JP2003180796A - つぼ刺激具 - Google Patents

つぼ刺激具

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 つぼ刺激具を用いて頭皮に刺激を与えなが
ら、同時に液体の育毛剤や発毛剤を所定量正しく点着で
きるようにする。 【解決手段】 頭髪用の育毛あるいは発毛薬液15を貯え
る薬液貯留部11に、頭皮を刺激する形状の先端を有し、
薬液貯留部11内の薬液15を先端あるいはその近傍から漏
出させる微細貫通孔12aを備えたつぼ刺激部12を一体化
する。そして、一端が微細貫通孔12aの延びる方向に動
くようにしなり、他端近傍が指によって把持される把持
部とされた弾性変形可能な把持部材13の一端に薬液貯留
部11を固着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人体の「つぼ」を刺
激するつぼ刺激具に関し、さらに詳細には、頭髪用の育
毛あるいは発毛薬液を頭皮に点着する機能も備えたつぼ
刺激具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、頭髪用の育毛剤や発毛剤が種々実
用に供されている。この育毛剤や発毛剤の大部分は液体
であり、それを使用する際には多くの場合、瓶等の薬液
容器から頭皮に直接振りかけることが行なわれて来た。
【0003】ところでこの種の育毛剤や発毛剤は、それ
を点着する前あるいは後に頭皮に刺激を与えて使用する
と、頭皮への吸収が促進されて、育毛あるいは発毛効果
がより顕著化することが認められている。そのために従
来は、堅いブラシ状の器具で頭皮を叩いて刺激を与える
等の方策が採られて来た。
【0004】また、特に頭皮用に限らずに、身体一般の
「つぼ」を刺激する器具として、つぼを刺激する刺激部
を一端面に備えた本体と、一端がこの本体に固着される
とともに、他端近傍が指によって把持される把持部とさ
れ、前記本体の軸方向(一端面に直角な方向)にしなる
ように弾性変形可能な把持部材とを備えてなるつぼ刺激
具も知られている。実用新案登録第3051264号公報に
は、そのようなつぼ刺激具の一例が示されている。
【0005】この種のつぼ刺激具を用いれば、把持部材
の把持部を指で持ってそれをしならせつつ本体を軸方向
に往復揺動させることにより、該本体に備えられた刺激
部で頭皮を断続的に叩いて刺激を与えることもできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、液体の育毛剤
や発毛剤を上述のように薬液容器から頭皮に直接振りか
けると、点着量が多すぎて無駄になったり、反対に点着
量が少なくて効果が半減するといった問題を招くことが
ある。
【0007】また、堅いブラシ等で頭皮を叩いて刺激す
る場合は、育毛剤や発毛剤を点着する他にさらにその作
業をする必要があるため、つい面倒になって、頭皮刺激
をおろそかにしてしまうことが往々にしてある。
【0008】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、頭皮に刺激を与えながら液体の育毛剤や発毛剤
を所定量正しく点着することができるつぼ刺激具を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によるつぼ刺激具
は、基本的には前述したつぼ刺激具と同様にしてつぼに
断続的に刺激を与えられるようにし、そして揺動させる
本体はタンク状の薬液貯留部として、それに一体化され
た刺激部が頭皮を叩く毎に、薬液貯留部内の育毛あるい
は発毛薬液を刺激部の先端あるいはその近傍から漏出さ
せるようにしたものである。
【0010】すなわち、より具体的に本発明によるつぼ
刺激具は、頭髪用の育毛あるいは発毛薬液を貯える薬液
貯留部と、頭皮を刺激する形状の先端を有して前記薬液
貯留部と一体的に形成され、該薬液貯留部内の薬液を前
記先端あるいはその近傍から漏出させる微細貫通孔を備
えたつぼ刺激部と、一端が前記薬液貯留部に固着される
とともに、他端近傍が指によって把持される把持部とさ
れ、前記一端が前記微細貫通孔の延びる方向に動くよう
にしなる弾性変形可能な把持部材とを備えてなるもので
ある。
【0011】なお上記の薬液貯留部は、1回の使用分の
薬液を貯えて使い捨てとされても良いが、好ましくは、
その中に外部から薬液を導入する薬液導入口が設けられ
て、使用の都度薬液を補充して繰り返し使用可能とされ
るのが望ましい。そのためには、例えば上述したつぼ刺
激部の微細貫通孔を薬液導入口として利用することもで
きる。またそのような薬液導入口は、中空針状の薬液注
入具を緊密に受け入れる形状とされるのが望ましい。
【0012】また薬液貯留部の内部には、該薬液貯留部
が振られた際に跳ね動いて、そこに貯えられている薬液
を飛散させる、例えば球体からなる部材が収容されてい
ることが望ましい。
【0013】また薬液貯留部は、薬液を貯留するカート
リッジと、このカートリッジを着脱自在に保持して前記
把持部材の一端に固着されたカートリッジ受承部とから
構成されてもよい。
【0014】また薬液貯留部は、薬液を充填した中空球
状部材を内部に収容する形状とされた上で、その内部
に、該薬液貯留部が振られた際に上記中空球状部材に刺
さって薬液をその外に漏出させる鋭利な部材が突設され
ていてもよい。
【0015】さらに薬液貯留部は、可撓性材料から形成
されて、通常状態とそれよりも容積が小さい圧縮状態と
を取り得るように変形自在とされ、この圧縮状態から通
常状態に復帰する際の内部負圧により薬液導入口から薬
液を吸入可能とされていることが望ましい。
【0016】また本発明のつぼ刺激具において、つぼ刺
激部はほぼ円錐状に形成されることが望ましい。
【0017】また本発明のつぼ刺激具において、薬液貯
留部のつぼ刺激部が固定された端部と反対側の端部に
は、このつぼ刺激部と異なる強さの刺激を頭皮に与える
第二のつぼ刺激部が固定されていることが望ましい。
【0018】さらに本発明のつぼ刺激具において、前記
薬液貯留部、つぼ刺激部および把持部材は合成樹脂によ
って一体的に形成されることが望ましい。
【0019】
【発明の効果】本発明によるつぼ刺激具は上述の通りの
薬液貯留部と、つぼ刺激部と、把持部材とを備えてなる
ものであるので、把持部材を指で把持して振ることによ
り薬液貯留部を上下に揺らせ、そこに付いているつぼ刺
激部で頭皮を叩いて刺激を与えることができる。このと
きつぼ刺激部が頭皮に当たると、揺れ動いた薬液貯留部
が急に停止するので、その内部の薬液が慣性により移動
し、つぼ刺激部の微細貫通孔を通って外部に漏出し、頭
皮に点着される。なおこのつぼ刺激部の貫通孔を微細な
径のものとしておくことにより、薬液貯留部が急激に停
止したときだけ薬液が浸出するように構成することがで
きる。
【0020】以上のように、本発明のつぼ刺激具によれ
ば、育毛あるいは発毛薬液の点着と頭皮刺激とを同時に
行なうことができるので、頭皮刺激をおろそかにしてし
まうことを防止でき、常に頭皮刺激によって薬液の効果
を最大限引き出すことが可能となる。また、特に上記薬
液は使用せずに、つぼ刺激部や第二のつぼ刺激部を使用
して、頭皮やその他の部位のつぼを刺激するだけのため
にこのつぼ刺激具を用いることも勿論可能である。
【0021】そして本発明のつぼ刺激具において、薬液
貯留部に薬液を外部から導入する薬液導入口が設けられ
ている場合は、使用の都度薬液を補充して繰り返し使用
可能となる。そのようにする場合には、例えば中空針状
の薬液注入具を用いて、薬瓶から薬液貯留部に1回分ま
たは1日分等の所定量の薬液を貯えておくことができ、
薬液を過不足なく正確に所定量だけ頭皮に点着可能とな
る。また、その薬液導入口としてつぼ刺激部の微細貫通
孔を兼用すれば、つぼ刺激具の構造が簡素化される。
【0022】また特に薬液貯留部の薬液導入口が、中空
針状の薬液注入具を緊密に受け入れる形状とされていれ
ば、薬液貯留部に薬液を導入する作業を、そのような薬
液注入具を利用して簡単に行なうことができる。
【0023】さらに本発明のつぼ刺激具において、特に
薬液貯留部の内部に、該薬液貯留部が振られた際に跳ね
動いて、そこに貯えられている薬液を飛散させる部材が
収容されている場合は、薬液が飛散して薬液貯留部から
漏出しやすくなるので、薬液の点着を迅速に行なえるよ
うになる。
【0024】また、特に上記薬液貯留部が、育毛あるい
は発毛薬液を貯留するカートリッジと、このカートリッ
ジを着脱自在に保持して前記把持部材の一端に固着され
るカートリッジ受承部とから構成されている場合は、こ
のカートリッジを交換することにより、薬液供給を簡単
に行なうことができる。そのようにする場合も、1回分
または1日分等の薬液を計量してカートリッジに入れて
おくことにより、薬液を過不足なく正確に所定量だけ頭
皮に点着可能となる。
【0025】なお上記のようなカートリッジは、空にな
る都度薬液を補充して繰り返し使用してもよいし、ある
いは、1回毎に使い捨てとしても構わない。
【0026】また、特に薬液貯留部が、育毛あるいは発
毛薬液を充填した中空球状部材を内部に収容する形状と
された上で、その内部に、該薬液貯留部が振られた際に
上記中空球状部材に刺さって薬液をその外に漏出させる
鋭利な部材が突設されている場合は、取扱いに便利な上
述の中空球状部材を適用して、薬液供給を簡単に行なう
ことができる。
【0027】また、特に薬液貯留部が可撓性材料から形
成されて、通常状態とそれよりも容積が小さい圧縮状態
とを取り得るように変形自在とされ、この圧縮状態から
通常状態に復帰する際の内部負圧により薬液導入口から
育毛あるいは発毛薬液を吸入可能に構成された場合は、
可撓性のこの薬液貯留部を指で押しつぶす等して圧縮状
態にすることにより、別途薬液注入具を用いる必要もな
く、薬液供給を簡単に行なうことができる。
【0028】また、つぼ刺激部をほぼ円錐状とすれば、
その先端で頭皮等に適度の刺激を与えられるとともに、
その先端あるいは先端近傍部分に開口する微細貫通孔を
形成することも容易となる。
【0029】また本発明のつぼ刺激具において、特に薬
液貯留部の前記つぼ刺激部が固定された端部と反対側の
端部に、このつぼ刺激部と異なる強さの刺激を頭皮に与
える第二のつぼ刺激部が固定されている場合には、この
第二のつぼ刺激部を使用することにより、上記つぼ刺激
部を使う場合とは強さが異なる刺激を頭皮に与えること
も可能になる。
【0030】また本発明のつぼ刺激具において、前記薬
液貯留部、つぼ刺激部および把持部材は合成樹脂によっ
て一体的に形成してなるものである場合は、比較的低い
コストで容易に作製可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態
によるつぼ刺激具10の全体形状を示すものであり、また
図2はその薬液貯留部11の側断面形状を示すものであ
る。
【0032】これらの図に示されるように本実施の形態
のつぼ刺激具10は、頭髪用の育毛あるいは発毛薬液15を
貯える円筒容器状の薬液貯留部11と、この薬液貯留部11
の一端部に形成された概略円錐状のつぼ刺激部12と、一
端13aが薬液貯留部11に固着されるとともに、他端近傍
が指によって把持される把持部13bとされた把持部材13
と、薬液貯留部11の他端部に形成された第二のつぼ刺激
部14とを備えてなるものである。
【0033】本実施の形態においてこれらの薬液貯留部
11、つぼ刺激部12、把持部材13および第二のつぼ刺激部
14は全て、樹脂を射出成形して一体的に形成されてい
る。使用される樹脂は、例えばポリプロピレン等の射出
成形に適した熱可塑性樹脂で、成形後に適度な硬度と弾
性を有するものであればその種類は特に限定されるもの
ではない。
【0034】薬液貯留部11は概略有底の円筒状に形成さ
れている。その外径は例えば8〜12mm、好ましくは10
〜11mm程度、長さは20〜30mm、好ましくは24〜26m
m程度とされる。これよりも小さいと軽過ぎてつぼ刺激
部12、14による刺激が弱くなり、大きいと携帯や持ち運
びに不便である。
【0035】つぼ刺激部12は概略円錐状に形成され、そ
の中心には、薬液貯留部11内の薬液15を先端から漏出さ
せる微細貫通孔12aが設けられている。この円錐状のつ
ぼ刺激部12の頂角は、頭皮に比較的弱い刺激を与えるよ
うに鈍角であることが望ましく、例えば約140°程度と
される。また微細貫通孔12aの径は、1mm程度とされ
る。この微細貫通孔12aは、概略円錐状のつぼ刺激部12
の中心から若干外れた位置において開口していても構わ
ない。
【0036】なお、このつぼ刺激具10を上述のように樹
脂の射出成形によって形成する際には、成形型内に少量
の空気が残るようにすることにより、薬液貯留部11を中
空形状とすることができる。そして、それと一体的に形
成されたつぼ刺激部12の先端から内部に向けて例えば細
いドリルで孔を開けることにより、微細貫通孔12aを形
成することができる。
【0037】把持部材13の長さは一例として15cmであ
り、その一端13aは薬液貯留部11の周壁部に垂直に固着
されている。この把持部材13の一端13aの幅は4mm程
度、把持部13bの幅は10mm程度で、全体として薬液貯
留部11に向かって先細に形成されている。この把持部材
13は全体的に扁平な形状とされ、また弾性変形可能な樹
脂から形成されていることにより、把持部13bを指で把
持して軽く振ると、薬液貯留部11を固着している一端13
aが上記微細貫通孔12aの延びる方向(図1中の矢印A
方向)に動くようにしなる。
【0038】第二のつぼ刺激部14は、薬液貯留部11の他
端部に形成されたテーパ部11aの上に7本の突起14aが
設けられてなるものである。上記テーパ部11aの高さは
3mm程度、その先端面の直径は6mm程度とされる。
一方、第二のつぼ刺激部14の突起14aの長さは4mm程
度とされ、その先端は丸い形状とされている。これら7
本の突起14aのうち1本は上記テーパ部11aの先端面の
中心に配置され、残りの6本はその1本の周りに等角度
間隔で配置されている。
【0039】上記構成のつぼ刺激具10を用いる際には、
図3に示すようにして、その薬液貯留部11内に頭髪用の
育毛あるいは発毛薬液15が導入される。すなわち、ここ
では例えば中空針状の薬液注入具20を備えた可撓性の薬
瓶21が用いられ、薬液注入具20をつぼ刺激部12の微細貫
通孔12aに挿し込んだ後、薬瓶21を少し押し潰すことに
よって、その中の薬液15(図2参照)が微細貫通孔12a
を通して薬液貯留部11内に注入される。つまりここで
は、微細貫通孔12aが薬液注入具20を緊密に受け入れる
形状とされて、薬液導入口を兼ねている。このような薬
液注入具20を用いることにより、薬液供給を簡単に行な
うことができる。
【0040】その後、図4に示すように、使用者22が指
23で把持部材13の把持部13b(図1参照)を指で把持し
て上下に軽く振ると、薬液貯留部11を固着している一端
13aが微細貫通孔12aの延びる方向(矢印A方向)に動
くように把持部材13がしなるので、往復揺動するつぼ刺
激部12で断続的に使用者22の頭部を叩いて、そこに刺激
を与えることができる。
【0041】その際、つぼ刺激部12が使用者22の頭皮に
当たって急停止すると、薬液15が慣性によって薬液貯留
部11から頭皮刺激部12の微細貫通孔12a内を進んで、該
頭皮刺激部12の先端から点状に漏出するようになる。こ
の漏出した薬液15は使用者22の頭皮に点着される。この
ように、つぼ刺激部12で頭皮を刺激しながらそこに薬液
15を点着すれば、該薬液15の育毛あるいは発毛効果がよ
り一層顕著なものとなる。
【0042】また、以上のように育毛あるいは発毛薬液
15の点着と頭皮刺激とを同時に行なえるから、頭皮刺激
をおろそかにしてしまうことを防止でき、常に頭皮刺激
によって薬液15の効果を最大限引き出すことが可能とな
る。
【0043】なお把持部材13を、図4に示すのとは上下
反対の状態に把持すれば、第二のつぼ刺激部14で使用者
22の頭部に刺激を与えることができる。その場合は、薬
液15の点着は不可能であるが、第二のつぼ刺激部14が前
述のような形状とされていることにより、つぼ刺激部12
を用いる場合よりも強い刺激効果を与えることができ
る。
【0044】またこのつぼ刺激具10は、薬液貯留部11に
薬液15を貯えない状態で使用することにより、つぼ刺激
部12あるいは第二のつぼ刺激部14を用いて、首、肩、
額、頭部等に有るつぼを刺激するだけの器具として使用
することも勿論可能である。特に頭部を叩く場合は、頭
皮への血液の循環を良くして毛根を活発化させることが
できるので、それだけで養毛、育毛の効果も得られる。
【0045】本実施の形態のつぼ刺激具10は、薬液貯留
部11、つぼ刺激部12、把持部材13および第二のつぼ刺激
部14を全て、樹脂の射出成形により一体的に形成してな
るものであるので、作製に要する工数も少なく、比較的
安価なコストで作製可能となる。
【0046】また、つぼ刺激部12は概略円錐状に形成さ
れているから、その先端でつぼや頭皮に適度の刺激を与
えられることができ、そして、その先端に開口する微細
貫通孔12aを容易に形成できるものとなる。また微細貫
通孔12aの径を前述のように1mm程度としておけば、
つぼ刺激部12が頭皮に強く当たったときだけそこから薬
液15を漏出させることができる。
【0047】また本実施の形態のつぼ刺激具10は、前述
のように微細貫通孔12aを通して薬液貯留部11に薬液15
を供給できるものであるから、使用の都度薬液15を補充
して繰り返し使用可能となる。そして、中空針状の薬液
注入具20を用いて、薬瓶21から薬液貯留部11に1回分ま
たは1日分等の所定量の薬液15を貯えておくことができ
るから、薬液15を過不足なく正確に所定量だけ頭皮に点
着可能となる。なお、薬瓶21に目盛り21aを形成してお
けば、それを目安にしながら注入操作することにより、
薬液15を薬液貯留部11に所定量だけ正確に注入可能とな
る。
【0048】また、微細貫通孔12aを薬液導入口として
兼用しているから、それぞれを別に形成する場合と比べ
て、つぼ刺激具10の構造を簡素化することができる。
【0049】次に図5を参照して、本発明の別の実施形
態について説明する。図5は、本発明の第2の実施の形
態によるつぼ刺激具10Aの要部の側断面形状を示すもの
である。なおこの図5において、図1および図2中のも
のと同等の要素には同番号を付してあり、それらについ
ての説明は特に必要のない限り省略する(以下、同
様)。
【0050】このつぼ刺激具10Aは図2に示したものと
比べると、薬液貯留部11内に球状部材30が収容されてい
る点が異なるものである。この球状部材30は例えば金
属、合成樹脂等から形成されており、薬液貯留部11が振
られた際にその内部で跳ね動いて、そこに貯えられてい
る薬液15を強く撹拌する。そこでこの場合は、薬液15が
飛散して薬液貯留部11から漏出しやすくなるので、薬液
15の点着を迅速に行なえるようになる。
【0051】次に図6を参照して、本発明のさらに別の
実施形態について説明する。図6は、本発明の第3の実
施の形態によるつぼ刺激具10Bの要部の側断面形状を示
すものである。このつぼ刺激具10Bは図2に示したもの
と比べると、薬液貯留部11Bが、育毛あるいは発毛薬液
15を貯留するカートリッジ40と、このカートリッジ40を
着脱自在に保持して把持部材13の一端に固着されるカー
トリッジ受承部41とから構成されている点が異なるもの
である。なおつぼ刺激部12は、カートリッジ40と一体的
に形成されている。
【0052】カートリッジ40は、例えばその円筒部の外
径を、カートリッジ受承部41の円筒部の内径とほぼ等し
く設定しておくことにより、該カートリッジ受承部41に
強く嵌合させて装着させることができる。あるいは、そ
の嵌合だけに頼るのではなく、図7に示すようにカート
リッジ40の円筒部の外周面に係合突部40aを設けるとと
もに、カートリッジ受承部41の円筒部の内周面に上記係
合突部40aと係合するL字形の係合溝41aを形成して、
つぼ刺激部12による頭皮刺激のためにカートリッジ40が
振られた際に、それがカートリッジ受承部41から簡単に
脱落しないようにしてもよい。
【0053】すなわち、この構造を採用した場合は、係
合突部40aが係合溝41aの縦溝内に入る向きにしてカー
トリッジ40をカートリッジ受承部41に押し込み、次いで
カートリッジ40を周方向に回して係合突部40aを係合溝
41aの横溝内に収容させれば、カートリッジ40が振られ
てその軸方向に力が加わっても、カートリッジ40がカー
トリッジ受承部41から抜け落ちてしまうことがなくな
る。
【0054】本実施の形態においては、カートリッジ40
を交換することにより、薬液供給を簡単に行なうことが
できる。そのようにする場合も、1回分または1日分等
の薬液を計量してカートリッジ40に入れておくことによ
り、薬液15を過不足なく正確に所定量だけ頭皮に点着可
能となる。
【0055】なお上記のようなカートリッジ40は、空に
なる都度薬液15を補充して繰り返し使用してもよいし、
あるいは、1回毎に使い捨てとしても構わない。特に使
い捨ての形態で販売される場合は、つぼ刺激部12の微細
貫通孔12aから薬液15が浸出するのを防止するために、
この微細貫通孔12aを覆って閉じるシールを貼付してお
くのが好ましい。
【0056】なお本実施の形態では、図5に示した第2
の実施の形態におけるものと同様の球状部材30がカート
リッジ40内に収容されて、薬液点着の迅速化が図られて
いるが、特にこの球状部材30は用いなくても構わない。
【0057】次に図8を参照して、本発明のさらに別の
実施形態について説明する。図8は、本発明の第4の実
施の形態によるつぼ刺激具10Cの要部の側断面形状を示
すものである。
【0058】このつぼ刺激具10Cにおいて、つぼ刺激部
12は薬液貯留部11Cに螺合して一体化されるようになっ
ており、このつぼ刺激部12を外した状態では薬液貯留部
11Cの一端が大きく開いた状態となる。この状態で薬液
貯留部11Cの中に中空球状部材50を収め、つぼ刺激部12
を螺合させると、図8に示す状態になる。また薬液貯留
部11Cの他端の内面には、鋭利な針51が突設されてい
る。中空球状部材50は例えば薄い合成樹脂等から構成さ
れ、その内部には育毛あるいは発毛薬液15が充填されて
いる。
【0059】本実施の形態において、頭皮刺激のために
つぼ刺激部12が、つまり薬液貯留部11Cが振られると、
その内部で中空球状部材50が跳ね動き、そこに針51が突
き刺さるようになる。すると、薄い合成樹脂等からなる
中空球状部材50に孔が開いて、内部に充填されていた薬
液15が飛び散り、つぼ刺激部12の微細貫通孔12aから薬
液15が漏出するようになる。この薬液15は、使用者の頭
皮に点着される。
【0060】以上の通り本実施の形態においては、取扱
いに便利な上述の中空球状部材50を用いて、薬液供給を
簡単に行なうことができる。このような中空球状部材50
は、図5に示したカートリッジ40と同様、薬液補充用に
薬液を充填した状態で販売されることが望ましい。
【0061】次に図9を参照して、本発明のさらに別の
実施形態について説明する。図9は、本発明の第5の実
施の形態によるつぼ刺激具10Dの要部の側断面形状を示
すものである。
【0062】このつぼ刺激具10Dにおいて、薬液貯留部
11Dの部分は例えば弾性を有する薄肉の軟質合成樹脂等
から形成することにより、可撓性の有るものとされてい
る。そこでこの薬液貯留部11Dは、図9に示す通常状態
と、それよりも容積が小さい圧縮状態とを取り得るよう
に変形自在となっている。図10と図11は圧縮状態と
されたこの薬液貯留部11Dを示すものであり、図10は
使用者がその指23で潰すことにより、また図11は把持
部材13を押し込むことにより、薬液貯留部11Dを圧縮し
たところを示している。
【0063】上述のようして薬液貯留部11Dを圧縮状態
にした後、つぼ刺激部12の先端を薬液容器に漬け、指23
を離したりあるいは把持部材13の押し込みを止めると、
薬液貯留部11Dが通常状態に戻ろうとする。そこで、該
薬液貯留部11Dの内部が負圧になり、微細貫通孔12aを
通して薬液貯留部11D内に薬液15(図9参照)が吸入さ
れる。こうして本実施の形態においては、別途薬液注入
具を用いる必要もなく、薬液貯留部11Dへの薬液供給を
簡単に行なうことができる。
【0064】なお本実施の形態では、薬液貯留部11Dを
他の部分と同材料を用いて一体的に形成しているが、こ
の薬液貯留部11Dを特に弾性の高い材料を用いて他の部
分とは別体に形成し、それと他の部分とを接着等によっ
て結合するようにしても構わない。
【0065】次に図12を参照して、本発明のさらに別
の実施形態について説明する。図12は、本発明の第6
の実施の形態によるつぼ刺激具10Eの要部の側断面形状
を示すものである。
【0066】このつぼ刺激具10Eにおいて、薬液貯留部
11Eの部分は例えば弾性を有する薄肉の軟質合成樹脂等
を用いて、可撓性の有る蛇腹状に形成されている。そこ
でこの薬液貯留部11Eは、図12に示す通常状態と、そ
れよりも容積が小さい、蛇腹が潰れた圧縮状態とを取り
得るように変形自在となっている。またそれに対応させ
て、薬液貯留部11Eを固着する把持部材13Eの一端部は
二股形状とされ、二股の各部分は弾力的にしなるように
形成されている。
【0067】図13には、上記薬液貯留部11Eの圧縮状
態を示してある。この圧縮状態にするためには、例えば
2本の指の間につぼ刺激部12と第二のつぼ刺激部14とを
挟み、それらを互いに近付くように押し付ければよい。
このようして薬液貯留部11Eを圧縮状態にした後、つぼ
刺激部12の先端を薬液容器に漬け、指による押し付けを
止めると、潰れていた蛇腹状の薬液貯留部11Eが通常状
態に戻ろうとする。そこで、該薬液貯留部11Eの内部が
負圧になり、微細貫通孔12aを通して薬液貯留部11E内
に薬液15(図12参照)が吸入される。こうして本実施
の形態でも、第5の実施の形態と同様に、別途薬液注入
具を用いることなく、薬液貯留部11Eへの薬液供給を簡
単に行なうことができる。
【0068】なお本実施の形態では、微細貫通孔12aが
つぼ刺激部12の先端から若干外れた位置に開口してい
る。このような構造としても、つぼ刺激部12の先端が頭
皮に当たった際に微細貫通孔12aから薬液15が漏出し
て、頭皮に点着され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるつぼ刺激具を示
す斜視図
【図2】図1のつぼ刺激具の要部を示す側断面図
【図3】図1のつぼ刺激具に薬液を注入する様子を示す
概略図
【図4】図1のつぼ刺激具の使用状態を示す概略図
【図5】本発明の第2の実施形態によるつぼ刺激具の要
部を示す側断面図
【図6】本発明の第3の実施形態によるつぼ刺激具の要
部を示す側断面図
【図7】図6のつぼ刺激具の要部の組立状態を示す斜視
【図8】本発明の第4の実施形態によるつぼ刺激具の要
部を示す側断面図
【図9】本発明の第5の実施形態によるつぼ刺激具の要
部を示す側断面図
【図10】図9のつぼ刺激具の薬液貯留部を圧縮した状
態を示す側断面図
【図11】図9のつぼ刺激具の薬液貯留部を圧縮した別
の状態を示す側断面図
【図12】本発明の第6の実施形態によるつぼ刺激具の
要部を示す側断面図
【図13】図12のつぼ刺激具の薬液貯留部を圧縮した
状態を示す側断面図
【符号の説明】
10、10A、10B、10C、10D、10E つぼ刺激具 11、11A、11B、11C、11D、11E 薬液貯留部 12 つぼ刺激部 12a つぼ刺激部の微細貫通孔 13 把持部材 13a 把持部材の一端 13b 把持部材の把持部 14 第二のつぼ刺激部 15 薬液 20 薬液注入具 21 薬瓶 30 球状部材 40 カートリッジ 41 カートリッジ受承部 50 中空球状部材 51 針
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A45D 44/00 A45D 44/00 Z A61H 23/02 360 A61H 23/02 360 A61M 35/00 A61M 35/00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭髪用の育毛あるいは発毛薬液を貯える
    薬液貯留部と、 頭皮を刺激する形状の先端を有して前記薬液貯留部と一
    体的に形成され、該薬液貯留部内の薬液を前記先端ある
    いはその近傍から漏出させる微細貫通孔を備えたつぼ刺
    激部と、 一端が前記薬液貯留部に固着されるとともに、他端近傍
    が指によって把持される把持部とされ、前記一端が前記
    微細貫通孔の延びる方向に動くようにしなる弾性変形可
    能な把持部材とを備えてなるつぼ刺激具。
  2. 【請求項2】 前記薬液貯留部に、その中に外部から前
    記薬液を導入する薬液導入口が設けられていることを特
    徴とする請求項1記載のつぼ刺激具。
  3. 【請求項3】 前記微細貫通孔が前記薬液導入口を兼ね
    ていることを特徴とする請求項2記載のつぼ刺激具。
  4. 【請求項4】 前記薬液導入口が、中空針状の薬液注入
    具を緊密に受け入れる形状とされていることを特徴とす
    る請求項1から3いずれか1項記載のつぼ刺激具。
  5. 【請求項5】 前記薬液貯留部の内部に、該薬液貯留部
    が振られた際に跳ね動いて、そこに貯えられている前記
    薬液を飛散させる部材が収容されていることを特徴とす
    る請求項1から4いずれか1項記載のつぼ刺激具。
  6. 【請求項6】 前記薬液を飛散させる部材が球体である
    ことを特徴とする請求項5記載のつぼ刺激具。
  7. 【請求項7】 前記薬液貯留部が、前記薬液を貯留する
    カートリッジと、このカートリッジを着脱自在に保持し
    て前記把持部材の一端に固着されたカートリッジ受承部
    とから構成されていることを特徴とする請求項1から6
    いずれか1項記載のつぼ刺激具。
  8. 【請求項8】 前記薬液貯留部が、前記薬液を充填した
    中空球状部材を内部に収容する形状とされた上で、その
    内部に、該薬液貯留部が振られた際に前記中空球状部材
    に刺さって前記薬液をその外に漏出させる鋭利な部材が
    突設されていることを特徴とする請求項1から6いずれ
    か1項記載のつぼ刺激具。
  9. 【請求項9】 前記薬液貯留部が可撓性材料から形成さ
    れて、通常状態とそれよりも容積が小さい圧縮状態とを
    取り得るように変形自在とされ、この圧縮状態から通常
    状態に復帰する際の内部負圧により前記薬液導入口から
    前記薬液を吸入可能とされていることを特徴とする請求
    項2から6いずれか1項記載のつぼ刺激具。
  10. 【請求項10】 前記つぼ刺激部がほぼ円錐状に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1から9いずれか1項
    記載のつぼ刺激具。
  11. 【請求項11】 前記薬液貯留部の前記つぼ刺激部が固
    定された端部と反対側の端部に、このつぼ刺激部と異な
    る強さの刺激を頭皮に与える第二のつぼ刺激部が固定さ
    れていることを特徴とする請求項1から10いずれか1
    項記載のつぼ刺激具。
  12. 【請求項12】 前記薬液貯留部、つぼ刺激部および把
    持部材が合成樹脂によって一体的に形成されていること
    を特徴とする請求項1から11いずれか1項記載のつぼ
    刺激具。
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