JP2003179394A - 電子部品の組付装置及び組付方法 - Google Patents

電子部品の組付装置及び組付方法

Info

Publication number
JP2003179394A
JP2003179394A JP2001377712A JP2001377712A JP2003179394A JP 2003179394 A JP2003179394 A JP 2003179394A JP 2001377712 A JP2001377712 A JP 2001377712A JP 2001377712 A JP2001377712 A JP 2001377712A JP 2003179394 A JP2003179394 A JP 2003179394A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic component
terminal
gripping
holding
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001377712A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3999509B2 (ja
Inventor
Hiroshi Kasuya
浩史 粕谷
Yuji Umetsu
雄司 梅津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Mechatronics Co Ltd
Original Assignee
Citizen Mechatronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Mechatronics Co Ltd filed Critical Citizen Mechatronics Co Ltd
Priority to JP2001377712A priority Critical patent/JP3999509B2/ja
Publication of JP2003179394A publication Critical patent/JP2003179394A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3999509B2 publication Critical patent/JP3999509B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 端子の径や大きさが変化しても安定的かつ確
実に電子部品の端子を基板の孔に挿入できる汎用性と組
付効率に優れた電子部品の組付装置を得る。 【解決手段】 電子部品Pの端子Pbを把持する把持手
段110を有し、この把持手段110とともに電子部品
Pを基板S側に移動させ、基板S上で電子部品Pを基板
Sに向けて挿入し組み付ける電子部品の組付装置におい
て、把持手段110に把持された電子部品Pに対して進
退移動する当接部材131と、この当接部材131を進
退移動させる駆動部132とを有し、当接部材131を
移動させ、把持手段110に把持された電子部品Pに当
接させることで、電子部品Pの揺動を防止する電子部品
揺動防止手段130を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の端子を
把持して基板まで搬送し、前記基板の所定位置に形成さ
れた孔に前記端子を挿入して前記電子部品を前記基板に
組み付ける組付装置及び組付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板等の基板上に、抵抗,ダ
イオード,コンデンサ,コイル,バッテリ,IC等の電
子部品を自動供給し、予め所定位置に形成された孔にこ
れら電子部品の端子を挿入して組み付ける組付装置が知
られている。このような組付装置の中には、前記電子部
品の端子を貼着したテープを部品収納部から送り出し、
前記基板を載置したX−Yテーブルの近傍で前記端子を
把持手段に把持させた状態で切断して前記テープから前
記電子部品を取り出し、前記把持手段とともに前記電子
部品を前記X−Yテーブル上の基板まで搬送して、前記
端子を前記基板の孔に挿入するものがある。
【0003】図21は、上記した組付装置の全体構成を
説明する側面図である。組付装置1は、テープに端子を
貼着させた状態で電子部品を収納する部品収納部2と、
この部品収納部2から、前記テープとともに電子部品を
搬送するコンベア等の搬送部3と、この搬送部3の先端
に配置され、電子部品の端子を把持する把持機構を備え
た挿入ヘッド4と、この挿入ヘッド4が出入り自在であ
るとともに、水平面内で移動自在なX−Yテーブル5を
備え、このX−Yテーブル5に載置された基板Sに対し
て電子部品の組み付けを行う組付部6とを有している。
なお、組付部6には、図21には表れていないが、搬送
部3によって所定位置まで搬送されてきた前記電子部品
の端子を切断し、前記把持機構による前記電子部品の取
り出しを可能にするカッタ等の切断手段が設けられてい
る。
【0004】図22は、上記の組付装置1の挿入ヘッド
4に設けられた前記把持機構の構成を説明する図であ
る。把持機構200は、左右に開閉する一対の把持爪2
11,212と、この把持爪211,212の間に挿入
され、把持爪211,212を開閉方向に回動自在に支
持する爪支持部材213と、一方の把持爪211(図中
左側の把持爪)に取り付けられ、この把持爪211とと
もに開閉方向に回動する中間把持爪214とを有してい
る。各把持爪211,212,214及び爪支持部材2
13の先端には、電子部品を把持したときにその端子P
bの外面と接触する接触面211a,212a,213
a,213b,213cが形成されている。
【0005】そして、把持爪211の円弧状の接触面2
11aと爪支持部材213の先端を直角に切り欠いて形
成された接触面213a、把持爪212の円弧状の先端
面212aと爪支持部材213の先端を直角に切り欠い
て形成された接触面213b、中間把持爪214の円弧
状の接触面214aと爪支持部材213の先端に形成さ
れたほぼ垂直な接触面213cが、端子Pbを把持する
把持部として構成されている。
【0006】図22で示した把持機構200は、均等ピ
ッチpで三つの把持部を有している。このピッチpは、
爪支持部材213の三つの接触面213a,213b,
213cの位置によって決定される。そして、この三つ
の把持部の任意の二つ又は全てを用いて、前記ピッチp
と等しいピッチの二本又は三本の端子Pbを有する電子
部品を把持機構200に把持させることが可能である。
また、前記三つの把持部の両端の把持部を用いて、前記
ピッチpの二倍のピッチの二本の端子Pbを有する電子
部品を把持させることが可能である。
【0007】図23は、上記の組付装置1に設けられた
カッタの構成を説明する図である。電子部品をテープか
ら取り外す際に端子Pbを切断するカッタ300は、図
23(a)に示すように、軸355を中心に開閉方向に
回動自在な一対のアーム351,352と、この二つの
アーム351,352の対向面に形成された刃351
a,352aと、一方のアーム351に取り付けられ、
刃351a,352aの噛合線L上に端子Pbを位置さ
せて保持する櫛歯状の保持部材353とを有している。
軸355を中心とするアーム351,352の開閉は、
図示しないシリンダ等で行うことができる。アーム35
1,352を開くことで、刃351a,352aの間に
端子Pbを挿入することができ、この状態からアーム3
51,352を閉じることで、保持部材353に端子P
bを保持させることができる。
【0008】刃351a,352aによる端子Pbの切
断は、カム機構を用いて行うことができる。例えば、図
23(a)中仮想線で示すように、アーム351,35
2のそれぞれの肩部にカムローラ357a,357bを
取り付け、このカムローラ357a,357bに当接す
るテーパ状の斜面を358a,358bを有するカム3
58を、噛合軸線Lと同方向に進退移動自在に設ける。
そして、カム358を刃351a,352a側に移動さ
せることで、カム358の内面に形成されたテーパ状の
斜面358a,358bがカムローラ357a,357
bを互いに接近させる方向に移動させ、これによって刃
351a,352aが端子Pbを切断する。
【0009】図23(b)は、図23(a)のカッタ3
00に設けられた保持部材353の部分拡大図である。
保持部材353には、端子Pbの間隔に応じた間隔で、
平行溝状の三つの保持部353aが櫛歯状に形成されて
いる。各保持部353aのピッチは、図22で説明した
把持機構200の各把持部のピッチpに等しい。また、
この保持部材353は、一方のアーム351に取り付け
られているので、アーム351の閉動動作とともに刃3
51a,352aの噛合線Lに向けて移動する。そし
て、刃351a,352aが噛み合って端子Pbを切断
する前に、三つの保持部353aに挿入された端子Pb
を噛合線L上に位置させて保持する。
【0010】ところで、上記した従来の把持機構200
及びカッタ300には以下のような問題がある。一般
に、電子部品の組付装置1は、形や大きさの異なる複数
種類の電子部品を迅速に基板Sに組み付けることができ
るように、複数種類の電子部品の把持,搬送及び基板の
孔への挿入を、単一の把持機構200で行うことができ
るようにしている。しかし、大きさや種類の異なる他の
電子部品への切り替わりにともなって端子Pbの径が変
化すると、把持機構200による端子Pbの把持位置及
びカッタ300の保持部材353による端子Pbの保持
位置が変化する。把持機構200における把持位置変化
の問題点を図24に、また、カッタ300における保持
位置変化の問題点を図25に示す。
【0011】図24(a)は、径d1なる端子Pb1を
有する二本端子の電子部品を把持機構200の二つの把
持部に把持させた状態を示す図、図24(b)は、径d
1より大きい径d2の端子Pb2を有する二本端子の電
子部品を把持機構200に把持させた状態を示す図であ
る。図24(a)(b)では、径の変化にともなう端子
Pb1,Pb2の把持位置の変化を説明するために、端
子Pb1,Pb1間及び端子Pb2,Pb2間の水平距
離をそれぞれ符号w1,w2で示すとともに、接触面2
13bの接触面から端子Pb1,Pb2の中心までの垂
直距離をそれぞれ符号h1,h2で示している。
【0012】図24(a)で示した径d1の端子Pb1
に代えて、図24(b)で示した径d2(d2>d1)
の端子Pb2を、両端の把持部を用いて把持機構200
に把持させると、端子Pb1,Pb2の水平距離は、距
離w1から距離w2に変化する。この変化量(w1−w
2)は、概ね、径d1,d2の変化量(d2−d1)に
等しい。したがって、前記した把持部のピッチpを、径
d1の端子Pb1を基準として形成すると、この把持機
構200に径d2なる端子Pb2を把持させた場合、把
持位置の水平方向の変化量は概ね(d2−d1)/2で
ある。同様に、垂直方向の変化量も、概ね(d2−d
1)/2である。そのため、例えば、径d1=0.5m
mの端子Pb1を基準として把持爪211,212の把
持部が形成されている場合、径d2=0.8mmの端子
Pb2を前記把持部に把持させると、水平方向及び垂直
方向の位置変化量は約0.15mmになる。
【0013】したがって、端子Pb1を有する電子部品
の組み付け後に、端子Pb2を有する電子部品の組み付
けを共通の把持機構200を用いて行うと、基板の孔に
対する端子Pb2の位置のずれ量が大きくなって、端子
Pb2を正常に前記基板の孔に挿入できなくなったり、
端子Pbの先端が前記孔の周縁に接触して変形する等の
不都合が生じるおそれがある。また、上記した従来の把
持機構200は、その構成上、四本以上の本数の端子P
bを有する電子部品を把持できるようにするのは困難
で、端子Pbの間隔の変化や数の変化に対して単一の把
持機構200で対応することができる範囲がきわめて限
られているという問題があった。
【0014】また、図25(a)は、径d2なる端子P
b2を三本有する電子部品をカッタ300の保持部材3
53に保持させた状態を示す図、図25(b)は、径d
2より小さい径d1の端子Pb1を三本有する電子部品
を保持部材353に保持させた状態を示す図である。単
一の保持部材353を径の異なる複数種類の電子部品に
使用することができるようにするには、保持部353a
の幅寸法を、最も大きい径の端子に合わせる必要があ
る。したがって、図25に示す例では、大きい方の端子
径d2に合わせて、保持部材353の保持部353aの
幅寸法を決定する必要がある。
【0015】図25(a)に示すように、保持部353
aの幅寸法は、大きい方の端子Pb2の径d2に合わせ
て形成されている。この場合、図25(b)に示すよう
に、小さい径d1の端子Pb1を保持部材353に保持
させると、保持部353aの内面と端子Pb1の外周面
との間に隙間が生じる。この隙間の大きさは、端子Pb
1の片側において、概ね(d2−d1)/2である。例
えば、端子Pb2の径d2=0.8mmに合わせて設計
された保持部材353を用いて、d1=0.5mmの端
子Pb1を把持させると、その隙間の大きさは、約0.
3mmとなる。すなわち、カッタ300で端子Pb1の
切断を行う際に、端子Pb1の保持位置が最大で0.3
mm移動することになる。そのため、端子Pb1の保持
が不安定になり、刃351a,351bによる切断が良
好に行われず、バリの発生や端子Pb1の先端が曲がる
等の不都合が生じるおそれがある。
【0016】さらに、上記した把持位置の変化に関する
問題の他に、従来の把持機構200には把持の不安定と
いう問題がある。すなわち、電子部品の組付装置1は、
抵抗,ダイオード,コンデンサ,蓄電池,IC等の種々
の電子部品を組み付けることができるようになっている
が、従来の把持機構200によると、電子部品の種類、
特にその大きさによって把持が不安定になることがあ
る。これを、図26を参照しながら説明する。図26
は、大きさの異なる二種類の電子部品P1,P2を共通
の把持機構200を用いて把持させた場合の問題点を示
したものである。
【0017】図26(a)に示すように、発光ダイオー
ドのような比較的小型の電子部品P1においては、把持
機構200で端子P1bを把持することで安定的に電子
部品P1を把持することができる。しかし、大容量コン
デンサのように、比較的大型の電子部品P2において
は、図25(b)に示すように、頭部P2aの大きさ及
び重量が大きいうえ、端子P2bを把持している把持部
から頭部P2aまでの距離も大きくなる。そのため、カ
ッタ等の切断手段による端子P2bの切断を行う際や搬
送の際及び端子P2bを基板の孔に挿入する際に、頭部
P2aが揺動しやすくなり、これにともなって端子P2
bの先端が揺動して、基板の孔に端子P2bを確実に挿
入することが困難になるという問題がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
にかんがみてなされたもので、端子の径や電子部品の大
きさが大小変化しても安定的かつ確実に前記電子部品の
端子を基板の孔に挿入することができ、かつ、端子数が
4本以上になったり、端子間の間隔が複数変化したりし
ても、簡単な改良を施すだけでこれらに対応することが
できる、汎用性と組付効率に優れた電子部品の組付装置
及び組付方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、電子部品の端子を把持す
る把持手段を有し、この把持手段とともに前記電子部品
を基板側に移動させ、前記基板上で前記電子部品を前記
基板に向けて挿入し組み付ける電子部品の組付装置にお
いて、前記把持手段に把持された前記電子部品に対して
進退移動する当接部材と、この当接部材を進退移動させ
る駆動部とを有し、前記当接部材を前記把持手段に把持
された前記電子部品に当接させることで、前記電子部品
の揺動を防止する電子部品揺動防止手段を設け構成とし
てある。この構成によれば、様々な大きさや形状の電子
部品を共通の把持手段を用いて基板に組み付ける場合
に、電子部品揺動防止手段の当接部材が、把持手段に把
持された電子部品が揺動しないようにするので、電子部
品の大きさや形状が切り替わっても、確実に端子を基板
の所定の孔に挿入して電子部品を前記基板に組み付ける
ことができる。
【0020】請求項2に記載の発明は、固定部材に端子
を固定させた状態で電子部品を搬送し、所定位置に搬送
された前記電子部品の端子を前記把持手段で把持すると
ともに切断手段で前記端子を切断して、前記把持手段に
よる前記電子部品の取り出しを可能にする場合におい
て、前記電子部品揺動防止手段が、前記切断手段による
前記端子の切断の際又は切断の後に、前記当接部材を前
記電子部品に当接させて揺動を防止する構成としてあ
る。電子部品が比較的大型のものである場合には、前記
端子の切断を行う際に、前記電子部品揺動防止手段が電
子部品の押さえて揺動を防止することで、切断を安定的
に行うことができるほか、切断の際に電子部品の把持位
置がずれるという不都合も防止することができる。ま
た、電子部品が比較的小型で、切断の際に電子部品の頭
部が揺動して把持位置がずれるようなおそれのないも
の、あるいはそのおそれが小さいものについては、切断
後に当接部材を電子部品に当接させるようにしてもよ
い。
【0021】請求項3に記載の発明は、前記当接部材に
よって前記電子部品に付与される力が、前記把持手段に
把持された前記端子を移動させる力よりも小さいものと
して構成してある。このように、電子部品揺動防止手段
によって前記電子部品に付与される力を調整すること
で、把持手段と端子との間に滑りが生じて端子の位置が
ずれるという不都合が生じず、端子の位置ずれによる電
子部品の基板への組付不良の発生を防止することができ
る。
【0022】請求項4に記載の発明は、前記電子部品揺
動防止手段が、前記当接部材を一側に付勢する第一の付
勢手段と、前記当接部材を他側に付勢する第二の付勢手
段とを有し、前記第一の付勢手段と前記第二の付勢手段
との付勢力の差によって、前記当接部材を前記電子部品
まで移動させ、前記付勢力の差によって、前記電子部品
の頭部を押して揺動を防止するように構成してある。こ
のように構成すれば、第一の付勢手段の付勢力と第二の
付勢手段の付勢力とを適宜に選択することで、電子部品
の揺動を防止するのに最適な力を容易に得ることができ
る。この場合、請求項5に記載するように、前記第一の
付勢手段の付勢力及び前記第二の付勢手段の付勢力の少
なくとも一方を調整可能とするとよい。このように構成
することで、第一の付勢手段の付勢力と第二の付勢手段
の付勢力との差の微調整を行うことが可能になる。
【0023】請求項6に記載の発明は、前記第一の付勢
手段が、圧力流体によって駆動し、前記当接部材を一側
に付勢するシリンダであり、前記第二の付勢手段が、前
記当接部材を常時他側に付勢するばねである構成として
ある。この構成によれば、シリンダに供給される流体の
圧力及び/又は、前記ばねの付勢力を適宜に調整するこ
とで、最適な力で電子部品を押えることができる。大き
さや形状の異なる他の種類の電子部品に切り替わった場
合においても、前記流体の圧力及び/又は前記ばねの付
勢力を調整することで、それぞれの電子部品に最適な力
で前記電子部品を押えることができる。シリンダによる
付勢力の調整は、シリンダに供給される流体の圧力を変
化させることで可能であり、前記ばねの付勢力の調整
は、ばねの有効長さを変化させたりばね常数の異なるば
ねを適宜に組み合わせることで可能である。また、シリ
ンダ等の第一の付勢手段の付勢力の調整及びばね等の第
二の付勢手段の付勢力の調整は、手動によって行うこと
ができるのは勿論であるが、自動によって行うことも可
能である。
【0024】請求項7に記載の発明は、前記当接部材を
押して前記電子部品を前記基板に押し込む駆動手段をさ
らに有する構成としてある。例えば、第一の付勢手段及
び第二の付勢手段とは別体のシリンダやボールねじ・ナ
ット機構等の駆動手段を設け、この駆動手段の駆動によ
って、当接部材で電子部品を押すことで、前記電子部品
が基板に押し込まれて組み付けられる。この場合、請求
項8に記載するように、前記第一の付勢手段がシリンダ
である場合において、第一の圧力で圧力流体が供給され
たときに、前記当接部材で前記電子部品の頭部を押して
前記電子部品の揺動を防止し、第二の圧力で圧力流体が
供給されたときに、前記当接部材で前記電子部品を押し
て前記基板に押し込むように構成してもよい。このよう
に、前記シリンダに二段階で圧力の異なる流体を供給す
ることで、把持手段に把持された電子部品の揺動の防止
と、電子部品の基板への挿入とを、単一のシリンダで行
うことが可能になる。
【0025】請求項9に記載の発明は、電子部品の端子
を把持する把持手段を有し、この把持手段とともに前記
電子部品を基板側に移動させ、前記基板上で前記電子部
品を前記基板に向けて挿入し組み付ける電子部品の組付
装置において、前記把持手段が開閉自在な一対の把持爪
を有し、この把持爪が、前記端子に三方向から接する三
つの接線上に形成された三つの接触面からなる一つ又は
複数の把持部を有する構成としてある。この場合、請求
項10に記載するように、前記把持部に把持された端子
の中心が、前記三つの接線と前記端子との接点を結んで
できる三角形の内部に位置するように、前記接触面を形
成するのが好ましい。このように構成すれば、把持爪が
端子を三つの接触点で把持するので、電子部品を安定的
に把持することができる。
【0026】請求項11に記載の発明は、前記把持爪が
所定の軸を中心に回動して開閉する場合において、一方
の前記把持爪の前記接触面がV字状に交わる二つの接線
上にに形成され、かつ、前記V字状に交わる二つの接線
の交点が、前記軸を中心とし、前記把持爪に把持された
前記端子の中心をとおる円弧の前記端子の中心における
接線の近傍又は前記接線上に位置しているように構成し
てある。このように構成することで、端子の径が異なる
他の種類の電子部品に切り替わっても、端子の径の変化
にともなう把持位置の変化量をきわめて小さくすること
ができる。
【0027】請求項12に記載の発明は、前記把持部
を、異なる種類の前記電子部品の端子間隔及び端子数に
応じた間隔及び数で設けて構成してある。このように構
成することで、異なる端子間隔、端子数を有する電子部
品を、単一の把持手段を用いて把持させることができ
る。請求項13に記載の発明は、前記異なる種類の電子
部品のうちの一つを基準として前記把持部を形成した構
成としてある。例えば、端子の径が大小異なる複数の電
子部品を把持部に把持させる場合に、これら電子部品の
中で中間の大きさの径の端子を有する電子部品を基準と
して前記把持部を設計することで、径の変化にともなう
端子の把持位置の変化量を最小にすることができる。具
体的には、端子径0.5mm,0.6mm,0.8mm
の三種類の電子部品を単一の保持部に保持させる場合
に、0.6mmの端子径を有する端子を基準端子として
把持部を形成するとよい。
【0028】請求項14に記載の発明は、固定部材に端
子を固定させた状態で電子部品を搬送し、所定位置に搬
送された前記電子部品の端子を把持手段で把持するとと
もに切断手段で前記端子を切断して、前記把持手段によ
る前記電子部品の取り出しを可能にする電子部品の組付
装置において、前記切断手段が、前記端子を切断部分の
近傍で保持する保持部材を有し、この保持部材に、前記
電子部品の端子間隔に応じたピッチで複数のV溝を形成
した構成としてある。この構成によれば、切断手段で端
子を切断する際に、端子がV溝によってしっかりと保持
され、安定的な切断を行うことができ、切断後に端子が
変形したり把持手段による端子の把持位置が変化すると
いう不都合も防止することができる。
【0029】請求項15に記載の発明は、前記保持部材
を一方の前記刃部に回動自在に設け、付勢手段によっ
て、他方の前記刃部に向けて付勢した構成としてある。
このように構成することで、付勢手段によって端子がV
溝の内面に押し付けられ、より安定的に端子が保持部材
によって保持された状態で切断手段による切断が行われ
る。
【0030】請求項16に記載の発明は、前記保持部材
に径の異なる複数の端子を保持させる場合において、前
記複数の端子のうち、最大径と最小径の中間に位置する
径を有する前記端子を基準端子として、前記保持部の前
記V溝を形成した構成としてある。例えば、端子径0.
5mm,0.6mm,0.8mmの三種類の電子部品を
単一の保持部に保持させる場合には、0.6mmの端子
径を有する端子を基準端子として保持部材のV溝を形成
するとよい。このように構成すれば、端子位置のずれが
ほとんど生じない状態で、カットを行うことが可能にな
る。
【0031】本発明の目的は、請求項17〜20に記載
の方法によっても達成することができる。すなわち、請
求項17に記載の発明は、電子部品の端子を把持手段で
把持させ、前記把持手段とともに前記電子部品を基板側
に移動させて前記基板に組み付ける電子部品の組付方法
において、前記把持手段に把持された前記電子部品の頭
部に当接部材を当接させて、前記電子部品を前記基板側
に移動させる際及び前記基板に押し込む際の前記電子部
品の揺動を防止した方法である。この方法によれば、電
子部品の大きさや形状が切り替わっても、確実に端子を
基板の所定の孔に挿入して電子部品を前記基板に組み付
けることができる。
【0032】また、請求項18に記載の発明は、固定部
材に端子を固定させた状態で電子部品を所定位置まで搬
送し、この位置で前記把持手段で把持させた前記端子を
カッタで切断して、前記電子部品を前記固定部材から取
り出し可能にする場合において、前記把持手段に把持さ
れた前記電子部品の頭部に当接部材を当接させて、前記
カッタが前記端子を切断する際の前記電子部品の揺動を
防止した方法である。この方法によれば、カッタにより
端子を切断する際に、電子部品の揺動を防止することが
できる。
【0033】請求項19に記載の発明は、前記電子部品
の端子間隔に応じたピッチで複数のV溝を有する保持部
材を前記カッタの近傍に準備し、前記保持部材を前記所
定位置の前記電子部品側に移動させて前記V溝に前記端
子を挿入し、前記端子を前記カッタによる切断位置に保
持する組付方法である。この場合、請求項20に記載す
るように、前記把持手段が前記所定位置の前記電子部品
の端子を把持する前に、前記保持部材を前記電子部品側
に移動させ、前記V溝で前記端子を保持させるようにす
るとよい。この方法によれば、前記端子の位置決めをV
溝を有する保持部材で予め行い、この後に把持手段に端
子を把持させることができるようになる。したがって、
把持手段と端子との位置合わせを高精度に行うことがで
き、把持手段の把持爪の開閉ストロークを小さくするこ
とができる。そのため、把持手段の肉厚を小さくするこ
とが可能になって、基板に実装されている他の電子部品
と把持手段とが干渉する機会を小さくし、組付装置によ
る基板への電子部品の実装密度を高めることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施形態
を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発
明の電子部品の組付装置における挿入ヘッドの詳細を説
明するための側面図、図2は、図1の挿入ヘッドの縦断
面図である。図1に示すように、挿入ヘッド100は、
X−Yテーブル上の基板Sに対して昇降自在に設けられ
ている。挿入ヘッド100の昇降は、組付装置の本体に
取り付けられた昇降駆動機構80によって行われる。
【0035】昇降駆動機構80の詳しい構成については
後述するが、図2に示すように、昇降駆動機構80は二
段階に昇降する第一のロッド81と第二のロッド82と
を有しているとともに、第二のロッド82の中心を挿通
し、別体のシリンダ95(図4参照)によって昇降する
第三のロッド96とを有している。そして、第一のロッ
ド81が下限位置に達した後に、さらに第二のロッド8
2が下降することができるようになっている。また、下
限位置に達した第二のロッド82の下端から、第三のロ
ッド96を突き出すことができるようになっている。
【0036】挿入ヘッド100は、第一のロッド81に
取り付けられた挿入ヘッド本体101と、この挿入ヘッ
ド本体101に水平方向(図1の紙面に直交する方向)
の軸102を介して回動自在に取り付けられた把持機構
110と、この把持機構110を水平方向と垂直方向の
間で回動させる回動機構120と、把持機構110に把
持された電子部品Pの頭部Paを押えて揺動しないよう
にする揺動防止機構130と、基板Sに電子部品Pを受
け渡す際に、把持機構110の把持爪111,112を
電子部品Pと干渉しない位置まで退避させる把持爪退避
機構140と、テープに貼付された電子部品Pを受け取
る際及び把持した電子部品Pを基板Sに受け渡す際に把
持機構110の把持爪111,112を開閉させる把持
爪開閉機構150とを有している。
【0037】挿入ヘッド本体101には、図1に示すよ
うに、第一のロッド81の昇降を案内するガイド10の
フランジ10aに向けてピン104が立設されている。
このピン104の上部には、外周面の一部を垂直方向に
切り欠いて平坦面104aが形成されている。一方、フ
ランジ10aには、ピン104の上部及び平坦面104
aと係合できる係合溝10bが形成されている。そし
て、挿入ヘッド100が上昇したときに、ピン104の
上部及び平坦面104aがフランジ10aの係合溝10
bに係合することで、テープから電子部品Pを受け取る
際に、第一のロッド81を軸とする挿入ヘッド本体10
1の回転方向の位置決めが精密に行われる。
【0038】把持機構110は、電子部品Pの端子Pb
を把持する開閉自在な一対の把持爪111,112を有
していて、挿入ヘッド本体101に回動自在に取り付け
られた支持部材113に取り付けられている。支持部材
113は、挿入ヘッド本体101に回転自在に設けられ
た軸102にキー止め固着されている。この軸102に
は、回動機構120を構成するピニオン122がキー止
め固着され、このピニオン122の回動動作とともに、
支持部材113が垂直方向と水平方向との間で回動す
る。挿入ヘッド本体101にはストッパ用のボルト11
4が長さ調整自在に設けられ、このボルト114の先端
が支持部材113に当接することで、支持部材113が
垂直方向に位置決めされる。支持部材113の水平方向
の位置決めは、挿入ヘッド本体101に設けられた長さ
調整自在なストッパ用のボルト(図示せず)の先端が支
持部材113に当接することで行われる。
【0039】[把持機構の回動機構]支持部材113と
ともに把持機構110を垂直方向と水平方向との間で回
動させる回動機構120は、図1に示すように、ラック
121と、このラック121に噛合するピニオン122
とから概略構成されている。ラック121は、挿入ヘッ
ド本体101に取り付けられたラック取付部材123に
よって、挿入ヘッド本体101に対して昇降自在に設け
られている。また、ラック121は、挿入ヘッド本体1
01とラック121の下端との間に張設されたばね12
4によって常時フランジ10a側に付勢されている。ラ
ック121の移動範囲は、支持部材113とともにピニ
オン122の回動動作がロックされることで決定され
る。
【0040】ラック121の上端は挿入ヘッド本体10
1よりも上方に突出して延び、その上端にはローラ12
7が取り付けられている。このローラ127は、第一の
ロッド81とともに挿入ヘッド本体101が上昇限界に
達するよりも早くフランジ10aの下面に当接するよう
になっている。したがって、挿入ヘッド本体101とと
もにラック121が上昇し、ローラ127がフランジ1
0aの下面に当接すると、挿入ヘッド本体101のさら
なる上昇動作によってラック121と挿入ヘッド本体1
01及び支持部材113との間に相対的な運動が生じ
る。そして、これにより、ラック121と噛合している
ピニオン122が図1中反時計回り方向に回転する。前
述したように、ピニオン122は、支持部材113の軸
102にキー止め固着されているので、ピニオン122
が90度反時計回り方向に回転することで、支持部材1
13が垂直方向から水平方向に回動させられる。
【0041】これとは逆に、挿入ヘッド本体101が第
一のロッド81とともに下降するときには、ばね124
によってラック121が挿入ヘッド本体101に対して
上方に付勢される。ローラ127がフランジ10aの下
面に当接している間は、ラック121は停止状態に維持
されているので、これによってピニオン122は図1中
時計回り方向に回転させられる。支持部材113が垂直
方向を向くと、挿入ヘッド本体101に設けられたスト
ッパ用のボルト114が支持部材113に当接して、支
持部材113の回転が規制される。この後、挿入ヘッド
本体101,支持部材113及びラック121が一体に
なって基板Sに向けて下降する。
【0042】[揺動防止機構]次に、揺動防止機構13
0の構成を、図2及び図3を参照しながら説明する。な
お、図3は、図2の要部の拡大図である。揺動防止機構
130は、把持機構110の支持部材113を上下に貫
通する貫通孔113a内に形成されたシリンダ132
と、このシリンダ132内に昇降自在に嵌め込まれたピ
ストン133と、このピストン133から下方に延び、
支持部材113の下端から突出するピストンロッド13
3aと、このピストンロッド133aの下端に形成され
た当接部材131と、ピストン133から上方に延び、
支持部材113の上方から突出するロッド133bと、
このロッド133bの上端に取り付けられたばね受け1
35と、このばね受け135及びロッド133bを介し
てピストン133を常時上方に付勢するばね134とを
有している。
【0043】シリンダ132には、油やエア等の圧力流
体が流入するシリンダ室132aが形成され、このシリ
ンダ室132a内にピストン133が嵌め込まれてい
る。シリンダ室132aには、シリンダ132の側面に
形成された流体流通孔137が開口していて、流体流通
孔137から供給された油やエア等の流体によって、ピ
ストン133がばね134の付勢力に抗して押し下げら
れる。そして、ピストンロッド133aとともに下降し
た当接部材131が、電子部品Pの頭部Paに当接し
て、把持爪111,112に把持された電子部品Pの揺
動を規制する。当接部材131が電子部品Pの頭部Pa
を押す力は、圧力流体の供給によるシリンダ132の駆
動力と、ばね134の付勢力との差によって決定され
る。すなわち、この実施形態では、シリンダ132が第
一の付勢手段を構成し、ばね134が第二の付勢手段を
構成するわけである。
【0044】当接部材131が電子部品Pの頭部Paを
押す力は、電子部品Pの揺動を有効に防止することがで
きるものであり、かつ、電子部品Pの端子Pbと把持爪
111,112との間に滑りを生じさせるものでないこ
とが必要である。ばね134の付勢力及びシリンダ室1
32aに供給する流体の圧力のいずれか一方又は双方を
調整して、上記の条件を満たす適切な力で、電子部品P
の頭部Paを押すようにするとよい。また、電子部品P
が異なる種類のものに切り替わって頭部Paの高さ位置
が変化しても、一定の押圧力で電子部品Pを押えること
ができるように、電子部品Pの種類等に応じて、流体の
圧力を調整するとよい。この調整は手動で行ってもよい
し、予め電子部品Pの種類等ごとに供給する流体の圧力
を設定しておき、電子部品Pが異なる種類のものに切り
替わったときに、自動で調整を行うようにしてもよい。
【0045】図2に示すように、ロッド133bには、
昇降駆動機構80の第一のロッド81を挿通する第三の
ロッド96の先端が対峙している。そして、電子部品P
を基板Sに受け渡す際に、昇降駆動機構80の上端に設
けられたシリンダ95(次に説明する図4参照)が駆動
して、この第三のロッド96を下降させることで、ピス
トン133及びピストンロッド133aが押し下げら
れ、当接部材131が電子部品Pの頭部Paを押して、
電子部品Pの端子Pbを基板Sの孔に押し込む。
【0046】[昇降駆動機構]次に、図4を参照しなが
ら、挿入ヘッド本体101を昇降させるとともに、把持
機構110を挿入ヘッド本体101に対して回動させる
昇降駆動機構80の構成を説明する。昇降駆動機構80
は、組付装置の本体に取り付けられた上下のガイド1
0,11に案内されながら昇降する長尺筒状の第一のロ
ッド81と、この第一のロッド81の貫通孔内に挿入さ
れ、第一のロッド81に対して昇降自在な長尺筒状の第
二のロッド82とを有している。第一のロッド81の上
端には、シリンダ95が下向きに取り付けられ、その進
退移動自在なピストンロッド95aの下端に、第三のロ
ッド96が連結されている。第三のロッド96は、第二
のロッド82の貫通孔を挿通して第二のロッド82の下
端から出没自在である。
【0047】第二のロッド82の途中部位には、外径が
減少する段付き状の外径減少部82bが形成されてい
る。また、第一のロッド81の下端には、筒状のばね受
け81bが螺入され、このばね受け81bと、第二のロ
ッド82の外径減少部82bとの間にばね91が嵌装さ
れている。これにより、第二のロッド82は第一のロッ
ド81に対して常時上方に付勢されている。この第二の
ロッド82には、外径減少部82bのやや上方に、円錐
状のボール受け孔82aが形成されている。そして、こ
のボール受け孔82aに対向する第一のロッド81の側
面に、貫通孔81aが形成され、貫通孔81a及びボー
ル受け孔82aにボール89が挿入されている。このボ
ール89は、貫通孔81a及びボール受け孔82aを介
して第一のロッド81と第二のロッド82とを係合状態
にして、これらを一体に昇降自在にする。
【0048】また、ガイド10の下端には、ボール89
が出入り自在な空間10cが形成されていて、第一のロ
ッド81及び第二のロッド82が下降して、貫通孔81
a及びボール受け孔82aが空間10cまで来ると、ボ
ール89がボール受け孔82aから空間10c側に抜け
出るようになっている。これにより、ボール89による
第一のロッド81と第二のロッド82との係合が解除さ
れ、第二のロッド82が第一のロッド81から独立して
下降することができるようになる。上下のガイド10,
11間に位置する第一のロッド81及び第二のロッド8
2の途中部位には、駒87が設けられている。第一のロ
ッド81の側面には、上下に長孔81cが貫通して形成
され、この長孔81cをピン87aが挿通している。駒
87と第二のロッド82とは、このピン87aによって
一体に連結されている。
【0049】第一のロッド81及び第二のロッド82か
ら離間した位置に、第一のロッド81及び第二のロッド
82と平行にねじ軸84が回転自在に設けられている。
このねじ軸84は、上下両端を、組付装置本体の固定部
に取り付けられた軸受によって回転自在に支持されてい
る。このねじ軸84には、ねじ軸84の回転とともに昇
降する昇降部材83が螺入されていて、連結部材83a
によって駒87と連結されている。組付装置本体の前記
固定部には、ねじ軸84を回転させるためのモータ85
が固定されていて、ベルト・プーリ等から構成される回
転伝達機構86によって、モータ85の駆動がねじ軸8
4に伝達される。ガイド11の上方に突出する第一のロ
ッド81の上部には、第一のロッド81の下限位置の位
置決めを行うためのストッパ90が、第一のロッド81
に螺着されたナット92a,92bにより位置調整可能
に取り付けられている。そして、このストッパ90が、
ガイド11の上面に取り付けられた部材93に当接する
ことで、第一のロッド81の下限位置が決定される。
【0050】上記構成の昇降駆動機構80の作用を、図
4及び図5(a)(b)(c)を参照しながら説明す
る。なお、以下の説明では、第一のロッド81及び第二
のロッド82が上限位置から下限位置まで移動するまで
の手順を説明する。図4に示すように、第一のロッド8
1及び第二のロッド82が上限位置にあるとき、ボール
89はガイド10の内側にあって、貫通孔81a及びボ
ール受け孔82a内に位置している。モータ85が駆動
してねじ軸84が回転し、昇降部材83が下降を開始す
ると、この昇降部材83の下降動作は連結部材83aを
介して駒87に伝達される。駒87はピン87aによっ
て第二のロッド82に取り付けられているので、駒87
は第二のロッド82を押し下げることになる。第一のロ
ッド81と第二のロッド82とはボール89によって一
体に係合しているので、図5(a)に示すように、第一
のロッド81と第二のロッド82とが一体になって下降
する。
【0051】ボール89がガイド10の空間10cのと
ころまで来ると、図5(b)に示すように、ボール89
がボール受け孔82aから脱出して空間10cに移動す
る。これにより、第一のロッド81と第二のロッド82
との係合が解除される。また、このとき、ストッパ90
が当接部材93に当接して第一のロッド81の下降が規
制される。したがって、第二にロッド82が第一のロッ
ド81から独立して下降可能になる。駒87のピン87
aは、第一のロッド81の長孔81cを挿通して第二の
ロッド82に連結されているので、図5(c)に示すよ
うに、駒87が下降すると第二のロッド82のみが下降
する。第二のロッド82は、このとき、後述の把持爪退
避機構140及び把持爪開閉機構150を作用させて、
把持爪111,112を開きながら、電子部品Pと干渉
しない位置まで、把持爪111,112を退避させる。
【0052】第二のロッド82の下降動作は、昇降部材
83が下限位置に達することで停止される。そして、第
二のロッド82が下限位置に達したときに、シリンダ9
5を駆動して第三のロッド96を押し下げることで、第
二のロッド82の下端から第三のロッド96の下端が突
出し、ロッド133bを押し下げる。これにより、当接
部材131が電子部品Pを基板Sに向けて押し込む。
【0053】[把持爪]次に、図6〜図10を参照しな
がら、把持爪111,112について説明する。図6
は、把持爪111,112を説明するための分解図平面
図である。把持爪111,112は、把持爪111の上
部に形成された軸孔113及び把持爪112の上部に形
成された軸孔114を挿通する共通の軸119(後述の
図12(c)参照)を中心として、左右に回動しながら
開閉する。把持機構110を構成する一方の把持爪11
1の先端には、電子部品Pを把持したときに端子Pbの
外周面に接触するV形状の接触部111a,111b及
び直線状の接触部111c,111dが交互に配置して
形成されている。
【0054】同様に、他方の把持爪112には、電子部
品Pを把持したときに端子Pbの外周面に接触するV形
状の接触部121a,121b及び直線状の接触部12
1c,121dが交互に配置して形成されている。一方
の把持爪111の接触部111a〜111dと他方の把
持爪121の接触部121a〜121dとは、前記軸の
中心をとおる開閉中心線を中心として、ほぼ線対称形に
配置されている。
【0055】図7は、把持爪111,112による端子
Pbの把持の状態を示す平面図で、図7(a)は把持爪
111,112の先端部の拡大平面図、図7(b)は図
7(a)の把持爪111,112をさらに部分的に拡大
した図である。端子Pbは、接触部111aと接触部1
12dの組、接触部111cと接触部112bの組、接
触部111bと接触部112cの組及び接触部111d
と接触部112aの組によって構成される把持部(各把
持部を、説明の便宜上、I〜IVで示す)で把持される。
このように、V字形の接触部111a,112a,11
1b,112aと直線状の接触部111c,112c,
111d,112dとの組み合わせにより、図7(b)
に示すように、断面円形状の端子Pbが、点a,b,c
の三点で把持される。このように、三つの点a,b,c
で端子Pbが把持爪111,112に接触することで、
電子部品Pが安定的に把持機構110に把持される。
【0056】次に、端子Pbの径の変化にともなう把持
爪111,112による端子Pbの把持位置の変化につ
いて検証する。本発明のように、軸を中心に左右に回動
しながら開閉される把持爪111,112においては、
端子Pbの径の変化及びどの把持部で端子Pbを把持さ
せるかによって、端子Pbの把持位置が変化する。これ
は、接触部111a〜111dと接触部112a〜11
2dの各組が、前記軸を中心に異なる径の弧を描きなが
ら端子Pbの外周面に接触することに起因する。
【0057】例えば、図7において、把持爪111,1
12の開閉中心線CLの近傍に位置する接触部111c
と接触部112bの組からなる把持部III及び接触部1
11bと接触部112cの組からなる把持部IIでは、把
持爪111,112が開閉しても、これら把持部II,II
Iにおける各接触点a,b,cがほぼ水平方向に移動す
るため、端子Pbの径が変化することによる把持位置の
変化量は小さい。これに対し、中心線CLより遠い接触
部111aと接触部112dの組の把持部IV及び接触部
111dと接触部112aの組からなる把持部Iでは、
把持爪111,112の開閉にともなって、これら把持
部I,IVにおける各接触点a,b,cが水平方向及び垂
直方向に大きく移動するため、端子Pbの径が変化する
とその把持位置が大きく変化する。
【0058】端子Pbの径の変化にともなう把持位置の
変化を、図8を参照しながら検討する。なお、図8で
は、説明の便宜のため、V字形の接触部を符号112
d′で示し、直線状の接触部を符号111a′で示すも
のとする。また、径の変化前の端子Pbを実線で、変化
後の端子Pbを仮想線(二点鎖線)で示す。図8に示す
ように、接触部111a′,112d′の組が、開閉中
心線CLの近傍の位置(ii)にあるときよりも、開閉中心
線CLから遠い位置(i)にあるときの方が、端子Pbの
径の変化にともなう端子Pbの位置のずれ量が大きくな
る。なお、(iii)は、(i)(ii)とは開閉中心線CLの反
対側に接触部111a′,112d′の組を位置させた
ものであるが、この位置では、端子Pbの径の変化にと
もなう把持位置のずれ量はわずかである。
【0059】この点に着目し、本発明者は種々に実験を
行った結果、把持爪111,112の開閉中心を中心と
し、端子Pbの中心を通る円弧を描き、この円弧の外周
に端子Pbの中心で接する接線を引き、この接線上に、
V形の接触部111a′の頂部が位置するように、把持
爪111,112を設計すればよいことを見いだした。
これを、図9を参照しながら説明する。まず、開閉中心
(O1,図8参照)を中心とし、端子Pbの中心O2を
とおる円弧Crを描く。次いで、端子Pbの中心O2で
円弧Crに接する接線Clを描く。そして、接触部11
2d′のV形の谷が、この接線Cl上又はこの近傍に位
置するようにし、この谷から、端子Pbの外周面に接す
る二つの接線を描く。この二つの接線によってV形の接
触部112d′が決定される。
【0060】接触部111a′は、接触部112d′と
端子Pbとが接触する点a,bに基づいて決定できる。
すなわち、端子Pbの外周面上の点であって、点a,b
を結ぶ線を一辺とする三角形の残りの一点が、接触部1
11a′と端子Pbとが接触する点cである。この場
合、端子Pbを把持したときの安定性を確保するため
に、点a,b,cによって形成される三角形の内側に端
子Pbの中心O2が位置するように、点cを選ぶ。好ま
しくは、前記三角形の中心が端子Pbの中心O2と一致
するように、点cを選択するのがよい。このようにし
て、接触部111a′,112d′の形状及び寸法を決
定することができる。
【0061】図9(b)に示すように、端子Pbの径が
大きくなっても(大きい方の端子Pbを二点鎖線で示
す)、端子Pbの中心位置はほとんど移動しない。この
ことは、異なる頂角αを有するV形の接触部111
a″,112d″においても同様である。図10(a)
(b)に示すように、頂角αが90度よりも大きい場合
において、端子Pbの径が大きくなっても(大きい端子
Pbを二点鎖線で示す)、端子Pbの中心位置はほとん
ど移動しない。本発明の発明者が計測を行ったところ、
端子Pbの径が0.5mmから0.8mmに変化した場
合において、水平方向の位置の変化量を最小で約0.0
2mm,垂直方向の位置の変化量を最小で約0.001
6mmにすることができた。
【0062】[把持爪退避機構及び把持爪開閉機構]次
に、把持した電子部品Pを基板Sに受け渡す際に、把持
爪111,112を電子部品Pと干渉しない位置まで退
避させる把持爪退避機構140及びテープに貼付された
電子部品Pを受け取る際及び把持した電子部品Pを基板
Sに受け渡す際に把持爪111,112を開閉させる把
持爪開閉機構150の構成を、図2,図3,図11及び
図12を参照しながら説明する。図11は、把持爪退避
機構140の構成及び作用を説明するための側面図、図
12は、把持爪開閉機構150の構成を説明するための
図である。
【0063】まず、図2,図3及び図11を参照しなが
ら、把持爪退避機構140について説明する。図2,図
3及び図11に示すように、把持爪退避機構140は、
支持部材113に設けられた軸140aを中心に揺動自
在なレバー141と、把持爪111,112を開閉自在
に支持部材113に取り付ける把持爪取付部材142
と、支持部材113に取り付けられた台形状のカムブロ
ック143と、このカムブロック143の表面に常時当
接し、カムブロック143の前記表面の形状に沿って移
動するカムローラ144と、カムローラ144と支持部
材113との間に張設され、カムローラ144をカムブ
ロック143に押しつける方向に付勢するばね105
と、把持爪取付部材142と支持部材113との間に張
設され、把持爪取付部材142を復帰方向(図中反時計
回り方向)に常時付勢するばね107と、支持部材11
3に上下に昇降自在に取り付けられたガイドバー145
と、このガイドバー145とともに昇降自在に設けられ
るとともにレバー141の一端に回動自在に取り付けら
れたスライダ146と、このスライダ146を介してガ
イドバー145を常に上方に付勢するばね149とを有
している。
【0064】把持爪取付部材142の上端は、カムロー
ラ144の軸144aに連結されている。また、レバー
141にはその長手方向に沿って長孔141aが形成さ
れ、この長孔141aに沿って移動自在な軸153bが
挿入されている。さらに、把持爪取付部材142の途中
部位に、長孔141aと交差する方向に長孔142bが
形成され、軸153bがこの長孔142bを挿通してい
る。なお、軸153bは、後述する把持爪開閉機構15
0のカム部材153に取り付けられている。
【0065】ガイドバー145の上端には、昇降駆動機
構80の第二のロッド82が下限位置に達する手前で第
二のロッド82の先端に当接するブラケット147が取
り付けられている。そして、第二のロッド82の下端が
ブラケット147に当接し、ガイドバー145とともに
スライダ146を押し下げることで、レバー141が図
2及び図11中時計回り方向に回動する。レバー141
の長孔141aと軸140aとの間には、孔141cが
形成されていて、把持爪取付部材142に取り付けられ
た軸142aがこの孔141cに挿入されている。
【0066】図11(b)は、図11(a)で示す状態
からレバー141が時計回り方向に回動した状態を示す
図である。レバー141が時計回り方向に回動すると、
レバー141の孔141cの周縁の下部と軸142aと
が係合し、把持爪取付部材142を押し上げる。これに
よって、カムローラ144がカムブロック143の表面
に沿って移動する。カムブロック143の表面は、途中
部位がくの字状に屈曲しているので、カムブロック14
3に沿って移動するカムローラ144が把持爪取付部材
142を図中時計回り方向に回動させる。
【0067】この実施形態の把持爪退避機構140は、
把持爪111,112を退避位置で保持する保持手段を
有している。図11に示すように、スライダ146に対
峙して係合部材148が配置されている。この係合部材
148は、その基部が支持部材113に揺動自在に取り
付けられているとともに、係合部材148と支持部材1
13との間に張設されたばね106によって常時スライ
ダ146側に付勢されている。係合部材148の上部に
は、スライダ146と摺接する傾斜面148aが形成さ
れ、この傾斜面148aの下端に、段付き状の係合部1
48bが形成されている。
【0068】スライダ146は、第一のロッド81の下
降とともに傾斜面148aに摺接しながら係合部材14
8を図2中時計回り方向に回動させる。そして、スライ
ダ146が係合部148bを乗り越え、スライダ146
と係合部148bが係合することで、スライダ146の
復帰が規制される。これにより、把持爪111,112
が退避位置で保持される。この把持爪111,112の
退避状態は、係合部材148を時計回り方向に押して回
動させることで、解除される。また、このとき、把持爪
111,112は、ばね107の付勢力によって図中反
時計回り方向に回動する。係合部材148を時計回り方
向に回動させるには、例えば、把持爪111,112に
テープから電子部品Pを受け渡すべく支持部材113が
水平方向に回動したときに、前記テープの近傍に設けた
シリンダのピストンロッドで係合部材148を押すよう
にするとよい。
【0069】なお、図2中符号115は把持爪取付部材
142に取り付けられたストッパ用のボルトで、このボ
ルト142aの先端が支持部材113に当接すること
で、把持爪111,112が端子Pbを把持する把持位
置が決定される。このボルト142aは、把持爪取付部
材142に螺入されているので、ボルト142aをいず
れかの方向に回転させることで、支持部材113に当接
する先端の突出長さを微調整することが可能である。
【0070】次に、図2,図3及び図12を参照しなが
ら、把持爪開閉機構150の構成を説明する。図12
は、把持爪111,112を開閉させる把持爪開閉機構
150の構成を説明する図で、(a)はその側面図、
(b)はその背面図、(c)は(b)のX1方向矢視図
である。把持爪開閉機構150は、一方の把持爪111
の上端に取り付けられたカムローラ151及び他方の把
持爪112の上端に取り付けられたカムローラ152
と、支持部材113に昇降自在に設けられ、先端のテー
パ部153aが二つのカムローラ151,152の間で
昇降するように配置されたカム部材153と、把持爪1
11,112の間に張設され、把持爪111,112を
互いに引き寄せる方向に付勢するばね155とを有して
いる。
【0071】把持爪111,112は、図12(c)に
示すように、軸119を中心に回動自在である。軸11
9は、端子Pbを把持する把持部(把持爪111,11
2の先端)とばね155との間に設けられているので、
把持爪111,112には、ばね155の付勢力によっ
て、常時開放する方向に付勢力が付与されている。ま
た、カムローラ152も、軸119に対してばね155
と同じ側に設けられていて、ばね155の付勢力によっ
て、二つのカムローラ151,152がカム部材153
のテーパ部153aに常時当接している。
【0072】さらに、カム部材153は、把持爪取付部
材142の長孔142bを挿通する軸153bに取り付
けられていて、レバー141の揺動にともなう軸153
bの昇降動作とともに、把持爪取付部材142に対して
昇降する。レバー141が時計回り方向に回動して軸1
53bを押し上げると、ばね155の付勢力によりテー
パ部153aに押しつけられているカムローラ151,
152が互いに接近する方向に移動し、把持爪111,
112が開かれる。レバー141が反時計回り方向に回
動して軸153bを押し下げると、ばね155の付勢力
によりテーパ部153aに押しつけられているカムロー
ラ151,152が互いに離間する方向に移動し、把持
爪111,112が閉じられる。
【0073】上記態様により、把持爪111,112の
開閉及び退避動作は以下のように行われる。第一のロッ
ド81の先端が下限位置に達した後、第二のロッド82
が下降してその先端がブラケット147に当接すると、
ガイドバー145とともにスライダ146が押し下げら
れる。スライダ146の下降動作に追随してレバー14
1が図2中時計回り方向に回動する。このレバー141
の時計回り方向の回動動作によって、軸153bが持ち
上げられ、これによって把持爪111,112が開かれ
る。この後、レバー141の孔141cの周縁の下部と
軸142aとが係合して、把持爪取付部材142を持ち
上げる。カムローラ144がカムブロック143の表面
の屈曲部分に達すると、ばね105の付勢力によって、
把持爪取付部材142及び把持爪111,112が時計
回り方向に回動させられる。以上により、把持爪11
1,112が端子Pbの把持を解除するとともに、電子
部品Pと干渉しない退避位置まで逃がされるわけであ
る。
【0074】この後、係合部材148とスライダ146
との係合により、把持爪111,112が開いた状態で
退避位置に維持されたまま、支持部材113とともに上
昇する。係合部材148とスライダ146との係合は、
フランジ10a等、組付装置の本体に取り付けられたシ
リンダ180(後述の図17参照)の駆動によって解除
することができる。すなわち、支持部材113が垂直方
向から水平方向に向きを変えたところで、前記シリンダ
のピストンロッドが係合部材148を時計回り方向に回
動させるわけである。これにより、係合部材148が、
ボルト142aの先端が支持部材113に当接するまで
回動し、かつ、この位置で把持爪111,112を閉じ
て、電子部品Pの端子Pbを把持する。
【0075】[カッタ]次に、電子部品Pをテープから
取り外す際に端子Pbを切断するカッタ160を、図1
3〜図15を参照しながら説明する。図13は、カッタ
160及びその駆動部の構成を説明する正面図、図14
は、カッタ160の保持部の拡大図、図15はこの実施
形態のカッタの作用を説明する部分拡大図である。カッ
タ160は、図13及び図14に示すように、軸169
を中心に開閉方向に回動自在な一対のアーム161,1
62と、この二つのアーム161,162が互いに当接
する当接線上に形成された刃161a,162aと、こ
の刃161a,162aの噛み合い線L上に端子Pbを
位置させて保持する保持部材163とを有している。
【0076】また、図13に示すように、カッタ160
の上方には、小径小出力を有する第一のシリンダ171
と、大径大出力を有する第二のシリンダ172とが下向
きに設けられている。第一のシリンダ171及び第二の
シリンダ172は、組付装置の本体等の固定部にブラケ
ット174等を介して取り付けられている。第一のシリ
ンダ171の伸縮自在なピストンロッド171aの下端
とアーム161,162とは、二つのリンク部材175
a,175bによって連結されている。すなわち、アー
ム161の肩部に取り付けられた軸165aとピストン
ロッド171aの下端に取り付けられた軸171bとが
リンク部材175aで連結され、アーム162の肩部に
取り付けられた軸166aとピストンロッド171aの
下端の軸171bとがリンク部材175bで連結されて
いる。そして、図14に示すように、ピストンロッド1
71aが伸縮することで、アーム161,162が軸1
69を中心に回動して、刃161a,162aを開閉さ
せる。
【0077】第二のシリンダ172の伸縮自在なピスト
ンロッド172aの下端は、下向き略U字をなす当接面
168a,168bを有するカム168が取り付けられ
ている。カム168は、ブラケット174に取り付けら
れたガイド173,173によって両側を案内されなが
ら、ピストンロッド172aの伸縮とともに昇降する。
アーム161,162の肩部の軸165a,166aに
は、当接面168a,168bと当接するカムローラ1
65,166が取り付けられ、このカムローラ165,
166が、カム168の下降にともなって当接面168
a,168bに沿って移動することにより、刃161
a,162aが噛合線L上で噛み合わさる。これによ
り、保持部材163に保持されている端子Pbが切断さ
れる。
【0078】保持部材163は、軸164によって一方
のアーム162に回動自在に取り付けられている。ま
た、軸164から偏心した位置にばね167が設けら
れ、このばね167によって保持部材163が常時他方
のアーム161側に回動するように付勢されている。保
持部材163には、端子Pbが挿入されるV字状の保持
溝163a〜163dが形成されている。この実施形態
では、この組付装置で組み付けが行われる複数種類の電
子部品Pの端子Pbのピッチに合わせて、均等間隔で同
一形状の保持溝163a〜163dが四つ形成されてい
る。保持溝163a〜163dは、それぞれが略V字状
に形成されていて、かつ、保持部材163がばね167
によって常時アーム161側に付勢されているので、端
子Pbの径が変化しても、必ず端子Pbの外周面に保持
溝163a〜163dの内面が当接する。したがって、
端子Pbが変化しても、安定的に端子Pbを保持するこ
とができるという利点がある。
【0079】本発明の保持部材160の作用を、図16
(a)〜(c)を参照しながら説明する。図16は、保
持部材163の両側に位置する二つの保持溝163a,
163dを用いて、異なる径の三種類の端子Pb1〜P
b3を保持させた状態を示す部分拡大図である。三種類
の端子Pb1〜Pb3のうち、中間の径を有する端子P
b1を基準として保持溝163a〜163dを設計する
と、図16(a)に示すように、端子Pb1,Pb1
は、ともに、その外周が保持溝163a,163dの内
面に当接した状態で、刃161a,162aの噛合線L
上に保持される。
【0080】端子Pb1よりも大きい径の端子Pb2,
pb2を保持溝163a,163dに保持させると、図
16(b)に示すように、軸164側(図16の紙面左
側)の保持溝163aに挿入された端子Pb2は、その
外周が保持溝163aの内面に当接するが、保持溝16
3d側では僅かながら隙間が生じる。同様に、端子Pb
1よりも小さい径の端子Pb3,pb3を保持溝163
a,163dに保持させると、図16(c)に示すよう
に、軸164と反対側(図16の紙面右側)の保持溝1
63dに挿入された端子Pb2は、その外周が保持溝1
63dの内面に当接するが、保持溝163a側では僅か
ながら隙間が生じる。
【0081】このように、端子Pb2,Pb3の径が若
干変化することで、一方の保持溝(163a又は163
d)側で端子Pb2,Pb3との間に隙間ができるもの
の、この隙間は従来の保持部材353(図23参照)に
比してきわめて小さいものであり、かつ、他方の保持溝
(163d又は163a)では端子PB2,Pbの外周
と保持溝(163d又は163a)の内面とが当接して
しっかりと端子PB2,Pbを保持するので、端子Pb
1〜3を安定的にカットすることができるという利点が
ある。
【0082】[方法及び作用の説明]次に、本発明の組
付方法の発明を、上記構成の挿入ヘッドを備えた組付装
置の作用とともに、図17,図19及び図20を参照し
ながら説明する。図17(a)に示すように、初期状態
において電子部品の組付装置は、挿入ヘッド100を水
平方向に差し向けた状態で待機している。コンベア等か
らなる搬送部3は、テープに貼着された電子部品Pを一
つづつ、授受位置Aまで間欠的に送る。なお、この初期
状態において、把持機構110は、授受位置Aに搬入さ
れた電子部品Pと干渉しない位置に、把持爪111,1
12を開いた状態で退避させている。また、揺動防止機
構130は、電子部品Pと干渉しない位置に当接部材1
31を退避させている。
【0083】図11を参照しながら説明したように、ス
ライダ146と係合部材148とが係合することで把持
爪111,112が退避位置に保持されている。初期状
態において、カッタ160は、駆動部170のピストン
ロッド171a,172aを縮退させて、アーム16
1,162を開いた状態(図14で示す状態)にしてい
る。そして、この初期状態から、駆動部170の第一の
シリンダ171が駆動して、アーム161,162を閉
じ、保持部材163に端子Pbを保持させる。このとき
の、把持爪111,112,保持部材163及び端子P
bを図17(a)中X2方向から見た図を、図18に示
す。
【0084】図18に示すように、把持爪111,11
2の先端の各把持部(I〜IV)の中心軸線は、保持部材
163のV字状の保持溝163a〜163dの中心を通
る軸線C1〜C4と一致している。そのため、保持溝1
63a〜163dに保持されている端子Pbと把持爪1
11,112の各把持部(I〜IV)との位置のずれ量を
きわめて小さくすることができる。したがって、端子P
bを受け取る際の把持爪111,112の開き量sを可
能な限り小さくすることができ、かつ、把持爪111,
112の回動動作とともに、確実に把持爪111,11
2の各把持部(I〜IV)に端子Pbを挿入させることがで
きる。このことは、把持爪111,112の開閉ストロ
ーク量を小さくすることができるということを意味して
いる。そのため、把持爪111,112の肉厚を薄くす
ることができ、これによって、基板S上の他の電子部品
と干渉する機会を少なくして、基板Sへの電子部品の実
装密度を高めることができるという利点がある。
【0085】次いで、図17(b)に示すように、授受
位置Aの近傍に設けたシリンダ180を駆動させて、伸
縮自在なピストンロッドで係合部材148を押すこと
で、スライダ146と係合部材148との係合が解除さ
れ、把持爪111,112が授受位置Aまで回動する。
これにより、把持部(I〜IV)に端子Pbが挿入され
る。把持部(I〜IV)に端子Pbが挿入されると、把持
爪111,112が閉じて、電子部品Pの端子Pbを把
持する。この後、駆動部170の第一のシリンダ171
が駆動して、アーム161,162を閉じ、保持部材1
63に端子Pbを保持させた状態で、刃161a,16
2aで端子Pbを切断する。これにより、搬送部3から
把持機構110に電子部品Pが受け渡される。
【0086】揺動防止機構130のシリンダ132を駆
動させるタイミングは、刃161a,162aで端子P
bを切断する際又は切断した後のいずれかを選択するこ
とができる。例えば、比較的大型の電子部品Pの場合に
は、端子Pbを切断する際に、揺動防止機構130のシ
リンダ132に圧力流体を供給して当接部材131を電
子部品P側に移動させ、頭部Paに当接部材131を当
接させるようにするとよい。これにより、カッタ160
で端子Pbを切断する際の電子部品Pの揺動を防止する
ことができる。また、切断の際に頭部Paが揺動するお
それの小さい、比較的小型の電子部品Pの場合には、切
断終了後にシリンダ132を駆動させて頭部Paに当接
部材131を当接させるようにしてもよい。そして、切
断終了後にシリンダ132を駆動させることで、把持機
構110の回動とともに電子部品Pを基板S側に移動さ
せる際に、電子部品Pの揺動を防止することができる。
【0087】図19(a)は、端子Pbをカッタ160
によってカットした直後の状態を示している。この状態
から、図19(b)に示すように、昇降駆動機構80の
モータ85(図4参照)が駆動して挿入ヘッド100を
下降させるとともに、時計回り方向に回動させて、垂直
方向に差し向ける。そして、図19(c)に示すよう
に、挿入ヘッド100がさらに下降して把持爪111,
112の先端を基板Sとほぼ同じ高さ位置まで下降させ
る。このとき、把持爪111,112から下方に突出す
る端子Pbの先端の一部が、電子部品Pを挿入する基板
Sの所定の孔内に挿入されるように、ストッパ90(図
4参照)の位置を調整して挿入ヘッド100の下降高さ
位置を決定するとよい。
【0088】挿入ヘッド100が下限位置に達しても、
モータ85の駆動が継続されているため、第二のロッド
82がさらに下降して、図20(a)に示すように、把
持爪111,112を時計回り方向に回動させる。ま
た、これよりも若干早いタイミングで、把持爪111,
112を開いて端子Pbの把持を解除する。また、電子
部品Pを基板Sに向けて押し込む際に、電子部品Pと把
持爪111,112が干渉しない位置まで、把持爪11
1,112を退避させる。この退避状態は、スライダ1
46と係合部材148とが係合することで維持される。
この後、シリンダ95が駆動して当接部材131を下降
させ、電子部品Pを基板Sに押し込む。
【0089】さらに、図20(b)に示すように、シリ
ンダ95が前記とは逆に駆動し、ピストンロッド95a
を縮退させて当接部材131を電子部品Pの頭部Paか
ら離間させ、同時に、モータ85が前記とは逆に駆動し
て挿入ヘッド100を上昇させる。挿入ヘッド100の
上昇動作とともに、把持機構110が反時計回り方向に
回動して初期状態に復帰する。以後、上記手順を繰り返
して電子部品Pの基板Sへの組付作業が行われる。
【0090】本発明の好適な実施形態について説明した
が、本発明は上記の実施形態により何ら限定されるもの
ではない。例えば、上記の説明では、昇降駆動機構80
の上部にシリンダ95を設け、このシリンダ95の駆動
で当接部材131を下降させて電子部品Pを基板Sに押
し込むものとして説明したが、当接部材131を移動さ
せるための流体圧シリンダ132に二段階で圧力の異な
る流体(エアや油等)を供給するようにしてもよい。異
なる圧力流体の供給の切り替えは、バルブ等を用いて行
うことができる。このようにすることで、最初の圧力で
の圧力流体の供給によって当接部材131が軽く電子部
品Pの頭部Paに当接して揺動を防止し、次の圧力の圧
力流体の供給によって、当接部材131が電子部品Pを
押して基板Sに押し込むことができる。
【0091】また、上記の説明では、各駆動部の駆動手
段としてシリンダを例に挙げて説明しているが、これら
シリンダに代えて、ボールねじ・ナット機構やラック・
ピニオン機構を利用した駆動手段を用いてもよいし、駆
動体としてモータやソレノイド等を用いてもよい。さら
に、図17〜図20を参照しながら説明した電子部品の
組付の手順では、把持爪111,112を授受位置Aの
手前で待機させ、カッタ160の保持部材163が端子
Pbを保持した後に、把持爪111,112を授受位置
Aに移動させて端子Pbを把持させるようにしている
が、把持爪111,112で端子を把持すると同時又は
把持した直後に保持部材163で端子Pbの先端を保持
させ、しかる後に刃161a,162aで端子Pbを切
断するようにしてもよい。また、上記の説明では、電子
部品Pは、端子Pbをテープに貼着された状態で部品収
納部2から供給されるものとして説明したが、把持爪1
11,112が端子Pbを把持できるように供給される
のであれば、電子部品Pの供給形態はこれに限られるも
のではない。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、端子径や電子部品の大
きさ大小変化しても安定的かつ確実に前記電子部品の端
子を基板の孔に挿入することができる。また、端子数が
4本以上になったり、端子間の間隔が複数変化したりし
ても、簡単な改良を施すだけでこれらに対応することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子部品挿入装置における挿入ヘッド
の詳細を説明するための側面図である。
【図2】図1の挿入ヘッドの縦断面図である。
【図3】図2の要部の拡大図である。
【図4】昇降駆動機構の構成を説明する縦断面図であ
る。
【図5】図4の昇降駆動機構の作用を説明する図であ
る。
【図6】把持爪の分解平面図である。
【図7】把持爪による端子の把持の状態を示す平面図
で、図7(a)はその拡大図、図7(b)は図7(a)
の把持爪をさらに部分的に拡大した図である。
【図8】本発明の把持爪の作用の説明図で、端子の径の
変化にともなう把持位置の変化を示す図である。
【図9】本発明の把持爪の作用の説明図である。
【図10】本発明の把持爪の作用の説明図で、頂角が変
化した場合の把持位置の変化を示している。
【図11】把持爪を電子部品と干渉しない位置まで退避
させる把持爪退避機構の説明図である。
【図12】把持爪を開閉させる把持爪開閉機構の構成を
説明する図で、(a)はその側面図、(b)はその背面
図、(c)は(b)のX1方向矢視図である。
【図13】カッタ及びその駆動部の構成を説明する正面
図である。
【図14】図13のカッタの主要部の拡大平面図であ
る。
【図15】カッタの保持部材の拡大平面図である。
【図16】端子の径が大小変化した場合における保持部
材と端子との関係を示す平面図である。
【図17】本発明の組付装置の作用を説明する図であ
る。
【図18】図17(a)の状態における把持爪と保持部
材,保持部材に保持されている端子との関係を説明する
図で、把持爪,保持部材及び端子を図17(a)のX2
方向から見た図である。
【図19】図17に連続する本発明の組付装置の作用を
説明する図である。
【図20】図19に連続する本発明のの組付装置の作用
を説明する図である。
【図21】組付装置の全体構成を示す側面図である。
【図22】図21の組付装置に設けられた把持機構の構
成を説明する図である。
【図23】図21の組付装置に設けられたカッタの構成
を説明する図である。
【図24】従来の組付装置における把持機構の第一の問
題点を説明するための図である。
【図25】従来の組付装置におけるカッタの問題点を説
明するための図である。
【図26】大きさの異なる二種類の電子部品を把持手段
に把持させた場合における把持機構の第二の問題点を説
明するための図である。
【符号の説明】
10 ガイド 10a フランジ 80 昇降駆動機構 81 第一のロッド 82 第二のロッド 83 昇降部材 84 ねじ軸 85 モータ 86 回転伝達機構 87 駒 90 ストッパ 95 シリンダ 96 第三のロッド 100 挿入ヘッド 101 挿入ヘッド本体 105,106 ばね 110 把持機構(把持手段) 111,112 把持爪 113 支持部材 120 回動機構 121 ラック 122 ピニオン 123 ラック取付部材 130 揺動防止機構 131 当接部材 132 シリンダ 140 把持爪退避機構 141 レバー 142 回動板 143 カムブロック 144 カムローラ 150 把持爪開閉機構 160 カッタ(切断手段) 170 駆動部 180 シリンダ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品の端子を把持する把持手段を有
    し、この把持手段とともに前記電子部品を基板側に移動
    させ、前記基板上で前記電子部品を前記基板に向けて挿
    入し組み付ける電子部品の組付装置において、 前記把持手段に把持された前記電子部品に対して進退移
    動する当接部材と、この当接部材を進退移動させる駆動
    部とを有し、前記当接部材を移動させ、前記把持手段に
    把持された前記電子部品に当接させることで、前記電子
    部品の揺動を防止する電子部品揺動防止手段を設けたこ
    と、 を特徴とする電子部品の組付装置。
  2. 【請求項2】 固定部材に端子を固定させた状態で電子
    部品を搬送し、所定位置に搬送された前記電子部品の端
    子を前記把持手段で把持するとともに切断手段で前記端
    子を切断して、前記把持手段による前記電子部品の取り
    出しを可能にする場合において、 前記電子部品揺動防止手段が、前記切断手段による前記
    端子の切断の際又は切断後に、前記当接部材を前記電子
    部品に当接させて揺動を防止することを特徴とする請求
    項1に記載の電子部品の組付装置。
  3. 【請求項3】 前記当接部材によって前記電子部品に付
    与される力が、前記把持手段に把持された前記端子を移
    動させる力よりも小さい力であることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の電子部品の組付装置。
  4. 【請求項4】 前記電子部品揺動防止手段が、前記当接
    部材を一側に付勢する第一の付勢手段と、前記当接部材
    を他側に付勢する第二の付勢手段とを有し、前記第一の
    付勢手段と前記第二の付勢手段との付勢力の差によっ
    て、前記当接部材を前記電子部品まで移動させ、前記付
    勢力の差によって、前記電子部品の頭部を押して揺動を
    防止することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の電子部品の組付装置。
  5. 【請求項5】 前記第一の付勢手段の付勢力及び前記第
    二の付勢手段の付勢力の少なくとも一方を調整可能とし
    たことを特徴とする請求項4に記載の電子部品の組付装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第一の付勢手段が、圧力流体によっ
    て駆動し、前記当接部材を一側に付勢するシリンダであ
    り、前記第二の付勢手段が、前記当接部材を常時他側に
    付勢するばねであることを特徴とする請求項4又は5に
    記載の電子部品の組付装置。
  7. 【請求項7】 前記当接部材を押して前記電子部品を前
    記基板に押し込む駆動手段をさらに有することを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載の電子部品の組付装
    置。
  8. 【請求項8】 前記第一の付勢手段がシリンダである場
    合において、第一の圧力で圧力流体が供給されたとき
    に、前記当接部材で前記電子部品の頭部を押して前記電
    子部品の揺動を防止し、第二の圧力で圧力流体が供給さ
    れたときに、前記当接部材で前記電子部品を押して前記
    基板に押し込むことを特徴とする請求項6に記載の電子
    部品の組付装置。
  9. 【請求項9】 電子部品の端子を把持する把持手段を有
    し、この把持手段とともに前記電子部品を基板側に移動
    させ、前記基板上で前記電子部品を前記基板に向けて挿
    入し組み付ける電子部品の組付装置において、 前記把持手段が開閉自在な一対の把持爪を有し、この把
    持爪が、前記端子に三方向から接する三つの接線上に形
    成された三つの接触面からなる一つ又は複数の把持部を
    有することを特徴とする電子部品の組付装置。
  10. 【請求項10】 前記把持部に把持された端子の中心
    が、前記三つの接線と前記端子との接点を結んでできる
    三角形の内部に位置するように、前記接触面を形成した
    ことを特徴とする請求項9に記載の電子部品の組付装
    置。
  11. 【請求項11】 前記把持爪が所定の軸を中心に回動し
    て開閉する場合において、一方の前記把持爪の前記接触
    面がV字状に交わる二つの接線上に形成され、かつ、前
    記V字状に交わる二つの接線の交点が、前記軸を中心と
    し、前記把持爪に把持された前記端子の中心をとおる円
    弧の前記端子の中心における接線の近傍又は前記接線上
    に位置していることを特徴とする請求項9又は10に記
    載の電子部品の組付装置。
  12. 【請求項12】 前記把持部を、異なる種類の前記電子
    部品の端子間隔及び端子数に応じた間隔及び数で設けた
    ことを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の電
    子部品の組付装置。
  13. 【請求項13】 前記異なる種類の電子部品のうちの一
    つを基準として前記把持部を形成したことを特徴とする
    請求項12に記載の電子部品の組付装置。
  14. 【請求項14】 固定部材に端子を固定させた状態で電
    子部品を搬送し、所定位置に搬送された前記電子部品の
    端子を把持手段で把持するとともに切断手段で前記端子
    を切断して、前記把持手段による前記電子部品の取り出
    しを可能にする電子部品の組付装置において、 前記切断手段が、前記端子を切断部分の近傍で保持する
    保持部材を有し、この保持部材に、前記電子部品の端子
    間隔に応じたピッチで複数のV溝を形成したことを特徴
    とする電子部品の組付装置。
  15. 【請求項15】 前記保持部材を一方の前記刃部に回動
    自在に設け、付勢手段によって、他方の前記刃部に向け
    て付勢したことを特徴とする請求項14に記載の電子部
    品の組付装置。
  16. 【請求項16】 前記保持部材に径の異なる複数の端子
    を保持させる場合において、前記複数の端子のうち、最
    大径と最小径の中間に位置する径を有する前記端子を基
    準端子として、前記保持部の前記V溝を形成したことを
    特徴とする請求項14又は15に記載の電子部品の組付
    装置。
  17. 【請求項17】 電子部品の端子を把持手段で把持さ
    せ、前記把持手段とともに前記電子部品を基板側に移動
    させて前記基板に組み付ける電子部品の組付方法におい
    て、 前記把持手段に把持された前記電子部品の頭部に当接部
    材を当接させて、前記電子部品を前記基板側に移動させ
    る際及び前記基板に押し込む際の前記電子部品の揺動を
    防止したこと、 を特徴とする電子部品の組付方法。
  18. 【請求項18】 固定部材に端子を固定させた状態で電
    子部品を所定位置まで搬送し、この位置で前記把持手段
    で把持させた前記端子をカッタで切断して、前記電子部
    品を前記固定部材から取り出し可能にする場合におい
    て、 前記把持手段に把持された前記電子部品の頭部に当接部
    材を当接させて、前記カッタが前記端子を切断する際の
    前記電子部品の揺動を防止したこと、 を特徴とする請求項17に記載の電子部品の組付方法。
  19. 【請求項19】 前記電子部品の端子間隔に応じたピッ
    チで複数のV溝を有する保持部材を前記カッタの近傍に
    準備し、前記保持部材を前記所定位置の前記電子部品側
    に移動させて前記V溝に前記端子を挿入し、前記端子を
    前記カッタによる切断位置に保持することを特徴とする
    請求項18に記載の電子部品の組付方法。
  20. 【請求項20】 前記把持手段が前記所定位置の前記電
    子部品の端子を把持する前に、前記保持部材を前記電子
    部品側に移動させ、前記V溝で前記端子を保持させるこ
    とを特徴とする請求項19に記載の電子部品の組付方
    法。
JP2001377712A 2001-12-11 2001-12-11 電子部品の組付装置及び組付方法 Expired - Lifetime JP3999509B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001377712A JP3999509B2 (ja) 2001-12-11 2001-12-11 電子部品の組付装置及び組付方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001377712A JP3999509B2 (ja) 2001-12-11 2001-12-11 電子部品の組付装置及び組付方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003179394A true JP2003179394A (ja) 2003-06-27
JP3999509B2 JP3999509B2 (ja) 2007-10-31

Family

ID=19185615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001377712A Expired - Lifetime JP3999509B2 (ja) 2001-12-11 2001-12-11 電子部品の組付装置及び組付方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3999509B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3177128A4 (en) * 2014-08-01 2017-08-09 Fuji Machine Mfg. Co., Ltd. Component mounting method and component mounting device

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7116754B2 (ja) 2020-03-04 2022-08-10 株式会社Fuji 部品チャック装置および部品装着装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3177128A4 (en) * 2014-08-01 2017-08-09 Fuji Machine Mfg. Co., Ltd. Component mounting method and component mounting device
US10477750B2 (en) 2014-08-01 2019-11-12 Fuji Corporation Component mounting method and component mounting device

Also Published As

Publication number Publication date
JP3999509B2 (ja) 2007-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN112621147B (zh) 一种汽车配件自动生产线用操作杆姿态调整单元
JP3300688B2 (ja) セルフ・ピアシング・ファスナーの自動打込み装置
CN114131372B (zh) 一种多角度可活动式钳工用夹紧装置
JP2003179394A (ja) 電子部品の組付装置及び組付方法
CN108637055B (zh) 一种汽车弯管成型机构、弯折方法
EP0585471A1 (en) Tool holder gripper
US7971366B2 (en) Alignment tool
WO2015003241A1 (en) Jaw assembly
US7770287B1 (en) Machine for aligning and assembling a tool
JPH0355133A (ja) 時計ムーブメントへの指針取付装置
CN217474752U (zh) 用于锻造模具的取放机械手
JP3642069B2 (ja) 自動工具交換装置
TWM609512U (zh) 鏈條式刀庫
CN1304824A (zh) 整套成形工具的制造方法及其所用的调节台和成套部件
CN217617892U (zh) 一种曲轴销钻油孔设备
JPH05301133A (ja) コッター組付方法及びコッター組付装置
CN219417531U (zh) 一种线路板检测多方位夹持机构
CN217837499U (zh) 冻存盒抓取装置、转运装置以及制冷存储装置
USRE29797E (en) Material handling apparatus having gripping means for moving articles in several directions
JP4343514B2 (ja) ローディング装置
CN219745387U (zh) 物料推送机构及自动点胶机
JP4310384B2 (ja) ワークのハンドリング方法およびハンドリング装置
CN215698889U (zh) 一种玻璃管快速定位装置
CN219869371U (zh) 一种车架检具的翻转式定位销结构
JPS62116422A (ja) マガジンストツカ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041209

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070319

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070515

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070717

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070809

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3999509

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110817

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110817

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120817

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120817

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130817

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term