像シートの長手方向熱収縮率
(M)および幅方向熱収縮率(T)は、適切な支持体を
選択することにより、上記要件を満たすことができる。
と、その上に、1以上の受像層が設けられ、所望によ
り、支持体と受像層との間にクッション層、剥離層、及
び中間層のいずれか1層又は2層以上を設けた構成であ
る。また、支持体の受像層とは反対側の面に、バック層
を有すると、搬送性の点で好ましい。
シート、金属シート、ガラスシート、樹脂コート紙、
紙、及び各種複合体等のような通常のシート状の基材が
挙げられる。プラスチックシートの例としては、ポリエ
チレンテレフタレートシート、ポリカーボネートシー
ト、ポリエチレンシート、ポリ塩化ビニルシート、ポリ
塩化ビニリデンシート、ポリスチレンシート、スチレン
−アクリロニトリルシート、ポリエステルシート等を挙
げることができる。また、紙としては印刷本紙、コート
紙等を用いることができる。
と、画質を向上させることができるので好ましい。この
ような支持体は、例えば、熱可塑性樹脂と、無機顔料や
前記熱可塑性樹脂と非相溶性の高分子等からなる填料と
を混合した混合溶融物を、溶融押出機によって単層又は
多層のフィルムとし、更に1ないし2軸に延伸すること
により作製することができる。この場合、樹脂及び填料
の選定、混合比率、延伸条件等によって空隙率が決定さ
れる。
ン等のポリオレフィン樹脂、及びポリエチレンテレフタ
レート樹脂が、結晶性が良く、延伸性が良く、ボイドの
形成も容易であるので好ましい。前記ポリオレフィン樹
脂、又はポリエチレンテレフタレート樹脂を主成分と
し、それに適宜少量の他の熱可塑性樹脂を併用すること
が好ましい。前記填料として用いられる無機顔料として
は、平均粒径が1〜20μmのものが好ましく、炭酸カ
ルシウム、クレー、けいそう土、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、シリカ等を用いることができる。また、填
料として用いられる非相溶性の樹脂としては、熱可塑性
樹脂としてポリプロピレンを用いる場合は、ポリエチレ
ンテレフタレートを填料として組み合わせるのが好まし
い。微小な空隙(ボイド)を有する支持体の詳細は特願
平11−290570号明細書に記載されている。尚、
支持体における、無機顔料等の填料の含有率は、体積で
2〜30%程度が一般的である。
400μmであり、25〜200μmであるのが好まし
い。また、支持体の表面は、受像層(あるいはクッショ
ン層)との密着性、又は熱転写シートの画像形成層との
密着性を高めるために、コロナ放電処理、グロー放電処
理等の表面処理が施されていてもよい。
成層を転写し、これを固定するために、支持体上に、受
像層を1以上設けることが好ましい。受像層は有機重合
体バインダーを主体として形成される層であるのが好ま
しい。前記バインダーは、熱可塑性樹脂であることが好
ましく、その例としては、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリ
ル系モノマーの単独重合体及びその共重合体、メチルセ
ルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートの
ようなセルロース系ポリマー、ポリスチレン、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアル
コール、ポリ塩化ビニル等のようなビニル系モノマーの
単独重合体及びその共重合体、ポリエステル、ポリアミ
ド等のような縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共
重合体のようなゴム系ポリマーを挙げることができる。
受像層のバインダーは、画像形成層との間の適度な接着
力を得るために、ガラス転移温度(Tg)が90℃より
低いポリマーであることが好ましい。このために、受像
層に可塑剤を添加することも可能である。また、バイン
ダーポリマーは、シート間のブロッキングを防ぐため
に、そのTgが30℃以上であることが好ましい。受像
層のバインダーポリマーとしては、レーザー記録時の画
像形成層との密着性を向上させ、感度や画像強度を向上
させる点で、画像形成層のバインダーポリマーと同一、
若しくは類似のポリマーを用いることが特に好ましい。
%RHで0.5〜50mmHg(≒0.0665〜6.65kPa)が好まし
く、かつRaが0.05〜0.4μmであることが好ま
しく、このことにより接触面に受像層と画像形成層とが
接触し得ない多数のミクロな空隙を少なく出来、転写、
更には画質の点で好ましい。前記Ra値は、表面粗さ測
定機(Surfcom,東京精機(株)製)等を用いて
JIS B0601に基づき測定することができる。米
国連邦政府試験基準4046により受像シートに帯電さ
せた後、受像シートを接地後1秒後の受像層の帯電電位
が-100〜100Vであることが好ましい。受像層の表面抵抗
が23℃、55%RHで109Ω以下であることが好ましい。受
像層表面の静止摩擦係数が0.2以下であることが好ま
しい。受像層表面の表面エネルギーが23〜35mg/m2であ
ることが好ましい。
紙等へ再転写する場合には、受像層の少なくとも一層を
光硬化性材料から形成することも好ましい。このような
光硬化性材料の組成としては、例えば、a)付加重合に
よって光重合体を形成しうる多官能ビニル又はビニリデ
ン化合物の少なくとも一種からなる光重合性モノマー、
b)有機ポリマー、c)光重合開始剤、及び必要に応じ
て熱重合禁止剤等の添加剤からなる組み合わせを挙げる
ことができる。上記の多官能ビニルモノマーとしては、
ポリオールの不飽和エステル、特にアクリル酸もしくは
メタクリル酸のエステル(例えば、エチレングリコール
ジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート)が用いられる。
用ポリマーが挙げられる。また、光重合開始剤として
は、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン等の通常の光ラ
ジカル重合開始剤が、層中の0.1〜20質量%の割合
で用いられる。
は0.7〜4μmである。0.3μm以上の場合、印刷
本紙への再転写の際に膜強度が確保できる。4μm以下
にすることで、本紙再転写後の画像の光沢が抑えられ、
印刷物への近似性が改良される。
クッション層を設けてもよい。クッション層を設ける
と、レーザー熱転写時に画像形成層と、受像層の密着性
を向上させ、画質を向上させることができる。また、記
録時、熱転写シートと受像シートの間に異物が混入して
も、クッション層の変形作用により、受像層と画像形成
層の空隙が小さくなり、結果として白ヌケ等の画像欠陥
サイズを小さくすることもできる。更に、画像を転写形
成した後、これを別に用意した印刷本紙等に転写する場
合、紙凹凸表面に応じて受像表面が変形するため、受像
層の転写性を向上することができ、また被転写物の光沢
を低下させることによって、印刷物との近似性も向上さ
せることができる。
た際に変形し易い構成であり、前記効果を達成するに
は、低弾性率を有する材料、ゴム弾性を有する材料ある
いは加熱により容易に軟化する熱可塑性樹脂からなるの
が好ましい。また、ゴミ等の異物をめり込ませるために
は、JIS K2530で定められた針入度(25℃、
100g、5秒)が10以上であることが好ましい。ま
た、クッション層のガラス転移温度は80℃以下、好ま
しくは25℃以下、軟化点は50〜200℃が好まし
い。これらの物性、例えば、Tgを調節するために可塑
剤をバインダー中に添加することも好適に行うことがで
きる。
る具体的な材料としては、ウレタンゴム、ブタジエンゴ
ム、ニトリルゴム、アクリルゴム、天然ゴム等のゴム類
の他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、可塑剤
入り塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂
等が挙げられる。尚、クッション層の厚みは使用する樹
脂その他の条件により異なるが、通常3〜100μm、
好ましくは10〜52μmである。
階までは接着している必要があるが、画像を印刷本紙に
転写するために、剥離可能に設けられていることが好ま
しい。剥離を容易にするためには、クッション層と受像
層の間に剥離層を厚み0.1〜2μm程度で設けること
も好ましい。層厚が大きすぎるとクッション層の性能が
現われ難くなるため、剥離層の種類により調整すること
が必要である。剥離層を設ける場合、そのバインダーと
しては、具体的にポリオレフィン、ポリエステル、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ポリパラバ
ン酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、エ
チルセルロース、ニトロセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、
ウレタン樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン,アクリロ
ニトリルスチレン等のスチレン類及びこれら樹脂を架橋
したもの、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミ
ド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アラミド等
のTgが65℃以上の熱硬化性樹脂及びそれら樹脂の硬
化物が挙げられる。硬化剤としてはイソシアナート、メ
ラミン等の一般的硬化剤を使用することができる。
選ぶとポリカーボネート、アセタール、エチルセルロー
スが保存性の点で好ましく、更に受像層にアクリル系樹
脂を用いるとレーザー熱転写後の画像を再転写する際に
剥離性良好となり特に好ましい。又、別に、冷却時に受
像層との接着性が極めて低くなる層を剥離層として利用
することができる。具体的には、ワックス類、バインダ
ー等の熱溶融性化合物や熱可塑性樹脂を主成分とする層
とすることができる。熱溶融性化合物としては、特開昭
63−193886号に記載の物質等がある。特にマイ
クロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、カル
ナバワックスなどが好ましく用いられる。熱可塑性樹脂
としては、エチレン−酢酸ビニル系樹脂等のエチレン系
共重合体、セルロース系樹脂等が好ましく用いられる。
脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸エステル、アミド
類、高級アミン等を必要に応じて加えることができる。
剥離層の別の構成は、加熱時に溶融又は軟化することに
よって、それ自体が凝集破壊することで剥離性を持つ層
である。このような剥離層には過冷却物質を含有させる
ことが好ましい。過冷却物質としては、ポリ−ε−カプ
ロラクトン、ポリオキシエチレン、ベンゾトリアゾー
ル、トリベンジルアミン、バニリン等が挙げられる。更
に、別の構成の剥離性層では、受像層との接着性を低下
させるような化合物を含ませる。このような化合物とし
ては、シリコーンオイルなどのシリコーン系樹脂;テフ
ロン(登録商標)、弗素含有アクリル樹脂等の弗素系樹
脂;ポリシロキサン樹脂;ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルホルマール等のアセター
ル系樹脂;ポリエチレンワックス、アミドワックス等の
固形ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤
等を挙げることができる。剥離層の形成方法としては、
前記素材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散したもの
をブレードコーター、ロールコーター、バーコーター、
カーテンコーター、グラビアコーター、等の塗布法、ホ
ットメルトによる押出しラミネーション法などが適用で
き、クッション層上に塗布し形成することができる。又
は、仮ベース上に前記素材を溶媒に溶解又はラテックス
状に分散したものを、上記の方法で塗布したものとクッ
ション層とを貼り合わせた後に仮ベースを剥離して形成
する方法がある。
ートは、受像層がクッション層を兼ねた構成であっても
よく、その場合は、受像シートは、支持体/クッション
性受像層、あるいは支持体/下塗り層/クッション性受
像層の構成であってもよい。この場合も、印刷本紙への
再転写が可能なようにクッション性受像層が剥離可能に
設けられていることが好ましい。この場合、印刷本紙へ
再転写後の画像は光沢に優れた画像となる。尚、クッシ
ョン性受像層の厚みは5〜100μm、好ましくは10
〜40μmである。
設けられている面とは反対側の面に、バック層を設ける
と、受像シートの搬送性が良化するので好ましい。前記
バック層には、界面活性剤や酸化錫微粒子等による帯電
防止剤、酸化珪素、PMMA粒子等によるマット剤を添
加すると、記録装置内での搬送性を良化させる点で好ま
しい。前記添加剤はバック層のみならず、必要によって
受像層その他の層に添加することもできる。添加剤の種
類についてはその目的により一概には規定できないが、
例えば、マット剤の場合、平均粒径0.5〜10μmの
粒子を層中、0.5〜80%程度添加することができ
る。帯電防止剤としては、層の表面抵抗が23℃、50
%RHの条件で1012Ω以下、より好ましくは109Ω
以下となるように、各種界面活性剤、導電剤の中から適
宜選択して用いることができる。
は、ゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロー
ス、ニトロセルロース、アセチルセルロース、芳香族ポ
リアミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アルキ
ド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、弗素樹脂、ポ
リイミド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン
変性シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、テフロン樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアセテ
ート、ポリカーボネート、有機硼素化合物、芳香族エス
テル類、弗化ポリウレタン、ポリエーテルスルホンなど
汎用ポリマーを使用することができる。バック層のバイ
ンダーとして架橋可能な水溶性バインダーを用い、架橋
させることは、マット剤の粉落ち防止やバック層の耐傷
性の向上に効果がある。又、保存時のブロッキングにも
効果が大きい。この架橋手段は、用いる架橋剤の特性に
応じて、熱、活性光線、圧力の何れか一つ又は組み合わ
せなどを特に限定なく採ることができる。場合によって
は、支持体への接着性を付与するため、支持体のバック
層を設ける側に任意の接着層を設けてもよい。
しては、有機又は無機の微粒子が使用できる。有機系マ
ット剤としては、ポリメチルメタクリレート(PMM
A)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
その他のラジカル重合系ポリマーの微粒子、ポリエステ
ル、ポリカーボネートなど縮合ポリマーの微粒子などが
挙げられる。バック層は0.5〜5g/m2程度の付量
で設けられることが好ましい。0.5g/m2未満では
塗布性が不安定で、マット剤の粉落ち等の問題が生じ易
い。又、5g/m2を大きく超えて塗布されると好適な
マット剤の粒径が非常に大きくなり、保存時にバック層
による受像層面のエンボス化が生じ、特に薄膜の画像形
成層を転写する熱転写では記録画像の抜けやムラが生じ
易くなる。マット剤は、その数平均粒径が、バック層の
バインダーのみの層厚よりも2.5〜20μm大きいも
のが好ましい。マット剤の中でも、8μm以上の粒径の
粒子が5mg/m2以上が必要で、好ましくは6〜60
0mg/m2である。これによって特に異物故障が改善
される。又、粒径分布の標準偏差を数平均粒径で割った
値σ/rn(=粒径分布の変動係数)が0.3以下とな
るような、粒径分布の狭いものを用いることで、異常に
大きい粒径を有する粒子により発生する欠陥を改善でき
る上、より少ない添加量で所望の性能が得られる。この
変動係数は0.15以下であることが更に好ましい。
よる異物の付着を防止するため、帯電防止剤を添加する
ことが好ましい。帯電防止剤としては、カチオン系界面
活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性
剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒子の他、「1129
0の化学商品」化学工業日報社、875〜876頁等に
記載の化合物などが広く用いられる。バック層に併用で
きる帯電防止剤としては、上記の物質の中でも、カーボ
ンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫などの金属
酸化物、有機半導体などの導電性微粒子が好ましく用い
られる。特に、導電性微粒子を用いることは、帯電防止
剤のバック層からの解離がなく、環境によらず安定した
帯電防止効果が得られるために好ましい。又、バック層
には、塗布性や離型性を付与するために、各種活性剤、
シリコーンオイル、弗素系樹脂等の離型剤などを添加す
ることも可能である。
転写シートの画像形成層と受像シートの受像層とを重ね
合わせた積層体として、画像形成に利用され得る。この
際、記録特性の温湿度依存性が小さく、かつ転写感度を
高くする観点から、熱転写シートの画像形成層と受像シ
ートの受像層の水に対する接触角が7.0〜120.0
°の範囲にあることが好ましく、より好ましくは30〜
120の範囲である。また、十分な転写濃度を有し、か
つ高解像力の画像を得る観点から、各熱転写シートの画
像形成層の光学濃度(OD)と膜厚(μm)の比(OD
/膜厚)が1.80以上であり、かつ受像シートの水に
対する接触角が86°以上であることが好ましい。熱転
写シートと受像シートとの積層体は、各種の方法によっ
て形成することができる。例えば、熱転写シートの画像
形成層と受像シートの受像層とを重ねて、加圧加熱ロー
ラに通すことによって容易に得ることができる。この場
合の加熱温度は160℃以下、もしくは130℃以下が
好ましい。
空密着法も好適に用いられる。真空密着法は、真空引き
用のサクション孔が設けられたドラムの上に、先ず受像
シートを巻き付け、次いでその受像シートよりややサイ
ズの大きな熱転写シートを、スクイーズローラーで空気
を均一に押し出しながら受像シートに真空密着させる方
法である。また別の方法としては、金属ドラムの上に受
像シートを引っ張りつつ機械的に貼り付け、更にその上
に熱転写シートを同様に機械的に引っ張りつつ貼り付
け、密着させる方法もある。これらの方法の中で、ヒー
トローラー等の温度制御が不要で、迅速・均一に積層し
やすい点で、真空密着法が特に好ましい。
明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではない。尚、文中で特に断りのない限り「部」は
「質量部」を意味する。
リエチレンテレフタレート支持体(両面のRaは0.0
1μm)の一方の面(裏面)にコロナ処理を施し、バッ
ク第1層塗布液を乾燥層厚みが0.03μmになるよう
塗布した後180℃で30秒間乾燥して、バック第1層
を形成した。支持体の長手方向のヤング率は450Kg
/mm2(≒4.4GPa)で、幅方向のヤング率は5
00Kg/mm2(≒4.9GPa)である。支持体の
長手方向のF−5値は、10Kg/mm2(≒98MP
a)、支持体幅方向のF−5値は、13Kg/mm
2(≒127.4MPa)であり、支持体の100℃、
30分での熱収縮率は長手方向が0.3%で、幅方向が
0.1%である。破断強度は長手方向が20Kg/mm
2(≒196MPa)で、幅方向が25Kg/mm2(≒
245MPa)、弾性率は400Kg/mm2(≒3.
9GPa)である。
層塗布液を乾燥層厚が0.03μmになるよう塗布した
後170℃で30秒間乾燥して、バック第1層を形成し
た。
ーで攪拌しながら混合して、光熱変換層用塗布液を調製
した。 [光熱変換層用塗布液組成] ・赤外線吸収色素 7.6部 (「NK−2014」、日本感光色素(株)製、下記構造のシアニン色素)
す。) ・下記構造のポリイミド樹脂 29.3部 (「リカコートSN−20F」、新日本理化(株)製、熱分解温度:510℃)
カ微粒子(日本触媒(株)製シーホスターKE−P15
0)10部、分散剤ポリマー(アクリル酸エステルスチ
レン共重合体ポリマー。ジョンソンポリマー(株)製ジ
ュンクリル611)2部、メチルエチルケトン16部及
びNメチルピロリドン64部を混合し、これと直径2m
mのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレ
ン製容器にいれてペイントシェーカー(東洋精機製)で
2時間分散してシリカ微粒子の分散物を得た。
75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(支持
体)の一方の表面上に、上記光熱変換層用塗布液をワイ
ヤーバーを用いて塗布した後、塗布物を120℃のオー
ブン中で2分間乾燥して、該支持体上に光熱変換層を形
成した。得られた光熱変換層の波長808nmにおける
光学濃度を(株)島津製作所製UV−分光光度計UV−
240で測定したところ、OD=1.03であった。層
厚は、走査型電子顕微鏡により光熱変換層の断面を観察
したところ、平均で0.3μmであった。
を、ニーダーのミルに入れ、少量の溶剤を添加しつつ剪
断力を加え、分散前処理を行った。その分散物に、更に
溶剤を加えて、最終的に下記組成となるように調製し、
サンドミル分散を2時間行い、顔料分散母液を得た。 [ブラック顔料分散母液組成] 組成1 ・ポリビニルブチラール 12.6部 (「エスレックB BL−SH」、積水化学工業(株)製) ・Pigment Black(ピグメントブラック) 7(カーボンブラック C.I.No.77266) 4.5部 (「三菱カーボンブラック #5」、三菱化学(株)製、PVC黒度:1) ・分散助剤 0.8部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 79.4部 組成2 ・ポリビニルブチラール 12.6部 (「エスレックB BL−SH」、積水化学工業(株)製) ・Pigment Black(ピグメントブラック) 7(カーボンブラック C.I.No.77266) 10.5部 (「三菱カーボンブラック MA100」、三菱化学(株)製、PVC黒度:1 0) ・分散助剤 0.8部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 79.4部
がら混合して、ブラック画像形成層用塗布液を調製し
た。 [ブラック画像形成層用塗布液組成] ・上記ブラック顔料分散母液 185.7部 組成1:組成2=70:30(部) ・ポリビニルブチラール 11.9部 (「エスレックB BL−SH」、積水化学工業(株)製) ・ワックス系化合物 (ステアリン酸アミド「ニュートロン2」、日本精化(株)製) 1.7部 (ベヘン酸アミド「ダイヤミッドBM」、日本化成(株)製) 1.7部 (ラウリル酸アミド「ダイヤミッドY」、日本化成(株)製) 1.7部 (パルミチン酸アミド「ダイヤミッドKP」、日本化成(株)製) 1.7部 (エルカ酸アミド「ダイヤミッドL−200」、日本化成(株)製) 1.7部 (オレイン酸アミド「ダイヤミッドO−200」、日本化成(株)製)1.7部 ・ロジン 11.4部 (「KE−311」、荒川化学(株)製) (成分:樹脂酸80〜97%;樹脂酸成分:アビエチン酸30〜40%、ネオ アビエチン酸10〜20%、ジヒドロアビエチン酸14%、テトラヒドロアビエ チン酸14%) ・界面活性剤 2.1部 (「メガファックF−176PF」、固形分20%、大日本インキ化学工業社製 ) ・無機顔料 7.1部 (「MEK−ST」、30%メチルエチルケトン溶液、日産化学(株)社製) ・n−プロピルアルコール 1050部 ・メチルエチルケトン 295部 得られたブラック画像形成層用塗布液中の粒子を、レー
ザー散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したとこ
ろ、平均粒径0.25μmであり、1μm以上の粒子の
割合は、0.5%であった。
の形成]前記光熱変換層の表面に、上記ブラック画像形
成層用塗布液をワイヤーバーを用いて1分間塗布した
後、塗布物を100℃のオーブン中で2分間乾燥して、
光熱変換層の上にブラック画像形成層を形成した。以上
の工程により、支持体上に、光熱変換層及びブラック画
像形成層が、この順で設けられた熱転写シート(以下、
熱転写シートKと記す。同様に、イエロー画像形成層画
像形成層も設けられたものを熱転写シートY、マゼンタ
画像形成層が設けられたものを熱転写シートM、シアン
画像形成層が設けられたものを熱転写シートCと記す)
を作製した。熱転写シートKのブラック画像形成層の光
学濃度(光学濃度:OD)を、マクベス濃度計「TD−
904」(Wフィルター)で測定したところ、OD=
0.91であった。また、ブラック画像形成層の層厚を
測定したところ、平均で0.60μmであった。OD/
膜厚=1.52であった。
あった。画像形成層の表面硬さがサファイヤ針で10g
以上が好ましく、具体的には200g以上であった。表
面のスムースター値は23℃、55%RHで0.5〜50mmHg(≒
0.0665〜6.65kPa)が好ましく、具体的には9.3m
mHg(≒1.24kPa)であった。表面の静止摩擦係
数は0.8以下が好ましく、具体的には0.08であっ
た。表面エネルギーは29mJ/m2であった。水の接
触角は94.8°であった。露光面の光強度が1000W/mm
2以上のレーザー光で1m/sec以上の線速度で記録した時
の光熱変換層の変形率は168%であった。
層用塗布液の代わりに、下記組成のイエロー画像形成層
用塗布液を用いた以外は、熱転写シートKの作製と同様
にして、熱転写シートYを作製した。得られた熱転写シ
ートYの画像形成層の層厚は、0.42μmであった。 [イエロー顔料分散母液組成] イエロー顔料組成1: ・ポリビニルブチラール 7.1部 (「エスレックB BL一SH」、積水化学工業(株)製) ・Pigment Yellow(ピグメントイエロー) 180(C.I.N o.21290) 12.9部 (「Novoperm Yellow(ノボパームイエロー) P−HG」、ク ラリアントジャパン(株)製) ・分散助剤 0.6部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 79.4部 [イエロー顔料分散母液組成] イエロー顔料組成2: ・ポリビニルブチラール 7.1部 (「エスレックB BL一SH」、積水化学工業(株)製) ・Pigment Yellow(ピグメントイエロー) 139(C.I.N o.56298) 12.9部 (「Novoperm Yellow(ノボパームイエロー) M2R 70」 、クラリアントジャパン(株)製) ・分散助剤 0.6部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 79.4部
あった。画像形成層の表面硬さがサファイヤ針で10g
以上が好ましく、具体的には200g以上であった。表
面のスムースター値は23℃、55%RHで0.5〜50mmHg(≒
0.0665〜6.65kPa)が好ましく、具体的には2.3m
mHg(≒0.31kPa)であった。表面の静止摩擦係
数は0.8以下が好ましく、具体的には0.1であっ
た。表面エネルギーは24mJ/m2であった。水の接
触角は108.1°であった。 露光面の光強度が1000
W/mm2以上のレーザー光で1m/sec以上の線速度で記録し
た時の光熱変換層の変形率は150%であった。
層用塗布液の代わりに、下記組成のマゼンタ画像形成層
用塗布液を用いた以外は、熱転写シートKの作製と同様
にして、熱転写シートMを作製した。得られた熱転写シ
ートMの画像形成層の層厚は、0.38μmであった。 [マゼンダ顔料分散母液組成] マゼンタ顔料組成1; ・ポリビニルブチラール 12.6部 (「デンカブチラール#2000−L」、電気化学工業(株)製、ビカット軟化 点57℃) ・Pigment Red(ピグメントレッド) 57:1(C.I.No.1 5850:1) 15.0部 (「Symuler Brilliant Carmine(シムラーブリリア ントカーミン) 6B−229」、大日本インキ化学工業(株)製) ・分散助剤 0.6部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 80.4部 [マゼンダ顔料分散母液組成] マゼンタ顔料組成2; ・ポリビニルブチラール 12.6部 (「デンカブチラール#2000−L」、電気化学工業(株)製、ビカット軟化 点57℃) ・Pigment Red(ピグメントレッド) 57:1(C.I.No.1 5850:1) 15.0部 (「Lionol Red(リオノールレッド) 6B−4290G」、東洋イ ンキ製造(株)製) ・分散助剤 0.6部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 79.4部
あった。画像形成層の表面硬さがサファイヤ針で10g
以上が好ましく、具体的には200g以上であった。表
面のスムースター値は23℃、55%RHで0.5〜50mmHg(≒
0.0665〜6.65kPa)が好ましく、具体的には3.5m
mHg(≒0.47kPa)であった。表面の静止摩擦係
数は0.8以下が好ましく、具体的には0.08であっ
た。表面エネルギーは25mJ/m2であった。水の接
触角は98.8°であった。露光面の光強度が1000W/mm
2以上のレーザー光で1m/sec以上の線速度で記録した時
の光熱変換層の変形率は160%であった。
層用塗布液の代わりに、下記組成のシアン画像形成層用
塗布液を用いた以外は、熱転写シートKの作製と同様に
して、熱転写シートCを作製した。得られた熱転写シー
トCの画像形成層の層厚は、0.45μmであった。 [シアン顔料分散母液組成] シアン顔料組成1: ・ポリビニルブチラール 12.6部 (「エスレックB BL‐SH」、積水化学工業(株)製) ・Pigment Blue(ピグメントブルー) 15:4(C.I.No. 74160) 15.0部 (「Cyanine Blue(シアニンブルー) 700−10FG」、東 洋インキ製造(株)製) ・分散助剤 0.8部 (「PW−36」、楠本化成(株)製) ・n−プロピルアルコール 110部 [シアン顔料分散母液組成] シアン顔料組成2: ・ポリビニルブチラール 12.6部 (「エスレックB BL‐SH」、積水化学工業(株)製) ・Pigment Blue(ピグメントブルー) 15(C.I.No.74 160) 15.0部 (「Lionol Blue(リオノールブルー) 7027」、東洋インキ製 造(株)製) ・分散助剤 0.8部 (「PW−36」、楠本化成(株)製) ・n−プロピルアルコール 110部
あった。画像形成層の表面硬さがサファイヤ針で10g
以上が好ましく、具体的には200g以上であった。表
面のスムースター値は23℃、55%RHで0.5〜50mmHg(≒
0.0665〜6.65kPa)が好ましく、具体的には7.0m
mHg(≒0.93kPa)であった。表面の静止摩擦係
数は0.2以下が好ましく、具体的には0.08であっ
た。表面エネルギーは25mJ/m2であった。水の接
触角は98.8°であった。 露光面の光強度が1000W/
mm2以上のレーザー光で1m/sec以上の線速度で記録した
時の光熱変換層の変形率は165%であった。
ョン層用塗布液及び受像層用塗布液を調製した。 [クッション層用塗布液] ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20部 (主バインダ−) (「MPR−TSL」、日信化学(株)製) ・可塑剤 10部 (「パラプレックスG−40」、CP.HALL.COMPANY社製) ・界面活性剤(フッ素系:塗布助剤) 0.5部 (「メガファックF−177」、大日本インキ化学工業(株)製) ・帯電防止剤(4級アンモニウム塩) 0.3部 (「SAT−5 Supper(IC)」、日本純薬(株)製) ・メチルエチルケトン 60部 ・トルエン 10部 ・N,N−ジメチルホルムアミド 3部
(「ルミラー#130E58」、東レ(株)製、厚み1
30μm)上に、上記のクッション層形成用塗布液を塗
布し、塗布層を乾燥し、次に受像層用塗布液を塗布し、
乾燥した。乾燥後のクッション層の層厚が約20μm、
受像層の層厚が約2μmとなるように塗布量を調節し
た。白色PET支持体はボイド含有ポリエチレンテレフ
タレート層(厚み:116μm、空隙率:20%)とそ
の両面に設けた酸化チタン含有ポリエチレンテレフタレ
ート層(厚み:7μm、酸化チタン含有量:2%)との
積層体(総厚み:130μm、比重:0.8)からなる
ボイド含有プラスチック支持体である。作製した材料
は、ロール形態で巻き取り、1週間室温で保存後、下記
のレーザー光による画像記録に用いた。得られた受像層
の物性は以下のようであった。表面粗さRaが0.4〜0.01
μmが好ましく、具体的には0.02μmであった。受
像層の表面のうねりが2μm以下が好ましく、具体的に
は1.2μmであった。受像層の表面のスムースター値
は23℃、55%RHで0.5〜50mmHg(≒0.0665〜6.65kP
a)が好ましく、具体的には0.8mmHg(≒0.11
kPa)であった。受像層表面の静止摩擦係数は0.8
以下が好ましく、具体的には0.37であった。受像層
表面の表面エネルギーは29mJ/m2であった。水の
接触角は87.0°であった。なお、受像シートの受像
シートの長手方向熱収縮率(M)と幅方向熱収縮率
(T)は、表2に示した。熱収縮率の測定方法は下記方
法による。・熱収縮率の測定方法幅10mm長さ300
mmのサイズのサンプルの長さ方向に3gfの荷重をか
けながら150℃で30分熱処理し、処理前後の寸法を
測定し、下記式により算出する。 熱収縮率(%)=(L1−L2)×100/L1 L1:処理前の長さ L2:処理後の長さ
図4記載のシステムで記録装置としてLuxel FI
NALPROOF 5600を用い、本システムの画像
形成シーケンス及び本システムで用いる本紙転写方法に
より本紙への転写画像を得た。直径1mmの真空セクシ
ョン孔(3cm×8cmのエリアに1個の面密度)が開
けられている直径38cmの回転ドラムに、上記で作製
した受像シート(56cm×79cm)を巻き付け、真
空吸着させた。次いで、61cm×84cmに切断した
前記熱転写シートK(ブラック)を前記受像シートから
均等にはみ出すように重ね、スクイーズローラーでスク
イーズさせつつ、セクション孔に空気が吸引されるよう
に密着、積層させた。セクション孔が塞がれた状態での
減圧度は、1気圧に対して−150mmHg(≒81.
13kPa)であった。前記ドラムを回転させ、ドラム
上での積層体の表面に、外側から波長808nmの半導
体レーザー光を、光熱変換層の表面で7μmのスポット
になるように集光し、回転ドラムの回転方向(主走査方
向)に対して、直角方向に移動させながら(副走査)、
積層体へレーザー画像(画線)記録を行った。レーザー
照射条件は、以下の通りである。また、本実施例で使用
したレーザービームは、主走査方向に5列、副走査方向
に3列の平行四辺形からなるマルチビーム2次元配列か
らなるレーザービームを使用した。レーザーパワー
110mW ドラム回転数 500rpm 副走査ピッチ 6.35μm 環境温湿度 20℃40%, 23℃50%, 2
6℃65%の3条件 露光ドラムの直径は360mm以上が好ましく、具体的
には380mmのものを用いた。なお、画像サイズは5
15mm×841mm、解像度は2600dpiであ
る。前記レーザー記録が終了した積層体を、ドラムから
取り外し、熱転写シートKを受像シートから手で引き剥
がしたところ、熱転写シートKの画像形成層の光照射領
域のみが、熱転写シートKから受像シートに転写されて
いるのが確認された。
熱転写シートM、及び熱転写シートCの各熱転写シート
から、受像シート上に画像を転写した。転写された4色
の画像を、記録紙に更に転写し、多色の画像を形成した
ところ、異なる温湿度条件下において、マルチビーム2
次元配列であるレーザー光により、高エネルギーでレー
ザー記録した場合も、画質が良好であり、安定した転写
濃度を有する多色画像を形成することができた。本紙へ
の転写は挿入台の材質のポリエチレンテレフタレートに
対する動摩擦係数が0.1〜0.7である、搬送速度が
15〜50mm/secである熱転写装置を用いた。熱
転写装置の熱ロ−ル材質のビッカ−ス硬度は10ないし
100が好ましく、具体的にはビッカ−ス硬度が70を
用いた。得られた画像は3つの環境温湿度とも良好であ
った。光学濃度は特菱ア−ト紙に本紙転写したものを、
濃度計 X−rite938(X−rite社製)にて
Y,M,C,K色それぞれY,M,C,Kモ−ドにて反
射光学濃度(OD)を測定した。各色の光学濃度(O
D)、光学濃度/画像形成層層厚(μm)は下記表1の
とおりであった。
の発生状況を下記方法で評価した。結果を表2に示し
た。 ・見当精度の評価方法 Y、M,C,K各色について、同場所に1ドットライン
それぞれタテ/ヨコに印画し(トンボと称す)ずれを測
定し下記の3段階で評価した。 ○:タテ/ヨコを含めて、最大ずれが4μm以下 △:タテ/ヨコを含めて、最大ずれが5〜20μmの範
囲 ×:タテ/ヨコを含めて、最大ずれが20μmを超える ・本紙転写時のシワ 軽量コート紙「ヘンリーコート64(坪量649/
m2)」にラミネーターCP5600(富士フィルム
製)にて10mm/secの速度で転写し、しわの発生
を目視で観察し、下記の2段階で評価した。 ○:視認できない ×:視認できる
NALPROOF 5600に代えて、CreoSci
tex社製 ProofSetterSpectrum
を用いた以外は上記と同様にして転写画像を形成したと
ころ、同様に良好な画像が得られた。
度を変更し、熱収縮率の異なるものを用いる以外は同様
にして、表2に示される長手方向熱収縮率(M)と幅方
向熱収縮率(T)を有する受像シートを作製した。見当
精度および本紙転写時のしわの発生状況を上記方法で評
価した。結果を表2に示した。
率(M)と幅方向熱収縮率(T)が本発明で特定された
範囲を満たす受像シートから構成される多色画像形成材
料は、見当精度が良好であり、本紙転写時のしわの発生
が抑制されていることが明かである。
薄膜転写技術を基本に、レ−ザ−熱転写系での新たな問
題点をクリヤ−し、さらに高画質のものにするため、前
述の種々の技術を盛り込んだ薄膜熱転写方式にてシャ−
プな網点を実現し、本紙転写・実網点出力・顔料タイプ
・B2サイス゛の画像形成材料、出力機および高品位CMSソフ
トからなるDDCP用レ−ザ−熱転写記録システムを開発す
ることが出来た。このように本発明では、解像力の高い
材料の能力を十分に発揮できるようなシステム構成を実
現できた。具体的には、CTP時代のフイルムレスに対
応し校正刷りやアナログ式カラープルーフから代わるコ
ントラクトプル−フを提供でき、このプルーフは顧客の
承認を得るための印刷物やアナログ式カラープルーフと
一致した色再現性を再現できる。印刷インクと同じ顔料
系色材を使用し、見当精度が良好で、本紙への転写性時
にしわの発生が抑制された高画質のDDCPシステムを
提供できる。また本発明によれば本紙転写が可能であ
り、印刷インクと同じ顔料系色材を使用し、印刷物近似
性の高い大サイズ(A2/B2以上)デジタルダイレク
トカラ−プル−フシステムを提供できる。本発明はレ−
ザ−薄膜熱転写方式を用い、顔料色材を使用し、実網点
記録を行って本紙転写できる方式である。異なる温湿度
条件下において、マルチビーム2次元配列であるレーザ
ー光により、高エネルギーでレーザー記録した場合も、
画質が良好であり、安定した転写濃度の画像を受像シー
ト上に形成し得る、多色画像形成方法を提供することが
できる。
成の機構の概略を説明する図である。
ある。
システムの構成例を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 受像層を有する受像シートと、支持体上
に少なくとも光熱変換層および画像形成層を有する少な
くとも4種類以上の色の異なる熱転写シートとからな
り、各熱転写シートの画像形成層と受像シートの受像層
とを対向して重ね合わせ、レーザー光を照射して、画像
形成層のレーザー光照射領域を受像シートの受像層上へ
転写して多色画像記録するための多色画像形成材料にお
いて、 (a)各熱転写シートの画像形成層の光学濃度(OD)
と膜厚(μm)の比(OD/膜厚)が1.50以上であ
り、 (b)各熱転写シートの多色画像の記録面積が515m
m×728mm以上のサイズであり、 (c)受像シートの受像層への転写画像の解像度が24
00dpi以上であり、 (d)受像シートの長手方向熱収縮率(M)と幅方向熱
収縮率(T)がともに1%以下であり、そして (e)受像シートの長手方向熱収縮率(M)より幅方向
熱収縮率(T)の方が小さい、ことを特徴とする多色画
像形成材料。 - 【請求項2】 各熱転写シートの画像形成層および受像
シートの受像層の水に対する接触角が7.0〜120.
0°の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の多
色画像形成材料。 - 【請求項3】 各熱転写シートの画像形成層の光学濃度
(OD)と膜厚(μm)の比(OD/膜厚)が1.80
以上であり、受像シートの水に対する接触角が86°以
上であることを特徴とする請求項1または2に記載の多
色画像形成材料。 - 【請求項4】 受像層を有する受像シートと、支持体上
に少なくとも光熱変換層および画像形成層を有する少な
くとも4種類の色の異なる熱転写シートとを用い、各熱
転写シートの画像形成層と受像シートの受像層とを対向
して重ね合わせ、レーザー光を照射して、画像形成層の
レーザー光照射領域を受像シートの受像層上へ転写して
画像記録する工程を含む多色画像形成方法において、 上記熱転写シートが、請求項1〜3のいずれかに記載の
熱転写シートであることを特徴とする多色画像形成方
法。
Priority Applications (6)
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---|---|---|---|
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CN02825230.6A CN1604856A (zh) | 2001-12-17 | 2002-12-17 | 多色图像形成材料和多色图像形成方法 |
PCT/JP2002/013196 WO2003051644A1 (fr) | 2001-12-17 | 2002-12-17 | Matiere de formation d'image multicolore et procede de formation d'image multicolore |
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Applications Claiming Priority (1)
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2001
- 2001-12-17 JP JP2001383316A patent/JP2003182220A/ja active Pending
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A711 | Notification of change in applicant |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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