JP2003179800A - 多視点画像生成装置、画像処理装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

多視点画像生成装置、画像処理装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラム

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JP2003179800A
JP2003179800A JP2001380049A JP2001380049A JP2003179800A JP 2003179800 A JP2003179800 A JP 2003179800A JP 2001380049 A JP2001380049 A JP 2001380049A JP 2001380049 A JP2001380049 A JP 2001380049A JP 2003179800 A JP2003179800 A JP 2003179800A
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camera
center position
contour
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Ikoku Go
偉国 呉
Sachiko Miwa
祥子 三輪
Atsushi Yokoyama
敦 横山
Kazunori Hayashi
和慶 林
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数視点位置からの画像データに基づくカメ
ラキャリブレーション、画像処理により、カメラ切り換
え時の画像のスムーズな変化を可能とする装置および方
法を提供する。 【解決手段】 ボール等の球体を被写体とし、多視点画
像を撮影するカメラの撮影画像に基づいて円の中心、直
径を求め、求めた値に基づいて、各カメラの位置・姿
勢、ズームの調整、あるいは、画像処理を実行する。多
視点画像を撮影するカメラの撮影画像に基づく円の中心
の算出には、複数の濃淡値(輝度値)等高線に基づいて
設定される複数の中心Ckを、複数の方向フィルタを用
いて算出することにより、正確な位置を求めることが可
能となる。本発明の構成により、撮影後の映像について
のカメラ切り換え処理を行なった場合において、切り換
え時の被写体のぶれ等、表示態様の突然の変化が発生す
ることのない良好な画像が提供可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多視点画像生成装
置、画像処理装置、および方法、並びにコンピュータ・
プログラムに関する。さらに詳細には、異なる位置に配
置した複数のカメラで被写体を撮影して多視点画像を生
成する際のカメラキャリブレーションまたは画像処理に
適用可能な多視点画像生成装置、画像処理装置、および
方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パノラマ、全天球画像など、視点
を様々に移動可能とした画像データの利用が盛んになり
つつある。例えば、DVD、CD等の記憶媒体に複数の
視点位置、視線方向からある被写体を撮影した画像を蓄
積し、蓄積画像をCRT、液晶表示装置等に表示する際
に、ユーザがコントローラの操作によって、自由な位置
に視点を移動させて、被写体の像を観察するシステムが
実現されている。また、インターネット等の通信システ
ムを介して複数の視点位置、視線方向からある被写体を
撮影した画像を配信し、ユーザがPC等のマウス操作に
より、好みの視点位置、視線方向からの画像をディスプ
レイに表示するシステム等が構築されている。
【0003】コンピュータの処理能力の向上や多様な映
像メディア再生機器の発展に伴って、以前困難とされた
膨大なポリゴンデータや映像データ(コンテンツ)の処
理が可能となり、視点の異なる複数台カメラで撮影され
た実世界(対象)の映像データをコンピュータや映像機
器等により処理し、ユーザーの要望に応じた任意視点の
映像を実時間に生成し提示することができるようになっ
てきている。
【0004】コンピュータ上の処理によって複数の視点
で撮影された画像から任意視点映像を生成し、提示する
ためには、(1)全てのカメラが同一の領域(注目対
象)を見えていること、(2)各カメラ間の位置関係等
が得られることが必要である。これまでは、各カメラの
位置・姿勢を固定し、各カメラ間の位置関係等が予め求
められ、撮影対象が常に全てのカメラ観測視野内にある
といった制約条件で多視点映像を撮影し、任意視点映像
生成・表現が可能となるシステムが検討されていた。例
えば、このようなシステムを紹介した文献としては、
(1)T.Kanade, P.W.Rander, P.J.Narayanan: Virtuali
zed Reality - Constructing Virtual Worlds from Rea
l Scenes, IEEE Multimadia, Vol.4, No.1, 1997.(2)
H.Saito, T.Kanade: Shape Reconstruction in Project
ive Grid Space from Large Number of Images, Procee
ding of IEEE Conference on Computer Vision and Pat
tern Recognition(CVPR'99), pp.49-54, 1999.(3)北
原,大田,斎藤,秋道,尾野,金出:大規模空間における多
視点映像の撮影と自由視点映像生成、3D Image Confere
nce 2000, pp.25-28, 2000.がある。
【0005】また、注目人物の動きをマスタカメラで追
跡し、その時のマスタカメラの動的パラメータ(位置・
姿勢等の変化値)を自動的に検出し、それらのパラメー
タを他のカメラに伝えることによって、全カメラの位置
・姿勢を同期的に動かしながら、注目人物を追従し撮影
することが可能となる多視点映像生成・表現システムが
提案されている。このような技術は、例えば、(4)R.
T.Collins and T.Kanade: Multi-camera Tracking and
Visualization for Surveillance and Sports,The Four
th International Workshop on Cooperative Distribut
ed Vision, pp.27-55, Mar. 22-24, 2001.に記載されて
いる。
【0006】上述したように、様々な多視点映像生成・
表現システムがすでに提案されて実現しているが、複数
台のカメラで撮影された映像では、カメラ間の位置・姿
勢の違いやレンズの倍率のばらつき等が避けられないの
で、視点を変えながら生成された多視点映像を観賞する
場合に、1台のカメラを用いて一定の軌跡上での異なる
視点で撮影した多視点映像に比べて、カメラ映像間のシ
ーンの切り替え際、被写体のぶれ、倍率の突然の変化
等、切り換え処理に伴う映像変化により違和感を感ずる
ことがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、視点の異なる複数台カメ
ラで撮影した映像を用いて、よりリアルな多視点画像生
成・表現を行うために、カメラキャリブレーションツー
ルを用いて、全てのカメラが実空間のある対象を注目し
ているようなカメラ設定方法、及び、観測画像からカメ
ラ間の位置・姿勢・レンズ倍率などのパラメータを推定
し、それらのパラメータを用いて各カメラがあたかも3
次元空間のある対象を仮想的に注目しているようにキャ
リブレーション、あるいは画像補正を行うことを可能と
する多視点画像生成装置、画像処理装置、および方法、
並びにコンピュータ・プログラムを提供する。
【0008】具体的には、実空間のある位置に画像上の
識別可能なマーカー(例えば、ボール等)を置き、その
ボールを各カメラにより観測しながら、該ボールの位置
・大きさを抽出する。また、そのボールが各カメラ画像
において所定大きさと所定位置(例えば、画像上の中心
位置)になるようにカメラ設定を行うシステムおよび方
法を提供する。
【0009】また、設定時の各カメラ間の位置・姿勢・
ズームが違っても、各カメラにより観測されたボール画
像から画像処理手法によって、ボールの位置(例えば、
ボール中心)と大きさ(例えば、ボールの直径)等のパ
ラメータを推定し、それらの推定結果を用いて各カメラ
映像の位置・姿勢・ズームを補正して、全てのカメラは
あたかも3次元空間のある対象を仮想的に注目している
ようなカメラ補正技術を提供するものである。
【0010】本発明によれば、簡易なキャリブレーショ
ンにより多視点画像を生成する複数のカメラ設定を容易
に実行でき、視点の連続性を維持させてぶれのない多視
点画像の生成が可能となり、連続的な倍率変化も可能と
した多視点画像生成処理・表示処理を実現することがで
きる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面は、
複数視点からの画像を撮影する複数カメラによって構成
される多視点画像生成装置であり、被写体を撮影した各
カメラの撮影画像における被写体中心位置と各カメラの
撮影画像の特定座標位置との中心位置差異データ、およ
び前記被写体の輪郭データの少なくともいずれかを求め
る画像解析手段と、前記画像解析手段の解析した前記中
心位置差異データまたは前記輪郭データに基づいて、前
記多視点画像生成装置を構成する各カメラの位置または
姿勢制御情報またはズーム制御情報を生成する制御情報
生成手段と、を有することを特徴とする多視点画像生成
装置にある。
【0012】さらに、本発明の多視点画像生成装置の一
実施態様において、前記被写体は、球体形状であり、前
記画像解析手段は、各カメラの撮影画像における前記球
体形状に相当する円の中心位置と各カメラの撮影画像の
中心位置との差異に基づいて前記中心位置差異データを
算出する構成を有することを特徴とする。
【0013】さらに、本発明の多視点画像生成装置の一
実施態様において、前記被写体は、球体形状であり、前
記画像解析手段は、各カメラの撮影画像における前記球
体形状に相当する円の中心位置と各カメラの撮影画像の
中心位置との差異に基づいて前記中心位置差異データを
算出する構成であり、前記球体形状に相当する円の輪郭
に相当する形状を、画像の濃淡値解析により取得した最
大濃淡値(輝度値)を持つトレース領域を濃淡値等高線
として設定するとともに、該最大濃淡値(輝度値)等高
線領域内部において1以上の濃淡値等高線を設定し、設
定された複数の濃淡値等高線に対応する複数の中心位置
に基づいて、前記球体形状に相当する円の中心位置を算
出する構成を有することを特徴とする。
【0014】さらに、本発明の多視点画像生成装置の一
実施態様において、前記画像解析手段は、K本の濃淡値
(輝度値)等高線の各中心Ckを、複数(N個)の異な
る方向フィルタを用いて設定されるN個の中心位置c1
〜cNに基づいて次式によって算出し、Ck=(c1+
c2+……+cN)/N、(ただし、k=1,2,…
…,Kであり、Kは濃淡値(輝度値)等高線の数であ
る)、さらに、前記球体形状に相当する円の中心位置
を、次式、C=(λ1C1+λ2C2+……+λKC
K)、(ただし、λkは信頼度係数であり、濃淡値(輝
度値)が高い等高線の順で、設定した重み係数であり、
Σλk=1である)、に基づいて算出する構成であるこ
とを特徴とする。
【0015】さらに、本発明の多視点画像生成装置の一
実施態様において、前記画像解析手段は、最大濃淡値
(輝度値)を持つ等高線について、複数(N個)の異な
る方向フィルタを用いて設定されるN個の直径データd
1〜dNに基づく式、D=(d1+d2+……+dN)
/N、によって、撮影画像における前記球体形状に相当
する画像の輪郭データとしての直径を算出する構成であ
ることを特徴とする。
【0016】さらに、本発明の第2の側面は、複数視点
からの画像を撮影する複数カメラによって構成される多
視点画像撮影装置によって取得した画像の処理を実行す
る画像処理装置であり、被写体を撮影した各カメラの撮
影画像における被写体中心位置と各カメラの撮影画像の
特定座標位置との中心位置差異データ、および前記被写
体の輪郭データの少なくともいずれかを求める画像解析
手段と、前記画像解析手段の解析した前記中心位置差異
データまたは前記輪郭データに基づいて、前記多視点画
像生成装置を構成する各カメラの撮影画像の補正処理を
実行する画像処理部と、を有することを特徴とする画像
処理装置にある。
【0017】さらに、本発明の画像処理装置の一実施態
様において、前記被写体は、球体形状であり、前記画像
解析手段は、各カメラの撮影画像における前記球体形状
に相当する円の中心位置と各カメラの撮影画像の中心位
置との差異に基づいて前記中心位置差異データを算出す
る構成を有することを特徴とする。
【0018】さらに、本発明の画像処理装置の一実施態
様において、前記被写体は、球体形状であり、前記画像
解析手段は、各カメラの撮影画像における前記球体形状
に相当する円の中心位置と各カメラの撮影画像の中心位
置との差異に基づいて前記中心位置差異データを算出す
る構成であり、前記球体形状に相当する円の輪郭に相当
する形状を、画像の濃淡値解析により取得した最大濃淡
値(輝度値)を持つトレース領域を濃淡値等高線として
設定するとともに、該最大濃淡値(輝度値)等高線領域
内部において1以上の濃淡値等高線を設定し、設定され
た複数の濃淡値等高線に対応する複数の中心位置に基づ
いて、前記球体形状に相当する円の中心位置を算出する
構成を有することを特徴とする。
【0019】さらに、本発明の画像処理装置の一実施態
様において、前記画像解析手段は、K本の濃淡値(輝度
値)等高線の各中心Ckを、複数(N個)の異なる方向
フィルタを用いて設定されるN個の中心位置c1〜cN
に基づいて次式によって算出し、Ck=(c1+c2+
……+cN)/N、(ただし、k=1,2,……,Kで
あり、Kは濃淡値(輝度値)等高線の数である)、さら
に、前記球体形状に相当する円の中心位置を、次式、C
=(λ1C1+λ2C2+……+λKCK)、(ただ
し、λkは信頼度係数であり、濃淡値(輝度値)が高い
等高線の順で、設定した重み係数であり、Σλk=1で
ある)、に基づいて算出する構成であることを特徴とす
る。
【0020】さらに、本発明の画像処理装置の一実施態
様において、前記画像解析手段は、最大濃淡値(輝度
値)を持つ等高線について、複数(N個)の異なる方向
フィルタを用いて設定されるN個の直径データd1〜d
Nに基づく式、D=(d1+d2+……+dN)/N、
によって、撮影画像における前記球体形状に相当する画
像の輪郭データとしての直径を算出する構成であること
を特徴とする。
【0021】さらに、本発明の画像処理装置の一実施態
様において、前記画像解析手段は、多視点画像撮影手段
を構成する複数カメラから選択された基準カメラの撮影
画像における輪郭データとしての直径値と、画像補正対
象となる他の参照カメラの取得した撮影画像における輪
郭データの直径値との直径比較データを取得し、前記画
像処理部は、前記直径比較データに基づいて、前記参照
カメラの取得画像の画素位置変更処理を実行する構成で
あることを特徴とする。
【0022】さらに、本発明の画像処理装置の一実施態
様において、前記画像処理部は、前記直径比較データに
基づく、前記参照カメラの取得画像の画素位置変更処理
において、位置変更後の画素値を変更前の画素位置の近
傍画素値に基づく線形補正によって決定する処理を実行
する構成を有することを特徴とする。
【0023】さらに、本発明の第3の側面は、複数視点
からの画像を撮影する複数カメラによって構成される多
視点画像生成装置において実行する多視点画像生成方法
であり、被写体を撮影した各カメラの撮影画像における
被写体中心位置と各カメラの撮影画像の特定座標位置と
の中心位置差異データ、および前記被写体の輪郭データ
の少なくともいずれかを求める画像解析ステップと、前
記画像解析ステップにおいて解析した前記中心位置差異
データまたは前記輪郭データに基づいて、前記多視点画
像生成装置を構成する各カメラの位置または姿勢制御情
報またはズーム制御情報を生成する制御情報生成ステッ
プと、を有することを特徴とする多視点画像生成方法に
ある。
【0024】さらに、本発明の多視点画像生成方法の一
実施態様において、前記被写体は、球体形状であり、前
記画像解析ステップは、各カメラの撮影画像における前
記球体形状に相当する円の中心位置と各カメラの撮影画
像の中心位置との差異に基づいて前記中心位置差異デー
タを算出するステップを含むことを特徴とする。
【0025】さらに、本発明の多視点画像生成方法の一
実施態様において、前記被写体は、球体形状であり、前
記画像解析ステップは、各カメラの撮影画像における前
記球体形状に相当する円の中心位置と各カメラの撮影画
像の中心位置との差異に基づいて前記中心位置差異デー
タを算出するステップを含み、前記球体形状に相当する
円の輪郭に相当する形状を、画像の濃淡値解析により取
得した最大濃淡値(輝度値)を持つトレース領域を濃淡
値等高線として設定するとともに、該最大濃淡値(輝度
値)等高線領域内部において1以上の濃淡値等高線を設
定し、設定された複数の濃淡値等高線に対応する複数の
中心位置に基づいて、前記球体形状に相当する円の中心
位置を算出することを特徴とする。
【0026】さらに、本発明の多視点画像生成方法の一
実施態様において、前記画像解析ステップは、K本の濃
淡値(輝度値)等高線の各中心Ckを、複数(N個)の
異なる方向フィルタを用いて設定されるN個の中心位置
c1〜cNに基づいて次式によって算出し、Ck=(c
1+c2+……+cN)/N、(ただし、k=1,2,
……,Kであり、Kは濃淡値(輝度値)等高線の数であ
る)、さらに、前記球体形状に相当する円の中心位置
を、次式、C=(λ1C1+λ2C2+……+λKC
K)、(ただし、λkは信頼度係数であり、濃淡値(輝
度値)が高い等高線の順で、設定した重み係数であり、
Σλk=1である)、に基づいて算出することを特徴と
する。
【0027】さらに、本発明の多視点画像生成方法の一
実施態様において、前記画像解析ステップは、最大濃淡
値(輝度値)を持つ等高線について、複数(N個)の異
なる方向フィルタを用いて設定されるN個の直径データ
d1〜dNに基づく式、D=(d1+d2+……+d
N)/N、によって、撮影画像における前記球体形状に
相当する画像の輪郭データとしての直径を算出すること
を特徴とする。
【0028】さらに、本発明の第4の側面は、複数視点
からの画像を撮影する複数カメラによって構成される多
視点画像撮影装置によって取得した画像の処理を実行す
る画像処理方法であり、被写体を撮影した各カメラの撮
影画像における被写体中心位置と各カメラの撮影画像の
特定座標位置との中心位置差異データ、および前記被写
体の輪郭データの少なくともいずれかを求める画像解析
ステップと、前記画像解析ステップの解析した前記中心
位置差異データまたは前記輪郭データに基づいて、前記
多視点画像生成装置を構成する各カメラの撮影画像の補
正処理を実行する画像処理ステップと、を有することを
特徴とする画像処理方法にある。
【0029】さらに、本発明の画像処理方法の一実施態
様において、前記被写体は、球体形状であり、前記画像
解析ステップは、各カメラの撮影画像における前記球体
形状に相当する円の中心位置と各カメラの撮影画像の中
心位置との差異に基づいて前記中心位置差異データを算
出することを特徴とする。
【0030】さらに、本発明の画像処理方法の一実施態
様において、前記被写体は、球体形状であり、前記画像
解析ステップは、各カメラの撮影画像における前記球体
形状に相当する円の中心位置と各カメラの撮影画像の中
心位置との差異に基づいて前記中心位置差異データを算
出するステップを含み、前記球体形状に相当する円の輪
郭に相当する形状を、画像の濃淡値解析により取得した
最大濃淡値(輝度値)を持つトレース領域を濃淡値等高
線として設定するとともに、該最大濃淡値(輝度値)等
高線領域内部において1以上の濃淡値等高線を設定し、
設定された複数の濃淡値等高線に対応する複数の中心位
置に基づいて、前記球体形状に相当する円の中心位置を
算出することを特徴とする。
【0031】さらに、本発明の画像処理方法の一実施態
様において、前記画像解析ステップは、K本の濃淡値
(輝度値)等高線の各中心Ckを、複数(N個)の異な
る方向フィルタを用いて設定されるN個の中心位置c1
〜cNに基づいて次式によって算出し、Ck=(c1+
c2+……+cN)/N、(ただし、k=1,2,…
…,Kであり、Kは濃淡値(輝度値)等高線の数であ
る)、さらに、前記球体形状に相当する円の中心位置
を、次式、C=(λ1C1+λ2C2+……+λKC
K)、(ただし、λkは信頼度係数であり、濃淡値(輝
度値)が高い等高線の順で、設定した重み係数であり、
Σλk=1である)、に基づいて算出することを特徴と
する。
【0032】さらに、本発明の画像処理方法の一実施態
様において、前記画像解析ステップは、最大濃淡値(輝
度値)を持つ等高線について、複数(N個)の異なる方
向フィルタを用いて設定されるN個の直径データd1〜
dNに基づく式、D=(d1+d2+……+dN)/
N、によって、撮影画像における前記球体形状に相当す
る画像の輪郭データとしての直径を算出することを特徴
とする。
【0033】さらに、本発明の画像処理方法の一実施態
様において、前記画像解析ステップは、多視点画像撮影
ステップを構成する複数カメラから選択された基準カメ
ラの撮影画像における輪郭データとしての直径値と、画
像補正対象となる他の参照カメラの取得した撮影画像に
おける輪郭データの直径値との直径比較データを取得
し、前記画像処理ステップは、前記直径比較データに基
づいて、前記参照カメラの取得画像の画素位置変更処理
を実行することを特徴とする。
【0034】さらに、本発明の画像処理方法の一実施態
様において、前記画像処理ステップは、前記直径比較デ
ータに基づく、前記参照カメラの取得画像の画素位置変
更処理において、位置変更後の画素値を変更前の画素位
置の近傍画素値に基づく線形補正によって決定する処理
を実行することを特徴とする。
【0035】さらに、本発明の第5の側面は、複数視点
からの画像を撮影する複数カメラによって構成される多
視点画像生成装置における多視点画像生成処理を実行す
るコンピュータ・プログラムであって、被写体を撮影し
た各カメラの撮影画像における被写体中心位置と各カメ
ラの撮影画像の特定座標位置との中心位置差異データ、
および前記被写体の輪郭データの少なくともいずれかを
求める画像解析ステップと、前記画像解析ステップにお
いて解析した前記中心位置差異データまたは前記輪郭デ
ータに基づいて、前記多視点画像生成装置を構成する各
カメラの位置または姿勢制御情報またはズーム制御情報
を生成する制御情報生成ステップと、を具備することを
特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
【0036】さらに、本発明の第6の側面は、複数視点
からの画像を撮影する複数カメラによって構成される多
視点画像撮影装置によって取得した画像処理を実行する
コンピュータ・プログラムであって、被写体を撮影した
各カメラの撮影画像における被写体中心位置と各カメラ
の撮影画像の特定座標位置との中心位置差異データ、お
よび前記被写体の輪郭データの少なくともいずれかを求
める画像解析ステップと、前記画像解析ステップの解析
した前記中心位置差異データまたは前記輪郭データに基
づいて、前記多視点画像生成装置を構成する各カメラの
撮影画像の補正処理を実行する画像処理ステップと、を
具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムに
ある。
【0037】なお、本発明のコンピュータ・プログラム
は、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎
用コンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読
な形式で提供する記憶媒体、通信媒体、例えば、CDや
FD、MOなどの記憶媒体、あるいは、ネットワークな
どの通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログ
ラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読
な形式で提供することにより、コンピュータ・システム
上でプログラムに応じた処理が実現される。
【0038】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づく、より
詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明
細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構
成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限
らない。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多視点画像生成装
置、画像処理装置、および方法について、図面を参照し
ながら詳細に説明する。
【0040】[本発明の概要]まず、本発明の概略につ
いて、その目的とともに説明する。本発明の多視点画像
生成装置、および画像処理装置は、視点の異なる複数台
のカメラによる多視点画像撮影処理、あるいは表示処理
において、全てのカメラの観測視野を一定または連続的
な倍率変化を行なう構成として、カメラの切り換え時に
おいてもスムーズな画像移行を可能とするものである。
すなわちカメラの観測視野が、複数の異なるカメラ間で
同じ領域となるように設定することを可能としたり、あ
るいは、連続するカメラ切り換えを実行した場合でも視
野領域が規則的に変わり、あたかも1台のカメラでズー
ムインまたはズームアウトしているような表示を可能と
する。
【0041】すなわち複数のカメラ映像を切り換えてい
るにもかかわらず、1台のカメラが実空間のある対象を
空間中の視線の軌跡にそって移動して注視しているよう
な映像を提供可能な多視点映像を撮影する複数のカメラ
設定あるいは画像処理を行なうものである。
【0042】図を参照して説明する。図1は、複数のカ
メラが実空間のある点または線を注視しているようなカ
メラ設定例を示す。図1(a)は、複数のカメラ111
〜115が、実空間のある被写体として注目対象の点1
01を撮影している構成の上面図であり、(b)はその
側面図である。図1(c)は、複数のカメラ131〜1
35が、実空間のある被写体として注目対象の線121
を撮影している構成の上面図であり、(d)はその側面
図である。
【0043】図1における構成において、各カメラの視
野領域は焦点距離(レンズ長またはズーム倍率に相当す
る)や注目対象までの距離などの調整によって変えるこ
とができる。本発明のシステムは、図1のような多視点
画像を撮影するカメラの視野領域の調整を効率的にかつ
正確に実行することを可能とする。
【0044】また、図2は、複数のカメラが実空間のあ
る点を注視している時のカメラ視野の実施例を示す。
【0045】図2(a)は、複数のカメラ211〜21
5が、が実空間のある被写体として注目対象の点201
を撮影している構成の上面図であり、各カメラの下部に
示す矩形領域が各カメラの撮影している視野領域221
〜225に相当する。(a)の構成では、各カメラの下
部に示す視野領域221〜225は等しい大きさであ
り、等しい視野領域の画像を撮影している例である。図
2(b)は、複数のカメラ241〜245が、実空間の
ある被写体として注目対象の点231を撮影している構
成の上面図であり、各カメラの下部に示す矩形領域が各
カメラの撮影している視野領域251〜255に相当す
る。(b)の構成では、各カメラの下部に示す視野領域
251〜255は等しい大きさではなく、左から右のカ
メラ方向に従って、視野領域が連続的に変化する画像を
撮影している例である。これは、カメラのズームイン、
ズームアウト処理に相当する。
【0046】本発明のシステムは、図2(a)のような
多視点画像を撮影するカメラの視野領域を一致させて、
カメラ間の切り換えを行なってもぶれを発生させること
がなく、また、図2(b)のようなのカメラ間で連続的
に視野領域を変化させることで、あたかも1台のカメラ
が移動しながらズームイン、ズームアウト処理を行なっ
ているような画像を提供可能とする。
【0047】具体的には、実空間のある位置に画像上の
識別可能なマーカー、例えば、ボール等の球体を設置
し、そのボールを各カメラにより観測しながら、ボール
の位置・大きさを抽出し、また、そのボールが各カメラ
画像において所定大きさと所定位置、例えば、各カメラ
の撮影画像上の中心位置になるようにカメラ設定を行
う。
【0048】また、設定時の各カメラ間の位置・姿勢・
ズームが違っても、各カメラにより観測されたボール画
像から画像処理手法によって、ボールの位置、例えば、
ボール中心と大きさ、例えば、ボールの直径等のパラメ
ータを推定し、それらの推定結果を用いて各カメラ映像
の位置・姿勢・ズームを補正して、全てのカメラはあた
かも3次元空間のある対象を仮想的に注目しているよう
なカメラ補正技術を提供する。
【0049】[本発明の具体的構成]図3には、異なる
視点で設置された複数台のカメラによる多視点画像撮影
システムの構成図を示す。同期的に作動するN台の複数
のカメラ311(1)〜(n)によって撮影された被写
体301の映像を、A/D変換部321(1)〜(n)
を通してデジタルデータに変換した後、メモリ322
(1)〜(n)にそれぞれの撮影データを記憶保存し、
CPU等の演算処理ユニットを持つ例えばPCによって
構成可能な多視点映像生成・表示処理部323による画
像処理、例えば、複数のカメラの画像を連結して多視点
画像を生成する映像オーサリング処理等によって多視点
画像を生成し、画像モニター上で再生し表示する。
【0050】図3に示すようなシステムにおいて、複数
のカメラ311(1)〜(n)によって撮影された多視
点画像をそのまま再生すると、各カメラ間の位置・ズー
ムのばらつきによって、多視点画像を観賞する際、違和
感を感ずることになる。この具体例を図4を参照して説
明する。
【0051】図4には、多視点画像撮影システムによっ
て撮影された映像の一例を示す。図3のシステムにおい
て、撮影された画像が、それぞれCam1画像〜Cam
N画像であるとき、これらの画像は、同一被写体におけ
る同一時のフレーム画像である。これらの画像を重ね合
わせた画像が画像401である。画像401には、同一
被写体である画像がそれぞれのカメラ画像でずれがある
画像として示されている。この画像フレームは同一時間
の各かめらの撮影画像であるが、例えば時系列的にカメ
ラ切り換えをね行なって動画像を観察しようとしても、
各カメラ切り換え時に突然被写体がずれた位置に移動す
るなど不自然な表示がなされることになる。
【0052】このように、多視点映像撮影システムにお
いて、複数のカメラで撮影して、それらの映像から任意
視点映像を生成して、視点を変えながら注目対象画像を
モニター上で観賞する時、極めて不自然な映像となって
しまう。その原因は、視点を変える各カメラで撮影した
画像フレーム間の位置・ズームなどの違いによるもので
ある。
【0053】そこで、本発明の構成では、多視点画像再
生時の不自然さを軽減するために、実空間のある位置に
画像上の識別可能なマーカー(例えば、ボール)を置
き、まず基準となるカメラ(例えば、1番目のカメラ)
で観測された画像からボールの位置と大きさを検出し、
そのボールが画像上の所定位置(例えば、画像中心)と
大きさになるように、基準カメラの位置・姿勢・レンズ
長を決める。そして、各カメラによる観測画像からボー
ルの位置と大きさを検出し、そのボールが画像上の所定
位置(例えば、画像中心)と大きさになるように、各カ
メラの位置・姿勢・ズームを調整する処理を実行する。
【0054】図5には、カメラ間の位置・ズームを調整
して、各カメラの注目点と視野領域(距離)が同じとな
るようにカメラ設定を行う一例を示す。被写体は球形形
状を持つボール501とし、これを異なる視点位置に配
置された多視点画像を撮影する複数のカメラ511
(1)〜(n)で撮影する。各カメラ511(1)〜
(n)で撮影された画像は、先に図4を参照して説明し
たように被写体のずれを発生させている。
【0055】例えばカメラ511(1)で撮影した画像
531と、カメラ511(n)で撮影した画像532に
示すように、被写体であるボールの位置、例えば中心位
置が個々の撮影画像、すなわち画像531と画像532
とでは異なって撮影されている。これは、カメラ511
(1)とカメラ511(n)の位置や、ズーム調整が不
完全であることに起因する。
【0056】そこで、カメラ調整としてのキャリブレー
ション処理として、被写体であるボール501を各カメ
ラ511(1)〜(n)で撮影し、それぞれの撮影画像
において、画像中心にボールが位置するように設定し、
また、ボールの撮影画像の大きさが予め設定された領域
内、例えば、正方形領域や円形領域などに入るように、
各カメラの位置・姿勢・焦点距離(レンズ長)の調整を
実行する。この調整は手動で行なってもよいし、撮影画
像に基づく制御情報をカメラの位置制御ズーム調整を実
行するカメラ制御手段に出力して自動的に行う構成とし
てもよい。
【0057】図6に多視点画像を撮影するカメラの位置
・姿勢・焦点距離(レンズ長)の調整を自動実行するシ
ステム、および、カメラの位置・姿勢・焦点距離(レン
ズ長)の調整のなされていない多視点画像を撮影するカ
メラの取得画像を画像処理として補正する画像処理装置
の2つの構成を併せ持つシステム構成図を示す。
【0058】カメラ601から、例えばボールを被写体
として撮影した画像は、画像メモリ602に格納され、
画像解析部603が画像メモリ602に格納された画像
を解析し、撮影画像における画像中心からのボールの中
心位置のずれ量、また、ボールの撮影画像の大きさと予
め設定された領域との差を算出する。
【0059】算出データは、制御情報生成部604に出
力され、制御情報生成部604において、画像中心にボ
ールが位置し、かつボールの撮影画像の大きさが予め設
定された領域に一致するためのカメラ601の位置・姿
勢・焦点距離(レンズ長)の調整パラメータを生成し、
生成パラメータをそれぞれカメラ位置・姿勢制御部60
5、カメラズーム制御部606に出力する。カメラ位置
・姿勢制御部605、カメラズーム制御部606は、そ
れぞれ入力パラメータに基づいて、カメラ601の位置
・姿勢、およびズーム調整を実行する。
【0060】一方、カメラの位置・姿勢・焦点距離(レ
ンズ長)の調整のなされていない多視点画像を撮影する
カメラの取得画像を画像処理として補正する画像処理装
置として機能させる場合は、画像解析部603が画像メ
モリ602に格納された画像を解析し、撮影画像におけ
る画像中心からのボールの中心位置のずれ量、また、ボ
ールの撮影画像の大きさと予め設定された領域との差を
算出する。算出データは、画像処理部611に出力さ
れ、画像処理部611において、画像中心にボールが位
置し、かつボールの撮影画像の大きさが予め設定された
領域に一致させるように、画像処理を実行し、処理後の
画像を出力部612において出力する。
【0061】なお、図6には1つのカメラ601に対し
ての調整を実行するキャリブレーション装置または画像
処理装置として示してあるが、複数のカメラからの撮影
情報を図6の画像メモリ602に区分して格納し、各画
像についての解析を画像解析部603において実行し、
複数のカメラについての位置・姿勢・焦点距離(レンズ
長)の調整処理を実行する構成としてもよい。
【0062】次に、図7以下を参照して、画像解析処
理、画像解析処理に基づく制御情報生成処理(キャリブ
レーション情報生成処理)、および画像解析処理に基づ
く画像処理の詳細について説明する。
【0063】まず、画像解析処理として実行する多視点
画像撮影システムを構成するカメラで撮影したボールの
中心位置と大きさを推定するアルゴリズムを説明する。
従来の撮影画像における位置推定手法には、例えば二値
化画像処理などを用いて画像中の注目領域の外接円を推
定する手法がある。これらの手法は例えば、(5)喜多:
同心円特徴に基づく形状の記述と類似度測定、電子情報
通信学会論文誌, J75-D2:1557-1564, 1992.、(6)呉,鈴
木,赤塚:時系列画像からの細胞活動における突出顆粒
の検出と解析、医療情報学, Vol.17, No.1, pp.1-10, 1
997.に示されている。しかしながら、二値化画像処理を
基本とする手法は、推定精度が必ず良いとは言えない。
【0064】本発明のシステムでは、被写体として設定
したボールの背後に無地テクスチャの板を置いて、各カ
メラによってボール画像を観測する。図7(a)に示す
画像がキャリブレーションを行なうカメラによって撮影
された画像を示している。この撮影画像上のボール70
1領域だけをマウスにより選択し領域702を設定し、
画像前処理として、垂直線分703を除去するフィルタ
処理を行う。
【0065】その後、エッジ検出処理によって画像内の
ボールを示す円のエッジ領域704を検出する。エッジ
領域704検出は、画素値の濃淡値(輝度値)分布の微
分処理によって求められる。エッジ領域704を示す図
が図7(b)である。次に、画像の中心位置を座標
(0,0)と設定し、水平方向をX軸、垂直方向をY軸
とし、水平方向(Ix)、または垂直方向(Iy)のエ
ッジ画像の濃淡値(輝度値)分布705,706を求め
る。
【0066】水平方向(Ix)輝度分布705の最大
値:Ix_max、または垂直方向(Iy)の濃淡値
(輝度値)分布706の最大値:Iy_maxを検出し
て、エッジのトレースを行う(図7(c)参照)。その
最大濃淡値(輝度値)を持つエッジ、Ix_maxまた
はIy_maxの中心をボールを示す円の仮の中心:c
1とし、する。Ix_maxまたはIy_maxの距離
をボールを示す円の仮の直径:d1とする。
【0067】次に、最大濃淡値(輝度値)を持つエッジ
(Ix_maxまたはIy_max)の内側領域におい
て、輝度値が予め設定された閾値より大きければ、エッ
ジのトレース処理を行い、図7(c)に示すような複数
の濃淡値(輝度値)等高線707を得る。濃淡値(輝度
値)等高線の数をK本とする。
【0068】K本の濃淡値(輝度値)等高線707各々
の中心としてK個の中心:Ck(1≦k≦K)を求め
る。図7(d)に示すN方向フィルタ(この例では、N
=32)を用いて、K本の濃淡値(輝度値)等高線の各
中心Ckを次式によって推定する。
【0069】
【数1】 Ck=(c1+c2+……+cN)/N……(式1)
【0070】ここで、k=1,2,……,Kは濃淡値
(輝度値)等高線の数(エッジ幅に相当)であり、上記
式によってK本の濃淡値(輝度値)等高線各々について
のK個の中心:Ck(1≦k≦K)データが算出され
る。
【0071】また、ボールを示す円の仮の直径(大き
さ):Dを次式によって推定する。Ix_maxまたは
Iy_maxの最大濃淡値(輝度値)を持つエッジにつ
いて、図7(d)に示すN方向フィルタ(この例では、
N=32)を用いて、N個の直径(d1〜dN)を求
め、下式によって直径:Dを算出する。
【0072】
【数2】 D=(d1+d2+……+dN)/N……(式2)
【0073】図7(e)には、K個の各等高線の中心:
Ck(1≦k≦K)708と大きさ(直径):D709
の推定結果を示した。
【0074】次に、これらK本の濃淡値(輝度値)等高
線各々についてのK個の中心:Ck(1≦k≦K)デー
タに基づいて、円の中心Cが下式により推定される。
【0075】
【数3】 C=(λ1C1+λ2C2+……+λKCK)……(式3) ただし、Σλk=1 (Kは濃淡値(輝度値)等高線
数)
【0076】なお、上記式において、λkは信頼度係数
であり、濃淡値(輝度値)が高い等高線の順で、重み係
数を決める。図7(f)には本手法による円の中心71
0および直径711の推定結果を示した。このようにし
て1つのカメラの撮影画像におけるキャリブレーション
時の被写体としてのボールの中心710、および直径が
求められ、画像中心位置、すなわち画像中心の座標(X
_Size/2,Y_Size/2)からのずれが算出
される。なお、画像サイズは、横:X_Size、縦:
Y_Sizeとする。
【0077】上述のように複数の濃淡値(輝度値)等高
線を用いて画像解析を行なう理由について説明する。
【0078】理想的な照明光、例えば、真正面からの平
行光を被写体としてのボールに照射して画像を撮影した
場合、カメラによる観測画像上では図8(a)のように
ほぼ真円に近い形で撮影画像上におけるボール801を
観測できる。
【0079】しかしならが、カメラと照明光の位置を考
えると、このような照明光の配置、すなわち真正面から
の平行光を照射する設定は容易ではない。実際には照明
光の照射方向の偏りなどによって、観測されたボールの
投影像に、位置ずれが発生したり周辺部の輝度値変化、
例えば影などの影響での輝度値変化が生じ、例えば図8
(b),(c)のように真の位置802からずれた位置
に画像としてのボール803,804が表示されること
がある。このような場合、画像二値化や輪郭トレースな
どといった方法では、その円心と大きさを精度良く推定
することが容易ではない。
【0080】図8(d)は、図8(a)の直線Lに沿っ
た画像濃淡値(輝度値)分布とその微分値として算出さ
れるエッジ画像濃淡値分布図を示している。図8(e)
は、実線部が、図8(b)の直線Lに沿った画像濃淡値
(輝度値)分布831とその微分値として算出されるエ
ッジ画像濃淡値分布832を示す図、点線部が図8
(a)の場合の対応図、すなわち(d)と同様の画像濃
淡値(輝度値)分布821と画像濃淡値分布822の各
ラインを示している。図8(f)は、実線部が、図8
(c)の直線Lに沿った画像濃淡値(輝度値)分布84
1とその微分値として算出されるエッジ画像濃淡値分布
842を示す図、点線部が図8(a)の場合の対応図、
すなわち(d)と同様の画像濃淡値(輝度値)分布82
1と画像濃淡値分布822の各ラインを示している。
【0081】図8(a)の直線Lに沿った画像濃淡値
(輝度値)分布とその微分値として算出されるエッジ画
像濃淡値分布図である図8(d)に基づいて、エッジ画
像の局所最大値を検出することによって、正しい円の中
心823を検出できるが、図8(b),(C)の画像に
基づいて求められる画像濃淡値(輝度値)分布とエッジ
画像濃淡値分布図からは、エッジ画像の局所最大値を検
出できても円の中心を正しく推定することが困難であ
る。
【0082】図8(d),(e)に示すエッジ画像に基
づいて求められる円の中心は、それぞれ図に示す中心8
33,843となり、図(d)に基づいて求められる円
の中心823とずれが発生する。
【0083】そこで、本実施例では、エッジ画像の局所
最大値だけではく、ある閾値以上のエッジ領域の一部に
対する濃淡値の等高線を抽出し、それらの等高線の中心
をそれぞれ算出し、統計的な処理を用いて、円の中心位
置をより精度良く推定する。
【0084】図9を参照して、観測画像から濃淡値(輝
度値)等高線を抽出し、ボールを撮影した画像のボール
を示す円の中心位置を求めるアルゴリズムを説明する
【0085】図9(a),(b)は、図8(b)に相当
するカメラ撮影画像に基づいて生成される円のL線上の
濃淡値(輝度値)分布、およびエッジ画像濃淡分布図で
ある。図8(e)に示した濃淡値(輝度値)分布、およ
びエッジ画像濃淡分布図と同じである。この分布図のみ
からは、前述したように、円の中心は、真の円の中心8
23からずれて算出されてしまう。すなわち、図9
(c)は、エッジ画像のL線上の局所最大値により推定
された円の中心C1であり、その結果から推定された円
心が真の円の中心823から大きくずれることが分か
る。
【0086】本発明では、このようなずれの補正を行な
うため、さらに、図9(d)、(e)、(f)に示すよ
うに、エッジ画像910のL線上の局所最大値の内側に
おけるある濃淡値(輝度値)等高線を求め、それぞれの
濃淡値(輝度値)等高線に基づいて算出した円の中心を
適用した。図9(d)は、閾値T2として設定した濃淡
値(輝度値)等高線によって算出した円の中心C2、図
9(e)は、閾値T3として設定した濃淡値(輝度値)
等高線によって算出した円の中心C3、図9(f)は、
閾値TKとして設定した濃淡値(輝度値)等高線によっ
て算出した円の中心CKを示している。
【0087】これら、各濃淡値(輝度値)等高線毎の中
心Ck(1≦k≦K)は等高線数Kに対応して算出され
る。これらの複数の濃淡値(輝度値)等高線の中心Ck
に基づいて、前述した式3により、円の中心位置を推定
し、円の位置ずれを補正し、真の円中心位置をより精度
よく推定することが可能となる。
【0088】上述のずれ量算出処理により求められた値
に基づいて、撮影画像の中心(X_Size/2,Y_
Size/2)に撮影されたボール中心が位置するよう
に撮影カメラ位置・姿勢の制御が実行される。なお、画
像サイズは、横:X_Size、縦:Y_Sizeとす
る。
【0089】なお、上述の処理は、多視点画像を撮影す
るカメラのキャリブレーション処理として実行し、多視
点画像を撮影することで、カメラ間画像切り換え時の被
写体のぶれのない映像を提示する効果をもたらすが、上
述のキャリブレーションを行なわずに多少のずれのある
カメラ配置で多視点画像データを取得した後、上記のア
ルゴリズムに従って、各カメラの撮影画像の補正処理を
実行することも可能であり、上記アルゴリズムに従った
補正処理を行なうことで、カメラ間画像切り換え時の被
写体のぶれのない映像を提示することが可能となる。
【0090】図10に、実空間にあるボールを各カメラ
で観測保存し、上述した濃淡値(輝度値)等高線を用い
た処理によって、各カメラ画像上のボール中心位置
(x,y)とボールの大きさd(直径)とを補正パラメ
ータとして推定し、それらの補正用パラメータを用いて
多視点画像補正を行う一例を示す。
【0091】図10において、被写体は球形形状を持つ
ボール1001とし、これを異なる視点位置に配置され
た多視点画像を撮影する複数のカメラ1011(1)〜
(n)で撮影する。各カメラ1011(1)〜(n)で
撮影された画像は、被写体のずれを発生させている。
【0092】例えばカメラ1011(1)で撮影した画
像1031と、カメラ1011(n)で撮影した画像1
032に示すように、被写体であるボールの位置、例え
ば中心位置が個々の撮影画像、すなわち画像1031と
画像1032とでは異なって撮影されている。これは、
カメラ1011(1)とカメラ1011(n)の位置
や、ズーム調整が不完全であることに起因する。
【0093】そこで、カメラ調整としてのキャリブレー
ション処理として、被写体であるボール1001を各カ
メラ1011(1)〜(n)で撮影し、ステップS11
−1〜nにおいて、それぞれのカメラ1011(1)〜
(n)の撮影画像において、上述した濃淡値(輝度値)
等高線を用いた処理によって、各カメラ画像上のボール
中心位置(xn,yn)とボールの大きさdとしての半
径rn(直径でもよい)とを算出する。ただし、1≦n
≦Nであり、Nはカメラ数である。算出した補正用パラ
メータは、ステップS12−1〜nにおいて、それぞれ
記憶手段に格納され、撮影画像の補正処理の際に用いら
れる。
【0094】なお、これらのパラメータは、必要に応じ
て各カメラの位置・姿勢制御部、ズーム制御部に出力
し、パラメータに基づく位置・姿勢制御、およびズーム
制御を実行してもよい。
【0095】次に、上述したパラメータに基づいて、多
視点画像を撮影するカメラ位置の補正を、行なう場合の
具体例について説明する。この補正処理により、多視点
画像を撮影する全てのカメラが3次元空間における同一
な対象を仮想的に注視しているように設定される。各カ
メラの位置・姿勢のばらつきを補正する方法を図11を
参照して説明する。図11は被写体1100のずれのな
い画像を撮影する基準カメラ1101とし、被写体11
00のずれのある画像を撮影するカメラを参照カメラ1
102として、ずれのある画像を撮影する参照カメラ1
102の補正処理の例を示している。
【0096】補正処理の態様には、仮想的なカメラ回転
による画像変換を用いる補正処理(図11(a))と仮
想的なカメラ平行移動による画像変換を用いる補正処理
(図11(b))の2つの態様があり、いずれかの補正
処理方法を選択して適用可能である。
【0097】実際に、各カメラを設定する際、全てのカ
メラは、ほぼ同じ注目対象を見ているように設定されて
いるので、各カメラで撮影された画像上の位置ずれは数
画素から十数画素以内に抑えることが可能である。従っ
て、下式に示す式を満足するようにカメラの平行移動
(図11(b))あるいは方向修正(図11(a)のθ
x)を行なうことで、多視点画像を撮影する各カメラ位
置の補正処理としてのキャリブレーションが可能とな
る。
【0098】
【数4】
【0099】上記式において、(x,y)は、各カメラ
のおける補正前の画像座標であり、(X,Y)は補正後
画像の座標である。(Δx,Δy)はずれ量に相当す
る。
【0100】これらのずれ量を解消する位置に各カメラ
の位置、あるいは方向を修正することにより、ずれ量が
解消されキャリブレーション後は、撮影対象としてのボ
ールの撮影画像の中心が、撮影画像領域の中心位置に設
定される。なお、上記(式4)において、ずれ量(Δ
x,Δy)と、カメラの撮影画像領域サイズとの関係
は、以下の(式5),(式6)に示す対応となる。
【0101】
【数5】 Δx=Cx−X_Size/2……(式5) Δy=Cy−Y_Size/2……(式6)
【0102】ここで、Cxは円の中心C(x,y)のx
座標であり、Cyは円の中心C(x,y)のy座標であ
り、X_SizeとY_Sizeは、撮影画像の横(X
軸)と縦(Y軸)の画素数(大きさ)である。
【0103】さらに、Z軸、すなわち、カメラと被写体
(ボール)とを結ぶ軸回りの回転を補正するために、上
述の(式4)で得られた結果(X,Y)に対して、下式
の変換を実行する。
【0104】
【数6】
【0105】図12は、前述の補正用パラメータを用い
て、仮想的なカメラの移動及びZ軸回りのカメラ回転に
よって、カメラ間の位置・姿勢を補正する一例を示した
図である。キャリブレーション対象となる多視点画像を
撮影するカメラで観測した画像を図12(a)とする。
【0106】図12(a)の撮影画像の画像2値化処
理、フィルタ処理などによって、撮影画像における元の
円の画像中心1201を通る直線1203を検出する。
さらに、上述の濃淡値(輝度値)等高線を適用した中心
算出処理によって求められた中心1202を通るY軸方
向の線1204と直線1203とのなす角γをZ軸回り
の回転角:γとして例えば三角法計算によって求め、角
度:γの回転をZ軸回りに実行させることで、画像補正
またはカメラ位置補正が行われ、図12(b)の補正撮
影画像を取得できる。これらの処理により、カメラの位
置、姿勢制御が実行される。
【0107】次に、多視点画像を撮影する各カメラのズ
ーム補正処理について説明する。カメラの設定位置(距
離)やレンズ(ズーム倍率)等のばらつきによって、3
次元空間上の同一対象に対して各カメラ観測画像上での
大きさが違っても、後処理によってその違いを補正する
ことが可能である。
【0108】次に、上述したパラメータに基づいて、多
視点画像を撮影するカメラのズーム補正処理を行なう場
合の具体例について説明する。カメラの設定位置(距
離)やレンズ(ズーム倍率)等のばらつきによって、3
次元空間上の同一対象に対して各カメラ観測画像上での
大きさが違う場合に、以下に説明する補正を実行するこ
とにより、多視点画像を撮影する複数カメラ間のカメラ
切り換えを行なった場合でも被写体の大きさを不変とし
たり、あるいはスムーズなズーム変化を示すように設定
することができる。なお、本処理も多視点画像を撮影す
る各カメラのズーム設定処理として適用可能であるのみ
ならず、本処理を適用したズーム設定を行なっていない
多視点画像を撮影する複数カメラからの撮影画像につい
ての後処理として実行する画像補正処理として適用する
ことも可能である。
【0109】多視点画像を撮影する各カメラのズーム設
定処理は、例えば図13に示すように、被写体1300
の基準となる大きさの画像を撮影する基準カメラ130
1とし、ズーム設定処理を行なうキャリブレーション対
象となる参照カメラ1302とした場合、以下に説明す
る処理によって算出されるパラメータに基づいて、参照
カメラ1302の位置を被写体1300から遠ざける
(参照カメラ1302のズームが大である場合)と、参
照カメラ1302の位置を被写体1300に近づける
(参照カメラ1302のズームが小である場合)との処
理を示している。このような物理的なカメラの移動を行
なわず、参照かめらの焦点調整、ズーム調整を行なって
もよい。
【0110】前述のカメラ位置、姿勢制御と同様、三次
元空間におけるボールを被写体として設定し、異なる方
向からの撮影カメラにより撮影した画像に基づいて、カ
メラの設定位置(距離)やレンズの焦点距離(レンズ
長、ズーム倍率)を調整する。
【0111】カメラ距離や、レンズの焦点距離(レンズ
長、ズーム倍率)の調整パラメータは、前述の濃淡値
(輝度値)等高線を用いた処理によって取得されるボー
ルの大きさdとしての直径dn(または半径rn)であ
り、ボールの大きさを推定し、それをカメラ倍率補正の
パラメータとして用いる。
【0112】上述の濃淡値(輝度値)等高線を用いた処
理によって取得される直径dとカメラズーム補正は、以
下のアルゴリズムに従って実行される。
【0113】多視点画像を撮影する複数のカメラ群の1
つのカメラを基準カメラとして設定し、このカメラをカ
メラ1とする。前述の例と同様、被写体を球形のボール
として設定し、多視点画像を撮影する複数のカメラ群で
撮影し、基準カメラ1の撮影画像から算出された円の直
径を基準直径d1とする。
【0114】その他のキャリブレーション対象となるカ
メラ:カメラ2〜カメラNの撮影画像から、前述の濃淡
値(輝度値)等高線を用いた処理によって取得された直
径をdi(i=1,2,……,N)とする。
【0115】基準カメラに対する、キャリブレーション
対象となるカメラ:カメラ2〜カメラNのズーム倍率の
違いZiを以下の式に基づいて算出する。
【0116】
【数7】Zi=di/d1……(式8)
【0117】上述の(式8)によって算出される値:Z
iを用いて、各キャリブレーション対象カメラのカメラ
距離や、レンズの焦点距離(レンズ長、ズーム倍率)の
調整が可能となる。
【0118】また、上述のアルゴリズムに基づくズーム
調整を実行していない多視点画像撮影システムにおいて
撮影された複数カメラからの撮影画像についての画像補
正処理として実行する場合の処理アルゴリズムを図14
を参照して説明する。
【0119】図14は、ズーム補正前の画像における画
像の画素位置1401を上述の(式8)によって算出さ
れる値:Zを用いて、画素位置1402に変更すること
で、補正前の画像rgb(i,j)から補正後の画像R
GB(i’,j’)を求めた例を示した図である。
【0120】補正処理後の画像上の画素位置(i’,
j’)と補正処理前の画像上の画素位置(m,n)との
関係は、上述の(式8)によって算出される値:Zを用
いた次の関係式(式9)によって定義付けされる。
【0121】
【数8】 z2・((i‐X_Size/2)2+(j-Y_Size/2)2) =(m‐X_Size/2)2+(n-Y_Size/2)2……(式9)
【0122】上記(式9)において、X_SizeとY
_Sizeは、撮影画像の横(X軸)と縦(Y軸)の画
素数(大きさ)である。
【0123】上記式に基づいて、ズーム補正に基づく変
換後の画素位置が決定される。さらに、その決定された
位置における画素の値は、以下に示す(式10)によっ
て求める。補正前の画像の画素値をrgb(i,j)と
すると、補正後の画像の画素値RGB(i’,j’)は
下式のような画素値線形補正法により求めることができ
る。
【0124】
【数9】 RGB(i’,j’)=(1−kx)(1−ky)・rgb(i,j)+kx ・ky・rgb(i+1,j+1)+(1−kx)・ky・rgb(i,j+1 )+kx・(1−ky)・rgb(i+1,j) ……(式10) ここで、kx=m−i,ky=n−jである。
【0125】上記(式10)におけるrgn(i,
j),rgn(i+1,j),rgn(i,j+1),
rgn(i+1,j+1)は、変換前の画素位置(m,
n)を囲む最も近い4連接画素のRGB値を示す。ま
た、(m,n)と(i,j)との関係は以下の(式1
1)に示す関係となる。
【0126】
【数10】
【0127】上記アルゴリズムに従って、ズーム補正処
理に対応する画像処理が実行され、ズーム補正に基づく
画素位置変換、および画素値設定が実行される。
【0128】これらの画像処理により、ズーム調整を実
行していない多視点画像撮影システムにおいて撮影され
た複数カメラからの撮影画像についての画像補正が可能
となり、画像のカメラ切り換え時における被写体画像の
大きさの変わらない固定ズーム画像、あるいはスムーズ
なズームインまたはズームアウト画像の提示が可能とな
る。
【0129】図15は、各カメラ設定は正確に行われて
いない多視点画像撮影システムにおいて各カメラが取得
した画像に対して、上述の濃淡値(輝度値)等高線を用
いた処理によって取得した等高線各々についてのK個の
中心:Ck(1≦k≦K)データ、およびK個の直径d
k(1≦k≦K)データに基づいて、円の中心位置、直
径データを求め、これらのデータをパラメータとして画
像の補正処理を実行した多視点画像の例である。
【0130】図15(a)は、上記アルゴリズムに従っ
たカメラ位置・姿勢およびズーム調整のなされていない
多視点画像撮影システムによって撮影された5台のカメ
ラ(Cam1〜Cam5)の撮影画像を示すものであ
り、各カメラの撮影画像の被写体(人物)の位置、大き
さがばらばらであるが、上記アルゴリズムに従った画像
補正処理としての位置ずれ、ズーム補正を行なった図1
5(b)の5台のカメラ(Cam1〜Cam5)の補正
画像では、被写体(人物)の位置、大きさが統一され、
例えば動画とした場合のカメラ間切り換えを行なっても
違和感のない映像が提供可能となる。
【0131】なお、図15の例は、各カメラ設定は正確
に行われていない多視点画像撮影システムにおいて各カ
メラが取得した画像に対する本発明の濃淡値(輝度値)
等高線を用いたアルゴリズムを適用した画像補正処理に
よって取得した画像であるが、本発明の濃淡値(輝度
値)等高線を用いたアルゴリズムを適用して多視点画像
撮影システムを構成する各カメラの位置・姿勢、ズーム
調整を行なうことで、撮影後の画像補正を行なうことな
く、図15(b)と同様、被写体の位置、大きさが統一
され、例えば動画とした場合のカメラ間切り換えを行な
っても違和感のない映像が提供可能となる。
【0132】次に、図16を参照して、本発明の多視点
画像撮影システムおよび画像処理装置の処理手順につい
てまとめて説明する。各ステップについて説明する。
【0133】ステップS101では、多視点画像撮影シ
ステムを構成するN台のカメラの札有為画像を取得す
る。ここでは、上述したように、ボールのような球体形
状の物体を被写体として異なる視点からの撮影画像をそ
れぞれのカメラで取得する。
【0134】ステップS102では、各カメラの取得画
像からエッジを検出する。これは、先に図7(b)を参
照して説明した処理によって実行される。
【0135】次に、ステップS103では、エッジ領域
内の最大濃淡値を検出する。先に図7(c)を参照して
説明したIx_max値等である。次に、ステップS1
04では、輪郭トレースによる濃淡値(輝度値)等高線
を最大濃淡値トレース領域の内側領域に例えばK本設定
する。
【0136】次にステップS105において、N方向フ
ィルタ処理(ex.N=32)により最大濃淡値トレー
ス領域においてN個の直径データを求め、これらのN個
の直径データd1〜dNに基づいて直径データ:Dを求
める(式2参照)。
【0137】さらに、ステップS106において、ステ
ップS104において設定したK本の濃淡値(輝度値)
等高線のそれぞれについてのK個の中心を求める。な
お、1つの濃淡値(輝度値)等高線の中心データは、N
方向フィルタについてのN個の中心位置に基づいて設定
され、その後、K本の濃淡値(輝度値)等高線のそれぞ
れについて求めたK個の中心に基づいて、最終的な円の
中心:Cが決定される(式1、式3参照)。
【0138】ステップS107では、算出した円の直
径:D、および円の中心:Cに基づいて、カメラの位置
・姿勢、ズームの調整によるキャリブレーションを実行
するか、あるいは画像処理を実行する。
【0139】これらの処理により、多視点画像を撮影す
るカメラの撮影画像に基づいて各カメラの位置・姿勢、
ズームの調整を正確に実行でき、撮影後の映像について
のカメラ切り換え処理を行なった場合において、切り換
え時の被写体のぶれ等、表示態様の突然の変化が発生す
ることのない良好な画像が提供可能となり、また、多視
点画像を撮影するカメラについての位置・姿勢、ズーム
の調整を正確に実行していない場合であっても、各カメ
ラの取得画像に基づいて、画像処理を実行することによ
り、撮影画像に基づいて各カメラの位置・姿勢、ズーム
の画像上での補正処理が可能となり、画像処理された映
像についてのカメラ切り換え処理を行なった場合におい
て、切り換え時の被写体のぶれ等、表示態様の突然の変
化が発生することのない良好な画像が提供可能となる。
【0140】なお、上述の実施例では、各種パラメータ
を算出する際の被写体としてボールを設定したが、必ず
しもボールでなくてもよく、球体形状のものであれば構
わない。また2次元方向のみを考慮する場合には、円柱
状の形状を被写体等を用いることも可能であり、用途に
応じて他の形状の被写体を用いることが可能である。
【0141】以上、特定の実施例を参照しながら、本発
明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成
し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で
本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべ
きではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に
記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0142】なお、明細書中において説明した一連の処
理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者
の複合構成によって実行することが可能である。ソフト
ウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを
記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込ま
れたコンピュータ内のメモリにインストールして実行さ
せるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュ
ータにプログラムをインストールして実行させることが
可能である。
【0143】例えば、プログラムは記録媒体としてのハ
ードディスクやROM(Read OnlyMemory)に予め記録し
ておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシ
ブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only
Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Dig
ital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリな
どのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に
格納(記録)しておくことができる。このようなリムー
バブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアと
して提供することができる。
【0144】なお、プログラムは、上述したようなリム
ーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする
他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送
したり、LAN(Local Area Network)、インターネット
といったネットワークを介して、コンピュータに有線で
転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されて
くるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の
記録媒体にインストールすることができる。
【0145】なお、明細書に記載された各種の処理は、
記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実
行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあ
るいは個別に実行されてもよい。また、本明細書におい
てシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、
各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【0146】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の構成
によれば、多視点画像を撮影するカメラの撮影画像に基
づいて各カメラの位置・姿勢、ズームの調整を正確に実
行でき、撮影後の映像についてのカメラ切り換え処理を
行なった場合において、切り換え時の被写体のぶれ等、
表示態様の突然の変化が発生することのない良好な画像
が提供可能となる。
【0147】また、本発明の構成によれば、多視点画像
を撮影するカメラについての位置・姿勢、ズームの調整
を正確に実行していない場合であっても、各カメラの取
得画像に基づいて、画像処理を実行することにより、撮
影画像に基づいて各カメラの位置・姿勢、ズームの画像
上での補正処理が可能となり、画像処理された映像につ
いてのカメラ切り換え処理を行なった場合において、切
り換え時の被写体のぶれ等、表示態様の突然の変化が発
生することのない良好な画像が提供可能となる。
【0148】本発明の構成によれば、多視点画像撮影シ
ステムにおける各カメラ設定においては、実空間に置か
れた画像上識別可能なマーカー(例えば、ボール等)を
各カメラにより観測しながら、そのボールの中心位置・
大きさを高速で精度良く抽出することによって、全ての
カメラが実空間のある対象を注視しているようなカメラ
設定・調整を容易に行うことが可能となり、また、カメ
ラ設定時の位置・姿勢・ズームなどの違いがあったとし
ても、画像補正の後処理によって、全てのカメラがあた
かも三次元空間のある対象を注目しているように、仮想
的なカメラ移動・回転を行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】多視点画像撮影システムの構成例を示す図であ
る。
【図2】多視点画像撮影システムにおけるズーム処理に
ついて説明する図である。
【図3】多視点画像撮影システムの構成例を示す図であ
る。
【図4】多視点画像撮影システムの問題点について説明
する図である。
【図5】本発明の構成を持つシステムの処理について説
明する図である。
【図6】本発明のキャリブレーションおよび画像処理の
アルゴリズムについて説明する図である。
【図7】本発明のキャリブレーションおよび画像処理に
おける被写体中心の算出アルゴリズムについて説明する
図である。
【図8】本発明のキャリブレーションおよび画像処理に
おける被写体中心の算出アルゴリズムについて説明する
図である。
【図9】本発明のキャリブレーションおよび画像処理に
おける被写体中心の算出アルゴリズムについて説明する
図である。
【図10】本発明の構成を適用した処理について説明す
る図である。
【図11】本発明の構成を適用したカメラ位置・姿勢制
御処理について説明する図である。
【図12】本発明のキャリブレーションおよび画像処理
におけるZ軸回りの回転補正アルゴリズムについて説明
する図である。
【図13】本発明の構成を適用したズーム調整時のカメ
ラ位置・姿勢制御処理について説明する図である。
【図14】本発明の処理構成を適用したズーム調整処理
について説明する図である。
【図15】本発明の処理構成を適用した画像の例につい
て説明する図である。
【図16】本発明の処理を説明するフロー図である。
【符号の説明】
101 被写体 111〜115 カメラ 121 被写体 131〜135 カメラ 201 被写体 211〜215 カメラ 221〜225 視野領域 231 被写体 241〜245 カメラ 251〜255 視野領域 301 被写体 311 カメラ 321 A/D変換部 322 メモリ 323 多視点映像生成・表示処理部 501 被写体 511 カメラ 531,532 撮影画像 541,542 補正画像 601 カメラ 602 画像メモリ 603 カメラ画像解析部 604 制御情報生成部 605 カメラ位置・姿勢制御部 606 カメラズーム制御部 611 画像処理部 612 出力部 1100 被写体 1101 基準カメラ 1102 参照カメラ 1300 被写体 1301 基準カメラ 1302 参照カメラ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/18 H04N 7/18 E U (72)発明者 横山 敦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 林 和慶 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA03 AA26 AA52 FF04 JJ03 JJ05 JJ07 QQ31 UU05 5B057 AA20 BA02 BA17 BA19 DA07 DB03 DB09 DC16 DC22 DC30 DC32 DC36 5C022 AA01 AB61 AB62 AB66 AB68 5C054 FC12 FC14 FD02 FD07 FE21 HA17 5L096 AA06 AA09 BA08 CA05 DA02 FA06 FA62 FA69 GA08

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数視点からの画像を撮影する複数カメラ
    によって構成される多視点画像生成装置であり、 被写体を撮影した各カメラの撮影画像における被写体中
    心位置と各カメラの撮影画像の特定座標位置との中心位
    置差異データ、および前記被写体の輪郭データの少なく
    ともいずれかを求める画像解析手段と、 前記画像解析手段の解析した前記中心位置差異データま
    たは前記輪郭データに基づいて、前記多視点画像生成装
    置を構成する各カメラの位置または姿勢制御情報または
    ズーム制御情報を生成する制御情報生成手段と、を有す
    ることを特徴とする多視点画像生成装置。
  2. 【請求項2】前記被写体は、球体形状であり、 前記画像解析手段は、 各カメラの撮影画像における前記球体形状に相当する円
    の中心位置と各カメラの撮影画像の中心位置との差異に
    基づいて前記中心位置差異データを算出する構成を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の多視点画像生成装
    置。
  3. 【請求項3】前記被写体は、球体形状であり、 前記画像解析手段は、 各カメラの撮影画像における前記球体形状に相当する円
    の中心位置と各カメラの撮影画像の中心位置との差異に
    基づいて前記中心位置差異データを算出する構成であ
    り、 前記球体形状に相当する円の輪郭に相当する形状を、画
    像の濃淡値解析により取得した最大濃淡値(輝度値)を
    持つトレース領域を濃淡値等高線として設定するととも
    に、該最大濃淡値(輝度値)等高線領域内部において1
    以上の濃淡値等高線を設定し、設定された複数の濃淡値
    等高線に対応する複数の中心位置に基づいて、前記球体
    形状に相当する円の中心位置を算出する構成を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の多視点画像生成装置。
  4. 【請求項4】前記画像解析手段は、 K本の濃淡値(輝度値)等高線の各中心Ckを、複数
    (N個)の異なる方向フィルタを用いて設定されるN個
    の中心位置c1〜cNに基づいて次式によって算出し、 Ck=(c1+c2+……+cN)/N、(ただし、k
    =1,2,……,Kであり、Kは濃淡値(輝度値)等高
    線の数である)、 さらに、前記球体形状に相当する円の中心位置を、次
    式、C=(λ1C1+λ2C2+……+λKCK)、
    (ただし、λkは信頼度係数であり、濃淡値(輝度値)
    が高い等高線の順で、設定した重み係数であり、Σλk
    =1である)、 に基づいて算出する構成であることを特徴とする請求項
    3に記載の多視点画像生成装置。
  5. 【請求項5】前記画像解析手段は、 最大濃淡値(輝度値)を持つ等高線について、複数(N
    個)の異なる方向フィルタを用いて設定されるN個の直
    径データd1〜dNに基づく式、 D=(d1+d2+……+dN)/N、 によって、撮影画像における前記球体形状に相当する画
    像の輪郭データとしての直径を算出する構成であること
    を特徴とする請求項3に記載の多視点画像生成装置。
  6. 【請求項6】複数視点からの画像を撮影する複数カメラ
    によって構成される多視点画像撮影装置によって取得し
    た画像の処理を実行する画像処理装置であり、 被写体を撮影した各カメラの撮影画像における被写体中
    心位置と各カメラの撮影画像の特定座標位置との中心位
    置差異データ、および前記被写体の輪郭データの少なく
    ともいずれかを求める画像解析手段と、 前記画像解析手段の解析した前記中心位置差異データま
    たは前記輪郭データに基づいて、前記多視点画像生成装
    置を構成する各カメラの撮影画像の補正処理を実行する
    画像処理部と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】前記被写体は、球体形状であり、 前記画像解析手段は、 各カメラの撮影画像における前記球体形状に相当する円
    の中心位置と各カメラの撮影画像の中心位置との差異に
    基づいて前記中心位置差異データを算出する構成を有す
    ることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】前記被写体は、球体形状であり、 前記画像解析手段は、 各カメラの撮影画像における前記球体形状に相当する円
    の中心位置と各カメラの撮影画像の中心位置との差異に
    基づいて前記中心位置差異データを算出する構成であ
    り、 前記球体形状に相当する円の輪郭に相当する形状を、画
    像の濃淡値解析により取得した最大濃淡値(輝度値)を
    持つトレース領域を濃淡値等高線として設定するととも
    に、該最大濃淡値(輝度値)等高線領域内部において1
    以上の濃淡値等高線を設定し、設定された複数の濃淡値
    等高線に対応する複数の中心位置に基づいて、前記球体
    形状に相当する円の中心位置を算出する構成を有するこ
    とを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】前記画像解析手段は、 K本の濃淡値(輝度値)等高線の各中心Ckを、複数
    (N個)の異なる方向フィルタを用いて設定されるN個
    の中心位置c1〜cNに基づいて次式によって算出し、 Ck=(c1+c2+……+cN)/N、(ただし、k
    =1,2,……,Kであり、Kは濃淡値(輝度値)等高
    線の数である)、 さらに、前記球体形状に相当する円の中心位置を、次
    式、 C=(λ1C1+λ2C2+……+λKCK)、(ただ
    し、λkは信頼度係数であり、濃淡値(輝度値)が高い
    等高線の順で、設定した重み係数であり、Σλk=1で
    ある)、 に基づいて算出する構成であることを特徴とする請求項
    8に記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】前記画像解析手段は、 最大濃淡値(輝度値)を持つ等高線について、複数(N
    個)の異なる方向フィルタを用いて設定されるN個の直
    径データd1〜dNに基づく式、 D=(d1+d2+……+dN)/N、 によって、撮影画像における前記球体形状に相当する画
    像の輪郭データとしての直径を算出する構成であること
    を特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】前記画像解析手段は、 多視点画像撮影手段を構成する複数カメラから選択され
    た基準カメラの撮影画像における輪郭データとしての直
    径値と、画像補正対象となる他の参照カメラの取得した
    撮影画像における輪郭データの直径値との直径比較デー
    タを取得し、 前記画像処理部は、 前記直径比較データに基づいて、前記参照カメラの取得
    画像の画素位置変更処理を実行する構成であることを特
    徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】前記画像処理部は、 前記直径比較データに基づく、前記参照カメラの取得画
    像の画素位置変更処理において、位置変更後の画素値を
    変更前の画素位置の近傍画素値に基づく線形補正によっ
    て決定する処理を実行する構成を有することを特徴とす
    る請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】複数視点からの画像を撮影する複数カメ
    ラによって構成される多視点画像生成装置において実行
    する多視点画像生成方法であり、 被写体を撮影した各カメラの撮影画像における被写体中
    心位置と各カメラの撮影画像の特定座標位置との中心位
    置差異データ、および前記被写体の輪郭データの少なく
    ともいずれかを求める画像解析ステップと、 前記画像解析ステップにおいて解析した前記中心位置差
    異データまたは前記輪郭データに基づいて、前記多視点
    画像生成装置を構成する各カメラの位置または姿勢制御
    情報またはズーム制御情報を生成する制御情報生成ステ
    ップと、を有することを特徴とする多視点画像生成方
    法。
  14. 【請求項14】前記被写体は、球体形状であり、 前記画像解析ステップは、 各カメラの撮影画像における前記球体形状に相当する円
    の中心位置と各カメラの撮影画像の中心位置との差異に
    基づいて前記中心位置差異データを算出するステップを
    含むことを特徴とする請求項13に記載の多視点画像生
    成方法。
  15. 【請求項15】前記被写体は、球体形状であり、 前記画像解析ステップは、 各カメラの撮影画像における前記球体形状に相当する円
    の中心位置と各カメラの撮影画像の中心位置との差異に
    基づいて前記中心位置差異データを算出するステップを
    含み、 前記球体形状に相当する円の輪郭に相当する形状を、画
    像の濃淡値解析により取得した最大濃淡値(輝度値)を
    持つトレース領域を濃淡値等高線として設定するととも
    に、該最大濃淡値(輝度値)等高線領域内部において1
    以上の濃淡値等高線を設定し、設定された複数の濃淡値
    等高線に対応する複数の中心位置に基づいて、前記球体
    形状に相当する円の中心位置を算出することを特徴とす
    る請求項13に記載の多視点画像生成方法。
  16. 【請求項16】前記画像解析ステップは、 K本の濃淡値(輝度値)等高線の各中心Ckを、複数
    (N個)の異なる方向フィルタを用いて設定されるN個
    の中心位置c1〜cNに基づいて次式によって算出し、 Ck=(c1+c2+……+cN)/N、(ただし、k
    =1,2,……,Kであり、Kは濃淡値(輝度値)等高
    線の数である)、 さらに、前記球体形状に相当する円の中心位置を、次
    式、 C=(λ1C1+λ2C2+……+λKCK)、(ただ
    し、λkは信頼度係数であり、濃淡値(輝度値)が高い
    等高線の順で、設定した重み係数であり、Σλk=1で
    ある)、 に基づいて算出することを特徴とする請求項15に記載
    の多視点画像生成方法。
  17. 【請求項17】前記画像解析ステップは、 最大濃淡値(輝度値)を持つ等高線について、複数(N
    個)の異なる方向フィルタを用いて設定されるN個の直
    径データd1〜dNに基づく式、 D=(d1+d2+……+dN)/N、 によって、撮影画像における前記球体形状に相当する画
    像の輪郭データとしての直径を算出することを特徴とす
    る請求項15に記載の多視点画像生成方法。
  18. 【請求項18】複数視点からの画像を撮影する複数カメ
    ラによって構成される多視点画像撮影装置によって取得
    した画像の処理を実行する画像処理方法であり、 被写体を撮影した各カメラの撮影画像における被写体中
    心位置と各カメラの撮影画像の特定座標位置との中心位
    置差異データ、および前記被写体の輪郭データの少なく
    ともいずれかを求める画像解析ステップと、 前記画像解析ステップの解析した前記中心位置差異デー
    タまたは前記輪郭データに基づいて、前記多視点画像生
    成装置を構成する各カメラの撮影画像の補正処理を実行
    する画像処理ステップと、 を有することを特徴とする画像処理方法。
  19. 【請求項19】前記被写体は、球体形状であり、 前記画像解析ステップは、 各カメラの撮影画像における前記球体形状に相当する円
    の中心位置と各カメラの撮影画像の中心位置との差異に
    基づいて前記中心位置差異データを算出することを特徴
    とする請求項18に記載の画像処理方法。
  20. 【請求項20】前記被写体は、球体形状であり、 前記画像解析ステップは、 各カメラの撮影画像における前記球体形状に相当する円
    の中心位置と各カメラの撮影画像の中心位置との差異に
    基づいて前記中心位置差異データを算出するステップを
    含み、 前記球体形状に相当する円の輪郭に相当する形状を、画
    像の濃淡値解析により取得した最大濃淡値(輝度値)を
    持つトレース領域を濃淡値等高線として設定するととも
    に、該最大濃淡値(輝度値)等高線領域内部において1
    以上の濃淡値等高線を設定し、設定された複数の濃淡値
    等高線に対応する複数の中心位置に基づいて、前記球体
    形状に相当する円の中心位置を算出することを特徴とす
    る請求項18に記載の画像処理方法。
  21. 【請求項21】前記画像解析ステップは、 K本の濃淡値(輝度値)等高線の各中心Ckを、複数
    (N個)の異なる方向フィルタを用いて設定されるN個
    の中心位置c1〜cNに基づいて次式によって算出し、 Ck=(c1+c2+……+cN)/N、(ただし、k
    =1,2,……,Kであり、Kは濃淡値(輝度値)等高
    線の数である)、 さらに、前記球体形状に相当する円の中心位置を、次
    式、 C=(λ1C1+λ2C2+……+λKCK)、(ただ
    し、λkは信頼度係数であり、濃淡値(輝度値)が高い
    等高線の順で、設定した重み係数であり、Σλk=1で
    ある)、 に基づいて算出することを特徴とする請求項20に記載
    の画像処理方法。
  22. 【請求項22】前記画像解析ステップは、 最大濃淡値(輝度値)を持つ等高線について、複数(N
    個)の異なる方向フィルタを用いて設定されるN個の直
    径データd1〜dNに基づく式、 D=(d1+d2+……+dN)/N、 によって、撮影画像における前記球体形状に相当する画
    像の輪郭データとしての直径を算出することを特徴とす
    る請求項20に記載の画像処理方法。
  23. 【請求項23】前記画像解析ステップは、 多視点画像撮影ステップを構成する複数カメラから選択
    された基準カメラの撮影画像における輪郭データとして
    の直径値と、画像補正対象となる他の参照カメラの取得
    した撮影画像における輪郭データの直径値との直径比較
    データを取得し、 前記画像処理ステップは、 前記直径比較データに基づいて、前記参照カメラの取得
    画像の画素位置変更処理を実行することを特徴とする請
    求項22に記載の画像処理方法。
  24. 【請求項24】前記画像処理ステップは、 前記直径比較データに基づく、前記参照カメラの取得画
    像の画素位置変更処理において、位置変更後の画素値を
    変更前の画素位置の近傍画素値に基づく線形補正によっ
    て決定する処理を実行することを特徴とする請求項23
    に記載の画像処理方法。
  25. 【請求項25】複数視点からの画像を撮影する複数カメ
    ラによって構成される多視点画像生成装置における多視
    点画像生成処理を実行するコンピュータ・プログラムで
    あって、 被写体を撮影した各カメラの撮影画像における被写体中
    心位置と各カメラの撮影画像の特定座標位置との中心位
    置差異データ、および前記被写体の輪郭データの少なく
    ともいずれかを求める画像解析ステップと、 前記画像解析ステップにおいて解析した前記中心位置差
    異データまたは前記輪郭データに基づいて、前記多視点
    画像生成装置を構成する各カメラの位置または姿勢制御
    情報またはズーム制御情報を生成する制御情報生成ステ
    ップと、 を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラ
    ム。
  26. 【請求項26】複数視点からの画像を撮影する複数カメ
    ラによって構成される多視点画像撮影装置によって取得
    した画像処理を実行するコンピュータ・プログラムであ
    って、 被写体を撮影した各カメラの撮影画像における被写体中
    心位置と各カメラの撮影画像の特定座標位置との中心位
    置差異データ、および前記被写体の輪郭データの少なく
    ともいずれかを求める画像解析ステップと、 前記画像解析ステップの解析した前記中心位置差異デー
    タまたは前記輪郭データに基づいて、前記多視点画像生
    成装置を構成する各カメラの撮影画像の補正処理を実行
    する画像処理ステップと、 を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラ
    ム。
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