JP2003172738A - 自動分析装置 - Google Patents

自動分析装置

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JP2003172738A
JP2003172738A JP2001373538A JP2001373538A JP2003172738A JP 2003172738 A JP2003172738 A JP 2003172738A JP 2001373538 A JP2001373538 A JP 2001373538A JP 2001373538 A JP2001373538 A JP 2001373538A JP 2003172738 A JP2003172738 A JP 2003172738A
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reaction container
reagent
stirring
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JP2001373538A
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Miki Taki
美樹 滝
Katsuhiro Kanbara
克宏 神原
Tomonori Mimura
智憲 三村
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Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反応容器に注入された試料と試薬を均一に混合
する撹拌において、音波による非接触撹拌の場合、反応
容器の内壁の状態や反応容器内の物質の状態が反応容器
内の撹拌状態に大きく影響しているため、常に一定の撹
拌状態を保てるようにする。 【解決手段】撹拌状態に影響を与える因子をあらかじめ
レベル分けしておき、そのレベルに応じて音波発生条件
を反応容器ごとに最適化する。また、標準試料および試
薬を用いて撹拌状態を測定して確認するとともに、最適
条件から変動した場合には撹拌パラメータを変更し、常
に一定の撹拌状態を保つためのプログラムを装備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試薬等を使用して
試料の成分分析を行う自動分析装置にかかわり、特に反
応容器内に注入された試薬とサンプルの混合するための
攪拌に関する。
【0002】
【従来の技術】自動分析装置において、反応容器内の試
料と試薬を撹拌する機構はヘラやスクリュー等を反応容
器内に下降させ、ヘラやスクリュー等の根元に接続され
ているモータを駆動して回転/振動させることによっ
て、サンプルと試薬とが均一に混合するように撹拌して
いる。
【0003】ヘラやスクリューを用いない方法として、
特開平8−146007号公報「化学分析装置」は、超
音波の照射によって生じる被測定液自体の音響流を用い
てサンプルと試薬を非接触で撹拌し混合する方法が記載
されている。
【0004】特開2000−146986号公報におい
て、反応容器外に設けられ、この反応容器内部の被測定
液の液面に対して平行あるいは斜めに液相から気相に向
かう方向に音波を照射する音波発生手段を設けて反応容
器内のサンプルと試薬を均一に撹拌する方法が記載され
ている。
【0005】また、特願2000−054955号にお
いては、分析対象ごとに、音波発生手段の照射強度や照
射位置を制御する方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ヘラやスクリューを用
いた従来技術ではターンテーブルの円周上に収納した各
反応容器内の液体を撹拌しているため、撹拌後の液がヘ
ラやスクリューに付着して次の試料検査に持ち越されて
しまう。その結果、次のサンプルや試薬が汚染されてし
まい、検査における正確な分析に悪影響が及ぼされる。
また、それを回避しようとすると、ヘラやスクリューを
洗浄するために多くの洗浄液が必要となる。
【0007】化学・医用分析装置の分野では、サンプル
および試薬の微量化が大きな技術課題となっている。す
なわち、分析項目の多様化に伴い、単項目に割くことの
できる検体量が少量になっていることや、サンプル自体
が貴重で多量に準備できないDNA解析など、従来高度
な分析とされていた微量の試料や試薬などでの分析がル
ーチン的に行われるようになってきている。また、分析
内容が高度化するにつれて、高価な試薬が一般的に利用
されるようになり、ランニングコストの面からも試薬の
微量化が望まれている。
【0008】特開2000−146986号において、
小型の反応容器内でサンプルと試薬を均一することは可
能となった。しかし、分析に使用する試薬の量や物性は
分析対象ごとに異なる。試薬の量や物性は反応容器内の
撹拌状態に影響を与える。分析対象ごとに照射強度や照
射位置を変更する必要が生じた。
【0009】これらの問題に対し、特願2000−05
4955号においては、分析対象ごとに、あらかじめ判
明している試薬の情報から音波発生手段の照射強度や照
射位置を制御する方法が記載されている。
【0010】しかしながら、試薬の情報だけでは撹拌状
態を一定に保つことは大変困難である。試料の性状や取
付けられている反応容器の状態,音波発生ユニットの取
付け状態によっても、撹拌の状態は変化する。特に反応
容器は取付け直後から経時的に試薬との濡れ性が変わ
り、撹拌状態に影響を及ぼす。
【0011】また、試薬は一つの分析対象に対して、一
種類あるいは、複数種類反応容器に注入される。その注
入時に撹拌が行われる。上記試薬注入量の差以外にも、
1回めの試薬と2回目の試薬で、界面活性剤濃度,粘
性,感作抗体の有無などが異なっている。したがって、
分析対象によってというより、反応容器ごとに照射位
置,照射強度などの照射条件への対応が不可欠となる。
【0012】また、試料と試薬が均一になったかどうか
を評価する手段は実際に反応容器内に試料と試薬を注入
し、音波による撹拌を実施後、物性を測定し、測定値か
ら判断する以外に方法がない。試料と試薬が均一に撹拌
されたかどうかの確認や音波出力の最適化に対する配慮
がなされていない。
【0013】本発明の第一の目的は、試薬以外の試料の
情報,反応容器の状態および反応容器との親和性情報を
基に音波発生条件を決定し、常に良好な分析結果を得る
ことができる分析装置を提供することにある。
【0014】また、本発明の第二の目的は、1種類ある
いは複数種類の標準試料および試薬を用いて、音波発生
条件の確認を行うとともに、あらかじめ入力できない装
置の稼動条件での変動を測定して、音波発生条件の変更
を行う調整プログラムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、試薬およ
び試料の情報,反応容器の状態および反応容器との親和
性情報を装置制御部に入力し、その情報を基に複数ある
音波発生条件のレベルから最適なレベル選択し、それぞ
れ音波出力条件を決定することにより達成する。
【0016】また、上記の第二の目的は、物性の分析前
に1種類あるいは複数種類の標準試料および試薬を装置
に設置し、反応容器内に決められた量を吐出し、ある範
囲の音波出力条件にて測定値を取得し、得られた測定値
から判断して、反応容器ごとに最適な音波出力条件に変
更するプログラムを設けることにより達成する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態について図
面を参照して説明する。
【0018】(実施例1)図1に、本発明に実施形態に
係わる自動分析装置の構成を示す。また、図2,図1に
示す自動分析装置に装備されている撹拌機構周辺の縦断
面図を示す。
【0019】本実施形態に係わる自動分析装置は、図1
に示すように、主として、サンプルディスク1,試薬デ
ィスク2,反応ディスク3,反応槽4,サンプリング機
構5,ピペッティング機構6,撹拌機構7,測光機構
8,洗浄機構9,表示部10,入力部11,記憶部1
2,制御部13を備えている。
【0020】図1において、サンプルディスク1には、
被測定試料が入れられた複数の試料容器16が、円形デ
ィスク17の円周上に並べられており、円形ディスク1
7は、図示しないモータや回転軸等から構成される駆動
機構により、位置決め可能に周方向回転する。
【0021】また、図1において、試薬ディスク2に
は、試料と混合して反応させるための試薬が入れられた
複数の試薬ボトル18が、円形ディスク19の円周上に
固定されて並べられており、その周囲は、温度制御され
た保冷庫20になっている。また、円形ディスク19
は、図示しないモータや回転軸等から構成される駆動機
構により、位置決め可能に周方向回転する。
【0022】また、図1において、反応ディスク3に
は、試料および試薬を入れるための反応容器21を保持
した反応容器ホルダ22が、複数取付けられており、駆
動機構23により、周方向回転と停止を一定サイクルで
繰り返して、反応容器21を間欠移送する。
【0023】また、図1において、反応槽4は、反応容
器21の移動軌跡に沿って設置され、試料と試薬の化学
反応を促進するために、例えば、温度制御された恒温水
により、反応容器21内の反応液を一定温度に制御する
恒温槽である。反応容器21は反応槽4内を移動する。
【0024】また、図1において、サンプリング機構5
は、プローブ24と、支承軸25に取付けられたアーム
26と、支承軸25を回転中心にサンプルディスク1と
反応ディスク3との間を往復可能にする駆動起動とを備
えて構成され、予め定められたシーケンスに従って、サ
ンプルディスク1の回転と共に定位置に移送されてくる
試料容器16内の試料を、反応容器21に供給する。同
様に、ピペッティング機構6は、プローブ27と、支承
軸28に取付けられたアーム29と、支承軸29を回転
中心に試薬ディスク2と反応ディスク3との間を往復可
能にする駆動機構とを備えて構成され、予め定められた
シーケンスに従って、試薬ディスク2の回転と共に定位
置に移送されてくる試薬ボトル18内の試薬を、反応容
器21に供給する。なお、試料容器16および試薬ボト
ル18の各々には、異なる種類の試料および試薬が入れ
られており、必要量が反応容器21に供給される。試薬
ディスク2の円形ディスク19を仕切るなどして、一つ
の分析対象において、複数種類の試薬の設定を可能とす
ることが望ましい。
【0025】また、図1において、撹拌機構7は、その
位置(撹拌位置)に移送されてきた反応容器21の側面
から音波を照射することで、反応容器21内の試料およ
び試薬を撹拌して混合する非接触撹拌機構であり、撹拌
位置で反応容器21の側面から音波を照射可能になる位
置に固定した固定部31と、圧電素子(図2の30)を
駆動する圧電素子ドライバ14と、撹拌機構コントロー
ラ15とも含み構成される。撹拌機構コントローラ15
は、制御部13に接続され、圧電素子ドライバ14を駆
動すると共に、撹拌機構7全体を制御する。
【0026】なお、撹拌機構7において、図2に示すよ
うに、固定部31には、音源となる圧電素子30は、そ
の片面が反応槽4の恒温水に浸されるようにして設けら
れている。圧電素子30は、電極32を複数個持ち、圧
電素子ドライバ14によって所定の周波数で加振され、
加振される電極32によって音波の照射位置を変えるこ
とが可能な構成となっている。
【0027】図2において、試料および試薬が注入され
た反応容器21は、反応容器ホルダ22によって反応デ
ィスク3に固定され、反応ディスク3の周方向回転に従
って、恒温水を入れた反応槽4に浸漬された状態で移動
する。そして、撹拌位置に移送されて停止すると、圧電
素子30が、圧電素子ドライバ14によって所定の周波
数で加振される。圧電素子30が加振されることによっ
て発生された振動は、反応槽4の恒温水内を音波として
伝播し、反応容器21の側面に到達する。この音波は、
反応容器21の壁面を通過して、内部の被撹拌物である
試料および試薬に到達する。伝達された振動波は、被撹
拌物の気液界面に作用し、旋回流を引き起こす。この旋
回流によって試料の移動が促進され、反応容器21内に
ヘラやスクリュー等を挿入することなく、試料および試
薬の撹拌が行われることとなる。
【0028】なお、照射強度を先鋭化するために、圧電
素子30の振動波の放射方向に音響レンズを設けるよう
にしてもよい。この音響レンズは、振動波を収束させる
作用があるので、特に、急速に撹拌を行いたい場合など
に有効である。
【0029】図1に戻って、測光機構8は、図示してい
ないが、光源と、光度計と、レンズと、測光信号処理部
とを備えて構成され、反応容器21内の反応液の吸光度
を測定するなど、試料の物性を光で測定する。洗浄機構
9は、複数のノズル33と、その上下駆動機構34とを
備えて構成され、反応容器21内の反応液を吸引し、洗
浄液を吐き出し、その位置(洗浄位置)に移送されてき
た反応容器21を洗浄する。
【0030】また、図1において、表示部10は、分析
項目や分析結果等の各種画面表示を行い、入力部11
は、分析項目等の各種情報の入力を行う。また、記憶部
12は、各機構を制御するための予め定めたシーケンス
(プログラム)や分析項目等の各種情報を記憶してい
る。
【0031】本実施形態に係わる自動分析装置は、上記
に記載のほかに、シリンジやポンプ等を構成要素として
持ち、それらも含め、全て、記憶部12に記憶されてい
るシーケンスに従って、制御部13により制御される。
【0032】以上のように構成された自動分析装置の動
作について、以下に説明する。
【0033】まず、洗浄機構9により洗浄された反応容
器21が、反応ディスク3の駆動によって試料注入位置
に移送されてくると、サンプルディスク1が回転し、試
料が入った試料容器16をサンプリング位置に移送す
る。試薬ディスク2も、同様に、所望の試薬ボトル18
をピペッティング位置へ移送する。
【0034】続いて、サンプリング機構5が動作し、プ
ローブ24を用いて、サンプリング位置に移送されてき
た試料容器16から、試料注入位置に移送されてきた反
応容器21へ試料を注入する。試料が注入された反応容
器21は、試薬注入位置に移送され、ピペッティング機
構6の動作により、試薬ディスク2上のピペッティング
位置に移送されてきた試薬ボトル18から、試薬注入位
置に移送されてきた反応容器21へ試薬が注入される。
【0035】その後、反応容器21は、撹拌位置に移送
され、撹拌機構7により、試料および試薬の撹拌が行わ
れる。撹拌が完了した反応液は、反応容器21が光源と
光度計との間を通過する際に、測光機構8により吸光度
が測定される。この測定は、数サイクル間行われ、測定
が終了した反応容器21は、洗浄機構9により洗浄され
る。
【0036】このような一連の動作が、各反応容器21
に対して実行され、本実施形態に係わる自動分析装置に
よる分析が行われる。
【0037】さて、撹拌機構7による撹拌において、本
実施形態の特徴となる点について説明する。
【0038】本実施形態においては、制御部13は、分
析開始以前に各反応容器での撹拌条件を試薬および試料
の情報,分析パラメータ,反応容器の状態を受取り、複
数の撹拌条件において、複数のレベルから一つのレベル
を選択していき、最適条件を決定する働きを有する。
【0039】撹拌の状態に影響を与える因子として、以
下の因子がある。試薬の情報としては試薬の反応容器に
対する濡れ性度合い(界面活性剤の濃度),粘度,感作
抗体の有無などが含まれる。試料に関しては水溶液のコ
ントロールか、血清や尿および髄液の種別などである。
反応容器の稼動状況では取付け後の時間経過,プラスチ
ックの材質,表面の濡れ性変化の有無などが挙げられ
る。これらの情報は、必要に応じて制御部13に提供
し、撹拌パラメータの決定や変更時に使われる。
【0040】上記影響因子は、撹拌機構7による撹拌で
試料と試薬の混合度合いに影響を与える。撹拌のパラメ
ータにはコントロール電圧,照射時間,バーストの有
無,バースト周波数、デューティ比などがある。例え
ば、反応容器に対する試薬の濡れ性が良い場合はコント
ロール電圧を低めにすることにより、撹拌度合いを向上
できることが実験により明らかになっている。影響因子
の撹拌パラメータに与える影響の度合いは、それぞれ因
子によって異なる。
【0041】影響する因子の情報を受取る方法として
は、入力部11からの入力や試薬バーコードの読取りや
分析パラメータからの判定,サービスツールからの提供
などにより実現する。例えば、試薬の濡れ性はあらかじ
め試薬バーコードの情報に付加しておくことができる。
試料の種別や液量は分析パラメータから判定する。反応
容器の稼動日数は装置の記憶部12内の装置稼動情報か
ら判定することができる。
【0042】図3から図6を使って最適撹拌条件決定ま
でのプロセスを説明する。図3は各影響因子のレベル分
けを示し、図4は図3のレベル分けとポイントの関係を
示す。図5は図3と図4を基に合計ポイントの算出を示
し、図6は撹拌パラメータの出力条件の決定の例を示
す。
【0043】まず、あらかじめ図3に示すように各影響
因子のレベル表を入力し、そのマトリックス表を受取っ
た情報と照らし合わせて、レベルを選択する。レベルが
設定された後で、図4に示す因子のレベルとポイントの
関係からポイントを選択する。
【0044】図5は撹拌パラメータのポイント数の算出
方法を示す。図4で選択したポイントを各撹拌パラメー
タに当てはめていき、最後に合計ポイントを算出する。
図6に示すように合計ポイントから各撹拌パラメータの
出力条件が決定される。この出力条件の決定は分析開始
前に行われる。
【0045】しかしながら、決定した音波出力条件での
運用には一つ問題点が残る。撹拌状態は実際に試料と試
薬を反応容器に入れて測定を行わないと評価できない。
撹拌状態の評価は反応容器内の液を測光機構8にて測定
して始めて良否の判断ができる。
【0046】図3〜図6に示した工程において、撹拌パ
ラメータを決定して撹拌を行っても、装置の稼動条件や
その他の変動要因によって、撹拌状態が変化することが
ある。影響因子のうち、最適レベルからずれが生じる因
子に反応容器がある。施設によって、測定する項目の種
類が違っており、項目によっては洗浄回数や洗浄液の種
類が異なる。そのように稼動状況によっては反応容器の
内壁の状態が変わってくる。取付け日からの日数での判
断が誤ることが出てくる。また、反応容器の濡れ性の変
化でも撹拌状態が変わってくる。
【0047】そこで、定期的に撹拌状態を確認するとと
もに、装置の状態に応じて撹拌条件を変更する必要が生
じてくる。それは標準の試料(試薬を含む)を測定し、
その結果を基に撹拌パラメータの変更を行うことによっ
て実現する。標準の試料には血清同様の性状を示す物
質,水溶性で反応容器への濡れ性が悪い物質など数種類
が挙げられる。標準の試薬としては界面活性剤の濃度,
粘性などを変化させた数種類の試薬が望ましい。
【0048】図7のフローチャートを用いて、標準試料
を用いた評価方法および撹拌パラメータの変更について
説明する。
【0049】まず、標準となる試料と試薬をそれぞれ、
サンプルディスク1と試薬ディスク2にセットする(ス
テップ21)。試薬バーコードの読取りや入力部11か
ら入力により、標準試料および試薬の情報が制御部13
にあるかどうかを確認する(ステップ22)。もし、情
報が無い場合には受取りの指示を出す(ステップ2
3)。装置の入力部11から評価用プログラムに起動さ
せる(ステップ24)。
【0050】装置はプログラム上に設定されている試料
や試薬を設定量ずつ反応容器21に注入する(ステップ
25)。情報から決められた撹拌パラメータの範囲で、
試料と試薬を混合するために音波をそれぞれの反応容器
21に照射する(ステップ25)。その後、一定時間後
に測光機構8により測定を行う(ステップ26)。一つ
の条件に付き、少なくとも5回以上の測定をするのが望
ましい。複数回測定し、平均値,変動係数を計算する。
その測定結果で範囲チェックを行う(ステップ27)。
【0051】図8に標準試料と試薬を用いて測定した結
果の一例を示す。測定回数は10回、コントロール電圧
4段階で測定をした結果である。平均値とCV値にはそ
れぞれ基準値を設けてある。試料と試薬が均一に撹拌さ
れることにより、期待値に近い測定値になること、複数
回行われる測定値のばらつきが撹拌の評価で必要であ
る。ばらつきが少なく、期待値に近い値が得られること
が望ましい撹拌状態である。装置にあらかじめ登録して
いる測定ラインにおいては、基準のCV上限値を下回
り、平均下限値を上回った最初のパラメータは電圧1.
3V である。したがって、電圧は1.3V が選択され
ている。しかしながら、調整プログラムで実際に取得し
たデータは登録ラインよりも低い電圧で許容範囲に入っ
ているため、選択される電圧は1.2V へ変更になる。
測定した標準試料と試薬の性状に近い項目での撹拌パラ
メータのコントロール電圧は1.2V へ変更になる。
【0052】ステップ27において、平均測定値がある
範囲の場合は反応容器は使用期限が過ぎていることが考
えられるため、反応容器の交換の指示を出す(ステップ
28)。
【0053】ステップ27において、平均測定値がある
レベル以下の場合は音波出力ユニットの機構の異常が考
えられるため、警告を出し、調整を行う(ステップ2
9)。
【0054】ある一定以上の場合は装置内のあらかじめ
設定している値と比較し、変更が必要かどうか判断する
(ステップ30)。変更が必要ない場合はそのままプロ
グラムを終了する(ステップ31)。変更が必要と判断
された場合は、音波出力の条件を変更する(ステップ3
2)。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
反応容器に注入された試料および試薬を均一に混合する
撹拌条件において、様々な影響因子を加味した最適な撹
拌条件を設定できる。
【0056】さらに、標準試料と試薬を用いて、撹拌状
態の確認と撹拌条件の変更を行える評価プログラムによ
って撹拌条件を必要に応じて最適化し、稼動状況等によ
る変動を回避でき、常に一定の撹拌状態を保つことが可
能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる自動分析装置の構成
を示す斜視図。
【図2】本発明の実施形態に係わる自動分析装置の装備
されている撹拌機構周辺の断面図。
【図3】本発明の実施形態に係わる影響因子のレベル分
けのマトリックス表を示す。
【図4】本発明の実施形態に係わる影響因子のレベル分
けとポイントの関係図。
【図5】本発明の実施形態に係わり、ある反応容器にお
ける撹拌パラメータの合計ポイントの算出の一例。
【図6】本発明の実施形態に係わり、ある反応容器にお
ける撹拌パラメータの決定の一例。
【図7】本発明の実施形態に係わる標準試料と撹拌条件
の確認および変更方法に関するフローチャート。
【図8】本発明の実施例に係わる測定値と撹拌パラメー
タの関係を表わすグラフの一例。
【符号の説明】
1…サンプルディスク、2…試薬ディスク、3…反応デ
ィスク、4…反応槽、5…サンプリング機構、6…ピペ
ッティング機構、7…撹拌機構、8…測光機構、9…洗
浄機構、10…表示部、11…入力部、12…記憶部、
13…制御部、14…圧電素子ドライバ、15…撹拌機
構コントローラ、16…試料容器、18…試薬ボトル、
19…円形ディスク、20…保冷庫、21…反応容器、
22…反応容器ホルダ、23…駆動機構、24,27…
プローブ、25,28…支承軸、26,29…アーム、
30…圧電素子、31…固定部、32…電極、33…ノ
ズル、34…上下駆動機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神原 克宏 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造 統括本部那珂事業所内 (72)発明者 三村 智憲 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造 統括本部那珂事業所内 Fターム(参考) 2G052 AA29 AA30 AB16 AD26 CA08 FB02 FB10 GA11 HB02 JA11 2G058 AA05 CB04 CD04 CF02 EA02 EA04 EB01 FA01 FB02 FB12 GA01 GC02 GE01 4G035 AB36 AE02 4G036 AB22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応容器内に注入された試料および試薬を
    分析対象として、サンプルの物性を分析する分析手段を
    備えた自動分析装置であって、 上記反応容器外部に設けられ、この反応容器に向かって
    音波を照射する音波発生手段と、 試薬および試料の性状や反応容器の状態および反応容器
    との親和性情報に基づき、複数種類の音波発生レベルか
    ら最適なレベルを選択し、反応容器毎に音波発生手段の
    最適な出力条件を決定する手段を備えたことを特徴とし
    た自動分析装置。
  2. 【請求項2】請求項1の音波発生手段の出力条件であっ
    て、 試薬および試料の性状や反応容器の状態および反応容器
    との親和性情報に基づき、反応容器毎に音波発生手段の
    照射強度や照射時間および照射位置のいずれか一つを含
    む条件を変更する手段を備えたことを特徴とした自動分
    析装置。
  3. 【請求項3】反応容器内に注入された試料および試薬を
    分析対象として、サンプルの物性を分析する分析手段を
    備えた自動分析装置であって、 上記反応容器外部に設けられ、この反応容器に向かって
    音波を照射する音波発生手段と、 標準となる試料および試薬を用いて反応容器内の液の撹
    拌を行い、撹拌状態を測定して、あらかじめ決定してい
    る値と比較し、反応容器毎に音波発生手段の照射強度や
    照射時間および照射位置のいずれか一つを含む条件を変
    更する音波出力調整プログラムを備えたことを特徴とし
    た自動分析装置。
  4. 【請求項4】請求項3の音波出力調整プログラムで使用
    する標準試料であって、 一種類あるいは複数種類の試薬および試料から成り、 上記試薬や試料は分析装置内に設置され、調整プログラ
    ムに基づき、それぞれ一定量を反応容器に注入する手段
    を備えたことを特徴とした自動分析装置。
  5. 【請求項5】請求項3の音波出力調整プログラムであっ
    て、 一定間隔毎に実施し、得られた測定値より反応容器の状
    態を把握し、状態によって交換時期の指示を行う手段を
    備えたことを特徴とした自動分析装置。
  6. 【請求項6】請求項3において、音波出力プログラムで
    物性を測定し、得られた測定値より、音波出力機構の状
    態を把握し、異常の場合は警告を発生する手段を有する
    ことを特徴とする自動分析装置。
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