JP2003176300A - Mhc−分子のペプチドモチーフ - Google Patents
Mhc−分子のペプチドモチーフInfo
- Publication number
- JP2003176300A JP2003176300A JP2002357021A JP2002357021A JP2003176300A JP 2003176300 A JP2003176300 A JP 2003176300A JP 2002357021 A JP2002357021 A JP 2002357021A JP 2002357021 A JP2002357021 A JP 2002357021A JP 2003176300 A JP2003176300 A JP 2003176300A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- peptide
- mhc
- motif
- molecules
- hla
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Ceased
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- C07K14/70503—Immunoglobulin superfamily
- C07K14/70539—MHC-molecules, e.g. HLA-molecules
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P37/00—Drugs for immunological or allergic disorders
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/569—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for microorganisms, e.g. protozoa, bacteria, viruses
- G01N33/56966—Animal cells
- G01N33/56977—HLA or MHC typing
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/68—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
- G01N33/6878—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids in eptitope analysis
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Immunology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Urology & Nephrology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Hematology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Zoology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Virology (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Public Health (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Toxicology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 T−細胞受容体、ペプチド及びMHC−分子
からなる3分子複合体の真中のその位置に基づいて、T
−細胞エピトープは、特異的免疫系の中心点であり、従
って、その発生の法則性の理解並びに決定法に対する多
くの必要性がある 【解決手段】 (a)MHC−分子を含有する細胞の細
胞溶解により細胞抽出物を得、(b)MHC−分子を、
その上に存在するペプチド混合物と共に、免疫沈降によ
り細胞抽出物から分離し、(c)MHC−分子及び他の
タンパク質成分からのペプチド混合物を分離し、(d)
個々のペプチド又は/及びその混合物を配列決定し、
(e)得られた配列決定情報から対立遺伝子特異的ペプ
チドモチーフを導き出し、及び(f)対立遺伝子特異的
ペプチドモチーフに従ってペプチドを合成する、ことよ
りなる方法により得られ、その際、前記のMHC−分子
は、H−2Kd、H−Kb、H−2Db、H−2Kk、
H−2Km′又はHLA*0201又はHLA−A*0
205からなる群から選択されペプチドモチーフを含有
するペプチド。
からなる3分子複合体の真中のその位置に基づいて、T
−細胞エピトープは、特異的免疫系の中心点であり、従
って、その発生の法則性の理解並びに決定法に対する多
くの必要性がある 【解決手段】 (a)MHC−分子を含有する細胞の細
胞溶解により細胞抽出物を得、(b)MHC−分子を、
その上に存在するペプチド混合物と共に、免疫沈降によ
り細胞抽出物から分離し、(c)MHC−分子及び他の
タンパク質成分からのペプチド混合物を分離し、(d)
個々のペプチド又は/及びその混合物を配列決定し、
(e)得られた配列決定情報から対立遺伝子特異的ペプ
チドモチーフを導き出し、及び(f)対立遺伝子特異的
ペプチドモチーフに従ってペプチドを合成する、ことよ
りなる方法により得られ、その際、前記のMHC−分子
は、H−2Kd、H−Kb、H−2Db、H−2Kk、
H−2Km′又はHLA*0201又はHLA−A*0
205からなる群から選択されペプチドモチーフを含有
するペプチド。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主要組織適合遺伝
子複合体(MHC)の分子のペプチドモチーフもしくは
−エピトープの決定法、並びに、これにより決定された
ペプチドモチーフ、及び診断薬又は治療薬を製造するた
めのその使用に関する。 【0002】 【従来の技術】細胞障害性Tリンパ球(CTL)は、M
HC−コードされた分子と結合した抗原ペプチドエピト
ープを認識する。この現象を、MHC−拘束(MHC-Restr
iktion)という(文献;1〜5)。ヒトMHCクラスI
−分子、HLA−2Aw68の結晶学は、重鎖のα1−
及びα2−ドメインにより形成されるスリット(Spalt)
を生じた(文献;3、6)。このスリットは、抗原ペプ
チドエピトープに関する結合部位であると思われる。そ
れというのも、この双方の結晶は、MHC−配列と適合
せずに、このスリットに接して存在している大きさのペ
プチドの構造を有するからである(文献;6)。 【0003】これらのペプチドが細胞内タンパク質に由
来し、かつ細胞表面に存在しているので、細胞障害性T
リンパ球が、異常な特徴に関して細胞を試験することが
できると考えられている。T−細胞エピトープを表出す
る、予めMHC−会合された(assoziierte)ペプチド
を、普通の又はウイルス感染した細胞から抽出した(文
献;2、4、5、7、8)。相当する方法で、MHCク
ラスII拘束T細胞により認識される抗原も、合成ペプ
チドにより模倣され得(文献;9)、MHC−会合され
た抗原ペプチドが、MHCクラスII−分子から溶離し
た(文献;10)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】T−細胞受容体、ペプ
チド及びMHC−分子からなる3分子複合体(文献;1
1)の真中のその位置に基づいて、T−細胞エピトープ
は、特異的免疫系の中心点であり、かつ従って、その発
生の法則性の理解並びに決定法に対する多くの必要性が
ある(文献;12〜15)。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明による課題は、
(a)MHC−分子を含有する細胞の溶解により細胞抽
出物を得、(b)MHC−分子を、その上に存在するペ
プチド混合物と共に、免疫沈降により細胞抽出物から分
離し、(c)ペプチド混合物を、MHC−分子及びその
他のタンパク質成分から分離し、(d)個々のペプチド
又は/及びその混合物を配列決定し、かつ(e)得られ
た、殊に混合物の配列決定又は一連の個々のペプチドの
配列決定の情報から、対立遺伝子特異性ぺプチドモチー
フ(allelspezifische Peptidmotiv)を引き出すことを特
徴とする、クラスI又はIIの主要組織適合遺伝子複合
体(MHC)の対立遺伝子特異性ペプチドモチーフを決
定する方法により解決される。 【0006】本発明方法により、MHC−分子がそれに
従ってペプチドを選択しかつ提示する法則性を有する、
ペプチドモチーフが決定される。 【0007】本発明の方法は、クラスIのMHC−分子
を用いても、クラスIIのMHC−分子を用いても実施
することができ、その際、クラスIのMHC−分子が有
利である。H−2Kd−、H−Kb−、H−2Db−、
H−2Kk、H−2Km′又はHLA−A*0201又
はA*0205−分子は、殊に有利である。 【0008】本発明方法によるMHC−分子の免疫沈降
の際に、それぞれ、所望のMHC−分子に関して特異的
である適当な抗体を使用する。本発明の使用のために有
利なMHC−クラスI−分子は、分子A1、A2、A
3、A9、A10、A11、A28、A29、Aw1
9、B5、B7、B8、B12〜B18、B21、B3
5及びB37を包含するが、これらに限定されない。本
発明による使用のために有利なMHC−クラスII−分
子は、分子DR1、DR2、DR3、DR4、DR5、
DRw6、DR7、Dw1、Dw2及びDw3を包含す
るが、これらに限定されない。H−2Kd−又はH−2
Db−分子の決定のためには、例えば、Kd−特異性抗
体(文献;25)又はDb−特異性抗体(文献;26)
を使用する。有利には、モノクローナル抗体を使用する
が、相当する精製したポリクローナル抗血清の使用も可
能である。本発明により使用することができる抗体は、
当業者によく知られた標準技術を用いて、新たに製造す
ることができる。本発明で使用することができる抗体の
例は、ATCC(American Type Culture Collection、
12301 Parklawn Drive,Rockville、MD20852)の「カタロ
グ・オブ・セル・ラインズ・ハイブリドーマス(Catalog
ue of Cell Lines and Hydridomas)」中に記載されてい
るHLA−抗原に対する全ての抗体を包含するが、これ
らに限定されない。 【0009】有利な例(ATCC−命名法)は、HB8
2、117、166、54、122、164、95、1
20、116、118、94、152、178、56、
115、157、119、59、105、165、14
4、180、103、110、109、151及び10
4を包含する。カタログ中に記載されているマウス−H
−2−抗原に対する全ての抗体は、同様に、本発明で使
用することができる。固相結合した抗体による免疫沈降
は、殊に有利に行なわれる。固相結合した抗体は、当業
者に公知の方法で、例えば抗体と、ブロムシアン活性化
されたセファロース4B(ファルマシア(Pharmacia)L
KB)とを結合させることにより製造することができ
る。本発明で使用するための抗体に結合させることがで
きる他の固相の例は、アガロース、セルロース、セファ
デックス、プロテインA−セファロース及びプロテイン
−G−セファロースを包含するが、これらに限定されな
い。免疫沈降の有利な方法は、臭化シアン活性化された
セファロース4B(例1参照)から製造された小球に結
合している抗体を用いる、吸着クロマトグラフィーであ
る。 【0010】MHC−分子及びその他のタンパク質成分
からの、決定すべきペプチド混合物の分離は、クロマト
グラフィー法により、特に逆相−HPLCにより行なう
のが有利である。その際、トリフルオロ酢酸/H2O−
トリフルオロ酢酸/アセトニトリル−勾配で分離を行な
うことは、有利であることが判明した。MHC−分子か
らペプチド混合物を分離するための本発明により使用す
ることができる他の方法は、イオン交換、ゲル濾過、電
気焦点泳動、高性能毛管電気泳動(HPCE)及びゲル
電気泳動を包含するが、これらに限定されない。分離を
実施するためのもう1つの方法は、超遠心分離であり、
その際、3000Da又は5000Da又は10000
Daの透過性を有する膜を使用する。HPLCを用いる
分離が、有利に実施される。 【0011】ペプチド混合物のクロマトグラフィー分離
の際に、多くの場合に、単独のペプチド種を単離するこ
とができる。従って、本発明方法の工程(d)は、ペプ
チド混合物の配列決定(これにより、それぞれのMHC
−分子のペプチドモチーフに関する共通配列が決定され
る)又は/及び明確なペプチドの配列決定よりなる。 【0012】ペプチドモチーフの決定に関する出発物質
として、正常細胞、腫瘍細胞も、ウイルス又はこのよう
な病原体により感染した細胞も、並びに試験管内で培養
したヒト又は動物の細胞も使用することができる。本発
明で使用することができる正常細胞は、新しい細胞、例
えば抹消血液リンパ球、脾臓、肺、胸腺の細胞又はMH
C−分子を表現する他の組織の細胞を包含するが、これ
らに限定されるものではない。本発明で使用した腫瘍細
胞系には、腫瘍細胞EL4及びP815を包含するが、
同様に、これらに限定されるものではない。本発明によ
り使用することができるウイルス感染した細胞は、これ
らに限定されるものではないが、エプスタイン−バール
−ウイルス(Epstein-Barr-Virus)により形質転換された
ヒトB−細胞であるJY−細胞を包含する。本発明方法
により決定されたペプチドモチーフは、次の基本原理に
相当する:a)これらは、MHC−クラスI−分子の場
合には、アミノ酸8、9、10又は11個、並びにMH
C−クラスII−分子の場合には、アミノ酸8〜15個
の対立遺伝子特異性ペプチドの長さを有する。 【0013】b)これらは、2個のアンカー位置(Anker
position)(「アンカー位置」なる名称は、位置が単独
のアミノ酸残基の強いシグナルを示すか、又は位置が非
常によく類似した側鎖を有する僅かなアミノ酸残基で占
められる場合に使用する)を有し、そのうち、1個のア
ンカー位置は、常にC−末端に存在し、かつしばしば脂
肪性であり、かつc)ペプチドは、もちろん、正常の、
ウイルス感染した、他の方法で感染した、又は遺伝子を
用いて形質転換したか、又は抗原を負荷した細胞のMH
C−分子上に提示される。 【0014】MHC−クラスI−分子H2Kd、H2K
b、H2Db及びHLA−A2からの自己ペプチド混合
物の配列決定は、クラスI−分子のそれぞれにより提示
される、それぞれ異なる対立遺伝子特異性ペプチドモチ
ーフを示す。Kd、Db及びA2により提示されたペプ
チドは、9量体である一方、Kb−提示ペプチドは8量
体であり、その際、相当するペプチドモチーフは、固有
のアミノ酸残基又はよく類似した側鎖を有する僅かな数
のアミノ酸残基で占められている、2個のアンカー位置
を含有する。これらのアンカー位置は、異なるモチーフ
の場合には、同じ位置に存在せず、これらは、例えば位
置5及び9(Db)又は位置2及び8(Kd、A2)又
は位置5及び8(Kb)に存在しうる。全てのモチーフ
のC−末端アンカー基は、疎水性アミノ酸である。アン
カー位置に存在しないアミノ酸残基は、かなり可変性で
あってよいが、いくつかは特に特定のアミノ酸で占めら
れ、例えば、Kd−モチーフの位置4にPro、Kb−
モチーフの位置3にTyrが見られ、かつ疎水性基は、
Db−モチーフの位置3及びA2モチーフの位置6で優
勢である。H−2Ldのためには、アンカー基は、位置
2のプロリンであった。 【0015】本発明方法により得られた結果は、MHC
−クラスI−分子で結晶学的に見られたスリットの構造
に非常に良好に相当する(文献;3、6)。異なるMH
C−クラスI−対立遺伝子は、このスリットのところ
の、異なるポケット(Taschen)の存在により異なってい
る。このことは、おそらく、ポケットが、それぞれ異な
るアミノ酸を収容しうることに起因する。従って、MH
C−結晶中の対立遺伝子特異性ポケットと対立遺伝子特
異性アンカー基の側鎖とは、おそらく相補的構造を示
す。 【0016】本発明のもう1つの課題は、診断薬又は治
療薬の製法における、本発明によるペプチドモチーフの
使用である。このペプチドモチーフの可能な使用範囲
は、MHC−分子の診断学的証明である。MHC−分子
は、ペプチドのその個々の特異な結合により特徴付けら
れるので、標識基のペプチドを介しての結合証明を行な
うことができ、その際、標識基として、例えばビオチン
基又は蛍光基をペプチドと結合させる。当業者に公知の
他の標識は、同様に、本発明で使用することができる。
この標識は、これらに限定されるものではないが、例え
ばペプチドのチロシン基に結合した131I又は125
I、又は3H又は14C(双方は、合成の間にペプチド
中に取り込まれる)のような放射性標識を包含する。標
識のペプチドへの結合は、当業者に公知の方法により達
成することができる。標識は、非−アンカー位置で行な
うのが有利である。このような方法で分かった、自己免
疫疾患の発生と、疾病特異性ペプチドモチーフを有する
MHC−分子の表現との間の相関関係を、診断学的に使
用することができる。本発明のペプチド配列の試験管内
での診断学的使用の例は、これらに限定されないが、次
のものを包含する;MHC−分子の結合特異性の測定、
MHC−分子の結合特異性と疾病との相関関係付け、及
び興味深いMHC−分子をペプチド−バンク(試験した
モチーフに合うペプチドの混合物)のHPLC−フラク
ションで表現する、適当な細胞のインキュベーションに
よる未知の起源のT−細胞エピトープの配列の決定、及
び天然のT−細胞エピトープとT−細胞エピトープとし
て認識された合成ペプチドとのクロマトグラフィー比較
により行なわれる、T−細胞により認識されたペプチド
の決定(Nature 348:252〜254(1990))。 【0017】本発明のもう1つの課題は、免疫系の障害
又は腫瘍疾病を治療するための医薬の製法における本発
明によるペプチドモチーフの使用である。殊に、本発明
のペプチドモチーフは、自己免疫疾患における干渉(予
防及び治療)のために、例えば一定のMHC−分子の遮
断並びにT−細胞のペプチド特異的非−反応性の誘導に
より使用することができる。更に、移植拒絶反応及び移
植片対宿主反応(Graft-versus-Host-Reaktionen)におけ
る干渉が、同様の方法で可能である。更に、本発明によ
るペプチドは、腫瘍細胞に対するT−細胞の誘導又は強
化もしくは増強のために、殊に腫瘍疾病に対するワクチ
ン化及び存在する腫瘍疾病の治療のために、試験管内及
び生体内で使用することができ、その際、殊に、いわゆ
る移植片対白血病作用(Graft-versus-Leukaemia-Effek
t)(Sullivan等,N.Engl.J.Med.320:828〜834)を利用する
ことができる。本発明によるペプチドは、同様に、感染
方法(infektioese Mittel)又は腫瘍に関して特異的であ
るMHC−結合ペプチドを生体内で使用することによ
り、感染性又は悪性疾病に対するT−細胞応答を強化す
るために使用することができる。二者選択的に、T−細
胞は、動物から得ることができ、その数を、試験管内
で、ペプチドの使用及びサイトカイン、例えばインター
ロイキン2、インターロイキン4又はインターロイキン
6を包含する適当な成長条件の使用により増加させ、か
つ引き続き、患者に戻すことができる。本発明によるペ
プチドは、更に、T−細胞により攻撃可能な抗原を発現
する、次のものを包含するがこれらに限定されない全て
の腫瘍;黒色腫、乳癌、ウイルス起源の腫瘍、例えばバ
ーキットリンパ腫(Burkittslymphom)、及びヒト乳頭腫
ウイルスによるような腫瘍、例えば頸部ガン腫及び他の
生殖器(anogenitale)腫瘍を治療するために使用するこ
とができる。T−細胞受容体−分子又は抗体分子に起因
するペプチドは、更に、免疫調節的機構の、目的とする
処置のために、殊に、自己免疫疾病及び移植拒絶反応並
びに移植片対宿主反応の治療のために使用することがで
きる。予防のための、本発明によるタンパク質の生体内
使用において、その使用は、これらに限定されるもので
はないが、次のものを包含する;感染性又は悪性疾病に
対するペプチドワクチンとして、及び組換え接種物質
(ウイルス、例えばワクシニア菌又はバクテリア、例え
ばサルモネラ又はマイコバクテリアを含む)及び組換え
バクテリア(例えばE.コリ)又は他の細胞(酵母−、
昆虫−、マウス−又はヒト細胞を含む)の使用により製
造されたタンパク質を含む他の全ての種類の接種物質中
への本発明によるタンパク質の導入のための適当なT−
細胞エピトープに関する本発明で集められた情報の使
用。 【0018】本発明のペプチドの用量又は濃度は、当業
者により常法で決めることができる。これらは、生体内
で、10μg〜1gの範囲で予想することができる。試
験管内濃度は、1フェムトモル〜1マイクロモルの範囲
で予想することができる。生体内投与は、これらに限定
されないが、皮下、筋内、静脈内、腸管内及び経口法を
包含する。 【0019】治療的使用において、本発明によるペプチ
ドモチーフに相当し、N−又は/及びC−末端で親油性
もしくは両親媒性基、殊に親油性ペプチド−ヘリックス
と共有結合するペプチドが有利である。このような基の
例は、トリパルミトイル−S−グリセリルシステイニル
−セリルセリンである。 【0020】本発明を、次の例により、図1と結び付け
て、明らかにする。 【0021】次のものを示す;図1aは、P815ライ
ゼート(Lyssat)からの抗−Kd−抗体を用いて分離した
物質のHPLC−特徴、図1bは、1aからのクロマト
グラムの1部拡大部分(フラクション15〜35)、図
1cは、1b中の矢印を付した部分の自己ペプチドの再
クロマトグラフィー。 【0022】例1 P815−腫瘍細胞(H−2Kd)10〜20×109
をペレット化し、かつ0.5%ノニデット(Nonidet)P
40 250mlと共に、フェニルメチルスルホニルフ
ルオリド(PMSF)0.1ミリモル/lを有するリン
酸塩緩衝された塩溶液(PBS)中で、30分間、4℃
で撹拌した。上澄を、250gで5分間及び15000
0g及び4℃で30分間で遠心分離し、次いで、吸着ク
ロマトグラフィー装置に導いた。この吸着クロマトグラ
フィー装置は、それぞれ約1mlの層容量を有するカラ
ム3個からなった。カラム物質は、製造元の記録により
ブロムシアン−活性化されたセファロース4B(Pharmac
ia LKB)から製造された、抗体−結合したもしくはグリ
シン−結合した小粒からなった。抗体としては、Kd−
特異性抗体20−8−4S(IgG 2a、kappa;25)又はDb
−特異性抗体B22−249それぞれ5mgを小球1m
lに結合させた。細胞抽出物の上澄を、先ず、グリシン
−結合した小球を有するカラムに、次いで、抗−Kd−
小球を有するカラムに、かつ次いで、偽沈降(Scheinpra
ezipitation)のために抗−Db−小球上に導いた。 【0023】小球を、全ての3個のカラムから除去し、
かつ0.1%トリフルオロ酢酸と共に15分間渦動させ
た(文献;7)。上澄を真空遠心分離により乾燥させ、
かつ逆相HPLCにより、スーパーパック(Superpac)Pe
p S カラム(C2/C18;5μm粒子、4.0×25
0mm、ファルマシア(Pharmacia) LKB)及びファ
ルマシアLKB−装置の使用下で分離した(文献;
4)。溶離剤:溶液A H2O中の0.1%トリフルオ
ロ酢酸(v/v)、溶液B アセトニトリル中の0.1
%トリフルオロ酢酸。 【0024】図1a及びb中に示したクロマトグラフィ
ー分離のために、次の勾配を使用した: 0〜5分、A100% 5〜40分、B60%まで直線的に増大 40〜45分、B60% 45〜50分、B0%まで減少 流速:1ml/分、フラクション量:1ml。 【0025】個々のフラクションを集め、かつ真空遠心
分離により乾燥させた。 【0026】図1は、免疫沈降され、かつトリフルオロ
酢酸処理されたKd−分子のHPLC−分離を示す。図
1aは、抗−Kd(実線)もしくは抗−Db(点線)を
用いてP815−ライゼートから沈降させた、TFA処
理した物質のHPLC−特徴を示す。フラクション20
〜28の間で、目標対立遺伝子特異性ペプチド混合物で
ある不均一物質が、僅かな量溶離する。 【0027】フラクション20〜28は、Kd−バッチ
(Ansatz)からも、偽沈降によっても集められた。双方の
バッチを、エドマン分解法の使用下で自動的に配列決定
した(Edmann等、Eur.J.Biochem.1:80〜91(1967))。こ
のエドマン分解を、オンラインPTH−アミノ酸分析機
120A(Applied Biosystems,Foster City,CA,94404,U
SA)を備えたタンパク質シークエンサー477A中で実
施した。ガラス繊維フィルターを、バイオプレーン・プ
ラス(BioPrene Plus)1mgで被覆し、かつ前循環(prae
zyklisiert)させなかった。この配列決定を、標準プロ
グラム BEGIN−1及びNORMAL−1(Applied
Biosystems)の使用下に実施した。システインは修飾さ
れず、かつ従って確認されなかった。 【0028】エドマン法は、それぞれクロマトグラフィ
ーにより同定されるN−末端の逐次誘導体化及びアミノ
酸除去を包含する。ペプチドの錯体混合物を配列決定す
ることは異例であるので、配列決定装置から直接得られ
たデータを提示する。第1a表及びbは、Kd−溶離し
たペプチドに関する、2種の配列決定試験からの結果を
示す。第1c表は、P815−ライゼートのDb−特異
性抗体での偽溶離の配列決定結果を示す。Kd−溶離し
たペプチドは、1〜9の各位置に明らかなアミノ酸形を
1個有し、偽溶離した物質は、それぞれの基の吸収量を
減少しながら、それぞれのサイクルにおいて、例外な
く、同じ形のアミノ酸形を示している。Kd−溶離した
ペプチドにおいては、前又は前の前のサイクルと比較し
て50%より多いピークが絶対量で示され、重要とみな
され、かつ下線を引いた。最初の位置は、評価すること
が困難である。それというのも、前のサイクルが存在せ
ず、かつ更に、HPLC−プール(Pool)中に存在する、
全ての遊離アミノ酸がこの位置で確認されるからであ
る。第2の位置に関して、以前のサイクルと比較してそ
の頻度が明らかに高い固有の基は、チロシン(例えば第
1a表で60.9pmolから875.6pmolに)
である。(僅かな)ピークを示す他の固有の基は、Ty
rに類似した側鎖を有するフェニルアラニンである。こ
のことは、天然のKd−拘束インフルエンザ−エピトー
プ(TYQRTRALVの配列を有する)と他のKd−
拘束ペプチドとの比較から、位置2のチロシン基を考慮
した場合に得られる仮定を裏付けする。これに反して、
続く位置3〜8に関して特徴的である、定義されたアミ
ノ酸基は存在しない。個々の位置において、14個まで
の種々異なる基が見つけられる。位置9には、Ile及
びLeuが見つけられる。位置10にシグナルピークは
なく、このことは、多くのKd−結合した自己ペプチド
が9個より長い基でないことを示唆している。従って、
天然のKd−拘束インフルエンザ−ペプチドは、ノナペ
プチド(Nonapeptid)(文献;4)である。この結果か
ら、由来する共通配列形を、第1c表中に示す。大抵、
目に付くのは、位置2のTyr、及び位置9のIle又
はLeuであり、他の全ての位置には、より多数の基が
見られる。このモチーフと、Kd−拘束エピトープを含
有するペプチド配列との比較は、そのほとんどがKd−
拘束共通モノマーモチーフに良好に合致することを示す
(第1d表)。 【0029】図1bのフラクション29中で矢印を付し
たピーク及び偽沈降の相当するフラクションを、高い溶
解性下に新たにクロマトグラフィーにかけたが、その
際、フラクション容量は0.5mlであった(図1
c)。急な特異的なピークは、直接配列決定により決定
されたアミノ酸配列SYFPEITHIを有するペプチ
ドであった。合成SYFPEITHI−ペプチドとの天
然細胞ペプチドの同一性は、共溶離(Coelution)により
HPLCで証明された(図1c)。この配列は、フラク
ション20〜28のプールからの共通モチーフに合致し
(図1a、b)、このことにより、特異なKd−拘束ペ
プチドモチーフ(第1d表)の存在が証明される。 【0030】 【表1】【0031】 【表2】【0032】*Kd−拘束T−細胞エピトープを含有す
ることで知られているペプチドを、そのTyr−基によ
り合致させた。自然にプロセシングされることが知られ
ているペプチドには下線を引いた。 【0033】例2 Kb−及びDb−分子からのペプチドの溶離 EL4−腫瘍細胞(H−2b)からのデタージェント−
ライゼート(Detergenz-Lysate)を、例えば例1で記載し
たようなKb−特異性及びDb−特異性抗体を用いて免
疫沈降させた。Db−抗体としてはB22−249(例
1参照)を、及びKb−抗体としてはK9−178(I
gG 2a、K、27)を使用した。MHC−分子から
解離したペプチドを、逆相HPLCにより分離した。K
b−もDb−物質も、例1からのKd−物質にいくらか
相当する特徴を有して溶離され、その際、しかしなが
ら、フラクション20〜28の間で溶離された不均一物
質は明らかな相違を生じた。 【0034】Db−拘束ペプチドモチーフ Db−バッチからの集めたフラクション20〜28を配
列決定した(第2a、b表)。位置2〜4は、多くの基
を含有した。これに反して、サイクル5は、Asnに関
する強いシグナルを示した。従って、Db−溶離された
自己ペプチドの位置5の優勢基は、Asnである。As
pに関する弱いシグナルは、配列決定条件下でAsnが
Aspへ加水分解することに起因する。位置6〜8は、
異なる証明可能な基5〜14個を含有した。位置9は、
Metに関する強いシグナルを有し、Ileに関する中
間のシグナル及びLeuに関する弱いシグナルを有した
(全て疎水性)。(Db−拘束エピトープ中のMet又
はIleの条件は、既に記載されている。17参照)。
位置10にはシグナルがなく、このことは、Db−提示
された自己ペプチドがノナペプチドであることを示唆し
ている。この結果により決定された共通モチーフを第2
c表中に示す。このモチーフと、天然のDb−拘束ペプ
チド及びDb−拘束エピトープを含有する他のペプチド
との比較は、位置5のAsnが、Db−拘束ペプチドモ
チーフの不変のアンカー基でありうることを示す。Db
−拘束エピトープの他の基は、第2のアンカー位置のよ
うに見える(Met、Ile又はLeuを有する)位置
9以外、著しく異なっている。 【0035】 【表3】【0036】 【表4】【0037】Kb−拘束ペプチドモチーフ Kb−バッチからの集めたフラクション20〜28を配
列決定した(第3a、b表)。位置3は、Tyrに関す
る強いシグナル及びProに関する弱いシグナルを有す
る。位置4は、5個の基に関する弱いシグナルを示し
た。Phe及びTyrに関する強いシグナルが、これら
の双方の基を位置5で優勢にする。次の双方の位置は、
5個もしくは3個のシグナルを含有する。位置8はLu
eに関する強いシグナル、Metに関する中間のシグナ
ル及びIle及びValに関する弱いシグナルを示し
た。位置9は、何かの基に関するピークは示さず、この
ことは、8量体である(文献;5)公知のKb−拘束天
然のペプチドの長さと合致する。Kb−拘束共通モチー
フの分析及びエピトープとの比較は、2個のアンカー位
置を示す:位置5のTyr又はPhe(双方とも類似の
芳香族側鎖を有する)及び位置8のLeu、Met、I
le又はVal(全て同様の疎水性側鎖を有する)。 【0038】 【表5】【0039】 【表6】【0040】例3 HLA−A2.1−拘束ペプチドモチーフ HLA−A2.1−MHC−分子(文献;45)を有す
るヒトJY−細胞のデタージェント−ライゼートを、A
2−特異性抗体(BB7.2、IgG2b、文献箇所2
8)を用いて免疫沈降させた。A2−分子から解離され
たペプチドを、HPLCにより分離した。フラクション
20〜28を集め、かつ前記のように配列決定した(第
4表)。第2の位置は、Leuに関する強いシグナル及
びMetに関する中間のシグナルを有した。位置3〜5
には、それぞれ6〜8個の基が見られた。位置6は、V
al、Leu、Ile及びThrを有した。引き続く2
個の位置は、それぞれ3個のシグナルを示した。位置9
は、強いVal−及び弱いLeu−シグナルを示した。
位置10は、1個の基のピークも示さず、このことは、
A2−拘束エピトープがノナペプチドであることを示唆
している。位置2のLeu又はMet及び位置9のVa
l又はLeuは、アンカー基であるように見える。A2
−拘束エピトープを有する公知のペプチドのいくつか
が、モチーフと合致しうる一方、これは、他のものにお
いては部分的に可能であるに過ぎない(第4c表)。A
2−分子の多くの変法の現存は、いくつかのペプチドと
モチーフとのこの劣悪な合致の原因である。 【0041】 【表7】【0042】 【表8】【0043】 【表9】【0044】 【表10】 【0045】 【外8】【0046】 【外9】
子複合体(MHC)の分子のペプチドモチーフもしくは
−エピトープの決定法、並びに、これにより決定された
ペプチドモチーフ、及び診断薬又は治療薬を製造するた
めのその使用に関する。 【0002】 【従来の技術】細胞障害性Tリンパ球(CTL)は、M
HC−コードされた分子と結合した抗原ペプチドエピト
ープを認識する。この現象を、MHC−拘束(MHC-Restr
iktion)という(文献;1〜5)。ヒトMHCクラスI
−分子、HLA−2Aw68の結晶学は、重鎖のα1−
及びα2−ドメインにより形成されるスリット(Spalt)
を生じた(文献;3、6)。このスリットは、抗原ペプ
チドエピトープに関する結合部位であると思われる。そ
れというのも、この双方の結晶は、MHC−配列と適合
せずに、このスリットに接して存在している大きさのペ
プチドの構造を有するからである(文献;6)。 【0003】これらのペプチドが細胞内タンパク質に由
来し、かつ細胞表面に存在しているので、細胞障害性T
リンパ球が、異常な特徴に関して細胞を試験することが
できると考えられている。T−細胞エピトープを表出す
る、予めMHC−会合された(assoziierte)ペプチド
を、普通の又はウイルス感染した細胞から抽出した(文
献;2、4、5、7、8)。相当する方法で、MHCク
ラスII拘束T細胞により認識される抗原も、合成ペプ
チドにより模倣され得(文献;9)、MHC−会合され
た抗原ペプチドが、MHCクラスII−分子から溶離し
た(文献;10)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】T−細胞受容体、ペプ
チド及びMHC−分子からなる3分子複合体(文献;1
1)の真中のその位置に基づいて、T−細胞エピトープ
は、特異的免疫系の中心点であり、かつ従って、その発
生の法則性の理解並びに決定法に対する多くの必要性が
ある(文献;12〜15)。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明による課題は、
(a)MHC−分子を含有する細胞の溶解により細胞抽
出物を得、(b)MHC−分子を、その上に存在するペ
プチド混合物と共に、免疫沈降により細胞抽出物から分
離し、(c)ペプチド混合物を、MHC−分子及びその
他のタンパク質成分から分離し、(d)個々のペプチド
又は/及びその混合物を配列決定し、かつ(e)得られ
た、殊に混合物の配列決定又は一連の個々のペプチドの
配列決定の情報から、対立遺伝子特異性ぺプチドモチー
フ(allelspezifische Peptidmotiv)を引き出すことを特
徴とする、クラスI又はIIの主要組織適合遺伝子複合
体(MHC)の対立遺伝子特異性ペプチドモチーフを決
定する方法により解決される。 【0006】本発明方法により、MHC−分子がそれに
従ってペプチドを選択しかつ提示する法則性を有する、
ペプチドモチーフが決定される。 【0007】本発明の方法は、クラスIのMHC−分子
を用いても、クラスIIのMHC−分子を用いても実施
することができ、その際、クラスIのMHC−分子が有
利である。H−2Kd−、H−Kb−、H−2Db−、
H−2Kk、H−2Km′又はHLA−A*0201又
はA*0205−分子は、殊に有利である。 【0008】本発明方法によるMHC−分子の免疫沈降
の際に、それぞれ、所望のMHC−分子に関して特異的
である適当な抗体を使用する。本発明の使用のために有
利なMHC−クラスI−分子は、分子A1、A2、A
3、A9、A10、A11、A28、A29、Aw1
9、B5、B7、B8、B12〜B18、B21、B3
5及びB37を包含するが、これらに限定されない。本
発明による使用のために有利なMHC−クラスII−分
子は、分子DR1、DR2、DR3、DR4、DR5、
DRw6、DR7、Dw1、Dw2及びDw3を包含す
るが、これらに限定されない。H−2Kd−又はH−2
Db−分子の決定のためには、例えば、Kd−特異性抗
体(文献;25)又はDb−特異性抗体(文献;26)
を使用する。有利には、モノクローナル抗体を使用する
が、相当する精製したポリクローナル抗血清の使用も可
能である。本発明により使用することができる抗体は、
当業者によく知られた標準技術を用いて、新たに製造す
ることができる。本発明で使用することができる抗体の
例は、ATCC(American Type Culture Collection、
12301 Parklawn Drive,Rockville、MD20852)の「カタロ
グ・オブ・セル・ラインズ・ハイブリドーマス(Catalog
ue of Cell Lines and Hydridomas)」中に記載されてい
るHLA−抗原に対する全ての抗体を包含するが、これ
らに限定されない。 【0009】有利な例(ATCC−命名法)は、HB8
2、117、166、54、122、164、95、1
20、116、118、94、152、178、56、
115、157、119、59、105、165、14
4、180、103、110、109、151及び10
4を包含する。カタログ中に記載されているマウス−H
−2−抗原に対する全ての抗体は、同様に、本発明で使
用することができる。固相結合した抗体による免疫沈降
は、殊に有利に行なわれる。固相結合した抗体は、当業
者に公知の方法で、例えば抗体と、ブロムシアン活性化
されたセファロース4B(ファルマシア(Pharmacia)L
KB)とを結合させることにより製造することができ
る。本発明で使用するための抗体に結合させることがで
きる他の固相の例は、アガロース、セルロース、セファ
デックス、プロテインA−セファロース及びプロテイン
−G−セファロースを包含するが、これらに限定されな
い。免疫沈降の有利な方法は、臭化シアン活性化された
セファロース4B(例1参照)から製造された小球に結
合している抗体を用いる、吸着クロマトグラフィーであ
る。 【0010】MHC−分子及びその他のタンパク質成分
からの、決定すべきペプチド混合物の分離は、クロマト
グラフィー法により、特に逆相−HPLCにより行なう
のが有利である。その際、トリフルオロ酢酸/H2O−
トリフルオロ酢酸/アセトニトリル−勾配で分離を行な
うことは、有利であることが判明した。MHC−分子か
らペプチド混合物を分離するための本発明により使用す
ることができる他の方法は、イオン交換、ゲル濾過、電
気焦点泳動、高性能毛管電気泳動(HPCE)及びゲル
電気泳動を包含するが、これらに限定されない。分離を
実施するためのもう1つの方法は、超遠心分離であり、
その際、3000Da又は5000Da又は10000
Daの透過性を有する膜を使用する。HPLCを用いる
分離が、有利に実施される。 【0011】ペプチド混合物のクロマトグラフィー分離
の際に、多くの場合に、単独のペプチド種を単離するこ
とができる。従って、本発明方法の工程(d)は、ペプ
チド混合物の配列決定(これにより、それぞれのMHC
−分子のペプチドモチーフに関する共通配列が決定され
る)又は/及び明確なペプチドの配列決定よりなる。 【0012】ペプチドモチーフの決定に関する出発物質
として、正常細胞、腫瘍細胞も、ウイルス又はこのよう
な病原体により感染した細胞も、並びに試験管内で培養
したヒト又は動物の細胞も使用することができる。本発
明で使用することができる正常細胞は、新しい細胞、例
えば抹消血液リンパ球、脾臓、肺、胸腺の細胞又はMH
C−分子を表現する他の組織の細胞を包含するが、これ
らに限定されるものではない。本発明で使用した腫瘍細
胞系には、腫瘍細胞EL4及びP815を包含するが、
同様に、これらに限定されるものではない。本発明によ
り使用することができるウイルス感染した細胞は、これ
らに限定されるものではないが、エプスタイン−バール
−ウイルス(Epstein-Barr-Virus)により形質転換された
ヒトB−細胞であるJY−細胞を包含する。本発明方法
により決定されたペプチドモチーフは、次の基本原理に
相当する:a)これらは、MHC−クラスI−分子の場
合には、アミノ酸8、9、10又は11個、並びにMH
C−クラスII−分子の場合には、アミノ酸8〜15個
の対立遺伝子特異性ペプチドの長さを有する。 【0013】b)これらは、2個のアンカー位置(Anker
position)(「アンカー位置」なる名称は、位置が単独
のアミノ酸残基の強いシグナルを示すか、又は位置が非
常によく類似した側鎖を有する僅かなアミノ酸残基で占
められる場合に使用する)を有し、そのうち、1個のア
ンカー位置は、常にC−末端に存在し、かつしばしば脂
肪性であり、かつc)ペプチドは、もちろん、正常の、
ウイルス感染した、他の方法で感染した、又は遺伝子を
用いて形質転換したか、又は抗原を負荷した細胞のMH
C−分子上に提示される。 【0014】MHC−クラスI−分子H2Kd、H2K
b、H2Db及びHLA−A2からの自己ペプチド混合
物の配列決定は、クラスI−分子のそれぞれにより提示
される、それぞれ異なる対立遺伝子特異性ペプチドモチ
ーフを示す。Kd、Db及びA2により提示されたペプ
チドは、9量体である一方、Kb−提示ペプチドは8量
体であり、その際、相当するペプチドモチーフは、固有
のアミノ酸残基又はよく類似した側鎖を有する僅かな数
のアミノ酸残基で占められている、2個のアンカー位置
を含有する。これらのアンカー位置は、異なるモチーフ
の場合には、同じ位置に存在せず、これらは、例えば位
置5及び9(Db)又は位置2及び8(Kd、A2)又
は位置5及び8(Kb)に存在しうる。全てのモチーフ
のC−末端アンカー基は、疎水性アミノ酸である。アン
カー位置に存在しないアミノ酸残基は、かなり可変性で
あってよいが、いくつかは特に特定のアミノ酸で占めら
れ、例えば、Kd−モチーフの位置4にPro、Kb−
モチーフの位置3にTyrが見られ、かつ疎水性基は、
Db−モチーフの位置3及びA2モチーフの位置6で優
勢である。H−2Ldのためには、アンカー基は、位置
2のプロリンであった。 【0015】本発明方法により得られた結果は、MHC
−クラスI−分子で結晶学的に見られたスリットの構造
に非常に良好に相当する(文献;3、6)。異なるMH
C−クラスI−対立遺伝子は、このスリットのところ
の、異なるポケット(Taschen)の存在により異なってい
る。このことは、おそらく、ポケットが、それぞれ異な
るアミノ酸を収容しうることに起因する。従って、MH
C−結晶中の対立遺伝子特異性ポケットと対立遺伝子特
異性アンカー基の側鎖とは、おそらく相補的構造を示
す。 【0016】本発明のもう1つの課題は、診断薬又は治
療薬の製法における、本発明によるペプチドモチーフの
使用である。このペプチドモチーフの可能な使用範囲
は、MHC−分子の診断学的証明である。MHC−分子
は、ペプチドのその個々の特異な結合により特徴付けら
れるので、標識基のペプチドを介しての結合証明を行な
うことができ、その際、標識基として、例えばビオチン
基又は蛍光基をペプチドと結合させる。当業者に公知の
他の標識は、同様に、本発明で使用することができる。
この標識は、これらに限定されるものではないが、例え
ばペプチドのチロシン基に結合した131I又は125
I、又は3H又は14C(双方は、合成の間にペプチド
中に取り込まれる)のような放射性標識を包含する。標
識のペプチドへの結合は、当業者に公知の方法により達
成することができる。標識は、非−アンカー位置で行な
うのが有利である。このような方法で分かった、自己免
疫疾患の発生と、疾病特異性ペプチドモチーフを有する
MHC−分子の表現との間の相関関係を、診断学的に使
用することができる。本発明のペプチド配列の試験管内
での診断学的使用の例は、これらに限定されないが、次
のものを包含する;MHC−分子の結合特異性の測定、
MHC−分子の結合特異性と疾病との相関関係付け、及
び興味深いMHC−分子をペプチド−バンク(試験した
モチーフに合うペプチドの混合物)のHPLC−フラク
ションで表現する、適当な細胞のインキュベーションに
よる未知の起源のT−細胞エピトープの配列の決定、及
び天然のT−細胞エピトープとT−細胞エピトープとし
て認識された合成ペプチドとのクロマトグラフィー比較
により行なわれる、T−細胞により認識されたペプチド
の決定(Nature 348:252〜254(1990))。 【0017】本発明のもう1つの課題は、免疫系の障害
又は腫瘍疾病を治療するための医薬の製法における本発
明によるペプチドモチーフの使用である。殊に、本発明
のペプチドモチーフは、自己免疫疾患における干渉(予
防及び治療)のために、例えば一定のMHC−分子の遮
断並びにT−細胞のペプチド特異的非−反応性の誘導に
より使用することができる。更に、移植拒絶反応及び移
植片対宿主反応(Graft-versus-Host-Reaktionen)におけ
る干渉が、同様の方法で可能である。更に、本発明によ
るペプチドは、腫瘍細胞に対するT−細胞の誘導又は強
化もしくは増強のために、殊に腫瘍疾病に対するワクチ
ン化及び存在する腫瘍疾病の治療のために、試験管内及
び生体内で使用することができ、その際、殊に、いわゆ
る移植片対白血病作用(Graft-versus-Leukaemia-Effek
t)(Sullivan等,N.Engl.J.Med.320:828〜834)を利用する
ことができる。本発明によるペプチドは、同様に、感染
方法(infektioese Mittel)又は腫瘍に関して特異的であ
るMHC−結合ペプチドを生体内で使用することによ
り、感染性又は悪性疾病に対するT−細胞応答を強化す
るために使用することができる。二者選択的に、T−細
胞は、動物から得ることができ、その数を、試験管内
で、ペプチドの使用及びサイトカイン、例えばインター
ロイキン2、インターロイキン4又はインターロイキン
6を包含する適当な成長条件の使用により増加させ、か
つ引き続き、患者に戻すことができる。本発明によるペ
プチドは、更に、T−細胞により攻撃可能な抗原を発現
する、次のものを包含するがこれらに限定されない全て
の腫瘍;黒色腫、乳癌、ウイルス起源の腫瘍、例えばバ
ーキットリンパ腫(Burkittslymphom)、及びヒト乳頭腫
ウイルスによるような腫瘍、例えば頸部ガン腫及び他の
生殖器(anogenitale)腫瘍を治療するために使用するこ
とができる。T−細胞受容体−分子又は抗体分子に起因
するペプチドは、更に、免疫調節的機構の、目的とする
処置のために、殊に、自己免疫疾病及び移植拒絶反応並
びに移植片対宿主反応の治療のために使用することがで
きる。予防のための、本発明によるタンパク質の生体内
使用において、その使用は、これらに限定されるもので
はないが、次のものを包含する;感染性又は悪性疾病に
対するペプチドワクチンとして、及び組換え接種物質
(ウイルス、例えばワクシニア菌又はバクテリア、例え
ばサルモネラ又はマイコバクテリアを含む)及び組換え
バクテリア(例えばE.コリ)又は他の細胞(酵母−、
昆虫−、マウス−又はヒト細胞を含む)の使用により製
造されたタンパク質を含む他の全ての種類の接種物質中
への本発明によるタンパク質の導入のための適当なT−
細胞エピトープに関する本発明で集められた情報の使
用。 【0018】本発明のペプチドの用量又は濃度は、当業
者により常法で決めることができる。これらは、生体内
で、10μg〜1gの範囲で予想することができる。試
験管内濃度は、1フェムトモル〜1マイクロモルの範囲
で予想することができる。生体内投与は、これらに限定
されないが、皮下、筋内、静脈内、腸管内及び経口法を
包含する。 【0019】治療的使用において、本発明によるペプチ
ドモチーフに相当し、N−又は/及びC−末端で親油性
もしくは両親媒性基、殊に親油性ペプチド−ヘリックス
と共有結合するペプチドが有利である。このような基の
例は、トリパルミトイル−S−グリセリルシステイニル
−セリルセリンである。 【0020】本発明を、次の例により、図1と結び付け
て、明らかにする。 【0021】次のものを示す;図1aは、P815ライ
ゼート(Lyssat)からの抗−Kd−抗体を用いて分離した
物質のHPLC−特徴、図1bは、1aからのクロマト
グラムの1部拡大部分(フラクション15〜35)、図
1cは、1b中の矢印を付した部分の自己ペプチドの再
クロマトグラフィー。 【0022】例1 P815−腫瘍細胞(H−2Kd)10〜20×109
をペレット化し、かつ0.5%ノニデット(Nonidet)P
40 250mlと共に、フェニルメチルスルホニルフ
ルオリド(PMSF)0.1ミリモル/lを有するリン
酸塩緩衝された塩溶液(PBS)中で、30分間、4℃
で撹拌した。上澄を、250gで5分間及び15000
0g及び4℃で30分間で遠心分離し、次いで、吸着ク
ロマトグラフィー装置に導いた。この吸着クロマトグラ
フィー装置は、それぞれ約1mlの層容量を有するカラ
ム3個からなった。カラム物質は、製造元の記録により
ブロムシアン−活性化されたセファロース4B(Pharmac
ia LKB)から製造された、抗体−結合したもしくはグリ
シン−結合した小粒からなった。抗体としては、Kd−
特異性抗体20−8−4S(IgG 2a、kappa;25)又はDb
−特異性抗体B22−249それぞれ5mgを小球1m
lに結合させた。細胞抽出物の上澄を、先ず、グリシン
−結合した小球を有するカラムに、次いで、抗−Kd−
小球を有するカラムに、かつ次いで、偽沈降(Scheinpra
ezipitation)のために抗−Db−小球上に導いた。 【0023】小球を、全ての3個のカラムから除去し、
かつ0.1%トリフルオロ酢酸と共に15分間渦動させ
た(文献;7)。上澄を真空遠心分離により乾燥させ、
かつ逆相HPLCにより、スーパーパック(Superpac)Pe
p S カラム(C2/C18;5μm粒子、4.0×25
0mm、ファルマシア(Pharmacia) LKB)及びファ
ルマシアLKB−装置の使用下で分離した(文献;
4)。溶離剤:溶液A H2O中の0.1%トリフルオ
ロ酢酸(v/v)、溶液B アセトニトリル中の0.1
%トリフルオロ酢酸。 【0024】図1a及びb中に示したクロマトグラフィ
ー分離のために、次の勾配を使用した: 0〜5分、A100% 5〜40分、B60%まで直線的に増大 40〜45分、B60% 45〜50分、B0%まで減少 流速:1ml/分、フラクション量:1ml。 【0025】個々のフラクションを集め、かつ真空遠心
分離により乾燥させた。 【0026】図1は、免疫沈降され、かつトリフルオロ
酢酸処理されたKd−分子のHPLC−分離を示す。図
1aは、抗−Kd(実線)もしくは抗−Db(点線)を
用いてP815−ライゼートから沈降させた、TFA処
理した物質のHPLC−特徴を示す。フラクション20
〜28の間で、目標対立遺伝子特異性ペプチド混合物で
ある不均一物質が、僅かな量溶離する。 【0027】フラクション20〜28は、Kd−バッチ
(Ansatz)からも、偽沈降によっても集められた。双方の
バッチを、エドマン分解法の使用下で自動的に配列決定
した(Edmann等、Eur.J.Biochem.1:80〜91(1967))。こ
のエドマン分解を、オンラインPTH−アミノ酸分析機
120A(Applied Biosystems,Foster City,CA,94404,U
SA)を備えたタンパク質シークエンサー477A中で実
施した。ガラス繊維フィルターを、バイオプレーン・プ
ラス(BioPrene Plus)1mgで被覆し、かつ前循環(prae
zyklisiert)させなかった。この配列決定を、標準プロ
グラム BEGIN−1及びNORMAL−1(Applied
Biosystems)の使用下に実施した。システインは修飾さ
れず、かつ従って確認されなかった。 【0028】エドマン法は、それぞれクロマトグラフィ
ーにより同定されるN−末端の逐次誘導体化及びアミノ
酸除去を包含する。ペプチドの錯体混合物を配列決定す
ることは異例であるので、配列決定装置から直接得られ
たデータを提示する。第1a表及びbは、Kd−溶離し
たペプチドに関する、2種の配列決定試験からの結果を
示す。第1c表は、P815−ライゼートのDb−特異
性抗体での偽溶離の配列決定結果を示す。Kd−溶離し
たペプチドは、1〜9の各位置に明らかなアミノ酸形を
1個有し、偽溶離した物質は、それぞれの基の吸収量を
減少しながら、それぞれのサイクルにおいて、例外な
く、同じ形のアミノ酸形を示している。Kd−溶離した
ペプチドにおいては、前又は前の前のサイクルと比較し
て50%より多いピークが絶対量で示され、重要とみな
され、かつ下線を引いた。最初の位置は、評価すること
が困難である。それというのも、前のサイクルが存在せ
ず、かつ更に、HPLC−プール(Pool)中に存在する、
全ての遊離アミノ酸がこの位置で確認されるからであ
る。第2の位置に関して、以前のサイクルと比較してそ
の頻度が明らかに高い固有の基は、チロシン(例えば第
1a表で60.9pmolから875.6pmolに)
である。(僅かな)ピークを示す他の固有の基は、Ty
rに類似した側鎖を有するフェニルアラニンである。こ
のことは、天然のKd−拘束インフルエンザ−エピトー
プ(TYQRTRALVの配列を有する)と他のKd−
拘束ペプチドとの比較から、位置2のチロシン基を考慮
した場合に得られる仮定を裏付けする。これに反して、
続く位置3〜8に関して特徴的である、定義されたアミ
ノ酸基は存在しない。個々の位置において、14個まで
の種々異なる基が見つけられる。位置9には、Ile及
びLeuが見つけられる。位置10にシグナルピークは
なく、このことは、多くのKd−結合した自己ペプチド
が9個より長い基でないことを示唆している。従って、
天然のKd−拘束インフルエンザ−ペプチドは、ノナペ
プチド(Nonapeptid)(文献;4)である。この結果か
ら、由来する共通配列形を、第1c表中に示す。大抵、
目に付くのは、位置2のTyr、及び位置9のIle又
はLeuであり、他の全ての位置には、より多数の基が
見られる。このモチーフと、Kd−拘束エピトープを含
有するペプチド配列との比較は、そのほとんどがKd−
拘束共通モノマーモチーフに良好に合致することを示す
(第1d表)。 【0029】図1bのフラクション29中で矢印を付し
たピーク及び偽沈降の相当するフラクションを、高い溶
解性下に新たにクロマトグラフィーにかけたが、その
際、フラクション容量は0.5mlであった(図1
c)。急な特異的なピークは、直接配列決定により決定
されたアミノ酸配列SYFPEITHIを有するペプチ
ドであった。合成SYFPEITHI−ペプチドとの天
然細胞ペプチドの同一性は、共溶離(Coelution)により
HPLCで証明された(図1c)。この配列は、フラク
ション20〜28のプールからの共通モチーフに合致し
(図1a、b)、このことにより、特異なKd−拘束ペ
プチドモチーフ(第1d表)の存在が証明される。 【0030】 【表1】【0031】 【表2】【0032】*Kd−拘束T−細胞エピトープを含有す
ることで知られているペプチドを、そのTyr−基によ
り合致させた。自然にプロセシングされることが知られ
ているペプチドには下線を引いた。 【0033】例2 Kb−及びDb−分子からのペプチドの溶離 EL4−腫瘍細胞(H−2b)からのデタージェント−
ライゼート(Detergenz-Lysate)を、例えば例1で記載し
たようなKb−特異性及びDb−特異性抗体を用いて免
疫沈降させた。Db−抗体としてはB22−249(例
1参照)を、及びKb−抗体としてはK9−178(I
gG 2a、K、27)を使用した。MHC−分子から
解離したペプチドを、逆相HPLCにより分離した。K
b−もDb−物質も、例1からのKd−物質にいくらか
相当する特徴を有して溶離され、その際、しかしなが
ら、フラクション20〜28の間で溶離された不均一物
質は明らかな相違を生じた。 【0034】Db−拘束ペプチドモチーフ Db−バッチからの集めたフラクション20〜28を配
列決定した(第2a、b表)。位置2〜4は、多くの基
を含有した。これに反して、サイクル5は、Asnに関
する強いシグナルを示した。従って、Db−溶離された
自己ペプチドの位置5の優勢基は、Asnである。As
pに関する弱いシグナルは、配列決定条件下でAsnが
Aspへ加水分解することに起因する。位置6〜8は、
異なる証明可能な基5〜14個を含有した。位置9は、
Metに関する強いシグナルを有し、Ileに関する中
間のシグナル及びLeuに関する弱いシグナルを有した
(全て疎水性)。(Db−拘束エピトープ中のMet又
はIleの条件は、既に記載されている。17参照)。
位置10にはシグナルがなく、このことは、Db−提示
された自己ペプチドがノナペプチドであることを示唆し
ている。この結果により決定された共通モチーフを第2
c表中に示す。このモチーフと、天然のDb−拘束ペプ
チド及びDb−拘束エピトープを含有する他のペプチド
との比較は、位置5のAsnが、Db−拘束ペプチドモ
チーフの不変のアンカー基でありうることを示す。Db
−拘束エピトープの他の基は、第2のアンカー位置のよ
うに見える(Met、Ile又はLeuを有する)位置
9以外、著しく異なっている。 【0035】 【表3】【0036】 【表4】【0037】Kb−拘束ペプチドモチーフ Kb−バッチからの集めたフラクション20〜28を配
列決定した(第3a、b表)。位置3は、Tyrに関す
る強いシグナル及びProに関する弱いシグナルを有す
る。位置4は、5個の基に関する弱いシグナルを示し
た。Phe及びTyrに関する強いシグナルが、これら
の双方の基を位置5で優勢にする。次の双方の位置は、
5個もしくは3個のシグナルを含有する。位置8はLu
eに関する強いシグナル、Metに関する中間のシグナ
ル及びIle及びValに関する弱いシグナルを示し
た。位置9は、何かの基に関するピークは示さず、この
ことは、8量体である(文献;5)公知のKb−拘束天
然のペプチドの長さと合致する。Kb−拘束共通モチー
フの分析及びエピトープとの比較は、2個のアンカー位
置を示す:位置5のTyr又はPhe(双方とも類似の
芳香族側鎖を有する)及び位置8のLeu、Met、I
le又はVal(全て同様の疎水性側鎖を有する)。 【0038】 【表5】【0039】 【表6】【0040】例3 HLA−A2.1−拘束ペプチドモチーフ HLA−A2.1−MHC−分子(文献;45)を有す
るヒトJY−細胞のデタージェント−ライゼートを、A
2−特異性抗体(BB7.2、IgG2b、文献箇所2
8)を用いて免疫沈降させた。A2−分子から解離され
たペプチドを、HPLCにより分離した。フラクション
20〜28を集め、かつ前記のように配列決定した(第
4表)。第2の位置は、Leuに関する強いシグナル及
びMetに関する中間のシグナルを有した。位置3〜5
には、それぞれ6〜8個の基が見られた。位置6は、V
al、Leu、Ile及びThrを有した。引き続く2
個の位置は、それぞれ3個のシグナルを示した。位置9
は、強いVal−及び弱いLeu−シグナルを示した。
位置10は、1個の基のピークも示さず、このことは、
A2−拘束エピトープがノナペプチドであることを示唆
している。位置2のLeu又はMet及び位置9のVa
l又はLeuは、アンカー基であるように見える。A2
−拘束エピトープを有する公知のペプチドのいくつか
が、モチーフと合致しうる一方、これは、他のものにお
いては部分的に可能であるに過ぎない(第4c表)。A
2−分子の多くの変法の現存は、いくつかのペプチドと
モチーフとのこの劣悪な合致の原因である。 【0041】 【表7】【0042】 【表8】【0043】 【表9】【0044】 【表10】 【0045】 【外8】【0046】 【外9】
【図面の簡単な説明】
【図1a】図1aは、P815ライゼートからの抗−K
d−抗体を用いて分離した物質のHPLC−特徴をグラ
フで示す図。 【図1b】図1bは、1aからのクロマトグラムの1部
拡大部分図。 【図1c】図1cは、1b中の矢印を付した部分の自己
ペプチドの再クロマトグラフィーをグラフで示す図。
d−抗体を用いて分離した物質のHPLC−特徴をグラ
フで示す図。 【図1b】図1bは、1aからのクロマトグラムの1部
拡大部分図。 【図1c】図1cは、1b中の矢印を付した部分の自己
ペプチドの再クロマトグラフィーをグラフで示す図。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 キルステン ファルク
ドイツ連邦共和国 D−7400 チュービン
ゲン フンツカプフクリンゲ 42
(72)発明者 オーラフ レチュケ
ドイツ連邦共和国 D−7400 チュービン
ゲン フンツカプフクリンゲ 42
(72)発明者 シュテファン ステファノヴィッチ
ドイツ連邦共和国 D−7400 チュービン
ゲン シュールシュトラーセ 18
(72)発明者 ギュンター ユング
ドイツ連邦共和国 D−7400 チュービン
ゲン オプ デア グラーフェンハルデ
5
Fターム(参考) 4H045 AA10 BA15 BA16 BA17 CA40
DA86 EA20 EA60 FA72 GA22
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a)MHC−分子を含有する細胞の細
胞溶解により細胞抽出物を得、(b)MHC−分子を、
その上に存在するペプチド混合物と共に、免疫沈降によ
り細胞抽出物から分離し、(c)MHC−分子及び他の
タンパク質成分からのペプチド混合物を分離し、(d)
個々のペプチド又は/及びその混合物を配列決定し、
(e)得られた配列決定情報から対立遺伝子特異的ペプ
チドモチーフを導き出し、及び(f)対立遺伝子特異的
ペプチドモチーフに従ってペプチドを合成する、ことよ
りなる方法により得られ、その際、前記のMHC−分子
は、H−2Kd、H−Kb、H−2Db、H−2K k、
H−2Km′又はHLA*0201又はHLA−A*0
205からなる群から選択され、その際、前記H−2K
dモチーフは、 【外1】 で示され、前記H−Kbモチーフは 【外2】 で示され、前記H−2Dbモチーフは 【外3】で示され、前記H−2Kkモチーフは 【外4】 で示され、前記H−2Km′モチーフは 【外5】で示され、前記HLA*0201モチーフは 【外6】 で示され、前記HLA−A*0205モチーフは 【外7】 で示されるペプチドモチーフを含有するペプチド。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE19914116256 DE4116256C2 (de) | 1991-05-17 | 1991-05-17 | Bestimmung von Peptidmotiven auf MHC-Molekülen |
DE4116256.0 | 1991-05-17 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50920192A Division JP3424752B2 (ja) | 1991-05-17 | 1992-05-15 | Mhc−分子のペプチドモチーフの決定 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003176300A true JP2003176300A (ja) | 2003-06-24 |
Family
ID=6431930
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50920192A Expired - Fee Related JP3424752B2 (ja) | 1991-05-17 | 1992-05-15 | Mhc−分子のペプチドモチーフの決定 |
JP2002357021A Ceased JP2003176300A (ja) | 1991-05-17 | 2002-12-09 | Mhc−分子のペプチドモチーフ |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50920192A Expired - Fee Related JP3424752B2 (ja) | 1991-05-17 | 1992-05-15 | Mhc−分子のペプチドモチーフの決定 |
Country Status (10)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5747269A (ja) |
EP (1) | EP0584136B1 (ja) |
JP (2) | JP3424752B2 (ja) |
AT (1) | ATE189527T1 (ja) |
AU (1) | AU1694392A (ja) |
CA (2) | CA2471093A1 (ja) |
DE (2) | DE4143467C2 (ja) |
DK (1) | DK0584136T3 (ja) |
ES (1) | ES2145007T3 (ja) |
WO (1) | WO1992021033A1 (ja) |
Families Citing this family (35)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7252829B1 (en) | 1998-06-17 | 2007-08-07 | Idm Pharma, Inc. | HLA binding peptides and their uses |
US7611713B2 (en) | 1993-03-05 | 2009-11-03 | Pharmexa Inc. | Inducing cellular immune responses to hepatitis B virus using peptide compositions |
AU4998993A (en) * | 1992-08-07 | 1994-03-03 | Epimmune, Inc. | Hla binding peptides and their uses |
US9340577B2 (en) | 1992-08-07 | 2016-05-17 | Epimmune Inc. | HLA binding motifs and peptides and their uses |
DE4238416A1 (de) * | 1992-11-13 | 1994-05-19 | Max Planck Gesellschaft | Bestimmung von Peptidmotiven auf MHC-Molekülen |
DE4423392A1 (de) * | 1994-07-04 | 1996-01-11 | Birsner & Grob Biotech Gmbh | Verfahren zur Identifizierung antigener Peptide |
US6413517B1 (en) | 1997-01-23 | 2002-07-02 | Epimmune, Inc. | Identification of broadly reactive DR restricted epitopes |
US6977074B2 (en) * | 1997-07-10 | 2005-12-20 | Mannkind Corporation | Method of inducing a CTL response |
US6994851B1 (en) | 1997-07-10 | 2006-02-07 | Mannkind Corporation | Method of inducing a CTL response |
US20030138808A1 (en) * | 1998-02-19 | 2003-07-24 | Simard John J.L. | Expression vectors encoding epitopes of target-associated antigens |
US6379970B1 (en) * | 1999-04-30 | 2002-04-30 | The Arizona Board Of Regents On Behalf Of The University Of Arizona | Analysis of differential protein expression |
DE19925235A1 (de) | 1999-06-01 | 2000-12-07 | Medigene Ag | Zytotoxische T-Zellepitope des Papillomavirus L1-Proteins und ihre Verwendung in Diagnostik und Therapie |
DE19925199A1 (de) * | 1999-06-01 | 2000-12-07 | Medigene Ag | Zytotoxische T-Zellepitope des Papillomavirus L1-Proteins und ihre Verwendung in Diagnostik und Therapie |
CA2377525A1 (en) * | 1999-07-19 | 2001-03-29 | Epimmune, Inc. | Inducing cellular immune responses to hepatitis c virus using peptide and nucleic acid compositions |
ATE445643T1 (de) | 1999-11-18 | 2009-10-15 | Pharmexa Inc | Heteroklitische analoga von klasse-i epitopen |
US7026443B1 (en) | 1999-12-10 | 2006-04-11 | Epimmune Inc. | Inducing cellular immune responses to human Papillomavirus using peptide and nucleic acid compositions |
US7462354B2 (en) | 1999-12-28 | 2008-12-09 | Pharmexa Inc. | Method and system for optimizing minigenes and peptides encoded thereby |
US7297330B2 (en) * | 2000-02-04 | 2007-11-20 | Thomas Jefferson University | Low dose haptenized tumor cell and tumor cell extract immunotherapy |
EP2248910A1 (en) * | 2000-04-28 | 2010-11-10 | Mannkind Corporation | Epitope synchronization in antigen presenting cells |
US20030215425A1 (en) * | 2001-12-07 | 2003-11-20 | Simard John J. L. | Epitope synchronization in antigen presenting cells |
US6861234B1 (en) | 2000-04-28 | 2005-03-01 | Mannkind Corporation | Method of epitope discovery |
US7919467B2 (en) * | 2000-12-04 | 2011-04-05 | Immunotope, Inc. | Cytotoxic T-lymphocyte-inducing immunogens for prevention, treatment, and diagnosis of cancer |
DE60238864D1 (de) * | 2001-11-07 | 2011-02-17 | Mankind Corp | Für epitope von antigenen kodierende expressionsvektoren und verfahren zu deren konzeption |
US20050221350A1 (en) * | 2002-05-29 | 2005-10-06 | Toni Weinschenk | Method for identifying immunoreactive peptides |
US9090673B2 (en) | 2003-12-12 | 2015-07-28 | City Of Hope | Synthetic conjugate of CpG DNA and T-help/CTL peptide |
AU2005321940B2 (en) * | 2004-12-29 | 2012-04-19 | Mannkind Corporation | Methods to trigger, maintain and manipulate immune responses by targeted administration of biological response modifiers into lymphoid organs |
US7756644B2 (en) * | 2005-05-12 | 2010-07-13 | Merck & Co., Inc. | System and method for automated selection of T-cell epitopes |
CA2609038A1 (en) | 2005-05-18 | 2006-11-23 | Trinity Biosystems, Inc. | Methods and compositions for immunizing against chlamydia infection |
US20070248628A1 (en) * | 2005-12-06 | 2007-10-25 | Keller Lorraine H | Immunogens in cancer stem cells |
US20080107668A1 (en) * | 2006-08-30 | 2008-05-08 | Immunotope, Inc. | Cytotoxic t-lymphocyte-inducing immunogens for prevention, treatment, and diagnosis of cancer |
EP2129389B1 (en) | 2007-02-15 | 2014-10-08 | MannKind Corporation | A method for enhancing t cell response |
EP2152890A1 (en) * | 2007-05-23 | 2010-02-17 | MannKind Corporation | Multicistronic vectors and methods for their design |
WO2010086294A2 (en) | 2009-01-28 | 2010-08-05 | Epimmune Inc. | Pan-dr binding polypeptides and uses thereof |
EP2490713A2 (en) | 2009-10-23 | 2012-08-29 | MannKind Corporation | Cancer immunotherapy and method of treatment |
MA42420A (fr) | 2015-05-13 | 2018-05-23 | Agenus Inc | Vaccins pour le traitement et la prévention du cancer |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU619458B2 (en) * | 1987-01-30 | 1992-01-30 | Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Lymphocyte inhibition by hla peptides |
IL92629A0 (en) * | 1989-12-10 | 1990-08-31 | Yeda Res & Dev | Direct binding of t-cell epitopes to mhc gene products on intact living antigen presenting cells and the use thereof for identifying epitopes causing autoimmune diseases and pharmaceutical compositions for treating such diseases |
-
1991
- 1991-05-17 DE DE4143467A patent/DE4143467C2/de not_active Expired - Fee Related
-
1992
- 1992-04-15 US US08/146,145 patent/US5747269A/en not_active Expired - Fee Related
- 1992-05-15 WO PCT/EP1992/001072 patent/WO1992021033A1/de active IP Right Grant
- 1992-05-15 EP EP92909723A patent/EP0584136B1/de not_active Expired - Lifetime
- 1992-05-15 AU AU16943/92A patent/AU1694392A/en not_active Abandoned
- 1992-05-15 DE DE59209810T patent/DE59209810D1/de not_active Expired - Fee Related
- 1992-05-15 CA CA002471093A patent/CA2471093A1/en not_active Abandoned
- 1992-05-15 ES ES92909723T patent/ES2145007T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1992-05-15 CA CA002103148A patent/CA2103148C/en not_active Expired - Fee Related
- 1992-05-15 JP JP50920192A patent/JP3424752B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1992-05-15 DK DK92909723T patent/DK0584136T3/da active
- 1992-05-15 AT AT92909723T patent/ATE189527T1/de not_active IP Right Cessation
-
2002
- 2002-12-09 JP JP2002357021A patent/JP2003176300A/ja not_active Ceased
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0584136B1 (de) | 2000-02-02 |
CA2103148C (en) | 2004-07-20 |
DE4143467C2 (de) | 1995-02-09 |
ES2145007T3 (es) | 2000-07-01 |
US5747269A (en) | 1998-05-05 |
ATE189527T1 (de) | 2000-02-15 |
JP3424752B2 (ja) | 2003-07-07 |
DK0584136T3 (da) | 2000-05-22 |
JPH06510850A (ja) | 1994-12-01 |
CA2103148A1 (en) | 1992-11-18 |
AU1694392A (en) | 1992-12-30 |
DE59209810D1 (de) | 2000-03-09 |
CA2471093A1 (en) | 1992-11-26 |
EP0584136A1 (de) | 1994-03-02 |
WO1992021033A1 (de) | 1992-11-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2003176300A (ja) | Mhc−分子のペプチドモチーフ | |
KR100194117B1 (ko) | Mhc 분자상의 펩티드 모티프 측정방법 | |
CN110078813B (zh) | 免疫原性wt-1肽和其使用方法 | |
Vogt et al. | Ligand motifs of HLA-DRB5* 0101 and DRB1* 1501 molecules delineated from self-peptides. | |
Kropshofer et al. | Self-peptide released from class II HLA-DR1 exhibits a hydrophobic two-residue contact motif. | |
Van Bleek et al. | The structure of the antigen-binding groove of major histocompatibility complex class I molecules determines specific selection of self-peptides. | |
Johansen et al. | Identification of a putative motif for binding of peptides to HLA-DQ2 | |
Halder et al. | Isolation of novel HLA-DR restricted potential tumor-associated antigens from the melanoma cell line FM3 | |
EP0922057A1 (en) | Myelin oligodendrocyte glycoprotein peptides and uses thereof | |
JPH10503473A (ja) | 細胞傷害性tリンパ球刺激およびhcv曝露診断用c型肝炎ウイルスコアペプチド | |
Diab et al. | Human collagen II peptide 256–271 preferentially binds to HLA-DR molecules associated with susceptibility to rheumatoid arthritis | |
Johansen et al. | Both α and β chain polymorphisms determine the specificity of the disease-associated HLA-DQ2 molecules, with β chain residues being most influential | |
JPH10505665A (ja) | 抗原ペプチドの同定及び製造法並びにワクチンとしてのその使用 | |
Morioka et al. | A decapeptide (Gln-Asp-Leu-Thr-Met-Lys-Tyr-Gln-Ile-Phe) from human melanoma is recognized by CTL in melanoma patients. | |
Fehlner et al. | Murine T cell responses to melittin and its analogs. | |
WO1994023067A1 (en) | Tumor-associated antigens recognized by t cells and the uses of these antigens | |
Bamford et al. | Peptide motif of a cattle MHC class I molecule | |
Odunsi et al. | Motif analysis of HLA class II molecules that determine the HPV associated risk of cervical carcinogenesis | |
Hirai et al. | Relationship between carcinoembryonic antigen and major histocompatibility antigens on cultured human carcinoma cells. | |
Engelhard | Direct identification of tumor-associated peptide antigens | |
Jurcevic et al. | Role of polymorphic residues of human leucocyte antigen‐DR molecules on the binding of human immunodeficiency virus peptides | |
DE4116256C2 (de) | Bestimmung von Peptidmotiven auf MHC-Molekülen | |
JPH0249589A (ja) | Hlaクラスidnaおよびdnaプローブ並びに形質転換細胞 | |
Pischel et al. | Shared chemical properties of different murine thymus-leukemia antigens | |
Parmiani et al. | The undefined relationship between tumor antigens and histocompatibility antigens on cancer cells |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20031127 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040218 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050727 |
|
A045 | Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment] |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045 Effective date: 20051125 |