JP2003181433A - ラミネート紙粉砕固形物とそれを用いた紙を含有した複合材料及びその製造方法 - Google Patents

ラミネート紙粉砕固形物とそれを用いた紙を含有した複合材料及びその製造方法

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JP2003181433A
JP2003181433A JP2001383891A JP2001383891A JP2003181433A JP 2003181433 A JP2003181433 A JP 2003181433A JP 2001383891 A JP2001383891 A JP 2001383891A JP 2001383891 A JP2001383891 A JP 2001383891A JP 2003181433 A JP2003181433 A JP 2003181433A
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Yuji Iguchi
裕二 井口
Mitsunori Fujiyama
實則 藤山
Masakazu Kimura
昌数 木村
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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PORIKOOLE KOGYO KK
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紙の片面または両面に合成樹脂層が設けられた
ラミネート紙を粉砕して得られるラミネート紙粉砕物と
熱可塑性樹脂とを加熱混練してなる複合材料において、
該粉砕物が熱可塑性樹脂中に均一に分散した複合材料を
得ることができるラミネート紙粉砕固形物、並びに該粉
砕固形物と熱可塑性樹脂とを加熱混練してなる複合材料
及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ラミネート紙を粉砕して得られる綿状あ
るいは粉状のラミネート紙粉砕物を円柱状に押し固めた
ラミネート紙粉砕固形物において、該ラミネート紙粉砕
固形物の嵩密度が0.2g/cm3以上であり、かつ、
0.8g/cm3以下であること、さらに該粉砕固形物の
直径が2mm以上であり、かつ、8mm以下であるを特
徴とするラミネート紙粉砕固形物及び該粉砕固形物と熱
可塑性樹脂を加熱混練してなる複合材料並びにその製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙の片面または両
面にラミネート樹脂層が設けられたラミネート紙を粉砕
して得られる綿状あるいは粉状のラミネート紙粉砕物を
円柱状に押し固めたラミネート紙粉砕固形物において、
該ラミネート紙粉砕固形物の嵩密度が0.2g/cm3
上であり、かつ、0.8g/cm3以下であることを特徴
とするラミネート紙粉砕固形物、並びに該ラミネート紙
粉砕固形物と熱可塑性樹脂とを加熱混練してなる複合材
料及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりメラミン樹脂、フェノール樹脂
等の熱硬化性樹脂やポリオレフィン等の熱可塑性樹脂に
充填剤として木質系材料を配合することにより、外観や
特性を改善した複合材料が得られることが広く知られて
いる。木質系材料としては、木粉、籾殻、パルプ、紙、
古紙、ケナフ等の非木材等を挙げることができる。
【0003】熱可塑性樹脂にセルロースを主体とする植
物繊維を練り混んだ複合材料は特公昭52−36134
公報、特公昭56−9576公報、特開昭61−225
234公報に記載されている。しかし、いずれの公報で
も記載されている植物繊維としては、木粉、籾殻、古紙
等が挙げられているが、紙の片面または両面に合成樹脂
層が設けられたラミネート紙は記載されていない。ラミ
ネート紙が原料として記載されているのは特開平10−
138241公報のみである。
【0004】一般にラミネート紙を微細な粉にまで粉砕
することは難しく、繊維状にまで解すのがせいぜいであ
った。さらに、繊維状に粉砕されたラミネート紙粉砕物
を用いて熱可塑性樹脂と加熱混練し紙を含有した複合材
料を作製しようとしてもラミネート紙粉砕物のハンドリ
ングが悪いためフィーダーでの定量供給が困難であった
り、混練押出機中での熱可塑性樹脂への食い込みが悪く
均一に分散しなかったり、加熱混練前に熱可塑性樹脂と
混合しても粒径が異なるため分級してしまい、結局ラミ
ネート紙粉砕物が熱可塑性樹脂中に均一に分散した紙を
含有した複合材料を得ることができなかった。
【0005】また、特開平6−240269公報にラミ
ネート紙を粉砕したものを一定温度下で棒状に成形し燃
料棒とする技術が記載されているが、それを原料として
複合材料となす技術はなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、紙の片面または両面に合成樹脂層が設けられたラミ
ネート紙を粉砕して得られるラミネート紙粉砕物と熱可
塑性樹脂とを加熱混練してなる複合材料において、該ラ
ミネート紙粉砕物が熱可塑性樹脂中に均一に分散した複
合材料を得ることができるラミネート紙粉砕固形物、並
びに該ラミネート紙粉砕固形物と熱可塑性樹脂とを加熱
混練してなる複合材料及びその製造方法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上のよ
うな問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の発明
に至った。
【0008】すなわち、紙の片面または両面にラミネー
ト樹脂層が設けられたラミネート紙を粉砕して得られる
綿状あるいは粉状のラミネート紙粉砕物を円柱状に押し
固めたラミネート紙粉砕固形物において、該ラミネート
紙粉砕固形物の嵩密度が0.2g/cm3以上であり、か
つ、0.8g/cm3以下であることを特徴とするラミネ
ート紙粉砕固形物の発明である。
【0009】該ラミネート紙粉砕固形物の直径が2mm
以上でありかつ8mm以下であることを特徴とするラミ
ネート紙粉砕固形物の発明である。
【0010】該ラミネート樹脂層がポリエチレン樹脂層
であることを特徴とするラミネート紙粉砕固形物の発明
である。
【0011】さらに、上記のラミネート紙粉砕固形物と
熱可塑性樹脂とを加熱混練してなることを特徴とする紙
を含有した複合材料の発明である。
【0012】上記のラミネート紙粉砕固形物と熱可塑性
樹脂とを二軸混練押出機で加熱混練し造粒したことを特
徴とする紙を含有した複合材料の製造方法の発明であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】
【0014】本発明の紙の片面または両面にラミネート
樹脂層が設けられたラミネート紙を粉砕して得られる綿
状あるいは粉状のラミネート紙粉砕物を円柱状に押し固
めたラミネート紙粉砕固形物は、該ラミネート紙粉砕固
形物の嵩密度が0.2g/cm3以上であり、かつ、0.8
g/cm3以下であることを特徴とする。嵩密度が0.2
g/cm3より低いと得られたラミネート紙粉砕固形物
は、そのほとんどが円柱状にならずほとんど綿状あるい
は粉状のままで、結局ハンドリングの度合いも綿状ある
いは粉状のラミネート紙粉砕物と変わらずなんら効果を
示さない。一方、該嵩密度が0.8g/cm3が超える
と、熱可塑性樹脂中でのラミネート紙粉砕固形物がラミ
ネート紙粉砕物に解れる具合が不均一となり、該熱可塑
性樹脂中に均一にラミネート紙粉砕物が分散した紙を含
有した複合材料を得ることができない。
【0015】さらに、該ラミネート紙粉砕固形物の直径
を2mm以上であり、かつ、8mm以下とすることによ
り、熱可塑性樹脂と加熱混練を行う混練押出機のスクリ
ュウへの食い込みがよくなり生産性が向上する。該直径
が2mmより小さいと該ラミネート紙粉砕固形物の嵩密
度を0.2g/cm3以上かつ0.8g/cm3以下の範囲
にすることが困難となり、さらに、該直径を8mmより
大きくすると混練押出機のスクリュウも大きなものでな
ければ食い込みが悪くなるため、適合できる混練押出機
の範囲が狭められてしまう。
【0016】本発明のラミネート紙粉砕固形物を得る手
段としては、一定の直径の穴が多数個空いたダイスにロ
ーラー等を用いてラミネート紙粉砕物を押し込み、該ダ
イスの反対面から出てきたヌードルをカッターで断裁す
る方法が一般的に用いられるが、本発明の目的を阻害し
ない範囲で形状さえ円柱状であれば特に制限されない。
該ダイスにラミネート紙粉砕物を押し込む際、摩擦によ
り該ラミネート紙粉砕固形物が発熱することがあるが、
ダイスを加熱してもしなくても特に問題ない。
【0017】本発明で用いられるラミネート紙として
は、特に制限されず、上質紙、中質紙等一般的な紙の片
面あるいは両面にラミネート樹脂層が設けられたもので
あればよい。該ラミネート樹脂層の厚みも特に制限され
ない。該ラミネート樹脂層を構成する合成樹脂としても
ポリエチレン、ポリプロピレン等特に制限されないが、
好ましくは該ラミネート樹脂層として、ポリエチレン樹
脂層が用いられる。ポリエチレン樹脂層を用いることに
より該ラミネート紙粉砕固形物の嵩密度を0.2g/c
3以上であり、かつ、0.8g/cm3以下の範囲に設
定することが容易となる。
【0018】また、該ラミネート紙の坪量、厚み等は特
に制限されない。具体的には、印画紙原紙、クラフト包
装紙、雑誌表紙等に用いられるラミネート紙が用いられ
るが、好ましくは、前記ラミネート紙を製造する際に発
生する廃材、あるいは、これらラミネート紙を作製、あ
るいは加工する際に発生するトリミングロスを用いると
廃棄物削減に効果があり好ましい。
【0019】本発明に用いられるラミネート紙を構成す
る紙は、木材パルプと顔料を主成分として構成される。
木材パルプとしては、LBKP、NBKP等の化学パル
プ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CM
P、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等の
パルプを含み、必要に応じて従来公知の顔料やバインダ
ー及びサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化
剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種以上用いて混合
し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機等の
各種装置で支持体の製造が可能であり、酸性、中性、ア
ルカリ性で抄造できる。
【0020】本発明で用いるラミネート紙粉砕物を作製
する手段は特に制限されず、一般的な粉砕機を用いるこ
とができる。粉砕機としては、ボールミルタイプ、衝撃
粉砕タイプ、カッタータイプ、ピンミルタイプ、石臼タ
イプ、摩擦粉砕タイプ、クラッシャータイプ等が挙げら
れる。好ましくは、粗粉砕−微粉砕の2工程で綿状ある
いは粉状にまで粉砕されたラミネート紙粉砕物を押し固
めたラミネート紙粉砕固形物を熱可塑性樹脂と加熱混練
したものの方が、該熱可塑性樹脂中にラミネート紙粉砕
物が均一に分散するので、得られた紙を含有した複合材
料の強度物性が均質となり良好である。各種手段で粉砕
されたラミネート紙粉砕物を本発明のラミネート紙粉砕
固形物とすることにより、従来ラミネート紙粉砕物だけ
ではその粉砕手段により熱可塑性樹脂中へのラミネート
紙粉砕物の分散具合が異なったものが解消され、適合さ
れる粉砕手段の範囲が広がる。
【0021】本発明のラミネート紙粉砕固形物と熱可塑
性樹脂を加熱混練して紙を含有した複合材料とすること
ができる。本発明の複合材料を得るための加熱混練と
は、ラミネート紙粉砕固形物と熱可塑性樹脂および各種
添加剤を均一に分散させる工程をいい、具体的には、加
熱することにより溶融あるいは半溶融状態にある各種素
材をミキサーあるいはスクリュウで均一に練る工程をい
う。加熱温度には特に制限はなく、仮に素材の軟化温度
以下に加熱温度を設定しても、素材に掛かる剪断力を強
くすることにより剪断熱が発生して結果的に均一に混練
できた複合素材を得ることができる。しかし、本発明の
複合材料にはラミネート紙粉砕物が含まれているため、
加熱温度は該ラミネート紙粉砕物が熱で焦げない範囲に
制限しなければならない。その際、加熱される素材の温
度を200℃以下に制限できる範囲で加熱混練すること
が好ましい。
【0022】本発明の複合材料で用いる熱可塑性樹脂と
しては、特に制限されず一般的なものを用いることがで
きる。熱可塑性樹脂としては、例えば、以下の物質が挙
げられる。高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、
中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタ
ロセンポリエチレン等のポリエチレン;アイソタクチッ
ク、シンジオタクチック、アタクチック等のポリプロピ
レン、それらの混合物、エチレンとのランダム共重合体
又はブロック共重合体等のポリプロピレン;その他ポリ
−3−メチルペンテン−1、ポリスチレン、耐衝撃性ポ
リスチレン、スチレンコポリマー、ポリ塩化ビニル、ア
クリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹
脂)、スチレン・アクリロニトリル樹脂(AS樹脂)、
ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレ
フタレート(PBT)、変性ポリフェニレンエーテル、
熱可塑性エラストマー等を単独或は混合して使用でき
る。
【0023】本発明の複合材料には、該ラミネート紙粉
砕物の該熱可塑性樹脂中での均一分散性を阻害しない範
囲で各種添加剤を添加してもかまわない。添加剤として
は、無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤、難燃剤、帯
電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、架橋剤、
導電剤、防菌・防かび剤、可塑剤、シリコーン、相容化
剤、強化剤、充填剤等が挙げられる。
【0024】本発明の複合材料を得るためには、ラミネ
ート紙粉砕物、熱可塑性樹脂と各種添加剤を規定量秤量
した後、ヘンシェルミキサーのような高速撹拌機で溶融
混合して造粒しても良いし、バンバリーミキサーのよう
なバッチ式の混練機で混練しても良いが、好ましくは、
混練性を良くするため単軸あるいは2軸の混練押出機が
用いられ、さらに好ましくは2軸混練押出機がいっそう
混練性が良くなるため用いられる。
【0025】本発明のラミネート紙粉砕固形物と熱可塑
性樹脂を加熱混練して本発明の紙を含有した複合材料を
作製する製造方法としては二軸混練押出機を用いるのが
最も好ましい。また、単軸−二軸のタンデム型混練押出
機でもよい。二軸混練押出機を用いることにより、作製
した本発明の紙を含有した複合材料の流動性が向上する
ことが判明し、さらに、当初予測していたことではない
が、二軸混練押出機を用いて加熱混練、造粒した本発明
の複合材料を用いて成形した成形品が帯電防止性能を有
することが判明した。
【0026】混練押出機で混練−造粒する際、ダイヘッ
ドより吐出されるストランドをホットカットしても良い
し、水槽中に引いて冷却した後あるいはコンベア等で搬
送しながら冷却した後ペレタイザーで所望の長さに切断
しても良い。また、混練押出機で混練−造粒する際、ラ
ミネート紙粉砕固形物、熱可塑性樹脂と各種添加剤を事
前に混合機で混合して3者を同時に混練押出機に投入し
ても良いし、一部材料を混練押出機に投入した後サイド
フィーダーを用いて残りの材料を混練押出機に投入して
も良い。
【0027】本発明の複合材料を用いて成形物を作製す
ることができる。成形物を作製する手段としては、射出
成形法、Tダイ押し出し成形法、異形成形法、インフレ
ーション成形法等の各種押し出し成形法や圧縮成形法等
が好ましく用いられる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の実施例をあげて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。ま
た、実施例、及び比較例において「部」及び「%」は、
特に明示しない限り質量部及び質量%を示す。
【0029】予備操作1 ラミネート紙粉砕物Aの作製 ラミネート紙として上質紙の両面にラミネート樹脂層と
してポリエチレン樹脂層を設けた印画紙原紙(上質紙と
ポリエチレン樹脂層の質量比が80:20)を用意し、
カッタータイプ粉砕機((株)ホーライ製 BO−25
72 4mmメッシュ装着)で4mm程度の鱗片状に粉
砕した後、カッタータイプ粉砕機((株)ホーライ製
メッシュミルHA8−2542−25)で微粉砕して本
発明で用いるラミネート紙粉砕物Aを得た。
【0030】予備操作2 ラミネート紙粉砕物Bの作製 ラミネート紙として上質紙の両面にラミネート樹脂層と
してポリエチレン樹脂層を設けた印画紙原紙を用意し、
カッタータイプ粉砕機(ターボ工業(株)製ターボカッ
ターC−300 3mmメッシュ装着)で3mm程度の
鱗片状に粉砕した後、衝撃粉砕タイプ粉砕機(ターボ工
業(株)製 ターボミルT−250)で微粉砕して本発
明で用いるラミネート紙粉砕物Bを得た。
【0031】予備操作3 ラミネート紙粉砕固形物の作製 予備操作1、2で作製したラミネート紙粉砕物A、Bを
固形機(千代田技研工業(株)製 ミュンヒプレスペレ
ッターFMP−500)で押し固めてラミネート紙粉砕
固形物を作製した。その際、それぞれ直径が1.5m
m、2mm、4mm、5mm、8mmの穴の空いたダイ
スを使用して、直径が異なるラミネート紙粉砕固形物を
作製した。さらに、穴の直径が4mmのダイスを用い
て、機械条件を変えて嵩密度の異なるラミネート紙粉砕
固形物を作製した。作製したラミネート紙粉砕固形物の
測定した嵩密度と直径を表1に示す。なお、嵩密度はメ
スシリンダーに一定容量のラミネート紙粉砕固形物を入
れ重量を測定して算出した。また、直径は10個のラミ
ネート紙粉砕固形物についてノギスを用いて測定し、最
大値及び最小値を除いて、8個の平均値を算出した。
【0032】
【表1】
【0033】実施例1 予備操作3で作製したラミネート紙粉砕固形物A−1.
5bと熱可塑性樹脂としてポリプロピレン(サンアロマ
ー(株)製 PVC20M)と添加剤として滑剤(ステ
アリン酸亜鉛)をブレンダーを用いて下記配合で混合し
て複合材料用原料とした。 ラミネート紙粉砕物 64部 ポリプロピレン 31部 滑剤 5部 さらに、該複合材料用原料を単軸混練押出機((株)池
貝製 GS−50)に投入し、加熱混練して本発明の紙
を含有した複合材料を作製した。
【0034】実施例2 単軸混練押出機を二軸混練押出機((株)池貝製 PC
M−45)に変更した以外は実施例1と同様にして本発
明の紙を含有した複合材料を作製した。
【0035】実施例3 ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したA−2
に変更した以外は実施例2と同様にして本発明の紙を含
有した複合材料を作製した。
【0036】実施例4 ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したA−4
bに変更した以外は実施例2と同様にして本発明の紙を
含有した複合材料を作製した。
【0037】実施例5 ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したA−4
cに変更した以外は実施例2と同様にして本発明の紙を
含有した複合材料を作製した。
【0038】実施例6 ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したA−4
dに変更した以外は実施例2と同様にして本発明の紙を
含有した複合材料を作製した。
【0039】実施例7 ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したA−5
に変更した以外は実施例2と同様にして本発明の紙を含
有した複合材料を作製した。
【0040】実施例8 ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したA−6
aに変更した以外は実施例2と同様にして本発明の紙を
含有した複合材料を作製した。
【0041】実施例9 ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したA−8
に変更した以外は実施例2と同様にして本発明の紙を含
有した複合材料を作製した。
【0042】実施例10 ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したB−4
に変更した以外は実施例2と同様にして本発明の紙を含
有した複合材料を作製した。
【0043】比較例1 ラミネート紙粉砕固形物を予備操作1で作製したラミネ
ート紙粉砕物Aに変更した以外は実施例2と同様にして
紙を含有した複合材料を作製した。
【0044】比較例2 ラミネート紙粉砕固形物を予備操作1で作製したラミネ
ート紙粉砕物Bに変更した以外は実施例2と同様にして
紙を含有した複合材料を作製した。
【0045】比較例3 該ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したA−
1.5aに変更した以外は実施例2と同様にして紙を含
有した複合材料を作製した。
【0046】比較例4 該ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したA−
4aに変更した以外は実施例2と同様にして紙を含有し
た複合材料を作製した。
【0047】比較例5 該ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したA−
4eに変更した以外は実施例2と同様にして紙を含有し
た複合材料を作製した。
【0048】比較例6 該ラミネート紙粉砕固形物を予備操作3で作製したA−
6bに変更した以外は実施例2と同様にして紙を含有し
た複合材料を作製した。
【0049】〈試験方法〉 1)分散性1 紙を含有した樹脂において、熱可塑性樹脂中に均一にラ
ミネート紙粉砕物が分散していると該樹脂の流動性を示
し指標であるメルトフローレイトのばらつきが小さくな
る。そこで、実施例及び比較例で作製した紙を含有した
複合材料において、JIS K 7210(試験温度1
80℃、荷重10kg)で測定されるメルトマスフロー
レイト(MFR)を測定した。測定は20検体について
行い、R=(最大値)−(最小値)を求める。R≦10
であればラミネート紙粉砕物が熱可塑性樹脂中に十分均
一に分散していると判断される、10<R≦15であれ
ば問題がないレベルであるが若干の不均一な分散状態に
あると判断され、15<Rであれば熱可塑性樹脂中への
ラミネート紙粉砕物の分散が全く不均一であると判断さ
れる。
【0050】2)分散性2(外観) 2)帯電防止性の評価で作製した平板表面を目視で観察
し、ラミネート紙粉砕物の散らばり具合を観察した。ダ
マのようなものが観察されたものを分散性を劣と判断
し、ダマのようなものが観察されなかったものを分散性
を優と判断した。
【0051】3)帯電防止性 実施例及び比較例で作製した紙を含有した複合材料を用
いて射出成形法(射出成形機、(株)日本製鋼所製 J
55ELIII−HS 成型温度170℃ 金型温度40
℃)で1200mm×130mm×3mmの寸法の平板
を作製し、表面固有抵抗を測定した。表面固有抵抗値が
1×1013Ω以下であれば帯電防止性が良好であると判
断され、表面固有抵抗値が1×1013Ωより大きければ
帯電防止性がないと判断される。表面固有抵抗値が低い
ほど帯電防止性は良好である。
【0052】4)ハンドリング 実施例及び比較例で複合材料を作製する際、混練押出機
のホッパー下での複合材料用原料のスクリュウへの食い
込み具合を目視で確認した。全く問題なくスクリュウへ
食い込んでいったものをハンドリングが優、食い込み量
を増加させることが難しそうであるがどうにか食い込ん
でいったものをハンドリングが並、複合材料用原料がホ
ッパー口から溢れてしまいスクリュウへ押し込む必要が
あったものをハンドリングが劣と判定した。
【0053】
【表2】
【0054】評価:表2より明らかなように本発明の紙
を含有した複合材料では、ラミネート紙粉砕物の熱可塑
性樹脂中での分散が均一に行われている。一方、比較例
1、2のようにラミネート紙粉砕物をそのまま熱可塑性
樹脂と加熱混練した複合材料では外観からラミネート紙
粉砕物の分散が不均一であることが判る。しかし、ラミ
ネート紙粉砕物を本発明のラミネート紙粉砕固形物とす
ることにより、ラミネート紙粉砕物では粉砕機によりラ
ミネート紙粉砕物の分散性に差があったものが(比較例
1、2)、該分散性に差のない複合材料が得られること
が判る(実施例2、10)また、比較例3〜5のように
とりあえずラミネート紙粉砕固形物の形状としても、嵩
密度が本発明のラミネート紙粉砕固形物嵩密度の範囲内
になければ、外観上はラミネート紙の分散性が良好で
も、分散性1の結果から分かるように実質は分散性が良
好でない複合材料となることが判る。また、実施例1と
他の実施例との比較で、二軸混練押出機を使用して本発
明の紙を含有した複合材料を作製したものは帯電防止性
能を発現させることができる。
【0055】
【発明の効果】本発明のラミネート紙粉砕固形物を原料
として用いれば熱可塑性樹脂中にラミネート紙粉砕物が
均一に分散した紙を含有した複合材料を作製することが
できる。さらに、二軸混練押出機を用いて本発明の紙を
含有した複合材料を作製することで、帯電防止性能を発
現させる複合材料及び成形物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 101:00 B09B 3/00 ZABZ (72)発明者 木村 昌数 埼玉県岩槻市柏崎135番地ポリコール興業 株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA07 AA12 BA07 CA04 CA14 CA15 CA22 CB12 CB13 CC17 DA03 DA20 4F070 AA02 AA13 AA66 AB11 AB26 AC75 AC96 DA05 DB01 DC05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙の片面または両面にラミネート樹脂層
    が設けられたラミネート紙を粉砕して得られる綿状ある
    いは粉状のラミネート紙粉砕物を円柱状に押し固めたラ
    ミネート紙粉砕固形物において、該ラミネート紙粉砕固
    形物の嵩密度が0.2g/cm3以上であり、かつ、0.
    8g/cm3以下であることを特徴とするラミネート紙粉
    砕固形物。
  2. 【請求項2】 該ラミネート紙粉砕固形物の直径が2m
    m以上であり、かつ、8mm以下であることを特徴とす
    る請求項1記載のラミネート紙粉砕固形物。
  3. 【請求項3】 該ラミネート樹脂層がポリエチレン樹脂
    層であることを特徴とする請求項1、2記載のラミネー
    ト紙粉砕固形物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のラミネート紙粉砕固
    形物と熱可塑性樹脂とを加熱混練してなることを特徴と
    する紙を含有した複合材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3記載のラミネート紙粉砕固
    形物と熱可塑性樹脂とを二軸混練押出機で加熱混練し造
    粒したことを特徴とする紙を含有した複合材料の製造方
    法。
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