JP2003176830A - グリース補給装置及びスピンドル装置 - Google Patents

グリース補給装置及びスピンドル装置

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rolling bearing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境面、コスト面に有利で、高速回転性及び
高寿命を達成できる転がり軸受を提供する。 【解決手段】 外輪12及び内輪11間に複数の転動体
13を有し、外輪12に補給孔が設けられた転がり軸受
10にグリースを補給するグリース補給装置200であ
って、監視装置により転がり軸受10の潤滑状態を監視
しながら、前記補給孔を介してグリースを補給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速回転する工作
機械の主軸用スピンドル等を支持する転がり軸受にグリ
ースを補給する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械主軸用スピンドルの軸受には、
工作精度向上のため、振動、音響等の特性が良好である
ことが求められる。また、工作機械主軸用スピンドルの
軸受には、取り扱いやすく環境面やコスト面で有利な、
グリース潤滑を採用し、かつ、高速回転性、高寿命を達
成することが求められている。
【0003】工作機械主軸用スピンドルに用いられるグ
リース潤滑の転がり軸受は、発熱しないように、初期に
封入したグリースのみで潤滑されるのが普通である。グ
リースを封入した初期段階で、グリースの慣らし運転を
行わずに高速回転させると、グリースの噛み込みや攪拌
抵抗により異常発熱を起こすため、数時間をかけて慣ら
し運転を行ってグリースを最適な状態にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、工作機械主軸用
スピンドルの高速化が益々進み、主軸を支持する軸受は
dmN(=(軸受内径+軸受外径)÷2×回転速度(r
pm))100万以上という環境で使用されることが珍
しくなくなっている。ところで、オイルエアやオイルミ
スト等の油潤滑のものと比較すると、グリース潤滑の転
がり軸受は高速回転における寿命が短い傾向がある。グ
リース潤滑の場合、軸受の転がり疲れ寿命よりも前に、
グリース劣化により軸受が焼付いてしまう。回転数が著
しく高い場合、短時間でグリースが劣化し、早期に焼付
が発生する。
【0005】例えば、実開平1−67331号公報、実
開平4−132220号公報、実開平6−35659号
公報、実開平6−35653号公報、実開平5−945
31号公報、実開平5−94532号公報、実開平6−
35655号公報、及び実開平6−35657号公報に
は、内輪側にグリース溜まりを設け、遠心力によりグリ
ースを連続供給する技術が開示されている。また、実開
平5−86029号公報には、エアを利用して軸受空間
に封入したグリースを有効活用する技術が開示されてい
る。しかしこれらのグリース補給機構では、改善が十分
でなかった。
【0006】転がり軸受の潤滑不良を監視するために、
転がり軸受を設置した部分で発生する振動や音や温度を
検知したり、或いは転がり軸受を組み込んだ工作機械等
の運転時間を測定したりして、この転がり軸受のメンテ
ナンスをするための情報を得る技術がある。しかし、振
動や音、或いは温度情報は、潤滑不良に基づいてある程
度軸受損傷が発生してからその値が変化するものである
ため、このような監視方法は必ずしも転がり軸受の損傷
防止を十分に図れるものとはいえない。また、工作機械
等の運転時間を測定するのでは、グリース補給機構の故
障による潤滑不良には対応できない。そこで、潤滑不良
に基づく軸受損傷が発生する以前に、潤滑不良の状態を
検知できる監視方法及び装置の実現が求められている。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、グリース潤滑の転がり軸受に高速回転
性及び高寿命を達成させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成により達成される。 (1) 外輪及び内輪間に複数の転動体を有し、前記外
輪に補給孔が設けられた転がり軸受にグリースを補給す
るグリース補給装置であって、監視装置により前記転が
り軸受の潤滑状態を監視しながら、前記補給孔を介して
グリースを補給することを特徴とするグリース補給装
置。 (2) 一回のグリース補給量が前記転がり軸受の軸受
空間容積の0.1〜4%となるようにグリースを補給す
る前記(1)に記載のグリース補給装置。 (3) 接触角を有し、前記転動体が玉であって、前記
外輪の内径面の、軌道面の接触部のある側からずれた箇
所に前記補給孔が開口している転がり軸受にグリースを
補給する前記(1)又は(2)に記載のグリース補給装
置。 (4) 前記転動体が円筒ころである転がり軸受にグリ
ースを補給する前記(1)又は(2)に記載のグリース
補給装置。 (5) 前記複数の転動体がセラミック製である転がり
軸受にグリースを補給する前記(1)〜(4)のいずれ
かに記載のグリース補給装置。 (6) 前記監視装置が、前記転がり軸受の金属製の外
輪若しくはこの外輪と電気的に導通している部材と、前
記転がり軸受の金属製の内輪若しくはこの内輪と電気的
に導通している部材との間の電気的特性値を監視し、こ
の電気的特性値が所定範囲から外れた場合に潤滑状態が
不良であるとする、前記(1)〜(4)のいずれかに記
載のグリース補給装置。 (7) 前記複数の転動体が金属製であり、前記電気的
特性値が抵抗値若しくはこの抵抗値に基づいて変化する
電位差であり、この抵抗値若しくは電位差が所定値を下
回った場合に潤滑状態が不良であるとする、前記(6)
に記載のグリース補給装置。 (8) 前記複数の転動体がセラミック製であり、それ
ら転動体が合成樹脂製の保持器に転動自在に保持されて
おり、前記電気的特性値が電位差であり、この電位差が
所定値を越えた場合に潤滑状態が不良であるとする、前
記(6)に記載のグリース補給装置。 (9) 前記複数の転動体がセラミック製であり、それ
ら転動体のうちの少なくとも1個が導電性セラミック製
であり、前記電気的特性値が抵抗値若しくはこの抵抗値
に基づいて変化する電位差であり、この抵抗値若しくは
電位差が所定範囲から外れた場合に潤滑状態が不良であ
るとする、前記(6)に記載のグリース補給装置。 (10) 前記(1)〜(9)のいずれかに記載のグリ
ース補給装置によってグリースを補給される転がり軸受
によって工作機械の主軸用スピンドルを支持したスピン
ドル装置。 (11) 前記(1)〜(9)のいずれかに記載のグリ
ース補給装置によってグリースを補給される転がり軸受
によってモータ用スピンドルを支持したスピンドル装
置。 なお、軸受空間容積とは、外輪内径と内輪外径との間に
できる空間から、転動体の体積及び保持器の体積を差し
引いた容積を意味する。
【0009】上記構成によれば、グリースが早期に劣化
して軸受損傷が発生する前に、監視装置により潤滑不良
を検知できる。そして、監視装置からの警報、信号、指
令等に基づいて、適時に新たなグリースを外輪側から補
給することにより、軸受寿命の延長が可能となる。グリ
ースは、補給孔を通って、外輪内径面から軸受空間に補
給される。補給されたグリースは、転動体や保持器に付
着し、転動体や保持器の回転に伴って軸受内部全体に馴
染む。
【0010】通常、工作機械の主軸用スピンドルに組み
込まれるアンギュラ玉軸受の場合、グリースの初期封入
量は、軸受空間容積の10〜20%を目安とされてい
る。一方、工作機械の主軸用スピンドルに組み込まれる
円筒ころ軸受の場合、グリースの初期封入量は、軸受空
間容積の8〜15%を目安とされている。これは、グリ
ースの初期慣らし運転の時間短縮と、温度上昇の抑制と
いう要求からきているものである。特に円筒ころ軸受の
場合、グリースの初期慣らし運転時に、回転しているこ
ろがグリースを噛みこんで異常昇温することがよくあ
る。最悪の場合、焼付を起こしてしまうこともある。上
記構成のように、一回のグリース補給量を軸受空間容積
の4%以下とすることで、異常昇温を回避しつつ、慣ら
し運転の時間を短縮できる。また、鋭意検討の結果、一
回のグリース補給量が軸受空間容積の0.1%であれ
ば、必要最低限の潤滑が行われることがわかった。
【0011】アンギュラ玉軸受のように、接触角を有
し、転動体が玉である場合、外輪の内径面の、軌道面の
接触部のある側からずれた箇所に補給孔を開口させるこ
とで、運転中の損傷を防止できる。補給孔の直径が、
0.1〜5mmの範囲内であれば、定量のグリース補給
をより円滑に行うことができる。すなわち、グリースが
補給孔につまることがなく、グリースが過度に補給され
ることもない。なお、補給孔は円形断面のものに限定さ
れない。例えば、直径0.1〜5mmの円形断面積と同
等の断面積を有する矩形断面や多角形断面の補給孔であ
ってもよい。上記転がり軸受に、グリース補給装置によ
りグリースを適時補給することで、dmNが100万以
上となる環境でも転がり軸受は長寿命を達成できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態であ
るグリース補給装置200を、工作機械に組み込んだ様
子を示している。鋼等の金属製のハウジング1の内側
に、やはり鋼等の金属製の主軸用スピンドル(以下「主
軸」という)2を、一対の転がり軸受10,10により
回転自在に支持している。各転がり軸受10は、その内
周面に外輪軌道を有する金属製の外輪12と、その外周
面に内輪軌道を有する金属製の内輪11と、それら外輪
軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられた、それぞ
れが金属製又はセラミック製である複数の転動体13
と、それら転動体13を転動自在に保持するための合成
樹脂製の保持器14とを備えている。
【0013】グリース補給装置200は、各転がり軸受
10の潤滑状態を検知するために、外輪12を内嵌固定
したハウジング1と、内輪11を外嵌固定した主軸2と
の電位差を測定する監視装置を備えている。監視装置
は、ハウジング1と、主軸2と、各転がり軸受10と、
直流電源210と、抵抗211と、を互いに直列に接続
した閉回路を有している。この閉回路を構成する導線2
12の一端は、ハウジング1に直接接続されている。導
線212の他端は、主軸2にブラシ213を介して導通
されている。すなわち、ハウジング1の端部に固定され
た合成樹脂等からなる絶縁材製のホルダ214に支持し
たブラシ213を、ばね等の付勢部材215により主軸
2又は主軸2に固定した導体の外周面に押し付けるとと
もに、ブラシ213に導線212の他端を接続すること
により、導線212の他端と主軸2とを導通させてい
る。
【0014】また、導線212の途中には、直流電源2
10及び抵抗211と並列に、電圧計216が設けられ
ている。この電圧計216は、ハウジング1と主軸2と
の間の電位差(各転がり軸受10を構成する外輪12と
内輪11との間の電位差に等しい)を検出する。なお、
直流電源210の電圧値Veは、0.1〜10V程度の
範囲内で適宜設定することができる。また、抵抗211
の抵抗値は、1kΩ〜1MΩの範囲内で適宜設定するこ
とができる。
【0015】電圧計216の測定値は、比較器及び判定
器を内蔵した制御器217に入力される。この制御器2
17は、電圧計216の測定値と予め設定した基準値と
を比較して、測定値が基準値を境として、潤滑不良の判
定が可能となる。なお、潤滑不良の場合に測定値が基準
値に対して大きくなるか小さくなるかは、転がり軸受1
0の転動体13の材質により異なる。この点については
後述する。
【0016】また、図示の例では、ハウジング1の振動
を検知するための振動計218の検出信号も、制御器2
17に入力されている。制御器217は、ハウジング1
の振動値が所定値を越えた場合に、警報を発するととも
に、主軸2を停止させる。
【0017】以下、監視装置による潤滑不良の判定を詳
しく説明する。先ず、転がり軸受10,10の転動体1
3が、軸受鋼等の金属製である場合について説明する。
この場合には、ハウジング1と主軸2との間の電気抵抗
が、潤滑状態が良好であるときは高く、潤滑状態が不良
のときは低くなる。すなわち、潤滑状態が良好であると
きには、外輪軌道及び内輪軌道と転動体13の転動面と
の間に十分な油膜が介在する。そして、絶縁材である油
膜が介在する分、ハウジング1と主軸2との間の電気抵
抗が高くなり、これらハウジング1と主軸2との間の電
位差が高く(直流電源210の電圧に近く)なる。
【0018】それに対して、潤滑状態が不良であるとき
には、外輪軌道及び内輪軌道と転動体13の転動面との
間に油膜が存在しないか、仮に存在しても不十分とな
る。このような状態では、外輪軌道及び内輪軌道と転動
体13の転動面との接触状態が金属同士の接触状態とな
り、ハウジング1と主軸2との間の電気抵抗が低くな
り、これらハウジング1と主軸2との間の電位差が低く
なる。そこで、電圧計216の測定値Vaが、直流電源
210の電圧Veよりも所定以上低く(例えば「Va<
0.8Ve」に)なった時点で、潤滑不良の状態にある
と判定する。
【0019】次に、転がり軸受10,10の転動体13
がセラミック製である場合について説明する。この場合
には、各転動体13が絶縁材であるため、ハウジング1
と主軸2との間の電気抵抗は、潤滑状態に関係なく高い
ままである。ただし、セラミック製の転動体13を合成
樹脂製の保持器14で保持した転がり軸受10の場合、
潤滑不良に基づいて、各転動体13で発生する静電気の
量が増大する。潤滑状態が良好で、転動体13の転動面
と保持器14のポケットの内面との間に十分な油膜が存
在するときには、これら両面の摺接部に作用する摩擦が
小さく、この摺接部で静電気が発生しない。したがっ
て、電圧計216の測定値Vaは、直流電源210の電
圧Veとほぼ一致する。
【0020】それに対して、潤滑状態が不良であるとき
には、各転動体13の転動面と保持器14のポケット内
面との間に油膜が存在しないか、仮に存在しても不十分
となり、これら両面の摺接部での摩擦により静電気が発
生して、各転動体13が帯電する。このようにして転動
体13に帯電した静電気が、直流電源210の電圧に足
されるため、電圧計216の測定値Vaは、直流電源2
10の電圧Veよりも高くなる(Va>Ve)。そこ
で、電圧計216の測定値Vaが、直流電源210の電
圧Veよりも所定以上高く(例えば「Va>1.01V
e」に)なった時点で、潤滑不良の状態にあると判定す
る。
【0021】転動体13が金属製である場合とセラミッ
ク製である場合とでは、判定の基準が異なる(大小関係
が逆になる)が、何れにしても、図1に示す実施形態に
よれば潤滑不良を早期に検知できる。
【0022】次に、転がり軸受10,10の複数の転動
体13をセラミック製とするとともに、そのうちの少な
くとも1個(好ましくは円周方向に離間した位置にある
複数個、更に好ましくは全部)の転動体13を導電性セ
ラミック製とした場合について説明する。このような転
動体13を構成するための導電性セラミックとしては、
例えば、特開昭62−87463号公報、同62−26
5177号公報、同64−15523号公報、特開平2
−43699号公報、同3−29744号公報、同10
−87370号公報、特開2000−154064号公
報、同2000−192969号公報、特公平8−16
030号公報等に記載されている公知のものを使用でき
る。更には、特願2001−203783号に開示され
ているように、遷移金属の窒化物、炭化物、硼化物、酸
化物のうちから選択される1種又は2種以上を10〜6
0重量%含む導電性セラミック製の転動体も、使用可能
である。
【0023】上述のように、導電性セラミック自体は、
従来から各種のものが知られており、又、本願発明の実
施に使用できる導電性セラミックの種類は特に問われな
いので、この導電性セラミックの組成に関する説明は省
略する。なお、各転がり軸受10にそれぞれ複数個ずつ
組み込む転動体13は、同種のものを使用する。導電性
セラミック製の転動体と非導電性セラミック製の転動体
とを混在させる場合には、両種の転動体の主成分を同じ
とすることにより、比重、熱膨張係数等ができるだけ近
いものを使用する。
【0024】上記転がり軸受10,10の潤滑状態が良
好であるときには、ハウジング1と主軸2との間の電気
抵抗が高く、反対に潤滑状態が不良であるときには、ハ
ウジング1と主軸2との間の電気抵抗が低くなる。潤滑
状態が良好であるときには、外輪軌道及び内輪軌道と転
動体13の転動面との間に十分な油膜が介在するため、
ハウジング1と主軸2との間の電気抵抗が高くなり、両
者間の電位差が高く(直流電源210の電圧に近く)な
る。
【0025】それに対して、潤滑状態が不良であるとき
には、外輪軌道及び内輪軌道と転動体13の転動面との
間に油膜が存在しないか、仮に存在しても不十分とな
る。したがって、ハウジング1と主軸2との間の電気抵
抗が低くなり、両者間の電位差が低くなる。そこで、電
圧計216の測定値Vaが、直流電源210の電圧Ve
よりも所定以上低く(例えば「Va<0.81Ve」
に)なった時点で、潤滑不良の状態にあると判定する。
【0026】工作機械の運転時(切削加工時)には、ハ
ウジング1側に支持した刃物と、主軸2側に支持した被
加工物とが接触して、これらハウジング1と主軸2とが
電気的に短絡される場合がある。このような場合には、
電圧計216の測定値VaはぼぼゼロVとなる。各転動
体13が金属製の場合では、このような場合に上記制御
器217が潤滑不良であると判定する。そこで、電圧計
216の測定値Vaが所定値(例えば0.01Ve)以
上であることを条件に、潤滑状態の良否判定を行わせる
こともできる。
【0027】さらに、図1に示した例では、ハウジング
1の振動を振動計218により検出し、この振動の大き
さによっても、工作機械の運転状態を判定可能としてい
るので、この工作機械に重大な損傷が発生することを、
より確実に防止できる。すなわち、何らかの原因で電圧
計216の測定値から潤滑不良の状態を判定できなかっ
たり、或いは転がり軸受10,10に寿命により表面剥
離等の損傷が発生したりしても、これら転がり軸受1
0,10以外の部分にまで損傷が及ぶような事態になる
以前に、主軸2を停止させることができる。
【0028】以上のようにして、制御器217が潤滑不
良と判定したら、グリース補給ノズル201からグリー
スを補給する。グリースは、ハウジング1と、転がり軸
受10,10の外輪12,12とに設けられた補給孔を
介して、軸受空間に補給される。こうして、転がり軸受
10,10で主軸2を支持したスピンドル装置は、長期
にわたって安定的に作動し、高速化にも十分に対応でき
る。
【0029】以下、スピンドル装置に用いられる、転が
り軸受10の構成を詳細に説明する。図2に示す、転が
り軸受の第1例であるアンギュラ玉軸受10は、内輪1
1、外輪12、内外輪11,12間に複数配置された玉
13及び玉13を円周方向等間隔に保持する保持器14
を備えている。本例は、外輪カウンタボア軸受である。
本例においては、外輪12のカウンタボア側(図では右
側)に、外輪12を径方向に貫通する補給孔15が設け
られている。補給孔15は、直径0.1〜5mmの円形
断面を有している。補給孔15は、外輪12の内径面
の、軌道面12aに隣接する箇所に開口している。補給
孔15は、外輪12の周方向に間隔をあけた複数箇所に
設けられてもよい。
【0030】アンギュラ玉軸受10の軸受空間には、軸
受空間容積の10〜20%の量のグリースが初期封入さ
れる。そして、軸受使用時には、次のようなグリース補
給方法が適用される。すなわち、適宜なタイミングで
(間欠的、定期的に)、補給孔15を介して、一回の補
給量が軸受空間容積の0.1〜4%となるようにグリー
スショットさせる。
【0031】図3に示す第2例のアンギュラ玉軸受20
は、内輪21、外輪22、内外輪21,22間に複数配
置された玉23及び玉23を円周方向等間隔に保持する
保持器24を備えている。本例においては、外輪22の
カウンタボア側(図では右側)に、外輪22を径方向に
貫通する補給孔25が設けられている。補給孔25の外
輪内径面側は、グリースだまり25aになっている。グ
リースだまり25aの断面積は、補給孔25の他の部分
の断面積より大きい。グリースだまり25aを有してい
るので、補給孔25は、段付き円柱状空間になってい
る。グリースだまり25aは、外輪22の内径面の、軌
道面22aに隣接する箇所に位置している。以下に説明
する例においても、補給孔がグリースだまりを有しても
よい。
【0032】図4に示す第3例のアンギュラ玉軸受30
は、内輪31、外輪32、内外輪31,32間に複数配
置された玉33及び玉33を円周方向等間隔に保持する
保持器34を備えている。本例は、内輪カウンタボア軸
受である。本例においては、外輪32の軌道面32a
の、接触部32bのある側(図では右側)の反対側に、
外輪32を径方向に貫通する補給孔35が開口してい
る。
【0033】図5に示す第4例のアンギュラ玉軸受40
は、内輪41、外輪42、内外輪41,42間に複数配
置された玉43及び外輪案内の保持器44を備えてい
る。本例は、外輪カウンタボア軸受である。本例におい
ては、外輪42のカウンタボア側(図では右側)に、外
輪42を径方向に貫通する補給孔45が設けられてい
る。補給孔45は、保持器44の片側(図では右側)の
案内面44aに向けて開口している。
【0034】図6に示す第5例のアンギュラ玉軸受50
は、内輪51、外輪52、内外輪51,52間に複数配
置された玉53及び外輪案内の保持器54を備えてい
る。本例は、外輪カウンタボア軸受である。本例におい
ては、外輪52の反カウンタボア側(図では左側)に、
外輪52を径方向に貫通する補給孔55が設けられてい
る。補給孔55は、保持器54の片側(図では左側)の
案内面54aに向けて開口している。
【0035】図2に示した形態のアンギュラ玉軸受を用
いて、以下のような実験を行った。内径65mm、外径
100mm、幅18mm、接触角18°、玉径7.14
4mm、使用グリースはイソフレックスNBU15、グ
リース初期封入量は軸受空間容積の15%(2.3c
c)である、一対のアンギュラ玉軸受により、試験機の
回転主軸を支持した。一対のアンギュラ玉軸受は背面組
合せとし、軸受間隔は100mmとした。
【0036】(実験1)試験機の回転主軸をいくつかの
設定速度で回転させ、各設定速度における軸受耐久時間
を観測した。結果を表1に示す。
【表1】 グリース補給がない状態では、dmN120万で100
00時間を越える耐久時間を達成できなかった。これ
は、グリース寿命が10000時間であったことを示し
ている。dmN150万ではグリース寿命が1000時
間であった。dmN180万ではグリース寿命が100
時間であった。表1の結果をグラフ化したものを図7に
示す。図7から、dmNの上昇に伴って、グリース寿命
時間が指数関数的に短くなることがわかる。
【0037】(実験2)実験1のときと同様な条件で、
試験機の回転主軸を一対のアンギュラ玉軸受で支持し、
適宜な慣らし運転を行った。慣らし運転後のdmN15
0万における外輪温度は55℃であった。なお、dmN
150万におけるグリース寿命は、前述のように100
0時間である。本実験では、dmN150万で1000
時間運転を行った時点で、いくつかの設定補給量のグリ
ース補給を行い、その後0からdmN150万に5秒で
立ち上げて運転を再開するとともに軸受を観察すること
で、各設定補給量における耐久時間及び軸受の昇温を測
定した。結果を表2に示す。
【表2】 補給量が4%以下のときは、初期封入のグリース寿命の
半分である500時間を越えると、焼付が生じた。一
方、補給量が4%を超えると、グリース補給後に軸受が
異常昇温(外輪が75℃以上に急上昇)した。以上の結
果から、グリースの補給間隔は、初期封入のグリース寿
命時間の半分以下とし、補給量は軸受空間容積の4%以
下とするのが良いことがわかった。
【0038】なお、2%のグリース補給を行った後、慣
らし運転をした時点で、軸受内部の接触部の脇にかき出
されたグリースを採取し、量を測定したところ、2%の
量の補給に対し、1.9%の量のグリースがかき出され
たことがわかった。これは、転動体(玉)、内外輪の軌
道面及び保持器間に必要最低限のグリースが潤滑膜とし
て保持され、余分なグリースがかき出されたことを示
す。このことから、グリース補給量の下限は軸受空間容
積の0.1%であることがわかった。
【0039】図8に示す、転がり軸受の第6例の複列円
筒ころ軸受60は、内輪61、外輪62、内外輪61,
62間に2列に複数配置された円筒ころ63及び各列の
円筒ころ63を円周方向等間隔に保持する保持器64を
備えている。本例においては、外輪62の軸方向中央部
に、外輪62を径方向に貫通する補給孔65が設けられ
ている。補給孔65は、直径0.1〜5mmの円形断面
を有している。補給孔65は、それぞれの保持器64
の、2列の円筒ころ63の間に位置する部分に向けて開
口している。本例においては、外輪外径面の軸方向中央
部に、補給孔65に連通する溝65bを設けて、補給孔
65にグリースGをショットし易くしているが、溝65
bはなくてもよい。なお、図2〜6に示した転がり軸受
にも、外輪外径面に溝を設けてもよい。
【0040】円筒ころ軸受60の軸受空間には、軸受空
間容積の8〜15%の量のグリースが初期封入される。
そして、軸受使用時には、次のようなグリース補給方法
が適用される。すなわち、適宜なタイミングで(間欠
的、定期的に)、補給孔65を介して、一回の補給量が
軸受空間容積の0.1〜4%となるようにグリースGを
ショットさせる。保持器64に向けてショットされたグ
リースGは、軸受回転に伴って、内外輪の軌道面の円周
上に均一に塗布される。こうして、ショットされたグリ
ースGによる新しい潤滑膜が形成される。慣らし運転が
終わると、必要最低限のグリース以外は、転動面外側に
かき出されて土手のような形状になる。その状態のグリ
ースから微量な基油が漏れて、転動面や保持器案内面が
潤滑される。
【0041】図9に示す第7例の複列円筒ころ軸受70
は、内輪71、外輪72、内外輪71,72間に2列に
複数配置された円筒ころ73及び各列の円筒ころ73を
円周方向等間隔に保持する保持器74を備えている。本
例においては、外輪72に、外輪72を径方向に貫通す
る補給孔75が、軸方向に見て複数(ここでは2本)設
けられている。補給孔75は、各列の円筒ころ73の転
動面に向けて開口している。外輪外径面には、2列の溝
75bが設けられている。
【0042】図10に示す第8例の単列円筒ころ軸受8
0は、内輪81、外輪82、内外輪81,82間に複数
配置された円筒ころ83及び外輪案内の保持器84を備
えている。本例においては、外輪82に、外輪82を径
方向に貫通する補給孔85が、軸方向に見て2本設けら
れている。各補給孔85は、円筒ころ83の軸方向両側
に位置する、保持器84の案内面に向けて開口してい
る。外輪外径面には、2列の溝85bが設けられてい
る。図示しないが、片側の保持器案内面に向けて開口す
る、軸方向に見て1本の補給孔を設けた構成とすること
もできる。
【0043】図11に示す第9例の単列円筒ころ軸受9
0は、内輪91、外輪92、内外輪91,92間に複数
配置された円筒ころ93及び外輪案内の保持器94を備
えている。本例においては、外輪92の軸方向中央部
に、外輪92を径方向に貫通する補給孔95が設けられ
ている。補給孔95は、円筒ころ93の転動面に向けて
開口している。外輪外径面の軸方向中央部には、溝95
bが設けられている。
【0044】図12に示す第10例の単列円筒ころ軸受
100は、内輪101、外輪102、内外輪101,1
02間に複数配置された円筒ころ103及び外輪案内の
保持器104を備えている。本例においては、外輪10
2に、外輪102を径方向に貫通する補給孔105が、
軸方向に見て2本設けられている。各補給孔105は、
円筒ころ103の軸方向両端面と保持器104の案内面
との間に向けて開口している。外輪外径面には、2列の
溝105bが設けられている。図示しないが、軸方向に
見て1本の補給孔を設けた構成とすることもできる。
【0045】図13に示す第11例の単列円筒ころ軸受
110は、内輪111、外輪112、内外輪111,1
12間に複数配置された円筒ころ113及び外輪案内の
保持器114を備えている。本例においては、外輪11
2の軸方向中央部に、外輪112を径方向に貫通する補
給孔115が設けられている。補給孔115は、グリー
スをショットするノズル120の、先端テーパ形状に対
応するテーパ形状になっており、外径面側から内径面側
に向かうにつれて直径が減少している。すなわち、補給
孔115は、円錐台状空間になっている。補給孔115
は、円筒ころ113の転動面に向けて開口している。
【0046】図11に示した形態の円筒ころ軸受を用い
て、以下のような実験を行った。 (実験3)内径95mm、外径145mm、ころ径11
mm、ころ長さ11mm、ころ数27個、軸受空間容積
31cm3、使用グリースはイソフレックスNBU1
5、グリース初期封入量は軸受空間容積の10%である
円筒ころ軸受を複数用意し、それぞれ慣らし運転を行っ
た。慣らし運転後の、9000min-1での外輪温度は
35℃であった。その後、いくつかの設定補給量のグリ
ース補給を行った後、0から9000min-1に2秒で
立ち上げて、外輪温度を測定する実験を5回(n1〜n
5)行った。図14(a)に示すように、1箇所の補給
孔のみからグリースGを補給した場合の実験結果を表3
に示す。
【表3】 表3中、◎は外輪温度が40℃以下であったことを示
し、○は外輪温度が50℃以下であったことを示し、△
は外輪温度が60℃以下であったことを示し、×は外輪
温度が60℃を越えたことを示す。図14(b)に示す
ように、対向する2箇所(180°離れた位置)の補給
孔からグリースGを補給した場合の実験結果を表4に示
す。
【表4】 図14(c)に示すように、ころところの間全てに設け
られた補給孔からグリースGを補給した場合の実験結果
を表5に示す。
【表5】
【0047】表3〜表5からわかるように、2%以下で
は、補給後の回転で異常昇温は見られなかった。4%で
は、補給箇所を増やすことにより異常昇温を顕著に抑え
ることができた。すなわち、同じ量を補給するにして
も、外輪の円周方向に間隔をあけた複数箇所に設けた補
給孔からグリースをショットする方が、異常昇温を抑制
できることがわかった。4%を越えると、グリースの補
給箇所を増やしても、温度にバラツキがでて、安定しな
い状態であった。
【0048】(実験4)図11に示したような形態であ
って、内径70mm、外径110mm、ころ径9mm、
ころ長さ9mm、ころ数20個、軸受空間容積2.4c
3、使用グリースはイソフレックスNBU15、グリ
ース初期封入量は軸受空間容積の10%、両側案内・外
輪案内の保持器の材質はPEEK(ポリエーテルエーテ
ルケトン、炭素繊維強化グレード)である円筒ころ軸受
を2個用意した。そして、両方の円筒ころ軸受を165
00min-1(dmN150万)で回転させ、一方の円
筒ころ軸受には回転開始から48時間経過した時点で軸
受空間容積の2%の量のグリース補給を行い、他方の円
筒ころ軸受けにはグリース補給を行わず、さらに両方の
円筒ころ軸受を16500min-1(dmN150万)
で回転させ、耐久時間を測定した。グリース補給をした
円筒ころ軸受では、目標耐久時間である1000時間を
達成したが、グリース補給をしない円筒ころ軸受では、
200時間しかもたなかった。
【0049】なお、本発明は、前述した実施形態・実施
例に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可
能である。例えば、工作機械主軸用スピンドルを支持す
る転がり軸受の他に、ACサーボモータ等のモータ用ス
ピンドルを支持する転がり軸受にも、本発明を適用でき
る。すなわち、転がり軸受でモータ用スピンドルを支持
したスピンドル装置に、上記のようなグリース補給装置
200を組み込んで、転がり軸受に適時グリース補給を
行うことで、スピンドル装置は、長期にわたって安定的
に作動し、高速化にも十分に対応できるようになる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
グリースが早期に劣化して軸受損傷が発生する前に、監
視装置により潤滑不良を検知できる。そして、監視装置
からの警報、信号、指令等に基づいて、適時に新たなグ
リースを外輪側から補給することにより、軸受寿命、ひ
いてはスピンドル装置の寿命の延長が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】転がり軸受の第1例を示す断面図である。
【図3】転がり軸受の第2例を示す断面図である。
【図4】転がり軸受の第3例を示す断面図である。
【図5】転がり軸受の第4例を示す断面図である。
【図6】転がり軸受の第5例を示す断面図である。
【図7】転がり軸受の第1例を用いた実験結果を示すグ
ラフである。
【図8】転がり軸受の第6例を示す断面図である。
【図9】転がり軸受の第7例を示す断面図である。
【図10】転がり軸受の第8例を示す断面図である。
【図11】転がり軸受の第9例を示す断面図である。
【図12】転がり軸受の第10例を示す断面図である。
【図13】転がり軸受の第11例を示す断面図である。
【図14】本発明の実施形態の変形例を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 主軸(主軸用スピンド
ル) 10,20,30,40,50 アンギュラ玉軸受(転
がり軸受) 11,21,31,41,51 内輪 12,22,32,42,52 外輪 13,23,33,43,53 玉(転動体) 14,24,34,44,54 保持器 15,25,35,45,55 補給孔 60,70,80,90,100,110 円筒ころ軸
受(転がり軸受) 61,71,81,91,101,111 内輪 62,72,82,92,102,112 外輪 63,73,83,93,103,113 円筒ころ
(転動体) 64,74,84,94,104,114 保持器 65,75,85,95,105,115 補給孔 200 グリース補給装置 201 補給ノズル 210 直流電源 211 抵抗 212 導線 216 電圧計 217 制御器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 康司 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内 Fターム(参考) 3J101 AA02 BA10 BA54 CA08 EA41 EA63 FA32 GA31

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪及び内輪間に複数の転動体を有し、
    前記外輪に補給孔が設けられた転がり軸受にグリースを
    補給するグリース補給装置であって、 監視装置により前記転がり軸受の潤滑状態を監視しなが
    ら、前記補給孔を介してグリースを補給することを特徴
    とするグリース補給装置。
  2. 【請求項2】 一回のグリース補給量が前記転がり軸受
    の軸受空間容積の0.1〜4%となるようにグリースを
    補給する請求項1に記載のグリース補給装置。
  3. 【請求項3】 接触角を有し、前記転動体が玉であっ
    て、前記外輪の内径面の、軌道面の接触部のある側から
    ずれた箇所に前記補給孔が開口している転がり軸受にグ
    リースを補給する請求項1又は2に記載のグリース補給
    装置。
  4. 【請求項4】 前記転動体が円筒ころである転がり軸受
    にグリースを補給する請求項1又は2に記載のグリース
    補給装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の転動体がセラミック製である
    転がり軸受にグリースを補給する請求項1〜4のいずれ
    かに記載のグリース補給装置。
  6. 【請求項6】 前記監視装置が、前記転がり軸受の金属
    製の外輪若しくはこの外輪と電気的に導通している部材
    と、前記転がり軸受の金属製の内輪若しくはこの内輪と
    電気的に導通している部材との間の電気的特性値を監視
    し、この電気的特性値が所定範囲から外れた場合に潤滑
    状態が不良であるとする、請求項1〜4のいずれかに記
    載のグリース補給装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の転動体が金属製であり、前記
    電気的特性値が抵抗値若しくはこの抵抗値に基づいて変
    化する電位差であり、この抵抗値若しくは電位差が所定
    値を下回った場合に潤滑状態が不良であるとする、請求
    項6に記載のグリース補給装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の転動体がセラミック製であ
    り、それら転動体が合成樹脂製の保持器に転動自在に保
    持されており、前記電気的特性値が電位差であり、この
    電位差が所定値を越えた場合に潤滑状態が不良であると
    する、請求項6に記載のグリース補給装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の転動体がセラミック製であ
    り、それら転動体のうちの少なくとも1個が導電性セラ
    ミック製であり、前記電気的特性値が抵抗値若しくはこ
    の抵抗値に基づいて変化する電位差であり、この抵抗値
    若しくは電位差が所定範囲から外れた場合に潤滑状態が
    不良であるとする、請求項6に記載のグリース補給装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載のグリ
    ース補給装置によってグリースを補給される転がり軸受
    によって工作機械の主軸用スピンドルを支持したスピン
    ドル装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかに記載のグリ
    ース補給装置によってグリースを補給される転がり軸受
    によってモータ用スピンドルを支持したスピンドル装
    置。
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