JP2003175179A - パチンコ遊技機 - Google Patents

パチンコ遊技機

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JP2003175179A
JP2003175179A JP2003000160A JP2003000160A JP2003175179A JP 2003175179 A JP2003175179 A JP 2003175179A JP 2003000160 A JP2003000160 A JP 2003000160A JP 2003000160 A JP2003000160 A JP 2003000160A JP 2003175179 A JP2003175179 A JP 2003175179A
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JP
Japan
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frame
game
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game area
opening
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JP2003000160A
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Makoto Nakamura
誠 中村
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Sanyo Bussan Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Bussan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】前枠等の開閉枠構造の改良によって、従来のパ
チンコ遊技機にみられる各種問題を解決する。 【解決手段】パチンコ機1は、外枠2と、該外枠2の前
部に設けられ外枠2の一側部にて開閉可能に支持された
前面枠3とを備えている。前面枠3の前面側には、ガラ
ス扉枠4が開閉自在に設けられている。前面枠3の後側
には遊技盤が着脱可能に装着されている。前面枠3は遊
技盤を支持する支持枠部を有し、該支持枠部として、遊
技盤の盤面周縁を支持する第1支持枠部と、その遊技盤
の盤面周縁と遊技盤の遊技領域外延との間において遊技
盤面を支持する第2支持枠部とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技機に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパチンコ遊技機では、略長方形状
に枠組された外枠に前枠が開閉自在に取り付けられてい
る。前枠には遊技盤が臨む窓孔が形成されている。前枠
の後側には更に中枠が固定され、中枠には遊技盤が後側
より取り付けられている。前記中枠は遊技盤の表面周囲
を支持すべく、遊技盤の周囲よりも若干小さい枠状の支
持片を有している。即ち、遊技盤は所定寸法の略長方形
状をなしており、前記支持片はその寸法より若干小さい
略長方形の枠状となっている。なお、前記中枠は取り付
け部の製作上の利点などから合成樹脂によって構成され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パチンコ遊技機では、遊技盤がその周囲で一定の幅をも
って前記支持片によって受けられているに過ぎないの
で、中枠の支持片と遊技盤との重なり部分が小さくな
り、遊技盤を安定して支持することができないという問
題があった。また、前枠と中枠とが別体であることに伴
って、部品点数が多くなるばかりか、組立工数も増大
し、パチンコ遊技機の構成が複雑化する要因ともなって
いた。本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであ
り、前枠等の開閉枠構造の改良によって、従来のパチン
コ遊技機にみられる上記各種問題を解決することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的等を解決
するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等
を付記しつつ説明する。
【0005】1.開閉枠に遊技盤を取り付けたパチンコ
遊技機において、遊技領域の全部又は大半を遊技盤面上
に形成すべく、前記開閉枠に遊技領域の外延の少なくと
も一部を画定する周辺部を設け、前記遊技盤をその周辺
部裏面側に当接させた状態で当該遊技盤を前記開閉枠に
取り付けたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0006】手段1によれば、遊技領域を画定するため
に開閉枠に周辺部が形成されており、その周辺部が単な
る遊技領域の画定に止まらず遊技盤の当接支持の役割を
も果たすこととなり、遊技盤を安定して支持することが
できる。その結果、遊技盤の反り等を防止或いは低減す
ることも可能となる。この効果は、遊技領域を拡大した
場合に一層顕著なものとなる。
【0007】2.開閉枠に遊技盤を取り付けたパチンコ
遊技機において、遊技領域の全部又は大半を遊技盤面上
に形成し、前記開閉枠には少なくとも上部の左右コーナ
部分に表示器等のコーナ飾り用領域が確保され、前記遊
技盤を開閉枠の前記コーナ飾り用領域の裏面側に当接さ
せた状態で当該遊技盤を前記開閉枠に取り付けたことを
特徴とするパチンコ遊技機。
【0008】手段2によれば、従来はコーナ飾り用領域
を遊技盤に設けていたところ、それをなくして開閉枠に
コーナ飾り用領域を設けたので、このコーナ飾り用領域
を利用して開閉枠における遊技盤の当接支持の役割を強
化することが可能となり、遊技盤を安定して支持するこ
とができる。その結果、遊技盤の反り等を防止或いは低
減することも可能となる。この効果は、遊技領域を拡大
した場合に一層顕著なものとなる。
【0009】3.開閉枠に遊技盤を取り付けたパチンコ
遊技機において、略円形状を基調とした遊技領域の全部
又は大半を遊技盤面上に形成すべく、前記開閉枠に遊技
領域の外延の少なくとも一部を画定する周辺部を設け、
前記遊技盤をその周辺部裏面側に当接させた状態で当該
遊技盤を前記開閉枠に取り付けたことを特徴とするパチ
ンコ遊技機。
【0010】手段3によれば、略円形状を基調とした遊
技領域を画定するために開閉枠に周辺部が形成されてお
り、その周辺部が単なる遊技領域の画定に止まらず遊技
盤の当接支持の役割をも果たすこととなり、遊技盤を安
定して支持することができる。かかる周辺部は、遊技領
域が略円形状を基調とした外延形状をなしている関係
上、遊技盤の上下左右の四隅に比較的大きな領域を確保
することが可能となるので、上記した遊技盤の安定支持
といった効果が高められる。その結果、遊技盤の反り等
を防止或いは低減することも可能となる。この効果は、
遊技領域を拡大した場合に一層顕著なものとなる。
【0011】4.開閉枠に遊技盤を取り付けたパチンコ
遊技機において、遊技領域の全部又は大半を遊技盤面上
に形成し、前記開閉枠には少なくとも上部の左右コーナ
部分に表示器等のコーナ飾り用領域が確保され、該コー
ナ飾り用領域は遊技領域の上部外延を略円弧状とするた
めの周辺部を構成し、前記遊技盤をその周辺部裏面側に
当接させた状態で当該遊技盤を前記開閉枠に取り付けた
ことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0012】手段4によれば、従来はコーナ飾り用領域
を遊技盤に設けていたところ、それをなくして開閉枠に
コーナ飾り用領域を設けたので、このコーナ飾り用領域
を利用して開閉枠における遊技盤の当接支持の役割を強
化することが可能となり、遊技盤を安定して支持するこ
とができる。しかも、コーナ飾り用領域が遊技領域の上
部外延を略円弧状とするための周辺部をも兼用している
ことから、遊技領域の上部区画域の辺りから遊技盤を支
持することが可能となる。その結果、遊技盤の反り等を
防止或いは低減することも可能となる。この効果は、遊
技領域を拡大した場合に開閉枠によって遊技盤の外周縁
を十分に支持できないような場合において一層顕著なも
のとなる。
【0013】5.開閉枠に遊技盤を取り付けたパチンコ
遊技機において、略円形状を基調とした遊技領域の全部
又は大半を遊技盤面上に形成し、該遊技領域の周囲領域
となる遊技盤の上下左右の四隅と、前記開閉枠とを、そ
の他の部位よりも広い面積で当接させた状態で、当該遊
技盤を前記開閉枠に取り付けたことを特徴とするパチン
コ遊技機。
【0014】手段5によれば、略円形状を基調とした遊
技領域によって、遊技盤の四隅には比較的大きな非遊技
領域が残される。この非遊技領域となる遊技盤の周囲領
域を開閉枠と当接させて遊技盤を取り付けることによ
り、遊技盤を安定して支持することができる。その結
果、遊技盤の反り等を防止或いは低減することも可能と
なる。この効果は、遊技領域を拡大した場合に一層顕著
なものとなる。
【0015】6.前記開閉枠は、その遊技盤の盤面全周
又はその大半の縁部を支持する支持部を有していること
を特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載のパチンコ
遊技機。
【0016】手段6にかかる遊技盤の盤面周縁部を支持
する支持部それ自体は従来より存する構成であるが、従
来はこの支持部のみが遊技盤に当接されていたに過ぎ
ず、特に遊技領域の拡張を考えたときには、遊技盤の安
定支持が望めない。この点、かかる手段6によれば、遊
技領域拡張によって当該支持部と遊技盤面との当接領域
が小さくなっても、手段1乃至5のいずれかにおいて特
定された比較的大きな当接領域を別途確保することがで
きることとなり、遊技領域拡張によっても依然として遊
技盤の安定支持を保証することができる。
【0017】7.前記支持部は、手段1,3,4の周辺
部、手段2のコーナ飾り用領域、又は手段5の遊技盤の
上下左右の四隅との当接部位と一体形成されていること
を特徴とする手段6記載のパチンコ遊技機。
【0018】手段7によれば、支持部と周辺部等とを一
体形成したことによって、それらの境界を区別すること
なく形成することができ、遊技盤の安定支持の観点及び
製造容易の観点で優れた効果を発揮することとなる。
【0019】8.開閉枠に遊技盤を取り付けたパチンコ
遊技機において、前記開閉枠は遊技盤を支持する支持枠
部を有し、該支持枠部として、遊技盤の盤面周縁を支持
する第1支持枠部と、その遊技盤の盤面周縁と遊技盤の
遊技領域外延との間において遊技盤面を支持する第2支
持枠部とを設けたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0020】手段8によれば、開閉枠に遊技盤を支持す
る支持枠部を有しているため、遊技盤は支持枠部によっ
て開閉枠に取り付けられる。ここで、遊技盤の盤面周縁
は第1支持枠部によって支持されるが、これでは従来構
造と同様に遊技盤の安定支持は望めない。これは遊技領
域拡大のために第1支持枠部による支持領域が狭くなれ
ば一層顕著となる。この点、手段8によれば、第1支持
枠部に加え、遊技盤の盤面周縁と遊技盤の遊技領域外延
との間において遊技盤面を支持する第2支持枠部を有す
るため、遊技盤面の支持領域を拡大でき、遊技盤を安定
して支持することができる。また、遊技盤取付後の遊技
盤面の反りを低減することもできる。
【0021】9.前記第1支持枠部と第2支持枠部とを
前記開閉枠に一体形成したことを特徴とする手段8記載
のパチンコ遊技機。
【0022】手段9によれば、第1支持枠部と第2支持
枠部とを一体形成したことによって、それらの境界を区
別することなく形成することができ、遊技盤の安定支持
の観点及び製造容易の観点で優れた効果を発揮すること
となる。
【0023】10.前記開閉枠を、前記遊技盤との当接
部分を含んで合成樹脂によって一体形成したことを特徴
とする手段1乃至9のいずれかに記載のパチンコ遊技
機。
【0024】手段10によれば、開閉枠が前記遊技盤と
の当接部分(即ち、周辺部、コーナ飾り用領域、支持
部、第1支持枠部、第2支持枠部等の手段1乃至9で特
定された各当接部分)を含んで一体形成されているの
で、従来必要であった所謂中枠が不要となり、部品点数
の低減や組立工数の低減を図ることができるのは勿論の
こと、組立後の開閉枠と遊技盤との組付誤差も少なくす
ることができる。更には、合成樹脂によって一体形成す
ることで、開閉枠を所定の金型等を用いることで簡単に
製造することができる。
【0025】11.前記開閉枠の、前記遊技盤との当接
部分(即ち、周辺部、コーナ飾り用領域、支持部、第1
支持枠部、第2支持枠部等の手段1乃至9で特定された
各当接部分)を、格子状に形成されたリブによって構成
し、当該リブが遊技盤面に局部的に当接するようにした
ことを特徴とする手段1乃至10記載のパチンコ遊技
機。
【0026】手段11によれば、開閉枠に形成されたリ
ブが遊技盤面に局部的に当接することによって遊技盤を
当接支持し、そのリブは格子状に形成されていることか
ら、リブの変形が防止され、結果として遊技盤を所定位
置に安定して支持することができる。
【0027】12.前記開閉枠の、前記遊技盤との当接
部分(即ち、周辺部、コーナ飾り用領域、支持部、第1
支持枠部、第2支持枠部等の手段1乃至9で特定された
各当接部分)を、遊技盤面と略平行な平板部によって構
成し、当該平板部が遊技盤面に面接触するように当接さ
せたことを特徴とする手段1乃至10記載のパチンコ遊
技機。
【0028】手段12によれば、開閉枠に形成された平
板部が遊技盤面に面接触するようにして遊技盤を当接支
持し、その平板部は遊技盤面と略平行に形成されている
ことから、結果として遊技盤を所定の鉛直面上に安定し
て支持することができる。
【0029】13.前記開閉枠の、前記遊技盤との当接
部分(即ち、周辺部、コーナ飾り用領域、支持部、第1
支持枠部、第2支持枠部等の手段1乃至9で特定された
各当接部分)を、遊技盤面に略平行な平板部と、該平板
部を補強する補強リブ(好ましくは格子状に形成された
補強リブ)とから構成したことを特徴とする手段1乃至
10のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0030】手段13によれば、開閉枠の遊技盤面との
当接部分が平板部及び補強リブの組み合わせによって構
成されていることから、当該当接部分の強度を維持する
ことができる。また、当接部分自体の形状安定性も確保
できることから、遊技盤をより一層安定して支持するこ
とができる。しかも、平板部が遊技盤面に平行している
ため、遊技盤取付時において遊技盤を予定した所定の鉛
直面上に配置することが可能となる。なお、平板部を遊
技盤面に当接させても、補強リブを遊技盤面に当接させ
てもよいが、補強リブを遊技盤面に当接させた場合には
平板部を開閉枠の前面側に配置することができて、当該
平板部をシール貼付部分とすることで情報報知用に利用
する等の他の機能を兼用させることも可能となる。
【0031】14.前記開閉枠には窓孔(尚、窓孔の周
囲が前記周辺部等となる。)が形成され、該窓孔によっ
て遊技盤の露出された領域が遊技領域とされていること
を特徴とする手段1乃至13のいずれかに記載のパチン
コ遊技機。
【0032】手段14によれば、遊技領域が開閉枠の窓
孔から露出するようにして形成されることから、例えば
従来のように遊技盤面に内外レールをプレスして固定す
ることにより遊技領域を形成する作業が不要となる。
【0033】15.前記開閉枠の窓孔が形成される内周
壁に、遊技領域の主要部に遊技球を導く誘導レールを一
体形成したことを特徴とする手段14記載のパチンコ遊
技機。
【0034】手段15によれば、誘導レールを開閉枠に
一体形成したことから、誘導レールを容易に設置でき、
しかも、例えば遊技盤面を越えて誘導レールを配置する
ことも容易に実現できる。なお、手段1乃至14におい
て誘導レールを遊技盤面に取り付けてもよいことは言う
までもない。
【0035】16.前記開閉枠の窓孔に対応する内周壁
には、該内周壁に沿って延びる長尺状の金属帯が着脱自
在に取り付けられており、該金属帯を誘導レールのうち
外レールの構成部品としたことを特徴とする手段14又
は15記載のパチンコ遊技機。
【0036】開閉枠の窓孔に対応する内周壁をそのまま
外レールとして機能させると、破損時に開閉枠全体を交
換しなければならないという不都合が生じるし、開閉枠
を樹脂によって構成した場合には遊技球の滑りが悪くな
るという不都合が生じ得るところ、手段16によれば、
金属帯を利用して遊技球の滑りを良くし、内周壁の破損
の可能性を低減させることができるとともに、たとえ金
属帯に湾曲等の破損が生じても金属帯のみ交換すればよ
い。更に、開閉枠が合成樹脂によって構成されている場
合、パチンコ遊技機の解体時に開閉枠と金属帯とを分別
廃棄することができる利点がある。
【0037】17.前記金属帯が取り付けられる開閉枠
の内周壁には、金属帯の幅方向(遊技機前後方向)一側
が挿入される溝部と、当該溝部に挿入された金属帯の幅
方向他側を手前側から押さえる突起部とを設け、溝部と
突起部とを内周壁の延びる方向(金属帯の長手方向)に
みて重ならない位置に配置したことを特徴とする手段1
6記載のパチンコ遊技機。
【0038】手段17によれば、金属帯は溝部と突起部
とによって挟み込まれることとなり、ビス等の別体の取
付部材が不要となる利点がある。また、溝部と突起部と
が周方向にみて重ならない位置に配置されているので、
開閉枠を前記溝部や突起部とともに合成樹脂等によって
一体形成する場合、金型によって開閉枠を製造する場合
に型抜きができないという不都合を回避できる。なお、
金属帯の安定支持のために、前記溝部及び突起部はそれ
ぞれ複数設けられていることが好ましい。
【0039】18.前記溝部と突起部とを、前記内周壁
の延びる方向(金属帯の長手方向)にみて、交互に設け
たことを特徴とする手段17記載のパチンコ遊技機。
【0040】手段18によれば、溝部と突起部とを交互
に設けることにより、簡易な構成であるにもかかわら
ず、金属帯を両側でほぼ均等に支持することができ、金
属帯の抜け落ちの可能性が低減される。
【0041】19.前記開閉枠には、内周壁に沿って延
びる金属帯の長手方向一端が係止される係止溝を設ける
一方、金属帯の長手方向他端を遊技領域の上部(例えば
右上部)に配置されて遊技球を跳ね返らせつつ減勢させ
るクッション部材の取付によって押さえ支持されること
を特徴とする手段16乃至18のいずれかに記載のパチ
ンコ遊技機。
【0042】手段19によれば、金属帯の長手方向一端
を係止溝に係合させた後に、金属帯の長手方向他端を既
存のクッション部材の取付時に当該クッション部材で押
さえることで、金属帯を取り付けることができるので、
金属帯の取付構造が簡単であるという利点がある。勿
論、金属帯はクッション部材の取り外しによって容易に
係止溝から離脱させることができるので、金属帯の取り
外しも極めて簡単であるという利点がある。
【0043】20.開閉枠に遊技盤を取り付けたパチン
コ遊技機において、発射装置から発射された遊技球を所
定の遊技領域に導く外レールを、遊技盤又は開閉枠に対
し専用の別体取付具を使用することなく、係脱自在に取
り付けたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0044】手段20によれば、外レールをそれ自体で
何らビス等の専用の取付具を用いることなく遊技盤又は
開閉枠に係合させることで取り付けることができるので
取付時の利便性が増し、係合関係を解けば外レールのみ
取り外すことができるので外レールのみの交換も容易で
ある。特に外レールを金属帯で構成する一方、それに取
り付けられる開閉枠等を合成樹脂で構成した場合には、
合成樹脂部分を保護しつつも分別廃棄が可能となる等の
各種利点が生じる。
【0045】21.開閉枠に遊技盤を取り付けたパチン
コ遊技機において、遊技領域の全部又は大半を遊技盤面
上に形成し、遊技領域の下部又は遊技領域の下方には遊
技領域を落下してきた遊技球を排出するアウト口を設
け、前記開閉枠には、アウト口近傍に遊技球の落下によ
る衝撃を緩和するための弾性を有する緩衝部材を設け、
当該緩衝部材を単独で前記開閉枠に対し着脱自在な構成
としたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0046】手段21によれば、アウト口近傍に緩衝部
材を配置したので、遊技領域を落下してきて比較的高速
の遊技球が当たり得るアウト口付近の保護を実現でき
る。しかも、緩衝部材は単独で取り付けられているの
で、緩衝部材を取り付けるための別部材も不要となる。
【0047】22.開閉枠に遊技盤を取り付けたパチン
コ遊技機において、遊技領域の全部又は大半を遊技盤面
上に形成し、遊技領域の下部外延を画定する画定部を合
成樹脂によって前記開閉枠に一体形成し、遊技領域の下
部又は遊技領域の下方には遊技領域を落下してきた遊技
球を排出するアウト口を設け、前記開閉枠の前記画定部
のアウト口近傍には、少なくとも遊技領域側となる上面
部を覆って遊技球の落下による衝撃を緩和するための弾
性を有する緩衝部材を設け、当該緩衝部材を単独で前記
開閉枠に対し着脱自在な構成としたことを特徴とするパ
チンコ遊技機。
【0048】手段22によれば、アウト口近傍に緩衝部
材を配置したので、遊技領域を落下してきて比較的高速
の遊技球が当たり得るアウト口付近の保護を実現でき
る。しかも、緩衝部材は単独で取り付けられているの
で、緩衝部材を取り付けるための別部材も不要となる。
特に、ここでは遊技領域の下部外延を画定する画定部を
合成樹脂によって開閉枠と一体形成しているので、画定
部が破損すると開閉枠全体を交換する必要が生じるとこ
ろ、緩衝部材によってその保護が図られているので、開
閉枠の交換を極力なくすことができる。なお、アウト口
近傍とは、アウト口を含まないものであってもよいし、
アウト口を含めたものとしてもよい。
【0049】23.前記画定部には前記緩衝部材が係合
される係合部を設け、該係合部に前記緩衝部材を自身の
弾性力によって係合保持させたことを特徴とする手段2
2記載のパチンコ遊技機。
【0050】手段23によれば、画定部に設けられた係
合部に、緩衝部材が自身の弾性力によって係合されるの
で、緩衝部材の組付作業が容易であるとともに、必要に
応じて緩衝部材を着脱交換することもできる。
【0051】24.前記開閉枠の前面側には遊技領域の
大半を視認可能とするためのガラスを含むガラス扉枠が
開閉自在に設けられており、前記緩衝部材は手前側から
前記画定部に向けて差し込み可能な構成とされ、ガラス
扉枠の閉鎖状態時において当該ガラス扉枠によって緩衝
部材の手前側への抜け落ち空間をなくしたことを特徴と
する手段22又は23記載のパチンコ遊技機。
【0052】緩衝部材が別部材を用いることなく又は自
身の弾性力でもって取り付けられているものでは何らか
のはずみで緩衝部材が抜け落ちることも考えられるが、
この手段24のように緩衝部材が手前から支持枠部に差
し込まれ、ガラス扉枠の閉鎖状態時において当該ガラス
扉枠によって緩衝部材の手前側への抜け落ち空間をなく
すことによって、緩衝部材の抜け落ちを余分な部品を用
いることなく容易に阻止することができる。
【0053】その他、以上の各手段において、「前記開
閉枠は外枠に対し開閉自在に取り付けられたものである
こと」、「前記開閉枠の前面側にはガラス扉枠が開閉自
在に取り付けられていること(手段24を除く)」、
「遊技領域には各種遊技機器が設けられていること」等
の要件を加えてもよいことはいうまでもない。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、パチンコ遊技機(以下、単
に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基
づいて詳細に説明する。
【0055】図1,2に示すように、パチンコ機1は、
外枠2と、該外枠2の前部に設けられ外枠2の一側部に
て開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。外枠
2は、板材により全体として矩形状に構成されている。
尚、本実施の形態では、外枠2は木製である。本実施の
形態において、外枠2の上下方向の長さは808mm、
左右方向の長さは520mmといった従来と同等サイズ
に形成されている。前枠としての前面枠3は合成樹脂、
具体的にはポリカーボネート樹脂により構成されてい
る。
【0056】尚、外枠2は、パチンコ機1のベースとな
る枠であり、前面枠3は、外枠2に対し、開閉可能に設
けられたものである。また、前面枠3の開閉中心軸線は
パチンコ機1の正面からみて左側に上下に延びるように
設定されている。外枠2は樹脂により構成されていても
よく、あたかも外枠2及び前面枠3が一体のように見え
るものでもよい。また、その前面枠3の前面側には、ガ
ラス扉枠4が開閉自在に設けられている。ガラス扉枠4
の左右方向の長さは、前面枠3とほぼ同等であり、該ガ
ラス扉枠4によって前面枠3の下部を除くほとんどの部
分が覆われるようになっている。
【0057】前記前面枠3の後側、又はガラス扉枠4の
奥側でありかつ外枠2の内側には、図3に示すような遊
技盤5が、従来の中枠を介することなく直接的に着脱可
能に装着されている。この遊技盤5の上下方向の長さは
476mm、左右方向の長さは451mmといった従来
と同等サイズに形成されている。遊技盤5は、矩形状の
ベニヤよりなる板材に対し、セル板と称されるCAB
(セルロース−アセテート−ブチレート)樹脂製装飾プ
レートが貼着されることにより構成されている。なお、
遊技盤5はベニヤ等の木製に代えて合成樹脂製としても
よい。
【0058】遊技盤5には、ルータ加工が施されること
によって前後に貫通する複数の開口部が形成されてお
り、各開口部には、一般入賞口6、可変入賞装置7、作
動口8、可変表示装置9、通過口10等の各種遊技機器
が配設されている。本実施の形態において、可変表示装
置9は、10.4インチサイズの大型の液晶表示部と、
液晶表示部の周囲に配設されたセンターフレームと、液
晶表示部における表示制御を実行するための表示制御基
板とを備えている。前記液晶表示部は表示演出の多様化
及び複雑化に対応しつつダイナミックなものとするた
め、8インチ以上が好ましく、10インチ以上であるこ
とが一層好ましい。
【0059】可変表示装置9の液晶表示部には、例えば
左図柄列、中図柄列及び右図柄列の3つの表示列が表示
される。各図柄列は複数の図柄によって構成されてお
り、これら図柄が各図柄列毎にスクロールされるように
表示画面に可変表示される。即ち、可変表示装置9は識
別情報を可変表示するように構成されている。
【0060】また、可変入賞装置7は、通常、遊技球B
が入賞できない状態又は入賞し難い状態になっている。
より詳しくは、作動口8に対し遊技球Bが入賞すること
に基づいて、可変表示装置9の液晶表示部の図柄が可変
表示される。そして、確定された識別情報の組合せが予
め設定した特定の識別情報の組合せとなったこと、ここ
では停止した図柄が特定の組み合わせであることを必要
条件に特別遊技状態が発生し、可変入賞装置7の大入賞
口が所定時間、所定回数だけ開くといった所定の開放状
態となり、遊技球Bが入賞しやすい大当り状態になるよ
う構成されている。
【0061】なお、周知のとおり、前記一般入賞口6、
可変入賞装置7、作動口8に遊技球Bが入賞することに
基づいて、後述する上受皿54(場合によっては下受皿
53)に対し所定数の景品球が払い出されるようになっ
ている。また、遊技盤5には、遊技球Bの落下方向を適
宜分散、調整等するために多数の釘が植設されていると
ともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
前記各釘は誘導部材を構成するものである。
【0062】図2に示すように、前記前面枠3は、外形
が前記外枠2とほぼ同一形状をなすベースとしての樹脂
ベース11と、この樹脂ベース11の最内周側に位置し
略円弧状をなすよう一体形成された内レール12と、主
として図の左側の内レール12に対し所定間隔を隔てて
前記樹脂ベース11に一体形成された外レール13とを
備えている。これら内レール12及び外レール13は遊
技球発射ハンドル52の回動操作に基づき発射装置から
発射された遊技球を遊技盤5上部へ案内する発射路とし
ての役割を主として果たすものである。従って、内レー
ル12と外レール13とが並行する部分(向かって左側
の部分)によって、誘導レールが構成されることとな
る。
【0063】なお、少なくとも前記樹脂ベース11は、
支持枠部を構成するものであり、より詳しくは、遊技盤
5の盤面周縁を支持する第1支持枠部と、その遊技盤5
の盤面周縁と遊技盤5の遊技領域外延との間において遊
技盤5面を支持する第2支持枠部とを備えている。第1
支持枠部と第2支持枠部とはそれぞれ別体であってもよ
いが、安定支持の観点及び製造容易の観点から、本実施
の形態においは両者の境界を明確に区別することなく一
体に成形したものを採用している。前記第2支持支持部
が樹脂ベース11における周辺部等を構成するものとな
る。
【0064】本実施の形態では、遊技領域が略円形を基
調とした形状となっているため、遊技盤5面の4隅角部
に対応した部分(図2のF部分)が主として第2支持枠
部を構成している。樹脂ベース11は、図4に示すよう
に、遊技盤5面と略平行な平面部としての板状部14
と、板状部14を補強するべく板状部14の裏側に一体
形成された格子状のリブ15とを備えている。なお、板
状部14とリブ15との前後位置関係は逆でもよい。こ
のような板状部14及びリブ15は第2支持枠部を構成
する図2のF部分でも同様に形成されている。
【0065】従って、かかる前面枠3の樹脂ベース11
の裏面側に広い面積で前記遊技盤5がほぼ当接した状態
で取着されていること、及び、その樹脂ベース11がリ
ブ15で補強されていることから、遊技盤5は比較的広
い面積で前面枠3にしっかりと支持されることとなり、
結果的に反り等が発生しにくく、形状安定性が保持され
やすいものとなっている。遊技盤5の前面枠3への取付
は、上記のように前面枠3の樹脂ベース11の板状部1
4又はリブ15に遊技盤5の表面側を当接させ、その当
接状態で前面枠3に対する遊技盤5の抜け止めを例えば
レバー等によって行う。なお、樹脂ベース11には窓孔
が形成されており、その窓孔によって遊技盤5の露出さ
れた領域が遊技領域となっている。そして、樹脂ベース
11の窓孔側に外レール13及び内レール12が一体形
成されているのである。勿論、この内レール12及び外
レール13を遊技盤5に直接設けてもよい。
【0066】前記内レール12の下端部は略U字状に突
出しており、その突出部分は奥行き方向に開口してい
る。この突出部分及びその近傍には、緩衝部材としての
球受け部材17が取着されている。より詳しく説明する
と、図5,6に示すように、球受け部材17は柔軟性及
び弾性を有する合成樹脂、例えばポリエチレン樹脂によ
って構成され、略U字状に形成された導出部18とその
両側に延びる案内部19とを有している。一方、前記内
レール12の前記突出部分及びその近傍には、被係合部
としての複数の(例えば5個の)係止孔21が所定間隔
毎に形成されている。また、これら係止孔21に対応す
るようにして前記球受け部材17の下部には係合部とし
ての正面略逆T字状の係止突起22が一体形成されてい
る。
【0067】球受け部材17は手前から差し込まれる
が、係止突起22は係止孔21よりも若干大きめに形成
されており、係止孔21に係止突起22が自身の弾性力
に抗して嵌め込まれることによりその弾性力によって保
持されるとともに、前記係止孔21及び係止突起22の
係合関係によって特に内レール12に沿った位置ずれが
防止されている。以上のように、球受け部材17の取付
に際しては、それ単独で取り付け得るためビス等の別部
材が不要となり、部品点数や組立工数の低減は勿論、球
受け部材17の交換作業等も容易になる。
【0068】球受け部材17の両案内部19は、内レー
ル12に則した円弧状をなし、その下面には複数のリブ
23が所定間隔毎に形成されている。これらリブ23の
存在によって、案内部19が補強されるのは勿論のこ
と、内レール12及び案内部19間に若干の隙間が形成
され、案内部19には自身の弾性力によるクッション性
を大きく上回るクッション性が付与されることとなる。
そのため、遊技球Bが案内部19に当たった場合でも、
そのクッション性によって衝撃力が吸収されることとな
り、結果として内レール12、ひいては前面枠3の損傷
を極力防止することができる。なお、内レール12の下
部領域に球受け部材17を設けた理由は、かかる部分に
遊技球Bが高速で衝突する可能性があることから、その
衝撃を緩和して当該部分の損傷を防止するためであっ
て、これにより前面枠3の破損を防止し、パチンコ機1
の長寿命化は勿論のこと、遊技盤5交換だけによる前面
枠3の再利用をも可能とすることにある。
【0069】また、導出部18は、内レール12の前記
突出部分に対応して配設されており、前記内レール12
によって形成される円弧形状よりも下方に突出した状態
で配置される。そして、遊技盤5の下部に落下した遊技
球Bの多くは、案内部19から導出部18の方へと案内
され、この導出部18を通って図示しない球排出路の方
へと案内されるようになっている。なお、導出部18に
も複数の補強用或いは遊技球Bの緩衝用のリブ24が一
体形成されている。
【0070】前記遊技盤5と、導出部18によって形成
された開口部分と、さらにはガラス扉枠4の下部フレー
ムとによっていわゆるアウト口25が形成されている。
従って、遊技盤にルータ加工を施すことによりアウト口
を形成するようにしていた従来技術とは異なり、本実施
の形態では、アウト口25を形成するために遊技盤5に
ルータ加工を施す必要がない。また、アウト口25は、
ガラス扉枠4の下部フレームによって覆われ、通常遊技
中は視認することが困難な位置に設けられることとな
る。従って、アウト口25は、落下方向に開口されてお
り、あたかも吸い込まれるかのように導出される。
【0071】なお、アウト口25を構成する前記突出部
分及び導出部18の下面は手前側から奥側へ向けて傾斜
しており、落下する遊技球Bを奥側へ案内するようにな
っている。これにより、アウト口25での球詰まりが防
止される。また、球受け部材17の前部は折り返し形状
となっており、この折り返しの存在によって、ピン、針
金等の先細り部材を用いた不正行為が抑制されるように
なっている。
【0072】また、前記球受け部材17は、導出部18
がガラス扉枠4の下部フレームに、それ以外の部分がガ
ラス扉枠4に取り付けられるガラスに、それぞれ押さえ
られ又は近接して配置されることから、上記のように単
に球受け部材17を手前側から嵌め込んだだけであるに
もかかわらず、ガラス扉枠4の閉鎖時における当該球受
け部材17の抜け落ちが確実に防止される。
【0073】なお、球受け部材17等の緩衝部材を、ビ
スや、接着手段等で遊技盤5或いは内レール12に対し
て直接固定する構成としてもよい。また、2色成形等の
成形手法を採用することにより、前面枠3の成形時に、
緩衝部材を内レール12と一体的に設けるようにしても
よい。但し、この場合、緩衝部材の素材としては、内レ
ール12よりも衝撃吸収作用に秀でたもの(例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン等の一
般的な合成樹脂、EPDM等の弾性樹脂材料等)を用い
るのが望ましい。
【0074】一方、外レール13のうち、遊技球Bの最
大飛翔部分に対応する位置(図2の右上部:ここが外レ
ール13の先端部に相当する)には、クッション部材と
しての返しゴム26が取着されている。従って、所定以
上の勢いで発射された遊技球Bは、返しゴム26に当た
って跳ね返されるようになっている。また、前記外レー
ル13の内側面には、遊技球Bの飛翔をより滑らかなも
のとするため、長尺状をなすステンレス製の金属帯とし
ての摺動プレート27が取着されている。従って、摺動
プレート27は外レール13の構成部品であるといえ
る。
【0075】摺動プレート27の取着態様についてより
詳しく説明すると、外レール13の基端部近傍(遊技球
B発射部分近傍)には、端部係止溝28が形成されてい
る。また、外レール13には、図7(a),(b)に示
すように、その長手方向に沿って複数の係止突起31及
び支持突起32が、外レール13の延びる方向、即ち周
方向にみて、互いに重複することのないように、所定間
隔を隔てて交互に形成されている。そして、摺動プレー
ト27の基端部は前記端部係止溝28に嵌め込まれ、摺
動プレート27の中間部分は、外レール13の内側面に
ほぼ当接するようにして支持突起32にて形成された溝
部に嵌め込まれ、かつ、係止突起31にて係止されてい
る。さらに、図2に示すように、摺動プレート27の先
端部は、前記返しゴム26が外レール13に取着される
のに伴って、併せて固定されている。なお、上記例では
係止突起31及び支持突起32を周方向にみて互いに重
複することのないように形成する構成となっているが、
これは前面枠3の成形に際し型抜きを円滑に行うために
このような構成となっているだけであって、型抜きの問
題が生じない形状であれば、周方向にみて互いに重複す
るような位置関係をもたせてもよい。また、係止突起3
1及び支持突起32を交互に形成したことで摺動プレー
ト27を効果的に位置決めできるようにしたが、必ずし
も交互に設ける必要はない。なお、前記係止突起31や
支持突起32による取付に代えて、またはこれに加え
て、摺動プレート27を接着テープや接着剤等を用いて
取着するようにしてもよい。また、摺動プレート27の
幅方向ほぼ中央部のみを遊技球Bが通るとするならば、
その両側部に係止機構を設けてもよい。例えば、摺動プ
レート27の幅方向両側に係止爪をプレス加工し、該係
止爪を外レール13に形成された係止穴に係止させるこ
とによって、摺動プレート17を取着する構成としても
よい。
【0076】このような構成の下、前面枠3の内周側の
窓孔によって主として遊技領域の外延が確定されてお
り、前面枠3に対し遊技盤5が装着された状態にあって
は、内レール12及び外レール13が遊技盤3に当接又
は近接した状態となる。このため、あたかも従来と同様
の、遊技盤に対し内レール及び外レールが取付けられた
かのような、外観態様を呈することとなる。また、これ
により、遊技盤5が別のものに交換されたとしても、内
レール12及び外レール13等を含む前面枠3全体に関
しては共用できるため、無駄な廃棄を防止でき、リサイ
クル性に優れたものとなる。同様に、摺動プレート27
を前記係止突起31及び支持突起32等に引っ掛けてい
るだけであるため、摺動プレート27の取り外しや交換
も容易であり、材質毎の分別廃棄も可能となる。
【0077】そして、遊技球発射装置により発射された
遊技球Bは、主として外レール13、直接には摺動プレ
ート27によって遊技領域の上部へと案内される。な
お、内レール12の先端部分には、戻り球防止部材34
が取着されている。これにより、一旦、内レール12の
先端から遊技盤5の上部へと案内された遊技球Bが再度
内レール12及び外レール13間の発射通路内に戻って
しまうといった事態が防止されるようになっている。
【0078】さらに、本実施の形態では、遊技盤5と前
面枠3とによって形成された遊技領域が従来よりもはる
かに大きく構成されている。本実施の形態では、外レー
ル13の最上部地点からアウト口25上部(遊技盤5下
部)までの間の距離は462mm(従来品よりも75m
m長い)、外レール13の極左位置から内レール12の
極右位置までの間の距離は449mm(従来品よりも6
5mm長い)となっている。なお、内レール12の極左
位置から内レール12の極右位置までの間の距離は43
2mmとなっている。
【0079】なお、遊技領域の幅(左右幅)は、少なく
とも400mm以上あることが望ましい。より好ましく
は410mm以上、420mm以上、430mm以上、
440mm以上450mm以上、さらに460mm以上
であることがより望ましい。もちろん、470mm以
上、480mm以上、490mm以上としてもよい。ま
た、遊技領域の高さ(上下幅)も、少なくとも400m
m以上あることが望ましい。より好ましくは410mm
以上、420mm以上、430mm以上、440mm以
上450mm以上、さらに460mm以上であることが
より望ましい。もちろん、470mm以上、480mm
以上、490mm以上としてもよい。なお、上記幅及び
高さの組合せについては、上記数値を任意に組み合わせ
たものとしてもよい。これにより、遊技盤5面に対する
遊技領域の面積比は約75%と、従来に比べ格段に面積
比が大きいものとなっている。なお、遊技盤5面に対す
る遊技領域の面積比は、60%以上であることが望まし
い。さらに好ましくは65%以上であり、より好ましく
は70%以上である。また、上記例の如く75%以上で
あれば、一層望ましい。さらには、80%以上であって
もよい。
【0080】また、パチンコ機1全体の正面側面積に対
する遊技領域の面積の比率は約40%と、従来に比べ格
段に面積比が大きいものとなっている。なお、パチンコ
機1全体の正面側面積に対する遊技領域の面積比は、3
5パーセント以上であるのが望ましい。勿論、40パー
セント以上、45パーセント以上、又は50パーセント
以上としてもよい。
【0081】但し、本実施の形態においては、上記のよ
うに遊技領域を大きくする都合上、外レール13の一部
(極左部分を含む)が、遊技盤5よりも外にはみ出した
格好となっている。換言すれば、発射される遊技球Bの
発射通路の一部、さらに換言すれば遊技領域の一部が遊
技盤5からはみ出た位置に存在している。かかる構成と
することで、遊技領域が左右方向に広く確保され、か
つ、大きな可変表示装置9が設置された場合でも十分な
遊技球落下領域を確保することが可能となる。
【0082】なお、可変表示装置9の両側に位置する通
過口10は、該通過口10を通過した遊技球Bが中央の
方へ寄せられるような案内機構を有している。これによ
り、遊技領域が左右方向に拡張されている場合であって
も、遊技球を中央の作動口8や可変入賞装置7の方へと
案内することができ、ひいては、遊技領域が拡張される
ことにより遊技球Bが入賞しにくくなることによる興趣
の低下が抑制されるようになっている。さらには、遊技
領域が左右方向に拡張されていることによって、風車、
通過口10、複数の釘(遊技球Bを中央に誘導するため
の三角釘等の誘導釘)、他の役物を種々配設することが
でき、可変表示装置7の左右両側の遊技領域での遊技球
Bの挙動を一層面白くすることができるようになってい
る。
【0083】また、上述したように、導出部18が内レ
ール12によって形成される円弧形状よりも下方に突出
した状態で配置されている。即ち、アウト口25が遊技
領域から下方に外れた位置に配置されている。その結
果、遊技領域が上下方向にも広く確保され、かつ、大き
な可変表示装置9が設置された場合でも十分な遊技球落
下領域を確保することが可能となる。従って、一般入賞
口6、可変入賞装置7、作動口8及び可変表示装置9等
を規制されることなく配設でき、しかも、釘、風車等に
ついても規制されることなく配設することができる構成
となっている。
【0084】例えば、本実施の形態においては、可変入
賞装置7(遊技機器の1つを構成する)は、アウト口2
5の直近上方、すなわち、遊技盤5のほぼ最下部に配設
されている。これにより、可変入賞装置7のアタッカ
(開閉板)の上方の領域が広くなる。そのため、可変入
賞装置7と可変表示装置9との間隔を従来に比べ広くす
ることができる。
【0085】従って、可変入賞装置7と可変表示装置9
との間に、作動口を窮屈に配置せざるを得なかった従来
の場合と比べ、作動口8を余裕をもって配置することが
できる。また、可変入賞装置7と可変表示装置9との間
隔が広げられる分、そこへ別途の遊技機器をも配置する
ことが可能となる。さらに、可変入賞装置7のアタッカ
の上方に釘等を多く且つフレキシブルに植設できること
から、遊技球Bの衝撃を緩和させることができ、もっ
て、可変入賞装置7や球受け部材17等の損傷を防止で
き、遊技球Bの整流(例えば大当たり時に可変入賞装置
7の方へ遊技球Bを導く等)を容易に行うことができ
る。また、アウト口25に導かれる遊技球Bがほとんど
見えないこととも相俟って、大当たり時にほとんどの球
が可変入賞装置7の方へと案内されているかのような気
分を味わうことができるようになっている。さらに、可
変入賞装置7の取付基板の下部形状を、内レール12に
沿った円弧状に形成することができる。このため、著し
い外観品質の向上を図ることもできるようになってい
る。
【0086】図8は、ガラス扉枠4の背面図である。同
図に示すように、ガラス扉枠4には前記遊技領域のほと
んどを外部から視認することができるよう略円形状の窓
部41が形成されている。本実施の形態において、前記
窓部41の上端(外レール13の最上部、遊技領域の上
端)と、ガラス扉枠4の上端との間の距離(いわゆる上
部フレーム部分の上下幅)は50mmとなっており、8
5mm〜95mm程度上部フレーム幅がある従来技術に
比べ、著しく短くなっている。これにより、遊技領域の
上部領域が確保されやすくなるとともに、大型の可変表
示装置9も比較的上方に配置することができるようにな
っている。なお、上記距離は、80mm以下であること
が望ましく、より望ましくは70mm以下であり、さら
に望ましくは60mm以下である。もちろん、所定の強
度が確保できるのであれば、50mm以下であっても差
し支えない。
【0087】また、窓部41の左端と、ガラス扉枠4の
左端との間の最短距離(いわゆる左側部フレーム部分の
左右幅:図では右側に表示されている)は、ガラス扉枠
4自体の強度及び支持強度を高めるために比較的大きく
設定されている。より詳しくは、図1及び図2を相互に
比較すると明らかなように、ガラス扉枠4が閉じられた
状態において、外レール13の左端部はもちろん、内側
レール12の左端部も前記左側部フレーム部分によって
覆い隠される。即ち、誘導レールの一部が覆い隠され
る。このように発射途中の遊技球Bを視認困難となった
としても、それは、遊技球Bが遊技領域に案内される通
過点に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領域
の主要部分において遊技球Bが視認困難となるわけでは
ない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じ
ない。
【0088】また、このような支障が生じない一方で、
ガラス扉枠4の十分な強度及び支持強度が確保可能とな
っている。ちなみに、外レール13の左端位置と外枠2
左端位置との左右方向の距離は21mm、遊技領域の右
端位置(内レール12の右端位置)と外枠2右端位置と
の左右方向の距離は44mmとなっている。
【0089】なお、一般に、人の視界は(視線及び頭を
移すことのない場合)、鉛直方向には眼の水平線よりも
上方に25度、下方に35度程度とされている。また、
水平方向には両眼間を中心に左右40度ずつ、つまり、
80度以内とされている。そして、遊技者及び遊技盤5
間の距離を例えば550mm程度とすると、遊技領域の
適切な大きさとしては、左右幅が700mm以内が望ま
しく、650mm以内がより望ましく、600mm以内
がさらに望ましい。また、550mm以下でもよい。さ
らに、上下幅(高さ)が650mm以内が望ましく、6
00mm以内がより望ましい。また、550mm以内と
してもよい。
【0090】さらに、図8,9に示すように、ガラス扉
枠4の裏側には、ガラス支持金枠42が設けられてお
り、該ガラス支持金枠42に一対の矩形状のガラス4
3,44が前後に所定間隔を隔てて取着されている。上
述のような広大な遊技領域に対応するべく、従来のパチ
ンコ機と同様のクリアランスをもってガラス支持金枠4
2を構成しガラス43,44の大きさを決定するとすれ
ば、ガラス43,44は非常に大きなものとなってしま
う。ガラス43,44の重みはガラス扉枠4に直接作用
するため、広い遊技領域に対応したフレーム強度のさほ
ど高くないガラス扉枠4においては、重量の大きなガラ
ス43,44を用いることは得策ではない。そこで、本
実施の形態では、ガラス43,44の面積を最小限に抑
えるべく、前記ガラス支持金枠42の左側部フレーム部
分に対応する部分が、前記窓部41近傍に位置してい
る。これにより、ガラス43,44の総重量が多少なり
とも抑えられ、ガラス扉枠4のフレーム、特に前記左側
部フレーム部分にかかる負担軽減が図られている。
【0091】一方、上記のような構成とすることによ
り、ガラス扉枠4が閉じられた状態にあっては、外レー
ル13及び内レール12によって構成されている遊技球
Bの発射路の極左部分及びその近傍、即ち誘導レールの
一部(左端部)は、奥側のガラス44で覆われない部分
が存在する。つまり、ガラス扉枠4が閉じられた状態に
あってはガラス44で覆われない部分は隙間となる。そ
して、該隙間部分が一切覆われていないと、例えば、発
射された遊技球Bが戻り球防止部材34まで至らず戻っ
てきた場合に、該遊技球Bが前記隙間から手前側にこぼ
れて(飛び出して)しまうおそれがある。このような事
態を防止するべく、本実施の形態では、前記ガラス支持
金枠42のうち、前記極左部分及びその近傍に対応する
部分は、ガラス44を支持するためではなく、ガラス4
4の代わりに隙間を覆うために反対側に折り返されてい
る。そして、この折り返し部分によってカバー部(カバ
ー部材)45が構成されている。従って、遊技球Bが戻
ってきたとしても、カバー部45の存在により、遊技球
Bが手前側にこぼれてしまうといった不具合が回避され
る、つまり、遊技球Bの脱落防止機能が、換言すれば、
確実な発射路(誘導レール)の形成機能が果たされるよ
うになっている。従って、誘導レールは平面的にみれば
内外レール12,13によって構成されているのである
が、詳細にみれば(立体的にみれば)、誘導レールは、
前面枠3に形成された内外レール12,13及びガラス
扉枠4に設けられたガラス44及びカバー部45によっ
て構成されているといえる。
【0092】併せて、図2に示すように、ガラス扉枠4
の存在していない前面枠3下部は、例えばABS(アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂よりなる下
受皿ユニット51となっている。下受皿ユニット51の
右下部からは、遊技球発射用ハンドル52が手前側に延
設されている。また、下受皿ユニット51のほぼ中央部
には球受皿としての景品球払出用の下受皿53が設けら
れている。
【0093】これに対し、球受皿としての上受皿54は
ガラス扉枠4の下部フレームに一体的に設けられてい
る。すなわち、従来ではガラス扉枠の下方に前面枠に対
し開閉可能な前飾り枠が設けられ、該前飾り枠に上受皿
が設けられていたのであるが、本実施の形態では、前飾
り枠が省略され、前面枠3に対し直接的に上受皿54が
設けられている。
【0094】これは、パチンコ機1自体の大きさが従前
通りであるのに対し、遊技領域が上下方向に広げられて
いることに起因する。すなわち、従来と同様に前飾り枠
を設けたのでは、ガラス扉枠の下部フレームの上下幅を
小さくせざるを得ず、ひいてはガラス扉枠の強度が低下
してしまう。このような不具合をなくすべく、本実施の
形態では、前面枠3に対し上受皿54が設けられ、これ
により、ガラス扉枠4の下部フレームの十分な上下幅を
確保することができ、もって、ガラス扉枠4の十分な強
度が確保されている。
【0095】なお、本実施の形態においては、ガラス扉
枠4の周囲(例えばコーナー部分)に、各種ランプ等の
発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当た
り時や所定のリーチ時等の遊技状態の変化に応じて点
灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出
効果を高める役割を果たすようになっている。もちろ
ん、これらランプ等の発光手段を、遊技盤5に設ける構
成(コーナー飾りと称される電飾部材を遊技盤5のコー
ナー部等に配設する)としてもよいし、場合によっては
前面枠3に設ける構成としてもよい。さらには、前後一
対のガラス43,44間に配設する構成としてもよい。
【0096】また、周知のとおり、前面枠3が外枠2に
対し閉じられると自動的にロックがかかるようになって
おり、所定のキー操作が行われることによりロックが解
除されるようになっている。同様に、ガラス扉枠4が前
面枠3に対し閉じられると自動的にロックがかかり、別
途のキー操作が行われることによりロックが解除される
ようになっている。このようにロック及びロック解除を
行うためのロック機構が前面枠3の右下部に設けられて
いる。ロック機構には、鍵穴を有するキーシリンダ(解
除キー)55、前面枠3及び外枠2間でのロック及び解
除を行うための第1ロック機構、並びに、ガラス扉枠4
及び前面枠3間でのロック及び解除を行うための第2ロ
ック機構が含まれる。本実施の形態では、最も幅狭で、
遊技領域の拡張を阻害する前面枠3の右中央部ではな
く、比較的スペース的にもゆとりのある前面枠3の右下
部に、キーシリンダ55をはじめとする上記ロック機構
(特にキーシリンダ55)が配設されている。換言すれ
ば、キーシリンダ55は、遊技領域の最大幅となる位置
を避けて配置されている。
【0097】このような構成により、遊技領域の拡張を
より容易かつ確実に図ることができる。また、通常、キ
ーシリンダを配設するための切り欠き又は穴をガラス扉
枠4等に設ける必要があるのであるが、上記のような構
成によれば、比較的強度の高い幅広な部分(右下部)に
キーシリンダ用の切り欠き又は穴を設けるため、ガラス
扉枠4等の右側部の強度低下を抑制することができる。
【0098】もちろん、最も幅狭な部分以外であれば、
上記以外の部位に設けてもよく、例えば、前面枠3の右
上部に設けるような構成としてもよい。また、上記例で
は、第1ロック機構及び第2ロック機構をキーシリンダ
55でともにロック状態を解除可能としたが、それぞれ
の解除のためのキーシリンダを別体で設けることとして
もよい。
【0099】以上詳述したように、本実施の形態によれ
ば、遊技盤5は、樹脂ベース11において前面枠3に取
り付けられる。ここで、遊技盤5の盤面周縁は第1支持
枠部によって支持されるが、これでは従来構造と同様に
遊技盤の安定支持は望めない。これは本実施の形態の如
く遊技領域拡大のために第1支持枠部による支持領域が
狭くなれば一層顕著となる。この点、本実施の形態によ
れば、樹脂ベース11は、第1支持枠部に加え、遊技盤
5の盤面周縁と遊技盤5の遊技領域外延との間において
遊技盤5面を支持する第2支持枠部を有するため、遊技
盤5面の支持領域を拡大することができ、遊技盤5を安
定して支持することができる。また、遊技盤5取付後の
遊技盤5面の反り等を低減することもできる。特に、本
実施の形態では、遊技領域を、円形を基調とした形状と
した場合に形成される遊技盤5面の4隅角部の非遊技領
域部分を利用して第2支持枠部と遊技盤面とを当接支持
するようにした(図2のF部分参照)。従って、遊技盤
5面の4隅角部を広い領域で支持することができ、しか
も4隅に均等に広い支持部分を振り分けることができる
ので、一層安定して遊技盤5を支持することができる。
【0100】また、前面枠3を、支持枠部を含んで一体
形成したため、従来必要であった中枠が不要となり、部
品点数の低減や組立工数の低減を図ることができるのは
勿論のこと、組立後の前面枠3と遊技盤5との組付誤差
も少なくすることができる。しかも、前面枠3を合成樹
脂により形成したため、所定の金型等を用いることで簡
単に製造することができる。
【0101】さらに、樹脂ベース11を、遊技盤5面に
略平行な板状部14と、板状部14を補強する格子状の
リブ15とから構成した。このため、樹脂ベース11自
体の強度を維持することができる。また、樹脂ベース1
1自体の形状安定性も確保できることから、遊技盤5を
より一層安定して支持することができる。なお、板状部
14の表側にリブ15を設けた場合には、板状部14と
遊技盤5面とが直接当接されることとなり、遊技盤5面
が樹脂ベース11に面で受けられることとなる。その結
果、遊技盤5をより一層安定して支持することができ
る。
【0102】併せて、樹脂ベース11には窓孔が形成さ
れ、ほぼ該部分によって遊技盤5の露出された遊技領域
となり、窓孔側に外レール13及び内レール12が一体
形成されている。このため、例えば従来のように遊技盤
面に内外レールをプレスして固定することにより遊技領
域を形成する作業が不要となる。逆に、内レール12及
び外レール13を樹脂ベース11に一体形成したことか
ら、該レール12,13を容易に設置でき、しかも、本
実施の形態の如く遊技盤5面をはみ出して外レール13
を配置することも容易に可能となる。
【0103】加えて、外レール13をそのまま外レール
13として機能させると、破損時に樹脂ベース11全体
を交換しなければならないという不都合が生じるが、本
実施の形態では、摺動プレート27を利用しているの
で、破損の可能性を低減させることができるとともに、
たとえ湾曲、劣化等の破損が生じても摺動プレート27
のみを交換すればよい。更に、本実施の形態では前面枠
3が合成樹脂によって構成されているため、パチンコ機
1の廃棄時に材質毎に容易に分別することができる利点
がある。
【0104】また、本実施の形態では、摺動プレート2
7の多くの部分は支持突起32にて形成された溝部に嵌
め込まれ、かつ、係止突起31にて係止されることによ
り取着されるため、ビス等の別体の取付部材が不要とな
る利点がある。また、溝部と係止突起31とが長手方向
にみて重ならない位置に配置されているので、金型によ
って前面枠3を製造する場合に型抜きを容易に行うこと
ができる。特に、溝部と係止突起とが交互に設けられて
いるため、簡易な構成であるにもかかわらず、摺動プレ
ート27を幅方向両側でほぼ均等に支持することがで
き、摺動プレート27の抜け落ちの可能性が低減され
る。上記に加えて、摺動プレート27の基端部は端部係
止穴28に嵌め込まれ、先端部は、返しゴム26が外レ
ール13に取着されるのに伴って、併せて固定される。
従って、摺動プレート27の取付構造が簡単である。
【0105】さらに、アウト口25近傍に球受け部材1
7を配置したので、遊技領域を落下してきて比較的高速
の遊技球Bが当たり得るアウト口25付近において、樹
脂製の内レール12が破損する可能性が低減される。特
に、本実施の形態では球受け部材17の下面にはリブ2
3,24が形成され、これらの存在によって、案内部1
9等が補強される。さらには、内レール12及び案内部
19間に若干の隙間が形成され、案内部19に所定の弾
性が付与され、遊技球Bが案内部19等に当たった場合
でも、その弾性によって衝撃力が吸収されることとな
り、結果として球受け部材17はより損傷を受けにく
い。その結果、上記効果をより確実なものとすることが
できる。また、球受け部材17は単独で取り付けられて
いるので、取付用の別部材(たとえばビス等)も不要と
なる。さらには、球受け部材17の下部に係止突起22
を一体形成し、内レール12側の係止孔21に対し係合
保持される構成とした。このため、球受け部材17の組
付作業が容易となるとともに、必要に応じて球受け部材
17を着脱交換することもできる。
【0106】併せて、球受け部材17は、手前側から内
レール12に差し込み可能な構成とされており、ガラス
扉枠4の閉鎖状態時において当該ガラス扉枠4によって
手前側への抜け落ち空間がなくされている。そのため、
球受け部材17の抜け落ちを余分な部品を用いることな
く容易に阻止できる。
【0107】尚、上述した実施の形態の記載内容に限定
されず、例えば次のように実施してもよい。
【0108】(a)上記実施の形態では、内レール12
下部の突出部分及び球受け部材17の導出部18の形状
を略U字状とした。これに対し、図10に示すように、
突出部分の左側下部をテーパ形状とし、導出部61もこ
れと同様の形状とした球受け部材62を採用してもよ
い。このような構成とすることで、発射された直後の遊
技球Bの発射路が突出部分等によって阻害されることが
なく、より安定した発射を確保することができる。ま
た、テーパ形状とすることで、遊技球を右側下部へと案
内しやすくなり、アウト口25に入った遊技球を円滑に
排出させることができる。更に、上記のとおり発射路と
の関係でアウト口25を従来よりも大幅に下方へ配置す
ることができることとなり、遊技領域の拡大に一層寄与
し得る。また、図11に示すように、突出部分の両側下
部をテーパ形状とし、導出部63もこれと同様の形状と
した球受け部材64を採用してもよい。このような構成
とすることで、上記と同様の作用効果が奏されるととも
に、左右対称形状となることから前面枠3の製作時の型
設計が容易になり、併せてガラス扉枠4の開放時の見栄
えもよくなり、外観品質の向上をも図ることができる。
【0109】(b)また、図12に示すように、突出部
分の底面を階段形状とし、導出部65もこれと同様の形
状とした球受け部材66を採用してもよい。このような
構成とすることで、遊技球を複数列で奥側へと案内しや
すくなり、アウト口25に入った遊技球をより一層円滑
に排出させることができる。さらに、図13に示すよう
に、突出部分の左右幅を、例えばアウト口25の直上に
配置される可変入賞装置7のアタッカよりも大きく構成
し、導出部67もこれと同様の形状とした球受け部材6
8を採用してもよい。このような構成とすることで、可
変入賞装置7の特にアタッカを遊技盤5の最下限位置に
配設することが可能となる。即ち、たとえアタッカが開
いても、その両側部から遊技球Bを導出部67へと導く
ことが可能となる。その結果、可変入賞装置7の下限位
置への配置によって遊技領域のさらなる有効利用を図る
ことができる。なお、この場合、同図に示すように、導
出部67に案内された遊技球を整流させて円滑な導出を
図るべく、後壁69を設けてアウト口25の左右幅を導
出部67の左右幅よりも小さい構成とすることが望まし
い。
【0110】(c)さらに、上記実施の形態では、可変
入賞装置7はその取付基板を介して遊技盤5に取着され
る構成となっており、同様に一般入賞口6等についても
取付基板を介して遊技盤5に取着される構成となってい
た。これに対し、図14に示すように、可変入賞装置
7、一般入賞口6、通過口10等の各種機器を1つの取
付基板71で連結する構成とし、これを遊技盤5に取着
したり、或いは前面枠3の例えば内レール12に一体的
に設ける、といった構成としてもよい。このような構成
とすることで、部品点数の著しい低減を図ることがで
き、また、外観品質の向上をも図ることができる。さら
に、上記前面枠3側に取付基板71を設ける場合には、
遊技盤5が別のものに変更される場合であっても、各種
可変入賞装置7、一般入賞口6、通過口10等を共用で
き、廃棄する必要がない。このため、無駄な廃棄を抑制
でき、リサイクル性に優れるといった効果も期待でき
る。
【0111】(d)上記実施の形態では、可変表示装置
9の両側に、遊技球Bが中央の方へ寄せられるような案
内機構を有する通過口10を設けることとした。これに
対し、図15に示すような遊技装置72を設けることと
してもよい。この遊技装置72は、入口73、出口74
及びワープルート75を備えている。そして、入口73
に入った遊技球はワープルート75を通過して出口74
から導出される。そして、導出された遊技球は、中央部
の方へと案内される。なお、この場合、同図に示すよう
に、通過口10を別の部位、例えば作動口8の両側部に
設けることとしてもよい。また、ワープルート75の途
中に検出スイッチ(図示略)を配設し、該ワープルート
75が通過口を兼用するような構成としてもよい。
【0112】また、図16に示すような遊技装置76を
設けてもよい。この遊技装置76は、遊技球Bが中央の
方へ寄せられるような案内機構を有する通過口77及び
一般入賞口78を備えている。
【0113】さらには、図17に示すような遊技装置7
9を設けてもよい。この遊技装置79は、奥側に上下2
つの入口81,82のある風車役物83と、上下二段の
出口84,85と、入口81及び出口84間、入口82
及び出口85間を連通する連通路とを備えている。そし
て、上部の入口81に入った遊技球は連通路を通って上
方の出口84から導出される。また、下部の入口81に
入った遊技球は連通路を通って下方の出口85から導出
される。そして、導出された遊技球は、中央部の方へと
それぞれ案内される。上記のような構成とすることで、
遊技球を中央の方へと案内できるとともに、遊技球の挙
動を堪能することができ、さらなる興趣の向上を図るこ
とができる。もちろん、1つの入口に入った遊技球が、
分岐路で分岐されて、2つの出口のうち一方から導出さ
れるような構成を具備する遊技装置を設けてもよい。
【0114】但し、上記各遊技装置72,76,79の
下部は、上部よりも中央側に配設されていないこと、特
に、各遊技装置72,76,79は鉛直方向に縦長に配
置されることが望ましい。これにより、可変表示装置9
の両側において各遊技装置72,76,79に案内され
ることなく下方へ落下する遊技球の流れが阻まれてしま
うといった事態を回避しやすいものとなる。この場合、
「可変表示装置(中央装置)の側部の遊技盤に遊技装置
を設けるとともに、(1)該遊技装置の下部は、上部よ
りも中央側に位置していないこと、(2)該遊技装置は
略鉛直方向に配置されること、さらには、これらにおい
て、該遊技装置は、遊技球を中央へ案内するための案内
機構を有していること」が特徴点となる。
【0115】(e)上記実施の形態では、透明板とし
て、ガラス43,44を採用したが、所定の透明性を有
していれば、ガラスに代えて樹脂板を採用してもよい。
【0116】(f)本発明は、上記実施の形態とは異な
るタイプのパチンコ機にも適用できる。従って、可変表
示装置9等のないパチンコ機や、他の役物を備えたパチ
ンコ機、また、アレパチと称されるアレンジパチンコ
機、雀球と称されるパチンコ遊技機にも応用できる。
【0117】(g)上記実施の形態では、内レール12
及び外レール13を前面枠3に一体形成したが、このう
ち誘導レール部分だけ或いは内外レール12,13を全
て遊技盤5面に設けてもよい。ただし、この場合、遊技
盤5交換によって内外レール12,13等も一緒に交換
されることとなる。また、内外レール12,13のうち
誘導レール部分や内外レール12,13全てを含んで前
記前面枠3や遊技盤5とは別に中間板を設けてもよい。
但し、この場合、中間板を別途設ける必要が生じ、部品
点数増大は勿論のこと、前面枠、中間板及び遊技盤間の
高度な位置調整が必要になる。
【0118】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
遊技盤の安定支持を図ることができるとともに、遊技領
域の拡大にも寄与し得るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図
である。
【図2】ガラス扉枠を開放した状態における前面枠等を
示す正面図である。
【図3】遊技盤を示す正面図である。但し、内レール、
外レール等については前面枠側に設けられているもので
ある。
【図4】前面枠の裏面側から見た状態を示す部分斜視図
である。
【図5】球受け部材を示す正面図である。
【図6】内レールのうち、球受け部材の取付けられる部
分を主として示す部分正面図である。
【図7】(a),(b)は前面枠の外レールに対する摺
動プレートの取着態様を説明する部分断面図である。
【図8】ガラス扉枠の背面図である。
【図9】ガラス扉枠に取着されたガラス支持金枠等を示
す拡大平面図である。
【図10】別の実施の形態における球受け部材等を示す
部分正面図である。
【図11】別の実施の形態における球受け部材等を示す
部分正面図である。
【図12】別の実施の形態における球受け部材等を示す
部分正面図である。
【図13】別の実施の形態における球受け部材等を示す
部分正面図である。
【図14】別の実施の形態における遊技盤等を示す正面
図である。
【図15】別の実施の形態における遊技装置等を示す部
分正面図である。
【図16】別の実施の形態における遊技装置等を示す部
分正面図である。
【図17】別の実施の形態における遊技装置等を示す部
分正面図である。
【符号の説明】 1…パチンコ遊技機、2…外枠、3…前面枠、4…ガラ
ス扉枠、5…遊技盤、7…可変入賞装置、9…可変表示
装置、11…樹脂ベース、12…内レール、113…外
レール、14…板状部、15…リブ、17,62,6
4,66,68…球受け部材、25…アウト口、27…
摺動プレート、41…窓部、42…ガラス支持金枠、4
3,44…ガラス、45…カバー部、53…下受皿、5
4…上受皿、55…キーシリンダ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉枠に遊技盤を取り付けたパチンコ遊
    技機において、遊技領域の全部又は大半を遊技盤面上に
    形成し、遊技領域の下部又は遊技領域の下方には遊技領
    域を落下してきた遊技球を排出するアウト口を設け、前
    記開閉枠には、アウト口近傍に遊技球の落下による衝撃
    を緩和するための弾性を有する緩衝部材を設け、当該緩
    衝部材を単独で前記開閉枠に対し着脱自在な構成とした
    ことを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 【請求項2】 開閉枠に遊技盤を取り付けたパチンコ遊
    技機において、遊技領域の全部又は大半を遊技盤面上に
    形成し、遊技領域の下部外延を画定する画定部を合成樹
    脂によって前記開閉枠に一体形成し、遊技領域の下部又
    は遊技領域の下方には遊技領域を落下してきた遊技球を
    排出するアウト口を設け、前記開閉枠の前記画定部のア
    ウト口近傍には、少なくとも遊技領域側となる上面部を
    覆って遊技球の落下による衝撃を緩和するための弾性を
    有する緩衝部材を設け、当該緩衝部材を単独で前記開閉
    枠に対し着脱自在な構成としたことを特徴とするパチン
    コ遊技機。
  3. 【請求項3】 前記画定部には前記緩衝部材が係合され
    る係合部を設け、該係合部に前記緩衝部材を自身の弾性
    力によって係合保持させたことを特徴とする請求項2記
    載のパチンコ遊技機。
  4. 【請求項4】 前記開閉枠の前面側には遊技領域の大半
    を視認可能とするためのガラスを含むガラス扉枠が開閉
    自在に設けられており、前記緩衝部材は手前側から前記
    画定部に向けて差し込み可能な構成とされ、ガラス扉枠
    の閉鎖状態時において当該ガラス扉枠によって緩衝部材
    の手前側への抜け落ち空間をなくしたことを特徴とする
    請求項2又は3記載のパチンコ遊技機。
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