JP2003169677A - ドーパ受容体 - Google Patents

ドーパ受容体

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JP2003169677A
JP2003169677A JP2001372103A JP2001372103A JP2003169677A JP 2003169677 A JP2003169677 A JP 2003169677A JP 2001372103 A JP2001372103 A JP 2001372103A JP 2001372103 A JP2001372103 A JP 2001372103A JP 2003169677 A JP2003169677 A JP 2003169677A
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JP2001372103A
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Yoshiro Goshima
良郎 五嶋
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Yokohama TLO Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドーパ受容体タンパク質及びそれをコードす
る核酸、ドーパ受容体の作動薬及び拮抗薬、それらの同
定方法、及びそれらを利用する医薬組成物、ならびにド
ーパ受容体に対する抗体を提供する。 【解決手段】 以下の特性を有するドーパ受容体タンパ
ク質:a)Gタンパク質連関型受容体であって、b)ド
ーパに対して高い親和性をもち、ドーパミンに対しては
感受性を示さず、c)ドーパを反復して適用した場合に
強い脱感作を起こし、d)拮抗薬ドーパシクロヘキシル
エステルに対して感受性であり、e)作動薬L−thr
eo−DOPSに対して感受性である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドーパ受容体タン
パク質及びそれをコードする核酸に関する。また、本発
明は、ドーパ受容体の作動薬及び拮抗薬、それらの同定
方法、及びそれらを利用する医薬組成物に関する。さら
に、本発明は、ドーパ受容体に対する抗体にも関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ドーパ
(DOPA;3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン)
は、従来、パーキンソン病に関連する神経伝達物質ドー
パミンの不活性な前駆体として位置付けられていた。し
かし、1)最終生成物としてドーパを含むニューロンが
中枢神経系の種々の領域に存在すること、2)ドーパは
神経刺激に応じて神経伝達物質様に遊離されること、
3)ドーパミンへの変換を介さずにドーパ自体が一定の
薬理学的応答を示し、それがドーパメチルエステルのよ
うな拮抗薬で阻害されること、及び4)ドーパをNa+
依存性に取り込む機構が存在すること等から、ドーパ自
体が神経伝達物質である可能性が示唆されてきた(Mi
su and Goshima, TiPS,14,1
19(1993)他)。図1、及び図2のパネルAを参
照されたい。
【0003】また、ドーパは、血圧制御においても重要
な役割を果たしていることがわかっている。脳幹部にお
ける3つの神経核である孤束核、吻側腹外側延髄、尾側
腹外側延髄において、ドーパが(神経伝達物質として作
用する)血圧制御因子であることが見出されている(Y
ue et al., Neuroscience,
,145−161(1994);Nishihama
et al., Neuroscience,92
123−135(1999);Miyamaeet a
l., Neuroscience,92,137−1
49(1999))。図3を参照されたい。麻酔下のラ
ットへの微量注入実験においては、ドーパを孤束核、吻
側腹外側延髄、尾側腹外側延髄に注入すると、それぞれ
血圧下降、血圧上昇、血圧下降が生ずる。また、末梢か
らドーパを投与した場合、血圧下降が起こる。この現象
のメカニズムは十分に解明されていないが、ドーパ自体
が作用するらしいことが、本発明者も含めていくつかの
グループによって確かめられている。
【0004】さらに、最近、ドーパは神経細胞死を引き
起こすことが、インビボ及びインビトロの両方の実験で
確認された(Furukawa et al, J.
Neurochem. 76,815−824(200
1);Cheng et al., Brain Re
s. 743,278−283(1996);Maed
a et al., Brain Res. 771
159−162(1997))。外来投与のドーパは、
神経性のグルタミン酸の遊離を引き起こし、その結果と
して神経細胞死を引き起こす(図2のパネルB)。この
過程において、ドーパはドーパ受容体を介してグルタミ
ン酸遊離を引き起こすことが判明している(Goshi
ma et al., Brain Res. 61
,167−170(1993))。さらに、生体内に
おいては、ドーパは内因性、外因性にカテコラミン遊離
を修飾し、内因性、外因性に虚血時に見られる脳内グル
タミン酸を遊離し、グルタミン酸遊離に引き続く神経細
胞死の上流因子として作用することが見出された。虚血
時のグルタミン酸遊離及び遅発性神経細胞死は、ドーパ
に対する選択的拮抗薬であるドーパエステル(DOPA
CHE;ドーパシクロヘキシルエステル)によって顕
著に抑制された。したがって、ドーパ拮抗薬はグルタミ
ン酸遊離を抑え、虚血性神経細胞死を防ぐための虚血時
脳保護薬の有力な候補の一つである(図2のパネル
B)。
【0005】したがって、ドーパ受容体は、少なくとも
神経伝達、血圧制御、脳虚血後の神経細胞死に関与して
おり、神経伝達の解明や医薬医学開発の可能性等の点か
ら重要である。例えば、ドーパ受容体は、新しいタイプ
の血圧下降薬の作用点となり得る。また、ドーパ受容体
は、それを用いるスクリーニングにより、ドーパ受容体
の作動薬又は拮抗薬を同定することに利用できる。
【0006】ドーパ受容体及びその作動薬又は拮抗薬
は、ドーパの作用を制御し、それによってドーパによっ
て媒介される生理現象を制御することができるので、医
薬として有用であることができる。ドーパ受容体拮抗薬
は、ドーパ応答を遮断することにより、脳虚血後の脳内
グルタミン酸遊離を抑制し、グルタミン酸遊離の結果と
して起こる神経細胞死の予防をもたらすのに有用であ
る。また、ドーパ受容体作動薬は、血圧下降薬及び抗パ
ーキンソン病薬として有用であると期待される。この血
圧下降薬は、従来のものとは全く異なる新規な作用をも
つものとして位置付けられる。ドーパの抗パーキンソン
病治療効果は、主としてドーパミンへの酵素的変換に基
づく。しかし、本発明者は、ドーパがそれ自体でドーパ
ミンの作用を強めることを見出しており、ドーパミンの
補助薬としてドーパ作動薬を併用することが臨床上有用
であると予測される。実際、ドーパ単独を長期大量投与
すると、ドーパの抗パーキンソン病効果が減弱すること
が知られている。
【0007】また、ドーパ受容体及びドーパ受容体に対
する抗体は、ドーパ性神経伝達のメカニズムの解明に有
用であり、それらを用いる研究によって神経系疾患の理
解が深まり、従来治療困難であった疾患の治療の可能性
が広がることが期待される。
【0008】しかし、ドーパ受容体は、これまでまった
く知られていなかった。
【0009】そこで、本発明者らは、ドーパ受容体を同
定し、上記のような目的を達成すべく研究した結果、初
めてドーパ受容体及びその遺伝子を同定し、本発明を完
成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】ドーパ受容体タンパク質 本発明のドーパ受容体は、そのアミノ酸一次構造からみ
て、典型的には7回膜貫通型の新規分子であって、さら
に電流応答のパターン等からみても、Gタンパク質連関
型受容体である。本発明のドーパ受容体は、ドーパに対
して特異的に結合する。ここで、「ドーパに対して特異
的」とは、ドーパに対して、高い(少なくともピコモル
(pM)のオーダーの、すなわち1nM未満、好ましく
は100pM以下、より好ましくは10pM以下、最も
好ましくは100fmol〜10pMの)親和性を有
し、ドーパ受容体とドーパとの結合が、ドーパミンによ
っては拮抗阻害されないことを意味する。本発明のドー
パ受容体とドーパとの結合の結果生じるドーパ応答は、
極めて低濃度(10−13〜10−9M)のドーパによ
って発現する。本発明のドーパ受容体タンパク質は、L
−threo−DOPS(L−スレオ−3,4−ジヒド
ロキシフェニルセリン)のような作動薬に対して感受性
であり、ドーパシクロヘキシルエステルのようなドーパ
拮抗薬によって遮断される。
【0011】また、ドーパ応答には、ドーパを反復適用
した場合、強い脱感作が観察される。この脱感作は、具
体的には、応答を誘起し得る濃度の初回のドーパの適用
から10分後に再度同程度の濃度のドーパを適用したと
きの応答(例えば電流応答のピークの大きさ)が、1回
目の応答を100%とした場合に10%以下になる程度
である。
【0012】したがって、本発明のドーパ受容体タンパ
ク質は、以下の特性を有する: a)Gタンパク質連関型受容体であって、 b)ドーパに対して高い親和性をもち、ドーパミンに対
しては感受性を示さず、 c)ドーパを反復適用した場合に強い脱感作を起こし、 d)拮抗薬ドーパシクロヘキシルエステルに対して感受
性であり、 e)作動薬L−threo−DOPSに対して感受性で
ある。
【0013】本発明のドーパ受容体タンパク質は、天然
由来のものであっても、組換え技術により産生されたも
のであってもよい。
【0014】本発明のドーパ受容体タンパク質は、例え
ば以下のようにして得ることができる。
【0015】天然に存在するドーパ受容体タンパク質を
精製する場合、脳のような生物学的材料から、公知のタ
ンパク質精製技術を利用してタンパク質を精製し、これ
をドーパに対する結合性についてアッセイし、結合の強
い画分を集める。
【0016】また、本発明のドーパ受容体を大量に得る
には、遺伝子工学的アプローチが有利である。例えば、
配列番号1及び2(GENBANK登録番号:AB07
0577)で表される線虫ドーパ受容体は、以下のよう
にして得ることができる。線虫のRNAを抽出し、アフ
リカツメガエル卵母細胞に注入する。注入から一定時間
の後、卵母細胞におけるドーパ応答を公知の方法により
電気生理学的に検出する(例えばNakamura e
t al., Methods Mol. Biol.
128,1−18(2001))。検出されたドーパ
応答を指標に、最も大きな電流応答を惹起するRNA画
分を採取し、cDNAライブラリーを作製する。このラ
イブラリーから、ドーパ応答を指標として単一のcDN
Aクローンを同定する。このようにして本発明のドーパ
受容体構成アミノ酸をコードするcDNA挿入を含むプ
ラスミドDNAを調製し、これを大腸菌又は哺乳類細胞
のような宿主に導入して、ドーパ受容体タンパク質を宿
主に発現させる。
【0017】精製を容易にするために、ドーパ受容体タ
ンパク質の部分ペプチドを可溶性タンパク質として発現
させることができる。可溶性タンパク質は、特に、受容
体の性質や立体構造等の分析に有用であり、各種ドラッ
グデザインに使用することができる。ドーパ受容体タン
パク質を可溶性タンパク質として発現させる場合は、周
知の技法により、膜貫通領域を含まないように改変さ
れ、さらにヒスチジン(His)タグ等を付加されたド
ーパ受容体タンパク質分子を発現させ、ニッケルカラム
等を用いてタンパク質精製を行うことができる。
【0018】このようにして得られるドーパ受容体タン
パク質は、ドーパ受容体遺伝子のヌクレオチド配列から
推定されるアミノ酸配列において1〜数個のアミノ酸が
偶発的に又は人為的に欠失、置換もしくは付加されたア
ミノ酸配列を有するものであっても、上記の特性を有す
る限り、本発明のドーパ受容体タンパク質である。
【0019】ドーパ受容体タンパク質をコードする遺伝
ドーパ受容体をコードする遺伝子は、線虫では全長約1
300〜1400bpであり、約450個のアミノ酸を
コードしている。ドーパ受容体をコードする遺伝子のヌ
クレオチド配列に基づいてドーパ受容体タンパク質のア
ミノ酸配列を解析したところ、この配列には、典型的に
は7つの疎水性領域が存在し、この領域が膜貫通領域と
考えられる。また、細胞内に位置すると考えられるC末
端領域にはセリン/スレオニン残基が多数存在し、リン
酸化修飾を受けるモチーフが存在する。
【0020】本発明のドーパ受容体タンパク質をコード
する遺伝子は、以下のようにして得ることができる。
【0021】配列番号2の線虫ドーパ受容体をコードす
るヌクレオチド配列から、適切な部分を選択してプロー
ブを作製し、これを用いて目的の動物由来の(例えばマ
ウス脳)cDNAライブラリーをスクリーニングするこ
とにより、その動物(例えばマウス)のドーパ受容体遺
伝子を得ることができる。あるいは、周知のPCR技術
を利用して、同様に配列番号2の線虫ドーパ受容体遺伝
子配列に基づいて作製したプライマー対を用いてマウス
等のドーパ受容体遺伝子を特異的に増幅させることもで
きる。
【0022】また、上述のようにして得た本発明のドー
パ受容体タンパク質の部分アミノ酸配列を公知のアミノ
酸配列決定技術によって決定し、その配列に対応するヌ
クレオチド配列を用いてプライマー又はプローブを作製
してもよい。プライマー又はプローブとして適切な部分
の選択方法及びプライマー又はプローブの作製方法は、
当業者には周知である。本発明のドーパ受容体遺伝子の
場合、Gタンパク質の特定の保存領域を選択することが
できる。
【0023】プライマー又はプローブは、15ヌクレオ
チド以上の長さを有し、好ましくは20ヌクレオチド以
上の長さを有する。本発明のドーパ受容体遺伝子は、種
間で互いに塩基配列の相同性が比較的低い可能性がある
ので、プローブは、好ましくは300ヌクレオチド以
上、より好ましくは500〜1000bpの長さであ
る。本発明のドーパ受容体をコードする核酸と低ストリ
ンジェンシー条件下でハイブリダイズする限り、本発明
のドーパ受容体遺伝子のプライマー又はプローブとして
有用であり、本発明の範囲に含まれる。ここで、「低ス
トリンジェンシー条件」とは、0.3M NaClの塩
濃度で42℃、15分間をいう。本発明のドーパ受容体
遺伝子のプライマー又はプローブは、好ましくは本発明
のドーパ受容体をコードする核酸と高ストリンジェンシ
ー条件下でハイブリダイズする。ここで、「高ストリン
ジェンシー条件」とは、0.03M NaClの塩濃度
で42℃、20分間をいう。
【0024】また、本発明のドーパ受容体遺伝子は、以
下のようなアプローチによっても得ることができる。
【0025】a) 目的の動物の脳のスライスを作製
し、これに抗ドーパ受容体抗体を結合させて染色する。
抗体陽性細胞の局在がドーパ応答部位又はドーパ神経の
局在と一致する場合、その動物の脳由来のライブラリー
を抗ドーパ受容体抗体を用いてスクリーニングする。
【0026】b) 本発明のドーパ受容体の全長cDN
Aをプローブとして、目的の動物由来のライブラリーの
コロニーハイブリダイゼーションを行う。
【0027】c) ドーパ−アルカリホスファターゼ
(DOPA−AP)融合タンパク質を用いてスクリーニ
ングを行う。すなわち、ドーパ結合部位を検出するた
め、DOPA−APリガンドを作製する。APは基質の
NBT/PCITと反応して青色を呈し、インサイチュ
(in situ)レベルでドーパ受容体の局在を可視
化できる利点がある。染色及びドーパ応答に対する拮抗
活性等の有無によってDOPA−APの有用性を確認す
ることができる。目的の動物の脳由来膜分画をポリアク
リルアミドゲルによって電気泳動した後、PVDF膜に
タンパク質を転写し、DOPA−APを反応させ、反応
するバンドを切り出してアミノ酸配列を決定する。
【0028】d) 低濃度ドーパ応答を指標に、目的の
動物の脳部位及びRNAサイズともに濃縮・分画したR
NAサンプルを用いて発現クローニングを試みる。
【0029】ドーパ受容体遺伝子を含む組換えベクター
及び形質転換体 本発明のドーパ受容体遺伝子を含む組換えベクターを作
製し、これを用いて適当な宿主を形質転換して、目的の
形質転換体を得ることができる。挿入されるべきドーパ
受容体遺伝子は、本発明のドーパ受容体遺伝子の全長で
あってもよく、あるいは、少なくとも1個のエピトープ
をコードする部分を含む、本発明のドーパ受容体遺伝子
の一部であってもよい。エピトープは、少なくとも3
個、通常5〜8個の連続するアミノ酸で構成され得るこ
とが知られている。ベクターの作製、宿主の選択、形質
転換の方法等は当業者には周知である。例えば、宿主及
びベクターとしては、各種の大腸菌、酵母、哺乳類又は
昆虫等の動物細胞、植物細胞等の宿主、及びそれらに適
合するプラスミド、ファージ、ウイルス等のベクターが
挙げられる。入手・取り扱いの容易さの点からは、大腸
菌DH5、ベクターpCDNAI等が好ましい。形質転
換法の例としては、リン酸カルシウム法、エレクトロポ
レーション等が挙げられる。
【0030】ドーパ受容体の作動薬又は拮抗薬及びその
同定方法 本発明のドーパ受容体を発現する形質転換体を用いて、
ドーパ受容体の作動薬又は拮抗薬を同定することができ
る。
【0031】本発明のドーパ受容体遺伝子を、培養細胞
(例えばCOS、HEK293等)に導入して、ドーパ
受容体を発現する形質転換体を作製する。ドーパ受容体
遺伝子を導入される宿主細胞としては、発現効率の高い
ものを使用することが有利である。これらの形質転換し
た細胞にドーパを適用し、細胞内Ca2+上昇、cAM
P濃度上昇等を検出する。このような試験において、ド
ーパの代わりに試験対象の化合物を適用した場合に、ド
ーパの作用を模倣し、さらにドーパ拮抗薬感受性を示す
場合、この化合物は、ドーパ作動薬である。一方、ドー
パと共に適用した場合にドーパ応答を競合的に阻害する
場合、その化合物は、競合的拮抗薬である。
【0032】ドーパ受容体作動薬又は拮抗薬を含む医薬
組成物 上述の方法により同定されたドーパ受容体作動薬又は拮
抗薬を有効成分とした医薬組成物を製造することができ
る。
【0033】例えば、ドーパ拮抗薬は、血管閉塞による
ラット脳梗塞モデルにおいて虚血再灌流時の神経細胞死
を有為に抑制する(Furukawaら、2001)の
で、脳虚血時神経細胞死に対する保護薬として有効であ
り、ドーパ受容体拮抗薬を含む神経保護剤を製造するこ
とができる。
【0034】また、ドーパ作動薬は、上述のようにラッ
ト脳内投与により血圧を低下させるので、血圧下降薬
(降圧剤)として有効である。
【0035】さらに、ラットにドーパ拮抗薬を投与する
とドーパ自身による自発運動亢進作用が拮抗される(未
発表データ)ので、ドーパ拮抗薬を含む医薬組成物は、
パーキンソン病におけるドーパ適用時の副作用(不随意
運動など)を軽減する効果がある。
【0036】これらの医薬組成物の用量・用法は、患者
の年齢、体重、疾患の程度等に応じて、医療従事者が適
宜決定することができる。例えば、ドーパシクロヘキシ
ルエステルの場合、一般には、10〜50mg/kg体
重、又は投与後1時間の血漿濃度が10nM〜1μM程
度となる範囲内で使用することができる。一回投与量は
拮抗薬の効力に依存するが、経口薬(錠剤)の場合、1
錠あたり10mgのドーパ拮抗薬及び90mgの乳糖を
混合したものを用いる。
【0037】医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、注射液、座薬等の剤型として調製することができ、
当業者は、必要に応じて適宜、当業界で公知の賦形剤、
保存料、安定剤、香料等を配合することができる。医薬
組成物は、好ましくは経口投与し得る形態、例えば錠剤
である。
【0038】ドーパ受容体タンパク質に対する抗体 本発明のドーパ受容体タンパク質に対して作製された抗
体は、神経伝達や薬理学の研究、及び医薬開発等におい
て、試薬として有用である。
【0039】抗体の作製方法は周知である。例えば、本
発明のドーパ受容体を抗原として動物を免疫し、ポリク
ローナル抗体を得ることができる。また、インビボ又は
インビトロでドーパ受容体タンパク質で免疫した動物の
脾臓細胞とミエローマ等の腫瘍細胞との融合細胞を作製
し、モノクローナル抗体を得ることができる。抗体のス
クリーニングにおいて、本発明のドーパ受容体タンパク
質に対して結合し、他の受容体タンパク質に対して結合
しないものを選択することができる。
【0040】
【実施例】例1.線虫(C. elegans)におけ
るドーパ受容体(CeDOPAR)遺伝子のクローニン
線虫mRNAをアフリカツメガエル卵母細胞発現系にお
いて発現させ、ドーパに対する受容体をクローニングし
た。具体的には、以下のように行った。
【0041】1)線虫C. elegansよりグアニ
ジウム法によってRNAを抽出し、このRNAをアフリ
カツメガエル卵母細胞に50ng/細胞の量で注入し
た。注入卵を、18℃で2日〜3日培養した。その後、
−70mVに膜電位を固定し、10−13〜10−9
のドーパを含有する灌流液(88mM NaCl、1m
M KCl、2.38mM NaHCO、0.82m
M MgSO、0.41mM CaCl、0.33
mM Ca(NO、7.5mM Tris−HC
l(pH7.5))を適用し、電流応答が発現すること
を確認した。
【0042】さらに、この電流応答は、ドーパ拮抗薬
(ドーパシクロヘキシルエステル、1nM)により遮断
されることを確認し、注入卵中にドーパ受容体が発現し
ていることを確認した。
【0043】2)上記で用いたのと同じRNAとプラス
ミドpSport(GIBCO BRL社より入手可
能)とを使用して、サイズ分画法によってcDNAライ
ブラリーを作製し、約1万クローンからなるプラスミド
DNA群を調製した。このプラスミドDNA群からイン
ビトロRNA合成によりRNAを調製した。このRNA
を、上記同様にアフリカツメガエル卵母細胞に注入し、
上記と同様の方法により、ドーパ応答が出現するRNA
画分を特定した。特定されたRNA画分をいくつかに分
割して用いて卵母細胞への注入及びドーパ応答の検出を
繰り返すことにより、その画分に含まれるクローン数を
絞り、最終的にドーパ応答を発現するクローンを特定す
ることに成功した。
【0044】3)上述のドーパ応答発現クローンのDN
A塩基配列を、ジデオキシ法によって決定した。得られ
た塩基配列は、配列表の配列番号2に示すとおりであっ
た。この配列から推定されるアミノ酸配列は、配列表の
配列番号1に示すとおりであった。
【0045】例2.線虫ドーパ受容体の特徴づけ 例1で得られたドーパ受容体のcDNA配列を持つプラ
スミドを、哺乳類細胞であるHEK 293細胞にリン
酸カルシウム法によって導入し、発現させた。
【0046】発現タンパク質にFlagタグをつけたも
のを用いて、電気泳動、イムノブロット解析を行った。
すなわち、ドーパ受容体を発現させた細胞を可溶化剤T
riton X−100(1%)で処理した後、SDS
緩衝液(250mM Tris−HCl(pH6.
8)、50%グリセロール、277mM SDS、0.
6mMブロモフェノールブルー、1.25% β−メル
カプトエタノール)を1/3倍量加え、マーカーと共に
SDS−ポリアクリルアミドゲル(0.1%)で約1.
5時間電気泳動した(SDS−PAGE)。SDS−P
AGEを行ったゲルからタンパク質をPVDF膜に転写
した。この膜を、水洗した後、5%ノンファットドライ
スキムミルク液(ブロッキング)、抗Flag抗体、二
次抗体で順次処理し(Goshima et al.,
J.Neurosci. 13,559−567(1
993)と同様)、その後、この膜に結合した分離タン
パク質のバンドをハイパーフィルムの感光により検出し
た。
【0047】その結果、発現されたドーパ受容体タンパ
ク質は、分子量約60,000であり、2量体を形成す
ることが推測された。
【0048】発現されたドーパ受容体タンパク質を用い
て、このタンパク質の特性を調べた。ドーパ受容体タン
パク質を発現させたアフリカツメガエル卵母細胞は、1
13〜10−9Mのドーパを与えられると、−70
mV電位固定下に電流応答を惹起することができた。ド
ーパに対する親和性は10−11M前後(10−13
10−11)であり、前述した程度の強い脱感作が起こ
った。ドーパミンでは応答が起こらず、ドーパ作動薬の
L−threo−DOPSにより電流応答が生ずること
が確認された。
【0049】例3.ドーパ受容体作動薬/拮抗薬の同定 作業の簡便性、薬物の種類に応じて、A、Bの2系統の
実験系において解析することができる。
【0050】A) 例1で得られたドーパ受容体遺伝子
クローンに基づいて、CeDOPARのC末端部位に存
在する数カ所のリン酸化部位の点変異体又は欠失体を用
いて脱感作の影響を除去したクローンを作製する。これ
らをインビトロ転写に供し、改変CeDOPAR cR
NAを合成する。これをアフリカツメガエル卵母細胞に
注入し、2〜3日後、2電極法によりドーパ(10
−13〜10−9M)の濃度電流応答曲線を描く。この
細胞を用いて、ドーパ作動薬であるL−threo−D
OPA及びその他のドーパアナログの応答性の有無を検
討する。ラット実験系において見い出したドーパ拮抗薬
であるドーパメチルエステル(ME)及びドーパシクロ
ヘキシルエステル(CHE)(各々10−12〜10
−8M)存在下に同様のドーパの濃度電流応答曲線を求
める。この系を用い、ドーパ用量応答曲線に与える拮抗
薬候補化合物の作用を検討する。作動薬候補のスクリー
ニングは当該化合物によるカルシウム応答の有無を検出
することにより行うことができる。
【0051】B) CeDOPARをCOS細胞、HE
K293細胞に発現させる。ドーパをこれらの細胞に適
用し、イメージアナライザーを用いて細胞内カルシウム
レベルを測定することにより、ドーパ応答を検出する。
この系において、上記同様のドーパの用量応答曲線を求
め、この曲線に与える拮抗薬候補化合物の作用を検討す
る。作動薬候補のスクリーニングは当該化合物によるカ
ルシウム応答の有無を検出することにより行う。
【0052】例4.ペプチド抗体の調製 線虫ドーパ受容体のC末端アミノ酸配列「SASFGG
LEVDRKVERF」を有するペプチドを合成した。
これを用いてウサギを免疫し(0.85mg/匹のペプ
チドを、FCA(ベクトンディキンソン)と混合して、
2〜7日間隔で6回注射)、初回免疫から6週間後に採
血して血清を採取した。
【0053】この血清を、免疫原として使用したものと
同じペプチドを結合させたブロムシアンセファロース4
Bカラム(ファルマシア)にかけて、結合した画分を
0.1Mグリシン、0.1N NaCl(pH2.7)
で溶出させて回収し、2M トリス塩酸を用いて中和し
た。得られた画分を抗ドーパ受容体ペプチド抗体とし
た。
【0054】例5.哺乳類におけるドーパ受容体のクロ
ーニング a) 抗体によるスクリーニング 例4で得られた抗ドーパ受容体抗体を用いて、マウス及
びラット脳の免疫組織化学的解析を行った。すなわち、
マウス及びラット脳のスライスを作製し、これに抗ドー
パ受容体抗体を結合させて染色した。抗体陽性細胞の局
在がドーパ応答部位又はドーパ神経の局在と一致する場
合、抗体によるスクリーニングを行う。
【0055】マウス脳よりλgt11を用いて作製され
たライブラリーを用いる。使用する抗体は、予め大腸菌
のライセート(溶解物)を担体としたアフィニティーカ
ラムにかけ、大腸菌タンパク質と交差反応する抗体を除
去しておく。また、予めウェスタンブロットにより最適
抗体濃度を決定しておく。
【0056】b) ドーパ受容体の全長cDNAをプロ
ーブとして、マウスライブラリーのコロニーハイブリダ
イゼーションを行う。
【0057】c) ドーパ−アルカリホスファターゼ
(DOPA−AP)融合タンパク質を用いたスクリーニ
ング
【0058】ドーパ結合部位を検出するため、DOPA
−APリガンドを作製する。APは基質のNBT/PC
ITと反応して青色を呈し、インサイチュ(in si
tu)レベルで可視化できる利点がある。染色及びドー
パ応答に対する拮抗活性等の有無によってDOPA−A
Pの有用性を検討した後、ラット脳由来膜分画をポリア
クリルアミドゲルによる電気泳動後、PVDF膜にタン
パク質を転写し、DOPA−APを反応させ、反応する
バンドを切り出してアミノ酸配列を決定する。
【0059】d) 低濃度ドーパ応答を指標に、ラット
脳部位及びRNAサイズともに濃縮・分画したRNAサ
ンプルを用いて発現クローニングを再度試みる。
【0060】
【発明の効果】本発明のドーパ受容体により、神経伝達
の解明や医薬医学開発の可能性が拓かれる。例えば、ド
ーパ受容体は、新しいタイプの血圧下降薬の作用点とな
り得る。また、ドーパ受容体は、それを用いるスクリー
ニングにより、ドーパ受容体の作動薬又は拮抗薬を同定
することに利用できる。
【0061】本発明のドーパ受容体及びその作動薬又は
拮抗薬は、ドーパの作用を制御し、それによってドーパ
によって媒介される生理現象を制御することができるの
で、医薬として有用であることができる。ドーパ受容体
拮抗薬は、ドーパ応答を遮断することにより、脳虚血後
の脳内グルタミン酸遊離を抑制し、グルタミン酸遊離の
結果として起こる神経細胞死の予防をもたらすのに有用
である。また、ドーパ受容体作動薬は、血圧下降薬及び
抗パーキンソン病薬として有用であると期待される。
【0062】さらに、本発明のドーパ受容体及びドーパ
受容体に対する抗体は、ドーパ性神経伝達のメカニズム
の解明に有用であり、それらを用いる研究によって神経
系疾患の理解が深まり、従来治療困難であった疾患の治
療の可能性が広がることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドーパ性神経伝達機構を示す模式図である。
【図2】ドーパ性神経伝達機構を示す模式図である。
【図3】麻酔下ラットにおけるドーパによる血圧調節を
説明する模式図である。
【符号の説明】
図1 TH=チロシンヒドロキシラーゼ DOPA=ドーパ AADC=芳香族アミノ酸デカルボキシラーゼ DA=ドーパミン 図2 +=促進 −=抑制 ?=未知の受容体―受容体協力作用 破線=仮説的経路 DOPA=ドーパ ACh=アセチルコリン 図3 NTS=孤束核 CVLM=尾側腹外側延髄 RVLM=吻側腹外側延髄 +=交感神経促進 −=交感神経抑制 ?=未知 破線=仮説的経路 ADN=大動脈減圧神経 CSN=頚動脈洞神経 Glu=グルタミン酸 IML=中間質外側核
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Yokohama TLO Company, Ltd. <120> Dopa Receptor <130> P6685 <140> <141> <160> 2 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 396 <212> PRT <213> C. elegans <400> 1 Met Ser Ala Asn Gln Arg Thr Asp Cys Phe Phe Asn Leu Thr Thr Pro 1 5 10 15 Glu Arg Ile Asp Leu Phe Arg Arg Arg Gln Ala Leu Arg Val Glu His 20 25 30 Val Phe Arg Thr Phe Tyr Gly Trp Ala Met Leu Pro Leu Ala Ile Cys 35 40 45 Gly Ala Ile Ala Thr Ile Val Phe Ile Ile Cys Cys Tyr Lys Ala Ile 50 55 60 Lys Thr Arg Arg Val Ser Arg Lys Cys Tyr Ala Leu Leu Met Asn Arg 65 70 75 80 Ala Ile Gly Asp Ala Leu Thr Cys Cys Ser Ala Leu Val Thr Cys Thr 85 90 95 Tyr Val Leu Thr Trp His Asp Ile Asn Arg Asp Met Val Val Val Ile 100 105 110 Glu Ser Phe Phe Ile Gly Ser Phe Trp Ser Ala Met Val Ser Tyr Cys 115 120 125 Ser Leu Ser Val Leu Lys Leu Phe Ala Val Trp Lys Pro Phe His Tyr 130 135 140 Arg Lys Trp Phe Thr Met Arg Arg Cys Val Asn Leu Met Ile Ile Ser 145 150 155 160 Trp Thr Ile Leu Val Leu Met Val Ser Tyr Thr Leu Ala Val Ser Ala 165 170 175 Leu Val Lys Ile Pro Asp Leu Asn Ala Trp Ser Gly Cys Lys Ala Glu 180 185 190 Thr Cys Leu Arg Asn Met Tyr Arg Ser Arg Asn Leu Met Thr Ala Ser 195 200 205 Val Tyr Cys Phe Thr Ile Ile Val Phe Val Val Thr Cys Phe Phe Ile 210 215 220 Arg Lys Ala Gln Asn Phe Ser Asn Ser Phe Lys Lys Arg Glu Lys Asp 225 230 235 240 Gly Gly Gly Arg Ile Arg Met Val Arg Phe Pro Leu Trp Lys Leu Ala 245 250 255 Leu Asn Val Gly Thr Phe Ala Ile Leu Met Val Pro Tyr Ala Ile Trp 260 265 270 Cys Ile Gly Leu Val Leu Asn Pro Tyr Pro Cys Leu Phe Gln Arg Asn 275 280 285 Tyr Ala Glu Met Met Arg Leu Leu Gly Cys Ile Arg Leu Phe Leu Val 290 295 300 Ile Arg Cys Ile Leu Asp Pro Leu Leu Ala Phe Phe Thr Asp Phe Gln 305 310 315 320 Leu Arg Arg Gly Leu Leu Glu Ile Phe Gly Gln Gln Arg Arg Val Gly 325 330 335 Asp Gln Arg Ser Thr Phe Lys Gln Ser Tyr Ser Ser Ser Ser Ala Asp 340 345 350 Gln Asn Ser Val Ile Asp Arg Ser Thr Arg Ser Gln Thr Val Thr Thr 355 360 365 Ile Ala Ser Ser Leu Pro Ser Thr Lys Asp Lys Lys Ser Ala Ser Phe 370 375 380 Gly Gly Leu Glu Val Asp Arg Lys Val Glu Arg Phe 385 390 395 <210> 2 <211> 1372 <212> DNA <213> C. elegans <400> 2 gcatgagtgc aaaccaacgt acagattgct tcttcaatct gacaacaccc gaacgcatcg 60 acctttttcg gcgtcgccaa gctcttcggg tggagcatgt attccgtact ttctatggat 120 gggcaatgct tccattagcc atatgtggag caattgccac tattgtattc attatttgtt 180 gttataaggc gataaaaacc cggcgtgtat ctcgaaaatg ttatgctctt ctcatgaatc 240 gtgcaatcgg agatgctctc acgtgttgtt cggcgttggt gacgtgtaca tatgtgctga 300 cttggcatga cataaaccgc gacatggtgg tagtcatcga gtcgtttttc atcggaagtt 360 tctggtcagc aatggtgtcc tattgttcct tatccgtact gaaattgttt gccgtgtgga 420 aaccgtttca ttacagaaaa tggttcacaa tgcggagatg tgtcaatttg atgattatta 480 gctggacaat acttgtacta atggtcagct acacgttagc cgtctccgcg ctggtgaaaa 540 tcccggatct aaacgcatgg tcagggtgta aagcagagac atgtctcagg aatatgtatc 600 ggtcgagaaa tctgatgact gcttctgtct actgtttcac tattattgta ttcgtggtca 660 cgtgcttctt catacgaaaa gctcagaatt tcagtaattc gtttaaaaag cgggagaaag 720 acggtggcgg acggattcgg atggtgagat tcccgttgtg gaagcttgcg ctgaatgttg 780 gaacttttgc gattttgatg gttccctacg ctatttggtg cattggcttg gtactgaacc 840 cgtacccatg tcttttccaa cggaattacg cggaaatgat gcgactcctc ggatgtatcc 900 gtctgtttct ggtgattcgg tgcattttgg atcctctttt ggcgttcttc acagatttcc 960 agctccgtcg tggtctcctg gagatattcg gtcaacaaag aagagtcggc gaccagcgaa 1020 gcactttcaa gcagtcgtac agttcatcaa gcgccgatca aaactctgtg atcgatcgat 1080 caactcgaag tcagacggtc accactattg ccagctcctt accatccacc aaagacaaaa 1140 aatcggcgag ttttggtggt ttagaggttg atcggaaggt tgaacgattc taattattgt 1200 tttattatac acatcttgtg catatttctt ttcctttcaa ctcatatttc aaaaattcca 1260 aaatatctca ctttgaacgc tcacaaaacc ccccaactac ttgattcgat ttgatacaac 1320 tacggtttga ataaataaag tttaattata aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aa 1372
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 C07K 14/705 C07K 14/705 16/28 16/28 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12Q 1/02 5/10 C12N 15/00 ZNAA C12Q 1/02 5/00 A Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA63 CA04 4B063 QA18 QQ89 QR80 QS12 QS39 4B065 AB01 BA02 CA44 CA46 4C084 AA17 DC50 MA01 NA14 ZA011 ZA021 ZA421 ZB211 4H045 AA11 DA75 EA50

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の特性を有するドーパ受容体タンパ
    ク質: a)Gタンパク質連関型受容体であって、 b)ドーパに対して高い親和性をもち、ドーパミンに対
    しては感受性を示さず、 c)ドーパを反復して適用した場合に強い脱感作を起こ
    し、 d)拮抗薬ドーパシクロヘキシルエステルに対して感受
    性であり、 e)作動薬L−threo−DOPSに対して感受性で
    ある。
  2. 【請求項2】 配列番号1に記載のアミノ酸配列又は配
    列番号1に記載のアミノ酸配列において1〜数個のアミ
    ノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列を有
    する、請求項1記載のドーパ受容体タンパク質。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のドーパ受容体タン
    パク質をコードする核酸。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の核酸の一部又は全部を含
    む、組換えベクター。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のベクターにより形質転換
    された形質転換体。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の核酸と低ストリンジェン
    シー条件下でハイブリダイズし得る300塩基以上のポ
    リヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の形質転換体を用いるドー
    パ受容体の作動薬又は拮抗薬の同定方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の方法により同定された、
    ドーパ受容体作動薬又は拮抗薬。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の方法により同定されたド
    ーパ受容体拮抗薬を有効成分とする医薬組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1又は2記載のドーパ受容体タ
    ンパク質に対する抗体。
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